JP2001111081A - 太陽電池モジュール及び太陽電池モジュールの製造方法 - Google Patents

太陽電池モジュール及び太陽電池モジュールの製造方法

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JP2001111081A
JP2001111081A JP2000231327A JP2000231327A JP2001111081A JP 2001111081 A JP2001111081 A JP 2001111081A JP 2000231327 A JP2000231327 A JP 2000231327A JP 2000231327 A JP2000231327 A JP 2000231327A JP 2001111081 A JP2001111081 A JP 2001111081A
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康好 ▲高▼井
Yasuyoshi Takai
Katsumi Nakagawa
克己 中川
Masaaki Iwane
正晃 岩根
Yukiko Iwasaki
由希子 岩▲崎▼
Noritaka Ukiyo
典孝 浮世
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Canon Inc
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/547Monocrystalline silicon PV cells

Abstract

(57)【要約】 【課題】 薄膜単結晶層を有する太陽電池モジュールを
製造及び使用する際に、欠陥やヒビなどが発生する事無
く、耐久性、信頼性に優れた高品質の薄膜単結晶太陽電
池モジュール及び太陽電池モジュールの製造方法を提供
する。 【解決手段】 少なくとも一部に薄膜単結晶を有する光
起電力素子を用いた可撓性を有する太陽電池モジュール
において、該モジュール固有の撓み易い方向と、該薄膜
単結晶の最もへき開しやすい方向とが、一致しないよう
にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は太陽電池モジュール
及びその製造方法に関し、より詳しくは、少なくとも一
部に薄膜単結晶を有する光起電力素子を有する信頼性の
高い太陽電池モジュール及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、エネルギー資源の保護や環境問題
に対する意識の高まりが、世界的に広がりをみせてい
る。中でも石油等に代表される化石燃料の枯渇やCO2
排出に伴う地球の温暖化現象といった問題は深刻であ
る。そこで、クリーンなエネルギーである太陽エネルギ
ーを直接電力に変換できる太陽電池には大きな期待が寄
せられており、各種電気機器を駆動するための独立電源
や、商用電力と系統連系させる電源として太陽電池が普
及しつつある。
【0003】現在広く一般的に採用されている太陽電池
の種類としては、大きく分けてアモルファスシリコンを
使用したもの、結晶系シリコンを使用したものが挙げら
れる。そしてこれらの太陽電池には、それぞれの特徴を
活かすべく用途に応じて種々の工夫が凝らされている。
【0004】例えば導電性基板上にプラズマCVD法等
でアモルファスシリコン膜を堆積し、その上に透明導電
層を形成したアモルファスシリコン太陽電池は、結晶系
シリコンを使用した太陽電池よりも安価、かつ軽量であ
り、また耐衝撃性・フレキシブル性に富んでいる。かか
る特徴を活かして、アモルファスシリコン太陽電池を建
築物の屋根・壁などと一体化した建材一体型の太陽電池
として使用する試みがなされている。
【0005】この場合、太陽電池の非受光面側に接着材
を介して補強材を貼り合わせることにより建築材として
使用されている。補強材を貼り合わせることにより、太
陽電池モジュールの機械的強度が増し、温度変化による
反りや歪みを防止できる。特に太陽光をより多く取り入
れることが可能なため屋根への設置が積極的に行われて
いる。屋根として使用する場合、従来は太陽電池にフレ
ームを取り付け、屋根の上に架台を設置し、さらにその
上に太陽電池を設置するという工程手順をとっていたの
に対し、補強材を貼り合わせた太陽電池モジュールは、
補強材を曲げ加工することにより、屋根材として直接設
置することが可能となる。これによって大幅な原材料コ
ストの削減・作業行程数の削減が行えるため、太陽電池
付きの屋根を安価に提供することが可能となる。
【0006】また、フレームや架台が必要ないため非常
に軽量な太陽電池とすることができる。即ち、施工性に
優れること、軽量であり、耐震性に優れることなどから
近年注目されている金属屋根として太陽電池を扱うこと
が可能となる。
【0007】例えば、特開平7−302924号公報に
記載の屋根材一体型太陽電池モジュールは、通常の屋根
と同様に屋根材同士の係合部(光起電力素子が配置され
ていない領域)が折り曲げ加工されているため施工性に
富み、加工上も従来から使用されている屋根材用の成型
機をそのまま使用することができるため取り扱いが容易
であり、低コストで太陽電池付きの屋根を設置すること
ができる。
【0008】上述したように、屋根材一体型太陽電池モ
ジュールは軽量で、通常の屋根材と同様に加工すること
ができるような構成とすることが好ましいことから、光
起電力素子を鋼板(屋根材)上に接着もしくは設置し、
樹脂で絶縁封止した構成となっているのが一般的であ
り、例えば図10に示したような構造を有している。
【0009】図10は平板型の屋根材一体型太陽電池モ
ジュールの模式的な斜視図(a)とそのA−A’断面図
(b)である。図10において、1001は表面保護
材、1002は充填材、1003は光起電力素子、10
04は補強板である。
【0010】このような屋根材一体型太陽電池モジュー
ルとして用いる上で好適な優れた特徴を有するアモルフ
ァスシリコン太陽電池モジュールではあるが、結晶系太
陽電池と比較して一般的に光電変換効率(光エネルギー
を電力に変換する効率:以下、単に「変換効率」と記載
する場合がある)が低いこと、および長期間使用した場
合に光によりある程度特性が劣化(光劣化)する場合が
あるという問題がある。
【0011】一方、結晶系シリコン太陽電池はアモルフ
ァスシリコン太陽電池と比較して、一般的に光電変換効
率が高く、光劣化しにくい。そこで、このような特徴を
活かして、省スペース化が可能な結晶系シリコン太陽電
池パネルが開発されている。
【0012】ところが太陽電池モジュール(特に建材一
体型太陽電池モジュール)に単結晶シリコンを用いるに
場合は幾つかの解決すべき課題がある。
【0013】太陽電池にシリコンを用いる場合、入射し
た太陽光の吸収に必要な膜厚は30〜50μm程度であ
るのに対し、一般に用いられている単結晶シリコンウェ
