JP2001095095A - 超音波探触子 - Google Patents

超音波探触子

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JP2001095095A JP26550499A JP26550499A JP2001095095A JP 2001095095 A JP2001095095 A JP 2001095095A JP 26550499 A JP26550499 A JP 26550499A JP 26550499 A JP26550499 A JP 26550499A JP 2001095095 A JP2001095095 A JP 2001095095A
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潤一 武田
Takayoshi Saito
孝悦 斉藤
Koichi Fukase
浩一 深瀬
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電磁波耐性力を向上させた超音波探触子を提
供する。 【解決手段】 圧電振動子1の第1電極2および第2電
極3と、各々、電気的に接続された第1信号線7と第2
信号線8とが圧電振動子1の片側の同じ方向から引き出
されている。第1信号線7と、第2信号線8と、第1電
極2と、第2電極3とにより形成される信号線ループの
面積が小さくなり、電磁波耐性力が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ソナーや超音波診
断装置などに用いる超音波探触子に関し、特に高い電磁
波耐性力を有する超音波探触子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の超音波探触子としては、例えば特
開平9-84194号公報に記載されている構成を有するもの
が知られている。図7に従来の超音波探触子を示す。こ
の超音波探触子において、超音波振動子101は、電気信
号を機械的振動に変換して超音波を放射し、また超音波
を受信して電気信号に変換する圧電振動子102と、圧電
振動子102との間で電気信号の授受を行うための第1電
極103および第2電極104とから構成されている。第1電
極103は圧電振動子102の前面、すなわち、超音波送受信
面と、一方向の側面の端部と、背面の一部を覆うように
設けられている。第2電極104は圧電振動子102の背面に
第1電極103と電気的に分離する状態で設けられてい
る。
【0003】超音波振動子101の前面には第1音響整合
層105と第2音響整合層106とが設けられている。さら
に、図示されていないが、第2音響整合層106の前面に
は、超音波の集束などを行うための音響レンズが設けら
れている。そして、超音波振動子101の背面側の両端部
で第1電極103および第2電極104に、第1信号線107お
よび第2信号線108の各一端が、半田や導電性接着剤な
どにより電気的に接続され、外部装置との間で電気信号
を送受信することが出来るようになされている。
【0004】超音波振動子101の背面には背面負荷材109
が形成されている。この背面負荷材109はあらかじめ成
形加工されて、超音波振動子101の背面に接着され、も
しくは、未硬化状態の熱硬化性樹脂が流し込みにより硬
化されるなどの方法により形成される。
【0005】以上のように構成された従来の超音波探触
子の動作を説明する。超音波診断装置本体などの外部装
置(図示せず)の送信部から送信された複数チャンネル
の電気信号は、ケーブル(図示せず)および、第1信号
線107、第2信号線108を介して圧電振動子102の一部の
チャンネル群に印加される。電気信号を印加された圧電
振動子群は、超音波を発生し、第1音響整合層105、第
2音響整合層106、音響レンズ(図示せず)を介して、
生体などの被検体に送信される。被検体内に送信された
超音波は、被検体内の組織の音響インピーダンスに差が
ある境界で反射し、再び圧電振動子群で受信される。電
子的にチャンネルを操作して、順次同様に超音波の送受
信を行う。これらの受信信号を外部装置で信号処理し、
その表示部で画像表示することにより、被検体の断層像
が得られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例の超音波探触子では、超音波放射面に対し、電磁波
