JP2001086156A - 拡張pppフレームを用いた通信システム - Google Patents

拡張pppフレームを用いた通信システム

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JP2001086156A
JP2001086156A JP25745299A JP25745299A JP2001086156A JP 2001086156 A JP2001086156 A JP 2001086156A JP 25745299 A JP25745299 A JP 25745299A JP 25745299 A JP25745299 A JP 25745299A JP 2001086156 A JP2001086156 A JP 2001086156A
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Takuya Kitamura
卓也 北村
Tomotsugu Saito
友嗣 斉藤
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】2地点間でのマルチプロトコルの多重通信を可
能とするPPP(pointto Point Protocol)を使った、
通信端末と通信回線、アクセスサーバからなる通信シス
テムにおいて、毎回接続の都度、接続確立のために、繰
り返し行うオプションデータ確認の為のネゴシェーショ
ン時間を短縮し、インターネットサービスプロバイダへ
のアクセスがインターネット接続かトンネリング接続か
の判別を簡単に行い、リアルタイム通信等に対する優先
制御を迅速に行いたい。 【解決手段】 従来のPPPのフレーム構成におい
て、固定値としているアドレスフィールドと制御フィー
ルドを活用し、オプションデータの組合せを識別する為
の識別コード値、ISPアクセス時のアクセスモードの
識別コード値や転送先アドレス値、優先順番と対応させ
た上位プロトコルやアプリケーションの識別コード値と
することによって解決を図る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、1対1の2点間通
信環境下において、近年、とくにインターネットサービ
スプロバイダ(以下ISP)とのダイヤルアップ接続を
中心に、広く普及している標準通信処理プロトコルPP
P(Point to Point Protocol)の機能を拡張した拡張P
PPフレームを用いた通信システムに関し、とくに、通
信端末からアクセスサーバへのアクセスにおいて、高速
の接続処理、優先処理を実現する拡張PPPフレームを
用いた通信システムに関する。
【0002】現在、PPPは、図15のダイヤルアップ
接続によるPPPを利用したアクセスサーバへの接続イ
メージに示す如く、パソコンと電話回線用のモデムによ
る通信端末やISDN接続用のダイヤルアップルータな
どに通信処理プロトコル・ソフトのひとつとして組み込
まれている。
【0003】PPP処理ソフトは、パソコンやアクセス
サーバの内部の他の通信処理ソフトや関連デバイスと連
携を取りながら、公衆通信回線を介した、インターネッ
トやイントラネットにおける通信端末とアクセスサーバ
との接続処理を行っており、現在、広く使われている。
【0004】最も、一般的な使い方は、図16のPPP
を使った複数端末とアクセスサーバとの接続に示す如
く、インターネットやイントラネットに、遠隔地のサテ
ライトオフィス、家庭や移動先から公衆通信網を使っ
て、複数のユーザが、一つのアクセスサーバに、パケッ
ト転送によりタイムシェリング的に、同時アクセスする
ケースである。
【0005】PPPは、元々は、インターネット標準文
書のRFC1661で述べている如く、上位のネットワ
ーク層においてベンダの違いによる各種のマルチプロト
コルを同時に使いながら、2地点間を公衆回線や専用線
で結んで通信を行うことを目的に開発された。
【0006】すなわち、PPPは、3層以上のマルチベ
ンダによるマルチプロトコルのパケットを複数同時に伝
送することが出来る。
【0007】したがって、一本のPPP接続回線上で,
同時に、複数のアプリケーションが時間的にシェアした
り、図15の(b)のダイヤルアップルータ接続の場合
に示す如く、複数の端末からのパケットデータを時間的
にシェアしながら同時に転送することができる。
【0008】インターネットで代表的なネットワークプ
ロトコルであるTCP/IPでは、PPP層の上にのり
ながら、上のIP層でパケットの優先制御を行うことも
出来る。
【0009】現在のインターネット利用のマルチメディ
ア化の急激な進展傾向から判断すると、今後はPPP接
続形態として、従来のメールやWEBサーバアクセス利
用などに加えて、2点間通信において、音声や動画像通
信などのリアルタイム通信を同時に行う利用形態が増え
ると予測される。
【0010】このような場合には、音声などのリアルタ
イムデータに対するPPPパケットに対して優先的に回
線利用を行わせる優先制御機能を現在よりさらに迅速・
効果的にサポートできることが望ましい。
【0011】また、現在、インターネットでは、IPv
6などの新しいプロトコルが導入されつつあるが、これ
らの新しいプロトコルを使った音声や画像などのマルチ
キャストなどのリアルタイムのマルチメディア放送的な
使い方も今後普及が進むと予測されている。
【0012】この様な使い方においては、従来のIPv
4や他のプロトコルと区別して、これらの新しいプロト
コルの優先度を上げて通したい等のマルチプロトコル間
での優先順位付けを行いたいニーズもある。
【0013】また、サテライトオフィスやSOHO等の
在宅勤務形態、モバイルコンピューティングの普及と共
に、通信料金削減を目的に、遠隔の出張先から最寄りの
ISPにアクセスして、ISPのネットワークを経由し
て、遠隔地の企業サーバにアクセスし、電子メールやW
EBサーバを使ったりするケースも増えると予測され
る。
【0014】このような場合に、通信料金を節約し、通
信確立時間の短縮を図る為に、交換接続確立後は、アク
セスの都度、毎回繰り返して行う上位の通信プロトコル
による通信処理をなるべく簡単に迅速に行えるように
し、ネゴシエーション時間を短縮し、交換接続後、すぐ
に通信利用ができるようにしたい。
【0015】本発明は、このようなニーズに応える従来
のPPPで現在未使用のデフォルトフィールドを活用し
た、音声等のリアルタイム通信データに対する迅速な優
先制御や、ダイヤルアップ接続時の迅速な接続処理を実
現する、拡張PPPフレームを用いた通信システムを提
供するものである。
【0016】
【従来の技術】PPPは、現在、インターネット関連の
標準文書であるRFC(Request for Comment) の文書番
号1661、1662、1663の文書に、その内容が
規定されている。
【0017】図17のOSI参照モデルとPPPの関
係、図18のPPPによるマルチプロトコルのカプセル
化の説明図に、PPPプロトコルが第2層のデータリン
ク層で使われ、PPP層の上に、各種のマルチプロトコ
ルがカプセル化されて搭載されて通信が行われることを
示す。
【0018】すなわち、PPPでは、第3層以上の上位
のプロトコルに依存しないで、データリンク層の共通の
通信プロトコルで確認接続を行う事によって、カプセル
化されたマルチプロトコルの転送処理を可能とすること
ができる。
【0019】このマルチプロトコル転送処理を行う為
に、図18に示す如く、データリンク層の中はさらに物
理層との連携処理を行うLCP(Link Control Protoco
l)と、上位のマルチプロトコルとのデータ授受を行うN
CP(Network Control Protocol) の2階層に分かれ
る。
【0020】PPPは、元々は、主に1対Nの通信接続
環境下においてバイナリデータ転送を高速に信頼性良く
行うことを目的としたHDLC(High-level Data Link
Control)プロトコルの技術をベースとする通信処理プ
ロトコルである。
【0021】HDLCプロトコルは、図19のHDLC
によるデータ通信の形態例に示す如く、ホストコンピュ
ータと端末装置間等の1対Nのデータ通信通信環境を中
心に広く使われていたデータリンク層レイヤ2のパケッ
ト通信方式の標準通信プロトコルである。
【0022】PPPは、HDLCをベースに、ベンダの
違いによるマルチプロトコルの差異を吸収して遠隔地間
で1対1通信を行うために開発された。
【0023】このため、その基本的なフレーム構成は、
図20のPPPフレームフォーマットとHDLCフレー
ムフォーマットの比較に示す如く、HDLCと共通の構
成を有している。
【0024】PPPのフレーム構成を、インターネット
の技術委員会であるIETF(Internet Engineering T
ask Force)では、先の標準文書中でHDLCライクフレ
ーミングとも呼んでいる。
【0025】PPPプロトコルは、1対1接続において
全2重通信形式の送受対等の平衡通信モードで使われる
ため、HDLCプロトコルにおける複数の相手先アドレ
ス指定機能や通信モード指定機能は不要であり、これら
の機能は使われていない。
【0026】すなわち、HDLCフレームの持つ機能か
らPPPでは不要なアドレス指定、通信モードの切替制
御や待ち合わせ制御、パケット番号の連続性チェック等
の制御機能を省いている。
【0027】この結果、PPPのフレーム構成上では、
HDLCで使っているアドレスフィールドと制御フィー
ルドに、図20に示す如く、常に、デフォルトの固定値
が入れられている。
【0028】デフォルト値としては、アドレス部フィー
ルドの8ビット部分として11111111(16進表
示でFFH)が、コントロール部の8ビット部分として
00000011(16進表示で03H)が使われてい
る。
【0029】近年は、PPPプロトコルと連携したデー
タ通信を行う通信回線インタフェースLSIがモデムや
ダイヤルアップルータなどに組み込まれている。
【0030】これらの通信回線インタフェースLSI
と、WEBサーバアクセスや電子メール等の通信アクセ
