JP2001103901A - ドラ焼きなどの菓子の焼成用焼き板 - Google Patents

ドラ焼きなどの菓子の焼成用焼き板

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JP2001103901A JP28819699A JP28819699A JP2001103901A JP 2001103901 A JP2001103901 A JP 2001103901A JP 28819699 A JP28819699 A JP 28819699A JP 28819699 A JP28819699 A JP 28819699A JP 2001103901 A JP2001103901 A JP 2001103901A
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文彦 増田
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 ドラ焼きなどの生地を焼成するときに、生地
の一部が炭化して生成されるかすなどが表面に付着する
ことなく、常に安定した状態で生地が焼成でき、一定の
品質のドラ焼きなどの菓子が製造できる焼き板を提案す
る。 【解決手段】 CuまたはCu合金からなって、ドラ焼
きなど菓子の焼成に供せられる焼き板2であって、この
焼き板の表面にクロムメッキ層21が直接形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はドラ焼きなどの菓子の焼
成用焼き板に係り、詳しくは、ドラ焼きなどのような菓
子の生地を焼成するときに、生地の炭化により生成され
るかすなどが表面に付着することなく、塗布量が大幅に
低減した離型油の下で生地が安定して焼成でき、常に一
定の品質のドラ焼きなどの菓子が製造できる焼成用焼き
板に係る。
【0002】
【従来の技術】従来から、ドラ焼き、カステラ、スポン
ジケ−キ等は小麦粉を主体とした生地を焼成してつくら
れる。この生地の焼成を連続的若しくは間欠的に機械的
手段で行なう場合は、チェンその他の無終端軌道に焼き
板を連続的に連結し、このチェンなどにより移動する焼
き板の上に生地を滴下して加熱源により焼き板に与えら
れる熱量により焼き上げている。通常、ドラ焼きなどを
焼成するときは、焼き板の裏面にガス、電気などの加熱
源が設けられ、この加熱源からの熱によって焼き板は加
熱され、焼き板表面に滴下された生地は焼成される。
【0003】このように焼き板を介在する熱伝達により
生地が焼成されるところから、焼き板としてはCu、A
l等の熱伝導性に優れる材料が用いられている。また、
焼き板の上で生地の主成分のデンプンが焼成されると、
生デンプンは結晶構造を失なって糊化、つまり所謂α化
する。
【0004】デンプンが糊化デンプンになると、アミラ
−ゼによる被分解性が向上し、デンプンは人間が摂取し
易い形に変化するが、一方、粘性が上昇する。このた
め、焼成中に生成した高粘度の糊化デンプンのうちで焼
き板表面との接触部分は、離型剤が介在しないと焼き板
表面に付着し、この付着部分がさらに加熱されると、炭
化して焼き板の表面に炭化かすとして付着して残る。
【0005】このような炭化かすが焼き板表面に付着し
て残っていると、炭化かすが残ったままの焼き板上に生
地が滴下され、加熱、焼成がくり返されることになっ
て、つぎのような問題が生じる。
【0006】(1)、焼きかすが焼き板上に残り、これ
が生地や焼いた菓子につくと、それは不良品になり、焼
き上った菓子の品質のバラツキが大きくなる。
【0007】(2)、焼き板の上に生成する炭化かすは
取り除く必要がある。この炭化かすのを取除くには、連
結している無終端チェンなどから焼き板を取りはずし、
焼き板を一つづつ薬品等で洗浄する。
【0008】しかし、このように洗浄を行なうには、多
大な手間がかかり、洗浄に薬品を使用するため、排水に
は薬品が混入し、そのままでは廃棄できない。
【0009】(3)、ドラ焼きなどの菓子の焼成には、
CuやCu合金からなる焼き板が用いられる。この素材
の焼き板は素材が非常に柔らかいため、付着した焼きか