に対する遮蔽が行われていないため、外部などに強力な
電磁波発生源がある場合で、特に周波数が診断情報を含
む1MHz〜20MHzである場合、そのノイズを超音波振動子
が受信することがあり、診断画像にノイズが現れるなど
の診断性能の低下に対する注意を払う必要があった。
【0007】また、上記従来例の超音波振動子101で
は、第1電極103と第2電極104および、これと電気的に
接続された第1信号線107および第2信号線108と、これ
ら第1信号線107、第2信号線108が背面負荷材109の背
面側で最も近接する点を囲む領域の輪(以下信号線ルー
プ)が、アンテナとして機能してしまい、電磁波を受信
しやすい構造であった。特に、中心周波数が低い低周波
用プローブほど、遠方に焦点を形成するために、圧電振
動子の幅を大きくする必要があり、その結果、信号線ル
ープが大きくなってしまう。また、診断視野の広いコン
ベックス型診超音波探触子などでは、背面負荷材が曲率
形状を有するため、中心部において、圧電振動子から、
背面負荷材の厚みや背面負荷材の保持を目的として、背
面負荷材の背面側に設ける硬質材などの厚みが増すた
め、信号線ループが大きくなってしまう。そして、信号
線ループが大きくなると、電磁波を受信しやすくなる、
つまり電磁波耐性力が低くなるという問題があった。
【0008】本発明は、このような従来の問題を解決す
るためになされたものであり、電磁波耐性力を向上させ
た超音波探触子を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の超音波探触子
は、圧電振動子と、前記圧電振動子の前面に設けられた
第1電極と、前記圧電振動子の背面に設けられた第2電
極と、前記第1電極と電気的に接続され、かつ外部に引
き出された第1信号線と、前記第2電極と電気的に接続
され、かつ外部に引き出された第2信号線とを備え、前
記第1信号線および前記第2信号線が、前記圧電振動子
の同じ側の側面から引き出された構成を有する。この構
成により、前記第1電極および第2電極、ならびに前記
第1信号線および第2信号線により形成される信号線ル
ープの面積を小さくすることができるので、電磁波耐性
力を向上させることができる。
【0010】また、本発明の超音波探触子は、圧電振動
子と、前記圧電振動子の前面に設けられた第1電極と、
前記圧電振動子の背面に設けられた第2電極と、前記第
1電極と電気的に接続され、かつ外部に引き出された第
1信号線と、前記第2電極と電気的に接続され、かつ外
部に引き出された第2信号線とを備え、前記第1電極お
よび第2電極、ならびに前記第1信号線および第2信号
線により形成される信号線ループの面積が1/1000mm2
上160mm2以下に設定された構成を有する。この構成によ
り、電磁波耐性力を向上させ、特に1〜20MHz帯の電磁
波によるノイズの影響を防止することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図1〜図5を参照しながら、詳細に説明する。
【0012】図1は、本発明の第1の実施の形態の超音
波探触子の一部概略断面図を示したものである。この図
に示すように、本発明の第1の実施の形態では、第1信
号線および第2信号線を、圧電振動子の同じ側の側面か
ら背面の垂直方向へ引き出し、かつ第1電極から圧電振
動子の幅の2倍以内の距離の位置において互いに最も近
接するように構成することで、信号線ループの面積を小
さくした。
【0013】この超音波探触子は、圧電振動子1と、圧
電振動子1の前面に設けられた第1電極と、圧電振動子
2の背面に設けられた第2電極と、第1電極2の前面に
設けられた第1音響整合層5および第2音響整合層6
と、第1電極2と電気的に接続され、かつ外部へ引き出
された第1信号線7と、第2電極3と電気的に接続さ
れ、かつ外部へ引き出された第2信号線8と、第2電極
3の背面に設けられた背面負荷材4とを備えている。ま
た、図示されていないが、第2音響整合層6の前面には
音響レンズが設けられている。
【0014】圧電振動子1は、PZT系などの圧電セラ
ミック、単結晶および、PVDFなどの高分子などを用
いた、超音波を送受信する圧電素子である。第1電極2
および第2電極3は、金や銀をスパッタリングや、メッ
キで形成した電極、あるいは銀を焼き付けなどで形成し
