JP2001128973A - 超音波生体組織測定装置及び超音波生体組織測定方法 - Google Patents

超音波生体組織測定装置及び超音波生体組織測定方法

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JP2001128973A
JP2001128973A JP31298299A JP31298299A JP2001128973A JP 2001128973 A JP2001128973 A JP 2001128973A JP 31298299 A JP31298299 A JP 31298299A JP 31298299 A JP31298299 A JP 31298299A JP 2001128973 A JP2001128973 A JP 2001128973A
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thickness
living
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JP31298299A
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Mamiko Yanagiura
真美子 柳浦
Akira Watanabe
彰 渡邊
Satoshi Yamada
訓 山田
Michio Nakajima
道夫 中島
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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  • Length Measuring Devices Characterised By Use Of Acoustic Means (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 皮下脂肪組織と筋肉組織との境界面において
反射して戻ってくる超音波パルスのエコーを検出して生
体組織を測定することから、生体の表層にある皮下脂肪
などの生体組織は測定できるが、より生体の深層にある
内臓脂肪などの生体組織は他の測定方法によって求める
必要があり容易に推定することができないという課題が
あった。 【解決手段】 生体内の生体組織を透過して生体表面の
他の位置から抜け出る超音波を検出する超音波送受手段
と、超音波が透過した透過距離を求める透過距離測定手
段と、この透過距離測定手段が測定した透過距離と、超
音波送受手段が検出した超音波とに基づいて、生体組織
の透過による超音波の減衰率の周波数特性を求める周波
数特性算出手段と、この周波数特性から生体内の生体組
織の厚さに対する指標を求める厚さ指標算出手段とを備
えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は生体組織の音響イ
ンピーダンスの違いからその厚さ或いは厚さに対する指
標を求める超音波生体組織測定装置及び超音波生体組織
測定方法に係り、特に生体内の脂肪組織の厚さ或いは厚
さに対する指標を求める超音波生体組織測定装置及び超
音波生体組織測定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の生体内の脂肪率や脂肪量を測定す
る方法は、臨床検査42(4) 413−416(19
98)、Clinical Engineering
9(1) 34−39(1998)に開示されるように
種々のものがある。これらの測定法は大別すると局所測
定法と全身測定法とに分けられる。全身測定法の主なも
のには、体密度法、体水分法、体内K40測定法、二重
X線吸収法や身体計測法などがある。以下にこれらを簡
単に説明する。体密度法は脂肪の密度が筋や骨の密度に
比べて小さいことを利用して、生体の体重をその体積で
除して体密度を算出しこれより体脂肪率を推定するもの
で、体積測定方法の違いから水中体重法と空気置換法と
がある。水中体重法は被験者を水中に沈めてアルキメデ
スの原理から体積を求めるもので、水中で被験生体の体
重を測定する大がかりな測定装置を使用する。また、こ
れにより算出された体積は肺内の残気量や腸内ガスによ
る分を補正する必要がある。空気置換法は密閉されたチ
ャンバ内の体積と圧力の関係から被験者の体積を求める
もので、被験者が入ることによって生じる内部圧力変化
から体積を計測する専用の測定チャンバを必要とする。
【0003】体水分法は生体の生体組織の中で、脂肪組
織を除いた除脂肪組織は一定した組成を有し、除脂肪量
に占める水分の割合が一定であるという仮定の上に成り
立つものである。具体的には、重水を経口投与して血清
や尿からトレーサとしての重水素を検出して体内の総水
分量を求め、除脂肪量に占める水分の割合とから除脂肪
量を算出することができるので、これを体重から減算す
ることで体脂肪量が求められる。ただし、この方法はト
レーサである重水素を検出するための分析機器が別個に
必要となる。
【0004】体内K40測定法は生体内のカリウムには
一定量の天然K40が含有されており、除脂肪量のカリ
ウム含量を一定と仮定して除脂肪量を算出する。この方
法も体水分法と同様に天然K40を検出するための分析
機器が別個に必要となる。二重X線吸収法は2つの異な
るエネルギーのX線を照射し、そのX線透過率の差から
体脂肪量や除脂肪量を測定する。身体計測法は体重を身
長の2乗で除して体格比(Body Mass Ind
ex:BMI)を求める。このBMIは肥満の目安とし
て健康診断などで広く用いられている。
【0005】また、局所測定法の主なものとしては皮脂
厚法、画像法や電気インピーダンス法がある。以下にこ
れらを簡単に説明する。皮脂厚法は身体の特定部位の皮
下脂肪厚をキャリパーなどで測定し、その値から体脂肪
率を推定するものである。この方法は特定部位の正確な
位置で測定を行い、且つキャリパーの測定部の圧力を一
定にしなければならないなど熟練を要する。画像法には
X線CTスキャンなどによる人体各部位のCT断面像か
ら、ある範囲のX線吸収値を脂肪組織として計算してい
る。このX線CTスキャンは脂肪組織の中でも皮下脂肪
と内臓脂肪とを区別することもでき詳細な情報を得るこ
とができるが、測定に長時間を要したり放射線被曝によ
る安全面の問題や、装置コストもかかる。電気インピー
ダンス法は、電気をほとんど通さない絶縁体である脂肪
組織と、電解質を多く含む電導体である除脂肪組織との
電気インピーダンスの違いを利用して体脂肪率を推定す
る。しかし、内臓には電流がほとんど流れないので内臓
脂肪を推定することが困難である。
【0006】局所測定法として上記の他に超音波を利用
して脂肪組織の厚さを求める方法がある。この簡単な原
理は生体内に向けて超音波パルスを放射し、この超音波
パルスが皮下脂肪組織とこれに隣接する筋肉組織との境
界面において反射してエコーとして戻ってくる分を検出
して皮下脂肪厚を測定するもので、例えば、特開平9−
292214号公報に開示された超音波皮脂厚測定装置
などがある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の超音波生体組織
測定装置及び超音波生体組織測定方法は以上のように構
成されているので、皮下脂肪組織と筋肉組織との境界面
において反射して戻ってくる超音波パルスのエコーを検
出して生体組織を測定することから、生体の表層にある
皮下脂肪などの生体組織は測定できるが、より生体の深
層にある内臓脂肪などの生体組織は他の測定方法によっ
て求める必要があり容易に推定することができないとい
う課題があった。
【0008】また、他の生体組織測定方法やこれに使用
する生体測定装置は、体密度法では被験者の体積を精度
良く求めることが容易でなく、水中で被験者の体重を測
定するための測定装置や内部圧力変化から体積を計測す
る専用の測定チャンバなどの大がかりな装置が必要であ
ることからコスト的にも不利であった。さらに、体水分
法、体内K40測定法及びX線を用いた計測も同様に専
用の大型装置や分析機器が必要であることからコスト的
にも不利であった。さらに、これらの測定は熟練した操
作を要し、これによって得られるパラメータの判断も熟
練を要することから測定の専門家が必要であった。
【0009】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、専用の大型装置を必要とせず、簡
便で安価に生体組織(特に、脂肪組織)の厚さやその指
標を求めることができる超音波生体組織測定装置及び超
音波生体組織測定方法を得ることを目的とするものであ
る。また、この発明は専用の大型装置を必要とせず、簡
便で安価に脂肪組織における内臓脂肪組織の厚さを求め
ることができる超音波生体組織測定装置及び超音波生体
組織測定方法を得ることを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明に係る超音波生
体組織測定装置は、生体表面の所定位置から生体内に向
けて超音波を放射し、生体内の生体組織を透過して生体
表面の他の位置から抜け出る超音波を検出する超音波送
受手段と、生体表面の所定位置から生体表面の他の位置
までの超音波が透過した透過距離を求める透過距離測定
手段と、この透過距離測定手段が測定した透過距離と、
超音波送受手段が検出した超音波とに基づいて、生体組
織の透過による超音波の減衰を単位長さ当たりの値で表
