JP2001051037A - 方位測定装置 - Google Patents
方位測定装置Info
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- JP2001051037A JP2001051037A JP11221414A JP22141499A JP2001051037A JP 2001051037 A JP2001051037 A JP 2001051037A JP 11221414 A JP11221414 A JP 11221414A JP 22141499 A JP22141499 A JP 22141499A JP 2001051037 A JP2001051037 A JP 2001051037A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】測定誤差の減少と、電波到来方向計測の自動化
を図った方位測定装置を提供する。 【解決手段】ビーム処理部から出力される加算ビームお
よび減算ビームに対してそれぞれ包絡線検波を施し、そ
れぞれの信号に対応するビデオ信号を得る。そして、減
算ビームのビデオ信号(b)を極性反転器により反転
し、反転前のピーク値と加算器により加算して波形
(c)を得る。さらのこの波形(c)と、加算ビームの
ビデオ信号(a)とを乗算して波形(d)を得る。この
波形(d)を閾値電圧Vo2により識別することによ
り、電波到来方位を決定する。
を図った方位測定装置を提供する。 【解決手段】ビーム処理部から出力される加算ビームお
よび減算ビームに対してそれぞれ包絡線検波を施し、そ
れぞれの信号に対応するビデオ信号を得る。そして、減
算ビームのビデオ信号(b)を極性反転器により反転
し、反転前のピーク値と加算器により加算して波形
(c)を得る。さらのこの波形(c)と、加算ビームの
ビデオ信号(a)とを乗算して波形(d)を得る。この
波形(d)を閾値電圧Vo2により識別することによ
り、電波到来方位を決定する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば到来する電
波の到来方向を計測する方位測定装置に関する。
波の到来方向を計測する方位測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図5を参照して従来の方位測定装置につ
き説明する。図5の方位測定装置は、指向性を持たせた
複数本のアンテナ(アンテナ群11)を所定の半径(計
測電波の波長により決定される)の円周に沿って配置
し、各アンテナからの信号をビーム処理部12に入力す
る。ビーム処理部12は、与えられた各アンテナからの
信号をもとに、例えば隣接する二つのアンテナビームを
互いに加算して得られる加算ビームと、両ビームのうち
一方から他方を減算して得られる減算ビームとを出力す
る。
き説明する。図5の方位測定装置は、指向性を持たせた
複数本のアンテナ(アンテナ群11)を所定の半径(計
測電波の波長により決定される)の円周に沿って配置
し、各アンテナからの信号をビーム処理部12に入力す
る。ビーム処理部12は、与えられた各アンテナからの
信号をもとに、例えば隣接する二つのアンテナビームを
互いに加算して得られる加算ビームと、両ビームのうち
一方から他方を減算して得られる減算ビームとを出力す
る。
【0003】この加算ビームおよび減算ビームは、それ
ぞれ受信機13、14に与えられて中間周波数に変換さ
れる。各受信機13、14の出力はそれぞれ検波器1
5、16に与えられ、包絡線検波が施されて、上記加算
ビーム、減算ビームに対応するビデオ信号が抽出され
る。
ぞれ受信機13、14に与えられて中間周波数に変換さ
れる。各受信機13、14の出力はそれぞれ検波器1
5、16に与えられ、包絡線検波が施されて、上記加算
ビーム、減算ビームに対応するビデオ信号が抽出され
る。
【0004】ここで、ビーム処理部12からは、ビーム
方位が例えば真北を向いたときにパルス状の基準信号
が、また例えば方位角1度ごとに一つのパルス(計測信
号)が出力される。図6に、上記加算ビーム、減算ビー
ム、基準信号および計測信号の関係を示す。
方位が例えば真北を向いたときにパルス状の基準信号
が、また例えば方位角1度ごとに一つのパルス(計測信
号)が出力される。図6に、上記加算ビーム、減算ビー
ム、基準信号および計測信号の関係を示す。
【0005】表示器17には、上記加算ビーム、減算ビ
ーム、基準信号および計測信号が与えられ、加算ビーム