た電極である。背面負荷材4は、フェライトゴムやエポ
キシ、ウレタンゴムなどにマイクロバルーンなどを混入
した材料を用いたもので、圧電振動子1を保持するとと
もに、不要な超音波を吸収する機能を有する。第1音響
整合層5は、ガラス、充填材を混入したエポキシ樹脂、
あるいはグラファイトなどの材料を用いて、超音波を効
率良く伝播するため、背面負荷材4と反対側の圧電振動
子1の面に設けた音響整合層である。第2音響整合層6
は、エポキシ樹脂、プラスチック材などを用いて、被検
体側に設けた第1音響整合層5と同じ機能を有する音響
整合層である。第1信号線7は、圧電振動子1の被検体
側にある第1電極2と、半田や、導電性を有する接着材
などで電気的に接続された信号線である。第2信号線8
は、圧電振動子1の背面負荷材4側にある第2電極3と
半田や、導電性を有する接着材などで電気的に接続され
た信号線である。第1信号線7と第2信号線8は、圧電
振動子1の第1電極2および第2電極3の一方の同じ端
から取り出しており、背面負荷材4の側面に沿って、平
行に配置されている。最近接点9は、第1信号線7と第
2信号線8の最も近くなる場所を示している。最近接点
9は、同軸ケーブル(図示せず)との接続や、グランド
と信号のパターンが形成されたプリント配線板(図示せ
ず)との接続部分などで、最も距離が最小となる。ここ
で、第1電極2と第1信号線7はグランド電位であり、
第2電極3と第2信号線8は交流信号用の電位である。
【0015】なお、図1において、圧電振動子1の幅を
W1、その厚みをT1で表した。そして、第1電極2の前端
から最近接点9までの距離T3は、W1の2倍以下になるよ
うに設定されている。
【0016】図2は、図1に示した超音波探触子におけ
る信号線ループを説明するための図である。この図にお
いて、図1と同一の部分には図1で使用した符号と同一
の符号を付した。また、この図において、第1信号線7
と第2信号線8との間の距離をW2、第1信号線7の前後
方向の長さをT2で表した。さらに、信号線ループの面積
Sを交差した斜線で表した。この図から明らかなよう
に、最近接点9と、第1信号線7と、第1電極2と、圧
電振動子1における信号線が引き出されていない側の側
面と、第2電極3と、第2信号線8とにより囲まれた領
域が信号線ループとなる。
【0017】図2において、第1信号線7と第2信号線
8との間の距離W2を短くする、あるいは、背面負荷材4
の厚みなどを薄くするなどで、圧電振動子1の第1電極
2から、最近接点9までの距離T2を短くすることが望ま
しい。これらの距離が電磁波の波長に対して十分短い場
合、外部からの電磁波が入射したとき、信号線ループ面
を電磁波の電界および磁力線が交差しても、向かい合う
信号線ループの各辺の距離が短くなるほど、交差する電
界および、磁力線の強度の差が小さくなることで、発生
する起電力が小さくなる。また信号線ループの各辺の長
さが短くなることで、電磁波の影響を受ける部分が少な
くなるので、電磁波に対する感受性を低くすることがで
きる。電磁波の輻射についても、同様の効果により低減
することができる。
【0018】電磁波耐性力の測定方法を図3を用いて説
明する。図3は、超音波探触子単体の電磁波耐性力の測
定方法を説明するための図である。この測定方法は、超
音波の送受信を行うセンサー部20と、信号を伝送するケ
ーブル部21と、外部装置本体(図示せず)に接続される
コネクタ部22からなる超音波探触子23と、超音波探触子
23の特定部分以外への電磁波干渉を防ぐための金属ボッ
クス24と、超音波探触子23の特定部分に電磁波を放射す
るループコイル25とを用いて実施する。
【0019】電磁波耐性力の測定は、ループコイル25に
高周波電圧を印加し、超音波探触子23の超音波放射面に
かざし、このとき電磁波により発生した起電力を超音波
探触子23のコネクタ部22から測定する。ループコイル25
に印加した入力電圧をVinとし、超音波探触子23のコネ
クタ部22の特定のチャンネル群を並列に電気的に接続
し、計測した出力電圧をVoutとしたとき、超音波探触子
23の特定部分の電磁波耐性力Gainは20×log(Vout/Vin)
で現される。
【0020】図4は信号線ループ面積Sと電磁波耐性力
Gainとの関係を示す特性図である。この特性図は、図3
で説明した測定方法を用いて、実際の信号線面積と超音
波探触子の電磁波耐性力の測定結果から導出したもので
