JP2001131727A - タービン用ノズル翼、タービン用ノズル翼の製造方法、及び溶射装置 - Google Patents

タービン用ノズル翼、タービン用ノズル翼の製造方法、及び溶射装置

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JP2001131727A
JP2001131727A JP31151299A JP31151299A JP2001131727A JP 2001131727 A JP2001131727 A JP 2001131727A JP 31151299 A JP31151299 A JP 31151299A JP 31151299 A JP31151299 A JP 31151299A JP 2001131727 A JP2001131727 A JP 2001131727A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ノズル翼背表面の摩耗を効果的に防止するこ
と。 【解決手段】 ノズル翼5のブレード52の背表面5a
に、熱膨張係数の差を吸収するためのアンダーコート層
を介在させて、摩耗抑制層10を形成した。アンダーコ
ート層を介在させたことにより、製造(溶射)時にひび
割れや剥離等を起こすことなく、80%重量比のCr3
2炭化物と20%重量比のNi−Crとにより構成さ
れた摩耗抑制層10を0.3〜0.6mm厚で形成する
ことができる。よって、従来よりも摩耗抑制層10の硬
度及び厚みが増し、ブレード52の耐摩耗性を高めるこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、タービン用ノズル
翼と、そのノズル翼の製造方法と、溶射装置とに係り、
特に、ディーゼルエンジンの過給装置に備えられたター
ビンの耐久性を高めるのに好適な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、船舶用動力源としてのディーゼ
ルエンジンあっては、その出力を高めるために過給装置
を有するものがある。そのような過給装置の一従来例を
図8〜図10に示す。
【0003】図8において、この過給装置には、エンジ
ンの吸気通路の途中位置に圧縮機部Aが設けられると共
に、エンジンの排気通路の途中位置にタービン部Bが設
けられている。圧縮機部A内の圧縮羽根1とタービン部
B内のタービン翼2とは軸3により連結され、かつ互い
に回転可能に軸支されている。タービンハウジング4内
の固定部に固定されたノズル翼5は、タービン翼2の外
周に面して設置されている。
【0004】ノズル翼5は、図9に示すように、環状を
なすベースプレート51と、その上に周方向に沿って複
数配設された流線形状のブレード52とにより形成され
ている。ブレード52は内周側に面する背表面5aと外
周側に面する腹表面5bとを有する。このようなノズル
翼5をタービン翼2及び軸3等と共に他の必要部品をタ
ービンハウジング4に収容し組付けることにより、図1
0に示す如きタービンが構成される。図10(a)はタ
ービン部Aの全体図であり、同図(b)はそのX−X線
に沿うタービンハウジング4の断面図である。
【0005】再び図8に戻って説明すれば、エンジンの
運転時、タービン部Bにエンジンからの排ガスが径方向
外側部からノズル翼5を通過して内部に流入することに
より、タービン翼2が回転される一方、その回転に伴っ
て圧縮機部A内の圧縮羽根1も軸3を介して回転し、該
圧縮羽根1が回転により燃焼用の空気をエアフィルタ6
を経て軸方向に取り込んで圧縮しつつ、該圧縮空気を径
方向外側に排出してエンジン側に供給するようにしてい
る。なお、タービン部2に流入した排ガスは排気通路の
下流側に吐き出されることとなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記に示す
従来技術では、タービン部B内にエンジンからの排ガス
が流入すると、排ガスに含まれている固体成分の影響に
より以下に述べる問題が発生する。
【0007】即ち、エンジンからの排ガスには種々の固
体粒子、特にディーゼルエンジンの排ガスにはエンジン
アッシュ,異物,スケール等の固体粒子が含まれてお
り、その固体粒子がタービン部B内に流入すると、図1
