JP2001071858A - 車内の物体の有無と方向を測定する方法 - Google Patents
車内の物体の有無と方向を測定する方法Info
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- JP2001071858A JP2001071858A JP27495199A JP27495199A JP2001071858A JP 2001071858 A JP2001071858 A JP 2001071858A JP 27495199 A JP27495199 A JP 27495199A JP 27495199 A JP27495199 A JP 27495199A JP 2001071858 A JP2001071858 A JP 2001071858A
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- Measurement Of Velocity Or Position Using Acoustic Or Ultrasonic Waves (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 車内の物体を精度よく検出、特定し、必要に
応じてエアバッグの駆動を可能にし、或いは駆動を抑制
する。 【解決手段】本発明に基づく車内の物体の位置検出方法
によれば、第1の超音波変換装置から車内に向けて超音
波を放出し、対象物によって反射された超音波を第1の
超音波変換装置によって受信し、放出した超音波と受信
した超音波の時間差に基づき第1の超音波変換装置から
対象物までの距離を算出する。さらに、第2の超音波変
換装置から車内に向けて超音波を放出し、対象物によっ
て反射された超音波を第2の超音波変換装置によって受
信し、放出した超音波と受信した超音波の時間差に基づ
き第2の超音波変換装置から対象物までの距離を算出す
る。算出した対象物の第1の超音波変換装置までの距離
と第2の超音波変換装置までの距離に基づいて対処物の
概略位置を決定する。
応じてエアバッグの駆動を可能にし、或いは駆動を抑制
する。 【解決手段】本発明に基づく車内の物体の位置検出方法
によれば、第1の超音波変換装置から車内に向けて超音
波を放出し、対象物によって反射された超音波を第1の
超音波変換装置によって受信し、放出した超音波と受信
した超音波の時間差に基づき第1の超音波変換装置から
対象物までの距離を算出する。さらに、第2の超音波変
換装置から車内に向けて超音波を放出し、対象物によっ
て反射された超音波を第2の超音波変換装置によって受
信し、放出した超音波と受信した超音波の時間差に基づ
き第2の超音波変換装置から対象物までの距離を算出す
る。算出した対象物の第1の超音波変換装置までの距離
と第2の超音波変換装置までの距離に基づいて対処物の
概略位置を決定する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の車内の種々
の物体を感知し、検出し、把握して特定することに関す
る。特に、本発明は、車内のエアバッグの起動と関連し
て、後ろ向きのチャイルドシート(RFCS)や不正常
な位置にいる乗員を効果的に、高い信頼性で検出する。
したがって、衝突によって乗員が傷つく以上にエアバッ
グの駆動によって乗員が損傷を受けることになる場合に
は、エアバッグの起動抑制を行うことが可能になる。こ
れは、主として変換装置の特徴ある配置と変換装置から
の信号の新しい解析方法によって実現される。
の物体を感知し、検出し、把握して特定することに関す
る。特に、本発明は、車内のエアバッグの起動と関連し
て、後ろ向きのチャイルドシート(RFCS)や不正常
な位置にいる乗員を効果的に、高い信頼性で検出する。
したがって、衝突によって乗員が傷つく以上にエアバッ
グの駆動によって乗員が損傷を受けることになる場合に
は、エアバッグの起動抑制を行うことが可能になる。こ
れは、主として変換装置の特徴ある配置と変換装置から
の信号の新しい解析方法によって実現される。
【0002】
【従来技術】1.不正常な位置にいる乗員と後ろ向きの
チャイルドシートに関する従来技術 エアバッグによって数千の人命が救われているが、エア
バッグの起動によって障害を受けた人の数もまた多く、
その中には重傷を受けた人もいるため、この問題につい
ては技術的な解決が図られる必要がある。いろいろな理
由によって、エアバッグが起動されるときに乗員がエア
バッグに非常に近い位置にいることがあり、この場合に
はエアバッグの起動によって重大な損傷を受けたり、場
合によって死亡することもある。また、助手席に後ろ向
きに設けられたチャイルドシートは、この状態でエアバ
ッグが起動すると乗員に重大な損傷を生じさせることに
もなる。したがって、1993年にカナダで行われたシ
ートベルトとエアバッグに関する国際会議においてディ
ー・ブリードによる「エアバッグはいかに作動するか」
において初めて世に知られることになったように、エア
バッグの駆動によって生じる損傷を最小限にするには乗
員の位置と後ろ向きのチャイルドシートの検出が必要で
ある。
チャイルドシートに関する従来技術 エアバッグによって数千の人命が救われているが、エア
バッグの起動によって障害を受けた人の数もまた多く、
その中には重傷を受けた人もいるため、この問題につい
ては技術的な解決が図られる必要がある。いろいろな理
由によって、エアバッグが起動されるときに乗員がエア
バッグに非常に近い位置にいることがあり、この場合に
はエアバッグの起動によって重大な損傷を受けたり、場
合によって死亡することもある。また、助手席に後ろ向
きに設けられたチャイルドシートは、この状態でエアバ
ッグが起動すると乗員に重大な損傷を生じさせることに
もなる。したがって、1993年にカナダで行われたシ
ートベルトとエアバッグに関する国際会議においてディ
ー・ブリードによる「エアバッグはいかに作動するか」
において初めて世に知られることになったように、エア
バッグの駆動によって生じる損傷を最小限にするには乗
員の位置と後ろ向きのチャイルドシートの検出が必要で
ある。
【0003】基本的に、本発明によるシステムは、不正
常な位置の乗員と後ろ向きのチャイルドシートの問題を
解消し、前の座席に誰もいないときにエアバッグが不必
要に起動することもなくすことができる。しかしなが
ら、エアバッグは衝突時に後部座席の乗員を保護し、ま
た、すべての乗員を側方からの衝撃から保護するように
開発が進められているので、乗員の有無を検出して乗員
が不正常な位置にいるか否かを決定し、後部座席に後ろ
向きのチャイルドシートがあるか否かを検出することも
必要である。後部座席の乗員の保護と、全員の側方から
の衝撃に対する保護が必要になるので、将来の自動車は
8つのエアバッグを備えることになるであろう。これら
のエアバッグが衝突事故の際にすべて起動してしまう
と、不必要な起動は不便且つ危険であることに加えて、
エアバッグの交換費用が過大になる。
常な位置の乗員と後ろ向きのチャイルドシートの問題を
解消し、前の座席に誰もいないときにエアバッグが不必
要に起動することもなくすことができる。しかしなが
ら、エアバッグは衝突時に後部座席の乗員を保護し、ま
た、すべての乗員を側方からの衝撃から保護するように
開発が進められているので、乗員の有無を検出して乗員
が不正常な位置にいるか否かを決定し、後部座席に後ろ
向きのチャイルドシートがあるか否かを検出することも
必要である。後部座席の乗員の保護と、全員の側方から
の衝撃に対する保護が必要になるので、将来の自動車は
8つのエアバッグを備えることになるであろう。これら
のエアバッグが衝突事故の際にすべて起動してしまう
と、不必要な起動は不便且つ危険であることに加えて、
エアバッグの交換費用が過大になる。
【0004】乗員の大きさと位置および事故の大きさに
応じて、エアバッグに吹き込むガスの流量を制御するこ
とのできるガスインフレータはすでに存在する。特に米
国特許出願第08/239,978号に開示された車両
検出及び監視システム(VIMS)は、乗員および後ろ
向きのチャイルドシートの有無とその位置に基づいて、
その種のインフレータを制御するものである。本発明
は、VIMSの改良に相当し、明細書において詳細に説
明する教示されたニューラルネットワークパターン認識
システムと接続された2つ以上の超音波発信/受信装置
を有する超音波システムを利用する。
応じて、エアバッグに吹き込むガスの流量を制御するこ
とのできるガスインフレータはすでに存在する。特に米
国特許出願第08/239,978号に開示された車両
検出及び監視システム(VIMS)は、乗員および後ろ
向きのチャイルドシートの有無とその位置に基づいて、
その種のインフレータを制御するものである。本発明
は、VIMSの改良に相当し、明細書において詳細に説
明する教示されたニューラルネットワークパターン認識
システムと接続された2つ以上の超音波発信/受信装置
を有する超音波システムを利用する。
【0005】乗員の有無の特定と乗員の位置及び衝突の
激しさに基づいてエアバッグの駆動速度を調整するもの
は「スマートエアバッグ」と呼ばれている。スマートエ
アバッグの中心技術は、本明細書で説明する乗員の有無
の特定と乗員の位置検出技術である。この技術を完全な
ものにするには、1994年5月23日に出願された米
国特許出願第08/247,760号に開示された衝突
予知システムを併用することが望ましい。衝突予知シス
テムを導入するには、まず、衝突初期の加速度に基づい
て衝突の種類、衝突の激しさを識別するニューラルネッ
トワークを用いた知能衝突センサを搭載する必要があ
る。1995年6月7日に出願された米国特許出願第0
8/476,076号はニューラルネットワークを利用
した衝突センサを開示する。この衝突センサは、他のセ
ンサと同様に、衝突がエアバッグを起動する必要がある
ほど激しいものであるか否かを決定し、必要があればエ
アバッグを起動する。知能エアバッグ衝突センサのニュ
ーラルネットワークも衝突を識別して、激しさにしたが
って分類を行い、乗員の特徴と位置のみでなく衝突の激
しさとタイミングに基づいてエアバッグの起動を可能に
する。
激しさに基づいてエアバッグの駆動速度を調整するもの
は「スマートエアバッグ」と呼ばれている。スマートエ
アバッグの中心技術は、本明細書で説明する乗員の有無
の特定と乗員の位置検出技術である。この技術を完全な
ものにするには、1994年5月23日に出願された米
国特許出願第08/247,760号に開示された衝突
予知システムを併用することが望ましい。衝突予知シス
テムを導入するには、まず、衝突初期の加速度に基づい
て衝突の種類、衝突の激しさを識別するニューラルネッ
トワークを用いた知能衝突センサを搭載する必要があ
る。1995年6月7日に出願された米国特許出願第0
8/476,076号はニューラルネットワークを利用
した衝突センサを開示する。この衝突センサは、他のセ
ンサと同様に、衝突がエアバッグを起動する必要がある
ほど激しいものであるか否かを決定し、必要があればエ
アバッグを起動する。知能エアバッグ衝突センサのニュ
ーラルネットワークも衝突を識別して、激しさにしたが
って分類を行い、乗員の特徴と位置のみでなく衝突の激
しさとタイミングに基づいてエアバッグの起動を可能に
する。
【0006】不正常な位置にいる乗員を検出するための
装置の必要性は他の技術者によっても指摘されており、
いくつかの米国特許で車両の中の乗員の位置検出方法が
開示されている。
装置の必要性は他の技術者によっても指摘されており、
いくつかの米国特許で車両の中の乗員の位置検出方法が
開示されている。
【0007】ホワイト他による米国特許第5,071,
160号では、単一の音波センサと検出装置が開示され
ており、当該センサがハンドルの下に設置されている状
態が図示されている。ホワイト他は、乗員がラジオのス
イッチを操作するとき等にその種のセンサの誤作動によ
ってエアバッグが誤作動する可能性があるので複数のセ
ンサを使用することを示唆しているが、教示されたコン
パートメントの下でハンドルの下部以外の、どの位置に
センサを設置すべきか、あるいは、複数のセンサからの
出力を車内の物体の検出にどのように使用すべきかにつ
いては何ら開示していない。
160号では、単一の音波センサと検出装置が開示され
ており、当該センサがハンドルの下に設置されている状
態が図示されている。ホワイト他は、乗員がラジオのス
イッチを操作するとき等にその種のセンサの誤作動によ
ってエアバッグが誤作動する可能性があるので複数のセ
ンサを使用することを示唆しているが、教示されたコン
パートメントの下でハンドルの下部以外の、どの位置に
センサを設置すべきか、あるいは、複数のセンサからの
出力を車内の物体の検出にどのように使用すべきかにつ
いては何ら開示していない。
【0008】マッテス他による米国特許第5,118,
134号には、超音波の能動または受動センサ、マイク
ロ波レーダー装置、電子アイを利用して乗員の位置変化
を測定する種々の方法が開示されている。これらのセン
サによって衝突時の乗員の位置変化を測定し、その測定
結果に基づいて衝突の激しさを評価し、エアバッグを起
動するか否かを決定するというものである。つまりこの
方法は、衝突時の乗員の動きをセンサとして利用するも
のである。上記の特許出願では、乗員の不正常な位置の
検出をはじめとする乗員の状態の検出については何ら言
及されていない。興味深いことに、マッテス他の特許に
は、超音波センサ/超音波発生装置の組み合わせによっ
て、人を検出するとともにその位置を特定する方法につ
いてはまったく開示されていない。
134号には、超音波の能動または受動センサ、マイク
ロ波レーダー装置、電子アイを利用して乗員の位置変化
を測定する種々の方法が開示されている。これらのセン
サによって衝突時の乗員の位置変化を測定し、その測定
結果に基づいて衝突の激しさを評価し、エアバッグを起
動するか否かを決定するというものである。つまりこの
方法は、衝突時の乗員の動きをセンサとして利用するも
のである。上記の特許出願では、乗員の不正常な位置の
検出をはじめとする乗員の状態の検出については何ら言
及されていない。興味深いことに、マッテス他の特許に
は、超音波センサ/超音波発生装置の組み合わせによっ
て、人を検出するとともにその位置を特定する方法につ
いてはまったく開示されていない。
【0009】エアバッグの起動時には乗員の頭或いは胸
が衝撃を受けるので、乗員の不正常位置検出センサは、
乗員の頭部および/または胸の位置を検出しなければな
らない。ホワイト他の特許もまたはマッテス他の特許
