JP2001055756A - 改良土及びその製造方法 - Google Patents
改良土及びその製造方法Info
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- JP2001055756A JP2001055756A JP23380099A JP23380099A JP2001055756A JP 2001055756 A JP2001055756 A JP 2001055756A JP 23380099 A JP23380099 A JP 23380099A JP 23380099 A JP23380099 A JP 23380099A JP 2001055756 A JP2001055756 A JP 2001055756A
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- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B28/00—Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements
- C04B28/02—Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements containing hydraulic cements other than calcium sulfates
- C04B28/10—Lime cements or magnesium oxide cements
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
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- C04B18/00—Use of agglomerated or waste materials or refuse as fillers for mortars, concrete or artificial stone; Treatment of agglomerated or waste materials or refuse, specially adapted to enhance their filling properties in mortars, concrete or artificial stone
- C04B18/02—Agglomerated materials, e.g. artificial aggregates
- C04B18/021—Agglomerated materials, e.g. artificial aggregates agglomerated by a mineral binder, e.g. cement
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- Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)
- Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】発電所導水路付着貝の焼却物(生石灰)、火力
発電所などから産出される石炭灰(フライアッシュ)や
脱硫石膏などの産業廃棄物を有効利用して、建設工事現
場などから搬出される軟弱な建設発生土、泥土、浚渫土
などの低品質土を、良質な砂状の改良土にする。 【解決手段】水を含んだ粘土、シルトなどの低品質な土
に、主材の生石灰と助材の石炭灰(フライアッシュ)
を、あるいは更に半水石膏を添加、混合して砂状の改良
土を製造する。低品質な土は含水率を16〜60%であ
り、これに、生石灰1.0〜3.0%、石炭灰(フライ
アッシュ)10〜30%を添加、混合して、砂状の少な
くとも一軸圧縮強度qu≒250KN/m2の良質改良
土が製造される。0.5〜1.5%の半水石膏を添加、
混合するとより好ましい。さらに、前記低品質な土に添
加材料を添加・混合する時に、二酸化炭素を吹き付けな
がら混合すれば、改良土の強度向上とpHを改善させる
ことができる。
発電所などから産出される石炭灰(フライアッシュ)や
脱硫石膏などの産業廃棄物を有効利用して、建設工事現
場などから搬出される軟弱な建設発生土、泥土、浚渫土
などの低品質土を、良質な砂状の改良土にする。 【解決手段】水を含んだ粘土、シルトなどの低品質な土
に、主材の生石灰と助材の石炭灰(フライアッシュ)
を、あるいは更に半水石膏を添加、混合して砂状の改良
土を製造する。低品質な土は含水率を16〜60%であ
り、これに、生石灰1.0〜3.0%、石炭灰(フライ
アッシュ)10〜30%を添加、混合して、砂状の少な
くとも一軸圧縮強度qu≒250KN/m2の良質改良
土が製造される。0.5〜1.5%の半水石膏を添加、
混合するとより好ましい。さらに、前記低品質な土に添
加材料を添加・混合する時に、二酸化炭素を吹き付けな
がら混合すれば、改良土の強度向上とpHを改善させる
ことができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建設工事などから
搬出される水を含んだ軟弱な建設発生土、泥土、浚渫土
などの低品質な土から簡単な処理により改良土を製造す
る方法、及び得られる改良土に関するものであり、特
に、発電所導水路付着貝の焼却物(生石灰)、火力発電
所などから産出される石炭灰(フライアッシュ)や脱硫
石膏などの産業廃棄物を有効利用して、建設工事現場な
どから搬出される軟弱な建設発生土、泥土、浚渫土など
の低品質土を、良質な砂状の改良土にする発明に関する
ものである。
搬出される水を含んだ軟弱な建設発生土、泥土、浚渫土
などの低品質な土から簡単な処理により改良土を製造す
る方法、及び得られる改良土に関するものであり、特
に、発電所導水路付着貝の焼却物(生石灰)、火力発電
所などから産出される石炭灰(フライアッシュ)や脱硫
石膏などの産業廃棄物を有効利用して、建設工事現場な
どから搬出される軟弱な建設発生土、泥土、浚渫土など
の低品質土を、良質な砂状の改良土にする発明に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】建設産
業や電力産業から大量に搬出される建設発生土、泥土、