した減衰率を算出し、この減衰率の周波数特性を求める
周波数特性算出手段と、この周波数特性算出手段が算出
した周波数特性から生体内の生体組織の厚さに対する指
標を求める厚さ指標算出手段とを備えるものである。
【0011】この発明に係る超音波生体組織測定装置
は、生体組織を透過して生体表面の他の位置から抜け出
る超音波をフーリエ変換して得られるスペクトルに基づ
いて周波数特性算出手段が減衰率の周波数特性を求める
ことを特徴とするものである。
【0012】この発明に係る超音波生体組織測定装置
は、超音波送受手段が超音波の放射及び/若しくは検出
を生体表面の複数位置にて行い、周波数特性算出手段
は、生体内の生体組織を透過した各超音波の減衰率の周
波数特性を求めることを特徴とするものである。
【0013】この発明に係る超音波生体組織測定装置
は、超音波送受手段が生体表面の所定位置から生体内に
向けて周波数の異なる複数の超音波を放射し、周波数特
性算出手段は、生体内の生体組織を透過した複数の超音
波の各周波数帯域における減衰率から周波数特性を求め
ることを特徴とするものである。
【0014】この発明に係る超音波生体組織測定装置
は、超音波送受手段が生体表面の所定位置から生体内に
向けて複数の異なる周波数成分が混合した超音波を放射
し、周波数特性算出手段は、生体内の生体組織を透過し
た複数の異なる周波数成分が混合した超音波の減衰率の
周波数特性を求めることを特徴とするものである。
【0015】この発明に係る超音波生体組織測定装置
は、生体組織の厚さに対する指標として超音波の減衰率
の周波数に対する変化分を厚さ指標算出手段が求めるこ
とを特徴とするものである。
【0016】この発明に係る超音波生体組織測定装置
は、生体組織の厚さに対する指標として生体組織の厚
さ、若しくは生体組織の厚さの比率を厚さ指標算出手段
が求めることを特徴とするものである。
【0017】この発明に係る超音波生体組織測定装置
は、透過距離測定手段が生体表面の所定位置から生体内
に向けて透過距離の算出に使用する距離測定用超音波を
放射し、生体内の生体組織を透過して生体表面の他の位
置から抜け出る距離測定用超音波を検出する距離測定用
超音波送受手段を備え、距離測定用超音波が生体表面の
所定位置から生体表面の他の位置に至るまでの到達時間
に基づいて透過距離を算出することを特徴とするもので
ある。
【0018】この発明に係る超音波生体組織測定装置
は、超音波送受手段による超音波が生体表面の所定位置
から生体表面の他の位置に至るまでの到達時間に基づい
て透過距離を透過距離測定手段が算出することを特徴と
するものである。
【0019】この発明に係る超音波生体組織測定装置
は、生体組織を互いに音響インピーダンスが異なる脂肪
組織と該脂肪組織を除いた除脂肪組織とからなるものと
仮定して、透過距離測定手段が測定した透過距離と、超
音波送受手段が検出した超音波とに基づいて、脂肪組織
及び除脂肪組織の透過による超音波の減衰を単位長さ当
たりの値で表した減衰率を算出し、減衰率の周波数特性
を周波数特性算出手段が求め、厚さ指標算出手段はこの
周波数特性から脂肪組織の厚さに対する指標若しくは脂
肪組織の厚さを求めることを特徴とするものである。
【0020】この発明に係る超音波生体組織測定装置
は、生体内の皮下脂肪組織の厚さを算出する皮下脂肪厚
算出手段と、脂肪組織を皮下脂肪組織と内臓脂肪組織と
からなるものと仮定し、脂肪組織の厚さから皮下脂肪組
織の厚さを減算して内臓脂肪組織の厚さを算出する内臓
脂肪厚算出手段とを備えるものである。
【0021】この発明に係る超音波生体組織測定装置
は、生体内の皮下脂肪組織とこれと隣接する生体組織と
の境界面で反射した超音波を検出するエコー検出手段
と、超音波が生体内に向けて放射されてからエコー検出
手段に検出されるまでの所要時間を測定するエコー検出
時間測定手段とを備え、皮下脂肪厚算出手段はこのエコ
ー検出時間測定手段が測定した所要時間に基づいて、皮
下脂肪組織の厚さを算出することを特徴とするものであ
る。
【0022】この発明に係る超音波生体組織測定装置
は、超音波送受手段が超音波パルスを送受することを特
徴とするものである。
【0023】この発明に係る超音波生体組織測定方法
は、人体を除く生体表面の所定位置から生体内に向けて
超音波を放射し、生体内の生体組織を透過して生体表面
の他の位置から抜け出る超音波を検出する超音波送受ス
テップと、生体表面の所定位置から生体表面の他の位置
までの超音波が透過した透過距離を求める透過距離測定
ステップと、この透過距離と超音波送受ステップで検出
した超音波とに基づいて、生体組織の透過による超音波
の減衰を単位長さ当たりの値で表した減衰率を算出し、
この減衰率の周波数特性を求める周波数特性算出ステッ
プと、この周波数特性から生体内の生体組織の厚さに対
する指標を求める厚さ指標算出ステップとを備えるもの
である。
【0024】この発明に係る超音波生体組織測定方法
は、周波数特性算出ステップで生体組織を透過して生体
表面の他の位置から抜け出る超音波をフーリエ変換して
得られるスペクトルに基づいて減衰率の周波数特性を求
めることを特徴とするものである。
【0025】この発明に係る超音波生体組織測定方法
は、超音波送受ステップで超音波の放射及び/若しくは
検出を生体表面の複数位置にて行い、周波数特性算出ス
テップで生体内の生体組織を透過した各超音波の減衰率
の周波数特性を求めることを特徴とするものである。
【0026】この発明に係る超音波生体組織測定方法
は、超音波送受ステップで生体表面の所定位置から生体
内に向けて周波数の異なる複数の超音波を放射し、周波
数特性算出手ステップで生体内の生体組織を透過した複
数の超音波の各周波数帯域における減衰率から周波数特
性を求めることを特徴とするものである。
【0027】この発明に係る超音波生体組織測定方法
は、超音波送受ステップで生体表面の所定位置から生体
内に向けて複数の異なる周波数成分が混合した超音波を
放射し、周波数特性算出ステップで生体内の生体組織を
透過した複数の異なる周波数成分が混合した超音波の減
衰率の周波数特性を求めることを特徴とするものであ
る。
【0028】この発明に係る超音波生体組織測定方法
は、厚さ指標算出ステップで生体組織の厚さに対する指
標として超音波の減衰率の周波数に対する変化分を求め
ることを特徴とするものである。
【0029】この発明に係る超音波生体組織測定方法
は、厚さ指標算出ステップで生体組織の厚さに対する指
標として生体組織の厚さ、若しくは生体組織の厚さの比
率を求めることを特徴とするものである。
【0030】この発明に係る超音波生体組織測定方法
は、透過距離測定ステップで、生体表面の所定位置から
生体内に向けて透過距離の算出に使用する距離測定用超
音波を放射し、生体内の生体組織を透過して生体表面の
他の位置から抜け出る距離測定用超音波を検出し、距離
測定用超音波が生体表面の所定位置から生体表面の他の
位置に至るまでの到達時間に基づいて透過距離を算出す
ることを特徴とするものである。
【0031】この発明に係る超音波生体組織測定方法
は、透過距離測定ステップで超音波送受ステップにおけ
る超音波が生体表面の所定位置から生体表面の他の位置
に至るまでの到達時間に基づいて透過距離を算出するこ
とを特徴とするものである。
【0032】この発明に係る超音波生体組織測定方法
は、周波数特性算出ステップで生体組織を互いに音響イ
ンピーダンスが異なる脂肪組織と該脂肪組織を除いた除
脂肪組織とからなるものと仮定して、透過距離と超音波
送受ステップで検出した超音波とに基づいて、脂肪組織
及び除脂肪組織の透過による超音波の減衰を単位長さ当
たりの値で表した減衰率を算出し、減衰率の周波数特性
を求め、厚さ指標算出ステップで、この周波数特性から
脂肪組織の厚さに対する指標若しくは脂肪組織の厚さを
求めることを特徴とするものである。
【0033】この発明に係る超音波生体組織測定方法
は、生体内の皮下脂肪組織の厚さを算出する皮下脂肪厚
算出ステップと、脂肪組織を皮下脂肪組織と内臓脂肪組
織とからなるものと仮定し脂肪組織の厚さから皮下脂肪
組織の厚さを減算して内臓脂肪組織の厚さを算出する内
臓脂肪厚算出ステップとを備えるものである。
【0034】この発明に係る超音波生体組織測定方法
は、生体内の皮下脂肪組織とこれと隣接する生体組織と
の境界面で反射した超音波を検出するエコー検出ステッ
プと、超音波が生体内に向けて放射されてからエコー検
出ステップにて検出されるまでの所要時間を測定するエ
コー検出時間測定ステップとを備え、皮下脂肪厚算出ス
テップで、このエコー検出時間測定手段が測定した所要
時間に基づいて、皮下脂肪組織の厚さを算出することを
特徴とするものである。
【0035】この発明に係る超音波生体組織測定方法
は、超音波送受ステップで超音波パルスを送受すること
を特徴とするものである。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1による超
音波生体組織測定装置の構成を概略的に示すブロック図
である。図において、1は生体であり、例えば人体など
がある。2,3は超音波探触子(超音波送受手段)で、
受信した超音波信号を電気信号に変換したり、入力され
た電気信号を超音波信号に変換する超音波トランスジュ
ーサからなる。また、超音波探触子2,3は、例えば中
心周波数を1MHzとしておよそ±0.5MHzの広が
りを有する超音波を放射するものとする。つまり、1M
Hzを中心周波数として0.5MHzから1.5MHz
