JP2001136543A - 画像データの変換方法および画像データ構成方法 - Google Patents

画像データの変換方法および画像データ構成方法

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JP2001136543A
JP2001136543A JP31583099A JP31583099A JP2001136543A JP 2001136543 A JP2001136543 A JP 2001136543A JP 31583099 A JP31583099 A JP 31583099A JP 31583099 A JP31583099 A JP 31583099A JP 2001136543 A JP2001136543 A JP 2001136543A
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image data
characteristic
color
imaging device
spectral response
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JP31583099A
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English (en)
Inventor
Tetsuya Kuno
徹也 久野
Hiroaki Sugiura
博明 杉浦
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 色管理を行う上で有効な画像データを得るた
めの画像データ変換方法を得る。 【解決手段】 3種類以上のn種類の色チャンネルを有
する撮像装置により得られる動画像データあるいは、静
止画像データの色を管理する画像データ色管理方法にお
いて、該撮像装置から得られた画像データを、撮像装置
が有する階調特性の逆特性または逆特性に近似した特性
によって逆階調特性変換を行い、次に、該逆階調特性変
換によって変換された画像データを、予め基準の色空間
として定められた所定の色空間に対してマトリクス変換
を行い、さらに、該マトリクス変換によって変換された
画像データを、該所定の色空間に合わせるための階調特
性変換を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、テレビやカラープ
リンタなどのカラー画像を取り扱う各種電気機器が、イ
ンターネットなどで接続されることによって、各機器間
で画像データをやり取りできるシステムにおいて、色管
理(カラーマネージメント)を行う際にディジタルカメ
ラやディジタルスチルカメラ等の撮像装置の色彩特性
や、汎用の画像データをどの様な画像データとして変換
するか、またその変換方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の画像の送受信システムとして、放
送システムなどを挙げることができる。図33に放送シ
ステムの簡単な構成図を示す。1は被写体を照明してい
る光源、2は被写体、43は放送カメラなどに挙げられ
る撮像装置、44は各家庭などで撮像画像を表示してみ
るTVなどに挙げられる表示装置である。従来は撮像装
置43によって、撮像された画像は伝送され各表示装置
44にて受信され表示される。このとき、撮像装置43
の分光応答度特性と表示装置44の分光特性が一致して
おれば、撮像した被写体の色再現性は正確に再現するこ
とができる。実際にはNTSC(National Television Syst
em Committee)方式やHDTV(High Definition Televisio
n)方式の等色関数は定められており、撮像装置43と表
示装置44との等色関数が一致していれば、正確な色再
現性を再現できるようになっている。
【0003】いま、光源の分光特性をL(λ)、被写体
の分光反射率をR(λ)、撮像装置43の分光応答度特
性をDc(λ)、ここでcは撮像装置43の色のチャン
ネル数に依存し、例えばRGBの3チャンネルの撮像装
置43とすると撮像装置43の分光応答度特性はDR
(λ)、DG(λ)、DB(λ)を3つ所持することに
なる。撮像装置43から得られる信号Scは次式にて表
すことができる。
【0004】
【数1】 …式(1)
【0005】よって表示装置44の分光特性を表すMc
(λ)がDc(λ)と同一である場合は問題ないが、そ
うでない場合は異なった色再現となる。すなわち分光応
答度特性が明確でないまた、撮像する撮像装置43の機
種や製造メーカ毎に、また表示装置44の機種や製造メ
ーカ毎に上記特性が異なっていると色再現性は用いた装
置毎に異なってしまう。
【0006】従来ではこのような問題を解決するため、
例えば表示装置44上に図34に示すようなカラーバー
を表示し、使用者がそれを見ながら適切な色再現となる
ように色彩度(TINT)や色相(HUE)を図34に
示すように調整していた。図35はベクトルスコープ上
のカラーバーにて表示される色を示しており、図35内
において色相を調整すると、黒玉から白玉へと色相が変
化している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の画像装置(撮像
装置および表示装置)における色の管理は上記のような
色合わせによるもので、はなはだ主観的であるためユー
ザ側がその色が本当に正しい色なのか、また他のプリン
タやモニタなどによる表示装置にて表示を行った場合で
も同じ色が表示されるという補償はなく、各表示装置お
よび各撮像装置毎に色合わせを行っており、それらは製
造側やユーザ側が独自に行っていることが多く、色彩特
性は一般に開示されていないためカラーマネージメント
(色管理)はされていなかった。このような画像システ
ムの場合、例えば各撮像装置と各表示装置が一つの伝送
形態でつながれたシステムでは各画像での色再現はバラ
バラであり、大きく色差が生じてしまうと言う問題があ
った。実際に図15に示すように撮像装置や表示装置な
どの各ディジタル装置がインターネットなどで接続され
画像の送受信をおこなえる現在のシステムでは従来技術
では正確な色管理がされていないため、色が装置毎に異
なるなどの問題があった。
【0008】本発明は上記の問題点を解消するためにな
されたもので、色再現性を補償する上で正確に色管理さ
れた画像を得るための画像変換方法および画像データの
構成を得る事を目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る画
像データ変換方法は、撮像装置から得られた画像データ
を、撮像装置が有する階調特性の逆特性または逆特性に
