JP2001124081A - すべり軸受材料 - Google Patents
すべり軸受材料Info
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- JP2001124081A JP2001124081A JP30387599A JP30387599A JP2001124081A JP 2001124081 A JP2001124081 A JP 2001124081A JP 30387599 A JP30387599 A JP 30387599A JP 30387599 A JP30387599 A JP 30387599A JP 2001124081 A JP2001124081 A JP 2001124081A
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- Japan
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- fluororesin
- sliding
- bearing material
- sliding bearing
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 低摩擦係数で繰り返し摺動に優れた高耐久性
の自己潤滑性すべり軸受を提供すること。 【解決手段】 すべり面にフッ素樹脂を用いた共析メッ
キを施し、メッキ後フッ素樹脂の融点以上に焼成した
後、一定の条件下で徐冷する。
の自己潤滑性すべり軸受を提供すること。 【解決手段】 すべり面にフッ素樹脂を用いた共析メッ
キを施し、メッキ後フッ素樹脂の融点以上に焼成した
後、一定の条件下で徐冷する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、自己潤滑性のすべ
り軸受材料に関するものである。
り軸受材料に関するものである。
【０００２】また、本発明は固体潤滑剤としてフッ素樹
脂を用いた共析メッキをすべり面としたすべり軸受材料
に関するものである。
脂を用いた共析メッキをすべり面としたすべり軸受材料
に関するものである。
【０００３】
【従来の技術】高荷重、高速条件下で用いる自己潤滑性
すべり軸受として、裏金に金属粉末焼結層形成しその上
にフッ素樹脂層を設けた複層型すべり軸受が知られてい
る。一方、裏金に直接金属−フッ素樹脂層を設ける方法
として固体潤滑剤を分散した共析メッキがある。
すべり軸受として、裏金に金属粉末焼結層形成しその上
にフッ素樹脂層を設けた複層型すべり軸受が知られてい
る。一方、裏金に直接金属−フッ素樹脂層を設ける方法
として固体潤滑剤を分散した共析メッキがある。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】一般に共析メッキは固
体潤滑剤の粒子を所望する金属のメッキ浴中に界面活性
剤、或いは分散剤の作用により分散させたものである。
体潤滑剤の粒子を所望する金属のメッキ浴中に界面活性
剤、或いは分散剤の作用により分散させたものである。
【０００５】メッキ後のメッキ層中の固体潤滑剤粒子は
金属マトリックス中に取り込まれるが、一方の表面の固
体潤滑剤粒子は物理吸着或いは固体潤滑剤の周りの金属
によるアンカー効果で留まっている。
金属マトリックス中に取り込まれるが、一方の表面の固
体潤滑剤粒子は物理吸着或いは固体潤滑剤の周りの金属
によるアンカー効果で留まっている。
【０００６】すなわち共析メッキ表面は微視的に固体潤
滑剤の粒子が弱い力で金属表面に点在している状態であ
り、固体潤滑剤層が一面に存在する複層型すべり軸受に
比べて繰り返し摺動性に劣るという欠点がある。
滑剤の粒子が弱い力で金属表面に点在している状態であ
り、固体潤滑剤層が一面に存在する複層型すべり軸受に
比べて繰り返し摺動性に劣るという欠点がある。
【０００７】本発明は固体潤滑剤としてフッ素樹脂を用
いた共析メッキによるすべり軸受材料の耐久性の向上を
図ることを目的とする。
いた共析メッキによるすべり軸受材料の耐久性の向上を
