JP2001102791A - 電磁波遮蔽パネル及びその製造方法ならびに同パネルを備えた画像表示装置 - Google Patents

電磁波遮蔽パネル及びその製造方法ならびに同パネルを備えた画像表示装置

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JP2001102791A
JP2001102791A JP28152699A JP28152699A JP2001102791A JP 2001102791 A JP2001102791 A JP 2001102791A JP 28152699 A JP28152699 A JP 28152699A JP 28152699 A JP28152699 A JP 28152699A JP 2001102791 A JP2001102791 A JP 2001102791A
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film
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wave shielding
optical film
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Minoru Hanaoka
実 花岡
Keiji Oda
啓二 小田
Shizuo Hirano
静雄 平野
Akihiro Mochizuki
明廣 望月
Masami Itagaki
正美 板垣
Shigeru Yamaguchi
茂 山口
Masaaki Sekiguchi
正昭 関口
Kihachiro Ishiguro
喜八郎 石黒
Akira Hiruma
明 比留間
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SHIYOURITSU PLAST KOGYO KK
Kuraray Co Ltd
Pioneer Corp
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SHIYOURITSU PLAST KOGYO KK
Kuraray Co Ltd
Pioneer Electronic Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】製造工数の削減、画像表示装置に用いて画質向
上を図ることが可能な電磁波遮蔽パネル及びその製造方
法ならびに同パネルを備えた画像表示装置を提供する。 【解決手段】ポリカーボネート基材がアクリル系樹脂と
親和性が高いことに着目し、光学フィルム13としてA
R/AGポリカーボネートを使用し、従来、この光学フ
ィルムを樹脂製の基板11に貼り合わせるときに使用し
ていた接着剤を使用せずに、光学フィルム及び導電メッ
シュ12を樹脂製の基板11に熱プレス機によって熱融
着させ、1工程で一体成形を行う。熱融着させる方法
に、樹脂製の基板をアクリル薄膜111でコーティング
して行う方法とアクリルフィルム15を重ねて行う方法
がある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁波遮蔽パネル
及びその製造方法ならびに同パネルを備えた画像表示装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、大型かつ薄型のカラー表示装置と
して、プラズマディスプレイパネル(PDP)が脚光を
浴びてきた。図8に従来におけるPDPの構造の一例を
示す。図8に示すように、PDPは、放電空間81を挟
んで対向配置された一対のガラス基板(表面ガラス基板
82、背面ガラス基板83)の内側に交差する電極群
(サスティン電極及びアドレス電極であって、いずれも
図示せず)を設け、各電極の交差部で放電セルを構成す
ることにより、選択的に発光させるしくみになってい
る。このように構成されたPDPは、前面に開口を持つ
筐体(図示省略)に収納され、開口には透明な樹脂等で
形成された電磁波遮蔽パネル84が開口を塞ぐように取
付けられている。
【0003】PDPは、プラズマ状態に励起した混合希
ガスに高電圧を印加して放電させるため、この放電を断
続的に繰り返して発光及び非発光させて表示する場合、
放電による電流が瞬間的に断続することで、妨害電磁波
とプラズマ状態の陰、陽イオン物質の摩擦または接触に
より高電圧が発生し、これにより電磁波ノイズが発生す
