JP2001046784A - 全自動洗濯機及び全自動洗濯機の制御方法 - Google Patents

全自動洗濯機及び全自動洗濯機の制御方法

Info

Publication number
JP2001046784A
JP2001046784A JP11226956A JP22695699A JP2001046784A JP 2001046784 A JP2001046784 A JP 2001046784A JP 11226956 A JP11226956 A JP 11226956A JP 22695699 A JP22695699 A JP 22695699A JP 2001046784 A JP2001046784 A JP 2001046784A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
clutch
electric motor
washing tub
electromagnetic
washing machine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11226956A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Osugi
寛 大杉
Tamotsu Shikamori
保 鹿森
Satoru Eguchi
悟 江口
Tomoo Hamaguchi
智雄 濱口
Yoshihiro Suzuki
好博 鈴木
Masao Watanabe
雅生 渡辺
Isao Hiyama
功 桧山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP11226956A priority Critical patent/JP2001046784A/ja
Publication of JP2001046784A publication Critical patent/JP2001046784A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Main Body Construction Of Washing Machines And Laundry Dryers (AREA)
  • Control Of Washing Machine And Dryer (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】安価で信頼性のあるクラッチを有した洗濯機を
提供する。 【解決手段】クラッチは電動機を構成する回転子が静止
している状態で洗濯槽に駆動力を伝達または非伝達にす
ることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、全自動洗濯機に関
する。
【0002】
【従来の技術】全自動洗濯機は、外枠内に防振支持装置
によって懸垂支持した外槽内に洗濯兼脱水槽を回転自在
に設置し、更にこの洗濯兼脱水槽内の底部に撹拌翼を回
転自在に設置し、外槽の底の外側に取り付けた駆動装置
によって前記洗濯兼脱水槽および撹拌翼を回転駆動する
構成である。
【0003】駆動装置は、電動機の回転をプーリを介し
て減速歯車機構及び撹拌翼に伝達し、該撹拌翼を低速で
正逆回転させて洗濯駆動し、または、電動機の回転をプ
ーリを介してクラッチ機構を介して洗濯兼脱水槽に伝達
して該洗濯兼脱水槽を一方向に高速回転させて脱水駆動
する。
【0004】また、電動機の回転力をプーリを介さない
で直接攪拌翼や、洗濯槽に伝達する電動機直結型の駆動
方式が提案されている。例えば、特開平10−337396号公
報,実公平7−11751号公報等がある。
【0005】電動機直結型の駆動方式は、電動機の回転
力を攪拌翼に伝達したり、洗濯槽に伝達したりするため
のクラッチを必要とするが、このクラッチは実公平7−1
1751号公報に記載されているように、外部から機械的に
コネクターを介して伝達するようになっている。
【0006】すなわち、回転子からの回転力をコネクタ
ーを上下することにより洗濯槽に伝達させたりさせなか
ったりする。
【0007】このコネクターの上下運動は外部の駆動機
構から継手等を介して行われる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の一実施例の課
題は、洗濯機のクラッチの信頼性を向上することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の一実施例は、洗
濯槽内に回転自在に設置される攪拌翼と、前記洗濯槽と
前記攪拌翼を回転駆動する電動機と、前記電動機の駆動
力を前記洗濯槽に伝達または非伝達にするクラッチと、
前記電動機及び前記クラッチを制御する制御手段を有す
る全自動洗濯機であって、前記クラッチは前記電動機を
構成する回転子が静止している状態で前記洗濯槽に駆動
力を伝達または非伝達にすることを特徴とする。
【0010】より好ましくは、前記クラッチは電磁力に
よって前記電動機の駆動力を前記洗濯槽に伝達または非
伝達にすることを特徴とする。
【0011】この構成によれば、クラッチの損傷を軽減
できクラッチの信頼性を高めることができ、洗濯機の寿
命を伸ばすことができる。
【0012】本発明の他の実施例は、洗濯槽内に回転自
在に設置される攪拌翼と、前記洗濯槽と前記攪拌翼を回
転駆動する電動機と、前記駆動手段の駆動力を前記洗濯
槽に伝達または非伝達にする電磁クラッチと、前記駆動
手段及び前記電磁クラッチを制御する制御手段を有する
全自動洗濯機であって、洗濯機の運転行程中で、前記電
磁クラッチによる切替えを行う場合は前記回転子が静止
してから行うことを特徴とする。
【0013】この構成によれば、クラッチの損傷を軽減
できクラッチの信頼性を高めることができ、洗濯機の寿
命を伸ばすことができる。
【0014】本発明の他の実施例は、洗濯槽内に回転自
在に設置される攪拌翼と、前記洗濯槽と前記攪拌翼を回
転駆動する電動機と、前記電動機の駆動力を前記洗濯槽
に伝達または非伝達にする電磁クラッチと、前記電動機
及び前記電磁クラッチを制御する制御手段を有する全自
動洗濯機であって、洗濯機の運転行程中で、前記電磁ク
ラッチによる切替えを行う場合は前記電動機への通電を
停止した後所定時間経過後に行うことを特徴とする全自
動洗濯機の制御方法。
【0015】この構成によれば、クラッチの損傷を軽減
できクラッチの信頼性を高めることができ、洗濯機の寿
命を伸ばすことができる。
【0016】本発明の他の実施例は、洗濯槽内に回転自
在に設置される攪拌翼と、前記洗濯槽及び前記攪拌翼を
回転駆動する電動機と、前記電動機の駆動力を前記洗濯
槽に伝達または非伝達にするクラッチと、前記電動機及
び前記クラッチを制御する制御手段を有する全自動洗濯
機であって、前記クラッチは電磁コイルに通電すること
によって前記洗濯槽に伝達または非伝達にし、前記電磁
コイルに通電している所定時間に前記電動機を構成する
回転子を正反逆転駆動することを特徴とする。この構成
によれば、電磁コイルに通電する前にクラッチが外力を
受けていてもスムーズにクラッチ動作を行うことがで
き、信頼性を向上できる。
【0017】本発明の他の実施例は、洗濯槽内に回転自
在に設置される攪拌翼と、前記洗濯槽及び前記攪拌翼を
回転駆動する電動機と、前記電動機の駆動力を前記洗濯
槽に伝達または非伝達にするクラッチと、前記電動機及
び前記クラッチを制御する制御手段を有する全自動洗濯
機であって、前記クラッチは電磁コイル、前記電磁コイ
ルを支持する電磁鉄心及び前記電磁鉄心に吸着する吸着
子を有し、前記電磁コイルに通電し、前記吸着子が前記
電磁鉄心に吸着した後に前記電動機を構成する回転子を
一方向に回転駆動し、前記吸着子と前記電磁鉄心との噛
み合い動作を行うことを特徴とする。
【0018】この構成によれば、吸着子が電磁コイルに
吸着した後のクラッチ噛み合いの信頼性を向上すること
ができる。
【0019】本発明の他の実施例は、洗濯槽内に回転自
在に設置される攪拌翼と、前記洗濯槽及び前記攪拌翼を
回転駆動する電動機と、前記電動機の駆動力を前記洗濯
槽及び前記攪拌翼に伝達または非伝達にするクラッチ
と、前記電動機及び前記クラッチを制御する制御手段を
有する全自動洗濯機であって、前記クラッチは電磁コイ
ル、前記電磁コイルを支持する電磁鉄心及び前記電磁鉄
心に吸着する吸着子を有し、前記電磁コイルに通電し、
前記吸着子が前記電磁鉄心に吸着した後に前記電動機を
一方向に回転駆動して噛み合い動作を行った後、前記電
動機を停止し、前記電動機を所定時間駆動して停止した
後の前記回転子の回転数等に基づき前記噛み合いを検知
することを特徴とする洗濯機の制御方法。
【0020】この構成によれば、噛み合いが行われたか
どうかを検知でき、クラッチの信頼性を向上できる。
【0021】本発明の他の実施例は、洗濯槽内に回転自
在に設置される攪拌翼と、前記洗濯槽及び前記攪拌翼を
回転駆動する電動機と、前記駆動手段の駆動力を前記洗
濯槽に伝達または非伝達にするクラッチと、前記駆動手
段及び前記クラッチを制御する制御手段を有する全自動
洗濯機であって、前記クラッチは電磁コイル、前記電磁
コイルを支持する電磁鉄心及び前記電磁コイルに吸着す
る吸着子を有し、前記電磁鉄心下部の全部又は一部に緩
衝材を設けたことを特徴とする全自動洗濯機。この構成
によれば、クラッチの噛み合い時に生じる衝撃音を低減
することができる。
【0022】本発明の他の実施例は、洗濯槽内に回転自
在に設置される攪拌翼と、前記洗濯槽及び前記攪拌翼を
回転駆動する電動機と、前記駆動手段の駆動力を前記洗
濯槽に伝達または非伝達にするクラッチと、前記駆動手
段及び前記クラッチを制御する制御手段を有する全自動
洗濯機であって、前記クラッチは電磁コイル、前記電磁
コイルを支持する電磁鉄心及び前記電磁コイルに吸着す
る吸着子を有し、前記吸着子の全部又は一部に緩衝材を
設けたことを特徴とする全自動洗濯機。
【0023】この構成によれば、クラッチの噛み合い時
に生じる衝撃音を低減することができる。
【0024】本発明の他の実施例は、洗濯槽内に回転自
在に設置される攪拌翼と、前記洗濯槽及び前記攪拌翼を
回転駆動する電動機と、前記駆動手段の駆動力を前記洗
濯槽に伝達または非伝達にするクラッチと、前記駆動手
段及び前記クラッチを制御する制御手段を有する全自動
洗濯機であって、前記クラッチは電磁コイル、前記電磁
コイルを支持する電磁鉄心及び前記電磁コイルに吸着す
る吸着子を有し、前記吸着子及び前記電磁鉄心下部の全
部又は一部に緩衝材を設けたことを特徴とする全自動洗
濯機。
【0025】この構成によれば、クラッチの噛み合い時
に生じる衝撃音を低減することができる。
【0026】本発明の他の実施例は、洗濯槽内に回転自
在に設置される攪拌翼と、前記洗濯槽及び前記攪拌翼を
回転駆動する電動機と、前記駆動手段の駆動力を前記洗
濯槽に伝達または非伝達にするクラッチと、前記駆動手
段及び前記クラッチを制御する制御手段を有する全自動
洗濯機であって、前記クラッチは電磁コイル及び前記電
磁コイルに吸着する吸着子を有し、前記電動機を構成す
る回転子の上部には前記吸着子と結合する嵌合穴を有
し、前記嵌合穴の全部又は一部を金属で構成したことを
特徴とする全自動洗濯機。
【0027】この構成によれば、回転子の嵌合穴と吸着