までの周波数帯域を有する。10は超音波探触子2,3
が電気的に接続された実施の形態1による超音波生体組
織測定装置本体である。
【0037】11は送波制御部12及び受波制御部13
によって送受される超音波信号を処理し、生体1内の生
体組織の厚さに対する指標を算出する信号処理部(透過
距離測定手段、周波数特性算出手段、厚さ指標算出手
段)である。ここでは、生体組織を脂肪組織とそれ以外
の除脂肪組織からなるものとし、信号処理部11は脂肪
組織の厚さに対する指標を算出するものとする。12は
超音波探触子2に超音波信号を発生させるための電気信
号を出力する送波制御部(超音波送受手段、透過距離測
定手段)で、同時にこの電気信号の出力タイミングを示
す信号も信号処理部11に出力する。13は超音波探触
子3によって検出された超音波信号に対応する電気信号
を増幅、フィルタリングなどの処理を経て信号処理部1
1に出力する受波制御部(超音波送受手段、透過距離測
定手段)である。14は信号処理部11によって算出さ
れた脂肪組織や除脂肪組織などの厚さ指標が入力され、
これを図または数字などの形で表示する表示部である。
なお、生体1は本願特許請求の範囲請求項13から請求
項24までに記載した方法の発明においては人体を除く
もの(例えば、豚や牛など)とする。また、図2はこの
実施の形態1による超音波生体組織測定方法を示すフロ
ーチャートである。
【0038】次に動作について説明する。超音波の送り
側である超音波探触子2を生体1の皮膚表面の所定位置
に配置し、この超音波のうち生体組織を透過して皮膚表
面の他の位置から抜け出てきた分を検出することができ
るように超音波探触子3を配置する。超音波の生体1へ
の送波は、装置本体10内の送波制御部12が超音波探
触子2へ電気信号を出力することにより行われる。ここ
では、超音波探触子2が中心周波数1MHz、およそ±
0.5MHzの広がりを有する超音波をパルス信号とし
て放射するように、送波制御部12は、内部の不図示の
パルス発生器で発生させた電気パルス信号を超音波探触
子2に出力する。また、これと同時に送波制御部12は
電気信号を出力するタイミングに対応する信号を後述す
る信号処理部11へ出力する。この送波制御部12から
の電気信号を入力した超音波探触子2は、電気信号を上
記超音波のパルス信号に変換して、該超音波を生体1の
所定の皮膚表面から生体1内へ放射する。
【0039】生体1内の生体組織を透過して皮膚表面の
他の位置から抜け出てきた超音波は超音波探触子3によ
って受波される。超音波探触子3は上記超音波を受波す
ると、これを該超音波の周波数情報と振幅(強度)情報
とを有する電気信号に変換して装置本体10内の受波制
御部13へ出力する。受波制御部13は超音波探触子3
から入力した電気信号のノイズ成分を除去したり、信号
処理のために増幅などを行って信号処理部11に出力す
る。ここまでの動作が図2におけるステップST1(超
音波送受ステップ)に対応する。
【0040】信号処理部11は送波制御部12からの電
気信号を出力するタイミングと、受波制御部13から受
波超音波に対応する電気信号を入力したタイミングとか
ら、受波超音波の生体1内の透過時間を測定し、これに
基づいて超音波の生体1内の透過距離を求める(ステッ
プST2、透過距離測定ステップ)。上記透過時間は超
音波探触子2が送波制御部12内のパルス発生器によっ
て出力タイミングが規定される超音波パルス信号を出力
し、受波制御部13はこのパルス発生器の電気パルス信
号の発生タイミングと、入力した超音波に対応する電気
パルス信号の入力タイミングとから容易に算出すること
ができる。ここで、超音波の生体1内の透過距離を求め
る過程を詳細に説明する。上記のようにして測定した透
過時間と生体を透過する超音波の平均透過速度との積を
とることにより上記透過距離を求める。この生体を透過
する超音波の透過速度は以下のようにして求められる。
ノギスなどを使って超音波を送受する超音波探触子間の
距離を生体の外部から測定しておき、この超音波探触子
間の距離を保ったまま超音波の送受を行って超音波の生
体透過時間を測定する。これにより、生体の超音波の透
過速度が求められる。以上の測定を複数の生体に対して
行い、これにより得られた透過速度データの平均をとる
ことで、生体を透過する超音波の平均透過速度が算出さ
れる。ちなみに、生体内の生体組織は不均一な組織であ
るためにこれらを透過する超音波の透過速度も様々な値
を示すが、上記測定を行う生体の部位を一定にしておけ
ば上記生体を透過する超音波の平均透過速度はおおよそ
一定の値を示す。
【0041】また、信号処理部11は入力した受波超音
波信号に対応する周波数情報と振幅(強度)情報とを有
する電気信号をフーリエ変換して、生体1内の生体組織
を透過した超音波のスペクトルを算出する。信号処理部
11内には不図示のメモリがあり、このメモリに超音波
の減衰が小さい水中を透過させた時のスペクトルを予め
記憶しておく。この水中の超音波のスペクトル、上記生
体1内を透過した超音波のスペクトル、及び超音波の透
過距離から超音波の単位長さあたりの減衰を示す減衰率
のスペクトルを求め、周波数特性を算出する(ステップ
ST3、周波数特性算出ステップ)。最後に上記減衰率
の周波数特性から生体1内の脂肪組織と除脂肪組織の厚
さの指標を解析する(ステップST4、厚さ指標算出ス
テップ)。
【0042】ここで、ステップST3及びステップST
4における生体1を透過した超音波の減衰率、この減衰
率の周波数特性、及び減衰率の周波数特性から生体1内
の脂肪組織と除脂肪組織の厚さの指標について説明す
る。生体1内に放射された超音波は、生体組織に吸収さ
れたり異なる音響インピーダンスを有する生体組織の境
界面で反射したりして、その強度が減衰する(ここで、
音響インピーダンスとは組織(生体組織)の密度と音速
との積)。周波数fの超音波の生体組織による吸収は下
記式(1)で表される。 A=A−αx ・・・(1) 周波数fにおける超音波の振幅をA、生体1に入射され
る前の初期振幅をA、xは生体1内の超音波の透過距
離(cm)、αは超音波の振幅に関する減衰率(dB・
cm−1)である。上記Aは超音波が生体1内を透過し
た場合におけるスペクトルの各周波数あたりの強度に対
応する。この(1)式の両辺の対数をとったものが下記
の式(2)である。 lnA=lnA−αx ・・・(2)
【0043】水中は超音波の減衰が小さいので、生体1
内を透過した超音波の減衰率を算出する基準として使用
することができる。この水中の超音波のスペクトルは含
有成分による影響(超音波の減衰)を除くために脱気蒸
留をおこなった水に対して求める。上記式(2)に水中
の超音波のスペクトルに対応するパラメータを代入した
ものが下記式(3)である。 lnAH2O=lnA−αH2OH2O ・・・(3) AH2Oは水中の超音波の振幅、xH2Oは超音波の水
中の透過距離(cm)、αH2Oは水中の超音波の振幅
に関する減衰率(dB・cm−1)である。
【0044】式(2)及び式(3)から生体1内におけ
る超音波の減衰率αは式(4)のように求められる。 α={ln(AH2O/A)+(αH2OH2O)}/x・・・(4)
【0045】式(4)でαH2Oは既知の値であるが、
実験的に求めても良い。また、水中での超音波の減衰率
と比較して生体組織の透過による減衰率はずっと大きな
値を示す(例えば、水で2.5×10−3(dB・cm
−1・MHz−1)、脳で1.0(dB・cm−1・M
Hz−1)、筋肉は1.3(dB・cm−1・MHz
−1)、脂肪は0.5(dB・cm−1・MH
−1))ので、簡単な近似を得るために水中での超音
波の減衰率を零と見積もっても良い。また、lnA
H2O及びxH2Oはこの実施の形態1による超音波生
体組織測定装置の脱気蒸留水に対する計測における条件
とその超音波のスペクトルから容易に求めることができ
る。さらに、生体1内の超音波の透過距離xは上記のよ
うにして超音波の透過時間などから算出することができ
る。以上より、式(4)からある周波数の超音波の生体
組織透過による減衰率αを算出することができる。な
お、これらのパラメータは信号処理部11内の不図示の
メモリなどに記憶しておき、必要に応じて読み出せるよ
うにしておく。
【0046】上記のようにして求めた超音波の単位長さ
あたりの減衰率αは、超音波の生体組織による吸収の他
に、生体組織界面における反射による減衰も含まれる。
ここでは、超音波の生体組織による吸収のみを考慮する
ので、超音波の生体組織界面における反射による減衰を
除く必要がある。一般的に超音波の生体組織界面におけ
る反射では超音波の周波数の違いによる減衰量の変動が
少ないので、この発明の超音波生体組織測定では生体組
織界面における反射による減衰量は超音波の周波数によ
らず一定としている。これにより、上記減衰率の周波数
に対する変化量、つまり、減衰率の周波数特性を求めれ
ば、生体組織による吸収の効果のみを抽出することがで
きる。
【0047】図3は超音波の各周波数に対して減衰率を
プロットしたグラフ図である。プロットした減衰率は周
波数0.5MHzの減衰率の値を零とした相対的な値を
示している。図のように、減衰率は超音波の周波数の増
加に伴って直線的に増加していることが分かる。これよ
り、最小二乗法を使って超音波の周波数に対する減衰率
の傾き、つまり、減衰率の周波数特性を求める。
【0048】ここで、生体組織を脂肪組織とそれ以外の
除脂肪組織とからなるものとする。脂肪組織は他の生体
