JP2001036544A - 通信ネットワークの擬人化処理装置および擬人化処理方法 - Google Patents

通信ネットワークの擬人化処理装置および擬人化処理方法

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JP2001036544A
JP2001036544A JP20991699A JP20991699A JP2001036544A JP 2001036544 A JP2001036544 A JP 2001036544A JP 20991699 A JP20991699 A JP 20991699A JP 20991699 A JP20991699 A JP 20991699A JP 2001036544 A JP2001036544 A JP 2001036544A
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pseudo
emotional
personification
anthropomorphic
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JP20991699A
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English (en)
Inventor
Tatsuya Nomura
竜也 野村
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Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通信ネットワークにおいて、多数の通信機器
の複雑な連携状態を使用者に親密性の高い形で視覚化す
る。 【解決手段】 擬人集団部2により、機器連携ネットワ
ーク9に接続された通信機器に擬人モデル部4が割り当
てられ、通信機器の稼働状態が擬人モデル部4の疑似的
感情に、通信機器間の通信状態が擬人モデル部4・4間
の感情的関係にそれぞれ変換される。そして、疑似的感
情変更部6により、通信を行った通信機器の擬人モデル
部4の疑似的感情が、通信状態と直前の疑似的感情とに
基づいて更新される。また、感情的関係変更部7によ
り、通信を行った通信機器の擬人モデル部4・4間の感
情的関係が、更新された疑似的感情に基づいて更新さ
れ、更新された感情的関係に基づいて、通信を行った通
信機器とそれ以外の通信機器とにそれぞれ対応する擬人
モデル部4・4間の感情的関係が更新される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の機器が通信
ネットワークにより接続され情報の交換を行う機器連携
ネットワークにおいて、機器および機器間の状態を使用
者に親しみやすい形で出力する通信ネットワークの擬人
化処理装置および擬人化処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、オフィスおよび家庭内での情報機
器の台数は増加し、それらはネットワークにより接続さ
れ、情報交換を行うことで多数の処理を行っている。こ
のため、機器に親しみのない使用者が各機器および機器
間の連携の状態を理解することが困難となっている。
【0003】例えば、複数の使用者がコンピュータネッ
トワークを利用している環境において、プリンタに複数
の処理が送られている時、使用者にはプリンタに送られ
ている処理のリストが提示されるが、それがどの使用者
から送られているのか、あるいは現在の処理がプリンタ
にとってどの程度の負担となっているのか、直観的には
理解しにくい。
【0004】一方、コンピュータと人間との間の対話を
円滑に進めるための手法として、コンピュータ内の人工
エージェントに感情を持たせる手法が、公開特許公報
「特開平6−12401号公報(公開日:平成6年(1
994)1月21日)」、「特開平7−104778号
公報(公開日:平成7年(1995)4月21日)」、
「特開平10−143351号公報(公開日:平成10
年(1998)5月29日)」に記載されている。
【0005】また、人間のコミュニケーションに基づく
集団行動のシミュレーションにおいて感情を用いる方法
が、公開特許公報「特開平8−55104号公報(公開
日:平成8年(1996)2月27日)」、およびNomu
ra,"Generation of Relationbetween Individuals Usin
g a Stochastic Automaton and the Theory of Change
of Attitudes",Complexity and Diversity,pp.61-63,Sp
ringer,1997に記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
「特開平6−12401号公報」、「特開平7−104
778号公報」、「特開平10−143351号公報」
に記載の方法は、1つの機器に対応する人工エージェン
トとの対話の円滑化を目指すものであり、機器連携ネッ
トワーク全体を対象とするものではない。
【0007】また、上記の「特開平8−55104号公
報」およびNomuraに記載の方法は、人間の認知・感情・
行動パターンをシミュレーションにより表現するための
手法であり、実際に稼働する機器を擬人化することを目
的としたものではなく、実現手法もコンピュータシミュ
レーションに限定されている。
【0008】本発明は、上記の問題点を解決するために
なされたもので、その目的は、通信ネットワークにおい
て、多数の通信機器の複雑な連携状態を使用者に親密性
の高い形で視覚化できる通信ネットワークの擬人化処理
装置および擬人化処理方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の通信ネットワー
クの擬人化処理装置は、上記の課題を解決するために、
表示手段を具備するとともに、通信ネットワークに接続
された通信機器の稼働状態と、該通信機器間の通信状態
との少なくとも何れか一方を感情表現に変換し、上記表
示手段に表示させる擬人化手段を具備することを特徴と
している。
【0010】上記の構成により、通信ネットワークに接
続された通信機器の稼働状態または/および通信機器間
の通信状態を感情表現に変換して、表示することができ
る。
【0011】よって、通信ネットワークにおける多数の
通信機器が連携する複雑な状態を、人間集団の感情的や
りとりに見せかけて、使用者に親密性の高い形式で視覚
化することが可能となる。例えば、複数の使用者がコン
ピュータネットワークを利用している環境において、プ
リンタに複数の処理が送られている時、各処理がどの使
用者から送られているのか、あるいは現在の処理がプリ
ンタにとってどの程度の負担となっているのかを、人間
集団の感情的やりとりに見せかけて表示することができ
る。
【0012】したがって、通信機器に親しみのない使用
者であっても、通信ネットワークにおける各通信機器お
よび通信機器間の連携の状態を容易に理解することが可
能となる。
【0013】本発明の通信ネットワークの擬人化処理装
置は、上記の課題を解決するために、さらに、上記擬人
化手段は、通信ネットワークに接続された通信機器に擬
人モデル部を割り当てて、通信機器の稼働状態を擬人モ
デル部の疑似的感情に変換するとともに、通信機器間の
通信状態を擬人モデル部間の感情的関係に変換するもの
であることを特徴としている。
【0014】上記の構成により、さらに、通信ネットワ
ークに接続された各通信機器に対して疑似的感情を有す
る1つの擬人モデル部を割り当てることにより、通信機
器の稼働状態および通信機器間の通信状態を、擬人モデ
ル部の疑似的感情および擬人モデル部間の感情的関係に
変換することができる。
【0015】よって、通信ネットワークを擬人の集団に
モデル化することが可能となる。したがって、通信ネッ
トワークにおける通信機器の稼働状態および通信機器間
の通信状態を、擬人の疑似的感情および擬人間の感情的
関係として、人間集団の感情的やりとりに見せかけて、
使用者に親密性の高い形式で表示することが可能とな
る。
【0016】本発明の通信ネットワークの擬人化処理装
置は、上記の課題を解決するために、さらに、通信を行
った通信機器に対応する擬人モデル部の疑似的感情を、
該通信の通信状態と該擬人モデル部の直前の疑似的感情
とに基づいて更新する疑似的感情変更手段と、通信を行
った通信機器に対応する擬人モデル部間の感情的関係
を、上記疑似的感情変更手段によって更新された疑似的
感情に基づいて更新するとともに、更新された感情的関
