JP2001125947A - 最適配置決定装置 - Google Patents

最適配置決定装置

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JP2001125947A
JP2001125947A JP31004099A JP31004099A JP2001125947A JP 2001125947 A JP2001125947 A JP 2001125947A JP 31004099 A JP31004099 A JP 31004099A JP 31004099 A JP31004099 A JP 31004099A JP 2001125947 A JP2001125947 A JP 2001125947A
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arrangement
area
parameter
pad
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JP31004099A
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Kaori Kawakami
かおり 川上
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 LSIのパッド位置設計問題において、パッ
ド位置未定の状態でボンド本決め位置を決定すると、自
由度が高すぎるために、必ずしもすべての制約条件を同
時に満たす解が求まらないという課題があった。 【解決手段】 最適配置決定装置1において、配置パラ
メータと解候補生成パラメータを生成するパラメータ設
定部5と、パッド配置境界決定部6と、パッド配置推奨
領域算出部7と、ボンド配置可能領域算出部8と、配置
設計パラメータ、解候補生成パラメータ、第1の配置対
象物の配置推奨領域および第2の配置対象物の配置推奨
領域を入力してパッド仮決め位置とボンド仮決め位置と
を同時に求める仮決め位置決定部9と、制約充足評価部
10と、制約条件が満たされないとき、設定を変更する
パラメータ変更部11とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、配置対象物を所
与の制約条件を充足するように配置する制約充足配置問
題を処理対象として、種々の配置条件を基にして配置対
象物の配置位置を解として求める最適配置決定装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】制約充足配置問題の一例として、LSI
のパッド位置設計問題が挙げられる。図10は、ワイヤ
ボンディングされたLSIチップおよびリードを示す図
である。図において、100はLSIチップ、101は
リード、102はチップ100とリード101とを結線
するワイヤである。また、P1〜P16はチップ100
上の結線部位として与えられるパッド、B1〜B16は
リード101上の結線部位として与えられるボンドであ
る。
【0003】ここで、パッド位置設計問題とは、LSI
の構成部品としてチップを取り巻くように多数存在する
リードから、チップ上に多数存在するパッドに対してワ
イヤを張る際に、複数本存在するワイヤ相互間の干渉が
生じないようにパッド位置を決定する問題をいう。この
問題を扱う上で、1つのリード上には単一もしくは複数
のボンドが存在することを前提とする。また、LSI構
成部品のなかで、チップおよびワイヤを除いたリードお
よびその他のLSI構成部品を併せてリードフレームと
称する。パッド位置設計問題では、既存のリードフレー
ムを対象とする。したがって、リードの形状および位置
は固定され、各リード上の結線本数および各リードの結
線対象パッドは予め設計者が設定するものとする。ま
た、図10に示されるように、LSIパッド位置設計問
題においては、パッドを配置対象物P(第1の配置対象
物)、ボンドを配置対象物B(第2の配置対象物)とし
て取り扱う。
【0004】従来、上記パッド位置設計問題を解く際に
は、設計者の経験則に基づいて解候補を生成し、当該解
候補が「加工上の制約」に基づいて設定された多数の制
約条件を満たすか否かについて確認する。制約条件を満
たさない場合には、再び解候補を生成し直す。そして、
制約条件をすべて満たす解が見つかるまで、上記処理工
程を繰り返し実施する。なお、実際のパッドは、点では
なく正方形または長方形の形状を有する電極部として与
えられるものである。しかし、説明を簡単にするため
に、ここではパッド位置設計としてパッドの中心点の位
置決めを考察するものとする。
【0005】図11は、例えば特開平5−233760
号公報に開示されたパッド位置設計を支援する従来の最
適配置決定装置の構成を示す図である。図11におい
て、110は最適配置決定装置、111は配置設計情報
記録装置または配置設計情報標準入力装置、112は配
置位置情報記録装置または配置位置情報標準出力装置、
113はパラメータ設定部、114はP配置可能領域算
出部、115はP本決め位置決定支援部、116はB本
決め位置決定部である。
【0006】次に動作について説明する。パラメータ設
定部113は、配置設計情報記録装置または配置設計情
報標準入力装置111から出力される配置設計情報を入
力して、当該配置設計情報をパラメータ変数として表現
した配置設計パラメータを生成し出力する。配置設計情
報は、最適配置決定装置全体に対する入力として与えら
れ、リードフレーム形状やチップ形状等の配置領域情
報、パッドとボンドとの対応を示す結線情報、およびパ
ッドとボンドとの結線加工に関する制約を規定する結線
加工制約条件情報から構成される。
【0007】次に、B本決め位置決定部116は、パラ
メータ設定部113から出力された配置設計パラメータ
を入力して、ボンドの配置対象領域であるリード領域内
にボンド本決め位置を決定して本決め位置座標を出力す
る。このボンド本決め位置を決定する際には、ヒューリ
スティクスな手法が用いられる。具体的には、リード先
端ラインから所定の距離だけ離間して当該リード先端ラ
インに平行な直線を導き、この直線とリードの両端部を
画定する2つの線分との交点をそれぞれ求める。そし
て、求められた2つの交点を結ぶ線分の中点(以下、中
点Aと称する)と、リード先端ラインの中点とを結ぶ直
線上を中点Aからリード先端ラインに対して逆方向に所
定の距離だけ移動させた点をボンド本決め位置とする。
【0008】次に、P配置可能領域算出部114は、パ
ラメータ設定部113から出力された配置設計パラメー
タ、およびB本決め位置決定部116から出力されたボ
ンド本決め位置を入力して、パッド配置可能領域を算出
して出力する。