浚渫土及び石炭灰、脱硫石膏、導水路付着貝などは、そ
れらの用途や品質などの制約から、大部分がそのまま自
然界へ廃棄処分されており、森林破壊、水質汚染、大気
汚染などの環境への悪影響が大きな社会問題になってい
る。そこで環境保全を図るためには、これら副産物を改
良された資源あるいは製品として有効利用していく方策
が重要であり、建設産業では、これら発生する不良な土
砂については生石灰やセメント、石膏等を添加・混合し
て良質な土砂に改良して有効利用することが一般に行わ
れている。また、電力産業でも、一部の石炭灰や脱硫石
膏は、セメント代替粘土としてあるいは石膏ボード製造
原料などとして有効利用しているものの、特に火力発電
所から大量に産出される石炭灰(フライアッシュ)の多
くは埋め立て処分に供されている。不良な土砂を改良す
る従来方法では、有限な資源である生石灰やセメントを
単独または主材として混合していたため、採算面で限界
があり残土の利用が進まなかったうえ、処分と新規土砂
採取による環境破壊の問題があった。例えば、石炭火力
発電所1基あたりからは、日々約60tの石炭灰と脱硫
石膏が恒常的に排出されている。石炭灰や脱硫石膏など
はセメント粘土代替材や石膏ボードの原料として一部有
効利用されているが、多くは産業廃棄物として処分され
ている。しかし、これらを処分するためには多大な費用
(例えば石炭灰では6,000円/t以上)がかかるう
え、処分による環境影響、処分場不足や処分地の遠距離
化も深刻な問題となっている。ところで、建設発生土は
全国で4億3,700万m3(平成5年度実績)が搬出
されており、国ではリサイクルプラン21などを制定し
て、鋭意、工事間利用を進めている。しかし、発生土の
土質、利用時期、システム整備の遅れなどの問題で全搬
出量の約75%が山間地や海面などに廃棄処分され、そ
の一方で1億3,000万m3以上の新規の土砂を採取
している。本発明は、今までの廃棄処分されていた石炭
灰や脱硫石膏、導水路付着貝などを有効利用して、同じ
く従来大半が廃棄処分されていた第3、4種発生土、泥
土、浚渫土などの軟弱土を、安価に良質な砂状土砂に変
換することを目的としている。
業や電力産業から大量に搬出される建設発生土、泥土、
浚渫土及び石炭灰、脱硫石膏、導水路付着貝などは、そ
れらの用途や品質などの制約から、大部分がそのまま自
然界へ廃棄処分されており、森林破壊、水質汚染、大気
汚染などの環境への悪影響が大きな社会問題になってい
る。そこで環境保全を図るためには、これら副産物を改
良された資源あるいは製品として有効利用していく方策
が重要であり、建設産業では、これら発生する不良な土
砂については生石灰やセメント、石膏等を添加・混合し
て良質な土砂に改良して有効利用することが一般に行わ
れている。また、電力産業でも、一部の石炭灰や脱硫石
膏は、セメント代替粘土としてあるいは石膏ボード製造
原料などとして有効利用しているものの、特に火力発電
所から大量に産出される石炭灰(フライアッシュ)の多
くは埋め立て処分に供されている。不良な土砂を改良す
る従来方法では、有限な資源である生石灰やセメントを
単独または主材として混合していたため、採算面で限界
があり残土の利用が進まなかったうえ、処分と新規土砂
採取による環境破壊の問題があった。例えば、石炭火力
発電所1基あたりからは、日々約60tの石炭灰と脱硫
石膏が恒常的に排出されている。石炭灰や脱硫石膏など
はセメント粘土代替材や石膏ボードの原料として一部有
効利用されているが、多くは産業廃棄物として処分され
ている。しかし、これらを処分するためには多大な費用
(例えば石炭灰では6,000円/t以上)がかかるう
え、処分による環境影響、処分場不足や処分地の遠距離
化も深刻な問題となっている。ところで、建設発生土は
全国で4億3,700万m3(平成5年度実績)が搬出
されており、国ではリサイクルプラン21などを制定し
て、鋭意、工事間利用を進めている。しかし、発生土の
土質、利用時期、システム整備の遅れなどの問題で全搬
出量の約75%が山間地や海面などに廃棄処分され、そ
の一方で1億3,000万m3以上の新規の土砂を採取
している。本発明は、今までの廃棄処分されていた石炭
灰や脱硫石膏、導水路付着貝などを有効利用して、同じ
く従来大半が廃棄処分されていた第3、4種発生土、泥
土、浚渫土などの軟弱土を、安価に良質な砂状土砂に変
換することを目的としている。
【0003】
【課題を解決するための手段】前記課題は下記構成本願
発明により解決される。 (1)水を含んだ粘土、シルトなどの低品質な土に、主
材の生石灰と助材の石炭灰を添加、混合してなることを
特徴とする砂状の改良土。 (2)水を含んだ粘土、シルトなどの低品質な土に、主
材の生石灰と、助材の石炭灰と半水石膏とを添加、混合
してなることを特徴とする砂状の改良土。 (3)水を含んだ粘土、シルトなどの低品質な土に、生
石灰を主材とし、助材として石炭灰を添加、混合して、
砂状の良質改良土を製造することを特徴とする改良土の
製造方法。 (4)含水率を15〜60%に低下させた低品質な土
に、生石灰1.0〜3.0%、石炭灰10〜30%を添
加、混合して、砂状の少なくとも一軸圧縮強度qu≒2
50KN/m2の良質改良土を製造することを特徴とす
る改良土の製造方法。 (5)水を含んだ粘土、シルトなどの低品質な土に、生
石灰を主材とし、助材として石炭灰と半水石膏とを添
加、混合して、砂状の良質改良土を製造することを特徴
とする改良土の製造方法。 (6)含水率を15〜60%に低下させた低品質な土
に、生石灰1.0〜2.5%、石炭灰15〜20%と半
水石膏0.5〜1.5%とを添加、混合して、砂状の少
なくとも一軸圧縮強度qu≒250KN/m2の良質改
良土を製造することを特徴とする改良土の製造方法。 (7)前記(3)項〜(6)項のいずれか1項に記載
の、低品質な土に添加材料を添加・混合する時に、燃焼
炉などからの二酸化炭素を含む排煙を吹き付けながら混
合して、排煙中の二酸化炭素で改良土の強度向上とpH
を改善させることを特徴とする改良土の製造方法。 (8)前記(3)項〜(7)項のいずれか1項に記載の
改良土の製造方法において、下記関係式にしたがって各
成分配合を調製することを特徴とする改良土の製造方
法。 qu=3.21L−0.15w0+0.32F+2.06G+0.02D+1.