も、センサの配置としては低い位置、つまり、センサを
座席前方のダッシュボードやハンドルの下のような位置
に設置することしか開示していない。このような設置位
置は、乗員の腕や足によって誤作動を生じる可能性が高
い。本発明では、少なくとも3つ、好ましくはそれ以上
のセンサと検出装置を使用し、例えば運転者の腕が2つ
のセンサから最も近くて測定を邪魔するような場合に
は、他のセンサと不整合なセンサ出力を無視するための
論理回路を設けるものである。
が衝撃を受けるので、乗員の不正常位置検出センサは、
乗員の頭部および/または胸の位置を検出しなければな
らない。ホワイト他の特許もまたはマッテス他の特許
も、センサの配置としては低い位置、つまり、センサを
座席前方のダッシュボードやハンドルの下のような位置
に設置することしか開示していない。このような設置位
置は、乗員の腕や足によって誤作動を生じる可能性が高
い。本発明では、少なくとも3つ、好ましくはそれ以上
のセンサと検出装置を使用し、例えば運転者の腕が2つ
のセンサから最も近くて測定を邪魔するような場合に
は、他のセンサと不整合なセンサ出力を無視するための
論理回路を設けるものである。
【0010】ホワイト他の特許には、乗員がラジオのつ
まみを回そうとして腕を動かしたときの腕の動きとそれ
以外の動きとを区別することのできる誤作動防止回路に
ついて言及しているが、これについて詳細な説明も図面
も掲載していない。ホワイト他の特許に開示された超音
波センサが3つ使用されていれば、2つのセンサが乗員
が動いていないことを感知した時に、1つのセンサのみ
が動きを感知したような場合には、前記のような区別が
可能である。しかし、乗員の両腕が超音波測定装置の前
面にあって乗員の頭や胸の動きを覆い隠したような場合
には、乗員の動きを適切に検出することは不可能であ
る。乗員の大きさや姿勢は非常に多岐にわたるので、乗
員の手足によって乗員自身の位置や動きの測定が邪魔さ
れる可能性がある場合は、ニューラルネットワークのよ
うな教示によるパターン認識システムが必要になる。ホ
ワイト他の特許にはこのようなニューラルネットワーク
に使用については何ら触れられていない。
まみを回そうとして腕を動かしたときの腕の動きとそれ
以外の動きとを区別することのできる誤作動防止回路に
ついて言及しているが、これについて詳細な説明も図面
も掲載していない。ホワイト他の特許に開示された超音
波センサが3つ使用されていれば、2つのセンサが乗員
が動いていないことを感知した時に、1つのセンサのみ
が動きを感知したような場合には、前記のような区別が
可能である。しかし、乗員の両腕が超音波測定装置の前
面にあって乗員の頭や胸の動きを覆い隠したような場合
には、乗員の動きを適切に検出することは不可能であ
る。乗員の大きさや姿勢は非常に多岐にわたるので、乗
員の手足によって乗員自身の位置や動きの測定が邪魔さ
れる可能性がある場合は、ニューラルネットワークのよ
うな教示によるパターン認識システムが必要になる。ホ
ワイト他の特許にはこのようなニューラルネットワーク
に使用については何ら触れられていない。
【0011】Fujita他による米国特許第5,07
4,583号には、乗員の位置を検出するための他の方
法が開示されているが、乗員が不正常な位置にいたりチ
ャイルドシートが後ろ向きであったりしても、それによ
ってエアバッグの起動を抑制する考えは記載されていな
い。Fujitaの特許に寄れば乗員がエアバッグに近
いほどエアバッグへの空気吹き込み速度は速められ、結
果的に乗員の損傷可能性は高くなる。Fujita他の
特許では、乗員の位置を直接測定するのではなく、その
代わりに、シートの位置とシートに対する乗員の垂直方
向の相対的寸法によって乗員の位置を推定することが行
われている。乗員の垂直方向の高さは、乗員の頭上に設
けられた超音波センサによって測定する。
4,583号には、乗員の位置を検出するための他の方
法が開示されているが、乗員が不正常な位置にいたりチ
ャイルドシートが後ろ向きであったりしても、それによ
ってエアバッグの起動を抑制する考えは記載されていな
い。Fujitaの特許に寄れば乗員がエアバッグに近
いほどエアバッグへの空気吹き込み速度は速められ、結
果的に乗員の損傷可能性は高くなる。Fujita他の
特許では、乗員の位置を直接測定するのではなく、その
代わりに、シートの位置とシートに対する乗員の垂直方
向の相対的寸法によって乗員の位置を推定することが行
われている。乗員の垂直方向の高さは、乗員の頭上に設
けられた超音波センサによって測定する。
【0012】先行技術のいずれにおいても、本発明と同
じ出願人に譲渡されたものを除いて、変位を測定するた
めに超音波センサを使用する場合には、反射波の冒頭の
部分のみを利用して対象物のセンサに最も近い点までの
距離を測定していることに注意する必要がある。それに
対して、本発明では、車内全体の広さに対応する反射波
の最初の数ミリセカンドを分析し、車内に存在するもろ
もろの対象物の位置を測定する。
じ出願人に譲渡されたものを除いて、変位を測定するた
めに超音波センサを使用する場合には、反射波の冒頭の
部分のみを利用して対象物のセンサに最も近い点までの
距離を測定していることに注意する必要がある。それに
対して、本発明では、車内全体の広さに対応する反射波
の最初の数ミリセカンドを分析し、車内に存在するもろ
もろの対象物の位置を測定する。
【0013】2.定義 パターン認識技術は、本発明における中心的な技術の1
つである。本発明と同じ出願人による出願を除いて、車
内と車両の外の状況を把握するためにニューラルネット
ワークのような教示システムに基づくパターン認識につ
いて開示したものは無い。
つである。本発明と同じ出願人による出願を除いて、車
内と車両の外の状況を把握するためにニューラルネット
ワークのような教示システムに基づくパターン認識につ
いて開示したものは無い。
【0014】この明細書で「パターン認識」とは、対象
物によって反射された信号、対象物との相互作用によっ
て変容した信号、対象物に特徴的な、あるいは対象物と
関連したパルス、波形、その他の物理的な性質を表す信
号を解析して対象物または対象物が属するクラスを決定
するすべてのシステムを意味する。このシステムは、対
象物が特定のクラスに属するか否か、対象物がいずれの
クラスに属すか、または所定のクラスのいずれにも属し
ないかを決定する。解析対象となる信号は、一般には、
音波〔超音波〕に対して反応する変換装置からの電気的
な信号である。
物によって反射された信号、対象物との相互作用によっ
て変容した信号、対象物に特徴的な、あるいは対象物と
関連したパルス、波形、その他の物理的な性質を表す信
号を解析して対象物または対象物が属するクラスを決定
するすべてのシステムを意味する。このシステムは、対
象物が特定のクラスに属するか否か、対象物がいずれの
クラスに属すか、または所定のクラスのいずれにも属し
ないかを決定する。解析対象となる信号は、一般には、
音波〔超音波〕に対して反応する変換装置からの電気的
な信号である。
【0015】本明細書で教示可能な或いは教示されたパ
ターン認識システムとは、多くの例で代表される複数の
パターンのいずれに属するかを判断するよう教示された
パターン認識システムを言う。この種のシステムでもっ
ともうまくいくのはニューラルネットワークである。し
たがって、パターン認識アルゴリズムを確立するため
に、反射波或いは受信された波形の多くの組からなるテ
ストデータと対象物についての試験情報を入手する、こ
こで、可能な限り多くの対象物に関して反射波のパター
ンをテストして、コンピュータのプロセッサにアルゴリ
ズムを蓄積することで、のちに、プロセッサに接続され
た受信装置から送られてくる波形のパターンに基づき対
象物を正確に特定することが可能になる。例えば。後ろ
向きのチャイルドシートは前向きのチャイルドシートと
は異なる対象物として把握され、不正常な位置にいる大
人は正常な位置にいる大人とは異なる対象物として把握
されるようになる。
ターン認識システムとは、多くの例で代表される複数の
パターンのいずれに属するかを判断するよう教示された
パターン認識システムを言う。この種のシステムでもっ
ともうまくいくのはニューラルネットワークである。し
たがって、パターン認識アルゴリズムを確立するため
に、反射波或いは受信された波形の多くの組からなるテ
ストデータと対象物についての試験情報を入手する、こ
こで、可能な限り多くの対象物に関して反射波のパター
ンをテストして、コンピュータのプロセッサにアルゴリ
ズムを蓄積することで、のちに、プロセッサに接続され
た受信装置から送られてくる波形のパターンに基づき対
象物を正確に特定することが可能になる。例えば。後ろ
向きのチャイルドシートは前向きのチャイルドシートと
は異なる対象物として把握され、不正常な位置にいる大
人は正常な位置にいる大人とは異なる対象物として把握
されるようになる。
【0016】本明細書で、「特定する」というときは、
対象物が特定のクラスに属することを決定することを言
う。クラスとは、例えば、すべての後ろ向きのチャイル
ドシートを含むクラス、すべての人間を含むクラス、後
ろ向きのチャイルドシートにすわっていないすべての人
間を含むクラス等である。特定の人物が認識される必要
があるときは、当該クラスはエレメントを1つしか含ま
ない、つまり該当する人物だけが存在するクラスであ
る。
対象物が特定のクラスに属することを決定することを言
う。クラスとは、例えば、すべての後ろ向きのチャイル
ドシートを含むクラス、すべての人間を含むクラス、後
ろ向きのチャイルドシートにすわっていないすべての人
間を含むクラス等である。特定の人物が認識される必要
があるときは、当該クラスはエレメントを1つしか含ま
ない、つまり該当する人物だけが存在するクラスであ
る。
【0017】座席を「占める」対象物は、人や犬或いは
植物のような生きているものであることも、箱や食料品
の袋のような生きていないものである可能性もある。
植物のような生きているものであることも、箱や食料品
の袋のような生きていないものである可能性もある。
【0018】乗員に関して「不正常な位置」とは、運転
者であれ同乗者であれ、エアバッグの起動前の時点で彼
または彼女がエアバッグに近い位置であって、事故によ
るよりもむしろエアバッグの起動によってより大きな損
傷を受けるような位置をいう。典型的には、乗員の頭部
や胸が起動時に開くエアバッグモジュールの5インチ以
内にあるような場合である。エアバッグの起動を抑制し
なければならない具体的な距離は、エアバッグモジュー
ルの設計に依存しており、一般的には運転者用のエアバ
ッグよりも同乗者用のエアバッグのほうがこの距離は大
きい。
者であれ同乗者であれ、エアバッグの起動前の時点で彼
または彼女がエアバッグに近い位置であって、事故によ
るよりもむしろエアバッグの起動によってより大きな損
傷を受けるような位置をいう。典型的には、乗員の頭部
や胸が起動時に開くエアバッグモジュールの5インチ以
内にあるような場合である。エアバッグの起動を抑制し
なければならない具体的な距離は、エアバッグモジュー
ルの設計に依存しており、一般的には運転者用のエアバ
ッグよりも同乗者用のエアバッグのほうがこの距離は大
きい。
【0019】本明細書で「変換装置」というときは、一
般的に発信機と受信機を複合したものを意味する。単一
の装置で両方の機能を有する場合もあるし、発信機と受
信機が近接して設けられ、結果として両方の機能を有す
る場合もある。
般的に発信機と受信機を複合したものを意味する。単一
の装置で両方の機能を有する場合もあるし、発信機と受
信機が近接して設けられ、結果として両方の機能を有す
る場合もある。
【0020】予知に関する以下の記載において、対象物
或いは他の車両が「近づいてくる」とは、予知センサシ
ステムを搭載した車両に対する対象の相対的な動きを意
味する。したがって、樹木による側方からの衝撃に関し
ては、樹木が車両に対して側面から近づき車両にぶつか
ると考えることにする。別な表現をすれば、この明細書
では対象となる車両に固定された座標系に基づいて記述
を行う。「対象となる車両」とは、衝突を受ける車両で
ある。したがって、i)止まっている車両に動いている
車両が衝突する場合、ii)動いている車両同士が衝突
する場合、および、iii)車両が横にスライドして止
まっている車両や立ち木やその他のものに衝突する場合
のすべてが同一の表現に含まれることになる。
或いは他の車両が「近づいてくる」とは、予知センサシ
ステムを搭載した車両に対する対象の相対的な動きを意
味する。したがって、樹木による側方からの衝撃に関し
ては、樹木が車両に対して側面から近づき車両にぶつか
ると考えることにする。別な表現をすれば、この明細書
では対象となる車両に固定された座標系に基づいて記述
を行う。「対象となる車両」とは、衝突を受ける車両で
ある。したがって、i)止まっている車両に動いている
車両が衝突する場合、ii)動いている車両同士が衝突
する場合、および、iii)車両が横にスライドして止
まっている車両や立ち木やその他のものに衝突する場合
のすべてが同一の表現に含まれることになる。
【0021】3.パターン認識に関する従来技術 Uenoによる日本特許公開公報特開平3−42,33
7号には、運転者の顔面に光を照射してその映像を撮影
し、後の分析に使用する運転者の状態検出装置が開示さ
れている。運転者の目の位置を特定して、運転者の目の
虹彩を検出し、運転者が横を見ているか眠っているかを
判断する手段が開示されている。上記の特許出願では、
車内における運転者の相対的な位置ではなく、運転者の
目の状態を評価する。この種の装置は、運転者がめが
ね、特にサングラス、をかけていたりそれ以外の目の状
態を見にくくするものを身につけていると無力である。
7号には、運転者の顔面に光を照射してその映像を撮影
し、後の分析に使用する運転者の状態検出装置が開示さ
れている。運転者の目の位置を特定して、運転者の目の
虹彩を検出し、運転者が横を見ているか眠っているかを
判断する手段が開示されている。上記の特許出願では、
車内における運転者の相対的な位置ではなく、運転者の
目の状態を評価する。この種の装置は、運転者がめが
ね、特にサングラス、をかけていたりそれ以外の目の状
態を見にくくするものを身につけていると無力である。
【0022】Andoの米国特許第5,008,946
号には、運転者の目と口を識別する複雑な規則が開示さ
れており、この情報によって運転者が目か口を動かすこ
とによって例えばラジオを動かすことが開示されてい