【0009】次に、P本決め位置決定支援部115は、
パラメータ設定部113から出力された配置設計パラメ
ータおよびP配置可能領域算出部114から出力された
パッド配置可能領域を入力して、最適配置決定装置11
0が提供するエディタ上での編集機能を用いて設計者の
パッド本決め位置決定支援を実施し、決定されたパッド
本決め位置を出力する。この出力値は、最適配置決定装
置110全体の出力として与えられ、配置位置情報記録
装置または配置位置情報標準出力装置112に提供され
る。
【0010】なお、この最適配置決定装置110では、
すべての制約条件が配置可能領域の算出に適用可能であ
ることを前提としており、パッド配置可能領域内に配置
されたパッドはすべての制約条件を満たすことになるの
で、制約充足判定を実施する必要がない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従来の最適配置決定装
置は以上のように構成されているので、パッド位置決定
段階ではボンド本決め位置が決定しているから、ボンド
本決め位置を基にしてパッド位置の配置可能領域の算出
を行った後に、幾つかの制約条件を充足することが保証
された状況でパッド本決め位置の決定を行う。しかし、
ボンド位置決定段階では、パッド位置も未定の状態であ
るからボンドの配置対象領域であるリード領域全体を対
象としてボンド本決め位置の決定を行う必要があり、配
置対象領域の自由度が高すぎるために、上記のようなヒ
ューリスティクスな手法によるボンド位置決定工程で
は、必ずしもすべての制約条件を同時に満たす解が求ま
らないという課題があった。
【0012】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、ボンド位置およびパッド位置共に
未定の状態で、ヒューリスティクスな手法を用いずに、
ボンド位置とパッド位置とを同時に決定することができ
る最適配置決定装置を得ることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明に係る最適配置
決定装置は、配置設計情報および解候補生成情報を入力
して、最適配置決定装置において使用可能なパラメータ
変数として表現した配置設計パラメータおよび解候補生
成パラメータを生成するパラメータ設定部と、配置設計
パラメータを入力して、第1の配置対象物の配置境界を
決定する第1配置対象物の配置境界決定部と、配置設計
パラメータおよび第1の配置対象物の配置境界を入力し
て、個々の第1の配置対象物の配置範囲である配置推奨
領域を算出する第1配置対象物の配置推奨領域算出部
と、配置設計パラメータを入力して、第2の配置対象物
の配置可能領域を算出する第2配置対象物の配置可能領
域算出部と、配置設計パラメータ、解候補生成パラメー
タ、第1の配置対象物の配置推奨領域および第2の配置
対象物の配置可能領域を入力して、第1の配置対象物の
配置推奨領域内に第1の配置対象物の仮決め位置を決定
するとともに第2の配置対象物の配置可能領域内に第2
の配置対象物の仮決め位置を決定する仮決め位置決定部
と、配置設計パラメータ、第1の配置対象物の仮決め位
置および第2の配置対象物の仮決め位置を入力して、第
1の配置対象物の仮決め位置および第2の配置対象物の
仮決め位置が制約条件を満たすか否かを判定し、制約条
件を満たす場合には第1の配置対象物の仮決め位置を本
決め位置にするとともに第2の配置対象物の仮決め位置
を本決め位置にする制約充足評価部と、制約充足評価部
にて制約条件が満たされないと判定された場合に、配置
設計過程における設定を変更するための設定変更パラメ
ータを出力するパラメータ変更部とを備えるようにした
ものである。
【0014】この発明に係る最適配置決定装置は、配置
設計情報および解候補生成情報を入力して、最適配置決
定装置において使用可能なパラメータ変数として表現し
た配置設計パラメータおよび解候補生成パラメータを生
成するパラメータ設定部と、配置設計パラメータを入力
して、第2の配置対象物の配置可能領域を算出する第2
配置対象物の配置可能領域算出部と、配置設計パラメー
タに含まれる第1の配置対象物と第2の配置対象物との
相対位置制約条件、および第2の配置対象物の配置可能
領域を入力して、個々の第1の配置対象物の配置範囲で
ある配置推奨領域を算出する第1配置対象物の配置推奨
領域算出部と、配置設計パラメータ、解候補生成パラメ
ータ、第1の配置対象物の配置推奨領域および第2の配
置対象物の配置可能領域を入力して、第1の配置対象物
の配置推奨領域内に第1の配置対象物の仮決め位置を決
定するとともに第2の配置対象物の配置可能領域内に第
2の配置対象物の仮決め位置を決定する仮決め位置決定
部と、配置設計パラメータ、第1の配置対象物の仮決め
位置および第2の配置対象物の仮決め位置を入力して、
第1の配置対象物の仮決め位置および第2の配置対象物
の仮決め位置が制約条件を満たすか否かを判定し、制約
条件を満たす場合には第1の配置対象物の仮決め位置を
本決め位置にするとともに第2の配置対象物の仮決め位
置を本決め位置にする制約充足評価部と、制約充足評価
部にて制約条件が満たされないと判定された場合に、配
置設計過程における設定を変更するための設定変更パラ
メータを出力するパラメータ変更部とを備えるようにし
たものである。
【0015】この発明に係る最適配置決定装置は、第2
の配置対象物の配置対象領域に対する第2の配置対象物
自体の相対位置制約条件を基にして、第2の配置対象物
の配置可能領域を算出する第2配置対象物の配置可能領
域算出部を備えるようにしたものである。
【0016】この発明に係る最適配置決定装置は、第2
の配置対象物の仮決め位置に依存することなく第1の配
置対象物の仮決め位置を生成する第1配置対象物の仮決
め位置生成手段と、第1の配置対象物の仮決め位置に依
存することなく第2の配置対象物の仮決め位置を生成す
る第2配置対象物の仮決め位置生成手段とを有して構成
される仮決め位置決定部を備えるようにしたものであ
る。
【0017】この発明に係る最適配置決定装置は、第1
の配置対象物の配置推奨領域の境界部に第1の配置対象
物の仮決め位置を生成する第1配置対象物の仮決め位置
生成手段を備えるようにしたものである。
【0018】この発明に係る最適配置決定装置は、第2
の配置対象物の配置可能領域の境界部に第2の配置対象
物の仮決め位置を生成する第2配置対象物の仮決め位置
生成手段を備えるようにしたものである。
【0019】この発明に係る最適配置決定装置は、第1
の配置対象物の配置推奨領域の中心部に第1の配置対象
物の仮決め位置を生成する第1配置対象物の仮決め位置
生成手段を備えるようにしたものである。
【0020】この発明に係る最適配置決定装置は、第2
の配置対象物の配置可能領域の中心部に第2の配置対象
