JP2001083261A - 地下流水状況検層方法および装置 - Google Patents

地下流水状況検層方法および装置

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JP2001083261A
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公雄 宮川
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  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)
  • Geophysics And Detection Of Objects (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】ゾンデを掘削孔内において、外周側面からの地
下水の移動を規制しつつ深さ方向に向けてスライド可能
とすることにより、検層時間の著しい短縮と高精度の検
層を可能にする。 【解決手段】水流量センサを内蔵した内部通水型のゾン
デを地下孔内に挿入し、孔内深さ方向にわたる水流変化
を測定する場合において、ゾンデの通水中間部外周面に
は全周にわたり孔壁面との間に摺動可能な弾性パッカー
を取り付けるとともに、孔内から常時定量の孔内水を揚
水し、又は孔内に常時定量の水を供給するようにした。
これにより、掘削孔内の深さ方向にわたる連続した検
層が可能となり、しかも検層深さが500m以上の場合
にも適用でき、従来方法による場合に比して著しい測定
範囲の拡大をはかることができるのみならず、水みちの
存在を正確でしかも迅速に確認することができ、効率的
でかつ低コストの検層を実現することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、地層内における地下水
の流水経路を探査するための検層方法および装置に関
し、検層時間の著しい短縮と高精度の検層を可能にする
ことを目的とする。
【0002】
【従来の技術】地層内の地下水は地盤の中を一様に流れ
ているとは限らず、特定のゾーンを集中して流れている
ことが多い。 そしてこのようなゾーンを一般的に「水
みち」と称し、特に割れ目系の岩盤や砂礫地盤などでは
汚染物質が予測より早く到達するなど地下水問題を複雑
にしており、またかかる汚染問題に限らず建設工事に伴
うコンクリート成分の流出状況の把握や、地滑りの予測
調査など、多岐にわたる地下水の流動経路の把握、すな
わち水みちの存在を調査して明らかにする検層作業が重
要な課題となっている。
【0003】これまでに知られている検層手段として
は、例えばボーリング孔内に塩水を満たし、孔内各部位
における電気的比抵抗値の低下した箇所をもって水みち
を特定する塩水検層方法や、あるいはボーリング孔内に
温水を満たし、孔内各部位における水温低下箇所をもっ
て水みちを特定する温水検層方法等が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一般的
にはボーリング孔や観測孔を掘削して調査するにして
も、掘削されたボーリング孔や観測孔内の特定箇所だけ
でなく、深さ方向のどの深度に水の流動層があるのかを
正確に特定することはきわめて難しい。 すなわち例え
ば1m当たり複数個以上もの亀裂を有する岩盤層を地下
500〜1000m程度の長い掘削孔に沿って、その全
長にわたる地層(岩盤層)における流水層(水みち)の
存在を検層するには、前記した孔内50cm〜1m単位
内において両端にパッカーを介在させて2つのパッカー
により仕切られたエリア内においておこなう水流速・流
向を検出する在来の手段によっては、あまりにも非効率
的であり、また正確な測定検層が不可能である。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は、上記し
た従来技術における問題点を解決し、掘削孔内の深さ方
向にわたる正確でしかも効率的な検層方法および装置を
開発するに至ったものであり、具体的には水流量センサ
を内蔵した内部通水型のゾンデを地下孔内に装入し、孔
内深さ方向にわたる水流変化を測定する場合において、
ゾンデの通水中間部外周面には全周にわたり孔壁面との
間に摺動可能な弾性パッカーを取り付けるとともに、孔
内から常時定量の地下水を揚水し、又は孔内に常時定量
の水を供給するようにしたことを特徴とする地下流水状
況検層方法に関する。
【0006】また本発明は、上記したゾンデの先端部に