子との摩擦による嵌合穴の摩耗を軽減でき、クラッチの
信頼性を向上することができる。
【0028】本発明の他の実施例は、洗濯槽内に回転自
在に設置される攪拌翼と、前記洗濯槽及び前記攪拌翼を
回転駆動する電動機と、前記駆動手段の駆動力を前記洗
濯槽に伝達または非伝達にするクラッチと、前記駆動手
段及び前記クラッチを制御する制御手段を有する全自動
洗濯機であって、前記クラッチは電磁コイル及び前記電
磁コイルに吸着する吸着子を有し、前記電動機を構成す
る回転子の上部には前記吸着子と結合する嵌合穴を有
し、前記吸着子を金属で構成したことを特徴とした全自
動洗濯機。
【0029】この構成によれば、回転子の嵌合穴と吸着
子との摩擦による吸着子の摩耗を軽減でき、クラッチの
信頼性を向上することができる。
【0030】本発明の他の実施例は、洗濯槽内に回転自
在に設置される攪拌翼と、前記洗濯槽及び前記攪拌翼を
回転駆動する電動機と、前記駆動手段の駆動力を前記洗
濯槽に伝達または非伝達にするクラッチと、前記駆動手
段及び前記クラッチを制御する制御手段を有する全自動
洗濯機であって、前記クラッチは電磁コイル及び前記電
磁コイルに吸着する吸着子を有し、前記電動機を構成す
る回転子の上部には前記吸着子と結合する嵌合穴を有
し、前記嵌合穴及び吸着子を金属で構成したことを特徴
とする全自動洗濯機。
【0031】この構成によれば、回転子の嵌合穴と吸着
子との摩擦による嵌合穴及び吸着子の摩耗を軽減でき、
クラッチの信頼性を向上することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の全自動洗濯機の
基本構成の概略を示す縦断側面図である。1は、内部機
構を内包する枠体である。2は、洗濯槽である。また、
脱水槽も兼ねた洗濯兼脱水槽である。この洗濯槽2の上
縁部に流体バランサー3を備え、底部の内側には回転自
在に撹拌翼4を備える。5は、前記洗濯兼脱水槽2を回
転自在に内包する外槽であり、底部の外側には駆動装置
6を鋼板製の取り付けベース7によって取り付け、外枠
1の上端四隅から防振支持装置8によって懸垂支持され
る。駆動装置6の内部構成については後述する。
【0033】衣類投入開口9aを設けた上面カバー9
は、枠体1の上部開口を覆うように該開口端縁に嵌め込
み、フロントパネル10およびバックパネル11と共に
取り付けねじ(図示省略)によって枠体1に取り付け
る。
【0034】上面カバー9とフロントパネル10の間に
形成されるフロントパネルボックス12には、電源スイ
ッチ13と入力スイッチ群14と表示素子群15と外槽
5内の水位に応じた水位信号を発生する水位センサー1
6とコントロールユニット17を内蔵する。
【0035】上面カバー9とバックパネル11の間に形
成されるバックパネルボックス18には、入水側を水栓
19に接続し、出水側を注水口20に接続する給水電磁
弁21を内蔵する。注水口20は、洗濯兼脱水槽2の開
口に向けて放水するように形成する。
【0036】上面カバー9に形成した衣類投入開口9a
は、蓋22によって開閉自在に覆うようにする。
【0037】外槽5の底部に形成した排水口5aは、排
水電磁弁23を介して排水ホース24に接続し、エアー
トラップ5bは、エアーチューブ25を介して前記水位
センサー16に接続する。
【0038】枠体1の下端縁には、四隅に脚26を取り
付けた合成樹脂製のベース27を装着する。
【0039】図2は、この全自動洗濯機の具体的な構成
を示す縦断側面図であり、その一部は展開して図示して
いる。この全自動洗濯機は、基本的には、図1に示した
全自動洗濯機と同一の構成であるので、図1に示した全
自動洗濯機の構成部品に相応する構成部品に同一の参照
符号を付して重複する説明を省略する。
【0040】図3は、前記駆動装置6の内部構成を詳細
に示している。
【0041】この駆動装置6は、洗濯兼脱水槽2および
撹拌翼4の駆動回転軸を軸心にして垂直方向に減速歯車
機構と噛み合いクラッチ機構と可逆回転電動機を同心的
に直列に配列した構成である。
【0042】減速歯車機構は、結合フランジを合わせて
取り付けねじ31によって取り付けベース7に取り付け
た2つ割りの減速機構外ケース32a,32bの内側に
ボールベアリング33a,33bによって内外2重構造
の駆動回転軸系34を支持する。
【0043】この駆動回転軸系34は、図4に詳しく示
すように、中空の外側回転軸系35とその中空内に配置
した内側回転軸系36を備える。
【0044】外側回転軸系35は、電動機の回転を直に
洗濯兼脱水槽2に伝達して該洗濯兼脱水槽2を駆動する
回転軸系であり、外ケース32aの外側に伸びて外槽5
を貫通した先端部に洗濯兼脱水槽2を結合する外側出力
軸部35aと、外ケース32bの外側に伸びた筒部に噛み
合いクラッチ機構に係合するセレーション35bを形成
し、内側端にフランジ35cを形成した外側入力軸部3
5dと、その中間に位置して遊星歯車減速機構を収容す
る歯車ケース部35eを備える。歯車ケース部35eの
内周には遊星歯車減速機構の一部を構成する環状歯車3
5fを固着する。
【0045】この外側回転軸系35の内側に設ける内側
回転軸系36は、電動機の回転を減速して撹拌翼4に伝
達して該撹拌翼4を駆動する回転軸系であり、前記外側
出力軸部35a内にシール37とメタル軸受38a,3
8bとグリップ止め輪(プッシュナット)39によって
水密および抜け止め状態に設けられ、外側出力軸部35
aの先端から洗濯兼脱水槽2内に突出して撹拌翼4が取
り付けられる外端部分に取り付けねじ36aが形成さ
れ、内端から歯車ケース部35e内に突出して遊星歯車
減速機構と結合する内端部分にセレーション36bが形
成された内側出力軸部36cと、外側入力軸部35dの
内側にボールベアリング40a,40bによって支持さ
れ、この外側入力軸部35dの外端から片持ち状態に伸
び出た外端部分に電動機回転子嵌着部36dと止めねじ
36eが形成され、歯車ケース部35e内に伸びた内端
側部分に太陽歯車36fが形成された内側入力軸部36
gと、歯車ケース部35e内において前記内側出力軸部
36cのセレーション36bに嵌合したキャリア36hに
軸支されて前記歯車35f,36fに噛み合って回動し
て前記キャリア36hに減速した回転力を伝達する遊星
歯車36iを備える。
【0046】ボールベアリング40a,40bは、電動
機の回転子軸となる内側入力軸部36gを高精度に支持
するために、外側入力軸部35d内に外輪圧入状態に取
り付ける。内側入力軸部36gは、後述するように、電
動機の回転子を片持ち状態に支持するようになるので、
この内側入力軸部36gを支持する軸受は、損失が少な
く且つ径方向の大きな荷重を支えるのに好適な転がり軸
受の代表的なボールベアリング40a,40bを使用し
たが、ローラベアリングに置き換えることもできる。
【0047】このような駆動回転軸系34は、その外側
回転軸系35eの構成部品を亜鉛電気メッキした鋼板を
冷間プレス加工して形成する。亜鉛によってメッキされ
た鋼板を使うことで発錆を予防することができ、余分な
後処理をする必要がなく安価に製作することができる。
【0048】次に、電動機として誘導電動機を使用した
駆動装置6の実施の形態について説明する。
【0049】(1)駆動装置の組立 内側出力軸36cと外側出力軸35aとの嵌めあい。
【0050】先ず、図5に示すように、外側出力軸部3
5a内に内側出力軸部36cを嵌入してメタル軸受38
a,38bで支え、シール37で水密状態にし、グリッ
プ止め輪39により仮押えした出力軸部を構成する。こ
こで、内側出力軸部36cが上方へ抜けるのを防止する
ために抜け止め用部材(いわゆるプッシュナット)39を
取り付ける。抜けとめ用部材39は鋼製環状部材で環状
部材の内周側に抜け止め用部材の挿入方向と逆方向に切
り起こし部が設けられて、その切り起こし部がシャフト
の抜けを防止する構造となっている。このようにするこ
とで、軸に嵌入し易く、シャフト36のスラスト方向の
抜けを防止できる。
【0051】また、内側出力軸部36cの下方にはセレ
ーション36bが切ってありこのセレーション36bの
外径は内側出力軸部36cの外径よりも小さいので、抜
け止め用部材39が入り易くなっている。
【0052】内側出力軸部36cの外側出力軸部35a
への取り付けは、まず図5に示すようにメタル軸受38
aを外側出力軸部35aの上方から圧入する。
【0053】メタル軸受け38aの外周部には段差38
1 が形成され、外側出力軸部35aの内周側には段差3
5a1 が形成されており、これらの段差38a1 ,35
1によってメタル軸受け38aが外側出力軸部35a
の内部で重力方向に回転自在に支持される。
【0054】次に、メタル軸受け38bを外側出力軸部
35aの下方から圧入する。メタル軸受38bは外側出
力軸部内周の段差部35a2 で止まり、上方へいかない
ようになっている。
【0055】次に、内部出力軸部36aを外側出力軸部
35aの上方からメタル軸受け38a内に嵌入する。これ
によってメタル軸受と内部出力軸部または外部出力軸部
とは回転自在に支持される。
【0056】抜け止め用部材39は内周側が下に凸とな
るように挿入する。このようにすることで、内部出力軸
部36aがメタル軸受38bに対して相対的に上方へ移
動できなくなるようにでき、結果的に外側出力軸部35
aに対して上方に移動しようとするのを防止することが
できる。つまり、内部出力軸部36aが上方へ移動しよ
うとすると抜け止め用部材39を介してメタル軸受け3
8bを上方へ移動させようとするが、メタル軸受け38
bは外部出力軸部35aの段差35a2 によって上には
移動できないようになっている。
【0057】次に、油を含浸させた受皿38c及びシー
ル37を外側出力軸部35aの上方から挿入して取り付
ける。
【0058】内部出力軸部36cの両端は、インボリュ
ートセレーション36a,36bとなっており、上部の
セレーション36aには攪拌翼4が、下部のセレーショ
ン36bには歯車ケース部35e内のキャリア36hに
接続される。
【0059】セレーション36a,36bの両径を同一
とすることで冷鍛時の同一ヘッダーの共用化が図れるた
め、生産性を向上することができる。
【0060】外側出力軸部35aと歯車ケース部35
eとの結合 図6,図7を用いて説明する。
【0061】まず、上述のようにして組立てられた外側
出力軸部35aをプレス加工機(図示せず)にセットさ
れたダイス101、ダイス102にセットし、その上に
歯車ケース部35eをセットする。この状態でダイス1
03をダイス102の上にセットする。ダイス103に
は、ほぼ中心にポンチ104を貫通させるための孔が設
けられている。
【0062】ポンチ104先端の外周径Dは外側出力軸
部35aの内周径dよりも小さくなっており、ポンチ1
04を下に加圧することで、外側出力軸部35aの内周
面側の端部を押し広げるように加圧することによって該
外側出力軸部35aと歯車ケース部35eの嵌合部をメ
タルフロー結合する。
【0063】本方式により外側出力軸部35aと歯車ケ
ース35eの軸方向の引抜力及び結合トルクの向上を図
ることができる。
【0064】減速ギアユニット35hの設置 減速機構である減速ギアユニット35hをセレーション
36b及び歯車ケース部へ取り付ける方法について説明
する。
