JP2001119204A - 位相器 - Google Patents

位相器

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JP2001119204A
JP2001119204A JP29806799A JP29806799A JP2001119204A JP 2001119204 A JP2001119204 A JP 2001119204A JP 29806799 A JP29806799 A JP 29806799A JP 29806799 A JP29806799 A JP 29806799A JP 2001119204 A JP2001119204 A JP 2001119204A
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JP
Japan
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liquid crystal
crystal panel
dielectric plate
electric field
microstrip line
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JP29806799A
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English (en)
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Giichi Matsui
宜一 松井
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DX Antenna Co Ltd
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DX Antenna Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 比較的安価で、かつ構成が簡単な位相器を提
供する 【解決手段】 位相器2は、液晶パネル4を有してい
る。液晶パネル4は、方向が異なる2つの配向膜8、10
間に複数の液晶分子12を挟んだものである。液晶パネル
4に重ねて誘電体板6が、液晶パネルの配向膜8側に誘
電体板6が位置するように重ねて配置されている。液晶
パネルの2つの配向膜8、10間を、電界印加状態または
電界非印加状態に選択的に変更する電圧供給手段が設け
られている。電界が印加されていない状態では、液晶分
子12の配列は揃っていないが、電圧が印加された状態で
は、液晶分子12の配列が揃う。その結果、液晶パネル12
の比誘電率が変化する。液晶パネル4と誘電体板6の合
成比誘電率は、電界の印加状態及び非印加状態に従って
変化し、位相器として使用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、位相器に関し、特
に液晶パネルを使用した位相器に関する。
【0002】
【従来の技術】位相器は、アンテナと共に使用されるこ
とがある。その例としては、例えばフェーズドアレイア
ンテナがある。SHF帯以上の周波数において使用され
る位相器としては、導波管内にフェライトを装荷したラ
ッチングフェライト位相器があり、マイクロストリップ
ラインを使用したものでは、ラットレース形、ハイブリ
ッド形、ライン切換形等がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、導波管を用い
た位相器では、その構成が大きくなり、フェーズドアレ
イアンテナに使用した場合、その位相を自動制御するこ
とが困難である。さらに、高コストである。また、マイ
クロストリップラインを使用したものでは、PINダイ
オードが必要であるが、使用周波数が高くなるにつれ
て、使用できるPINダイオードが高価なものとなる。
【0004】本発明は、比較的安価で、かつ構成が簡単
な位相器を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明による位相器は、
液晶パネルを有している。この液晶パネルは、方向が異
なる2つの配向膜間に複数の液晶分子を挟んだものであ
