JP2001051009A - 波形検出装置 - Google Patents

波形検出装置

Info

Publication number
JP2001051009A
JP2001051009A JP11255191A JP25519199A JP2001051009A JP 2001051009 A JP2001051009 A JP 2001051009A JP 11255191 A JP11255191 A JP 11255191A JP 25519199 A JP25519199 A JP 25519199A JP 2001051009 A JP2001051009 A JP 2001051009A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
waveform
reference waveform
wavelet
numerical
input signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11255191A
Other languages
English (en)
Inventor
Koichi Shimada
耕一 嶋田
Shogo Nakamura
尚五 中村
Akira Saso
晃 佐宗
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DKK TOA Corp
Original Assignee
DKK TOA Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by DKK TOA Corp filed Critical DKK TOA Corp
Priority to JP11255191A priority Critical patent/JP2001051009A/ja
Publication of JP2001051009A publication Critical patent/JP2001051009A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 送電線の碍子の絶縁劣化の検出のように突発
に発生する信号を確実に検出し、その部分の必要データ
のみを収集する。 【解決手段】 デジタル入力信号を間引きした後、予測
される基準波形の長さに相当する1測定フレームについ
てウェーブレット変換することを、基準波形の1サンプ
ル周期順次ずらして行い、その変換結果を周波数−時間
座標上に振幅数値を与えた数値表と、メモリ17内の、
基準波形をウェーブレット変換した数値表に対し、ばら
つきの幅を与えたものとを比較し(21)、両者が一致
すると、その時の入力信号に基準波形が含まれていると
判断し、その時点の所要の入力信号をメモリ22に取込
む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は例えば送電線の碍
子の絶縁劣化にもとづく放電現象のように、その事象が
いつ発生するかわからないため、長時間に渡たり連続的
に監視する必要がある、事象(特定波形)を検出する波
形検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】このような何時発生するか不明の信号を
検出(監視)するため、従来においてはデータレコーダ
に、昼夜をわけずに連続して記録し、その記録波形を監
視員が肉眼で見て調べ、異常信号を探し出している。ま
たアナログオシロスコープで測定する場合には、入力信
号を、基準電圧レベルをトリガとしたり、基準繰返し周
期をトリガとして信号波形を表示面に表示しているので
昼夜をわけずに連続して肉眼による波形観測が必要であ
る。
【0003】またデジタルオシロスコープではアナログ
オシロスコープと同様な問題点と、信号を取り込んでか
ら、次の信号を取り込むまで例えば100ミリ秒程度の
間隔をおいて信号を取り込むので測定にデッドタイムが
存在し、データの取りこぼしを発生するものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のデータレコーダ
によるものは、記録紙の記録量が多量なものとなり、そ
の記録を調べる作業も大変なものとなっていた。また、
異常信号の発生を実時間で検出することができないとい
う問題もあった。アナログオシロスコープによるもの
は、トリガとするものが電圧レベルであったり、繰返し
周期であるため、複雑な波形信号を検出することは困難
であった。