係に基づいて、通信を行った通信機器と通信に加わって
いない通信機器とにそれぞれ対応する擬人モデル部間の
感情的関係を更新する感情的関係変更手段とを、さらに
具備することを特徴としている。
【0017】上記の構成により、さらに、疑似的感情変
更手段は、通信を行った通信機器に対応する擬人モデル
部の疑似的感情を、該通信の通信状態と該擬人モデル部
の直前の疑似的感情とに基づいて更新する。また、感情
的関係変更手段は、通信を行った通信機器に対応する擬
人モデル部間の感情的関係を、疑似的感情変更手段によ
って更新された疑似的感情に基づいて更新するととも
に、更新された感情的関係に基づいて、通信を行った通
信機器と通信に加わっていない通信機器とにそれぞれ対
応する擬人モデル部間の感情的関係を更新する。
【0018】よって、任意の2つの通信機器が通信を行
う度に、通信ネットワークにおける通信機器の稼働状態
および通信機器間の通信状態に対応する疑似的感情およ
び感情的関係を更新することができる。
【0019】したがって、通信ネットワークの状態が変
化する過程、すなわち、多数の通信機器が連携する複雑
な状態を、人間集団の感情的やりとりに見せかけ、使用
者に親密性の高い形式で表示することができる。
【0020】本発明の通信ネットワークの擬人化処理装
置は、上記の課題を解決するために、さらに、上記疑似
的感情変更手段は、擬人モデル部に付与された疑似的感
情の変化のし易さを表す個性パラメータに応じて、疑似
的感情の変更量を調整するものであることを特徴として
いる。
【0021】上記の構成により、さらに、通信機器に割
り当てられた擬人モデル部には、稼働状態に対応する疑
似的感情の変化のし易さを表す個性パラメータが付与さ
れている。そして、疑似的感情変更手段は、個性パラメ
ータに応じて疑似的感情の変更量を調整することができ
る。
【0022】よって、擬人モデル部に個性を持たせるこ
とができる。例えば、処理能力の低い通信機器に対応す
る擬人モデル部には、感情的反応が激しなるような個性
パラメータを付与することにより、負荷状態の変化を目
立たせることができる。
【0023】したがって、通信ネットワークの状態が変
化する過程、すなわち、多数の通信機器が連携する複雑
な状態を、より正確に人間集団の感情的やりとりに見せ
かけ、使用者に親密性の高い形式で表示することができ
る。
【0024】本発明の通信ネットワークの擬人化処理装
置は、上記の課題を解決するために、さらに、上記疑似
的感情変更手段は、通信機器のアクセス履歴に基づいて
対応する擬人モデル部の疑似的感情を更新するものであ
ることを特徴としている。
【0025】上記の構成により、さらに、疑似的感情変
更手段は、通信機器のアクセス履歴に基づいて対応する
擬人モデル部の疑似的感情を更新する。ここで、通信機
器のアクセス履歴とは、通信機器が使用者および他の通
信機器からアクセスを受けた時間履歴や、受けたアクセ
スの種類等である。
【0026】したがって、通信ネットワークの状態が変
化する過程、すなわち、多数の通信機器が連携する複雑
な状態を、より正確に人間集団の感情的やりとりに見せ
かけ、使用者に親密性の高い形式で表示することができ
る。
【0027】本発明の通信ネットワークの擬人化処理装
置は、上記の課題を解決するために、さらに、上記表示
手段は、上記通信ネットワークの状態を、擬人モデル部
の疑似的感情を表現する画像と、擬人モデル部間の感情
的関係を表現する画像とを用いて表示することを特徴と
している。
【0028】上記の構成により、さらに、通信ネットワ
ークにおける通信機器の稼働状態および通信機器間の通
信状態に対応する疑似的感情および感情的関係を、画像
を用いて視覚化することができる。例えば、擬人モデル
部の疑似的感情に対応する簡単な画像を表示し、擬人モ
デル部間の感情的関係を画像間のリンクおよびリンク上
に感情的関係に対応する好嫌の度合を示す簡単な画像を
表示することができる。
【0029】したがって、通信ネットワークの状態が変
化する過程、すなわち、多数の通信機器が連携する複雑
な状態を、人間集団の感情的やりとりに見せかけ、使用
者に親密性の高い形式で表示することができる。ゆえ
に、通信機器に親しみのない使用者であっても、各通信
機器および通信機器間の連携の状態を容易に理解するこ
とが可能となる。
【0030】本発明の通信ネットワークの擬人化処理方
法は、上記の課題を解決するために、通信ネットワーク
に接続された通信機器の稼働状態を感情表現に変換する
処理と、該通信機器間の通信状態を感情表現に変換する
処理との少なくとも何れか一方を行う擬人化処理と、上
記通信ネットワークの状態を、上記擬人化処理の結果に
基づいて表示する表示処理とを含むことを特徴としてい
る。
【0031】上記の方法により、通信ネットワークに接
続された通信機器の稼働状態または/および通信機器間
の通信状態を感情表現に変換して、表示することができ
る。
【0032】よって、通信ネットワークにおける多数の
通信機器が連携する複雑な状態を、人間集団の感情的や
りとりに見せかけて、使用者に親密性の高い形式で視覚
化することが可能となる。
【0033】したがって、通信機器に親しみのない使用
者であっても、通信ネットワークにおける各通信機器お
よび通信機器間の連携の状態を容易に理解することがで
きる。
【0034】
【発明の実施の形態】〔実施の形態1〕本発明の一実施
の形態について図1から図7に基づいて説明すれば、以
下のとおりである。なお、本実施の形態中の演算式等は
説明のためのものであり、適用する通信ネットワークに
応じて、適宜変更可能である。
【0035】本実施の形態に係る通信ネットワークの擬
人化処理装置は、複数の機器(通信機器)がネットワー
ク接続された機器連携ネットワークにおいて、各機器に
疑似的感情を持つ1つの擬人モデルを割り当て、機器の
稼働状態および機器間の通信状態から擬人モデルの感情
および擬人モデル間の関係を生成・変更し、連携機器群
が人間の集団であるかのように見せることにより、使用
者に多数の機器の複雑な連携状態を親密性の高い形で視
覚化するものである。
【0036】図1は、本実施の形態に係る通信ネットワ
ークの擬人化処理装置の構成の概略を示す機能ブロック
図である。
【0037】本実施の形態に係る通信ネットワークの擬
人化処理装置1は、複数の機器がネットワーク接続され
互いに通信を行い情報交換を行うことで多数の処理を行
う機器連携ネットワーク(通信ネットワーク)9に接続
されるサーバ8の内部に構成される。
【0038】上記擬人化処理装置1は、サーバ8におい
て、機器連携ネットワーク9に接続された各機器9i
(i=1,…,N)(AV家電、パーソナルコンピュー
タ、WEBサーバ、プリンタ等)に対応する擬人モデル
4からなる擬人集団部(擬人化手段)2と、状況に応じ
て擬人モデル4における疑似的感情状態を変化させる疑
似的感情変更部(疑似的感情変更手段)6および擬人モ
デル4・4間の感情的関係を変化させる感情的関係変更
部(感情的関係変更手段)7からなる感情状態変更部3
と、各擬人モデル4の疑似的感情の状態および擬人モデ
ル4・4間の感情的関係を簡単な顔画像により表現する
表示部(表示手段)5とを備えて構成されている。
【0039】図2は、上記擬人化処理装置1の擬人集団
部2および擬人モデル部4の機能構成を表わす機能ブロ
ック図である。
【0040】上記擬人集団部2は、機器連携ネットワー
ク9にネットワーク接続された各機器に1つの擬人モデ
ル部4(第1擬人モデル部41,第2擬人モデル部4
2,…,第N擬人モデル部4N)が対応している、合計
N個の擬人モデル部4…からなる。すなわち、機器連携
ネットワーク9の機器9iに第i擬人である第i擬人モ
デル部4iが割り当てられる。
【0041】i番目の擬人モデル部である第i擬人モデ
ル部4iは、個性パラメータr[i]と、現在の時刻t
における疑似的感情状態E[i](t)と、現在の時刻
tにおける自分以外の他の擬人モデル部に対する感情的
関係f[i,j](t)(j≠i,i=1,…,N)と
からなる。すなわち、これらのパラメータにより第i擬
人モデル部4iが表現する擬人モデルが、第i擬人であ
る。
【0042】上記の個性パラメータr[i]は、疑似的
感情状態および他の擬人モデル部4との感情的関係の変
化に影響するものであり、各擬人モデル部4によって異
なる。具体的には、上記の個性パラメータr[i]は、
[0,1]の範囲の実数値であり、擬人モデル部4の感
情変化の激しさを表わすものとする。例えば、処理能力
の低い機器には低い数値を割り当てることにより、感情
的反応が激しく表わされることで機器の負荷状態を目立
ちやすくすることが可能となる。
【0043】また、第i擬人の第j擬人に対する感情的