る。この特許によれば、天然光を使用し、運転者の頭部
を照射するだけである。この特許にはニューラルネット
ワークのような教示することのできるパターン認識シス
テムについての開示は無く、車両に搭載された物体が何
であるかについての認識、或いは、車内に対する対象物
の相対的な位置関係を認識することについては開示され
ていない。この特許は、運転者の口と目の動きによって
車の装備を動かすことに限定されている。
号には、運転者の目と口を識別する複雑な規則が開示さ
れており、この情報によって運転者が目か口を動かすこ
とによって例えばラジオを動かすことが開示されてい
る。この特許によれば、天然光を使用し、運転者の頭部
を照射するだけである。この特許にはニューラルネット
ワークのような教示することのできるパターン認識シス
テムについての開示は無く、車両に搭載された物体が何
であるかについての認識、或いは、車内に対する対象物
の相対的な位置関係を認識することについては開示され
ていない。この特許は、運転者の口と目の動きによって
車の装備を動かすことに限定されている。
【0023】Chenの米国特許第5,298,732
号には、運転者の目の位置を検出して、太陽や対向車の
ライトなどの光源から運転者の目を保護するためのフィ
ルタの位置を決定する方法を開示する。Chenの特許
にはどのようにして目の位置を特定するかの詳細は説明
されておらず、運転者が自分の目に対してフィルタをち
ょうどよい位置に持っていくための位置調整システムを
開示している。Chenの特許は、運転者の目の位置を
自動的に決定するためのシステムに言及しているが、こ
のシステムがどのように機能するかについての説明は無
い。いずれにしても、この明細書には、運転者の目以外
の部分が車内のどの位置にあるか、あるいは運転者以外
の物体が車内でどの位置にあるかを検出することについ
てはまったく開示されていない。教示することのできる
パターン認識システムについての開示も無い。
号には、運転者の目の位置を検出して、太陽や対向車の
ライトなどの光源から運転者の目を保護するためのフィ
ルタの位置を決定する方法を開示する。Chenの特許
にはどのようにして目の位置を特定するかの詳細は説明
されておらず、運転者が自分の目に対してフィルタをち
ょうどよい位置に持っていくための位置調整システムを
開示している。Chenの特許は、運転者の目の位置を
自動的に決定するためのシステムに言及しているが、こ
のシステムがどのように機能するかについての説明は無
い。いずれにしても、この明細書には、運転者の目以外
の部分が車内のどの位置にあるか、あるいは運転者以外
の物体が車内でどの位置にあるかを検出することについ
てはまったく開示されていない。教示することのできる
パターン認識システムについての開示も無い。
【0024】Farisの米国特許第5,305,01
2号にも、対向車のヘッドライトによって生じるぎらつ
きを抑制するためのシステムが開示されている。Far
isの特許では、運転者からの赤外線放射を撮像する2
つの離れた位置に設けた受動型の赤外線カメラによって
運転者の目の位置を特定する。ここにおいても、Far
isは、太陽または対向車のヘッドライトに対して運転
者の目の位置を特定することにのみ関心を持っており、
車内或いはエアバッグとの相対的な位置関係において乗
員を監視したり乗員の位置を特定したり、後ろ向きのチ
ャイルドシートを特定したり、車内の他の物体を特定し
たりすることはまったく開示されていない。Faris
の特許には、運転者の目の位置をどのようにして特定す
るかについての記載は無く。、マサチューセッツ州、ケ
ンブリッジのMIT出版によるBerthold Ho
rnによる「Robot Vision」1991年を
参照しているだけである。また、Farisの特許で
は、本発明のように超音波を乗員に照射するのではな
く、受動型の赤外線検出装置を使用している。
2号にも、対向車のヘッドライトによって生じるぎらつ
きを抑制するためのシステムが開示されている。Far
isの特許では、運転者からの赤外線放射を撮像する2
つの離れた位置に設けた受動型の赤外線カメラによって
運転者の目の位置を特定する。ここにおいても、Far
isは、太陽または対向車のヘッドライトに対して運転
者の目の位置を特定することにのみ関心を持っており、
車内或いはエアバッグとの相対的な位置関係において乗
員を監視したり乗員の位置を特定したり、後ろ向きのチ
ャイルドシートを特定したり、車内の他の物体を特定し
たりすることはまったく開示されていない。Faris
の特許には、運転者の目の位置をどのようにして特定す
るかについての記載は無く。、マサチューセッツ州、ケ
ンブリッジのMIT出版によるBerthold Ho
rnによる「Robot Vision」1991年を
参照しているだけである。また、Farisの特許で
は、本発明のように超音波を乗員に照射するのではな
く、受動型の赤外線検出装置を使用している。
【0025】パターン認識技術としてニューラルネット
ワークを使用することは、そのことによって測定システ
ムが外乱に強く、信頼性が高く且つ実用的なものになる
ために、本発明の中心となる技術である。ニューラルネ
ットワークプログラムによって作成されるアルゴリズム
は、前出のAndo、ChenあるいはFarisの特
許で使用される技術が数百行のプログラミングを必要と
するのに対して、C言語で書かれたほんの数行のプログ
ラムである。結果として、システムは低コストで車両に
搭載することのできる実用的なものになる。例えば超音
波変換装置の単価は自動車の台数程度の数量を生産する
ことを前提に考えれば、1ドル程度である。同様に、前
出の特許を実現するための装置には光学のマイクロプロ
セッサが必要になるのに対して、ニューラルネットワー
ク或いは類似の教示可能なパターン認識技術は単価が5
ドル以下の低額なマイクロプロセッサが使用可能にな
る。
ワークを使用することは、そのことによって測定システ
ムが外乱に強く、信頼性が高く且つ実用的なものになる
ために、本発明の中心となる技術である。ニューラルネ
ットワークプログラムによって作成されるアルゴリズム
は、前出のAndo、ChenあるいはFarisの特
許で使用される技術が数百行のプログラミングを必要と
するのに対して、C言語で書かれたほんの数行のプログ
ラムである。結果として、システムは低コストで車両に
搭載することのできる実用的なものになる。例えば超音
波変換装置の単価は自動車の台数程度の数量を生産する
ことを前提に考えれば、1ドル程度である。同様に、前
出の特許を実現するための装置には光学のマイクロプロ
セッサが必要になるのに対して、ニューラルネットワー
ク或いは類似の教示可能なパターン認識技術は単価が5
ドル以下の低額なマイクロプロセッサが使用可能にな
る。
【0026】本発明はニューラルネットワークのような
先進的な教示可能なパターン認識能力を利用する。以下
に説明するように、通常はデータは種々の特性抽出技術
を使用して処理される。ソナー信号に対するニューラル
ネットワークを利用した車以外の例が、Gorman,
R.P.およびSejnowski,T.J.による2
つの文献「ソナー対象をクラス分類するよう教示された
階層ネットワーク内の隠れユニットの解析」ニューラル
ネットワーク、1988年、第1巻、75−89ペー
ジ、および、「大部分が平行なネットワークを使用した
ソナー対象の教示によるクラス分類」IEEE音声に関
する論文、公演および信号処理、1988年、第7号、
第36巻に記載されている。特性の分析方法の例は、G
reen他による、「画像とディスプレイからの特性の
自動検出と取り出し方法と装置」と題する米国特許第
4,906,940号に見ることができる。より先進的
で効果的なパターン認識方法は「人工的なニューロンと
これを利用した方法」と題する米国特許第5,390,
136号および「ニューラルネットワーク及びこれを利
用した方法」と題するS.T.Wangによる米国特許
出願第08/076,601号に見ることができる。そ
の他の例としては、米国特許第5,235,339号
(Morrison他)、米国特許第5,214,74
4号(Schweizer他)、米国特許第5,18
1,254号(Swhweizer他)、米国特許第
4,881,270(Knecht他)をあげることが
できる。上記に示したすべての明細書による開示をここ
に本明細書の開示として取り込むものとする。
先進的な教示可能なパターン認識能力を利用する。以下
に説明するように、通常はデータは種々の特性抽出技術
を使用して処理される。ソナー信号に対するニューラル
ネットワークを利用した車以外の例が、Gorman,
R.P.およびSejnowski,T.J.による2
つの文献「ソナー対象をクラス分類するよう教示された
階層ネットワーク内の隠れユニットの解析」ニューラル
ネットワーク、1988年、第1巻、75−89ペー
ジ、および、「大部分が平行なネットワークを使用した
ソナー対象の教示によるクラス分類」IEEE音声に関
する論文、公演および信号処理、1988年、第7号、
第36巻に記載されている。特性の分析方法の例は、G
reen他による、「画像とディスプレイからの特性の
自動検出と取り出し方法と装置」と題する米国特許第
4,906,940号に見ることができる。より先進的
で効果的なパターン認識方法は「人工的なニューロンと
これを利用した方法」と題する米国特許第5,390,
136号および「ニューラルネットワーク及びこれを利
用した方法」と題するS.T.Wangによる米国特許
出願第08/076,601号に見ることができる。そ
の他の例としては、米国特許第5,235,339号
(Morrison他)、米国特許第5,214,74
4号(Schweizer他)、米国特許第5,18
1,254号(Swhweizer他)、米国特許第
4,881,270(Knecht他)をあげることが
できる。上記に示したすべての明細書による開示をここ
に本明細書の開示として取り込むものとする。
【0027】4.超音波 参照した特許及び特許出願の明細書に開示されているよ
うに、超音波は車内の乗員を観察するために何通りかの
方法で使用することができる。例えば、既知のシステム
の1つでは、Aピラーに2つの超音波センサを配置して
おり、他のシステムでは第3の超音波センサが天井に設
けられている。これらの場合いずれも、超音波センサか
らの情報に基づいて概ね正しい測定結果が得られるが、
それでもなお、エラーつまり測定の間違いが発生するこ
とがありこのエラーの発生確率は無視することができな
い。これらのシステムは、それ以外のシステムに比較す
れば格段に優れたものであるには違いないが、自動車の
製造業者から要求される非常に高精度の測定を計供する
にはいたっていない。
うに、超音波は車内の乗員を観察するために何通りかの
方法で使用することができる。例えば、既知のシステム
の1つでは、Aピラーに2つの超音波センサを配置して
おり、他のシステムでは第3の超音波センサが天井に設
けられている。これらの場合いずれも、超音波センサか
らの情報に基づいて概ね正しい測定結果が得られるが、
それでもなお、エラーつまり測定の間違いが発生するこ
とがありこのエラーの発生確率は無視することができな
い。これらのシステムは、それ以外のシステムに比較す
れば格段に優れたものであるには違いないが、自動車の
製造業者から要求される非常に高精度の測定を計供する
にはいたっていない。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、車内
に物体が存在するか否か、およびその物体の向きを把握
するための新規で進歩した方法を提供することである。
本発明の他の目的は、後ろ向きのチャイルドシートを正
確に検出してこれに対するエアバッグの起動を抑制する
方法を提供することである。本発明の他の目的は、不正
常な位置にいる乗員を正確に検出して、これに対するエ
アバッグの起動を抑制して、エアバッグの起動特の初期
の段階で不正常な位置にいる乗員の頭部や胸部にエアバ
ッグ衝撃を与えること自体を回避する方法を提供するこ
とである。
に物体が存在するか否か、およびその物体の向きを把握
するための新規で進歩した方法を提供することである。
本発明の他の目的は、後ろ向きのチャイルドシートを正
確に検出してこれに対するエアバッグの起動を抑制する
方法を提供することである。本発明の他の目的は、不正
常な位置にいる乗員を正確に検出して、これに対するエ
アバッグの起動を抑制して、エアバッグの起動特の初期
の段階で不正常な位置にいる乗員の頭部や胸部にエアバ
ッグ衝撃を与えること自体を回避する方法を提供するこ
とである。
【0029】
【課題を解決するための手段】本発明は、車内であって
特に最適化された位置に設けられた2つ以上の超音波変
換装置を使用して、車内に向けて超音波を放射してその
反射波を受信し、乗員及びその部分或いは車内にあるそ
れ以外の物体、特に後ろ向きのチャイルドシート及び不
正常な位置にいる乗員を特定し、その位置を測定し、監
視するシステムである。より具体的には、本発明は超音
波変換装置を適当な位置に設置し、反射波を分析する、
つまり、以前の方法では不可能であったほどの高精度で
超音波の照射を受けた物体についての分析を行う方法に
関する。超音波受信装置からの出力は教示されたパター
ン認識技術を採用したコンピュータによって解析され、
クラス分類され、対象の特定および/または位置決めを
行い、および/または、たとえば後ろ向きの正面方向か
ら回転したチャイルドシートのようにその向きを決定す
る。一般的に、認識監視システムによって得られた情報
は特に運転席とその他の乗員のエアバッグのような車両
の装備を制御するために使用されるが、制御対象となる
装備は、前方エアバッグ、サイドエアバッグ、ひざ保護
装置他、或いはこれらの組み合わせを含むが、この情報
はこれ以外にも多くの装備の制御に関して使用すること
ができる。
特に最適化された位置に設けられた2つ以上の超音波変
換装置を使用して、車内に向けて超音波を放射してその
反射波を受信し、乗員及びその部分或いは車内にあるそ
れ以外の物体、特に後ろ向きのチャイルドシート及び不
正常な位置にいる乗員を特定し、その位置を測定し、監
視するシステムである。より具体的には、本発明は超音
波変換装置を適当な位置に設置し、反射波を分析する、
つまり、以前の方法では不可能であったほどの高精度で
超音波の照射を受けた物体についての分析を行う方法に
関する。超音波受信装置からの出力は教示されたパター
ン認識技術を採用したコンピュータによって解析され、
クラス分類され、対象の特定および/または位置決めを