る。このため、上述した電磁波遮蔽パネル84の裏面に
電磁波を遮断するためのメッシュ状の導電体(導電メッ
シュ)を接着剤を用いて固着し、導電体がPDPの前面
の表面ガラス基板82に対面するようにしてPDPから
発生した電磁波ノイズが外部に漏洩することを防止して
いる。
【0004】図9に上述した電磁波遮蔽パネル84の概
略断面構造が示されている。図9に示すように、電磁波
遮蔽パネル84は、アクリル樹脂板841をベースと
し、PDP本体と対向する側には、電磁波遮蔽効果を有
する例えばポリエステル樹脂に金属メッキを施して成る
導電メッシュ842、両側にはAR(Anti Reflectio
n:反射防止)フィルムまたはAG(Anti Glare:防
眩、ぎらつき防止)フィルムから成る光学フィルム84
3が接合されて構成されている。また、銅箔テープ84
4を筐体に接続することによって、PDP内部で発生し
た電磁波をシールドしている。
【0005】このような電磁波遮蔽パネルを製造するの
に、従来は、ベースとなるアクリル樹脂板841に導電
メッシュ842を熱プレス機で接合する工程と、導電メ
ッシュ842が接合されたアクリル樹脂板841に、接
着剤845付きの光学フィルム845をフィルム貼り合
せ機で貼り合せる工程との、2つの工程が必要となって
いた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したように従来の
電磁波遮蔽パネルは、その製造工法として、熱プレス工
程と貼り合わせ工程との2工程を必要とし、そのために
かかる労力の他、付帯設備も大きくなり低価格化等が困
難であった。また、光学フィルムの貼り合わせに接着剤
845を使用しているため、表面にうねりが生じたり気
泡が発生するなど、パネルの平面性等に悪影響を及ぼ
し、画質が低下するといった問題を招いていた。特に、
この平面性等の悪化は、高精細の表示が要求されるPD
Pでは致命的な欠陥を招くことになるため、重要な解決
課題となっていた。
【0007】本発明は上記課題を解決するためになされ
たものであり、例えば、工数削減ならびに画像表示装置
に用いて画質の向上を図ることが可能な電磁波遮蔽パネ
ル及びその製造方法、同パネルを備えた画像表示装置を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の電磁波遮蔽パネルは、樹脂製の基
板と、導電メッシュと、光学フィルムとを熱プレスによ
り、接着剤を使用することなく一体に融着したことを特
徴とする。また、請求項2に記載の電磁波遮蔽パネル
は、請求項1に記載の同パネルにおいて、上記基板は、
近赤外線吸収剤を含むアクリル系樹脂板であり、上記光
学フィルムは、ポリカーボネートフィルムであることを
特徴とする。
【0009】請求項3に記載の電磁波遮蔽パネルは、表
面に軟質の樹脂の薄膜が形成された樹脂製の基板と、上
記薄膜中に埋め込まれた導電メッシュと、上記基板の少
なくとも一面側に接着剤を使用することなく貼り合わさ
れた光学フィルムと、を備えたことを特徴とする。ま
た、請求項4に記載の電磁波遮蔽パネルは、請求項3に
記載の同パネルにおいて、上記基板は、近赤外線吸収剤
を含むアクリル系樹脂板であり、上記薄膜は、上記基板
より分子量の低いアクリル薄膜であり、上記光学フィル
ムは、ポリカーボネートフィルムであることを特徴とす
る。
【0010】請求項5に記載の電磁波遮蔽パネルは、樹
脂製の基板と、上記基板より軟質の樹脂製フィルムと、
導電メッシュと、上記基板の少なくとも一面側に接着剤
を使用することなく貼り合わされた光学フィルムとを備
えたことを特徴とする。また、請求項6に記載の電磁波
遮蔽パネルは、請求項5に記載の同パネルにおいて、上
記基板は近赤外線吸収剤を含むアクリル系樹脂板であ
り、上記樹脂フィルムは上記基板より分子量の低いアク
リル薄膜であり、上記光学フィルムはポリカーボネート
フィルムであることを特徴とする。
【0011】請求項7に記載の電磁波遮蔽パネルの製造
方法は、画像表示装置の前面に配設される画像表示装置
用電磁波遮蔽パネルの製造方法であって、樹脂製の基板
の表面に、上記基板より軟質の樹脂の薄膜を形成する工
程と、上記基板の一方の面に形成された薄膜上に導電メ
ッシュを重ね合わせる工程と、上記導電メッシュ上及び
上記基板における他方の面の少なくとも一方に光学フィ
ルムを重ね合わせる工程と、上記重ね合わされた基板、
導電メッシュおよび光学フィルムを熱プレスにより接着