80(×102KN/m2) 但し、L:生石灰添加率(%),w0:低品質土初期含
水率(%),F:石炭灰添加率(%),D:混合土養生
日数,G:半水石膏添加率(%) qu:改良土の一軸圧縮強度 (9)生石灰の代替材として、導水路壁に付着している
貝殻や養殖真珠貝などの貝殻系廃棄物の焼却物を使用す
ることを特徴とする前記(3)項〜(8)項のいずれか
1項に記載の改良土の製造方法。 (10)半水石膏の代替材として、火力発電所、石油コ
ンビナートなどから産出される脱硫石膏の半水塩を使用
することを特徴とする前記(3)項〜(9)項のいずれ
か1項に記載の改良土の製造方法。 (11)半水石膏の代替材として、建設工事現場、塑像
製作所、清掃工場等から搬出される石膏ボード廃材、石
膏塑像廃材などの産業廃棄物石膏の仮焼による焼石膏化
物を使用することを特徴とする前記(3)項〜(10)
項のいずれか1項に記載の改良土の製造方法。
発明により解決される。 (1)水を含んだ粘土、シルトなどの低品質な土に、主
材の生石灰と助材の石炭灰を添加、混合してなることを
特徴とする砂状の改良土。 (2)水を含んだ粘土、シルトなどの低品質な土に、主
材の生石灰と、助材の石炭灰と半水石膏とを添加、混合
してなることを特徴とする砂状の改良土。 (3)水を含んだ粘土、シルトなどの低品質な土に、生
石灰を主材とし、助材として石炭灰を添加、混合して、
砂状の良質改良土を製造することを特徴とする改良土の
製造方法。 (4)含水率を15〜60%に低下させた低品質な土
に、生石灰1.0〜3.0%、石炭灰10〜30%を添
加、混合して、砂状の少なくとも一軸圧縮強度qu≒2
50KN/m2の良質改良土を製造することを特徴とす
る改良土の製造方法。 (5)水を含んだ粘土、シルトなどの低品質な土に、生
石灰を主材とし、助材として石炭灰と半水石膏とを添
加、混合して、砂状の良質改良土を製造することを特徴
とする改良土の製造方法。 (6)含水率を15〜60%に低下させた低品質な土
に、生石灰1.0〜2.5%、石炭灰15〜20%と半
水石膏0.5〜1.5%とを添加、混合して、砂状の少
なくとも一軸圧縮強度qu≒250KN/m2の良質改
良土を製造することを特徴とする改良土の製造方法。 (7)前記(3)項〜(6)項のいずれか1項に記載
の、低品質な土に添加材料を添加・混合する時に、燃焼
炉などからの二酸化炭素を含む排煙を吹き付けながら混
合して、排煙中の二酸化炭素で改良土の強度向上とpH
を改善させることを特徴とする改良土の製造方法。 (8)前記(3)項〜(7)項のいずれか1項に記載の
改良土の製造方法において、下記関係式にしたがって各
成分配合を調製することを特徴とする改良土の製造方
法。 qu=3.21L−0.15w0+0.32F+2.06G+0.02D+1.
80(×102KN/m2) 但し、L:生石灰添加率(%),w0:低品質土初期含
水率(%),F:石炭灰添加率(%),D:混合土養生
日数,G:半水石膏添加率(%) qu:改良土の一軸圧縮強度 (9)生石灰の代替材として、導水路壁に付着している
貝殻や養殖真珠貝などの貝殻系廃棄物の焼却物を使用す
ることを特徴とする前記(3)項〜(8)項のいずれか
1項に記載の改良土の製造方法。 (10)半水石膏の代替材として、火力発電所、石油コ
ンビナートなどから産出される脱硫石膏の半水塩を使用
することを特徴とする前記(3)項〜(9)項のいずれ
か1項に記載の改良土の製造方法。 (11)半水石膏の代替材として、建設工事現場、塑像
製作所、清掃工場等から搬出される石膏ボード廃材、石
膏塑像廃材などの産業廃棄物石膏の仮焼による焼石膏化
物を使用することを特徴とする前記(3)項〜(10)
項のいずれか1項に記載の改良土の製造方法。
【0004】一般に、低品質な細粒土にはNaやKの親
水性元素を多く含まれており、水を含むと軟質化する性
質があり、これに石灰(特に生石灰)を添加・混合する
と、親水性元素がCa元素とイオン交換され、団粒化し
て水を含んでも軟質化し難い砂状の塑性土砂に改良され
ることが知られている。ところで、火力発電所から排出
される石炭灰はpH≒12前後の高アルカリ物質で、水
と反応して自硬する性質を有することが知られており、
本発明者の実験、研究によれば、乾いた石炭灰を水を含
んだ低品質な土に添加、混合すると、混合土の含水比は
大きく低下し、pHも高くなることが解った。そして、
前記低品質土と石炭灰の混合土がこのような状況にある
時に、生石灰を添加、混合すると、生石灰の改良反応作
用を大きく向上させることができることが解った。例え
ば、生石灰に石炭灰を15%〜20%混合した改良材を
添加使用すると、生石灰だけを添加した場合より改良土
の改良強度を300〜500KN/m2程度高くするこ
とができることが解った。すなわち、石炭灰には単独使
用での改良土の強度発現効果のほか、生石灰による改良
効果を相乗的に向上させる交互作用があることが解っ
た。すなわち、石炭灰も土砂と同じ成分で構成され、単
独でも自硬性のある資源であるが、低品質土の改良主材
である生石灰の改良反応効果を更に大きく向上させる相
乗効果のあることを確認した。なお、本願明細書中で記
載の「%」は、全て重量%を意味する。
水性元素を多く含まれており、水を含むと軟質化する性
質があり、これに石灰(特に生石灰)を添加・混合する
と、親水性元素がCa元素とイオン交換され、団粒化し
て水を含んでも軟質化し難い砂状の塑性土砂に改良され
ることが知られている。ところで、火力発電所から排出
される石炭灰はpH≒12前後の高アルカリ物質で、水
と反応して自硬する性質を有することが知られており、
本発明者の実験、研究によれば、乾いた石炭灰を水を含
んだ低品質な土に添加、混合すると、混合土の含水比は
