JP2001057440A - 波長選択受光素子 - Google Patents

波長選択受光素子

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JP2001057440A
JP2001057440A JP2000212361A JP2000212361A JP2001057440A JP 2001057440 A JP2001057440 A JP 2001057440A JP 2000212361 A JP2000212361 A JP 2000212361A JP 2000212361 A JP2000212361 A JP 2000212361A JP 2001057440 A JP2001057440 A JP 2001057440A
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resonator
light receiving
light
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Kenichi Matsuda
賢一 松田
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基準光の波長に対する相対波長を制御するこ
とで、送信側と受信側の波長を一致させる波長多重伝送
装置に用いられる波長選択受光素子を提供する。 【解決手段】 半導体基板401上に下部反射器40
2、共振器403および上部反射器404が積層され、
さらにその上に島状の受光素子405が積層されてい
る。ここで、下部反射器402、共振器403および上
部反射器404は垂直共振器フィルタを構成している。
受光素子405は上部電極406と中間電極407で駆
動されるのに対し、中間電極407と下部電極408の
間に電圧を印加すれば、共振器の屈折率が変化する。こ
の結果、全受光素子405に対応する垂直共振器フィル
タの共振波長が一斉に変化することになり、受光素子4
05の選択波長間隔を一定に保持したままで絶対波長を
変化させることが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、波長多重によって
伝送容量を増大し、あるいはマルチアクセスを可能にす
る光ファイバ通信および光インターコネクションに適用
される波長選択受光素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光ファイバ通信において、波長多重を用
いることで双方向伝送を可能にしたり、伝送容量の増大
を図ることは広く知られた技術である。さらに、最近で
は波長間隔を高密度にした多重化による波長分割マルチ
アクセス技術が開発されつつある。これは例えば C.A.
Brackett "Dense wavelength division multiplexing n
etworks: principles and applications," アイイーイ
ーイー・ジャーナル・オン・セレクティッド・エリアズ
・イン・コミュニケーションズ (IEEE Journal on Sele
cted Areas in Communications) 8巻、948頁(19
90年)に述べられているが、波長多重によってネット
ワークに接続された任意の端末間の同時通信を実現する
ものである。図6(A)に示す波長ルーティングネットワ
ークでは送信側に波長可変レーザ601を用い、信号光
の波長によって接続経路が切り替わるように波長選択素
子602が配置される。そして、入力ポート603の位
置と信号光の波長によって出力ポート604が決定され
る。従って、レーザの波長を変化させることで、入力側
で出力先のアドレスを決定できる。一方、図6(B)の放
送−選択ネットワークでは、送信側はそれぞれ異なる発
振波長を有する固定波長レーザ605である。そして、
放送型のスターネットワーク606で信号光を分配し、
波長選択受信器607で必要な信号のみを受信する。
【0003】上記の放送−選択ネットワークは送信側が
発振波長固定のレーザであることから、実験システムを
構築することは比較的容易である。しかし、波長ルーテ
ィングネットワークでは波長可変レーザが必要とされ、
その性能上の限界から実験システムの構築すら容易では
ない。そこで、光源として波長可変レーザを用いるので
はなく、異なる波長で発振するレーザを集積した多波長