1に示す矢印aの如くノズル翼5のブレード52の背表
面5aに衝突し、その衝突した固体粒子がタービン翼2
に当たって跳ね返され、下流側に隣接するブレード背表
面5aにまた衝突するという作用が繰り返されながら下
流側に至る結果、ブレード52の背表面5aの内周側が
摩耗するという問題があった。
【0008】この問題をさらに詳細に解析すれば、ター
ビン部B内に流入した排ガスは、図12に矢印で示すよ
うに、タービン翼2の回転作用により軸方向の両端寄り
に変流する特性があることから、ブレード背表面5aの
内周側でも特に、軸方向両端部に摩耗が局所的(斜線部
分)に発生していた。
【0009】しかも、タービン部Bは図13に示すよう
に、排ガスの流入側から下流側に至るに従い次第に流路
が狭まるボリュート構造であるため、排ガス入口側に対
応する第一象限から排ガス出口側に対応する第四象限
に至るに従い、固体粒子が高密度となってその衝突数
が次第に増えることとなり、図14に示すように、第
一,第二,第三象限よりも第四象限側の摩耗が著しい
ものとなっていた。
【0010】また、ブレード背表面5aの摩耗を防止す
るため、他の従来技術では、背表面5aにCr32炭化
物とNi−Crとにより構成される防止層を溶射形成し
たものもある。耐摩耗性は、Cr32炭化物の重量比を
大きくするほど,層厚を厚くするほど向上するが、従来
は、溶射時の急激な温度上昇に起因して生じるひび割れ
や剥離を回避する観点から、Cr32炭化物は75%重
量比までに、層厚は0.2mmまでに抑えられており、
耐摩耗性の向上には一定の限界があった。
【0011】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、タービン用ノズル翼の寿
命向上を図ること、及び高寿命なタービン用ノズル翼の
製造方法及び溶射装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明においては、以下の手段を採用した。請求項1
の発明は、タービン翼の外周に面して設置され、かつベ
ースプレートにブレードを複数配設してなるタービン用
ノズル翼において、前記ブレードの背表面内周側に、熱
膨張係数の差を吸収するためのアンダーコート層を介在
させて、Cr32炭化物とNi−Crとにより構成され
た摩耗抑制層が0.3〜0.6mm厚で設けられている
ことを特徴としている。
【0013】この構成では、摩耗抑制層の形成範囲にお
いては、母材の上にアンダーコート層及び摩耗抑制層が
この順に積層されてなる三層構造となり、各界面におけ
る熱膨張係数の差を小さくすることができる。よって、
製造時にひび割れ及び剥離を起こすことなく、摩耗抑制
層を従来よりも厚めの0.3〜0.6mmとすることが
可能になり、耐摩耗性が向上する。アンダーコート層
は、例えば、ハステロイCを50μmの厚みで形成す
る。
【0014】請求項2の発明は、タービン翼の外周に面
して設置され、かつベースプレートにブレードを複数配
設してなるタービン用ノズル翼において、前記ブレード
の背表面内周側における軸方向両端部に形成された凹部
に、Cr32炭化物とNi−Crとにより構成された摩
耗抑制層が肉盛されていることを特徴としている。
【0015】この構成では、摩耗の著しい部分に摩耗抑
制層をより厚く形成することが可能となるから、耐摩耗
性が向上する。
【0016】請求項3の発明は、請求項1又は請求項2
記載のタービン用ノズル翼において、前記摩耗抑制層
は、76〜80%重量比のCr32炭化物と20〜24
%重量比のNi−Crとにより構成されていることを特
徴としている。
【0017】この構成では、Cr32炭化物の重量比増
により硬度が上昇し、耐摩耗性が更に向上する。
【0018】請求項4の発明は、タービン翼の外周に面
して設置され、かつベースプレートにブレードを複数配
設してなるタービン用ノズル翼において、前記ブレード
には、これを包囲する形状をなすカバーが着脱可能に取
付けられていることを特徴としている。
【0019】この構成では、ブレードがカバーにより保
護されているから、ブレード自体は摩耗しない。その一
方で、カバーが摩耗しても、摩耗したカバーを交換する
だけでよい。よって、特定のブレードが偏摩耗してもノ
ズル翼全体の交換が不要となると共に、メンテナンス時
