JP2001069058A - 衛星移動通信システム、衛星移動通信システムの移動局及び記録媒体 - Google Patents

衛星移動通信システム、衛星移動通信システムの移動局及び記録媒体

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JP2001069058A
JP2001069058A JP24061199A JP24061199A JP2001069058A JP 2001069058 A JP2001069058 A JP 2001069058A JP 24061199 A JP24061199 A JP 24061199A JP 24061199 A JP24061199 A JP 24061199A JP 2001069058 A JP2001069058 A JP 2001069058A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ドップラー周波数と電波伝播遅延時間の時間
変化率との関係を利用して簡単な演算を行うだけで、ハ
ンドオフ先の周回衛星に対する通信タイミングを決定す
る。 【解決手段】 移動局14は、周回衛星からの受信電波
から得られるドップラー周波数と伝播遅延時間の時間変
化率との関係を示す特性を予め記憶しておき、前記現在
通信中の周回衛星及びハンドオフ先の周回衛星からの受
信電波から測定したドップラー周波数と、前記特性とか
らそれぞれ、現在通信中の周回衛星に対する第1の伝播
遅延時間の時間変化率及びハンドオフ先の周回衛星に対
する第2の伝播遅延時間の時間変化率を求め、これら第
1、第2の電波伝播遅延時間の時間変化率とハンドオフ
先の周回衛星からの電波を受信した時からハンドオフす
る時点までに要する時間とから得られる伝播遅延時間の
変化量に基づいてハンドオフ先の周回衛星にハンドオフ
するタイミングを算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の同期してい
る周回衛星を介して通信する陸上移動局(以下、単に移
動局という)を有する衛星移動通信システム、衛星移動
通信システムの移動局及び衛星通信システムの移動局の
機能を実現するためのプログラムを記録したコンピュー
タにより読み取り可能な記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】複数の同期している周回衛星を介して通
信する移動局を有する衛星移動通信システムでは、衛星
間ハンドオフを行わない限り、長時間の通話は困難であ
る。例えば、イリジュームの場合、地上約780kmを
100分で周回するので、一つの衛星と通信できる時間
は、せいぜい10分弱である。このためハンドオフは通
話を維持するのに必須となる。ハンドオフは、同一衛星
内の一のビームから他のビームへハンドオフする、ビー
ム間ハンドオフと、べつの衛星にハンドオフする衛星間
ハンドオフがある。
【0003】ビーム間ハンドオフは、同一衛星内のビー
ム間におけるハンドオフであり、この場合にはハンドオ
フしても衛星からの受信電波から得られるドップラー周
波数や、電波の伝播遅延時間は連続的に変化する。しか
し、衛星間ハンドオフの場合にはトップラー周波数にし
ても、電波の伝播遅延時間にしても不連続となる。イリ
ジューム等の衛星移動通信システムでは、複数個の低軌
道周回衛星により地球上の全ての領域に対してサービス
を行えるようになっている。図5に周回衛星SV1〜S
V7の配置状態を示す。この図は衛星移動通信システム
に使用される一部の周回衛星について示したものであ
り、矢印は周回衛星の移動方向である。同図において、
円は各周回衛星のサービスエリアを示している。図5に
示すように一つの衛星で一つのセルを形成していると考
えると、基本的には六角形配置で規則的に並んでいる。
この場合に通話を維持するためには、移動局は周回する
衛星を次々と切り換える、すなわち衛星間ハンドオフす
る必要がある。
【0004】また衛星間ハンドオフを行う必要が有る時
は、周回衛星が低仰角に位置する時であり、通信中の衛
星とハンドオフ先の衛星の、両衛星とも、山や建物、木
等の影響を受け、電波状態が必ずしも良くない状態にあ
るときである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の衛星移
動通信システムにおいて、衛星間ハンドオフを行う場合
において、ハンドオフするタイミングを予測するのに、
周回衛星側から通知される伝播遅延時間の時間変化率で
あるDTOA(Differential Time of Arrival)の最新
のものを使用してハンドオフのタイミングを算出する方
法や、カルマンフィルタやローパスフィルタなどの予測
フィルタを使用して今までの傾向から伝播遅延時間を予
測し、ハンドオフのタイミングを算出する方法がある。
【0006】しかしながら、上述した従来技術では、予
測フィルタを使用する方法では、いずれもある程度のサ
ンプル数が必要である、という問題がある。また周回衛
星側から通知されるDTOAを使用する方法では、分解
能のために精度が制限されてしまうという問題が有る。
例えば、DTOAの分解能が2μsecであったとする
と、誤差は最大1μsecとなり、衛星と通信が途切れて
いる時間(トンネルの中に入っている時間や信号が弱く
なっている時間)が長くなると、誤差が大きくなる。
【0007】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、通信中の周回衛星及びハンドオフ先の周回
衛星からの受信電波のドップラー周波数に基づいて、ド
ップラー周波数と電波伝播遅延時間の時間変化率との関
係を利用して簡単な演算を行うだけで、ハンドオフ先の
周回衛星に対する通信タイミングを決定することができ
る衛星移動通信システム、衛星移動通信システムの移動
局及び衛星通信システムの移動局の機能を実現するため
のプログラムを記録したコンピュータにより読み取り可
能な記録媒体を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1に記載の発明は、複数の同期している周回衛
星を介して通信する移動局を有する衛星移動通信システ
ムにおいて、前記移動局は、周回衛星からの受信電波か
ら得られるドップラー周波数と電波伝播遅延時間の時間
変化率との関係を示す特性を予め記憶しておき、ハンド
オフ先の周回衛星からの電波を受信した際に、前記現在
通信中の周回衛星及びハンドオフ先の周回衛星からの受
信電波からそれぞれ、ドップラー周波数を測定し、前記
両周回衛星の受信電波から測定したドップラー周波数
と、前記特性とからそれぞれ、現在通信中の周回衛星に
対する第1の電波伝播遅延時間の時間変化率及びハンド
オフ先の周回衛星に対する第2の電波伝播遅延時間の時
間変化率を求め、これら第1、第2の電波伝播遅延時間
の時間変化率と前記ハンドオフ先の周回衛星からの電波
を受信した時からハンドオフする時点までに要する時間
とから前記現在通信中の周回衛星及びハンドオフ先の周
回衛星についての電波伝播遅延時間の変化量をそれぞれ
求め、これらの電波伝播遅延時間の変化量に基づいて前
記ハンドオフ先の周回衛星にハンドオフするタイミング
を算出することを特徴とする。
【0009】請求項1に記載の発明によれば、複数の同
期している周回衛星を介して通信する移動局を有する衛
星移動通信システムにおいて、前記移動局は、周回衛星
からの受信電波から得られるドップラー周波数と電波伝
播遅延時間の時間変化率との関係を示す特性を予め記憶
しておき、ハンドオフ先の周回衛星からの電波を受信し
た際に、前記現在通信中の周回衛星及びハンドオフ先の
周回衛星からの受信電波からそれぞれ、ドップラー周波
数を測定し、前記両周回衛星の受信電波から測定したド
ップラー周波数と、前記特性とからそれぞれ、現在通信
中の周回衛星に対する第1の電波伝播遅延時間の時間変
化率及びハンドオフ先の周回衛星に対する第2の電波伝
播遅延時間の時間変化率を求め、これら第1、第2の電
波伝播遅延時間の時間変化率と前記ハンドオフ先の周回
衛星からの電波を受信した時からハンドオフする時点ま
でに要する時間とから前記現在通信中の周回衛星及びハ
ンドオフ先の周回衛星についての電波伝播遅延時間の変
化量をそれぞれ求め、これらの電波伝播遅延時間の変化
量に基づいて前記ハンドオフ先の周回衛星にハンドオフ
するタイミングを算出するようにしたので、通信中の周
回衛星及びハンドオフ先の周回衛星からの受信電波のド
ップラー周波数に基づいて、ドップラー周波数と電波伝
播遅延時間の時間変化率との関係を利用して簡単な演算
を行うだけで、ハンドオフ先の周回衛星に対する通信タ
イミングを決定することができる。
【0010】また請求項2に記載の発明は、複数の同期
している周回衛星を介して通信する移動局を有する衛星
移動通信システムにおいて、前記移動局は、周回衛星か
らの受信電波から得られるドップラー周波数と電波伝播
遅延時間の時間変化率との関係を示す特性を予め記憶し
ておき、現在通信中の周回衛星から受信した電波伝播遅
延時間に関する情報から現在通信中の周回衛星に対する
第1の電波伝播遅延時間を求め、またハンドオフ先の周
回衛星からの電波を受信した際に、前記ハンドオフ先の
周回衛星から受信した電波伝播遅延時間に関する情報か
らハンドオフ先の周回衛星に対する該ハンドオフ先の周
回衛星からの電波を受信した時点における第2の電波伝
播遅延時間を求め、かつ前記現在通信中の周回衛星及び
ハンドオフ先の周回衛星からの受信電波からそれぞれ、
ドップラー周波数を測定し、前記両衛星の受信電波から
測定したドップラー周波数と、前記特性とからそれぞ
れ、現在通信中の周回衛星に対する第1の電波伝播遅延
時間の時間変化率及びハンドオフ先の周回衛星に対する
第2の電波伝播遅延時間の時間変化率を求め、これら第
1、第2の電波伝播遅延時間の時間変化率と、前記ハン
ドオフ先の周回衛星からの電波を受信した時からハンド
オフする時点までに要する時間と、前記第1の電波伝播
遅延時間及び第2の電波伝播遅延時間に基づいてハンド
オフするタイミングを算出することを特徴とする。
【0011】請求項2に記載の発明によれば、複数の同
期している周回衛星を介して通信する移動局を有する衛
星移動通信システムにおいて、前記移動局は、周回衛星