【0005】デジタルオシロスコープによるものは、信
号の取込みと、次の信号の取込みとの間が例えば100
ミリ秒あり、この間に発生する信号を取り逃がすという
問題があった。この発明の目的は、検出或いは観測また
は測定したい現象に起因する特定波形の検出、観測を効
率的に実行するもので、波形が長時間に渡っていつ発生
するか不明なものでも必ず検出することができ、その時
のデータを実時間で取り込むことができ、しかも複雑な
波形でも検出することができる波形検出装置を提供し、
検出や観測の困難な現象の検出或いは観測または測定を
可能とすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明によれば、検出
したい波形を基準波形としてウェーブレット変換によっ
て数値化した表をメモリに格納しておき、入力されたデ
ジタルの入力信号を順次時間的にずらして測定フレー
ム、つまり基準波形の長さずつウェーブレット変換して
入力信号の数値表を作成し、そのウェーブレット変換結
果の数値表と、基準波形のウェーブレット変換された数
値表とを比較手段で比較し、入力されたデジタルの入力
信号を順次時間的にずらして測定フレームずつウェーブ
レット変換し、そのウェーブレット変換結果の数値表
と、ウェーブレット変換された基準波形の数値表とを比
較手段で比較し、両者が一致すると、入力信号から基準
波形と一致したものを検出したと判定し、必要に応じて
その測定フレームを含むデジタル化された入力信号を解
析用のメモリに取り込む。
【0007】また必要に応じて解析用のメモリは目的に
応じて、周波数分析、波形分析、発生時刻分析、発生頻
度分析等にかけられ、検出した波形が検出したい現象に
起因するものかどうか解析され、監視センターへの通報
または記録がなされる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下この発明の実施形態を図面を
参照して説明する。入力端子11よりの入力信号は、直
接A/D変換器13に、または入力信号のエンベロープ
にその情報が含まれる場合等、必要に応じてエンベロー
プ検波器12でエンベロープ検波しその検波出力を、A
/D変換器13でデジタルの入力信号に変換され、FI
FOメモリ14に次々と格納される。FIFOメモリ1
4内から1測定フレーム分の信号データが区間切り取り
部20で取り出され、この取り出しは、時間的に順次ず
らされて行われる。この1測定フレーム分のデータは間
引き手段15で適当なサンプル間隔ごとにサンプルデー
タが取り出される。この測定フレーム長は入力信号に基
準波形が含まれていた場合、その基準波形の全体を損傷
無く含む間隔であって、基準波形が低周波を含む場合に
は長い測定フレーム、高周波の短い周期の場合は短い測
定フレームで、基準波形を損傷無く含むように順次ずら
しながら取り出される。A/D変換器13では、検出し
ようとする波形の周波数成分が例えば1Hz〜1MHzであ
れば、この成分を再現できるサンプリング周波数、この
例では2MHzとされ、このサンプリングクロック周波数
で入力信号はFIFOに記憶されていく。一方、基準波
形で決まる測定フレームの入力信号を、測定フレーム区
間切り取り部20により、前記の測定フレームの長さだ
け、波形検出用の測定サンプルとしてFIFOメモリ1
4から取り出される。
【0009】この場合、検出しようとする波形の周波数
範囲が、例えば1Hz〜1MHzであって、基準波形の周波
数成分が例えば1kHz程度の10周期程度の繰り返しの
波形であったとすると、測定フレームは1ms×10=1
0msの時間が必要となるが、A/D変換器のサンプリン
グクロックが2MHzだとすると10ms/500ns=20
000のデータが測定フレームに対して必要となり多量
の比較データとなり、高速に数値化して比較して基準波
形の存在を判断するために比較データが多いことは検出
比較の実行時間にも影響を与える。更に基準波形の周波
数が、例えば1Hzになれば20000000のデータの
測定フレームが必要になり実行時間、経済性、実現性が
問題になってくる。
【0010】この問題を解決するために、基準波形を再
現できるサンプリングクロックと、入力信号をデジタル
データに変換しているA/D変換器13のサンプリング
クロック2MHzとの間に整合をとり、比較データの量を
基準波形の数値化データに近い大きさにして、基準波形
を入力信号の中から検索することを効率的、高速に行う
ために、FIFOメモリ14から切り離した入力信号を
基準波形のサンプリングクロックに合わせたクロック間
引きを行う。
