JP2001076452A - ヘッドサスペンションおよびディスク装置 - Google Patents

ヘッドサスペンションおよびディスク装置

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JP2001076452A
JP2001076452A JP2000201058A JP2000201058A JP2001076452A JP 2001076452 A JP2001076452 A JP 2001076452A JP 2000201058 A JP2000201058 A JP 2000201058A JP 2000201058 A JP2000201058 A JP 2000201058A JP 2001076452 A JP2001076452 A JP 2001076452A
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disk
head
head suspension
damping material
spring
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JP2000201058A
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Shinji Hiraoka
眞司 平岡
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Fujitsu Ltd
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Fujitsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐衝撃性が高く、且つヘッドスライダの安定
した浮上を確保するヘッドサスペンションを提供する。 【解決手段】 ディスクと垂直な方向について剛性を持
つ剛体部4と、ディスクと垂直な方向についてバネ性を
持つバネ部5とを備えるヘッドサスペンション1に、弾
性体を含んでなる制振材6を前記剛体部および前記バネ
部に形成し、バネ部5における制振材6に開口63が形
成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ディスク装置におい
て、ヘッドスライダを支持するヘッドサスペンションに
関し、特に、ヘッドスライダに伝わる振動を抑制するた
めの構造に関する。
【0002】ハードディスクドライブ(HDD)や光磁
気ドライブ等のディスク装置においては、ヘッドスライ
ダは回転している磁気ディスクの上を浮上し、ヘッドス
ライダに搭載されたヘッド素子はディスクに対して情報
の読み出しまたは書き込みを行う。近年、ディスクの記
録密度を高めるために、ヘッドスライダの浮上量を低下
させることや、ヘッド素子を小型にすることが進められ
ている。ヘッド素子を所定の位置に正確に位置付けるた
め、ヘッドスライダの振動を抑制することが必要であ
る。
【0003】
【従来の技術】図1は従来のヘッドサスペンションを示
す図である。図1(a)は、ヘッドサスペンションの平
面図であり、ディスクと向き合う面を示す。図1(b)
はヘッドサスペンションの側面図である。
【0004】ヘッドサスペンション13は、先端部にヘ
ッドスライダ3が搭載されるジンバル2を有し、基端部
がスペーサ7を介して図示されないアームに取り付けら
れる。アームは回転軸を中心に回動し、ヘッドスライダ
3をディスクの所定の位置へ駆動する。
【0005】ヘッドサスペンション13の長手方向に沿
うエッジの一部は折り曲げられ、リブ8を形成する。リ
ブ8が設けられた領域は剛性が大きくなり、剛体部4を
構成する。一方、スペーサ7に取り付けられる領域と剛
体部4との間の領域は比較的剛性が弱いバネ部5を構成
する。
【0006】図1に示されるヘッドサスペンション13
は、アームを駆動するボイスコイルモータ(図示されな
い)やディスクを回転するスピンドルモータ(図示され
ない)の振動をヘッドスライダ3に伝えやすい構造であ
った。ヘッドスライダ3に振動が与えられることより、
ヘッドスライダ3の位置決め制御が困難になり、高速動
作が妨げられる。また、読み出し或いは書き込みエラー
が起きやすくなり、ディスク装置の信頼性の低下を招
く。
【0007】そこで、ヘッドスライダ3に振動が伝わる
ことを防止すべく、図2に示されるように、制振材6が
貼りつけられるヘッドサスペンション14が提案され