面発光レーザアレイを光源とするという提案もなされて
いる。これは例えば A.E. Willner他 "2-D WDMoptical
interconnections using multiple-wavelength VCSEL's
for simultaneous and reconfigurable communication
among many planes," アイイーイーイー・フォトニク
ス・テクノロジ・レターズ (IEEE Photonics Technolog
y Letters) 5巻、838頁(1993年)に述べられ
ている。ここで用いられる多波長レーザアレイは、Chan
g-Hasnain 米国特許 5,029,176(1991年7月2日登録)
に示されており、アレイ中に含まれる面発光レーザの発
振波長がそれぞれ異なるというものである。面発光レー
ザの発振波長は垂直共振器の共振波長によって決まり、
共振波長は共振器長によって決まるので、面発光レーザ
を構成する各層の層厚を面内方向に傾斜させることによ
って発振波長の異なるレーザを同時に形成することがで
きる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の波長多重ネ
ットワークには、絶対波長の制御という課題がある。す
なわち、波長0.8μm、1.3μm、1.55μmの
3波を多重するようなシステムでは波長の識別は容易で
あるが、例えば1.25μmから1.35μmの間で1
00波を多重するシステムを考えると波長間隔は1nm
となり、この精度で送信側の発振波長および受信側の選
択波長を制御する必要がある。これは、波長ルーティン
グネットワークおよび放送−選択ネットワークに共通の
課題である。レーザの発振波長が固定でよい放送−選択
ネットワークであっても、絶対波長をnm以下の精度で
安定化することは容易ではない。さらに、端末ごとに1
nm間隔の異なった波長で発振するレーザが必要とされ
るが、これも現状の技術では多数のレーザの中から発振
波長が適当なものを選別するしか方法がない。これが、
「実験」システムを構築することは比較的容易であると
述べた理由であり、現状の技術では実用的なシステムを
構築するのは困難である。
【0005】一方、波長ルーティングネットワークで
は、波長可変レーザを用いるので絶対波長によってレー
ザを選別する必要はない。しかし、発振波長を所望の絶
対波長に設定することはやはり困難である。これは、波
長可変レーザの代りに多波長面発光レーザアレイを用い
たとしても同じである。アレイ中の面発光レーザの相対
波長間隔は保持されるが、絶対波長は周囲温度や動作電
流によって変化する。発振波長の絶対値が波長間隔以上
シフトすると、波長ルーティングが正しく行われなくな
り、信号光が送信したい相手先の端末で受信されないこ
とになる。また、受信側で波長選択するシステムにおい
ては、以上述べてきたことが受信側の選択波長の精度に
そのまま当てはまることになる。光学測定用の分光器を
用いれば、nmオーダーの絶対波長を分離することは可
能であるが、機械的に安定でコンパクトなシステムを構
成することはできない。
【0006】そこで本発明では、特に送信側と受信側の
波長を一致させる波長多重伝送装置に用いられる波長選
択受光素子を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の波長選択受光素子は、半導体基板と、前記半
導体基板上に形成された下部反射器と、前記下部反射器
上に形成された共振器と、前記共振器上に形成された上
部反射器と、前記上部反射器上に島状に形成された複数
の受光素子とを有し、前記下部反射器、前記共振器およ
び前記上部反射器によって垂直共振器フィルタが構成さ
れ、前記共振器の層厚が前記半導体基板の面内方向に傾
斜してなるものである。
【0008】この波長選択受光素子は、半導体基板上に
順次形成された下部反射器、共振器、上部反射器、およ
び上部反射器上に島状に形成された複数の受光素子を有
しており、下部反射器、共振器および上部反射器によっ
て垂直共振器フィルタが構成される。この垂直共振器フ
ィルタは、面発光レーザと類似の構造であるが、共振器
中に活性層は含まれておらず、パッシブなファブリ−ペ
ロ共振器として機能する。この垂直共振器フィルタによ
って波長選択を行い、これを透過する波長の信号光のみ
が受光素子によって受信される。
