JP2001046052A - 白色腐朽菌の培養方法ならびに難分解性物質の処理方法および処理剤 - Google Patents

白色腐朽菌の培養方法ならびに難分解性物質の処理方法および処理剤

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JP2001046052A
JP2001046052A JP11218496A JP21849699A JP2001046052A JP 2001046052 A JP2001046052 A JP 2001046052A JP 11218496 A JP11218496 A JP 11218496A JP 21849699 A JP21849699 A JP 21849699A JP 2001046052 A JP2001046052 A JP 2001046052A
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English (en)
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Toshihito Uchida
敏仁 内田
Ryuichiro Kondo
隆一郎 近藤
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Kurita Water Industries Ltd
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Kurita Water Industries Ltd
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  • Treatment Of Sludge (AREA)
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  • Purification Treatments By Anaerobic Or Anaerobic And Aerobic Bacteria Or Animals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 古紙を培養基材として用いて、低コストで簡
単に白色腐朽菌を培養し、この白色腐朽菌を用いて難分
解性物質を効率よく分解する。 【解決手段】 難分解性物質分解能を有する白色腐朽菌
を、古紙を培養基材とする培地で培養し、増殖させた白
色腐朽菌と難分解性物質とを接触させて難分解性物質を
分解する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、難分解性物質分解
能を有する白色腐朽菌の培養方法、ならびに白色腐朽菌
を用いた難分解性物質の処理方法および処理剤に関す
る。
【0002】
【従来の技術】わが国では年間3000万トンの紙・板
紙が生産されており、増加傾向にある。このうち160
0万トン強の古紙が回収・リサイクルされており古紙利
用率は平成8年で53.6%である。近年の自治体の資
源回収の取り組み推進や有料化の実施、住民の環境問題
に対する意識の高まりなどによって、需給バランスが崩
れ、余剰古紙の発生が問題となっている。現在の回収状
況は分別回収が行われていないため、印刷、情報用紙な
どの利用可能な紙も雑誌古紙に入ってしまい、雑誌古紙
の余剰化に拍車をかけている。またすべての古紙が回収
可能なわけではなく、製紙業界の試算によれば回収可能
率は65%といわれており、現在の回収率は回収可能率
の約8割に達している。平成12年には容器包装リサイ
クル法が完全施行され、紙の回収は生産量の56%(約
1680万トン)に引き上げられる見通しで、現状では
100万トン以上の余剰古紙が発生すると予測されてい
る。このような状況において、余剰古紙問題に対応する
製紙以外の新規用途開発は今後ますます重要であり、古
紙を製紙用途以外に再利用する方法が求められている。
【0003】木材腐朽菌の中でも白色腐朽菌はリグニン
分解能が最も高いことで知られており、セルロース、ヘ
ミセルロースを栄養源として生育し、蓄えたエネルギー
でリグニンを完全に分解し、最終的に二酸化炭素と水に
する性質を有している。白色腐朽菌の中でもPhanerocha
ete chrysosporium(ファネロキーテ クリソスポリウ
ム)およびPhanerochaete sordida(ファネロキーテ
ソルディダ)、ならびに食用として利用されているCori
olus versicolor(コリオラス バージコラー)(カワ