大きく低下し、pHも高くなることが解った。そして、
前記低品質土と石炭灰の混合土がこのような状況にある
時に、生石灰を添加、混合すると、生石灰の改良反応作
用を大きく向上させることができることが解った。例え
ば、生石灰に石炭灰を15%〜20%混合した改良材を
添加使用すると、生石灰だけを添加した場合より改良土
の改良強度を300〜500KN/m2程度高くするこ
とができることが解った。すなわち、石炭灰には単独使
用での改良土の強度発現効果のほか、生石灰による改良
効果を相乗的に向上させる交互作用があることが解っ
た。すなわち、石炭灰も土砂と同じ成分で構成され、単
独でも自硬性のある資源であるが、低品質土の改良主材
である生石灰の改良反応効果を更に大きく向上させる相
乗効果のあることを確認した。なお、本願明細書中で記
載の「%」は、全て重量%を意味する。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。 .石炭灰(フライアッシュ)の土質改良材しての利用 一般に、第3、4種建設発生土、泥土、浚渫土など細粒
分を多く含む低品質な土を改良して、1週間位で一軸圧
縮強度qu=250KN/m2以上の改良土に改良する
場合、生石灰を3.0〜5.0%程度添加する必要があ
った。本発明によれば、低品質な土(特に含水率15〜
60%)に、生石灰を主材とし、助材として石炭灰を好
ましくは10〜30%(特に好ましくは15〜20%)
程度(低品質土重量比)添加すると、生石灰の添加量は
1.0〜3.0%(特に好ましくは1.5〜2.0%)
程度にまで減らすことができる。すなわち、石炭灰の添
加が、混合土含水比の大幅な低下とpHの向上を図り改
良環境を大きく改善し、石炭灰及び生石灰の各々の単独
の改良効果に加え、石炭灰と生石灰が相互に作用して低
品質な土に対する改良効果が向上するもので、その結
果、砂状に団粒化した高アルカリの改良土を製造でき
る。また、添加する石炭灰はCa、Si、Al元素を多
く含む乾いた灰の方が効果的であり、これと同様な働き
が期待できるものに石灰分を多く含む高炉スラグ、転炉
スラグ、下水汚泥焼却灰などの廃棄物があり、これを利
用すれば環境保全に大きく貢献することができる。
て説明する。 .石炭灰(フライアッシュ)の土質改良材しての利用 一般に、第3、4種建設発生土、泥土、浚渫土など細粒
分を多く含む低品質な土を改良して、1週間位で一軸圧
縮強度qu=250KN/m2以上の改良土に改良する
場合、生石灰を3.0〜5.0%程度添加する必要があ
った。本発明によれば、低品質な土(特に含水率15〜
60%)に、生石灰を主材とし、助材として石炭灰を好
ましくは10〜30%(特に好ましくは15〜20%)
程度(低品質土重量比)添加すると、生石灰の添加量は
1.0〜3.0%(特に好ましくは1.5〜2.0%)
程度にまで減らすことができる。すなわち、石炭灰の添
加が、混合土含水比の大幅な低下とpHの向上を図り改
良環境を大きく改善し、石炭灰及び生石灰の各々の単独
の改良効果に加え、石炭灰と生石灰が相互に作用して低
品質な土に対する改良効果が向上するもので、その結
果、砂状に団粒化した高アルカリの改良土を製造でき
る。また、添加する石炭灰はCa、Si、Al元素を多
く含む乾いた灰の方が効果的であり、これと同様な働き
が期待できるものに石灰分を多く含む高炉スラグ、転炉
スラグ、下水汚泥焼却灰などの廃棄物があり、これを利
用すれば環境保全に大きく貢献することができる。
【0006】.半水石膏の土質改良材としての利用 しかしながら、前述のの高アルカリ混合土(改良土)
は、公害対策基本法に基づく環境基準に適合しないもの
となる。したがって、水素イオン濃度を基準値内にする
ためには、高価な硫酸アルミニウムや硫黄などの酸性物
質をpH調整剤として添加する必要が生じる。そこで本
発明者の研究の結果、生石灰と石炭灰に加え、半水石膏
を好ましくは0.2〜2.5%(特に好ましくは0.5
〜1.5%)程度添加・混合すると一軸圧縮強度を10
0〜200KN/m2程度向上させることができるとと
もに、pHを0.5〜1.0程度低下させることができ
ることが解った。それでも環境基準を越える時には、前
述のpH調整剤を添加する必要があるが、予め半水石膏
で低下させておけばその添加量を大幅に減少させること
ができ、費用低減を図ることができる。この半水石膏と
して工業用の半水石膏のほか、火力発電所などの排気ガ
ス処理時に排出する脱硫石膏の半水塩、建設工事から排
出する石膏ボードなどの廃棄物の仮焼による焼石膏化物
も利用できる。半水石膏(CaSO4・1/2H2O)
(焼石膏ともいう)を用いると、pH値低下効果を発揮
することに加えて、水と反応して針状の結晶を析出して
混合物を凝固硬化する作用があるため、特に好ましい。
なお、2水石膏(CaSO4・2H2O)であっても、
pH値低下効果が発揮される。
は、公害対策基本法に基づく環境基準に適合しないもの
となる。したがって、水素イオン濃度を基準値内にする
ためには、高価な硫酸アルミニウムや硫黄などの酸性物
質をpH調整剤として添加する必要が生じる。そこで本
発明者の研究の結果、生石灰と石炭灰に加え、半水石膏
を好ましくは0.2〜2.5%(特に好ましくは0.5
〜1.5%)程度添加・混合すると一軸圧縮強度を10
0〜200KN/m2程度向上させることができるとと
もに、pHを0.5〜1.0程度低下させることができ
ることが解った。それでも環境基準を越える時には、前
述のpH調整剤を添加する必要があるが、予め半水石膏
で低下させておけばその添加量を大幅に減少させること
ができ、費用低減を図ることができる。この半水石膏と
して工業用の半水石膏のほか、火力発電所などの排気ガ
ス処理時に排出する脱硫石膏の半水塩、建設工事から排
