JP2001086591A - 電気音響変換器 - Google Patents

電気音響変換器

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JP2001086591A
JP2001086591A JP25681199A JP25681199A JP2001086591A JP 2001086591 A JP2001086591 A JP 2001086591A JP 25681199 A JP25681199 A JP 25681199A JP 25681199 A JP25681199 A JP 25681199A JP 2001086591 A JP2001086591 A JP 2001086591A
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JP
Japan
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magnetic
magnets
magnetic circuit
sound pressure
sides
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JP25681199A
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Inventor
Jiro Nakaso
二郎 中曽
Katsuhiro Umeumi
勝浩 梅海
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Victor Company of Japan Ltd
Original Assignee
Victor Company of Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 全面駆動型平面スピーカにおいて、特に
中域においてフラットな音圧周波数特性を得る。 【解決手段】 マグネット(31,33,35)が少なく
とも3列並置された構造を有する磁気回路において、並
置された前記マグネット(31,33,35)の両側に軟
磁性体(11,12)を配置してなる磁気回路を有する
電気音響変換器10。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に全面駆動型平
面スピーカである電気音響変換器(以下、全面駆動型平
面スピーカと呼ぶ)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、この種全面駆動型平面スピーカ
にあっては、スピーカユニットの一対のスピーカ端子間
に、音声信号(駆動電流)を供給することによって、振
動板の主振動部としての複数の頂上部が、紙面に対して
前後に均一に全面振動するように構成されている。とこ
ろで、振動板は軽量化のためにそれ自体を極力薄くし
て、例えば、ポリイミドフィルムで一体成型しているの
で、振動板の形状によっては構造的に機械的強度が劣る
こととなり、その結果、スピーカユニットを駆動するた
めに音声信号(駆動電流)をこれに供給すると、前記し
た主振動部としての複数の頂上部が一体に振動せず、各
頂上部がばらばらに振動してしまい、分割振動による出
力音圧周波数特性上の凹凸を発生する虞れがあった。
【0003】このため、特に従来の全面駆動型平面スピ
ーカにあって、特に中域(約800Hz〜約5KHz)
において、図8の如く、音圧周波数特性が最大で5dB
のディップが生じており、Hi−Fi再生として求められ
ている、中域においてフラットな音圧周波数特性を得る
ことができなかった。なお図8は、従来の全面駆動型平
面スピーカの音圧周波数特性・指向特性図である。
【0004】そこで、複数の振動板の各頂上部の内部に
複数の梁を形成することにより剛性(機械的強度)を高
めて、主振動部として頂上部を一体に振動させ、主振動
部における不要な共振の発生を軽減したものもあるが、
これでも中域においてフラットな音圧周波数特性を得る
ことができなかった。それは、次のような理由であると
思われる。以下、図6,図7及び図9を参照して、その
点につき説明する。
【0005】図6は、従来の全面駆動型平面スピーカ2
0の磁気回路の構成図、図7は、従来の他の全面駆動型
平面スピーカ30の磁気回路の構成図、図9は、図6の
磁場解析図である。なお、以下の図6,図7の説明にお
いて、同一部分は同一符号を用いているので、一方のみ
を説明し、他方は省略する。両図において、1はリアプ
レート、2,3は、それぞれリアプレート1に立設され
たフレーム、31〜35(図7においては、31,33,3
5)は、例えば、リアプレート1に固着されたマグネッ
ト、41〜45(図7において41,42,43)は、前記
したマグネット31〜35(図7においては、マグネット
1,33,35と軟磁性体により構成されたヨーク32
4)にそれぞれ固着されたポールピース、51〜5
5は、振動板5の頂部、61〜66はボイスコイル、7,
8は、それぞれフレーム2,3に連結されたダンパーで
ある。
【0006】すなわち、従来の複数のセグメントに分け
られた振動板5を複数のボイスコイル61〜66によって
駆動する方式の全面駆動型平面スピーカ20,30の磁
気回路にあっては、個々のセグメントに対して、5個の
マグネットを配置した図6のような磁気回路を用いる
か、又は、図7のように、マグネット(31,33
5)を1セグメントおきに配置し、マグネット(31
3)間及びマグネット(3 3,35)間のセグメントに
対しては、軟磁性体にてなるヨーク(32,34)を配置
することで磁気回路が構成されていた。なお、両図のお
いて、各マグネット間等の空隙の間隔(磁気ギャップ)
は、中央部およびそれ以外の部分とも同一間隔(1.