ファーは厚さが300〜600μm程度もある。そこ
で、単結晶シリコンウェファーをそのまま太陽電池の光
電変換層として用いると、必要以上に単結晶シリコンを
消費してしまうことになる。
【0014】特に最近のように、シリコン結晶の全生産
量の1割以上が太陽電池用に使用されるようになると、
ますます材料の使用量の節約が望まれる。また、このよ
うに厚いシリコンウェファーをそのまま太陽電池の光電
変換層として用いる場合、薄膜のアモルファスシリコン
層を用いたアモルファスシリコン太陽電池のようなフレ
キシブル性はほとんどなく、例えば曲面にシリコンウェ
ファーをそのまま固定することが非常に困難であるた
め、太陽電池パネルの形状、或いはシリコンウェファー
の設置位置が制限されてしまう。従ってアモルファスシ
リコン太陽電池モジュールのように建材一体型のモジュ
ールとする際に多くの制約を受けることになる。
【0015】一方、最近は建材や太陽電池においても、
機能面、或いはデザイン面から多種多様な形状をもつ製
品が要求されている。このような状況下で多種多様な形
状をもつ太陽電池あるいは建材を提供していくために
は、光起電力素子を常に平坦に保つのは困難である。そ
こで、光起電力素子を含む全ての領域の加工性を確保す
る必要がある。
【0016】例えば多様性に対応する1つの例として、
特開平8−222752号公報、特開平8−22275
3号公報、特公平6−5769号公報には、波型形状の
太陽電池モジュールが開示されている。いずれも光利用
効率を良くするために波型形状に光起電力素子を配置し
ており、その製造方法は光起電力素子を波板状に加工し
た鋼板等に接着剤で貼り付ける手順となっている。
【0017】これらはいずれも優れたフレキシブル性を
有するアモルファスシリコン太陽電池だからこそ実現可
能な技術であり、フレキシブル性で劣るシリコンウェフ
ァーを用いた結晶系太陽電池にはその応用が困難であ
る。
【0018】このような問題、即ちアモルファスシリコ
ン太陽電池と結晶系シリコン太陽電池の各々の問題を解
決する1つの方法として、目的に応じた厚さを持った薄
膜単結晶を用いることが考えられるが、従来の技術では
厚さ300μm以下の単結晶を製造するのは困難であっ
た。すなわち、従来の単結晶基板の製造法は結晶材料の
融液から、インゴット状の単結晶を成長し、これを薄く
スライス・研磨していたため、厚さを300μm以下に
するのは困難であった。また、特別の目的で高品質な薄
膜単結晶を得るために、厚さ数百μmの単結晶基板を裏
面からエッチングして、所望の厚さとする事も行われて
いたが、工程が複雑になる等、製造上の制約が多かっ
た。ところが最近、特開平7−302889に記載され
た方法を用いて単結晶基板の表面にエピタキシャル成長
した薄膜単結晶を基板から剥離したり、さらには特開平
9−331077に記載された技術を用いて単結晶基板
の表面を一定の部分から薄膜として剥離することが出来
るようになった。
【0019】このような薄膜単結晶は、従来のシリコン
ウェファーと比較してフレキシブル性に優れるため、ア
モルファスシリコン薄膜には及ばないが、ある程度の曲
面状に成型することが可能である。しかし薄膜単結晶と
言えども、剥離工程及び曲げ加工を伴うモジュール化工
程においては、不用意に曲げ加工を行うと、薄膜単結晶
に欠陥が入って品質が低下したり、甚だしい場合には薄
膜単結晶にヒビが入って生産の歩留まりを著しく低下さ
せる場合があった。さらに曲面加工をしていない領域に
薄膜単結晶を配置した場合であっても使用環境によって
は、風圧、或いは振動により瞬間的な応力を受けたり、
径時的な変形により結果として曲面となり応力を受ける
ことなり、薄膜単結晶に欠陥が入って品質が低下した
り、甚だしい場合には薄膜単結晶にヒビが入る場合があ
る。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、少なくとも
一部に薄膜単結晶を用いた太陽電池モジュールの使用時
及び製造時において生じうる前記課題を解決し、欠陥や
ヒビなどが発生する事無く、耐久性、信頼性に優れた高
品質の薄膜単結晶太陽電池モジュール及び薄膜単結晶太
陽電池モジュールの製造方法を提供するものである。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明は、少なくとも一
部に薄膜単結晶を有する光起電力素子を用いた可撓性を
有する太陽電池モジュールであって、該モジュール固有
の撓み易い方向が、該薄膜単結晶の最もへき開しやすい
方向と一致していないことを特徴とする太陽電池モジュ
ールである。
【0022】また、本発明は、少なくとも一部に薄膜単
結晶を有する光起電力素子を用いた可撓性を有する太陽
電池モジュールであって、該モジュールの薄膜単結晶を
有する領域の少なくとも一部が塑性変形しており、該塑
性変形の方向が該薄膜単結晶の最もへき開しやすい方向
と一致していないことを特徴とする太陽電池モジュール
である。
【0023】さらに、本発明は、少なくとも一部に薄膜
単結晶を有する光起電力素子を用いた可撓性を有する太
陽電池モジュールの製造方法であって、該モジュール固
有の撓み易い方向が、該薄膜単結晶の最もへき開しやす
い方向と一致しないように、該薄膜単結晶を配列するこ
とを特徴とする太陽電池モジュールの製造方法である。
【0024】加えて、本発明は、少なくとも一部に薄膜
単結晶を有する光起電力素子を用いた可撓性を有する太
陽電池モジュールの製造方法であって、該モジュールの
薄膜単結晶を有する領域の少なくとも一部を塑性変形す
る工程を有し、該塑性変形の方向が該薄膜単結晶の最も
へき開しやすい方向と一致しないように、該塑性変形を
行うことを特徴とする太陽電池モジュールの製造方法で
ある。
【0025】本発明において、薄膜単結晶の結晶構造と
してはダイヤモンド型、せん亜鉛鉱型が好適である。
【0026】また、本発明において、薄膜単結晶は、基
板の表面に剥離層と薄膜単結晶層をこの順序で形成し、
該薄膜単結晶層の表面又は該薄膜単結晶層の表面に付加
的に形成した層の表面に可撓性を有する平板状部材を貼
り付け、該平板状部材を湾曲させる様に力を加えて基板
から剥離することによって作製することが好ましい。他
の本発明における薄膜単結晶の好適な作製方法として
は、研磨工程を用いたもの、エッチング工程を用いたも
の、が挙げられる。
【0027】本発明において、薄膜単結晶の最もへき開
しやすい方向と、モジュール固有の撓み易い方向及び/
又は塑性変形の方向と、のなす角度は5度以上とするこ
とが好ましく、10度以上とすることがさらに好まし
い。
【0028】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態につい
て、本発明に至った経緯を含めて詳細に説明する。また
以下の説明においては、主としてエピタキシャル成長に
より形成した薄膜単結晶シリコン層を多孔質層を利用し
