JP2001083257A - 地震早期検知警報・制御システム - Google Patents

地震早期検知警報・制御システム

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JP2001083257A
JP2001083257A JP25679099A JP25679099A JP2001083257A JP 2001083257 A JP2001083257 A JP 2001083257A JP 25679099 A JP25679099 A JP 25679099A JP 25679099 A JP25679099 A JP 25679099A JP 2001083257 A JP2001083257 A JP 2001083257A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 地震早期検知の確実度を向上させる地震早期
検知警報・制御システムを提供する。 【解決手段】 地震早期検知警報・制御システムにおい
て、設定された位置に設置されるマイクロフォン1とボ
アホールアンテナ2と地震計3と、これらが計測したデ
ータのうち、地震発生に関わる各種データの地震信号を
相互に関連づけて解析し、本震発生の可能性を判定する
判定装置10と、この判定装置10の判定結果に基づい
て監視領域への地震動到達前に警報を発し、必要な措置
を講ずる制御装置20と、制御装置20により駆動され
る警報装置21、列車制御装置22とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地震発生を可能な
限り速やかに検出し、その検出データの解析結果に応じ
て地震の緊迫性・危険性を判定した上で各種の警報を発
し、各種の制御を実行する地震早期検知警報・制御シス
テムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】国鉄では昭和40年代前半まで、保線区
が最寄りの気象台等から情報を入手して運転規制を行っ
ていた。しかし、この方法では情報の確認まで時間がか
かり、措置が遅れるといった問題があった。
【0003】そこで、東海道新幹線では開業後の昭和4
0年12月に、40ガル以上を検知すると変電所の送電
を自動的に遮断し、列車を停止させる「制御用感震器」
を沿線25箇所の変電所に設置した。
【0004】更に、運転再開の立ち上がりを改善するた
め、昭和45年10月に80ガルで動作する制御用感震
器が併せて設置され、また、昭和60年6月には一層の
改善のため、80ガルで動作する制御用感震器の代わり
に、表示用地震計が設置されている。
【0005】我が国の多くの強震記録によれば、震央距
離200km以内でマグニチュード5以上の地震につい
ては、40ガルの加速度は最大加速度出現の0〜4秒前
に得られることが多く、構造物が最大加速度で破壊や変
形するとすれば、上記方法による余裕時間はせいぜい4
秒以内ということになる。
【0006】一方、沿岸検知システムは、太平洋沖で発
生する地震動が内陸部を走る東北新幹線沿線まで到達す
るのにはある程度時間がかかり、これに対し電気信号は
地震波より速く伝わることに着目したもので、沿岸に観
測点を設置し、警報信号を電送する。線路が海岸線から
遠いほど、余裕時間が多く確保できることになる。
【0007】また、UREDASシステムは、先に到達
するP波をコンピュータで分析し、加害性があるかどう
かを判断して、列車規制に利用されている。規制対象線
路が震央から離れているほど効果は大きいものの、いわ
ゆる直下型地震の場合にはほとんど余裕時間はない。
【0008】これまでに、地震前に電磁波の背景雑音が
異常に上昇することが発見され、広範な周波数帯域に及
ぶことが明らかになった。昭和57年には、電磁波検出
による地震直前警報装置(特開昭57−48679号公
報)として提案されているが、ノイズ除去の方法が示さ
れていないので、実用化は難しい。
【0009】その後、地震による電磁界信号とその他の
雑音とを区別するために、いくつかの方法が提案されて
いる。
【0010】名古屋工業大学の畑教授(1996)ら
は、ULFより少し高い周波数帯域の極端低周波数(E
LF)223Hzを測定し、地震の一月前から数時間前
までに電磁異常を観測している。この周波数は、普段か
らノイズが少ないことにより選ばれている(特開平9−
80164号公報)。
【0011】また、郵政省通信総合研究所の高橋らは、
ボアホールにアンテナを設置し、地表面に導電性の板も
しくは線を反射器として、地上からの電磁界雑音を遮蔽