た。制振材6は、ヘッドサスペンション14のヘッドス
ライダ3が搭載される面と反対側の面に貼り付けられ
る。この構造によると、制振材6がヘッドサスペンショ
ン14の振動を受けて変形し、振動エネルギーが熱エネ
ルギーに変換される。その結果、ヘッドスライダ3に伝
達される振動が大幅に抑制される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、近年、ディス
ク装置の性能向上に伴い、アクセス速度が速くなってき
た。高速アクセスするためには、ヘッドサスペンション
に大きな加速度を与え、ヘッドスライダを高速に駆動す
る必要がある。そのため、ヘッドサスペンションに今ま
で以上の振動が加わり、制振材が設けられているにもか
かわらず、ヘッドスライダに無視できない振動が現れる
ようになった。
【0009】これを防止するには、制振材6に覆われる
領域を剛体部4だけでなくバネ部5にまで拡大すること
が考えられる。しかし、バネ部5が制振材に覆われるこ
とにより、適正な値に設定されているヘッドサスペンシ
ョンのバネ圧が変化する。ヘッドサスペンションのバネ
圧はヘッドの浮上量に影響を与える。ヘッドサスペンシ
ョンのバネ圧が大き過ぎると、ヘッドスライダ3の浮上
量が低くなり過ぎて、ヘッドクラッシュの要因となる。
逆に、ヘッドサスペンションのバネ圧が小さ過ぎると、
ヘッドスライダ3の浮上量が高くなり過ぎて、ディスク
の情報が読み取れなくなり、エラーが頻繁に発生する恐
れがある。
【0010】そこで、本発明の第1の目的は、高速動作
が可能なディスク装置を提供することである。
【0011】本発明の第2の目的は、信頼性が高いディ
スク装置を提供することである。
【0012】本発明の第3の目的は、ヘッドスライダの
振動を抑制するヘッドサスペンションを提供することで
ある。
【0013】本発明の第4の目的は、ヘッドスライダの
浮上を安定させるヘッドサスペンションを提供すること
である。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明のヘッドサスペン
ションは、弾性体を含む制振材がバネ部に形成され、バ
ネ部における制振材はスリット或いは開口が形成されて
いる。この構造によると、バネ部を覆う制振材の面積が
適正な値に保たれ、制振材の被覆に伴うヘッドサスペン
ションのバネ圧の変化が抑制される。その結果、ヘッド
サスペンションのバネ圧は適切な値に保たれ、ヘッドス
ライダへの振動の伝搬抑制だけでなく、ヘッドスライダ
の安定した浮上が確保される。
【0015】また、上記制振材は、前記剛体部および前
記バネ部に跨がって形成される。この構造によると、制
振材がヘッドサスペンション上に広く分布するが、開口
またはスリットによって、バネ部における制振材で覆わ
れる領域は減少する。その結果、制振材の振動抑制効果
を損なうことなく、ヘッドサスペンションのバネ圧が強
くなり過ぎるのが抑制され、ヘッドの安定した浮上が実
現できる。
【0016】更に、本発明の制振材は、前記剛体部とバ
ネ部とに分割されて形成されてもよい。制振材が分割さ
れることにより、バネ部において制振材で覆われる領域
が途中で途切れる。その結果、剛体部とバネ部に跨がっ
て制振材が形成されるヘッドサスペンションと比較し
て、ヘッドサスペンションのバネ圧が小さいヘッドサス
ペンションが実現され、先に述べられた形態と同様に、
制振材の振動抑制効果を損なうことなく、ヘッドの安定
した浮上が実現できる。
【0017】バネ部側の制振材が前記バネ部と基端部の
スペーサとの境界に形成されてもよい。この構造による
と、制振材とスペーサとが協同して振動を抑制する。ま
た、バネ部において制振材に覆われる領域が僅かである
ため、ヘッドサスペンションのバネ圧の変化を最小限に
止められる。
【0018】更に、本発明は、前述のヘッドサスペンシ
ョンが搭載されたディスク装置である。本発明のディス
ク装置によると、ヘッドサスペンションが適切なバネ圧
を持つとともに、ヘッドスライダへの振動を効果的に抑
制するため、高速な動作と高い信頼性が確保される。
【0019】
【発明の実施の形態】図3は本発明のヘッドサスペンシ
ョンが搭載されるディスクドライブの斜視図である。
【0020】図3に示されるディスクドライブは、デー
タが記録される磁気ディスク等のディスク21、ディス
ク21を回転駆動するスピンドルモータ22、ヘッドス
ライダをディスク21の所定トラックへ駆動するアクチ
ュエータ23、アクチュエータ23を揺動駆動するボイ