はボアホールテレビ(BTV)カメラが取り付けられ、
孔内の壁面状況を、地上に設置したモニタにて観測でき
るようにした地下流水状況検層方法にも関する。 さら
に本発明は水流量センサを内臓した内部通水型のゾンデ
と、該ゾンデに接続された検層ケーブルと、該検層ケー
ブルを介してデータ処理をおこなうデータ処理装置と、
孔内から常時定量の地下水を揚水し、又は孔内に常時定
量の水を供給するための地下水又は水供給手段とからな
り、前記したゾンデの通水中間部外周面には全周にわた
り孔壁面との間に摺動可能な弾性パッカーが取り付けら
れていることを特徴とした地下流水状況検層装置にも関
する。 さらに本発明は上記したゾンデの先端部にはテ
レビカメラが取り付けられ、孔内の壁面状況を、地上に
設置したモニタにて観測できるようにした地下流水状況
検層装置にも関する。
【0007】上記した構成において、掘削した孔内にゾ
ンデを挿入し、外周面に有する弾性パッカーを孔壁全周
面に接触させる。 次いで孔内に溜まった地下水を単位
時間当たり一定量ずつ継続的に地上に汲み上げる。 孔
内水の汲み上げにより新たな地下水がゾンデ内に流入
し、ゾンデ内に内蔵する水流センサにより、単位時間当
たりのゾンデ内流量が継続的に測定される。 その後外
周面に有する弾性パッカーを孔壁面に摺接させながらゾ
ンデ外周側での地下水の通過を規制しつつ順次孔内に沿
って深さ方向に向けてゾンデを降下させ、地下水のゾン
デ内流量を継続して測定することにより、流量変化によ
る水みちの存在を検層する。
【0008】なおこの場合において孔内測定位置が浅く
地下水がないか、あるいは少ない場合においては、逆に
孔内に単位時間当たり一定量の水を供給してゾンデ内を
通過して孔内壁面から地中に浸入する水の流量変化を測
定することによって、同じく水みちの存在を検層するこ
とができる。 さらにこの場合においてゾンデの先端部
にボアホールテレビ(BTV)カメラが取り付けられて
いる場合においては、上記したゾンデ内における地下水
流量変化箇所についての壁面状態を同時に地上モニタに
より目視確認をおこなうことができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下において本発明の具体的な内
容を図1および図2にあらわした実施例に基づいて説明
すると、1はゾンデ、7は検層ケーブル、10はデータ
処理装置、17は揚水手段をあらわしている。 ゾンデ
1は図2にその詳細をあらわしたように、直径が50m
m程度で、長さ3m程度の縦長の円筒体に構成され、下
側寄りの箇所には通孔2が、また上側寄りの箇所には通
孔3が、それぞれ設けられ、しかも円筒体内部の通孔3
付近には水流量センサとして超音波センサ4を用いたフ
ローメーターが設けられている。
【0010】この超音波センサは、具体的には発射波と
水中の微粒子などで反射した反射波が粒子の移動速度に
よって異なる現象を利用したものであり、掘削孔H内に
おいて地下水中の微細物質に超音波を照射し、超音波に
よるドップラー効果を利用することにより鉛直方向の流
速を求めるようにしたものであって、これによって1m
m/sec〜3000mm/secの範囲内での湧水の
流速測定を可能とすることができる。 さらにゾンデ1
の外周面であって前記した通孔2と3との間(通水中間
部)には全周にわたり弾性パッカー5が取り付けられて
いる。 ここで使用される弾性パッカー5は、例えば発
泡させたゴムやウレタンその他のスポンジ状材質のもの
を環状(ドーナツ状)に形成し、これをゾンデ1の外周
面に接着させるとともに、掘削孔壁面の凹凸に対応して
放射外方に自在に伸縮できるように構成する。 またゾ
ンデ1の先端(下端)部にはボアホールテレビ(BT
V)カメラ6が取り付けられている。
【0011】検層ケーブル7は、前記したゾンデ1の上
端部に繋ぎとめられるとともに、内部には前記した超音
波センサ4およびテレビカメラ6による情報通信回線が
内臓されており、掘削孔H直上の地上に設置された測深
器8のプーリ8aを介してケーブルドラム9に巻き取ら
れあるいは巻き戻されるようになっている。 さらにデ
ータ処理装置10は、揚水ポンプコントローラや水位表
示器等の検層コントローラ11および揚水量表示器やB
TV用モニタ、BTV用ビデオデッキ16、パーソナル
コンピュータ等のデーターロガー15などにより構成さ
れる。
【0012】なお揚水手段17は、掘削孔H内の一定深
さ位置にまで吊り下げられた揚水ポンプ17aと揚水パ
イプ18、および揚水量測定用流量計18a等から構成
される。 この場合に使用される揚水ポンプ17aにつ