剤を使用せずに一体に融着する工程と、を有することを
特徴とする。また、請求項8に記載の電磁波遮蔽パネル
の製造方法は、請求項7に記載の同方法において、上記
基板は近赤外線吸収剤を含むアクリル系樹脂であり、上
記薄膜は上記基板より分子量の低いアクリル薄膜であ
り、上記光学フィルムはポリカーボネートフィルムであ
ることを特徴とする。更に、請求項9に記載の電磁波遮
蔽パネルの製造方法は、請求項7に記載の同方法におい
て、上記薄膜を形成する工程は、ディッピング薄膜製法
であることを特徴とする。
【0012】請求項10に記載の電磁波遮蔽パネルの製
造方法は、画像表示装置の前面に配設される画像表示装
置用電磁波遮蔽パネルの製造方法であって、樹脂製の基
板、上記基板より軟質の樹脂フィルム、導電メッシュ及
び光学フィルムを重ね合わせる工程と、上記重ね合わさ
れた基板、樹脂フィルム、導電メッシュ及び光学フィル
ムを熱プレスにより接着剤を使用せずに一体に融着する
工程と、を有することを特徴とする。また、請求項11
に記載の電磁波遮蔽パネルの製造方法は、請求項10に
記載の同方法において、上記基板は近赤外線吸収剤を含
むアクリル系樹脂板であり、上記樹脂フィルムは上記基
板より分子量の低いアクリル薄膜であり、上記光学フィ
ルムはポリカーボネートフィルムであることを特徴とす
る。
【0013】請求項12に記載の電磁波遮蔽パネルの製
造方法は、画像表示装置の前面に配設される画像表示装
置用電磁波遮蔽パネルの製造方法であって、樹脂製の基
板、導電メッシュ及び光学フィルムを重ね合わせる工程
と、上記重ね合わされた基板、導電メッシュ及び光学フ
ィルムを熱プレスにより接着剤を使用せずに一体に融着
する工程と、からなることを特徴とする。また、請求項
13に記載の電磁波遮蔽パネルの製造方法は、請求項1
2に記載の同方法において、上記基板は近赤外線吸収剤
を含むアクリル系樹脂板であり、上記光学フィルムはポ
リカーボネートフィルムであることを特徴とする。ま
た、請求項14に記載の電磁波遮蔽パネルの製造方法
は、請求項7乃至13のいずれかに記載の上記熱プレス
により一体に融着する工程において、上記基板の軟化点
より高く上記光学フィルムの軟化点より低い環境温度の
下で行うことを特徴とする。
【0014】請求項15に記載の電磁波遮蔽パネルの製
造方法は、請求項7乃至14のいずれかに記載の同方法
において、上記熱プレスにより一体に融着する工程は、
温度110℃ないし140℃の範囲内、圧力3.0kg
/cm2ないし5.0kg/cm2の範囲内の下で行わ
れることを特徴とする。
【0015】請求項16に記載の画像表示装置は、樹脂
製の基板と、導電メッシュと、光学フィルムとを熱プレ
スにより接着剤を使用することなく一体に融着した電磁
波遮蔽パネルを備えたことを特徴とする。
【0016】本発明は、ポリカーボネート基材とアクリ
ル系樹脂が親和性を有することに着目し、光学フィルム
を樹脂板に貼り合わせるときに接着剤を使用することな
く、光学フィルム及び導電メッシュを樹脂製の基板に熱
プレス機により熱融着させる、いわば同時一体成形を特
徴とするものである。製造方法としては、樹脂製の基板
に薄膜をコーティングして熱プレスする方法と、アクリ
ルフィルムを重ねて熱プレスする方法の2種類あり、ま
た、アクリル樹脂製の基板の特性によっては導電メッシ
ュをその基板に直接埋め込んだり、あるいは画像表示装
置の表示画面と対向する側に光学フィルムを不要とする
こともできる。
【0017】このことにより、従来の接着剤を使用した
場合に比べてパネル表面の平面性がよくなり、結果的に
画質の向上が図れる。また、従来、製造に2工程要して
いたものが、導電メッシュと光学フィルムを熱融着させ
る1工程で済むため、工数削減に伴うコスト低減ならび
に付帯設備の削減に寄与する。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。図1は、本実施形態に係る電磁波遮
蔽パネルの縦断面構造を示す断面図である。同図におい
て、本実施形態の電磁波遮蔽パネルは、透明な樹脂製の
基板11、導電メッシュ12、光学フィルム13、銅箔
テープ14を備えて構成されている。樹脂製の基板11
は、近赤外線吸収剤を含むアクリル系樹脂板であり、3
mm程度の厚みに設定されている。樹脂製の基板11の
表面には軟質のアクリル系樹脂の薄膜111がコーティ
ングされ、基板11の下面側に設けられた薄膜111と
光学フィルム13との間には、導電メッシュ12が埋設
されている。導電メッシュ12は、ポリエステル樹脂メ