ス用のアプリケーションソフトを走らせるパソコンとの
間での非同期・同期変換によるデータ受け渡し連携機能
を持ったPPP通信処理ソフトがパソコンやダイヤルア
ップルータなどに実装されるケースが一般的になってい
る。
【0031】最も基本形となるパソコンとモデムからな
るPPP通信装置(通信端末)と、通信回線、アクセス
サーバからなるPPPを用いた通信システムの例につい
て、従来のPPPによる通信の仕組みを説明する。
【0032】図21のパソコンとモデムによるPPP通
信システムの原理構成図、図22のPPP接続の通信プ
ロトコル処理のやりとりイメージ、図23のダイヤルア
ップ接続動作中のPPP通信システム機能要素間の連携
動作説明図、図24のPPPの状態遷移フロー図に、最
も基本的な、通信端末とアクセスサーバ間の1対1接続
時に於けるPPP接続処理がどのような過程を追って行
われるかを示す。
【0033】また、図25のPPPフレームフォーマッ
トの基本構成、図26のLCPフレームの構成、図27
のLCPフレームにおける設定オプション機能、図28
のLCPフェーズの接続確立におけるオプションのネゴ
シエーションに、PPPのフレームと、LCPフレー
ム、オプションのネゴシエーションの様子を示す。
【0034】図21の構成において、近年は、モデムの
LSI化、小型化の進展と共に、モデムもボード化やP
Cカード化が進んでいる。
【0035】この結果、従来のRS232Cインタフェ
ースを使った外部のモデムとのケーブルコネクタによる
接続に替わって、プリントボードによるNICモデムや
LSIによるPCカードモデムがデスクトップパソコン
のPCIバスやノートパソコンの内部バスに直接挿入さ
れる一体型の構成が一般的になりつつある。
【0036】図21に示す如く、通信端末側のパソコン
とアクセスサーバの内部構成は、基本的には、同じ原理
構成をとっており、単位時間あたりのパケット処理数な
どの処理性能に差があるだけである。
【0037】また、図21の原理構成図にはパソコンか
らなる通信端末とアクセスサーバについて代表的な構成
要素を示しているが、ダイヤルアップルータも基本的な
ハードウェアの原理構成図は、共通しておりCPUとメ
モリ、内部バス、外部入出力部の基本要素から構成され
ている。
【0038】近年は、パソコンもサーバも、処理の高速
化を図るため、バスを階層化して、高速処理用のシステ
ムバスと外部インタフェース用の内部バスに分けたアー
キテクチャがDOS/Vパソコン等では標準となってい
る。
【0039】アクセスサーバは、マルチプロセッサ構成
にして、処理能力をあげるケースやクラスタリング技術
により処理の分散化をはかるケースも見られる。
【0040】PPP処理ソフトは、これらの通信システ
ムにおいて、通信処理ソフトのひとつとして、ハードデ
ィスクの所定の領域にインストールされる。
【0041】電子メールやWEBサーバアクセス等の上
位のアプリケーションが起動され、PPPアクセスを要
求すると、その都度呼び出され、主メモリのプログラム
領域に格納され、モデムソフトや上位処理ソフトと連携
をとりながら必要な処理を行う。
【0042】アクセスサーバ側では、PPP処理ソフト
は、主メモリに常駐して必要な通信処理を常時行ってい
る。
【0043】図21(b)のPPP通信処理中のパソコ
ンのメモリの構成例に、PPP通信処理中のパソコンの
メモリの構成例を示す。
【0044】PPP処理プログラムは、通信処理中は、
その他のモデム処理プログラムや、TCP/IP、WE
Bブラウザソフト等の下位及び上位のアプリケーション
ソフトと一緒にメモリに常駐して、連携しながら必要な
処理を行う。
【0045】図22のPPP接続の通信プロトコル処理
のやりとりイメージに、先の図17のOSI参照モデル
とPPPの関係、図18のPPPによるマルチプロトコ
ルのカプセル化の説明図に示したPPPの各レイヤの通
信プロトコル処理が、時間順に、順を追って逐次処理さ
れる様子を示す。
【0046】ダイヤルアップ接続で公衆通信網を使っ
て、アクセスサーバとパソコン等によるアクセス通信端
末との間の物理的な接続が行われ、その後、PPPプロ
トコルを使った、LCPフェーズ、NCPフェーズによ
って、リンクが確立され、PPP通信フェーズで、PP
P上に必要な上位プロトコルを載せて転送を行い、最終
的に目的とするインターネット内のWEBサーバやメー
ルサーバと通信端末との間で必要な通信情報のやり取り
が行われる。
【0047】終了フェーズは、次のユーザに、端末IP
アドレス割当などのアクセスサーバへのアクセス資源割
当を解放し、再割当を行うためのアクセス終了、回線切
断の処理を示す。
【0048】図23のダイヤルアップ接続動作中のPP
P通信システムの機能要素間の連携動作説明図は、図2
2の手順で処理を行う、通信端末の機能要素間の連携動
作をより具体的に説明する図である。
【0049】図23で、例えば、WEBブラウザ、メー
ラーソフトなどのインターネットアクセスソフトを使っ
て、インターネットに公衆通信網を使ってアクセスする
場合には、ブラウザやメーラーのユーザのマウスクリッ
クなどによる起動情報をそれぞれのインターネットアク
セスソフトが検知する。
【0050】インターネットアクセスソフトは、事前に
設定された情報に応じて、アクセスサーバへの最寄りの
アクセスポイントへのダイヤルアップ接続の開始をPP
P処理ソフトに指示する。
【0051】PPP処理ソフトはモデム接続処理ソフト
にダイヤルアップ接続を指示する。
【0052】モデム接続処理ソフトは、事前に設定され
た、アクセスサーバへのアクセスポイントのダイヤル接
続番号と、事前に設定したアクセス速度の上限、受信デ
ータバッファの制御ルールなどの情報をモデムに伝え
る。
【0053】モデムは、モデム接続処理ソフトからの交
換接続処理指示情報を基に、先ず、アクセスサーバへの
ダイヤリングによる交換接続を行う。
【0054】交換接続直後には、アクセスサーバのモデ
ムとアクセスした側のモデムとの間で、事前に設定して
ある設定情報を基に、以降の通信条件の確認を行う。
【0055】この確認調整終了後、モデム接続処理ソフ
トは、PPP処理ソフトへ通信準備完了を通知する。
【0056】モデムのダイヤルアップによる交換回線の
開通後、PPP処理ソフトが、引き続いて、接続確立処
理を続ける。
【0057】PPP処理ソフトは、アプリケーションソ
フトの非同期処理を行っているパソコンと通信回線へデ
ータの同期転送処理を行うモデムとの間の非同期・同期
変換の速度整合処理も行う。
【0058】モデム自体は、基本的には、PPP処理ソ
フトの制御を受けながら、第1層の物理層における同期
データ転送の保証動作を行っている。
【0059】現在、標準として使われているMNPモデ
ムでは、波形自動等化などのモデム本来の基本機能に加
えて、モデム自体で、転送フレームの誤りチェック、再
送による誤り回復、符号圧縮、回線状況に応じた速度の
自動設定などの機能を物理層でサポートしている。
【0060】PPP処理ソフトは、モデムによる物理回
線確立の通知を受けた後、図24のPPPの状態遷移フ
ロー図で説明した如く、PPP確立フェーズに於けるL
CPフェーズで、通話品質の確認や、認証確認、相互
に、受信可能データ長の上限値などの通信要求条件、即
ち、オプションデータの交換による確認調整を行う。
【0061】次いで、NCPフェーズで、通信プロトコ
ルの確認を行い、通信プロトコルの確認、通信セッショ
ンの確立を行う。
【0062】NCPフェーズでは、IP接続の場合に
は、必要がある場合は、通信端末からの要求に応じて、
インターネーット又はイントラネットアクセスの為に、
アクセスサーバにプールしてあるIPアドレスの通信端
末への割当付与も行う。
【0063】接続が確立され、通信が開始された定常通
信状態のPPP通信フェーズでは、このプロトコル上に
WEBブラウザ等のWEBアクセスソフトの制御情報や
データ情報を載せたデータを、PPPのフレームのパケ
ット単位にカプセル化して送り、WEBサーバへのアク
セスが行われる。
【0064】尚、上記の処理において、PPP処理ソフ
トは、図20のPPPフレームフォーマットにおけるア
ドレスフィールド、制御フィールドの情報は全く使って
いない。
【0065】図22のPPP接続の通信プロトコル処理
のやりとりイメージ、図23のダイヤルアップ接続動作
中のPPP通信システム機能要素間の連携動作説明図に
示したシーケンスが具体的にどのような手順で行われる
かをより詳細に示す為に、図24のPPPの状態遷移フ
ロー図を示す。
【0066】図24は、各フェーズにおいて、具体的に
どのような処理が行われているかを示している。
【0067】図24の各フェーズ順に、PPP処理ソフ
トが上位アプリ・通信処理ソフト、下位通信ソフトと連
携を取りながら通信端末とアクセスサーバ間で、各フェ
ーズに応じたデータのやりとりが行われている。
【0068】つぎに、図25のPPPフレームフォーマ
ットの基本構成、図26のLCPフレーム構成に、PP
P確立フェーズにおける具体的なフレームフォーマット
のデータを示す。
【0069】図25に示す如く、PPPプロトコルNO
の16ビットのコードで、LCP制御、NCP制御、ネ
ットワーク層プロトコル種別を識別しており、このコー
ドを図22〜図24で説明した如く時間フェーズ順に切
替ながら必要な処理を行う。
【0070】情報フィールド部分は、各時間フェーズ順
に、PPPプロトコルNOの推移に応じて同時に内容が
変化する。
【0071】図26は、PPPプロトコルNOがC02
1HのLCPフェーズにおける情報部すなわちLCPフ
レーム部の各フィールドの詳細構成を示す。
【0072】LCPフレームの頭の8ビットコードで、
リンクの確立・設定やリンク終了の為の制御情報のやり
とりを行っており、LCPフェーズの中で、更に、細分
化したシーケンスの過程で、各制御コードが適宜選択さ
れてデータのやり取りが行われることを示す。
【0073】図27のLCPフレームにおける設定オプ
ション機能、図28のLCPフェーズの接続確立におけ
る設定オプションのネゴシエーションにLCPフェーズ
で、どのようにしてパラメータの調整が行われるかを示