関係f[i,j](t)と第j擬人の第i擬人に対する
感情的関係f[j,i](t)とは必ずしも一致しな
い。
【0044】また、上記の疑似的感情状態E[i]
(t)は、以下に示される4種類の離散的感情状態のい
ずれかをとるものとする。 E={″怒り″,″悲しみ″,″驚き″,″喜び″} (1)
【0045】上記の感情的関係f[i,j](t)は
[−1,1]の範囲の実数値であり、i番目の擬人モデ
ル部4iのj番目の擬人モデル部4jに対する好嫌の度
合を示す。つまり、感情的関係f[i,j](t)は、
数値が−1に近いほど相手に対する嫌悪の度合が強く、
+1に近いほど好意の度合が強いことを表す。
【0046】図3は、上記感情状態変更部3の機能構成
を表わす機能ブロック図である。
【0047】上記感情状態変更部3は、疑似的感情変更
部6、感情的関係変更部7、ネットワーク機器モニター
部10を備えて構成されている。上記の疑似的感情変更
部6および感情的関係変更部7は、ネットワーク機器モ
ニター部10から機器連携ネットワーク9に接続された
各機器の稼働状態および機器間の通信状態の情報を受け
取る。
【0048】上記ネットワーク機器モニター部10は、
機器連携ネットワーク9に接続された機器の各時点での
稼働状態を、以下の2種類の状態のいずれかの形で疑似
的感情変更部6に伝達する。 S[1]=″高負荷″,S[2]=″低負荷″ (2)
【0049】また、機器連携ネットワーク9上の機器9
iと機器9j(j≠i,i=1,…,N)との通信状態
の結果を、以下の5種類の状態のいずれかの形で疑似的
感情変更部6および感情的関係変更部7に伝達する。 S′[1]=″機器9iからの通信要求を機器9jが拒否″ S′[2]=″機器9jからの通信要求を機器9iが拒否″ S′[3]=″機器9i,9jともに通信を行うも途中で失敗″ S′[4]=″通信が良好に終了″ S′[5]=″通信なし″ (3)
【0050】上記疑似的感情変更部6は、対応する機器
の稼働状態もしくは通信状態の情報と現在の疑似的感情
状態E[i](t)および個性パラメータr[i]を基
に擬人モデル部4の次の疑似的感情状態を決定する複数
個の感情変更規則1〜Mを有する。
【0051】本実施の形態では、上記疑似的感情変更部
6は以下の8個の感情変更規則を有する。この感情変更
規則では、個性パラメータr[i]が大きい擬人ほど怒
りの感情に変化しやすいように設定される。なお、iは
感情を決定する擬人モデル部の番号、tは現在の時間で
ある。
【0052】
【表1】
【0053】上記感情的関係変更部7は、通信擬人間関
係変更規則および非通信擬人間関係変更規則を保有して
いる。上記通信擬人間関係変更規則は、受け取った機器
通信状態情報と現在の疑似的感情状態とに基づいて、通
信を行った機器に対応する擬人モデル部4・4の間の感
情的関係を変更する規則である。上記非通信擬人間関係
変更規則は、変更された機器の擬人モデル部4・4間の
感情的関係に基づいて、通信に加わっていない他の機器
に対応する擬人モデル部4と通信を行った機器の擬人モ
デル部4・4との間の感情的関係を3者間の関係が安定
するように変更する規則である。
【0054】本実施の形態では、上記感情的関係変更部
7は以下の通信擬人間関係変更規則を有する。この規則
では、個性パラメータr[i]が大きい擬人ほど、感情
的関係の変化が激しいように設定されている。第i擬人
と第j擬人とが通信を行った場合、 f[i,j](t+1)=H(f[i,j](t)+pr(E[i](t+1),r[i])), f[j,i](t+1)=H(f[j,i](t)+pr(E[j](t+1),r[j])), H(x)=-1(x<-1), H(x)=x(-1≦x≦1), H(x)=1(x>1), pr( ″喜び″, r[i])=0.5r[i], pr(″驚き″, r[i])=0.0, pr( ″怒り″, r[i])=pr( ″悲しみ″, r[i])=-0.5r[i] (5)
【0055】また、本実施の形態では、上記感情的関係
変更部7は以下の非通信擬人間関係変更規則を有する。
この規則では、感情的関係を変更した第i擬人と第j擬
人およびその他の第k擬人の感情的関係において、f
[i,j](t)、f[k,i](t)、f[k,j]
(t)の掛け算の符号が正になるように、つまり、好み
の相手が好む相手を好み、嫌いな相手が好む相手を嫌う
ように設定されている。第i擬人と第j擬人とが通信を
行い感情的関係を変更した場合、第k擬人(k≠i,
j)に対して、 f[k,i](t+1)=H(f[k,i](t) +(1/2)W(f[i,j](t+1),f[k,j](t),f[k,i](t)) +(1/2)W(f[j,i](t+1),f[k,j](t),f[k,i](t))), f[k,j](t+1)=H(f[k,j](t) +(1/2)W(f[i,j](t+1),f[k,i](t),f[k,j](t)) +(1/2)W(f[j,i](t+1),f[k,i](t),f[k,j](t))), W(x,y,z)=(y-z)|y|/(|y|+|Z|)(z ≧0), W(x,y,z)=(-y-z)|y|/(|y|+|Z|)(z <0) (6)
【0056】また、上記表示部5は、前記の形で決定さ
れる擬人モデル部4の疑似的感情状態および擬人モデル
間の感情的関係を以下の形で表示する。(a)各時点t
において、各擬人の疑似的感情状態E[i](t)(第
i擬人)に対応する顔画像を表示する。(b)つぎに、
各顔画像の間に双方向の矢印でリンクを結び、矢印の始
点の擬人の終点の擬人に対する感情的関係に対応する顔
画像を表示する。
【0057】ここで、擬人の疑似的感情に対応する顔画
像は、図1に示すように、″喜び″,″怒り″,″悲し
み″,″驚き″を示す簡単なものとする。また、第i擬
人から第j擬人への感情的関係に対応する顔画像は、感
情的関係f[i,j](t)が0以上の場合には笑顔の
横顔、負の場合は不機嫌の横顔とし、互いの感情的関係
の顔画像が向き合うように表示する。
【0058】図4のフローチャートを参照しながら、上
記擬人化処理装置1の動作を説明する。なお、ステップ
S4およびS10が擬人化処理に相当する。また、ステ
ップS6およびS12が表示処理に相当する。
【0059】まず、時間カウンタtを1に初期化する
(S1)。また、各擬人の疑似的感情状態をE[i]
(1)″喜び″に、擬人間の感情的関係f[i,j]
(1)を0に初期化する(S2)。
【0060】つぎに、ネットワーク機器モニター部10
が機器連携ネットワーク9に接続されている各機器の稼
働状態を取得する(S3)。そして、疑似的感情変更部
6および感情的関係変更部7が、擬人モデル部4の次の
時点での疑似的感情状態E[i](t+1)および感情
的関係f[i,j](t+1)(i,j=1,…,N)
を決定する(S4)。なお、ステップS4の処理は後で
詳述する。
【0061】つぎに、時間カウンタtを1つインクリメ
ントする(S5)。さらに、擬人の疑似的感情状態およ
び擬人間の感情的関係を上述の手順で表示する(S
6)。
【0062】つぎに、カウンタiを1に初期化する(S
7)。さらに、カウンタjをi+1に初期化する(S
8)。
【0063】つぎに、ネットワーク機器モニター部10
が第i擬人と第j擬人に対応する機器間の通信状態を取
得する(S9)。そして、疑似的感情変更部6および感
情的関係変更部7が、擬人モデル部4の次の時点での疑
似的感情状態E[i](t+1)および感情的関係f
[i,j](t+1)(i,j=1,…,N)を決定す
る(Sl0)。なお、ステップS10の処理は後で詳述
する。
【0064】つぎに、時間カウンタtを1つインクリメ
ントする(S11)。さらに、擬人の疑似的感情状態お
よび擬人間の感情的関係を上述の手順で表示する(S1
2)。
【0065】つぎに、カウンタjを1つインクリメント
する(S13)。そして、ステップS13においてカウ
ントされたカウンタjが擬人の総数Nを上回るか否かを
判断する(S14)。ここで、カウンタjが擬人の総数
Nを上回れば(YES)、ステップS15へ移行する。
一方、カウンタjが擬人の総数Nを上回らなければ(N
O)、ステップS9に戻り、新たな第j擬人と第i擬人
の組み合わせに対して処理を行う。
【0066】つぎに、カウンタiを1つインクリメント
する(S15)。つづいて、ステップS15においてカ
ウントされたカウンタiが擬人の総数Nを上回るか否か
を判断する(S16)。ここで、カウンタiが擬人の総
数Nを上回れば(YES)、ステップS3に戻り、処理
を継続する。一方、カウンタiが擬人の総数Nを上回ら
なければ(NO)、ステップS8に戻り、新たな第j擬
人と第i擬人の組み合わせに対して処理を行う。
