JP2001071309A - 竹と炭の混合材料及びその製造方法 - Google Patents

竹と炭の混合材料及びその製造方法

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JP2001071309A
JP2001071309A JP24641299A JP24641299A JP2001071309A JP 2001071309 A JP2001071309 A JP 2001071309A JP 24641299 A JP24641299 A JP 24641299A JP 24641299 A JP24641299 A JP 24641299A JP 2001071309 A JP2001071309 A JP 2001071309A
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charcoal
bamboo
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powder
mixing
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Takashi Ueda
隆 上田
Yoichi Toshimitsu
陽一 利光
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Kotobuki Sangyo KK
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WIRU KK
Kotobuki Sangyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 竹と炭との混合材料に使用される炭を、
複雑な装置や特別な設備を設けることなく低コストで、
防爆状態で微粉化する。 【解決手段】 竹粉30〜95wt%と炭70〜5wt
%とを粉砕・混合ミキサー1に投入して粉砕、混合し、
粉砕時に発生する熱で上記竹粉を乾燥することにより、
上記炭を防爆状態で微粉粒に粉砕して、竹粉の粉粒表面
に炭の微粉粒を付着固定させて竹と炭の混合材料を製造
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、竹と炭の混合材料
で、夫々有する特性を発揮する材料を製造する技術であ
り、特に、竹と炭の混合材料を、少ない工程かつ防爆上
の問題を考慮して経済的に製造する製造方法及びこの製
造方法で製造された低コスト、高機能を有する竹と炭の
混合材料に関する。
【0002】
【従来の技術】地球規模での森林破壊、環境汚染が問題
となっている昨今において、環境保全の面から資源の有
効利用が人類の課題となっている。この方策の一つとし
て、間伐採で得られる木材、建築廃棄木材等の有効利
用、再利用等がある。具体的には、例えば、特開平11
−58483号公報に、木質合成シートの成形方法にお
いて、撹拌衝撃力でセルロース系破砕物を粉砕、乾燥し
熱可塑性樹脂と混練して木質系合成シート剤を成形する
技術が開示されている。
【0003】別の方策として、竹の建材その他の各種の
利用が考えられる。竹は1年で20m近く伸張し、伐採
することが竹林の健全な環境の維持に寄与するものであ
る。竹は、切り出した状態で利用することもその外形的
特質を生かす有用な手段であるが、竹を粉末にすれば、
適宜形状に成形することによりいろいろな用途へ活用で
きるだけでなく、その抗菌作用、脱臭作用等発揮でき
る。
【0004】従来、竹粉を利用しようとする技術とし
て、竹鋸屑を人工木材としているものが特開平7−11
2412号公報に、竹材の裁断チップ材、粉材を建築用
躯体や外装材として利用しているものが特開平10−1
52938号公報に夫々開示されている。