ある。この特性図より、信号線ループ面積を小さくする
ほど、超音波探触子の電磁波耐性力が向上していること
が分かる。
【0021】ここで、従来の超音波探触子と本発明の第
1の実施の超音波探触子の電磁波耐性力の比較結果を説
明するために、従来の超音波探触子の具体的な構成例と
電磁波耐性力を図8を用いて説明する。
【0022】図8は、従来の超音波探触子の具体的な構
成例を示す。圧電振動子102の幅W1を14.1mmとし、厚みT
1を0.37mmとする。圧電振動子102の背面側の第1電極10
3と第2電極104のギャップ距離を1mmとする。また、第
1信号線107と第2信号線108は、幅W3を14.5mm、厚みT4
を25.3mmとする背面負荷材109の向かい合う反対の面か
ら背面負荷材109を囲むように引き出される。さらに、
第1信号線107と第2信号線108は、背面負荷材109の背
面側で、同軸ケーブルやプリント配線板に電気的に接続
され、距離が最も近くなる。このときの、第1信号線10
7と第2信号線108が最も近くなる場所(最近接点)110
から、第1信号線107と第1電極103および第2電極104
と第2信号線108を経由して囲まれる最も小さい領域の
面積は、図4に示すように約372mm2であった。このと
き、図3に示した測定方法で、超音波放射面の電磁波耐
性力を測定した結果、図5のAに示す特性となった。こ
の特性より、電磁波耐性力は、1MHz〜20MHzにおいて、
最悪値−52dBであった。
【0023】図5のAに示す従来例の特性に対して、電
磁波耐性力の最低値が10dB向上すると、市場環境で、1
〜20MHz帯の電磁波によるノイズ発生は非常に希とな
り、超音波診断装置で超音波画像を診断する上でノイズ
により誤診を招くことはなくなるレベルである。そし
て、電磁波耐性力を従来構造、すなわち信号ループ面積
が約350mm2に対して約10dB以上向上させるには、図4の
特性図より、信号線ループ面積Sは約160mm2以下である
ことが要求されることが分かる。
【0024】この要求を満たすために、第1信号線と第
2信号線との距離を近づける、あるいは、背面負荷材の
厚みを薄くするなどで、圧電振動子の電極から、背面負
荷材の背面部で第1信号線と第2信号線が最も近づく点
までの距離を短くする。この距離が電磁波の波長に対し
て十分短い場合、外部からの電磁波が入射したとき、信
号線ループ面を電磁波の電界および、磁力線が交差する
が、向かい合う信号線ループの各辺の距離が短くなるほ
ど、交差する電界および、磁力線の強度の差が小さくな
ることで、発生する起電力が小さくなる。また各辺の長
さが短くなることで、電磁波の影響を受ける部分が少な
くなるので、電磁波に対する感受性を低くすることがで
きる。また、ノイズの輻射についても、同様の効果によ
り低減することができる。
【0025】そこで、本実施の形態では、図2におい
て、圧電振動子1の幅W1を14.1mm、その厚みT1を0.37m
m、第1電極2と第2電極3との間隔W2を0.1mmとする。
また、第1信号線7と第2信号線8が同軸ケーブル(図
示せず)と接続するためのコネクタピン(図示せず)と
の接続部分において、第1信号線7と第2信号線8が最
も近接しており、これを最近接点9とする。第1信号線
7の前端と第2信号線8が第2電極3の引き出し部から
第1信号線7と第2信号線8が最も近くになる地点まで
の距離T2は25.3mmである。このような構造を有する超音
波探触子の信号線ループ面積は、約7.8mm2となる。この
時、上記、図3に示したた測定方法を用いて、超音波探
触子の超音波放射面の電磁波耐性力を測定したところ、
図5のBに示すように、最悪値で−71dBであった。
【0026】これらの結果から、図7に示した従来例と
図1に示した本発明の第1の実施の形態との比較結果を
整理すると以下のようになる。従来例では、第1信号線
107と第2信号線108を互いに圧電振動子102の反対方向
から取り出し、背面負荷材109を囲むように引き回して
いた。このため、第1信号線107と第2信号線108が最も
近接する最近接点110と、第1信号線107と、第1信号線
107と電気的に接続された圧電振動子102の第1電極103
および、第2電極104と、第2電極104と電気的に接続さ
れた第2信号線108が囲む領域の最小面積は約350mm2
なり、電磁波耐性力は、1MHz〜20MHzにおいて、最悪値