等にはブレード形状を極めて容易に初期状態に戻すこと
ができる。
【0020】請求項5の発明は、タービン翼の外周に面
して設置され、かつベースプレートにブレードを複数配
設してなるタービン用ノズル翼において、前記ブレード
は、前記ベースプレートに対し着脱可能に取付けられて
いることを特徴としている。
【0021】この構成では、ブレードが摩耗しても、他
のブレードはそのままにして、摩耗したブレードのみを
新品のブレードに交換するだけでよい。よって、特定の
ブレードが偏摩耗してもノズル翼全体の交換が不要とな
ると共に、メンテナンス時等にはブレード形状を極めて
容易に初期状態に戻すことができる。
【0022】請求項6の発明は、タービン翼の外周に面
して設置され、かつベースプレートにブレードを複数配
設してなるタービン用ノズル翼の製造方法において、前
記ベースプレート及び前記ブレードを冷却しつつ、前記
ブレードの背表面内周側にCr32炭化物とNi−Cr
とからなる溶射材を溶射して摩耗抑制層を形成する工程
を備えることを特徴としている。
【0023】この構成では、冷却によりベースプレート
及びブレードの急激な温度上昇を抑えることができるか
ら、溶射時の急激な温度上昇によるひび割れ,剥離を有
効に回避しつつ、摩耗抑制層を厚く(例えば、0.3〜
0.6mm)形成したり、摩耗抑制層の成分を硬度上昇側
(例えば、Cr32炭化物が76〜80%重量比)に変
更することが可能となる。
【0024】請求項7の発明は、請求項6記載のタービ
ン用ノズル翼の製造方法において、前記摩耗抑制層を形
成する工程よりも前に、前記ブレードの背表面に熱膨張
係数の差を吸収するためのアンダーコート層を形成する
工程を備えることを特徴としている。
【0025】この構成では、母材,アンダーコート層,
及び摩耗抑制層間の各界面における熱膨張係数の差が小
さくなるから、溶射時の急激な温度上昇によるひび割れ
及び剥離をより有効に回避することが可能となる。
【0026】請求項8の発明は、タービン翼の外周に面
して設置され、かつベースプレートにブレードを複数配
設してなるタービン用ノズル翼の溶射装置であって、前
記ノズル翼を搭載し、かつ該ノズル翼を軸周りに回転さ
せる回転手段と、前記ブレードの背表面内周側に溶射材
料を溶射する溶射ガンと、前記ノズル翼を冷却する冷却
手段とを備えていることを特徴としている。
【0027】この構成では、回転手段に搭載したノズル
翼を軸周りに回転させ、同時に該ノズル翼全体を冷却手
段によりノズル翼を冷却しながら、溶射ガンによりブレ
ードの背表面内周側に溶射材料を溶射するから、該溶射
時におけるノズル翼の急激な温度上昇が抑えられる。よ
って、溶射時の急激な温度上昇によるひび割れ,剥離を
回避しつつ、摩耗抑制層を厚く(例えば、0.3〜0.
6mm)形成したり、摩耗抑制層の成分を硬度上昇側(例
えば、Cr32炭化物が76〜80%重量比)に変更す
ることが可能となる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
1乃至図7に基づいて説明する。また、図8及び図9と
同等の構成要素については、同一符合を付すと共に適宜
これらの図も参照する。
【0029】図1は、本発明の一実施の形態を示すター
ビン用ノズル翼の説明用斜視図である。このノズル翼5
は、ディーゼルエンジン吸気通路の途中位置に設けられ
た圧縮機部Aと、ディーゼルエンジン排気通路の途中位
置に設けられたタービン部Bとを有する過給装置に適用
されるもので、タービン部B内のタービン翼2の外周位
置にノズル翼5を有している(図8,図9参照)。この
点は従来技術と同様である。
【0030】本実施の形態に係るノズル翼5は、その背
表面5aの内周側に自溶性合金からなる摩耗抑制層10
が設けられていることを特徴としている。具体的に述べ
ると、前記摩耗抑制層10は、自溶性合金であるCr3
2炭化物とNi−Crとを混合して構成され、図1に
示すように、予め形成されたブレード52の背表面5a
に対し、後述する溶射装置により内端からおよそ径方向
長さの半分程度の位置まで設けられている。
【0031】摩耗抑制層10中の成分割合は、Cr32
炭化物を76〜80%重量比、Ni−Crを24〜20
%重量比とし、好ましくは80%重量比のCr32炭化