【0065】減速ギアユニット35hは、遊星歯車が3
つ内蔵された減速ギアユニットとなっており減速比は6
から7好ましくは6.85である。減速ギアユニット3
5h外周の環状歯車35fの外周下端部側にはセレーシ
ョン36jが切ってあり、このセレーション36jに合
うように歯車ケース部35eの内周にもセレーション3
5gが設けられている。
【0066】減速ギアユニット35hの取付は、まず図
9に示すように、ダイス101,102に歯車ケース部
35eを取り付けた状態で減速ギアユニット35hを歯
車ケース部35e内に取り付ける。
【0067】減速ギアユニット35hの遊星歯車出力側
のキャリア36hに設けたセレーション36hに、内側
出力軸部36cの下側のセレーション36bを挿入する
とともに、遊星歯車外周セレーション部36jを歯車ケ
ース内周セレーション35gに挿入する。これにより減
速ギアユニット35hを簡易な方法で歯車ケース部35
eに取り付けることができる。
【0068】このようにすることで、減速ギアユニット
35hの外周は歯車ケース内周にセレーション結合さ
れ、周方向の動きに対し減速ギアユニット35hと歯車
ケース部35eとが一体に回転する。
【0069】又、キャリア36hには、各遊星歯車36
iの中心軸が回転自在に挿入されており、内側入力軸部
36gからの回転力を各遊星歯車36iへ伝えて回転さ
せる。遊星歯車36iの回転力は減速ギアユニット35
hの内周へ伝えられるが減速ギアユニット35hは歯車
ケース35eにセレーション結合されて相対的に動かな
いようになっているため、遊星歯車36iの中心軸は内
部出力軸部36gを中心として回転する。
【0070】従って、遊星歯車36iが挿入されている
キャリア36hも内側出力軸部36cを中心として回転
し、セレーション結合部36bを介して内側出力軸部3
6cへ回転力を伝達する。
【0071】内側入力軸部36g及び外側入力軸部3
5dの取り付け 内側入力軸部36g及び外側入力軸部35dの取り付け
方法について図7〜図9を用いて説明する。
【0072】図8は、内側入力軸部36gを外側入力軸
部35dにボールベアリング40a,40bで回転自在
に支持されている内外入力軸部の組立図である。
【0073】(図7で)減速ギアユニット35hを挿入
した状態で、図8に示す内外の入力軸部を図9のように
設置する。
【0074】この状態で、ダイス105をダイス102
に挿入して押圧する。ダイス105の下側は輪状の突出
部105aを有しており、下側へいくに従って鋭くなっ
た鋭端部105aを有している。
【0075】この鋭端部105aは輪状の突出部105
aの内側方向に緩やかに傾斜しており、反対に外側方向
に急な傾斜となる。
【0076】後述するようにこの緩やかな傾斜部でフラ
ンジ35cを歯車ケース部35eにかしめる。
【0077】この鋭端部105aの下方には歯車ケース
かしめ部35iがあり、鋭端部105aを歯車ケースかしめ
部35iに押圧することで歯車ケースかしめ部35iを
裂いて図4に示すように歯車ケースかしめ部35iを内
側に曲げて、かしめることで内外入力軸部を歯車ケース
部35eに取り付けることができる。
【0078】このようにすることでネジ止め等を行う必
要なくプレスにて結合でき、製造コストを安くできる。
【0079】歯車ケース部35eは亜鉛でメッキされた
鋼板により作成されている。これにより発錆を予防する
ことができ、余分な後処理をする必要がなく安価に製作
することができる。
【0080】電動機 電動機は、図3に示すように外ケース32bの下端面に
絶縁部材41を介在させて取り付けねじ42によって絶
縁状態に取り付けた電動機ハウジング43を下向きに開
口させ、開口端から固定子44を嵌入して複数個の切り
越し突起43aと折り曲げ爪43bによって挟持するよ
うに固定した構成である。具体的には、固定子44は、
可逆回転誘導電動機を構成するように、固定子鉄心44
aに6極構成の固定子巻線44bを巻装し、固定子鉄心
44aの外周面を電動機ハウジング43に嵌入して固定
し、その後に、この電動機ハウジング43を外ケース32
bの下端面に取り付ける。この固定子44に組する回転
子45は、内側入力軸部36gに形成した回転子嵌着部
36dに嵌着し、止めねじ36eに螺着した止めナット
46によって固定する。
【0081】回転子45は、先ず、図10に示すよう
に、回転子鉄心45aとして外側鉄心45a1 と内側鉄
心45a2 を積層する。外側鉄心45a1 と内側鉄心4
5a2は、その間に絶縁樹脂層を形成するための間隙4
5a3 を発生するような寸法とする。外側鉄心45a1
は、その外周縁に籠型2次導体をダイカストするスロッ
ト45a4 を備え、トルク変動を抑制するためにスキュ
ー状態に積層する。内側鉄心45a2 は、その中心に内
側入力軸部36gの端部に形成した回転子嵌着部36d
を嵌入する回転軸嵌合穴45a5 と、その周囲に4個の
ストレート丸穴45a6 を備え、ストレート状態に積層
する。
【0082】回転軸嵌合穴45a5 は4角形状(他の多
角形でも可能)であり、その部分で周り止めの機能を有
する。
【0083】なお、内側鉄心45a2の回転軸嵌合穴4
5a5は、内側鉄心45a2 の精度確保と回り止めのた
めに、積厚の約80%を真円形状に形成し、残りの約2
0%を角穴形状に形成する。また、外側鉄心45a1
内周面と内側鉄心45a2 の外周面は、凹凸面の組み合
わせとすることにより、間隙45a3 に絶縁樹脂層を注
入して結合したときに回り止めとなるようにする。これ
により、内側鉄心45a2と外側鉄心45a1 との絶縁を
することができる。
【0084】また、外側鉄心45a1 と内側鉄心45a
2 の積厚は、コア積層枚数を同一にすることにより寸法
差を少なくし、その後のダイカストやモールド成形時の
バリ発生を抑制するようにする。
【0085】このようにして構成した回転子鉄心45a
は、図11に示すように、外側鉄心45a1 に対してア
ルミニウムダイカスト45bにより、籠型2次導体45
1と冷却羽根45b2 ,45b3 を一体的に成形す
る。
【0086】次いで、図12に示すように、絶縁樹脂を
外側鉄心45a1と内側鉄心45a2の間の間隙45a3
に注入して両者を結合する絶縁樹脂層45c1 を形成す
ると共に下側の端面に伸ばして回転検出センサー用の回
転磁石受け部45c2 を形成し、この回転磁石受け部4
5c2 に永久磁石45dを嵌着する。また、この絶縁樹
脂層45c1 は、回転子鉄心45aの上側の端面に伸ば
して該端面に後述する噛み合いクラッチ機構の摺動子を
噛み合い/解除自在に係合させる噛み合い凹部45c3
を形成する。
【0087】このようにして構成した回転子45は、内
側入力軸部36gに形成した電動機回転子嵌着部36d
に嵌着し、止めナット46を締め付けて電動機回転子嵌
着部36dに固着する。回転子45の丸穴45a6 は、
この締め付け作業における回り止めに利用する。
【0088】クラッチ機構 次にクラッチ機構の詳細について図13〜図15及び図
22を用いて説明する。
【0089】47は、外側回転軸系35を電動機の回転
子45に噛み合い係合によって結合して該外側回転軸系
35に回転子45の回転力を伝達して回転させ、または
噛み合い係合を解いて該外側回転軸系35を回り止めす
るように係止する。
【0090】外部入力軸部の回転を行ったり停止を行っ
たりするのはセレーション35b,摺動子47c,噛合
い突起47f,吸着子47eで構成される摺動部によっ
て行われる。この摺動部はセレーション35b,摺動子
47c及び噛合い突起47fが樹脂でできており、吸着
子47eは金属でできている。又、摺動子47cの内側
と外部入力軸部35dの外周はセレーションによって結
合されており、このセレーションを介して摺動子47c
を外部入力軸部35dに対して上下に移動させることが
できる。このため、電動機ハウジング43の外にある駆
動装置で継手等を上下することによって、クラッチを上
下に駆動する場合に必要となる継手を通すための開口部
を、電動機ハウジング43の側面に設ける必要がないた
め、電動機ハウジング43内への浸水による信頼性の低
下等を低下することを防止することができる。
【0091】樹脂と金属の接続は吸着子47eの周囲の
4個所(90°毎)に部分的に孔(図示せず)を設け、
セレーション35b、及び吸着子47e及び噛合い突起
47fを樹脂で成形する際に摺動子47cの孔に溶かし
ていれることで一体的に成形できる。こうすることで、
セレーション35bを金属成形することがないため安価
に摺動部を製造することができる。又、噛合い突起47
fに周方向に傾斜を有し、脱水時に力を確実に伝達でき
るようにできる。
【0092】噛合い突起47fは回転子45の上部にあ
る噛合い凹部45c3 に噛み合わされた状態のときは外
部入力軸部35dと内側入力軸部36dは回転子45と
共に回転する。噛合い凹部45c3 を回転子45の上部
に直接設けることによって回転子45の力を直に伝達で
き、効率を向上できる。又、噛合い突起47fが噛合い
凹部45c3 と噛合っていないときは、回転子45の回
転力は外部入力軸部35dへ伝達されなく、内側入力軸
部36dへ伝達される。
【0093】ここで、噛合い突起47fと噛合い凹部4
5c3 は後述する噛合い動作によって互いに擦れ合う場
合が生じるため噛合い凹部45c3 が摩耗する可能性が
生じる。摩耗により噛合い凹部45c3 が削れると回転
子45の回転力を外側入力軸部45d等に伝達する効率
が低下するおそれが生じる。
【0094】そこで、噛合い凹部45c3 の内周壁の一
部又は全部をSUS等の金属にすることで摩耗を軽減す
ることができ、洗濯機の寿命を伸ばし、摩耗による噛合
い不整合で生じる異常音の発生を防止できる。
【0095】回転子45上部に設けられ、内側入力軸部
へ回転力を伝達するプレートの一部をかしめることで噛
み合い凹部45c3 の内周壁を金属とすることもでき
る。
【0096】また、他の実施例としてプレートに金属片
を溶接することでも同様の効果を達成することができ
る。
【0097】また、噛合い突起47f側を金属にした
り、噛合い突起47f及び噛合い凹部45c3 の両方を
金属とすることでも同様の効果を達成することができ
る。
【0098】クラッチ板と噛合う回転子の上部には孔
(図示せず)が設けられておりこの孔は前記樹脂に形成
されている。このようにすることで、直接力を伝達でき
る。
【0099】クラッチ機構の動作について図13〜図1
5を用いて詳述する。
【0100】電磁コイル47aに通電しない状態のとき
にはバネ47dによって摺動子47cは下方へ押された状
態となっている。この状態で回転子45が回転すると、
外部入力軸部35dと内側入力軸部36dが共に回転
し、攪拌翼4と洗濯兼脱水槽2が同一回転速度で回転す
る。
【0101】次に、電磁コイルへ通電すると摺動子47
cは電磁力によりバネ47dのバネ力に抗して上方へ移
動して電磁鉄心47bの下部へ引き付けられる。このよ
うにすることで洗濯兼脱水槽2を回転させないで、攪拌
翼4を回転させることができる。
【0102】ここで電磁コイルへの通電であるが、最初
に摺動子47cを電磁鉄心47bの下部へ引き付けると
き(吸引時)には直流電圧100Vをかけるが、その後
摺動子47cを電磁鉄心47bの下部に吸引したままの