近似した特性によって変換を行う逆階調特性変換手段
と、該逆階調特性変換によって変換された画像データ
を、予め基準の色空間として定められた所定の色空間に
対してマトリクス変換を行うマトリクス変換手段と、該
マトリクス変換によって変換された画像データを、所定
の色空間に合わせるための階調特性変換手段とを有す
る。
【0010】請求項2の発明に係る画像データ変換方法
は、請求項1記載のマトリクス変換が、撮像装置の分光
応答度特性を、予め基準の色空間として定められた所定
の色空間に対して、理想的なn種類の分光応答度特性に
近似するように変換するマトリクスによって画像データ
を変換する。
【0011】請求項3の発明に係る画像データ変換方法
は、請求項1記載のマトリクス変換が、予め基準の色空
間として定められた所定の色空間に対して、n種類の分
光応答度特性のうちの少なくとも2種類の分光応答度特
性に対して、撮影に供した光源の分光分布特性から定ま
るホワイトバランスに関わる補正のための係数を乗じた
後、係数を乗じた後の所定の分光応答度特性に、撮像装
置の分光応答度特性を近似するように変換する。
【0012】請求項4の発明に係る画像データ変換方法
は、請求項1記載の撮像装置の階調特性が、撮像装置の
被写体として用いるチャートと、該チャートの一部に穴
を設け、チャートの裏面に穴以外について閉じた空間を
構成し、穴以外の閉じた空間の内側を黒く着色あるいは
塗装した暗箱と、該暗箱内にチャートの前面から穴を通
して観測可能な位置に光源または光源の出射端を設けた
撮像装置の色彩特性測定装置と、該色彩特性測定装置を
照明する主光源と、チャートの前面の穴にはめ込むこと
ができる異なる反射率で構成された複数のグレーチップ
とを具備し、反射率の異なる複数のグレーチップを順
次、テストチャートの穴にはめ込み測定した、画像デー
タにおいて該グレーチップの輝度値に対応するグレーチ
ップ部の画像信号レベルとの関係である。
【0013】請求項5の発明に係る画像データ変換方法
は、請求項1記載の撮像装置の分光応答度特性が、請求
項4記載の色彩特性測定装置において、暗箱内にチャー
トの前面から穴を通して観測可能な位置に設けられた光
源または光源の出射端からの光が、分光された光でかつ
特定の波長範囲について特定の波長刻みで変化させ、該
変化波長に対する波長刻み毎の画像データとの関係を測
定した分光応答度特性である。
【0014】請求項6の発明に係る画像データ変換方法
は、請求項2または請求項3に記載の撮像装置の分光応
答度特性が、請求項4記載の色彩特性測定装置におい
て、暗箱内にチャートの前面から穴を通して観測可能な
位置に設けられた光源または光源の出射端からの光が、
分光された光でかつ特定の波長範囲について特定の波長
刻みで変化させ、変化波長に対する波長刻み毎の画像デ
ータとの関係を測定し、波長と画像データとの関係を示
す分光応答度特性を撮像装置の階調特性の逆階調特性ま
たは逆階調特性に近似した特性を介して算出した分光応
答度特性である。
【0015】請求項7の発明に係る画像データ構成方法
は、画像データに、光源の分光分布特性、請求項4記載
の階調特性、請求項5または請求項6記載の分光応答度
特性のうちの少なくともいずれかの特性を含むことを特
徴とする。
【0016】請求項8の発明に係る画像データ構成方法
は、請求項1、請求項2、請求項3のいずれかにおいて
記載したマトリクス係数および撮影に供した光源の分光
分布特性から定まるホワイトバランスに関わる補正のた
めの係数を、撮像装置により撮像した画像データに付加
する。
【0017】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1は本発明の一
実施例を示した図である。図において1は撮像するため
の被写体を照明する光源、2は被写体、3は撮像装置、
4は撮像素子、5は前段信号処理手段、6はホワイトバ
ランス(WB)手段、7は信号処理手段、7−1はマト
リクス手段、7−2はガンマ補正手段、8は画像データ
変換手段である。
【0018】撮像装置3は光源1によって照明された被
写体2を撮像する。撮像装置3は一般に光電変換を行う
撮像素子4と、前段信号処理手段5と、ホワイトバラン
ス手段6と、信号処理手段7とから構成されている。撮
像素子4によって得られた画像は、前段信号処理手段5
によって、撮像素子4からの出力信号のノイズを除去す
る相関2重サンプリング回路(以後CDS(Correlated
Double Sampling)と称する)や利得調整などの信号処理
を行う。次にホワイトバランス手段6によって、ホワイ
トバランス調整される。ホワイトバランス調整手段6へ
入力される画像は、光源の分光特性分布L(λ)と被写
体の分光反射率O(λ)と撮像素子4の分光応答度特性
Cc(λ)(ここでcは撮像素子4の色のチャンネルで
あり、RGBの色フィルタを具備している場合には、C
R(λ)、CG(λ)、CB(λ)となる。また、λは
波長である)それぞれの分布の積L(λ)・O(λ)・
Cc(λ)にて求められる。よって光源1の種類が変わ
る毎に光源の分光分布特性も異なるため、ホワイトバラ
ンス調整手段6は被写体のホワイトバランスが合うよう
に少なくとも2ch以上の色信号の利得を調整する。例
えば通常RGB信号を取り扱う撮像装置3においてはG
信号レベルを基準にR信号及びB信号の信号利得を調整
してホワイトバランスを行う。
【0019】信号処理手段7はマトリクス手段7−1と
ガンマ補正手段7−2とから構成されている。マトリク
ス手段7−1は、次式に示すようなマトリクス演算を行
うことによって製造者側が適切とみなる色再現性となる
ように調整する。その理由として通常撮像素子4の分光
応答度特性は正の特性しか持たず、またBchの感度が
低いなどの問題からBchの分光特性のピーク波長をG
側に近づけていたり、必ずしも適正な分光感度特性(理
想撮像特性)に設計していないことが挙げられる。
【0020】
【数2】 …式(2)
【0021】式(2)においてR,G,Bはマトリクス
手段7−1の出力信号、R0,G0,B0はマトリクス手
段7−1の入力信号、マトリクス手段7−1のm11〜
m33はマトリクス係数である。
【0022】7−2はガンマ補正手段である。一般に撮
像装置3は表示装置の階調特性(通常ガンマ特性と呼ば
れる)の入出力特性が非線形であり、撮像装置3からの
入力画像がモニタ上で線形に表示できるように上記ガン
マ特性を補正するための非線形特性変換を行うガンマ補
正手段を有する。ここではガンマ補正手段7−2は端に
上記表示装置のガンマ特性を補正する補正特性だけでは
なく、撮像装置4のダイナミックレンジを拡大するため
のニー特性や、撮像装置3の非線形特性全体を含めてガ