【0009】そして、共振器の層厚を傾斜させることに
より、各受光素子は異なる波長を選択的に受信すること
になる。垂直共振器フィルタはパッシブデバイスなので
動作電流は必要としないが、温度によって共振波長は変
化する。この場合、面発光レーザの発振波長と同じく絶
対波長の変化に比べて選択波長間隔の変化は小さい。従
って、波長選択受光素子に含まれる特定の受光素子が外
部から供給される基準光を選択受光するようにアレイ全
体を制御すれば、基準光との相対波長が厳密に制御され
た波長多重受光装置を構成することができる。
【0010】また、本発明の波長選択受光素子は、半導
体基板と、前記半導体基板上に形成された下部反射器
と、前記下部反射器上に形成された共振器と、前記共振
器上に形成された上部反射器と、前記上部反射器上に形
成された受光素子とを有し、前記下部反射器、前記共振
器および前記上部反射器によって垂直共振器フィルタが
構成され、前記受光素子に含まれる光吸収層の吸収端波
長が前記半導体基板、前記下部反射器、前記共振器、お
よび前記上部反射器を構成する材料の吸収端波長よりも
長波長である構成とする。ここで、半導体基板、下部反
射器、共振器、および上部反射器を構成する材料がAl
xGa1-xAs(0≦x≦1)であり、光吸収層の材料が
InyGa1-yAs(0<y≦1)であり、前記上部反射
器と前記光吸収層の間にInzGa1-zAs(0≦z≦
y)よりなる組成傾斜層を有し、前記組成傾斜層のIn
組成zが0からyまで変化する構成としてもよい。
【0011】これにより、受光素子に含まれる光吸収層
の吸収端波長が半導体基板、下部反射器、共振器、およ
び上部反射器を構成する材料の吸収端波長よりも長波長
であるとすれば、半導体基板裏面から信号光を入射する
ことで損失のない波長選択受光素子が構成できる。反射
率が高く吸収のないファブリ−ペロ共振器は、共振波長
の光を100%透過し、それ以外の波長の光は100%
反射するので、反射光を再利用する光学系を設定すれば
損失は全く生じない。この波長選択受光素子を構成する
材料としては、半導体基板と共振器をGaAs、下部反
射器と上部反射器をAlAsとGaAsの交互積層多層
膜とすることが有効であるが、この場合光吸収層の材料
をInyGa1-yAsとする必要がある。上部反射器と光
吸収層の間にIn組成が変化する組成傾斜層を設けれ
ば、このような構造をエピ成長することができる。ここ
で、光吸収層としてy>0.5のInyGa1-yAsを用
いれば、長波長帯の光ファイバ通信に適用可能な波長選
択受光素子が構成できる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は、波長多重伝送装置におけ
る波長多重発光装置の構成図である。波長多重発光装置
は、波長選択発光素子となる発光素子アレイ101を備
え、発光素子アレイ101には異なる発振波長を有する
複数の発光素子102が形成されている。発光素子アレ
イ101は配線基板103上にフリップチップボンディ
ングされており、配線基板103は温度制御素子104
上に搭載されている。発光素子102からの出射光ビー
ム105は発光素子アレイ101裏面から取出され、分
岐ファイバ106に入射する。分岐ファイバ106は合
波部107で一本化され、信号光ファイバ108に導入
される。この信号光ファイバ108は基準光ファイバ1
09と2心ファイバを構成している。基準光ファイバ1
09の出射端は波長比較器110に結合されている。一
方、発光素子アレイ101には較正用発光素子111が
含まれており、較正用発光素子111からの出射光ビー
ム105はファイバ112を介して波長比較器110に
入射される。本発明の波長多重発光装置では、送信側と
受信側で絶対波長制御を行うことで両者の波長を一致さ
せるのではなく、基準光の波長に対する相対波長を制御
することで、送信側と受信側の波長を一致させる。本実
施の形態では、2心のファイバの1本を基準光の分配用
に他の1本を波長多重された信号の伝送用に用いてい
る。
【0013】波長比較器110は、基準光ファイバ10
9を伝搬してくる基準光の波長と較正用発光素子111
から出射される較正光の波長を比較して、その差分に比
例する電気信号を駆動回路113に出力する。波長比較
器110は、例えば基準光と較正光を合波する合波器、
受光素子、増幅回路および周波数弁別回路によって構成
されている。駆動回路113は波長比較器からの入力信