て剥離することにより薄膜単結晶シリコンを得る工程を
有する薄膜単結晶シリコン太陽電池の製造に本発明を適
用した場合について説明を行うが、本発明は上記工程を
有する太陽電池モジュールの製造方法及びかかる方法に
よって製造される太陽電池モジュールに限定されるもの
ではなく、他の製造方法で製造される薄膜単結晶シリコ
ン太陽電池モジュール及びかかる太陽電池モジュールの
製造方法にも適用可能である。例えば、単結晶基板の研
磨やエッチング等によって得た薄膜単結晶を太陽電池モ
ジュールに用いる場合においても、全く同様に本発明を
適用することができる。
【0029】以下、薄膜単結晶シリコン太陽電池モジュ
ールの製造工程に沿って説明する。
【0030】図3は薄膜単結晶シリコン太陽電池を製造
する工程の一例の概略を示す断面図である。
【0031】まず、単結晶シリコンウェファーを基板3
01として使用し、この表面をふっ酸溶液中に漬けてプ
ラスの電界を加えると、表面から数μm〜数十μmの深
さに渡って、相互に不規則に連結した多数の微細孔が形
成される。このように多数の微細孔が形成された領域を
多孔質層302と呼ぶ(工程a))。多孔質層302は
単結晶性を保っており、この上に、CVD法や液相成長
法によって、第1の単結晶層303をエピタキシャル成
長させ(工程b))、さらに第2の単結晶層304をエ
ピタキシャル成長させる(工程c))。
【0032】ここでは第1の単結晶層303は弱いp型
(p-型)であり、第2の単結晶層304は強いn型
(n+型)とする。第1の単結晶層303と第2の単結
晶層304とはpn接合を形成し、この接合の作用によ
って光起電力が生じる。また第2の単結晶層304は、
工程c)において第1の単結晶層303の表面にn型の
ドーパントを含んだ層を形成し、この層からn型のドー
パントを熱拡散することにより形成しても良い。
【0033】次に、第2の単結晶層304上に、反射防
止層305、グリッド電極306を順に形成する(工程
d))。次いで、基板301及び/又は単結晶層30
3、304に力を作用させると、孔が形成されたことに
よって脆くなっている多孔質層302の内部で破壊が起
こり、第1の単結晶層303から上の部分が基板301
の主要部から剥離する(工程e))。なお、第3図にお
いては、理解を容易にするために、基板301を、単結
晶層303、304と同等の厚さに描いてあるが、基板
301の厚さは一般に600μm程度あり、多孔質層3
02や単結晶層303、304よりはるかに厚い。剥離
した第1の単結晶層303の裏面には多孔質層302の
残さが残る場合もあるが、これを除去することは必ずし
も必要ではない。
【0034】次に、光の反射率の高い導電性接着剤を用
いて、第1の単結晶層303の裏面に裏面電極307を
貼り付ける(工程f))。これで薄膜単結晶シリコン太
陽電池が完成する。この方法で得られる薄膜単結晶シリ
コンは良質の単結晶シリコン基板にエピタキシャル成長
させて作られているので極めて高品質である。また工程
e)において、剥離後の基板の表面の多孔質層の残さを
研磨・エッチング等の手段によって除去して再生する
と、再生された基板308は工程a)で再使用できる
(工程g))。このようにして高価な基板を繰り返し使
用できるので、製造のコストを著しく削減する事が出来
る。
【0035】全工程の中で剥離の工程(工程e))は、
薄膜単結晶の品質や、製造のスループットや歩留まりに
大きな影響を及ぼす重要な工程なので、図2を用いてさ
らに詳しく説明する。図2は剥離工程を説明するための
摸式図であり、a)は剥離中の状態を示す模式的な断面
図であり、b)はa)に対応する剥離中の状態を示す模
式的な上面図であり、c)は剥離後の薄膜単結晶の平面
図である。図中、201は基板、202は剥離層、20
3は薄膜単結晶層、204はシート部材、205は剥離
ローラー、206はオリエンテーションフラット、20
7は剥離の最前線、208は剥離後の薄膜単結晶、20
9は薄膜単結晶に生じたヒビである。図2においては基
板201の上に剥離層202が形成されている。これは
外部から適当な力を加える事によって破壊可能な層で、
図3の工程では多孔質層302に相当する。この上に薄
膜単結晶層203が形成されている。効率的に薄膜単結
晶203を剥離するには、図2a)、b)に示した方法
を用いると良い。ここでは薄膜単結晶層203の表面に
可撓性のある平板状部材(シート部材)204を貼り付
ける。なお本例では、シート部材204を薄膜単結晶2
03に直接貼り付けるように描いているが、図3に示し
たように、薄膜単結晶203の上に反射防止層や電極な
どの付加的な層が形成された上にシート部材204が貼
り付けられても良い。第3図に示したように、太陽電池
の表面側(反射防止層305側)から光が入射する場合
には、シート部材204やシート部材204を貼り付け
る接着剤は透明であるか、後で除去できる必要がある。
また剥離層202側から光を入射する事もできる。その
場合はシート部材は不透明で良いが導電性である事が望
ましく、金属シートなどが好適に用いられる。
【0036】シート部材204を貼り付けた状態でシー
ト部材204の端部を剥離ローラー205に咥えさせて
剥離ローラー205に回転力を加えると剥離層202が
破壊され、薄膜単結晶層203は基板201の端から次
第に剥がれてくる。この方法は薄膜単結晶層203を効
率的に剥離できるので太陽電池の量産に好適である。
【0037】以上のような方法を用いることによって比
較的容易に薄膜単結晶を作製することが可能である。
【0038】ところが、このような薄膜単結晶には、へ
き開し易い方向があるため、前述の剥離工程及びその後
の太陽電池モジュール化工程、さらには完成したモジュ
ールの施工時及び使用時において、剥離後の薄膜単結晶
209に微少な欠陥が生じたり、甚だしい場合には第2
図a)、c)に示すようなヒビ209が入る場合があ
る。
【0039】即ち、薄膜単結晶のへき開し易い方向と、
変形応力がかかる方向が一致もしくは近い場合には、薄
膜単結晶に欠陥が生じたり、条件によってはヒビが入る
場合がある。
【0040】具体的には、先の剥離工程において、剥離
の方向、即ち剥離ローラーによって薄膜単結晶が湾曲す
る方向とヘき開し易い方向が一致もしくは近い場合には
剥離工程において欠陥が生じたり、ヒビが入る可能性が
ある。
【0041】また、モジュール化工程においてモジュー
ルを塑性変形させる場合、或いは塑性変形したバッキン
グプレート(補強板)に薄膜結晶を固定する場合に、バ
ッキングプレート(補強板)の変形させる方向と、薄膜
単結晶のへき開し易い方向が一致もしくは近い場合に
は、バッキングプレート(補強板)に薄膜単結晶を固定
後の塑性変形工程(即ち曲げ工程)、或いは塑性変形し
たバッキングプレート(補強板)に固定する際に欠陥が
生じたり、ヒビが入る可能性がある。
【0042】さらに太陽電池モジュールの施工時(具体