ッシュの表面に金属メッキを施すことで電磁波を遮蔽す
る効果を発揮する構造となっている。また、光学フィル
ム13は、ポリカーボネート系のAR(anti reflectio
n:反射防止)フィルムまたはAG(anti glare:防
眩、ぎらつき防止)フィルムが用いられている。尚、本
発明の実施例では、PDP画面の対向位置側にAGフィ
ルムを、その反対位置側にARフィルムを用いている。
【0019】尚、樹脂製の基板11が十分な剛性を有し
ている場合には、ニュートンリングが発生する可能性が
低い。従って、PDP画面に対向位置する側へのAGフ
ィルム13の重ね合わせが不要となる場合もある。図1
に示す実施形態の変形例として電磁波遮蔽パネルの縦断
面構造を図2に示す。他は図1に示す実施形態と同様で
ある。
【0020】図6は、図1、図2に示す電磁波遮蔽パネ
ルの製造工程を示す縦断面図である。まず、樹脂製の基
板11の表面にその基板11より軟質のアクリル系樹脂
の薄膜111を形成する(図6(a))。ここで、この
薄膜111の製法としてディップ製法を用いている。す
なわち、ポリマーとして液状になっている樹脂(液状樹
脂)中に基板11を浸し、所定時間経過後その基板11
を静かに空中に引き上げると、分子間の引力等の作用を
受けて、基板11の表面に厚み20〜50μmm程度の
薄膜が付着する。そしてポリマーとして順応させるため
に熱をかけることにより、上記の付着した薄膜は、基板
11の表面に一体化した薄膜111となる。
【0021】次に、樹脂製の基板11の一方の面に形成
された薄膜111上に導電メッシュ12を重ね合わせる
(図6(b))。更に、導電メッシュ12上及び樹脂製
の基板11の他方の面の一方、あるいは両方に光学フィ
ルム13を重ね合わせる(図6(c))。そして、重ね
合わされた樹脂製の基板11、導電性メッシュ12、光
学フィルム13を熱プレス用の金型(図中、斜線で示
す)の中に入れ、熱圧により接着剤を使用せずに一体に
融着する(図6(d))。尚、図6(d)は、基板11
の上面側と下面側の両方に光学フィルム13を設けた場
合の構造を示している。
【0022】ここで、熱プレス時における温度条件と加
圧条件について説明する。温度条件としては、薄膜11
1の軟化点より高く、かつ、ポリカーボネート系AR
(AG)フィルム13の軟化点より低い環境温度の下で
行われる。より具体的には、環境温度を110℃〜14
0℃の範囲内に設定している。このように環境温度を1
10℃〜140℃の範囲内に設定すると、基板11及び
アクリル薄膜111の軟化点より高く、かつ、ポリカー
ボネート系AR(AG)フィルム13の軟化点より低い
温度に設定することが可能となり、基板11とアクリル
薄膜111及びフィルム13の融着性を向上させること
が可能となる。
【0023】熱プレス時の加圧条件は、圧力3.0kg
/cm2〜5.0kg/cm2の範囲内に設定される。
ここで、仮に従来技術を用いて、樹脂製の基板11、導
電メッシュ12、光学フィルム13等の各材料を接着剤
を用いて接着することとすると、それぞれの間に気泡が
入る場合があり、この気泡を抜くためにある程度の高圧
力でプレスすることが必要であった。しかし、あまり大
きくすれば設備が大掛かりとなって従来使用していたプ
レス機では対応できなくなる恐れがあった。これに対
し、本実施形態の加圧条件、すなわち上記の圧力3.0
kg/cm2〜5.0kg/cm2の範囲内に選定する
と、従来からあるプレス機を用いても、基板11と導電
メッシュ12及び光学フィルム13等の各材料間の気泡
を十分に抜くことが可能となり、付帯設備の増加等も防
止することができる。更に、接着剤も不要となる。
【0024】次に、本発明の他の実施形態に係る電磁波
遮蔽パネルの構造を、図3、図4の縦断面図に基づいて
説明する。図3、図4において、図1、図2と同一番号
が付された個所は図1、図2のそれと同じとする。尚、
図1、図2に示した先の実施形態との差異を述べると、
先の実施形態においてアクリル薄膜コーティングしてい
る部分(樹脂薄膜111)を、本実施形態ではアクリル
フィルム15で代替した構造となっている。つまり、先
の実施形態では、ディッピング製法によって薄膜111
を形成しているが、本実施形態では、予め薄いシート状
に成形されたアクリルフィルム15を用いている。導電
メッシュ12は、PDP表示画面と対向して位置するア
クリルフィルム15に埋め込まれる。導電メッシュ12