【0067】図5のフローチャートを参照しながら、上
記の擬人の疑似的感情状態および擬人間の感情的関係決
定の動作を説明する。なお、図5のフローチャートは図
4におけるステップS4に相当する。
【0068】まず、カウンタiを1に初期化する(S2
0)。
【0069】つぎに、ネットワーク機器モニター部10
によって取得された第i擬人に対応する機器の稼働状態
がS[1]=″高負荷″であるか否かを判断する(S2
1)。ここで、第i擬人の機器の稼働状態がS[1]で
ある場合(YES)、ステップS22に進む。一方、第
i擬人の機器の稼働状態がS[1]でない場合(N
O)、ステップS25に進む。
【0070】つぎに、第i擬人の個性パラメータr
[i]が0.5を上回るか否かを判断する(S22)。
ここで、個性パラメータr[i]が0.5を上回る場合
(YES)、ステップS24に進み、第i擬人の次の時
点での疑似的感情状態E[i](t+1)を″怒り″に
設定し(S24)、ステップS26に進む。一方、個性
パラメータr[i]が0.5を上回らない場合(N
O)、ステップS23に進み、第i擬人の次の時点での
疑似的感情状態E[i](t+1)を″驚き″に設定し
(S23)、ステップS26に進む。なお、本実施の形
態では、個性パラメータr[i]は[0,1]の範囲の
実数値であり、この範囲の中間値(0.5)に閾値を設
定している。
【0071】また、ステップS21において第i擬人の
機器の稼働状態がS[1]でない場合(NO)、第i擬
人の次の時点での疑似的感情状態E[i](t+1)を
現時点での感情と同じE[i](t)に設定し(S2
5)、ステップS26に進む。
【0072】つづいて、カウンタjを1に初期化する
(S26)。つぎに、カウンタjとカウンタiが一致す
るか否かを判断する(S27)。ここで、カウンタjと
カウンタiが一致しない場合(NO)、ステップS29
に進む。一方、カウンタjとカウンタiが一致する場合
(YES)、ステップS28に進み、次の時点での第i
擬人の第j擬人に対する感情的関係f[i,j](t+
1)を現時点での感情的関係f[i,j](t)と同じ
ものに設定し(S28)、ステップS29に進む。
【0073】つぎに、カウンタjを1つインクリメント
する(S29)。そして、ステップS29においてカウ
ントされたカウンタjが擬人の総数Nを上回るか否かを
判断する(S30)。ここで、カウンタjが擬人の総数
Nを上回る場合(YES)、ステップS31に進む。一
方、カウンタjが擬人の総数Nを上回らない場合(N
O)、ステップS27に戻る。
【0074】つぎに、カウンタiを1つインクリメント
する(S31)。そして、ステップS31においてカウ
ントされたカウンタiが擬人の総数Nを上回るか否かを
判断する(S32)。ここで、カウンタiが擬人の総数
Nを上回る場合(YES)、処理を終了する。一方、カ
ウンタiが擬人の総数Nを上回らない場合(NO)、ス
テップS21に戻り、新たな第i擬人に対して処理を行
う。
【0075】図6および図7のフローチャートを参照し
ながら、上記の擬人の疑似的感情状態および擬人間の感
情的関係決定の動作を説明する。まお、図6および図7
のフローチャートは結合子Aにおいて連結する。また、
図6および図7のフローチャートは図4におけるステッ
プSl0に相当する。
【0076】まず、ネットワーク機器モニター部10に
よって取得された第i擬人および第j擬人に対応する機
器間の通信状態がS′[1]=″機器9iからの通信要
求を機器9jが拒否″であるか否かを判断する(S4
0)。ここで、第i擬人および第j擬人に対応する機器
間の通信状態がS′[1]である場合(YES)、ステ
ップS41に進む。一方、そうでない場合(NO)、ス
テップS44に進む。
【0077】つぎに、ステップS41では、第i擬人の
個性パラメータr[i]が0.5を上回るか否かを判断
する。ここで、第i擬人の個性パラメータr[i]が
0.5を上回る場合(YES)、ステップS43に進
み、第i擬人の次の時点での疑似的感情状態E[i]
(t+1)を″怒り″に、第j擬人の次の時点での疑似
的感情状態E[j](t+1)を″悲しみ″に設定し
(S43)、ステップ53に進む。
【0078】一方、ステップS41で第i擬人の個性パ
ラメータr[i]が0.5を上回らない場合(NO)、
第i擬人の次の時点での疑似的感情状態E[i](t+
1)を″驚き″に、第j擬人の次の時点での疑似的感情
状態E[j](t+1)を″悲しみ″に設定し(S4
2)、ステップ53に進む。
【0079】また、ステップS44において、ネットワ
ーク機器モニター部10によって取得された第i擬人お
よび第j擬人に対応する機器間の通信状態がS′[2]
=″機器9jからの通信要求を機器9iが拒否″である
か否かを判断する。ここで、第i擬人および第j擬人に
対応する機器間の通信状態がS′[2]である場合(Y
ES)、ステップS45に進む。一方、そうでない場合
(NO)、ステップS48に進む。
【0080】つぎに、ステップS45では、第j擬人の
個性パラメータr[j]が0.5を上回るか否かを判断
する。ここで、第j擬人の個性パラメータr[j]が
0.5を上回る場合(YES)、ステップS47に進
み、第j擬人の次の時点での疑似的感情状態E[j]
(t+1)を″怒り″に、第i擬人の次の時点での疑似
的感情状態E[i](t+1)を″悲しみ″に設定し
(S47)、ステップ53に進む。
【0081】一方、ステップS45で第j擬人の個性パ
ラメータr[j]が0.5を上回らない場合(NO)、
ステップS46に進み、第j擬人の次の時点での疑似的
感情状態E[j](t+1)を″驚き″に、第i擬人の
次の時点での疑似的感情状態E[i](t+1)を″悲
しみ″に設定し(S46)、ステップ53に進む。
【0082】また、ステップS48において、ネットワ
ーク機器モニター部10によって取得された第i擬人お
よび第j擬人に対応する機器間の通信状態がS′[3]
=″機器9i,9jともに通信を行うも途中で失敗″で
あるか否かを判断する。ここで、第i擬人および第j擬
人に対応する機器間の通信状態がS′[3]である場合
(YES)、ステップS49に進む。一方、そうでない
場合(NO)、ステップS50に進む。
【0083】つぎに、ステップS49では、第i擬人の
次の時点での疑似的感情状態E[i](t+1)および
第j擬人の次の時点での疑似的感情状態E[j](t+
1)を″悲しみ″に設定し、ステップ53に進む。
【0084】また、ステップS50において、ネットワ
ーク機器モニター部10によって取得された第i擬人お
よび第j擬人に対応する機器間の通信状態がS′[4]
=″通信が良好に終了″であるか否かを判断する。ここ
で、第i擬人および第j擬人に対応する機器間の通信状
態がS′[4]である場合(YES)、第i擬人の次の
時点での疑似的感情状態E[i](t+1)および第j
擬人の次の時点での疑似的感情状態E[j](t+1)
を″喜び″に設定し(S51)、ステップ53に進む。
【0085】一方、ステップS50で第i擬人および第
j擬人に対応する機器間の通信状態がS′[4]でない
場合(NO)、ネットワーク機器モニター部10によっ
て取得された第i擬人および第j擬人に対応する機器間
の通信状態はS′[5]=″通信なし″と判断できる。
そして、第i擬人の次の時点での疑似的感情状態E
[i](t+1)および第j擬人の次の時点での疑似的
感情状態E[j](t+1)を、現時点での疑似的感情
状態E[i](t)およびE[j](t)と同じものに
それぞれ設定し(S52)、ステップ53に進む。
【0086】つづいて、ステップ53において、次の時
点での第i擬人の第j擬人に対する感情的関係f[i,
j](t+1)および第j擬人の第i擬人に対する感情
的関係f[j,i](t+1)を、前記の式(5)に基
づいて変更する。
【0087】つぎに、カウンタkを1に初期化する(S
54)。そして、カウンタkがカウンタiともカウンタ
jとも異なるか否かを判断する(S55)。ここで、カ
ウンタkがカウンタiともカウンタjとも異なる場合
(YES)、ステップS56に進む。一方、そうでない
場合(NO)、ステップS57に進む。
【0088】つぎに、ステップS56では、第k擬人の
次の時点での疑似的感情状態E[k](t+1)を現時
点での疑似的感情状態E[k](t)と同じものに設定
する。また、次の時点での第k擬人の第i擬人に対する
感情的関係f[k,i](t+1)および第k擬人の第
j擬人に対する感情的関係f[k,j](t+1)を、
式(6)に基づいて変更し、ステップS57に進む。
【0089】つづいて、カウンタkを1つインクリメン
トする(S57)。そして、ステップS57においてカ