【0011】この目的のために、間引き手段15によっ
て波形の整合をとる。つまり基準波形が1kHzであれば
サンプリングクロックが2kHzになるようにFIFOメ
モリ14からの入力信号を間引きする。間引き手段15
によって圧縮された入力信号の各測定フレーム分は、基
準波形のサンプリングクロックで順次ウェーブレット変
換され、数値化表とされて予め数値化された基準波形の
数値表と比較されて、入力信号に含まれる基準波形を検
出する。
【0012】一方、入力信号において検出されるべき基
準波形は、その予期される全ての基準波形がウェーブレ
ット変換され、各基準波形の数値表として基準波形メモ
リ17に予め記憶してある。この基準波形はパソコンな
どの基準波形作成手段18により人手により作成され
る。ここで作成された基準波形はウェーブレット変換器
27でウェーブレット変換され数値表とされて、基準波
形メモリ17に、例えば図2に示すように、基準波形の
1測定フレーム内における各周波数成分の時間経過にも
とづく変化状態として、基準波形の比較数値表として記
録される。この表の例は周波数バンドは2倍単位にして
ある。つまり、各周波数帯域は時間軸方向で分割され、
その分割された1つをグリッドと名付けると、グリッド
の時間軸方向の長さはその周波数帯の長さであり、各グ
リッドにその成分の振幅値が記入される。
【0013】これら基準波形のウェーブレット変換数値
表は冗長性付与手段19により、冗長性が付与される。
つまり、基準波形は検出する波形に冗長性を持たせるた
めに、基準波形の各サンプル値に対し冗長性付与手段1
9aにより、それに±に適当な幅を与えて冗長性を付与
し、或いは基準波形をウェーブレット変換した数値表の
各数値に対し、冗長性付与手段19bにより±に適当な
幅を与えて冗長性を付与する。この冗長性付与手段19
a、19bはその一方だけを用いてもよく、両方を用い
てもよい。
【0014】このように各値について幅を持たされた基
準波形の数値表と、ウェーブレット変換器16よりの入
力信号のウェーブレット変換された数値表との各対応す
るものが比較器21で比較される。この比較は各測定フ
レームごとに行う。比較器21で入力信号のウェーブレ
ット変換した数値表の各値が、基準波形のウェーブレッ
ト変換した数値表の±の幅の範囲内に対応するものが全
て入ると、これが検出され、その検出出力により、解析
メモリ22にFIFOメモリ14に格納された入力信
号、つまり、一致が検出されたものと相当する信号を含
む所定範囲の入力信号が格納される。
【0015】解析用メモリ22に取り込まれた入力信号
は、波形解析手段23によりFFT(高速フーリエ変
換)やウェーブレット変換などにより、周波数成分や、
周波数成分と位相(時間)成分とが解析され、その解析
結果が記録・表示器24に記録されると共に表示され
る。またその解析結果や、波形解析前のメモリ22内の
取込み信号が送信機25により監視センタ26へ送られ
る。監視センタ26では解析結果や、一致検出にもとづ
く信号に応じた対応処理をすると共に、その分析その他
を行う。また必要に応じて、目標波形に起因する、或い
は原因とする検出された測定波形をノイズ成分等を除外
し、新たな基準波形とし、これをウェーブレット変換し
てメモリ17内の基準波形数値表として格納し、または
その基準波形数値表を更新する。
【0016】以上の処理を更に具体的に説明する。例え
ば図3Aに示す基準波形をウェーブレット変換した結
果、図3Bに示すように周波数成分f1〜f2のウェー
ブレットと、周波数成分f2〜f3のウェーブレット
と、周波数成分f3〜f4のウェーブレットが得られた
とする。ウェーブレット変換数値表は、例えば図3Cに
示すようになる。図3Cは図3Bと対応させていない。
この例では最も周波数が低い成分f1〜f2は1波数し
か存在しない場合で、従って測定フレーム長はf1〜f
2の成分のウェーブレットの1周期と一致する。そし
て、そのf1〜f2成分の振幅は5であることを示して
いる。f2〜f3の成分は測定フレームの後半にウェー
ブレットが1波数存在し、その振幅が10であること、
f3〜f4の成分と測定フレームの中間部に1波数存在
し、その振幅が20であること、f5〜f6の成分につ
いては、測定フレームの前半部で1波数分の無存在の
後、2波数連続したウェーブレットが存在し、それぞれ
各1周期部分(これをマザーウェーブレットと呼ぶ)の
振幅が20と70であることを示している。以下同様で
ある。このようにウェーブレット変換数値表は、各周波
数帯ごとに時間軸方向において、その周期で分割されて
