JP2001034305A - 動作体の制御装置 - Google Patents

動作体の制御装置

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JP2001034305A
JP2001034305A JP11211087A JP21108799A JP2001034305A JP 2001034305 A JP2001034305 A JP 2001034305A JP 11211087 A JP11211087 A JP 11211087A JP 21108799 A JP21108799 A JP 21108799A JP 2001034305 A JP2001034305 A JP 2001034305A
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JP
Japan
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control device
operating body
psychological
parameter
virtual
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JP11211087A
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English (en)
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Toru Nakada
亨 中田
Takeshi Seto
毅 瀬戸
Kunihiko Takagi
邦彦 高城
Tomomasa Sato
知正 佐藤
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 動作体の仮想心理を効率よく表現できる動作
体の制御装置を提供すること。 【解決手段】 動作体1の動作を制御する制御装置であ
って、動作体1の仮想心理を動作体1の動作に反映する
動作体の制御装置2において、動作体1の基本動作を設
定する基本動作設定手段21と、情報を検出する情報検
出手段22と、動作体1の仮想心理を設定する仮想心理
設定手段23と、基本動作を補整する補整手段24とを
備え、動作体1の仮想心理は、情報に応じて変化する心
理パラメータであり、基本動作の補整は、心理パラメー
タを用いて行う構成の動作体の制御装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばロボット装
置や映像装置に用いられ、動作体の動作を制御する制御
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年では、ロボット装置や映像装置の多
様化が進み、例えば動物を模したペットロボットや、コ
ンピュータグラフィックスによるバーチャルペット等、
動作を行う動作体に対して仮想の心理を設定するととも
に、その仮想心理を動作体の動作に反映する装置が実用
化されている。
【0003】例えば、第15回、第16回日本ロボット
学会学術講演会予稿集等にも、そのようなロボット装置
についての構成が取り沙汰されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、動物の行動
学によれば、動物の動作と心理とは密接に関連してお
り、その動作における動きの質は、心理状態により微妙
に変化することが知られている。
【0005】そして、前述した動作体の制御に関して
は、動作体の動作及び仮想心理の複雑化に伴い、このよ
うな心理と関連する動作を自律的に生成し実行する構成
が必要とされている。
【0006】すなわち従来では、通常、動作体の動作パ
ターンを予め複数設定し、仮想心理に応じて所要の動作
パターンを選択するように構成されているが、動作体の
制御をこのような構成のみにて行うと、仮想心理を微妙
に表現するには膨大なプログラムが必要となり、動作体
の動作及び仮想心理の複雑化には満足に対応できなくな
るという不都合がある。
【0007】また、動作体の動作に関し、前記第15回
ロボット学会学術講演会予稿集には、本願の発明者によ
る論文(ロボットの行動による人間への感情表現)も掲
載されている。
【0008】同論文には、ロボットの動きの質と人間へ
与える印象との関係が提唱されており、動作体の制御に
おいては、このような関係に基づいた動きの質が簡単に
得られる構成が望まれている。
【0009】そこで本発明は、こうした現状に鑑みて、
動作体の仮想心理を効率よく表現できる動作体の制御装
置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本願第1請求項に記載し