ウントされたカウンタkが擬人の総数Nを上回るか否か
を判断する(S58)。ここで、カウンタkが擬人の総
数Nを上回る場合(YES)、処理を終了する。一方、
カウンタkが擬人の総数Nを上回らない場合(NO)、
ステップS55に戻り、新たな第k擬人に対して処理を
行う。
【0090】例えば、図1において、PCとWEBサー
バが常に良好な通信を行い、両者が絶えずプリンタに出
力処理のジョブを送っており、プリンタは高負荷のため
全てのジョブを受け付けられず、AV家電は稼働してい
ない状況を想定する。また、プリンタの個性パラメータ
は高く設定され、それ以外の機器の個性パラメータは低
く設定されているとする。
【0091】この場合、ネットワーク機器モニター部1
0(図3)によって得られる各機器の稼働状態から、プ
リンタに対応する擬人は怒りの表情を表し、PCおよび
WEBサーバに対応する擬人は驚きの表情を、AV家電
に対応する擬人は喜びの表情を表す。また、ネットワー
ク機器モニター部10によって得られる各機器間の通信
状態から、プリンタが通信拒否を頻繁に行うため、プリ
ンタに対応する擬人はPCおよびWEBサーバに対応す
る擬人に対して悲しみの表情を向け、PCおよびWEB
サーバに対応する擬人はプリンタに対応する擬人に対し
て驚きの表情を向ける。また、それ以外の擬人間は、通
信が良好もしくは通信がないため、喜びの表情を向け合
う。
【0092】以上のように、本実施の形態に係る通信ネ
ットワークの擬人化処理装置1は、機器連携ネットワー
ク9に接続された各機器に対して、1つの擬人モデル部
4を対応づけて擬人集団部2にモデル化する。擬人モデ
ル部4は、疑似的感情の変化の激しさを表す個性パラメ
ータを保有する。疑似的感情変更部6が、個性パラメー
タと対応する機器の稼働状態から、各擬人モデル部4の
初期感情を決定する。また、感情的関係変更部7が、擬
人集団部2内の擬人モデル部4間の感情的関係を中間の
状態に初期化する。
【0093】つぎに、疑似的感情変更部6は各機器に対
する外部入力から、対応する擬人モデル部4の疑似的感
情状態を現在の疑似的感情状態と感情変更規則に基づい
て変更する。また、任意の2つの機器が通信を行う度
に、疑似的感情変更部6は通信の状態から通信を行って
いる機器に対応する擬人モデル部4の疑似的感情状態を
感情変更規則に基づいて変更する。
【0094】その後、感情的関係変更部7は上記通信を
行った機器に対応する2つの擬人モデル部4・4の間の
感情的関係を、通信終了時の疑似的感情状態に基づいて
変更する。また、変更された2つの擬人モデル4・4間
の感情的関係に基づいて、他の機器に対応する各擬人モ
デル部4と通信を行った機器に対応する擬人モデル部4
との間の感情的関係を、3者間の関係が安定するように
変更する。
【0095】そして、これらの過程、すなわち、多数の
機器が接続された機器連携ネットワーク9において各機
器が連携する複雑な状態を、人間集団の感情的やりとり
に見せかけ、人間にとって親密性の高い形式で視覚化し
て、表示部5を通じて使用者に提示する。
【0096】また、本実施の形態に係る通信ネットワー
クの擬人化処理装置1は、機器連携ネットワーク9内に
表示装置を有する1つのサーバ8を設け、各機器の稼働
状態および通信状態を各機器から受信可能に構成されて
いる。
【0097】そして、サーバ8内部に設けられた上記擬
人集団部2と、上記疑似的感情変更部6および感情的関
係変更部7を実行する感情状態変更部3とが、各機器か
らの情報に基づいて、疑似的感情および感情的関係を変
更する。
【0098】その後、擬人集団部2内の擬人モデル部4
…の疑似的感情状態を簡単な画像に対応させ、擬人モデ
ル部4…間の感情的関係を画像間のリンクおよびリンク
上に感情的関係に対応する好嫌の度合を示す画像を表示
装置上に表示する。
【0099】したがって、本実施の形態に係る通信ネッ
トワークの擬人化処理装置によれば、各機器に擬人モデ
ルを対応させ、機器の稼働状態と機器間の通信状態に応
じた疑似的感情状態の変更と擬人モデル間の感情的関係
変化とを使用者に表示することができる。よって、通信
ネットワークにおける多数の機器が連携する複雑な状態
を、人間集団の感情的やりとりに見せかけ、人間にとっ
て親密性の高い形式で視覚化することが可能となる。
【0100】例えば、コンピュータネットワーク上にお
いて現在プリンタにどのコンピュータから処理が送ら
れ、それに対してプリンタの負荷がどのような状態にあ
るかが直観的に理解可能となる。
【0101】また、本実施の形態に係る通信ネットワー
クの擬人化処理装置によれば、該擬人化処理装置を含む
サーバをネットワーク内に設置して、各機器に対応する
擬人モデルの疑似的感情および感情的関係を変更し、こ
れらを簡単な画像を用いて表示することにより、連携機
器ネットワークの各機器の稼働状態および通信状態を擬
人化および視覚化することが具体的に実現可能となる。
【0102】なお、本実施の形態は本発明の範囲を限定
するものではなく、本発明の範囲内で種々の変更が可能
であり、例えば、以下のように構成することができる。
【0103】本実施の形態に係る通信ネットワークの擬
人化処理装置は、複数の機器が通信ネットワークにより
接続され情報の交換を行う機器連携ネットワークにおい
て、1つの機器に対応し、機器の状態に応じて疑似的感
情を内部状態として有する擬人モデル部と、複数の機器
に対応する上記擬人モデル部の集団からなり、各擬人モ
デル間の感情的関係を保持する擬人集団部と、機器に対
応する擬人モデル部の疑似的感情状態とその対応する機
器への外部入力および他の機器との通信状態に基づい
て、その対応する擬人モデル部の次の疑似的感情状態を
決定する疑似的感情変更部と、2つの機器間の通信が行
われた後、対応する擬人モデル部の上記疑似的感情変更
部によって更新された疑似的感情状態に基づいて機器に
対応する擬人モデル部間の感情的関係を変更し、通信に
加わっていない他の機器に対応する擬人モデル部と通信
を実行した機器との間の感情的関係を通信を行った機器
に対応する擬人モデル部間の変更された感情的関係を基
に変更する感情的関係変更部と、擬人集団部内の擬人モ
デル部の疑似的感情状態と擬人モデル部間の感情的関係
とを表示する表示部と、を備えていてもよい。
【0104】また、本実施の形態に係る通信ネットワー
クの擬人化処理装置は、機器連携ネットワーク内に表示
装置を有する1つのサーバを設け、該サーバ内部に上記
擬人集団部と、上記疑似的感情変更部および感情的関係
変更部を実行する感情状態変更手段とを有し、上記擬人
集団部内の擬人モデル部の疑似的感情状態を簡単な画像
に対応させ、擬人モデル部間の感情的関係を画像間のリ
ンクおよびリンク上に感情的関係に対応する好嫌の度合
を示す画像を対応させることにより、表示装置上に上記
表示部を実現するものであってもよい。
【0105】〔実施の形態2〕本発明の他の実施の形態
について図8から図12に基づいて説明すれば、以下の
とおりである。なお、説明の便宜上、前記の実施の形態
1において示した部材と同一の機能を有する部材には、
同一の符号を付し、その説明を省略する。また、本実施
の形態中の演算式等は説明のためのものであり、適用す
る通信ネットワークに応じて、適宜変更可能である。
【0106】本実施の形態に係る通信ネットワークの擬
人化処理装置1′は、各機器(通信機器)のアクセス履
歴を利用して疑似的感情を変更し、変更した疑似的感情
に基づくメッセージ発信を付加することにより、使用者
に人間を模擬した適度な刺激を与えるものである。
【0107】図8は、本実施の形態に係る通信ネットワ
ークの擬人化処理装置1′の構成の概略を示す機能ブロ
ック図である。
【0108】本実施の形態に係る通信ネットワークの擬
人化処理装置1′は、実施の形態1の擬人化処理装置1
の感情状態変更部3(図1)の代わりに、感情状態変更
部3′を備えた構成である。
【0109】図9は、上記感情状態変更部3′の機能構
成を示す機能ブロック図である。感情状態変更部3′
は、疑似的感情変更部(疑似的感情変更手段)6′、感
情的関係変更部7、機器アクセス履歴記憶部11、感情
メッセージ発信部13を備えて構成されている。疑似的
感情変更部6′は、実施の形態1の擬人化処理装置1の
疑似的感情変更部6(図1)内にアクセス依存感情変更
部12を設けたものである。
【0110】上記機器アクセス履歴記憶部11は、機器
連携ネットワーク9上の各機器が使用者および他の機器
からのアクセスを受けた時間履歴および受けたアクセス
の種類を記憶する。
【0111】上記アクセス依存感情変更部12は、疑似
的感情変更部6′内に設けられて、擬人モデル部4に対
応する機器のアクセス履歴によって疑似的感情の状態を