ンマ補正手段と総称する。
【0023】図1に示した撮像装置3の全体の構成とそ
の動作について説明した。図1の撮像装置3は光電変換
を行う撮像素子1、CDSや利得制御手段などを有する
前段信号処理手段5、ホワイトバランスを行うホワイト
バランス手段6、マトリクス手段7−1、ガンマ補正手
段7−2を含む装置を示しているが、撮像素子4上に複
数の色フィルタが配列されている場合には撮像素子4の
各画素での色信号を得るための色補間手段を前記前段信
号処理手段に含む。また、前記前段信号処理手段に露出
制御を行う露出制御手段を有することも多い。撮像装置
3によっては上記に示した機能の一部をスキップしてい
る撮像装置3もある。さらにはマイコン(または制御手
段)を具備することにより上記ホワイトバランス手段お
よび露出制御手段を自動的に調整できるようにした自動
白バランス調整(AWB)や自動露出制御(AE)機能
を有した撮像装置3も多い。すなわち、本発明における
撮像装置3とは上述した撮像装置を指す。
【0024】図1中、8は画像データ変換手段である。
画像データ変換手段8は図2に示すように撮像装置3か
ら出力された信号をPC9などを介して画像データを送
信する場合などは、PC9内のS/Wとして内蔵してお
いても良いし、図3に示すように予め撮像装置3内に内
蔵しておいても実現することができる。上記のように配
置された画像データ変換手段8に説明する。図4にディ
ジタル画像データを送受信行うことができる画像システ
ムの一例を示す。撮像装置3や、スキャナーなどの画像
入力手段によって取得した画像信号はインターネットな
どに挙げられる標準ディジタルネットワークへ送られ
る。モニタやプリンタなどの表示装置は前記標準ディジ
タルネットワークから画像を取得しその画像を表示す
る。上記に示すそれぞれの装置はその色空間がそれぞれ
の機種によってばらばらである。そのため同じRGB信
号を入出力信号として名称している機器間、例えば撮像
装置3からモニタまたは撮像装置3からプリンターへ同
値のRGB信号を送信及び受信しても表示される色再現
性は異なってしまう。
【0025】これらの問題を避けるために、予め理想的
な所定の色空間を設けておき、伝送する映像信号または
データの信号のみを前記理想的な色空間に送・受信機に
て変換すればよい。そのためには理想的な所定の色空間
を設けておく方法があり、現に一例としてIEC(INTER
NATIONAL ELECTROTECHNICAL COMMISSION)では“IEC
61966:Part2Default RGB co
lour space−sRGB”が図4に示したオー
プンシステムにおける理想的な色空間として定義するよ
うに提案されている。
【0026】上記のようにすべての機器が所定の色空間
に対して分光特性と同一であるか、機器の分光特性に対
して得られた画像信号の色空間を理想の色空間へと変換
すれば、カラー画像を取り扱うすべての機器の色管理を
行うことが可能である。
【0027】撮像装置3は先に示した理由にて、必ずし
もすべての撮像装置3が理想とする分光応答度特性をし
ているわけではなく、製造側の設計によって色再現性も
大きく異なることから、その分光応答度特性も大きく異
なる。また、撮像装置3の階調特性と所定の色空間での
階調特性も異なることも多い。しかし、所定の色空間に
対して理想的な分光応答度特性(一般に等色関数と呼ば
れる場合もある)と同一としておくか、合わせるよう
に、即ち近似のためのマトリクス演算を撮像装置3の分
光応答度特性に施し、階調特性も合わせるように変換し
ておけば常に同一の色再現を行うことが可能となる。す
なわち、撮像装置3の分光応答度特性が所定の色空間に
対して理想的な分光応答度特性に近似する該マトリクス
演算による変換および階調変換を該撮像装置3から得ら
れる画像に施してやればよい。
【0028】撮像装置3の入出力特性から得られた分光
応答度特性の一例を図5に示す。この分光応答度特性に
おける入力は撮像素子2に入力される光強度であり、出
力とは撮像装置3から得られる出力信号である。一例と
して撮像装置3から出力される信号はRGBとし、図5
にはRch、Gch、Bchの分光応答度特性を示す。
【0029】図6に撮像装置3の画像データ変換手段8
内で行う色空間の等色関数へ変換するための変換処理を
フローチャートにて示す。
【0030】まず、撮像装置3の入出力特性を線形にす
るため撮像装置が有する階調特性の逆関数または逆関数
に近似した特性による変換を行う。撮像装置3は図7に
示す非線形な階調特性を有しており、通常ガンマ補正特
性とも言われている。撮像装置の分光応答度特性を図7
に示した階調特性の逆特性、例えば図8に示すような図
7の逆特性を介する、すなわち逆階調特性変換すれば、
線形な撮像装置3の入出力特性が得られる。
【0031】次に、前記逆階調特性変換されたデータを
所定の色空間へ変換するためのマトリクス変換を行う。
該マトリクス変換に用いるマトリクスは次のように求め
る。
【0032】まず、上記逆階調特性変換によって撮像装
置3の階調特性を線形変換し、線形である上での分光応
答度特性(第2の分光応答度特性)を得る。いまここで
撮像装置3の階調特性γをγcとし、式(3)に階調特
性の逆特性を介する式を示す。
【0033】
【数3】 …式(3)
【0034】ここで、Dr(λ)、Dg(λ)、Db
(λ)は撮像装置3の分光応答度特性Dc(λ)のそれ
ぞれのchの特性であり、Dr’(λ),Dg’
(λ),Db’(λ)は変換後の撮像装置3の第2の分
光感度特性である。図9に階調特性の逆特性、またはそ
れに近似した特性を介した第2の分光応答度特性の一例
を示し、図10には該理想の色空間の一例として挙げた
sRGBの等色関数を示す。図9の特性を次式(4)に
よって図10の特性に近似する。
【0035】
【数4】 …式(4)
【0036】ここで、Dr’(λ)、Dg’(λ)、D
b’(λ)は撮像装置3の分光応答度特性Dc(λ)の
それぞれのchの特性であり、Dr”(λ),Dg”
(λ),Db”(λ)はマトリクスによって変換後の撮
像装置3の分光感度特性であり、図10に示した等色関
数r(λ),g(λ),b(λ)に近似させた関数であ
る。また、a11〜a33は近似のためのマトリクス係
数である。そのため次式が成り立つ。
【0037】
【数5】 …式(5)
【0038】図11に近似後の分光応答度特性を実線に
て示す。式(4)に示したマトリクスa11〜a33が
マトリクス変換手段におけるマトリクスとなる。
【0039】さらに、式(4)によって変換されたデー
タを所定の色空間における階調特性に合わせるため階調
特性変換を行い、該色空間へ変換する。一例として挙げ
たsRGBでは階調特性が定められており、約γ=2.