ラタケ)およびPleurotus ostrealus(プロイロータス
オストリアタス)(ヒラタケ)等を用いて難分解性物
質を分解する事例が多く報告されており、高い分解率が
得られている(BIO INDUSTRY, VOL. 14, NO. 10, 199
7)。
【0004】従来の白色腐朽菌の培養は、一般的にカビ
などと同様に、白色腐朽菌の分生子や菌子体の切片をシ
ャーレ等の容器に植えて行われている。またこのように
して培養した新鮮な菌類を液体培地に植菌し、静地培養
が行われている。従来の培養で使用されている培地は、
天然においてリグニンが分解される場合と同じように窒
素源が少ない培地(低窒素培地)が一般的に用いられて
いる。
【0005】また白色腐朽菌は、パルプ化プロセスでの
リグニン分解菌として検討されている。いわゆる微生物
を使ってのパルプ化、漂白、排液処理の研究である。バ
イオメカニカルパルプ(BMP)化法と呼ばれ、広葉
樹、針葉樹のチップを処理し、パルプ強度を増し、リフ
ァイニングエネルギーを節減できると報告されている。
このような事例から、白色腐朽菌の培養はウッドチップ
を使うことが通例となり、研究されている(紙パ技協
誌、第47巻第8号、1993年8月)。
【0006】このような状況において、環境問題に対す
る意識が高まっており、また白色腐朽菌のダイオキシン
の分解作用が報告(BIO INDUSTRY, Vol14, No.19, 5-1
2, 1997)されており、今後白色腐朽菌による難分解性
物質の分解用途ニーズが拡大することが予想されるが、
従来培地として使用されているウッドチップは成型、加
工が必要であり、スラリー化が困難なため使用範囲が狭
くなるなど、使用用途が制限されるという問題点があ
る。またウッドチップ内部への菌糸の侵入に長期間を要
し、菌糸を増殖させるのに数週間、時には数か月間かか
り、特にマツ、スギ、ヒノキ等の針葉樹のウッドチップ
を用いた場合には、材に菌糸成長を阻害する物質が含ま
れているため培養期間が長期化し、場合によっては培養
ができないこともある。
【0007】近年ゴミ焼却場周辺土壌、不法投棄などに
よる汚染サイト、難分解性物質保管不備による周辺土壌
への汚染等その修復には莫大な設備、工事が要求される
ケースが発生している。これらの難分解性物質の浄化に
は、溶融炉や焼却炉による熱によって分解する処理方法
が検討されている。しかし汚染地に電極を入れ溶融する
以外は汚染地周辺の土壌、廃棄物等汚染源を溶融・焼却
炉まで運搬して処理しなければならず、莫大なコストが
かかる。
【0008】また、下水、し尿等生活排水の汚泥処理、
または食品等各種産業排水汚泥の処理において、難脱水
性汚泥の脱水に古紙を使用し、その繊維質を利用して汚
泥の含水率の低減、脱水機操業の安定化などを図る場合
がある。汚泥を有効利用したり廃棄する場合、汚泥中に
環境汚染物質などの難分解性物質が含有されている場
合、そのままでは有効利用したり廃棄することはできな
いので、有効な浄化方法が必要である。
【0009】ところで、特表平6−505634号に
は、シュガービート(砂糖大根)パルプを用いて白色腐
朽菌を培養する方法および土壌中の芳香族化合物を分解
する方法が記載されている。しかし、上記方法では、シ
ュガービートパルプは腐敗しやすいので保管にコストが
かかり、またシュガービートパルプは生産地以外では入
手が困難であるので、培養が高コストなものとなるほ
か、都市近郊の汚染土壌の修復への使用は制限される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、古紙
を培養基材として用いて、低コストで簡単に白色腐朽菌
を培養することができる白色腐朽菌の培養方法を提案す
ることである。本発明の他の課題は、古紙および白色腐
朽菌を用いて難分解性物質を効率よく分解することがで
きる難分解性物質の処理方法および処理剤を提供するこ
とである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は次の難分解性物
質分解能を有する白色腐朽菌の培養方法、ならびに難分
解性物質の処理方法および処理剤である。 (1) 難分解性物質分解能を有する白色腐朽菌の培養
方法であって、古紙を培養基材とする培地で白色腐朽菌
を培養することを特徴とする白色腐朽菌の培養方法。 (2) 古紙が段ボールである上記(1)記載の培養方
法。 (3) 難分解性物質分解能を有する白色腐朽菌および
古紙の混合物と、難分解性物質とを接触させることを特
徴とする難分解性物質の処理方法。 (4) 白色腐朽菌を含む古紙で、難分解性物質に汚染
された土壌を被覆することを特徴とする上記(3)記載