出する石膏ボードなどの廃棄物の仮焼による焼石膏化物
も利用できる。半水石膏(CaSO4・1/2H2O)
(焼石膏ともいう)を用いると、pH値低下効果を発揮
することに加えて、水と反応して針状の結晶を析出して
混合物を凝固硬化する作用があるため、特に好ましい。
なお、2水石膏(CaSO4・2H2O)であっても、
pH値低下効果が発揮される。
【0007】.低品質土含水比の低下 低品質土の含水比が高い場合には、前述改良材を添加・
混合しても強度の伸びは小さい。短期間に改良効果を出
すためには、低品質土含水比を極力低下(但し、改良材
反応に必要な水量以上:概ねw≒15%)させておくこ
とが重要であることが解った。なお、石炭灰の添加や低
品質土の加熱による含水比の低下は改良土の強度向上に
効果的である。
混合しても強度の伸びは小さい。短期間に改良効果を出
すためには、低品質土含水比を極力低下(但し、改良材
反応に必要な水量以上:概ねw≒15%)させておくこ
とが重要であることが解った。なお、石炭灰の添加や低
品質土の加熱による含水比の低下は改良土の強度向上に
効果的である。
【0008】.改良土強度の推定 本発明者の実験研究の結果、前述の方法で低品質土を改
良する場合、低品質土の一軸圧縮強度と材令との関係は
図1に示すとおりであることが解った。また、前述の方
法で低品質土を改良する場合、改良土の一軸圧縮強度q
uを推定する関係式は下式で表されることを見いだし
た。 qu=3.21L−0.15w0+0.32F+2.06G+0.02D+1.
80(×102KN/m2) 但し、L:生石灰添加率(%),w:低品質土初期含水
率(%),F:石炭灰添加率(%),D:混合土養生日
数,G:半水石膏添加率(%)
良する場合、低品質土の一軸圧縮強度と材令との関係は
図1に示すとおりであることが解った。また、前述の方
法で低品質土を改良する場合、改良土の一軸圧縮強度q
uを推定する関係式は下式で表されることを見いだし
た。 qu=3.21L−0.15w0+0.32F+2.06G+0.02D+1.
80(×102KN/m2) 但し、L:生石灰添加率(%),w:低品質土初期含水
率(%),F:石炭灰添加率(%),D:混合土養生日
数,G:半水石膏添加率(%)
【0009】.改良環境要因向上の推定 また、低品質土を改良する場合、粘土鉱物の凝集作用は
アルカリ雰囲気、[OH]雰囲気下で促進される。この
改良環境の向上要因である含水比低下量(w0−w1)
及び混合土pHを推定する関係式は下式で表されること
を見いだした。 w0−w1=0.22×w0+0.71×F+1.31×L+0.49×
A+0.01×D−19.8 pH=0.37×L+0.01×w0+0.02×F−0.53×G−0.
01×d+10.73 但し、w1:D日間養生した改良土の含水比 A:石炭灰種(マッセルプルク灰の時A=1)
アルカリ雰囲気、[OH]雰囲気下で促進される。この
改良環境の向上要因である含水比低下量(w0−w1)
及び混合土pHを推定する関係式は下式で表されること
を見いだした。 w0−w1=0.22×w0+0.71×F+1.31×L+0.49×
A+0.01×D−19.8 pH=0.37×L+0.01×w0+0.02×F−0.53×G−0.
01×d+10.73 但し、w1:D日間養生した改良土の含水比 A:石炭灰種(マッセルプルク灰の時A=1)
【0010】.排気ガス混合による強度向上とpH低
減 低品質土に生石灰と石炭灰を適量混合したものに、ある
いはそれらに更に半水石膏を加えて混合したものに、焼
却炉や内燃機関からの二酸化炭素を含む排気ガスを導入
しながら混合すると、石灰やアルミン酸カルシウム(3
CaO・Al2O3)と反応する炭酸化作用が促進さ
れ、炭酸石灰(CaCO3)などの安定した結晶鉱物を
生成して混合土(改良土)の強度が向上する。さらに、
pH(水素イオン濃度)も低下させて基準値内に調製す
ることができ、前述の土質改良材やpH調整材の必要添
加量も低減することができる。
減 低品質土に生石灰と石炭灰を適量混合したものに、ある
いはそれらに更に半水石膏を加えて混合したものに、焼
却炉や内燃機関からの二酸化炭素を含む排気ガスを導入
しながら混合すると、石灰やアルミン酸カルシウム(3
CaO・Al2O3)と反応する炭酸化作用が促進さ
れ、炭酸石灰(CaCO3)などの安定した結晶鉱物を
生成して混合土(改良土)の強度が向上する。さらに、
pH(水素イオン濃度)も低下させて基準値内に調製す
ることができ、前述の土質改良材やpH調整材の必要添
加量も低減することができる。
【0011】.第1,2種建設発生土と改良土の混合
による良質発生土 細粒度の低品質土の改良では細粒土が団粒化して砂状の
土砂になる。この改良土は粒度分布が狭く、締まりにく
い欠点がある。この場合には、第1,2種建設発生土と
混合して粒土調整することによって、より良質の改良土
を人工的に製造することができる。
による良質発生土 細粒度の低品質土の改良では細粒土が団粒化して砂状の
土砂になる。この改良土は粒度分布が狭く、締まりにく
い欠点がある。この場合には、第1,2種建設発生土と
混合して粒土調整することによって、より良質の改良土
を人工的に製造することができる。
【0012】.その他産業副産物の利用 本発明による低品質土の改良では貴重な工業製品である
生石灰や半水石膏を添加する必要があり、これら資源に
変え廃棄物を利用した資源の有効利用が望まれる。発電
所の導水路壁に付着している貝殻や養生真珠貝などの水
産廃棄物は炭酸カルシウムCaCO3からなっており、
900℃以上で焼却すると生石灰CaOを生成すること
が知られている。これら貝殻系廃棄物の焼却灰は良質の
生石灰代替え材となり有効利用が可能である。これら貝
殻の多くは埋立て処分されており、衛生面、公害面(悪