2となっている。(ただし、その階調特性γ=2.2は
入力値によって異なり、詳細は規格“IEC 6196
6 2.1 Color measurement a
nd management in multimed
ia systems and equipment,
part2.1:Default RGB colo
r space−sRGB(1999)”にゆだね
る。)いまここでは理想の色空間での階調特性はγsと
しておく。
【0040】上記に示した変換を行うことによって撮像
装置3の画像データを理想の色空間に変換を行うことが
できる。よって、式(3)にて示した階調特性の逆特
性、式(4)に示したマトリクス係数および該理想の色
空間の階調特性γsを用いて、撮像装置3から得られた
画像データを次式にて変換する。
【0041】
【数6】 …式(6)
【0042】式(6)において、R,G,Bは撮像装置
3によって撮像された画像データであり、R’,G’,
B’は変換後の画像データである。このように画像デー
タを変換する手段を有することにより先に示した問題を
解決することができ色管理を行ううえで有益な画像デー
タを得ることができる。
【0043】本実施の形態では理想的なn種類の分光応
答度特性としてsRGB(IEC)を一例として挙げた
が、これに限られるものではなく色管理をするにあたっ
て基準として定めた分光特性が定められておれば、その
特性を用いても同様の効果が得られることは言うまでも
ない。
【0044】さらにまた、式(3)、式(6)では撮像
装置3の階調特性γをγc、所定の色空間での階調特性
γをγsとして一例を記述したが、階調特性は必ずしも
上記に限らず、撮像装置3の階調特性の関数自体をfc
c(ここで、fccは各色チャンネル毎に対応し、それ
ぞれの色チャンネル毎に関数が異なる場合、例えばR、
G、Bの3チャンネルの場合は、fcR、fcG、fc
Bと表す)とし、所定の色空間の階調特性の関数をfs
c(ここで、fscは各色チャンネル毎に対応し、それ
ぞれの色チャンネル毎に関数が異なる場合、例えばR、
G、Bの3チャンネルの場合は、fsR、fsG、fs
Bと表す)とした場合、式(3)は、次式、
【0045】
【数7】 …式(3−1)と表すことができる。また式(6)は、
次式、
【0046】
【数8】 …式(6−1)と表すことができる。
【0047】実施の形態2.実施の形態1に示したよう
に撮像装置3は図1または図3に示すように、その構成
として撮像素子4、前記信号処理5、WB手段6、マト
リックス手段7から構成されている。WB手段6はRc
h、Gch、Bchの回路利得を変化させ、画像のホワ
イトバランス(白調整)を行う回路から構成されてい
る。
【0048】図5に特定の照明下で得られた撮像装置3
の分光応答度特性を示した。図5に示した分光応答度特
性は、例えば撮像装置3の照明1として典型的な550
0Kの太陽光に近い照明(D55等)にて得られた分光
感度特性とする。前述のように撮像装置3にはホワイト
バランス機能があるため光源の相関色温度が異なると、
R信号およびB信号の利得のバランスが異なる。よっ
て、図12に示すように照明1の相関色温度によって撮
像装置3の分光応答度特性は異なる。相関色温度が高い
光源1の時は、照明2の短波長側のスペクトルが高いた
め、撮像装置3のR信号側の利得は高くなる。逆に相関
色温度が低いときは、照明1の長波長側のスペクトルが
高いため、撮像装置3のB信号側の利得は高くなる。
【0049】図10は標準色空間でおいて代表的なsR
GB(IEC)にて定められる理想撮像特性であり、等
色関数はD65(約6504K)の光源を元に考えられ
た等色関数である。この等色関数に前記撮像装置3の分
光応答度特性を合わせるように近似しようとした場合、
撮像装置3により撮像された画像はすべて5500Kの
光源2の条件下にてホワイトバランスされているため、
図10に示した等色関数へ近似するマトリクス演算を実
施の形態1に示したようにそのまま画像データへ行った
場合、大きくホワイトバランスの異なった画像となって
しまう。そこで、式(4)、式(5)に示したマトリク
スによって撮像装置3の第2の分光応答度特性が近似す
べき等色関数を、撮像に供した光源に対してホワイトバ
ランスすることによって上記の問題を解決することがで
きる。
【0050】まず図10に示した等色関数に、撮像に供
した光源2の分光分布から定まるホワイトバランスに関
わる少なくとも2つの係数を次式に示すように施す。
【0051】
【数9】 …式(7)
【0052】ここで、WBRはR信号側のホワイトバラ
ンス係数であり、WBBはB信号側のホワイトバランス
係数であり、次式によって算出する。
【0053】
【数10】 …式(8)
【0054】ここで、L(λ)は撮像装置の分光応答度
特性がDc(λ)であるときの照明の分光分布特性であ
る。
【0055】式(7)に示した関数に対して、撮像装置
3の分光応答度特性Dc(λ)を次式に示すマトリクス
係数を乗じることによって近似する。
【0056】
【数11】 …式(9)
【0057】ここで、Dr”(λ),Dg”(λ),D
b”(λ)はマトリクスによって変換後の撮像装置3の
分光感度特性であり、式(3)にて示したr’(λ),
g’(λ),b’(λ)に近似させた関数である。ま
た、b11〜b33は近似のためのマトリクス係数であ
る。一例として図13に該r’(λ),g’(λ),
b’(λ)の特性およびそれに近似させた撮像装置3の
分光応答度特性を示す。また、式(9)は式(7)にて
演算した後のsRGBに近似をさせるためのマトリクス
であるため次式が成り立つ。
【0058】
【数12】 …式(10)
【0059】式(9)にて示したマトリクス係数を用い
て、撮像装置3から得られた画像データを次式で示すよ
うに変更する。
【0060】
【数13】 …式(11)
【0061】式(11)において、R,G,Bは撮像装
置3によって撮像された画像データであり、R’,
G’,B’はマトリクス変換後の画像データである。こ
のように画像データを変換する手段を有することにより
先に示した問題を解決することができ色管理を行ううえ
で有益な画像データを得ることができる。
【0062】さらに、撮像装置3の分光応答度特性とし