【0005】ところで、近年、炭の有する効用、例え
ば、その脱臭作用、遠赤外線効果、電磁波シールド性等
の各種の効用が見直されている。例えば、特開平9−1
36375号公報には、炭の脱臭、吸湿機能、遠赤外線
の放出機能等に着目し炭素粉をシートに坦持させて建築
材や容器等に利用する技術が開示されており、特開平1
0−251562号公報には、竹炭粉末を塗料に混合し
た電磁波シールド用導電性塗料が開示されている。又、
特開平11−48303号公報には、炭の遠赤外線放射
機能に着目し、植物自体又はその加工材の粉末と、木
炭、活性炭等の粉末と、樹脂を混合撹拌したものを成形
するものが開示されている。さらに、炭の殺菌作用、脱
臭作用、湿度調整能力を有する木炭、竹炭粉粒等を建築
用板材に利用するものが特開平5ー248032号公報
に開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、上記竹
粉と炭粉を混合したものを成形し、夫々が有する効用を
同時に発揮させようとする発想を得た。この発想の下
に、竹粉と炭粉を夫々製造し混合するという工程を想定
して、実験研究を重ねた。しかしながら、竹粉と炭粉を
混合際に、あるいは混合後も、炭粉が飛散したりして汚
染が甚だしい。これを防止するためには、炭粉は微粉粒
として、竹粉表面に付着固定する必要がある。
【0007】このような炭の微粉粒を得るために、回転
粉砕羽根装置(ミキサー)、臼装置(ミル)、ボールミ
ル(夫々が回転する複数の剛性球体間で炭をすりつぶす
装置)等により炭を微細に粉砕する必要があるが、炭を
粉砕する際に生じる熱により、炭粉が加熱、発火し爆発
する危険性が生じる。本発明者は、この爆発の危険性に
対する防爆対策にに苦慮し、これを解決するために鋭意
研究開発を進めた結果、本発明をするに至ったのであ
る。
【0008】この炭粉を微粉粒化する際の加熱による爆
発の問題は、従来、炭粉を利用するアイデアはあって
も、十分利用されていなかった大きな理由である。即
ち、燃料として用いる程度の粉炭の粒の大きさ程度の粗
粉であれば、それ程の剪断粉砕をする必要がないが、炭
粉を混合材料として利用するには微粉とする必要があ
り、この炭粉の微粉化工程での加熱、発火による爆発に
対する防爆上の対策がネックであった。これをクリアす
るためには、炭粉の微粉化工程において温度上昇を押さ
えるための冷却設備や防爆設備が必要であり、商品化す
るためにはコストがきわめて高価となるという問題があ
った。
【0009】このために、従来、炭の微粉粒を他の材料
に混合して利用するようなことは余りされていない。確
かに、上記のとおり特開平11−48303号公報に
は、植物自体又はその加工材の粉末と、木炭、活性炭等
の粉末と、樹脂を混合撹拌したものを成形するものが記
載されているが、炭の粉末はあくまでも用意されている
ものを使用するものであって、上記炭粉を製造する工程
の防爆上の問題を開示、示唆するものではない。
【0010】ところで、炭自体は吸湿性があり、竹と炭
の混合材料を製造する際に、炭が竹粉に含まれている水
分吸ってしまい品質劣化の原因となるので、竹粉は乾燥
したものを利用する必要があり、そのための乾燥工程、
好ましくは、水分量10wt%以下にする乾燥工程が別
途必要である。
【0011】確かに、上記特開平11−58483号公
報に、木質合成シートの成形方法において、撹拌衝撃力
でセルロース系破砕物を粉砕、乾燥する技術が開示され
ているが、あくまでもセルロース系破砕物の粉砕、乾燥
に関するものであり、竹と炭の混合材料の製造に関する
ものでもなく、防爆状態下における炭の粉砕、微粉化技
術を開示、示唆するものではない。
【0012】本発明は、上記従来の問題を解決すること
を目的とするものであり、竹と炭の混合材料を製造する
に際して、炭を微粉化する際に、複雑な装置や特別な設
備を設けることなくきわめて容易にかつ低コストで防爆