物の仮決め位置を生成する第2配置対象物の仮決め位置
生成手段を備えるようにしたものである。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
説明する。 実施の形態1.図1は、この発明の実施の形態1による
最適配置決定装置の構成を示す図である。図1におい
て、1は最適配置決定装置、2は最適配置決定装置1に
配置設計情報を提供する配置設計情報記録装置または配
置設計情報標準入力装置、3は最適配置決定装置1に解
候補生成情報を提供する解候補生成情報記録装置または
解候補生成情報標準入力装置、4は最適配置決定装置1
から配置位置情報の提供を受ける配置位置情報記録装置
または配置位置情報標準出力装置である。
【0022】また、5は配置設計情報記録装置または配
置設計情報標準入力装置2から配置設計情報を入力する
とともに解候補生成情報記録装置または解候補生成情報
標準入力装置3から解候補生成情報を入力して、配置設
計パラメータおよび解候補生成パラメータを出力するパ
ラメータ設定部、6はパラメータ設定部5から配置設計
パラメータを入力してパッド配置境界情報を出力するP
配置境界決定部(第1配置対象物の配置境界決定部)、
7はP配置境界決定部6から出力されるパッド配置境界
情報等を入力してパッド配置推奨領域情報を出力するP
配置推奨領域算出部(第1配置対象物の配置推奨領域算
出部)、8はパラメータ設定部5から配置設計パラメー
タを入力してボンド配置可能領域情報を出力するB配置
可能領域算出部(第2配置対象物の配置可能領域算出
部)、9はP配置推奨領域算出部7からのパッド配置推
奨領域情報、B配置可能領域算出部8からのボンド配置
可能領域情報等を入力してパッド仮決め位置およびボン
ド仮決め位置を出力する仮決め位置決定部、10はパッ
ド仮決め位置およびボンド仮決め位置が結線加工制約条
件を満たすか否かの判定を実施する制約充足評価部、1
1は制約充足評価部10で制約違反ありと判定された場
合にパッドの仮決め位置またはボンドの仮決め位置を変
更するための設定変更パラメータを出力するパラメータ
変更部である。また、仮決め位置決定部9は、パッド仮
決め位置に依存することなくボンド仮決め位置を生成す
るB仮決め位置生成手段(第2配置対象物の仮決め位置
生成手段)12と、ボンド仮決め位置に依存することな
くパッド仮決め位置を生成するP仮決め位置生成手段
(第1配置対象物の仮決め位置生成手段)13とを有し
て構成されている。
【0023】次に動作について説明する。パラメータ設
定部5は、最適配置決定装置1全体の入力として、配置
設計情報記録装置または配置設計情報標準入力装置2か
ら出力される配置設計情報を第1の入力として入力する
とともに、解候補生成情報記録装置または解候補生成情
報標準入力装置3から出力される解候補生成情報を第2
の入力として入力して、配置設計情報および解候補生成
情報から最適配置決定装置1内で使用可能なパラメータ
変数として表現した配置設計パラメータおよび解候補生
成パラメータを生成して出力する。配置設計情報は、リ
ードフレーム形状やチップ形状等の配置領域情報と、パ
ッドとボンドとの対応関係を示す結線情報と、パッドと
ボンドとの結線加工に関する制約を規定する結線加工制
約条件情報と、制約条件の重要度を表す制約重み値から
なる。また、解候補生成情報は、パッド位置およびボン
ド位置の解候補を生成するために用いられる。すなわ
ち、解候補生成パラメータとしては、例えば乱数を発生
させてランダムに解候補を生成するための乱数のシード
値、単点探索や多点探索等を実施する場合の探索手法に
特化した探索パラメータ等が挙げられる。このような探
索パラメータとしては、例えば多点探索手法の一つであ
る遺伝的アルゴリズムの突然変異率等が該当する。
【0024】次に、P配置境界決定部6は、パラメータ
設定部5から出力される配置設計パラメータを入力し
て、すべてのパッドを対象としたパッド配置境界である
P配置境界を決定して出力する。P配置境界を設定する
際には、パッドの大きさ、パッドのチップ上での相対的
な位置等に関する制約条件である相対位置制約条件を用
いる。
【0025】図2は、パッドの大きさに基づくP配置境
界決定の一例を示す図である。図2において、20は配
置対象物であるパッドに対する配置対象領域であるチッ
プ、21はチップ端を画定するチップライン、22は内
側の配置境界、23は外側の配置境界である。この例で
は、仮にパッドがすべて正方形であるものとする。パッ
ドの一辺の長さをdpとして、チップライン21から距
離dpだけ離間してチップライン21に平行な直線23
を外側の配置境界として与え、チップライン21から距
離2dpだけ離間してチップライン21に平行な直線2
2を内側の配置境界として与える。したがって、P配置
境界領域は、直線22と直線23とに挟まれた領域とな
る。
【0026】次に、P配置推奨領域算出部7は、パラメ
ータ設定部5から出力される配置設計パラメータ、およ
びP配置境界決定部6から出力されたP配置境界情報を
入力して、各パッドに対する配置範囲として与えられる
P配置推奨領域を決定して出力する。P配置推奨領域決
定方法としては、第1にパッドの配置境界領域の分割方
法を規定するパッド配置境界領域分割基準を決定する。
第2に、パッド配置境界領域分割線を決定する。そし
て、最後にパッド配置推奨領域の重複の有無を決定す
る。
【0027】図3は、P配置推奨領域算出の一例を示す
図である。図3において、30はすべてのパッドの配置
対象領域であるチップ、Oはチップの中心点、31はチ
ップ端を画定するチップライン、32は各パッドの結線
対象となるリード領域、33は内側の配置境界、34は
外側の配置境界である。また、この例では、パッド配置
境界領域分割基準として「軸方向に等間隔に分割」、パ
ッド配置境界領域分割線として「軸方向に平行な直
線」、パッド配置推奨領域重複として「なし」をそれぞ
れ選択した際のP配置推奨領域の算出が示される。各パ
ッドに対する結線対象リードとチップラインとの位置関
係から、各チップラインに沿って配置するパッドの個数
が決定される。仮にあるチップ一辺にNp=4個のパッ
ドを配置する場合を考える。ここで、Npはチップ一辺
に配置されるパッドの個数を示す変数である。チップ中
心を基準に外側に位置する配置境界34の一辺の長さを
dblとすると、パッド1個当たりに割り当てられる長
さはdbl/Np=dbl/4となる。x軸方向に平行
な直線をパッド配置境界領域分割線とし、y軸方向の長
さがdbl/4となるように、P配置境界で囲まれた領
域であるP配置境界領域を分割して、各パッドのP配置
推奨領域を形成する。
【0028】 次に、B配置可能領域算出部8は、パラ
メータ設定部5から出力された配置設計パラメータを入