物,20%重量比のNi−Crとするのがよい。またそ
の際、摩耗抑制層10の厚みとしては、薄過ぎると所期
の耐摩耗性が得難く、逆に厚過ぎるとコストが上昇する
だけで耐摩耗性の向上がそれ程見込めなくなることか
ら、0.3〜0.6mmとし、好ましくは0.5mmと
するのがよい。
【0032】さらに、ブレード母材と摩耗抑制層10と
の間に、熱膨張係数の差を吸収するためのアンダーコー
ト層を介在させておけば、摩耗抑制層10の厚みやCr
32炭化物の重量比を増加させても、製造時におけるひ
び割れや剥離を有効に回避することが可能となる。その
理由は、摩耗抑制層10の形成範囲においては、母材の
上にアンダーコート層及び摩耗抑制層10がこの順に積
層されてなる三層構造となり、各界面における熱膨張係
数の差が小さくなるからである。なお、アンダーコート
層は、例えば、ハステロイCを50μmの厚みで形成す
るのがよい。
【0033】このような摩耗抑制層10を有するノズル
翼5を過給装置のタービン部Bに設置し、ディーゼルエ
ンジンを運転した場合は、エンジンからの排ガスに含ま
れる固体粒子がタービン部B内に流入し、ノズル翼5の
ブレード52に衝突するが、ブレード52の背表面5a
には、上記従来例及び他の従来例よりも高硬度で厚みの
ある摩耗抑制層10が設けられているので、ブレード5
2の摩耗を可及的に抑えることができ、タービンの耐久
性及び信頼性は高い。
【0034】次に、ノズル翼5の製造法について、図2
及び図3に基づき述べる。ノズル翼5は、ベースプレー
ト51とブレード52とが精密鋳造工程によりそれぞれ
成形され、ベースプレート51の所定位置に所望数のブ
レード52が溶接等により取付けられる(図9参照)。
これらベースプレート51,ブレード52をなす鋳鋼品
の材質は、例えば、SCS1,SCS13等である。
【0035】なお、ノズル翼52の背表面5aには、全
面にわたってアンダーコート層(図示略)を設けておく
ことが好ましい。このアンダーコート層は、ノズル翼5
と、後で設けられる摩耗抑制層10との双方の熱膨張係
数の差を吸収緩和するためのものであり、例えば、50
μm厚のハステロイCが採用される。
【0036】次いで、このノズル翼5を溶射装置の回転
台21に搭載し、回転台21をノズル翼5と一体的に軸
周りに回転させる。このとき、予め回転台21の内側下
方に配置されている溶射ガン22によって、ブレード5
2の背表面5aにCr32炭化物とNi−Crとからな
る溶射材を下方から上方へと一方向に溶射することによ
り、0.3〜0.6mm厚の摩耗抑制層10をブレード
背表面5aのアンダーコート層の上に形成する。
【0037】溶射ガン22は、その構成を詳細に図示し
ていないが、溶射ロボットの手首に装着されており、背
表面5aに対し軸方向に上下移動できるように構成され
ている。また、回転台21を所定回転数で回転させたと
きに、背表面5aに対し予め設定されている圧力,速度
で溶射材を溶射するように構成されている。
【0038】回転台21にセットされたノズル翼5の内
方位置には、冷却ノズル23〜25がそれぞれ設置され
ている。各冷却ノズル23〜25は、溶射ガン22の溶
射時、ノズル翼5の内周側からエアを吹きかけ、ノズル
翼5全体が特定の温度範囲内に収まるよう冷却され、ベ
ースプレート51,ブレード52の温度が上昇し過ぎる
のを防止している。これにより、後に設ける摩耗抑制層
10を厚く形成したり、Cr32炭化物の重量比を増や
しても、熱膨張係数の差や硬度上昇による脆性化に起因
して生じるひび割れ,剥離が有効に回避される。
【0039】本実施の形態の場合、各冷却ノズル23〜
25は図2に示すように、ノズル翼5の内方位置のそれ
ぞれ異なる位置に、しかも高さを違えて一本ずつ、計三
本設置されている。より詳細には、図3に示すように、
第一の冷却ノズル23がブレード52の背表面5aにお
ける上端部(内周側の先端部分)を冷却し、第二の冷却
ノズル24が背表面5aにおける中央部(内周側の軸方
向にわたる部分)を冷却し、第三の冷却ノズル25がペ
ースプレート51におけるブレード取付部分の内周側を
冷却するよう、ある角度をもって傾斜している。なお、
これら冷却ノズル23〜25はノズル翼5が特定の温度
範囲となるように、エア圧,流量が予め選定されてい
る。
【0040】但し、冷却ノズル23〜25は本実施の形