の処理方法。 (5) 白色腐朽菌を含む古紙を、難分解性物質に汚染
された土壌に混合することを特徴とする上記(3)記載
の処理方法。 (6) 古紙と白色腐朽菌とを含む難分解性物質処理
剤。
【0012】本発明で用いる白色腐朽菌は難分解性物質
を分解することができるものであれば特に限定されな
い。白色腐朽菌の具体的なものとしては、ファネロキー
テ(Phanerochaete)属、プロイロータス(Pleurotus
属、トラメテス(Trametes)属、コリオラス(Coriolu
s)属、ブジョルカンデラ(Bjerkandera)属などがあげ
られる。これらの中ではファネロキーテ クリソスポリ
ウム(Phanerochaete chrysosporium)、ファネロキー
テ ソルディダ(Phanerochaete sordida)、プロイロ
ータス オストリアタス(Pleurotus ostrealus)、コ
リオラス バージコラー(Coriolus versicolor)など
がダイオキシンなどの難分解性物質分解能が高いことが
報告されており、これらの菌を本発明に使用するのが好
ましい。これらの白色腐朽菌は財団法人発酵研究所、A
TCC(American Type Culture Collection)などから
入手可能である。なお、植物防疫上の問題などにより、
日本国内では食用キノコであるPleurotus ostrealus
またはCoriolus versicolorの使用が最も好ましい。白
色腐朽菌は1種単独で使用することもできるし、2種以
上を組み合せて使用することもできる。
【0013】前記難分解性物質(persistent organic p
ollutants:POPs)としては難分解性の環境汚染物質が
代表的なものであり、具体的にはPCB(ポリ塩化ビフ
ェニル)、DDT(p,p’−ジクロロジフェニルトリ
クロロエタン)、ダイオキシン類、クロルデン、ベンゼ
ンヘキサクロリド、クロロベンゼン類、2,4−ジクロ
ロフェノール、トリクロロフェノール、ペンタクロロフ
ェノール、2,4−ジクロロフェノキシ酢酸、2,4,
5−トリクロロフェノキシ酢酸、エンドサルファン、ア
ラクロール、ジベンゾパラジオキシン、2,7−ジクロ
ロジベンゾパラジオキシン、2,4−ジニトロトルエ
ン、2,4,6−トリニトロトルエン、四塩化炭素、ク
ロロアニリン、ディルドリン、フェナントレン、ベンゾ
ピレン、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレ
ン、アントラセン、アゾ色素、アトラジン、クリスタル
バイオレット、その他の単環または多環芳香族炭化水
素、樹脂および未知の化合物などがあげられる。これら
の難分解性物質は、白色腐朽菌が生産する菌体外酵素で
ある芳香族化合物分解酵素の働きにより分解されるもの
と推測される。
【0014】本発明で培養基材として用いる古紙は特に
限定されず、使用済みの紙または板紙、および紙または
板紙の裁断くずなどが使用できる。古紙の具体的なもの
としては、新聞紙、OA用紙、雑誌、チラシ、段ボール
およびこれらの混合物などがあげられる。これらの中で
は短繊維を多く含むので段ボールが好ましい。古紙の大
きさ、破砕状態、セルロース含有量、ヘミセルロース含
有量、リグニン含有量、含水率、複数の種類の古紙を用
いる場合の配合割合など、紙の物理的化学的状態は特に
制限されない。
【0015】例えば、回収古紙をそのまま使用すること
もできるし、雑誌等の背糊をカットして2cm程度に破
砕したもの(すなわち一次破砕したもの)、5mm程度
に破砕したもの(すなわち二次破砕したもの)、解繊機
にかけて繊維状まで解繊したものなど、いずれのもので
も使用することができる。またこれらを任意の割合で混
合して使用することもできる。このため回収古紙の種
類、粉砕状態などに関係なく、回収古紙を用いて培養す
ることができる。また紙の種類によっては、インクや填
料などの阻害剤が含まれている場合もあるが、そのまま
使用することができ、この場合阻害の程度により菌の増
殖速度が低下するが、時間の経過とともに増殖速度は増
加する。
【0016】本発明において白色腐朽菌を培養する培地
は古紙および水だけでよいが、古紙として新聞、雑誌お
よびチラシ等の印刷物古紙やOA用紙等を用いる場合、
インク等の菌体成長阻害剤が含まれているため、炭素原
子/窒素原子比が160〜10、好ましくは100〜5
0となるように窒素を添加するのが望ましい。添加する
窒素源としては、硝酸アンモニウム、酒石酸アンモニウ
ム、酵母抽出物、麦芽抽出物などがあげられる。
【0017】本発明の培養方法では、古紙を含む上記培