号に応じて温度制御素子104の駆動電流を変化させ
る。これによって発光素子アレイ101の温度が変化
し、較正用発光素子111の発振波長が変化する。この
フィードバックループによって、較正用発光素子111
の発振波長と基準光の波長の間隔を厳密に制御すること
ができる。一方、発光素子アレイ101中の発光素子1
02の発振波長間隔の変化は、絶対波長の変化に比べて
小さい。例えば、1.300μmで発振するレーザと
1.301μmで発振するレーザがあり、前者の発振波
長が温度変化によって1.305μmに変化したときに
は後者の発振波長は1.306004μmになる。すな
わち、波長間隔は1nmから1.004nmに変化する
だけである。従って、較正用発光素子111の発振波長
と基準光の波長の間隔を厳密に制御すれば、他の発光素
子102の発振波長と基準光の相対波長も厳密に制御さ
れることになる。
【0014】本実施の形態で用いられる発光素子アレイ
の断面図を図2に示す。半導体基板201上に下部反射
器202、制御層203、電流供給層204が積層され
ており、さらにその上に島状の下部スペーサ層205、
活性層206、上部スペーサ層207および上部反射器
208が積層されている。各島状の部分が発光素子20
9となる。ここで、制御層203および電流供給層20
4は本発光素子アレイに必須のものではないので、まず
これらの層がない場合について説明する。この場合、下
部スペーサ層205、活性層206、上部スペーサ層2
07によって共振器が構成されるが、共振器の層厚は半
導体基板201の面内方向に傾斜している。さらに、活
性層206の組成も半導体基板201の面内方向に傾斜
している。例えば、活性層がInxGa1-xAsである場
合には、アレイ中で層厚が厚くなり共振波長が長波長に
なるに従ってIn組成xを大きくしていく。これによっ
て、ゲインピークも長波長側にシフトするので、広い波
長範囲にわたる多波長発光素子アレイが構成される。
【0015】次に、制御層203および電流供給層20
4を含む場合について説明する。この場合は、制御層2
03、電流供給層204、下部スペーサ層205、活性
層206、上部スペーサ層207によって共振器が構成
される。各発光素子209を駆動する電流は、上部電極
210と中間電極211の間で流されるのに対し、中間
電極211と下部電極212の間には電圧が印加され
る。制御層203は例えば多重量子井戸構造を有してお
り、量子閉込めシュタルク効果によって印加電圧に応じ
て屈折率が変化する。この結果、全発光素子209の共
振器長が印加電圧に応じて一斉に変化することになり、
発光素子209の発振波長間隔を一定に保持したままで
絶対波長を変化させることが可能となる。すなわち、制
御層203および電流供給層204を含む構成では、図
1に示した温度制御素子104は不要となり、駆動回路
113の出力によって中間電極211と下部電極212
の間の印加電圧を制御することになる。
【0016】図3は、波長多重伝送装置における波長多
重受光装置の構成図である。波長多重受光装置は、本発
明の一実施の形態である波長選択受光素子となる受光素
子アレイ301を備え、受光素子アレイ301には垂直
共振器フィルタ302と複数の受光素子303が形成さ
れている。受光素子アレイ301は配線基板304上に
フリップチップボンディングされており、配線基板30
4は温度制御素子305上に搭載されている。信号光フ
ァイバ306からの入射光ビーム307は受光素子アレ
イ301の裏面に入射し、垂直共振器フィルタ302を
透過する波長を有する光のみが受光素子303に入射す
る。ここで反射された光は受光素子アレイ301の裏面
に形成された反射膜308で反射され、再度垂直共振器
フィルタ302に入射する。ここで、垂直共振器フィル
タ302の共振波長は受光素子303ごとに異なってお
り、順次波長の異なる光が受光されていく。
【0017】一方、信号光ファイバ306と2心ファイ
バを構成する基準光ファイバ309からの入射光ビーム
307は受光素子アレイ301に含まれる較正用受光素
子310に入射される。このとき較正用受光素子310
の受光パワーは垂直共振器フィルタ302の共振波長と
基準光ファイバ309を伝搬してくる基準光の波長の差
に依存し、両者が一致したときに最大となる。較正用受
光素子310の出力は駆動回路311に入力され、温度
制御素子305の駆動電流を変化させる。これによって