態に限定されるものではなく、例えば図2において、何
れか一つのノズル位置に高さ(ノズル翼5の軸方向)を
違えて三本配置してもよく、つまりノズル翼5の内方に
おける同一位置にあって、かつ高さ方向に沿って三本設
けてよく、さらには各ノズル位置に三本ずつ設けてもよ
い。
【0041】以上より、この溶射装置は、ノズル翼5を
搭載して軸周りに回転させ、かつ図示しない駆動源に接
続された回転台21と、回転するノズル翼5において各
ブレード52の背表面5aの内周側に摩耗抑制層10の
材料を溶射する溶射ガン22と、ノズル翼5の内方位置
に設置され、ノズル翼5の内周側からエアを吹きかける
冷却ノズル23〜25とを有して構成されている。
【0042】即ち、この溶射装置によれば、ノズル翼5
の所望位置に摩耗抑制層10を溶射する溶射ガン22の
みならず、ノズル翼5が特定範囲の温度に収まるよう冷
却保持する冷却ノズル23〜25を有しているので、熱
膨張係数の差や硬度上昇による脆性化に起因して生じる
ひび割れ,剥離を有効に回避しつつ、従来よりもCr 3
2炭化物の重量比が多い摩耗抑制層10を厚く形成す
ることができる。
【0043】図4乃至図7は、本発明の他の実施の形態
を示している。即ち、図4において、ノズル翼5のブレ
ード52の背表面5aに凹部53が形成され、その凹部
53に図示しないレーザ加工で摩耗抑制層10と同材料
を局部的に肉盛りすることにより、摩耗抑制層10´が
およそ1mm厚で形成されたものである。
【0044】この摩耗抑制層10´は、従来技術の図1
2にて前述した如く、摩耗の著しいブレード52の内周
寄りの軸方向両端部に対応させて設けている。このよう
に、背表面5aの内周寄りの軸方向の両端部に摩耗抑制
層10´を形成しておけば、摩耗が局所的に発生する場
合にも確実に対処することができる。
【0045】図5において、図4の場合と同様の位置に
設けられた凹部53には、レーザ加工によって摩耗抑制
層10´が1mm厚で形成されており、その部分を含む
背表面5aの内周側の表面には、図2で示した溶射装置
により、摩耗抑制層10が0.5mm厚で形成されてい
る。この構成によれば、図4の場合に比して、耐摩耗性
をより一層高めることができる。
【0046】なお、これら図4及び図5においては何れ
の場合も、摩耗抑制層10,10´の形成に際し、アン
ダーコート層を設けておけば、耐摩耗性を向上させる上
でより効果的であることはいうまでもない。
【0047】図6においては、ブレード52と同材質か
らなるカバー12を用意し、これをボルト13を介して
ブレード52に締着することにより、カバー12がブレ
ード52を包囲するようにしたものである。そして、万
一、カバー12が摩耗したときには、そのカバー12を
ブレード52から取り外し、新しいカバーを取付けるよ
うにしている。従って、ブレード52の厚みは予めカバ
ー12の厚み分を考慮して形成されている。
【0048】本実施の形態によれば、摩耗抑制層10の
形成が不要であるから、それだけ低コストで済む。ま
た、特定のブレード52が偏摩耗してもノズル翼5全体
の交換が不要となる。しかも、メンテナンス時等にカバ
ー12を交換することによってブレード52の形状を極
めて容易に初期状態に戻すことができる。さらに、ボル
ト13はブレード52,カバー12の側部より締め付け
る構造であって、排気通路に突き出て悪影響が及ぶよう
なものではないから、ノズル翼5としての機能を何ら阻
害するおそれもない。
【0049】図7においては、例えば六角穴付きボルト
14を用い、これによりブレード52がベースプレート
51に取付けられることによりノズル翼5を構成するも
のである。従って、ブレード52にはボルト14の挿通
穴が穿たれ、ベースプレート51にはボルト14のねじ
穴が刻設されている。本実施の形態においても、図6に
示す実施の形態と同様、ブレード52が摩耗した場合に
新規のものと交換すればよいので、同様の作用効果を得
ることができる。これに加え、ボルト14によって取付
けるだけでノズル翼5を組み付けできるので、製造上の
簡素化を図ることもできる。
【0050】なお、図6及び図7の実施の形態において
は、ボルト13及び14がブレード52と同材質で形成
された例を示したが、異なる材質のものでもよい。