て代表的な5500Kのときの特性を示したが、相関色
温度はこれに限らず、いかなる相関色温度のときにおい
ても、用いた光源の特性から定めることのできるホワイ
トバランス係数を用いて式(7)に示したWBR,WB
Bの値を変えれば同様の効果を得ることができる。
【0063】さらにまた、式(11)では撮像装置3の
階調特性γをγc、所定の色空間での階調特性γをγs
として一例を記述したが、階調特性は必ずしも上記に限
らず、撮像装置3の階調特性の関数自体をfcc(ここ
で、fccは各色チャンネル毎に対応し、それぞれの色
チャンネル毎に関数が異なる場合、例えばR、G、Bの
3チャンネルの場合は、fcR、fcG、fcBと表
す)とし、所定の色空間の階調特性の関数をfsc(こ
こで、fscは各色チャンネル毎に対応し、それぞれの
色チャンネル毎に関数が異なる場合、例えばR、G、B
の3チャンネルの場合は、fsR、fsG、fsBと表
す)とした場合、式(11)は、次式、
【0064】
【数14】 …式(11−1)と表すことができる。
【0065】実施の形態3.実施の形態3では、本発明
の撮像装置3の階調特性について説明する。撮像装置3
は自動利得制御や自動露出制御機能が具備されているこ
とが多く、これらの自動機能による影響が多いため正確
な階調特性の測定が困難であるとされていた。そこで、
本実施の形態では下記に示す測定法により得られた階調
特性を実施の形態1または2に示した撮像装置における
階調特性とする。
【0066】図15は、この発明の実施の形態3である
色彩特性測定装置の一例の外観を示した図であり、図1
6は、図15の色彩特性測定装置を破線ABを含むテス
トチャート11に垂直な平面で切断したときの断面図で
ある。図18はテストチャート11を撮像装置3により
撮像する正面から見た図でありテストチャートは中央部
分に全体に比べて小さな穴があけられている。また、穴
の上下Cに部分には異なる反射率で構成されたグレース
ケールチャートが構成されている。他の部分は一様の反
射率のグレーである。これらの図において、11は被写
体として用いるテストチャート、12はテストチャート
11内に設けたテストチャート11の面積に対して充分
小さな穴、13は内側を黒色塗装した暗箱、14は穴1
2から観測可能な光出力部、15は安定した色温度を有
する照明光源、16は色彩特性を測定する被検体である
撮像装置、17は穴12から暗箱13内に入射した照射
光である。光出力部14は、本実施の形態においては光
源により構成されるが、外部光源からの光を出射する光
の射出端であってもよい。
【0067】暗箱13の内壁は十分低い反射率になって
おり、外部から穴12を通して暗箱13内に入射した照
射光7は暗箱13の内壁に吸収されて反射せず、再び穴
12から出射されることはない。このため、暗箱13内
に光出力部14を設けないで、穴12を外部から観測す
れば、光学的に完全な黒色に近い状態を観測することが
できる。従って、外部から穴12を通して観測できる位
置に光出力部14を設けることにより、照射光17の影
響を受けない光出力部14の出力光のみを観測すること
ができる。
【0068】撮像装置3はテストチャート11を穴12
から覗く光出力部14の光を含めて撮像する。このと
き、例えば撮像装置3がディジタルスチルカメラである
ならば、光出力部14を変化させた時に撮像した画像上
の光出力部14に対応する位置の画素値を得ることによ
り、撮像装置3の色彩特性の測定を行うことができる。
【0069】一般に、撮像装置3は、自動露出機能、自
動利得補正機能、自動ホワイトバランス補正機能等の自
動補正機能を有している。このため、特性が変化する光
源光を被写体として撮像した場合、該自動補正機能が動
作して露出条件などが変化し、その画像データを用いて
正確な撮像装置の特性を測定することは困難である。そ
こで、この実施の形態3では、穴12に比べ、撮像装置
3の撮影範囲の大部分を占めるテストチャート11を色
彩特性測定装置に設けている。このため、自動補正機能
はテストチャート11に対してのみ働き、穴12に設置
される被写体の変化には影響されず、自動補正機能を固
定することができる。すなわち、外部環境であるテスト
チャート11とテストチャート11を照射する照明光源
15の明るさを固定することで、自動補正機能を排除す
ることができる。
【0070】本実施の形態では、テストチャート11の
穴12にグレーチップを差し込み、グレーチップを含め
たテストチャート11を撮像して、撮像装置3の正確な
階調特性を測定する方法について説明する。
【0071】図18にはテストチャート11の穴12と
同形状であり、反射率の異なる複数のグレーチップを示
す。図18に示すグレーチップを順次テストチャート1
1の穴12に差し込み撮像装置3によってテストチャー
ト11を撮像し、撮像した画像からグレーチップ部のデ
ータを順次取得していく。図19と図20に撮像した画
像の一例を示す。図19および図20において中央部の
部分21および22がグレーチップのデータである。グ
レーチップのそれぞれの反射率と撮像装置3から得られ
たRGBデータの一例を図21に示す。また、その関係
図を図22に示す。図22に示した入出力特性が撮像装
置3の階調特性を示す。
【0072】上記のように色彩特性測定装置を用いれ
ば、撮像装置の測定対象として光出力部14を使用する
ことができ、測定位置を固定できるため、照明むらや、
例えばコサイン4乗則の如き撮像領域の位置による光量
の不均一性などの撮像装置の光学系の特性などを考慮せ
ずに済む。特に、各種の自動補正機能を有しているが、
その機能を無効化又は固定化する機能を有していない民
生用途の撮像装置に対し、これらの自動補正機能を変化
させずに種々の特性の被写体を設定することができ、正
確な撮像装置3の階調特性を測定することが可能とな
る。
【0073】また、グレーチップの反射率を図21に示
したように0.0%、2.0%、4.0%、8.0%、10.3%、14.7
%、19.8%、25.8%、32.5%、39.9%、48.1%、57.0
%、66.6%、77.0%、88.1%としたが、0.0%のグレー
チップを作成するのが困難である場合は、光出力部14
から光を出射せず、穴12より入射した光を再び穴12