受光素子アレイ301の温度が変化し、垂直共振器フィ
ルタ302の共振波長が変化する。このフィードバック
ループによって、較正用受光素子310の選択波長と基
準光の波長の間隔を厳密に制御することができる。発光
素子アレイの場合と同様、受光素子アレイ301中の垂
直共振器フィルタ302の共振波長間隔の変化は、絶対
波長の変化に比べて小さい。従って、較正用受光素子3
10に対する共振波長と基準光の波長の間隔を厳密に制
御すれば、他の受光素子303に対する共振波長と基準
光の相対波長も厳密に制御されることになる。
【0018】本実施の形態で用いられる受光素子アレイ
の断面図を図4に示す。半導体基板401上に下部反射
器402、共振器403および上部反射器404が積層
され、さらにその上に島状の受光素子405が積層され
ている。ここで、下部反射器402、共振器403およ
び上部反射器404は垂直共振器フィルタを構成してい
る。共振器403の層厚は半導体基板401の面内方向
に傾斜しているので、各受光素子405に対応する垂直
共振器フィルタの共振波長はそれぞれ異なる。図2に示
した発光素子の場合と違い、この垂直共振器フィルタは
パッシブなファブリ−ペロ共振器なので、共振器403
の層厚を大きく変化させて共振波長を広範囲に変化させ
ても特に問題は生じない。また、共振波長を電気的に制
御する際にも、制御層を設ける必要はなく、共振器に直
接電圧を印加すればよい。受光素子405は上部電極4
06と中間電極407で駆動されるのに対し、中間電極
407と下部電極408の間に電圧を印加すれば、共振
器の屈折率が変化する。この結果、全受光素子405に
対応する垂直共振器フィルタの共振波長が一斉に変化す
ることになり、受光素子405の選択波長間隔を一定に
保持したままで絶対波長を変化させることが可能とな
る。
【0019】図5は、本発明の波長選択受光素子の一実
施の形態を示す断面図である。半導体基板501上に下
部反射器502、共振器503、上部反射器504が順
次積層され、さらにその上に島状の組成傾斜層505、
コレクタ506、ベース507、エミッタ508が積層
されている。下部反射器502、共振器503および上
部反射器504は垂直共振器フィルタを構成しており、
コレクタ506、ベース507およびエミッタ508は
受光素子であるフォトトランジスタを構成している。コ
レクタ506、ベース507およびエミッタ508上に
はコレクタ電極509、ベース電極510およびエミッ
タ電極511が形成されている。ここで、コレクタ50
6およびベース507が受光素子の光吸収層となるが、
その吸収端波長は半導体基板501、下部反射器50
2、共振器503、および上部反射器504を構成する
材料の吸収端波長よりも長波長であるとする。具体的に
は、例えば半導体基板501と共振器503をGaA
s、下部反射器502と上部反射器504をAlAsと
GaAsの交互積層膜とし、光吸収層をInyGa1-y
s(0<y≦1)とする。GaAs/AlAsとIny
Ga1-yAsは格子整合しないが、上部反射器504と
コレクタ506の間にInzGa1-zAs(0≦z≦y)
よりなる組成傾斜層を設け、組成傾斜層のIn組成zを
0からyまで変化させれば、このような構造をエピ成長
することができる。
【0020】半導体基板501側から信号光を入射すれ
ば、本実施の形態は損失のない波長選択受光素子として
機能する。上記構成で信号光の波長が垂直共振器フィル
タを構成する材料の吸収端より長波長で、光吸収層の吸
収端より短波長であるとすれば、垂直共振器フィルタは
信号光に対して透明となる。また、下部反射器502お
よび上部反射器504の反射率は交互積層多層膜の層数
を増やすことで十分に高くすることができる。反射率が
高く吸収のないファブリ−ペロ共振器は、共振波長の光
を100%透過し、それ以外の波長の光は100%反射
するので、反射光を再利用する光学系を設定すれば損失
は全く生じない。ここで、光吸収層としてy>0.5の
InyGa1-yAsを用いれば、長波長帯の光ファイバ通
信に適用可能な波長選択受光素子が構成できる。ただ
し、上記の材料系以外の材料であっても、本発明の構成
要件を満たすものであれば、波長選択受光素子として有
効に機能することは言うまでもない。また、本実施の形
態に対しても共振器503の屈折率を電気的に制御する
手段を導入することで、選択波長を可変にすることがで
きる。
【0021】なお、本発明の波長選択受光素子は、特