スコイルモータ(VCM)24等が、カバー31とベー
ス32からなるエンクロージャ30の内部に収納したも
のである。
【0021】ディスク21は、スピンドルモータ22の
ロータ部に固定されている。ディスク21は、ディスク
ドライブが動作しているとき、スピンドルモータ22の
スピンドル軸を中心にして回転駆動され、ディスクドラ
イブが非動作のとき、回転停止(静止)する。ディスク
21の表面には、データおよびサーボ情報が記録される
トラックが同心円状に配置されているデータゾーンと、
ディスクドライブが非動作状態のときにヘッドスライダ
3が退避する停止領域(CSSゾーン)が設けられてい
る。ディスク22は本実施形態では複数枚搭載されてい
るが、枚数は1枚であってもよい。
【0022】図4は本発明のアクチュエータの平面図で
あり、ディスクに対向する面と反対側の面を示す。
【0023】アクチュエータ23は、ヘッドアーム25
とコイルアーム26とを有する。アクチュエータ23は
揺動軸27を中心として回転運動可能に支持されてい
る。ヘッドアーム25とコイルアーム26とは、揺動軸
27を挟んで互いに反対側になるように配設されてい
る。なお、コイルアーム25とヘッドアーム26は、ア
ルミからなり、一体に形成されている。
【0024】コイルアーム26の面内にはボイスコイル
51が実装される。ボイスコイル、51、図3における
ヨーク52および永久磁石53は、アクチュエータ23
を駆動するボイスコイルモータ(VCM)24を構成す
る。
【0025】ヘッドアーム25は、先端において、ヘッ
ドスライダ3が搭載されたヘッドサスペンション1を支
持する。
【0026】ヘッドサスペンション1は、ディスク21
の記録面毎に設けられている。ヘッドサスペンション1
は先端にジンバル2を有し、ジンバル2のディスク21
に対向する面には、ヘッドスライダ3が搭載されてい
る。
【0027】ヘッドスライダ3は、対応するディスク2
1の記録面に対向し、ヘッドワイヤ41等により、図示
しない制御部に接続されている。このヘッドスライダ3
は、図示されない制御部からのデータをディスク21の
表面のトラックに記録し、またトラックに記録されたデ
ータを読み込んで制御部に送るヘッド素子(図示されな
い)を備えている。ヘッドスライダ3はディスクドライ
ブが非動作のときは、ディスク21の、例えばインナー
領域に設けられたCSSゾーンに接し、ディスクドライ
ブが動作状態にあるときは、回転するディスク21の表
面を浮上する。ヘッドスライダの浮上量は20nm〜3
0nmである。
【0028】図5は、本発明の第1の実施の形態におけ
るヘッドサスペンション1を示す図であり、対応するデ
ィスクに対向する面と反対側の面を示す。なお、ヘッド
サスペンション1のディスクと対向する面、ヘッドサス
ペンション1の側面は、それぞれ図1(a)、図(b)
と同じである。
【0029】ヘッドサスペンション1の基体は、ステン
レスからなる厚さ約26μmの薄板であり、長手方向の
寸法(長さ)は、15mm〜20mmである。
【0030】ヘッドサスペンション1の先端にはスリッ
ト9が形成される。スリット9に囲まれる領域は、ヘッ
ドサスペンション1が搭載されるジンバル2として機能
する。
【0031】ヘッドサスペンション1の長手方向に沿う
エッジの一部は折り曲げられ、図1(b)に示されるよ
うに、リブ8が形成されている。リブ8が設けられた領
域は剛性が大きくなり、剛体部4を構成する。
【0032】ヘッドサスペンション1の基端は、スペー
サ7にスポット溶接等により固着される。ヘッドサスペ
ンション1は、このスペーサ7を介してヘッドアーム2
5にカシメ止めされる。スペーサ7の厚さは0.2mm
〜0.25mmであり、ステンレスのような金属からな
る。
【0033】ヘッドサスペンション1の基体と剛体部4
との間の領域は比較的剛性が弱いバネ部5を構成する。
ここで、剛体部4の長さは3mm、バネ部5の長さは2
mm、スペーサ7に重なる部分の長さは3mm〜5mm
である。なおバネ部5と剛体部4の長手方向に直交する
方向の寸法(幅)は2mmである。
【0034】ヘッドスライダ3には、ディスクに対して
情報の読み出しおよび書き込みを行う図示されないヘッ
ド素子が搭載されている。ヘッドサスペンション1の対
応するディスクと対向する面には、図1(a)に示され
るように、ヘッド素子に対する読み出しデータおよび書
き込みデータを伝送するケーブル42が敷設されてい
る。ケーブル42は、データを伝送する導体よりなる4
本の信号線43(書き込み用2本、読み出し用2本)と