からの受信電波から得られるドップラー周波数と電波伝
播遅延時間の時間変化率との関係を示す特性を予め記憶
しておき、現在通信中の周回衛星から受信した電波伝播
遅延時間に関する情報から現在通信中の周回衛星に対す
る第1の電波伝播遅延時間を求め、またハンドオフ先の
周回衛星からの電波を受信した際に、前記ハンドオフ先
の周回衛星から受信した電波伝播遅延時間に関する情報
からハンドオフ先の周回衛星に対する該ハンドオフ先の
周回衛星からの電波を受信した時点における第2の電波
伝播遅延時間を求め、かつ前記現在通信中の周回衛星及
びハンドオフ先の周回衛星からの受信電波からそれぞ
れ、ドップラー周波数を測定し、前記両衛星の受信電波
から測定したドップラー周波数と、前記特性とからそれ
ぞれ、現在通信中の周回衛星に対する第1の電波伝播遅
延時間の時間変化率及びハンドオフ先の周回衛星に対す
る第2の電波伝播遅延時間の時間変化率を求め、これら
第1、第2の電波伝播遅延時間の時間変化率と、前記ハ
ンドオフ先の周回衛星からの電波を受信した時からハン
ドオフする時点までに要する時間と、前記第1の電波伝
播遅延時間及び第2の電波伝播遅延時間に基づいてハン
ドオフするタイミングを算出するようにしたので、通信
中の周回衛星及びハンドオフ先の周回衛星からの受信電
波のドップラー周波数に基づいて、ドップラー周波数と
電波伝播遅延時間の時間変化率との関係を利用して簡単
な演算を行うだけで、ハンドオフ先の周回衛星に対する
通信タイミングを決定することができる。
【0012】また請求項3に記載の発明は、複数の同期
している周回衛星を介して通信する移動局を有する衛星
移動通信システムの移動局において、前記移動局は、周
回衛星からの受信電波から得られるドップラー周波数と
電波伝播遅延時間の時間変化率との関係を示す特性を予
め記憶する記憶手段と、ハンドオフ先の周回衛星からの
電波を受信した際に、前記現在通信中の周回衛星及びハ
ンドオフ先の周回衛星からの受信電波からそれぞれ、ド
ップラー周波数を測定するドップラー周波数測定手段
と、前記ドップラー周波数測定手段により測定した前記
両周回衛星の受信電波のドップラー周波数と、前記記憶
手段から読み出した特性とからそれぞれ、現在通信中の
周回衛星に対する第1の電波伝播遅延時間の時間変化率
及びハンドオフ先の周回衛星に対する第2の電波伝播遅
延時間の時間変化率を求める第1の演算手段と、これら
第1、第2の電波伝播遅延時間の時間変化率と前記ハン
ドオフ先の周回衛星からの電波を受信した時からハンド
オフする時点までに要する時間とから前記現在通信中の
周回衛星及びハンドオフ先の周回衛星についての電波伝
播遅延時間の変化量をそれぞれ求め、これらの電波伝播
遅延時間の変化量に基づいて前記ハンドオフ先の周回衛
星にハンドオフするタイミングを算出する第2の演算手
段とを有することを特徴とする。
【0013】請求項3に記載の発明によれば、複数の同
期している周回衛星を介して通信する移動局を有する衛
星移動通信システムの移動局において、前記移動局は、
周回衛星からの受信電波から得られるドップラー周波数
と電波伝播遅延時間の時間変化率との関係を示す特性を
予め記憶する記憶手段と、ハンドオフ先の周回衛星から
の電波を受信した際に、前記現在通信中の周回衛星及び
ハンドオフ先の周回衛星からの受信電波からそれぞれ、
ドップラー周波数を測定するドップラー周波数測定手段
と、前記ドップラー周波数測定手段により測定した前記
両周回衛星の受信電波のドップラー周波数と、前記記憶
手段から読み出した特性とからそれぞれ、現在通信中の
周回衛星に対する第1の電波伝播遅延時間の時間変化率
及びハンドオフ先の周回衛星に対する第2の電波伝播遅
延時間の時間変化率を求める第1の演算手段と、これら
第1、第2の電波伝播遅延時間の時間変化率と前記ハン
ドオフ先の周回衛星からの電波を受信した時からハンド
オフする時点までに要する時間とから前記現在通信中の
周回衛星及びハンドオフ先の周回衛星についての電波伝
播遅延時間の変化量をそれぞれ求め、これらの電波伝播
遅延時間の変化量に基づいて前記ハンドオフ先の周回衛
星にハンドオフするタイミングを算出する第2の演算手
段とを有するので、通信中の周回衛星及びハンドオフ先
の周回衛星からの受信電波のドップラー周波数に基づい
て、ドップラー周波数と電波伝播遅延時間の時間変化率
との関係を利用して簡単な演算を行うだけで、ハンドオ
フ先の周回衛星に対する通信タイミングを決定すること
ができる。
【0014】また請求項4に記載の発明は、複数の同期
している周回衛星を介して通信する移動局を有する衛星
移動通信システムの移動局において、前記移動局は、周
回衛星からの受信電波から得られるドップラー周波数と
電波伝播遅延時間の時間変化率との関係を示す特性を予
め記憶する記憶手段と、現在通信中の周回衛星から受信
した電波伝播遅延時間に関する情報から現在通信中の周
回衛星に対する第1の電波伝播遅延時間を求め、またハ
ンドオフ先の周回衛星からの電波を受信した際に、前記
ハンドオフ先の周回衛星から受信した電波伝播遅延時間
に関する情報からハンドオフ先の周回衛星に対する該ハ
ンドオフ先の周回衛星からの電波を受信した時点におけ
る第2の電波伝播遅延時間を求める伝播遅延時間演算手
段と、前記現在通信中の周回衛星及びハンドオフ先の周
回衛星からの受信電波からそれぞれ、ドップラー周波数
を測定するドップラー周波数測定手段と、前記ドップラ
ー周波数測定手段により測定した前記両周回衛星からの
受信電波のドップラー周波数と、前記記憶手段から読み
出した前記特性とからそれぞれ、現在通信中の周回衛星
に対する第1の電波伝播遅延時間の時間変化率及びハン
ドオフ先の周回衛星に対する第2の電波伝播遅延時間の
時間変化率を求める第1の演算手段と、前記第1、第2
の電波伝播遅延時間の時間変化率、前記ハンドオフ先の
周回衛星からの電波受信開始時からハンドオフする時点
までに要する時間、前記第1の電波伝播遅延時間及び第
2の電波伝播遅延時間に基づいてハンドオフするタイミ
ングを算出する第3の演算手段とを有することを特徴と
する。
【0015】請求項4に記載の発明によれば、複数の同
期している周回衛星を介して通信する移動局を有する衛
星移動通信システムの移動局において、前記移動局は、
周回衛星からの受信電波から得られるドップラー周波数
と電波伝播遅延時間の時間変化率との関係を示す特性を
予め記憶する記憶手段と、現在通信中の周回衛星から受
信した電波伝播遅延時間に関する情報から現在通信中の
周回衛星に対する第1の電波伝播遅延時間を求め、また
ハンドオフ先の周回衛星からの電波を受信した際に、前
記ハンドオフ先の周回衛星から受信した電波伝播遅延時
間に関する情報からハンドオフ先の周回衛星に対する該
ハンドオフ先の周回衛星からの電波を受信した時点にお
ける第2の電波伝播遅延時間を求める伝播遅延時間演算
手段と、前記現在通信中の周回衛星及びハンドオフ先の
周回衛星からの受信電波からそれぞれ、ドップラー周波
数を測定するドップラー周波数測定手段と、前記ドップ
ラー周波数測定手段により測定した前記両周回衛星から
の受信電波のドップラー周波数と、前記記憶手段から読
み出した前記特性とからそれぞれ、現在通信中の周回衛
星に対する第1の電波伝播遅延時間の時間変化率及びハ
ンドオフ先の周回衛星に対する第2の電波伝播遅延時間
の時間変化率を求める第1の演算手段と、前記第1、第
2の電波伝播遅延時間の時間変化率、前記ハンドオフ先
の周回衛星からの電波を受信した時からハンドオフする
時点までに要する時間、前記第1の電波伝播遅延時間及
び第2の電波伝播遅延時間に基づいてハンドオフするタ
イミングを算出する第3の演算手段とを有するので、通
信中の周回衛星及びハンドオフ先の周回衛星からの受信
電波のドップラー周波数に基づいて、ドップラー周波数
と電波伝播遅延時間の時間変化率との関係を利用して簡
単な演算を行うだけで、ハンドオフ先の周回衛星に対す
る通信タイミングを決定することができる。
【0016】また請求項5に記載の発明は、複数の同期
している周回衛星を介して通信する移動局を有する衛星
移動通信システムの移動局において、前記移動局は、周
回衛星からの受信電波から得られるドップラー周波数と
電波伝播遅延時間の時間変化率との関係を示す特性を予
め記憶する記憶手段と、ハンドオフ先の周回衛星からの
電波を受信した際に、前記現在通信中の周回衛星及びハ
ンドオフ先の周回衛星からの受信電波からそれぞれ、ド
ップラー周波数を測定するドップラー周波数測定手段
と、前記ドップラー周波数測定手段により測定した前記
両周回衛星の受信電波のドップラー周波数と、前記記憶
手段から読み出した特性とからそれぞれ、現在通信中の
周回衛星に対する第1の電波伝播遅延時間の時間変化率
及びハンドオフ先の周回衛星に対する第2の電波伝播遅
延時間の時間変化率を求める第1の演算手段と、これら
第1、第2の電波伝播遅延時間の時間変化率と前記ハン
ドオフ先の周回衛星からの電波を受信した時からハンド
オフする時点までに要する時間とから前記現在通信中の
周回衛星及びハンドオフ先の周回衛星についての電波伝
播遅延時間の変化量をそれぞれ求め、これらの電波伝播
遅延時間の変化量に基づいて前記ハンドオフ先の周回衛
星にハンドオフするタイミングを算出する第2の演算手
段とを有することを特徴とする衛星移動通信システムの
移動局の機能を実現するためのプログラムを記録したコ
ンピュータにより読み取り可能な記録媒体を要旨とす
る。
【0017】請求項5に記載の発明によれば、複数の同
期している周回衛星を介して通信する移動局を有する衛
星移動通信システムの移動局において、前記移動局は、
周回衛星からの受信電波から得られるドップラー周波数
と電波伝播遅延時間の時間変化率との関係を示す特性を
予め記憶する記憶手段と、ハンドオフ先の周回衛星から
の電波を受信した際に、前記現在通信中の周回衛星及び
ハンドオフ先の周回衛星からの受信電波からそれぞれ、
ドップラー周波数を測定するドップラー周波数測定手段
と、前記ドップラー周波数測定手段により測定した前記
両周回衛星の受信電波のドップラー周波数と、前記記憶
手段から読み出した特性とからそれぞれ、現在通信中の
周回衛星に対する第1の電波伝播遅延時間の時間変化率
及びハンドオフ先の周回衛星に対する第2の電波伝播遅
延時間の時間変化率を求める第1の演算手段と、これら