た発明は、動作体の動作を制御する制御装置であって、
前記動作体の仮想心理を前記動作体の動作に反映する動
作体の制御装置において、前記動作体の基本動作を設定
する基本動作設定手段と、情報を検出する情報検出手段
と、前記動作体の仮想心理を設定する仮想心理設定手段
と、前記基本動作を補整する補整手段とを備え、前記動
作体の仮想心理は、前記情報に応じて変化する心理パラ
メータであり、前記基本動作の補整は、前記心理パラメ
ータを用いて行う構成の動作体の制御装置である。
【0011】このように、本請求項の動作体の制御装置
によると、動作体の基本動作を設定する基本動作設定手
段と、情報を検出する情報検出手段と、動作体の仮想心
理を設定する仮想心理設定手段と、基本動作を補整する
補整手段とを備え、動作体の仮想心理は、情報に応じて
変化する心理パラメータであり、基本動作の補整は、心
理パラメータを用いて行うので、動作体の仮想心理を効
率よく表現することが可能である。
【0012】一般に、人間や動物の動作における動きの
質は、その心理状態により微妙に変化することが知られ
ているところ、本発明の構成によれば、動作体は、あた
かもそのような人間や動物のように、仮想心理を動作に
反映ことが可能である。
【0013】特に、動作体の仮想心理は、情報に応じて
変化する心理パラメータであることから、効率よく設定
できるとともに、基本動作の補整にも容易に用いること
が可能である。
【0014】また仮に、動作体の仮想心理に応じて全て
の動作のパターンを予め設定しようとすると、膨大なプ
ログラムが必要になるという不都合があるが、本発明に
よれば、心理パラメータを用いて基本動作を補整する構
成であるので、そのような不都合をも回避することが可
能である。
【0015】本願第2請求項に記載した発明は、請求項
1において、前記補整手段は、前記心理パラメータから
前記基本動作の補整量たる補整パラメータを演算する補
整パラメータ演算手段を有する構成の動作体の制御装置
である。
【0016】このように、本請求項の動作体の制御装置
によると、補整手段は、心理パラメータから基本動作の
補整量たる補整パラメータを演算する補整パラメータ演
算手段を有するので、心理パラメータに対し、基本動作
の補整量を適宜設定することが可能である。
【0017】本願第3請求項に記載した発明は、請求項
2において、前記補整パラメータ演算手段は、予め定義
された所定の写像関数に従って前記心理パラメータから
前記補整パラメータを演算する構成の動作体の制御装置
である。
【0018】このように、本請求項の動作体の制御装置
によると、補整パラメータ演算手段は、予め定義された
所定の写像関数に従って心理パラメータから補整パラメ
ータを演算するので、任意の写像関数を定義することに
より、心理パラメータと補整パラメータとの関係を適宜
設定することが可能である。
【0019】本願第4請求項に記載した発明は、請求項
2又は3において、前記補整パラメータは、前記基本動
作の力学的特徴に関する補整量である構成の動作体の制
御装置である。
【0020】このように、本請求項の動作体の制御装置
によると、補整パラメータは、基本動作の力学的特徴に
関する補整量であるので、心理パラメータに対し、相応
しい基本動作の補整量を効率よく設定することが可能で
ある。
【0021】本願第5請求項に記載した発明は、請求項
4において、前記基本動作の力学的特徴は、前記動作体
の投影面積である構成の動作体の制御装置である。
【0022】このように、本請求項の動作体の制御装置
によると、基本動作の力学的特徴は、動作体の投影面積
であるので、動作体の基本動作は、動作体の投影面積に
基いて補整することが可能である。
【0023】本願第6請求項に記載した発明は、請求項
4において、前記基本動作の力学的特徴は、前記動作体
が包絡する領域の体積である構成の動作体の制御装置で
ある。
【0024】このように、本請求項の動作体の制御装置
によると、基本動作の力学的特徴は、動作体が包絡する
領域の体積であるので、動作体の基本動作は、動作体が
包絡する領域の体積に基いて補整することが可能であ
る。
【0025】本願第7請求項に記載した発明は、請求項
4において、前記基本動作の力学的特徴は、前記動作体
の掃過空間の長さである構成の動作体の制御装置であ
る。
【0026】このように、本請求項の動作体の制御装置
によると、基本動作の力学的特徴は、動作体の掃過空間
の長さであるので、動作体の基本動作は、動作体の掃過
空間の長さに基いて補整することが可能である。
【0027】本願第8請求項に記載した発明は、請求項
4において、前記基本動作の力学的特徴は、前記動作体