グリットとされ、マザーウェーブレットが存在するグリ
ットにはその振幅値が記入されたものである。
【0017】図1に示した処理を前記数値表と対応した
ものを用いて図4,図5を参照して説明する。入力端子
31よりの入力信号は、A/D変換器32でデジタルの
入力信号に、入力信号帯域の最高周波数の2倍以上のサ
ンプリング周波数により変換され、クロック正規化部3
3で必要に応じて複数デジタルデータごとに加算平均し
て、基準波形を含む速度の低いデータ速度とされて、F
IFOメモリ34に次々と格納される。つまり、クロッ
ク正規化部33は、図1中の間引き手段15と対応する
ものである。FIFOメモリ34内の1測定フレーム分
の信号は、順次ずらしながら取り出されてFIFOバッ
ファ35に格納される。このFIFOバッファ35の内
容は基準波形に含まれるもっとも高い周波数で決まるサ
ンプルクロックの周期ごとに更新される。つまり、前記
サンプルクロックの1周期経過すると、FIFOバッフ
ァ35内のデータがDATA(n−1)〜DATA(n
−11)からDATA(n)〜DATA(n−10)に
更新される。このFIFOバッファ35の1測定フレー
ム分のデータはウェーブレット変換器36によってウェ
ーブレット変換される。
【0018】ウェーブレット変換された数値は、図5に
示すように入力波形ウェーブレット数値表バッファ37
に格納される。つまり、ウェーブレット変換器36にお
いて、例えばデータDATA(n−10)〜DATA
(n−19)が、基準波形に含まれる周波数成分の帯域
を一定割合で分割した周波数サブバンドの帯域f1〜f
nに分離され、データWdata(f1,n−10),Wda
ta(f2,n−10),・・・Wdata(fn,n−1
0)に変換され、同様にデータDATA(n−9)〜D
ATA(n−18)が、帯域f1〜fnのデータWdata
(f1,n−9),Wdata(f2,n−9),・・・W
data(fn,n−9)に変換され、同様にしてデータD
ATA(n)〜 DATA(n−10)は帯域f1〜f
nのデータWdata(f1,n),Wdata(f2,n),
・・・Wdata(fn,n)に変換され、これらウェーブ
レット数値表(マトリクス)Wdata(f1,n)〜Wda
ta(fn,n),・・・Wdata(f1,n−10)〜W
data(fn,n−10)が作られる。その1データサン
プル周期前のウェーブレット数値表はWdata(f1,n
−1)〜Wdata(fn,n−1),・・・,Wdata(f
1,n−11)〜Wdata(fn,n−11)である。図
においては、数値表のそれぞれ10×n個の数値の行列
として示したが、実際には図3の説明から理解されるよ
うに、低い周波数f1では数値の数が少なく、高い周波
数fnでは数値の数は多いものである。
【0019】このように1データサンプル周期ごとに入
力波形ウェーブレット変換数値表が作られる。一方、入
力信号において検出されるべき信号波形は、その予期さ
れる全ての目標波形、つまり基準波形がウェーブレット
変換され、基準波形ウェーブレット数値表Rdata(f
1,n)〜Rdata(fn,n),・・・,Rdata(f
1,n−10)〜Rdata(fn,n−10)として基準
波形数値表メモリ38に予め記憶してある。図では1つ
の基準波形数値表のみを示している。また、この場合も
図3から明らかなように、10×nの数値が存在するの
ではなく、低い周波数f1では数値の数が小さく、高い
周波数fnでは数値の数は多く、かつ同一周波数列にお
いても、ユーザーウェーブレットが存在するグリットの
みに数値はあり、他は0となっている。
【0020】この基準波形ウェーブレット変換数値表の
各数値に対し、冗長性付与手段41により冗長性が付与
される。つまり、各数値に対し適当な値を加算した基準
ウェーブレット数値表Rdata(f1,n,up)〜Rda
ta(fn,n,up),・・・Rdata(f1,n−1
0,up)〜Rdata(fn,n−10,up)と、各数
値に対し、適当な値を減算した基準ウェーブレット数値
表Rdata(f1,n,low)〜Rdata(fn,n,l
ow),・・・Rdata(f1,n−10,low)〜R
data(fn,n−10,low)とが冗長幅付き基準波
形ウェーブレット数値表メモリ42に記憶される。各基
準波形ごとにその冗長幅付き基準波形ウェーブレット数
値表がメモリ42に記憶される。
【0021】冗長幅としては、冗長幅マトリクスメモリ
43を設け、基準波形ウェーブレット数値表(マトリク
ス)の各周波数軸上と時間軸上において、基準値の上限