第1、第2の電波伝播遅延時間の時間変化率と前記ハン
ドオフ先の周回衛星からの電波を受信した時からハンド
オフする時点までに要する時間とから前記現在通信中の
周回衛星及びハンドオフ先の周回衛星についての電波伝
播遅延時間の変化量をそれぞれ求め、これらの電波伝播
遅延時間の変化量に基づいて前記ハンドオフ先の周回衛
星にハンドオフするタイミングを算出する第2の演算手
段とを有することを特徴とする衛星移動通信システムの
移動局の機能を実現するためのプログラムをコンピュー
タにより読み取り可能な記録媒体に記録するようにした
ので、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュ
ータシステムに読み込ませ、実行することにより通信中
の周回衛星及びハンドオフ先の周回衛星からの受信電波
のドップラー周波数に基づいて、ドップラー周波数と電
波伝播遅延時間の時間変化率との関係を利用して簡単な
演算を行うだけで、ハンドオフ先の周回衛星に対する通
信タイミングを決定することができる。
【0018】また請求項6に記載の発明は、複数の同期
している周回衛星を介して通信する移動局を有する衛星
移動通信システムの移動局において、前記移動局は、周
回衛星からの受信電波から得られるドップラー周波数と
電波伝播遅延時間の時間変化率との関係を示す特性を予
め記憶する記憶手段と、現在通信中の周回衛星から受信
した電波伝播遅延時間に関する情報から現在通信中の周
回衛星に対する第1の電波伝播遅延時間を求め、またハ
ンドオフ先の周回衛星からの電波を受信した際に、前記
ハンドオフ先の周回衛星から受信した電波伝播遅延時間
に関する情報からハンドオフ先の周回衛星に対する該ハ
ンドオフ先の周回衛星からの電波を受信した時点におけ
る第2の電波伝播遅延時間を求める伝播遅延時間演算手
段と、前記現在通信中の周回衛星及びハンドオフ先の周
回衛星からの受信電波からそれぞれ、ドップラー周波数
を測定するドップラー周波数測定手段と、前記ドップラ
ー周波数測定手段により測定した前記両周回衛星からの
受信電波のドップラー周波数と、前記記憶手段から読み
出した前記特性とからそれぞれ、現在通信中の周回衛星
に対する第1の電波伝播遅延時間の時間変化率及びハン
ドオフ先の周回衛星に対する第2の電波伝播遅延時間の
時間変化率を求める第1の演算手段と、前記第1、第2
の電波伝播遅延時間の時間変化率、前記ハンドオフ先の
周回衛星からの電波を受信した時からハンドオフする時
点までに要する時間、前記第1の電波伝播遅延時間及び
第2の電波伝播遅延時間に基づいてハンドオフするタイ
ミングを算出する第3の演算手段とを有することを特徴
とする衛星移動通信システムの移動局の機能を実現する
ためのプログラムを記録したコンピュータにより読み取
り可能な記録媒体を要旨とする。
【0019】請求項6に記載の発明によれば、複数の同
期している周回衛星を介して通信する移動局を有する衛
星移動通信システムの移動局において、前記移動局は、
周回衛星からの受信電波から得られるドップラー周波数
と電波伝播遅延時間の時間変化率との関係を示す特性を
予め記憶する記憶手段と、現在通信中の周回衛星から受
信した電波伝播遅延時間に関する情報から現在通信中の
周回衛星に対する第1の電波伝播遅延時間を求め、また
ハンドオフ先の周回衛星からの電波を受信した際に、前
記ハンドオフ先の周回衛星から受信した電波伝播遅延時
間に関する情報からハンドオフ先の周回衛星に対する該
ハンドオフ先の周回衛星からの電波を受信した時点にお
ける第2の電波伝播遅延時間を求める伝播遅延時間演算
手段と、前記現在通信中の周回衛星及びハンドオフ先の
周回衛星からの受信電波からそれぞれ、ドップラー周波
数を測定するドップラー周波数測定手段と、前記ドップ
ラー周波数測定手段により測定した前記両周回衛星から
の受信電波のドップラー周波数と、前記記憶手段から読
み出した前記特性とからそれぞれ、現在通信中の周回衛
星に対する第1の電波伝播遅延時間の時間変化率及びハ
ンドオフ先の周回衛星に対する第2の電波伝播遅延時間
の時間変化率を求める第1の演算手段と、前記第1、第
2の電波伝播遅延時間の時間変化率、前記ハンドオフ先
の周回衛星からの電波を受信した時からハンドオフする
時点までに要する時間、前記第1の電波伝播遅延時間及
び第2の電波伝播遅延時間に基づいてハンドオフするタ
イミングを算出する第3の演算手段とを有することを特
徴とする衛星移動通信システムの移動局の機能を実現す
るためのプログラムをコンピュータにより読み取り可能
な記録媒体に記録するようにしたので、この記録媒体に
記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込
ませ、実行することにより通信中の周回衛星及びハンド
オフ先の周回衛星からの受信電波のドップラー周波数に
基づいて、ドップラー周波数と電波伝播遅延時間の時間
変化率との関係を利用して簡単な演算を行うだけで、ハ
ンドオフ先の周回衛星に対する通信タイミングを決定す
ることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。図1に本発明が適用
される衛星移動通信システムの構成を示す。同図におい
て、衛星移動通信システムは、地表からの高度が700
〜1500kmの低高度軌道を周回する複数の同期して
いる周回衛星SV0、SV1、SV2、…と、地表上に
設置された関門交換局10と、衛星移動通信サービスを
受ける加入者端末としての移動局14とを有している。
関門交換局10は、周回衛星との間で無線チャネルの接
続制御に関連する移動局情報の管理、課金情報の管理
等、を行うと共に、公衆交換電話網12を介して接続さ
れる回線の管理を行う。尚、衛星移動通信のサービスを
受ける手順について本発明の要旨とは直接関係ないの
で、その詳細は省略する。
【0021】次に図1における移動局14の構成を図2
に示す。図2は移動局14のうち本発明に関連する部分
のみを示し、その他の構成は省略してある。同図におい
て、移動局14は、アンテナ1と、受信系と送信系とを
切り換える切換スイッチ2とを有している。切換スイッ
チ2は受信時には受信系側Rx側に、送信時にはTx側
に切り換えられるようになっている。受信系は、周回衛
星からの電波をアンテナ1を介して受信するマスター受
信部20Aと、ハンドオフするために同一衛星内のビー
ムやハンオフ先の周回衛星を探すための通信を行うスレ
ーブ受信部20Bとを有している。
【0022】マスター受信部20Aの出力端にはマスタ
ー受信部20Aで受信した電波からドップラー周波数を
測定するドップラー周波数測定部22Aと、マスター受
信部20Aで周回衛星から受信した情報(受信タイミン
グ検出部30Aからの情報)と送信タイミング設定部3
8で設定された送信タイミングから電波伝播遅延時間
(以下、単に伝播遅延時間と記す。)t1を演算するt
1演算部24Aとが設けられている。スレーブ受信部2
0Bの出力端にはスレーブ受信部20Bで受信した電波
からドップラー周波数を測定するドップラー周波数測定
部22Bと、スレーブ受信部20Bで周回衛星から受信
した情報(受信タイミング検出部30からの情報)と送
信タイミング設定部38で設定された送信タイミングか
ら伝播遅延時間を演算するt2演算部24Bとが設けら
れている。また受信系には伝播遅延時間t2と伝播遅延
時間t1との差SRt1を求める(t2−t1)演算部
26が設けられており、更にマスター受信部20Aの受
信タイミングを設定する受信タイミング設定部25が設
けられている。
【0023】更に受信系はスレーブ受信部20Bでハン
ドオフ先の周回衛星からの電波を受信した時点からの経
過時間を計測し、記憶するために受信タイミング検出部
30と、経過時間を計測するタイマ32と、タイマ32
により計測された経過時間を記憶する経過時間記憶部3
4とを有している。衛星情報記憶部28にはt1演算部
24A、t2演算部24B及び(t2−t1)演算部2
6により演算された伝播遅延時間t1、t2、伝播遅延
時間差SRt1が格納されると共に、ハンドオフのため
の演算を行うのに必要なデータ、例えば、使用している
無線周波数、周回衛星の受信電波から得られるドップラ
ー周波数と、伝播遅延時間の時間変化率であるDTOA
(Differential Time of Arrival)との関係を示す特
性(演算式)、各種定数などが予め格納されている。
【0024】一方、送信系は、送信タイミング設定部3
8と、送信部40とを有している。ハンドオフタイミン
グ演算部36は、ドップラー周波数測定部22A、22
Bの出力を取込み、経過時間記憶部34、衛星情報記憶
部28に格納されているデータを参照して後に詳述する
演算を行い、ハンドオフ先の周回衛星の通信タイミング
を算出し、送信タイミング設定部38にハンドオフ先の
周回衛星に対する送信タイミングを設定する。送信部4
0は、送信タイミング設定部38により設定された送信
タイミングでハンドオフ先の周回衛星に送信する。
【0025】図11に本実施の形態に係る衛星移動通信
システムで採用されている通信方式であるTDMA(Ti
me Division Multiple Access)方式における周回衛星
(SV)のフレーム構成と、周回衛星(SV)と移動局
(SU)との間におけるデータの送受信タイミングを示
す。同図に示すように周回衛星(SV)の1フレームは
ダウンリンク用の4チャネルのタイムスロットDL1〜
DL4と、アップリンク用の4チャネルのタイムスロッ
トUL1〜UL4とから構成されている。
【0026】周回衛星SV1からの信号の伝播遅延時間
Tdが零の場合には、移動局14は、周回衛星SV1か
らの電波を受信して、それを基準にしてシステムで決め
られているTDMA方式のタイミングに合わせて送信す
ればよい。しかし、周回衛星SV1からの伝播遅延があ
る場合には、時刻t1で周回衛星SV1から送信された
電波(データ)を、移動局14では伝播遅延時間Tdだ
け遅れて時刻t2で受信する。この時、時間Tdだけ遅
延していることを無視して、そのままTDMAのタイミ
ングに合わせて移動局14が送信すると、移動局14の
電波が周回衛星SV1に到達した時点で、フレーム構成
上、受信すべきタイミングから2Tdだけ遅延すること
になる。
【0027】したがって、伝播遅延時間がTdの場合に