および減算ビームの形状が表示される。そして、基準信
号を基準として、加算ビームのピーク位置、または減算
ビームのヌル点における計測信号をカウントすること
で、電波到来方向が決定される。
ーム、基準信号および計測信号が与えられ、加算ビーム
および減算ビームの形状が表示される。そして、基準信
号を基準として、加算ビームのピーク位置、または減算
ビームのヌル点における計測信号をカウントすること
で、電波到来方向が決定される。
【0006】ところで、到来方向を精度良く求めるに
は、基準信号に対する計測信号のカウント位置を正確に
決定しなければならない。ところが、加算ビームは、そ
のピークの形状が鈍いためにカウント位置を正確に決定
しにくく、計測誤差を生じてしまう。一方、減算ビーム
を用いた場合、カウント位置がヌル点となるために計測
を自動化しにくいという不具合がある。すなわち、所定
の閾値電圧との大小関係をもとにカウント位置を決定す
ることになるが、この閾値の値をゼロに近く設定しなけ
ればならないため、ノイズなどの影響を受けやすく、こ
のことが装置の自動化を阻む要因となっていた。さら
に、図6に示すようにヌル点は都合三つ有るために、真
の到来方向を決定するにはオペレータによる判断が必要
であるという事情も有った。
は、基準信号に対する計測信号のカウント位置を正確に
決定しなければならない。ところが、加算ビームは、そ
のピークの形状が鈍いためにカウント位置を正確に決定
しにくく、計測誤差を生じてしまう。一方、減算ビーム
を用いた場合、カウント位置がヌル点となるために計測
を自動化しにくいという不具合がある。すなわち、所定
の閾値電圧との大小関係をもとにカウント位置を決定す
ることになるが、この閾値の値をゼロに近く設定しなけ
ればならないため、ノイズなどの影響を受けやすく、こ
のことが装置の自動化を阻む要因となっていた。さら
に、図6に示すようにヌル点は都合三つ有るために、真
の到来方向を決定するにはオペレータによる判断が必要
であるという事情も有った。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように従来
の方位測定装置は、自動計測を行うのに不向きであり、
計測データの取得を人手を介して行う必要があった。し
たがって計測にかかる手間が大きく、オペレータが疲労
したり、人的コストがかかるなどの不具合があるため、
当業界には計測を自動化したいというニーズがある。ま
た人手を介して計測する際にも、加算ビームのピーク位
置を決定しにくく、測定誤差を生じ易いという不具合が
あった。
の方位測定装置は、自動計測を行うのに不向きであり、
計測データの取得を人手を介して行う必要があった。し
たがって計測にかかる手間が大きく、オペレータが疲労
したり、人的コストがかかるなどの不具合があるため、
当業界には計測を自動化したいというニーズがある。ま
た人手を介して計測する際にも、加算ビームのピーク位
置を決定しにくく、測定誤差を生じ易いという不具合が
あった。
【0008】そこで、本発明の目的は、測定誤差の減少
と、電波到来方向計測の自動化を図った方位測定装置を
提供することにある。
と、電波到来方向計測の自動化を図った方位測定装置を
提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、それぞれ到来電波を捕捉する複数のアンテ
ナと、前記複数のアンテナからの受信信号をもとに、方
位に対するピーク位置の異なる二つのビームパターンを
得て、これらの二つのビームパターンを互いに加算した
第1の信号と、前記二つのビームパターンを互いに減算
した第2の信号を出力するビーム処理手段と、前記第1
の信号に対して包絡線検波を施して第1のビデオ信号を
生成する第1受信検波手段と、前記第2の信号に対して
包絡線検波を施して第2のビデオ信号を生成する第2受
信検波手段と、前記第1および第2のビデオ信号が入力
される乗算処理手段と、この乗算処理手段の出力波形を
前記ビーム処理手段から与えられる回転角度情報と共に
視覚的に表示する表示手段とを具備し、前記乗算処理手
段に、前記第2のビデオ信号を反転する極性反転器と、
前記第2受信検波手段のピーク出力に相当する一定電圧
を前記極性反転器の出力に加算する加算器と、この加算
器の出力と前記第1のビデオ信号とを乗算する乗算器と
を備えることを特徴とする。
に本発明は、それぞれ到来電波を捕捉する複数のアンテ
ナと、前記複数のアンテナからの受信信号をもとに、方
位に対するピーク位置の異なる二つのビームパターンを
得て、これらの二つのビームパターンを互いに加算した