から外部へ出力させない状態で、テストチャート11の
穴12に何も色票を差し込まないことにより実現するこ
とができる。
【0074】図22の入出力特性において入力値はグレ
ーチップの反射率でも良いし、また、照明光源15によ
って照明されたときのグレーチップの輝度値であっても
同様である。
【0075】さらにまた、穴12をテストチャート全体
の面積に対して十分に小さく設けることで先に説明した
ディジタルスチルカメラの自動制御機能の影響を通常は
受けないが、撮像環境において例えば電源変動による照
明光源15の照度が変動したり、他の何らかの要因によ
って撮像装置3の自動制御機能が変動したときは撮像し
た画像中、グレースケール部Cの値も同様に変動してい
るため、その変動分によりグレーチップ部のデータを補
正することも可能である。
【0076】上記に示した方法にてディジタルスチルカ
メラの階調特性を測定することができ、実施の形態1お
よび実施の形態2にて記載したディジタルスチルカメラ
の階調特性の逆特性(図8)は図22に例として記載し
た各RGBの入出力特性の逆特性を示す。
【0077】実施の形態4.実施の形態4では、本発明
の撮像装置3の分光応答度特性の測定法について説明す
る。
【0078】図15〜図17は、この発明の実施の形態
4である色彩特性測定装置の一構成例を示した断面図で
あり、実施の形態3にして示した構成と同様である。光
出力部14は分光光源を取り付け、光源の出力光を分光
した光を出射するように構成したものである。この実施
の形態4によれば、光出力部14から出力される光の波
長を設定することにより、穴12を通して任意の波長の
分光された光を観測することができる。上記光出力部1
4は、ハロゲンランプ等のランプと分光器(モノクロメ
ータ)による構成が一般的である。
【0079】この実施の形態4によれば、実施の形態3
と同様に、テストチャート11を穴12を含めて撮像装
置3により撮像することで、各種自動機能の影響を受け
ることなく任意の波長の光に対する撮像装置3の特性を
測定することができる。このため、光出力部14から出
力される光の波長を分光光源8により変化させ、その時
の撮像装置3の特性をそれぞれ測定することにより、撮
像装置3の分光感度特性を正確かつ容易に測定すること
ができる。なお、ここでの波長は、重心波長と表現して
も良い。
【0080】また、光出力部14の出力光を分光光源8
により特定の波長範囲について特定の波長刻みで変化で
きるように構成すれば、より実用性の高い撮像装置3の
分光感度特性を得ることができる。
【0081】また、分光光源8の分光波長範囲を可視光
にするように構成すれば、人間の視覚特性に適合した撮
像装置3の分光感度特性を得ることができる。
【0082】また、波長範囲を380nmから780nmに
なるように構成することで、例えば、日本工業規格JIS
Z 8722による第1種分光測光器との整合がとれる撮像装
置3の分光感度特性を得ることができる。
【0083】図23には、一例として、光出力部14の
出力光の波長380nm、385nm、390nm、・
・・、770nm、775nm、780nmとする。図
24は波長580nmの単色光を出射しているとき撮像
した画像である。図25中では穴12内に光出力部14
が撮像されている。また、図26は波長λnmの光を出射
しているとき撮像した画像である。撮像装置3の色彩測
定を行うために前記波長の種類の数だけ図24、25に
示した画像と同様に撮像する。この様にして380nm
〜780nmの範囲を5nmごとに撮像した場合には、
計81枚の画像を撮像することになる。
【0084】前述した色彩特性測定装置において、その
光出力部14から特定の波長範囲について特定の波長刻
みで変化させて撮像装置3によりテストチャート11を
撮像する。得られた画像において光出力部14の画素値
を前記特定波長毎に得ることによって撮像装置3の分光
応答度特性を測定することができる。例えば、撮像装置
3の出力データがR、G、Bであり、各波長における各
出力データが図23に示すように得られたとき、被検体
である撮像装置3の分光応答度特性は図5に示すように
表すことができる。また、図5に示したように得られた
分光応答度特性を実施の形態3にて示した撮像装置の階
調特性の逆特性または逆特性に近似した特性にて変換す
ることにより、撮像装置の入出力特性が線形である上で
の撮像装置の分光応答度特性が得られる。
【0085】また、実施の形態1で示したように撮像装
置3内にマトリクス手段7-1などによって結果的に撮
像装置3の分光応答度特性が図5に示すように負の感度
を有する場合は、まず、図26に示すように照明光源1
5以外に光出力端を照明する副光源40を設け、副光源
40を含む撮像環境にて上記に示した方法にて撮像装置
3の分光応答度特性を測定する。その際得られる撮像装
置3の分光応答度特性は図27に示すようになる。次に
光出力部14から出力される光量を0とし、そのときの
光出力の画像データを取得する。このとき得られた光出
力端の画像データが副光源から光出力端へ照明された明
るさであり、これをオフセットとして図27の分光応答
度特性から差し引き、図28に示す分光応答度特性を取
得することができる。上記の方法により負の感度を含む
撮像装置3の分光応答度特性をも測定することができ
る。
【0086】また、実施の形態4と同様に、穴12をテ
ストチャート全体の面積に対して十分に小さく設けるこ
とで先に説明した撮像装置の自動制御機能の影響を通常
は受けないが、撮像環境において例えば電源変動による
照明光源15の照度が変動したり、他の何らかの要因に
よって撮像装置3の自動制御機能が変動したときは撮像
した画像中、グレースケール部Cの値も同様に変動して
いるため、その変動分により光出力端部のデータを補正
することも可能である。
【0087】実施の形態5.図29は本発明の一実施例
による画像データ構成方法を示した図である。図29に
おいて1から7は実施の形態1および実施の形態2で示
した図1と同様のためその説明を省略する。42は撮像
装置3で撮像した画像データに実施の形態1乃至4のい
ずれかに示したホワイトバランスに関する係数およびマ
トリクス係数を付加するデータ付加手段である。図29
