JP2001084150A - イベント待受け型情報処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 情報端末装置において入力、実行される各種
キー入力をキーコード変換することにより、情報端末装
置内における処理の手順を簡素化し処理速度を上げる。 【解決手段】 キー入力手段１１と、キー以外の手段に
よるイベント入力手段１３、１６、１７と、イベントに
応じて演算処理を行なう処理手段２０とを備えた情報端
末装置に、イベント入力に対してキーコード変換するキ
ーコード変換手段２１を備え、イベントをキーコード変
換し、処理手段にキーコードとして通知して処理させる
ようにした。キー入力によるイベント処理を行なう場合
に、イベント取得がそのままキーコードの取得となって
直ちにイベントに応じた処理を行なうことができ、処理
が簡潔になり、また処理速度が高速になるなど、種々の
効果が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、イベント待受け型
情報処理装置、特にデータ処理のための処理動作を簡略
化させ、処理の高速化を図ることができるようにしたイ
ベント待受け型情報処理装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、各種データ処理機能、通信機能の
進歩に伴い、ユーザが持ち運びでき、外出先で自由に各
種データやコマンドの入力およびデータ処理が行なえる
情報処理装置（いわゆる携帯端末装置）が普及してきて
いる。このような情報処理装置は、通常はイベント待受
け状態にされていて、ユーザなどによって外部からキー
操作によってデータやコマンドの入力、すなわちイベン
ト入力が行なわれるとそのイベントに応じた処理動作を
行なう、いわゆるイベント待受け型情報処理装置として
の機能を有している。また、一方において、ユーザがキ
ー操作によるイベント入力を行なわない場合であって
も、その情報処理装置独自の動作として、例えばＩＣカ
ードの挿入、取り出しがあった場合、その操作の検出信
号の入力があると、それをイベント入力と認識して、検
出信号に応答して処理動作を行なったり、処理動作停止
を行なったりする。

【０００３】このようなイベント待受け型情報処理装置
の一従来例としては、例えば図３に示されるようなもの
がある。このイベント待受け型情報処理装置は、キー操
作によって外部からのデータやコマンドといったイベン
トをキーコードの形で入力するキーボード１と、キーボ
ード１から入力されたキーコードを検出するキーコード
検出手段２と、ＩＣカードの挿入、取り出しを検出する
ＩＣカード検出手段３と、ＩＣカードの入力にともない
ＩＣカードと情報処理装置との間におけるデータの送受
を確立するＩＣカードインタフェース４と、電源５の電
圧或いはその電圧降下を監視する電源監視手段６と、こ
の情報処理装置と他の通信機器との間におけるデータ送
受信のための信号を検出するＣｉ信号検出手段７と、Ｉ
Ｃカード検出手段３や電源監視手段６等以外の各種入出
力装置（Ｉ／Ｏ）８と、データ或いは処理内容を表示す
る表示手段９と、これら各機能部に接続され情報処理装
置全体の動作をコントロールする制御手段として処理手
段１０とを備えて成る。処理手段１０には、データ処理
および情報処理装置全体の動作をコントロールするため
のＣＰＵが使用される。