(up)と基準値の下限(low)とを異ならせて、基
準波形成分(マザーウェーブレット)が特に含まれてい
る部分の冗長度を高めるようなupとlowの冗長幅マ
トリクスを作成し、これをメモリ43に記憶しておき、
この冗長幅マトリクスの各要素に応じて基準波形ウェー
ブレット数値表(マトリクス)の対応要素に対して冗長
幅を付加するようにすることもできる。
【0022】入力波形ウェーブレット数値表バッファ3
7に、入力波形ウェーブレット数値表が得られるごと
に、メモリ42内の各基準波形に対する冗長幅付き基準
波形ウェーブレット数値表と比較手段44で比較し、入
力波形ウェーブレット数値表の各要素が冗長幅付き基準
波形ウェーブレット数値表の対応する要素の上限値と下
限値との間に、全てまたは大部分の要素が入る基準波形
があるかの検索を行う。
【0023】この入力波形数値表と基準波形数値表との
比較手段44での比較は、例えば図6に示すように、入
力波形数値表がバッファ37から比較手段44に入力さ
れると(S1),基準波形番号Nを1とし(S2),N
番の基準波形数値表がメモリ42から取り出される(S
3)。そのN番の基準波形数値表にはマザーウェーブレ
ットが存在しているグリットについて、周波数成分の値
fが低いもの、また時間軸の値nの小さいものについて
グリット番号Gnとその座標(f,n)が与えられてい
るものとする。グリット番号Gn=1とし(S4),そ
のグリット番号Gn(f,n)の数値(マザーウェーブ
レットの振幅)の範囲(冗長幅が与えられている)と、
入力数値表の対応座標(f,n)の数値と比較手段44
で比較し、後者が前者の範囲に入っているか否かを調べ
る(S5)。
【0024】範囲に入っている場合は、マザーグリッド
の番号Gnを+1し(S6),Gnがその基準波形数値
表で最後の番号Gmax であるかを調べ(S7),最後で
なければステップS5に戻り、Gnの番号のマザーウェ
ーブレットの冗長幅が与えられた振幅の範囲に、入力波
形の数値表のそのGnの座標(f,n)の数値が入力か
否かが調べられる。このようにマザーウェーブレットの
周波数の低い成分から、入力波形の数値表の対応要素と
比較し、その冗長幅が与えられた範囲に入らなければ、
Nを+1し(S8),そのNが基準波形数値表の最後の
番号Nmax であるかを調べ(S9),そうでなければ次
の基準波形メモリ42から取り出され(S3),同様に
しその周波数の低いマザーウェーブレットの振幅、つま
りGn=1から、入力波形数値表の対応(f,n)の要
素(振幅)と比較される。マザーウェーブレットは図3
Cに示すように周波数が低いものほど数が少なく、周波
数が高くなるに従って数(波数)が多くなる傾向にある
から、周波数が低い成分から比較することにより、入力
波形数値表の基準波形数値表と異なる場合に、少ない比
較回数で異なっているものであることを知ることができ
る。
【0025】ステップS7でGn=Gmax となった場合
は、その基準波形数値表の各マザーウェーブレットの冗
長幅が与えられた振幅と、入力波形数値表の対応要素の
各値とが全て一致したことになり、その入力波形はその
基準波形と一致し、入力信号からその基準波形が検出さ
れたと判定される(S11)。ステップS9でN=Nma
x であれば、その入力波形数値表は、全ての基準波形数
値表と一致せず、その入力信号は何れの基準波形とも一
致しないと判定され、次の測定フレームの入力波形数値
表がバッファ37から比較手段44に入力されてステッ
プS2に移る(S10)。
【0026】何れかの基準波形の冗長幅付きウェーブレ
ット数値表と実質的に一致するものが検索されると、そ
のことが波形解析メモリ45の制御部に通知され、これ
をトリガとして波形解析メモリ45にA/D変換器32
からの入力データが所定量取り込まれる。この場合、前
記通知を受ける直前の一定量の入力データも波形解析メ
モリ45に取り込まれるように、現時点より所定時間前
までの入力データを常に波形解析メモリ45に取り込む
ようにし、前記通知を受けるとその常時取り込んでいる
データに連続して入力データを取り込むようにすること
もできる。
【0027】波形解析メモリ45に取り込んだ入力デー
タはその時系列データを時系列波形として表示する表示
手段46,FFTなどの周波数分析を行う手段47,周
波数成分の時間局所性分析を行う周波数・時系列分析解
析手段48,基準波形を抽出する手段49,波形の周期
性(ピッチ)を抽出する手段51などへ入力する。基準
波形抽出手段49から抽出した基準波形を測定フレーム