す。
【0074】図27は、アクセスサーバと通信端末間と
で、どのようなタイプ(種類)のオプションデータのや
り取りを行うか現在インターネットのIETFで標準と
して定義されているタイプと、そのタイプを表すコード
数、オプションデータの内容をそのデフォルト値ととも
に示す。
【0075】図28は、このように複数あるオプション
データの値の組合せを、アクセスサーバと、通信端末間
でどのような過程を踏んで調整されるか、その具体的な
事例を示す。
【0076】PPPは、双方向転送を保証するプロトコ
ルであり、オプションデータは、例えば、転送速度な
ど、上り下りで一致するとは限らない為、ネゴシエーシ
ョンによるオプションデータの確認調整は、通常、双方
向に対して行われる。
【0077】オプションデータは、同時に複数のオプシ
ョン値のセットを送って調整する事が出来る。
【0078】図28(b)オプションネゴシエーション
時の例の(1)は、送られて来たオプションデータの組
に対して、全て受け入れ可能な場合、(2)は、一部オ
プションの変更が必要な場合、(3)は、一部オプショ
ンの認識が不能だった場合、の事例をそれぞれ示す。
【0079】尚、図15(b)のダイヤルアップルータ
接続の場合では、PPP処理ソフトは、ダイヤルアップ
ルータ側に実装され、LANによって、複数のパソコン
とダイヤルアップルータとの間が接続されている。
【0080】ダイヤルアップルータは、パソコンからL
AN経由で、NIC(ネットワークインタフェースカー
ド)からWEBサーバアクセスや電子メール等のアプリ
ケーションソフトからのデータを受け取る。
【0081】ダイヤルアップルータの内部に実装された
3、4層以上の上位層のネットワークプロトコル処理ソ
フト、PPP処理ソフトは、上位・下位の関連通信ソフ
ト、回線がISDNの例ではTA:Terminal Adapter と
DSU:Digital Service Unit)からなる回線インタフェ
ース装置と連携を取りながらPPP接続処理を行う。
【0082】従って、ダイヤルアップサーバへLAN経
由で、複数の通信端末による接続要求を受けて、接続処
理を行う点が異なるだけで、PPPを使った通信処理の
基本的な仕組みは、図15のダイヤルアップ接続による
PPPを利用したアクセスサーバへの接続イメージ図の
(a)のモデム接続の場合と同じである。
【0083】
【発明が解決しようとする課題】既に説明した如く、従
来技術のPPPによる通信プロトコルを使っても、その
本来の目的であるマルチプロトコル転送処理に加え、P
PPの上に開設したIPプロトコルの上に、さらに複数
のアプリケーションセッションを同時に開設したり、I
Pパケットレベルで優先制御を行うことは可能である。
【0084】しかし、従来のPPPによる通信プロトコ
ルのままでは次の3つの問題点があった。 1.ISPにおけるアクセスモード判別機能の不備 図29のトンネリングプロトコルによるPPP転送と企
業アクセスサーバとの接続に示す如く、現在、中小企業
等のネットワーク利用者が、遠隔地における在宅勤務や
サテライトオフィス勤務時に、公衆回線を介して、ま
た、遠隔地を移動中に携帯電話等を経由して、本社のメ
ールサーバやWebサーバにアクセスする利用法が急激
に増えつつある。
【0085】この時に、通信料金を極力安くする為に、
手近なISPのアクセスポイントを経由して、本社のサ
ーバに、マルチプロトコルを転送してアクセスするネッ
トワーク利用法が考えられる。
【0086】この場合、PPPをさらに、IPを使って
カプセル化することによって、インターネットを使って
PPPパケットを転送することが可能となる。
【0087】しかし、インターネットは、多数のプロバ
イダが参加して構築されており、多数のユーザが共有し
てネットワーク利用を行っている。
【0088】したがって、悪意の盗聴などによって、重
要データが外部に漏れる恐れもありISPのインターネ
ットを利用して、本社のサーバにアクセスする場合に
は、セキュリティを確保する必要がある。
【0089】トンネリングプロトコルは、IPフレーム
上に、PPPフレームをカプセル化・暗号化してISP
のネットワークを利用して、2点間を伝送する技術であ
り、最近、インターネットの技術標準化委員会のIET
Fでは、L2TP(Layer 2Tunneling Protocol) 方式
の標準化が完了し、標準番号RFC2661の勧告書の
発行がなされた。
【0090】多数のISPによるインターネットを通し
て、2点間をIPとは別のプロトコルであるPPPプロ
トコルをトンネルの様にして通すことができる為にトン
ネリングプロトコルと呼ばれている。
【0091】図29において、IPの上に、PPPプロ
トコルをのせて、遠隔地の企業のアクセスサーバにアク
セスした後は、PPPプロトコルが機能して、認証処理
やアクセスユーザに対するIPアドレスの臨時割当処理
などが行われ、最終的には、企業内のメールサーバやW
EBサーバにアクセスして、必要な業務処理を行うこと
が出来る。
【0092】他方、ISPのアクセスポイントへアクセ
スした利用者は、本社へのサーバにアクセスする以外
に、情報収集の為のISPのWEBサーバアクセスや顧
客とのメールのやりとり等を目的にした一般的なインタ
ーネットユーザともなり得る。
【0093】上記の2種類のアクセス利用の仕方を識別
するためには、 (1)ISPは、特定の企業にトンネリングプロトコル
で接続する場合には、その企業毎に専用の電話番号を用
意して利用者にその番号にかけさせ、通常のインターネ
ットアクセスの場合には、近くの公開アクセスポイント
にアクセスするようにする。 (2)PPPでアクセスするユーザID毎に、通常のイ
ンターネットアクセスか、トンネリングプロトコルによ
る企業のアクセスサーバへの接続かの識別処理を行う。 の2案が考えられる。
【0094】しかし、(1)の方法は、ISPの運用コ
ストを増大させることになり、(2)の方法も、簡易な
実現方法は提案されていなかった。
【0095】そこで、本発明の第一の課題は、ISPの
アクセスポイントにアクセスしたユーザが、遠隔地から
トンネリングプロトコルを使って本社のアクセスサーバ
へアクセスする場合と、一般的なインターネットアクセ
ス利用を行う場合との区別を簡単な手段で実現すること
である。
【0096】次に、従来のPPPプロトコル利用におけ
る2番目の問題点について述べる。 2.PPPアクセスの都度毎回発生する接続確立待ち時
間の発生 PPPによる通信システムでは、ベンダの違いによるマ
ルチプロトコルをPPP上にカプセル化して転送処理す
ることによって、マルチプロトコルの多重化されたパケ
ットの同時転送、上位層における優先制御などを実現し
ている。
【0097】他方、図22〜図24のPPPの処理手順
の説明に示した如く、従来のPPPを使った通信システ
ムではPPPによる接続確立の為のネゴシエーションを
毎回行ってからアクセスサーバとアクセスを行う。
【0098】この為、接続の都度、同じ通信端末と同じ
アクセスサーバ同士でも、毎回、図27のLCPフレー
ムにおける設定オプション機能、図28のLCPフェー
ズの接続確立における設定オプションのネゴシエーショ
ンに示した如く、定型的なネゴシエーション調整を行
う。
【0099】現在のPPPでは、このネゴシエーション
調整によって、同じ通信端末とアクセスサーバとの間で
も、アクセスの都度、毎回、同じ、オプションデータの
組合せや使うプロトコルの確認を繰り返している。
【0100】この為、アクセスサーバとの接続が確立さ
れ、アプリケーションが起動するまでに、毎回、接続確
立待ちの無駄時間が発生していた。
【0101】他方、PPPは、モバイルコンピューティ
ング等において、移動中の端末からISPや企業のアク
セスポイントにアクセスする場合にも使われる。
【0102】これらの場合、PPP接続を行う場合に、
図22のPPP接続の通信プロトコル処理のやりとりイ
メージで説明した如く、交換接続後の物理回線が開通後
に、LCP−>認証−>NCPのPPP接続確立の手順
を踏む必要がある。
【0103】この接続確認の時間は、ダイヤルアップ接
続環境下では、通常、十数秒以上かかることが多い。
【0104】モバイル環境下での通信料金は、通常の有
線接続と比べ、単位時間あたりの通話料金が近距離通話
の場合には数倍以上のオーダーで高めに設定されてい
る。
【0105】この結果、交換接続後の通信開始までのP
PP接続処理の時間が長い場合、実際には有効な通信デ
ータ通信に使っていない無駄な接続確立時間に対して、
毎回使用料金を払うことになり接続回数が多い場合には
通話料金問題となっている。
【0106】また、サテライトオフィスやSOHO等の
自宅からアクセスする場合でも、接続確立時間は、極力
短いことがヒューマンインタフェース上望ましい。
【0107】そこで、本発明の第2の課題は、上記問題
点を解決する交換接続後のPPP確立の処理時間の短縮
を図る新たな手段を提供することである。
【0108】次に、従来のPPPプロトコルにおける第
3番目の問題点について述べる。 3.多重通信時におけるリアルタイム通信等に対する優
先制御の迅速化の困難性 マルチメディアやマルチプロトコルの同時利用による多
重通信を行う場合に、従来のPPPプロトコルの場合に
は、IPプロトコルヘッダの優先制御フィールドを見
て、アクセスサーバに対するIPパケットの待ち行列の
優先制御を行っている。
【0109】従って、PPPプロトコルをベースに通信
を行っているPPP接続の場合には必ずPPPプロトコ
ル処理の後にIPプロトコル処理を行う手順を踏む必要
があり、なるべく迅速な処理が要求されるリアルタイム
性の必要な電話や動画像パケット伝送等の場合、処理の
迅速化が図れず問題となる。
【0110】そこで、本発明の第3の課題は、上記第3
の問題を解決するマルチメディアやマルチプロトコルの
多重通信時におけるアクセスサーバの待ち行列の優先処
理の高速化を実現する手段を提供することである。
【0111】次に、本発明の課題を解決するための手段
について説明する。
【0112】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決する為