組織と比較して、これを透過する超音波の組織の吸収に
よる減衰は少ない。従って、生体1内を超音波が透過し
た場合に生体1内に脂肪組織が多ければ超音波の減衰は
小さくなり図3の減衰率の傾きは小さくなる。一方、生
体1内に脂肪組織が少なければ図3の減衰率の傾きは大
きくなる。これを超音波の透過距離間について言えば、
脂肪組織が多ければ、即ち、透過距離間で脂肪組織の厚
さ(脂肪組織の距離)が厚ければ(大きければ)、減衰
率の周波数特性(減衰率の傾き)は小さくなり、逆であ
れば減衰率の周波数特性(減衰率の傾き)は大きくな
る。このように、減衰率の周波数特性(減衰率の傾き)
から生体1内における脂肪組織及び除脂肪組織の厚さの
指標を得ることができる。
【0049】ここまでの動作を信号処理部11が行い、
減衰率の周波数特性(減衰率の傾き)に基づいた生体1
内における脂肪組織及び除脂肪組織の厚さの指標を表示
部14に出力する。表示部14は上記指標を容易に視認
できるように図または数字などの形で表示する。
【0050】以上のように、この実施の形態1によれ
ば、超音波トランスジューサなどからなる超音波探触子
2,3、送波制御部12及び受波制御部13にて生体1
の皮膚表面の所定位置から生体1内に向けて超音波を放
射し、生体1内の生体組織を透過して皮膚表面の他の位
置から抜け出る超音波を検出し、生体1の皮膚表面の所
定位置から皮膚表面の他の位置までの超音波が透過した
透過距離を求め、信号処理部11にて超音波の生体1の
透過距離とこの生体組織透過超音波とに基づいて、生体
組織の透過による超音波の減衰を単位長さ当たりの値で
表した減衰率を算出し、この減衰率の周波数特性を求
め、この周波数特性から生体1内の生体組織の厚さに対
する指標を求めるようにしたので、生体組織を透過した
超音波を検出することから、より生体の深層にある生体
組織を含んだ厚さの指標を得ることができる。また、X
線や同位体などを使用しないことから、大型装置や特殊
な分析機器を必要とせず、装置の小型化や操作を簡単に
することができる。さらに、厚さ指標は生体を透過した
超音波信号の周波数や強度、その透過距離などの簡単な
パラメータに基づいて解析することができることから、
汎用のパーソナルコンピュータでも十分に処理すること
が可能であり、高性能な計算機資源を必要としない。従
って装置を安価に構成することができる。
【0051】また、この実施の形態1によれば、生体組
織を透過して生体1皮膚表面の他の位置から抜け出る超
音波をフーリエ変換して得られるスペクトルに基づいて
減衰率の周波数特性を求めるので、減衰率を簡便に求め
られることができることから、最小二乗法などを使って
容易にその周波数に対する減衰率の傾きを算出すること
ができる。
【0052】さらに、この実施の形態1によれば、超音
波送受手段である超音波探触子2,3が送受する超音波
が生体表面の所定位置から生体表面の他の位置に至るま
での到達時間に基づいて透過距離を算出するので、透過
距離を簡便に求めることができることからとともに、測
定毎に透過距離を求めることができるので測定中の経時
的な誤差を取り除くことができる。また、到達時間を測
定するため別個に装置を用意する必要がないので簡単な
構成でコスト的にも有利な装置を得ることができる。
【0053】さらに、この実施の形態1によれば、送受
する超音波をパルス信号としたので、送波制御部12及
び受波制御部13による超音波の出入力タイミングを容
易に規定することができることから超音波の透過時間を
正確に測定することができる。また、1パルスの超音波
信号の送受で生体組織の厚さ指標を求めることができる
ので、超音波の連続波を安定した強度で発生させるには
大がかりな装置を必要とせず、装置を小型化することが
できる。
【0054】さらに、この実施の形態1によれば、生体
組織の厚さに対する指標として超音波の減衰率の周波数
に対する変化分(超音波の周波数に対して減衰率をプロ
ットした図3における傾き)を求めるので、生体組織界
面における反射による超音波の減衰の影響を取り除くこ
とができることから、超音波の生体組織による吸収のみ
を考慮した生体組織の厚さに対する指標を簡便に求める
ことができる。
【0055】なお、上記実施の形態1では、超音波送受
手段として1対の超音波探触子2,3を使用して生体1
の皮膚表面の所定位置から超音波を放射する例を示した
が、本発明はこれに限らず、複数対の超音波探触子(例
えば、複数の超音波探触子によるアレイや複合体)を使
用して生体1の複数位置を透過した各超音波の減衰率の
周波数特性を求めるようにしてもよい。このようにする
ことで生体1の複数位置から生体組織の厚さ指標を得る
ことができる。これにより、例えば、骨や肺などの音響
インピーダンスや減衰率の大きい生体組織による影響を
取り除くこともできる。さらに、生体1の簡易的な脂肪
分布や平均化した広い面積での脂肪の厚さ指標を得るこ
ともできる。
【0056】また、上記実施の形態1では、超音波送受
手段としての超音波探触子2,3は中心周波数1MHz
の超音波を送受する例を示したがこれに限らず、生体1
の皮膚表面の所定位置から生体1内に向けて周波数(中
心周波数)の異なる複数の超音波を放射し、この複数の
超音波の各周波数帯域における減衰率の周波数特性を求
めるようにしてもよい。さらに、超音波送受手段が生体
1の皮膚表面の所定位置から生体1内に向けて複数の異
なる周波数成分が混合した超音波を放射し、この複数の
異なる周波数成分が混合した超音波の減衰率の周波数特
性を求めるようにしてもよい。このようにすることでも
上記と同様の効果が得られるとともに、減衰率の周波数
特性を様々な周波数帯域から求めることができる。従っ
て、これにより得られた減衰率の周波数特性を統計的手
法で処理することで測定精度を向上させることができ
る。
【0057】上記実施の形態1では生体1内に放射する
超音波はパルス信号を用いたが、放射する超音波は連続
波であってもかまわない。また、上記実施の形態1では
中心周波数1MHzで±0.5MHzの広がりを有する
超音波を使用する例を示したが、生体1内を透過するこ
とが可能であれば他の周波数帯域を有する超音波を使用
してもかまわない。
【0058】上記実施の形態1では減衰率の周波数に対
する傾きを得るのに最小二乗法を用いたが本願発明はこ
れに限定されるものでなく、周波数に対する減衰率の関
係を適当に解析することができる方法であればよい。
【0059】上記実施の形態1では生体組織の厚さの指
標として超音波の減衰率の周波数に対する変化分である
傾きを使用する例を示したが、傾きを規格化した値、例
えば、多数の人の標準的な傾きを求め、これとのずれを
理解しやすいように規格化して脂肪量などを表示しても
良い。
【0060】生体組織の厚さ指標を算出する過程におい
て、生体組織を透過した超音波のスペクトルと水中の超
音波のスペクトルとをフーリエ変換によって求めたが本
願発明はこれに限らず、他の方法によっても超音波の周
波数と減衰量との関係を解析できればかまわない。
【0061】上記実施の形態1において生体1内を透過
した超音波の減衰率を求める基準として水中の超音波の
減衰を求めたが、超音波の減衰の小さい他の物質を用い
てもよい。
【0062】上記実施の形態1では生体1内における超
音波の透過距離を生体組織の厚さ指標を算出するために
超音波探触子2,3が送受した超音波から求めたが、こ
れとは個別に透過距離測定用の超音波(距離測定用超音
波)を送受する超音波探触子(距離測定用超音波送受手
段)を設けてもよい。これによっても上記実施の形態1
と同様に上記透過距離を簡便に求めることができる効果
を得ることができる。
【0063】生体1内における超音波の透過距離は、生
体組織の厚さ指標の近似的な値を得るためには、生体1
の外部からノギスやメジャーなどを用いて簡易に求めて
もよい。
【0064】実施の形態2.上記実施の形態1では生体
組織の厚さ指標を求める方法及び装置について示した
が、この実施の形態2は生体組織、特に脂肪組織の厚さ
を求める方法及び装置について説明する。使用する装置
は、信号処理部11が生体組織の厚さを算出する機能を
さらに備えた以外は上記実施の形態1の構成と同一であ
る。
【0065】次に動作について説明する。図4はこの発
明の実施の形態2による超音波生体組織測定方法を示す
フローチャートであり、これに沿って実施の形態2によ
る超音波生体組織測定装置の動作を説明する。ステップ
ST1からステップST4までの生体組織の厚さ指標と
して超音波の減衰率の周波数特性を求める動作は上記実
施の形態1と同様であるので重複する説明を省略する。
【0066】ステップST5では、信号処理部11がス
テップST1からステップST4までの動作において求
められる生体1内を透過した超音波の透過距離や減衰率
の周波数特性から生体組織の厚さを算出する。ここで
は、生体組織を脂肪組織とそれ以外の除脂肪組織とから
なるものと仮定して脂肪組織の厚さを算出するもので、
その原理を以下に示す。
【0067】信号処理部11で行われる演算は、脂肪組
織の厚さに対応する量として超音波の透過距離において
脂肪組織の占める距離を求めるものである。この脂肪組
織の占める距離をL、透過距離をDとする。また、ステ
ップST4で算出した超音波の周波数特性である周波数
に対する減衰率の変化分(傾き)をKとし、これを求め
た周波数帯域内の周波数f及びf(f≠f)に
おける減衰率をそれぞれαf1、αf2(dB/cm)