臭)で多くの問題を抱えている。また、近年の大気汚染
に対処して、NOx、SOxの削減を図る装置からは大
量の脱硫石膏が排出されている。その一部は石膏ボード
などに有効利用がされているが、これらも乾燥・破砕
し、仮焼して半水石膏代替材として利用できる。
生石灰や半水石膏を添加する必要があり、これら資源に
変え廃棄物を利用した資源の有効利用が望まれる。発電
所の導水路壁に付着している貝殻や養生真珠貝などの水
産廃棄物は炭酸カルシウムCaCO3からなっており、
900℃以上で焼却すると生石灰CaOを生成すること
が知られている。これら貝殻系廃棄物の焼却灰は良質の
生石灰代替え材となり有効利用が可能である。これら貝
殻の多くは埋立て処分されており、衛生面、公害面(悪
臭)で多くの問題を抱えている。また、近年の大気汚染
に対処して、NOx、SOxの削減を図る装置からは大
量の脱硫石膏が排出されている。その一部は石膏ボード
などに有効利用がされているが、これらも乾燥・破砕
し、仮焼して半水石膏代替材として利用できる。
【0013】(5)改良土の利用 本発明により改良された土砂は細粒土砂が団粒化した砂
状土砂であり、転圧作業などにより団粒粒子が破壊され
るものの、施工後も引続き地盤改良効果が継続すること
から、普通土砂と同様に取扱うことができる。例えば、
構造物の埋戻し用土砂や裏込め材、宅地造成などの盛土
材、水道管やガス管などの埋め戻し材、道路の路床材や
路盤材、堤防の築堤材などの建設用材のほか、砂状のア
ルカリ性土砂であることから酸性土壌改良材系の耕作土
としても利用可能である。
状土砂であり、転圧作業などにより団粒粒子が破壊され
るものの、施工後も引続き地盤改良効果が継続すること
から、普通土砂と同様に取扱うことができる。例えば、
構造物の埋戻し用土砂や裏込め材、宅地造成などの盛土
材、水道管やガス管などの埋め戻し材、道路の路床材や
路盤材、堤防の築堤材などの建設用材のほか、砂状のア
ルカリ性土砂であることから酸性土壌改良材系の耕作土
としても利用可能である。
【0014】(6)本発明の実施例 図表に基づいて、本発明の実施例を説明する。表1は火
力発電所から通常排出される石炭灰(フライアッシュ)
の成分と土質特性を示している。また、表2は今回実験
に利用した低品質土(浚渫土)の土質試験結果を示す。
力発電所から通常排出される石炭灰(フライアッシュ)
の成分と土質特性を示している。また、表2は今回実験
に利用した低品質土(浚渫土)の土質試験結果を示す。
【0015】
【表1】
【0016】
【表2】
【0017】図2は一般的な石炭火力発電所の灰処理装
置の系統を示す標準図である。図において、電気集塵装
置Aで集められたフライアッシュはサイロBに乾燥され
た状態で貯蔵される。また、脱硫石膏は排煙脱硫装置C
から排出される。次に、本発明の処理工程(低品質土改
良施設)を図3に示す。本発明では、余熱、炭酸ガスを
利用するため発電所などに近い場所に設置された施設を
想定している。 .改良効果を維持するため、発電所から排出される石
炭灰は湿潤させることなく乾灰のままフライアッシュ・
サイロ(図2の符号B)に貯蔵して、ジェットパック車
などで乾灰のまま改良施設の石炭灰サイロ8に搬入す
る。 .建設工事から搬出する粘土やシルトなどの建設発生
土、脱水された泥土や浚渫土は低品質土貯留ピット1に
仮置きされる。この貯留ピットには発電所や焼却場から
の余熱管2が引込まれており、低品質土中に挿入された
先端ノズルから余熱を放出して、低品質土の脱水を促進
する構造になっている。なお、余熱管2は排煙脱硫装置
Cを通過したあとに設けられており、炭酸ガスCO2の
多いクリーンな加熱ガス(排煙)が送り出される。 .所定の含水比まで低下させた低品質土は定量払出し
フィーダー3に供給され、そこでコンベア上に定量払出
される。なお、大塊は大塊排出ふるい4を通過させてコ
ンクリート・ブロックなど大塊を除去される。大塊はク
ラッシャー5により小割され、再びフィーダー3に戻さ
れる。
置の系統を示す標準図である。図において、電気集塵装
置Aで集められたフライアッシュはサイロBに乾燥され
た状態で貯蔵される。また、脱硫石膏は排煙脱硫装置C
から排出される。次に、本発明の処理工程(低品質土改
良施設)を図3に示す。本発明では、余熱、炭酸ガスを
利用するため発電所などに近い場所に設置された施設を
想定している。 .改良効果を維持するため、発電所から排出される石
炭灰は湿潤させることなく乾灰のままフライアッシュ・
サイロ(図2の符号B)に貯蔵して、ジェットパック車
などで乾灰のまま改良施設の石炭灰サイロ8に搬入す
る。 .建設工事から搬出する粘土やシルトなどの建設発生
土、脱水された泥土や浚渫土は低品質土貯留ピット1に
仮置きされる。この貯留ピットには発電所や焼却場から
の余熱管2が引込まれており、低品質土中に挿入された
先端ノズルから余熱を放出して、低品質土の脱水を促進
する構造になっている。なお、余熱管2は排煙脱硫装置
Cを通過したあとに設けられており、炭酸ガスCO2の
多いクリーンな加熱ガス(排煙)が送り出される。 .所定の含水比まで低下させた低品質土は定量払出し
フィーダー3に供給され、そこでコンベア上に定量払出
される。なお、大塊は大塊排出ふるい4を通過させてコ
ンクリート・ブロックなど大塊を除去される。大塊はク
ラッシャー5により小割され、再びフィーダー3に戻さ
れる。
【0018】.フィーダ3から導出された低品質土
は、必要に応じて、磁選機6で金属物を除去した後、計
量器7で重量測定し、それに応じた改良材として、石炭
灰をサイロ8から、生石灰をサイロ9から所定量をコン
ベア上に添加する。 .中塊ふるい10及び中塊破砕機11、12により土
砂を小割破砕して更に粒度を調整する。この時、必要に