行い、および/または、たとえば後ろ向きの正面方向か
ら回転したチャイルドシートのようにその向きを決定す
る。一般的に、認識監視システムによって得られた情報
は特に運転席とその他の乗員のエアバッグのような車両
の装備を制御するために使用されるが、制御対象となる
装備は、前方エアバッグ、サイドエアバッグ、ひざ保護
装置他、或いはこれらの組み合わせを含むが、この情報
はこれ以外にも多くの装備の制御に関して使用すること
ができる。
【0030】
【発明の効果】本発明にかかる車内監視システムとエア
バッグのような乗員の防護装置を搭載した車両が衝突事
故を起こし、衝突センサがエアバッグの起動を決定した
場合、本発明に基づくシステムは、後ろ向きのチャイル
ドシートに子供が乗っているか否かについての衝突前の
情報等に基づき、もし後ろ向きのチャイルドシートに子
供が乗っていたら中央安全装置に信号を送って、衝突に
もかかわらずエアバッグの起動を停止させることができ
る。本発明に基づくシステムは、また、エアバッグに対
する乗員の相対的な位置を測定し、乗員がエアバッグの
起動によって障害を受けるような位置にいる場合には、
エアバッグの起動を抑止する。
バッグのような乗員の防護装置を搭載した車両が衝突事
故を起こし、衝突センサがエアバッグの起動を決定した
場合、本発明に基づくシステムは、後ろ向きのチャイル
ドシートに子供が乗っているか否かについての衝突前の
情報等に基づき、もし後ろ向きのチャイルドシートに子
供が乗っていたら中央安全装置に信号を送って、衝突に
もかかわらずエアバッグの起動を停止させることができ
る。本発明に基づくシステムは、また、エアバッグに対
する乗員の相対的な位置を測定し、乗員がエアバッグの
起動によって障害を受けるような位置にいる場合には、
エアバッグの起動を抑止する。
【0031】本発明の主要な目的と利点は以下のとおり
である。 1.車内の特定の座席に後ろ向きのチャイルドシートが
存在するか否かを高精度で検出して、この情報をエアバ
ッグのような車両の他のシステムで使用する方法を提供
すること。
である。 1.車内の特定の座席に後ろ向きのチャイルドシートが
存在するか否かを高精度で検出して、この情報をエアバ
ッグのような車両の他のシステムで使用する方法を提供
すること。
【0032】2.車両の特定の座席に人が乗っているか
否かを高精度で検出して、この情報を、エアバッグ、暖
房や空調、娯楽システム等の車両の他のシステムで使用
する方法を提供すること。
否かを高精度で検出して、この情報を、エアバッグ、暖
房や空調、娯楽システム等の車両の他のシステムで使用
する方法を提供すること。
【0033】3.車両の特定の席に人がいるか否かを高
精度で決定すると共に、その乗員の位置を決定し、この
位置情報を車両の他のシステムの制御に使用する方法を
提供すること。
精度で決定すると共に、その乗員の位置を決定し、この
位置情報を車両の他のシステムの制御に使用する方法を
提供すること。
【0034】4.車両に乗員の位置、速度および大きさ
を信頼性の高い方法で測定し、この情報を用いてエアバ
ッグのガス発生速度とガス発生量等エアバッグ関連の制
御に使用する方法を提供すること。
を信頼性の高い方法で測定し、この情報を用いてエアバ
ッグのガス発生速度とガス発生量等エアバッグ関連の制
御に使用する方法を提供すること。
【0035】5.乗員が不正常な位置にいるか、或いは
不正常な位置に移動することになるか、したがってエア
バッグの起動によって損傷を受けることになるか否かを
正確でかつ速やかに測定し、該当する場合には信号を送
ってエアバッグの起動を停止させる方法を提供するこ
と。
不正常な位置に移動することになるか、したがってエア
バッグの起動によって損傷を受けることになるか否かを
正確でかつ速やかに測定し、該当する場合には信号を送
ってエアバッグの起動を停止させる方法を提供するこ
と。
【0036】変換装置からの信号に基づいて対象物のク
ラス分類とその位置の測定が最も高い精度で行うことが
できるように変換装置の設置位置を決定する方法を提供
すること。
ラス分類とその位置の測定が最も高い精度で行うことが
できるように変換装置の設置位置を決定する方法を提供
すること。
【0037】本発明の前記以外の目的と効果とは、発明
に基づく車両の認識監視システムに関する以下の記載に
よって一層明瞭になるはずである。
に基づく車両の認識監視システムに関する以下の記載に
よって一層明瞭になるはずである。
【0038】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施例について記
載するが、これらの実施例は本発明の理解を容易ならし
めるために例示したものであって、本発明の概念が以下
に述べる実施例に限定されることを示すものではない。
本発明の内容そのものは請求項の記載によって規定され
る。本発明は、例示した以外の座席は位置、或いは運転
席配置の場合にも適用することができることは当然であ
る。
載するが、これらの実施例は本発明の理解を容易ならし
めるために例示したものであって、本発明の概念が以下
に述べる実施例に限定されることを示すものではない。
本発明の内容そのものは請求項の記載によって規定され
る。本発明は、例示した以外の座席は位置、或いは運転
席配置の場合にも適用することができることは当然であ
る。
【0039】以下に添付の図面を参照しながら本発明に
ついて説明する。図面において、同一または類似の装置
は同一の番号を付して示した。図1は、車両100の車
内を示す斜視図である。車両100の運転者101は図
示しないハンドルの後方の運転席102に座っており、
大人の同乗者103は助手席104に座っている。ここ
では変換装置と称する2組の発信装置と受信装置110
と111が車内100に設置されているが、一方の変換
装置110は室内等近傍の天井部に、他方の変換装置1
1は、ダッシュボードの中央上部に設けられている(本
発明では、以下に説明するようにこの変換装置の配置方
法そのものが重要である)。この状況において、座席1
04に人が座っていることが正確に検出され、車両が衝
突事故を起こしたときにはエアバッグが起動する。変換
装置110,111は、分離軸が頭、肩、助手席の後ろ
向きのチャイルドシートの範囲の分離軸と平行で、異な
る形状を区別することができるような位置に設置されて
いる。
ついて説明する。図面において、同一または類似の装置
は同一の番号を付して示した。図1は、車両100の車
内を示す斜視図である。車両100の運転者101は図
示しないハンドルの後方の運転席102に座っており、
大人の同乗者103は助手席104に座っている。ここ
では変換装置と称する2組の発信装置と受信装置110
と111が車内100に設置されているが、一方の変換
装置110は室内等近傍の天井部に、他方の変換装置1
1は、ダッシュボードの中央上部に設けられている(本
発明では、以下に説明するようにこの変換装置の配置方
法そのものが重要である)。この状況において、座席1
04に人が座っていることが正確に検出され、車両が衝
突事故を起こしたときにはエアバッグが起動する。変換
装置110,111は、分離軸が頭、肩、助手席の後ろ
向きのチャイルドシートの範囲の分離軸と平行で、異な
る形状を区別することができるような位置に設置されて
いる。
【0040】図2では、助手席には乗員(大人)103
に代わって、前向きのチャイルドシート120に子供1
21が座っている。この状況では、事故の場合にエアバ
ッグの起動を抑制しないことが必要である。しかし、チ
ャイルドシートが図3に示したように座席に搭載されて
いる場合には、エアバッグの起動によって子供が障害を
受けるか場合によって死亡する可能性もあるので、事故
時にエアバッグを起動しないように制御しなければなら
ない。さらに、幼児キャリア130のなかに収容された
幼児131が図4のように、助手席に後ろ向きに乗って
いる場合は、すでに述べた理由によってエアバッグの起
動は抑制されなければならない。助手席に載っている対
象物によってエアバッグを起動するか起動を抑制するか
は場合によって具体的に調整が必要である。例えば、実
施態様によって、チャイルドシートが前向きに設けられ
ている場合であってもエアバッグの起動を抑制するほう
がよい場合もある。助手席に乗っている対象とその位置
によって、どのような場合にエアバッグの起動を可能に
しまた抑制するかは、センサシステムのプログラムと教
示を通じて確立されるものであるが、ほとんどの場合、
すでに述べた基準が当てはまる。つまり、前向きのチャ
イルドシートか正常な位置の大人に対してエアバッグを
起動し、後ろ向きのチャイルドシートまたは不正常な位
置にいる子供または大人、ないしはエアバッグモジュー
ルに近すぎる位置にいるときにはエアバッグの起動を抑
制する。本発明によってセンサーシステムをプログラム
することができる。
に代わって、前向きのチャイルドシート120に子供1
21が座っている。この状況では、事故の場合にエアバ
ッグの起動を抑制しないことが必要である。しかし、チ
ャイルドシートが図3に示したように座席に搭載されて
いる場合には、エアバッグの起動によって子供が障害を
受けるか場合によって死亡する可能性もあるので、事故
時にエアバッグを起動しないように制御しなければなら
ない。さらに、幼児キャリア130のなかに収容された
幼児131が図4のように、助手席に後ろ向きに乗って
いる場合は、すでに述べた理由によってエアバッグの起
動は抑制されなければならない。助手席に載っている対
象物によってエアバッグを起動するか起動を抑制するか
は場合によって具体的に調整が必要である。例えば、実
施態様によって、チャイルドシートが前向きに設けられ
ている場合であってもエアバッグの起動を抑制するほう
がよい場合もある。助手席に乗っている対象とその位置
によって、どのような場合にエアバッグの起動を可能に
しまた抑制するかは、センサシステムのプログラムと教
示を通じて確立されるものであるが、ほとんどの場合、
すでに述べた基準が当てはまる。つまり、前向きのチャ
イルドシートか正常な位置の大人に対してエアバッグを
起動し、後ろ向きのチャイルドシートまたは不正常な位
置にいる子供または大人、ないしはエアバッグモジュー
ルに近すぎる位置にいるときにはエアバッグの起動を抑
制する。本発明によってセンサーシステムをプログラム
することができる。
【0041】上述の4つの場合を区別することができる
システムがいくつかすでに提案されたが、いずれも満足
な結果をもたらすものではなかった。これらのシステム
のうちのいくらかは、チャイルドシートが正しい位置に
設置されてベルトで締結されている限り十分機能するよ
うに見受けられる。しかし、シートの内部に設けたセン
サによって感知することのできる電磁的な装置をチャイ
ルドシートに埋設する「タグシステム」と称する装置の
信頼性は不十分であった。この装置は、チャイルドシー
トがベルトで締結されていれば良好に作動するが、そう
でない場合には誤作動の可能性が高い。現在アメリカ合
衆国でのシートベルトの使用率は50%程度に過ぎない
ので、チャイルドシートはベルトで適切な方法でシート
に締結されていない可能性が高く、このような場合には
重大な損傷や死亡事故を招く可能性がある。
システムがいくつかすでに提案されたが、いずれも満足
な結果をもたらすものではなかった。これらのシステム
のうちのいくらかは、チャイルドシートが正しい位置に
設置されてベルトで締結されている限り十分機能するよ
うに見受けられる。しかし、シートの内部に設けたセン
サによって感知することのできる電磁的な装置をチャイ
ルドシートに埋設する「タグシステム」と称する装置の
信頼性は不十分であった。この装置は、チャイルドシー
トがベルトで締結されていれば良好に作動するが、そう
でない場合には誤作動の可能性が高い。現在アメリカ合
衆国でのシートベルトの使用率は50%程度に過ぎない
ので、チャイルドシートはベルトで適切な方法でシート
に締結されていない可能性が高く、このような場合には
重大な損傷や死亡事故を招く可能性がある。
【0042】本発明の方法によってこの問題を解決する
ことができる。この方法論を理解するために、図5に示
したように軸ABで繋げられた2つの超音波発信機と受
信機110,111(変換装置)について考える。それ
ぞれの発信機はその位置から円状をなす方向へ向けて超
音波を発信する。場合によっては発信機と受信機は別体
であるが、ここでは単純化のために発信機と受信機が同
一の装置であると仮定する。変換装置が超音波の波動を
送り出すと、その超音波によって車内の物体を照明し、
車内の物体からの反射波を測定する。物体の変換装置か
らの距離は、超音波を放出した時間と反射を測定した時
間の時間差によって測定することができる。
ことができる。この方法論を理解するために、図5に示
したように軸ABで繋げられた2つの超音波発信機と受
信機110,111(変換装置)について考える。それ
ぞれの発信機はその位置から円状をなす方向へ向けて超
音波を発信する。場合によっては発信機と受信機は別体
であるが、ここでは単純化のために発信機と受信機が同
一の装置であると仮定する。変換装置が超音波の波動を
送り出すと、その超音波によって車内の物体を照明し、
車内の物体からの反射波を測定する。物体の変換装置か
らの距離は、超音波を放出した時間と反射を測定した時
間の時間差によって測定することができる。
【0043】単一の変換装置しか存在しなければ、変換
装置から物体までの距離を測定することは可能である
が、その方向を決定することができない(単一の変換装
置によって距離測定は可能で、方向測定は不能)。換言
すれば、対象物は、変換装置を中心として測定された距
離を半径とする3次元的な球の表面のどこかに存在す
る。図5に示したように2つの変換装置110,111
を使用し、それぞれの変換装置が物体からの反射波を受
け取るとすると、同じ物体からの反射波を両方の変換装
置が受け取るとするとこの物体からそれぞれの変換装置
までの距離が測定される。ここで、変換装置はそれぞれ
独立に動く、つまり、それぞれ自分が送り出した超音波
の反射波のみを受け取ると仮定すると、それぞれの変換
装置は変換装置から物体までの距離を測定することがで
きるに過ぎない。変換装置はすべての方向に超音波を放
出すると仮定すると、それぞれの変換装置から所定の距
離だけ離れた球面A′、B′上に物体が存在することが
理解される。それぞれの変換装置からは、物体までの距
離が、他の変換装置から物体までの距離と同じかそうで
ないかにかかわらず、どれだけの距離に存在するかを知
ることができる。2つの変換装置に関して、対象となる