状態(保持時)では26Vに通電する。こうすることで
無駄な電力を使わないで済むようになると共に、電磁鉄
心47bの温度上昇を防止し、吸着力の低下を抑えるこ
とができる。
【0103】次に、電磁鉄心47b下部と吸着子47e
との接合部の詳細を図15を用いて説明する。図15に
は吸着子47eの凸部が電磁鉄心47b下部の凹部と噛
合っている状態である。
【0104】吸着子47eの凸部の側壁47e2は下方
へ行くほど内側に傾斜する傾斜部を有しており、傾斜角
は垂直に対して1°〜2°になっている。
【0105】また、電磁鉄心47b1 下部の凹部も下方
へ行くほど内側に傾斜する傾斜部を有しており、傾斜角
は垂直に対して1°〜2°になっている。
【0106】このように吸着子47eの凸部及び電磁鉄
心47b1 下部の凹部がそれぞれ傾斜することで、噛合
ったときに両傾斜部が確実に噛合うことができ、回転子
45の力を伝達することができると共に、吸着子47e
に回転力が加わると、傾斜角により、保持時の26V通
電時にも吸着子が脱落することを防止できる。
【0107】従って、同様の効果を達成するために傾斜
角は1〜2°に限定されない。
【0108】図21(a)〜(c)に、吸着子47eと電
磁鉄心47b下部との噛合部の他の実施例を示す。
【0109】図21(a)に示すように吸着子47eの
凸部や、電磁鉄心47b下部の凹部は平板をプレス加工
で成形することもできる。そして、電磁コイル47aに
通電して吸着子47eを電磁鉄心47bに噛み合わせる
際に生じる衝突音を低下させるため例えば電磁鉄心47
b下部の下に凸状の凸部内に、緩衝材であるウレタンゴ
ム60を入れ電磁コイル47aで固定する。ウレタンゴ
ム60は電磁鉄心47b下部の下に凸部の一部を貫通して
0.5mm 程度下方に出っ張るようになっている。
【0110】ウレタンゴム60は電磁鉄心47b下部の
全ての凸状部に入れることにより吸着子47eと電磁鉄
心47bとの衝突による衝撃音を効果的に低減できる。
【0111】電磁鉄心47bの上方には電磁コイル47
aが設置されているためウレタンゴム60によって磁力
が低下するおそれがある場合は電磁鉄心47b下部の一
部の凸譲部に入れることにより磁力低下を防止できる。
また、ウレタン60に限らず弾力性のある他の材料にす
ることもできる。
【0112】このような構成にすることにより、噛合い
クラッチ機構47によって、洗濯槽2を回転させる動作
から攪拌翼4のみを回転させる動作に移行させる際に生
じる電磁鉄心47bと吸着子47eとの衝撃音を低下さ
せることができる。
【0113】また、後述する噛合い動作を行う場合に、
吸着子47eの凸部と電磁鉄心47bの下に凸部が互いに
擦れ合う場合にもウレタン60が介在するため表面を防
錆処理してある電磁鉄心47b及び吸着子47eが直接
擦れないため、防錆膜がはがれることを低減できる。
【0114】また、ウレタン60により摩擦力が低減で
きるため、噛合い動作をスムーズに行うことができ、噛
合うまでの時間を短縮することができる。
【0115】この噛合い時の衝撃音低減のための他の実
施例としては、図21(b)示すように吸着子47eの
上に凸部に緩衝材であるウレタン60を挿入してからS
US等の金属製の部材61によって固定する。このよう
にすることで、電磁コイル47aの電磁力を低減するこ
となく同様の衝撃音の低減を図ることができる。
【0116】また、他の実施例としては図21(c)に
示すように吸着子47eの上に凸部及び電磁鉄心47b
の下に凸部内にウレタン60を挿入することでさらに衝
撃音の低減を図ることができる。
【0117】・次に電磁鉄心部について図3及び図13
を用いて詳述する。
【0118】図3はインダクションモータを使用した場
合の駆動部、図13はクラッチ部分の拡大図である。
【0119】電磁鉄心部は電磁コイル47a,電磁鉄心
47b,爪47fを有している。電磁鉄心部は図13の
ように断面が四角形でドーナツ状の電磁コイルの周囲を
鋼板で成形された電磁鉄心の一部で保持し、その上方の
顎部47gを水平にし、顎部47gの周囲の一部(2個
所)を上方に垂直に立ち上がるように折り曲げられてい
る。さらに電磁鉄心部の上方には電動機ハウジングを介
して減速機構外ケースに接続するための取り付けネジ4
2が周囲に6個所ネジ孔が均等に開けてある。電動機ハ
ウジング43の上方の開口部に沿って樹脂(PBT若し
くはPPS等のエンプラ)で成形された絶縁部材41が
形成されている。
【0120】この絶縁部材41を介して電磁鉄心部は減
速機構外ケースに取り付けられている。また、爪47f
は例えば絶縁部材を貫通し、減速機構外ケース32bに
圧入嵌合され、前記ネジ部へのトルク伝達の低減を図る
ことができる。
【0121】電動機ハウジング43次に電動機ハウジ
ング43とカバー48の詳細を図3,図23を用いて説
明する。
【0122】電動機ハウジングとカバー48は組み合わ
された状態でDCブラシレスモータ,インダクションモ
ータどちらでも使用できるように共用化を図っている。
【0123】これはインダクションモータでは同じ回転
力のDCブラシレスモータに比べ固定子44の厚さ等を
厚くする必要があるため、高さ方向の寸法をインダクシ
ョンモータに合せた寸法にすることで設備及び部品の共
用化が可能となり、製造コストの低減を図ることができ
る。
【0124】電動機ハウジング43の外周にあるフラン
ジ部43eと下のカバー48の外周にあるフランジ部4
8aとはネジ3個所によって止められており、電動機ハ
ウジング43とカバー48は接続されている。
【0125】電送機ハウジング43の上部中央部は減速
機構外ケース32bを挿入できるように開口(図示せ
ず)が設けられており、開口には減速機構外ケースと絶
縁するための絶縁部材41が設置アウトサート成形によ
り電動機ハウジング43と一体に設置されている。絶縁
部材41はPBTまたはPPS等の樹脂でできており、
開口Xの内周囲を覆い、電動機ハウジング43の上面よ
りも高くなるように取り付けられている。
【0126】また、電動機ハウジング43の上部であっ
て、絶縁部材41の外周には通風孔43cが周方向に4
5°間隔に8つ設けられている。また、電動機ハウジン
グ43の外周側壁の上方には下方に開口した通風孔47
bが前記通風孔43cの周方向の位置と重ならないよう
に45°間隔に7〜8つ設けられている。
【0127】これらの通風孔43c,47bはモータか
ら発生する熱を逃がす働きをする。また、通風孔47b
は下方に開口することにより水の侵入が防止できる。
【0128】また、電動機ハウジング43内にブラシレ
ス直流電動機又は、誘導電動機のステータ44,52を
圧入する際に、電動機ハウジング43内をステータ4
4,52が圧入され過ぎないように切り越し突起43a
が周方向に8個所設けられている。
【0129】また、この切り越し突起43aがある位置
に対応する位置に折り曲げ爪43bが電動機ハウジング
43の外周下部にあり、ステータ44,52を電動機ハ
ウジング内に入れた後にこの折り曲げ爪43bを内側に
曲げることで固定子44,52を支持し、振動等から固
定子44(ステータ)が脱落することを防止する。但
し、電動機ハウジングをブラシレス直流電動機と誘導電
動機とで共用しているため、ブラシレス直流電動機の場
合は固定子鉄心52aの軸方向の寸法と前述した実施形
態における誘導電動機の固定子鉄心44aの寸法の差を
補うために間隔部材53を入れるか、又は折り曲げ爪4
3bの曲げ位置を移動する等の手段にて対応する。
【0130】折り曲げ爪43bは図3のように、爪の内
側の一部が凹状に形成されている。このようにすること
で、折り曲げ爪43bを内側に折り曲げ易くでき、折り
曲げた際にステータ44にひずみが生じないため折り曲
げ爪43bと接触する固定子44,52の端部角部が傷
つかないようにすることができる。爪の内側にある凹状
部がないと爪を内側に曲げたときに生じるひずみによっ
て折り曲げ爪43bと接触する固定子44,52の端部
が傷つき、発錆が起こったり、ひずみにより寸法が安定
しないことがあるためである。
【0131】ハウジング43の外周には電磁コイルへの
通電を行うための導線を配するためのコネクタ開口孔
(図示せず)が設けられている。
【0132】電動機ハウジング43の上部に設けられた
絶縁部材41の開口部には減速機構外ケース32bが嵌
合され、取り付けネジ42によって、電動機ハウジング
43に固定されている。
【0133】ここで、絶縁部材41上側には突起47f
が2つ120°の間隔で設けられている。又、減速機構
外ケース32bの下面には2つの突起に対応する位置に
2つの凹部が設けられている。このようにすることで減
速機構外ケース32bを電動機ハウジング43に取り付
ける際に位置決めし易くでき、また周り止めを防止でき
る。このようにすることで、搬送する際の位置ずれを防
止することができ、また誤組立を防止することができ
る。
【0134】また、電動機ハウジング43の下端部内周
面は固定子44,52を挿入し易くするためテーパ状又
は段つきでノゾキの形状を持っており、内径を多少広く
とっている。このようにすることで固定子44,52を
変形させることなく挿入することができ、曲がったまま
ステータ44,52が圧入されることから防止すること
ができる。
【0135】図3で減速機構外ケース32bの下部にボ
ールベアリング33bが圧入されるが、この部分の減速
機構外ケース32bは上に向かって曲げられるため水が
入り難いようになっている。つまり、圧入時のノゾキと
なる部分は、ボールベアリング33b圧入御にはその上
端面より下方にある。従ってボールベアリング33bを
錆びらせることがない。
【0136】また、フランジ部43eの下部は周方向に
孔が設けられており、結露水が溜まるのを防止すること
ができる。
【0137】(2)制御方法 図16は、この全自動洗濯機の電気的構成を示すブロッ
ク図である。
【0138】コントロールユニット17は、マイクロコ
ンピュータ17aを中心にして構成し、電源回路17b
と、ゼロクロス信号発生回路17cと、リセット回路1
7dと、電源リレー17eと、給水電磁弁21と排水電
磁弁23と噛み合いクラッチ機構の電磁コイル47aと
電動機の固定子巻線44bへの給電を制御する半導体交
流スイッチング素子(FLS)群やダイオード群で構成
した駆動回路17fと、クロック信号を発生する発振回
路17gと、ブザー17hとを備える。
【0139】電源回路17bは、制御回路用の低圧直流
電圧を生成し、ゼロクロス信号発生回路17cは、半導
体スイッチング素子を制御するための基準信号を生成
し、リセット回路17dは、電源投入時にマイクロコン
ピュータ17aを所定の初期状態にリセットするリセッ
ト信号を生成し、発信回路17gは、マイクロコンピュ
ータ17aを動作させるクロック信号を生成する。
【0140】駆動回路17fは、電動機の固定子巻線4
4bへの給電制御に関しては、可逆回転制御用の2つの
半導体交流スイッチング素子(FLS)17f1 ,17f
2 と、直流制動のためのFLS17f3 とダイオードブ
リッジ17f4 を備える。
【0141】FLS17f1 は、正回転給電制御用の半
導体交流スイッチング素子、FLS17f2は逆回転給電制御
用の半導体交流スイッチング素子である。また、電磁コ
イル47aへの給電制御に関しては、大きな電磁力を発