応じてごみや金属物を再度、除去する。 .粒径を調整した混合土に半水石膏をサイロ13から
定量添加した後、解砕・混合機14に通して均一に撹拌
し、製品ふるい15で粒度を最終調整して改良土半製品
とする。得られた改良土半製品のうち粒径の大きいもの
は破砕機16で小割され、再度、解砕・混合機14に戻
される。 .改良土半製品は計量器17で計量された後、養生ヤ
ード18に運ばれ所定日数養生される。 .養生ヤードには余熱管2からの排煙管19が引込ま
れており、そのノズルから半製品改良土に炭酸ガスが常
時供給され、半製品改良土への炭酸化改良作用とpH低
下作用を促進する。 .これら半製品改良土は養生期間中に製品検査(強度
などの土質・地盤特性、pH・有害物など環境特性)さ
れ、出荷直前にはpH調整材(中和剤)などがサイロ2
0から定量添加されて砂状の製品改良土となる。
は、必要に応じて、磁選機6で金属物を除去した後、計
量器7で重量測定し、それに応じた改良材として、石炭
灰をサイロ8から、生石灰をサイロ9から所定量をコン
ベア上に添加する。 .中塊ふるい10及び中塊破砕機11、12により土
砂を小割破砕して更に粒度を調整する。この時、必要に
応じてごみや金属物を再度、除去する。 .粒径を調整した混合土に半水石膏をサイロ13から
定量添加した後、解砕・混合機14に通して均一に撹拌
し、製品ふるい15で粒度を最終調整して改良土半製品
とする。得られた改良土半製品のうち粒径の大きいもの
は破砕機16で小割され、再度、解砕・混合機14に戻
される。 .改良土半製品は計量器17で計量された後、養生ヤ
ード18に運ばれ所定日数養生される。 .養生ヤードには余熱管2からの排煙管19が引込ま
れており、そのノズルから半製品改良土に炭酸ガスが常
時供給され、半製品改良土への炭酸化改良作用とpH低
下作用を促進する。 .これら半製品改良土は養生期間中に製品検査(強度
などの土質・地盤特性、pH・有害物など環境特性)さ
れ、出荷直前にはpH調整材(中和剤)などがサイロ2
0から定量添加されて砂状の製品改良土となる。
【0019】
【発明の効果】以上に説明したごとく、従来、.建設
排土、泥土、浚渫土等の軟弱な低品質土、.電力産業
からの石炭灰、.導水路付着貝、及び.脱硫石膏な
どは大方埋立て廃棄処分される一方で、.新規土砂を
採取するなど、環境破壊や処分地不足などの問題を招い
ていたところ、本発明によれば、前記〜の要廃棄物
を有効利用して、の軟弱な低品質土から砂状の改良土
を容易かつ低コストで製造することができる。また、そ
の製造は、改良材の配合、改良土強度に係る本発明の推
定式にしたがって容易に実施できる。
排土、泥土、浚渫土等の軟弱な低品質土、.電力産業
からの石炭灰、.導水路付着貝、及び.脱硫石膏な
どは大方埋立て廃棄処分される一方で、.新規土砂を
採取するなど、環境破壊や処分地不足などの問題を招い
ていたところ、本発明によれば、前記〜の要廃棄物
を有効利用して、の軟弱な低品質土から砂状の改良土
を容易かつ低コストで製造することができる。また、そ
の製造は、改良材の配合、改良土強度に係る本発明の推
定式にしたがって容易に実施できる。
【図1】本発明処理に係る低品質土の一軸圧縮強度と材
令との関係図である。
令との関係図である。
【図2】一般的な石炭火力発電所の灰処理装置の系統を
示す標準図である。
示す標準図である。
【図3】本発明の処理工程(低品質土改良施設)であ
る。
る。
1:低品質土貯蔵ピット, 2:余熱管, 3:
定量払出しフィーダ,4:大塊排出ふるい, 5:
大塊破砕機, 6:磁選機,7:計量器,
8:石炭灰サイロ, 9:生石灰サイロ,10:中
塊ふるい, 11:破砕機, 12:破砕
機,13:半水石膏サイロ, 14:解碎・混合機,
15:製品ふるい,16:破砕機, 17:
計量器, 18:養生ヤード,19:排煙管,
20:中和剤サイロ
定量払出しフィーダ,4:大塊排出ふるい, 5:
大塊破砕機, 6:磁選機,7:計量器,
8:石炭灰サイロ, 9:生石灰サイロ,10:中
塊ふるい, 11:破砕機, 12:破砕
機,13:半水石膏サイロ, 14:解碎・混合機,
15:製品ふるい,16:破砕機, 17:
計量器, 18:養生ヤード,19:排煙管,
20:中和剤サイロ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 近藤 寛通 愛知県名古屋市東区東新町1番地 中部電 力株式会社内 (72)発明者 松尾 稔 愛知県西加茂郡三好町大字福谷字広久伝15 −64 (72)発明者 堤 博恭 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建設 株式会社内 (72)発明者 相京 博幸 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建設 株式会社内 Fターム(参考) 2D040 AB07 AC04 CA03 CA05 CD07 EB04 2D043 CA01 EA04 EA10 EB04
Claims (11)
- 【請求項1】水を含んだ粘土、シルトなどの低品質な土
に、主材の生石灰と助材の石炭灰を添加、混合してなる
ことを特徴とする砂状の改良土。 - 【請求項2】水を含んだ粘土、シルトなどの低品質な土
に、主材の生石灰と、助材の石炭灰と半水石膏とを添
加、混合してなることを特徴とする砂状の改良土。 - 【請求項3】水を含んだ粘土、シルトなどの低品質な土
に、生石灰を主材とし、助材として石炭灰を添加、混合
して、砂状の良質改良土を製造することを特徴とする改
良土の製造方法。 - 【請求項4】含水率を15〜60%に低下させた低品質
な土に、生石灰1.0〜3.0%、石炭灰10〜30%