物体までの距離がそれぞれ知られているので、その物体
は2つの球面A′、B′の交差する円上のいずれかに存
在することがわかる。図5ではこの円をCと称すること
にする。円C上のいずれの点からも、変換装置110ま
での距離は一定であり、また、変換装置111までの距
離も一定である。
装置から物体までの距離を測定することは可能である
が、その方向を決定することができない(単一の変換装
置によって距離測定は可能で、方向測定は不能)。換言
すれば、対象物は、変換装置を中心として測定された距
離を半径とする3次元的な球の表面のどこかに存在す
る。図5に示したように2つの変換装置110,111
を使用し、それぞれの変換装置が物体からの反射波を受
け取るとすると、同じ物体からの反射波を両方の変換装
置が受け取るとするとこの物体からそれぞれの変換装置
までの距離が測定される。ここで、変換装置はそれぞれ
独立に動く、つまり、それぞれ自分が送り出した超音波
の反射波のみを受け取ると仮定すると、それぞれの変換
装置は変換装置から物体までの距離を測定することがで
きるに過ぎない。変換装置はすべての方向に超音波を放
出すると仮定すると、それぞれの変換装置から所定の距
離だけ離れた球面A′、B′上に物体が存在することが
理解される。それぞれの変換装置からは、物体までの距
離が、他の変換装置から物体までの距離と同じかそうで
ないかにかかわらず、どれだけの距離に存在するかを知
ることができる。2つの変換装置に関して、対象となる
物体までの距離がそれぞれ知られているので、その物体
は2つの球面A′、B′の交差する円上のいずれかに存
在することがわかる。図5ではこの円をCと称すること
にする。円C上のいずれの点からも、変換装置110ま
での距離は一定であり、また、変換装置111までの距
離も一定である。
【0044】位置がすでに知られている対象物と円の位
置を比較することができるので、多くの場合でこの円の
位置を知ることで情報としては十分である。つまり、考
慮している範囲を円がどの位置で横切っているかが問題
であって、円のそれ以外の位置には物体が存在するはず
が無いというような状況の場合である。したがって、こ
の場合、円の位置を算出することで、つまり、円上のど
こかに物体が存在すると示すことが、車両のほかのシス
テムを制御するために重要な情報になる。図6には、チ
ャイルドシートCを使用しない人が乗っている場合に通
常占有される領域、および、前向きのチャイルドシート
または後ろ向きのチャイルドシートが占有する領域を表
す円D,Eを示す。したがって、システムが作成した
円、つまり、変換装置からの出力を受けてそれぞれの変
換装置から対象となる物体までの距離を算出しこれらの
球表面の交差する位置として求めた円、が大人の乗員に
特徴的な円と交差している場合には、事故時にエアバッ
グが必要となり、事故に際してエアバッグの起動を抑制
しない。一方、後ろ向きのチャイルドシートに固有の位
置に円があった場合には、エアバッグの起動を抑制す
る。
置を比較することができるので、多くの場合でこの円の
位置を知ることで情報としては十分である。つまり、考
慮している範囲を円がどの位置で横切っているかが問題
であって、円のそれ以外の位置には物体が存在するはず
が無いというような状況の場合である。したがって、こ
の場合、円の位置を算出することで、つまり、円上のど
こかに物体が存在すると示すことが、車両のほかのシス
テムを制御するために重要な情報になる。図6には、チ
ャイルドシートCを使用しない人が乗っている場合に通
常占有される領域、および、前向きのチャイルドシート
または後ろ向きのチャイルドシートが占有する領域を表
す円D,Eを示す。したがって、システムが作成した
円、つまり、変換装置からの出力を受けてそれぞれの変
換装置から対象となる物体までの距離を算出しこれらの
球表面の交差する位置として求めた円、が大人の乗員に
特徴的な円と交差している場合には、事故時にエアバッ
グが必要となり、事故に際してエアバッグの起動を抑制
しない。一方、後ろ向きのチャイルドシートに固有の位
置に円があった場合には、エアバッグの起動を抑制す
る。
【0045】上述のように、(i)エアバッグの起動が
必要な前向きのチャイルドシートと正常な位置の大人、
(ii)エアバッグの起動を抑制する必要がある後ろ向
きのチャイルドシートと不正常な位置の大人とを識別す
ることができる固有の情報をもたらす変換装置の配置方
法を説明した。現実には、この理論を実現するためのア
ルゴリズムは球面或いは球面の交差する円の位置を直接
算出することは無い。その代わり、エアバッグの起動が
望ましい状況とエアバッグの起動抑制が望ましい状況と
をパターン認識システムによって識別する。パターン認
識システムが精度よく稼動するために、システムに与え
られたパターンには追加の情報が必要である。車内に存
在する物体からいろいろな変換装置への反射波のパター
ンは、エアバッグの起動が必要な状況とエアバッグの起
動抑制が必要な状況で一義的に相違するものでなければ
ならない。上述の理論は、以下に詳細に述べるように、
エアバッグの起動が必要な状況とエアバッグの起動抑制
が必要な状況のパターンを見分けやすくするには変換装
置を如何に配置すべきかについて説明するものである。
今まで述べたケースでは、変換装置を2つだけ使用した
場合であっても、円弧D(エアバッグ駆動可能)と円弧
E(エアバッグ駆動抑制)が車両の外になってしまう
(したがって、占有されない)ような場合には必要なパ
ターンの区別が可能であることが示された。
必要な前向きのチャイルドシートと正常な位置の大人、
(ii)エアバッグの起動を抑制する必要がある後ろ向
きのチャイルドシートと不正常な位置の大人とを識別す
ることができる固有の情報をもたらす変換装置の配置方
法を説明した。現実には、この理論を実現するためのア
ルゴリズムは球面或いは球面の交差する円の位置を直接
算出することは無い。その代わり、エアバッグの起動が
望ましい状況とエアバッグの起動抑制が望ましい状況と
をパターン認識システムによって識別する。パターン認
識システムが精度よく稼動するために、システムに与え
られたパターンには追加の情報が必要である。車内に存
在する物体からいろいろな変換装置への反射波のパター
ンは、エアバッグの起動が必要な状況とエアバッグの起
動抑制が必要な状況で一義的に相違するものでなければ
ならない。上述の理論は、以下に詳細に述べるように、
エアバッグの起動が必要な状況とエアバッグの起動抑制
が必要な状況のパターンを見分けやすくするには変換装
置を如何に配置すべきかについて説明するものである。
今まで述べたケースでは、変換装置を2つだけ使用した
場合であっても、円弧D(エアバッグ駆動可能)と円弧
E(エアバッグ駆動抑制)が車両の外になってしまう
(したがって、占有されない)ような場合には必要なパ
ターンの区別が可能であることが示された。
【0046】2つの変換装置では両者の区別が不可能な
場合は、図7に示したように第3の変換装置112を使
用して、物体の位置に関して第3の変換装置を中心とす
る第3の球面を定義する。第三の変換装置112は、シ
ステムが車両の助手席側についても機能する場合には、
助手席側のAピラーに設けるのが望ましい。この配置に
よって3つの球面が2点のみで交わり、不明瞭な領域を
大幅に減少させる。最後に、図8に示すように、第4の
変換装置113を追加することによって一層正確な検出
が可能になる。変換装置113は助手席側のドアの近く
の天井に設置する。図8では、変換装置CとDとを結ぶ
線は、変換装置AとBとを結ぶ線と概ね並行であり非対
称性つまり対象の回転についての測定を可能にする。し
たがって子供用のシートが図4に示したように正面から
ずれた角度の向きの置かれているときは、エアバッグを
起動すべきか否かを判断する際にこの情報が考慮され
る。
場合は、図7に示したように第3の変換装置112を使
用して、物体の位置に関して第3の変換装置を中心とす
る第3の球面を定義する。第三の変換装置112は、シ
ステムが車両の助手席側についても機能する場合には、
助手席側のAピラーに設けるのが望ましい。この配置に
よって3つの球面が2点のみで交わり、不明瞭な領域を
大幅に減少させる。最後に、図8に示すように、第4の
変換装置113を追加することによって一層正確な検出
が可能になる。変換装置113は助手席側のドアの近く
の天井に設置する。図8では、変換装置CとDとを結ぶ
線は、変換装置AとBとを結ぶ線と概ね並行であり非対
称性つまり対象の回転についての測定を可能にする。し
たがって子供用のシートが図4に示したように正面から
ずれた角度の向きの置かれているときは、エアバッグを
起動すべきか否かを判断する際にこの情報が考慮され
る。
【0047】上記の説明では、エアバッグに近接する位
置と座席の情報の位置の2つの位置の立体に物体が存在
するか否かを決定することを中心に説明した。説明した
他のシステムでは、エアバッグ近傍のセンサと車両の座
席を監視するために車両の上部に設けられたセンサを使
用する。これらのシステムでは、センサをそれぞれ独立
のシステムとして使用しており、これらのセンサからの
出力を組み合わせて利用することは行っていない。実際
センサの位置は非常に不十分で、その一方或いは両方と
も、例えば、新聞などで簡単にふさがれてしまう。さら
に、センサのうちの1つがブロックされても全体として
の精度を大幅に低下させること無く作動する3つ以上の
センサを利用したシステムはいまだ開示されていない。
再度確認すれば、本システムの目的のひとつは、エアバ
ッグを起動しないほうが良い状況ではエアバッグの起動
を抑制するシステムを提供することである。本発明に関
連して開示したこのセンサシステムは、本特許出願と同
じ出願人にかかる前出の他の特許出願に開示された装置
等、多くのシステムにおいても利用することができる。
上記の先行技術で開示されたセンサシステムは、本発明
のセンサシステムのように、種々のシステムで使用する
柔軟性を有していない。
置と座席の情報の位置の2つの位置の立体に物体が存在
するか否かを決定することを中心に説明した。説明した
他のシステムでは、エアバッグ近傍のセンサと車両の座
席を監視するために車両の上部に設けられたセンサを使
用する。これらのシステムでは、センサをそれぞれ独立
のシステムとして使用しており、これらのセンサからの
出力を組み合わせて利用することは行っていない。実際
センサの位置は非常に不十分で、その一方或いは両方と
も、例えば、新聞などで簡単にふさがれてしまう。さら
に、センサのうちの1つがブロックされても全体として
の精度を大幅に低下させること無く作動する3つ以上の
センサを利用したシステムはいまだ開示されていない。
再度確認すれば、本システムの目的のひとつは、エアバ
ッグを起動しないほうが良い状況ではエアバッグの起動
を抑制するシステムを提供することである。本発明に関
連して開示したこのセンサシステムは、本特許出願と同
じ出願人にかかる前出の他の特許出願に開示された装置
等、多くのシステムにおいても利用することができる。
上記の先行技術で開示されたセンサシステムは、本発明
のセンサシステムのように、種々のシステムで使用する
柔軟性を有していない。
【0048】2つの変換装置を使用した図1ないし図6
に示した状況を考慮すると、図6中の円Dと円Eの領域
に位置する物体からの反射時間をプロットすることがで
きる。この結果は図9に示したように、多くの形態につ
いて実験を行った結果、後ろ向きのチャイルドシートか
らの反射時間はcで表示した点としてあらわれ、前向き
の大人の肩と頭はそれぞれsとhで表示した点として現
れる。異なる対象物のクラスが並んだ列を分離している
分離帯が存在することに注意されたい。上述の特許出願
で述べたようにニューラルネットワークにおいて後ろ向
きのチャイルドシートと前向きに座った人との正確な区
別を可能にするのはこの事実である。これまで、2つの
領域を適切に分離できない位置に設けた変換装置に対し
てニューラルネットワークを利用してこれらを分離する
ことが試みられていた。従来の変換装置の配置では、後
ろ向きのチャイルドシートによる測定時間と前向きの大
人による測定時間との間には大幅な重なり合いが存在す
るために、両者の区別は反射波のパターン解析が必須と
なっていた。これに対して、変換装置の配置を周到に計
画することによって、後ろ向きのチャイルドシートのデ
ータが存在する領域と前向きに着席した大人のデータが
存在する領域の間に分離帯を作ることができ、ニューラ
ルネットワークの役目は大幅に軽減され、結果として検
出の精度が大幅に向上した。
に示した状況を考慮すると、図6中の円Dと円Eの領域
に位置する物体からの反射時間をプロットすることがで
きる。この結果は図9に示したように、多くの形態につ
いて実験を行った結果、後ろ向きのチャイルドシートか
らの反射時間はcで表示した点としてあらわれ、前向き
の大人の肩と頭はそれぞれsとhで表示した点として現
れる。異なる対象物のクラスが並んだ列を分離している
分離帯が存在することに注意されたい。上述の特許出願
で述べたようにニューラルネットワークにおいて後ろ向
きのチャイルドシートと前向きに座った人との正確な区
別を可能にするのはこの事実である。これまで、2つの
領域を適切に分離できない位置に設けた変換装置に対し
てニューラルネットワークを利用してこれらを分離する
ことが試みられていた。従来の変換装置の配置では、後
ろ向きのチャイルドシートによる測定時間と前向きの大
人による測定時間との間には大幅な重なり合いが存在す
るために、両者の区別は反射波のパターン解析が必須と
なっていた。これに対して、変換装置の配置を周到に計
画することによって、後ろ向きのチャイルドシートのデ
ータが存在する領域と前向きに着席した大人のデータが
存在する領域の間に分離帯を作ることができ、ニューラ
ルネットワークの役目は大幅に軽減され、結果として検
出の精度が大幅に向上した。
【0049】図1ないし図6に示したように2つの変換
装置を使用し、教示のために15,000セットのテス
トを行い、確認のために1,000セットのテストを行
った結果、教示のセットに関してはほぼ100%の精
度、確認テストに関しては90%から95%の精度を得
た。第3の変換装置を追加した構成では、確認テストの
測定精度が99%以上にまで向上し、4つの変換装置を
使用した場合は、精度はさらに向上した。精度の正確な
評価のためには、さらにはるかに大きな数のテストを行
う必要がある。
装置を使用し、教示のために15,000セットのテス
トを行い、確認のために1,000セットのテストを行