は移動局14は、例えば、ダウンリンク用タイムスロッ
トDL1により周回衛星SV1の電波を時刻t2で受信
し、その受信タイミングを基準にしてアップリンク用タ
イムスロットUL1により送信を行う場合に、送信タイ
ミングを本来のTDMAで決められた送信タイミングt
4から2Tdだけ、早いタイミングt3で送信する必要
がある。このタイミング設定を送信タイミング設定部3
8により行う。
【0028】尚、衛星情報記憶部28は本発明の記憶手
段に、ドップラー周波数測定部22A,22Bは本発明
のドップラー周波数測定手段に、ハンドオフタイミング
演算部36は本発明の第1の演算手段、第2の演算手
段、第3の演算手段に、t1演算部24A、t2演算部
24Bは本発明の伝播遅延時間演算手段に、それぞれ相
当する。
【0029】ここで図2に示した移動局14の動作を説
明するに先立ち、周回衛星の移動時間とドップラー周波
数との関係、周回衛星の移動時間とDTOAの関係、ド
ップラー周波数とDTOAとの関係についてそれぞれ、
説明する。図10は移動局14(ここでは二つの移動局
をSUa,SUbの記号で示し、便宜上、移動局を総称
として場合によりSUで示す。)の所在地と周回衛星S
Vの担当エリアC0について示している。同図に示すよ
うに二つの移動局のうち移動局SUaは北緯0度、東経
0度に位置しているとする。周回衛星SVは、東経0度
の経度線上を南極から北極方向に移動している。図10
において、周回衛星SVが赤道に位置するときを0秒と
し、この赤道位置を基準として南極側をマイナス、北極
側をプラスとする。記号C0は周回衛星SVが経度0
度、緯度0度の時、周回衛星SVからの電波が到達する
範囲を示している。
【0030】周回衛星の移動時間とドップラー周波数と
の関係を図6に示す。同図において、aは図7における
移動局SUa、bは移動局SUbに相当している。ドッ
プラー周波数は、周回衛星SVと移動局SUとの相対速
度を通信に使用する無線周波数の波長で割ったものであ
る。周回衛星SVと移動局SUとの相対速度は周回衛星
SVと移動局SUとの距離D(t)を時間で微分したもの
である。したがって、ドップラー周波数は、それを使用
周波数fの波長λ(=c/f:cは光速)で割ったもの
であり、図6に示すように周回衛星が移動局SUに対し
て近づいてくる場合にドップラー周波数はプラスになる
から、次式が成立する。 ドップラー周波数=−D(t)'/λ=−D(t)'f/c (1) 図6はf=1.6GHzで計算したものである。
【0031】周回衛星SVの軌道真下に位置する移動局
SUaは、周回衛星SVの移動時間0秒のときドップラ
ー周波数が0kHz、周回衛星SVの移動時間が±30
0秒のときドップラー周波数が約±35kHzとなって
いる。他方、東経10度に位置している移動局SUb
は、周回衛星SVの移動時間が0秒のときドップラー周
波数が約−2kHz、周回衛星SVの移動時間が±30
0秒のときドップラー周波数が約±30kHzとなって
いる。
【0032】図7は周回衛星SVの移動時間とDTOA
との関係を示している。周回衛星との伝播遅延時間の時
間変換率DTOAは周回衛星SVと移動局SUとの距離
D(t)を光速cで割ったもの時間微分したものをである
から、次式が成立する。 DTOA=D(t)'/c (2) 式(2)から得られた結果を図7に示す。周回衛星SV
と移動局SUとの位置関係、条件は図6の場合と同様で
ある。
【0033】図7に示すように、周回衛星SVの軌道真
下に位置する移動局SUaは、周回衛星の移動時間が0
秒のときDTOAが0(μsec/sec)、周回衛星の移動
時間が±300秒のときDTOAが±22(μsec/se
c)となっている。他方、東経10度に位置している移
動局SUbは、周回衛星の移動時間が0秒のときDTO
Aが約2(μsec/sec)、周回衛星の移動時間が±30
0秒のときDTOAが約±20(μsec/sec)となって
いる。図6の周回衛星SVの移動時間とドップラー周波
数との説明図は、図7のDTOAの縦軸の符号を逆にし
たものと、同じ形をしている事が判る。
【0034】次に図8にドップラー周波数とDTOAと
の関係を示す。ドップラー周波数とDTOAとは比例関
係にあり、周回衛星からのドップラ周波数が判れば、ド
ップラー周波数を無線通信に使用している周波数で割る
ことにより、単位時間の伝播遅延時間の時間変化率DT
OAを得ることができる。すなわち、ドップラー周波数
は、 ドップラー周波数=−D(t)'/λ=−D(t)'f/c=−DTOA×f (3) であり、DTOAは既述したように DTOA=D(t)'/c (4) であるから、(3)、(4)から、ドップラー周波数を
Dopplerと書き換えると 、DTOA(μsec/sec)=−Doppler(kHz)/f(GHz) (5) となる。周回衛星SVと移動局SUとの交信に用いる無
線周波数fは、例えばイリジウムシステムの場合には
1.6GHz帯が用いられているので、(5)式は次の
ようになる。 DTOA(μsec/sec)=−0.625×Doppler(kHz) (6)
【0035】図9は周回衛星SVの移動時間とDTOA
の時間当たりの変化量との関係を示している。衛星が真
上を通過するような、DTOAの変化量が最も大きい所
でも、0.22μsec/sec/sec程度であり、10秒間の
DTOAの変化は2.2μsec/secである。衛星の受信
ウィンド±65μsecと比較しても、DTOAはほとん
ど変化しない事が判る。
【0036】次に図2に示した移動局14の動作を図3
に示すフローチャートを参照して説明する。図2におい
て、切換スイッチ2は受信系側(接点Rx)に切り換え
られ、移動局14はマスター受信部20Aにより現在周
衛星SV1通信中の状態にあるものとする。図3におい
て、スレーブ受信部20Bで、例えば、ハンドオフ先の
周回衛星SV2(図1)からの電波を受信すると(ステ
ップ50)、その受信タイミングが受信タイミング検出
部30により検出され、受信タイミング検出部30はタ
イマ32を起動する(ステップ51)。次いでt1演算
部24A、t2演算部24Bではそれぞれマスター受信
部20A,スレーブ受信部20Bで受信した周回衛星S
V1、SV2からの情報(受信タイミング検出部30
A、30からの情報)と送信タイミング設定部38で設
定された送信タイミングから伝播遅延時間t1(μse
c)、t2(μsec)を算出する(ステップ52)。
【0037】また(t2−t1)演算部26は、移動局
14と現在通信中の周回衛星SV1との伝播遅延時間t
1、ハンドオフ先の周回衛星SV2との伝播遅延時間t
2との遅延時間差SRt1(=t2−t1)を算出する
(ステップ53)。伝播遅延時間t1(μsec)、t2
(μsec)及び遅延時間差SRt1の各データは衛星情
報記憶部28に格納される。図4は移動局14と、現在
通信中の周回衛星SV1、ハンドオフ先の周回衛星SV
2との間における伝播遅延時間t1、t2、遅延時間差
SRt1との関係を示している。
【0038】次いでドップラー周波数測定部22Aによ
り現在、通信中の周回衛星SV1からの受信電波からド
ップラー周波数Df1(KHz)、ドップラー周波数測
定部22Bによりハンドオフ先の周回衛星SV2からの
受信電波からドップラー周波数SDf1(KHz)を測
定する(ステップ54)。ドップラー周波数Df1は、
まずマスター受信部20Aにおいて周回衛星SV1の電
波を受信する度に、その周波数fiを検出する。例え
ば、受信した電波の受信周波数をf1,f2とし、実際
の電波の周波数(基準周波数)をf0とする。ドップラ
ー周波数測定部22Aによりドップラー周波数Dfi
(iは自然数)の測定が行われる。すなわち、マスター
受信部20Aによる1回目の受信電波の受信周波数f1
からドップラー周波数Df1がDf1=f1−f0として
測定される。2回目以降も同様である。同様にしてドッ
プラー周波数測定部22Bによりドップラー周波数SD
f1が測定される。ドップラー周波数測定部22A、2
2Bは、測定したドップラー周波数Df1、SDf1を
ハンドオフタイミング演算部36に出力する。
【0039】次にこの時点、すなわちハンドオフ先の周
回衛星SV2からの電波を受信した時点から所定時間経
過後(Nフレーム経過後)に現在通信中の周回衛星SV
1から周回衛星SV2にハンドオフする場合における通
信タイミングをハンドオフタイミング演算部36により
演算する。ハンドオフタイミング演算部36は、まず、
所定時間経過後、例えば、本実施の形態に係る衛星移動
通信システムが採用している通信方式であるTDMA方
式におけるフレーム構成において、現在通信中の周回衛
星SV1との間の伝播遅延時間nt1、ハンドオフ先の
周回衛星SV2との伝播遅延時間nt2を算出する(ス
テップ55、56)。例えば、1フレームFL(sec)
である場合を考える。現在通信中の周回衛星SV1との
Nフレーム経過時点における伝播遅延時間nt1は、フ
レーム数Nが大きくない範囲(N≦100、伝播遅延時
間がイリジウムシステムでは10秒以内)で以下の近似
ができる。
【0040】 nt1≒t1+(Df1×(−0.625)×N×FL) (7) またハンドオフ先の周回衛星SV2との伝播遅延時間n
t2は、 nt2≒t1+SRt1+(SDf1×(−0.625)×N×FL) ≒t2 +(SDf1×(−0.625)×N×FL) (8) となる。次にハンドオフタイミング演算部36は、ハン
ドオフ先の周回衛星SV2の電波を受信開始時点からN
フレーム経過時点における現在通信中の周回衛星SV1
とハンドオフ先の周回衛星SV2との伝播遅延時間差Δ
T(=nt2−nt1)を算出する(ステップ57)。
すなわち、伝播遅延時間差ΔTは nt2−nt1≒t2−t1+(SDf1−Df1)×(−0.625)× N ×FL ≒SRt1+(SDf1−Df1)×(−0.625)× N× FL (9) となる。すなわち、ハンドオフ先の周回衛星SV2から
の電波を受信した時点からNフレーム後では(SDf1
−Df1)×(−0.625)× N×FLだけずれる
ことになる。
【0041】ここでハンドオフする条件が揃っていると
(ステップ58)、次いでハンドオフタイミング演算部
36は、経過時間記憶部34の記憶内容を参照し、タイ
マ32が起動されてからNフレーム経過するまでに要す
る時間、すなわち、ハンドオフ先の周回衛星SV2から