−52dBであった。このため、1〜20MHz帯の電磁波によ
るノイズ発生の影響を受けてしまった。これに対して、
本発明の第1の実施の形態では、圧電振動子1の第1電
極2と第2電極3と電気的に接続される第1信号線7と
第2信号線8を圧電振動子1の同じ方向から取り出すこ
とで、第1信号線7と第2信号線8が最も近接する最近
接点9と、第1信号線7と、第1信号線7と電気的に接
続された圧電振動子1の第1電極2および、第2電極3
と、第2電極3と電気的に接続された第2信号線8が囲
む領域の面積を約7.8mm2まで縮小した。このため、従来
の構造の耐電磁波感受性に対して、耐電磁波感受性は約
20dB向上し、1〜20MHz帯の電磁波によるノイズ発生の
影響を防止することが可能となった。
【0027】以上のように、本発明の第1の実施の形態
によれば、第1信号線7および第2信号線8を、圧電振
動子1の同じ側の側面から背面の垂直方向へ引き出し、
かつ第1信号線7の前端から圧電振動子1の幅の2倍以
内の距離の位置に最近接点9を形成したので、信号線ル
ープの面積を小さくし、耐電磁波感受性を向上させるこ
とができた。
【0028】図6は、本発明の第2の実施の形態の超音
波探触子の一部概略断面図である。この図に示すよう
に、本発明の第2の実施の形態では、圧電振動子の被検
体側の第1電極から引き出される第1信号線を、圧電振
動子の両側から取り出すことにより、第1信号線と第1
電極の間の電気的抵抗を低下させ、電磁波による電流が
流れた場合に発生する起電力を小さくした。
【0029】この図において、圧電振動子11、第1電極
12、第2電極13、背面負荷材14、第2音響整合層16、お
よび第2信号線18は、それぞれ第1の実施の形態におけ
る同名の構成要素と同一である。
【0030】第1信号線17は、圧電振動子11の被検体側
の第1電極12の両端で電気的に接続され、背面負荷材14
の対向する2面の側面に沿って引き出されている。両側
から個々に引き出された第1信号線17は、背面負荷材14
の背面側で電気的に接続されている。第1音響整合層15
は、第1信号線17を第1電極12の両側から取り出すため
に、第1電極12と第1信号線17の電気的接続部分を残し
て、圧電振動子11の被検体側に接着されている。
【0031】以上のように構成された超音波探触子の信
号線ループの面積は、第1の実施の形態と同じである
が、グランドとして機能する第1信号線17を圧電振動子
11の両側から取り出したことで、第1信号線17と第1電
極12の間の電気的抵抗が小さくなるため、電磁波による
電流が流れた場合に、発生する起電力が小さくなり、画
像情報に混入するノイズ成分が小さくなる。また、信号
線ループ面積は、第1の実施の形態と同じであるため、
図3で説明した測定方法を用いて、超音波探触子単体の
電磁波耐性力を測定すると、図4のCに示すように、第
1の実施の形態と同じく、最悪値で−71dBであり、従来
例と比較して、約20dB向上していることが分かる。
【0032】このように本発明の第2の実施の形態によ
れば、第1信号線17を圧電振動子11の両側から取り出し
たことで、信号線ループ面積が小さくなり、かつ、第1
信号線17と第1電極12間の電気抵抗を低下することがで
きる。このため、電磁波による起電力の発生を低下する
ことができ、電磁波耐性力が向上する。
【0033】なお、第1および第2の実施の形態では、
アレイ走査型の超音波探触子について記載したが、シン
グルトランスデューサのようなメカニカルセクタ型の超
音波探触子についても同様の効果が得られる。また、図
1および図6では、信号線は、圧電振動子11の配列され
た方向に対して直角方向である短軸方向の端から、第1
信号線および第2信号線が引き出されているが、圧電振
動子の配列された方向と同じ方向である長軸方向から引
き出しても良い。また、本発明は、圧電振動子の電極の
構成や、圧電振動子の電極からの信号線の取り出し方法
によって、制限されるものではない。また、第1信号線
または第2信号線は、各々、配列された圧電振動子の他
の第1信号線、第2信号線と共通に電気的に接続されて
も良く、この時の信号線ループ面積は、第1信号線と第
2信号線が最も近づく地点と、第1信号線と、第1信号
線と電気的に接続された圧電振動子の第1電極および、
第2電極と、第2電極と電気的に接続された第2信号線