った結果、教示のセットに関してはほぼ100%の精
度、確認テストに関しては90%から95%の精度を得
た。第3の変換装置を追加した構成では、確認テストの
測定精度が99%以上にまで向上し、4つの変換装置を
使用した場合は、精度はさらに向上した。精度の正確な
評価のためには、さらにはるかに大きな数のテストを行
う必要がある。
【0050】これらの精度は、正常にベルトをかけた後
ろ向きのチャイルドシートも、背もたれを倒して座席を
最も前の位置まで移動させた状態等極端な位置と共に1
点として評価した結果であることに注意が必要である。
つまり、テストにおいては、通常起こりえる正常な後ろ
向きのチャイルドシートも、その他のほとんど起こるこ
とがなさそうに考えられる極端な状態もすべて等分の重
みを有する状態として評価されたものである。したがっ
て、上記の実験結果として表われた信頼性の評価は、現
実の使用状態を考えると非常に控えめな値であり、現実
の信頼性は上記よりも1桁以上高いものと考えられる。
ろ向きのチャイルドシートも、背もたれを倒して座席を
最も前の位置まで移動させた状態等極端な位置と共に1
点として評価した結果であることに注意が必要である。
つまり、テストにおいては、通常起こりえる正常な後ろ
向きのチャイルドシートも、その他のほとんど起こるこ
とがなさそうに考えられる極端な状態もすべて等分の重
みを有する状態として評価されたものである。したがっ
て、上記の実験結果として表われた信頼性の評価は、現
実の使用状態を考えると非常に控えめな値であり、現実
の信頼性は上記よりも1桁以上高いものと考えられる。
【0051】4、5種類以上の独特なチャイルドシート
形状と3種類の大まかなチャイルドシート形状のクラス
が存在する。まず、図4に示すような20ポンド未満の
子供を乗せるための子供専用のシートがある。2番目の
クラスは、図2と図3に示したもので、20ポンドから
40ポンドまでの子供に使用する、後ろ向きにしても使
用することができるチャイルドシートである。第3のク
ラスは、40ポンド以上の子供のために使用する前向き
にしか使用できないタイプのチャイルドシートである。
これらのすべてのクラスのチャイルドシートと独特な形
状のチャイルドシートを15,000のテストで使用し
た。それぞれのチャイルドシートごとに、車両の中での
可能なすべての状況を再現すると数百のテストが必要に
なる。行われたテストは例えば、シートを22度傾斜さ
せた状態、17度回転させた状態、座席の背もたれを完
全に立ててチャイルドシートを載せて窓を完全に開けた
状態、その他のパラメータを変化させた状態等々であ
る。
形状と3種類の大まかなチャイルドシート形状のクラス
が存在する。まず、図4に示すような20ポンド未満の
子供を乗せるための子供専用のシートがある。2番目の
クラスは、図2と図3に示したもので、20ポンドから
40ポンドまでの子供に使用する、後ろ向きにしても使
用することができるチャイルドシートである。第3のク
ラスは、40ポンド以上の子供のために使用する前向き
にしか使用できないタイプのチャイルドシートである。
これらのすべてのクラスのチャイルドシートと独特な形
状のチャイルドシートを15,000のテストで使用し
た。それぞれのチャイルドシートごとに、車両の中での
可能なすべての状況を再現すると数百のテストが必要に
なる。行われたテストは例えば、シートを22度傾斜さ
せた状態、17度回転させた状態、座席の背もたれを完
全に立ててチャイルドシートを載せて窓を完全に開けた
状態、その他のパラメータを変化させた状態等々であ
る。
【0052】システムの誤作動を誘うために、いろいろ
な衣服、おもちゃ、髪型、毛布等を追加して多くの実験
を行った。
な衣服、おもちゃ、髪型、毛布等を追加して多くの実験
を行った。
【0053】乗員に関しても同様なバリエーション、例
えば、あらゆる種類の服装、地図または新聞を見ている
状態、前かがみでラジオに寄り沿った状態、ダッシュボ
ードに足を乗せた状態、その他ありとあらゆる不正常な
姿態等についても実験を行った。このようなすべてのバ
リエーションと、記載していないそれ以外のバリエーシ
ョンのすべてについて実験を行うと、実験の総数は容易
に15,000以上になる。目的は、現実に起こりえる
すべての状態について教示しておくことである。教示さ
れた状態と類似の状態に関してはシステムの解析精度は
ほとんど100%なので、教示する状態の数が増加すれ
ばシステムの解析精度も向上する。車両について50
0,000のデータを収集することも不可能ではない。
十分に訓練された技術者の集団は、1時間に2000種
類の形態についてデータを取得することも可能である。
生産されるすべての車両について教示を行うことは必ず
しも必要ではなく、プラットホームごとに行えば足りる
ことには注意を要する。プラットホームとは、車両の生
産者が同じ構造を利用した複数のモデルを総称する場合
に使用する用語である。
えば、あらゆる種類の服装、地図または新聞を見ている
状態、前かがみでラジオに寄り沿った状態、ダッシュボ
ードに足を乗せた状態、その他ありとあらゆる不正常な
姿態等についても実験を行った。このようなすべてのバ
リエーションと、記載していないそれ以外のバリエーシ
ョンのすべてについて実験を行うと、実験の総数は容易
に15,000以上になる。目的は、現実に起こりえる
すべての状態について教示しておくことである。教示さ
れた状態と類似の状態に関してはシステムの解析精度は
ほとんど100%なので、教示する状態の数が増加すれ
ばシステムの解析精度も向上する。車両について50
0,000のデータを収集することも不可能ではない。
十分に訓練された技術者の集団は、1時間に2000種
類の形態についてデータを取得することも可能である。
生産されるすべての車両について教示を行うことは必ず
しも必要ではなく、プラットホームごとに行えば足りる
ことには注意を要する。プラットホームとは、車両の生
産者が同じ構造を利用した複数のモデルを総称する場合
に使用する用語である。
【0054】変換装置、制御回路およびニューラルネッ
トワークのより詳細な説明は前述の明細書に詳細に説明
されているので、それらの記載をここに直接記載したの
と同様に引用する。2つの変換装置に対応するニューラ
ルネットワークの好適な例は、78個の入力ノードと、
6つの隠れノードと、1つの出力ノードを有している。
ネットワークの重さは前出の明細書および、より詳細に
は当該明細書で引用している文献に記載されているよう
に、教示に依存する。
トワークのより詳細な説明は前述の明細書に詳細に説明
されているので、それらの記載をここに直接記載したの
と同様に引用する。2つの変換装置に対応するニューラ
ルネットワークの好適な例は、78個の入力ノードと、
6つの隠れノードと、1つの出力ノードを有している。
ネットワークの重さは前出の明細書および、より詳細に
は当該明細書で引用している文献に記載されているよう
に、教示に依存する。
【0055】最後に、製造と搬送時、さらには使用と劣
化によって発生する製造と取り付け誤差を考慮した教示
とテストを行った。したがって、テストには変換装置が
いずれかの方向に1インチ以内のずれを生じ、15度以
内の回転を生じ、泥が付着した状態が含まれる。誤差を
考慮してシステムを教示しておくことによって、当該シ
ステムを異なるモデルに搭載することになった場合に
も、新たな教示作業を最小限で済ませることができる。
化によって発生する製造と取り付け誤差を考慮した教示
とテストを行った。したがって、テストには変換装置が
いずれかの方向に1インチ以内のずれを生じ、15度以
内の回転を生じ、泥が付着した状態が含まれる。誤差を
考慮してシステムを教示しておくことによって、当該シ
ステムを異なるモデルに搭載することになった場合に
も、新たな教示作業を最小限で済ませることができる。
【0056】音の伝播速度は温度、湿度および圧力に依
存する。これらの要因の影響は、変換装置相互間の距離
と位置がすでに知られているという事実に基づいて補償
することができる。車両を発信させたとき、或いはその
後必要に応じていつでも、図4に示したように変換装置
110等によって音の伝播速度を測定する。つまり、ひ
とつの変換装置からの音を他の変換装置で受け、それら
の時間差とすでに知られている変換装置相互間の距離と
から音の伝播速度を算出し、これに基づいて使用状態に
おける温度、湿度および圧力の影響を補償する。したが
って、温度、湿度、圧力の如何にかかわらず、このシス
テムは同じ精度で作動する。この同じ技術を使用して窓
を開けたときに吹き込む風の影響を補償することも可能
である。このシステムの他の長所は、この方法によって
車両の他の装備で使用する温度データを得ることができ
ることであり、このことは、音の伝播速度が温度に強く
依存し、他のパラメータへの依存度は小さいことによっ
て可能になる。
存する。これらの要因の影響は、変換装置相互間の距離
と位置がすでに知られているという事実に基づいて補償
することができる。車両を発信させたとき、或いはその
後必要に応じていつでも、図4に示したように変換装置
110等によって音の伝播速度を測定する。つまり、ひ
とつの変換装置からの音を他の変換装置で受け、それら
の時間差とすでに知られている変換装置相互間の距離と
から音の伝播速度を算出し、これに基づいて使用状態に
おける温度、湿度および圧力の影響を補償する。したが
って、温度、湿度、圧力の如何にかかわらず、このシス
テムは同じ精度で作動する。この同じ技術を使用して窓
を開けたときに吹き込む風の影響を補償することも可能
である。このシステムの他の長所は、この方法によって
車両の他の装備で使用する温度データを得ることができ
ることであり、このことは、音の伝播速度が温度に強く
依存し、他のパラメータへの依存度は小さいことによっ
て可能になる。
【0057】本発明の他の重要な特徴は、車両の移動を
考慮することによって測定精度をさらに向上させること
ができる点である。超音波は、光が反射するようにほと
んどの物体によって反射される。超音波の波長は、光の
波長に比較すれば短い。したがって、特定の反射波が受
信装置で得られる波形をマスクして情報を得にくくする
場合がある。車両が運動している最中に複数回の超音波
の放出と読み取りのサイクルを行い、車両の動きが車内
のいろいろな対象物の角度を変化させ、この角度変化は
小さいけれども反射波のパターンを変化させてこの反射
効果を減少させる。一回の測定に比較して、複数回の測
定を繰り返して得られる結果ははるかに精度が高いもの
である。これによってニューラルネットワークにより鮮
明な映像を送ることができ、システムの解析精度を向上
させることができる。
考慮することによって測定精度をさらに向上させること
ができる点である。超音波は、光が反射するようにほと
んどの物体によって反射される。超音波の波長は、光の
波長に比較すれば短い。したがって、特定の反射波が受
信装置で得られる波形をマスクして情報を得にくくする
場合がある。車両が運動している最中に複数回の超音波
の放出と読み取りのサイクルを行い、車両の動きが車内
のいろいろな対象物の角度を変化させ、この角度変化は
小さいけれども反射波のパターンを変化させてこの反射
効果を減少させる。一回の測定に比較して、複数回の測
定を繰り返して得られる結果ははるかに精度が高いもの
である。これによってニューラルネットワークにより鮮
明な映像を送ることができ、システムの解析精度を向上
させることができる。
【0058】今までの説明はほとんど後ろ向きのチャイ
ルドシートと正常に着席した大人との区別の問題であっ
たが、同じ技術を不正常な位置の乗員と正常な位置の乗
員との識別に使用することもできる。頭と肩とそれ以外
の対象物とを区別することが可能なので、頭と肩の最初
の位置とその後の移動とを監視することが可能であり、
頭や肩がエアバッグに近すぎる場合にはエアバッグの起
動を抑制することが可能になる。同様な制御は、当然、
運転者、助手席の搭乗者、あるいはそれ以外の座席の同
乗者に対して適用可能である。
ルドシートと正常に着席した大人との区別の問題であっ
たが、同じ技術を不正常な位置の乗員と正常な位置の乗
員との識別に使用することもできる。頭と肩とそれ以外
の対象物とを区別することが可能なので、頭と肩の最初
の位置とその後の移動とを監視することが可能であり、
頭や肩がエアバッグに近すぎる場合にはエアバッグの起
動を抑制することが可能になる。同様な制御は、当然、
運転者、助手席の搭乗者、あるいはそれ以外の座席の同
乗者に対して適用可能である。
【0059】本発明の特徴に付いて再度述べるなら、本
発明は(1)対象領域の監視のために2つのセンサを利
用する方法、(2)対象領域内の対象物の位置を測定す
るために2つのセンサを使用した対象領域をまたぐ位置
のサイト(またぐとは2つのセンサの間に対象領域をは
さむことをいう)を利用する方法、(3)対象物体の特
徴を区別するために最適な2つのセンサの配置方向、
(4)後ろ向きのチャイルドシートと前向きの大人とを
区別するための頭部、肩と背もたれ位置の特定方法、
(5)3時限的な対象物の配置に対応する時間遅れと時
間差に関する反射波のパターン、(6)機器の調整と誤
差の影響を補償するための信号の基準化方法、(7)セ
ンサの相互確認に基づく反射時間遅れと時間差のサンプ
ルの修正方法、(8)上記のシステムを利用した不正常
位置にいる乗員の検出方法、(9)衝突時の乗員の位置
の記録、(10)連続した測定結果の比較によるシステ
ムの(エアバッグの起動と起動抑制に関する)信頼性向
上方法、(11)複数の超音波放射による信号/雑音比
の改善方法、(12)定期的な、例えば、1秒から10
秒毎の決定の見直しについて開示するものである。
発明は(1)対象領域の監視のために2つのセンサを利
用する方法、(2)対象領域内の対象物の位置を測定す
るために2つのセンサを使用した対象領域をまたぐ位置
のサイト(またぐとは2つのセンサの間に対象領域をは
さむことをいう)を利用する方法、(3)対象物体の特
徴を区別するために最適な2つのセンサの配置方向、
(4)後ろ向きのチャイルドシートと前向きの大人とを
区別するための頭部、肩と背もたれ位置の特定方法、
(5)3時限的な対象物の配置に対応する時間遅れと時
間差に関する反射波のパターン、(6)機器の調整と誤
差の影響を補償するための信号の基準化方法、(7)セ
ンサの相互確認に基づく反射時間遅れと時間差のサンプ
ルの修正方法、(8)上記のシステムを利用した不正常
位置にいる乗員の検出方法、(9)衝突時の乗員の位置
の記録、(10)連続した測定結果の比較によるシステ
ムの(エアバッグの起動と起動抑制に関する)信頼性向