生するのに適した直流駆動電流を流すためのダイオード
ブリッジ17f5 と駆動電流の大きさを制御するための
位相制御用FLS17f6 を備える。電磁コイル駆動電
流は、吸着子47eを吸引する初期段階では大きな電磁
力を必要とするために大きな電流とし、吸着後は電流を
小さくして発熱を軽減するように制御する。
【0142】また、マイクロコンピュータ17aは、予
め組み込まれた制御処理プログラムに従って、電源スイ
ッチ13,入力スイッチ群14,水位センサー16およ
び回転検出素子49からの入力信号を取り込み、表示素
子群15と電源リレー17eと駆動回路17fとブザー
17hを制御する。
【0143】コントロールユニット17のマイクロコン
ピュータ17aは、電源スイッチ13が投入されると、
電源リレー17eをオンして待機状態となる。
【0144】そして、入力スイッチ群14から洗濯開始
を指示されると、入力スイッチ群14によって設定され
た洗濯脱水モードを確認し、設定された洗濯脱水モード
の洗濯脱水工程に入る。
【0145】(1)図17は、攪拌翼4すなわちパルセ
ータを回転させて洗濯を行う場合のマイクロコンピュー
タ17aが実行する制御処理を示している。
【0146】ステップ1801 洗濯のスタートボタン(図示せず)を押し5秒程度した
ら給水前の乾布状態で布量検出が行われる。布量検出は
攪拌翼4を正逆回転して攪拌翼に加わる洗濯物の慣性力
によって判断する。従って、攪拌翼のみ回転させる必要
があるため回転子45の回転力を内側入力軸部36gに
のみ伝達し、外側入力軸部35dには伝達しないように
するため、吸着子47eを電磁鉄心47bに吸着する必
要がある。このため図19に示すように電磁コイル47
aすなわちソレノイドに通電する。
【0147】電磁コイル47aには最初に約100Vの
電圧を3秒間かける。この間、電動機の固定子巻線44
b,52bに約100Vの電圧を0.1秒ON−0.3秒
OFFを正負交互に4回程度かけるように制御する。こ
れは電磁コイル47aに通電する前は爪47fが噛合い
凹部45cの周方向へ力が加わった状態である場合
があるため、吸着子47eを上に引っ張ろうとすると爪
47f側壁と噛合い凹部45c3 側壁との摩擦力により
吸着子47eが移動しない恐れがあるためである。この
ため、電動機の固定子巻線44b,52bに約100V
の電圧を0.1 秒ON−0.3 秒OFFを正負交互に4
回程度かけて、回転子45を正逆回転することにより噛
合いのガタを使って摩擦力を低減し、電磁力によって吸
着子47eをバネ47dに抗らって上方の電磁鉄心47
bへ移動できるようにする。
【0148】電磁鉄心47bに約100Vの電圧を3秒
間かけた後は電圧を26Vに降下させる。これは、始め
に吸着子47eを吸着するときはバネ47dや、爪47
fと噛合い凹部45c3 との摩擦力にうちかって移動す
るため100Vにする必要があるが、一度吸着した後は
無駄な電力を抑えるため26Vに下げるためである。次
に吸着子47eの凸部を電磁鉄心下部47b1 の凹部に
確実に入れるため電動機の固定子巻線44b,52bに
約100Vの電圧を0.8秒ON−0.5秒OFFを6回
程度かけ、洗濯兼脱水槽を慣性で一方向に動かし噛合い
動作を行うようにする。これは吸着子47eを上方に移
動しただけでは、吸着子47eの凸部が電磁鉄心下部4
7b1 の凹部に入っていない場合があるためである。
【0149】次に噛み合い動作が確実に行われたかどう
かの噛合い検知を行う。誘導電動機の場合は噛合い検知
は電動機の固定子巻線44bに約100Vの電圧を0.
3 秒ON−0.5 秒OFFを4回程度かけ、OFFの
ときに所定時間内にモータ端子間に発生する電圧の波形
の数を数えることによって行う。吸着子47eの凸部と
電磁鉄心下部47b1 の凹部とが噛合っている状態、す
なわち攪拌翼4のみが回転している場合は、噛合いが行
われていない状態すなわち攪拌翼4と洗濯兼脱水槽2が
回転している場合に比べて、すぐ止まるため所定時間あ
たりに発生する電圧波形の数が少ないことを利用して噛
合いが行われているかどうかを検知する。又、ブラシレ
スモータを使用する場合の噛合い検知では電動機の固定
子巻線52bに約100Vの電圧を0.3 秒ONしたと
きの回転子54の回転数をホースセンサー等の回転検出
素子49,55によって測定し、攪拌翼4のみが回転し
ている場合は噛合いが行われていない状態すなわち攪拌
翼4と洗濯兼脱水槽2が回転している場合に比べて所定
時間あたりに発生する回転数が少ないことを利用して噛
合い検知を行う。
【0150】噛合い検知行程で噛合いが行われていない
と判断した場合には再び噛合い動作を繰り返す。
【0151】このようにすることで、吸着子47eの凸
部を電磁鉄心下部47b1 の凹部に確実に入れることが
でき、信頼性を高めることができる。
【0152】噛合い動作が完了した後は、通常行われる
ように攪拌翼4を正逆回転して布量検知を行う。
【0153】ステップ1802 次に電磁給水弁21を開いて外槽5内に洗濯物が湿る程
度の少量の水を給水して電磁給水弁21を閉じる。そし
て攪拌翼4を正反逆転して布量検知する。その後、再び
電磁給水弁21を開いて外槽5内に所定の水位まで給水
する。この所定の水位は、ステップ1801で検知した
布量に基づいて決められる水位まで給水する。水位検出
は、水位センサー16から出力される水位検出信号を監
視して行う。
【0154】そして攪拌翼4を正逆反転して布量検知す
る。この給水したときに行った2回の布量検知結果に基
づき布質(綿や化繊等)を検知する。
【0155】この状態ではソレノイド電圧は26Vのま
まである。
【0156】ステップ1803 次に攪拌翼4を正逆回転させて洗濯を行う。
【0157】撹拌翼4を正逆回転させて行う洗い方は、
例えば、木綿の下着や靴下などの洗濯物を強く撹拌して
洗濯するのに適している。
【0158】洗濯が終わったら、電磁コイル47aへの
通電を止めてコイルバネ47dのバネ力によって吸着子
47eを下方に移動させる。この電磁コイル47aへの
通電を止める前には必ず3秒程度の休止時間を設け、回
転子45が静止した状態で電動機の固定子巻線44b,
52bに約100Vの電圧を1.5 秒ON−3秒OFFを
かけて噛合い突起47fを電動機の回転子45の噛合い
凹部45c3 に噛み合わせる。回転子45が静止した状
態で行うのは、吸着子47eが落下中に回転子45が回
転していると突起47fが削られ、噛み合わなくなるの
を防止するためである。
【0159】そして噛合いが行われているかどうかの検
知については、誘導電動機の場合は固定子巻線44b,
52bに電圧を3秒ONしてから5秒OFFにしたとき
に所定時間内にモータ端子間電圧に発生する電圧の波形
の数を数えることによって行う。噛合いが行われていな
い状態すなわち攪拌翼4のみが回転している場合は、噛
合いが行われている状態すなわち攪拌翼4と洗濯槽2が
回転している場合に比べて、所定時間あたりに発生する
電圧波形の数が少ないことを利用して噛合いが行われて
いるかどうかを検知する。
【0160】ブラシレスモータの場合に噛合いが行われ
ているかどうかの検知を行うのは、まず電圧を3秒間O
Nした状態での所定時間の回転子の回転数を回転検出素
子49,55によって測定し、噛み合いが行われていな
い状態すなわち攪拌翼4のみが回転している場合は、噛
み合いが行われている状態すなわち攪拌翼4と洗濯兼脱
水槽2が回転している場合に比べて所定時間あたりに発
生する回転子の回転数が少ないことを利用して噛み合い
が行われているかどうかを検知する。
【0161】ステップ1804 すすぎ行程では排水弁を開放し、排水を行った後脱水を
行う。そして脱水を終えた後は給水を行い再度、電磁コ
イル47aに通電して吸着子47eを吸着して攪拌を行
う。このとき吸着子47eを吸着する前に5秒程度休止
時間を設けて、回転子が停止した状態で吸着するように
する。これも吸着子47eの凸部が電磁鉄心下部47b
1 と摩擦によって擦れるのを防止するためである。
【0162】ステップ1805 脱水行程では、まず排水弁を開放して排水を行って電磁
コイル47aへの通電を止めて吸着子47eを噛合い凹
部45c3 に噛み合わせて回転させる。このときの噛み
合い動作は前述した通りである。
【0163】そして、洗濯兼脱水槽2を一方向に徐々に
回転させて回転速度を高めて脱水を行う。
【0164】マイクロコンピュータ17aは、これらの
各ステップにおいて、設定状態および工程進行状態を表
示素子群15を制御して表示し、異常が発生したときや
洗濯終了時には、ブザー17hを鳴動させて報知するよ
うにする。
【0165】以上のような構成によりクラッチ動作の信
頼性が向上し、噛み合いによる部材の摩耗を防止でき洗
濯機寿命を伸ばすことができる。
【0166】(2)図18は、洗濯兼脱水槽2を回転さ
せて洗濯を行う場合のマイクロコンピュータ17aが実
行する制御処理を示している。
【0167】ステップ1901 洗濯のスタートボタン(図示せず)を押し5秒程度した
ら給水前の乾布状態で布量検出が行われる。布量検出は
攪拌翼4を正逆回転して攪拌翼に加わる洗濯物の慣性力
によって判断する。従って、攪拌翼のみ回転させる必要
があるため回転子45の回転力を内側入力軸部36gに
のみ伝達し、外側入力軸部35dには伝達しないように
するため、吸着子47eを電磁鉄心47bに吸着する必
要がある。このため図20に示すように電磁コイル47
aすなわちソレノイドに通電する。
【0168】電磁コイル47aには最初に約100Vの
電圧を3秒間かける。この間、電動機の固定子巻線44
b,52bに約100Vの電圧を0.1秒ON−0.3秒
OFFを正負交互に4回程度かけるように制御する。これ
は電磁コイル47aに通電する前は爪47fが噛合い凹
部45c3 の周方向へ力が加わった状態である場合があ
るため、吸着子47eを上に引っ張ろうとすると爪47
f側壁と噛合い凹部45c3 側壁との摩擦力により吸着
子47eが移動しない恐れがあるためである。このた
め、電動機の固定子巻線44b,52bに約100Vの
電圧を0.1 秒ON−0.3 秒OFFを正負交互に4回
程度かけて、回転子45を正逆回転することにより噛合
いのガタを使って摩擦力を低減し、電磁力によって吸着
子47eをバネ47dに抗らって上方の電磁鉄心47b
へ移動できるようにする。
【0169】電磁鉄心47bに約100Vの電圧を3秒
間かけた後は電圧を26Vに降下させる。これは、始め
に吸着子47eを吸着するときはバネ47dや、爪47
fと噛合い凹部45c3 との摩擦力にうちかって移動す
るため100Vにする必要があるが、一度吸着した後は
無駄な電力を抑えるため26Vに下げるためである。次
に吸着子47eの凸部を電磁鉄心下部47b1 の凹部に
確実に入れるため電動機の固定子巻線44b,52bに
約100Vの電圧を0.8秒ON−0.5秒OFFを6回
程度かけ、洗濯兼脱水槽を慣性で一方向に動かし噛合い
動作を行うようにする。これは吸着子47eを上方に移
動しただけでは、吸着子47eの凸部が電磁鉄心下部4
7b1 の凹部に入っていない場合があるためである。
【0170】次に噛み合い動作が確実に行われたかどう
かの噛合い検知を行う。誘導電動機の場合は噛合い検知
は電動機の固定子巻線44bに約100Vの電圧を0.