の電波を受信した時点からNフレーム経過するまでに要
する時間T0を計算し(ステップ59)、時間T0が経
過した時点でハンドオフ先の周回衛星SV2と通信する
ためのマスター受信部20Aにおける受信タイミングR
xTiming、送信部40における送信タイミングTxTimi
ngを算出する(ステップ60)。
【0042】マスター受信部20Aにおける受信タイミ
ングは、ハンドオフ先の周回衛星SV2からの電波を受
信するためには、現在通信している周回衛星SV1とハ
ンドオフ先の周回衛星SV2の伝播遅延時間差ΔTだ
け、ずらす必要がある。つまり、マスター受信部20A
における受信タイミングRxTimingの設定は、ΔTにし
てやればよいから、式(9)より RxTiming=SRt1+(SDf1−Df1)×(−0.625)× N×FL (10) となる。また送信部40における送信タイミングTxTi
mingは、ハンドオフ先の周回衛星SV2との伝播遅延時
間の2倍の値に相当するので、式(8)より TxTiming=2×nt2 =2×(t2 +SDf1×(−0.625)×N×FL) (11) となる。次いで、ステップ61でハンドオフ時の送受信
タイミングの設定が行われる。すなわち、送信タイミン
グ設定部38にステップ60で算出された送信タイミン
グTxTimingが設定され、受信タイミング設定部25に
ステップ60で算出された受信タイミングRxTimingが
設定され、周回衛星SV1から周回衛星SV2にハンド
オフされ(ステップ62)、通信が継続される。
【0043】またハンドオフ直前のハンドオフ前の周回
衛星SV1との伝播遅延時間nt1がt1演算部24A
により演算され、得られた場合には、送信タイミングT
xTimingを次のように設定することができる。すなわ
ち、式(7)に示したように、nt1≒t1+(Df1
×(−0.625)×FL)であるから、 t1≒nt1−(Df1×(−0.625)×N×FL) (12) となる。またt2=t1+SRt1であるから、式(1
2)を式(11)に代入すると、 TxTiming=2×(t2 +SDf1×(−0.625)×N×FL) =2×(t1+SRt1+SDf1×(−0.625)×N×FL) =2×(nt1−(Df1×(−0.625)×N×FL)+SRt 1+SDf1×(−0.625)×N×FL) =2×(nt1+SRt1+(SDf1−Df1)×(−0.625 )×N×FL) (13) となる。SRt1+(SDf1−Df1)×(−0.6
25)×N×FLは、式(10)で示したように受信タ
イミングRxTimingであるから、送信タイミングTxTi
mingは、予め計算してある受信タイミングRxTimingを
使用して、 TxTiming=2×(nt1+RxTiming) (14) として送信タイミングを設定し、ハンドオフすることも
可能である。
【0044】また複数の同期している周回衛星を介して
通信する移動局を有する衛星移動通信システムの移動局
において、前記移動局は、周回衛星からの受信電波から
得られるドップラー周波数と電波伝播遅延時間の時間変
化率との関係を示す特性を予め記憶する記憶手段と、ハ
ンドオフ先の周回衛星からの電波を受信した際に、前記
現在通信中の周回衛星及びハンドオフ先の周回衛星から
の受信電波からそれぞれ、ドップラー周波数を測定する
ドップラー周波数測定手段と、前記ドップラー周波数測
定手段により測定した前記両周回衛星の受信電波のドッ
プラー周波数と、前記記憶手段から読み出した特性とか
らそれぞれ、現在通信中の周回衛星に対する第1の電波
伝播遅延時間の時間変化率及びハンドオフ先の周回衛星
に対する第2の電波伝播遅延時間の時間変化率を求める
第1の演算手段と、これら第1、第2の電波伝播遅延時
間の時間変化率と前記ハンドオフ先の周回衛星からの電
波を受信した時からハンドオフする時点までに要する時
間とから前記現在通信中の周回衛星及びハンドオフ先の
周回衛星についての電波伝播遅延時間の変化量をそれぞ
れ求め、これらの電波伝播遅延時間の変化量に基づいて
前記ハンドオフ先の周回衛星にハンドオフするタイミン
グを算出する第2の演算手段とを有することを特徴とす
る衛星移動通信システムの移動局の機能を実現するため
のプログラムをコンピュータにより読み取り可能な記録
媒体に記録してこの記録媒体に記録されたプログラムを
コンピュータシステムに読み込ませ、実行することによ
り移動局の機能を実現するようにしてもよい。
【0045】また複数の同期している周回衛星を介して
通信する移動局を有する衛星移動通信システムの移動局
において、前記移動局は、周回衛星からの受信電波から
得られるドップラー周波数と電波伝播遅延時間の時間変
化率との関係を示す特性を予め記憶する記憶手段と、現
在通信中の周回衛星から受信した電波伝播遅延時間に関
する情報から現在通信中の周回衛星に対する第1の電波
伝播遅延時間を求め、またハンドオフ先の周回衛星から
の電波を受信した際に、前記ハンドオフ先の周回衛星か
ら受信した電波伝播遅延時間に関する情報からハンドオ
フ先の周回衛星に対する該ハンドオフ先の周回衛星から
の電波を受信した時点における第2の電波伝播遅延時間
を求める伝播遅延時間演算手段と、前記現在通信中の周
回衛星及びハンドオフ先の周回衛星からの受信電波から
それぞれ、ドップラー周波数を測定するドップラー周波
数測定手段と、前記ドップラー周波数測定手段により測
定した前記両周回衛星からの受信電波のドップラー周波
数と、前記記憶手段から読み出した前記特性とからそれ
ぞれ、現在通信中の周回衛星に対する第1の電波伝播遅
延時間の時間変化率及びハンドオフ先の周回衛星に対す
る第2の電波伝播遅延時間の時間変化率を求める第1の
演算手段と、前記第1、第2の電波伝播遅延時間の時間
変化率、前記ハンドオフ先の周回衛星からの電波受信開
始時からハンドオフする時点までに要する時間、前記第
1の電波伝播遅延時間及び第2の電波伝播遅延時間に基
づいてハンドオフするタイミングを算出する第3の演算
手段とを有することを特徴とする衛星移動通信システム
の移動局の機能を実現するためのプログラムをコンピュ
ータにより読み取り可能な記録媒体に記録して、この記
録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステム
に読み込ませ、実行することにより移動局の機能を実現
するようにしてもよい。
【0046】なお、ここでいう「コンピュータシステ
ム」とは、マイクロプロセッサ等による組み込みシステ
ムとして実現する場合や、OSや周辺機器等のハードウ
ェアとして実現する場合を含むものとする。また「コン
ピュータにより読み取り可能な記録媒体」とは、フロッ
ピーディスク、光磁気ディスク等の可搬媒体、コンピュ
ータシステムに内蔵されるROM、RAM、ハードディ
スク等の記憶装置のことをいう。
【0047】更に「コンピュータにより読み取り可能な
記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電
話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合
の通信線のように、短時間、動的にプログラムを保持す
るもの(伝送媒体ないしは伝送波)、その場合のサーバ
やクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発
性メモリのように、一定時間プログラムを保持している
ものも含むものとする。
【0048】また上記プログラムは、前述した機能の一
部を実現するためのものであっても良い。更に、前述し
た機能をコンピュータシステムに既に記録されているプ
ログラムとの組み合せで実現できるもの、所謂差分ファ
イル(差分プログラム)であってもよい。
【0049】以上に説明したように本実施の形態に係る
衛星移動通信システムによれば、複数の同期している周
回衛星を介して通信する移動局を有する衛星移動通信シ
ステムにおいて、前記移動局は、周回衛星からの受信電
波から得られるドップラー周波数と電波伝播遅延時間の
時間変化率との関係を示す特性を予め記憶しておき、ハ
ンドオフ先の周回衛星からの電波を受信した際に、前記
現在通信中の周回衛星及びハンドオフ先の周回衛星から
の受信電波からそれぞれ、ドップラー周波数を測定し、
前記両周回衛星の受信電波から測定したドップラー周波
数と、前記特性とからそれぞれ、現在通信中の周回衛星
に対する第1の電波伝播遅延時間の時間変化率及びハン
ドオフ先の周回衛星に対する第2の電波伝播遅延時間の
時間変化率を求め、これら第1、第2の電波伝播遅延時
間の時間変化率と前記ハンドオフ先の周回衛星からの電
波を受信した時からハンドオフする時点までに要する時
間とから前記現在通信中の周回衛星及びハンドオフ先の
周回衛星についての電波伝播遅延時間の変化量をそれぞ
れ求め、これらの電波伝播遅延時間の変化量に基づいて
前記ハンドオフ先の周回衛星にハンドオフするタイミン
グを算出するようにしたので、通信中の周回衛星及びハ
ンドオフ先の周回衛星からの受信電波のドップラー周波
数に基づいて、ドップラー周波数と電波伝播遅延時間の
時間変化率との関係を利用して簡単な演算を行うだけ
で、ハンドオフ先の周回衛星に対する通信タイミングを
決定することができる。
【0050】また本実施の形態に係る衛星移動通信シス
テムによれば、複数の同期している周回衛星を介して通
信する移動局を有する衛星移動通信システムにおいて、
前記移動局は、周回衛星からの受信電波から得られるド
ップラー周波数と電波伝播遅延時間の時間変化率との関
係を示す特性を予め記憶しておき、現在通信中の周回衛
星から受信した電波伝播遅延時間に関する情報から現在
通信中の周回衛星に対する第1の電波伝播遅延時間を求
め、またハンドオフ先の周回衛星からの電波を受信した
際に、前記ハンドオフ先の周回衛星から受信した電波伝
播遅延時間に関する情報からハンドオフ先の周回衛星に
対する該ハンドオフ先の周回衛星からの電波を受信した
時点における第2の電波伝播遅延時間を求め、かつ前記
現在通信中の周回衛星及びハンドオフ先の周回衛星から
の受信電波からそれぞれ、ドップラー周波数を測定し、
前記両衛星の受信電波から測定したドップラー周波数
と、前記特性とからそれぞれ、現在通信中の周回衛星に
対する第1の電波伝播遅延時間の時間変化率及びハンド