に、本発明では、従来の PPP(Point to PointProt
ocol)を用いた通信システムにおけるPPPフレーム
で、固定値としているアドレスフィールドと制御フィー
ルドの値を可変コード値とする拡張PPPフレームを用
いる。
【0113】即ち、この可変コード値を、それぞれの目
的に応じた意味を持った識別コード値として用い、通信
端末が通信回線を通してアクセスサーバにアクセスする
場合の識別手段とする。
【0114】第一の使い方として、通信端末からISP
の前記アクセスサーバへのアクセスにおいて、前記識別
コード値のフィールドの一部は、前記アクセスサーバへ
のアクセスがインターネットへのアクセスなのか、企業
のアクセスサーバへのトンネリングプロトコルによるア
クセスなのかを識別するコード値を持たせる。
【0115】該フィールドと異なるフィールドには、該
企業のアクセスサーバへのアクセスアドレス値の短縮コ
ード値を持たせる。
【0116】該ISPの前記アクセスサーバは、該アク
セスアドレス値の短縮コード及び通信端末の回線発信番
号とから、対応データライブラリによって、企業のアク
セスサーバへのIPアドレスを知り、トンネリングプロ
トコルによる企業のアクセスサーバへのアクセス処理を
行わせる。
【0117】これによって、簡単に、ISPのアクセス
サーバへのアクセスのアクセスモードの判別と、企業の
アクセスサーバのアドレスへの転送を簡単に実現するこ
とが出来、第一の課題が解決出来る。
【0118】第二の使い方としては、識別コード値を、
通常は、PPPのネゴシエーションフェーズによって獲
得している上位プロトコルのオプションパラメータの組
合せ値に対応した識別コード値とする使い方がある。
【0119】これによって、毎回、通信端末からアクセ
スサーバにアクセスする都度、行っているLCPネゴシ
エーションの時間を大幅に短縮し、回線確立時間の短縮
化をはかることが出来る。
【0120】また、上位プロトコルのオプションパラメ
ータの組合せ値と前記識別コード値との対応ライブラリ
の作成方法としては、事前に定めた対応ルールの値を使
う方法と、通信端末からアクセスサーバへのアクセス時
にPPPの通信処理プロトコルによるLCPネゴシエー
ションによって行う方法が考えられる。
【0121】後者の場合は、最初のネゴシエーションで
は通常のアクセス確立時間を必要とするが、それ以降の
アクセスにおいては、該対応ライブラリによる前記識別
コード値を用いることによって、通信端末とアクセスサ
ーバ間の通信接続確立処理におけるネゴシエーション時
間を大幅に短縮することが可能となる。
【0122】これによって、第二の課題の解決を図るこ
とが可能となる。
【0123】さらに、第三の使い方として、アドレスフ
ィールド、制御フィールドの上位プロトコルのパラメー
タと1対1に対応付けられた識別コード値として、上位
プロトコルの転送待ち行列における優先順位を付与する
ことが考えられる。
【0124】これによって、わざわざ上位プロトコルま
で戻って優先制御を行うのでなく、データリンク層で識
別コードの値を見て簡単・迅速に優先制御を行うことが
可能となり、第三の課題の解決を図ることが可能とな
る。
【0125】以下、実施例を参照しながら詳細な説明を
行う。
【0126】
【発明の実施の形態】図1の本発明の拡張PPPフレー
ム構成の原理説明図、図2の拡張PPPフレームの識別
コードによるISP接続時のアクセスモード判定、図3
の拡張PPPフレームの識別コードによる通信開始時間
短縮の原理説明図、図4のマルチプロトコル間の優先度
指定識別コードによる待ち行列の制御イメージに、本発
明の拡張PPPフレームによる通信システムの基本原理
を示す。
【0127】図1の本発明の拡張PPPフレーム構成の
原理説明図に示す如く、本発明では、従来のPPPでは
デフォルト値のまま使われていなかったアドレスフィー
ルドと制御フィールドの組合せフィールド(以下、識別
フィールドと呼ぶ)を、本発明の目的に応じた形で識別
コード用のフィールドとし、積極的に活用するものであ
る。
【0128】識別フィールドの使い方としては、アドレ
スフィールドのみを使う場合、制御フィールドのみを使
う場合、両方のフィールドを同時に使う場合が考えられ
る。
【0129】この使い分けは、実際に、この識別フィー
ルドをどの様な目的で、どの程度の規模で使うかによっ
てきまる。
【0130】この識別フィールドを活用して、識別コー
ド値の差に、使用目的に応じた特定の意味を持たせるこ
とによって、 1)ISPのアクセスサーバにアクセスした場合のアク
セスモード即ちトンネリングモードで企業のアクセスサ
ーバへのアクセスを要求するのか、インターネットへの
アクセスを要求するのかの識別の簡単化 2)毎回ネゴシエーションによって確認しているオプシ
ョンパラメータ値の組合せに対応する短縮コードを識別
コード値として知り、ネゴシエーションを短縮すること
によって、接続確立時間の短縮化 3)上位のプロトコルの優先度に対応する値を識別コー
ドとして持たせる事によって、データリンク層での迅速
な優先制御を実現することが出来る。
【0131】尚、これ以降、この新たに定義した識別フ
ィールドに可変値を持たせることを特徴とするPPPフ
レームを拡張PPPフレーム、この拡張PPPフレーム
を基に行う通信処理プロトコルを拡張PPPと呼ぶ。
【0132】この識別コードとオプションデータの組合
せとの対応付けを行う具体的な方法としては、(a)限
定されたユーザの範囲内で事前に特定のルールを決めて
使う使い方と(b)不特定ユーザを対象とし、最初にア
クセスサーバにアクセスする場合に、従来のPPP接続
と同様に1度だけネゴシエーションを行い、アクセスサ
ーバ、通信端末とアクセスサーバのそれぞれの必要なオ
プションデータの組合せを知り次回以降は、この求めら
れたオプションデータの組合せに対応する短縮コード
を、識別フィールドで伝達することにより、2回目以降
のアクセスの高速化を図る方法がある。
【0133】このようにして決めた識別コードを下記の
如く用いる事によって、次の如く各課題の解決が図れ
る。 (1)ISPアクセスサーバへのアクセスモードの簡単
な識別実現 転送するPPPパケットが、ISPのアクセスサーバを
経由してインターネットアクセスを行うのか、トンネリ
ングプロトコルを使って企業のアクセスサーバヘアクセ
スするのかを拡張PPPフレームにおける識別コードの
特定のビット位置の値によって指定し、アクセスサーバ
における簡単な拡張PPPフレームを有するパケットの
識別処理を実現する。
【0134】図2の拡張PPPフレームの識別コードに
よるISP接続時のアクセスモード判定に示す如く、サ
テライトオフィス等から、ユーザがISPのアクセスサ
ーバにPPP通信プロトコルを使ってアクセスした場
合、ユーザがインターネットを使いたいのか、トンネリ
ングプロトコルを使って、企業のアクセスサーバにアク
セスしたいのかを、拡張PPPフレームにおけるアドレ
スフィールドと制御フィールドの識別コードを見て即座
に判断できる。
【0135】図2の例では、例えば、アドレスフィール
ドの値が09Hの場合は、インターネット利用の場合と
し、01Hの場合は、トンネリングプロトコルによっ
て、企業のサーバに接続するケースとする。
【0136】尚、トンネリング先の企業のアクセスサー
バへのIPアドレスは、発信者番号通知機能を使って、
発信者の通信端末の回線番号を知り、対応ライブラリか
ら知った、企業のアクセスサーバのIPアドレスへ転送
するものとする。
【0137】また、識別コード値に、アクセスサーバの
アドレス値をいれるようにすれば、複数の企業のアクセ
スサーバへのアクセスが可能となる。
【0138】この場合も、発信者番号通知機能と組み合
わせることによって、多数のユーザグループがそれぞれ
の複数のアクセスサーバへアクセスすることが可能とな
る。
【0139】この判別処理後は、それぞれのケースに応
じた上位層に対する通常のPPP対応処理が行われる。
これによって課題1が解決できる。尚、詳細説明は実施
例を参照しながら行う。 (2)PPP処理確立時間の短縮 ネゴシエーションによって決めているオプションデータ
値の組合せに対応する値にマッピングさせた特定の識別
コード値によって指定することによってネゴシエーショ
ン時間を短縮する。
【0140】図3の拡張PPPフレームの識別コードに
よる通信開始時間の短縮の原理説明図に示す如く、通常
はレイヤ2のデータリンク層におけるPPP層の処理に
おいて、LCP、NCP、レイヤ3、と順次、毎回のネ
ゴシエーションによって確認する上位通信プロトコルの
オプションデータの値のセットを、拡張PPPフレーム
におけるアドレスフィールド、制御フィールドの識別コ
ードの値と1対1に対応付けておく。
【0141】また、通信端末からの認証データの送信に
関しては、通常は図24の状態遷移フロー図で説明した
如く、LCPフェーズの最後に行われるが、拡張PPP
フレームにおけるLCPフレームのオプション部のオプ
ションデータとして識別コードと同時に送るようにす
る。
【0142】アクセスサーバは、通信端末から送られて
来た識別フィールドの値を見て、拡張PPPフレームに
よるアクセスである事、その時の識別コードの値からオ
プションデータの組合せ値を対応ライブラリによって知
る。
【0143】また、アクセスサーバは、同時にLCPフ
レームのオプション部のオプションデータとして送られ
て来たユーザ識別IDとパスワードを確認し、認証を行
う。
【0144】認証結果、アクセスサーバは、拡張PPP
フレームを使い、通信端末に対して、既に、LCPネゴ
シエーションで確認されているアクセスサーバから通信
端末へのオプションデータの組合せ値に対応する識別コ
ードを識別フィールドに入れて送る。
【0145】同時に、アクセスサーバは、アクセスした
通信端末に対して、プールしてあるIPアドレスの中か
ら空きのIPアドレスを割当IPアドレスとして、拡張
PPPフレームにおけるLCPフレームのオプション部
のオプションデータ部を使って通知する。
【0146】このようにすることによって、通常のPP