にある光学フィルム(AGフィルム)13はあってもな
くても良く、図1、図2に示す実施形態同様、ニュート
ンリングの発生状況によりその必要性が異なる。尚、光
学フィルム13を必要とする例を図3に、必要としない
例を図4に示している。
【0025】製造方法は、図7に示すとおりである。す
なわち、まず、樹脂製の基板11に、この基板11より
軟質のアクリルフィルム15を重ね合わせ(図7
(a))、かつ、導電メッシュ12及びポリカーボネー
トARフィルム13を重ね合わせる(図7(b))。そ
して、重ね合わされた樹脂製の基板11、アクリルフィ
ルム15、導電メッシュ12及びポリカーボネートAR
フィルム13を熱プレスにより接着剤を使用せずに一体
に融着する(図7(c))。ここで示す実施形態では、
図6に示す薄膜コーティングのための工程が省略され
る。
【0026】本発明の更に他の実施形態における電磁波
遮蔽パネルの断面構造を図5に示す。図5において、図
3、図4に示す実施形態と同一番号の付された個所は図
3、図4のそれと同じとする。ここでは、樹脂製の基板
11として、押し出し板等の比較的硬度の低い、いわゆ
る軟化点の低い材料が使用されている。この場合、その
基板11に導電メッシュ12を直接埋め込むことが可能
となる。尚、基板11と導電メッシュ12との間にアク
リルフィルム15を介さない例が示されている。但し、
図1乃至図4に示す実施形態と比べて埋め込みが浅くな
る場合があるため、導電メッシュ12の網目の部分を保
護するのに導電メッシュ12の外側にアクリルフィルム
15が設けられている。但し、導電メッシュ12の外側
にあるアクリルフィルム15の代りに光学フィルム13
(AGまたはARフィルム)を使用してもよい。特に、
押し出し板の場合、硬度が低いためにニュートンリング
が発生しやすい。この場合には、AGフィルム13を使
用することが好ましい。
【0027】以上説明のように本発明は、光学フィルム
にアクリル樹脂と親和性の高いポリカーボネート基材を
用い、光学フィルムとアクリル樹脂基板と導電メッシュ
との接合を、接着剤を使用することなく熱プレスの1工
程で製造することにより、工数削減ならびにPDP等画
像表示装置の画質の向上をはかったものである。尚、本
発明実施形態では画像表示装置として最近大型化が進む
PDPのみ例示して説明したが、これに限定されるもの
でなく、液晶等他のフラットパネルディスプレイにも同
様に応用できる。また、製造工程の説明において、温度
及び加圧条件は一例を示したにすぎず、使用する材料の
特性により条件は種々設定される。
【0028】
【発明の効果】以上説明のように本発明は、光学フィル
ムにアクリル樹脂と親和性の高いポリカーボネートを用
い、光学フィルムとアクリル樹脂基板と導電メッシュと
の接合を、接着剤を使用することなく熱プレスの1工程
で製造することを特徴とするものである。このように、
熱プレス工程1回で電磁波遮蔽パネルを製造できるた
め、工数が削減でき、その分コスト低減に寄与する。ま
た、接着剤を必要としないため、平面性が良くなること
から、結果的に画像表示装置の画質向上がはかれ、特に
高精細のPDPに使用して顕著な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る電磁波遮蔽パネルの
縦断面構造を示す断面図である。
【図2】図1に示す実施形態の変形例に係る電磁波遮蔽
パネルの縦断面構造を示す断面図である。
【図3】本発明の他の実施形態に係る電磁波遮蔽パネル
の縦断面構造を示す断面図である。
【図4】図3に示す実施形態の変形例に係る電磁波遮蔽
パネルの縦断面構造を示す断面図である。
【図5】本発明の更に他の実施形態に係る電磁波遮蔽パ
ネルの縦断面構造を示す断面図である。
【図6】図1、図2に示す本発明の一実施形態に係る電
磁波遮蔽パネルの製造方法を示す工程図である。
【図7】図3、図4に示す本発明の他の実施形態に係る
電磁波遮蔽パネルの製造方法を示す工程図である。
【図8】PDPの概略構造を示す図である。
【図9】従来の電磁波遮蔽パネルの縦断面構造を示す断
面図である。
【符号の説明】
11…樹脂製の基板(近赤外線吸収剤含有アクリル系樹
脂板) 12…導電メッシュ 13…光学フィルム(AR/AGポリカーボネート) 14…銅箔テープ 15…樹脂フィルム(アクリルフィルム) 111…アクリルの薄膜
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年11月26日(1999.11.