する方法を提案している(特公昭63−184088号
公報)。
【0012】しかし、本震発生に関わる「地鳴り」ある
いは「地鳴りと電磁界異常」を対象とした「地震早期検
知警報・制御システム」は提案されていない。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】これまでの地震早期検
知警報・制御システムでは、地震発生後に震源から秒速
約8kmで伝播する地震波(P波)の到達を観測点が検
知してから警報システムを作動させる方法が最も速いと
されている。
【0014】これに対し、本発明は、本震発生時あるい
は不可逆的に本震発生に至る直前前兆現象、すなわち、
震源から発する地震動が観測地点に到達するより早期に
計測される「地鳴り」及び「電磁界異常」を検知し、よ
り早期に警報システムを作動させるとともに、これらの
地震信号の緊迫性と不確実性に応じて「警報レベル」を
選択することにより、地震早期検知の確実度を向上させ
る地震早期検知警報・制御システムを提供することを目
的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、 〔1〕地震早期検知警報・制御システムにおいて、設定
された位置に設置されるマイクロフォンとボアホールア
ンテナと地震計と、これらが計測したデータのうち、地
震発生に関わる各種データの地震信号を相互に関連づけ
て解析し、本震発生の可能性を判定する判定装置と、こ
の判定装置の判定結果に基づいて監視領域への地震動到
達前に警報を発し、必要な措置を講ずる制御装置とを具
備するようにしたものである。 〔2〕上記〔1〕記載の地震早期検知警報・制御システ
ムにおいて、観測地点へのP波到達後であっても、それ
以前に得られた前記判定結果を利用し、より速やかに、
警報及び制御を行うようにしたものである。 〔3〕上記〔1〕記載の地震早期検知警報・制御システ
ムにおいて、前記マイクロフォン、ボアホールアンテナ
及び地震計は、全てを地下空洞、地下室、地中に設置す
るようにしたものである。 〔4〕上記〔1〕又は〔3〕記載の地震早期検知警報・
制御システムにおいて、前記マイクロフォン、ボアホー
ルアンテナ及び地震計の設置箇所を複数にすることによ
り、より精度よく本震発生の可能性、概略の地震位置及
び監視領域で想定される地震動の規模の判定を行うよう
にしたものである。 〔5〕上記〔1〕記載の地震早期検知警報・制御システ
ムにおいて、前記判定装置は、想定される地震の規模、
緊迫性、データの信頼性を考慮し、前記制御装置による
警報および制御は複数の実施形態をとるようにしたもの
である。 〔6〕上記〔5〕記載の地震早期検知警報・制御システ
ムにおいて、前記判定装置は、現行の非常停止設定加速
度40ガルを、より小さな加速度である20ガルに設定
し直す機能を有するようにしたものである。 〔7〕上記〔1〕又は〔2〕記載の地震早期検知警報・
制御システムにおいて、前記警報の継続時間は、規定値
あるいは判定結果に基づいた値が設定され、継続時間経
過中に新たな地震信号が検出されない場合は該警報を解
除し、この警報継続時間内に新たな地震信号が得られた
場合は、この新たな地震信号に基づいて新たに判定し直
すようにしたものである。 〔8〕上記〔1〕又は〔4〕記載の地震早期検知警報・
制御システムにおいて、前記判定装置は、蓄積されたデ
ータを用いて修正するようにしたものである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0017】本発明の地震早期検知警報・制御システム
は、例えば、地中に埋設する3種類のセンサー(マイ
クロフォン、ボアホールアンテナ、地震計)が計測
したデータのうち、地震発生に関わる各種データの地震
信号を相互に関連づけて解析し、本震発生の可能性、概
略の震源位置及び監視領域で想定される地震動の規模を
判定するものである。
【0018】さらに、その結果に基づいて、監視領域へ
の地震動到達前に警報を発し、列車非常停止等の必要な
制御を講ずるとともに、地震発生後、観測地点へのP波
到達後であっても、それ以前に得られた信号の判定結果
を利用し、これまでのシステムより速やかに、しかも
「空振り」や「見逃し」の少ない警報及び制御を可能に
するものである。
【0019】地震には前震を伴うものと伴わないものが
ある。通常、前震とは本震と比較して非常に小さな地震
動を地震計が感知するものである。一方、前兆現象は本
震に先だつ数カ月、数日、あるいは数時間前に観測され
る異常現象を指し、中国ではこれを「宏観異常」と名付
け、これによる地震予知研究が進められている。この宏