0)に設定してある。
【0007】しかしながら、このような従来の構成で
は、磁気ギャップの磁束密度が均一とは成らず、ボイス
コイル(61〜66)に加えられる力がセグメント毎に異
なるという結果となっていた。特に、両端においては磁
束密度の低下が大きく、その為に振動板5が均一に駆動
されることがないという問題点があった。
【0008】すなわち、図9に明示する如く、マグネッ
ト31〜35の磁気ギャップを同一として複数個配列した
場合、マグネットに対して両側の磁気抵抗(主にマグネ
ットに乗っているポールピースの両側の条件)が等しけ
れば、このマグネット内部を通過する右回り、左回りの
磁力線の分かれ目(境界)はマグネットの中心に来る。
この図より明らかな如く、中心に近い3個のマグネット
(32〜34)においては、両側の磁気抵抗条件が等しい
ので、上記の現象が見られる。しかしながら、両側に配
置されているマグネット(31、35)においては、その
両側の磁気抵抗条件が大いに異なるので、マグネット内
の境界は中心よりも大きく磁気抵抗が大きい方向にずれ
ている。
【0009】その為に、中心に近い空隙の磁束密度より
もその両側にある空隙の磁束密度が大きくなり、また、
両端のポールピース(41、45)付近には対向するポー
ルピースやマグネットに類する部材が存在しないため、
磁束密度は30%程度小さくなっている。駆動力は、こ
の磁束密度に駆動コイルの巻き数を乗じた値に比例する
ものであるから、このような磁気回路を有するスピーカ
の出力音圧特性は平坦ではなくなる。特に、音圧周波数
特性に与える影響としては、中域において特性が平坦に
ならないことや、高い周波数ではスピーカの指向性が狭
くなるという欠点があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】このように、マグネッ
トを複数個配置した場合には、スピーカの出力音圧特性
は平坦ではなくなるものであるが、空隙の距離(間隔)
を変える、磁石の強さを変える、ポールピースやプレー
トの厚みを変えて飽和させるなどの方法により、各空隙
の磁束密度の大きさを調整することができる。本発明
は、空隙の距離を調整することにより各空隙の磁束密度
の大きさを均一にするものではなく、両端に近ずくにつ
れて各空隙の磁束密度が若干小さくなるように構成する
ことにより、駆動力の不均衡を是正すると共に、中域に
おける音圧周波数特性を平坦化し、又、高い周波数領域
の指向性を広く保つことによって理想に近い音波放射を
実現しようとすることを目的にするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる課題に
鑑みなされたものであり、第1の発明として、マグネッ
ト(31,33,35)が少なくとも3列並置された構造
を有する磁気回路において、並置された前記マグネット
(31,33,35)の両側に軟磁性体(11,12)を
配置してなる磁気回路を有する電気音響変換器(10)
を、第2の発明として、マグネット(31,33,35
がそれと略同形状の軟磁性体(41,42)を挟んで1個
おきに少なくとも3列並置され、かつ、両端がマグネッ
ト(31,35)である構造を有する磁気回路において、
並置された前記両端のマグネット(31,35)の更に外
側に軟磁性体(11,12)を配置してなる磁気回路を
有する電気音響変換器(10)を、第3の発明として、
両側に配置された軟磁性体とその内側に配置されるマグ
ネットとの間隔が当該磁気回路において設定された磁気
ギャップの1.2〜1.5倍である請求項1及び請求項
2記載の電気音響変換器(10)をそれぞれ提供するも
のである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図5を参照して本発
明になる全面駆動型平面スピーカ10の実施の形態につ
き説明する。図1は本発明に係る全面駆動型平面スピー
カの一実施例を示す構成図、図2は図1の磁場解析図、
図3は本発明に係る全面駆動型平面スピーカの音圧周波
数特性・指向特性図、図4は図1の構成において、空隙
の比率を変えたときの各位置における磁束密度を示す説
明図、図5は磁気分布の状態を示す説明図である。な
お、従来と同一部分は、同一符号を付し、その詳細な説
明は省略する。図1において、11,12は、リアプレ
ート1上で、フレーム2,3にそれぞれ密着する如く、
例えば、接着剤により固定された磁気誘導用の軟磁性
体、13,14は、これら軟磁性体11,12上であっ
て、かつ、フレーム2,3にそれぞれ連結する如く配置
されたエッジである。なお、本発明にあっては、ダンパ
ー7,8は、それぞれこのエッジ13,14に固定され
るものである。
【0013】本発明は、基本的には図7の従来構成にお
いて、並置された両端のマグネット(31,35)の更に
外側に、厚み方向にそれと並置する如く軟磁性体11,
12を配置したものである。このように、両端のマグネ
ットの外側に磁気誘導用の軟磁性体11,12を、厚み
方向にそれと並置する如く配置することにより、ボイス
コイルが配置される磁気ギャップにおける磁束密度を均
一化でき、従って、駆動力を一定に保つことができる。
その結果、従来の磁気回路を用いたスピーカよりも音圧