上方法、(11)複数の超音波放射による信号/雑音比
の改善方法、(12)定期的な、例えば、1秒から10
秒毎の決定の見直しについて開示するものである。
【0060】本発明の特徴および本発明に関連して技術
的に留意すべき点を列挙すると以下のようになる。 1)複数の超音波変換装置を使用して、それぞれ独立に
超音波を放出して反射波を受信することで、車内の対象
物と乗員を検出する。 2)車両の同乗者の座席に対して複数の超音波変換装置
を組として用いて、超音波を放出すると共に受け取る。 3)複数の超音波変換装置を独立で或いは組として使用
して超音波を発信すると共に受信し、これらの変換装置
によって測定軸を定義し、その軸に対して反射面の位置
を特定する。 4)前記の測定軸の両端に位置する変換装置からの位置
と、半径によって対象物が存在する2次元的な円を定義
する。 5)上記4)に記載した図形とが2次元座標系上の複数
の円によって対象物の位置を決定する。 6)座標系の別の独立した円のいずれに存在するかによ
って上記の変換装置によって検出された物体を識別す
る。 7)座標系が、識別対象となる物体の位置を通る円を通
る、独立で識別しえる円を有する。 8)測定軸の端部に位置する変換装置の車内での位置が
知られており、その位置に基づいて変換装置から対象物
への超音波の伝達に要した時間と、反射波が対象物から
変換装置までの伝播に要した時間とから対象物の位置を
特定する。 9)測定座標の端部に位置する変換装置を超音波の発信
および受信装置として使用する。 10)2つの変換装置の測定空間内の物体の測定を超音
波の電波に要した時間によって行う。 11)上記の8)に記載した位置の測定において、音波
の伝播速度Xi=Cs×Tiを使用する。 12)円筒座標系と線形座標系は相互に相関を有し変換
可能である。 13)特定の対象物の位置を決定するために、変換装置
は区別すべき対象物の分離軸と変換装置の軸が平衡にな
るように設置する。円筒座標系の2つの異なる円が交差
して2つの対象物の位置を決定する。 14)前記の超音波システムを車内にある後ろ向きのチ
ャイルドシート検出に使用する。 15)後ろ向きのチャイルドシートと前向きの同乗者と
を頭部と肩の存在およびその反射面および/または周囲
の保持体の表面によって区別する。 16)変換装置の分離軸が、車両の搭乗者の頭部と肩の
分離軸と平行に成るように設けて異なる形態を区別可能
なようにする。 17)対象物の形態を特定するために反射時間を使用す
ることができる。 18)超音波を照射すると同時に受け取ることによって
対象となる領域を監視し、対象領域殻の反射波が対象領
域の2次元表面をあらわす。 19)反射時間と監視領域内の対象をあらわす表面の空
間内での位置の相関が対象領域に物が存在するか否かを
あらわす。 20)従来技術に開示されたパターン認識技術を新しい
方法で利用して反射波のパターンと座席の人や物が乗っ
た状況等と関連づける。 21)対象表面に対応する時間ウインドウ内についての
み反射波のパターンの解析を限定して重要なチャイルド
シート情報を監視するために特定の領域を監視する。 22)ドリフトを含むセンサの調整の影響を補償するた
めに反射波の信号を基準化する。 23)音波の伝播速度は温度、圧力および湿度に依存す
る。その変化は反射波のパターンに関するデータに誤差
を導入することになる。したがって、距離が予めわかっ
ている超音波変換装置相互間で伝播時間の測定を行い、
その測定結果に基づいて前記パラメータの影響を補償す
る。システムにとっては、標準温度と圧力(STP)が
通常の標準ポイントである。 24)時間遅れと反射波のパターンをSTP状態に変換
する。 25)変換装置相互の連絡によって変換装置の機能の調
整とキャリブレーションを行う。 26)上記のシステムを教示することによって不正常な
位置にいる乗員を検出するようにすることができる。 27)上記のシステムは衝突前の乗員の位置の記録を提
供し、この衝突記録のブラックボックスを用いて事故後
の解析が可能になる。 28)システムは1秒或いは数秒またはもっと頻繁に記
録を更新することができる。 29)測定された座席の占有状況の記録を一定時間内で
合計または平均し、あるいは相互に比較することで一層
信頼性の高い決定を行うことができる。 30)複数回の測定によって確認された決定は単一の異
なる測定結果によっては変更されず、一定時間内で平均
化された情報に基づく決定を使用することによって決定
の精度をさらに向上させることができる。 31)一定のみ時間間隔内で複数の超音波発信と測定を
行うことによって信号/ノイズ比を向上することができ
る。 32)車両が動くことによって超音波の干渉を除外して
反射波のパターンを平均化することになる。このことを
利用してシステムの精度を一層向上させることができ
る。 33)後ろ向きのチャイルドシート検出装置(RFCS
D)は、変換装置が助手席の座席を対象にしたものであ
る場合には、最小限の教示を行うことによって一つの車
から他の車に付け替えることができる。 34)RFCSDシステムは、精度を向上させるために
3つの変換装置を用いて、3点からの測定に準拠するこ
とができる。 35)RFCSDシステムは、余剰能力と損傷に対する
耐性を向上するために、測定対象となる領域の両側でほ
ぼ平行にこの領域を囲むような位置に設けた、4つの変
換装置を利用するものであってもよい。
的に留意すべき点を列挙すると以下のようになる。 1)複数の超音波変換装置を使用して、それぞれ独立に
超音波を放出して反射波を受信することで、車内の対象
物と乗員を検出する。 2)車両の同乗者の座席に対して複数の超音波変換装置
を組として用いて、超音波を放出すると共に受け取る。 3)複数の超音波変換装置を独立で或いは組として使用
して超音波を発信すると共に受信し、これらの変換装置
によって測定軸を定義し、その軸に対して反射面の位置
を特定する。 4)前記の測定軸の両端に位置する変換装置からの位置
と、半径によって対象物が存在する2次元的な円を定義
する。 5)上記4)に記載した図形とが2次元座標系上の複数
の円によって対象物の位置を決定する。 6)座標系の別の独立した円のいずれに存在するかによ
って上記の変換装置によって検出された物体を識別す
る。 7)座標系が、識別対象となる物体の位置を通る円を通
る、独立で識別しえる円を有する。 8)測定軸の端部に位置する変換装置の車内での位置が
知られており、その位置に基づいて変換装置から対象物
への超音波の伝達に要した時間と、反射波が対象物から
変換装置までの伝播に要した時間とから対象物の位置を
特定する。 9)測定座標の端部に位置する変換装置を超音波の発信
および受信装置として使用する。 10)2つの変換装置の測定空間内の物体の測定を超音
波の電波に要した時間によって行う。 11)上記の8)に記載した位置の測定において、音波
の伝播速度Xi=Cs×Tiを使用する。 12)円筒座標系と線形座標系は相互に相関を有し変換
可能である。 13)特定の対象物の位置を決定するために、変換装置
は区別すべき対象物の分離軸と変換装置の軸が平衡にな
るように設置する。円筒座標系の2つの異なる円が交差
して2つの対象物の位置を決定する。 14)前記の超音波システムを車内にある後ろ向きのチ
ャイルドシート検出に使用する。 15)後ろ向きのチャイルドシートと前向きの同乗者と
を頭部と肩の存在およびその反射面および/または周囲
の保持体の表面によって区別する。 16)変換装置の分離軸が、車両の搭乗者の頭部と肩の
分離軸と平行に成るように設けて異なる形態を区別可能
なようにする。 17)対象物の形態を特定するために反射時間を使用す
ることができる。 18)超音波を照射すると同時に受け取ることによって
対象となる領域を監視し、対象領域殻の反射波が対象領
域の2次元表面をあらわす。 19)反射時間と監視領域内の対象をあらわす表面の空
間内での位置の相関が対象領域に物が存在するか否かを
あらわす。 20)従来技術に開示されたパターン認識技術を新しい
方法で利用して反射波のパターンと座席の人や物が乗っ
た状況等と関連づける。 21)対象表面に対応する時間ウインドウ内についての
み反射波のパターンの解析を限定して重要なチャイルド
シート情報を監視するために特定の領域を監視する。 22)ドリフトを含むセンサの調整の影響を補償するた
めに反射波の信号を基準化する。 23)音波の伝播速度は温度、圧力および湿度に依存す
る。その変化は反射波のパターンに関するデータに誤差
を導入することになる。したがって、距離が予めわかっ
ている超音波変換装置相互間で伝播時間の測定を行い、
その測定結果に基づいて前記パラメータの影響を補償す
る。システムにとっては、標準温度と圧力(STP)が
通常の標準ポイントである。 24)時間遅れと反射波のパターンをSTP状態に変換
する。 25)変換装置相互の連絡によって変換装置の機能の調
整とキャリブレーションを行う。 26)上記のシステムを教示することによって不正常な
位置にいる乗員を検出するようにすることができる。 27)上記のシステムは衝突前の乗員の位置の記録を提
供し、この衝突記録のブラックボックスを用いて事故後
の解析が可能になる。 28)システムは1秒或いは数秒またはもっと頻繁に記
録を更新することができる。 29)測定された座席の占有状況の記録を一定時間内で
合計または平均し、あるいは相互に比較することで一層
信頼性の高い決定を行うことができる。 30)複数回の測定によって確認された決定は単一の異
なる測定結果によっては変更されず、一定時間内で平均
化された情報に基づく決定を使用することによって決定
の精度をさらに向上させることができる。 31)一定のみ時間間隔内で複数の超音波発信と測定を
行うことによって信号/ノイズ比を向上することができ
る。 32)車両が動くことによって超音波の干渉を除外して
反射波のパターンを平均化することになる。このことを
利用してシステムの精度を一層向上させることができ
る。 33)後ろ向きのチャイルドシート検出装置(RFCS
D)は、変換装置が助手席の座席を対象にしたものであ
る場合には、最小限の教示を行うことによって一つの車
から他の車に付け替えることができる。 34)RFCSDシステムは、精度を向上させるために
3つの変換装置を用いて、3点からの測定に準拠するこ
とができる。 35)RFCSDシステムは、余剰能力と損傷に対する
耐性を向上するために、測定対象となる領域の両側でほ
ぼ平行にこの領域を囲むような位置に設けた、4つの変
換装置を利用するものであってもよい。
【0061】上記の説明では超音波装置を利用した実施
例を示した。しかし、超音波以外にも多くの代替方法、
たとえば、光学センサ、レーダーや他の装置を使用する
ことが可能であり、本発明は超音波を利用したシステム
に限定されるものではない。特に、本発明の重要な特徴
のひとつは、センサの1つが新聞のような障害物によっ
てブロックされてしまったとしても全体として作動が可
能なように、3つ或いはそれ以上の変換装置を使用する
ことである。本方法は超音波に変えて電磁的な手段を用
いるシステムにも適用することができる。電磁波あるい
は最近特に進歩が著しい高感度光学システムを使用し
て、特に光を当てることなく外からあるいは自然の光に
基づくオートフォーカス装置を用いて対象物までの距離
測定を行うことも可能である。この場合には、光照射装
置が不要に成るためにシステム全体の一層の単純化を図
ることができる。
例を示した。しかし、超音波以外にも多くの代替方法、
たとえば、光学センサ、レーダーや他の装置を使用する
ことが可能であり、本発明は超音波を利用したシステム
に限定されるものではない。特に、本発明の重要な特徴
のひとつは、センサの1つが新聞のような障害物によっ
てブロックされてしまったとしても全体として作動が可
能なように、3つ或いはそれ以上の変換装置を使用する
ことである。本方法は超音波に変えて電磁的な手段を用
いるシステムにも適用することができる。電磁波あるい
は最近特に進歩が著しい高感度光学システムを使用し
て、特に光を当てることなく外からあるいは自然の光に
基づくオートフォーカス装置を用いて対象物までの距離
測定を行うことも可能である。この場合には、光照射装
置が不要に成るためにシステム全体の一層の単純化を図
ることができる。
【0062】上記に示した好ましい実施例では、変換装
置の設置位置には超音波放射装置と受信装置が共に設け
られるか、超音波の放射と受信とを行う変換装置か設け
られていた。この場合には、パターン認識アルゴリズム
に入力されるデータは、当該受信装置に対応する発信装
置が発信した超音波の反射波である。これが好ましい実
施例ではあるが、状況によっては、超音波の受信装置は
同じ位置の超音波放射装置ではない別の位置の超音波放
射装置からの超音波あるいはその反射波を受信するもの
であってもよい。
置の設置位置には超音波放射装置と受信装置が共に設け
られるか、超音波の放射と受信とを行う変換装置か設け
られていた。この場合には、パターン認識アルゴリズム
に入力されるデータは、当該受信装置に対応する発信装
置が発信した超音波の反射波である。これが好ましい実
施例ではあるが、状況によっては、超音波の受信装置は
同じ位置の超音波放射装置ではない別の位置の超音波放
射装置からの超音波あるいはその反射波を受信するもの
であってもよい。
【0063】上記の説明から自明ではあるが、本発明の
重要な特徴は変換装置の分散配置である。RFCSと不
正常な位置にある乗員を特定しようと試みた他の解決手
段は1つまたは2つの変換装置の配置に依存するもので
あった。その種のシステムは、変換装置の前に置かれた
新聞や乗員の手によって簡単に塞がれてしまう。この問
題は、車内の測定対象領域をそれぞれ異なった方向から
監視する3つ或いはそれ以上の変換装置を使用すること
によってほとんど完全に排除することができた。図8に
示したように4つの変換装置を使用した場合、2つの変
換装置が塞がれて作動不能になったとしても検出制度は
若干劣る程度である。
重要な特徴は変換装置の分散配置である。RFCSと不
正常な位置にある乗員を特定しようと試みた他の解決手
段は1つまたは2つの変換装置の配置に依存するもので
あった。その種のシステムは、変換装置の前に置かれた
新聞や乗員の手によって簡単に塞がれてしまう。この問
題は、車内の測定対象領域をそれぞれ異なった方向から
監視する3つ或いはそれ以上の変換装置を使用すること
によってほとんど完全に排除することができた。図8に
示したように4つの変換装置を使用した場合、2つの変
換装置が塞がれて作動不能になったとしても検出制度は
若干劣る程度である。