3 秒ON−0.5 秒OFFを4回程度かけ、OFFの
ときに所定時間内にモータ端子間電圧に発生する電圧の
波形の数を数えることによって行う。吸着子47eの凸
部と電磁鉄心下部47b1 の凹部とが噛合っている状
態、すなわち攪拌翼4のみが回転している場合は、噛合
いが行われていない状態すなわち攪拌翼4と洗濯兼脱水
槽2が回転している場合に比べて、すぐ止まるため所定
時間あたりに発生する電圧波形の数が少ないことを利用
して噛合いが行われているかどうかを検知する。
【0171】又、ブラシレスモータを使用する場合の噛
合い検知では電動機の固定子巻線52bに約100Vの
電圧を0.3 秒ONしたときの回転子54の回転数をホ
ースセンサー等の回転検出素子49,55によって測定
し、攪拌翼4のみが回転している場合は噛合いが行われ
ていない状態すなわち攪拌翼4と洗濯兼脱水槽2が回転
している場合に比べて所定時間あたりに発生する回転数
が少ないことを利用して噛合い検知を行う。
【0172】噛合い検知行程で噛合いが行われていない
と判断した場合には再び噛合い動作を繰り返す。
【0173】このようにすることで、吸着子47eの凸
部を電磁鉄心下部47b1 の凹部に確実に入れることが
でき、信頼性を高めることができる。
【0174】噛合い動作が完了した後は、通常行われる
ように攪拌翼4を正逆回転して布量検知を行う。
【0175】ステップ1902 次に電磁給水弁21を開いて外槽5内に洗濯物が湿る程
度の少量の水を給水して電磁給水弁21を閉じる。そし
て布量検知及び洗剤を溶かすため攪拌翼4を正反逆転回
転を行う。
【0176】その後、再び電磁給水弁21を開いて外槽
5内に所定の水位まで給水する。この所定の水位は、ス
テップ1801で検知した布量に基づいて決められる水
位まで給水する。水位検出は、水位センサー16から出
力される水位検出信号を監視して行う。
【0177】そして攪拌翼4を正逆反転して布量検知す
る。この給水したときに行った2回の布量検知結果に基
づき布質(綿や化繊等)を検知する。
【0178】そして、布質検知が終了したら電磁コイル
47aへの通電を止めてコイルバネ47dのバネ力によ
って吸着子47eを下方に移動させる。この電磁コイル
47aへの通電を止める前には必ず3秒程度の休止時間を
設け、回転子45が静止した状態で電動機の固定子巻線
44b,52bに約100Vの電圧を1.5 秒ON−3
秒OFFをかけて噛合い突起47fを電動機の回転子4
5の噛合い凹部45c3に噛み合わせる。電動機が静止し
た状態で行うのは、吸着子47eが落下中に回転子45
が回転していると突起47fが削られ、噛み合わなくな
るのを防止するためである。
【0179】そして噛合いが行われているかどうかの検
知については、誘導電動機の場合は固定子巻線44b,
52bに電圧を3秒ONから5秒OFFにしたときに所
定時間内にモータ端子間に発生する電圧の波形の数を数
えることによって行う。噛合いが行われていない状態す
なわち攪拌翼4のみが回転している場合は、噛合いが行
われている状態すなわち攪拌翼4と洗濯槽2が回転して
いる場合に比べて、所定時間あたりに発生する電圧波形
の数が少ないことを利用して噛合いが行われているかど
うかを検知する。
【0180】ブラシレスモータの場合に噛合いが行われ
ているかどうかの検知を行うのは、まず電圧を3秒ON
した状態での所定時間の回転子の回転数を回転検出素子
49,55によって測定し、噛み合いが行われていない
状態すなわち攪拌翼4のみが回転している場合は、噛み
合いが行われている状態すなわち攪拌翼4と洗濯兼脱水
槽2が回転している場合に比べて所定時間あたりに発生
する回転子の回転数が少ないことを利用して噛み合いが
行われているかどうかを検知する。
【0181】ステップ1903 次に洗濯兼脱水槽2を正逆回転又は一方向に回転させて
洗濯を行う。
【0182】洗濯兼脱水槽2を正逆回転させて洗濯を行
うのは例えばドライマーク表示の衣類やデリケートな衣
類等をやさしく洗うのに適している。また、洗濯兼脱水
槽2を一方向に回転させて洗濯を行うのは、例えば布団
等の大物衣類を洗濯するのに適している。
【0183】洗濯兼脱水槽2を正逆回転させて洗濯を行
うには、電動機の固定子巻線44b,52bに約100
Vの電圧をかけて回転子を回転させ、洗濯兼脱水槽2を
右回転して休止、左回転して休止を繰り返して回転さ
せ、回転によって洗濯兼脱水槽2内に発生する水流及び
慣性回転で衣類が回転している間に槽2を反転させて槽
2と衣類との相対運動で洗浄力を発生させる。
【0184】洗濯兼脱水槽2を一方向に回転させて洗濯
を行うには、電動機の固定子巻線44b,52bに約1
00Vの電圧をかけて回転子を回転させ、洗濯兼脱水槽
2を一方向に回転して休止,一方向に回転して休止を繰
り返して回転させて洗濯を行う。
【0185】ステップ1904 すすぎ行程では排水弁を開放し、排水を行った後脱水を
行う。そして脱水を終えた後は給水を行い再度、電磁コ
イル47aに通電して吸着子47eを吸着して攪拌を行
う。このとき吸着子47eを吸着する前に5秒程度休止
時間を設けて、回転子が停止した状態で吸着するように
する。これも吸着子47eの凸部が電磁鉄心下部47b
1 と摩擦によって擦れるのを防止するためである。
【0186】ステップ1905 脱水行程では、まず排水弁を開放して排水を行って電磁
コイル47aへの通電を止めて吸着子47eを噛合い凹
部45c3 に噛み合わせて回転させる。このときの噛み
合い動作は前述した通りである。
【0187】そして、洗濯兼脱水槽2を一方向に徐々に
回転させて回転速度を高めて脱水を行う。
【0188】マイクロコンピュータ17aは、これらの
各ステップにおいて、設定状態および工程進行状態を表
示素子群15を制御して表示し、異常が発生したときや
洗濯終了時には、ブザー17hを鳴動させて報知するよ
うにする。
【0189】以上のような構成によりクラッチ動作の信
頼性が向上し、噛み合いによる部材の摩耗を防止でき洗
濯機寿命を伸ばすことができる。
【0190】(3)ブラシレス直流電動機の実施の形態 図23は、ブラシレス直流電動機を使用した駆動装置6
の実施形態を示す縦断側面図である。この実施形態は、
1つの電動機ハウジングに誘導電動機の固定子鉄心とブ
ラシレス直流電動機の固定子鉄心を選択的に嵌着するよ
うに共用し、内側入力軸部を誘導電動機の回転子とブラ
シレス直流電動機の回転子に共用できるようにしている
ので、前述した実施形態に対するこの実施形態の特徴
は、電動機の構成にある。従って、前述した実施形態と
共通の構成部品については、重複する説明を省略する。
【0191】この実施形態におけるブラシレス直流電動
機は、固定子52を固定子鉄心52aに固定子巻線52b
を巻装して構成し、固定子鉄心52aを電動機ハウジン
グ43に嵌入して切り越し突起43aと折り曲げ爪43
bによって挟持するように固定する。間隔部材53は、
この固定子鉄心52aの軸方向の寸法と前述した実施形
態における誘導電動機の固定子鉄心44aの寸法の差を
補うものである。
【0192】回転子54は、回転子鉄心(ヨーク)54
aの外周に永久磁石磁極54bを取り付け、これらと一
体的に成形した絶縁樹脂製の取り付けボス54cによっ
て内側入力軸部36gにおける電動機回転子嵌着部36
dに取り付ける。噛み合いクラッチ機構47の摺動子4
7dに形成した噛み合い突起47fを嵌入する噛み合い
凹部54dは、取り付けボス54cの上面に該取り付け
ボス54cと一体的に樹脂成形する。取り付けボス54
cは、電動機回転子嵌着部36dに誘導電動機の回転子
45と同様に嵌着して取り付けることができるような寸
法に形成し、内端側の締め付け端部には、回転子鉄心5
4aを露出させ、外端側の締め付け端部には、金属リン
グ54eを埋設する。
【0193】なお、回転子の取り付けボス54cは、電
動機回転子嵌着部を短尺にした専用の内側入力軸部を使
用することにより、短尺に形成することもできる。
【0194】また、永久磁石磁極54bは、固定子巻線
52bよりも外側に突出するように構成し、この突出部
の回転軌道に対向させて磁極検出素子55を設置するこ
とにより、回転子54の回転位置を検出するように構成
する。この磁極検出素子55は、カバー48に取り付け
る。
【0195】ブラシレス直流電動機は、一般に良く知ら
れているように、固定子巻線52bの各相に対する回転
子54の磁極54bの相対位置を検出して該固定子巻線
52bの各相に流す駆動電流を制御する構成であるので、
詳細な説明は省略する。
【0196】このブラシレス直流電動機を使用した全自
動洗濯機では、前記駆動回路17fには、電動機用直流
電源のための整流回路と、固定子巻線52bの各相の電
流をPAM制御するインバータ回路を設ける。
【0197】このような駆動装置6を使用しても前述し
た実施形態と同様な全自動洗濯機を実現することができ
る。しかも、ブラシレス直流電動機は、多様な回転制御
を行うことができるので、更に木目細かな洗濯工程およ
び脱水工程を行うようにすることができる。
【0198】ところで、このように電動機ハウジング4
3および内側入力軸部36gを共用して誘導電動機また
はブラシレス電動機を選択的に組み込むには、これらを
構成する固定子および回転子の外郭および嵌合部の寸法
を考慮しなければならない。同一出力を得るための外郭
寸法は、一般的には、誘導電動機の方が大きくなる。そ
こで、誘導電動機の固定子44および回転子45につい
て検討する。
【0199】駆動回転軸系34を軸心にして垂直方向に
遊星減速歯車機構と噛み合いクラッチ機構と電動機を同
心的に直列に配列した構成の駆動装置6は、全自動洗濯
機の全体構成を考慮すると、外槽5の底面への取り付け
面から下方への突出量が160mm以内となるように構成す
ることが必要になる。そして、この駆動装置6は、駆動
回転軸系34の上端部に洗濯兼脱水槽2および撹拌翼4
を取り付けて支持することになるので、この駆動回転軸
系34を支持するボールベアリング33a,33bは、
軸方向に、できる限り大きな間隔で設置することが必要
となる。従って、このボールベアリング33a,33b
を設置する減速機構外ケース32a,32bは、ボール
ベアリング33a,33bの軸方向間隔に相当する軸方
向寸法となる。
【0200】これらの寸法配分から、電動機の軸方向の
寸法は、噛み合いクラッチ機構47を含めて、90mm程
度となる。誘導電動機は、必要な出力特性(250W程
度)を維持しつつ軸方向の寸法を抑制するためには、固
定子44および回転子45の径を大きくすれば良い。し
かしながら、固定子44および回転子45の鉄心44
a,45aを鉄板を打ち抜いて積層して構成するように
すると、径の大きい鉄心44a,45aは高価になる。
【0201】そこで、この実施形態では、噛み合いクラ
ッチ機構47を誘導電動機の固定子巻線44bのエンド
コイルによつて囲まれた空間を活用して外側入力軸部3
5dを取り巻くように設置するように工夫して該噛み合
いクラッチ機構47による軸方向の寸法の制約を緩和す
ることにより、固定子鉄心44aの外径寸法を160m
m,内径寸法を98mm,軸方向寸法を25mmとした。
【0202】固定子鉄心44aの内径寸法は、固定子4
4を電動機ハウジング43に嵌着した状態で該電動機ハ
ウジング43を外ケース32bの下端面に取り付けねじ
42によって取り付けるときの心出し治具の当接基準面
を提供し、また、取り付けねじ42が内径寸法の内側に
位置するようにしてねじ締め工具挿入空間を提供するこ
とができるようにする。