上の問題をクリアでき、しかも、竹粉の乾燥と炭の微粉
化の工程数を削減し簡素化することにより、経済性及び
安全性にすぐれた竹と炭の混合材料を製造する方法を提
供することである。
【0013】そして、本発明は、このような低コストか
つ安全性に優れた製造方法により製造された竹と炭の混
合材料により、竹の有効利用を図り地球環境の改善の一
助とするとともに、竹と炭の両材料の有する、抗菌性、
脱臭性、遠赤外機能、湿度調整機能、電磁波シールド機
能等を相乗的に発揮させ、各種用途に適用可能な付加価
値の高められた高機能、低コスト材料を提供することで
ある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、竹粉30〜95wt%と炭70〜5wt
%とを粉砕・混合ミキサーに投入して粉砕し炭の微粉粒
を形成するとともに、竹粉の粉粒表面に炭の微粉粒を付
着固定させて竹と炭の混合材料を製造する方法におい
て、上記竹粉を介在して上記炭を粉砕し、且つ上記粉
砕、混合の際に発生する熱で上記竹粉を乾燥することに
より、上記炭を防爆状態で微粉粒に粉砕できるようにし
たことを特徴とする竹と炭の混合材料を製造する方法を
提供する。
【0015】さらに、本発明は、上記課題を解決するた
めに、竹粉30〜95wt%と炭70〜5wt%とが粉
砕・混合ミキサーで粉砕、混合されて形成された、炭の
微粉粒が竹粉の粉粒表面に付着固定されて成る竹と炭の
混合材料であって、上記炭の微粉粒は、上記竹粉を介在
して粉砕されて形成されるとともに、上記粉砕時に発生
する熱で上記竹粉が乾燥されることで、上記炭が防爆状
態で粉砕されて形成されることを特徴とする竹と炭の混
合材料を提供する。
【0016】上記竹と炭の混合材料20〜70wt%
と、バインダー80〜30wt%又はバインダー80〜
30wt%と相溶化剤0.1〜1wt%とを混合し、上
記竹と炭の混合材料を成形可能な流動状態とし、このバ
インダーは、熱可塑性樹脂、熱硬化樹脂、タンパク質、
炭水化物、セメント及び粘土から成る群より選択された
1又は2種以上のものである。相溶化剤を加えると、バ
インダーの分散が促進され、特に熱可塑性樹脂の場合
は、曲げ強度が上がり、線膨張係数が下がる。
【0017】上記竹粉と炭に添加剤を添加して添加剤を
含む竹と炭の混合材料として利用してもよい。この添加
剤は、無機材0.1〜30wt%及び有機材0.1〜3
0wt%のいずれか一方又は両方を、炭との合計で70
wt%以内で添加する。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明に係る竹と炭の混合材料及
びその製造方法の実施の形態を図面を参照して説明す
る。本発明の竹と炭の混合材料の製造方法のポイントは
次の通りである。木質系のセルロース破砕材をミキサー
で撹拌し発生する熱で乾燥する技術はすでに知られてい
るところである。即ち、ミキサーで発生する熱はセルロ
ース破砕材等の乾燥のために消費される。本発明者は、
この点に着目した。
【0019】炭を微粉化する場合、ミキサーで粉砕する
が、粉砕の際に生じる熱により炭粉が発火し爆発すると
いう危険性があり、このために十分な防爆対策が必要と
なってくる。本発明は、ミキサーで竹粉を粉砕、乾燥す
ると同時に、同じミキサー内でチップあるいは粗粉状の
炭を粉砕し微粉粒にすれば、炭の粉砕の際に発生する熱
は竹粉の乾燥のために消費されて温度上昇を押さえるこ
とができ、炭の微粉が発火するような温度まで上昇しな
い。又、炭は、竹粉を介在し微粉粒に粉砕されるため
に、炭の微粉粒は互いに密着し凝集することなく分散状
態で存在し、この点からも炭の微粉が発火しにくい。こ
の結果、炭が発火し、爆発するようなことが防止され
る。
【0020】要するに、従来は、セルロース材等はそれ
自体で粉砕、乾燥し、又、炭は炭だけで粉状に製造され