分の時系列データとして波形メモリ52に一時記憶し、
この波形メモリ52内の時系列データをウェーブレット
変換器53で複数周波数帯域に分割して、周波数・時間
のウェーブレット数値表を作成して、基準波形変換表メ
モリ38に記憶してもよい。入力波形メモリ52には他
の外部の波形発生器から基準波形の時系列データを入力
してもよい。
【0028】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
入力信号波形と基準波形を、ウェーブレット変換によっ
て数値化された表として比較することによって、入力信
号中の基準波形を検出しているため、つまり波形または
周波数成分の局所性を含めて検出するために波形の形状
だけでなく、周波数成分それぞれの時間的局所性も合わ
せて実時間で基準波形を検出することができ、これと対
応した基準波形を含む入力信号を取込むことができる。
この入力信号には基準波形とそれによって起因するまた
は原因となった波形も合わせて取り込むことができ、そ
の原因と結果の相関関係等の測定に効果を発揮する。
【0029】特に前記実施例のように、基準波形に相当
する測定フレーム期間をウェーブレット変換して、すで
に作成されている基準波形の数値表と比較することで、
基準波形の有無を確実に検出することができ、しかも数
値表のクロックを間引き等の方法でスケールを基準波形
に正規化して、スムーズに比較できるよう、その検出の
速度を高速にして、実時間で検出した基準波形を含む期
間の入力信号を取込むことにより、その信号の詳細を解
析することができる。
【0030】例えば1000Hz,50msに振幅100V
p-p パルスが混入した場合、従来において、時間軸のみ
の全周波数表示では図7Aに示すように、全周波数成分
が平均化され、パルスは埋もれてしまい検出が困難であ
った。しかし、ウェーブレット変換によれば図7Bに示
すように、周波数軸、時間軸、振幅軸の3次元データが
得られ、前記例では1000Hz,50msの所に振幅10
0Vp-p パルスが番号31として現われ、これを検出
し、表示することができる。このように信号が時間、周
波数共にスポットの場合は、柱形状に現われ、時間はス
ポットであるが周波数は拡散している場合は、周波数軸
に沿った壁状形状が現われ、周波数が同一で、時間的に
継続する場合は時間軸に沿った壁状形状が現われる。つ
まり周波数成分の時間分布を求め、周波数成分の時間に
おける局所性を波形検出の要素としている。
【0031】このような構成であるから、前述したよう
に入力信号から切り取る測定フレームを連続して、基準
波形の取りこぼしが無いように順次ずらしながらウェー
ブレット変換した数値表を、基準波形をウェーブレット
変換した数値表と比較しているため、デジタルオシロス
コープにあるような測定の取りこぼしもなく、何時突発
的に生じるかも不明な信号をも、確実にその信号を取り
込むことができ、雑音が重畳し、かつ複数の目標波形が
畳み込まれた場合でも、これらを分離して検出すること
ができる。
【0032】更に基準波形に冗長性を付与しているた
め、基準波形と正確に一致していなくても、基準波形信
号を検出することができ、基準波形が比較的あいまいで
あってもよく、その作成が容易であり、また基準波形を
少しずつ異なるものを多数用意する必要がなく、その代
表のものを用意すればよく、基準波形メモリ17の記憶
容量を小さなものとすることができる。
【0033】解析されるべき信号や、解析結果も、その
発生基準波形と対応した部分のみについて収集されるた
め、そのための記憶手段の記憶容量も小さなもので済
む。また実時間で基準波形の信号が検出されるため、そ
の検出に対応した処置、つまり予備への切替え、運転の
停止などを遅れることなく、直ちに自動的に実行させる
ことができる。
【0034】先に述べたように送電線の碍子の絶縁劣化
の検出や、環境等の連続的な監視、設備安全性のための
寿命予測、機械動作中の異常検出、機器のエージングの
異常測定、心電計等の医療機器などの突発的に発生し、
予測が困難であり、雑音と混在する信号の把握にこの発
明の装置は適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示すブロック図。
【図2】基準波形メモリ17の記憶例を示す図。
【図3】Aは基準波形の例を示す図、Bはそのウェーブ
レット変換例を示す図、Cはウェーブレット変換数値表
の例を示す図である。
【図4】この発明の実施例をデータを含めて表示した一
部を示す図。
【図5】図4の残りの部分を示す図。