の姿勢における対称性である構成の動作体の制御装置で
ある。
【0028】このように、本請求項の動作体の制御装置
によると、基本動作の力学的特徴は、動作体の姿勢にお
ける対称性であるので、動作体の基本動作は、動作体の
姿勢における対称性に基いて補整することが可能であ
る。
【0029】本願第9請求項に記載した発明は、請求項
4において、前記基本動作の力学的特徴は、前記動作体
の運動エネルギーである構成の動作体の制御装置であ
る。
【0030】このように、本請求項の動作体の制御装置
によると、基本動作の力学的特徴は、動作体の運動エネ
ルギーであるので、動作体の基本動作は、動作体の運動
エネルギーに基いて補整することが可能である。
【0031】本願第10請求項に記載した発明は、請求
項4において、前記基本動作の力学的特徴は、前記動作
体の動作速度である構成の動作体の制御装置である。
【0032】このように、本請求項の動作体の制御装置
によると、基本動作の力学的特徴は、動作体の動作速度
であるので、動作体の基本動作は、動作体の動作速度に
基いて補整することが可能である。
【0033】本願第11請求項に記載した発明は、請求
項4において、前記基本動作の力学的特徴は、前記動作
体の収斂状態である構成の動作体の制御装置である。
【0034】このように、本請求項の動作体の制御装置
によると、基本動作の力学的特徴は、動作体の収斂状態
であるので、動作体の基本動作は、動作体の収斂状態に
基いて補整することが可能である。
【0035】本願第12請求項に記載した発明は、請求
項4において、前記基本動作の力学的特徴は、前記動作
体の動作の円滑さである構成の動作体んお制御装置であ
る。
【0036】このように、本請求項の動作体の制御装置
によると、基本動作の力学的特徴は、動作体の動作の円
滑さであるので、動作体の基本動作は、動作体の動作の
円滑さに基いて補整することが可能である。
【0037】本願13請求項に記載した発明は、請求項
2乃至12のいずれかにおいて、前記補整パラメータ演
算手段は、前記補整パラメータを複数演算する構成の動
作体の制御装置である。
【0038】このように、本請求項の動作体の制御装置
によると、補整パラメータ演算手段は、補整パラメータ
を複数演算するので、基本動作の補整を多様化すること
ができ、動作体の仮想心理を一層効率よく表現すること
が可能である。
【0039】本願第14請求項に記載した発明は、請求
項13において、前記補整パラメータ演算手段は、前記
複数の補整パラメータを、前記心理パラメータに対して
一意的に演算する構成の動作体の制御装置である。
【0040】ここで、一意的に演算するとは、一つの概
念にまとめて演算するという意味であり、例えば、二つ
の補整パラメータを演算する場合は、一方の補整パラメ
ータを決定すると、他方の補整パラメータが必然的に決
定される訳である。
【0041】このように、本請求項の動作体の制御装置
によると、補整パラメータ演算手段は、複数の補整パラ
メータを、心理パラメータに対して一意的に演算するの
で、複数の補整パラメータをバランスよく且つ効率よく
演算することが可能である。
【0042】本願第15請求項に記載した発明は、請求
項1乃至14のいずれかにおいて、前記補整手段は、前
記動作体の状態又は環境に関する情報を入力する動作体
情報入力手段を有し、前記動作体情報入力手段で入力さ
れた情報を前記基本動作の補整にフィードバックする構
成の動作体の制御装置である。
【0043】このように、本請求項の動作体の制御装置
によると、補整手段は、動作体の状態又は環境に関する
情報を入力する動作体情報入力手段を有し、動作体情報
入力手段で入力された情報を基本動作の補整にフィード
バックするので、基本動作の補整は、動作体の状態又は
環境を踏まえて行うことが可能である。
【0044】本願第16請求項に記載した発明は、請求
項15において、前記補整手段は、前記動作体情報入力
手段で入力された情報に基いて前記動作体が可能とする
動作を判別する可能動作判別手段を有し、前記基本動作
は、前記可能動作判別手段で可能と判別される動作に補
整する構成の動作体の制御装置である。
【0045】このように、本請求項の動作体の制御装置
によると、補整手段は、動作体情報入力手段で入力され
た情報に基いて動作体が可能とする動作を判別する可能
動作判別手段を有し、基本動作を、可能動作判別手段で
可能と判別される動作に補整するので、実行が不可能と
なる補整を回避することが可能である。
【0046】本願第17請求項に記載した発明は、請求
項1乃至15のいずれかにおいて、前記仮想心理設定手
段は、前記心理パラメータを少なくとも二つ設定する構
成の動作体の制御装置である。
【0047】このように、本請求項の動作体の制御装置