地に白色腐朽菌を植菌し、白色腐朽菌の増殖に適した条
件に維持することにより培養することができる。培養条
件は、温度が15〜35℃、好ましくは20〜30℃、
時間が7〜30日、好ましくは7〜21日、培地(古
紙)含水率が50〜85重量%、好ましくは60〜65
重量%、pHが3〜7、好ましくは4〜5とするのが望
ましい。含水率の調整には殺菌水を使用するのが好まし
い。また子実体形成を抑制して菌糸を成長させるために
光照射を行わず、培養温度を一定に保つことが好まし
い。また培地の含水率の低下、栄養物質の減少により子
実体形成が開始される可能性があるため、3〜6日に一
回程度水分および/または窒素源となる物質を添加し、
子実体形成を防止するのが好ましい。
【0018】本発明の難分解性物質の処理方法は、難分
解性物質分解能を有する前記白色腐朽菌および古紙の混
合物と、難分解性物質とを接触させて難分解性物質を分
解する難分解性物質の処理方法である。上記白色腐朽菌
および古紙の混合物は、前記培養方法で培養した培養物
であってもよいし、培養する前のものであってもよい。
培養物を使用する場合は、白色腐朽菌は既に増殖してい
るので、難分解性物質の分解は速い。一方培養前の混合
物を使用する場合は、白色腐朽菌が増殖するまでの時間
が必要であるが、増殖後は培養物を用いた場合と同様に
分解が進行する。
【0019】培養物を使用する場合、培養物をそのまま
使用することもできるし、スラリー状にしたものを使用
することもできる。例えば、白色腐朽菌を培養した古紙
をそのまま使用することができる。
【0020】本発明の処理方法の対象となる被処理物と
しては、難分解性物質に汚染されている土壌、汚泥、廃
棄物、および最終処分場や各産業上発生する排水等があ
げられる。これらの被処理物中には難分解性物質が2種
以上含まれていてもよいし、また未知の難分解性物質が
含まれていてもよい。接触方法は特に限定されず、白色
腐朽菌を含む古紙を被処理物と混合する方法、白色腐朽
菌を含む古紙で被処理物を被覆する方法、白色腐朽菌を
培養した古紙塊を排水ろ過体として使用し、このろ過体
に難分解性物質含有水を通水する方法などがあげられ
る。
【0021】具体的には、白色腐朽菌を含む古紙を土壌
と混合する方法、白色腐朽菌を含む古紙で土壌を被覆す
る方法、白色腐朽菌を含む古紙を難分解性物質含有汚泥
に混合する方法、白色腐朽菌を含む古紙を難分解性物質
含有水に混合する方法などがあげられる。このようにし
て白色腐朽菌および古紙の混合物と、難分解性物質とを
接触させることにより、時間の経過とともに、白色腐朽
菌により難分解性物質が分解される。
【0022】本発明の処理方法において、白色腐朽菌を
含む古紙で汚染土壌を被覆する場合は、難分解性物質の
分解とともに汚染土壌の飛散を防止することもできる。
また処分場浸出水の排水処理工程において、排水に対し
て本発明の処理方法を適用することにより、難分解性物
質が分解可能となり、排水処理設備の負荷軽減になる。
【0023】本発明の処理方法によれば、汚染が発生し
ている地点で難分解性物質を分解することができるの
で、低コストでの処理が可能である。例えば、汚染土壌
を浄化する場合には汚染土壌を別の場所に運搬すること
なく、汚染が発生している地点の土壌に白色腐朽菌を含
む古紙を混合するかまたは被覆することにより汚染物質
(難分解性物質)を分解することができるので、低コス
トで浄化することができる。
【0024】本発明の難分解性物質処理剤は、古紙と白
色腐朽菌とを含む処理剤であり、前記の難分解性物質の
処理方法に使用される処理剤である。本発明の難分解性
物質処理剤を難分解性物質を含む汚泥の処理に使用する
場合は、脱水肋剤としても機能するので、脱水および難
分解性物質の分解の両方を効率よく行うことができる。
【0025】本発明の培養方法で、Coriolus versicolo
r(コリオラス バージコラー)(カワラタケ)およびP
leurotus ostrealus(プロイロータス オストリアタ
ス)(ヒラタケ)等のキノコを培養した場合、これらの
キノコは食用にすることもできる。従って、本発明の培
養方法は、食用キノコの栽培やキノコ種菌の生産にも利
用することができる。また、古紙に他の栄養素を添加す
ることにより、リグニン分解能を持たない菌類(=担子
菌以外。例えばペニシリンを生産する不完全菌や子嚢菌
など)の培養にも利用することができる。
【0026】本発明の培養方法は古紙を培養基材として
利用することができるので、回収古紙を製紙利用以外の
用途に使用することができ、余剰古紙問題の解決策の一
助となる。また古紙は都市部で多量に発生するので、古