第1の信号と、前記二つのビームパターンを互いに減算
した第2の信号を出力するビーム処理手段と、前記第1
の信号に対して包絡線検波を施して第1のビデオ信号を
生成する第1受信検波手段と、前記第2の信号に対して
包絡線検波を施して第2のビデオ信号を生成する第2受
信検波手段と、前記第1および第2のビデオ信号が入力
される乗算処理手段と、この乗算処理手段の出力波形を
前記ビーム処理手段から与えられる回転角度情報と共に
視覚的に表示する表示手段とを具備し、前記乗算処理手
段に、前記第2のビデオ信号を反転する極性反転器と、
前記第2受信検波手段のピーク出力に相当する一定電圧
を前記極性反転器の出力に加算する加算器と、この加算
器の出力と前記第1のビデオ信号とを乗算する乗算器と
を備えることを特徴とする。
【0010】このように構成すると、乗算処理手段にお
いて、減算ビームに基づくビデオ信号が反転され、その
ピーク分の電圧と加算される。その結果得られる波形
と、減算ビームに基づくビデオ信号とが乗算され、この
結果得られる波形が表示手段に表示される。
いて、減算ビームに基づくビデオ信号が反転され、その
ピーク分の電圧と加算される。その結果得られる波形
と、減算ビームに基づくビデオ信号とが乗算され、この
結果得られる波形が表示手段に表示される。
【0011】このとき、乗算処理手段からの出力には、
上記アンテナに到来する電波の到来方位近傍の電圧が強
調され、それ以外の振幅が抑圧された波形が得られる。
これにより、乗算処理手段で得られた波形をモニタし、
人手を介して方位計測を行う際にピーク位置を特定しや
すくなり、ひいては方位計測に係わる測定誤差を生じ難
くなるというメリットを得ることができる。
上記アンテナに到来する電波の到来方位近傍の電圧が強
調され、それ以外の振幅が抑圧された波形が得られる。
これにより、乗算処理手段で得られた波形をモニタし、
人手を介して方位計測を行う際にピーク位置を特定しや
すくなり、ひいては方位計測に係わる測定誤差を生じ難
くなるというメリットを得ることができる。
【0012】また本発明では、それぞれ到来電波を捕捉
する複数のアンテナと、前記複数のアンテナからの受信
信号をもとに、方位に対するピーク位置の異なる二つの
ビームパターンを得て、これらの二つのビームパターン
を互いに加算した第1の信号と、前記二つのビームパタ
ーンを互いに減算した第2の信号を出力するビーム処理
手段と、前記第1の信号に対して包絡線検波を施して第
1のビデオ信号を生成する第1受信検波手段と、前記第
2の信号に対して包絡線検波を施して第2のビデオ信号
を生成する第2受信検波手段と、前記第1および第2の
ビデオ信号が入力される乗算処理手段と、この乗算処理
手段の出力と前記ビーム処理手段から与えられる計測信
号パルスおよび基準方位パルスとが入力される電波到来
方位検出手段とを具備し、前記乗算処理手段に、前記第
2のビデオ信号を反転する極性反転器と、前記第2受信
検波手段のピーク出力に相当する一定電圧を前記極性反
転器の出力に加算する加算器と、この加算器の出力と前
記第1のビデオ信号とを乗算する乗算器とを備え、前記
電波到来方位検出段に、前記計測信号パルスを、前記基
準方位パルスを基準としてカウントするカウンタ手段
と、乗算処理手段の出力レベルと予め定められた閾値電
圧との大小に応じてラッチ信号を出力する電圧比較手段
と、前記カウンタ手段の出力を前記ラッチ信号に応じて
ラッチするラッチ手段とを備えることを特徴とする。
する複数のアンテナと、前記複数のアンテナからの受信
信号をもとに、方位に対するピーク位置の異なる二つの
ビームパターンを得て、これらの二つのビームパターン
を互いに加算した第1の信号と、前記二つのビームパタ
ーンを互いに減算した第2の信号を出力するビーム処理
手段と、前記第1の信号に対して包絡線検波を施して第
1のビデオ信号を生成する第1受信検波手段と、前記第
2の信号に対して包絡線検波を施して第2のビデオ信号
を生成する第2受信検波手段と、前記第1および第2の
ビデオ信号が入力される乗算処理手段と、この乗算処理
手段の出力と前記ビーム処理手段から与えられる計測信
号パルスおよび基準方位パルスとが入力される電波到来
方位検出手段とを具備し、前記乗算処理手段に、前記第
2のビデオ信号を反転する極性反転器と、前記第2受信
検波手段のピーク出力に相当する一定電圧を前記極性反
転器の出力に加算する加算器と、この加算器の出力と前
記第1のビデオ信号とを乗算する乗算器とを備え、前記
電波到来方位検出段に、前記計測信号パルスを、前記基