信号線43を被覆する絶縁体よりなるフィルム44から
なる。フィルム44の厚さは20μm〜30μmであ
る。フィルムの材料としてはポリイミドがよく用いられ
る。ケーブル42は基端部において折り曲げられる。折
り曲げられた領域には、各信号線に対応するパッド端子
45が配列される。
【0035】ヘッドサスペンション1の対応するディス
クに対向する面と反対側の面には、ヘッドサスペンショ
ン1の振動を抑制する制振材6が貼りつけられている。
本実施の形態においては、制振材6はヘッドサスペンシ
ョン1の剛体部4とバネ部5に跨がって貼り付けられて
いる。制振材6の外形はR長方形であり、長さは4.1
mm、幅は1.6mmである。ヘッドサスペンションの
剛体部4には、位置併せのための貫通孔10が設けら
れ、制振材6も貫通孔10とほぼ同一形状の位置決め穴
65を有している。制振材6は貫通孔10と位置決め穴
65が重なるようにヘッドサスペンション1上に貼り付
けられる。
【0036】制振材6の構造は図6に示される。制振材
6は複数の層が積層されてなり、本実施の形態において
は、拘束層61と粘弾性層62の2つの層からなる。粘
弾性層61は、粘性と弾性を併せ持ち、制振材6をヘッ
ドサスペンション1に密着させるとともに、ヘッドサス
ペンション1に加わった振動エネルギーを熱エネルギー
に変換する。粘弾性層61の厚さは50μmである。粘
弾性層61の材料としては、アクリル系樹脂が挙げられ
る。拘束層62は密着層61上に形成され、振動を受け
た粘弾性層62の伸縮を押さえ込み、ヘッドスライダ3
への振動の伝達を抑制する。拘束層62の厚さは50μ
mである。拘束層62の材料としては、ポリイミドのよ
うな樹脂やステンレスのような金属が挙げられる。
【0037】制振材6のバネ部5を覆う領域には開口6
3が形成されている。開口63は拘束体62および粘弾
性体61の両方を貫通し、長さは20μm〜40μm、
幅は80μm〜100μm、面積は0.0016mm2
〜0.004mm2 である。開口63によって、バネ部
5における制振材6に覆われる面積が広くなり過ぎるの
が抑えられ、制振材6の被覆に伴うヘッドサスペンショ
ン1のバネ圧の変動が軽減される。本実施の形態では、
図5に示される制振材6が貼り付けられたヘッドサスペ
ンション1のバネ圧は0.5gfであるが、制振材6に
開口63が形成されていなければ、バネ圧は5〜10%
変化した値となる。
【0038】ところで、上記制振材6は長円形の開口6
3が形成されているが、開口63の形状は問われない。
また、開口でなくてもよい。
【0039】図7は制振材6の表面形状の例を示す。図
7(a)は、バネ部5を覆う領域に複数の開口63が形
成された制振材6を示す。図7(b)は、長手方向につ
いての両エッジにスリット64が形成された制振材6を
示す。スリット64は、サスペンションの中心線に対し
て線対象の位置に形成される。なお、変形例として、長
手方向に複数、或いは片側のエッジのみにスリット64
が形成されてもよい。また、図7(c)は、長手方向の
エッジにスリット64が交互に形成された制振材6を示
す。
【0040】制振材6に覆われる面積を増やすことによ
り、耐衝撃性は向上するが、ヘッドサスペンション1の
バネ圧が変化し、ヘッドスライダ3の浮上特性に影響を
与える。そこで、上述のような開口63やスリット64
が制振材6に形成される。これにより、バネ部5におい
て、制振材6の幅が狭くなる領域が発生し、ヘッドサス
ペンション1のバネ圧の変動が抑制される。この構造に
より、耐衝撃性が向上するとともに、ヘッドサスペンシ
ョン1の適正なバネ圧が維持され、ヘッドスライダ3の
安定した浮上が確保される。
【0041】図8は、本発明の第2の実施の形態におけ
るヘッドサスペンション11の平面図であり、ディスク
21と対向する面と反対側の面を示す。なお、制振材6
を除いて、本実施の形態におけるヘッドサスペンション
11と、先に述べられた第1の実施の形態におけるヘッ
ドサスペンション1は同一の構造を有するため、同一部
分の説明は省略する。
【0042】先に述べられた第1の実施の形態における
ヘッドサスペンション1は、制振材6が剛体部4および
バネ部5に跨がって形成されていたが、本実施の形態に
おいては、剛体部4を覆う先端側制振材66と基端部側
制振材67とに分割される。先端側制振材66および基
端部側制振材67はともにR長方形であり、幅、厚さ、
材料及び層構造については、第1の実施の形態における
制振材6と同じであるが、長さが異なる。先端側制振材