観異常には、動物の異常行動の観察など多くの項目があ
り、「地鳴り」、「電磁界異常」も取り上げられてい
る。
【0020】本発明は、これらの前兆現象が「本震発生
時あるいはその直前に非常に明瞭な地震信号となって出
現する」ことに着目し、上記の3種のセンサーを、例え
ば、ノイズの小さい地下のボアホール内に埋設し、本震
発生に関わる地震信号を早期に検知し、警報を発し及び
制御を行う。
【0021】ここで、地震発生過程における「地鳴
り」、「電磁界異常」、「地震動」の3種の地震信号に
ついて整理しておく。
【0022】「地鳴り」は地震の前兆現象として研究さ
れており、その周波数特性と継続時間から「衝撃型地鳴
り」と「継続型地鳴り」の2つに区別されている。本震
発生の数日あるいは数時間前から両方の地鳴りが観測さ
れるが、本震直前の少なくとも1.5分前には「衝撃型
地鳴り」が観測されなくなり、「継続型地鳴り」のみが
観測される。したがって、このような状況になった場
合、本震発生が間近である可能性が高い。
【0023】「電磁界異常」は地震前兆現象として多く
の報告があるが、地震予知手段としてはいまだ実用化さ
れていない。本震発生時、すなわち震源断層の破断によ
って生じる電磁界異常は、前兆現象としての電磁界異常
と比較して、非常に強烈であり、例えば大気圏ではよく
発光現象を引き起こす。この本震発生時の電磁界異常の
伝播速度は光速に近いものであり、震源断層から放出さ
れるP波が震源距離に相当する時間をかけて観測点に到
達するのに対し、電磁界異常はほとんど瞬時に震源から
観測地点に到達することになる。
【0024】本発明は、これまでのP波検知による地震
早期検知警報システムが地震動センサー1種類しか用い
ていないのに対し、それに地鳴りと電磁界異常のセンサ
ーをも付加することにより、より早期に本震発生を検出
することができるようにしたものである。ただし、マイ
クロフォン、ボアホールアンテナ、地震計のセンサーを
用いての検出はそれぞれ地震発生以外の雑音も計測され
るという問題がある。
【0025】例えば、マイクロフォンは地上の交通雑音
を始めとする人工ノイズや雷鳴などの自然音響ノイズ、
ボアホールアンテナは上記人工ノイズのほか、雷光や磁
気嵐などの自然ノイズがあり、地震計も多くのノイズ環
境下にある。
【0026】これらのノイズをできるだけ小さくするた
めには、上記したように、センサーは地上ノイズの少な
いボアホールに埋設することが非常に有利である。ただ
し、埋設深度やノイズの大きさによりすべてのノイズが
排除できるわけではない。
【0027】そして、特定の観測地点でノイズの発信源
とその特性が把握できれば、学習効果によりノイズと地
震信号との識別が可能となる。この学習効果は、判定装
置の修正にも利用できる。なお、ノイズの状況あるいは
学習効果により、本発明のセンサーは地中での埋設のみ
でなく、地上あるいは空中に設置することもできる。ま
た、観測点を複数にすることにより、精度の向上を図る
ことができる。
【0028】図1は本発明の実施例を示す地震早期検知
警報・制御システムの全体構成図、図2はその地震早期
検知警報・制御システムの判定装置のブロック図であ
る。
【0029】この図において、1は地鳴り異常を検出す
る防水型マイクロフォン、2は電磁界異常を検知するボ
アホールアンテナ、3は地震動異常を検知する三成分地
震計、4はマイクロフォン1、ボアホールアンテナ2、
地震計3のそれぞれに接続されるテレメータ回線、5は
そのテレメータ回線4に接続されるテレメータ装置、6
はテレメータ装置5に接続される通信回線、7はその通
信回線6に接続されるデータ収集装置、10はそのデー
タ収集装置7に接続される判定装置、20はその判定装
置10の判定情報によって制御される制御装置、21は
その制御装置20によって駆動される警報装置、22は
その制御装置20によって駆動される列車制御装置であ
る。
【0030】その地震早期検知警報・制御システムの判
定装置10は、図2に示すように、データ収集装置7か
らのデータを取り込む入力インターフェース(I/F)
部11、取り込まれたデータをデータベース部12との
データとを比較するデータ比較部13と、データ比較部
13に接続される、地震早期検知警報・制御のためのデ
ータ編集部14と、必要に応じてデータを更新するデー
タ更新部15と、そのデータ編集部14に接続される出
力インターフェース(I/F)部16とを具備する。
【0031】図1に示すように、本発明の地震早期検知
警報・制御システムは、本震振動運動に伴う諸現象のう
ち、次の3つを観測対象とする。