図ることを目的とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明の共析メッキによ
る自己潤滑性すべり軸受材料は固体潤滑剤としてフッ素
樹脂を用いた共析メッキにおいてメッキ後焼成の際にＰ
ＴＦＥの融点以上に温度を上げ保持した後徐冷する事を
特徴とするものである。
る自己潤滑性すべり軸受材料は固体潤滑剤としてフッ素
樹脂を用いた共析メッキにおいてメッキ後焼成の際にＰ
ＴＦＥの融点以上に温度を上げ保持した後徐冷する事を
特徴とするものである。
【０００９】本発明の共析メッキによる自己潤滑性すべ
り軸受材料は固体潤滑剤がフッ素樹脂であることを特徴
とするものである。
り軸受材料は固体潤滑剤がフッ素樹脂であることを特徴
とするものである。
【００１０】本発明の共析メッキによる自己潤滑性すべ
り軸受材料はメッキ後の焼成温度がフッ素樹脂の融点よ
り１０℃以上高い温度であることを特徴とするものであ
る。
り軸受材料はメッキ後の焼成温度がフッ素樹脂の融点よ
り１０℃以上高い温度であることを特徴とするものであ
る。
【００１１】本発明の共析メッキによる自己潤滑性すべ
り軸受材料は徐冷の際、複合メッキ表面の温度が焼成温
度からフッ素樹脂の融点より１０℃低い温度まで下がる
際の傾斜が１分間に１０℃以下であることを特徴とする
ものである。
り軸受材料は徐冷の際、複合メッキ表面の温度が焼成温
度からフッ素樹脂の融点より１０℃低い温度まで下がる
際の傾斜が１分間に１０℃以下であることを特徴とする
ものである。
【００１２】共析メッキにおいてマトリックスとなる金
属はニッケル、ニッケル−リン合金、ニッケル−ホウ素
合金、ニッケル−コバルト合金、銅、亜鉛、錫等があげ
られる。
属はニッケル、ニッケル−リン合金、ニッケル−ホウ素
合金、ニッケル−コバルト合金、銅、亜鉛、錫等があげ
られる。
【００１３】また、共析メッキ方法も電解メッキ、無電
解メッキのどちら一方を選択することができる。
解メッキのどちら一方を選択することができる。
【００１４】
【発明の実施の形態】以下のような条件で試験片の摺動
面に共析メッキを行い、実施例、比較例に示す条件下で
焼成する事により摺動用試験片を作製した。 試験片母材材質；Ｓ４５Ｃ 試験片母材形状；５０ｍｍ×５０ｍｍ×５ｍｍ角 メッキ浴；メッキ後のメッキ層中のＰＴＦＥ濃度が２０
体積％となる無電解ニッケル−リン共析メッキ浴（商品
名；上村工業（株）ニムフロン）。 メッキ厚；２０μｍ メッキ条件；試験片を洗浄し脱脂後、活性化した後に密
着層としてストライクメッキを０．５μｍ、無電解ニッ
ケルメッキを０．２５μｍ施した後に無電解共析メッキ
を２０μｍ施す。
面に共析メッキを行い、実施例、比較例に示す条件下で
焼成する事により摺動用試験片を作製した。 試験片母材材質；Ｓ４５Ｃ 試験片母材形状；５０ｍｍ×５０ｍｍ×５ｍｍ角 メッキ浴；メッキ後のメッキ層中のＰＴＦＥ濃度が２０
体積％となる無電解ニッケル−リン共析メッキ浴（商品
名；上村工業（株）ニムフロン）。 メッキ厚；２０μｍ メッキ条件；試験片を洗浄し脱脂後、活性化した後に密
着層としてストライクメッキを０．５μｍ、無電解ニッ
ケルメッキを０．２５μｍ施した後に無電解共析メッキ
を２０μｍ施す。
【００１５】作製した試験片を以下のように評価した。 表面観察；メッキ後、以下に示す実施例、比較例のごと
く焼成した摺動用試験片の表面状態を電子顕微鏡にて観
察した。
く焼成した摺動用試験片の表面状態を電子顕微鏡にて観
察した。
【００１６】摩擦係数測定；摩擦係数測定機にて球状圧
子（３／８インチのＳＵＪ球）を用い荷重９．８Ｎ、速
度３ｍ／ｍｉｎでの摩擦係数を測定した。 繰り返し摺動試験；試験片を固定し２０ｍｍ×２０ｍｍ
×１ｍｍ角の摺動片（材質；浸炭焼き入れ鋼）を試験片
に乗せ荷重２９．４Ｎ、速度３ｍ／ｍｉｎで左右に１ｃ
ｍずつスライドさせた。１万回往復摺動後、摺動面表面
の観察を行い摩耗状態を確認した。
子（３／８インチのＳＵＪ球）を用い荷重９．８Ｎ、速
度３ｍ／ｍｉｎでの摩擦係数を測定した。 繰り返し摺動試験；試験片を固定し２０ｍｍ×２０ｍｍ
×１ｍｍ角の摺動片（材質；浸炭焼き入れ鋼）を試験片