ていた。そして、このように製造されたセルロース材等
の粉末と炭の粉末とを単に混合撹拌し、樹脂を加えると
いう製造方法は行われていた。しかしながら、本発明に
係る製造方法は、竹粉と炭とを粉砕・混合ミキサーに投
入し、このミキサーにより、竹粉の乾燥と炭の粉砕を同
時に行おこなうことを特徴とする。竹粉と炭の混合割合
は、竹粉30〜95wt%と炭70〜5wt%である。
【0021】図1(a)は、本発明に係る製造方法に使
用する粉砕・混合ミキサーの一例を示す図である。この
粉砕・混合ミキサー1は、ミキサー容器2内に粉砕羽根
3が、回転駆動軸4に取り付けられて配設されている、
回転駆動軸4は、電動モータや油圧モータ等の原動機で
回転駆動され、粉砕羽根3を回転する。
【0022】このミキサー容器2内に、竹粉と炭を投入
して粉砕・混合ミキサー1を作動し、粉砕、混合する。
そして、製造された竹と炭の混合材料は、排出口5から
取り出される。なお、粉砕・混合ミキサー1に投入され
る素材としての竹粉は、竹が破砕されて粗粉状、あるい
は粗い繊維状になった状態、好ましくは、10メッシュ
パスのものを使用し、これが粉砕・混合ミキサー1でさ
らに粉砕されて細かい粉粒となる。
【0023】本発明では、粉砕・混合ミキサー1で竹粉
と炭の粉砕を同時に行うから、工程数が削減され、竹粉
及び炭の粉砕、摩擦等で発生する熱は、竹粉の乾燥に自
然に消費され、発火するような温度まで上昇することな
く、又、炭は竹粉を介在して微粉粒に粉砕されるため
に、微粉粒は互いに密着せず分散され疎の状態となるか
ら、この点からも発火しにくい。この結果、自ら防爆対
策が採られることとなり、特別の防爆対策をとる必要が
なく、一石二鳥の効果を奏する。
【0024】さらに、この竹粉の乾燥と炭の粉砕と同時
に竹粉の粉粒の表面に微細化された炭の微粉粒が付着固
定される。これにより、竹粉の粉粒の表面に炭の微粉粒
が付着固定されて成る竹と炭の混合材料が製造される。
本発明の製造方法によれば、炭の微粉粒が竹粉の粉粒の
表面に付着固定するから、炭の露出面積は炭だけ塊とな
っている場合に比べ格段と多くなり、周囲に対して炭の
有する特性を十分発揮することができる。この竹と炭の
混合材料は、次に説明する熱可塑性樹脂を加え成形加工
し、あるいはそのまま袋や筐体に適宜充填されて、建築
資材、その他の用途に使用される。
【0025】このようにして得られる竹と炭の混合材料
20〜70wt%と、バインダー80〜30wt%、必
要により相溶化剤0.1〜1wt%とを加えて、粉砕・
混合ミキサー1で撹拌して溶融、混合することにより、
すぐ射出成形や押出成形等可能な流動状態の竹と炭の混
合材料が製造される。
【0026】竹粉と炭の混合材料に加えるバインダーと
しては、熱可塑性樹脂、熱硬化樹脂、タンパク質、炭水
化物、セメント及び粘度から成る群より選択された1又
は2種以上の材料である。この場合の配合比率は、セル
ロースと炭の混合材料30〜80wt%と上記のバイン
ダー70〜20wt%である。この場合、バインダーの
重さは、水を含む溶剤を除いた重量である。相溶化剤
は、カルボン酸や、無水マレイン酸等であるが、この相
溶化剤を加えると分散が促進され、特に熱可塑性樹脂に
加えた場合、曲げ強度が上がり、線膨張係数が下がる。
【0027】又、バインダー、例えば、熱可塑性樹脂の
加えられた竹と炭の混合材料を、クーリングミキサーに
より撹拌、冷却し造粒する。このクーリングミキサーの
一例を、図1(b)に示す。クーリングミキサー6は、
ミキサー容器7内に、電動機や油圧モータにより、低速
又は高速のいずれかが選択されて回転駆動される回転駆
動軸8に撹拌羽根9が取り付けられて構成される。
【0028】造粒された混合材料は、撹拌羽根を高速回
転し粉砕して粒径をそろえて竹と炭の混合材料とし、排
出口10から取り出す。この粒状の混合材料を利用して
一定形状に成形する場合は、適宜、加熱溶融して、射