すをスケッパ−やかす取り装置などで取り除くことにな
ると、スケッパ−などによって焼き板が削られて、表面
に凹凸が発生する。
【0010】このため、従来例のCu又はCu合金の焼
き板では一定の周期のもとに表面研磨が行なわれ、それ
に併せて表面を平坦に修正される。しかし、このような
加工作業には大変手間がかかり、費用もかさみ好ましく
ない。
【0011】このようなところから、焼き板上への自動
的な離型油の塗布方法や自動塗布装置が提案され、実施
されている。また、このような塗布方法や塗布装置で周
期的に離型油が塗布されても、炭化かすの発生および付
着はどうしても起こり、機械的なかす取り装置なども必
要となる。
【0012】ちなみに、特公平3−52937号公報に
は、表面に凹凸模様などを有する焼き板の表面に油付け
する方法やそれを実施する装置が記載されている。この
装置は、焼き板の表面の凹凸模様のあるところに油を滴
下する滴下手段と、この滴下した油を焼き板の表面から
上部に吸引する手段とを具え、滴下した油を流動させ、
このようにして焼き板の表面の全体にわたって油を付着
させ、薄い均一な油膜を形成するように構成されている
ものである。
【0013】しかし、このような油付け装置や、かすと
り装置を取付けると、ドラ焼きの焼き装置そのものの構
造が大型で複雑な構造になり、高価になる。
【0014】このため、経済的な面からしても油塗布装
置やかすとり装置が必要のない焼成装置や焼き板が望ま
しい。
【0015】さらに、油塗布やかすとりなどの工程が省
略できると、コンパクトなドラ焼きなどの焼成装置が実
現できるため、少なくともそれらの工程の頻度が少ない
焼成装置や焼き板が望ましい。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような欠
点を除去解決することを目的とするものであって、具体
的には、Cu又はCu合金から成る焼き板の表面に、塗
布した離型油が長時間にわたって保持でき、炭化かすが
表面に付着しても直ちに除去できる構造のクロムメッキ
層を焼き板表面に直接形成し、このクロムメッキ層の特
性や構造的特徴と焼き板がCu又はCu合金からなるこ
ととを利用して、表面に薄くかつ均一な油膜を形成し、
表面に炭化かすなどがほとんど付着させることなく、ソ
フトな焼きはだを具える菓子を焼成できる焼き板を提案
する。
【0017】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明に係る
焼き板はCuまたはCu合金から構成することによっ
て、ドラ焼きなど菓子の焼成に必要とされる熱量の熱容
量を大きくする一方、この大きな熱容量を有効に利用す
るために、CuまたはCu合金からなる焼き板の表面に
直接クロムメッキ層を形成する。このクロムメッキ層は
一般に装飾などに用いられるクロムメッキ層と異なっ
て、その厚さを厚く構成して、このような構造的特徴に
よって上記課題を解決する。
【0018】なかでも、この課題を解決するためには、
クロムメッキ層の厚さは、少なくとも0.02mm、な
かでも0.02〜0.1mm、とくに、0.03〜0.
04mmが好ましい。
【0019】この厚さは、鉄鋼の上に直接形成する硬質
クロムメッキ層の厚さが0.005〜0.01mm程度
であることと較べると、厚く、その値はオ−ダとしてみ
ると、略々10倍程度になっている。
【0020】そこで、これら手段たる構成ならびにその
作用について図面によって詳しく説明すると、つぎのと
おりである。
【0021】なお、図1は本発明の一つの実施例に係る
焼き板の構造を拡大して示す断面図である。
【0022】図2は図1に示す焼き板の他の例の構造を
示す説明図である。
【0023】図3は図1ならびに図2に示す焼き板を連
結した焼き板列を有する菓子焼成機の説明図である。
【0024】まず、図3において、符号1はチェンなど
の無終端軌道を示す。この無終端軌道1は矢視方向に間
欠または連続的に移動し、この移動の間に後記のとおり
菓子などの生地は焼成される。
【0025】この軌道1には、間隔をおいて、焼き板2
が取付けられ、これら軌道1と焼き板2とによって焼き