によると、仮想心理設定手段は、心理パラメータを少な
くとも二つ設定するので、より複雑な動作体の仮想心理
を設定することが可能である。
【0048】本願第18請求項に記載した発明は、請求
項17において、前記仮想心理設定手段は、前記情報に
応じて変化する第1心理パラメータと、前記第1心理パ
ラメータを用いて演算される第2心理パラメータとを設
定する構成の動作体の制御装置である。
【0049】このように、本請求項の動作体の制御装置
によると、仮想心理設定手段は、情報に応じて変化する
第1心理パラメータと、第1心理パラメータを用いて演
算される第2心理パラメータとを設定するので、更に複
雑な動作体の仮想心理を設定することが可能である。
【0050】本願第19請求項に記載した発明は、請求
項2において、前記仮想心理設定手段は、予め定義され
た所定の写像関数に従って前記第1心理パラメータから
前記第2心理パラメータを演算する構成の動作体の制御
装置である。
【0051】このように、本請求項の動作体の制御装置
によると、仮想心理設定手段は、予め定義された所定の
写像関数に従って第1心理パラメータから第2心理パラ
メータを演算するので、任意の写像関数を定義すること
により、第1心理パラメータと第2心理パラメータとの
関係を適宜設定することが可能である。
【0052】本願第20請求項に記載した発明は、請求
項18又は19において、前記仮想心理設定手段は、前
記第1心理パラメータを少なくとも二つ設定する構成の
動作体の制御装置である。
【0053】このように、本請求項の動作体の制御装置
によると、仮想心理設定手段は、第1心理パラメータを
少なくとも二つ設定するので、より複雑な動作体の仮想
心理を設定することが可能である。
【0054】本願第21請求項に記載した発明は、請求
項18乃至20のいずれかにおいて、前記仮想心理設定
手段は、前記第2心理パラメータを少なくとも二つ設定
する構成の動作体の制御装置である。
【0055】このように、本請求項の動作体の制御装置
によると、仮想心理設定手段は、第2心理パラメータを
少なくとも二つ設定するので、より複雑な動作体の仮想
心理を設定することが可能である。
【0056】本願第22請求項に記載した発明は、請求
項18乃至21のいずれかにおいて、前記基本動作設定
手段は、前記第1心理パラメータを用いて前記基本動作
を設定するとともに、前記補整手段は、前記第2心理パ
ラメータを用いて前記基本動作を補整する構成の動作体
の制御装置である。
【0057】このように、本請求項の動作体の制御装置
によると、基本動作設定手段は、第1心理パラメータを
用いて基本動作を設定するとともに、補整手段は、第2
心理パラメータを用いて基本動作を補整するので、動作
体の仮想心理を複雑に設定できるとともに、このような
複雑な仮想心理に対し、基本動作の設定及び基本動作の
補整を効率よく行うことが可能である。
【0058】本願第23請求項に記載した発明は、請求
項1乃至22のいずれかにおいて、前記動作体は、アク
チュエータによって動作するロボット装置である構成の
動作体の制御装置である。
【0059】このように、本請求項の動作体の制御装置
によると、動作体は、アクチュエータによって動作する
ロボット装置であるので、ロボット装置の仮想心理を効
率よく表現することが可能である。
【0060】本願第24請求項に記載した発明は、請求
項1乃至22のいずれかにおいて、前記動作体は、映像
装置によって顕在化される映像体である構成の動作体の
制御装置である。
【0061】このように、本請求項の動作体の制御装置
によると、動作体は、映像装置によって顕在化される映
像体であるので、映像装置によって顕在化される映像体
の仮想心理を効率よく表現することが可能である。
【0062】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の具体例を図面に
基いて詳細に説明する。
【0063】図1は、本例の動作体1およびその制御装
置2を示す説明図である。この動作体は、脚、首、口、
尻尾等の可動部を有する犬型のロボット装置であり、こ
れらの可動部は、動作体1の内部に備えられたアクチュ
エータ11にて動かすように構成している。また、動作
体1の要所に設けられたスピーカ12からは、鳴き声を
生じるように構成している。
【0064】制御装置2は、アクチュエータ11及びス
ピーカ12と接続されたマイクロコンピュータを用いて
構成されており、アクチュエータ11及びスピーカ12
を制御して動作体1の動作を制御するものである。
【0065】また、この制御装置2は、動作体1の仮想
心理を設定するとともに、この仮想心理を動作体1の動
作に反映するように構成されており、図2に示すよう