変化させる。
【0112】上記感情メッセージ発信部13は、アクセ
ス依存感情変更部12によって決定された疑似的感情状
態に応じて、サーバ8もしくは対応する機器から使用者
にメッセージを発信する。
【0113】なお、感情変更規則による疑似的感情変更
部6′の動作、感情的関係変更部7の動作、疑似集団部
2および表示部5の動作は、実施の形態1と同じであ
る。
【0114】ここで、上記機器アクセス履歴記憶部11
は、ネットワーク機器モニター部10を通じて、各擬人
モデル部4に対応する機器が使用者および他の機器から
のアクセスを受けた時間履歴および受けたアクセスの種
類を、以下の形で記憶する。 IS[i]=(t[i],ak[i]), t[i]:最後にアクセスを受けた時間, ak[i]:最後に受けたアクセスの種類 (7) (ak[i]=AK[1]もしくはAK[2], AK[1]=″使用者からのアクセス″, AK[2]=″他の機器からのアクセス″)
【0115】上記アクセス依存感情変更部12は、機器
アクセス履歴記憶部11が記憶する各機器のアクセス履
歴および疑似的感情変更部6′が式(4)の形で従来保
有してる感情変更規則が決定した疑似的感情状態から、
次の時点での各擬人モデル部4の疑似的感情状態を決定
する複数個のアクセス依存感情変更規則1〜Dを有す
る。
【0116】本実施の形態では、各擬人モデル部4の疑
似的感情のとりうる状態として、実施の形態1における
式(1)に示す4つの状態に、次の2つの状態が追加さ
れる。 E={″寂しさ″,″退屈″} (8)
【0117】また、本実施の形態では、アクセス依存感
情変更規則は以下の2個とする。なお、iは感情を決定
する擬人モデル部の番号、tは現在の時間である。この
アクセス依存感情変更規則では、各擬人に対応する機器
に対して一定時間T以上アクセスがなければ、現在の感
情および最後のアクセスが使用者あるいは他の機器の何
れからのアクセスであったかに応じて感情が変更され
る。なお、一定時間Tは、使用者の入力指定に基づいて
決定することができる。
【0118】
【表2】
【0119】上記感情メッセージ発信部13は、アクセ
ス依存感情変更部12によって決定された擬人モデル部
4の疑似的感情状態に応じて、サーバ8または対応する
機器から使用者にメッセージを発信する。本実施の形態
では、サーバ8からの感情メッセージ発信は、表示部5
による擬人モデル部4の感情表示、つまり、″寂しさ″
および″退屈″を表現する簡単な顔画像を表示すること
で実現する。また、機器からの感情メッセージ発信は、
例えば、″寂しさ″の感情に対してはうねりのある周期
的なビープ音を、″退屈″の感情に対しては断続的なビ
ープ音を機器から発することにより実現する。
【0120】図10のフローチャートを参照しながら、
上記擬人化処理装置1′の動作を説明する。なお、ステ
ップS66が表示処理に相当する。
【0121】まず、時間カウンタtを1に初期化する
(S60)。つぎに、各擬人の疑似的感情状態E[i]
(1)を″喜び″に、擬人間の感情的関係f[i,j]
(1)を0に初期化する(S61)。
【0122】つぎに、ネットワーク機器モニター部10
が各擬人モデル部4に対応する機器の稼働状態を取得
し、各擬人モデル部4の疑似的感情状態および擬人間の
感情的関係を決定した後、時間カウンタtをインクリメ
ントし、各擬人モデル部4の感情状態および感情的関係
を表示する(S62)。なお、このステップS62の処
理は、図4のフローチャートにおけるステップS3〜S
6および図5のフローチャートが示す処理に対応するの
で、説明を省略する。
【0123】つぎに、ネットワーク機器モニター部10
が各擬人モデル部4に対応する機器間の通信状態を取得
し、各擬人モデル部4の疑似的感情状態および擬人モデ
ル部4・4間の感情的関係を決定した後、時間カウンタ
tをインクリメントし、擬人モデル部4の感情状態およ
び感情的関係を表示する(S63)。なお、このステッ
プS63の処理は、図4のフローチャートにおけるステ
ップS7〜S16および図6,図7のフローチャートが
示す処理に対応するので、説明を省略する。
【0124】つぎに、機器アクセス履歴記憶部11がネ
ットワーク機器モニター部10を通じて各擬人モデル部
4に対応する機器のアクセス履歴IS[i](i=1,
…,N)を取得する(S64)。
【0125】つぎに、アクセス依存感情変更部12が擬
人モデル部4の次の時点での疑似的感情状態E[i]
(t+1)および感情的関係f[i,j](t+1)
(i,j=1,…,N)を決定し、感情メッセージ発信
部13が対応する機器を通じて使用者にメッセージを発
信する(S65)。なお、このステップS65の動作は
後で詳述する。
【0126】つぎに、時間カウンタtを1つインクリメ
ントする(S66)。そして、擬人モデル部4の疑似的
感情状態および擬人モデル部4・4間の感情的関係を上
述の手順に従って表示し(S67)、その後ステップS
62に戻って処理を継続する。
【0127】ここで、図11および図12のフローチャ
ートを参照しながら、上記の擬人モデル部4の疑似的感
情状態、擬人モデル部4・4間の感情的関係決定および
感情メッセージ発信の動作を説明する。図11および図
12のフローチャートは結合子Bおよび結合子Cにおい
てそれぞれ連結する。なお、図11および図12のフロ
ーチャートは図10におけるステップS65に相当す
る。
【0128】まず、カウンタiを1に初期化する(S7
0)。つぎに、第i擬人に対応する機器の最終アクセス
時間t[i]と現在の時間tとの差が一定時間Tを上回
るか否かを判断する(S71)。ここで、最終アクセス
時間t[i]と現在の時間tとの差が一定時間Tを上回
る場合(YES)、ステップS72に進む。一方、そう
でない場合(NO)、ステップS78に進む。
【0129】つぎに、第i擬人に対応する機器の最終ア
クセスの種類ak[i]がAK[2]=″他の機器から
のアクセス″であるか否かを判断する(S72)。ここ
で、最終アクセスの種類ak[i]がAK[2]である
場合(YES)、ステップS73に進む。一方、そうで
ない場合(NO)、最終アクセスの種類ak[i]がA
K[1]=″使用者からのアクセス″であると判断し、
ステップS76に進む。
【0130】ステップS73では、第i擬人の現在の疑
似的感情状態E[i](t)が″喜び″であるか否かを
判断する。ここで、疑似的感情状態E[i](t)が″
喜び″である場合(YES)、ステップS74に進み、
次の時点での第i擬人の疑似的感情状態E[i](t+
1)を″寂しさ″に設定し(S74)、ステップS79
に進む。
【0131】一方、ステップS73で疑似的感情状態E
[i](t)が″喜び″でない場合(NO)、ステップ
S75に進み、次の時点での第i擬人の疑似的感情状態
E[i](t+1)を現時点での疑似的感情状態E
[i](t)と同じものに設定し(S75)、ステップ
S79に進む。
【0132】また、ステップS76では、第i擬人の現
在の疑似的感情状態E[i](t)が″喜び″であるか
否かを判断する。ここで、疑似的感情状態E[i]
(t)が″喜び″である場合(YES)、ステップS7
8に進む。一方、そうでない場合(NO)、ステップS
77に進み、次の時点での第i擬人の疑似的感情状態E
[i](t+1)を″退屈″に設定し(S77)、ステ
ップS79に進む。
【0133】また、ステップS78では、次の時点での
第i擬人の疑似的感情状態E[i](t+1)を現時点
での疑似的感情状態E[i](t)と同じものに設定
し、ステップS79に進む。
【0134】つぎに、ステップS79では、これまでの
ステップで決定された次の時点での第i擬人の疑似的感
情状態E[i](t+1)が″退屈″であるか否かを判
断する。ここで、E[i](t+1)が″退屈″でない
場合(NO)、ステップS80に進む。
【0135】一方、ステップS79でE[i](t+
1)が″退屈″である場合(YES)、ステップS81
に進み、第i擬人に対応する機器からうねりのある周期
的なビープ音を発信し(S81)、ステップS83に進
む。
【0136】また、ステップS80では、これまでのス
テップで決定された次の時点での第i擬人の疑似的感情
状態E[i](t+1)が″寂しさ″であるか否かを判
断する。ここで、疑似的感情状態E[i](t+1)
が″寂しさ″でない場合(NO)、ステップS83に進
む。
【0137】一方、ステップS80で疑似的感情状態E
[i](t+1)が″寂しさ″である場合(YES)、
ステップS82に進み、第i擬人に対応する機器から断
続的なビープ音を発信し(S82)、ステップS83に
進む。
【0138】つづいて、ステップS83では、カウンタ