【0032】 地鳴り 電磁界異常 地震動 これらのセンサーとして、地鳴り異常を検出する防水型
マイクロフォン1、電磁界異常を検知するボアホールア
ンテナ2、地震動異常を検知する三成分地震計3は、例
えば、地上ノイズの小さいボアホール内に設置される。
【0033】本震の震源断層運動は、次のような過程を
とると考えられる。
【0034】1.本震直前前兆現象 震源断層周辺の応力再配置に伴う「継続型地鳴り」の発
生 2.本震の発生 震源断層(アスペリティ)の破断すなわち「本震発生」
に伴う 震源断層面における「異常電磁現象」の発現 実体波(P波,S波)の生成(起動)が起こる。
【0035】これらの震源における事象は、観測地点で
は次のような順序で計測されることになる。
【0036】「継続型地鳴り」の検出及び音量の増大 「異常電磁現象」の検出 「P波(及び衝撃的地鳴り)」の到達 「(主要動である)S波」の到達 本発明の地震早期検知警報・制御システムでは、観測地
点における上記〜の判定について、下記の判定基準
を適用する。
【0037】判定基準 (1)地中防水型マイクロフォン1からのデータに関し
ては、 S2:あるレベル以上の「継続型地鳴り(卓越周期は数
百Hz程度以下)」と「衝撃型地鳴り(卓越周期は1k
Hz程度以下)」を検出した場合 S1:レベルが増大もしくはあるレベル以上が連続する
「継続型地鳴り」を検出した場合 (2)ボアホールアンテナ2からのデータに関しては、 E2:微弱なパルス信号の検出 周波数領域は数Hz〜数十kHz E1:強烈なパルス信号の検出 周波数領域は数Hz〜数十MHz (3)地震計3からのデータに関しては、 V2:微動(工学的基盤面において40ガル程度)の検
出 V1:地震動(工学的基盤面において40ガル以上)の
検出 地震発生による新幹線鉄道の列車運転規制を例にとり、
判定装置10について説明する。
【0038】上記の判定基準の時系列的組み合わせによ
り、判定装置10のデータ編集部14による「運転停止
モード」、「警戒“A”,警戒“B”,警戒“C”」お
よび「通告モード」のうちのひとつが選択される。
【0039】そこで、これらの各種のモードについて説
明する。
【0040】(A)運転停止モード このモードは、 V1が観測された場合(現行規制と同等)。
【0041】S1とE1が同時に観測された場合、た
だし、10秒以内にV1が観測されなければ解除され
る。
【0042】(B)「警戒“A”」、「警戒“B”」、
「警戒“C”」 「警戒“A”」(現示された列車の制限速度から2段
下げる) このモードは、すでにS2とE2が観測され、さらにS
1もしくはE1が観測された場合。ただし、10秒以内
にS1とE1の両方が観測出来なければ、「警戒
“B”」へ移行する。
【0043】「警戒“B”」(現示された列車の制限
速度から1段下げる) このモードは、S2とE2が観測された場合である。た
だし、10秒以内にS1とE1の両方が観測出来なけれ
ば、「警戒“C”」へ移行する。
【0044】「警戒“C”」(地震警報の設定閾値を
下げる) このモードは、S2もしくはE2が観測された場合であ
る。ただし、10秒以内にS1とE1の両方が観測出来
なければ、解除される。
【0045】(C)「通告モード」(実際には警報を発
せず、記録のみを行う) このモードは、S、E、V(マイクロフォン1、ボアホ
ールアンテナ2、地震計3)の各センサーが何らかの信
号を受信したときである。
【0046】上記の3種類のセンサーはノイズ識別の程
度により、すべてあるいはその一部を地下空洞、地下
室、地上、空中に設置することができる。
【0047】この場合、マイクロフォン1、ボアホール
アンテナ2は観測地点の条件にふさわしいセンサーを用
いる。
【0048】また、センサー設置箇所を複数にすること
により、より精度よく本震発生の可能性、概略の震源位
置及び監視領域で想定される地震動の規模の判定が可能
となる。
【0049】さらに、判定装置10は、データの集積に
よりその項目や内容を更新することができる。
【0050】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が可能
であり、これらを本発明の範囲から排除するものではな
い。
【0051】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、以下のような効果を奏することができる。
【0052】(1)P波検知のみを利用したこれまでの
地震検知警報システムに比較し、より早期に地震信号を
検知することができ、その分、警報発令、措置が早期に