とすると、傾きKは下記式で表される。 K=(αf1−αf2)/(f−f) ・・・(5)
【0068】また、脂肪組織を周波数fの超音波が透
過することによる減衰率をαLf1、脂肪組織を周波数
の超音波が透過することによる減衰率をαLf2
し、除脂肪組織を周波数fの超音波が透過することに
よる減衰率をαMf1、除脂肪組織を周波数fの超音
波が透過することによる減衰率をαMf2とすると、周
波数fの超音波の減衰率αf1、及び周波数fの超
音波の減衰率αf2はそれぞれ下記式(6)、(7)に
よって表される。 αf1=αLf1・L+αMf1・(D−L) ・・・(6) αf2=αLf2・L+αMf2・(D−L) ・・・(7) 式(6)及び式(7)から傾きを求める式(5)は下記
式のように表される。 K={(αLf1−αLf2)・L+(αMf1−αMf2)・(D−L)}/ (f−f) ・・・(8) ここで、式(8)に含まれるパラメータを検討すると、
単位長さあたりの減衰率の周波数特性K、減衰率αf1
及びαf2はステップST4までの動作で既に求められ
ているので、脂肪組織の厚さに対応する距離Lを算出す
るには脂肪組織を透過することによる超音波の減衰率α
Lf1、αLf2、及び除脂肪組織を透過することによ
る超音波の減衰率αMf1、αMf2を求める必要があ
る。これら減衰率αLf1、αLf2、αMf1、α
Mf2は、例えば、下記のように実験的に求め、基準値
として信号処理部11内の不図示のメモリに記憶させて
おく。
【0069】生体1の脂肪組織と除脂肪組織の比率を、
X線CTスキャンの断層画像などから算出する。この
後、周波数f、fの超音波の透過による減衰率α
f1、α f2を上記実施の形態1と同様な操作で求め
る。ここまでの操作を脂肪組織と除脂肪組織の比率の異
なる複数の生体1に対して行うか、生体1の複数箇所
(同一の生体1内における脂肪組織と除脂肪組織の比率
の異なる部位)に対して実施する。この測定において、
それぞれの脂肪組織と除脂肪組織の比率に対する減衰率
が求められ、これらの平均から各周波数f、fの超
音波の脂肪組織における減衰率αLf1、αLf2及び
除脂肪組織における減衰率αMf1、αMf2を算出す
ることができる。これらの値は上述したように基準値と
してメモリに記憶させておき、脂肪組織の厚さ算出過程
で適時読み出すようにすることが望ましい。
【0070】信号処理部11は、上記のようにして予め
求めておいた周波数f、fの超音波の脂肪組織にお
ける減衰率αLf1、αLf2及び除脂肪組織における
減衰率αMf1、αMf2とステップST4までに求め
られる超音波の透過距離D、周波数f、fの超音波
の減衰率αf1、αf2、及び減衰率の周波数特性Kと
を式(8)に代入して脂肪組織の厚さに対応する距離L
を算出する。算出された距離Lは、表示部14に出力さ
れて生体1内の脂肪組織の厚さを表す量として容易に視
認できるように図または数字などの形で表示する。
【0071】以上のように、この実施の形態2によれ
ば、実施の形態1に示した構成に加えて、生体組織を互
いに音響インピーダンスが異なる脂肪組織と該脂肪組織
を除いた除脂肪組織とからなるものと仮定して、生体1
を透過した超音波の透過距離と、超音波探触子3が検出
した生体1を透過した超音波とに基づいて、脂肪組織及
び除脂肪組織の透過による超音波の減衰を単位長さ当た
りの値で表した減衰率をそれぞれ算出し、これら減衰率
の周波数特性を求め、この周波数特性から脂肪組織の厚
さを求めるようにしたので、生体組織を透過した超音波
を検出することから、超音波の透過部位における脂肪組
織の厚さを測定することができる。また、X線や同位体
などを使用しないことから、大型装置や特殊な分析機器
を必要とせず、装置の小型化や操作を簡単にすることが
できる。さらに、厚さ指標は生体を透過した超音波信号
の周波数や強度、その透過距離などの簡単なパラメータ
に基づいて解析することができることから、汎用のパー
ソナルコンピュータでも十分に処理することが可能であ
り、高性能な計算機資源を必要としない。従って装置を
安価に構成することができる。
【0072】また、上記実施の形態2において求めた脂
肪組織の厚さに替えて、脂肪組織と除脂肪組織との比率
である脂肪率などで表した生体組織の厚さの指標を算出
するようにしても良い。
【0073】さらに、この実施の形態2によれば、生体
組織の厚さに対する指標として生体組織の厚さ、若しく
は生体組織の厚さの比率を求めるので、複数の生体組織
の厚さやその構成比などに対して、よりわかりやすい指
標を提供することができる。
【0074】実施の形態3.上記実施の形態2では生体
組織の厚さとして脂肪組織の厚さを算出するものを示し
たが、この実施の形態3は脂肪組織をさらに皮下脂肪組
織と内臓脂肪組織とからなるものと仮定しこれらの厚さ
指標または厚さを求めるものである。
【0075】図5はこの発明の実施の形態3による超音
波生体組織測定装置の構成を示すブロック図であり、図
6は実施の形態3による超音波生体組織測定装置におけ
る皮下脂肪組織と内臓脂肪組織とを求める方法を概念的
に示す模式図である。図において、4は生体1の皮膚表
面下に形成される皮下脂肪組織であり、この実施の形態
3では生体1内の脂肪組織はこの皮下脂肪組織と内臓脂
肪組織とからなるものと仮定している。20は実施の形
態3による超音波生体組織測定装置本体、21は実施の
形態2による脂肪組織の厚さを算出する機能を有し、さ
らに送受波制御部22,23によって検出される超音波
の入射からエコーの検出までに要した時間に基づいて皮
下脂肪組織4の厚さを算出する信号処理部(透過距離測
定手段、周波数特性算出手段、厚さ指標算出手段、エコ
ー検出時間測定手段、皮下脂肪厚算出手段、内臓脂肪厚
算出手段)である。22,23は実施の形態1の送波制
御部12及び受波制御部13と同様の機能を有するとと
もに、皮下脂肪組織4の厚さを測定するために超音波を
生体1内に入射し皮下脂肪組織4と隣接する生体組織と
の境界面で反射して戻ってくる超音波のエコーを検出す
る送受波制御部(超音波送受手段、透過距離測定手段、
エコー検出手段、エコー検出時間測定手段)である。
【0076】次に動作について説明する。図7は実施の
形態3による超音波生体組織測定方法を示すフローチャ
ートであり、上記図5,6及びこのフローチャートに沿
って実施の形態3による超音波生体組織測定装置の動作
を説明する。超音波の送り側である超音波探触子2を生
体1の皮膚表面の所定位置に配置し、この超音波のうち
生体組織を透過して皮膚表面の他の位置から抜け出てき
た分を検出することができるように超音波探触子3を配
置する。超音波の生体1への送波は、装置本体20内の
送受波制御部22が超音波探触子2へ電気信号を出力す
ることにより行われる。ここでは、超音波をパルス信号
として放射するように、送受波制御部22は、内部の不
図示のパルス発生器で発生させた電気パルス信号を超音
波探触子2に出力する。また、これと同時に送受波制御
部22は電気信号を出力するタイミングに対応する信号
を信号処理部21へ出力する。上記送受波制御部22か
らの電気信号を入力した超音波探触子2は、この電気信
号を上記超音波のパルス信号に変換して、該超音波を生
体1の所定の皮膚表面から生体1内へ放射する。
【0077】生体1内の生体組織を透過して皮膚表面の
他の位置から抜け出てきた超音波は超音波探触子3によ
って受波される。超音波探触子3は上記超音波を受波す
ると、これを該超音波の周波数情報と振幅(強度)情報
とを有する電気信号に変換して装置本体20内の送受波
制御部23へ出力する。送受波制御部23は超音波探触
子3から入力した電気信号のノイズ成分を除去したり、
信号処理のために増幅などを行って信号処理部21に出
力する。ここまでの動作が図7におけるステップST1
(超音波送受ステップ)に対応する。
【0078】信号処理部21は送受波制御部22からの
送信用電気信号を出力するタイミングと、送受波制御部
23から受波超音波に対応する電気信号を入力したタイ
ミングとから、受波超音波の生体1内の透過時間を測定
し、これに基づいて受波超音波の生体1内の透過距離を
求める(ステップST2、透過距離測定ステップ)。こ
こでは、超音波探触子2が送受波制御部22内のパルス
発生器によって出力タイミングが規定される超音波パル
ス信号を出力し、送受波制御部23はこのパルス発生器
の電気パルス信号の発生タイミングと、入力した超音波
に対応する電気パルス信号の入力タイミングとから容易
に超音波パルスの透過時間を算出することができる。
【0079】また、信号処理部21は入力した受波超音
波信号に対応する周波数情報と振幅(強度)情報とを有
する電気信号をフーリエ変換して、生体1内の生体組織
を透過した超音波のスペクトルを算出する。信号処理部
21内には不図示のメモリがあり、このメモリに超音波
の減衰が小さい水中を透過させた時のスペクトルを予め
記憶しておく。この水中の超音波のスペクトル、上記生
体1内を透過した超音波のスペクトル、及び超音波の透
過距離から超音波の単位長さあたりの減衰を示す減衰率
のスペクトルを求め、周波数特性を算出する(ステップ
ST3、周波数特性算出ステップ)。この後、上記減衰
率の周波数特性から生体1内の脂肪組織と除脂肪組織の
厚さの指標を解析する(ステップST4、厚さ指標算出
ステップ)。
【0080】信号処理部21は、生体組織を脂肪組織と
それ以外の除脂肪組織とからなるものと仮定してステッ
プST1からステップST4までの動作において求めら
れる生体1内を透過した超音波の透過距離や減衰率の周