に、動作体1の基本動作を設定する基本動作設定手段2
1と、情報を検出する情報検出手段22と、動作体1の
仮想心理を設定する仮想心理設定手段23と、基本動作
を補整する補整手段24とを備え、動作体1の仮想心理
は、情報に応じて変化する心理パラメータであり、基本
動作の補整は、心理パラメータを用いて行うように構成
している。
【0066】すなわち、基本動作設定手段21は、アク
チュエータ11及びスピーカ12を操作することによっ
て得られる動作体1の基本動作を出力するように構成さ
れている。この基本動作は、基本動作設定手段21に予
めプログラムされている。或は、基本動作設定手段21
において自動的に生成されるように構成してもよい。
【0067】情報検出手段22は、動作体1に配置され
たカメラ、マイクロフォン、体感センサ、計時手段等を
有し、これらによって所要の情報を検出して、検出した
情報を基本動作設定手段21及び仮想心理設定手段23
へ出力する。
【0068】仮想心理設定手段23は、動作体1の仮想
心理を設定するものであり、ここで設定される仮想心理
は、情報検出手段22で検出された情報に応じて変化す
る心理パラメータである。
【0069】補整手段24は、基本動作設定手段21か
ら出力された基本動作を補整するものであり、この補整
は、仮想心理設定手段23で設定された心理パラメータ
を用いて行われる。
【0070】本例の場合、基本動作は、飼い主から所定
の呼びかけがあると、又は飼い主を発見すると、心理パ
ラメータが所定の閾値を越えている場合に、可動部を動
かすとともに鳴き声を生じるように設定されているもの
とする。
【0071】飼い主の発見、又は飼い主からの呼びかけ
の検出は、情報検出手段22のマイクロフォンやカメラ
によって行われる。
【0072】また、心理パラメータは、動作体1たる犬
の喜びの程度を数量化して表すものであり、犬の飼い主
が動作体1に話しかけたり、動作体1を撫でたりした場
合に上昇し、また、このような行動が所定の時間内に得
られなかった場合に低下する。こうした飼い主の行動
は、情報検出手段22のマイクロフォン、カメラ、体感
センサ、及び計時手段によって検出される。
【0073】そして、補整手段24では、特に、基本動
作における尻尾を振る角度、及び鳴き声の大きさを補整
するようにしている。
【0074】すなわち動作体1は、心理パラメータの喜
びの程度が高いと、尻尾を大きく振るとともに大きな声
で鳴き、逆に喜びの程度が低いと、尻尾の振りが小さく
なるとともに鳴き声も小さくなる。
【0075】例えば、喜びを表す心理パラメータは、情
報に応じて変化することによって、0〜10の値をとる
ものとし、基本動動作は、心理パラメータの値が7以上
の場合に発現するとする。更に、基本動作における尻尾
の振りは、30度の角度で所定の回数行われるとし、ま
た、アクチュエータ11によれば、尻尾は最大50度ま
で振ることが可能であるとする。
【0076】そして、補整手段24による補整は、尻尾
を振る角度が、30〜50度の範囲において、心理パラ
メータが7を超えた分に比例して大きくなるように構成
している。
【0077】仮に、心理パラメータが9の場合、尻尾を
振る角度は、基本動作では30度であるのに対し、実際
には補整手段24により、前記の関係から、 30+[(50−30)×{(9−7)/(10−
7)}]=43.3度 となる。
【0078】一方、鳴き声の音量は、基本動作において
は50ホーンであるとし、補整手段24によると、心理
パラメータが7を超えた分につき3ホーンづつ増加する
ように構成している。
【0079】仮に、心理パラメータが9の場合、その音
量は、基本動作では50ホーンであるのに対し、実際に
は、 50+{3×(9−7)}=56ホーン となる。
【0080】また本例は、心理パラメータが0〜10の
値をとるものであるが、或いは、心理パラメータが10
以上の値をとり得るものとし、この心理パラメータが1
0を超えた場合には、尻尾を振ったり鳴いたりする動作
の他に、例えば脚を上げたり首を揺らしたりする等、新
たな動作が発現するように構成してもよい。特に、ここ
で新たに発現する動作も、心理パラメータが10を超え
た分に応じて変化するように構成してもよい。
【0081】すなわち、ある特定の動作だけでは心理パ
ラメータの値が十分に反映できない場合は、その他の動
作を発現することによって、これを補完するように構成
してもよい。
【0082】このように、動作体1の仮想心理を心理パ
ラメータにて表すとともに、心理パラメータを用いて動
作体1の基本動作を補整すれば、動作体の仮想心理に応
じて、動作体の動作の質を微妙に変えることができ、動
作体の仮想心理を効率よく表現することができる。
【0083】尚、本例の動作体1は、アクチュエータ1