が囲む最小の領域の面積となる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
第1の信号線と第2の信号線とが圧電振動子の同じ側の
側面から引き出された構成を有するので、圧電振動子の
電極と信号線とにより形成される信号線ループの面積を
小さくし、電磁波耐性力を向上させることが可能になる
という優れた効果を有する超音波探触子を提供すること
ができる。
【0035】また、本発明によれば、圧電振動子の電極
と信号線とにより形成される信号線ループの面積を1/10
00mm2以上160mm2以下にしたので、1〜20MHz帯の電磁波
によるノイズ発生の影響を防止することが可能になると
いう優れた効果を有する超音波探触子を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の超音波探触子の一
部概略断面図、
【図2】本発明の第1の実施の形態の信号線ループ面積
の説明図、
【図3】超音波探触子単体の電磁耐性力の測定方法の説
明図、
【図4】信号線ループ面積と超音波探触子の電磁波耐性
力の関係を示す特性図、
【図5】電磁波耐性力の測定結果を示す図、
【図6】本発明の第2の実施の形態の超音波探触子の一
部概略断面図、
【図7】従来の超音波探触子の一部概略断面図、
【図8】従来の超音波探触子の信号線ループ面積の説明
図である。
【符号の説明】
1、11 圧電振動子 2、12 第1電極 3、13 第2電極 4、14 背面負荷材 5、15 第1音響整合層 6、16 第2音響整合層 7、17 第1信号線 8、18 第2信号線 9、19 最近接点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 深瀬 浩一 神奈川県横浜市港北区綱島東四丁目3番1 号 松下通信工業株式会社内 Fターム(参考) 2G047 AC13 CA01 DB02 DB03 DB05 GB02 GB21 GB35 GH06 4C301 EE04 GB19 5D019 AA21 BB02 BB03 BB04 BB12 BB25 BB28 FF04 GG02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電振動子と、前記圧電振動子の前面に
    設けられた第1電極と、前記圧電振動子の背面に設けら
    れた第2電極と、前記第1電極と電気的に接続され、か
    つ外部に引き出された第1信号線と、前記第2電極と電
    気的に接続され、かつ外部に引き出された第2信号線と
    を備え、前記第1信号線および前記第2信号線が、前記
    圧電振動子の同じ側の側面から引き出された構成を有す
    ることを特徴とする超音波探触子。
  2. 【請求項2】 圧電振動子と、前記圧電振動子の前面に
    設けられた第1電極と、前記圧電振動子の背面に設けら
    れた第2電極と、前記第1電極と電気的に接続され、か
    つ外部に引き出された第1信号線と、前記第2電極と電
    気的に接続され、かつ外部に引き出された第2信号線と
    を備え、前記第1電極および第2電極、ならびに前記第
    1信号線および第2信号線により形成される信号線ルー
    プの面積が1/1000mm2以上160mm2以下に設定されている
    ことを特徴とする超音波探触子。
  3. 【請求項3】 第1信号線と第2信号線は、それぞれ第
    1電極、第2電極の同じ側の側面から背面の垂直方向へ
    引き出され、かつ第1電極の前端から圧電振動子の幅の
    2倍以内の距離の位置において互いに最も近接すること
    を特徴とする請求項2記載の超音波探触子。
  4. 【請求項4】 第1信号線は第1電極の両側の側面から
    背面の垂直方向へ引き出され、第2信号線は第2電極の
    片側の側面から背面の垂直方向へ引き出され、前記第1
    信号線と前記第2信号線は、第1電極の前端から圧電振
    動子の幅の2倍以内の距離の位置において互いに最も近
    接することを特徴とする請求項2記載の超音波探触子。
  5. 【請求項5】 第1信号線と第2信号線は、圧電振動子
    の短軸方向の端から引き出されていることを特徴とする
    請求項1乃至4記載の超音波探触子。
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