準方位パルスを基準としてカウントするカウンタ手段
と、乗算処理手段の出力レベルと予め定められた閾値電
圧との大小に応じてラッチ信号を出力する電圧比較手段
と、前記カウンタ手段の出力を前記ラッチ信号に応じて
ラッチするラッチ手段とを備えることを特徴とする。
【0013】このように構成すると、乗算処理手段から
の出力信号が、電圧比較手段により所定の閾値レベルと
比較され、乗算処理手段の出力レベルがこの閾値レベル
を超えた場合に、ラッチ信号が出力されてカウンタ手段
におけるカウント値がラッチされる。これにより、乗算
処理手段の出力レベルが閾値レベルを超えたところで、
基準方位(例えば真北)からのビーム処理手段の回転角
度が出力される。すなわち、電波到来方位検出段により
電波の到来方向が、乗算処理手段からの出力波形に基づ
き自動計測されて出力される。これにより、オペレータ
が表示器上の波形を見ながら方位を決定するといった手
間を省くことが可能となるばかりか、自動計測にかかる
精度そのものを向上させることが可能となる。
の出力信号が、電圧比較手段により所定の閾値レベルと
比較され、乗算処理手段の出力レベルがこの閾値レベル
を超えた場合に、ラッチ信号が出力されてカウンタ手段
におけるカウント値がラッチされる。これにより、乗算
処理手段の出力レベルが閾値レベルを超えたところで、
基準方位(例えば真北)からのビーム処理手段の回転角
度が出力される。すなわち、電波到来方位検出段により
電波の到来方向が、乗算処理手段からの出力波形に基づ
き自動計測されて出力される。これにより、オペレータ
が表示器上の波形を見ながら方位を決定するといった手
間を省くことが可能となるばかりか、自動計測にかかる
精度そのものを向上させることが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明の実施の形
態に係わる方位測定装置の構成を示すブロック図であ
る。なお、同図において図5と同一部分には同一の符号
を付して示し、ここでは異なる部分についてのみ説明す
る。
施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明の実施の形
態に係わる方位測定装置の構成を示すブロック図であ
る。なお、同図において図5と同一部分には同一の符号
を付して示し、ここでは異なる部分についてのみ説明す
る。
【0015】図1において、検波器15、16から出力
されるビデオ信号は、共に乗算処理器31に与えられ
る。この乗算処理器31の出力は、表示器17および到
来方位検出回路32に入力される。また、表示器17お
よび到来方位検出回路32には、ビーム処理部12から
の計測信号および基準信号が与えられている。到来方位
検出回路32では、電波の到来方位が決定され、その値
は表示器33、印字器34、記録器35に与えられる。
表示器33は、方位情報を例えばCRTなどに表示す
る。印字器34は、方位情報を記録用紙に印字する。記
録器35は、方位情報を例えばフロッピーディスク、I
Cカード、または磁気テープなどの記録媒体に記録す
る。
されるビデオ信号は、共に乗算処理器31に与えられ
る。この乗算処理器31の出力は、表示器17および到
来方位検出回路32に入力される。また、表示器17お
よび到来方位検出回路32には、ビーム処理部12から
の計測信号および基準信号が与えられている。到来方位
検出回路32では、電波の到来方位が決定され、その値
は表示器33、印字器34、記録器35に与えられる。
表示器33は、方位情報を例えばCRTなどに表示す
る。印字器34は、方位情報を記録用紙に印字する。記
録器35は、方位情報を例えばフロッピーディスク、I
Cカード、または磁気テープなどの記録媒体に記録す
る。
【0016】図2に、乗算処理回路31の構成を示す。
すなわち、加算ビームに基づくビデオ信号(図中
(b))は、極性反転回路311に入力され、正負反転
されたのち加算器312にて一定の電圧Vo1と加算さ
れる。Vo1の値は、受信機14のAGC(Automatic
Gain Control)機能を参照して、信号(b)のピークレ
ベルに相当する値に設定される。加算器312の出力
(図中(c))は、乗算器313に与えられ、加算ビー
ムに基づくビデオ信号(図中(a))と乗算されて出力
される(図中(d))。
すなわち、加算ビームに基づくビデオ信号(図中
(b))は、極性反転回路311に入力され、正負反転
されたのち加算器312にて一定の電圧Vo1と加算さ
れる。Vo1の値は、受信機14のAGC(Automatic