を添加、混合して、砂状の少なくとも一軸圧縮強度qu
≒250KN/m2の良質改良土を製造することを特徴
とする改良土の製造方法。 - 【請求項5】水を含んだ粘土、シルトなどの低品質な土
に、生石灰を主材とし、助材として石炭灰と半水石膏と
を添加、混合して、砂状の良質改良土を製造することを
特徴とする改良土の製造方法。 - 【請求項6】含水率を15〜60%に低下させた低品質
な土に、生石灰1.0〜2.5%、石炭灰15〜20%
と半水石膏0.5〜1.5%とを添加、混合して、砂状
の少なくとも一軸圧縮強度qu≒250KN/m2の良
質改良土を製造することを特徴とする改良土の製造方
法。 - 【請求項7】請求項3〜6のいずれか1項に記載の、低
品質な土に添加材料を添加・混合する時に、二酸化炭素
を吹き付けながら混合して、改良土の強度向上とpHを
改善させることを特徴とする改良土の製造方法。 - 【請求項8】請求項3〜7のいずれか1項に記載の改良
土の製造方法において、下記関係式にしたがって各成分
配合を調製することを特徴とする改良土の製造方法。 qu=3.21L−0.15w0+0.32F+2.06G+0.02D+1.
80(×102KN/m2) 但し、L:生石灰添加率(%),w0:低品質土初期含
水率(%),F:石炭灰添加率(%),D:混合土養生
日数,G:半水石膏添加率(%) qu:改良土の一軸圧縮強度 - 【請求項9】生石灰の代替材として、導水路壁に付着し
ている貝殻や養殖真珠貝などの貝殻系廃棄物の焼却物を
使用することを特徴とする請求項3〜8のいずれか1項
に記載の改良土の製造方法。 - 【請求項10】半水石膏の代替材として、火力発電所、
石油コンビナートなどから産出される脱硫石膏の半水塩
を使用することを特徴とする請求項3〜9のいずれか1
項に記載の改良土の製造方法。 - 【請求項11】半水石膏の代替材として、建設工事現
場、塑像製作所、清掃工場等から搬出される石膏ボード
廃材、石膏塑像廃材などの産業廃棄物石膏の仮焼による
焼石膏化物を使用することを特徴とする請求項3〜10
のいずれか1項に記載の改良土の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23380099A JP2001055756A (ja) | 1999-08-20 | 1999-08-20 | 改良土及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP23380099A JP2001055756A (ja) | 1999-08-20 | 1999-08-20 | 改良土及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001055756A true JP2001055756A (ja) | 2001-02-27 |
Family
ID=16960788
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23380099A Pending JP2001055756A (ja) | 1999-08-20 | 1999-08-20 | 改良土及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001055756A (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20040000818A (ko) * | 2002-06-25 | 2004-01-07 | 김현영 | 플라이애쉬에 포함된 석탄입자를 제거하는 방법 및 그 장치 |
JP2005145992A (ja) * | 2003-11-11 | 2005-06-09 | Chubu Electric Power Co Inc | 水締め用土質改良固化材及び水締め用改良土の製造方法並びに水締め工法 |
KR100497422B1 (ko) * | 2002-03-15 | 2005-07-01 | 주식회사 대동그린산업 | 해양수산폐기물과 산업폐기물을 이용한 함수연약토의지반개량형 고화재의 조성물 및 그 제조방법 |
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CN103771816A (zh) * | 2014-01-14 | 2014-05-07 | 安徽盛仁新型建材有限公司 | 一种改性锰矿渣加气砖及其制作方法 |
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CN108775007A (zh) * | 2018-06-13 | 2018-11-09 | 哈尔滨理工大学 | 利用粉煤灰改良吹填砂路基土强度的复合土及试验方法 |
CN112205111A (zh) * | 2020-07-21 | 2021-01-12 | 中国矿业大学(北京) | 脱硫石膏改良露天煤矿排土场土壤的方法 |
-
1999
- 1999-08-20 JP JP23380099A patent/JP2001055756A/ja active Pending
Cited By (11)
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JP2006152150A (ja) * | 2004-11-30 | 2006-06-15 | Shimizu Corp | 地盤改良材の製造方法 |
JP4609701B2 (ja) * | 2004-11-30 | 2011-01-12 | 清水建設株式会社 | 地盤改良材の製造方法 |
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