波数特性から脂肪組織の厚さを算出する(ステップST
5、厚さ指標算出ステップ)。以上のステップST1か
らステップST5までの動作は、この実施の形態3によ
る信号処理部21が有する実施の形態2に示した信号処
理部11と同一の機能に依るものである。
【0081】次に皮下脂肪組織及び内臓脂肪組織の厚さ
を求める動作について説明する。超音波探触子2から生
体1の所定の皮膚表面から生体1内へ放射された超音波
のパルス信号のうち、図6に示すような皮下脂肪組織4
と、これに隣接する生体組織、例えば筋肉組織などとの
境界面で反射して戻ってくるエコー成分を超音波探触子
2が受波する。超音波探触子2は上記超音波のエコーを
受波すると、これを電気信号に変換して装置本体20内
の送受波制御部22へ出力する。送受波制御部22は超
音波探触子2からの電気信号の入力タイミングなどか
ら、超音波を生体1内に放射して該超音波が上記境界面
で反射してエコーとなって再び検出されるまでの時間を
計測し、エコー検出時間として信号処理部21に出力す
る。同様に超音波探触子3から生体1の所定の皮膚表面
から生体1内へ超音波のパルス信号を放射し、皮下脂肪
組織4と筋肉組織などとの境界面で反射して戻ってくる
エコー成分を超音波探触子3が受波する。超音波探触子
3は上記超音波のエコーを受波すると、これを電気信号
に変換して装置本体20内の送受波制御部23へ出力す
る。送受波制御部23は超音波探触子3からの電気信号
の入力タイミングなどから、超音波を生体1内に放射し
て該超音波が上記境界面で反射してエコーとなって再び
検出されるまでの時間を計測し、エコー検出時間として
信号処理部21に出力する。ここまでの動作が図7にお
けるステップST6(エコー検出ステップ、エコー検出
時間測定ステップ)に対応する。
【0082】次に信号処理部21は、送受波制御部2
2,23から入力されたエコー検出時間に基づいて皮下
脂肪組織4の厚さを算出する(ステップST7、皮下脂
肪厚算出ステップ)。この過程は、基本的には既知の値
である皮下脂肪組織4内の超音波の伝播速度と上記エコ
ー検出時間との積を2分の1(超音波が往復する時間を
考慮して)して皮下脂肪組織4の厚さを求める(ステッ
プST7、皮下脂肪厚算出ステップ)。なお、上記皮下
脂肪組織4の厚さの測定精度を向上させるために、これ
までに開示されている超音波のエコーを利用した皮下脂
肪厚測定技術を、本願発明の皮下脂肪厚算出手段に適用
してもかまわない。
【0083】さらに、信号処理部21は、図6に概念的
に示すようにステップST1からステップST5までの
脂肪厚測定により算出された脂肪組織の厚さと、上記ス
テップST6からステップST7までの皮下脂肪厚測定
により算出された皮下脂肪組織4の厚さとから内臓脂肪
組織の厚さを求める。具体的には脂肪組織を皮下脂肪組
織と内臓脂肪組織とからなるものと仮定して、脂肪組織
の厚さから皮下脂肪組織4の厚さを減算し、内臓脂肪組
織の厚さを算出する(ステップST8、内臓脂肪厚算出
ステップ)。
【0084】以上のように、この実施の形態3によれ
ば、実施の形態2に示した構成に加えて、生体1内の皮
下脂肪組織4とこれと隣接する生体組織との境界面で反
射した超音波を検出し、超音波が生体1内に向けて放射
されてから上記境界面で反射してエコーとして検出され
るまでの所要時間を測定し、この所要時間に基づいて、
皮下脂肪組織4の厚さを算出するようにしたので、実施
の形態2と同様の効果が得られるとともに皮下脂肪組織
4の厚さを測定することができる。
【0085】また、この実施の形態3によれば、生体1
内の脂肪組織を皮下脂肪組織4と内臓脂肪組織とからな
るものと仮定して、皮下脂肪組織4の厚さを算出して脂
肪組織の厚さからこの皮下脂肪組織4の厚さを減算して
内臓脂肪組織の厚さを算出するので、生体1内の超音波
の透過距離における脂肪組織が占める厚さと、生体1内
の超音波の透過距離における皮下脂肪組織4が占める厚
さとから、生体1内の超音波の透過距離における内臓脂
肪組織が占める厚さを簡易に推定することができる。ま
た、生体1の深層の内臓脂肪組織をX線や同位体などの
大型装置や特殊な分析機器を必要とせずに測定すること
ができることから、装置の小型化や操作を簡単にするこ
とができる。さらに、生体1内の脂肪組織を皮下脂肪組
織4と内臓脂肪組織とからなるものと仮定することか
ら、簡単な減算などによって内臓脂肪組織の厚さを求め
ることができるので、汎用のパーソナルコンピュータで
も十分に処理することが可能であり、高性能な計算機資
源を必要としない。従って装置を安価に構成することが
できる。
【0086】なお、上記実施の形態3では、生体組織を
透過した超音波の計測と、この超音波の透過距離の測定
と、皮下脂肪組織4の厚さ測定とを全て同じ超音波探触
子2,3を用いて行ったが、それぞれを個別の超音波探
触子を用いて行っても良い。また、超音波探触子として
用いる超音波トランスジューサの性能を考慮して、上記
3種類の測定のうち、2種類の測定を1つの超音波探触
子が行い、他の測定を別の超音波探触子が行うようにし
てもよい。例えば、生体1内における減衰の小さい比較
的低周波数の超音波を発生する超音波トランスジューサ
は、生体組織を透過する超音波を扱う超音波探触子と
し、生体1内における減衰の大きい比較的高周波数の超
音波を発生する超音波トランスジューサは、音響インピ
ーダンスの異なる生体組織間で反射した超音波を扱う超
音波探触子とする。
【0087】また、皮下脂肪組織4の厚さを求めるのに
上記実施の形態3のように超音波のエコーを使用する他
に、キャリパや近赤外線法などを用いてもよい。
【0088】なお、この発明の超音波生体組織測定方法
においては、測定の対象としての生体は人体を除くもの
とする。このため上記測定方法の適用対象としては、例
えば豚や牛などの家畜がある。この場合、上記測定方法
によって上記家畜の内部状態(脂肪率など)を知ること
ができるので、その測定結果は上記家畜の内部を所望の
状態に育てるための有効な資料となりえる。また、本願
発明は生体内の生体組織を測定するのにX線などの大型
装置や特殊な分析機器を使用するものでなく、生体組織
を透過した超音波に基づくものであることから、安価に
実施することができ、上記のように家畜などに適用して
も非常に有効な方法であるといえる。
【0089】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、生体
表面の所定位置から生体内に向けて超音波を放射し、生
体内の生体組織を透過して生体表面の他の位置から抜け
出る超音波を検出し、生体表面の所定位置から生体表面
の他の位置までの超音波が透過した透過距離を求め、こ
の透過距離と、検出した生体内の生体組織を透過して生
体表面の他の位置から抜け出る超音波とに基づいて、生
体組織の透過による超音波の減衰を単位長さ当たりの値
で表した減衰率を算出し、この減衰率の周波数特性を求
め、この周波数特性から生体内の生体組織の厚さに対す
る指標を求めるので、生体組織を透過した超音波を検出
することから、より生体の深層にある生体組織を含む厚
さの指標を得ることができる効果がある。
【0090】また、X線や同位体などを使用しないこと
から、大型装置や特殊な分析機器を必要とせず、装置の
小型化や操作を簡単することができる効果がある。さら
に、厚さ指標は生体を透過した超音波信号の周波数や強
度、その透過距離などの簡単なパラメータに基づいて解
析することができることから、汎用のパーソナルコンピ
ュータでも十分に処理することが可能であり、高性能な
計算機資源を必要としない。従って装置を安価に構成す
ることができる効果がある。
【0091】この発明によれば、生体組織を透過して生
体表面の他の位置から抜け出る超音波をフーリエ変換し
て得られるスペクトルに基づいて減衰率の周波数特性を
求めるので、減衰率を簡便に求められることができるこ
とから、最小二乗法などを使って容易にその周波数に対
する減衰率の傾きを算出することができる効果がある。
【0092】この発明によれば、超音波の放射及び/若
しくは検出を、生体表面の複数位置にて行い、生体内の
生体組織を透過した各超音波の減衰率の周波数特性を求
めるので、生体の複数位置から生体組織の厚さ指標を得
ることができる効果がある。これにより、例えば、骨や
肺などの音響インピーダンスや減衰率の大きい生体組織
による影響を取り除くこともできる。さらに、生体の簡
易的な脂肪分布や平均化した広い面積での脂肪の厚さ指
標を得ることもできる効果がある。
【0093】この発明によれば、生体表面の所定位置か
ら生体内に向けて周波数の異なる複数の超音波を放射
し、生体内の生体組織を透過した複数の超音波の各周波
数帯域における減衰率の周波数特性を求めるので、減衰
率の周波数特性を様々な周波数帯域から求めることがで
きる。従って、これにより得られた減衰率の周波数特性
を統計的手法で処理することで測定精度を向上させるこ
とができる効果がある。
【0094】この発明によれば、生体表面の所定位置か
ら生体内に向けて複数の異なる周波数成分が混合した超
音波を放射し、生体内の生体組織を透過した複数の異な
る周波数成分が混合した超音波の周波数帯域における減
衰率の周波数特性を求めるので、減衰率の周波数特性を
広い周波数帯域から求めることができる。従って、これ
により得られた減衰率の周波数特性を統計的手法で処理
することで測定精度を向上させることができる効果があ
る。
【0095】この発明によれば、生体組織の厚さに対す