力して、ボンド配置可能領域を算出して出力する。ボン
ド配置可能領域の算出には、ボンドの配置対象であるリ
ードに対するボンドの相対的な位置についての制約条件
である相対位置制約条件を用いる。
【0029】 図4は、ボンド配置可能領域算出の一例
を示す図である。図4において、40はボンドの配置対
象領域であるリード領域、41はリードのチップ側の端
部を画定するリード先端ライン、42,43は境界線、
44は境界線42,43により区画されたボンド配置可
能領域である。また、T1〜T4はボンド配置可能領域
44を構成する頂点である。そして、配置可能領域を算
出するために、例として以下に示す制約条件を適用す
る。制約1 : リード先端ラインからの距離rこの制約
条件の制約値がl1≦r≦l2であるとすると、制約1
による配置可能領域の境界線はリード先端ライン41に
平行でライン41からの距離がそれぞれl1およびl2
である直線42および直線43となり、この境界線4
2,43により区画されるボンド配置可能領域は頂点T
1,T2,T3,T4で囲まれる多角形44となる。こ
のように、リードに対するボンドの相対的な位置に関す
る制約条件である相対位置制約条件が用いられ、この相
対位置制約条件に基づいてボンド位置の配置対象領域が
絞り込まれる。
【0030】次に、仮決め位置決定部9は、パラメータ
設定部5から出力された配置設計パラメータおよび解候
補生成パラメータ、P配置推奨領域算出部7から出力さ
れたパッド配置推奨領域、およびB配置可能領域算出部
8から出力されたボンド配置可能領域を入力する。B仮
決め位置生成手段12は、パッド仮決め位置に依存する
ことなくボンド仮決め位置を生成する。P仮決め位置生
成手段13は、ボンド仮決め位置に依存することなくパ
ッド仮決め位置を生成する。そして、仮決め位置決定部
9は、上記のように生成されたボンド仮決め位置および
パッド仮決め位置を出力する。ボンドの仮決め位置の生
成方法としては、例えば乱数を発生させてボンド配置可
能領域内にランダムに生成する方法がある。また、パッ
ド仮決め位置の生成方法についても、ボンド仮決め位置
と同様にパッド配置推奨領域内にランダムに生成する方
法がある。
【0031】また、一般的な配置問題において最適解が
配置可能領域の境界線付近に存在する可能性が高いこと
を考慮して、B仮決め位置生成手段12により各ワイヤ
に対応するボンドの仮決め位置をそれぞれのボンド配置
可能領域を構成する多角形のいずれかの頂点上に生成す
る方法が考えられる。複数頂点の中から1点を選ぶ方法
としては、乱数を用いてランダムに選択する方法等があ
る。図4に示される例においては、ボンド配置可能領域
をあらわす多角形の頂点T1,T2,T3,T4のいず
れか1点上にボンド位置候補を生成する。
【0032】次に、制約充足評価値算出に用いる結線加
工制約条件を評価値算出制約条件として用い、この評価
値算出制約条件の性質に基づいて最適解がボンド配置可
能領域の境界線付近に存在する可能性の高い例を示す。
図5は、ボンド仮決め位置決定の一例を示す図である。
図5において、50はボンド配置可能領域、51はチッ
プ端部を画定するチップライン、Pi,Pjはパッド位
置、B(Pi),B(Pj)はそれぞれパッド位置P
i,Pjに対応するボンド位置、52はパッド位置Pi
とボンド位置B(Pi)を結線するワイヤ、53はパッ
ド位置Pjとボンド位置B(Pj)を結線するワイヤで
ある。パッド位置PiおよびPjに配置されるパッド
は、同一のリードを結線対象としている。そして、ボン
ド仮決め位置を算出するために、例として以下に示す制
約条件を適用する。制約2 : 同一リード上のボンド位
置間隔bdこの制約2において、間隔bdの最小値が、
例えばボンド配置可能領域をあらわす多角形の幅とほぼ
同じ長さであった場合には、ボンド位置の最適解はボン
ド配置可能領域の境界線付近に存在する可能性が高くな
る。このような場合に、ボンド仮決め位置をボンド配置
可能領域のいずれかの頂点に生成することで、解空間の
性質に適応させたボンド仮決め位置の設定が可能とな
る。
【0033】また、評価値算出制約条件の性質に基づい
て最適解がボンド配置可能領域の中心付近に存在する可
能性が高い場合、およびボンド仮決め位置変更時の変更
値の生成し易さを考慮して、B仮決め位置生成手段12
により各ワイヤに対応するボンド仮決め位置をそれぞれ
のボンド配置可能領域の中心に生成する方法がある。図
6は、ボンド仮決め位置決定の他の例を示す図である。
60は任意の座標系x−yに設定されたボンド配置可能
領域、x1,x2はそれぞれボンド配置可能領域60の
x座標の最小値及び最大値、y1,y2はそれぞれボン
ド配置可能領域60のy座標の最小値及び最大値であ
る。ボンド配置可能領域の中心点(xm、ym)は、以
下のように導かれる。 xm=(x1+x2)/2 ym=(y1+y2)/2 そして、上式より求められ
た中心点(xm、ym)上に、ボンド仮決め位置を設定
する。
【0034】評価値算出制約条件の性質に基づいて最適
解がボンド配置可能領域の中心付近に存在する可能性の
高い例を示す。図7は、ボンド仮決め位置決定の他の例
を示す図である。図7において、70はチップ端を画定
するチップライン、Pi,Pj,Pkはパッド位置、B
(Pi),B(Pj),B(Pk)はそれぞれパッド位
置Pi,Pj,Pkに対応するボンド位置、71,7
2,73はそれぞれボンド位置B(Pi),B(P
j),B(Pk)が設定されるボンド配置可能領域、7
4,75,76はそれぞれパッド位置Piとボンド位置
B(Pi),パッド位置Pjとボンド位置B(Pj),
パッド位置Pkとボンド位置B(Pk)を結線するワイ
ヤである。そして、ボンド仮決め位置を算出するため
に、例として以下に示す制約条件を適用する。 制約3 : 隣接ワイヤ間隔wd この制約3については、最小値が設定されている。図7
においてワイヤ74とワイヤ75との間, ワイヤ75と
ワイヤ76との間の距離であるwd1,wd2がともに
上記制約3の最小値を満たして、隣接ワイヤ間の相互干
渉を起こさないようにする配置例としては、それぞれの
ボンド仮決め位置がボンド配置可能領域の中心付近に存
在する場合が考えられる。このような場合に、ボンド仮
決め位置をボンド配置可能領域の中心付近に生成するこ
とで、解空間の性質に適応させたボンド仮決め位置の設
定が可能となる。
【0035】パッド位置に関しても、ボンド位置と比較
してほぼ対照的な結線加工制約条件が存在する。したが
って、ボンド仮決め位置生成と同様に、P仮決め位置生
成手段13によりパッド仮決め位置を「パッド配置推奨
領域のいずれかの頂点に生成」、または「パッド配置推
奨領域の中心付近に生成」する方法が考えられる。この
場合、ボンド仮決め位置生成の場合と同様の効果が期待