26)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G09F 9/00 309 G09F 9/00 309A (72)発明者 花岡 実 埼玉県鶴ヶ島市富士見6丁目1番1号 パ イオニア株式会社内 (72)発明者 小田 啓二 埼玉県鶴ヶ島市富士見6丁目1番1号 パ イオニア株式会社内 (72)発明者 平野 静雄 埼玉県鶴ヶ島市富士見6丁目1番1号 パ イオニア株式会社内 (72)発明者 望月 明廣 新潟県北蒲原郡中条町倉敷町2番28号 株 式会社クラレ内 (72)発明者 板垣 正美 新潟県北蒲原郡中条町倉敷町2番28号 株 式会社クラレ内 (72)発明者 山口 茂 新潟県北蒲原郡中条町赤川3696番 クラレ 新潟化成株式会社内 (72)発明者 関口 正昭 埼玉県川越市大字福田字長田160−1 昭 立プラスチックス工業株式会社内 (72)発明者 石黒 喜八郎 埼玉県川越市大字福田字長田160−1 昭 立プラスチックス工業株式会社内 (72)発明者 比留間 明 埼玉県川越市大字福田字長田160−1 昭 立プラスチックス工業株式会社内 Fターム(参考) 2H048 CA04 CA09 CA11 CA12 CA19 CA25 4F100 AK01A AK01C AK01D AK25A AK25D AK45C AR00B AR00C BA03 BA04 BA10A BA10C BA10D BA26 CA30A DC15B DC15C DC16B DC16C EC032 EH902 EJ202 GB41 JA07A JA07D JD08 JG01B JG01C JK13D JK15 JL00 JL02 YY002 5E321 AA04 BB25 BB41 CC11 GH01 5G435 AA16 AA17 BB06 GG33 HH02 HH12 KK07

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂製の基板と、導電メッシュと、光学
    フィルムとを熱プレスにより、接着剤を使用することな
    く一体に融着したことを特徴とする電磁波遮蔽パネル。
  2. 【請求項2】 前記基板は、近赤外線吸収剤を含むアク
    リル系樹脂板であり、前記光学フィルムは、ポリカーボ
    ネートフィルムであることを特徴とする請求項1に記載
    の電磁波遮蔽パネル。
  3. 【請求項3】 表面に軟質の樹脂の薄膜が形成された樹
    脂製の基板と、前記薄膜中に埋め込まれた導電メッシュ
    と、前記基板の少なくとも一面側に接着剤を使用するこ
    となく貼り合わされた光学フィルムと、を備えたことを
    特徴とする電磁波遮蔽パネル。
  4. 【請求項4】 前記基板は、近赤外線吸収剤を含むアク
    リル系樹脂板であり、前記薄膜は、前記基板より分子量
    の低いアクリル薄膜であり、前記光学フィルムは、ポリ
    カーボネートフィルムであることを特徴とする請求項3
    に記載の電磁波遮蔽パネル。
  5. 【請求項5】 樹脂製の基板と、前記基板より軟質の樹
    脂製フィルムと、導電メッシュと、前記基板の少なくと
    も一面側に接着剤を使用することなく貼り合わされた光
    学フィルムとを備えたことを特徴とする電磁波遮蔽パネ
    ル。
  6. 【請求項6】 前記基板は近赤外線吸収剤を含むアクリ
    ル系樹脂板であり、前記樹脂フィルムは前記基板より分
    子量の低いアクリル系樹脂フィルムであり、前記光学フ
    ィルムはポリカーボネートフィルムであることを特徴と
    する請求項5に記載の電磁波遮蔽パネル。
  7. 【請求項7】 画像表示装置の前面に配設される画像表
    示装置用電磁波遮蔽パネルの製造方法であって、樹脂製
    の基板の表面に、前記基板より軟質の樹脂の薄膜を形成
    する工程と、前記基板の一方の面に形成された薄膜上に