る指標として超音波の減衰率の周波数に対する変化分を
求めるので、生体組織界面における反射による超音波の
減衰の影響を取り除くことができることから、超音波の
生体組織による吸収のみを考慮した生体組織の厚さに対
する指標を簡便に求めることができるという効果があ
る。
【0096】この発明によれば、生体組織の厚さに対す
る指標として生体組織の厚さ、若しくは厚さの比率を求
めるので、音響インピーダンスの異なる複数の生体組織
の厚さやその構成比などに対して、よりわかりやすい指
標を提供することができる効果がある。
【0097】この発明によれば、生体表面の所定位置か
ら生体内に向けて透過距離の算出に使用する距離測定用
超音波を放射し、生体内の生体組織を透過して生体表面
の他の位置から抜け出る距離測定用超音波を検出し、こ
の距離測定用超音波が生体表面の所定位置から生体表面
の他の位置に至るまでの到達時間に基づいて透過距離を
算出するので、透過距離を簡便に求めることができるこ
とからとともに、測定毎に透過距離を求めることができ
るので測定中の経時的な誤差を取り除くことができる効
果がある。
【0098】この発明によれば、生体組織の厚さの算出
に使用する超音波が生体表面の所定位置から生体表面の
他の位置に至るまでの到達時間に基づいて透過距離を算
出するので、透過距離を簡便に求めることができること
からとともに、測定毎に透過距離を求めることができる
ので測定中の経時的な誤差を取り除くことができる効果
がある。また、到達時間を測定するため別個に装置を用
意する必要がないので簡単な構成でコスト的にも有利な
装置を得ることができる効果がある。
【0099】この発明によれば、生体組織を互いに音響
インピーダンスが異なる脂肪組織と該脂肪組織を除いた
除脂肪組織とからなるものと仮定して、透過距離と、検
出された生体内の生体組織を透過して生体表面の他の位
置から抜け出る超音波とに基づいて、脂肪組織及び除脂
肪組織の透過による超音波の減衰を単位長さ当たりの値
で表した減衰率を算出し、減衰率の超音波の周波数特性
を求め、この周波数特性から脂肪組織の厚さに対する指
標若しくは脂肪組織の厚さを求めるので、生体組織を透
過した超音波を検出することから、超音波の透過部位に
おける脂肪組織の厚さを測定することができる効果があ
る。
【0100】また、脂肪組織の厚さを測定するために、
X線や同位体などを使用しないことから、大型装置や特
殊な分析機器を必要とせず、装置の小型化や操作を簡単
することができる効果がある。さらに、厚さ指標は生体
を透過した超音波信号の周波数や強度、その透過距離な
どの簡単なパラメータに基づいて解析することができる
ことから、汎用のパーソナルコンピュータでも十分に処
理することが可能であり、高性能な計算機資源を必要と
しない。従って装置を安価に構成することができる効果
がある。
【0101】この発明によれば、生体内の皮下脂肪組織
の厚さを算出し、脂肪組織を皮下脂肪組織と内臓脂肪組
織とからなるものと仮定し、脂肪組織の厚さから皮下脂
肪組織の厚さを減算して内臓脂肪組織の厚さを算出する
ので、生体内の超音波の透過距離における脂肪組織が占
める厚さと、生体内の超音波の透過距離における皮下脂
肪組織が占める厚さとから、生体内の超音波の透過距離
における内臓脂肪組織が占める厚さを簡易に推定するこ
とができる効果がある。
【0102】また、生体内の脂肪組織を皮下脂肪組織と
内臓脂肪組織とからなるものと仮定することから、簡単
な減算などによって内臓脂肪組織の厚さを求めることが
できるので、汎用のパーソナルコンピュータでも十分に
処理することが可能であり、高性能な計算機資源を必要
としない。従って装置を安価に構成することができる効
果がある。
【0103】この発明によれば、生体内の皮下脂肪組織
とこれと隣接する生体組織との境界面で反射した超音波
を検出し、超音波が生体内に向けて放射されてからエコ
ーが検出されるまでの所要時間を測定し、この所要時間
に基づいて、皮下脂肪組織の厚さを算出するので、段落
0099及び段落0100と同様の効果が得られるとと
もに皮下脂肪組織の厚さを測定することができる効果が
ある。
【0104】この発明によれば、超音波パルスを送受す
るので、超音波の出入力タイミングを容易に規定するこ
とができることから超音波の透過時間を正確に測定する
ことができる効果がある。また、1パルスの超音波信号
の送受で生体組織の厚さ指標を求めることができるの
で、超音波の連続波を安定した強度で発生させるには大
がかりな装置を必要とせず、装置を小型化することがで
きる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による超音波生体組
織測定装置の構成を概略的に示すブロック図である。
【図2】 この実施の形態1による超音波生体組織測定
方法を示すフローチャートである。
【図3】 超音波の各周波数に対して減衰率をプロット
したグラフ図である。
【図4】 この発明の実施の形態2による超音波生体組
織測定方法を示すフローチャートである。
【図5】 この発明の実施の形態3による超音波生体組
織測定装置の構成を示すブロック図である。
【図6】 実施の形態3による超音波生体組織測定装置
における皮下脂肪組織と内臓脂肪組織とを求める方法を
概念的に示す模式図である。
【図7】 実施の形態3による超音波生体組織測定方法
を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 生体、2,3 超音波探触子(超音波送受手段)、
4 皮下脂肪組織、10,20 超音波生体組織測定装
置本体、11 信号処理部(透過距離測定手段、周波数
特性算出手段、厚さ指標算出手段)、12 送波制御部
(超音波送受手段、透過距離測定手段)、13 受波制
御部(超音波送受手段、透過距離測定手段)、14 表
示部、21 信号処理部(透過距離測定手段、周波数特
性算出手段、厚さ指標算出手段、エコー検出時間測定手
段、皮下脂肪厚算出手段、内臓脂肪厚算出手段)、2
2,23 送受波制御部(超音波送受手段、透過距離測
定手段、エコー検出手段、エコー検出時間測定手段)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 訓 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 中島 道夫 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 2F068 AA28 CC07 FF03 FF11 FF14 FF16 FF25 KK15 2G047 AA12 AC13 BA01 BC02 BC03 BC04 BC13 EA14 EA16 GG27 4C301 AA03 AA06 DD15 DD18 DD22 EE15 EE17 JB34

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生体表面の所定位置から上記生体内に向
    けて超音波を放射し、上記生体内の生体組織を透過して
    上記生体表面の他の位置から抜け出る上記超音波を検出
    する超音波送受手段と、 上記生体表面の所定位置から上記生体表面の他の位置ま
    での上記超音波が透過した透過距離を求める透過距離測
    定手段と、 この透過距離測定手段が測定した上記透過距離と、上記
    超音波送受手段が検出した上記超音波とに基づいて、上
    記生体組織の透過による上記超音波の減衰を単位長さ当
    たりの値で表した減衰率を算出し、この減衰率の周波数
    特性を求める周波数特性算出手段と、 この周波数特性算出手段が算出した周波数特性から上記
    生体内の生体組織の厚さに対する指標を求める厚さ指標
    算出手段とを備えた超音波生体組織測定装置。
  2. 【請求項2】 周波数特性算出手段は、生体組織を透過
    して生体表面の他の位置から抜け出る超音波をフーリエ
    変換して得られるスペクトルに基づいて減衰率の周波数
    特性を求めることを特徴とする請求項1記載の超音波生
    体組織測定装置。
  3. 【請求項3】 超音波送受手段は、超音波の放射及び/
    若しくは検出を生体表面の複数位置にて行い、 周波数特性算出手段は、上記生体内の生体組織を透過し
    た上記各超音波の減衰率の周波数特性を求めることを特
    徴とする請求項1または請求項2記載の超音波生体組織
    測定装置。
  4. 【請求項4】 超音波送受手段は、生体表面の所定位置
    から上記生体内に向けて周波数の異なる複数の超音波を
    放射し、 周波数特性算出手段は、上記生体内の生体組織を透過し
    た上記複数の超音波の各周波数帯域における減衰率から
    周波数特性を求めることを特徴とする請求項1から請求
    項3のうちのいずれか1項記載の超音波生体組織測定装
    置。
  5. 【請求項5】 超音波送受手段は、生体表面の所定位置
    から上記生体内に向けて複数の異なる周波数成分が混合
    した超音波を放射し、 周波数特性算出手段は、上記生体内の生体組織を透過し
    た上記複数の異なる周波数成分が混合した超音波の減衰
    率の周波数特性を求めることを特徴とする請求項1から
    請求項3のうちのいずれか1項記載の超音波生体組織測
    定装置。
  6. 【請求項6】 厚さ指標算出手段は、生体組織の厚さに