できる。
【0036】そして、仮決め位置決定部9は、以上の方
法で生成されたボンド仮決め位置およびパッド仮決め位
置を出力する。このように、パッド位置またはボンド位
置の一方が、先に決定された他方の仮決め位置に依存す
ることなく、パッド仮決め位置およびボンド仮決め位置
を同時に決定することで、初期設定への依存が少なくな
り、自由度の高い配置設計を行うことができる。また、
全体の設計プロセスを短縮できる。
【0037】次に、制約充足評価部10は、パラメータ
設定部5から出力された配置設計パラメータ、および仮
決め位置決定部9から出力されたボンド仮決め位置およ
びパッド仮決め位置を入力して、ボンド仮決め位置およ
びパッド仮決め位置が結線加工制約条件を満たすか否か
の制約充足について判定を行う。なお、制約充足評価部
10における制約充足評価値の算出方法としては、全制
約条件に対する全パッドの評価値を正規化して総和を計
算する方法がある。
【0038】制約充足評価部10で制約違反ありと判定
された場合には、パラメータ変更部11は、制約充足評
価部10から出力される制約充足判定結果を入力して、
パッド仮決め位置(ボンド仮決め位置、またはパッド仮
決め位置およびボンド仮決め位置の両方)を変更するた
めに、解候補生成パラメータ変更値を決定して出力す
る。解候補生成パラメータ変更値の生成方法としては、
位置候補生成のための乱数のシード値等の解候補生成パ
ラメータを変更する方法がある。
【0039】そして、仮決め位置決定部9は、制約充足
評価部10から出力される制約充足判定結果、およびパ
ラメータ変更部11から出力される解候補生成パラメー
タ変更値を入力して、ボンド仮決め位置またはパッド仮
決め位置の変更を実施する。変更方法としては、第1の
方法として、まずボンド仮決め位置を一時的に固定し
て、パッド仮決め位置のみの変更を予め付与された所定
の回数を上限として繰り返し実施する。また、第2の方
法として、パッド仮決め位置を一時的に固定して、ボン
ド仮決め位置のみの変更を予め付与された所定の回数を
上限として繰り返し実施する。さらに、第3の方法とし
て、ボンド仮決め位置およびパッド仮決め位置の変更を
同時に予め付与された所定の回数を上限として繰り返し
実施する。
【0040】パッド仮決め位置(ボンド仮決め位置、ま
たはパッド仮決め位置およびボンド仮決め位置の両方)
についての変更は、制約違反が起きたパッド仮決め位置
(ボンド仮決め位置、またはパッド仮決め位置およびボ
ンド仮決め位置の両方)のみを対象としても良いし、あ
るいは全体のパッド間(ボンド間)の相互作用を考慮し
て、全パッド位置(全ボンド位置、または全てのパッド
位置およびボンド位置)を対象としても良い。
【0041】また、ボンド仮決め位置を固定してパッド
仮決め位置を規定回数だけ変更しても制約充足解が求ま
らなくて、パッド仮決め位置に代えてボンド仮決め位置
を変更対象とする場合には、制約違反が起きたすべての
ボンド仮決め位置のなかで、パッド仮決め位置の変更過
程において制約違反の回数が予め設定した閾値より多い
ボンド仮決め位置のみを変更対象とすることも可能であ
る。また、パッド仮決め位置固定の場合も同様な手法を
用いることが可能である。
【0042】解候補生成パラメータ変更値を用いたボン
ド仮決め位置(パッド仮決め位置)の変更方法として
は、解候補生成パラメータ変更値を乱数のシード値とし
て乱数を発生させる方法、または乱数そのものをボンド
仮決め位置としてランダムにボンド配置可能領域内(パ
ッド配置推奨領域内)の任意の箇所にボンド仮決め位置
(パッド仮決め位置)を前仮決め位置から移動させる方
法、または仮決め位置を新たに生成し直す方法等があ
る。
【0043】以上のように、仮決め位置決定部9は、制
約違反が起きたすべてのパッド仮決め位置またはボンド
仮決め位置を変更するか、または制約違反が起きる頻度
が多くて制約違反が起きる確率の高いパッド仮決め位置
またはボンド仮決め位置を変更することで、制約違反箇
所の改善を実現する。
【0044】仮決め位置決定部9から出力されたボンド
仮決め位置またはボンド仮決め位置変更値、およびパッ
ド仮決め位置またはパッド仮決め位置変更値は、再び制
約充足評価部10に入力され、制約充足評価部10は改
めて制約充足判定を実施して制約充足判定結果を出力す
る。そして、制約条件を充足する解が求められるまで、
仮決め位置決定部9、制約充足評価部10およびパラメ
ータ変更部11が上記の処理を繰り返し実施する。
【0045】また、制約充足評価部10から制約違反な
しとの制約充足判定結果が出力された場合、すなわち制
約充足解が求められた場合には、制約充足評価部10
は、ボンド仮決め位置をボンド本決め位置に決定すると
ともにパッド仮決め位置をパッド本決め位置に決定し
て、配置位置情報として出力する。この配置位置情報の
出力は、実施の形態1による最適配置決定装置1全体の
出力として扱われ、配置位置情報記録装置または配置位
置情報標準出力装置4に入力される。
【0046】また、制約充足評価部10は、制約充足解
を求める繰り返し処理を実施している間の制約充足判定
回数をカウントして、制約充足判定回数が解候補生成パ
ラメータとして予め設定した閾値と等しくなった際に、
配置設計情報に不具合があると判定する。そして、配置
設計情報を適正化する必要性ありとの判定結果を配置位
置情報として出力する。
【0047】以上のように、この実施の形態1によれ
ば、パッド位置およびボンド位置が未定の状態でも、パ
ッド配置推奨領域の算出およびボンド配置可能領域の算
出を実施することができるので、パッド配置範囲および
ボンド配置範囲を絞り込んでパッド仮決め位置およびボ
ンド仮決め位置を生成できるから、優良なパッド仮決め
位置およびボンド仮決め位置の決定が可能になるという
効果を奏する。また、ボンド位置およびパッド位置を仮
決めすることなくパッド配置推奨領域およびボンド配置
可能領域を算出するので、初期設定への依存が少なくな
り、自由度の高い配置設計を行えるという効果を奏す
る。
【0048】また、B配置可能領域算出部8は、ボンド
の配置対象であるリードに対するボンドの相対位置制約
条件に基づいてボンドの配置範囲を絞り込むので、効率
の良い配置設計を実現することが可能になるという効果
を奏する。
【0049】また、仮決め位置決定部9は、パッド仮決
め位置とボンド仮決め位置との決定について相互の位置
に依存することなく、パッド仮決め位置およびボンド仮
決め位置を同時に決定することができるので、初期設定
への依存が少なくなって自由度の高い配置設計を実現で
きるとともに全体の設計プロセスを短縮できるという効
果を奏する。
【0050】また、B仮決め位置生成手段12は、各ワ
イヤに対応するボンド仮決め位置をそれぞれのボンド配