【0203】これに伴って、この固定子鉄心44aを挟
持するために電動機ハウジング43設ける切りお越し突
起43aの位置は、この電動機ハウジング43の取付面
からの軸方向寸法を34mmとした。
【0204】このような誘導電動機の代りに取り付ける
ブラシレス直流電動機は、その固定子52を構成する固
定子鉄心52aの外形寸法と内径寸法を誘導電動機の固
定子鉄心44aと等しくし、軸方向寸法を小さく構成す
る。また、回転子54は、このような固定子鉄心52a
を使用して構成した固定子52に相応する外径形状とな
るように構成する。
【0205】また、生産設備を共用して前述したような
誘導電動機またはブラシレス電動機を選択的に組み込む
ために、特に、誘導電動機の固定子44またはブラシレ
ス電動機の52を嵌着した電動機ハウジング43を取り
付けねじ42によって外ケース32bの下端面に心出し
した状態に取り付けるときに、固定子鉄心44a,52
aの内径面に治具を当接して心出しすることができる。
しかも、取り付けねじ42は、内径内に位置しているの
で、心出しした状態で工具を挿し込んで締め付けること
ができる。
【0206】
【発明の効果】本発明の一実施例は、洗濯槽内に回転自
在に設置される攪拌翼と、前記洗濯槽と前記攪拌翼を回
転駆動する電動機と、前記電動機の駆動力を前記洗濯槽
に伝達または非伝達にするクラッチと、前記電動機及び
前記クラッチを制御する制御手段を有する全自動洗濯機
であって、前記クラッチは前記電動機を構成する回転子
が静止している状態で前記洗濯槽に駆動力を伝達または
非伝達にすることを特徴とする。
【0207】より好ましくは、前記クラッチは電磁力に
よって前記電動機の駆動力を前記洗濯槽に伝達または非
伝達にすることを特徴とする。
【0208】この構成によれば、クラッチの損傷を軽減
できクラッチの信頼性を高めることができ、洗濯機の寿
命を伸ばすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の全自動洗濯機の基本構成の一実施形態
を示す縦断側面図である。
【図2】本発明の全自動洗濯機の一実施例の具体的な構
成を示す縦断側面図であり、その一部は展開して図示し
ている。
【図3】本発明の全自動洗濯機の一実施例における駆動
装置の全体を示す縦断側面図である。
【図4】本発明の全自動洗濯機の一実施例における駆動
装置の駆動回転軸系の縦断側面図である。
【図5】本発明の全自動洗濯機の一実施例における駆動
装置の外側出力軸部と内側出力軸部の組み合わせ状態を
示す縦断側面図である。
【図6】本発明の全自動洗濯機の駆動装置における外側
出力軸部と内側出力軸部を組み合わせた出力軸部に歯車
ケースを組み合わせた出力軸部を示す縦断側面図であ
る。
【図7】本発明の全自動洗濯機の一実施例における駆動
装置の出力軸部に歯車ケースを組み合わせた組物の結合
加工状態を示す縦断側面図である。
【図8】本発明の全自動洗濯機の一実施例における駆動
装置の外側入力軸部と内側入力軸部を組み合わせた入力
軸部を示す縦断側面図である。
【図9】本発明の全自動洗濯機の一実施例における駆動
装置の駆動回転軸系の仕上げ加工状態を示す縦断側面図
である。
【図10】本発明の全自動洗濯機の一実施例における駆
動装置の電動機の回転子鉄心構造を示すもので、(a)
は上面図、(b)一部縦断側面図、(c)は底面図であ
る。
【図11】本発明の全自動洗濯機の一実施例における駆
動装置の電動機の回転子鉄心に籠型2次導体および冷却
羽根をダイカスト成形した構造を示すもので、(a)は
上面図、(b)一部縦断側面図、(c)は底面図であ
る。
【図12】本発明の全自動洗濯機の一実施例における駆
動装置の電動機の回転子の外観図であり、(a)は上面
図、(b)は縦断側面図、(c)は底面図である。
【図13】本発明の全自動洗濯機の一実施例における駆
動装置の噛み合いクラッチ機構の噛み合い結合を解いた
状態を示す部分的な縦断側面図である。
【図14】本発明の全自動洗濯機の一実施例における駆
動装置の噛み合いクラッチ機構の噛み合い結合状態を示
す縦断側面図である。
【図15】本発明の全自動洗濯機の一実施例における駆
動装置の噛み合いクラッチ機構の外側回転軸系を係止す
るための摺動子と電磁鉄心の噛み合い係合部の断面図で
ある。
【図16】本発明の全自動洗濯機の一実施例における電
気的構成を示すブロック図である。
【図17】本発明の全自動洗濯機の一実施例における攪
拌翼洗いでマイクロコンピュータが実行する制御処理フ
ローチャートである。
【図18】本発明の全自動洗濯機の一実施例における洗
濯兼脱水槽の回転洗いにでマイクロコンピュータが実行
する制御処理フローチャートである。
【図19】本発明の全自動洗濯機の一実施例における攪
拌翼洗いモードでのクラッチのソレノイド電圧及び電動
機電圧の時間変化を示す図である。
【図20】本発明の全自動洗濯機の一実施例における洗
濯兼脱水槽洗いモードでのクラッチのソレノイド電圧及
び電動機電圧の時間変化を示す図である。
【図21】本発明の全自動洗濯機の一実施例におけるク
ラッチの噛み合わせ部を示す図である。
【図22】本発明の全自動洗濯機の一実施例における駆
動部の組立方法を示す図である。
【図23】本発明の全自動洗濯機の一実施例におけるブ
ラシレス直流電動機を使用した駆動装置の縦断側面図で
ある。
【符号の説明】
2…洗濯兼脱水槽、4…撹拌翼、5…外槽、6…駆動装
置、31…取り付けベース、32a,32b…減速機構
外ケース、34…駆動回転軸系、35…外側回転軸系、
36…内側回転軸系、40a,40b…ボールベアリン
グ、42…取り付けねじ、43…電動機ハウジング、4
4…固定子、44a…固定子鉄心、45…回転子、47
…噛み合いクラッチ機構、47a…電磁コイル、47b
…電磁鉄心、47c…摺動子、47d…コイルばね、4
7e…吸着子、47f…噛み合い突起。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 江口 悟 茨城県日立市東多賀町一丁目1番1号 株 式会社日立多賀エレクトロニクス内 (72)発明者 濱口 智雄 茨城県日立市東多賀町一丁目1番1号 株 式会社日立多賀エレクトロニクス内 (72)発明者 鈴木 好博 茨城県日立市東多賀町一丁目1番1号 株 式会社日立多賀エレクトロニクス内 (72)発明者 渡辺 雅生 茨城県日立市東多賀町一丁目1番1号 株 式会社日立多賀エレクトロニクス内 (72)発明者 桧山 功 茨城県日立市東多賀町一丁目1番1号 株 式会社日立多賀エレクトロニクス内 Fターム(参考) 3B155 BB19 CA16 CB06 DD01 HB09 HB12 HB19 HB28 HB36 HC05 HC07 KA36 LB20 LB22 LC02 LC07 LC12 LC26 LC28 MA01 MA02 MA05 MA06 MA09

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】洗濯槽内に回転自在に設置される攪拌翼
    と、前記洗濯槽と前記攪拌翼を回転駆動する電動機と、
    前記電動機の駆動力を前記洗濯槽に伝達または非伝達に
    するクラッチと、前記電動機及び前記クラッチを制御す
    る制御手段を有する全自動洗濯機であって、前記クラッ
    チは前記電動機を構成する回転子が静止している状態で
    前記洗濯槽に駆動力を伝達または非伝達にすることを特
    徴とする全自動洗濯機の制御方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記クラッチは電磁力
    によって前記電動機の駆動力を前記洗濯槽に伝達または
    非伝達にすることを特徴とする全自動洗濯機の制御方
    法。
  3. 【請求項3】洗濯槽内に回転自在に設置される攪拌翼
    と、前記洗濯槽と前記攪拌翼を回転駆動する電動機と、
    前記駆動手段の駆動力を前記洗濯槽に伝達または非伝達
    にする電磁クラッチと、前記駆動手段及び前記電磁クラ
    ッチを制御する制御手段を有する全自動洗濯機であっ
    て、 洗濯機の運転行程中で、前記電磁クラッチによる切替え
    を行う場合は前記回転子が静止してから行うことを特徴
    とする全自動洗濯機の制御方法。
  4. 【請求項4】洗濯槽内に回転自在に設置される攪拌翼
    と、前記洗濯槽と前記攪拌翼を回転駆動する電動機と、
    前記電動機の駆動力を前記洗濯槽に伝達または非伝達に
    する電磁クラッチと、前記電動機及び前記電磁クラッチ
    を制御する制御手段を有する全自動洗濯機であって、 洗濯機の運転行程中で、前記電磁クラッチによる切替え
    を行う場合は前記電動機への通電を停止した後所定時間
    経過後に行うことを特徴とする全自動洗濯機の制御方
    法。
  5. 【請求項5】洗濯槽内に回転自在に設置される攪拌翼
    と、前記洗濯槽及び前記攪拌翼を回転駆動する電動機
    と、前記電動機の駆動力を前記洗濯槽に伝達または非伝
    達にするクラッチと、前記電動機及び前記クラッチを制
    御する制御手段を有する全自動洗濯機であって、前記ク
    ラッチは電磁コイルに通電することによって前記洗濯槽
    に伝達または非伝達にし、前記電磁コイルに通電してい
    る所定時間に前記電動機を構成する回転子を正反逆転駆
    動することを特徴とする洗濯機の制御方法。
  6. 【請求項6】洗濯槽内に回転自在に設置される攪拌翼
    と、前記洗濯槽及び前記攪拌翼を回転駆動する電動機
    と、前記電動機の駆動力を前記洗濯槽に伝達または非伝
    達にするクラッチと、前記電動機及び前記クラッチを制
    御する制御手段を有する全自動洗濯機であって、前記ク
    ラッチは電磁コイル、前記電磁コイルを支持する電磁鉄
    心及び前記電磁鉄心に吸着する吸着子を有し、前記電磁
    コイルに通電し、前記吸着子が前記電磁鉄心に吸着した
    後に前記電動機を構成する回転子を一方向に回転駆動
    し、前記吸着子と前記電磁鉄心との噛み合い動作を行う
    ことを特徴とする洗濯機の制御方法。
  7. 【請求項7】洗濯槽内に回転自在に設置される攪拌翼
    と、前記洗濯槽及び前記攪拌翼を回転駆動する電動機
    と、前記電動機の駆動力を前記洗濯槽に伝達または非伝
    達にするクラッチと、前記電動機及び前記クラッチを制
    御する制御手段を有する全自動洗濯機であって、前記ク
    ラッチは電磁コイル、前記電磁コイルを支持する電磁鉄
    心及び前記電磁鉄心に吸着する吸着子を有し、 前記電磁コイルに通電し、前記吸着子が前記電磁鉄心に
    吸着した後に前記電動機を一方向に回転駆動して噛み合
    い動作を行った後、前記電動機を停止し、前記電動機を
    所定時間駆動して停止した後の前記回転子の回転数等に
    基づき前記噛み合いを検知することを特徴とする洗濯機
    の制御方法。
  8. 【請求項8】洗濯槽内に回転自在に設置される攪拌翼
    と、前記洗濯槽及び前記攪拌翼を回転駆動する電動機
    と、前記駆動手段の駆動力を前記洗濯槽に伝達または非
    伝達にするクラッチと、前記駆動手段及び前記クラッチ
    を制御する制御手段を有する全自動洗濯機であって、前
    記クラッチは電磁コイル、前記電磁コイルを支持する電
    磁鉄心及び前記電磁コイルに吸着する吸着子を有し、 前記電磁鉄心下部の全部又は一部に緩衝材を設けたこと
    を特徴とする全自動洗濯機。