jを1に初期化する。そして、カウンタjとカウンタi
が一致するか否かを判断する(S84)。ここで、カウ
ンタjとカウンタiが一致しない場合(NO)、ステッ
プS86に進む。一方、カウンタjとカウンタiが一致
する場合(YES)、ステップS85に進み、次の時点
での第i擬人の第j擬人に対する感情的関係f[i,
j](t+1)を現時点での感情的関係f[i,j]
(t)と同じものに設定し(S85)、ステップS86
に進む。
【0139】つぎに、ステップS86では、カウンタj
を1つインクリメントする。そして、ステップS86で
カウントされたカウンタjが擬人の総数Nを上回るか否
かを判断する(S87)。ここで、カウンタjが擬人の
総数Nを上回る場合(YES)、ステップS88に進
む。一方、そうでない場合(NO)、ステップS84に
戻る。
【0140】つぎに、ステップS88では、カウンタi
を1つインクリメントする。そして、ステップS88で
カウントされたカウンタiが擬人の総数Nを上回るか否
かを判断する(S89)。ここで、カウンタiが擬人の
総数Nを上回る場合(YES)、処理を終了する。一
方、そうでない場合(NO)、ステップS71に戻り、
新たな第i擬人に対して処理を行う。
【0141】例えば、図8において、PCとWEBサー
バが常に良好な通信を行い、両者が絶えずプリンタに出
力処理のジョブを送っており、プリンタは高負荷のため
全てのジョブを受け付けられず、AV家電は使用者から
の直接入力以降一定時間稼働していない状況を想定す
る。また、プリンタの個性パラメータは高く設定され、
それ以外の機器の個性パラメータは低く設定されている
とする。
【0142】この場合、ネットワーク機器モニター部1
0(図9)によって得られる各機器の稼働状態から、プ
リンタに対応する擬人は怒りの表情を表し、PCおよび
WEBサーバに対応する擬人は驚きの表情を、AV家電
に対応する擬人は喜びの表情を表す。また、ネットワー
ク機器モニター部10によって得られる各機器間の通信
状態から、プリンタが通信拒否を頻繁に行うため、プリ
ンタに対応する擬人はPCおよびWEBサーバに対応す
る擬人に対して悲しみの表情を向け、PCおよびWEB
サーバに対応する擬人はプリンタに対応する擬人に対し
て驚きの表情を向ける。また、それ以外の擬人間は、通
信が良好もしくは通信がないため、喜びの表情を向け合
う。さらに、ネットワーク機器モニター部10によって
得られる各機器間のアクセス履歴から、AV家電は使用
者からの直接入力以降一定時間稼働していないため、退
屈の感情を示すビープ音を発信する。
【0143】以上のように、本実施の形態に係る通信ネ
ットワークの擬人化処理装置1′は、前記実施の形態1
に係る擬人化装置1に加えて、機器アクセス履歴記憶部
11、アクセス依存感情変更部12、感情メッセージ発
信部13が付加されている。上記機器アクセス履歴記憶
部11は、機器連携ネットワーク9上の各機器が使用者
および他の機器からのアクセスを受けた時間履歴、およ
び受けたアクセスの種類を記憶する。上記アクセス依存
感情変更部12は、疑似的感情変更部6′において擬人
モデル部4の対応する機器のアクセス履歴によって疑似
的感情を変化させる。上記感情メッセージ発信部13
は、アクセス依存感情変更部12によって決定された疑
似的感情状態に応じて、サーバ8もしくは対応する機器
を通して使用者にメッセージを発信する。
【0144】したがって、本実施の形態に係る通信ネッ
トワークの擬人化処理装置は、各機器のアクセス履歴を
利用して疑似的感情を変更し、変更した疑似的感情に基
づいくメッセージ発信を付加することにより、機器連携
ネットワークに接続された機器の稼働状態および機器間
の通信状態を、人間にとって親密性の高い形式で視覚化
が可能となるだけでなく、使用者に人間を模擬した適度
な刺激を与えることが可能となる。
【0145】なお、本実施の形態は本発明の範囲を限定
するものではなく、本発明の範囲内で種々の変更が可能
であり、例えば、以下のように構成することができる。
【0146】また、本実施の形態に係る通信ネットワー
クの擬人化処理装置は、機器連携ネットワーク内に表示
装置を有する1つのサーバを設け、上記サーバ内におい
て、機器連携ネットワーク上の各機器が使用者および他
の機器からのアクセスを受けた時間履歴、および受けた
アクセスの種類を記憶する機器アクセス履歴記憶部と、
上記疑似的感情変更部において擬人モデル部の対応する
機器のアクセス履歴によって疑似的感情状態を変化させ
るアクセス依存感情変更部と、上記アクセス依存感情変
更部によって決定された疑似的感情状態に応じて、サー
バもしくは対応する機器から使用者にメッセージを発信
する感情メッセージ発信部とを有していてもよい。
【0147】
【発明の効果】本発明の通信ネットワークの擬人化処理
装置は、以上のように、表示手段を具備するとともに、
通信ネットワークに接続された通信機器の稼働状態と、
該通信機器間の通信状態との少なくとも何れか一方を感
情表現に変換し、上記表示手段に表示させる擬人化手段
を具備する構成である。
【0148】それゆえ、通信ネットワークに接続された
通信機器の稼働状態または/および通信機器間の通信状
態を感情表現に変換して、表示することができる。よっ
て、通信ネットワークにおける多数の通信機器が連携す
る複雑な状態を、人間集団の感情的やりとりに見せかけ
て、使用者に親密性の高い形式で視覚化することが可能
となる。
【0149】したがって、通信機器に親しみのない使用
者であっても、通信ネットワークにおける各通信機器お
よび通信機器間の連携の状態を容易に理解することが可
能となるという効果を奏する。
【0150】本発明の通信ネットワークの擬人化処理装
置は、以上のように、さらに、上記擬人化手段は、通信
ネットワークに接続された通信機器に擬人モデル部を割
り当てて、通信機器の稼働状態を擬人モデル部の疑似的
感情に変換するとともに、通信機器間の通信状態を擬人
モデル部間の感情的関係に変換する構成である。
【0151】それゆえ、さらに、通信ネットワークを擬
人の集団にモデル化することが可能となる。したがっ
て、通信ネットワークにおける通信機器の稼働状態およ
び通信機器間の通信状態を、擬人の疑似的感情および擬
人間の感情的関係として、人間集団の感情的やりとりに
見せかけて、使用者に親密性の高い形式で表示すること
が可能となるという効果を奏する。
【0152】本発明の通信ネットワークの擬人化処理装
置は、以上のように、さらに、通信を行った通信機器に
対応する擬人モデル部の疑似的感情を、該通信の通信状
態と該擬人モデル部の直前の疑似的感情とに基づいて更
新する疑似的感情変更手段と、通信を行った通信機器に
対応する擬人モデル部間の感情的関係を、上記疑似的感
情変更手段によって更新された疑似的感情に基づいて更
新するとともに、更新された感情的関係に基づいて、通
信を行った通信機器と通信に加わっていない通信機器と
にそれぞれ対応する擬人モデル部間の感情的関係を更新
する感情的関係変更手段とを、さらに具備する構成であ
る。
【0153】上記の構成により、さらに、任意の2つの
通信機器が通信を行う度に、通信ネットワークにおける
通信機器の稼働状態および通信機器間の通信状態に対応
する疑似的感情および感情的関係を更新することができ
る。
【0154】したがって、通信ネットワークの状態が変
化する過程、すなわち、多数の通信機器が連携する複雑
な状態を、人間集団の感情的やりとりに見せかけ、使用
者に親密性の高い形式で表示することができるという効
果を奏する。
【0155】本発明の通信ネットワークの擬人化処理装
置は、以上のように、さらに、上記疑似的感情変更手段
は、擬人モデル部に付与された疑似的感情の変化のし易
さを表す個性パラメータに応じて、疑似的感情の変更量
を調整する構成である。
【0156】それゆえ、さらに、擬人モデル部に個性を
持たせることができる。したがって、通信ネットワーク
の状態が変化する過程、すなわち、多数の通信機器が連
携する複雑な状態を、より正確に人間集団の感情的やり
とりに見せかけ、使用者に親密性の高い形式で表示する
ことができるという効果を奏する。
【0157】本発明の通信ネットワークの擬人化処理装
置は、以上のように、さらに、上記疑似的感情変更手段
は、通信機器のアクセス履歴に基づいて対応する擬人モ
デル部の疑似的感情を更新する構成である。
【0158】それゆえ、さらに、疑似的感情変更手段
は、通信機器のアクセス履歴に基づいて対応する擬人モ
デル部の疑似的感情を更新することができる。したがっ
て、通信ネットワークの状態が変化する過程、すなわ
ち、多数の通信機器が連携する複雑な状態を、より正確
に人間集団の感情的やりとりに見せかけ、使用者に親密