に示すようにデータ付加手段12は、他の手段として具
備していても良いし、図2に示すように撮像装置3の画
像データを取り扱うPC9内に具備していても実現でき
る。また、図30に示すようにデータ付加手段12自身
を撮像装置3内に具備しておいても良い。
【0088】図31に画像データの構成図を示す。図3
1に示すように画像データのヘッダーもしくはフッダー
の部分に、撮像に用いた光源の分光応答度特性、実施の
形態3に記載した撮像装置の階調特性、実施の形態4に
記載した撮像装置の分光応答度特性のいずれかまたはい
ずれも付加する。撮像装置から得られた画像データに付
加して出力した場合は先に説明した画像変換手段を有し
なくともこれらのデータによって画像データ取得後変換
することが可能である。また、画像データ変換された後
のデータに付加した場合はこれらのデータにより、撮像
装置から得られた画像データを推測することが可能とな
る。また、データ形式例2に示すように上記の特性のい
ずれか一つを付加しておくだけで画像データをその情報
を含まないデータへと変換できるため、画像データ単体
のみの時と比較してその利用方法が更に広がる。
【0089】さらには、得られた画像データから、分光
応答度特性および階調特性、照明の分光分布特性が分か
れば撮像した被写体の分光反射率を推測することができ
るため、画像データを普遍性の高い分光反射率のデータ
に置き換えることも可能となる。
【0090】同様に前記ホワイトバランスに関する係数
およびマトリクス係数の両方を付加した場合は、撮像装
置3側にて予め画像データを変換しておかなくとも、画
像を受け取った側でどの様な光源1の状態にて、どのよ
うな撮像装置3の分光感度特性にて撮像されたか知るこ
とができ、画像を受信した側で画像を処理することが容
易になる。また、撮像装置3の分光応答度特性をそのま
まデータに付加するに比べ、マトリクス係数だけの添付
であり、画像データの容量が大きく増加する弊害もな
い。
【発明の効果】
【0091】以上のように請求項1の発明によれば、画
像データを変換する手段を有することにより、所定の色
空間に対して理想的な分光応答度特性に近似することが
でき、色管理を行ううえで有益な画像データを得ること
を得ることができる。
【0092】以上のように請求項2の発明によれば、画
像データを変換するためのマトリクス変換手段を得るこ
とができる。
【0093】以上のように請求項3の発明によれば、い
かなる色空間でも画像データを変換するためのマトリク
ス変換手段を得ることができる。
【0094】以上のように請求項4の発明によれば、画
像データを変換する手段において用いる逆階調特性変換
を得るに必要な撮像装置の階調特性を正確に得ることが
できる。
【0095】以上のように請求項5の発明によれば、画
像データを変換する手段において用いる撮像装置の分光
応答度特性を正確に得ることができる。
【0096】以上のように請求項6の発明によれば、画
像データを変換するための正確なマトリクス変換手段を
得ることができる。
【0097】以上のように請求項7および8の発明によ
れば、撮像装置側にて予め画像データを変換しておかな
くとも、画像を受け取った側でどの様な光源の状態に
て、どのような撮像装置の分光感度特性にて撮像された
か知ることができ、画像を受信した側で画像を処理する
ことが容易になる。また、撮像装置の分光応答度特性を
そのままデータに付加するに比べ、マトリクス係数だけ
の添付であり、画像データの容量が大きく増加する弊害
もない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例による撮像装置及び画像デ
ータ変換方法を実現する手段を示す図である。
【図2】 撮像装置及びPCを示す図である。
【図3】 本発明の一実施例による撮像装置及び画像デ
ータ変換方法を実現する他の手段を示す図である。
【図4】 画像データを送受信する画像システムを示す
図である。
【図5】 撮像装置の分光応答度特性の一例を示す図で
ある。
【図6】 変換手段のフローチャートを示す図である。
【図7】 撮像装置の階調特性の一例を示す図である。
【図8】 撮像装置の階調特性の逆特性の一例を示す図
である。
【図9】 撮像装置の分光応答度特性の一例を示す図で
ある。
【図10】 sRGBの等色関数を示す図である。
【図11】 撮像装置の分光感度応答度特性を変換した
図である。
【図12】 撮像装置の分光応答度特性のWBによる変
化を示す図である。
【図13】 WB後のsRGBの等色関数を示す図であ
る。
【図14】 撮像装置の分光感度応答度特性をWB後の
sRGBの等色関数に変換した図である。
【図15】 色彩測定装置を示す図である。
【図16】 色彩測定装置を用いた測定環境を示す図で
ある。
【図17】 テストチャートを示す図である。
【図18】 テストチャートの穴に差し込むグレーチッ
プを示す図である。
【図19】 テストチャートの穴にグレーチップを差し
込み撮像した画像を示す図である。
【図20】 テストチャートの穴にグレーチップを差し
込み撮像した画像を示す図である。
【図21】 グレーチップの反射率と撮像装置の出力デ
ータとを示す図である。
【図22】 測定した撮像装置の階調特性を示す図であ
る。
【図23】 光出力部から出力される光の波長と撮像装
置の出力データとを示す図である。
【図24】 光出力部を含み撮像した画像を示す図であ
る。
【図25】 光出力部を含み撮像した画像を示す図であ
る。
【図26】 副光源を加えた色彩測定装置を用いた測定
環境を示す図である。
【図27】 副光源を加え測定した撮像装置の分光応答
度特性を示す図である。
【図28】 オフセット分を差し引いた撮像装置の分光
応答度特性を示す図である。
【図29】 本発明の一実施例による画像データ構成を
実現する手段を示す図である。
【図30】 本発明の一実施例による画像データ構成を
実現する他の手段を示す図である。
【図31】 本発明の一実施例による画像データ構成を
示す図である。
【図32】 本発明の一実施例による画像データ構成を
示す図である。
【図33】 従来技術による放送システムを示す図であ
る。
【図34】 表示装置にカラーバーを表示した図であ
る。