出、押出等成形をすればよい。そして、射出、押出成形
するために粒状の混合材料を加熱溶融する場合、加熱に
より竹から木酸が出て成形機の金型を傷める恐れがある
が、この方法では炭のアルカリ性質により中和され、傷
むことがない。
【0029】炭の微粉を合成樹脂と混練して成形する場
合には、炭の微粉粒を合成樹脂に直接混入するより、本
発明のように、竹粉の粉粒の表面に付着固定して成る竹
と炭の混合材料として合成樹脂と混合する方が、炭の分
散性にすぐれ均質な混合材料が形成される。
【0030】又、竹粉と炭に加えて、各種の添加剤を、
炭との合計量が70wt%以内で選択的に添加し、粉砕
・混合ミキサーで混合すると、この添加剤を含む竹と炭
の混合材料は、添加剤の有する機能が加わり、より高機
能材料となる。添加剤としては、酸化チタン、酸化鉄、
炭酸カルシウム等の無機材0.1〜30wt%及び有機
材0.1〜30wt%のいずれか一方又は両方を適宜選
択して添加することにより、夫々の添加剤の有する機能
を発揮することができる。ここで、光触媒酸化チタンを
添加すれば光触媒作用により抗菌機能を発揮する。
【0031】その他の機能添加材料としては、難燃剤、
紫外線防止剤、抗菌剤、遠赤外線効果のあるもの等があ
る。難燃剤として添加される材料は、例えば、三酸化ア
ンチモン、酸化ジルコン、メタホウ酸バリウム、ホウ酸
亜鉛、リン酸エステル、トリクレジルホスフェート、水
酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等がある。又、
紫外線防止剤として添加される材料は、例えば、2−ヒ
ドロキシベンゾフェノン系、トリアゾール系、サルチル
酸誘導体系、アクリロニトリル誘導体系等がある。そし
て、抗菌剤として銀、銅、亜鉛を加えることもできる。
【0032】
【実施例】本発明に係る竹と炭の混合材料及びその製造
方法の実施例について以下説明する。粉砕・混合ミキサ
ーは、粉砕羽根が多段バネから成る内容積20リットル
のヘンシェル型ミキサー(具体的には「川田工業(株)
製スーパーミキサー」)を利用する。このミキサーに、
竹粉(水分量40wt%)10kgと竹粉の炭(10メ
ッシュパス)0.7kgを投入して粉砕、混合した。粉
砕、混合を約1時間行い温度が160℃の時の混合物の
状態を観察すると、水分量は、2wt%であり、炭は、
粉砕され微粉粒となり、この微粉粒が竹粉の表面に付着
固定した。この結果、竹粉は真っ黒に染まり、竹と炭の
混合材料が製造される。
【0033】このようにして製造された竹と炭の混合材
料に、さらに熱可塑性樹脂を加えて同じ粉砕・混合ミキ
サーにより混合すると熱可塑性材料が溶融して押出成形
や射出成形が可能となり、建材ボード等に各種の用途に
適用可能である。上記竹と炭の混合材料の特性として、
抗菌性、脱臭性、遠赤外線効果、電磁波シールド等の各
種の機能を有するが、このうち消臭及び電磁波シールド
性の試験について述べる。
【0034】(消臭試験)上記実施例の竹と炭の混合材
料の消臭作用を確認するために、竹粉のみの場合を比較
例とし、比較実験を行ってみた。この比較例は、竹粉の
み10kgを上記同じミキサーに投入し、竹と炭の混合
材料を製造する場合と同じ条件(ミキサーの回転数等の
動作条件が同じ。)で粉砕、混合を約1時間行って、温
度が158℃の時得られた竹粉の水分量は2.1wt%
であった。
【0035】比較実験では、本発明の竹と炭の混合材料
及び比較例の竹粉の夫々に、エポキシ2液の接着剤を、
重量比で1:1の割合で混ぜて、縦横寸法100×10
0mm、厚さ4mmの試験片を夫々について作成した。
そして、夫々の試験片を内容積3リットルの試験容器内
に入れ、アンモニア500ppmを添加して経過時間に
より、消臭効果を確認する指標としてアンモニア(日常
生活で最もポピュラーな悪臭を生じる物質の例として指