オフ先の周回衛星に対する第2の電波伝播遅延時間の時
間変化率を求め、これら第1、第2の電波伝播遅延時間
の時間変化率と、前記ハンドオフ先の周回衛星からの電
波を受信した時からハンドオフする時点までに要する時
間と、前記第1の電波伝播遅延時間及び第2の電波伝播
遅延時間に基づいてハンドオフするタイミングを算出す
るようにしたので、通信中の周回衛星及びハンドオフ先
の周回衛星からの受信電波のドップラー周波数に基づい
て、ドップラー周波数と電波伝播遅延時間の時間変化率
との関係を利用して簡単な演算を行うだけで、ハンドオ
フ先の周回衛星に対する通信タイミングを決定すること
ができる。
【0051】また本実施の形態に係る衛星移動通信シス
テムの移動局によれば、複数の同期している周回衛星を
介して通信する移動局を有する衛星移動通信システムの
移動局において、前記移動局は、周回衛星からの受信電
波から得られるドップラー周波数と電波伝播遅延時間の
時間変化率との関係を示す特性を予め記憶する記憶手段
と、ハンドオフ先の周回衛星からの電波を受信した際
に、前記現在通信中の周回衛星及びハンドオフ先の周回
衛星からの受信電波からそれぞれ、ドップラー周波数を
測定するドップラー周波数測定手段と、前記ドップラー
周波数測定手段により測定した前記両周回衛星の受信電
波のドップラー周波数と、前記記憶手段から読み出した
特性とからそれぞれ、現在通信中の周回衛星に対する第
1の電波伝播遅延時間の時間変化率及びハンドオフ先の
周回衛星に対する第2の電波伝播遅延時間の時間変化率
を求める第1の演算手段と、これら第1、第2の電波伝
播遅延時間の時間変化率と前記ハンドオフ先の周回衛星
からの電波を受信した時からハンドオフする時点までに
要する時間とから前記現在通信中の周回衛星及びハンド
オフ先の周回衛星についての電波伝播遅延時間の変化量
をそれぞれ求め、これらの電波伝播遅延時間の変化量に
基づいて前記ハンドオフ先の周回衛星にハンドオフする
タイミングを算出する第2の演算手段とを有するので、
通信中の周回衛星及びハンドオフ先の周回衛星からの受
信電波のドップラー周波数に基づいて、ドップラー周波
数と電波伝播遅延時間の時間変化率との関係を利用して
簡単な演算を行うだけで、ハンドオフ先の周回衛星に対
する通信タイミングを決定することができる。
【0052】また本実施の形態に係る衛星移動通信シス
テムの移動局によれば、複数の同期している周回衛星を
介して通信する移動局を有する衛星移動通信システムの
移動局において、前記移動局は、周回衛星からの受信電
波から得られるドップラー周波数と電波伝播遅延時間の
時間変化率との関係を示す特性を予め記憶する記憶手段
と、現在通信中の周回衛星から受信した電波伝播遅延時
間に関する情報から現在通信中の周回衛星に対する第1
の電波伝播遅延時間を求め、またハンドオフ先の周回衛
星からの電波を受信した際に、前記ハンドオフ先の周回
衛星から受信した電波伝播遅延時間に関する情報からハ
ンドオフ先の周回衛星に対する該ハンドオフ先の周回衛
星からの電波を受信した時点における第2の電波伝播遅
延時間を求める伝播遅延時間演算手段と、前記現在通信
中の周回衛星及びハンドオフ先の周回衛星からの受信電
波からそれぞれ、ドップラー周波数を測定するドップラ
ー周波数測定手段と、前記ドップラー周波数測定手段に
より測定した前記両周回衛星からの受信電波のドップラ
ー周波数と、前記記憶手段から読み出した前記特性とか
らそれぞれ、現在通信中の周回衛星に対する第1の電波
伝播遅延時間の時間変化率及びハンドオフ先の周回衛星
に対する第2の電波伝播遅延時間の時間変化率を求める
第1の演算手段と、前記第1、第2の電波伝播遅延時間
の時間変化率、前記ハンドオフ先の周回衛星からの電波
を受信した時からハンドオフする時点までに要する時
間、前記第1の電波伝播遅延時間及び第2の電波伝播遅
延時間に基づいてハンドオフするタイミングを算出する
第3の演算手段とを有するので、通信中の周回衛星及び
ハンドオフ先の周回衛星からの受信電波のドップラー周
波数に基づいて、ドップラー周波数と電波伝播遅延時間
の時間変化率との関係を利用して簡単な演算を行うだけ
で、ハンドオフ先の周回衛星に対する通信タイミングを
決定することができる。
【0053】また本実施の形態に係る記録媒体によれ
ば、複数の同期している周回衛星を介して通信する移動
局を有する衛星移動通信システムの移動局において、前
記移動局は、周回衛星からの受信電波から得られるドッ
プラー周波数と電波伝播遅延時間の時間変化率との関係
を示す特性を予め記憶する記憶手段と、ハンドオフ先の
周回衛星からの電波を受信した際に、前記現在通信中の
周回衛星及びハンドオフ先の周回衛星からの受信電波か
らそれぞれ、ドップラー周波数を測定するドップラー周
波数測定手段と、前記ドップラー周波数測定手段により
測定した前記両周回衛星の受信電波のドップラー周波数
と、前記記憶手段から読み出した特性とからそれぞれ、
現在通信中の周回衛星に対する第1の電波伝播遅延時間
の時間変化率及びハンドオフ先の周回衛星に対する第2
の電波伝播遅延時間の時間変化率を求める第1の演算手
段と、これら第1、第2の電波伝播遅延時間の時間変化
率と前記ハンドオフ先の周回衛星からの電波を受信した
時からハンドオフする時点までに要する時間とから前記
現在通信中の周回衛星及びハンドオフ先の周回衛星につ
いての電波伝播遅延時間の変化量をそれぞれ求め、これ
らの電波伝播遅延時間の変化量に基づいて前記ハンドオ
フ先の周回衛星にハンドオフするタイミングを算出する
第2の演算手段とを有することを特徴とする衛星移動通
信システムの移動局の機能を実現するためのプログラム
をコンピュータにより読み取り可能な記録媒体に記録す
るようにしたので、この記録媒体に記録されたプログラ
ムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行すること
により通信中の周回衛星及びハンドオフ先の周回衛星か
らの受信電波のドップラー周波数に基づいて、ドップラ
ー周波数と電波伝播遅延時間の時間変化率との関係を利
用して簡単な演算を行うだけで、ハンドオフ先の周回衛
星に対する通信タイミングを決定することができる。
【0054】また本実施の形態に係る記録媒体によれ
ば、複数の同期している周回衛星を介して通信する移動
局を有する衛星移動通信システムの移動局において、前
記移動局は、周回衛星からの受信電波から得られるドッ
プラー周波数と電波伝播遅延時間の時間変化率との関係
を示す特性を予め記憶する記憶手段と、現在通信中の周
回衛星から受信した電波伝播遅延時間に関する情報から
現在通信中の周回衛星に対する第1の電波伝播遅延時間
を求め、またハンドオフ先の周回衛星からの電波を受信
した際に、前記ハンドオフ先の周回衛星から受信した電
波伝播遅延時間に関する情報からハンドオフ先の周回衛
星に対する該ハンドオフ先の周回衛星からの電波を受信
した時点における第2の電波伝播遅延時間を求める伝播
遅延時間演算手段と、前記現在通信中の周回衛星及びハ
ンドオフ先の周回衛星からの受信電波からそれぞれ、ド
ップラー周波数を測定するドップラー周波数測定手段
と、前記ドップラー周波数測定手段により測定した前記
両周回衛星からの受信電波のドップラー周波数と、前記
記憶手段から読み出した前記特性とからそれぞれ、現在
通信中の周回衛星に対する第1の電波伝播遅延時間の時
間変化率及びハンドオフ先の周回衛星に対する第2の電
波伝播遅延時間の時間変化率を求める第1の演算手段
と、前記第1、第2の電波伝播遅延時間の時間変化率、
前記ハンドオフ先の周回衛星からの電波を受信した時か
らハンドオフする時点までに要する時間、前記第1の電
波伝播遅延時間及び第2の電波伝播遅延時間に基づいて
ハンドオフするタイミングを算出する第3の演算手段と
を有することを特徴とする衛星移動通信システムの移動
局の機能を実現するためのプログラムをコンピュータに
より読み取り可能な記録媒体に記録するようにしたの
で、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュー
タシステムに読み込ませ、実行することにより通信中の
周回衛星及びハンドオフ先の周回衛星からの受信電波の
ドップラー周波数に基づいて、ドップラー周波数と電波
伝播遅延時間の時間変化率との関係を利用して簡単な演
算を行うだけで、ハンドオフ先の周回衛星に対する通信
タイミングを決定することができる。
【0055】
【発明の効果】以上に説明したように請求項1に記載の
発明によれば、複数の同期している周回衛星を介して通
信する移動局を有する衛星移動通信システムにおいて、
前記移動局は、周回衛星からの受信電波から得られるド
ップラー周波数と電波伝播遅延時間の時間変化率との関
係を示す特性を予め記憶しておき、ハンドオフ先の周回
衛星からの電波を受信した際に、前記現在通信中の周回
衛星及びハンドオフ先の周回衛星からの受信電波からそ
れぞれ、ドップラー周波数を測定し、前記両周回衛星の
受信電波から測定したドップラー周波数と、前記特性と
からそれぞれ、現在通信中の周回衛星に対する第1の電
波伝播遅延時間の時間変化率及びハンドオフ先の周回衛
星に対する第2の電波伝播遅延時間の時間変化率を求
め、これら第1、第2の電波伝播遅延時間の時間変化率
と前記ハンドオフ先の周回衛星からの電波を受信した時
からハンドオフする時点までに要する時間とから前記現
在通信中の周回衛星及びハンドオフ先の周回衛星につい
ての電波伝播遅延時間の変化量をそれぞれ求め、これら
の電波伝播遅延時間の変化量に基づいて前記ハンドオフ
先の周回衛星にハンドオフするタイミングを算出するよ
うにしたので、通信中の周回衛星及びハンドオフ先の周
回衛星からの受信電波のドップラー周波数に基づいて、
ドップラー周波数と電波伝播遅延時間の時間変化率との
関係を利用して簡単な演算を行うだけで、ハンドオフ先
の周回衛星に対する通信タイミングを決定することがで
きる。
【0056】請求項2に記載の発明によれば、複数の同
期している周回衛星を介して通信する移動局を有する衛
星移動通信システムにおいて、前記移動局は、周回衛星
からの受信電波から得られるドップラー周波数と電波伝
播遅延時間の時間変化率との関係を示す特性を予め記憶
しておき、現在通信中の周回衛星から受信した電波伝播
遅延時間に関する情報から現在通信中の周回衛星に対す