66の長さは3.5mm、基端部側制振材67の長さは
0.4mmである。
【0043】第2の実施の形態においては、制振材が連
続的には形成されず、途中で分断されている。従って、
第1の実施の形態と同様に、バネ部5の制振材に覆われ
る面積の拡大が抑制され、ヘッドサスペンション11の
バネ圧の変動が抑制される。それゆえ、耐衝撃性が向上
するとともに、ヘッドサスペンション11の適正なバネ
圧が維持され、ヘッドスライダ3の安定した浮上が確保
される。
【0044】図9は、本発明の第3の実施の形態におけ
るヘッドサスペンション12の平面図であり、ディスク
21と対向する面と反対側の面を示す。なお、制振材6
を除いて、本実施の形態におけるヘッドサスペンション
12と、先に述べられた第1および第2の実施の形態に
おけるヘッドサスペンションは同一の構造を有するた
め、同一部分の説明は省略する。
【0045】先に述べられた第1および第2の実施の形
態におけるヘッドサスペンションは、二層構造の制振材
が剛体部4およびバネ部5の両方に形成されていたが、
本実施の形態においては、二層構造の制振材66は剛体
部4のみに形成される。バネ部5においては、スペーサ
との境界に粘弾性樹脂69が形成される。剛体部4にお
ける制振材6の外形はR長方形であり、長さは3mm
3.5mmであり、厚さ、幅、層構造および材料は、前
述の第1の実施の形態における制振材6と同一である。
【0046】一方、バネ部5上の粘弾性樹脂は、アクリ
ル系樹脂のような材料から形成される。
【0047】本実施の形態では、バネ部5には拘束体と
粘弾性体とからなる制振材は形成されていないが、スペ
ーサ7が拘束体の役目を果たす。つまり、粘弾性樹脂6
9が振動を吸収し、スペーサ7が粘弾性樹脂69の伸縮
を押さえ込むことにより、ヘッドスライダ3への振動の
伝搬が抑制される。
【0048】本実施の形態によると、バネ部5に拘束体
が形成されていないため、バネ部5の剛性が大きくなる
ことが抑えられ、耐衝撃性の向上と、ヘッドスライダ3
の安定した浮上が確保される。
【0049】また、本発明の第1の実施の形態における
ヘッドサスペンション1と図1および図2に示される従
来のヘッドサスペンションとを振動特性およびダンピン
グ効果の点について比較した。
【0050】まず、各ヘッドサスペンションの振動特性
を確認すべく、各ヘッドサスペンションをディスク装置
に搭載された状態でスペーサ7に振動を与え、ヘッドス
ライダ3における振幅を計測した。その結果は図10に
示される。図10において、横軸は周波数(Hz)、縦
軸は振幅(dB)を示す。図10より、従来のヘッドサ
スペンションにおいては、振動が発振し、ヘッドスライ
ダ搭載領域において大きなピーク値を持つことが確認さ
れた。ここで、図10に示されるピーク2は、図2に示
されるヘッドサスペンション14における値を表し、ピ
ーク3は図1に示されるヘッドサスペンション13にお
ける値を表す。一方、本発明のヘッドサスペンション1
においては、振動は増幅されず、図1のピーク1に示さ
れるように、ヘッドスライダへ伝搬される振動が抑制さ
れていることが確認された。
【0051】次に、各ヘッドサスペンションのダンピン
グ効果を確認すべく、各ヘッドサスペンションに振動を
与え、振動の減衰時間を計測した。その結果を図11に
示す。図11において、横軸は時間、縦軸は振幅を示
す。図11において、図11(a)は、本発明のヘッド
サスペンション1における結果を示し、図11(b)、
図11(c)は、ぞれぞれ、図2、図1に示されるヘッ
ドサスペンションにおける結果を示す。
【0052】図11より、図1に示される制振材を持た
ないヘッドサスペンション13においては、振動が収束
するまでに極めて長い時間を要することが分かる。ま
た、図2に示される制振材を有するヘッドサスペンショ
ン14においても、振動が効果的に抑制されているとは
いえない。一方、同じく制振材が形成されている本発明
のヘッドサスペンション1においては、制振材がバネ部
まで覆われることにより、より短い時間で振動の減衰が
図れている。図2に示されるヘッドサスペンション14
と比較すると、本発明のヘッドサスペンション1は、約
2倍速く振動を収束させる能力がある。
【0053】以上のように、本発明のヘッドサスペンシ
ョンは、バネ部において制振材が一部削減されている
が、図10および図11が示すように、振動抑制の点に
おいて何ら問題を生じないことが分かる。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、制振