実施できる。具体的には、震源距離80kmの地震で
は、これまでのP波検知より10秒程度早期の検知が可
能となる(P波伝播速度を8km/秒と仮定し、強烈な
電磁界異常で即措置を実行した場合)。
【0053】(2)さらに、複数の地震信号から地震発
生の緊迫性と不確実性を判定するため、「見逃し」を最
小限にするとともに、「空振り」によって発生する損害
を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す地震早期検知警報・制御
システムの全体構成図である。
【図2】本発明の実施例を示す地震早期検知警報・制御
システムの判定装置のブロック図である。
【符号の説明】
1 防水型マイクロフォン 2 ボアホールアンテナ 3 三成分地震計 4 テレメータ回線 5 テレメータ装置 6 通信回線 7 データ収集装置 10 判定装置 11 入力インターフェース(I/F)部 12 データベース部 13 データ比較部 14 データ編集部 15 データ更新部 16 出力インターフェース(I/F)部 20 制御装置 21 警報装置 22 列車制御装置

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地震早期検知警報・制御システムにおい
    て、(a)設定された位置に設置されるマイクロフォン
    とボアホールアンテナと地震計と、(b)これらが計測
    したデータのうち、地震発生に関わる各種データの地震
    信号を相互に関連づけて解析し、本震発生の可能性を判
    定する判定装置と、(c)該判定装置の判定結果に基づ
    いて監視領域への地震動到達前に警報を発し、必要な措
    置を講ずる制御装置と、 を具備することを特徴とする地震早期検知警報・制御シ
    ステム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の地震早期検知警報・制御
    システムにおいて、観測地点へのP波到達後であって
    も、それ以前に得られた前記判定結果を利用し、より速
    やかに、警報及び制御を行うことを特徴とする地震早期
    検知警報・制御システム。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の地震早期検知警報・制御
    システムにおいて、前記マイクロフォン、ボアホールア
    ンテナ及び地震計は、全てを地下空洞、地下室、地中に
    設置することを特徴とする地震早期検知警報・制御シス
    テム。
  4. 【請求項4】 請求項1又は3記載の地震早期検知警報
    ・制御システムにおいて、前記マイクロフォン、ボアホ
    ールアンテナ及び地震計の設置箇所を複数にすることに
    より、より精度よく本震発生の可能性、概略の地震位置
    及び監視領域で想定される地震動の規模の判定を行うこ
    とを特徴とする地震早期検知警報・制御システム。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の地震早期検知警報・制御
    システムにおいて、前記判定装置は、想定される地震の
    規模、緊迫性、データの信頼性を考慮し、前記制御装置
    による警報および制御は複数の実施形態をとることを特
    徴とする地震早期検知警報・制御システム。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の地震早期検知警報・制御
    システムにおいて、前記判定装置は、現行の列車非常停
    止設定加速度40ガルを、より小さな加速度である20
    ガルに設定し直す機能を有することを特徴とする地震早
    期検知警報・制御システム。
  7. 【請求項7】 請求項1又は2記載の地震早期検知警報
    ・制御システムにおいて、前記警報の継続時間は、規定
    値あるいは判定結果に基づいた値が設定され、継続時間
    経過中に新たな地震信号が検出されない場合は該警報を
    解除し、該警報継続時間内に新たな地震信号が得られた
    場合は、該新たな地震信号に基づいて新たに判定し直す
    ことを特徴とする地震早期検知警報・制御システム。
  8. 【請求項8】 請求項1又は4記載の地震早期検知警報
    ・制御システムにおいて、前記判定装置は、蓄積された
    データを用いて修正することを特徴とする地震早期検知
    警報・制御システム。
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