標とした。)の濃度の変化を測定した。同様にアンモニ
ア自体の濃度の変化を空試験として行った。この測定結
果(単位はppm)を表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】この表1でも明確に示されているように、
比較例の竹粉自体もアンモニアの濃度低下に効果があり
消臭機能を有するが、実施例の竹と炭の混合材料は、炭
による消臭効果が相乗的に機能して顕著な濃度低下をも
たらす。この結果、竹粉に炭を加えることで消臭効果が
相乗的に向上することが判明した。
【0038】(電磁波シールド試験)電磁波シールド試
験では、上記消臭試験で用意した、竹と炭の混合材料の
試験片11を4枚作成し、この4枚の試験片から、図2
に示すような囲い12を作成した。同様に、比較例とし
て、上記消臭試験で用意した、竹粉の試験片と同じ条件
(材質、寸法)の試験片を4枚作成し、この4枚の試験
片から、囲い12と同様の形状の囲いを作成した。そし
て、これらの実施例と比較例の夫々の囲いの中に携帯電
話を入れて5分経過した後、携帯電話の表示窓に表示さ
れる電波の受信状態を示す棒の数を確認することによ
り、電磁波シールドの測定を行った。
【0039】具体的には、所定の位置に、本発明の実施
例に係る竹と炭の混合材料の試験片11から形成した囲
い12を置き、その内部に携帯電話(使用機種はIDO
社の525Gである。)を入れて5分経過した後、電波
受信状態を測定した。次に、上記所定の位置(同じ位
置)に、比較例である竹粉の試験片から形成した囲いを
置き、その内部に携帯電話を入れて5分経過した後、電
波受信状態を測定した。次に、囲いがない状態で携帯電
話を同じ位置に置き電波受信状態を測定した。このよう
な一連の測定を10回行った。この各回の測定結果を次
の表2に示す。
【0040】
【表2】
【0041】この表2で明確に示されるように、実施例
の竹と炭の混合材料は、比較例である竹粉や囲いなしの
場合に比較して電磁波シールド効果がきわめて顕著であ
ることが確認できた。
【0042】以上、本発明の実施の形態及び実施例を説
明したが、本発明は、特にこのような実施の形態及び実
施例の構成に限定されることなく、特許請求の範囲記載
の技術的事項の範囲内であればいろいろな実施の形態、
実施例が考えられることは言うまでもない。
【0043】
【発明の効果】上記本発明によれば、竹と炭の混合材料
を製造するに際して、炭粉を微粉化する際に問題である
防爆対策が、複雑な装置や特別な設備を設けることなく
きわめて容易且つ低コストでクリアでき、しかも、竹粉
の乾燥と炭の微粉化を同時の工程で行えるから、工程数
を削減でき、経済性及び安全性にすぐれた竹と炭の混合
材料の製造方法を実現できる。
【0044】さらに、本発明は、このような低コストか
つ安全性に優れた製造方法により製造された竹と炭の混
合材料により、両者の有する、抗菌性、脱臭性、遠赤外
機能、湿度調整機能等を相乗的に発揮し、各種用途に適
用可能な付加価値の高められた高機能、低コスト材料を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明に利用される粉砕・混合ミキ
サーの一部破断斜視図を示し、(b)は、クーリングミ
キサーの一部破断斜視図を示す。
【図2】本発明の電磁シールド効果を確認するために、
実施例の竹と炭の混合材料の試験片から形成される囲い
を示す図である。
【符号の説明】
1 粉砕・混合ミキサー 2、7 ミキサー容器 3 粉砕羽根 4、8 回転駆動軸 5、10 排出口 6 クーリングミキサー 9 撹拌羽根 11 試験片 12 囲い