に乗せ荷重２９．４Ｎ、速度３ｍ／ｍｉｎで左右に１ｃ
ｍずつスライドさせた。１万回往復摺動後、摺動面表面
の観察を行い摩耗状態を確認した。
【００１７】（実施例１、及び比較例１、２）各実施
例、並びに比較例での焼成条件（焼成温度、焼成時間、
焼成温度からＰＴＦＥの融点より１０℃低い温度までの
冷却速度）、静摩擦係数、摺動試験結果を以下に示す。
例、並びに比較例での焼成条件（焼成温度、焼成時間、
焼成温度からＰＴＦＥの融点より１０℃低い温度までの
冷却速度）、静摩擦係数、摺動試験結果を以下に示す。
【００１８】（実施例１）焼成条件としては、焼成温度
３５０℃、焼成時間１時間、冷却速度５℃／分であっ
た。静摩擦係数は０．１６であった。摺動動試験結果
（摺動面表面の試験前後の比較）は、表面のＰＴＦＥ状
態がほとんど変化せず表面摩耗が非常に少なかった。 （比較例１）焼成条件としては、焼成温度３５０℃、焼
成時間１時間、冷却速度２０℃／分であった。静摩擦係
数は０．１７であった。摺動動試験結果（摺動面表面の
試験前後の比較）は、表面のＰＴＦＥ濃度が減少してお
り幾分摩耗部分が観察された。 （比較例２）焼成条件としては、焼成温度３００℃、焼
成時間１時間、冷却速度５℃／分であった。静摩擦係数
は０．２０であった。摺動動試験結果（摺動面表面の試
験前後の比較）は、表面のＰＴＦＥ濃度が大幅に減少し
ており摩耗部分が多く観察された。
３５０℃、焼成時間１時間、冷却速度５℃／分であっ
た。静摩擦係数は０．１６であった。摺動動試験結果
（摺動面表面の試験前後の比較）は、表面のＰＴＦＥ状
態がほとんど変化せず表面摩耗が非常に少なかった。 （比較例１）焼成条件としては、焼成温度３５０℃、焼
成時間１時間、冷却速度２０℃／分であった。静摩擦係
数は０．１７であった。摺動動試験結果（摺動面表面の
試験前後の比較）は、表面のＰＴＦＥ濃度が減少してお
り幾分摩耗部分が観察された。 （比較例２）焼成条件としては、焼成温度３００℃、焼
成時間１時間、冷却速度５℃／分であった。静摩擦係数
は０．２０であった。摺動動試験結果（摺動面表面の試
験前後の比較）は、表面のＰＴＦＥ濃度が大幅に減少し
ており摩耗部分が多く観察された。
【００１９】更に実施例１、並びに比較例１、比較例２
で得られた摺動用試験片の表面状態を模式した図を図１
に示す。
で得られた摺動用試験片の表面状態を模式した図を図１
に示す。
【００２０】実施例１の摺動用試験片の表面は図１−実
施例１に示すようにＰＴＦＥ被膜の厚い部分と薄い部分
はあるものの、溶融したＰＴＦＥ粒子が膜状になり平面
的に表面を覆っていた。
施例１に示すようにＰＴＦＥ被膜の厚い部分と薄い部分
はあるものの、溶融したＰＴＦＥ粒子が膜状になり平面
的に表面を覆っていた。
【００２１】比較例１の摺動用試験片の表面は図１−比
較例１に示すように溶融したＰＴＦＥ粒子が急激に冷や
されたため紐状になり部分的に表面を覆っていた。
較例１に示すように溶融したＰＴＦＥ粒子が急激に冷や
されたため紐状になり部分的に表面を覆っていた。
【００２２】比較例２の摺動用試験片の表面は図１−比
較例２に示すようにメッキ直後のＰＴＦＥ粒子が形状を
とどめた状態で表面に点在していた。
較例２に示すようにメッキ直後のＰＴＦＥ粒子が形状を
とどめた状態で表面に点在していた。
【００２３】実施例、比較例の結果から明らかなように
固体潤滑剤としてフッ素樹脂を用いた共析メッキを摺動
部材として用いる際、フッ素樹脂の融点（ＰＴＦＥの場
合３２７℃）以上に焼成後、徐冷する事で繰り返し摺動
特性の向上が図れることが判る。
固体潤滑剤としてフッ素樹脂を用いた共析メッキを摺動
部材として用いる際、フッ素樹脂の融点（ＰＴＦＥの場
合３２７℃）以上に焼成後、徐冷する事で繰り返し摺動
特性の向上が図れることが判る。
【００２４】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の固体潤滑剤
としてフッ素樹脂を用いた共析メッキによるすべり軸受
材料を用いることで摩擦係数が低く更に繰り返し摺動性
に優れた高耐久性の自己潤滑すべり軸受を得ることが可
能となる。