【0051】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、以
下の効果を得ることができる。 (1)請求項1記載の発明によれば、ノズル翼のブレー
ド背表面内周側に、熱膨張係数の差を吸収するためのア
ンダーコート層を介在させて、Cr32炭化物とNi−
Crとにより構成された摩耗抑制層を従来よりも厚い
0.3〜0.6mm厚で形成したので、耐摩耗性が向上
する。
【0052】(2)請求項2記載の発明によれば、ブレ
ードの背表面内周側における軸方向両端部に形成された
凹部に、Cr32炭化物とNi−Crとにより構成され
た摩耗抑制層を肉盛したので、摩耗の著しい部分に摩耗
抑制層をより厚く形成することが可能となり、耐摩耗性
が向上する。
【0053】(3)請求項3記載の発明によれば、摩耗
抑制層を76〜80%重量比のCr32炭化物と20〜
24%重量比のNi−Crとにより構成したので、従来
よりもCr32炭化物の重量比が増して硬度が上昇し、
耐摩耗性が更に向上する。
【0054】(4)請求項4記載の発明によれば、ブレ
ードにこれを包囲する形状をなすカバーを着脱可能に取
付けたので、また、請求項5記載の発明によれば、ブレ
ードをベースプレートに対し着脱可能に取付けたので、
ブレードが偏摩耗してもノズル翼全体の交換が不要とな
ると共に、メンテナンス時等には極めて容易にブレード
を初期形状に戻すことができる。
【0055】(5)請求項6記載の発明によれば、ベー
スプレート及びブレードを冷却しつつ、ブレードの背表
面内周側にCr32炭化物とNi−Crとからなる溶射
材を溶射して摩耗抑制層を形成する工程を備えるので、
ベースプレート及びブレードの急激な温度上昇を抑える
ことができる。よって、溶射時の急激な温度上昇による
ひび割れ,剥離を有効に回避しつつ、摩耗抑制層を厚く
形成したり(例えば、0.3〜0.6mm)、摩耗抑制層
の成分を硬度上昇側に変更し得ることとなり(例えば、
Cr32炭化物が76〜80%重量比)、耐摩耗性の高
いタービン用ノズル翼の製造が可能となる。
【0056】(6)請求項7記載の発明によれば、摩耗
抑制層を形成する工程よりも前に、ブレードの背表面に
熱膨張係数の差を吸収するためのアンダーコート層を形
成する工程を備えるので、母材,アンダーコート層,及
び摩耗抑制層間の各界面における熱膨張係数の差が小さ
くなる。よって、上記同様、耐摩耗性の高いタービン用
ノズル翼の製造が可能となる。
【0057】(7)請求項8記載の発明によれば、ノズ
ル翼を搭載し、かつ該ノズル翼を軸周りに回転させる回
転手段と、前記ブレードの背表面内周側に溶射材料を溶
射する溶射ガンと、前記ノズル翼を冷却する冷却手段と
を備えるので、回転手段により回転するノズル翼全体を
冷却手段により冷却しながら、溶射ガンによりブレード
の背表面内周側に溶射材料を溶射することができる。よ
って、上記同様、耐摩耗性の高いタービン用ノズル翼の
製造が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一の実施の形態を示すタービン用
ノズル翼の斜視図である。
【図2】 本発明の第二の実施の形態を示す溶射装置の
説明平面図である。
【図3】 図2に示す溶射装置の冷却ノズルとノズル翼
の各部との位置関係を示す作用説明図である。
【図4】 本発明の第三の実施の形態を示すタービン用
ノズル翼のブレードの説明斜視図である。
【図5】 本発明の第四の実施の形態を示すタービン用
ノズル翼のブレードの説明斜視図である。
【図6】 本発明の第五の実施の形態を示すタービン用
ノズル翼の要部の斜視図である。
【図7】 本発明の第六の実施の形態を示すタービン用
ノズル翼の要部の説明斜視図である。
【図8】 従来の過給装置の一構成例を示す説明図であ
る。
【図9】 図8に示すタービン翼の一構成例を示す拡大
斜視図である。
【図10】 (a)は図8に示すタービン部の外観図、
(b)は(a)のX−X線断面図である。
【図11】 タービン翼のブレードに固体粒子が衝突す
るときの作用説明図である。
【図12】 タービン内における排ガスの流通方向と、
ブレードにおける摩耗部分との関係を示す要部の拡大説
明図である。
【図13】 タービンハウジング内において排ガスに含
まれる固体粒子が衝突するのをモデル化した説明図であ