【０００４】かかる構成を有する情報処理装置につい
て、その動作を説明する。図４は上記従来の情報処理装
置の動作を示すフロー図である。この情報処理装置は動
作が開始されると、処理ステップ（以下、単にステップ
という）ＳＴ１においてまず初期化処理が行なわれ、そ
の後イベント待ち、或いは情報処理装置の各機能部の状
態を検知する処理を行なう（ステップＳＴ２）。そし
て、イベント入力があると、そのイベントはキーコード
によるものであるか否かをチェックし（ステップＳＴ
３）、キーコードによるものであるときはキーコードを
取得する（ステップＳＴ４）とともに、そのキーに応じ
た処理動作を行ない（ステップＳＴ５）、その後ステッ
プＳＴ２のイベント待ち、或いは情報処理装置の各機能
部の状態を検知する処理に戻る。他方、上記チェック処
理（ステップＳＴ３）においてイベントがキーコードに
よるものでないときは、次にイベントは電源検出手段６
による低電圧検出に関するものであるか否かをチェック
し（ステップＳＴ６）、低電圧検出に関するものである
ときは低電圧に対する対応処理を行ない（ステップＳＴ
７）、その後ステップＳＴ２のイベント待ち、或いは情
報処理装置の各機能部の状態を検知する処理に戻る。他
方、上記チェック処理（ステップＳＴ６）においてイベ
ントが低電圧検出に関するものでないときは、次にイベ
ントはＩＣカード検出手段３によるＩＣカードの挿入、
取り出しの検出に関するものであるか否かをチェックし
（ステップＳＴ８）、ＩＣカードの挿入、取り出しの検
出に関するものであるときはＩＣカードの初期化や読み
出しの処理を行ない（ステップＳＴ９）、その後ステッ
プＳＴ２のイベント待ち、或いは情報処理装置の各機能
部の状態を検知する処理に戻る。他方、上記チェック処
理（ステップＳＴ８）においてイベントがＩＣカードの
挿入、取り出しの検出に関するものでないときは、次に
イベントはＣｉ信号検出手段７によるＣｉ信号の検出に
関するものであるか否かをチェックし（ステップＳＴ１
０）、Ｃｉ信号の検出に関するものであるときは通信実
行或いは通信制御の処理を行ない（ステップＳＴ１
１）、その後ステップＳＴ２のイベント待ち、或いは情
報処理装置の各機能部の状態を検知する処理に戻る。ま
た、上記チェック処理（ステップＳＴ１０）においてイ
ベントがＣｉ信号の検出に関するものでないときもま
た、ステップＳＴ２のイベント待ち、或いは情報処理装
置の各機能部の状態を検知する処理に戻る。なお、上記
ステップＳＴ３、ＳＴ６、ＳＴ８、ＳＴ１０における各
種チェック処理の順序については、入れ替え可能であ
る。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のイベント待受け型情報処理装置にあっては、キーコ
ード検出手段２からのイベント入力も、キーコード検出
手段２以外の入力手段からのイベント入力についても、
すべてのイベント入力が処理手段１０に入力され、また
入力されたイベントがキー入力によるものである場合
は、処理手段１０においては、イベントの取得処理（上
記ステップＳＴ２による）と、キーコードの取得処理
（上記ステップＳＴ４による）との２段階の処理を経て
キーに応じた処理を行なうようになっているため、キー
入力によるイベント処理を行なう場合は処理が複雑にな
るとともに、処理速度が高速にできないという不具合が
あった。また、通常の情報処理装置においては、そのイ
ベント処理の大部分はキー入力によるものであり、上記
ＩＣカード検出手段３からのイベント入力とか電源監視
手段６からのイベント入力といったようなキー入力以外
のイベント入力は少ないものであるから、上記のように
キー入力によるイベント処理を行なう場合に処理が複雑
で処理時間がかかるというのでは情報処理装置としての
性能の低下を招くという問題も生じ易かった。

【０００６】本発明は前記問題点に鑑みてなされたもの
で、その目的は、データ処理のための処理動作を簡略化
させ、処理の高速化を図ることができるようにしたイベ
ント待受け型情報処理装置を提供することである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、キー入力手段と、キー以外の手段による
イベント入力手段と、イベントに応じて演算処理を行な
う処理手段とを備えた情報端末装置に、イベント入力に
対してキーコード変換するキーコード変換手段を備え、
イベントをキーコード変換し、処理手段にキーコードと
して通知して処理させるようにしたことを要旨とするも
のである。かかる発明として、本発明の請求項１に記載
の発明は、キーによるイベント入力処理を行なうキー入
力手段と、キー以外の手段によるイベント入力処理を行
なうイベント入力手段と、各種イベント入力に応じて演
算処理を行なう処理手段とを備えた情報端末装置に、入
力されたイベント入力に対してキーコード変換するキー
コード変換手段と、変換されたキーコードを格納するキ
ーコード格納手段とを備え、すべてのイベントをキーコ
ード変換し、処理手段にイベントをキーコードとして通
知して処理させるようにしたものであり、キー入力によ
るイベント処理を行なう場合に、イベント取得がそのま
まキーコードの取得となって直ちにイベントに応じた処
理を行なうことができ、処理が簡潔になり、また処理速
度が高速になるという作用を有する。