紙を輸送する点において、都市または都市近郊の汚染土
壌の浄化を低コストで行うことができる。すなわち、本
発明の培養方法は、培養に特別な施設は必要なく、一般
的な古紙加工設備において容易に培養することができる
ので、古紙が多量に発生する都市部またはその近郊にお
いて培養を行うことができ、このため古紙の運搬費を削
減して低コストで培養することができ、しかもこの培養
物を使用することにより都市部または都市近郊の汚染土
壌を低コストで浄化することができる。
【0027】また、本発明の培養方法に従って培養した
菌糸塊から難分解性物質(リグニン含む)の分解酵素を
公知の方法により単離することにより、この酵素を有害
汚染物質の分解や、パルプの漂白などに利用することも
できる。
【0028】
【発明の効果】本発明の白色腐朽菌の培養方法は、古紙
を培養基材として用いて、低コストで簡単に難分解性物
質分解能を有する白色腐朽菌を培養することができる。
【0029】本発明の難分解性物質の処理方法は、難分
解性物質分解能を有する白色腐朽菌および古紙の混合物
と、難分解性物質とを接触させているので、回収古紙を
再利用して難分解性物質を低コストで効率よく分解する
ことができる。本発明の難分解性物質処理剤は、古紙と
難分解性物質分解能を有する白色腐朽菌とを含んでいる
ので、回収古紙を再利用して難分解性物質を低コストで
効率よく分解することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施例について説明
する。使用した菌および培地は次の通りである。
【0031】《Phanerochaete chrysosporium》 財団法人発酵研究所より入手 《Phanerochaete sordida YK-624》 ATCCより入手(ATCC 90872)
【0032】《Kirk培地》 ●Kirk液体培地(1 liter) pH4.5 10g :グルコース(炭素源) 0.221g:酒石酸アンモニウム(窒素源) 1g :Tween80(界面活性剤) 1.64g :酢酸ナトリウム(pH緩衝剤)または
2.92gの2,2−ジメチルコハク酸 100ml :下記Kirk salt soluti
on(多量無機成分) 60ml :下記Kirk trace eleme
nt solution(微量無機成分) ●Kirk salt solution(1 liter)
pH4.5 20g :KH2PO4 5g :MgSO4・7H2O 1.3g :CaCl2・2H2O 10mg :チアミン塩酸塩 16.7ml:Kirk trace element
solution ●Kirk trace element solut
ion(1 liter) pH4.5 9g :ニトリロ三酢酸 3g :MgSO4・7H2O 2.73g :MnSO4 6g :NaCl 0.6g :FeSO4・7H2O 1.1g :CoSO4・7H2O 0.6g :CaCl2・2H2O 1.1g :ZnSO4・7H2O 60mg :CuSO4・7H2O 110mg :AlK(SO42・12H2O 60mg :H3BO3 70mg :Na2MoO4・2H2
【0033】《PDA培地》 ポテト抽出物:200g/l グルコース :20g/l 寒天 :15g/l 《PDB培地》 ポテト抽出物:200g/l グルコース :20g/l 《PD液体培地》 PDB培地 :24g/l Tween80:0.1重量%
【0034】実施例1 古紙を培養基材として用いて、白色腐朽菌の培養を行っ
た。白色腐朽菌としては、Phanerochaete chrysosporiu
mまたはPhanerochaete sordida YK-624を使用した。培
養基材となる古紙としては、新聞紙、OA用紙(コピー
用紙)、チラシまたは段ボールを使用し、これらの古紙
に水、Kirk培地またはPDB培地を添加したものを
培地として使用した。各白色腐朽菌は、まずPDA培地
にて前培養し、さらにPDB培地で10日間前培養した
後、下記の培養に供した。
【0035】200ml三角フラスコを複数用意し、各
フラスコに新聞紙、OA用紙、チラシまたは段ボールを
入れた。古紙の使用量は新聞紙、OA用紙およびチラシ
は2.63g(絶乾重量2.5g)、段ボールは3.0
9g(絶乾重量3.0g)とした。次に、各フラスコに
Kirk培地、PDB培地または純水を5ml加えた。
このフラスコをオートクレーブを用いて殺菌した。
【0036】前記の前培養した菌体を滅菌水で洗浄し、
ミキサーにて懸濁液とし、これをガラス繊維ろ紙に1m
lとり、乾燥させて、菌体濃度を測定した。この菌体懸