PによるLCPより上の上位のプロトコルによる毎回の
定常的なネゴシエーション結果を待つことなく、識別子
の値から即座に、上位のプロトコルのパラメータの値を
確認することが出来る。
【0147】この様に、拡張PPPフレームを用いるこ
とによりLCP、NCPのシーケンスの大幅な短縮化が
可能となり、ただちに、PPPによる上位プロトコルの
カプセル化機能を使って実際の通信を開始することが出
来る。
【0148】尚、識別コードの値と、上位のプロトコル
のパラメータ値の組合せの対応は、限定されたユーザの
中で、限定されたユーザの中でだけ使う場合は、予め、
対応ルールを決めておいた共通の対応ライブラリを使
う。
【0149】又、不特定多数のユーザを対象とする場合
には、アクセスサーバに対する最初のアクセスの時に、
ネゴシエーションによって確認したオプションデータの
組合せに対応する識別コードとの対応関係を使って、2
回目以降は、ネゴシエーションの過程を省略して、ただ
ちに通信を開始することができる。
【0150】この際、アクセスするユーザも多数となる
為、アクセスユーザの違いにより、識別コードの意味が
異なるように決めた場合は、対応ライブラリの解釈を行
う際に、発信者番号通知機能を使って、発信番号と識別
コードのセットに対して、オプションデータの組を定め
る事によって、識別コードのビット数の制約から来る収
容ユーザ数の制限を解決することが可能となる。
【0151】上記の如く、毎回のアクセスにおいては、
PPPのリンク確立の為のネゴシエーション時間を大幅
に短縮でき、これによって課題2を解決することが出来
る。 (3)優先制御の迅速化 PPPパケットが優先制御を必要とするパケットかそう
でないのかを特定位置のコード値によって指定すると同
時に優先制御時は、優先度も同時に指定する。これによ
って上位プロトコルでの処理を省き高速化を実現する。
【0152】図4のマルチプロトコル間の優先度指定識
別コードによる待ち行列の制御イメージの図に示す如
く、アドレスフィールド、制御フィールドに、PPP転
送パケットの転送待ち行列における優先度指定データを
書き込んで置く。
【0153】これによって、音声や画像などのリアルタ
イム性の必要なデータを伝送する場合には、PPPパケ
ットの転送待ち行列における優先度を上げ、良好な通信
品質を保つことができる。
【0154】また、上述の優先度判別処理は、わざわざ
上位プロトコルにまでさかのぼって、優先順位を識別し
て、判断する必要がない為に、処理時間の短縮化が図れ
る。
【0155】これによって、同一の端末を使って複数の
サービスを同時に一本のPPP回線を共用する場合や複
数の端末が複数のサービスを使って一本のPPP回線を
共有して使う場合の、利用サービスに応じた伝送パケッ
トの転送の優先制御の迅速な処理が可能となり、課題3
の解決が図れる。
【0156】以上の様に、現在のPPPフレームでは、
使われていない識別フィールドを活用し、上位のプロト
コルと関連のある識別コード値を伝送する事によって、
高速のアクセス処理を実現するものである。
【0157】尚、装置構成は、従来のパソコンやダイヤ
ルアップルータ、アクセスサーバのCPUとメモリと内
部バスを基本とする内部構成とモデムやNIC、TA、
DSUを基本とする入出力インタフェースのハードウェ
ア構成はそのまま使え、ソフトウェアモジュールの内の
PPP処理部分を置き換えることによって、本発明の拡
張PPPフレームを用いた通信システムを実現できる。
【0158】次に、具体的な実施例を参照しながら、本
発明のさらに詳細な説明を行う。
【0159】図5の拡張PPPフレームのアドレス・制
御フィールドの識別コード設計例に、本発明の識別コー
ド設計例を示す。
【0160】図6の拡張PPPによる実施例1の優先制
御の仕組み、図7の拡張PPPによる実施例1の優先制
御の送信処理フロー図、図8の拡張PPPによる実施例
1の優先制御の受信処理フロー図に、本発明による優先
制御処理の実施例1を示す。
【0161】図9の拡張PPPによる実施例2のトンネ
リング接続を含む多重通信利用イメージ、図10の拡張
PPPによる実施例2における多重通信処理の仕組み、
図11の拡張PPPによる実施例2における多重通信処
理の送信処理フロー図、図12の拡張PPPによる実施
例2における多重通信処理の受信処理フロー図によっ
て、トンネリング接続を含む実施例2をしめす。
【0162】図13のLCPネゴシエーションによる拡
張PPPにおける識別コードの決定、図14の拡張PP
PにおけるLCPフレーム構成に、ネゴシエーションに
よる識別コードの決定法による実施例3を示す。
【0163】以下、順を追って説明を行う。
【0164】図5の例に示す如く、識別コードの値の決
め方は、自由度があり実際の適用の態様に応じて、各種
の決め方が考えられる。
【0165】図5は、優先制御と、トンネリングアクセ
スモードの識別、LCPネゴシエーションの短縮を実現
する複合コードの例である。
【0166】また、図5は、の不特定多数の複合利用を
意図とする場合のコード設計例を示しており、不特定多
数の利用者が使う場合は、標準的・共通的な識別コード
を決めて、共通のルールに従って、各種の利用形態を同
時に組み合わせて、情報のやりとりと制御を行う場合が
ある。
【0167】逆に、特定企業ユーザの特定目的利用の場
合は、その拡張PPPを特定の企業の中だけで、利用目
的も限定して、カスタマイズした特定の識別コードをき
めて使う場合もある。この場合のアクセスサーバは、限
定された企業のアクセスサーバとなる。
【0168】図5の識別コードでは、不特定多数の利用
者が、優先制御やトンネリング接続、LCPネゴシエー
ションの短縮などを行うことを想定したコード設計例と
なっている。
【0169】即ち、図5の識別コードでは、元のアドレ
スフィールドの最初の1ビット目の値を0と設定する事
によって、拡張PPPフレームである事を示す。
【0170】2ビット目は、プロバイダへの直接アクセ
ス(値0)かトンネリングアクセス(値1)かを示す。
企業のアクセスサーバへの直接アクセスの場合は0の値
をとる。
【0171】直接アクセスの場合は、拡張PPPでカプ
セル化された上位プロトコルのパケットは、インターネ
ットへルータを経由して転送され、トンネリングアクセ
スの場合は、トンネリング用にIPヘッダを付けカプセ
ル化し、インターネットを通して、企業のアクセスサー
バへ転送される。
【0172】3ビット目は、ネゴシエーションによりオ
プションデータを求める場合のネゴシエーションが初回
かどうかを示すビットである。
【0173】何らかの理由で、環境条件が変わり、再
度、ネゴシエーションによって、オプションパラメータ
の組合せに対する識別コードを求める場合は、最初のネ
ゴシエーションモードでネゴシエーションを行う必要が
ある。
【0174】4ビット目は、優先制御の有無を示す。1
が優先制御、0が優先制御を行わない場合である。
【0175】5〜8ビット目は、LCPネゴシエーショ
ンに於けるオプション値の代表値のセットに対応する識
別コード値である。
【0176】この例では、16個の代表的な値をセット
して置くことが出来る。
【0177】制御フィールドの1〜2ビットは、優先度
を示す。4ビット目が1で、優先制御を行う場合に、4
段階の優先度設定が可能となる。数値が小さい方を優先
度が高いものとする。
【0178】上位のプロトコルにおける優先順位とこの
ビットとは、1対1に対応付けられるものとする。具体
的には、アプリケーションを起動した場合に、優先制御
ありの場合には、PPPパケットを組み立てた場合にア
プリケーションの優先順位に対応した識別コードの値を
設定を行うものとする。
【0179】優先制御なしの場合には、このフィールド
は意味を持たない為、無視される。
【0180】制御フィールドの3〜8ビットは、トンネ
リング転送時の転送先の短縮アドレス値を示す。
【0181】短縮アドレスだけでは、ユーザ数が限定さ
れた閉じた利用範囲であれば問題ないが、不特定多数の
ユーザが同じサービスを利用する場合に、収容可能なユ
ーザ数の制限の為、対応する転送先のアクセスサーバの
IPアドレスを知ることはできない。
【0182】その場合は、交換網側で提供している発信
者番号表示機能との組合せによって、特定ユーザにカス
タマイズした転送先アドレスデータベースを準備する。
【0183】即ち、発信者の発信番号を知ることによっ
て、利用者に対応した転送先のアクセスサーバのIPア
ドレスと短縮アドレス値との対応付けを行ったデータベ
ースを参照することが出来、簡単に、短縮アドレスを、
正しい転送先アクセスサーバのIPアドレスに変換する
ことが出来る。
【0184】以下、(1)優先制御、(2)多重制御、
(3)ネゴシエーションによる識別コードとオプション
データの組合せ対応の決定例を参照しながら、個々の事
例を基により具体的に本発明の詳細説明を行う。 (1)優先制御による実施例1 本実施例1は、識別フィールドを優先制御の目的にだけ
使う場合を例示した場合である。また、IPv6による
マルチキャスト利用などの音声やビデオ等のリアルタイ
ム転送利用ユーザと、従来のIPv4、IPXなどを利
用するユーザのマルチプロトコル混在環境を想定してい
る。
【0185】尚、本実施例1の拡張PPPフレームを用
いた通信システムにおいて、通信端末側は、ダイヤルア
ップルータに対して、複数のパソコンがLAN経由で接
続される場合を想定している。
【0186】図6の拡張PPPによる実施例1の優先制
御の仕組み、図7の拡張PPPによる実施例1の優先制
御の送信処理フロー図、図8の拡張PPPによる実施例
1の優先制御の受信処理フロー図に、本発明による優先
制御処理の実施例を示す。
【0187】以下、図7、図8を参照しながら図6の詳
細説明を行う。
【0188】図6で、送信側の通信装置1で、ネットワ
ークインタフェース部はLAN経由でパソコンからデー
タを受信し、上位プロトコル処理部でPPPより上の層
のプロトコル処理を行い、PPP処理部で、PPPカプ
セル化処理を行い、優先番号付与処理部で優先制御テー
ブルを参照し、データの優先度に応じた優先番号をPP