【０００８】本発明の請求項２に記載の発明は、請求項
１記載のイベント待受け型情報処理装置において、キー
入力手段以外の手段によるイベント入力手段として、Ｉ
Ｃカードの挿入取り外しを検出するＩＣカード挿脱検出
手段と、通信のための信号を検出するＣｉ信号検出手段
と、電圧検出手段とのうち、少なくとも１つのイベント
入力手段からのイベント入力に対してキーコード変換を
行なうようにしたものであり、キーコードでのイベント
入力により処理データの量を減らして処理速度を上げる
という作用を有する。

【０００９】

【発明の実施の形態】

【００１０】以下、本発明の実施の形態を図面を参照し
て説明する。図１は、本発明の一実施の形態に係るイベ
ント待受け型情報処理装置の構成を示すブロック図であ
る。この情報処理装置は、キー操作によって外部からの
データやコマンドといったイベントをキーコードの形で
入力するキーボード１１と、キーボード１１から入力さ
れたキーコードを検出するキーコード検出手段１２と、
ＩＣカードの挿入、取り出しを検出するＩＣカード検出
手段１３と、ＩＣカードの入力にともないＩＣカードと
情報処理装置との間におけるデータの送受を確立するＩ
Ｃカードインタフェース１４と、電源１５の電圧或いは
その電圧降下を監視する電源監視手段１６と、この情報
処理装置と他の通信機器との間におけるデータ送受信の
ための信号を検出するＣｉ信号検出手段１７と、ＩＣカ
ード検出手段１３や電源監視手段１６等以外の各種入出
力装置（Ｉ／Ｏ）１８と、データ或いは処理内容を表示
する表示手段１９と、これら各機能部毎の動作制御およ
び情報処理装置全体の動作をコントロールする制御手段
として処理手段２０と、処理手段２０とこの処理手段２
０に対してイベントを送付してくる各イベント入力手段
との間に設けられたキーコード変換／格納手段２１とを
備えて成る。処理手段２０には、データ処理および情報
処理装置全体の動作をコントロールするためのＣＰＵが
使用される。キーコード変換／格納手段２１は、キーコ
ード検出手段１２からのキー入力によるイベント入力の
みならず、他のイベント入力手段であるＩＣカード検出
手段１３、電源監視手段１６、或いはＣｉ信号検出手段
１７といったキー入力以外の手段によるイベント入力手
段にも接続され、これらのイベント入力手段から入力さ
れるイベントデータをキーコードに変換する。また、キ
ーコード変換／格納手段２１は変換したキーコードを格
納する記憶部を備えている。

【００１１】かかる構成を有する情報処理装置につい
て、その動作を説明する。図２は上記実施の形態に係る
情報処理装置の動作を示すフロー図である。この情報処
理装置は動作が開始されると、処理手段２０であるＣＰ
Ｕはまず初期化処理を行ない（ステップＳＴ２１）、そ
の後キー入力待ちの状態になる（ステップＳＴ２２）。
そして、キー入力があると、そのキーコードは通常のキ
ーコードすなわちキーボードなどのキー入力手段によっ
てキー入力されたものであるか否かをチェックされる
（ステップＳＴ２３）。キー入力は、キーボード１１の
ようなキー入力手段により入力されたキーコードはキー
コード変換／格納手段２１を通してそのまま処理手段２
０へ入力（或いは通知）される。他の入力手段によるイ
ベント入力は、キーコード変換／格納手段２１によりキ
ーコード（キーイベント）に変換されてから処理手段２
０に入力される。キーコード変換／格納手段２１にキー
コード （イベント）がある間は処理手段２０は上記ス
テップＳＴ２２以下の処理を行なう。また、キーコード
変換／格納手段２１にキーコード（イベント）がなくな
った場合は、処理手段２０はアイドル状態であるため、
低消費電力モードへ遷移する。何らかのイベントにより
キーコード変換／格納手段２１にキーコードが蓄積され
ると、割り込みにより処理手段２０が起動され、キーイ
ベントに応じるべく処理動作を再開する。