Gain Control)機能を参照して、信号(b)のピークレ
ベルに相当する値に設定される。加算器312の出力
(図中(c))は、乗算器313に与えられ、加算ビー
ムに基づくビデオ信号(図中(a))と乗算されて出力
される(図中(d))。
【0017】図3に、到来方位検出回路32の構成を示
す。すなわち、ビーム処理部12からの計測信号および
基準信号はカウンタ回路322に入力され、基準信号を
基準とする計測信号パルスのカウント値がラッチ回路3
23に与えられる。一方、乗算処理回路31の出力
(d)が電圧比較器321に与えられ、閾値電圧Vo2
と比較される。この電圧比較器321は、信号(d)の
レベルがVo2よりも大きくなったときにラッチ信号を
出力して、ラッチ回路323をラッチする。これによ
り、信号(d)のピーク位置でのビーム処理部12の角
度が検出され、これが電波到来方向となる。
す。すなわち、ビーム処理部12からの計測信号および
基準信号はカウンタ回路322に入力され、基準信号を
基準とする計測信号パルスのカウント値がラッチ回路3
23に与えられる。一方、乗算処理回路31の出力
(d)が電圧比較器321に与えられ、閾値電圧Vo2
と比較される。この電圧比較器321は、信号(d)の
レベルがVo2よりも大きくなったときにラッチ信号を
出力して、ラッチ回路323をラッチする。これによ
り、信号(d)のピーク位置でのビーム処理部12の角
度が検出され、これが電波到来方向となる。
【0018】さて、上記構成によれば、角度検出に係わ
る精度が向上するという効果が有る。その理由を、図4
を参照して説明する。図4は、図2における各信号
(a)〜(d)の波形を擬似的に示した図である。すな
わち、検波後の加算ビーム(a)の波形は、区間[0〜
π]においてはsinωtと等価に表すことができる。
また、検波後の減算ビーム(b)の波形は、区間[−π
/2〜π/2]においてはsin(ωt+π/2)、区
間[π/2〜3π/2]においては−sin(ωt+π
/2)と等価に表すことができる。
る精度が向上するという効果が有る。その理由を、図4
を参照して説明する。図4は、図2における各信号
(a)〜(d)の波形を擬似的に示した図である。すな
わち、検波後の加算ビーム(a)の波形は、区間[0〜
π]においてはsinωtと等価に表すことができる。
また、検波後の減算ビーム(b)の波形は、区間[−π
/2〜π/2]においてはsin(ωt+π/2)、区
間[π/2〜3π/2]においては−sin(ωt+π
/2)と等価に表すことができる。
【0019】各信号(a)〜(d)の波形をそれぞれA
〜Dとして表すと、加算器312の出力波形Cは(1−
B)、乗算器313の出力波形Dは(A×C)として表
すことができる。それぞれ具体的な式として表すと、区
間[0〜π/2]における波形Dは以下の式により導出
される。
〜Dとして表すと、加算器312の出力波形Cは(1−
B)、乗算器313の出力波形Dは(A×C)として表
すことができる。それぞれ具体的な式として表すと、区
間[0〜π/2]における波形Dは以下の式により導出
される。
【0020】
【数1】
【0021】同様に、区間[π/2〜π]における波形
Dは以下の式により導出される。
Dは以下の式により導出される。
【0022】
【数2】
【0023】すなわち、乗算処理回路31の出力(d)
の波形は、式Dで表され、図4(d)に示すように尖っ
た形となる。つまり、乗算処理回路31を設けること
で、角度計測に係わる閾値電圧Vo2における波形幅を
狭くすることができ、これにより誤差の少ない角度計測
を行うことが可能となる。
の波形は、式Dで表され、図4(d)に示すように尖っ
た形となる。つまり、乗算処理回路31を設けること
で、角度計測に係わる閾値電圧Vo2における波形幅を
狭くすることができ、これにより誤差の少ない角度計測
を行うことが可能となる。
【0024】このように本実施形態では、包絡線検波後
の減算ビーム(b)をそのピーク値から減算し、これに
より得られる波形(c)を包絡線検波後の加算ビーム
(a)と乗算して波形(d)を得るようにし、この波形
(d)を閾値電圧Vo2により識別して電波到来方位を
決定するようにしている。
の減算ビーム(b)をそのピーク値から減算し、これに
より得られる波形(c)を包絡線検波後の加算ビーム
(a)と乗算して波形(d)を得るようにし、この波形
(d)を閾値電圧Vo2により識別して電波到来方位を
決定するようにしている。
【0025】これにより、電波到来方位において鋭いピ