例としては屋根や外壁に設置する場合等)に、モジュー
ルに応力が加わると、モジュールの形状によっては形状
に応じた固有の撓み易い方向があり、この撓み易い方向
と、モジュール中に固定されている薄膜単結晶のへき開
し易い方向が一致している場合もしくは近い場合には施
工時の撓みにより薄膜単結晶に欠陥が生じたり、ヒビが
入る可能性がある。
【0043】さらにモジュール設置後の使用時において
も、使用環境によっては風圧や、あるいは振動等により
モジュールが撓み、長期間使用するうちに、これら振動
等の応力によりモジュールの撓む方向とモジュール中に
固定されている薄膜単結晶のへき開し易い方向が一致し
ているもしくは近い場合には長期間の使用において径時
的に薄膜単結晶に欠陥が生じたり、ヒビが入る可能性が
ある。
【0044】これを図9及び図10を用いて具体的に説
明する。ここで図9は波形に加工した屋根材一体型太陽
電池モジュールを示す摸式図であり、(a)は斜視図、
(b)は(a)に示す斜視図のA−A’断面図である。
図9において901は表面保護材、902は光起電力素
子、903は充填材、904は補強板である。
【0045】また図10は前述したとおり、平板型の屋
根材一体型太陽電池モジュールを示す摸式図であり、
(a)は斜視図、(b)は(a)に示す斜視図のA−
A’断面図である。
【0046】また、図9及び図10において、、は
方向を表している。
【0047】例えば図9に示したような波型モジュール
の場合、この波型部分(曲面部分)に配置された少なく
とも一部に薄膜単結晶層を有する光起電力素子は、補強
板の曲面に沿って湾曲した形で配置される。従って波型
部分に配置された光起電力素子は曲げ加工時及び加工後
に、湾曲した方向(即ちの方向)に応力を受けること
になる。ここで仮に方向と、光起電力素子の少なくと
も一部を構成する薄膜単結晶のへき開し易い方向が一致
しているもしくは近い場合には、前述の理由により長期
間の使用において径時的に薄膜単結晶に欠陥が生じた
り、ヒビが入る可能性がある。
【0048】また図10のような平板型モジュールの場
合であっても、方向と方向において撓み易い方向が
存在する(図10においては方向が撓み易い方向)
と、使用環境によっては風圧や、あるいは振動等によ
り、撓み易い方向にモジュールが撓み、長期間使用する
うちに、これら振動等の応力によりモジュールの撓む方
向とモジュール中に固定されている薄膜単結晶のへき開
し易い方向が一致しているもしくは近い場合には長期間
の使用において径時的に薄膜単結晶に欠陥が生じたり、
ヒビが入る可能性がある。
【0049】(実験例)本発明者等はこの問題を解決す
るため、まず各種のシリコンウェファーを基板として用
いて薄膜単結晶シリコンを作製し、前述の薄膜単結晶層
の剥離工程において、種々の方向から薄膜単結晶が折り
曲がるように応力与え、薄膜単結晶シリコンにヒビが入
った場合の状況を調べる実験を行った。その結果を表1
に示す。
【0050】
【表1】
【0051】ここで、結晶の方向は<100>の様に表
し、[100]に代表される結晶構造の対称性によりこ
れと等価となる方向を一般的に示し、面の方位は{10
0}の様に表し、(100)に代表される結晶構造の対
称性により(100)と等価となる面方位を表すものと
する。表1の結果から、薄膜単結晶シリコンにヒビの入
る方向は、基板として使用した各々のウェファーの最も
へき開しやすい事が知られている方向と一致する事がわ
かった。さらに場合によって同じ基板から剥離を行う場
合でも、ヒビが入りやすい場合と殆ど入らない場合があ
ったため、本発明者等がさらに詳細に調べた所、ヒビの
入りやすさは剥離を進める方向に依存している事が分か
った。
【0052】すなわち図2において、剥離の進行してい
る最前線207がへき開の起こりやすい方向に一致して
いた場合に著しくヒビが入る傾向が見られる。即ちこの
場合、基板201は面方位{100}であり、オリエン
テーションフラット206は<110>に向いていお
り、剥離の最前線207がへき開の起こりやすい方向<
110>に平行なためヒビが入りやすかったものと思わ
れる。この点を改善したのが、図1に示した剥離法であ
る。図1は、剥離工程を説明するための摸式図であり、
a)は剥離中の状態を示す模式的な断面図であり、b)
はa)に対応する剥離中の状態を示す模式的な上面図で
ある。図中、101は基板、102は剥離層、103は
薄膜単結晶層、104はシート部材、105は剥離ロー
ラー、106はオリエンテーションフラット、107は
剥離の最前線である。ここでは剥離の最前線107が意
図的に<110>からずらしてあり、この場合はヒビが
殆ど入らなかった。他の面方位の基板を用いた場合につ
いても同様な傾向が見られ、剥離の最前線107と最も
へき開の起こりやすい方位のなす角度を変えて実験した
所、角度が5度以上あるとヒビの入りかたは明らかに減
少し、10度以上あると殆どヒビは入らなくなった。
【0053】この結果はさらに一般化できると予想され
る。この点について図4を用いて説明する。図4はダイ
ヤモンド構造を持つ結晶の単位格子を示す模式的な透視
断面図である。シリコンのような図4に示すダイヤモン
ド構造を持つ結晶の場合、へき開は{111}面で起こ
りやすいので、表面が任意の方位を持つウェファーの場
合でも{111}面がそのウェファーに現れる方向がヒ
ビの入りやすい方向であり、剥離の最前線107をその
方向からずらす様に剥離を行えば良い事になる。図4と
図5を用いて、一般的な面方位のウェファーにおいてヒ
ビの入りやすい方向を予測する例を示す。図4におい
て、401は格子の表面にある原子、402は格子の内
部にある原子、403は格子定数、404は共有結合で
ある。また、406、407は{111}面を表し、ダ
イヤモンド構造の結晶で最もへき開しやすい面である。
また405は{100}面を表す。この面で結晶をカッ
トした場合、{111}面407は408で示したよう
な方向(<110>方向)に向いた直線として現れる。
但し{111}面には等価なものがあり、408では2
種類の直線を示しているがいずれも<110>方向とし
て表される。図5a)は、{100}にカットしたウェ
ファー({100}ウェファー)501を上面から見た
図で、502はオリエンテーションフラット<110
>、503は<110>方向を示す。本発明者等の知見
によると、剥離の最前線の向きをこの方向から5度以
上、望ましくは10度以上傾けると良い。但し、<11
0>には等価な二つの方向があるので、結局剥離の最前
線の望ましい方向はヒビの入り難い角度504で示した
ようになる。図4において406は、407と等価な
{111}面を表す。この面で結晶をカットした場合、
{111}面407は409で示したような方向(<1
10>方向)に向いた直線として現れる。但し{11
1}面には等価なものがあり、408では3種類の直線