【００１２】ステップＳＴ２２のチェック処理におい
て、キー入力が通常キーコードによるものであるときは
そのキーに応じた処理動作を行ない（ステップＳＴ２
４）、その後ステップＳＴ２２のキー入力待ち処理に戻
る。他方、上記チェック処理（ステップＳＴ２３）にお
いてキー入力が通常キーコードによるものでないとき
は、次に上記キー入力は電源検出手段６による低電圧検
出に関するものであるか否かをチェックし（ステップＳ
Ｔ２５）、低電圧検出に関するものであるときは低電圧
検出イベントに対する対応処理を行ない（ステップＳＴ
２６）、その後ステップＳＴ２２のキー入力待ち処理に
戻る。低電圧検出イベント処理では、電源監視手段１６
により検出された低電圧イベントがキーコード変換／格
納手段２１によりキーイベント（低電圧）に変換され、
処理手段２０に通知される。これにより、アプリケーシ
ョンは、低電圧警告表示などの低電圧処理を行なう。

【００１３】他方、上記チェック処理（ステップＳＴ２
５）においてキー入力が低電圧検出に関するものでない
ときは、次にキー入力はＩＣカード検出手段１３による
ＩＣカードの挿入、取り出しの検出に関するものである
か否かをチェックし（ステップＳＴ２７）、ＩＣカード
の挿入、取り出しの検出に関するものであるときはＩＣ
カードの初期化や読み出しの処理を行ない（ステップＳ
Ｔ２８）、その後ステップＳＴ２２のキー入力待ち処理
に戻る。ＩＣカードの挿入、取り出しに関連する処理で
は、ＩＣカード検出手段１３により検出されたＩＣカー
ド挿入、取り出しイベントがキーコード変換／格納手段
２１によりキーイベント（ＩＣカード挿入、取り出し検
出）に変換され、処理手段２０に通知される。これによ
り、アプリケーションはＩＣカードの初期化／読み出し
などの処理を行なう。

【００１４】他方、上記チェック処理（ステップＳＴ２
７）においてキー入力がＩＣカードの挿入、取り出しの
検出に関するものでないときは、次にキー入力はＣｉ信
号検出手段１７によるＣｉ信号の検出に関するものであ
るか否かをチェックし（ステップＳＴ２９）、Ｃｉ信号
の検出に関するものであるときは通信実行或いは通信制
御の処理を行ない（ステップＳＴ３０）、その後ステッ
プＳＴ２２のキー入力待ち処理に戻る。Ｃｉ信号検出処
理では、Ｃｉ信号検出手段１７により検出されたＣｉ信
号イベントがキーコード変換／格納手段２１によりキー
イベント（Ｃｉ信号検出）に変換され、処理手段２０に
通知される。これにより、アプリケーションは通信或い
はその制御などの処理を行なう。

【００１５】また、上記チェック処理（ステップＳＴ２
９）においてキー入力がＣｉ信号の検出に関するもので
ないときもまた、ステップＳＴ２２のキー入力待ち、或
いは情報処理装置の各機能部の状態を検知する処理に戻
る。なお、上記ステップＳＴ２５、ＳＴ２７、ＳＴ２９
における各種チェック処理の順序については、入れ替え
可能である。