る。
【図14】 タービンハウジング内のブレード周方向の
位置関係において摩耗度の割合を示す説明図である。
【符号の説明】
2 タービン翼 5 ノズル翼 5a 背表面 10,10´ 摩耗抑制層 21 回転台 22 溶射ガン 23〜25 冷却ノズル 51 ベースプレート 52 ブレード A 圧縮機部 B タービン部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木村 昌敬 長崎県長崎市飽の浦町1番1号 三菱重工 業株式会社長崎造船所内 (72)発明者 松尾 光輝 長崎県長崎市深堀町五丁目717番地1 長 菱エンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 3G002 EA05 EA06 EA08 GA05 GA10 GB04 3G005 DA02 EA04 EA16 FA14 GB24 GB88 KA00 KA02 KA05 KA07 4K031 AA02 AA08 AB03 AB08 CB22 CB45 EA03 EA11

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タービン翼の外周に面して設置され、
    かつベースプレートにブレードを複数配設してなるター
    ビン用ノズル翼において、 前記ブレードの背表面内周側に、熱膨張係数の差を吸収
    するためのアンダーコート層を介在させて、Cr32
    化物とNi−Crとにより構成された摩耗抑制層が0.
    3〜0.6mm厚で設けられていることを特徴とするタ
    ービン用ノズル翼。
  2. 【請求項2】 タービン翼の外周に面して設置され、
    かつベースプレートにブレードを複数配設してなるター
    ビン用ノズル翼において、 前記ブレードの背表面内周側における軸方向両端部に、
    Cr32炭化物とNi−Crとにより構成された摩耗抑
    制層が肉盛されていることを特徴とするタービン用ノズ
    ル翼。
  3. 【請求項3】 前記摩耗抑制層は、76〜80%重量
    比のCr32炭化物と20〜24%重量比のNi−Cr
    とにより構成されていることを特徴とする請求項1又は
    請求項2記載のタービン用ノズル翼。
  4. 【請求項4】 タービン翼の外周に面して設置され、
    かつベースプレートにブレードを複数配設してなるター
    ビン用ノズル翼において、 前記ブレードには、これを包囲する形状をなすカバーが
    着脱可能に取付けられていることを特徴とするタービン
    用ノズル翼。
  5. 【請求項5】 タービン翼の外周に面して設置され、
    かつベースプレートにブレードを複数配設してなるター
    ビン用ノズル翼において、 前記ブレードは、前記ベースプレートに対し着脱可能に
    取付けられていることを特徴とするタービン用ノズル
    翼。
  6. 【請求項6】 タービン翼の外周に面して設置され、
    かつベースプレートにブレードを複数配設してなるター
    ビン用ノズル翼の製造方法において、 前記ベースプレート及び前記ブレードを冷却しつつ、前
    記ブレードの背表面内周側にCr32炭化物とNi−C
    rとからなる溶射材を溶射して摩耗抑制層を形成する工
    程を備えることを特徴とするタービン用ノズル翼の製造
    方法。
  7. 【請求項7】 前記摩耗抑制層を形成する工程よりも
    前に、前記ブレードの背表面に熱膨張係数の差を吸収す
    るためのアンダーコート層を形成する工程を備えること
    を特徴とする請求項6記載のタービン用ノズル翼の製造
    方法。
  8. 【請求項8】 タービン翼の外周に面して設置され、
    かつベースプレートにブレードを複数配設してなるター
    ビン用ノズル翼の溶射装置であって、 前記ノズル翼を搭載し、かつ該ノズル翼を軸周りに回転
    させる回転手段と、 前記ブレードの背表面内周側に溶射材料を溶射する溶射
    ガンと、 前記ノズル翼を冷却する冷却手段とを備えていることを
    特徴とする溶射装置。
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