ークを得ることができるので、波形を見ながら人手によ
り角度計測を行うとしても、誤差の少ない角度計測を行
うことが可能となる。しかもこの角度検出点は、ヌル点
ではなく、正方向に鋭い波形となって現れるので、識別
用の閾値電圧Vo2を大きく設定することができる。し
たがって角度計測を自動化することが可能となり、また
その計測値を精度良く求めることが可能となる。
ークを得ることができるので、波形を見ながら人手によ
り角度計測を行うとしても、誤差の少ない角度計測を行
うことが可能となる。しかもこの角度検出点は、ヌル点
ではなく、正方向に鋭い波形となって現れるので、識別
用の閾値電圧Vo2を大きく設定することができる。し
たがって角度計測を自動化することが可能となり、また
その計測値を精度良く求めることが可能となる。
【0026】またこのことと関連して、本実施形態では
到来方位検出回路32を設け、基準信号でリセットされ
た計測信号のカウント値を、波形(d)のピークレベル
でラッチすることで、電波到来方位を自動計測するよう
にしている。これにより、人的コストの削減や、オペレ
ータの手間を省くことが可能となる。実際の運用におい
ては、自動計測された値は印字器34または記録器35
に記録されたデータとして残り、その後のデータ処理に
役立てることができる。
到来方位検出回路32を設け、基準信号でリセットされ
た計測信号のカウント値を、波形(d)のピークレベル
でラッチすることで、電波到来方位を自動計測するよう
にしている。これにより、人的コストの削減や、オペレ
ータの手間を省くことが可能となる。実際の運用におい
ては、自動計測された値は印字器34または記録器35
に記録されたデータとして残り、その後のデータ処理に
役立てることができる。
【0027】なお、本発明は前記各実施形態に限定され
るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々
の変形実施が可能である。
るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々
の変形実施が可能である。
【0028】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、測
定誤差の減少と、電波到来方向計測の自動化を図った方
位測定装置を提供することが可能となる。
定誤差の減少と、電波到来方向計測の自動化を図った方
位測定装置を提供することが可能となる。
【図1】本発明の実施の形態に係わる方位測定装置の構
成を示すブロック図。
成を示すブロック図。
【図2】図1における乗算処理回路31の構成を示すブ
ロック図。
ロック図。
【図3】図1における到来方位検出回路32の構成を示
すブロック図。
すブロック図。
【図4】図2における各信号(a)〜(d)の波形を擬
似的に示した図
似的に示した図
【図5】従来の方位測定装置の構成を示す図。
【図6】加算ビーム、減算ビーム、基準信号および計測
信号の関係を示す図。
信号の関係を示す図。
11…アンテナ群 12…ビーム処理部 13、14…受信機 15、16…検波器 17…表示器 31…乗算処理器 311…極性反転器 312…加算器 313…乗算器 32…到来方位検出回路 321…電圧比較器 322…カウンタ回路 323…ラッチ回路 33…表示器 34…印字器 35…記録器
Claims (5)
- 【請求項1】 それぞれ到来電波を捕捉する複数のアン
テナと、 前記複数のアンテナからの受信信号をもとに、方位に対
するピーク位置の異なる二つのビームパターンを得て、
これらの二つのビームパターンを互いに加算した第1の
信号と、前記二つのビームパターンを互いに減算した第
2の信号を出力するビーム処理手段と、 前記第1の信号に対して包絡線検波を施して第1のビデ
オ信号を生成する第1受信検波手段と、 前記第2の信号に対して包絡線検波を施して第2のビデ
オ信号を生成する第2受信検波手段と、 前記第1および第2のビデオ信号が入力される乗算処理
手段と、 この乗算処理手段の出力波形を、前記ビーム処理手段か
ら与えられる回転角度情報と共に視覚的に表示する表示
手段とを具備し、 前記乗算処理手段は、 前記第2のビデオ信号を反転する極性反転器と、 前記第2受信検波手段のピーク出力に相当する一定電圧
を、前記極性反転器の出力に加算する加算器と、 この加算器の出力と、前記第1のビデオ信号とを乗算す
る乗算器とを備えることを特徴とする方位測定装置。 - 【請求項2】 それぞれ到来電波を捕捉する複数のアン
テナと、 前記複数のアンテナからの受信信号をもとに、方位に対