る。配向膜の配列方向は、様々なものがあり、そのうち
の1つが使用されている。この液晶パネルに重ねて誘電
体板が配置されている。例えば液晶パネルの2つの配向
膜のうち一方側に誘電体板が位置するように重ねて配置
されている。液晶パネルの2つの配向膜間を、電界印加
状態または電界非印加状態に選択的に変更する電圧供給
手段が設けられている。液晶パネルは、1つだけ設ける
こともできるし、複数個重ねて設けることもできる。同
様に誘電体板も1つだけ設けることもできるし、複数枚
を重ねて設けることもできる。
【0006】液晶パネルの2つの配向膜間に電界を印加
していない状態では、液晶分子はねじれて配列されてい
る。この状態では、配向膜の面に平行な各面に投影した
液晶分子の面積が総面積の大きな部分を占める。このと
き、配向膜の面に垂直な方向から測定した比誘電率が大
きい。一方、2つの配向膜間に電界を印加した状態で
は、2つの配向膜間の液晶分子は、その長軸が2つの配
向膜方向を、即ち電界方向を向く。このとき、配向膜の
面に垂直な面から測定した比誘電率は小さくなる。従っ
て、上述したように2つの配向膜の一方側に誘電体板が
位置する場合、電界を印加していない状態では、配向膜
の面に垂直な方向には、誘電体板と比誘電率が大きい状
態の液晶パネルとが存在するので、この方向において測
定した両者の比誘電率は非常に大きい。一方、電界を印
加した状態では、配向膜の面に垂直な方向において測定
した場合、誘電体板の比誘電率が大きなウエートをしめ
るので、両者の比誘電率は小さい。即ち、電界の印加ま
たは非印加に応じて、両者の比誘電率が変化する。従っ
て、誘電体板または液晶パネルに沿って進行する信号、
例えばSHF帯以上の信号の位相が、電界の印加または
非印加に応じて変化し、位相器として使用することがで
きる。
【0007】上記の位相器は、前記液晶パネルまたは誘
電体板と重ねて配置された信号伝送手段を有するものと
できる。例えば液晶パネルにおける誘電体板と反対側に
ある配向膜に接して信号伝送手段を設けることもできる
し、誘電体板の液晶パネルと反対側の面に接して信号伝
送手段を設けることもできる。信号伝送手段が液晶パネ
ルや誘電体板と比較して長い長さを有する場合、その信
号伝送手段の一部に上記の位相器を設けることができ
る。信号伝送手段としては、例えば上記誘電体板とは別
の誘電体板の一方の面に地導体を有し、この一方の面と
平行な他方の面にマイクロストリップラインを有するも
のを使用することができる。
【0008】この位相器では、上述したように、電圧供
給手段によって、この位相器の比誘電率を調整すること
ができ、この位相器の液晶パネルまたは誘電体板に重ね
て信号伝送手段が設けられているので、信号伝送手段を
伝送される信号の位相を変更することができる。
【0009】この信号伝送手段付き位相器では、前記2
つの配向膜のうち前記信号伝送手段とは離れた位置にあ
る配向膜と、前記信号伝送手段との間に電圧を供給する
ことによって、電圧供給手段による電界印加を行うこと
ができる。例えば、信号伝送手段が、上述したように誘
電体板とマイクロストリップラインとからなる場合、誘
電体板及びマイクロストリップラインのいずれかと、信
号伝送手段から離れた位置にある配向膜との間に電圧を
供給することができる。この場合、2つの配向膜間に直
接に電圧を印加する必要はなく、液晶パネルと、誘電体
板と、信号伝送手段との配置の関係上、2つの配向膜間
に直接に電圧を供給することができない場合にも適用す
ることができる。
【0010】本発明による位相器の他の態様は、地導体
を有している。この地導体は、対向する2つの面を有
し、この地導体の一方の面側に誘電体板が配置されてい
る。この誘電体板の他方の面側に液晶パネルが配置され
ている。その配置は、一方の配向膜が誘電体板の他方の
面側に位置するように行われている。この液晶パネル
は、上記配向膜と対向して配置された他方の配向膜を有
している。この他方の配向膜は、一方の配向膜とは配向
方向が異なっている。この他方の配向膜側にマイクロス
トリップラインが配置されている。このマイクロストリ
ップラインは、上記地導体と共に信号伝送手段を構成し
ている。2つの配向膜間を電界印加状態または電界非印
加状態に選択的に変更する電圧供給手段が設けられてい