1によって動作するロボット装置であるが、或は、その
動作を制御する点では、映像装置によって顕在化される
映像体であってもよい。
【0084】例えばこの場合、制御装置は、動作体を表
示画面に出力するコンピュータに設定され、情報入力手
段は、カメラやマイクロフォンの他にも、キーボード
や、マウス、コントローラ等によって構成される。
【0085】以上説明したように、本例の動作体の制御
装置によると、動作体の基本動作を設定する基本動作設
定手段と、情報を検出する情報検出手段と、動作体の仮
想心理を設定する仮想心理設定手段と、基本動作を補整
する補整手段とを備え、動作体の仮想心理は、情報に応
じて変化する心理パラメータであり、基本動作の補整
は、心理パラメータを用いて行うので、動作体の仮想心
理を効率よく表現することができる。
【0086】一般に、人間や動物の動作における動きの
質は、その心理状態により微妙に変化することが知られ
ているところ、本発明の構成によれば、動作体は、あた
かもそのような人間や動物のように、仮想心理を動作に
反映ことができる。
【0087】特に、動作体の仮想心理は、情報に応じて
変化する心理パラメータであることから、効率よく設定
できるとともに、基本動作の補整にも容易に用いること
ができる。
【0088】また仮に、動作体の仮想心理に応じて全て
の動作のパターンを予め設定しようとすると、膨大なプ
ログラムが必要になるという不都合があるが、本発明に
よれば、心理パラメータを用いて基本動作を補整する構
成であるので、そのような不都合をも回避することがで
きる。
【0089】また、本例の動作体の制御装置によると、
動作体は、アクチュエータによって動作するロボット装
置であるので、ロボット装置の仮想心理を効率よく表現
することができる。
【0090】また、本例の動作体の制御装置によると、
動作体は、映像装置によって顕在化される映像体である
ので、映像装置によって顕在化される映像体の仮想心理
を効率よく表現することができる。
【0091】次に、本発明の他の具体例を図3乃至図4
に基いて説明する。
【0092】これらの図に示すように、本例の場合、仮
想心理設定手段23においては、複数の心理パラメータ
を設定するとともに、補整手段24には、補整パラメー
タ演算手段241、動作体情報入力手段242、可能動
作判別手段243、及び基本動作シュミレーション手段
244を設けている。尚、その他の基本的な構成につい
ては、前述した具体例と同様であるので、説明を省略す
る。
【0093】図3に示すように、本例の仮想心理設定手
段23は、心理パラメータを少なくとも二つ設定し、よ
り複雑な仮想心理を設定している。
【0094】すなわち、仮想心理設定手段23は、情報
検出手段22からの情報に応じて変化する第1心理パラ
メータと、第1心理パラメータを用いて演算される第2
心理パラメータとを設定するように構成されている。
【0095】第2心理パラメータの演算は、仮想心理設
定手段23に設けられた第2心理パラメータ演算手段2
31によって、予め定義された所定の写像関数従って行
われる。
【0096】また、本例において、第1心理パラメータ
は複数設定されており、例えば遊び欲求を表す心理パラ
メータA、好奇心を表す心理パラメータB、恐怖感を表
す心理パラメータC、満足感を表す心理パラメータD、
及び飼い主に対する好感度を表す心理パラメータEであ
るとする。
【0097】これらの心理パラメータA,B,C,D,
Eは、情報検出手段22からの情報に直接応じてそれぞ
れ変化する。その種類や情報に対する変化の仕方、並び
にその個数は、動作体1にもたらされる性格を予め考慮
し、適宜設定している。
【0098】更に、第2心理パラメータも複数設定され
ており、これらは例えば、能動性心理を表す心理パラメ
ータHstr、決断性心理を表す心理パラメータHsud、集中
性心理を表す心理パラメータHdir、及び開放性心理を表
す心理パラメータHfreであるとする。
【0099】これらの心理パラメータHstr,Hsud,Hdi
r,Hfreは、第2心理パラメータ演算手段231によ
り、第1心理パラメータを用いて各個に演算される。
【0100】すなわち、このような第2心理パラメータ
は、第1心理パラメータを、動作の質に係る心理として
概括したものであり、本例では、これらをそれぞれ能動
性心理、決断性心理、集中性心理、開放性心理とし、補
整手段24では、これらの心理ごとに、動作体1の動き
の質を特徴づけるようにている。
【0101】また、基本動作設定手段21は、第1心理
パラメータを用いて基本動作を設定するとともに、補整
手段24は、第2心理パラメータを用いて基本動作を補
整するように構成している。すなわち基本動作設定手段