するピーク位置の異なる二つのビームパターンを得て、
これらの二つのビームパターンを互いに加算した第1の
信号と、前記二つのビームパターンを互いに減算した第
2の信号を出力するビーム処理手段と、 前記第1の信号に対して包絡線検波を施して第1のビデ
オ信号を生成する第1受信検波手段と、 前記第2の信号に対して包絡線検波を施して第2のビデ
オ信号を生成する第2受信検波手段と、 前記第1および第2のビデオ信号が入力される乗算処理
手段と、 この乗算処理手段の出力と、前記ビーム処理手段から与
えられる計測信号パルスおよび基準方位パルスとが入力
される電波到来方位検出手段とを具備し、 前記乗算処理手段は、 前記第2のビデオ信号を反転する極性反転器と、 前記第2受信検波手段のピーク出力に相当する一定電圧
を、前記極性反転器の出力に加算する加算器と、 この加算器の出力と、前記第1のビデオ信号とを乗算す
る乗算器とを備え、 前記電波到来方位検出手段は、 前記計測信号パルスを、前記基準方位パルスを基準とし
てカウントするカウンタ手段と、 乗算処理手段の出力レベルと、予め定められた閾値電圧
との大小に応じてラッチ信号を出力する電圧比較手段
と、 前記カウンタ手段の出力を、前記ラッチ信号に応じてラ
ッチするラッチ手段とを備えることを特徴とする方位測
定装置。 - 【請求項3】 さらに、前記ラッチされた前記カウンタ
手段のカウント出力を、表示器上に数値として表示する
方位表示手段を具備することを特徴とする請求項2に記
載の方位測定装置。 - 【請求項4】 さらに、前記ラッチされた前記カウンタ
手段のカウント出力を、記録用紙に印字する印字手段を
具備することを特徴とする請求項2に記載の方位測定装
置。 - 【請求項5】 さらに、前記ラッチされた前記カウンタ
手段のカウント出力を、記録媒体に記録する記録手段を
具備することを特徴とする請求項2に記載の方位測定装
置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22141499A JP3552202B2 (ja) | 1999-08-04 | 1999-08-04 | 方位測定装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP22141499A JP3552202B2 (ja) | 1999-08-04 | 1999-08-04 | 方位測定装置 |
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JP2001051037A true JP2001051037A (ja) | 2001-02-23 |
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ID=16766375
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22141499A Expired - Fee Related JP3552202B2 (ja) | 1999-08-04 | 1999-08-04 | 方位測定装置 |
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JP (1) | JP3552202B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005156521A (ja) * | 2003-10-31 | 2005-06-16 | Tokyo Denki Univ | 信号到来方向推定装置及び信号到来方向推定方法 |
CN102102470A (zh) * | 2009-12-18 | 2011-06-22 | 株式会社东海理化电机制作所 | 通信终端位置判断装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN105467380A (zh) * | 2015-12-23 | 2016-04-06 | 常州安塔歌电子科技有限公司 | 一种利用和差波束天线与人造卫星信号进行方位角测量的方法 |
-
1999
- 1999-08-04 JP JP22141499A patent/JP3552202B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP3552202B2 (ja) | 2004-08-11 |
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