【0064】何種類かの好ましい実施例をすでに述べた
が、車内の上記とは異なる位置に変換装置を設置して、
上述の特徴と同じ或いは異なる性質を測定し、上記の実
施例と同様の効果を得ることも考えられる。上述した実
施例以外にも、本発明の用途は非常に多く考えることが
でき、制限的な意味で無く例示すれば、運転席、中央座
席または後部座席の監視、エアバッグ以外の車両搭載シ
ステムの制御等々である。
が、車内の上記とは異なる位置に変換装置を設置して、
上述の特徴と同じ或いは異なる性質を測定し、上記の実
施例と同様の効果を得ることも考えられる。上述した実
施例以外にも、本発明の用途は非常に多く考えることが
でき、制限的な意味で無く例示すれば、運転席、中央座
席または後部座席の監視、エアバッグ以外の車両搭載シ
ステムの制御等々である。
【図1】 図1は、本発明に基づき超音波変換装置を好
ましい位置のひとつに設置した車両と、前席に乗った2
人の乗員を破線で示した斜視図である。
ましい位置のひとつに設置した車両と、前席に乗った2
人の乗員を破線で示した斜視図である。
【図2】 図2は、図1に示した状態において、助手席
に搭乗していた乗員に代えて、助手席に前向きの接地し
たチャイルドシートとそれに乗った子供を示す図であ
る。
に搭乗していた乗員に代えて、助手席に前向きの接地し
たチャイルドシートとそれに乗った子供を示す図であ
る。
【図3】 図3は、助手席の乗員に代えて後ろ向きのチ
ャイルドシートとそれに乗った子供を示す図である。
ャイルドシートとそれに乗った子供を示す図である。
【図4】 図4は、図1に示した状態の助手席に幼児シ
ートとそれに乗った幼児を示したものである。
ートとそれに乗った幼児を示したものである。
【図5】 図5は、2つの超音波センサの相互作用とこ
の相互作用を利用して対象を特定する方法を示す図であ
る。
の相互作用を利用して対象を特定する方法を示す図であ
る。
【図6】 図1に示した状態において、乗員の代わりに
空間中の円を示し、これらが後ろ向きの子供や大きな乗
員に特徴的な体積と干渉するかを示す図である。
空間中の円を示し、これらが後ろ向きの子供や大きな乗
員に特徴的な体積と干渉するかを示す図である。
【図7】 図7は、3つの変換装置を有するシステムの
好ましい設置位置を示す図である。
好ましい設置位置を示す図である。
【図8】 図8は、4つの変換装置を有するシステムの
好ましい設置位置を示す図である。
好ましい設置位置を示す図である。
【図9】 図9は、2つの変換装置を用いた場合の対象
物の体積識別を示す図である。
物の体積識別を示す図である。
100・・・車両 101・・・運転者 102・・・運転席 103・・・同乗者 104・・・助手席 110,111・・・変換装置 120・・・チャイルドシート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 デイヴィッド エス. ブリード アメリカ合衆国 07005 ニュージャージ ー州 モリス カウンティ, ブーントン タウンシップ, ヒルクレスト ロード 48 (72)発明者 ウィルバー イー. デュヴァル アメリカ合衆国 65686 ミズーリ州 キ ンバーリング シティー, ノースウッズ ドライブ 57 Fターム(参考) 3B088 CA15 3D054 AA02 AA03 AA04 AA07 EE09 EE10 EE11 EE14 EE19 EE20 EE31 EE41 FF16 FF20 5J083 AA02 AB12 AD01 AD04 AE08 AE10 AF05 BE60 CA02
Claims (28)
- 【請求項1】 第1の超音波変換装置を車両の天井部分
に設け、第2の超音波変換装置を、第1の超音波変換装
置と第2の超音波変換装置を結ぶ第1の軸が、対象物が
存在する座席上の空間を貫通する第2の軸と平行になる
ように車内の位置に設け、 第1の超音波変換装置から車内に向けて超音波を放出
し、 対象物によって反射された超音波を第1の超音波変換装
置によって受信し、 放出した超音波と受信した超音波の時間差に基づき第1
の超音波変換装置から対象物までの距離を算出し、 第2の超音波変換装置から車内に向けて超音波を放出
し、 対象物によって反射された超音波を第2の超音波変換装
置によって受信し、 放出した超音波と受信した超音波の時間差に基づき第2
の超音波変換装置から対象物までの距離を算出し、 前記算出した対象物の第1の超音波変換装置までの距離
と第2の超音波変換装置までの距離に基づいて対処物の
位置を決定する車内の物体の位置検出方法。 - 【請求項2】 さらに、 第3の超音波変換装置から車内に向けて超音波を放出
し、 対象物によって反射された超音波を第3の超音波変換装
置によって受信し、 放出した超音波と受信した超音波の時間差から第3の超
音波変換装置から対象物までの距離を算出し、 前記算出した対象物の第1の超音波変換装置までの距離
と第2の超音波変換装置までの距離と第3の超音波変換
装置までの距離に基づいて対処物の位置を決定する請求
項1に記載の車内の物体の位置の検出方法。 - 【請求項3】 さらに、 第4の超音波変換装置から車内に向けて超音波を放出
し、 対象物によって反射された超音波を第4の超音波変換装
置によって受信し、 放出した超音波と受信した超音波の時間差から第4の超
音波変換装置から対象物までの距離を算出し、 前記算出した対象物の第1の超音波変換装置までの距離
と第2の超音波変換装置までの距離と第3の超音波変換
装置までの距離と第4の超音波変換装置までの距離に基
づいて対処物の位置を決定する請求項2に記載の車内の
物体の位置の検出方法。 - 【請求項4】 前記第1と第2の距離測定ステップが対
象物の複数の点によって反射された超音波を利用する請
求項1に記載の方法。 - 【請求項5】 前記第1と第2の距離測定ステップが、
反射波の反射波パターンに基づいてパターン認識手法を
適用して距離測定を行うステップをさらに有する請求項
4に記載の方法。 - 【請求項6】 前記パターン認識による距離測定方法
が、ニューラルネットワークによるアルゴリズム作成を
含む請求項5に記載の方法。 - 【請求項7】 さらに、 エアバッグの起動が人に障害を与えることになるエアバ
ッグ近傍の第1の車内領域を決定するステップと、 激しい衝撃が加わるときにはエアバッグの起動が必要に
なる第2の車内領域を決定するステップと、 前記第1の領域と第2の領域をつなぐ第2の軸を決定す
るステップを含む請求項1に記載の方法。 - 【請求項8】 前記第2の変換装置をダッシュボードの
上部に設けた請求項1に記載の方法。 - 【請求項9】 さらに、 前記第2の超音波変換装置をダッシュボードの上部に設
置し、 第3の超音波変換装置を車内に設けるステップを有する
請求項2に記載の方法。 - 【請求項10】さらに、 前記第2の変換装置をダッシュボードの上部に設置する
ステップと、 第3の超音波変換装置を車内に設けるステップと、 第4の超音波変換装置を車内に設置するステップとを有
する請求項3に記載の方法。 - 【請求項11】 車両の車内の異なる位置に少なくとも
第1の変換装置と第2の変換装置を設け、 対象物が車内に位置する状況で、第1の変換装置から超
音波を放射して第1の変換装置で反射波を受信し、第2
の変換装置から超音波を放射して第2の変換装置で反射
波を受信し、それぞれのテストにおいて得られたデータ
を対応する対象物のクラスと関連づける、複数の教示テ
ストを実施し、 第1の超音波変換装置の測定結果と第2の超音波変換装
置の測定結果から対象物のクラス分類が可能になるよう
に、テストの教示に基づいてパターン認識アルゴリズム
を作成し、 車内の物体の特定が必要なときには車内に向けて第1の
変換装置から超音波を放射し、 車内からの反射波を第1の変換装置によって受信し、 車内に向けて第2の変換装置から超音波を放射し、 車内からの反射波を第1の変換装置によって受信し、 上記のアルゴリズムを第1および第2の変換装置が受信
した超音波に当てはめて物体の特定を行う物体の特定方
法。 - 【請求項12】 前記対象物のクラスが後ろ向きのチャ
イルドシートである請求項11に記載の方法。 - 【請求項13】 前記対象物のクラスが不正常な位置の
乗員である請求項11に記載の方法。 - 【請求項14】 さらに、反射波を正規化するステップ
を有する請求項11に記載の方法。 - 【請求項15】 さらに、第1の変換装置と第2の変換
装置の間で直接超音波を放射および受信することで装置
の検査を行うステップを有する請求項11に記載の方
法。 - 【請求項16】 さらに、後の事象の解析に使用するた
めに反射波を記憶するステップを含む請求項11に記載
の方法。 - 【請求項17】 さらに、前記システムからの出力を他
のシステムで使用するために取り出すステップを含む請
求項11に記載の方法。 - 【請求項18】 対象物の特定の前に、少なくとも2つ
の反射波を組み合わせるステップを有する請求項11に
記載の方法。 - 【請求項19】 出力を他のシステムに提供する前に少
なくとも2回の特定サイクルを実施する請求項17に記
載の方法。 - 【請求項20】 さらに、音の伝播速度の補償ステップ
を有することを特徴とする請求項11に記載の方法。 - 【請求項21】 さらに、後ろ向きのチャイルドシー
ト、前向きのチャイルドシート、大人の同乗者、子供の
同乗者からクラスを選択する請求項11記載の方法。 - 【請求項22】 さらに、 第1の変換装置を車両の天井裏に設け、 第2の変換装置をダッシュボードの上部に設けたことを
特徴とする請求項11に記載の方法。 - 【請求項23】 第1の受信装置を車両の天井部分に設
け、第2の受信装置を、第1の受信装置と第2の受信装
置を結ぶ第1の軸が、対象物が存在する座席上の空間を
貫通する第2の軸と平行になるように車内の位置に設
け、 第3の受信装置を第1、第2の受信装置とは別位置に設
け、 第1の受信装置で受信した信号に基づき第1の受信装置
から対象物までの距離を算出し、 第2の受信装置で受信した信号に基づき第2の受信装置
から対象物までの距離を算出し、 第3の受信装置で受信した信号に基づき第3の受信装置
から対象物までの距離を算出し、 前記算出した対象物の第1から第3の受信装置までの距
離に基づいて対象物の位置を決定する車内の物体の位置
検出方法。 - 【請求項24】 前記の受信装置は超音波を受信するも
のである請求項23に記載の方法。 - 【請求項25】 受信装置は電磁波を受信するものであ
る請求項23に記載の方法。 - 【請求項26】 さらに、 距離測定手段を有する第4の受信装置を車内に設けるス
テップと、 第4の受信装置からの出力に基づいて、対象物から第4
の受信装置までの距離を測定するステップと、第1、第
2、第3および第4の受信装置からの出力に基づいて対
象物の位置を特定する請求項23に記載の方法。 - 【請求項27】 第1、第2および第3の受信装置が同
種の装置である請求項23に記載の方法。 - 【請求項28】 第1の超音波変換装置から車内に向
けて超音波を放出し、 対象物によって反射された超音波を第1の超音波変換装
置によって受信し、 放出した超音波と受信した超音波の時間差に基づき第1
の超音波変換装置から対象物までの距離を算出し、 第2の超音波変換装置から車内に向けて超音波を放出
し、 対象物によって反射された超音波を第2の超音波変換装
置によって受信し、 放出した超音波と受信した超音波の時間差から第2の超
音波変換装置から対象物までの距離を算出し、 前記算出した対象物の第1の超音波変換装置までの距離
と第2の超音波変換装置までの距離に基づいて対処物の
位置を決定する車内の物体の位置を決定する方法であっ
て、 前記第1および第2の距離測定ステップは、反射波の時
間分布のパターンから変換装置から対象物までの距離を
測定するニューラルネットワークコンピュータプログラ
ムによって作成されたアルゴリズムを使用する車両内の
物体の位置検出方法。
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---|---|---|---|
JP27495199A JP2001071858A (ja) | 1999-08-23 | 1999-08-23 | 車内の物体の有無と方向を測定する方法 |
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---|---|---|---|
JP27495199A JP2001071858A (ja) | 1999-08-23 | 1999-08-23 | 車内の物体の有無と方向を測定する方法 |
Publications (1)
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---|---|
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP27495199A Pending JP2001071858A (ja) | 1999-08-23 | 1999-08-23 | 車内の物体の有無と方向を測定する方法 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006315586A (ja) * | 2005-05-13 | 2006-11-24 | Matsushita Electric Works Ltd | 乗員検知センサおよびそれを用いた車両用安全システム |
JP2018100864A (ja) * | 2016-12-20 | 2018-06-28 | 株式会社デンソー | 乗員検出装置、乗員検出システム、乗員検出方法 |
JP2022076593A (ja) * | 2020-11-10 | 2022-05-20 | 株式会社村田製作所 | 存否判定システムおよび存否判定方法 |
-
1999
- 1999-08-23 JP JP27495199A patent/JP2001071858A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006315586A (ja) * | 2005-05-13 | 2006-11-24 | Matsushita Electric Works Ltd | 乗員検知センサおよびそれを用いた車両用安全システム |
JP4595666B2 (ja) * | 2005-05-13 | 2010-12-08 | パナソニック電工株式会社 | 車両用安全システム |
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