いては、小径の掘削孔H内に挿入可能とするために直径
が50mm程度の小型のものを用いる。 また20は水
位計をあらわし、ケーブル13を介して検層コントロー
ラ11の水位表示器に接続され、測深器8からはケーブ
ル12を介して前記した検層コントローラ11に接続さ
れる。 またケーブルドラム9からはケーブル14を介
して同じく検層コントローラ11に接続され、さらに揚
水パイプからはケーブル19を介して検層コントローラ
11の水位表示器に接続される。
【0013】上記した構成において、直径が60mm〜
280mmの範囲内とした掘削孔H内にゾンデ1を挿入
し、外周面に有する弾性パッカー5を孔壁全周面に接触
させる。 次いで掘削孔H内に溜まった孔内水を揚水ポ
ンプ17aにより単位時間当たり一定量ずつ継続的に揚
水パイプ18を介して地上に汲み上げる。 孔内水の汲
み上げにより新たな地下水が通孔2からゾンデ1内に流
入し、通孔3から再び掘削孔H内に流出する際におい
て、ゾンデ1内に内蔵する水流センサ(超音波センサ
4)により、単位時間当たりのゾンデ1内流量が継続的
に測定され、その測定結果が検層ケーブル7およびケー
ブル14を介して逐次検層コントローラ11に送信され
る。
【0014】その後ケーブルドラム9を回転させて検層
ケーブル7を順次繰り出すことによって、外周面に有す
る弾性パッカー5を掘削孔Hの孔壁面に摺接させながら
ゾンデ1外周側での地下水の通過を規制しつつ順次孔H
内に沿って深さ方向に向けてゾンデ1を降下させつつ地
下水のゾンデ内流量を継続して測定し、逐次これを検層
コントローラ11に送信して流量変化による水みちの存
在を検層する。 この場合前記した検層ケーブル7の繰
り出し長さについては測深器8のプーリ8aがこれを測
定し、ケーブル12を介して検層コントローラ11に送
信し、逐次地上からのゾンデ1の深さ位置を確認するこ
とができる。
【0015】なおこの場合において掘削孔H内における
測定位置が浅く孔内水がないか、あるいは少ない場合に
おいては、逆に孔内に単位時間当たり一定量の水を注水
することにより人為的に孔内に垂直流を発生させ、ゾン
デ1内を通過して孔内から地中に浸入する水の流量変化
を測定することによって、同じく水みちの存在を検層す
ることができる。 さらにこの場合においてゾンデの先
端部にボアホールテレビ(BTV)カメラ6が取り付け
られている場合においては、上記したゾンデ1内におけ
る湧水流量変化箇所についての孔内壁面状態を検層ケー
ブル7およびケーブル14を介して同時に地上のモニタ
などのデータ処理装置10に送信して当該箇所の目視確
認をおこない、また必要に応じてビデオ録画する。
【0016】なお上記した実施例においては、水量セン
サとしてコンパクトな超音波センサを用いたが、電磁流
量計を用いてもよい。 電磁流量計は超音波センサに比
べると掘削孔内の孔内水温度や水質による影響が少ない
ために、より一層好ましいものといえる。
【0017】
【実施例】〔測定条件〕フローメータによる検層では、
孔軸方向の地下水の流速を連続的に計測することによっ
て、水みちの存在箇所を特定するものである。 実施例
として使用された掘削孔は、45度に傾斜させて掘削さ
れた長さ500mのA孔と、鉛直に掘削された口径76
mm、長さ60mのB孔である。 別途実施した透水試
験では、10−8〜10−4cm/s程度の透水係数が
得られている。 また測定は自然状態および揚水状態で
実施した。
【0018】〔測定結果〕A孔およびB孔共に自然状態
での明瞭な流速変化は認められなかった。 一方揚水状
態においては両孔共に数カ所の流速変化がみられた。
すなわちA孔では図3にあらわされているように、深度
239m、263m、282m、303mの箇所におい
て、それぞれ顕著な流速変化が認められ、しかも別途実
施した透水試験結果(注水法)との比較においては図4
にあらわされているように5m区間での透水係数が概ね
10−4cm/sec以上区間で流速変化箇所との対応
が確認された。 また25m区間での比較では、透水係
数と、その区間での流速差(区間上端の流速−下端の流
速)とが一致していることが認められた。 これはすな
わち、その区間のプロファイルの傾きが透水係数の大き
さを示しているものと思われる。
【0019】またB孔での流速の変化については図5に
示されているように、32mおよび59mの箇所におい
て流速変化が認められる。 この箇所では図6および図
7のBTVモニタによる記録写真によっても明らかであ
るように、幅1〜2mmの開口割れ目の存在が確認され