Pの所定の識別フィールドの位置に優先番号を付与し、
送受データ格納部に受信順に一旦格納を行い、回線イン
タフェース部を通じて、通信回線にデータの送出を行
う。
【0189】受信側の通信装置2では、回線インタフェ
ース部でデータの受信を行い、送受データ格納部に、一
旦データを格納し、優先制御部で優先番号順に、送受デ
ータ格納部からデータを取り出しPPP処理部に渡し、
PPP処理部で上位のデータを取り出し、上位プロトコ
ル処理部で上位プロトコル処理を行い、送信部を通じて
外部にデータを渡す。
【0190】即ち、受信側で、識別コードの優先番号順
に、送受データ格納部に時間順に到着したデータの待ち
行列から、データの取り出しを行うことによって、デー
タリンク層で簡単に、優先制御を行うことが出来る。
【0191】受信側の通信装置2すなわちアクセスサー
バには、他のルートで来た複数のパケットも同時に、送
受データ格納部に受信され、待ち行列として並ぶ。
【0192】この場合、常に、識別コードを見て、瞬時
に、優先順位の高い順、時間順にデータの取り出しが行
われる為に、多数のユーザからのアクセスに対して高速
の優先制御処理を行うことが可能となる。
【0193】図6の説明図において、通信装置1では、
ネットワークインタフェース部にアプリケーションを起
動した通信端末Aからデータが送られて来ると上位プロ
トコル処理部でPPPより上のネットワーク層やアプリ
ケーション層に対応したプロトコル処理が行われる。
【0194】ここでは、PPP処理部にデータを渡すと
同時に、送信部に対して、回線の確立を要求する。
【0195】回線インタフェース部は、ダイヤルアップ
による交換回線接続に続き、PPP処理部と連携しなが
ら、通常のLCPネゴシエーションによって、回線を確
立し、次に、回線上に流すネットワーク層プロトコルに
対応したNCPのネゴシエーションを行う。
【0196】優先制御テーブルには、データの種別と優
先番号との対応データが格納されている。
【0197】ここでは、ネットワーク層のプロトコル種
別毎に、IPv6:0、IPv4:1、IPX:2と対
応付けられている。
【0198】数値が低い方が優先度は高くなるように設
定されている。
【0199】PPP処理部でカプセル化されたデータ
は、優先制御部によって、優先制御テーブルの対応付け
に従った優先番号を付けられる。ここではアドレスフィ
ールドを利用して優先番号をつける場合の事例を示す。
【0200】IPX、IPv6、IPv4の順に、デー
タが来た場合は、それぞれ、優先番号2、0、1が付与
される。優先番号が付与されたデータは、送受データ格
納部に格納される。送受データ格納部に格納されたデー
タは、格納順に回線インタフェース部を通して通信回線
に送信される。
【0201】受信側の通信装置2では、回線インタフェ
ース部でデータを受信すると、送受データ格納部に一旦
データの格納を行う。
【0202】優先制御部は、先ず、優先番号の値が最も
小さな優先度が最も高いデータをPPP処理部に渡す。
次のデータは、残りのデータの中で優先順位の最も高い
データである。
【0203】PPP処理部は、カプセルを外し、上位プ
ロトコル処理部にデータを渡す。上位プロトコル処理部
で処理を行ったデータは、ネットワークインタフェース
部を通じて外部のインターネット、イントラネットなど
に渡される。
【0204】尚、優先番号の割当ルールとしては、この
ほかに、既述の如く音声やメールなどのアプリケーショ
ンレベルで行う案、トランスポートのプロトコルに対し
て割当てる案などが考えられる。
【0205】また、上位の複数の層のプロトコル毎に優
先番号を付与しておき、アドレスフィールドにある層の
プロトコルの優先度、制御フィールドに、別の層のプロ
トコルの優先度を割り当てることも出来る。
【0206】どのような割当ルールを採用するかは、実
際の適用上のニーズ、適用効果を考慮してきめる。
【0207】以上説明した如く、本実施例によれば、P
PPと同じレイヤ2で優先制御を行うことが出来、リア
ルタイム放送のマルチキャスト利用、音声などのリアル
タイムニーズの強いデータと通常のメールデータなどが
混在する場合でも、迅速な待ち行列処理による優先制御
が可能となり、今後のマルチメディア混在下の通信環境
下でその適用効果は大きい。 (2)トンネリング接続を含む実施例2 図9の拡張PPPによる実施例2のトンネリング接続を
含む多重通信利用イメージ、図10の拡張PPPによる
実施例2における多重通信処理の仕組み、図11の拡張
PPPによる実施例2における多重通信処理の送信処理
フロー図、図12の拡張PPPによる実施例2における
多重通信処理の受信処理フロー図によって、トンネリン
グ接続を含む実施例2について説明を行う。
【0208】図9で通信端末A、Bは、ISPのアクセ
スサーバ、インターネットを経由して、トンネリングプ
ロトコルを使ってデータ転送を行い、企業Aのファイア
ウォール内の部門サーバに、メール利用、WEB利用ア
クセスする場合を示す。
【0209】また、同時に通信端末Cは、ISPのアク
セスサーバ経由で、企業Bにトンネリングプロトコルを
使ってtelnetでアクセスしている。
【0210】図10の送信側において、通信装置1のネ
ットワークインタフェース部で、外部からデータを受信
し、上位プロトコル処理部で、上位プロトコル処理を行
い、PPP処理部でカプセル化を行う。
【0211】その後、PPP識別コード付与処理部で異
なる端末やアプリケーションからのデータを識別する為
に識別コードをデータに付加し、送信データ格納部にデ
ータを一旦格納し、回線インタフェース部を通して回線
にデータを送出する。
【0212】図10の受信側では、回線インタフェース
部で回線からのデータを受信し、送受データ格納部に一
旦格納した後で、PPP処理部は異なる識別コードを持
つデータは、異なる端末装置からのデータであると判定
して、ネットワークインタフェース部にデータを渡す。
【0213】即ち、PPP識別コードはこの場合、送信
側で、端末装置が複数あって、その内のどの端末装置か
ら送られて来たのかを判別する目的で使われる。
【0214】従来技術でも、ネットワーク層でIPプロ
トコルを使う場合は、IP割当アドレス値によっても、
端末の識別は可能である。
【0215】しかし、このように、データリンク層で、
拡張PPPフレームの識別コードを使って端末の識別を
行うことによって、データリンク層で、通信端末の高速
識別が行える。
【0216】この結果、通信端末毎のアクセスサーバへ
のアクセス接続モードの分布データ、パケット通信量等
のネットワーク統計データが直接収集出来、通信端末毎
の料金管理、ネットワーク資源配分の検討などが簡単に
行える効果が得られる。
【0217】以下、図11、図12を参照しながら図
9、図10の詳細な説明を行う。
【0218】図10の通信装置1で、通信端末Aから受
信したLAN経由で企業Aのメールサーバアクセスを要
求するメールデータが受信される。
【0219】上位プロトコル処理部は、PPP処理部に
データを渡すと同時に、送信部に対して、回線の確立を
要求する。
【0220】回線インタフェース部は、ダイヤルアップ
による交換回線接続に引き続き、PPP処理部と連携を
とりながら、LCPネゴシエーションによって回線を確
立し、次いで、回線上に流すネットワーク層のプロトコ
ルに対応したNCPのネゴシエーションを行う。
【0221】PPP処理部でカプセル化されたデータ
は、識別コード付与処理部で、1本目のPPPであるこ
とを表す数値が識別コード部に書き込まれる。
【0222】即ち、この場合は、識別コードは、送信側
における端末の番号、即ち、開設したチャネル番号に対
応する。
【0223】この場合、最初のチャネルである事を示す
為に、アドレスフィールドに0を書き込む。この様にし
てPPP識別コードを付加されたデータは、送信データ
格納部に書き込まれる。
【0224】同時に、トンネリングモードによるアクセ
スを要求することをしめす為に、この場合は、制御フィ
ールドに01Hを書き込む。
【0225】回線インタフェース部は、送受データ格納
部に書き込まれた順番でデータを読出し通信回線に送出
する。
【0226】次に、通信装置1のネットワークインタフ
ェース部に、通信端末BからのWEBサーバへのアクセ
スの為のHTTPデータが受信される。上位プロトコル
処理部で上位プロトコルの処理が行われる。PPP処理
部にデータを渡すと同時に、回線インタフェース部に,
通信回線の確立を要求する。
【0227】既に、回線は確立されているので、PPP
識別コードを別の値にすることを識別コード付与処理部
に指示する。同時に、企業Aのアクセスサーバへのトン
ネリングアクセスであることを示すために制御フィール
ドに01Hを書き込む。
【0228】上位プロトコル処理部は、このデータが最
初の1つ目のPPPでカプセル化しているプロトコルと
は異なるプロトコルの場合は、送信部に対して、そのプ
ロトコルに対応したNCPのネゴシエーションを行うこ
とを指示するが、この場合は、同じIPv4である為、
指示を行わない。
【0229】PPP処理部でカプセル化されたデータ
は、識別コード付与処理部によってPPP識別コードを
示すアドレスフィールドに、2本目のチャネルのPPP
を表す数値1が書き込まれる。
【0230】さらに、通信装置1において、ネットワー
クインタフェース部に通信端末Cからのtelnetデ
ータが受信される。上位プロトコル処理部で、上位プロ
トコルの処理が行われる。
【0231】上位プロトコル処理部は、PPP処理部に
データを引き渡すと同時に、送信部に対して回線の確立
を要求する。回線は、既に確立しているので、PPP識
別コードを別の値にすることを識別コード対応処理部に
指示する。また、同時に、企業Bへのトンネリングアク
セスであることをしめす為に、拡張PPPフレームにお
ける制御フィールドに識別コードとして01Hを書き込
む。
【0232】上位プロトコル処理部は、このデータが1
本目のPPPでカプセル化しているプロトコルと異なる
プロトコルである場合は、送信部に対して、そのプロト
コルに対応したNCPのネゴシエーションを行う事を指