【図35】 ベクトルスコープ上で位相調整された色信
号を示す図である。
【図36】 画像データを送受信する画像システムを示
す図である。
【符号の説明】
1 照明(光源)、2 被写体、3 撮像装置、4 撮
像素子、5 前段信号処理、6 ホワイトバランス手
段、7 信号処理手段、7−1 マトリクス手段、7−
2 ガンマ補正手段、8 画像データ変換手段、9 P
C、10 画像システム、11 テストチャート、12
穴、13 暗箱、14 光出力部、15照明光源、1
7 照射光、21,22 穴に差し込んだグレーチッ
プ、23,24 単色光を出力している光出力部、40
副光源、42 データ付加手段、43 撮像装置、4
4 表示装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 9/73 H04N 1/40 D 17/02 1/46 Z Fターム(参考) 5B057 CA01 CA08 CA12 CA16 CB01 CB08 CB12 CB16 CE11 CE17 5C061 BB03 BB17 CC01 5C066 AA01 CA13 EA14 EC05 EE04 KM01 KM10 5C077 LL19 MM03 MM27 MP08 NN02 NP02 PP15 PP32 PP37 TT09 5C079 HB01 LA12 LA23 LB02 MA10 NA03

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3種類以上のn種類の色チャンネルを有
    する撮像装置により得られる動画像データあるいは、静
    止画像データの色を管理する画像データ色管理方法にお
    いて、 該撮像装置から得られた画像データを、撮像装置が有す
    る階調特性の逆特性または逆特性に近似した特性によっ
    て逆階調特性変換を行い、 次に、該逆階調特性変換によって変換された画像データ
    を、予め基準の色空間として定められた所定の色空間に
    対してマトリクス変換を行い、 さらに、該マトリクス変換によって変換された画像デー
    タを、該所定の色空間に合わせるための階調特性変換を
    行うことを特徴とした画像データ変換方法。
  2. 【請求項2】 マトリクス変換は、該撮像装置の分光応
    答度特性を、予め基準の色空間として定められた所定の
    色空間に対して、理想的なn種類の分光応答度特性に近
    似するように変換するマトリクスによって画像データを
    変換するマトリクス変換であることを特徴とする請求項
    1に記載の画像データ変換方法。
  3. 【請求項3】 マトリクス変換は、予め基準の色空間と
    して定められた所定の色空間に対して、n種類の分光応
    答度特性のうちの少なくとも2種類の分光応答度特性に
    対して、撮影に供した光源の分光分布特性から定まるホ
    ワイトバランスに関わる補正のための係数を乗じた後、
    該係数を乗じた後の所定の分光応答度特性に、該撮像装
    置の分光応答度特性を近似するように変換するマトリク
    スによって画像データを変換するマトリクス変換である
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像データ変換方
    法。
  4. 【請求項4】 撮像装置の階調特性は、撮像装置の被写
    体として用いるチャートと、該チャートの一部に穴を設
    け、チャートの裏面に、前記穴以外について閉じた空間
    を構成し、前記穴以外の閉じた空間の内側を黒く着色あ
    るいは塗装した暗箱と、該暗箱内にチャートの前面から
    前記穴を通して観測可能な位置に設けた光源または光源
    の出射端とから構成された色彩特性測定装置と、 該色彩特性測定装置を照明する主光源と、該チャートの
    前面の穴にはめ込むことができる異なる反射率で構成さ
    れた複数のグレーチップとを用い、 前記反射率の異なる複数のグレーチップを順次、前記テ
    ストチャートの穴にはめ込み測定した画像データにおい
    て該グレーチップの反射率または輝度値に対応するグレ
    ーチップ部の画像信号レベルとの関係であることを特徴
    とする請求項1に記載の画像データ変換方法。
  5. 【請求項5】 撮像装置の分光応答度特性は、請求項4
    記載の色彩特性測定装置において、該暗箱内にチャート
    の前面から前記穴を通して観測可能な位置に設けられた
    光源または光源の出射端からの光が、分光された光でか
    つ所定の波長範囲について所定の波長刻みで変化させ、
    該変化波長に対する前記波長刻み毎の画像データとの関
    係を測定した分光応答度特性であることを特徴とする請
    求項1に記載の画像データ変換方法。
  6. 【請求項6】 撮像装置の分光応答度特性は、請求項4
    記載の色彩特性測定装置において、該暗箱内にチャート
    の前面から前記穴を通して観測可能な位置に設けられた
    光源または光源の出射端からの光が、分光された光でか
    つ特定の波長範囲について特定の波長刻みで変化させ、
    該変化波長に対する前記波長刻み毎の画像データとの関
    係を測定し、 該波長と画像データとの関係を示す分光応答度特性を該
    撮像装置の階調特性の逆階調特性または逆階調特性に近
    似した特性を介して算出した分光応答度特性であること
    を特徴とする請求項2または請求項3に記載の画像デー
    タ変換方法。
  7. 【請求項7】 画像データに、光源の分光分布特性、請
    求項4記載の階調特性、請求項5または請求項6記載の
    分光応答度特性のうちの少なくともいずれかの特性を含
    むことを特徴とする画像データ構成方法。
  8. 【請求項8】 請求項1、請求項2、請求項3のいずれ
    かにおいて記載したマトリクス係数および撮影に供した
    光源の分光分布特性から定まるホワイトバランスに関わ
    る補正のための係数を、画像データに付加することを特
    徴とする画像データ構成方法。
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