21で設定される基本動作は、第1心理パラメータの影
響で発現したりしなかったり、又は異なったりするの
で、動作体1の動作は、仮想心理によって一層多様化さ
れる。また、このような複雑な仮想心理に対し、基本動
作の補整も容易に行うことが可能である。
【0102】更に、図4に示すように、本例の補整手段
24は、前述した第2心理パラメータから基本動作の補
整量たる補整パラメータを演算する補整パラメータ演算
手段241と、動作体1の状態及び環境に関する情報を
入力する動作体情報入力手段242と、動作体情報入力
手段242で入力された情報に基いて動作体1が可能と
する動作を判別する可能動作判別手段243と、基本動
作をシュミレーションする基本動作シュミレーション手
段とを有する。
【0103】補整パラメータ演算手段241は、予め定
義された所定の写像関数に従って、各心理パラメータHs
tr,Hsud,Hdir,Hfreから、複数の補整パラメータPd
s,Pwe,Psy,Pws,Pte,Pts,Pse,Prfを演算するよう
に構成している。
【0104】本例では、同図に示すように、能動性心理
を表す心理パラメータHstrに対して3つの補整パラメー
タPds,Pwe,Psyを、また、決断性心理を表す心理パラ
メータHsudに対して2つの補整パラメータPws,Pteを、
集中性心理を表す心理パラメータHdirに対して2つの補
整パラメータPts,Pseを、開放性心理を表す心理パラメ
ータHfreに対して1つの補整パラメータPrfを、それぞ
れ一意的に演算するように構成している。
【0105】補整パラメータ演算手段241で演算され
るこれらの補整パラメータPds,Pwe,Psy,Pws,Pte,P
ts,Pse,Prfは、基本動作の力学的特徴に関する補整量
であり、この力学的特徴とは、本例においては、各補整
パラメータPds,Pwe,Psy,Pws,Pte,Pts,Pse,Prfご
とにそれぞれ、動作体1の投影面積、動作体1が包絡す
る領域の体積、動作体1の掃過空間の長さ、動作体1の
姿勢における対称性、動作体1の運動エネルギー、動作
体1の動作速度、動作体1の収斂状態、又は動作体1の
動作の円滑さである。
【0106】そして、基本動作シュミレーション手段2
44は、基本動作設定手段21で設定された基本動作を
アクチュエータ11の構成に基いてシュミレーションす
ることにより、その基本動作における力学的特徴を、基
本動作特徴パラメータMds,Mwe,Msy,Mws,Mte,Mts,
Mse,Mrfとして演算し、補整手段24は、補整の後に実
行される動作の力学的特徴が、基本動作特徴パラメータ
Mds,Mwe,Msy,Mws,Mte,Mts,Mse,Mrfと、補整パラ
メータPds,Pwe,Psy,Pws,Pte,Pts,Pse,Prfとの和
に相当するように、基本動作を補整する。
【0107】各基本動作特徴パラメータMds,Mwe,Ms
y,Mws,Mte,Mts,Mse,Mrf、及び各補整パラメータPd
s,Pwe,Psy,Pws,Pte,Pts,Pse,Prfは、マイナス値
となる場合もある。
【0108】尚、本例のアクチュエータ11は、リンク
機構及びこれを動かす動力部から構成されており、その
動きの軌跡や速度は、リンクの角度と動力との関係か
ら、入力された動作体1の力学的特徴に応じて決定する
ように構成されている。
【0109】また、動作体情報入録手段242は、動作
体1の状態及び環境に関する情報を、情報検出手段22
及びアクチュエータ11から入力する。
【0110】可能動作判別手段243は、動作体情報入
力手段242で入力された情報に基いて動作体1が可能
とする動作を判別し、基本動作は、可能動作判別手段2
42で可能と判別される動作に補整するように構成して
いる。すなわち、動作体情報入力手段242で入力され
た情報を、基本動作の補整にフィードバックするように
構成しており、補整パラメータPds,Pwe,Psy,Pws,Pt
e,Pts,Pse,Prfは、補整後の動作が実行可能な範囲で
設定される。
【0111】また、動作体1の力学的特徴たる動作体1
の投影面積、動作体1が包絡する領域の体積、動作体1
の掃過空間の長さ、動作体1の姿勢における対称性、動
作体1の運動エネルギー、動作体1の動作速度、動作体
1の収斂状態、及び動作体1の動作の円滑さは、それぞ
れ互いに影響し合うため、各基本動作特徴パラメータMd
s,Mwe,Msy,Mws,Mte,Mts,Mse,Mrfと、各補整パラ
メータPds,Pwe,Psy,Pws,Pte,Pts,Pse,Prfとの和
に対し、完全に一致させることが困難或いは不可能な場
合もある。
【0112】そこで、このような場合は、可能動作判別
手段243で可能と判別される範囲において、各基本動