置可能領域を示す多角形のいずれかの頂点上に生成する
ことができるので、評価値算出制約条件を満たす最適解
がボンド配置可能領域の境界線付近に存在する可能性が
高いと予測される場合に、最適解に近い優良なボンド仮
決め位置を得られるという効果を奏する。
【0051】また、P仮決め位置生成手段13は、各ワ
イヤに対応するパッド仮決め位置をそれぞれのパッド配
置推奨領域を示す多角形のいずれかの頂点上に生成する
ことができるので、評価値算出制約条件を満たす最適解
がパッド配置推奨領域の境界線付近に存在する可能性が
高いと予測される場合に、最適解に近い優良なパッド仮
決め位置を得られるという効果を奏する。
【0052】また、B仮決め位置生成手段12は、各ワ
イヤに対応するボンド仮決め位置をそれぞれのボンド配
置可能領域の中心に生成することができるので、評価値
算出制約条件を満たす最適解が配置可能領域の中心付近
に存在する可能性が高いと予測される場合に、最適解に
近い優良なボンド仮決め位置を得られるという効果を奏
する。さらに、ボンド位置を微調節してボンド仮決め位
置変更を行う際に、ボンド位置を移動してもボンド配置
可能領域外にボンド仮決め位置が設定される可能性が低
く、ボンド配置可能領域内のボンド仮決め位置変更値を
容易に生成できるという効果を奏する。
【0053】また、P仮決め位置生成手段13は、各ワ
イヤに対応するパッド仮決め位置をそれぞれのパッド配
置推奨領域の中心に生成することができるので、評価値
算出制約条件を満たす最適解がパッド配置推奨領域の中
心付近に存在する可能性が高いと予測される場合に、最
適解に近い優良なパッド仮決め位置を得られるという効
果を奏する。さらに、パッド位置を微調節してパッド仮
決め位置変更を行う際に、パッド位置を移動してもパッ
ド配置推奨領域外にパッド仮決め位置が設定される可能
性が低く、パッド配置推奨領域内のパッド仮決め位置変
更値を容易に生成できるという効果を奏する。
【0054】実施の形態2.図8は、この発明の実施の
形態2による最適配置決定装置の構成を示す図である。
図8において、図1と同一符号は同一または相当部分を
示すのでその説明を省略する。実施の形態2は、実施の
形態1と比較すると、P配置境界決定部によるパッドの
配置境界の決定を行うことなく、P配置推奨領域算出部
でパッドの配置推奨領域の算出を実施する点で相違す
る。P配置推奨領域算出部7は、パラメータ設定部5か
ら出力される配置設計パラメータ、およびB配置可能領
域算出部8から出力されるボンドの配置可能領域を入力
して、ボンドの配置可能領域の頂点座標および結線加工
制約条件情報を基にしてパッドの配置推奨領域を算出し
出力する。
【0055】図9は、パッド配置推奨領域算出の一例を
示す図である。図9において、90はボンドの配置対象
領域であるリード領域、91はボンド配置可能領域、B
T1,BT2,BT3,BT4はボンド配置可能領域9
1を構成する頂点、92はチップ端を画定するチップラ
イン、93,94,95,96は頂点群BT1,BT
2,BT3,BT4により定められる境界線、97はこ
れら境界線群93,94,95,96により区画される
パッド配置推奨領域である。ここで、各リード上に存在
する基準点と称される点を原点として、y軸がチップラ
インに平行な座標系を設定する。そして、パッド配置推
奨領域の算出には、例として以下に示す結線加工制約条
件が適用される。 制約4 : ワイヤ長w 制約4の制約値がwl_min<w<wl_maxであ
るとすると、チップから遠い2つの頂点BT1およびB
T4について制約4の最小値に対する境界線が境界線9
3および境界線94となり、チップから近い2つの頂点
BT2およびBT3について制約4の最大値に対する境
界線が境界線95および境界線96となる。最小値に対
する2つの境界線93,94についてはリードの近い側
にある曲線を組み合せて全体の最小境界曲線を構成する
とともに、最大値に対する2つの境界線95,96につ
いてはリードの遠い側にある曲線を組み合せて全体の最
大境界曲線を構成する。そして、上記の最小境界曲線と
最大境界曲線とに挟まれた領域をパッド配置推奨領域9
7とする。
【0056】以上のように、この実施の形態2によれ
ば、ボンド配置可能領域の頂点座標および結線加工制約
条件情報を基にしてパッド配置推奨領域を算出するの
で、ボンドが配置される大まかな位置を考慮したうえ
で、結線加工制約条件情報に基づいてパッド配置推奨領
域を絞り込むことができるから、効率の良い配置設計を
実現できるという効果を奏する。
【0057】なお、本願発明は、LSIのワイヤリング
位置であるパッド位置およびボンド位置に係る位置設計
問題を例に示したが、このような用途に限定されるもの
ではなく、例えばレーダのビーム配分決定問題等の複数
の制約条件および最適化条件を満たすように複数の配置
/配分対象物の配置/配分を規定するパラメータの最適
値を決定する問題に適用することが可能である。
【0058】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、パラ
メータ設定部と、第1配置対象物の配置境界決定部と、
第1配置対象物の配置推奨領域算出部と、第2配置対象
物の配置可能領域算出部と、第1の配置対象物の配置推
奨領域情報および第2の配置対象物の配置可能領域情報
等を入力して、第1の配置対象物の配置推奨領域内に第
1の配置対象物の仮決め位置を決定するとともに第2の
配置対象物の配置可能領域内に第2の配置対象物の仮決
め位置を決定する仮決め位置決定部と、制約充足評価部
と、パラメータ変更部とを備えるように構成したので、
第1の配置対象物の配置位置および第2の配置対象物の
配置位置が未定の状態でも、第1の配置対象物の配置推
奨領域および第2の配置対象物の配置可能領域を算出す
ることができ、第1の配置対象物の配置範囲および第2
の配置対象物の配置範囲を絞り込んで第1の配置対象物
の仮決め位置および第2の配置対象物の仮決め位置を生
成できるから、優良な第1の配置対象物の仮決め位置お
よび第2の配置対象物の仮決め位置の決定が可能になる
という効果を奏する。また、第1の配置対象物の仮決め
位置および第2の配置対象物の仮決め位置を決定するこ
となく、第1の配置対象物の配置推奨領域および第2の
配置対象物の配置可能領域を算出するので、初期設定へ
の依存が少なくなり、自由度の高い配置設計を行えると
いう効果を奏する。
【0059】この発明によれば、パラメータ設定部と、
第2配置対象物の配置可能領域算出部と、配置設計パラ
メータに含まれる第1の配置対象物と第2の配置対象物
との相対位置制約条件および第2の配置対象物の配置可
能領域を入力して、個々の第1の配置対象物の配置範囲
である配置推奨領域を算出する第1配置対象物の配置推