周波数特性を平坦化し、高い周波数における指向性もよ
り広くすることができる。
【0014】すなわち、その点を図2を参照して詳細に
説明する。この図2は、本発明になる全面駆動型平面ス
ピーカ10の磁気回路の両端のマグネットの外側に、磁
気誘導用の軟磁性体11,12が中央部の磁気ギャップ
の、例えば、1.3倍の間隔を持って配置されたときの
磁気分布を示す磁場解析図である。この図2より明らか
な如く、中央部の5個のマグネットと軟磁性体の組合せ
において、磁力線により分割される位置に変化が生じて
いることがわかる。
【0015】すなわち、マグネット内の境界は、中央部
の3個(32,33,34)においては、マグネット(軟
磁性体)のほぼ中央、その右側のマグネット(35)は
若干右、左側のマグネット(31)は若干左に偏ってい
る。そして、磁力線の分布(磁束密度)は同図の数値で
示す通り、振動部分の動きを周辺部に近くなるに従って
小さくなるよう構成したものである。これは、振動部分
の周辺部における音響的な不連続を避けることによっ
て、球面波に近い波面を実現することを狙ったことによ
る。このように構成したことによって、後記する如く、
特に中域においてフラットな音圧周波数特性が得られる
と共に高い周波数における指向性を従来にないような広
さにすることができるものである。
【0016】なお、本発明の一実施例は、両側に配置す
る軟磁性体11,12と両端のマグネットの間隔を、他
の磁気ギャップよりも広い間隔である、例えば、他の磁
気ギャップに対して1.3倍の範囲に設定した例で説明
したが、必ずしもこの範囲に限定されるものではない。
実験によれば、この両側に配置する軟磁性体11,12
と両端のマグネットの間隔を、例えば、他の磁気ギャッ
プに対して1.2〜1.5倍の範囲になるよう形で配置
した場合、図4、図5に示すように、従来の電気音響変
換器においては実現できないような磁気分布が得られる
ことによって、電気音響変換器の動きを制御できること
が判明した。すなわち、磁気ギャップに対して上記の範
囲に設定したことにより、上記した如くの振動部分の周
辺部における音響的な不連続を避けることができ、これ
により球面波に近い波面が実現できるからなのである。
【0017】図3は、本発明になる構成で得られる全面
駆動型平面スピーカ10の音圧周波数特性・指向特性図
である。この図より明らかな如く、本発明によれば、全
面駆動型平面スピーカにおいて、特に中域においてフラ
ットな音圧周波数特性が得られると共に高い周波数にお
ける指向性を従来にないような広さにすることができる
ものである。
【0018】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明になる全面
駆動型平面スピーカは、マグネットが少なくとも3列並
置された構造を有する磁気回路において、並置された前
記マグネットの両側にそれぞれ軟磁性体を配置した構成
としたことにより、振動部分の周辺部における音響的な
不連続を避けることができ、球面波に近い波面を実現す
ることができるものであるから、特に中域においてフラ
ットな音圧周波数特性が得られると共に高い周波数にお
ける指向性を従来にないような広さにすることができる
ものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る全面駆動型平面スピーカの一実施
例を示す構成図である。
【図2】図1の磁場解析図である。
【図3】本発明に係る全面駆動型平面スピーカの音圧周
波数特性・指向特性図である。
【図4】図1の構成において、空隙の比率を変えたとき
の各位置における磁束密度を示す説明図である。
【図5】磁気分布の状態を示す説明図である。
【図6】従来の全面駆動型平面スピーカの一実施例を示
す構成図である。
【図7】従来の全面駆動型平面スピーカの他の実施例を
示す構成図である。
【図8】従来の全面駆動型平面スピーカの音圧周波数特
性・指向特性図である。
【図9】図6の磁場解析図である。
【符号の説明】
1 リアプレート 2、3 フレーム 31,33,35 マグネット 7,8 ダンパー 10 全面駆動型平面スピーカ 11,12 軟磁性体 13,14 エッジ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マグネットが少なくとも3列並置された構
    造を有する磁気回路において、並置された前記マグネッ
    トの両側にそれぞれ軟磁性体を配置してなる磁気回路を
    有する電気音響変換器。
  2. 【請求項2】マグネットがそれと略同形状の軟磁性体を
    挟んで1つおきに少なくとも3列並置され、かつ、両端
    がマグネットである構造を有する磁気回路において、並
    置された前記両端のマグネットの更に外側に軟磁性体を
    配置してなる磁気回路を有する電気音響変換器。
  3. 【請求項3】両側に配置された軟磁性体とその内側に配
    置されるマグネットとの間隔が、当該磁気回路において
    設定された磁気ギャップの1.2〜1.5倍である請求
    項1及び請求項2記載の電気音響変換器。
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