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 利光 陽一 神奈川県川崎市高津区新作3−15−1− 202 Fターム(参考) 2B260 AA10 AA20 BA07 BA18 BA19 BA30 CB01 CD04 DA01 DA11 DA17 DA18 EA12 EA13 EB05 EB08 EB12 EB19 EC18 4J002 AA01W AA02W AD00W AH00X DA016 FD016

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 竹粉30〜95wt%と炭70〜5w
    t%とを粉砕・混合ミキサーに投入して粉砕し炭の微粉
    粒を形成するとともに、竹粉の粉粒表面に炭の微粉粒を
    付着固定させて竹と炭の混合材料を製造する方法におい
    て、 上記竹粉を介在して上記炭を粉砕し、且つ上記粉砕、混
    合の際に発生する熱で上記竹粉を乾燥することにより、
    上記炭を防爆状態で微粉粒に粉砕できるようにしたこと
    を特徴とする竹と炭の混合材料を製造する方法。
  2. 【請求項2】 上記竹と炭の混合材料20〜70wt
    %と、バインダー80〜30wt%又はバインダー80
    〜30wt%と相溶化剤0.1〜1wt%とを混合し、
    上記竹と炭の混合材料を成形可能な流動状態とする竹と
    炭の混合材料を製造する方法において、 上記バインダーは、熱可塑性樹脂、熱硬化樹脂、タンパ
    ク質、炭水化物、セメント及び粘土から成る群より選択
    された1又は2種以上のものであることを特徴とする請
    求項1記載の竹と炭の混合材料を製造する方法。
  3. 【請求項3】 上記竹粉と炭に添加剤を添加して添加
    剤を含む竹と炭の混合材料を製造する方法において、 上記添加剤は、無機材0.1〜30wt%及び有機材
    0.1〜30wt%のいずれか一方又は両方を、炭との
    合計で70wt%以内で添加することを特徴とする請求
    項1又は2記載の竹と炭の混合材料を製造する方法。
  4. 【請求項4】 竹粉30〜95wt%と炭70〜5w
    t%とが粉砕・混合ミキサーで粉砕、混合されて形成さ
    れた、炭の微粉粒が竹粉の粉粒表面に付着固定されて成
    る竹と炭の混合材料であって、 上記炭の微粉粒は、上記竹粉を介在して粉砕されて形成
    されるとともに、上記粉砕時に発生する熱で上記竹粉が
    乾燥されることで、上記炭が防爆状態で粉砕されて形成
    されることを特徴とする竹と炭の混合材料。
  5. 【請求項5】 上記竹と炭の混合材料70〜20wt
    %と、バインダー80〜30wt%又はバインダー80
    〜30wt%と相溶化剤0.1〜1wt%が混合され、
    流動状態である竹と炭の混合材料において、 上記バインダーは、熱可塑性樹脂、熱硬化樹脂、タンパ
    ク質、炭水化物、セメント及び粘土から成る群より選択
    された1又は2種以上のものであることを特徴とする請
    求項4記載の竹と炭の混合材料。
  6. 【請求項6】 上記竹粉と上記炭に添加剤を添加し粉
    砕、混合されて製造された該添加剤を含む竹と炭の混合
    材料であって、 上記添加剤は、無機材0.1〜30wt%及び有機材
    0.1〜30wt%のいずれか一方又は両方を、炭との
    合計で70wt%以内で添加されていることを特徴とす
    る請求項4又は5記載の竹と炭の混合材料。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN100344703C (zh) * 2006-01-20 2007-10-24 杨雄 石竹胶合板以及加工方法
KR101994313B1 (ko) * 2018-03-08 2019-06-28 이길호 재생 플라스틱의 제조장치 및 그의 제조방법

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