奨領域算出部と、仮決め位置決定部と、制約充足評価部
と、パラメータ変更部とを備えるように構成したので、
第2の配置対象物が配置される大まかな位置を考慮した
うえで、第1の配置対象物と第2の配置対象物との相対
位置制約条件に基づいて第1の配置対象物の配置推奨領
域を絞り込むことができるから、効率の良い配置設計を
実現できるという効果を奏する。
【0060】この発明によれば、第2の配置対象物の配
置対象領域に対する第2の配置対象物自体の相対位置制
約条件を基にして、第2の配置対象物の配置可能領域を
算出する第2配置対象物の配置可能領域算出部を備える
ように構成したので、上記相対位置制約条件に基づいて
第2の配置対象物の配置範囲を絞り込むことができるか
ら、効率の良い配置設計を実現することが可能になると
いう効果を奏する。
【0061】この発明によれば、第2の配置対象物の仮
決め位置に依存することなく第1の配置対象物の仮決め
位置を生成する第1配置対象物の仮決め位置生成手段
と、第1の配置対象物の仮決め位置に依存することなく
第2の配置対象物の仮決め位置を生成する第2配置対象
物の仮決め位置生成手段とを有して構成される仮決め位
置決定部を備えるように構成したので、互いの仮決め位
置に依存することなく第1の配置対象物の仮決め位置お
よび第2の配置対象物の仮決め位置を同時に決定するこ
とができるから、初期設定への依存が少なくなって自由
度の高い配置設計を実現できるとともに全体の設計プロ
セスを短縮できるという効果を奏する。
【0062】この発明によれば、第1の配置対象物の配
置推奨領域の境界部に第1の配置対象物の仮決め位置を
生成する第1配置対象物の仮決め位置生成手段を備える
ように構成したので、評価値算出制約条件を満たす最適
解が第1の配置対象物の配置推奨領域の境界部近傍に存
在する可能性が高いと予測される場合に、最適解に近い
優良な第1の配置対象物の仮決め位置を得ることができ
るという効果を奏する。
【0063】この発明によれば、第2の配置対象物の配
置可能領域の境界部に第2の配置対象物の仮決め位置を
生成する第2配置対象物の仮決め位置生成手段を備える
ように構成したので、評価値算出制約条件を満たす最適
解が第2の配置対象物の配置可能領域の境界部近傍に存
在する可能性が高いと予測される場合に、最適解に近い
優良な第2の配置対象物の仮決め位置を得ることができ
るという効果を奏する。
【0064】この発明によれば、第1の配置対象物の配
置推奨領域の中心部に第1の配置対象物の仮決め位置を
生成する第1配置対象物の仮決め位置生成手段を備える
ように構成したので、評価値算出制約条件を満たす最適
解が第1の配置対象物の配置推奨領域の中心部近傍に存
在する可能性が高いと予測される場合に、最適解に近い
優良な第1の配置対象物の仮決め位置を得ることができ
るという効果を奏する。さらに、第1の配置対象物の配
置位置を微調整して第1の配置対象物の仮決め位置変更
を行う際に、第1の配置対象物の配置位置を移動しても
第1の配置対象物の配置推奨領域外に第1の配置対象物
の仮決め位置が設定される可能性が低く、配置推奨領域
内の第1の配置対象物の仮決め位置変更値を容易に生成
できるという効果を奏する。
【0065】この発明によれば、第2の配置対象物の配
置可能領域の中心部に第2の配置対象物の仮決め位置を
生成する第2配置対象物の仮決め位置生成手段を備える
ように構成したので、評価値算出制約条件を満たす最適
解が第2配置対象物の配置可能領域の中心部近傍に存在
する可能性が高いと予測される場合に、最適解に近い優
良な第2の配置対象物の仮決め位置を得ることができる
という効果を奏する。さらに、第2の配置対象物の配置
位置を微調整して第2の配置対象物の仮決め位置変更を
行う際に、第2の配置対象物の配置位置を移動しても第
2の配置対象物の配置可能領域外に第2の配置対象物の
仮決め位置が設定される可能性が低く、配置可能領域内
の第2の配置対象物の仮決め位置変更値を容易に生成で
きるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による最適配置決定
装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 パッド配置境界決定の一例を示す図である。
【図3】 パッド配置推奨領域算出の一例を示す図であ
る。
【図4】 ボンド配置可能領域算出の一例を示す図であ
る。
【図5】 ボンドの仮決め位置決定の一例を示す図であ
る。
【図6】 ボンドの仮決め位置決定の一例を示す図であ
る。
【図7】 ボンドの仮決め位置決定の一例を示す図であ
る。
【図8】 この発明の実施の形態2による最適配置決定
装置の構成を示すブロック図である。
【図9】 パッド配置推奨領域算出の一例を示す図であ
る。
【図10】 ワイヤボンディングされたLSIチップお
よびリードを示す図である。
【図11】 従来の最適配置決定装置の構成を示すブロ
ック図である。
【符号の説明】
1 最適配置決定装置、2 配置設計情報記録装置また
は配置設計情報標準入力装置、3 解候補生成情報記録
装置または解候補生成情報標準入力装置、4配置位置情
報記録装置または配置位置情報標準出力装置、5 パラ
メータ設定部、6 P配置境界決定部(第1配置対象物
の配置境界決定部)、7 P配置推奨領域算出部(第1
配置対象物の配置推奨領域算出部)、8 B配置可能領
域算出部(第2配置対象物の配置可能領域算出部)、9
仮決め位置決定部、10 制約充足評価部、11 パ
ラメータ変更部、12 B仮決め位置生成手段(第2配
置対象物の仮決め位置生成手段)、13 P仮決め位置
生成手段(第1配置対象物の仮決め位置生成手段)、2
0,30 チップ(配置対象領域)、21,31,5
1,70,92 チップライン、22,33 内側の配
置境界、23,34外側の配置境界、32,40,90
リード領域(配置対象領域)、41 リード先端ライ
ン42,43 境界線、44,50,60,71,7
2,73,91 ボンド配置可能領域、52,53,7
4,75,76 ワイヤ、93,94,95,96 境
界線、97 パッド配置推奨領域。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2種類の配置対象物について所与の制約
    条件を充足するように前記配置対象物の配置位置を決定
    する制約充足配置問題を処理対象として、1つまたは複
    数の第1の配置対象物および1つまたは複数の第2の配
    置対象物についての種々の配置条件を規定する配置設計
    情報と、前記第1の配置対象物および前記第2の配置対
    象物の配置位置の解候補を生成するために用いられる解
    候補生成情報とを入力して、前記第1の配置対象物の本