濁液を、菌体重量対古紙3重量%になるように、前記オ
ートクレーブで殺菌した培地に添加し、30℃で20日
間培養した。
【0037】目視による観察では、菌株の種類により菌
糸成長に違いが見られた。菌糸の成長の目安として、古
紙の重量減少率を測定した。Phanerochaete chrysospor
iumの結果を図1、Phanerochaete sordida YK-624の結
果を図2に示す。図1の結果からわかるように、Phaner
ochaete chrysosporiumではいずれの古紙培地において
も重量減少が認められた。4種類の古紙の中では段ボー
ルを培養基材とした場合の成長が最も良好であった。図
2の結果からわかるように、Phanerochaete sordida YK
-624では「新聞紙+PDB培地」の培地、「チラシ+K
irk培地」の培地で重量が増加したが、それ以外の培
地では重量減少が認められた。新聞およびチラシで重量
が増加したものは、インクや填料などが阻害物質として
作用していると推測される。
【0038】実施例2 《ダイオキシンの分解処理》古紙を用いて培養した白色
腐朽菌を用いてダイオキシンの分解を行った。白色腐朽
菌としては、Phanerochaete chrysosporiumを使用し
た。培養基材となる古紙としては、新聞紙、OA用紙
(コピー用紙)、チラシまたは段ボールを使用し、これ
らの古紙にPDB培地を添加したものを培地として使用
した。白色腐朽菌は、PDB培地で5日間前培養した
後、下記の試験に供した。
【0039】200ml三角フラスコを複数用意し、各
フラスコに新聞紙、OA用紙、チラシまたは段ボールを
入れた。古紙の使用量は新聞紙、OA用紙およびチラシ
は2.63g(絶乾重量2.5g)、段ボールは3.0
9g(絶乾重量3.0g)とした。次に、各フラスコに
PDB培地を5ml加え、オートクレーブを用いて12
1℃で20分間殺菌した。
【0040】この培地に菌体重量対古紙3重量%となる
ように、前記の前培養したPhanerochaete chrysosporiu
mの菌体懸濁液を添加し、30℃で10日間培養した。
培養後、DMF(N,N−ジメチルホルムアミド)に1
mMの濃度で溶解した2,7−DCDD(2,7−ジク
ロロジベンゾ−p−ジオキシン)溶液を各フラスコに5
00μl添加し、30℃で7日間処理した。なお、前培
養した菌体を120℃で5分間オートクレーブにより加
熱処理して用いたものをコントロールとした。
【0041】反応は、n−ヘキサンを60ml加えて一
晩放置することにより停止し、2および3回目30m
l、4回目20mlのn−ヘキサンで抽出した。抽出の
際、n−ヘキサンを加える度にウルトラソニックで超音
波抽出を20分間ずつ行った。エバポレーターで約1m
lまで濃縮後、パスツールピペットに高さ3cmとなる
ようにシリカゲルを充填し、溶離液にn−ヘキサンを用
いて30mlで溶出し、精製した。
【0042】内部標準物質として1250μMのアント
ラセン(DMF溶液)を50μl添加し、約1mlまで
濃縮した後、下記分析条件でGC/MSで分析し、2,
7−DCDDの減少率を算出した。結果を図3に示す。 カラム:GL Sciencces社製NEUTRA BOND-5 30×0.25mm
i.d. 0.4μm film thichness 温度条件:160℃で2分間維持した後、20℃/分の
温度上昇割合で250℃まで昇温し、次に25℃/分の
温度上昇割合で320℃まで昇温し、320℃に達した
ところでこの温度を1分間維持した。
【0043】図3の結果から、チラシまたは段ボールで
培養したPhanerochaete chrysosporiumを2,7−DC
DDと接触させることにより、2,7−DCDDが分解
したことがわかる。
【0044】実施例3 《ダイオキシンの分解処理》古紙を用いて培養した白色
腐朽菌を用いてダイオキシンの分解を行った。白色腐朽
菌としては、Phanerochaete chrysosporiumを使用し
た。培養基材となる古紙としては、新聞紙、OA用紙
(コピー用紙)、チラシまたは段ボールを使用し、これ
らの古紙に米糠および純水を添加したものを培地として
使用した。白色腐朽菌は、PD液体培地で3日間前培養
した後、下記の試験に供した。
【0045】100ml共栓付き三角フラスコを複数用
意し、各フラスコに新聞紙、OA用紙、チラシまたは段
ボールを入れた。古紙の使用量は新聞紙、OA用紙およ
びチラシは2.06g(絶乾重量2.0g)、段ボール
は2.10g(絶乾重量2.0g)とした。次に、各フ
ラスコに米糠0.55g(絶乾重量0.5g、古紙に対