を示しているが、いずれも<110>として表される。
図5b)は、{111}にカットしたウェファー({1
11}ウェファー)を上面から見た摸式図で、506は
オリエンテーションフラット<110>、507は<1
10>の方向を示す。この場合には、剥離の最前線の望
ましい方向はヒビの入り難い角度508で示したように
なる。
【0054】以上の考え方は、シリコン以外のダイヤモ
ンド構造以外の結晶構造を持つ薄膜単結晶を剥離する場
合にも適用可能と考えられる。例えばGaAs、InP
等のIII−V族半導体、ZnSe、InS等のII−
VI族半導体のようなせん亜鉛鉱型半導体の場合では
{110}面が最もへき開しやすいと言われており、同
様の解析によりこの面が基板の表面に現れた方向から、
剥離の最前線の角度をずらせば良いと考えられる。
【0055】図6は、{100}にカットしたせん亜鉛
鉱型構造半導体ウェファー({100}ウェファー)6
01を上面から見た摸式図で、602はオリエンテーシ
ョンフラット<100>、603は<100>の方向を
示す。この場合には、離の最前線の望ましい方向はヒビ
の入り難い角度604で示したようになる。
【0056】本発明に適用しうる剥離の方法の別の例
を、図7を用いて説明する。図7は、上述したものとは
別の剥離工程の例の説明するための摸式図であり、a)
は剥離中の状態を示す模式的な断面図であり、b)は
a)に対応する剥離中の状態を示す模式的な上面図であ
る。図7中、701は基板、702は薄膜単結晶層、7
03は石英ガラス支持板、704は分離用楔、705は
先端除去部、706はテーパー部、707は剥離の最前
線である。本例では、基板701上に設けた薄膜単結晶
層702の一部(先端除去部705)を予めエッチング
などによって除去しておき、その上にテーパー部706
を有する石英ガラス支持板703を貼り付け、分離用楔
704を先端除去部705側から打ち込むことによって
薄膜単結晶層702を基板701から剥離している。な
お、本例では、基板701上に直接薄膜単結晶層702
を設けているが、間に剥離層を設け、そこに楔704を
打ち込んでもよい。このような剥離の例においても、薄
膜単結晶層702のへき開しやすい方向と剥離の最前線
707とをずらすことにより、本発明の効果を得ること
ができる。
【0057】以上のように薄膜単結晶は、従来の結晶基
板と比較してフレキシブル性において格段に優れている
が、曲げ応力によってはヒビが入る場合があり、さらに
このヒビの入り易さは、応力のかかる方向と強い相関が
あることがわかった。従って、薄膜単結晶にかかる応力
の方向を制御することによって、薄膜単結晶のフレキシ
ブル性をより一層活用できることを見出したものであ
る。
【0058】また、上記説明は、薄膜単結晶層をエピタ
キシャル成長により形成し、成長後に成長用に使用した
基板から薄膜単結晶層を剥離して薄膜単結晶を得る方法
を例に挙げて具体的に説明した。しかし、薄膜単結晶を
太陽電池モジュールとして加工する際には、上記のよう
な剥離により作製した薄膜単結晶だけでなく、研磨工程
により薄膜単結晶としたもの、或いはエッチング工程に
より薄膜単結晶としたものであっても、モジュール固有
の撓み易い方向が、この薄膜単結晶の最もへき開しやす
い方向と一致しないように、薄膜単結晶を配置すること
により本発明の効果を得ることができる。
【0059】
【実施例】以下、本発明の実施例を示すことによって本
発明の具体的な態様と効果についてさらに説明する。
【0060】(実施例1)本実施例においては、図3に
示した薄膜単結晶シリコン太陽電池の製造に本発明を適
用した例を示す。面方位{111}のp+シリコンウェ
ファー301をふっ酸とイソプロピルアルコールの混合
液に浸漬し、このウェファー301を正極、白金板を負
極として陽極化成を行った。電流0.8A/cm2で1
0分通電した所、表面から約5μmの深さまでが複雑に
からみあった微細な孔が形成された多孔質層302とな
った。この多孔質層302の表面に、インジウムを溶媒
としこの中にp型シリコンを溶解して作成したメルトを
使用した液相成長装置にて、厚さ約25μmのp型薄膜
単結晶シリコン層303をエピタキシャル成長させた。
エピタキシャル成長していることは、電子線回折法によ
り確認した。またこの薄膜単結晶シリコン層303がp
型である事は、この状態で本発明の方法により剥離した
薄膜単結晶のホール効果測定により確認した。p型薄膜
単結晶シリコン層303の表面に、錫を溶媒としこの中
にn+型シリコンを溶解して作成したメルトを使用した
液相成長装置にて、厚さ約0.2μmのn+型薄膜単結
晶シリコン層304をエピタキシャル成長した。この表
面にスパッタリング法により、反射防止膜305として
厚さ約70nmの窒化シリコンの層を堆積した。この表
面にスルーホールを形成してからグリッド電極306を
印刷により形成した。その上に、第1図に示すシート部
材104として厚さ0.2mmのPETフィルムを、E
VAを接着層(不図示)として貼り付けた。このシート
部材の端をを直径100mmの剥離ローラー105にく
わえさせて、周辺から巻き上げた。この時シート部材を
くわえる位置、剥離ローラー105の軸の方向に注意
し、この軸の向きがウェファーのオリエンテーションフ
ラット(方位は<110>)106と常に45度の角度
を為すよう巻き上げた。それと共に薄膜単結晶シリコン
が多孔質層302の部分から剥がれ始めた。その時剥離
がおこっている最前線107の方向は剥離ローラー10
5の軸の向きと平行だった。そのまま巻き上げを続けた
ところ、薄膜単結晶シリコン全体が基板から剥がれた。
この裏に銅を主成分とする導電性接着剤を用いてステン
レス板の裏面電極307を貼り付けた。この状態で、温
度25℃湿度50%の環境下でAM1.5に調整された
ソーラーシュミレーターにより測定を行った。次いでこ
の太陽電池は温度45℃湿度85%の環境に於いて同様
に光電変換効率を測定した。これらの光電変換効率を比
較した。結果を表2に示す。
【0061】表2より明らかなように本発明の太陽電池
は、温度25℃湿度50%における光電変換効率を1と
した場合に温度45℃湿度85%の環境においては相対
値は0.98となったが、この値は十分実用に耐える値
であることがわかった。
【0062】
【表2】
【0063】(実施例2)実施例1で使用した剥離が済
んだ後のウェファーをふっ硝酸系エッチング液に漬けた
ところ、ウェファーの表面に残っていた多孔質層の残さ
が溶け去り、ウェファーの表面は鏡面となり再生された
ウェファー308が得られた。このウェファー308を
用いて実施例1と同様の工程を繰り返して太陽電池を作
製し、得られた太陽電池の光電変換効率を同様に測定し
た。結果を実施例1の結果と合わせて表2に示す。表2
から明らかなように光電変換効率は、実施例1で作製し
た温度25℃湿度50%で測定した最初の太陽電池の光
電変換効率を1とした場合に相対値は0.98及び0.