る。この電圧供給手段は、2つの配向膜間に直接に電圧
を供給することもできるし、或いは2つの配向膜間に直
接に電圧を印加しなくてもよい。
【0011】なお、信号伝送手段を構成するために、上
記誘電体板とは別に誘電体板を設け、その一方の面に地
導体を設け、他方の面側に上記誘電体板を配置すること
もできる
【0012】或いは、地導体と共に信号伝送手段を形成
するために、液晶パネルの他方の配向膜上に薄い誘電体
フィルムを形成し、その上にマイクロストリップライン
を配置することもできる。
【0013】このように構成すると、マイクロストリッ
プラインと前記誘電体板との間に、前記液晶パネルが配
置されているので、マイクロストリップラインに直接に
誘電体板の誘電率が影響を与えない。従って、誘電体と
して比誘電率の高いものでも、低いものでも使用するこ
とができる。
【0014】本発明の別の態様の位相器は、地導体と、
マイクロストリップラインとを具備する信号伝送手段と
を備えている。地導体とマイクロストリップラインとの
間に、前記マイクロストリップライン側に誘電体板が配
置されている。地導体とマイクロストリップラインとの
間における前記地導体側に液晶パネルが配置されてい
る。液晶パネルが備える2つの配向膜間を電界印加状態
または電界非印加状態に選択的に変更する電圧供給手段
が設けられている。前記誘電体板の比誘電率は、前記液
晶パネルの比誘電率よりも低く選択してある。
【0015】地導体は、前記誘電体板とは異なる誘電体
板の一方の面側に形成され、この誘電体板の他方の面側
に液晶パネルを配置することができる。
【0016】マイクロストリップラインは、前記誘電体
板上に直接に形成することもできるし、或いはフィルム
状の誘電体上に形成し、このフィルム状誘電体を前記誘
電体板上に配置することもできる。
【0017】このように構成すると、誘電体板に比誘電
率の小さなものを使用しているので、マイクロストリッ
プラインに誘電体板を接近して配置することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施の形態である
位相器2は、図1(a)、(b)に示すように、液晶パ
ネル4と誘電体板6とを備えている。
【0019】液晶パネル4は、2つの配向膜8、10を
有している。配向膜8、10は、一定の間隔をおいて対
向して配置され、その配列方向が異なっている。例えば
図1(a)、(b)では、90度異なっている。なお、
配向膜8、10の配列方向の相違は、90度以外に、1
80度乃至270度とすることもできる。この配向膜
8、10間に多数の液晶分子12が挟み込まれている。
【0020】上述した配向膜8、10の配列方向の相違
によって、配向膜8、10間に電界が印加されていない
状態では、図1(a)に示すように、配向膜8、10間
の液晶分子12は、配向膜8側と配向膜10側とでは9
0度ねじれている。また、図1(b)に示すように、配
向膜8、10間に電界を印加した状態では、各液晶分子
12は、その長軸方向が配向膜8、10方向を向くよう
に、向きを揃える。
【0021】なお、図1(a)、(b)では、液晶分子
12の形状や大きさは誇張して描いてある。また、液晶
分子12の密度も大幅に減少させて描いてある。符号1
4で示したものは、スペーサで、配向膜8、10間に配
置されている。
【0022】図2(a)は、例えば、液晶分子が180
度捻られるように配向膜8、10が作成された場合であ
って、配向膜8、10間に電界が印加されていない状態
において、配向膜10側から配向膜8側を見た状態を示
す。図2(a)から明らかなように、電界を印加してい
ない状態では、配向膜8、10間に、配向膜8から10
に向かう方向にある各列の液晶分子12は、配向膜8、
10に平行な面内において円形に配列されている。その
結果、配向膜8、10の面に平行な面内において液晶分
子12が占める面積は、例えば約78.5パーセントに
なる。
【0023】図2(b)は、同じく液晶分子が180度
捻られるように配向膜8、10が作成された場合であっ
て、配向膜8、10間に電界が印加されている状態にお
いて、配向膜10側から配向膜8側を見た状態を示す。
図2(b)から明らかなように、電界を印加した状態で
は、配向膜8、10間に配向膜8から10に向かう方向