板列が形成される。この焼き板列が矢印方向に間欠又は
連続的に駆動されると、その間に、生地供給装置3から
生地4が供給され、この生地4は、電熱、ガスなどの熱
エネルギで加熱する加熱装置5によって加熱される焼き
板2によって、焼成される。
【0026】なお、図3で符号6はあんであり、その上
に焼成された生地4が重ねられて、ドラ焼きなどはつく
られる。
【0027】以上のとおり菓子焼成機の焼き板列を構成
する焼き板2はCu又はCu合金の板状材から構成し、
厚さは5mm内外若しくはそれ以上程度に構成し、その
熱容量を高める。
【0028】すなわち、Cu又はCu合金は熱伝導性に
すぐれる金属である反面、熱容量がきわめて大きい。こ
のため、焼き板2は、無終端軌道1とともに移動する間
に表面温度150℃若しくはそれ以上に加熱されると、
焼き板2の全体にわたって均一に加熱され、大きな熱容
量にもとずいて蓄熱量が高められている。
【0029】このため、焼き板2を介して生地4がソフ
トに焼成されるほか、後にくわしく示すとおり、塗布さ
れた離型油は後記のクロムメッキ層21の微小の空孔を
通じて定常的に離型油が焼き板2の表面に供給できる。
さらに、表面のクロムメッキ層21の硬度はビッカ−ス
硬度で900〜1100であるので、焼きかすなどの除
去のときに、スケッパ−などを用いても、表面が削られ
ることがない。
【0030】なお、加熱機構はいずれの構成もとること
ができるが、ドラ焼きの皮を焼く場合には、図3に示す
ように軌道1の内部などに加熱装置7を設け、下から加
熱できるように構成する。
【0031】以上のとおりに菓子焼成機の中に組込まれ
た焼き板2はつぎのとおり、その表面にクロムメッキ層
21を被着形成する。
【0032】図1ならびに図2に示すとおり、焼き板
2、先にのべたとおり、従来例のように、Cu又はCu
合金から構成する。このCu又はCu合金から成る焼き
板2の表面には、中間層を介在させることなく、クロム
メッキ層21を形成し、Cu又はCu合金から成る焼き
板2の上にクロムメッキ層21を形成し、この二層構造
の焼き板によって生地を焼成する。
【0033】一般に、クロムメッキ層21は、銀白色の
光沢を有し表面が不動態化されているため、装飾のため
に形成されることが多い。一方、クロムメッキ層は水素
の侵入により硬くなるから、耐摩耗性の向上のために鉄
鋼の表面に直接クロムメッキ層を形成して、装飾メッキ
層と異なる硬質クロムメッキ層を形成することが行なわ
れている。これらクロムメッキ層ではメッキ浴の組成も
等しく、メッキ条件も比較的に類似している。
【0034】この点、本発明に係るクロムメッキ層21
はCu又はCu合金の焼き板上に直接形成する。このク
ロムメッキ層21は中間層を介在させることなく直接形
成するために、硬質クロムメッキに近いものともみられ
るが、硬質クロムメッキが鉄鋼の上に形成するのに対
し、クロムメッキ層21は鉄鋼でなくCu又はCu合金
の焼き板の上に形成するものであって、このような二層
構造が本発明の特徴の一つをなしている。
【0035】つまり、クロムメッキ層21の構造は、そ
の厚さが0.02以上、なかでも0.03mm以上のよ
うにきわめて厚いため、微小空孔が適正に分布し、径は
後に示すとおり離型油が毛細管現象により上昇できるよ
うな構造となり、従来の鉄鋼上の硬質クロムメッキ層の
構造に較べて新規な構造である。
【0036】すなわち、クロムメッキ層21は厚く、厚
さ0.02mm以上、なかでも0.02〜0.10mm
のように、一般的に耐摩耗性を目的とする硬質クロムメ
ッキ層(厚さ0.005〜0.01mm程度)に較べ
て、きわめて厚い。また、このように厚くなることにと
もなって、クロムメッキ層21の空孔の数やその径はバ
ランスし、クロムメッキ層21の上で生地4を焼成する
ときに、塗布した離型油が定常的に表面に与えるように
なり、塗布量が大巾に低減できる。
【0037】本発明においては、焼き板2を構成するC
uまたはCu合金は、変形し易い性質をもっているた
め、その上に直接クロムメッキ層21を形成でき、それ
によって密着性が損なわれることがないため、クロムメ