    決め位置および前記第2の配置対象物の本決め位置を出
    力する最適配置決定装置において、 前記配置設計情報および前記解候補生成情報を入力し
    て、前記最適配置決定装置において使用可能なパラメー
    タ変数として表現した配置設計パラメータおよび解候補
    生成パラメータを生成するパラメータ設定部と、 前記配置設計パラメータを入力して、前記第1の配置対
    象物の配置境界を決定する第1配置対象物の配置境界決
    定部と、 前記配置設計パラメータおよび前記第1の配置対象物の
    配置境界を入力して、個々の第1の配置対象物の配置範
    囲である配置推奨領域を算出する第1配置対象物の配置
    推奨領域算出部と、 前記配置設計パラメータを入力して、第2の配置対象物
    の配置可能領域を算出する第2配置対象物の配置可能領
    域算出部と、 前記配置設計パラメータ、前記解候補生成パラメータ、
    前記第1の配置対象物の配置推奨領域および前記第2の
    配置対象物の配置可能領域を入力して、前記第1の配置
    対象物の配置推奨領域内に第1の配置対象物の仮決め位
    置を決定するとともに前記第2の配置対象物の配置可能
    領域内に第2の配置対象物の仮決め位置を決定する仮決
    め位置決定部と、 前記配置設計パラメータ、前記第1の配置対象物の仮決
    め位置および前記第2の配置対象物の仮決め位置を入力
    して、前記第1の配置対象物の仮決め位置および前記第
    2の配置対象物の仮決め位置が制約条件を満たすか否か
    を判定し、制約条件を満たす場合には前記第1の配置対
    象物の仮決め位置を本決め位置にするとともに前記第2
    の配置対象物の仮決め位置を本決め位置にする制約充足
    評価部と、 前記制約充足評価部にて制約条件が満たされないと判定
    された場合に、配置設計過程における設定を変更するた
    めの設定変更パラメータを出力するパラメータ変更部と
    を備えることを特徴とする最適配置決定装置。
  2. 【請求項2】 2種類の配置対象物について所与の制約
    条件を充足するように前記配置対象物の配置位置を決定
    する制約充足配置問題を処理対象として、1つまたは複
    数の第1の配置対象物および1つまたは複数の第2の配
    置対象物についての種々の配置条件を規定する配置設計
    情報と、前記第1の配置対象物および前記第2の配置対
    象物の配置位置の解候補を生成するために用いられる解
    候補生成情報とを入力して、前記第1の配置対象物の本
    決め位置および前記第2の配置対象物の本決め位置を出
    力する最適配置決定装置において、 前記配置設計情報および前記解候補生成情報を入力し
    て、前記最適配置決定装置において使用可能なパラメー
    タ変数として表現した配置設計パラメータおよび解候補
    生成パラメータを生成するパラメータ設定部と、 前記配置設計パラメータを入力して、第2の配置対象物
    の配置可能領域を算出する第2配置対象物の配置可能領
    域算出部と、 前記配置設計パラメータに含まれる第1の配置対象物と
    第2の配置対象物との相対位置制約条件、および前記第
    2の配置対象物の配置可能領域を入力して、個々の第1
    の配置対象物の配置範囲である配置推奨領域を算出する
    第1配置対象物の配置推奨領域算出部と、 前記配置設計パラメータ、前記解候補生成パラメータ、
    前記第1の配置対象物の配置推奨領域および前記第2の
    配置対象物の配置可能領域を入力して、前記第1の配置
    対象物の配置推奨領域内に第1の配置対象物の仮決め位
    置を決定するとともに前記第2の配置対象物の配置可能
    領域内に第2の配置対象物の仮決め位置を決定する仮決
    め位置決定部と、 前記配置設計パラメータ、前記第1の配置対象物の仮決
    め位置および前記第2の配置対象物の仮決め位置を入力
    して、前記第1の配置対象物の仮決め位置および前記第
    2の配置対象物の仮決め位置が制約条件を満たすか否か
    を判定し、制約条件を満たす場合には前記第1の配置対
    象物の仮決め位置を本決め位置にするとともに前記第2
    の配置対象物の仮決め位置を本決め位置にする制約充足
    評価部と、 前記制約充足評価部にて制約条件が満たされないと判定
    された場合に、配置設計過程における設定を変更するた
    めの設定変更パラメータを出力するパラメータ変更部と
    を備えることを特徴とする最適配置決定装置。
  3. 【請求項3】 第2の配置対象物の配置対象領域に対す
    る第2の配置対象物自体の相対位置制約条件を基にし
    て、第2の配置対象物の配置可能領域を算出する第2配
    置対象物の配置可能領域算出部を備えることを特徴とす
    る請求項1または請求項2記載の最適配置決定装置。
  4. 【請求項4】 第2の配置対象物の仮決め位置に依存す
    ることなく第1の配置対象物の仮決め位置を生成する第
    1配置対象物の仮決め位置生成手段と、第1の配置対象
    物の仮決め位置に依存することなく第2の配置対象物の
    仮決め位置を生成する第2配置対象物の仮決め位置生成
    手段とを有して構成される仮決め位置決定部を備えるこ
    とを特徴とする請求項1または請求項2記載の最適配置
    決定装置。
  5. 【請求項5】 第1の配置対象物の配置推奨領域の境界
    部に第1の配置対象物の仮決め位置を生成する第1配置
    対象物の仮決め位置生成手段を備えることを特徴とする
    請求項4記載の最適配置決定装置。
  6. 【請求項6】 第2の配置対象物の配置可能領域の境界
    部に第2の配置対象物の仮決め位置を生成する第2配置
    対象物の仮決め位置生成手段を備えることを特徴とする
    請求項4記載の最適配置決定装置。
  7. 【請求項7】 第1の配置対象物の配置推奨領域の中心
    部に第1の配置対象物の仮決め位置を生成する第1配置
    対象物の仮決め位置生成手段を備えることを特徴とする
    請求項4記載の最適配置決定装置。
  8. 【請求項8】 第2の配置対象物の配置可能領域の中心
    部に第2の配置対象物の仮決め位置を生成する第2配置
    対象物の仮決め位置生成手段を備えることを特徴とする
    請求項4記載の最適配置決定装置。
JP31004099A 1999-10-29 1999-10-29 最適配置決定装置 Pending JP2001125947A (ja)

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