にある各列の液晶分子12は、その長軸方向が配向膜
8、10方向を向いている。その結果、例えば配向膜
8、10の面に平行な面内において、液晶分子が占める
面積は、小さくなる。従って、配向膜8、10間で測定
した比誘電率は、電界非印加状態と比較して、小さくな
る。
【0024】液晶分子12のねじれが180度以外の場
合でも、同様に、電界の非印加状態では、電界の印加状
態と比較して比誘電率が高くなる。
【0025】このような液晶パネル4における2つの配
向膜8、10の一方、例えば配向膜8の上に、配向膜8
と接するように誘電体板6が配置されている。この誘電
体板6は、配向膜8の全面に接触している。
【0026】そして、適当な電圧供給手段、例えば開閉
スイッチを介して配向膜8、10間に電源を接続し、開
閉スイッチを開閉することによって、配向膜8、10間
に電界を印加した状態と、印加していない状態とのいず
れかを選択する。電界の非印加状態では、配向膜10側
から誘電体板6を見た比誘電率は、誘電体板6の比誘電
率と大きな値の液晶パネル4の比誘電率とを合成したも
のとなる。一方、電界の印加状態では、配向膜10側か
ら誘電体板6を見た比誘電率は、誘電体板6の比誘電率
と小さな値となっている液晶パネル4の比誘電率とを合
成したものであり、実質的に誘電体板6の比誘電率が支
配的になる。従って、開閉スイッチの開閉によって、こ
の位相器2の比誘電率を変化させることができるので、
誘電体板6または液晶パネル4に沿って伝搬する信号、
例えばSHF帯以上の信号の位相を変化させることがで
きる。なお、誘電体板6と液晶パネル4との比誘電率
は、誘電体板6の比誘電率が、液晶パネル4の最大比誘
電率よりも大きくすることもできるし、小さくすること
もできる。
【0027】図3に、上述した位相器2に信号伝送手段
16を設けた位相器の第1の例が示されている。この信
号伝送手段16は、例えば誘電体製の矩形状の基板18
を有している。この基板18は、対向する2つの表面を
有し、その一方の面全域に地導体20が形成されてい
る。この基板18の他方の面にマイクロストリップライ
ン22が基板18の長さ方向に沿って形成されている。
このマイクロストリップライン22としては、直線型の
ものを使用している。この信号伝送手段16によって、
例えば衛星放送または衛星通信受信用コンバータから出
力されたSHF帯の衛星放送または衛星通信中間周波信
号が伝送される。
【0028】このマイクロストリップライン22の上
に、スペーサ24が、マイクロストリップライン22の
両側に配置されている。このスペーサ24の上に、上述
した位相器2が配置されている。この配置は、液晶パネ
ル4の配向膜10がスペーサ24側に位置し、配向膜8
上にこれに接して誘電体板6が配置されている。また、
マイクロストリップライン22または地導体20と配向
膜8との間に電圧を供給または非供給状態とするため
に、接続ケーブル26が設けられている。なお、基板1
8及びマイクロストリップライン22の長さ寸法を位相
器2の長さ寸法よりもかなり長くし、この長いマイクロ
ストリップライン22の一部の上部に位相器2を設けて
もよい。
【0029】この場合、液晶パネル4が誘電体板6と信
号伝送手段16との間に介在しているので、誘電体板6
の誘電率が直接に信号伝送手段16に影響しない。従っ
て、液晶パネル4側の最大比誘電率が誘電体板6の比誘
電率よりも相対的に大きくすることもできるし、逆に小
さくすることもできる。
【0030】この信号伝送手段16によって信号、例え
ばSHF帯以上の信号を伝送する場合、液晶パネル4の
比誘電率が誘電体板6よりも相対的に高いと、電圧供給
状態では、電圧非供給状態と比較して、マイクロストリ
ップライン22から位相器2を見た比誘電率は低くな
り、マイクロストリップライン22上の電波の波長は長
くなる。その結果、この信号伝送手段16からの出力信
号の位相が遅れる。逆に液晶パネル4の比誘電率が誘電
体板6の比誘電率よりも相対的に低い場合、電圧供給状
態では、電圧非供給状態と比較して、マイクロストリッ
プライン22から見た位相器2の比誘電率は高くなり、
マイクロストリップライン22上での波長は短くなる。
従って、信号伝送手段16からの出力信号の位相は進
む。
【0031】図4に、上述した位相器2に信号伝送手段