ッキ層そのものは硬質クロムメッキ層に較べてもさらに
厚く形成できる。
【0038】鉄鋼上に直接形成するいわゆる硬質クロム
メッキ層は、ある程度厚く構成できるが、その厚さに自
から限界があり、厚さによって空孔の数、孔径なども調
整できない。
【0039】これに対し、本発明によるクロムメッキ層
21はCu又はCu合金から成る焼き板2の上に直接形
成するが、焼き板2がCu又はCu合金であるため、そ
れが中間層的役割を示す。このため、クロムメッキ層2
1を厚く構成しても、均一な電着性、つまり、均一なつ
きまわり、均一な厚さなどの条件を容易に達成できる。
【0040】一般の硬質クロムメッキは、通常、鉄鋼な
どに用いられ、その上に直接形成されるため、電着性
(つきまわり)が悪く、電流効率が低く、均一なメッキ
層が形成できない。このため、装飾性、光沢などが必要
なときには、Niなどの中間層を介在させて無水クロム
酸を主成分とするサ−ジェント浴でメッキ処理し、厚さ
0.0005mm程度のメッキ層を形成し、耐摩耗性な
どを目的とするときには、装飾性や光沢などはほとんど
失なわれるが、クロムメッキ層を鉄鋼との密着性が損な
われない範囲で厚く構成し耐摩耗性を向上させる。
【0041】これに対し、本発明では、クロムメッキ層
21はこのような制約がなく大幅に厚く構成し、その耐
摩耗性を高めるが、厚さが一層厚く構成されることによ
って、先にのべた均一な油膜形成などの効果を達成す
る。
【0042】すなわち、厚さを増加させると、水素のメ
ッキ層中への析出などで硬度が高められるが、水素のク
ロムメッキ層21への抱き込みがあって、これにともな
って、空孔が形成される。空孔の生成はあまり多く、そ
れがメッキ層を貫通すると、鉄鋼の表面に形成した硬質
クロムメッキ層では腐食が進行し、一方、メッキ層の表
面の凹凸があらわれて平坦性も失なわれるといわれてい
る。
【0043】しかし、菓子生地などの焼成用焼き板で
は、このようなクロムメッキ層21中の空孔や、その表
面の凹凸構造は、薄い離型油膜の形成には有効で炭化か
すの付着を防止でき、硬度の上昇は支障なくスケッパ−
などが使用できる。
【0044】すなわち、クロムメッキ層21でもその形
成の段階においてどうしても水素の抱き込みがあり空孔
が生じる。しかし、本発明では、焼き板2がCuであ
り、Cu合金であるから、耐食性の劣化はそれほど問題
にならない。
【0045】空孔も、クロムメッキ層21の厚さがきわ
めて厚いことから、空孔が適度に全体にわたって分布
し、これによって長時間(通常の5倍程度)にわたり離
型効果が保持でき、離型油の消費量を大巾に低減でき
る。
【0046】更に詳しくのべると、離型油を塗布したと
きに、離型油がクロムメッキ層21の表面にとどまるこ
となく、表面から空孔内に入る。とくに、クロムメッキ
層21の表面に塗布された離型油は粘性が低下し、各空
孔に円滑に入る。この空孔内に入った離型油はさらに加
熱される。Cu又はCu合金の焼き板2を介して加熱さ
れるため、菓子生地の焼成温度が150〜200℃前後
であっても、空孔内にためられている離型油の温度はそ
れより高くなり、大巾に粘性を失なった離型油は、要す
るに毛細管現象により上昇し、これが序々にクロムメッ
キ層の表面に浸出して、常に均一できわめて薄い油膜が
形成できる。
【0047】このような空孔による毛細管現象を利用し
た均一な油膜の形成機構を利用するのには、本発明のよ
うに、クロムメッキ層21と焼き板2との間に中間層の
介在がなく直接接触しているのが好ましい。すなわち、
焼き板2そのものがきわめて熱伝導性に優れるCuまた
はCu合金であり、熱容量もきわめて大きいため、空孔
から入った離型油は焼き板2の保有熱により直接加熱さ
れ、きわめて細い通路をなす空孔を通って上にのべた通
り、上昇し浸出することになる。
【0048】
【実施例】図1に示すとおり実施例としてCu合金の焼
き板をつくり、その上にクロムメッキ層を直接形成し
た。さらに、比較例として同様に同じ組成のCu合金の
焼き板の上にクロムメッキ層を直接形成した。
【0049】実施例ならびに比較例はともに同じ組成の
サ−ジェント浴(無水クロム酸250g/l、硫酸2.