示するが、この場合も同じIPv4であるので指示を行
わない。
【0233】PPP処理部で、カプセル化されたデータ
は、3本目の異なるチャネルである事を識別する為に、
PPP識別コード付与処理部によって識別コードのアド
レスフィールドに2の値を書き込む。
【0234】他方、図10の受信側の通信装置2におい
て、回線インタフェース部を通して回線からのデータは
受信されると、送受データ格納部に一時的に格納され
る。
【0235】PPP対応処理部は、受信データ格納部か
らのデータについて、異なるPPP識別コードが割り振
られたデータは、異なるチャネルからのデータであると
判断し、PPP処理部にデータを渡す。
【0236】PPP処理部でカプセル化を外されたデー
タは上位プロトコル処理部に渡され、上位プロトコル処
理部で処理を行った後、ネットワークインタフェース部
を通じてインターネットに送信される。
【0237】本実施例で、企業Aのアクセスサーバへの
トンネルをはる場合は、PPP識別コードの値を、例え
ば、制御フィールドの値として、企業のアクセスへ対応
した01Hの特定の値に設定している。
【0238】この特定のコード値によって、トンネリン
グアクセスであること、特定のユーザからのアクセスが
あることを発信者番号通知によって知り、特定の企業の
アクセスサーバへトンネリング処理を行う。
【0239】これは、上位プロトコル処理部におけるI
Pカプセル化によって行われる。
【0240】上記の例では、同じ発信者番号のユーザか
らのアクセス先が企業A、企業Bと複数ある場合であ
る。
【0241】このように、特定の発信者番号回線の複数
のユーザからのトンネリング先の企業のアクセスサーバ
が複数存在する場合は、制御フィールドの上位の7ビッ
トと発信者番号を組み合わせることによって、特定のユ
ーザに対して、複数のアクセスサーバへのトンネリング
アクセスを実現することが出来る。
【0242】即ち、例えば、上位の7ビットをアクセス
サーバのアドレス識別に使い、下位の1ビットでトンネ
リングの有無の識別を行うようにする。
【0243】発信者番号と上位7ビットのアクセスサー
バ番号の組合せに対してアクセスサーバのIPアドレス
を対応させたライブラリを作成して置くことによって簡
単に特定ユーザグループに対する複数の特定アクセスサ
ーバへのアクセスを実現出来る。
【0244】この場合、プロバイダのアクセスサーバで
は認証チェックを行わないようにし、トンネリングで企
業アクセスサーバにアクセスした後で、認証チェックを
行うようにする事によってより高速でのアクセスを実現
できる。
【0245】以上の図9〜図12に示す実施例2によっ
て、アクセスサーバへのアクセスモードの簡単な識別に
よるインターネットへの直接接続とトンネリングプロト
コルを使った企業のアクセスサーバへの転送制御が簡単
に行え、同時に、複数の通信端末毎のアクセスデータの
収集管理を容易に行うことが出来る。 (3)ネゴシエーションによる識別コードの決定の実施
例3 図13のLCPネゴシエーションによる拡張PPPにお
ける識別コードの決定、図14の拡張PPPにおけるL
CPフレーム構成を参照しながら、ネゴシエーションに
よる識別コードの決定法について説明を行う。
【0246】実施例1、2において、アドレスフィール
ド、制御フィールドをどのように用いるかは事前に送受
装置間で決めてあることを前提に説明を進めて来たが、
PPPのネゴシエーションを利用して、システム立ち上
げ時の最初の接続の時に決定する方法について述べる。
【0247】このようにして一旦オプションパラメータ
の組合せ値を確認し、識別コードによる短縮コードと、
オプションパラメータの組合せとの対応関係をしめすデ
ータをライブラリ化し、送信装置、受信装置側で持って
いれば、次回以降のアクセス時には、オプションデータ
の確認を毎回行わないで済む。
【0248】これは、実際の環境下では、オプション値
の調整の対象となる通信端末とアクセスサーバ間の最大
通信可能データ長などのデータ通信条件を主とするオプ
ションデータの組合せは、通常は、限定されており、数
も少ない為、ライブラリの規模もそれ程、大きくはなら
ない性質を利用している。
【0249】これによってシステム立ち上げ時には、ネ
ゴシエーションによるオプションデータの確認調整が必
要となるが、その後の定常状態での運用では、調整確認
済のオプションデータと1対1に対応させた拡張PPP
の識別フィールドの識別コードの値を使って、毎回行う
ネゴシエーションを省いて、ただちに接続を確立するこ
とが出来るようになる。
【0250】これは、サテライトオフィスや在宅勤務な
どの場合、アクセスするユーザもアクセスするアクセス
サーバも、通常、決まっており、従ってオプションデー
タの値も通常は、通信相手同士の間で、一定の組合せ値
に固定されており、毎回、PPP確立の為の同じネゴシ
エーションを行う必要性が本来はないことを利用してい
る。
【0251】モバイルユーザの場合も自分の使用する同
じ端末を使うことにすれば、端末の発信者番号表示機能
を使って、ユーザの特定が可能であり、同様にして、最
初のアクセス時に確認したオプションデータの組合せ
を、識別コードによる短縮コードで通知することが出
来、2回目以降のPPP接続確立におけるLCP、NC
Pのネゴシエーションの過程を短縮し、高速アクセスを
行うことが出来る。
【0252】これは、異なる設定環境のユーザ同士での
最初に相互接続する場合や、最初に接続される未知の端
末との間でパラメータ値の調整を行う為にも有効であ
る。
【0253】次に、複数の制御パラメータを具体的にネ
ゴシェーョンによって決める手順について説明する。
【0254】尚、この手順は、上述の如く、システムを
立ち上げる場合に、最初に1回行うだけで良く、2回目
以降の通常の運用状態では、オプションデータ即ち通信
制御パラメータの組合せと1対1に対応付けを行った拡
張PPPフレームにおける識別フィールドを活用して高
速の接続を行うことが出来る。システムの変更などオプ
ションデータの変更時には、再度、確認調整を行う。
【0255】ダイヤルアップ接続時に、通信端末がネゴ
シエーションを要求するのか、定常状態で、短縮識別コ
ードによりオプションデータの設定を行うのかの区別
は、図5の拡張PPPフレームのアドレス・制御フィー
ルドの識別コード設計例にも示した如く、拡張PPPの
識別コードの特定ビットを使って、指示することが出来
る。
【0256】図13のLCPネゴシエーションによる拡
張PPPにおける識別コードの決定は、このように制御
パラメータの組合せを決定する為に、LCPネゴシエー
ションを行う様子を示す。
【0257】図13で、送信装置、受信装置共に装置自
身の使用可能なオプションを含めた設定要求(Configur
e Request)を相手装置に対して送信し、それを受信した
相手装置は、図28のLCPフェーズの接続確立におけ
る設定オプションのネゴシエーションの(b)のオプシ
ョンネゴシエーション時の例で説明した如く、それらの
オプションの全てが使用可能な場合には、設定確認(Con
figure Ack) 、一部使用可能な場合には設定否定(Confi
gure Nak) を返信する。
【0258】この際、図14の拡張PPPにおけるLC
Pフレーム構成は、この最初のアクセス時に、拡張PP
Pにおけるフレーム構成の内、拡張PPPフレームが、
LCPフレームであることを意味するPPPプロトコル
NO(21H)部分と引き続くLCPフレーム部分を抜
き出したものである。
【0259】このLCPフレーム構成は、インターネッ
トの技術標準化委員会のIETFで定められており、コ
ードには、設定要求(Configure Request)では01H、
設定可確認(Configure Ack) では02H、設定否認(Con
figure Nak) では03Hが、また、設定拒否(Configur
e Reject) では04Hの値が入れられる。
【0260】図14における識別子は、転送パケットの
要求と応答の区別を行い、正しく、手順通りに要求と応
答が行われるようにする為のもので要求と応答に対応す
る定まった値が入れられる。
【0261】LCPパケット長は、LCPフレームのデ
ータ長を、オプション部の、タイプは、オプションデー
タの意味を指示している。
【0262】タイプは、図27のLCPフレームにおけ
る設定オプション機能で説明した如く、現在、11種類
のオプションデータの意味が定義されている。
【0263】新たなタイプを定義して広く一般的に使う
為には、IETFへの登録が必要となる。
【0264】拡張PPP用を、企業内や企業グループ内
の限定された範囲で使う場合には、8ビットのコードの
数の範囲で、任意に、新たなオプションデータの意味に
対応させて設定出来る。
【0265】新たなオプションデータをインターネット
で広く使う場合には、タイプのIETFへの登録と承認
が必要となる。
【0266】オプションデータ長は、オプション部のデ
ータ長を表す。
【0267】フィールドは、本発明の拡張PPPにおけ
る識別フィールド、すなわち、アドレスフィールドと制
御フィールドをどの様に使うかを決めるデータを入れ
る。
【0268】たとえば、アドレスフィールドのみを使う
場合には、このオプションデータ調整の時のオプション
データの値として0、制御フィールドのみ使う場合に
は、1、アドレスフィールドと制御フィールドの両方を
1つのフィールドとしてまとめて使う場合には、2、ア
ドレスフィールドと制御フィールドを同時に別々のフィ
ールドとして使用する場合には、3とする。
【0269】フィールド長は、フィールド部の示すデー
タの長さを示す。
【0270】データは、優先制御の場合は、プロトコル
番号、優先番号のセットを必要な数だけ設定する。PP
P多重の場合は、データ部に入れるデータは実行動作環
境のデータや、トンネリング等の動作が必要な場合に
は、対応する識別コード値を設定する。
【0271】例えば、ある特定のアプリケーションから
のデータには、識別コード90Hを割当て、LCPのデ
ータフィールドには、90H、133.161.192.254 と設定
して、受信装置は、90Hを受信すると、133.161.192.