を設けたものの第2の例が示されている。この信号伝送
手段付きの位相器では、信号伝送手段を構成する地導体
20とマイクロストリップライン22との間に、位相器
2が配置されている。誘電体板6の一方の面の全域に地
導体20が形成されている。誘電体板6の他方の面に液
晶パネル4の配向膜10が接触するように、液晶パネル
4が配置されている。この液晶パネル4の配向膜8側
に、マイクロストリップライン22が配置されている。
このマイクロストリップライン22は、図示していない
が、薄いフィルム状の誘電体膜、例えばフィルム基板上
に形成されており、この基板が液晶パネル4の配向膜8
に接触するように、配向膜8上に配置されている。接続
ケーブル26は、マイクロストリップライン22と、配
向膜10または地導体20との間を、電圧供給状態及び
電圧非供給状態のうち選択されたものとするために設け
られている。
【0032】この信号伝送手段付き位相器でも、液晶パ
ネル4が誘電体板6と信号伝送手段との間に介在してい
るので、誘電体板6の誘電率が直接に信号伝送手段に影
響しない。従って、液晶パネル4側の最大比誘電率が誘
電体板6の比誘電率よりも相対的に大きくすることもで
きるし、逆に小さくすることもできる。
【0033】この第2の例でも、第1の例と同様に、液
晶パネル4の最高比誘電率が誘電体板6の比誘電率より
も相対的に高いと、電圧供給状態において信号伝送手段
を伝送される信号の出力の位相は遅れ、液晶パネル4の
最高比誘電率が誘電体板6の比誘電率よりも相対的に低
いと、電圧供給状態において信号伝送手段16を伝送さ
れる信号の出力の位相は進む。
【0034】図5に、上述した位相器2に信号伝送手段
を設けたものの第3の例を示す。この第3の例は、第1
の例と比較して、誘電体板6と液晶パネル4の位置が入
れ替えられているものである。即ち、基板18の一方の
面全域に地導体20が形成され、他方の面側にマイクロ
ストリップライン22が形成されている。このマイクロ
ストリップライン20に接触してスペーサ24が配置さ
れている。このスペーサ24におけるマイクロストリッ
プライン20と反対側の面に接して誘電体板6が配置さ
れている。この誘電体板6におけるスペーサ24とは反
対側の面に、液晶パネル4の配向膜10が位置するよう
に、液晶パネル4が配置されている。即ち、この位相器
では、誘電体板6がマイクロストリップライン22側に
位置している。地導体20またはマイクロストリップラ
イン22と、液晶パネル2の配向膜8との間に電圧を供
給するように、接続ケーブル26が設けられている。
【0035】第3の例では、上述したように誘電体板6
がマイクロストリップライン22に接近して配置されて
いるので、誘電体板6の比誘電率を液晶パネル4の比誘
電率よりも高くすると、誘電体板6の高い比誘電率が支
配的となり、液晶パネル4の比誘電率を変化させても無
意味である。そこで、この場合、誘電体板6の比誘電率
は、液晶パネル4の比誘電率よりも相対的に小さくされ
ている。
【0036】この構成では、電圧供給状態では、電圧非
供給状態と比較して、マイクロストリップライン22か
ら見た位相器2の比誘電率は低くなり、マイクロストリ
ップライン22上での波長は長くなり、マイクロストリ
ップライン22上の出力信号の位相は、遅れる。
【0037】図6に、上述した位相器2に信号伝送手段
を設けたものの第4の例を示す。この第4例の例は、第
2の例において、液晶パネル4と誘電体板6の位置を入
れ替えたものである。即ち、液晶パネル4の配向膜10
側に地導体22を設け、配向膜8側に誘電体板6が配置
されている。この誘電体板6の液晶パネル4と反対側の
面にマイクロストリップライン22が形成されている。
このマイクロストリップライン22は、薄いフィルム状
の誘電体板の上に形成され、このフィルム状の誘電体が
誘電体板6上に配置されている。第4の例でも、誘電体
板6とマイクロストリップライン22とが接近している
ので、誘電体板6の比誘電率は、液晶パネル4の比誘電
率よりも相対的に小さくされている。
【0038】この構成でも、第3の例と同様に、電圧供
給時には、電圧非供給時と比較して信号伝送手段の出力
信号の位相が遅れる。
【0039】上記の実施の形態では、信号伝送手段のマ