【図6】図5中の比較手段44における比較手順の例を
示す流れ図。
【図7】Aは従来技術の表示例を示す図、BはAと対応
したデータについてこの発明装置による表示(基準波形
検索、データ)の例を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐宗 晃 東京都千代田区神田錦町2−2 東京電機 大学内 Fターム(参考) 2F076 BA12 BA16 BE04 BE05 2G014 AA15 AA23 AB02 2G015 AA20 CA01 CA20

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定フレーム長の基準波形をウェーブレ
    ット変換して数値化した表を格納したメモリと、 デジタル化された入力信号を上記測定フレームずつ順次
    ずらしてウェーブレット変換して入力信号の数値表を作
    成する手段と、 その入力信号の数値表と上記基準波形の数値表とを比較
    する比較手段と、 を具備する波形検出装置。
  2. 【請求項2】 上記入力信号のサンプルを間引きして上
    記ウェーブレット変換手段へ供給する間引き手段を備え
    ていることを特徴とする請求項1記載の波形検出装置。
  3. 【請求項3】 上記基準波形の数値表の各数値に冗長性
    を付与する冗長性付与手段を具備することを特徴とする
    請求項1または2記載の波形検出装置。
  4. 【請求項4】 上記基準波形のウェーブレット変換した
    数値化表の時間軸長は、その最低周波数帯におけるマザ
    ーウェーブレットが収容される長さであり、各周波数帯
    におけるマザーウェーブレットの位置にその時間軸上の
    長さで区切り、各グリッドが構成され、そのグリッドに
    そのマザーウェーブレットの振幅値が収容されているこ
    とを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の波形検
    出装置。
  5. 【請求項5】 上記比較手段は、上記基準波形の数値が
    あるグリッドについてのみ、比較することを特徴とする
    請求項4記載の波形検出装置。
  6. 【請求項6】 上記比較手段は、上記基準波形の周波数
    帯成分の最も低い帯域から行い、不一致が発生すると、
    その時点での測定フレームは基準波形と一致しないと判
    断する手段を有することを特徴とする請求項5記載の波
    形検出装置。
  7. 【請求項7】 上記比較手段でほぼ一致することが検出
    されると、少なくともその測定フレームの入力信号を取
    り込む手段を具備することを特徴とする請求項1乃至6
    の何れかに記載の波形検出装置。
JP11255191A 1999-06-02 1999-09-09 波形検出装置 Pending JP2001051009A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11255191A JP2001051009A (ja) 1999-06-02 1999-09-09 波形検出装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15504699 1999-06-02
JP11-155046 1999-06-02
JP11255191A JP2001051009A (ja) 1999-06-02 1999-09-09 波形検出装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001051009A true JP2001051009A (ja) 2001-02-23

Family

ID=26483156

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11255191A Pending JP2001051009A (ja) 1999-06-02 1999-09-09 波形検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001051009A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008026292A (ja) * 2006-07-25 2008-02-07 Kyushu Dengi Kaihatsu Kk がいし放電音判別方法及びその装置