97となり、ウェファーが繰り返し使用可能であること
がわかった。
【0064】(比較例1)一方薄膜単結晶を剥離する
際、剥離ローラーの軸がオリエンテーションフラットと
平行になるように巻き上げた以外は実施例1と全く同様
にして太陽電池を試作したところ、剥離した薄膜単結晶
にヒビが入っており、グリッド電極の断線も見られた。
この太陽電池を前述と同様に光電変換効率を測定した。
結果を実施例1及び実施例2の結果と合わせて表2に示
す。表2より明らかなように光電変換効率は実施例1に
対して相対値は0.3であり、しかも温度45℃湿度8
5%では出力が殆ど得られなくなった(相対値0.0
5)。さらに剥離後のウェファーにフレーク状に単結晶
層が残り、エッチングではきれいな面を出す事ができ
ず、基板を再生することができなかった。
【0065】(実施例3)剥離ローラーの軸の向きとウ
ェファーのオリエンテーションフラット106との角度
を変えたこと以外は実施例1と同様にして太陽電池を試
作した。剥離ローラーの軸の向きとウェファーのオリエ
ンテーションフラット106とが常に5度の角度をなす
ように巻き上げたところ、一見ヒビが入っているように
は見えず、また光電変換効率も相対値で0.96あり実
用に耐える性能であったが、温度45℃湿度85%の環
境では相対値で0.36と著しく低下した。観察しにく
い微少な欠陥が生じているものと思われる。この様な高
温高湿化での顕著な性能低下は、オリエンテーションフ
ラット106とが常に10度の角度をなす様に巻き上げ
ると見られなくなった。本実施例から、剥離ローラーの
軸の向きとウェファーのオリエンテーションフラット1
06のなす角度は5度以上であることが好ましく、10
度以上であることがさらに好ましいことがわかった。
【0066】(実施例4)本実施例においては薄膜単結
晶ガリウム砒素(GaAs)を用いた太陽電池の製造に
本発明を適用した例を示す。面方位{100}のp型G
aAsウェファーを用意した。この基板の表面にガリウ
ムを溶媒としこの中に砒素と微量のシリコンを溶かした
メルトを使用した液相成長装置で、厚さ0.1μmのn
+型GaAsをエピタキシャル成長させた。この後この
ウェファーの表面に、水素イオンを加速電圧500ke
Vで5×1016/cm2打ち込んだ。その後この表面に
反射防止層として厚さ70nmの窒化シリコン層を形成
した。その際基板温度を450℃とした。この表面にス
ルーホールを形成してからグリッド電極を印刷により形
成した。その上に、図1に示すシート部材104として
厚さ0.3mmのポリカーボネートフィルムを、アクリ
ル系接着剤を接着層(不図示)として貼り付けた。この
シート部材の端を直径100mmの剥離ローラー105
にくわえさせて、周辺から巻き上げた。この時シート部
材をくわえる位置、剥離ローラー105の軸の方向に注
意し、この軸の向きがウェファーのオリエンテーション
フラット(方位は<100>)106と常に45度の角
度を為すよう巻き上げた。それと共に単結晶GaAsウ
ェファーの表面から5μmの部分から剥がれ始めた。こ
れは、表面から水素イオンを打込んだため、水素イオン
が表面から5μmの深さの部分に集中し、窒化シリコン
のスパッタリングの際に凝集して結晶構造に応力を加え
ていたため、そこにさらに外力が加わった際にこの部分
から剥離したものと考えられる。なお、剥離がおこって
いる最前線107の方向は剥離ローラー105の軸の向
きと平行だった。そのまま巻き上げを続けた所、薄膜単
結晶GaAs全体が基板から剥がれた。この裏に銅を主
成分とする導電性接着剤を用いてステンレス板の裏面電
極を貼り付けた。この状態でAM1.5に調整されたソ
ーラーシュミレーターにより測定を行った所、変換効率
18%が得られた。次に剥離が済んだ後のウェファーを
ふっ硝酸系エッチング液に漬けた所、ウェファーの表面
に残っていた多孔質層の残さが溶け去り、ウェファーの
表面は鏡面となった。このウェファーを用いて前記の工
程を繰り返したて得られた太陽電池も変換効率17.5
%を示し、ウェファーが繰り返し使用可能であることが
わかった。
【0067】(比較例2)一方、薄膜単結晶を剥離する
際、剥離ローラーの軸がオリエンテーションフラットと
平行になるように巻き上げた以外は前記と全く同様にし
て太陽電池を試作したところ、剥離した薄膜単結晶にヒ
ビが入っており、グリッド電極の断線も見られた。その
上剥離後のウェファーに、フレーク状に単結晶層が残
り、エッチングではきれいな面を出す事ができず、基板
を再生することができなかった。
【0068】(実施例5)次に実施例1と同様の条件
(剥離ローラーの軸の向きがウェファーのオリエンテー
ションフラット(方位は<110>)106と常に45
度の角度を為すよう巻き上げて剥離)で作製した太陽電
池を図8に示すように直列に接続し、その後バッキング
プレート(補強板)上に固定し、ラミネーション加工す
ることにより図8に示すような構成を有する太陽電池モ
ジュールとした。なお、図8a)は、本実施例で作製し
たモジュールの模式的な断面図であり、図8b)は、そ
の模式的な上面図である。
【0069】図8において801はシート部材(EV
A)、802は透明電極、803は薄膜単結晶シリコン
を含む太陽電池、804は導電性接着剤、805は導電
性基板、806は充填材、807は表面保護材、808
は絶縁層、809はバッキングプレート(補強板)を示
す。
【0070】また、作製した太陽電池モジュールの形態
としては、図10に示すような平板型のモジュールと、
図9に示したようなプレス加工による曲面を有する波型
の太陽電池モジュールを作成した。
【0071】このとき、モジュール上に薄膜単結晶太陽
電池を配置する際に、上記2種類のモジュールの、曲げ
加工の方向(図9(a)の矢印の方向:塑性変形の方
向)及び撓み易い方向(図10(a)の矢印の方向)
と薄膜単結晶のオリエンテーションフラット(方位は<
110>)106とのなす角度が10度及び45度とな
るように、平板型モジュール及び波型モジュールの各々
について2通りの配置のモジュールを作成した。
【0072】このような4種類(平板型−10度、平板
型−45度、波型−10度、波型−45度)の太陽電池
モジュールを評価用のサンプルとし、以下のような評価
を行った。
【0073】(初期外観)太陽電池モジュール(最終形
態)の充填材の充填不良や太陽電池表面の傷など、初期
の外観を評価した。また同時に、加工後の太陽電池モジ
ュールの建材及び屋根材としての美観性の点でも評価を
行った。
【0074】評価は以下の評価基準に基づき行った。
【0075】◎・・・外観上の欠陥がなく、建材及び屋
根材としての美観性にも優れている ○・・・外観上の欠陥が多少あるが実用上差し支えがな
い ×・・・充填不良、表面への傷が著しく外観上の欠陥が
非常に大きい、又は建材及び屋根材としての美観を著し
く損ねている
【0076】(高温高湿度試験)太陽電池モジュール
を、85℃/85%(相対湿度)の環境に3000時間
投入した後、太陽電池モジュールを取り出し、AM1.