イクロストリップラインとして、直線型のものを使用し
たが、これ以外にクランクライン型またはメアンダライ
ン型のマイクロストリップラインを使用することもでき
る。これらのマイクロストリップラインを使用した場
合、直線型と比較して線路長が長くなるので、位相の変
化量が大きくなる。
【0040】また、上述した第1及び第3の例の位相器
では、スペーサ24を設けたが、スペーサを省略するこ
ともできる。
【0041】
【発明の効果】以上のように、本発明では、液晶パネル
を用い、これに電界を印加するか否かによって生じる液
晶パネルの比誘電率の変化を利用して位相器を構成して
いるので、導波管やPINダイオードが不要であり、安
価でかつ簡単な構成の位相器を実現できる。さらに、信
号伝送手段、例えばマイクロストリップラインと、誘電
体と、液晶パネルが上下方向に順不同に重ねて、液晶パ
ネルへの電界の印加状態を変化させることによって、マ
イクロストリップラインを伝送される信号の位相を容易
に調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施の形態の位相器に電界を印加し
た状態と電界を印加していない状態とを示す部分破断斜
視図である。
【図2】図1の位相器において電界を印加した状態と電
界を印加していない状態での液晶分子の配列を示す図で
ある。
【図3】図1に示す位相器に信号伝送手段を設けた第1
の例を示す斜視図である。
【図4】図1に示す位相器に信号伝送手段を設けた第2
の例を示す斜視図である。
【図5】図1に示す位相器に信号伝送手段を設けた第3
の例を示す斜視図である。
【図6】図1に示す位相器に信号伝送手段を設けた第4
の例を示す斜視図である。
【符号の説明】
2 位相器 4 液晶パネル 6 誘電体板 8 10 配向膜 12 液晶分子 16 信号伝送手段 18 基板 20 地導体 22 マイクロストリップライン

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 方向が異なる2つの配向膜間に複数の液
    晶分子を挟んだ液晶パネルと、 この液晶パネルの2つの配向膜のうち一方側に位置する
    ように重ねて配置された誘電体板と、 前記液晶パネルの2つの配向膜間を、電界印加状態また
    は電界非印加状態に選択的に変更する電圧供給手段と
    を、具備する位相器。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の位相器において、前記液
    晶パネルまたは誘電体板と重ねて配置された信号伝送手
    段を有する位相器。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の位相器において、 前記電圧供給手段による電界印加を、前記2つの配向膜
    のうち前記信号伝送手段とは離れた位置にある配向膜
    と、前記信号伝送手段との間に電圧を供給することによ
    って行う位相器。
  4. 【請求項4】 地導体と、 この地導体の一方の面側に配置された誘電体板と、 この誘電体板の他方の面側に一方の配向膜が配置されて
    いる液晶パネルと、 この液晶パネルの他方の配向膜側に配置されているマイ
    クロストリップラインと、 前記2つの配向膜間を電界印加状態または電界非印加状
    態に選択的に変更する電圧供給手段とを、具備する位相
    器。
  5. 【請求項5】 地導体と、マイクロストリップラインと
    を具備する信号伝送手段と、 前記地導体とマイクロストリップラインとの間に、前記
    マイクロストリップライン側に配置された誘電体板と、 前記地導体とマイクロストリップラインとの間における
    前記地導体側に配置された液晶パネルと、 前記液晶パネルが備える2つの配向膜間を電界印加状態
    または電界非印加状態に選択的に変更する電圧供給手段
    とを、具備し、前記誘電体板の比誘電率を前記液晶パネ
    ルの比誘電率よりも低く選択してある位相器。
JP29806799A 1999-10-20 1999-10-20 位相器 Pending JP2001119204A (ja)

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