る第1の電波伝播遅延時間を求め、またハンドオフ先の
周回衛星からの電波を受信した際に、前記ハンドオフ先
の周回衛星から受信した電波伝播遅延時間に関する情報
からハンドオフ先の周回衛星に対する該ハンドオフ先の
周回衛星からの電波を受信した時点における第2の電波
伝播遅延時間を求め、かつ前記現在通信中の周回衛星及
びハンドオフ先の周回衛星からの受信電波からそれぞ
れ、ドップラー周波数を測定し、前記両衛星の受信電波
から測定したドップラー周波数と、前記特性とからそれ
ぞれ、現在通信中の周回衛星に対する第1の電波伝播遅
延時間の時間変化率及びハンドオフ先の周回衛星に対す
る第2の電波伝播遅延時間の時間変化率を求め、これら
第1、第2の電波伝播遅延時間の時間変化率と、前記ハ
ンドオフ先の周回衛星からの電波を受信した時からハン
ドオフする時点までに要する時間と、前記第1の電波伝
播遅延時間及び第2の電波伝播遅延時間に基づいてハン
ドオフするタイミングを算出するようにしたので、通信
中の周回衛星及びハンドオフ先の周回衛星からの受信電
波のドップラー周波数に基づいて、ドップラー周波数と
電波伝播遅延時間の時間変化率との関係を利用して簡単
な演算を行うだけで、ハンドオフ先の周回衛星に対する
通信タイミングを決定することができる。
【0057】請求項3に記載の発明によれば、複数の同
期している周回衛星を介して通信する移動局を有する衛
星移動通信システムの移動局において、前記移動局は、
周回衛星からの受信電波から得られるドップラー周波数
と電波伝播遅延時間の時間変化率との関係を示す特性を
予め記憶する記憶手段と、ハンドオフ先の周回衛星から
の電波を受信した際に、前記現在通信中の周回衛星及び
ハンドオフ先の周回衛星からの受信電波からそれぞれ、
ドップラー周波数を測定するドップラー周波数測定手段
と、前記ドップラー周波数測定手段により測定した前記
両周回衛星の受信電波のドップラー周波数と、前記記憶
手段から読み出した特性とからそれぞれ、現在通信中の
周回衛星に対する第1の電波伝播遅延時間の時間変化率
及びハンドオフ先の周回衛星に対する第2の電波伝播遅
延時間の時間変化率を求める第1の演算手段と、これら
第1、第2の電波伝播遅延時間の時間変化率と前記ハン
ドオフ先の周回衛星からの電波を受信した時からハンド
オフする時点までに要する時間とから前記現在通信中の
周回衛星及びハンドオフ先の周回衛星についての電波伝
播遅延時間の変化量をそれぞれ求め、これらの電波伝播
遅延時間の変化量に基づいて前記ハンドオフ先の周回衛
星にハンドオフするタイミングを算出する第2の演算手
段とを有するので、通信中の周回衛星及びハンドオフ先
の周回衛星からの受信電波のドップラー周波数に基づい
て、ドップラー周波数と電波伝播遅延時間の時間変化率
との関係を利用して簡単な演算を行うだけで、ハンドオ
フ先の周回衛星に対する通信タイミングを決定すること
ができる。
【0058】請求項4に記載の発明によれば、複数の同
期している周回衛星を介して通信する移動局を有する衛
星移動通信システムの移動局において、前記移動局は、
周回衛星からの受信電波から得られるドップラー周波数
と電波伝播遅延時間の時間変化率との関係を示す特性を
予め記憶する記憶手段と、現在通信中の周回衛星から受
信した電波伝播遅延時間に関する情報から現在通信中の
周回衛星に対する第1の電波伝播遅延時間を求め、また
ハンドオフ先の周回衛星からの電波を受信した際に、前
記ハンドオフ先の周回衛星から受信した電波伝播遅延時
間に関する情報からハンドオフ先の周回衛星に対する該
ハンドオフ先の周回衛星からの電波を受信した時点にお
ける第2の電波伝播遅延時間を求める伝播遅延時間演算
手段と、前記現在通信中の周回衛星及びハンドオフ先の
周回衛星からの受信電波からそれぞれ、ドップラー周波
数を測定するドップラー周波数測定手段と、前記ドップ
ラー周波数測定手段により測定した前記両周回衛星から
の受信電波のドップラー周波数と、前記記憶手段から読
み出した前記特性とからそれぞれ、現在通信中の周回衛
星に対する第1の電波伝播遅延時間の時間変化率及びハ
ンドオフ先の周回衛星に対する第2の電波伝播遅延時間
の時間変化率を求める第1の演算手段と、前記第1、第
2の電波伝播遅延時間の時間変化率、前記ハンドオフ先
の周回衛星からの電波を受信した時からハンドオフする
時点までに要する時間、前記第1の電波伝播遅延時間及
び第2の電波伝播遅延時間に基づいてハンドオフするタ
イミングを算出する第3の演算手段とを有するので、通
信中の周回衛星及びハンドオフ先の周回衛星からの受信
電波のドップラー周波数に基づいて、ドップラー周波数
と電波伝播遅延時間の時間変化率との関係を利用して簡
単な演算を行うだけで、ハンドオフ先の周回衛星に対す
る通信タイミングを決定することができる。
【0059】請求項5に記載の発明によれば、複数の同
期している周回衛星を介して通信する移動局を有する衛
星移動通信システムの移動局において、前記移動局は、
周回衛星からの受信電波から得られるドップラー周波数
と電波伝播遅延時間の時間変化率との関係を示す特性を
予め記憶する記憶手段と、ハンドオフ先の周回衛星から
の電波を受信した際に、前記現在通信中の周回衛星及び
ハンドオフ先の周回衛星からの受信電波からそれぞれ、
ドップラー周波数を測定するドップラー周波数測定手段
と、前記ドップラー周波数測定手段により測定した前記
両周回衛星の受信電波のドップラー周波数と、前記記憶
手段から読み出した特性とからそれぞれ、現在通信中の
周回衛星に対する第1の電波伝播遅延時間の時間変化率
及びハンドオフ先の周回衛星に対する第2の電波伝播遅
延時間の時間変化率を求める第1の演算手段と、これら
第1、第2の電波伝播遅延時間の時間変化率と前記ハン
ドオフ先の周回衛星からの電波を受信した時からハンド
オフする時点までに要する時間とから前記現在通信中の
周回衛星及びハンドオフ先の周回衛星についての電波伝
播遅延時間の変化量をそれぞれ求め、これらの電波伝播
遅延時間の変化量に基づいて前記ハンドオフ先の周回衛
星にハンドオフするタイミングを算出する第2の演算手
段とを有することを特徴とする衛星移動通信システムの
移動局の機能を実現するためのプログラムをコンピュー
タにより読み取り可能な記録媒体に記録するようにした
ので、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュ
ータシステムに読み込ませ、実行することにより通信中
の周回衛星及びハンドオフ先の周回衛星からの受信電波
のドップラー周波数に基づいて、ドップラー周波数と電
波伝播遅延時間の時間変化率との関係を利用して簡単な
演算を行うだけで、ハンドオフ先の周回衛星に対する通
信タイミングを決定することができる。
【0060】請求項6に記載の発明によれば、複数の同
期している周回衛星を介して通信する移動局を有する衛
星移動通信システムの移動局において、前記移動局は、
周回衛星からの受信電波から得られるドップラー周波数
と電波伝播遅延時間の時間変化率との関係を示す特性を
予め記憶する記憶手段と、現在通信中の周回衛星から受
信した電波伝播遅延時間に関する情報から現在通信中の
周回衛星に対する第1の電波伝播遅延時間を求め、また
ハンドオフ先の周回衛星からの電波を受信した際に、前
記ハンドオフ先の周回衛星から受信した電波伝播遅延時
間に関する情報からハンドオフ先の周回衛星に対する該
ハンドオフ先の周回衛星からの電波を受信した時点にお
ける第2の電波伝播遅延時間を求める伝播遅延時間演算
手段と、前記現在通信中の周回衛星及びハンドオフ先の
周回衛星からの受信電波からそれぞれ、ドップラー周波
数を測定するドップラー周波数測定手段と、前記ドップ
ラー周波数測定手段により測定した前記両周回衛星から
の受信電波のドップラー周波数と、前記記憶手段から読
み出した前記特性とからそれぞれ、現在通信中の周回衛
星に対する第1の電波伝播遅延時間の時間変化率及びハ
ンドオフ先の周回衛星に対する第2の電波伝播遅延時間
の時間変化率を求める第1の演算手段と、前記第1、第
2の電波伝播遅延時間の時間変化率、前記ハンドオフ先
の周回衛星からの電波を受信した時からハンドオフする
時点までに要する時間、前記第1の電波伝播遅延時間及
び第2の電波伝播遅延時間に基づいてハンドオフするタ
イミングを算出する第3の演算手段とを有することを特
徴とする衛星移動通信システムの移動局の機能を実現す
るためのプログラムをコンピュータにより読み取り可能
な記録媒体に記録するようにしたので、この記録媒体に
記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込
ませ、実行することにより通信中の周回衛星及びハンド
オフ先の周回衛星からの受信電波のドップラー周波数に
基づいて、ドップラー周波数と電波伝播遅延時間の時間
変化率との関係を利用して簡単な演算を行うだけで、ハ
ンドオフ先の周回衛星に対する通信タイミングを決定す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される衛星移動通信システムの構
成を示す構成図。
【図2】図1における移動局の要部の構成を示すブロッ
ク図。
【図3】図1における移動局の動作を示すフローチャー
ト。
【図4】移動局と現在通信中の周回衛星及びハンドオフ
先の周回衛星との伝播遅延時間の相異について示す説明
図。
【図5】本発明が適用される衛星移動通信システムにお
ける周回衛星の配置状態を示す説明図。
【図6】周回衛星の移動時間とドップラー周波数との関
係を示す特性図。
【図7】周回衛星の移動時間とDTOAとの関係を示す
特性図。
【図8】ドップラー周波数とDTOAとの関係を示す特
性図。
【図9】周回衛星の移動時間とDTOAの時間変化率と
の関係を示す特性図。
【図10】周回衛星と移動局との位置関係を示す説明
図。
【図11】本実施の形態に係る衛星移動通信システムで
採用されている通信方式であるTDMA方式における周
回衛星のフレーム構成と、周回衛星と移動局との間にお
けるデータの送受信タイミングを示す説明図。
【符号の説明】