CN108228999A (zh) * 2017-12-29 2018-06-29 华北电力科学研究院有限责任公司 一种有机外绝缘表面形貌分析方法及装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008026292A (ja) * 2006-07-25 2008-02-07 Kyushu Dengi Kaihatsu Kk がいし放電音判別方法及びその装置
CN108228999A (zh) * 2017-12-29 2018-06-29 华北电力科学研究院有限责任公司 一种有机外绝缘表面形貌分析方法及装置
CN108228999B (zh) * 2017-12-29 2021-06-04 华北电力科学研究院有限责任公司 一种基于小波变换的有机外绝缘表面形貌分析方法及装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5475312A (en) Method and device for distinguishing between partial discharge and electrical noise
US5103402A (en) Method and apparatus for identifying, saving, and analyzing continuous frequency domain data in a spectrum analyzer
US10198835B2 (en) Continuous RF signal visualization with high resolution
WO2016156875A1 (en) Apparatus and method for monitoring partial discharge
US20030209077A1 (en) Automated fault diagnosis device and method
US4795963A (en) Test method of A/D converter
US7583200B2 (en) Method and system for detecting and measuring the disturbances in terms of frequency of the rate of rotation of a rotor
EP2545388B1 (en) Instrument and method for detecting partial electrical discharges
US7873486B2 (en) Spectrogram mask trigger
US4788492A (en) Logic analyzer
US8990035B2 (en) Instrument and method for detecting partial electrical discharges
JP2001051009A (ja) 波形検出装置
US20120095710A1 (en) Instrument and method for detecting partial electric discharges in an electric apparatus
US6239586B1 (en) System for digital measurement of breakdown voltage of high voltage samples
JPH08201436A (ja) 波形観測装置
US11300603B2 (en) Method and system for condition monitoring electrical equipment
JP2008039606A (ja) 回転電機における部分放電信号の変換装置および表示方法
CN102087306A (zh) 电参量波形的显示方法及系统
JPH08114638A (ja) 機器異常診断装置
CN108226725B (zh) 局部放电信号检测方法和装置
CN111256932A (zh) 一种基于LabVIEW平台的GIS振动信号连续采集方法及系统
CN105092923B (zh) 动态遮罩测试
AU2021102900A4 (en) A method and a system for detecting intermittent partial discharge signals
SU1689840A1 (ru) Многоканальное устройство дл локации источника акустической эмиссии
JPH05297022A (ja) 波形記憶装置