としてフッ素樹脂を用いた共析メッキによるすべり軸受
材料を用いることで摩擦係数が低く更に繰り返し摺動性
に優れた高耐久性の自己潤滑すべり軸受を得ることが可
能となる。
【図１】本発明の摺動用試験片の表面状態を説明する模
式図である。
式図である。
Claims (4)
- 【請求項１】 固体潤滑剤としてフッ素樹脂を用いた共
析メッキをすべり面とするすべり軸受材料において、メ
ッキ後焼成の際にフッ素樹脂の融点以上に温度を上げ保
持した後徐冷する事を特徴とするすべり軸受材料。 - 【請求項２】 固体潤滑剤のフッ素樹脂がＰＴＦＥであ
ることを特徴とする請求項１記載のすべり軸受材料。 - 【請求項３】 メッキ後の焼成温度がフッ素樹脂の融点
より１０℃以上高い温度であることを特徴とする請求項
１記載のすべり軸受材料。 - 【請求項４】 徐冷の際、共析メッキ表面の温度が焼成
温度からフッ素樹脂の融点より１０℃低い温度まで下が
る際の傾斜が１分間に１０℃以下であることを特徴とす
る請求項１記載のすべり軸受材料。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30387599A JP2001124081A (ja) | 1999-10-26 | 1999-10-26 | すべり軸受材料 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30387599A JP2001124081A (ja) | 1999-10-26 | 1999-10-26 | すべり軸受材料 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2001124081A true JP2001124081A (ja) | 2001-05-08 |
Family
ID=17926335
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP30387599A Pending JP2001124081A (ja) | 1999-10-26 | 1999-10-26 | すべり軸受材料 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2001124081A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010024494A (ja) * | 2008-07-18 | 2010-02-04 | Canon Inc | 真空処理装置 |
| US7718247B2 (en) | 2004-01-15 | 2010-05-18 | Daikin Industries, Ltd. | Sliding member, sliding member manufacturing method, and coating for sliding member |
| CN105051386A (zh) * | 2013-03-25 | 2015-11-11 | 美艾格工业自动化系统股份有限公司 | 滑动面 |
-
1999
- 1999-10-26 JP JP30387599A patent/JP2001124081A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7718247B2 (en) | 2004-01-15 | 2010-05-18 | Daikin Industries, Ltd. | Sliding member, sliding member manufacturing method, and coating for sliding member |
| JP2010024494A (ja) * | 2008-07-18 | 2010-02-04 | Canon Inc | 真空処理装置 |
| CN105051386A (zh) * | 2013-03-25 | 2015-11-11 | 美艾格工业自动化系统股份有限公司 | 滑动面 |
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