  9. 【請求項9】洗濯槽内に回転自在に設置される攪拌翼
    と、前記洗濯槽及び前記攪拌翼を回転駆動する電動機
    と、前記駆動手段の駆動力を前記洗濯槽に伝達または非
    伝達にするクラッチと、前記駆動手段及び前記クラッチ
    を制御する制御手段を有する全自動洗濯機であって、前
    記クラッチは電磁コイル、前記電磁コイルを支持する電
    磁鉄心及び前記電磁コイルに吸着する吸着子を有し、前
    記吸着子の全部又は一部に緩衝材を設けたことを特徴と
    する全自動洗濯機。
  10. 【請求項10】洗濯槽内に回転自在に設置される攪拌翼
    と、前記洗濯槽及び前記攪拌翼を回転駆動する電動機
    と、前記駆動手段の駆動力を前記洗濯槽に伝達または非
    伝達にするクラッチと、前記駆動手段及び前記クラッチ
    を制御する制御手段を有する全自動洗濯機であって、前
    記クラッチは電磁コイル、前記電磁コイルを支持する電
    磁鉄心及び前記電磁コイルに吸着する吸着子を有し、 前記吸着子及び前記電磁鉄心下部の全部又は一部に緩衝
    材を設けたことを特徴とする全自動洗濯機。
  11. 【請求項11】洗濯槽内に回転自在に設置される攪拌翼
    と、前記洗濯槽及び前記攪拌翼を回転駆動する電動機
    と、前記駆動手段の駆動力を前記洗濯槽に伝達または非
    伝達にするクラッチと、前記駆動手段及び前記クラッチ
    を制御する制御手段を有する全自動洗濯機であって、前
    記クラッチは電磁コイル及び前記電磁コイルに吸着する
    吸着子を有し、 前記電動機を構成する回転子の上部には前記吸着子と結
    合する嵌合穴を有し、前記嵌合穴の全部又は一部を金属
    で構成したことを特徴とする全自動洗濯機。
  12. 【請求項12】洗濯槽内に回転自在に設置される攪拌翼
    と、前記洗濯槽及び前記攪拌翼を回転駆動する電動機
    と、前記駆動手段の駆動力を前記洗濯槽に伝達または非
    伝達にするクラッチと、前記駆動手段及び前記クラッチ
    を制御する制御手段を有する全自動洗濯機であって、前
    記クラッチは電磁コイル及び前記電磁コイルに吸着する
    吸着子を有し、 前記電動機を構成する回転子の上部には前記吸着子と結
    合する嵌合穴を有し、前記吸着子を金属で構成したこと
    を特徴とした全自動洗濯機。
  13. 【請求項13】洗濯槽内に回転自在に設置される攪拌翼
    と、前記洗濯槽及び前記攪拌翼を回転駆動する電動機
    と、前記駆動手段の駆動力を前記洗濯槽に伝達または非
    伝達にするクラッチと、前記駆動手段及び前記クラッチ
    を制御する制御手段を有する全自動洗濯機であって、前
    記クラッチは電磁コイル及び前記電磁コイルに吸着する
    吸着子を有し、 前記電動機を構成する回転子の上部には前記吸着子と結
    合する嵌合穴を有し、前記嵌合穴及び吸着子を金属で構
    成したことを特徴とする全自動洗濯機。
JP11226956A 1999-08-10 1999-08-10 全自動洗濯機及び全自動洗濯機の制御方法 Pending JP2001046784A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11226956A JP2001046784A (ja) 1999-08-10 1999-08-10 全自動洗濯機及び全自動洗濯機の制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11226956A JP2001046784A (ja) 1999-08-10 1999-08-10 全自動洗濯機及び全自動洗濯機の制御方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001046784A true JP2001046784A (ja) 2001-02-20

Family

ID=16853264

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11226956A Pending JP2001046784A (ja) 1999-08-10 1999-08-10 全自動洗濯機及び全自動洗濯機の制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001046784A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20040046237A (ko) * 2002-11-26 2004-06-05 엘지전자 주식회사 세탁기의 동력전달 모드 전환방법
KR100474920B1 (ko) * 2002-12-05 2005-03-10 엘지전자 주식회사 세탁기의 운전제어방법
JP2008099804A (ja) * 2006-10-18 2008-05-01 Matsushita Electric Ind Co Ltd ドラム式洗濯乾燥機
US7543464B2 (en) 2002-11-26 2009-06-09 Lg Electronics Inc. Apparatus and method for switching power transmission mode of washing machine
CN103437127A (zh) * 2013-08-10 2013-12-11 常州至精精机有限公司 一种洗衣机传动装置以及洗衣机驱动机构、洗衣机
CN104728310A (zh) * 2013-12-23 2015-06-24 安徽聚隆传动科技股份有限公司 离合器可靠性提升系统及其使用方法
US20170029998A1 (en) * 2015-07-27 2017-02-02 Whirlpool Corporation Laundry treating appliance
EP3385438A4 (en) * 2015-12-01 2019-08-07 Aqua Co., Ltd ROLL MACHINE
JPWO2020230208A1 (ja) * 2019-05-10 2020-11-19

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20040046237A (ko) * 2002-11-26 2004-06-05 엘지전자 주식회사 세탁기의 동력전달 모드 전환방법
US7543464B2 (en) 2002-11-26 2009-06-09 Lg Electronics Inc. Apparatus and method for switching power transmission mode of washing machine
KR100474920B1 (ko) * 2002-12-05 2005-03-10 엘지전자 주식회사 세탁기의 운전제어방법
JP2008099804A (ja) * 2006-10-18 2008-05-01 Matsushita Electric Ind Co Ltd ドラム式洗濯乾燥機
JP4666521B2 (ja) * 2006-10-18 2011-04-06 パナソニック株式会社 ドラム式洗濯乾燥機
CN103437127A (zh) * 2013-08-10 2013-12-11 常州至精精机有限公司 一种洗衣机传动装置以及洗衣机驱动机构、洗衣机
CN104728310A (zh) * 2013-12-23 2015-06-24 安徽聚隆传动科技股份有限公司 离合器可靠性提升系统及其使用方法
CN104728310B (zh) * 2013-12-23 2018-04-27 安徽聚隆传动科技股份有限公司 离合器可靠性提升系统及其使用方法
US20170029998A1 (en) * 2015-07-27 2017-02-02 Whirlpool Corporation Laundry treating appliance
US10113260B2 (en) * 2015-07-27 2018-10-30 Whirlpool Corporation Laundry treating appliance
EP3385438A4 (en) * 2015-12-01 2019-08-07 Aqua Co., Ltd ROLL MACHINE
US11332872B2 (en) 2015-12-01 2022-05-17 Qingdao Haier Washing Machine Co., Ltd Drum washing machine
JPWO2020230208A1 (ja) * 2019-05-10 2020-11-19
WO2020230208A1 (ja) * 2019-05-10 2020-11-19 カーツ株式会社 刈刃付き電動作業機
AU2019445992B2 (en) * 2019-05-10 2022-12-01 Kaaz Corporation Electric Work Machine with Cutting Blade

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2142695B1 (en) Driving device for washing machine and full automatic washing machine using the same
US8220295B2 (en) Driving apparatus for washing machine
JP4044602B1 (ja) 洗濯機のモータの組み立て方法と洗濯機のモータ
KR20150010925A (ko) 세탁기 모터 및 이를 구비한 세탁기
KR20190039018A (ko) 세탁기
JP2001046784A (ja) 全自動洗濯機及び全自動洗濯機の制御方法
US7692349B2 (en) Direct drive motor for washing machine and method of manufacturing the same
JP2001017778A (ja) 全自動洗濯機
KR100485540B1 (ko) 전자동 세탁기
JP3510138B2 (ja) 全自動洗濯機
AU722706B2 (en) Improved direct drive washing machine
JP3685943B2 (ja) 全自動洗濯機
JP2001017779A (ja) 全自動洗濯機
KR100451076B1 (ko) 전기 세탁기
KR101518996B1 (ko) 세탁기의 구동장치 및 이를 구비한 세탁기
KR100379480B1 (ko) 모터 직접 구동방식의 세탁기
KR101031615B1 (ko) 아우터 로터형 모터의 로터 브라켓과 로터 부싱 체결 구조
JPH1141864A (ja) 回転電機
JP3475905B2 (ja) 電気洗濯機
KR100578177B1 (ko) 아우터 로터형 모터의 로터 브라켓 고정 구조
JP2001157791A (ja) 全自動洗濯機
JP2003311073A (ja) 電気洗濯機
JP2001300187A (ja) 電気洗濯機
KR100593637B1 (ko) 전자동세탁기 및 그 구동장치
KR101576149B1 (ko) 세탁기의 구동장치 및 이를 구비한 세탁기

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040608