5、100mW/cm2の光照射下での光電変換効率を
測定し、投入前の初期値からの変化率を求めた。
【0077】評価は以下の評価基準に基づき行った。
【0078】 ◎・・・光電変換効率の変化が1.0%未満 ○・・・光電変換効率の変化が1.0%以上3.0%未満 △・・・光電変換効率の変化が3.0%以上5.0%未満 ×・・・光電変換効率の変化が5.0%以上
【0079】(ねじり試験)太陽電池JIS C891
7に基づいたねじり試験を行った。即ち、3つの角を固
定し、1つの角を3cmだけ変位させる『ねじり』を1
つの角に対して50回繰り返した。同様な『ねじり』を
全ての角について行った。当該試験後、前述の外観検査
と高温高湿度試験を行い、前記試験と同様の基準で評価
した。
【0080】結果を表3に示す。
【0081】
【表3】
【0082】(比較例3)実施例5において、モジュー
ル上に薄膜単結晶太陽電池を配置する際に、モジュール
の曲げ加工の方向(図9(a)の矢印の方向)、及び
撓み易い方向(図10(a)の矢印の方向)に対して
薄膜単結晶のオリエンテーションフラット(方位は<1
10>)106との角度が0度(平行)となるように薄
膜単結晶太陽電池を配置した以外は実施例5と同様に、
平板型モジュール及び波型モジュールを作製し、実施例
5と同様に評価した。結果を実施例5の結果と合わせて
表3に示す。
【0083】(実施例6)実施例5において、モジュー
ル上に薄膜単結晶太陽電池を配置する際に、モジュール
の曲げ加工の方向(図9(a)の矢印の方向:塑性変
形の方向)、及び撓み易い方向(図10(a)の矢印
の方向)に対して薄膜単結晶のオリエンテーションフラ
ット(方位は<110>)106との角度が3度となる
ように薄膜単結晶太陽電池を配置した以外は実施例5と
同様に、平板型モジュール及び波型モジュールを作製
し、実施例5と同様に評価した。結果を実施例5及び比
較例3の結果と合わせて表3に示す。
【0084】表3から明らかなように、本発明の太陽電
池モジュールは薄膜太陽電池のへき開し易い方向と、太
陽電池モジュール固有の撓み易い方向とずらすように配
置することによって、加工時及び応力印加時における耐
久性が向上することがわかる。
【0085】(実施例7)実施例5、比較例3及び実施
例6と同様に薄膜結晶太陽電池のへき開しやすい方向
と、太陽電池モジュール固有の撓み易い方向又は塑性変
形の方向と、のなす角度を種々変化させて太陽電池モジ
ュールを作成し、実施例5と同様に評価したところ、そ
の角度が5度以上で優れた効果が得られ、10度以上で
特に顕著な効果が得られることが確認された。
【0086】
【発明の効果】以上述べてきたように、本発明の方法よ
ると、基板から高品質を保ったまま薄膜単結晶を繰り返
し剥離する事ができ、また、薄膜単結晶太陽電池をモジ
ュール化する際にも、その加工時の損傷或いは劣化を抑
制し使用時においても耐久性の高い太陽電池モジュール
を低コストで歩留まり良く製造する事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】剥離工程を説明するための摸式図であり、a)
は剥離中の状態を示す模式的な断面図であり、b)は
a)に対応する剥離中の状態を示す模式的な上面図であ
る。
【図2】剥離工程を説明するための摸式図であり、a)
は剥離中の状態を示す模式的な断面図であり、b)は
a)に対応する剥離中の状態を示す模式的な上面図であ
り、c)は剥離後の薄膜単結晶の平面図である。
【図3】薄膜単結晶シリコン太陽電池を製造する工程の
一例の概略を示す断面図である。
【図4】ダイヤモンド構造を持つ結晶の単位格子を示す
模式的な透視断面図である。
【図5】a)は{100}にカットしたウェファー
({100}ウェファー)を上面から見た摸式図であ
り、b)は{111}にカットしたウェファー({11
1}ウェファー)を上面から見た摸式図である。
【図6】{100}にカットしたウェファー({10
0}ウェファー)を上面から見た摸式図である。
【図7】剥離工程の一例の説明するための摸式図であ
り、a)は剥離中の状態を示す模式的な断面図であり、
b)はa)に対応する剥離中の状態を示す模式的な上面
図である。
【図8】本発明の実施例にかかる太陽電池モジュールの
摸式図であり、a)は断面図、b)は上面図である。
【図9】波形に加工した屋根材一体型太陽電池モジュー
ルを示す摸式図であり、(a)は斜視図、(b)は
(a)に示す斜視図のA−A’断面図である。
【図10】平板型の屋根材一体型太陽電池モジュールを
示す摸式図であり、(a)は斜視図、(b)は(a)に
示す斜視図のA−A’断面図である。
【符号の説明】
101 基板 102 剥離層 103 薄膜単結晶層 104 シート部材 105 剥離ローラー 106 オリエンテーションフラット 107 剥離の最前線 201 基板 202 剥離層 203 薄膜単結晶層 204 平板状部材(シート部材) 205 剥離ローラー 206 オリエンテーションフラット 207 剥離の最前線 208 剥離後の薄膜単結晶 209 ヒビ 301 基板 302 多孔質層 303 第1の単結晶層 304 第2の単結晶層 305 反射防止層 306 グリッド電極 307 裏面電極 308 再生された基板 401 格子の表面にある原子 402 格子の内部にある原子 403 格子定数 404 共有結合 405 {100}面 406 {111}面 407 {111}面 408 <110>方向 409 <110>方向 501 {100}ウェファー 502 オリエンテーションフラット<110> 503 <110>方向 504 ヒビの入り難い角度 505 {111}ウェファー 506 オリエンテーションフラット<110> 507 <110>方向 508 ヒビの入り難い角度 601 {100}ウェファー 602 オリエンテーションフラット<100> 603 <100>方向 604 ヒビの入り難い角度 701 基板 702 薄膜単結晶層 703 石英ガラス支持板 704 分離用楔 705 先端除去部 706 テーパー部 707 剥離の最前線 801 シート部材(EVA) 802 透明電極 803 薄膜単結晶シリコンを含む太陽電池 804 導電性接着剤 805 導電性基板 806 充填材 807 表面保護材 808 絶縁層 809 バッキングプレート(補強板) 901 表面保護材 902 光起電力素子 903 充填材 904 補強板 1001 表面保護材 1002 光起電力素子 1003 充填材 1004 補強板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩根 正晃 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 岩▲崎▼ 由希子 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 浮世 典孝 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一部に薄膜単結晶を有する光