性の高い形式で表示することができるという効果を奏す
る。
【0159】本発明の通信ネットワークの擬人化処理装
置は、以上のように、さらに、上記表示手段は、上記通
信ネットワークの状態を、擬人モデル部の疑似的感情を
表現する画像と、擬人モデル部間の感情的関係を表現す
る画像とを用いて表示する構成である。
【0160】それゆえ、さらに、通信ネットワークにお
ける通信機器の稼働状態および通信機器間の通信状態に
対応する疑似的感情および感情的関係を、画像を用いて
視覚化することができる。
【0161】したがって、通信ネットワークの状態が変
化する過程、すなわち、多数の通信機器が連携する複雑
な状態を、人間集団の感情的やりとりに見せかけ、使用
者に親密性の高い形式で表示できるという効果を奏す
る。ゆえに、通信機器に親しみのない使用者であって
も、各通信機器および通信機器間の連携の状態を容易に
理解することが可能となるという効果を奏する。
【0162】本発明の通信ネットワークの擬人化処理方
法は、以上のように、通信ネットワークに接続された通
信機器の稼働状態を感情表現に変換する処理と、該通信
機器間の通信状態を感情表現に変換する処理との少なく
とも何れか一方を行う擬人化処理と、上記通信ネットワ
ークの状態を、上記擬人化処理の結果に基づいて表示す
る表示処理とを含む方法である。
【0163】それゆえ、通信ネットワークにおける多数
の通信機器が連携する複雑な状態を、人間集団の感情的
やりとりに見せかけて、使用者に親密性の高い形式で視
覚化することが可能となる。したがって、通信機器に親
しみのない使用者であっても、通信ネットワークにおけ
る各通信機器および通信機器間の連携の状態を容易に理
解することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る通信ネットワーク
の擬人化処理装置の構成の概略を示す機能ブロック図で
ある。
【図2】図1に示す通信ネットワークの擬人化処理装置
に設けられる擬人集団部の構成の概略を示す機能ブロッ
ク図である。
【図3】図1に示す通信ネットワークの擬人化処理装置
に設けられる感情状態変更部の構成の概略を示す機能ブ
ロック図である。
【図4】図1に示す通信ネットワークの擬人化処理装置
の動作の概略を示すフローチャートである。
【図5】図4に示す通信ネットワークの擬人化処理装置
の動作のうち、各機器の稼働状態に基づく擬人の疑似的
感情状態および擬人間の感情的関係の決定の動作を示す
フローチャートである。
【図6】図4に示す通信ネットワークの擬人化処理装置
の動作のうち、各機器間の通信状態に基づく擬人の疑似
的感情状態および擬人間の感情的関係の決定の動作を示
すフローチャートであり、図7に示す後半部分と連結す
る前半部分である。
【図7】図4に示す通信ネットワークの擬人化処理装置
の動作のうち、各機器間の通信状態に基づく擬人の疑似
的感情状態および擬人間の感情的関係の決定の動作を示
すフローチャートであり、図6に示す前半部分と連結す
る後半部分である。
【図8】本発明の他の実施の形態に係る通信ネットワー
クの擬人化処理装置の構成の概略を示す機能ブロック図
である。
【図9】図8に示す通信ネットワークの擬人化処理装置
に設けられる感情状態変更部の構成の概略を示す機能ブ
ロック図である。
【図10】図8に示す通信ネットワークの擬人化処理装
置の動作の概略を示すフローチャートである。
【図11】図10に示す通信ネットワークの擬人化処理
装置の動作のうち、各機器のアクセス履歴に基づく擬人
の疑似的感情状態および擬人間の感情的関係の決定、な
らびに感情メッセージ発信の動作を示すフローチャート
であり、図12に示す後半部分と連結する前半部分であ
る。
【図12】図10に示す通信ネットワークの擬人化処理
装置の動作のうち、各機器のアクセス履歴に基づく擬人
の疑似的感情状態および擬人間の感情的関係の決定、な
らびに感情メッセージ発信の動作を示すフローチャート
であり、図11に示す前半部分と連結する後半部分であ
る。
【符号の説明】
1,1′ 擬人化処理装置 2 擬人集合部(擬人化手段) 4(41,…,4N) 擬人モデル部 5 表示部(表示手段) 6,6′ 疑似的感情変更部(疑似的感情変更手段) 7 感情的関係変更部(感情的関係変更手段) 9 機器連携ネットワーク(通信ネットワーク) 91,…,9i,9j,…,9N 機器(通信機器) S4,S10 擬人化処理 S6,S12,S67 表示処理 ak[i] 第i擬人に対応する通信機器の最終アク
セスの種類 E[i](t) 時間tにおける第i擬人の疑似的感
情状態 f[i,j](t) 時間tにおける第i擬人の第j
擬人に対する感情的関係 IS[i] 第i擬人に対応する通信機器のアクセス
履歴 r[i] 第i擬人の個性パラメータ t[i] 第i擬人に対応する通信機器の最終アクセ
ス時間

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表示手段を具備するとともに、 通信ネットワークに接続された通信機器の稼働状態と、
    該通信機器間の通信状態との少なくとも何れか一方を感
    情表現に変換し、上記表示手段に表示させる擬人化手段
    を具備することを特徴とする通信ネットワークの擬人化
    処理装置。
  2. 【請求項2】上記擬人化手段は、通信ネットワークに接
    続された通信機器に擬人モデル部を割り当てて、通信機
    器の稼働状態を擬人モデル部の疑似的感情に変換すると
    ともに、通信機器間の通信状態を擬人モデル部間の感情
    的関係に変換するものであることを特徴とする請求項1
    記載の通信ネットワークの擬人化処理装置。
  3. 【請求項3】通信を行った通信機器に対応する擬人モデ
    ル部の疑似的感情を、該通信の通信状態と該擬人モデル
    部の直前の疑似的感情とに基づいて更新する疑似的感情
    変更手段と、 通信を行った通信機器に対応する擬人モデル部間の感情
    的関係を、上記疑似的感情変更手段によって更新された
    疑似的感情に基づいて更新するとともに、更新された感
    情的関係に基づいて、通信を行った通信機器と通信に加
    わっていない通信機器とにそれぞれ対応する擬人モデル
    部間の感情的関係を更新する感情的関係変更手段とを、
    さらに具備することを特徴とする請求項2記載の通信ネ
    ットワークの擬人化処理装置。
  4. 【請求項4】上記疑似的感情変更手段は、さらに、擬人
    モデル部に付与された疑似的感情の変化のし易さを表す
    個性パラメータに応じて、疑似的感情の変更量を調整す
    るものであることを特徴とする請求項3記載の通信ネッ
    トワークの擬人化処理装置。
  5. 【請求項5】上記疑似的感情変更手段は、さらに、通信
    機器のアクセス履歴に基づいて対応する擬人モデル部の
    疑似的感情を更新するものであることを特徴とする請求
    項3または4記載の通信ネットワークの擬人化処理装
    置。
  6. 【請求項6】上記表示手段は、上記通信ネットワークの
    状態を、擬人モデル部の疑似的感情を表現する画像と、
    擬人モデル部間の感情的関係を表現する画像とを用いて
    表示することを特徴とする請求項2から5の何れかに記
    載の通信ネットワークの擬人化処理装置。
  7. 【請求項7】通信ネットワークに接続された通信機器の
    稼働状態を感情表現に変換する処理と、該通信機器間の
    通信状態を感情表現に変換する処理との少なくとも何れ
    か一方を行う擬人化処理と、上記通信ネットワークの状
    態を、上記擬人化処理の結果に基づいて表示する表示処
    理とを含むことを特徴とする通信ネットワークの擬人化
    処理方法。
JP20991699A 1999-07-23 1999-07-23 通信ネットワークの擬人化処理装置および擬人化処理方法 Pending JP2001036544A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012213093A (ja) * 2011-03-31 2012-11-01 Sony Corp 情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
JPWO2017150103A1 (ja) * 2016-02-29 2019-01-31 パナソニックIpマネジメント株式会社 音声処理装置、画像処理装置、マイクアレイシステム、及び音声処理方法

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