10 関門交換局 12 公衆交換電話網 14 移動局 20A マスター受信部 20B スレーブ受信部 22A,22B ドップラー周波数測定部 24A t1演算部 24B t2演算部 25 受信タイミング設定部 26 (t2−t1)演算部 28 衛星情報記憶部 30、30A 受信タイミング検出部 32 タイマ 34 経過時間記憶部 36 ハンドオフタイミング演算部 38 送信タイミング設定部 40 送信部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の同期している周回衛星を介して通
    信する移動局を有する衛星移動通信システムにおいて、 前記移動局は、 周回衛星からの受信電波から得られるドップラー周波数
    と電波伝播遅延時間の時間変化率との関係を示す特性を
    予め記憶しておき、ハンドオフ先の周回衛星からの電波
    を受信した際に、前記現在通信中の周回衛星及びハンド
    オフ先の周回衛星からの受信電波からそれぞれ、ドップ
    ラー周波数を測定し、前記両周回衛星の受信電波から測
    定したドップラー周波数と、前記特性とからそれぞれ、
    現在通信中の周回衛星に対する第1の電波伝播遅延時間
    の時間変化率及びハンドオフ先の周回衛星に対する第2
    の電波伝播遅延時間の時間変化率を求め、これら第1、
    第2の電波伝播遅延時間の時間変化率と前記ハンドオフ
    先の周回衛星からの電波を受信した時からハンドオフす
    る時点までに要する時間とから前記現在通信中の周回衛
    星及びハンドオフ先の周回衛星についての電波伝播遅延
    時間の変化量をそれぞれ求め、これらの電波伝播遅延時
    間の変化量に基づいて前記ハンドオフ先の周回衛星にハ
    ンドオフするタイミングを算出することを特徴とする衛
    星移動通信システム。
  2. 【請求項2】 複数の同期している周回衛星を介して通
    信する移動局を有する衛星移動通信システムにおいて、 前記移動局は、 周回衛星からの受信電波から得られるドップラー周波数
    と電波伝播遅延時間の時間変化率との関係を示す特性を
    予め記憶しておき、現在通信中の周回衛星から受信した
    電波伝播遅延時間に関する情報から現在通信中の周回衛
    星に対する第1の電波伝播遅延時間を求め、またハンド
    オフ先の周回衛星からの電波を受信した際に、前記ハン
    ドオフ先の周回衛星から受信した電波伝播遅延時間に関
    する情報からハンドオフ先の周回衛星に対する該ハンド
    オフ先の周回衛星からの電波を受信した時点における第
    2の電波伝播遅延時間を求め、かつ前記現在通信中の周
    回衛星及びハンドオフ先の周回衛星からの受信電波から
    それぞれ、ドップラー周波数を測定し、 前記両衛星の受信電波から測定したドップラー周波数
    と、前記特性とからそれぞれ、現在通信中の周回衛星に
    対する第1の電波伝播遅延時間の時間変化率及びハンド
    オフ先の周回衛星に対する第2の電波伝播遅延時間の時
    間変化率を求め、これら第1、第2の電波伝播遅延時間
    の時間変化率と、前記ハンドオフ先の周回衛星からの電
    波受信開始時からハンドオフする時点までに要する時間
    と、前記第1の電波伝播遅延時間及び第2の電波伝播遅
    延時間に基づいてハンドオフするタイミングを算出する
    ことを特徴とする衛星移動通信システム。
  3. 【請求項3】 複数の同期している周回衛星を介して通
    信する移動局を有する衛星移動通信システムの移動局に
    おいて、 前記移動局は、 周回衛星からの受信電波から得られるドップラー周波数
    と電波伝播遅延時間の時間変化率との関係を示す特性を
    予め記憶する記憶手段と、 ハンドオフ先の周回衛星からの電波を受信した際に、前
    記現在通信中の周回衛星及びハンドオフ先の周回衛星か
    らの受信電波からそれぞれ、ドップラー周波数を測定す
    るドップラー周波数測定手段と、 前記ドップラー周波数測定手段により測定した前記両周
    回衛星の受信電波のドップラー周波数と、前記記憶手段
    から読み出した特性とからそれぞれ、現在通信中の周回
    衛星に対する第1の電波伝播遅延時間の時間変化率及び
    ハンドオフ先の周回衛星に対する第2の電波伝播遅延時
    間の時間変化率を求める第1の演算手段と、 これら第1、第2の電波伝播遅延時間の時間変化率と前
    記ハンドオフ先の周回衛星からの電波を受信した時から
    ハンドオフする時点までに要する時間とから前記現在通
    信中の周回衛星及びハンドオフ先の周回衛星についての
    電波伝播遅延時間の変化量をそれぞれ求め、これらの電
    波伝播遅延時間の変化量に基づいて前記ハンドオフ先の
    周回衛星にハンドオフするタイミングを算出する第2の
    演算手段と、 を有することを特徴とする衛星移動通信システムの移動
    局。
  4. 【請求項4】 複数の同期している周回衛星を介して通
    信する移動局を有する衛星移動通信システムの移動局に
    おいて、 前記移動局は、 周回衛星からの受信電波から得られるドップラー周波数
    と電波伝播遅延時間の時間変化率との関係を示す特性を
    予め記憶する記憶手段と、 現在通信中の周回衛星から受信した電波伝播遅延時間に
    関する情報から現在通信中の周回衛星に対する第1の電
    波伝播遅延時間を求め、またハンドオフ先の周回衛星か
    らの電波を受信した際に、前記ハンドオフ先の周回衛星
    から受信した電波伝播遅延時間に関する情報からハンド
    オフ先の周回衛星に対する該ハンドオフ先の周回衛星か
    らの電波を受信した時点における第2の電波伝播遅延時
    間を求める伝播遅延時間演算手段と、 前記現在通信中の周回衛星及びハンドオフ先の周回衛星
    からの受信電波からそれぞれ、ドップラー周波数を測定
    するドップラー周波数測定手段と、 前記ドップラー周波数測定手段により測定した前記両周
    回衛星からの受信電波のドップラー周波数と、前記記憶
    手段から読み出した前記特性とからそれぞれ、現在通信
    中の周回衛星に対する第1の電波伝播遅延時間の時間変
    化率及びハンドオフ先の周回衛星に対する第2の電波伝
    播遅延時間の時間変化率を求める第1の演算手段と、 前記第1、第2の電波伝播遅延時間の時間変化率、前記
    ハンドオフ先の周回衛星からの電波を受信した時からハ
    ンドオフする時点までに要する時間、前記第1の電波伝
    播遅延時間及び第2の電波伝播遅延時間に基づいてハン
    ドオフするタイミングを算出する第3の演算手段と、 を有することを特徴とする衛星移動通信システムの移動
    局。
  5. 【請求項5】 複数の同期している周回衛星を介して通
    信する移動局を有する衛星移動通信システムの移動局に
    おいて、 前記移動局は、 周回衛星からの受信電波から得られるドップラー周波数
    と電波伝播遅延時間の時間変化率との関係を示す特性を
    予め記憶する記憶手段と、 ハンドオフ先の周回衛星からの電波を受信した際に、前
    記現在通信中の周回衛星及びハンドオフ先の周回衛星か
    らの受信電波からそれぞれ、ドップラー周波数を測定す
    るドップラー周波数測定手段と、 前記ドップラー周波数測定手段により測定した前記両周
    回衛星の受信電波のドップラー周波数と、前記記憶手段
    から読み出した特性とからそれぞれ、現在通信中の周回
    衛星に対する第1の電波伝播遅延時間の時間変化率及び
    ハンドオフ先の周回衛星に対する第2の電波伝播遅延時
    間の時間変化率を求める第1の演算手段と、 これら第1、第2の電波伝播遅延時間の時間変化率と前
    記ハンドオフ先の周回衛星からの電波を受信した時から
    ハンドオフする時点までに要する時間とから前記現在通
    信中の周回衛星及びハンドオフ先の周回衛星についての
    電波伝播遅延時間の変化量をそれぞれ求め、これらの電
    波伝播遅延時間の変化量に基づいて前記ハンドオフ先の
    周回衛星にハンドオフするタイミングを算出する第2の
    演算手段と、 を有することを特徴とする衛星移動通信システムの移動
    局の機能を実現するためのプログラムを記録したコンピ
    ュータにより読み取り可能な記録媒体。
  6. 【請求項6】 複数の同期している周回衛星を介して通
    信する移動局を有する衛星移動通信システムの移動局に
    おいて、 前記移動局は、 周回衛星からの受信電波から得られるドップラー周波数
    と電波伝播遅延時間の時間変化率との関係を示す特性を
    予め記憶する記憶手段と、 現在通信中の周回衛星から受信した電波伝播遅延時間に
    関する情報から現在通信中の周回衛星に対する第1の電
    波伝播遅延時間を求め、またハンドオフ先の周回衛星か
    らの電波を受信した際に、前記ハンドオフ先の周回衛星
    から受信した電波伝播遅延時間に関する情報からハンド
    オフ先の周回衛星に対する該ハンドオフ先の周回衛星か
    らの電波を受信した時点における第2の電波伝播遅延時
    間を求める伝播遅延時間演算手段と、 前記現在通信中の周回衛星及びハンドオフ先の周回衛星
    からの受信電波からそれぞれ、ドップラー周波数を測定
    するドップラー周波数測定手段と、 前記ドップラー周波数測定手段により測定した前記両周
    回衛星からの受信電波のドップラー周波数と、前記記憶
    手段から読み出した前記特性とからそれぞれ、 現在通信中の周回衛星に対する第1の電波伝播遅延時間
    の時間変化率及びハンドオフ先の周回衛星に対する第2
    の電波伝播遅延時間の時間変化率を求める第1の演算手
    段と、 前記第1、第2の電波伝播遅延時間の時間変化率、前記
    ハンドオフ先の周回衛星からの電波を受信した時からハ
    ンドオフする時点までに要する時間、前記第1の電波伝
    播遅延時間及び第2の電波伝播遅延時間に基づいてハン
    ドオフするタイミングを算出する第3の演算手段と、 を有することを特徴とする衛星移動通信システムの移動
    局の機能を実現するためのプログラムを記録したコンピ
    ュータにより読み取り可能な記録媒体。
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