    導電メッシュを重ね合わせる工程と、前記導電メッシュ
    上及び前記基板における他方の面の少なくとも一方に光
    学フィルムを重ね合わせる工程と、前記重ね合わされた
    基板、導電メッシュおよび光学フィルムを熱プレスによ
    り接着剤を使用せずに一体に融着する工程と、を有する
    ことを特徴とする電磁波遮蔽パネルの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記基板は近赤外線吸収剤を含むアクリ
    ル系樹脂であり、前記薄膜は前記基板より分子量の低い
    アクリル薄膜であり、前記光学フィルムはポリカーボネ
    ートフィルムであることを特徴とする請求項7に記載の
    電磁波遮蔽パネルの製造方法。
  9. 【請求項9】 前記薄膜を形成する工程は、ディッピン
    グ薄膜製法であることを特徴とする請求項7に記載の電
    磁波遮蔽パネルの製造方法。
  10. 【請求項10】 画像表示装置の前面に配設される画
    像表示装置用電磁波遮蔽パネルの製造方法であって、樹
    脂製の基板、前記基板より軟質の樹脂フィルム、導電メ
    ッシュ及び光学フィルムを重ね合わせる工程と、前記重
    ね合わされた基板、樹脂フィルム、導電メッシュ及び光
    学フィルムを熱プレスにより接着剤を使用せずに一体に
    融着する工程と、を有することを特徴とする電磁波遮蔽
    パネルの製造方法。
  11. 【請求項11】 前記基板は近赤外線吸収剤を含むアク
    リル系樹脂板であり、前記樹脂フィルムは前記基板より
    分子量の低いアクリル系樹脂フィルムであり、前記光学
    フィルムはポリカーボネートフィルムであることを特徴
    とする請求項10に記載の電磁波遮蔽パネルの製造方
    法。
  12. 【請求項12】 画像表示装置の前面に配設される画像
    表示装置用電磁波遮蔽パネルの製造方法であって、樹脂
    製の基板、導電メッシュ及び光学フィルムを重ね合わせ
    る工程と、前記重ね合わされた基板、導電メッシュ及び
    光学フィルムを熱プレスにより接着剤を使用せずに一体
    に融着する工程と、からなることを特徴とする電磁波遮
    蔽パネルの製造方法。
  13. 【請求項13】 前記基板は近赤外線吸収剤を含むアク
    リル系樹脂板であり、前記光学フィルムはポリカーボネ
    ートフィルムであることを特徴とする請求項12に記載
    の電磁波遮蔽パネルの製造方法。
  14. 【請求項14】 前記熱プレスにより一体に融着する工
    程は、前記基板の軟化点より高く前記光学フィルムの軟
    化点より低い環境温度の下で行うことを特徴とする請求
    項7乃至13のいずれかに記載の電磁波遮蔽パネルの製
    造方法。
  15. 【請求項15】 前記熱プレスにより一体に融着する工
    程は、温度110℃ないし140℃の範囲内、圧力3.
    0kg/cm2ないし5.0kg/cm2の範囲内の下
    で行うことを特徴とする請求項7乃至14のいずれかに
    記載の電磁波遮蔽パネルの製造方法。
  16. 【請求項16】 樹脂製の基板と、導電メッシュと、光
    学フィルムとを熱プレスにより接着剤を使用することな
    く一体に融着したことを特徴とする請求項1乃至6のい
    ずれかに記載の電磁波遮蔽パネルを備えた画像表示装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20020064244A (ko) * 2002-07-02 2002-08-07 삼성코닝 주식회사 전자파 차폐능이 우수한 백라이트용 광 확산 필름

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