    起電力素子を用いた可撓性を有する太陽電池モジュール
    であって、該モジュール固有の撓み易い方向が、該薄膜
    単結晶の最もへき開しやすい方向と一致していないこと
    を特徴とする太陽電池モジュール。
  2. 【請求項2】 少なくとも一部に薄膜単結晶を有する光
    起電力素子を用いた可撓性を有する太陽電池モジュール
    であって、該モジュールの薄膜単結晶を有する領域の少
    なくとも一部が塑性変形しており、該塑性変形の方向が
    該薄膜単結晶の最もへき開しやすい方向と一致していな
    いことを特徴とする太陽電池モジュール。
  3. 【請求項3】 前記薄膜単結晶の結晶構造がダイヤモン
    ド型であることを特徴とする請求項1又は2に記載の太
    陽電池モジュール。
  4. 【請求項4】 前記薄膜単結晶の結晶構造がせん亜鉛鉱
    型であることを特徴とする請求項1又は2に記載の太陽
    電池モジュール。
  5. 【請求項5】 前記薄膜単結晶が、基板の表面に剥離層
    と薄膜単結晶層をこの順序で形成し、該薄膜単結晶層の
    表面又は該薄膜単結晶層の表面に付加的に形成した層の
    表面に可撓性を有する平板状部材を貼り付け、該平板状
    部材を湾曲させる様に力を加えて基板から剥離すること
    によって作製した薄膜単結晶であることを特徴とする請
    求項1乃至4に記載の太陽電池モジュール。
  6. 【請求項6】 前記薄膜単結晶が、少なくとも研磨工程
    を有する方法により作製された薄膜単結晶であることを
    特徴とする請求項1乃至4に記載の太陽電池モジュー
    ル。
  7. 【請求項7】 前記薄膜単結晶が、少なくともエッチン
    グ工程を有する方法により作製された薄膜単結晶である
    ことを特徴とする請求項1乃至4に記載の太陽電池モジ
    ュール。
  8. 【請求項8】 前記モジュール固有の撓み易い方向と前
    記薄膜単結晶の最もへき開しやすい方向とのなす角が5
    度以上であることを特徴とする請求項1に記載の太陽電
    池モジュール。
  9. 【請求項9】 前記モジュール固有の撓み易い方向と前
    記薄膜単結晶の最もへき開しやすい方向とのなす角が1
    0度以上であることを特徴とする請求項1に記載の太陽
    電池モジュール。
  10. 【請求項10】 前記塑性変形の方向と前記薄膜単結晶
    の最もへき開しやすい方向とのなす角が5度以上である
    ことを特徴とする請求項2に記載の太陽電池モジュー
    ル。
  11. 【請求項11】 前記塑性変形の方向と前記薄膜単結晶
    の最もへき開しやすい方向とのなす角が10度以上であ
    ることを特徴とする請求項2に記載の太陽電池モジュー
    ル。
  12. 【請求項12】 少なくとも一部に薄膜単結晶を有する
    光起電力素子を用いた可撓性を有する太陽電池モジュー
    ルの製造方法であって、該モジュール固有の撓み易い方
    向が、該薄膜単結晶の最もへき開しやすい方向と一致し
    ないように、該薄膜単結晶を配列することを特徴とする
    太陽電池モジュールの製造方法。
  13. 【請求項13】 少なくとも一部に薄膜単結晶を有する
    光起電力素子を用いた可撓性を有する太陽電池モジュー
    ルの製造方法であって、該モジュールの薄膜単結晶を有
    する領域の少なくとも一部を塑性変形する工程を有し、
    該塑性変形の方向が該薄膜単結晶の最もへき開しやすい
    方向と一致しないように、該塑性変形を行うことを特徴
    とする太陽電池モジュールの製造方法。
  14. 【請求項14】 前記薄膜単結晶の結晶構造がダイヤモ
    ンド型であることを特徴とする請求項12又は13に記
    載の太陽電池モジュールの製造方法。
  15. 【請求項15】 前記薄膜単結晶の結晶構造がせん亜鉛
    鉱型であることを特徴とする請求項12又は13に記載
    の太陽電池モジュールの製造法。
  16. 【請求項16】 前記薄膜単結晶が、基板の表面に剥離
    層と薄膜単結晶層をこの順序で形成し、該薄膜単結晶層
    の表面または該薄膜単結晶層の表面に付加的に形成した
    層の表面に可撓性を有する平板状部材を貼り付け、さら
    に該平板状部材を湾曲させる様に力を加えて基板から剥
    離することによって前記薄膜単結晶を作製する工程を有
    することを特徴とする請求項12乃至15に記載の太陽
    電池モジュールの製造方法。
  17. 【請求項17】 少なくとも研磨工程を有する方法によ
    って前記薄膜単結晶を作製する工程を有することを特徴
    とする請求項12乃至15に記載の太陽電池モジュール
    の製造方法。
  18. 【請求項18】 少なくともエッチング工程を有する方
    法によって前記薄膜単結晶を作製する工程を有すること
    を特徴とする請求項12乃至15に記載の太陽電池モジ
    ュールの製造方法。
  19. 【請求項19】 前記モジュール固有の撓み易い方向と
    前記薄膜単結晶の最もへき開しやすい方向とのなす角を
    5度以上とすることを特徴とする請求項12に記載の太
    陽電池モジュールの製造方法。
  20. 【請求項20】 前記モジュール固有の撓み易い方向と
    前記薄膜単結晶の最もへき開しやすい方向とのなす角を
    10度以上とすることを特徴とする請求項12に記載の
    太陽電池モジュールの製造方法。
  21. 【請求項21】 前記塑性変形の方向と前記薄膜単結晶
    の最もへき開しやすい方向とのなす角を5度以上とする
    ことを特徴とする請求項13に記載の太陽電池モジュー
    ルの製造方法。
  22. 【請求項22】 前記塑性変形の方向と前記薄膜単結晶
    の最もへき開しやすい方向とのなす角を10度以上とす
    ることを特徴とする請求項13に記載の太陽電池モジュ
    ールの製造方法。
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