254 のIPアドレスを持つ企業のアクセスサーバへトン
ネリングパスを張る為の接続データライブラリを作成し
ておき、次回からのアクセスでは、識別フィールドの識
別コードの値を認識しただけで、瞬時に転送処理を行う
ようにする。
【0272】また、別の例として、(1)受信可能なフ
レームの最大長MRU(Muximum Receiving Unit) とし
て1500バイト、(2)認証は発信者番号確認によって行
いPPPでは行わない、(3)PPPの上位はIPに限
定してDHCP(Dynamic Host Configuration Protoco
l)によってアクセスサーバから割当を受ける、などのオ
プションデータの組合せのパターンを識別コード値01
Hとする。
【0273】受信側は、識別コード01Hが設定された
LCPのConfigure Request を受信した時点で、通常の
手順を取らずに、即座に、LCPのConfigure Ack 、続
けてNCPのConfigure Ack を送信する。
【0274】これによって、毎回、最初から全てのネゴ
シエーションを行った場合に比べて、ネゴシエーション
時間を1/2〜1/3に短縮することが出来る。
【0275】尚、本発明の拡張PPPによる通信システ
ムを、従来からのPPPを利用した通信端末と混在する
環境で使う必要性がある場合が考えられる。
【0276】実際の導入にあたっては、この様な導入の
形態が最も自然な形となる。
【0277】この様な場合には、アクセスサーバ側に実
装された拡張PPPによる通信プロトコル処理ソフト
は、拡張PPPを実装した通信端末からのアクセスと、
従来のPPPを実装した通信端末からのアクセスの双方
に対して、対応する能力を有する必要がある。
【0278】この様な場合には、アクセスサーバには、
最初にPPPフレームを受信した時点で、既存のPPP
に対応するデフォルト値即ちアドレスフィールドにFF
H、制御フィールドに、03Hが設定されている場合
は、通常のPPP処理を行う。
【0279】又、拡張PPPに対応する上記以外の識別
コードの値が設定されていた場合には拡張PPPモード
での処理を行う。
【0280】拡張PPPモードであることが判明し、そ
のシステムがネゴシエーションによって最初のアクセス
時にオプションデータの識別コード対応ライブラリを作
成するように、定められている場合には、最初のネゴシ
エーションによって、オプションデータの組合わせに対
する識別コードの値を決めるライブラリを作成し、2回
目以降はネゴシエーションを省略してアクセス処理を行
う。
【0281】そのシステムが、予め決めておいた識別コ
ードとオプションデータの組合せの対応ライブラリに従
ってアクセスを行うように決めてある場合には、初回の
アクセスから、拡張PPPの識別コードを利用した、ネ
ゴシエーションを短縮したアクセス処理を行う。
【0282】また、拡張PPPの通信プロトコル処理ソ
フトを、従来のパソコンやダイヤルアップルータにイン
ストールする場合には、とくに、アクセスサーバ側にお
いてメモリサイズに対する配慮が必要となる。
【0283】企業等の限定したユーザの範囲で、限定し
た目的で使う場合は、識別フィールドの識別コード値と
オプションデータの組合せ対応の数も、識別フィールド
の利用ルールの範囲も少ないからとくに問題ない。
【0284】しかし、ISPのアクセスサーバ等では、
不特定多数のユーザに対する識別フィールドの識別値と
オプションデータの組合せの対応ライブラリを作る必要
がある。
【0285】この場合、ユーザ数が大きな場合は、ライ
ブラリの規模も大きくなる為、ユーザの規模に応じて、
性能保証面から必要な場合は、主メモリ規模の増設を行
う。
【0286】オプションデータとして標準値を使うユー
ザが多く、ユーザの違いによるオプションデータの違い
がそれ程大きなものにならなければ、上記の問題はとく
に起こらないため上記の配慮は不要となる。
【0287】いずれの場合でも、拡張PPPのソフトモ
ジュール自体は変更せずに、必要に応じてメモリやプロ
セッサの増設によって対応することが出来る。
【0288】
【発明の効果】本発明の拡張PPPフレームを用いた通
信システムによって、アクセスサーバへのアクセスの都
度、繰り返すPPPのネゴシエーションによる接続確立
の為の時間を短縮し、トンネリングアクセス利用におい
ては、アクセスサーバへのアクセスモードの瞬時判別を
可能とし、音声等のリアルタイムデータを含む多重パケ
ット伝送時における迅速な優先制御が実現されその利用
上の適用効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の拡張PPPフレーム構成の原理説明
図である。
【図2】 拡張PPPフレームの識別コードによるIS
P接続時のアクセスモード判定である。
【図3】 拡張PPPフレームの識別コードによる通信
開始時間短縮の説明図である。
【図4】 マルチプロトコル間の優先度指定識別コード
による待ち行列の制御イメージである。
【図5】 拡張PPPフレームのアドレス・制御フィー
ルドの識別コード設計例である。
【図6】 拡張PPPによる実施例1の優先制御の仕組
みである。
【図7】 拡張PPPによる実施例1の優先制御の送信
処理フロー図である。
【図8】 拡張PPPによる実施例1の優先制御の受信
処理フロー図である。
【図9】 拡張PPPによる実施例2のトンネリング
接続を含む多重通信利用イメージである。
【図10】 拡張PPPによる実施例2における多重通
信処理の仕組みである。
【図11】 拡張PPPによる実施例2における多重通
信処理の送信処理フロー図である。
【図12】 拡張PPPによる実施例2における多重通
信処理の受信処理フロー図である。
【図13】 LCPネゴシエーションによる拡張PPP
における識別コードの決定である。
【図14】 拡張PPPにおけるLCPフレーム構成で
ある。
【図15】 ダイヤルアップ接続によるPPPを利用し
たアクセスサーバへの接続イメージ図である。
【図16】 PPPを使った複数端末とアクセスサーバ
の接続である。
【図17】 OSI参照モデルとPPPの関係である。
【図18】 PPPによるマルチプロトコルのカプセル
化の説明図である。
【図19】 HDLCによるデータ通信の形態例であ
る。
【図20】 PPPフレームフォーマットとHDLCフ
レームフォーマットの比較である。
【図21】 パソコンとモデムによるPPP通信システ
ムの原理構成図である。
【図22】 PPP接続の通信プロトコル処理のやりと
りイメージである。
【図23】 ダイヤルアップ接続動作中のPPP通信シ
ステム機能要素間の連携動作説明図である。
【図24】 PPPの状態遷移フロー図である。
【図25】 PPPフレームフォーマットの基本構成で
ある。
【図26】 LCPフレームの構成である。
【図27】 LCPフレームにおける設定オプション機
能である。
【図28】 LCPフェーズの接続確立における設定オ
プションのネゴシエーションである。
【図29】 トンネリングプロトコルによるPPP転送
と企業アクセスサーバとの接続である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5B089 HA10 HB03 HB10 JB01 KA05 KB06 KB10 KC05 5K030 GA01 HA08 HC01 HC13 HD06 LE05 5K033 AA02 CB08 CB17 CC01 DA05 5K101 KK20 LL01 LL03 MM05 RR05 TT06

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 PPP(Point to Point Protocol)を用
    いた通信システムにおいて、 PPPフレームにおけるアドレスフィールドと制御フィ
    ールドの値を可変コード値とする拡張PPPフレームを
    用いることを特徴とする、 通信端末、通信回線、アクセスサーバからなる、 拡張PPPフレームを用いた通信システム。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の拡張PPPフレームを
    用いた通信システムにおいて、 前記可変コード値として、上位プロトコルのオプション
    パラメータの組合せ値に対応した識別コード値とする事
    を特徴とする、 拡張PPPフレームを用いた通信システム。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の拡張PPPフレームを
    用いた通信システムにおいて、 上位プロトコルのオプションパラメータの組合せ値と前
    記識別コード値との対応ライブラリの作成を、 通信端末からアクセスサーバへのアクセス時にPPPの
    通信処理プロトコルによるLCPネゴシエーションによ
    って行い、 以降のアクセスにおいては、該対応ライブラリによる前
    記識別コード値を、アドレスフィールド、制御フィール
    ドの可変コード値として用い、 通信端末とアクセスサーバ間の通信接続確立処理は、該
    識別コード値と対応ライブラリを基に行うことを特徴と
    する拡張PPPフレームを用いた通信システム。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の拡張PPPフレームを
    用いた通信システムにおいて、 通信端末からインターネットサービスプロバイダ(以下
    ISP)の前記アクセスサーバへのアクセスにおいて、 前記識別コード値のフィールドの一部は、前記アクセス
    サーバへのアクセスがインターネットへのアクセスなの
    か、企業のアクセスサーバへのトンネリングプロトコル
    によるアクセスなのかを識別するコード値を有し、 該フィールドと異なるフィールドには、該企業のアクセ
    スサーバへのアクセスアドレス値の短縮コード値を有
    し、 該ISPの前記アクセスサーバは、該アクセスアドレス
    値の短縮コード及び通信端末の回線発信番号とから、対
    応データライブラリによって、企業のアクセスサーバへ
    のIPアドレスを知り、 トンネリングプロトコルによる企業のアクセスサーバへ
    のアクセス処理を行うことを特徴とする拡張PPPフレ
    ームを用いた通信システム。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の拡張PPPフレームを
    用いた通信システムにおいて、 アドレスフィールド、制御フィールドの上位プロトコル
    のパラメータと1対1に対応付けられた識別コード値と
    して、 上位プロトコルの転送待ち行列における優先順位を付与
    することを特徴とする拡張PPPフレームを用いた通信
    システム。
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