ており、水みちを割れ目として特定することができた
(図7参照)。 また5m区間での透水試験との比較で
は、透水係数が10−4cm/sec以上の箇所におい
て流速変化箇所との対応が確認された。
【0020】〔考察1〕水みちの検出について ゾンデに搭載されたボアホールテレビ(BTV)カメラ
により多数の割れ目が観測されたが、実際に流速変化が
認められたのはそのうちのごく一部であった。例えばB
孔では15mから61mの区間で191本の割れ目の存
在が確認されたが、そのうち1mm以上の開口幅を有す
る割れ目は僅か9本であった。 しかしながら実際に水
みち割れ目と判断できるのは図5におけるA部分をあら
わした図6のものと、図5におけるB部分をあらわした
図7のものの、僅か2本のみであった。
【0021】これは別途実施された透水試験の高透水性
箇所と、ゾンデによるフローメータ検層による流速変化
箇所が一致していることからも明らかであり、水みちと
なった割れ目を的確に特定できたことを示すものといえ
る。 また同時に掘削孔内の孔壁面映像での割れ目の存
在や、その開口現象のみではこれを直ちに水みちと断定
することができないこともわかった。 これは多数の割
れ目に対して、主な水みちが、ごく限られたものである
ために、水みち割れ目を的確に検出するには水理的な側
面から篩い分けすることが重要であることをも示唆する
ものといえる。
【0022】〔考察2〕水みちの透水係数の推定につい
て 前記したA・B両孔共に顕著な流速変化が認められる箇
所については、その箇所の地下水の湧水量、揚水による
水頭変化量、割れ目の幅から透水係数を算出することが
可能である。 B孔の2本の水みち割れ目の場合、開口
幅をそれぞれBTVにて計測した1mmと1.5mmと
すれば、その透水係数はそれぞれ1.0cm/sec、
2.6cm/secとなる。 また透水試験と対応する
5m区間には他に開口割れ目がなく、マトリックスも相
対的にきわめて小さい透水係数と考えられるため、この
2区間の透水係数がそれぞれの割れ目によってもたらさ
れているものと考えることができる。
【0023】この際5m区間の透水係数はそれぞれ、
2.0x10−4cm/sec、および7.8x10
−4cm/secとなる。 この値は透水試験から求め
た値に近いものであり、水みちの透水係数がほぼ妥当な
値にて評価されたものと考えられる。 また、明瞭な流
速変化は認められないものの、流速プロファイルが傾き
を有している場合には、個々の割れ目の透水性は小さい
が、多数存在することによって、その区間の透水性を大
きくしているものと考えられる。 このような場合に
は、個々の割れ目の透水係数を得ることはできないが、
その区間前後の流速差から透水係数を推定することが可
能である。
【0024】例えばA孔の流速プロファイルから25m
および5m区間の透水試験と同じ区間の透水係数を求め
た場合、それぞれ10−4 〜10−6cm /sec、
10 −4 〜10−5cm /secオーダーの透水係数
が得られた。 これを同じ区間で実施した透水試験結果
と比較した場合、10−5cm/sec以上であれば両
者の透水係数の差が1オーダー以内であることが解る。
一方透水試験で10 −5cm/sec未満の透水係数
が得られた区間に付いては、区間の流速差がないために
透水係数が算出できなかったり、あるいは1オーダー以
上の差が生ずる結果となった。
【0025】これは自然状態と揚水状態での水頭差や、
揚水量如何にもよるが、本実施例のゾンデを用いたフロ
ーメーター検層による透水係数の推定限界が概ね10
−5cm/sec程度であることを示している。 一方
これ以上の透水係数を有する区間については、流速プロ
ファイルの傾きから、その区間での透水係数を評価する
ことができると考えられる。
【0026】
【発明の効果】本発明は以上詳述した通り、電磁流量計
や超音波流量計等の水流量センサを内蔵した内部通水型
のゾンデを地下孔内に挿入し、孔内深さ方向にわたる水
流変化を測定する場合において、ゾンデの通水中間部外
周面には全周にわたり孔壁面との間に摺動可能な弾性パ
ッカーを取り付けるとともに、孔内から常時定量の地下
水を揚水し、又は孔内に常時定量の水を供給するように
したために、掘削孔内壁面の凹凸に伴って、長さ方向に
向けて掘削孔内径の多少の変化がある場合においても、
弾性パッカーの外方向への弾性により、その外周端縁部
を孔内壁面に常時接触させることができ、これによって
掘削孔内の深さ方向にわたる連続した検層が可能とな
り、しかも検層深さが500m以上の場合にも適用で
き、従来方法による場合に比して著しい測定範囲の拡大