【００１６】上述のように、アプリケーションのイベン
ト待ちを一つにすることにより、アプリケーションは常
にキーコードを監視することになり、これにより各種イ
ベントに応じた処理を行なうことができる。通常のこの
ようなアプリケーションは、イベント監視を行ない、そ
れに応じた処理（要因の解析および必要に応じキーコー
ドを確認し、取得する処理）などの処理を行なわなけれ
ばならず、キー入力処理が複数段階の処理となり、キー
入力時の性能低下も招くことがあった。本発明では、キ
ー入力処理が中心となる多くのアプリケーションにおい
て、キー入力処理を簡素化し、発生頻度の低い低電圧イ
ベントなどは、キーコードへの変換が必要になり、この
点に限ってみれば処理の加重になるものの、発生頻度自
体がキー入力処理によるイベントよりもはるかに低いた
め、全体としての処理の簡素が図り得、また処理速度が
上がるといった利点が得られ、情報処理装置の性能を向
上できるものである。これにより処理手段（ＣＰＵ）２
０の性能が比較的低い情報端末装置などでもシステムと
しての性能向上を実現することができる。

【００１７】さらに、近年、ソフトウェアの設計方式で
イベント駆動型が増えつつあるが、従来のキャラクタユ
ーザインタフェースの既存アプリケーションを移植し
て、ハードウェアの状態変化を検出したことが要因とな
るイベントについてのイベント待ちおよびイベントに応
じた処理の実行を追加することが容易になるなどのメリ
ットもある。

【００１８】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
イベント待受け型情報処理装置として、キー入力手段
と、キー以外の手段によるイベント入力手段と、イベン
トに応じて演算処理を行なう処理手段とを備えた情報端
末装置に、イベント入力に対してキーコード変換するキ
ーコード変換手段を備え、イベントをキーコード変換
し、処理手段にキーコードとして通知して処理させるよ
うにしたため、キー入力によるイベント処理を行なう場
合に、イベント取得がそのままキーコードの取得となっ
て直ちにイベントに応じた処理を行なうことができ、処
理が簡潔になり、また処理速度が高速になるなど、種々
の効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施の形態におけるイベント待受け
型情報処理装置の構成を示すブロック図

【図２】前記実施の形態に係るイベント待受け型情報処
理装置の動作を説明するフロー図

【図３】従来のイベント待受け型情報処理装置の構成を
示すブロック図

【図４】前記入来のイベント待受け型情報処理装置の動
作を説明するフロー図

【符号の説明】

１１ キーボード（キー入力手段） １２ キーコード検出手段 １３ ＩＣカード検出手段 １４ ＩＣカードインタフェース １５ 電源 １６ 電源監視手段 １７ Ｃｉ信号検出手段 １８ Ｉ／Ｏ １９ 表示手段 ２０ 処理手段（ＣＰＵ） ２１ キーコード変換／格納手段

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内田 龍一 神奈川県横浜市港北区綱島東四丁目３番１ 号 松下通信工業株式会社内 (72)発明者 尾崎 祥平 神奈川県横浜市港北区綱島東四丁目３番１ 号 松下通信工業株式会社内 Ｆターム(参考） 5B020 CC01 CC08 CC12 FF11 FF22 5B098 AA05 BA01 BA02 BA03 BB11 BB16

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 キーによるイベント入力処理を行なうキ
   ー入力手段と、キー以外の手段によるイベント入力処理
   を行なうイベント入力手段と、各種イベント入力に応じ
   て演算処理を行なう処理手段とを備えた情報端末装置
   に、入力されたイベント入力に対してキーコード変換す
   るキーコード変換手段と、変換されたキーコードを格納
   するキーコード格納手段とを備え、すべてのイベントを
   キーコード変換し、前記処理手段にイベントをキーコー
   ドとして通知して処理させるようにしたことを特徴とす
   るイベント待受け型情報処理装置。
2. 【請求項２】 前記キー入力手段以外の手段によるイベ
   ント入力手段として、ＩＣカードの挿入取り外しを検出
   するＩＣカード挿脱検出手段と、通信のための信号を検
   出するＣｉ信号検出手段と、電圧検出手段とのうち、少
   なくとも１つのイベント入力手段からのイベント入力に
   対してキーコード変換を行なうことを特徴とする請求項
   １記載のイベント待受け型情報処理装置。