5g/l)を用い、実施例は浴温度55℃、電流密度6
1A/dm2、比較例は浴温度45℃、電流密度30A
/dm2の条件でクロムメッキ層を形成した。
【0050】実施例ならびに比較例におけるクロムメッ
キ層の厚さは、めっき層の断面を顕微鏡で測定し、それ
によって求めて実施例では、厚さ0.02、0.03、
0.05、0.10mmとし、比較例では0.01、
0.12mmとした。
【0051】このような各実施例と各比較例の焼き板を
用いて、図3に示す菓子製造機でドラ焼きの皮をつく
り、この際の炭化かすの除去回数と離型油の塗布期間を
しらべた。
【0052】この結果、実施例のかす除去は、一日の生
産において生産終了後に布によってふきとるのみでほと
んどかす作業を別に行なう必要がなく毎日運転できた。
【0053】比較例もほとんど同じ傾向であった。しか
し、厚さ0.01mmの場合は、他に較べると、毎日の
運転において、スケッパ−によらなければ除去できない
炭化かすが日によって生成することがあり、この除去に
よって表面のクロムメッキ層が剥離することがあり、密
着性で支障があった。また、厚さ0.12mmの場合
は、クロムメッキ層の表面に微小な亀裂が入り易かっ
た。
【0054】次に、塗布期間について、同一条件で用い
たCu合金から成る焼き板のときの塗布期間を1倍とし
て比較してみたところ、実施例において、厚さ0.0
2、0.03mmの場合は5倍程度となり、厚さをふや
すと、5.5倍まで上昇させることができた。
【0055】比較例において、厚さ0.01mmでは
3.1倍、厚さ0.12mmは5.5倍であった。
【0056】
【発明の効果】以上のように、本発明は、菓子生地など
の焼成に供せられる焼き板であって、この焼き板はCu
またはCu合金からなっている。また、この組成の焼き
板の上に直接クロムメッキ層が形成され、とくに、この
クロムメッキ層を0.02〜0.10mmのようにきわ
めて厚く被着形成する。
【0057】このようにきわめて厚いクロムメッキ層の
構造的特徴をもつ一方、この構造的特徴をクロムメッキ
層がもち、併せて、焼き板がCuまたはCu合金からな
って熱伝導性にすぐれ熱容量の大きく、さらに、クロム
メッキ層が焼き板上に直接形成されている。
【0058】このため、表面に塗布された離型油は一旦
クロムメッキ層の微細な空孔を介して吸収されて蓄蔵さ
れ、この一旦蓄蔵された離型油が毛細管現象により序々
に上昇して表面に浸出し、円滑な離型効果が長期間にわ
たって維持できる。したがって、炭化かすなどの除去装
置や離型油の塗布装置を取付ける必要もなく、焼き板な
どを取外して洗浄することもなく、炭化かすが表面に付
着してもふきとる程度で除去できる。
【0059】また、図2に示す凹凸模様22のついた焼
き板2であっても、離型油をほとんど塗布しなくとも生
地を焼成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一つの実施例に係る焼き板の構造を拡
大して示す断面図である。
【図2】図1に示す焼き板の他の例の構造を示す説明図
である。
【図3】図1ならびに図2に示す焼き板を連結した焼き
板列を有する菓子焼成機の説明図である。
【符号の説明】
1 無終端軌道 2 焼き板 3 生地供給装置 4 生地 5 加熱装置 21 クロムメッキ層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 CuまたはCu合金からなって、ドラ焼
    きなど菓子の焼成に供せられる焼き板であって、この焼
    き板の表面にクロムメッキ層が直接形成されて成ること
    を特徴とするドラ焼きなどの菓子の焼成用焼き板。
  2. 【請求項2】 前記クロムメッキ層の厚さが0.02m
    m以上であることを特徴とする請求項1記載のドラ焼き
    などの菓子の焼成用焼き板。
  3. 【請求項3】 前記クロムメッキ層の厚さが0.02〜
    0.10mmであることを特徴とする請求項1記載のド
    ラ焼きなどの菓子の焼成用焼き板。
  4. 【請求項4】 前記クロムメッキ層の厚さが0.03〜
    0.04mmであることを特徴とする請求項1記載のド
    ラ焼きなどの菓子の焼成用焼き板。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009279350A (ja) * 2008-05-26 2009-12-03 Masdac Co Ltd 焼き板の自動洗浄装置
US9808017B2 (en) 2011-02-25 2017-11-07 Kraft Foods R&D, Inc. Food product with a moulded body

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JP2009279350A (ja) * 2008-05-26 2009-12-03 Masdac Co Ltd 焼き板の自動洗浄装置
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