    対する指標として超音波の減衰率の周波数に対する変化
    分を求めることを特徴とする請求項1から請求項5のう
    ちのいずれか1項記載の超音波生体組織測定装置。
  7. 【請求項7】 厚さ指標算出手段は、生体組織の厚さに
    対する指標として上記生体組織の厚さ、若しくは生体組
    織の厚さの比率を求めることを特徴とする請求項1から
    請求項5のうちのいずれか1項記載の超音波生体組織測
    定装置。
  8. 【請求項8】 透過距離測定手段は、生体表面の所定位
    置から上記生体内に向けて透過距離の算出に使用する距
    離測定用超音波を放射し、上記生体内の生体組織を透過
    して上記生体表面の他の位置から抜け出る上記距離測定
    用超音波を検出する距離測定用超音波送受手段を備え、 上記距離測定用超音波が上記生体表面の所定位置から上
    記生体表面の他の位置に至るまでの到達時間に基づいて
    透過距離を算出することを特徴とする請求項1から請求
    項7のうちのいずれか1項記載の超音波生体組織測定装
    置。
  9. 【請求項9】 透過距離測定手段は、超音波送受手段に
    よる超音波が生体表面の所定位置から生体表面の他の位
    置に至るまでの到達時間に基づいて透過距離を算出する
    ことを特徴とする請求項1から請求項7のうちのいずれ
    か1項記載の超音波生体組織測定装置。
  10. 【請求項10】 周波数特性算出手段は、生体組織を互
    いに音響インピーダンスが異なる脂肪組織と該脂肪組織
    を除いた除脂肪組織とからなるものと仮定して、透過距
    離測定手段が測定した透過距離と、超音波送受手段が検
    出した超音波とに基づいて、上記脂肪組織及び上記除脂
    肪組織の透過による上記超音波の減衰を単位長さ当たり
    の値で表した減衰率を算出し、減衰率の周波数特性を求
    め、 厚さ指標算出手段は、この周波数特性から上記脂肪組織
    の厚さに対する指標若しくは上記脂肪組織の厚さを求め
    ることを特徴とする請求項1から請求項9のうちのいず
    れか1項記載の超音波生体組織測定装置。
  11. 【請求項11】 生体内の皮下脂肪組織の厚さを算出す
    る皮下脂肪厚算出手段と、 脂肪組織を上記皮下脂肪組織と内臓脂肪組織とからなる
    ものと仮定し、上記脂肪組織の厚さから上記皮下脂肪組
    織の厚さを減算して内臓脂肪組織の厚さを算出する内臓
    脂肪厚算出手段とを備えたことを特徴とする請求項10
    記載の超音波生体組織測定装置。
  12. 【請求項12】 生体内の皮下脂肪組織とこれと隣接す
    る生体組織との境界面で反射した超音波を検出するエコ
    ー検出手段と、 上記超音波が上記生体内に向けて放射されてから上記エ
    コー検出手段に検出されるまでの所要時間を測定するエ
    コー検出時間測定手段とを備え、 皮下脂肪厚算出手段は、このエコー検出時間測定手段が
    測定した所要時間に基づいて、皮下脂肪組織の厚さを算
    出することを特徴とする請求項11記載の超音波生体組
    織測定装置。
  13. 【請求項13】 超音波送受手段は、超音波パルスを送
    受することを特徴とする請求項1から請求項12のうち
    のいずれか1項記載の超音波生体組織測定装置。
  14. 【請求項14】 人体を除く生体表面の所定位置から上
    記生体内に向けて超音波を放射し、上記生体内の生体組
    織を透過して上記生体表面の他の位置から抜け出る上記
    超音波を検出する超音波送受ステップと、 上記生体表面の所定位置から上記超音波が抜け出た上記
    生体表面の他の位置までの上記超音波が透過した透過距
    離を求める透過距離測定ステップと、 この透過距離と上記超音波送受ステップで検出した上記
    超音波とに基づいて、上記生体組織の透過による上記超
    音波の減衰を単位長さ当たりの値で表した減衰率を算出
    し、この減衰率の周波数特性を求める周波数特性算出ス
    テップと、 この周波数特性から上記生体内の生体組織の厚さに対す
    る指標を求める厚さ指標算出ステップとを備えた超音波
    生体組織測定方法。
  15. 【請求項15】 周波数特性算出ステップで、生体組織
    を透過して生体表面の他の位置から抜け出る超音波をフ
    ーリエ変換して得られるスペクトルに基づいて減衰率の
    周波数特性を求めることを特徴とする請求項14記載の
    超音波生体組織測定方法。
  16. 【請求項16】 超音波送受ステップで、超音波の放射
    及び/若しくは検出を生体表面の複数位置にて行い、 周波数特性算出ステップで、上記生体内の生体組織を透
    過した上記各超音波の減衰率の周波数特性を求めること
    を特徴とする請求項14または請求項15記載の超音波
    生体組織測定方法。
  17. 【請求項17】 超音波送受ステップで、生体表面の所
    定位置から上記生体内に向けて周波数の異なる複数の超
    音波を放射し、 周波数特性算出ステップで、上記生体内の生体組織を透
    過した上記複数の超音波の各周波数帯域における減衰率
    から周波数特性を求めることを特徴とする請求項14か
    ら請求項16のうちのいずれか1項記載の超音波生体組
    織測定方法。
  18. 【請求項18】 超音波送受ステップで、生体表面の所
    定位置から上記生体内に向けて複数の異なる周波数成分
    が混合した超音波を放射し、 周波数特性算出ステップで、上記生体内の生体組織を透
    過した上記複数の異なる周波数成分が混合した超音波の
    減衰率の周波数特性を求めることを特徴とする請求項1
    4から請求項16のうちのいずれか1項記載の超音波生
    体組織測定方法。
  19. 【請求項19】 厚さ指標算出ステップで、生体組織の
    厚さに対する指標として超音波の減衰率の周波数に対す
    る変化分を求めることを特徴とする請求項14から請求
    項18のうちのいずれか1項記載の超音波生体組織測定
    方法。
  20. 【請求項20】 厚さ指標算出ステップで、生体組織の
    厚さに対する指標として上記生体組織の厚さ、若しくは
    生体組織の厚さの比率を求めることを特徴とする請求項
    14から請求項18のうちのいずれか1項記載の超音波
    生体組織測定方法。
  21. 【請求項21】 透過距離測定ステップで、生体表面の
    所定位置から上記生体内に向けて透過距離の算出に使用
    する距離測定用超音波を放射し、上記生体内の生体組織
    を透過して上記生体表面の他の位置から抜け出る上記距
    離測定用超音波を検出し、 上記距離測定用超音波が上記生体表面の所定位置から上
    記生体表面の他の位置に至るまでの到達時間に基づいて
    透過距離を算出することを特徴とする請求項14から請
    求項20のうちのいずれか1項記載の超音波生体組織測
    定方法。
  22. 【請求項22】 透過距離測定ステップで、超音波送受
    ステップにおける超音波が生体表面の所定位置から生体
    表面の他の位置に至るまでの到達時間に基づいて透過距
    離を算出することを特徴とする請求項14から請求項2
    0のうちのいずれか1項記載の超音波生体組織測定方
    法。
  23. 【請求項23】 周波数特性算出ステップで、生体組織
    を互いに音響インピーダンスが異なる脂肪組織と該脂肪
    組織を除いた除脂肪組織とからなるものと仮定して、透
    過距離と超音波送受ステップで検出した超音波とに基づ
    いて、上記脂肪組織及び上記除脂肪組織の透過による上
    記超音波の減衰を単位長さ当たりの値で表した減衰率を
    算出し、減衰率の周波数特性を求め、 厚さ指標算出ステップで、この周波数特性から上記脂肪
    組織の厚さに対する指標若しくは上記脂肪組織の厚さを
    求めることを特徴とする請求項14から請求項22のう
    ちのいずれか1項記載の超音波生体組織測定方法。
  24. 【請求項24】 生体内の皮下脂肪組織の厚さを算出す
    る皮下脂肪厚算出ステップと、 脂肪組織を上記皮下脂肪組織と内臓脂肪組織とからなる
    ものと仮定し、上記脂肪組織の厚さから上記皮下脂肪組
    織の厚さを減算して内臓脂肪組織の厚さを算出する内臓
    脂肪厚算出ステップとを備えたことを特徴とする請求項
    23記載の超音波生体組織測定方法。
  25. 【請求項25】 生体内の皮下脂肪組織とこれと隣接す
    る生体組織との境界面で反射した超音波を検出するエコ
    ー検出ステップと、 上記超音波が上記生体内に向けて放射されてから上記エ
    コー検出ステップにて検出されるまでの所要時間を測定
    するエコー検出時間測定ステップとを備え、 皮下脂肪厚算出ステップで、このエコー検出時間測定手
    段が測定した所要時間に基づいて、皮下脂肪組織の厚さ
    を算出することを特徴とする請求項24記載の超音波生
    体組織測定方法。
  26. 【請求項26】 超音波送受ステップで、超音波パルス
    を送受することを特徴とする請求項14から請求項25
    のうちのいずれか1項記載の超音波生体組織測定方法。
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