材がヘッドサスペンションのバネ部にまで形成されるこ
とにより、振動が効果的に抑制される。更に、バネ部の
一部に制振材で覆われない領域が設けられることによ
り、ヘッドサスペンションのバネ圧の変動が抑制され、
ヘッドサスペンションの安定した浮上が確保される。そ
して、このようなヘッドサスペンションがディスク装置
に搭載されることにより、高速動作と信頼性の向上が図
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来におけるヘッドサスペンションを示す図で
ある。
【図2】従来における制振材が形成されたヘッドサスペ
ンションを示す図である。
【図3】本発明におけるディスク装置の斜視図である。
【図4】本発明におけるアクチュエータの平面図である
【図5】本発明の第1の実施の形態におけるヘッドサス
ペンションを示す図である。
【図6】制振材を示す図である
【図7】制振材の他の形状を示す図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態におけるヘッドサス
ペンションを示す図である。
【図9】本発明の第3の実施の形態におけるヘッドサス
ペンションを示す図である。
【図10】ヘッドサスペンションの振動特性を示すグラ
フである。
【図11】ヘッドサスペンションの振動の減衰特性を示
すグラフである。
【符号の説明】
1,11,12・・・ヘッドサスペンション 3・・・ヘッドスライダ 4・・・剛体部 5・・・バネ部 6,66,68・・・制振材 63・・・開口 64・・・スリット 69・・・粘弾性樹脂

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディスクに対して情報の読み出し又は書
    き込みを行うヘッドスライダを支持し、前記ディスクと
    垂直な方向について剛性を持つ剛体部と、該ディスクと
    垂直な方向についてバネ性を持つバネ部とを備えるヘッ
    ドサスペンションにおいて、 弾性体が前記バネ部に形成され、該バネ部における前記
    弾性体に開口或いはスリットが形成されていることを特
    徴とするヘッドサスペンション。
  2. 【請求項2】 前記弾性体は、前記剛体部および前記バ
    ネ部に跨がって形成されることを特徴とする請求項1に
    記載のヘッドサスペンション。
  3. 【請求項3】 ディスクに対して情報の読み出し又は書
    き込みを行うヘッドスライダを支持し、前記ディスクと
    垂直な方向について剛性を持つ剛体部と、該ディスクと
    垂直な方向についてバネ性を持つバネ部とを備えるヘッ
    ドサスペンションにおいて、 前記剛体部を覆う第1の弾性体と、該第1の弾性体と間
    隔をあけて前記バネ部を覆う第2の弾性体とを有してな
    ることを特徴とするヘッドサスペンション。
  4. 【請求項4】 前記第2の弾性材は前記バネ部と基端部
    のスペーサとの境界に形成されることを特徴とする請求
    項3に記載のヘッドサスペンション。
  5. 【請求項5】 情報が記録されるディスクと、該ディス
    クを回転させるスピンドルモータと、前記ディスクに対
    してデータの読み出し或いは書き込みを行うヘッドとを
    備えるディスク装置であって、 前記ヘッドを支持し、前記前記ディスクと垂直な方向に
    ついて剛性を持つ剛体部と、該ディスクと垂直な方向に
    ついてバネ性を持つバネ部とを備え、前記バネ部上に弾
    性体が形成されてなり、該バネ部上の前記弾性体に開口
    或いはスリットが形成されていることを特徴とするヘッ
    ドサスペンションを有することを特徴とするディスク装
    置。
  6. 【請求項6】 情報が記録されるディスクと、該ディス
    クを回転させるスピンドルモータと、前記ディスクに対
    してデータの読み出し或いは書き込みを行うヘッドとを
    備えるディスク装置であって、 前記ヘッドを支持し、前記前記ディスクと垂直な方向に
    ついて剛性を持つ剛体部と、該ディスクと垂直な方向に
    ついてバネ性を持つバネ部とを備え、前記剛体部上に第
    1の弾性体が形成されてなり、前記バネ部上に該第1の
    弾性体と間隔をあけて第2の弾性体が形成されてなるヘ
    ッドサスペンションを有することを特徴とするディスク
    装置。
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