に、送信側と受信側の波長を一致させるために基準光の
波長に対する相対波長を制御する波長多重伝送装置に限
って用いられるものではない。
【0022】
【発明の効果】本発明の波長選択受光素子によれば、異
なる選択波長を有する複数の受光素子を集積した受光素
子アレイを構成し、選択波長と基準光の波長との相対波
長を厳密に制御することができる。さらには、受光素子
と垂直共振器フィルタを組合せることで損失のない波長
選択受光素子が構成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の波長選択受光素子を備えた波長多重受
光装置が受光する光を発光する波長多重発光装置の構成
【図2】本発明の波長選択受光素子を備えた波長多重受
光装置が受光する光を発光する波長多重発光装置におけ
る波長選択発光素子の断面図
【図3】本発明の波長選択受光素子を備えた波長多重受
光装置の構成図
【図4】本発明の波長選択受光素子の断面図
【図5】本発明の波長選択受光素子の断面図
【図6】従来の波長多重伝送装置の概念図
【符号の説明】 101 発光素子アレイ 102 発光素子 104 温度制御素子 108 信号光ファイバ 109 基準光ファイバ 110 波長比較器 113 駆動回路 201 半導体基板 202 下部反射器 203 制御層 206 活性層 208 上部反射器 209 発光素子 301 受光素子アレイ 302 垂直共振器フィルタ 303 受光素子 305 温度制御素子 306 信号光ファイバ 309 基準光ファイバ 311 駆動回路 401 半導体基板 402 下部反射器 403 共振器 404 上部反射器 405 受光素子 501 半導体基板 502 下部反射器 503 共振器 504 上部反射器 505 組成傾斜層 506 コレクタ 507 ベース 508 エミッタ
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 31/0232 H01L 31/12 G 31/12 31/02 D C 31/10 D

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体基板と、前記半導体基板上に形成さ
    れた下部反射器と、前記下部反射器上に形成された共振
    器と、前記共振器上に形成された上部反射器と、前記上
    部反射器上に島状に形成された複数の受光素子とを有
    し、前記下部反射器、前記共振器および前記上部反射器
    によって垂直共振器フィルタが構成され、前記共振器の
    層厚が前記半導体基板の面内方向に傾斜してなることを
    特徴とする波長選択受光素子。
  2. 【請求項2】共振器の屈折率を電気的に変化させる手段
    を有することを特徴とする請求項1記載の波長選択受光
    素子。
  3. 【請求項3】半導体基板と、前記半導体基板上に形成さ
    れた下部反射器と、前記下部反射器上に形成された共振
    器と、前記共振器上に形成された上部反射器と、前記上
    部反射器上に形成された受光素子とを有し、前記下部反
    射器、前記共振器および前記上部反射器によって垂直共
    振器フィルタが構成され、前記受光素子に含まれる光吸
    収層の吸収端波長が前記半導体基板、前記下部反射器、
    前記共振器、および前記上部反射器を構成する材料の吸
    収端波長よりも長波長であることを特徴とする波長選択
    受光素子。
  4. 【請求項4】半導体基板、下部反射器、共振器、および
    上部反射器を構成する材料がAlxGa1-xAs(0≦x
    ≦1)であり、光吸収層の材料がInyGa1-yAs(0
    <y≦1)であり、前記上部反射器と前記光吸収層の間
    にInzGa1-zAs(0≦z≦y)よりなる組成傾斜層
    を有し、前記組成傾斜層のIn組成zが0からyまで変
    化することを特徴とする請求項3記載の波長選択受光素
    子。
  5. 【請求項5】受光素子がヘテロ接合バイポーラトランジ
    スタであることを特徴とする請求項3記載の波長選択受
    光素子。
  6. 【請求項6】共振器の屈折率を電気的に変化させる手段
    を有することを特徴とする請求項3記載の波長選択受光
    素子。
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