をはかることができるのみならず、水みちの存在を正確
でしかも迅速に確認することができ、効率的で低コスト
での検層を実施することができる。
【0027】また特に冬季など地下水位の低下する時期
に、比較的地表面寄りの浅い地層内検層を実施する場合
においては、孔内に常時定量の水を供給することによ
り、浅い層の亀裂箇所に水が入り込み、ゾンデ内におい
て容易に供給水の流速を測定することができるので地下
水の減少期や浅い地層内の検層をおこなう場合におい
て、検層作業がより一層容易となる。 さらにゾンデの
先端部にボアホールテレビ(BTV)カメラが取り付け
られ、孔内の壁面状況を、地上に設置したモニタにて観
測できるようにした場合においては、孔内地下水の流量
変化による検層箇所について、地上BTVモニタにより
目視確認することができるために、より一層確実な水み
ちの検出を可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例である地下流水状況検層シス
テムの概略をあらわした原理的説明図。
【図2】図1におけるゾンデの概略構造をあらわした要
部拡大断面図。
【図3】A孔の流速プロファイルをあらわしたチャート
図。
【図4】A孔の流速プロファイル(深度190m〜32
0m)と透水試験結果をあらわしたチャート図。
【図5】B孔の流速プロファイルと5m区間透水試験結
果をあらわしたチャート図。
【図6】図5におけるAの箇所の亀裂箇所を拡大してあ
らわしたモニタ図面。
【図7】図5におけるBの箇所の亀裂箇所を拡大してあ
らわしたモニタ図面。
【符号の説明】
1 ゾンデ 2 通孔 3 通孔 4 超音波センサ 5 弾性パッカー 6 テレビカメラ(ボアホールBTVカメラ) 7 検層ケーブル 8 測探器 8a プーリ 9 ケーブルドラム 10 データ処理装置 11 検層コントローラ 12 ケーブル 13 ケーブル 14 ケーブル 15 データーロガー 16 BTV用ビデオデッキ 17 揚水手段 17a 揚水ポンプ 18 揚水パイプ 18a 揚水量測定用流量計 19 ケーブル 20 水位計

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水流量センサを内蔵した内部通水型のゾン
    デを地下掘削孔内に挿入し、孔内深さ方向にわたる水流
    変化を測定する場合において、ゾンデの通水中間部外周
    面には全周にわたり孔壁面との間に摺動可能な弾性パッ
    カーを取り付けるとともに、孔内から常時定量の地下水
    を揚水し、又は孔内に常時定量の水を供給するようにし
    たことを特徴とする地下流水状況検層方法。
  2. 【請求項2】水流量センサは電磁流量計を用いたフロー
    メータであるところの請求項1に記載の地下流水状況検
    層方法。
  3. 【請求項3】水流量センサは超音波流量計を用いたフロ
    ーメータであるところの請求項1に記載の地下流水状況
    検層方法。
  4. 【請求項4】ゾンデの先端部にはボアホールテレビ(B
    TV)カメラが取り付けられ、孔内の壁面状況を、地上
    に設置したモニタにて観測できるようにした請求項1又
    は請求項2あるいは請求項3に記載の地下流水状況検層
    方法。
  5. 【請求項5】水流量センサを内臓した内部通水型のゾン
    デと、該ゾンデに接続された検層ケーブルと、該検層ケ
    ーブルを介してデータ処理をおこなうデータ処理装置
    と、孔内から常時定量の地下水を揚水し、又は孔内に常
    時定量の水を供給するための地下水又は水供給手段とか
    らなり、前記したゾンデの通水中間部外周面には全周に
    わたり孔壁面との間に摺動可能な弾性パッカーが取り付
    けられていることを特徴とした地下流水状況検層装置。
  6. 【請求項6】水流量センサは電磁流量計を用いたフロー
    メータであるところの請求項5に記載の地下流水状況検
    層装置。
  7. 【請求項7】水流量センサは超音波流量計を用いたフロ
    ーメータであるところの請求項5に記載の地下流水状況
    検層装置。
  8. 【請求項8】ゾンデの先端部にはボアホールテレビ(B
    TV)カメラが取り付けられ、孔内の壁面状況を、地上
    に設置したモニタにて観測できるようにした請求項5又
    は請求項6あるいは請求項7に記載の地下流水状況検層
    装置。
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