する絶乾重量比1/4)を入れ、ガラス棒でよくかき混
ぜた。次に、各フラスコに純水を6ml加えた後、オー
トクレーブにより121℃で20分間殺菌した。
【0046】この培地に菌体重量対古紙3重量%となる
ように、前記の前培養したPhanerochaete chrysosporiu
mの菌体懸濁液を添加し、30℃で7日間培養した。培
養後、DMFに1mMの濃度で溶解した2,7−DCD
D溶液を各フラスコに500μl添加し、30℃で7日
間インキュベートした。なお、前培養した菌体を120
℃で5分間オートクレーブにより加熱処理して用いたも
のをコントロールとした。
【0047】反応は、n−ヘキサンを50ml加えて一
晩放置することにより停止し、2および3回目40m
l、4回目20mlのn−ヘキサンで抽出した。その後
は実施例2と同じGC/MS法で分析し、2,7−DC
DDの減少率を算出した。結果を図4に示す。
【0048】加熱滅菌しないPhanerochaete chrysospor
iumを培養したサンプルでは、いずれのサンプルでも
2,7−DCDDの量は減少しており、それらの物質の
分解がなされていると考えられる。
【0049】実施例4 《菌糸成長試験》古紙を培養基材として用いて白色腐朽
菌の培養を行い、菌糸の成長を観察した。白色腐朽菌と
しては、Phanerochaete chrysosporiumを使用した。培
養基材となる古紙としては、新聞紙、OA用紙(コピー
用紙)、チラシまたは段ボールを使用し、これらの古紙
に米糠および純水を添加したものを培地として使用し
た。またコントロールとして、木粉に米糠および純水を
添加した培地を使用した。古紙、木粉および米糠の含水
率を測定したところ、次の通りであった。 新聞 :3重量% OA用紙:3重量% チラシ :3重量% 段ボール:5重量% 木粉 :13重量% 米糠 :10重量%
【0050】予めそれぞれの古紙または木粉と、米糠と
を絶乾重量比4/1で混合し、含水率を65重量%に調
整した。直径9cmのシャーレに、上記の調整した古紙
を21gずつ、木粉は29g入れた。また直径4cm、
深さ13cmの培養試験管に古紙を40gずつ、木粉は
115g、高さ8cmになるように入れた。これらをオ
ートクレーブにより121℃で20分間殺菌した。シャ
ーレに蔓延したPhanerochaete chrysosporiumのディス
クを中央に1つずつ置き、30℃で培養し、菌糸の成長
を観察した。結果を図5および図6に示す。
【0051】図5および図6の結果からわかるように、
成長速度に若干の違いはあるものの、約7〜10日で、
各古紙とも木粉とほぼ同等の成長になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のPhanerochaete chrysosporiumの結
果を示すグラフである。
【図2】実施例1のPhanerochaete sordida YK-624の結
果を示すグラフである。
【図3】実施例2の結果を示すグラフである。
【図4】実施例3の結果を示すグラフである。
【図5】実施例4のシャーレの場合の結果を示すグラフ
である。
【図6】実施例4の試験管の場合の結果を示すグラフで
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4B065 AA01X AC20 BB01 BB26 BB40 BC03 CA56 4D040 DD01 4D059 BA22

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 難分解性物質分解能を有する白色腐朽菌
    の培養方法であって、古紙を培養基材とする培地で白色
    腐朽菌を培養することを特徴とする白色腐朽菌の培養方
    法。
  2. 【請求項2】 古紙が段ボールである請求項1記載の培
    養方法。
  3. 【請求項3】 難分解性物質分解能を有する白色腐朽菌
    および古紙の混合物と、難分解性物質とを接触させるこ
    とを特徴とする難分解性物質の処理方法。
  4. 【請求項4】 白色腐朽菌を含む古紙で、難分解性物質
    に汚染された土壌を被覆することを特徴とする請求項3
    記載の処理方法。
  5. 【請求項5】 白色腐朽菌を含む古紙を、難分解性物質
    に汚染された土壌に混合することを特徴とする請求項3
    記載の処理方法。
  6. 【請求項6】 古紙と白色腐朽菌とを含む難分解性物質
    処理剤。
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