作特徴パラメータMds,Mwe,Msy,Mws,Mte,Mts,Ms
e,Mrfを、各補整パラメータPds,Pwe,Psy,Pws,Pt
e,Pts,Pse,Prfとの和に近似させるべく少しづつ補整
し、このような補整を所定の回数行ったところで、その
基本動作特徴パラメータに従って動作を実行するように
構成してもよい。
【0113】又は、可能動作判別手段243で可能と判
別される範囲において、このような力学的特徴の組み合
わせを複数設定し、そのかなから、各基本動作特徴パラ
メータMds,Mwe,Msy,Mws,Mte,Mts,Mse,Mrfと、各
補整パラメータPds,Pwe,Psy,Pws,Pte,Pts,Pse,P
rfとの和に対し、差分が最も小さいものを選択し、これ
に従って動作を実行するように構成してもよい。
【0114】以上説明したように、本例の動作体の制御
装置によると、補整手段は、心理パラメータから基本動
作の補整量たる補整パラメータを演算する補整パラメー
タ演算手段を有するので、心理パラメータに対し、基本
動作の補整量を適宜設定することができる。
【0115】また、本例の動作体の制御装置によると、
補整パラメータ演算手段は、予め定義された所定の写像
関数に従って心理パラメータから補整パラメータを演算
するので、任意の写像関数を定義することにより、心理
パラメータと補整パラメータとの関係を適宜設定するこ
とができる。
【0116】また、本例の動作体の制御装置によると、
補整パラメータは、基本動作の力学的特徴に関する補整
量であるので、心理パラメータに対し、相応しい基本動
作の補整量を効率よく設定することができる。
【0117】また、本例の動作体の制御装置によると、
基本動作の力学的特徴は、動作体の投影面積であるの
で、動作体の基本動作は、動作体の投影面積に基いて補
整することができる。
【0118】また、本例の動作体の制御装置によると、
基本動作の力学的特徴は、動作体が包絡する領域の体積
であるので、動作体の基本動作は、動作体が包絡する領
域の体積に基いて補整することができる。
【0119】また、本例の動作体の制御装置によると、
基本動作の力学的特徴は、動作体の掃過空間の長さであ
るので、動作体の基本動作は、動作体の掃過空間の長さ
に基いて補整することができる。
【0120】また、本例の動作体の制御装置によると、
基本動作の力学的特徴は、動作体の姿勢における対称性
であるので、動作体の基本動作は、動作体の姿勢におけ
る対称性に基いて補整することができる。
【0121】また、本例の動作体の制御装置によると、
基本動作の力学的特徴は、動作体の運動エネルギーであ
るので、動作体の基本動作は、動作体の運動エネルギー
に基いて補整することができる。
【0122】また、本例の動作体の制御装置によると、
基本動作の力学的特徴は、動作体の動作速度であるの
で、動作体の基本動作は、動作体の動作速度に基いて補
整することができる。
【0123】また、本例の動作体の制御装置によると、
基本動作の力学的特徴は、動作体の収斂状態であるの
で、動作体の基本動作は、動作体の収斂状態に基いて補
整することができる。
【0124】また、本例の動作体の制御装置によると、
基本動作の力学的特徴は、動作体の動作の円滑さである
ので、動作体の基本動作は、動作体の動作の円滑さに基
いて補整することができる。
【0125】また、本例の動作体の制御装置によると、
補整パラメータ演算手段は、補整パラメータを複数演算
するので、基本動作の補整を多様化することができ、動
作体の仮想心理を一層効率よく表現することができる。
【0126】また、本例の動作体の制御装置によると、
補整パラメータ演算手段は、複数の補整パラメータを、
心理パラメータに対して一意的に演算するので、複数の
補整パラメータをバランスよく且つ効率よく演算するこ
とができる。
【0127】また、本例の動作体の制御装置によると、
補整手段は、動作体の状態又は環境に関する情報を入力
する動作体情報入力手段を有し、動作体情報入力手段で
入力された情報を基本動作の補整にフィードバックする
ので、基本動作の補整は、動作体の状態又は環境を踏ま
えて行うことができる。
【0128】また、本例の動作体の制御装置によると、
補整手段は、動作体情報入力手段で入力された情報に基
いて動作体が可能とする動作を判別する可能動作判別手
段を有し、基本動作を、可能動作判別手段で可能と判別
される動作に補整するので、実行が不可能となる補整を
回避することができる。
【0129】また、本例の動作体の制御装置によると、
仮想心理設定手段は、心理パラメータを少なくとも二つ
設定するので、より複雑な動作体の仮想心理を設定する
ことができる。
【0130】また、本例の動作体の制御装置によると、
仮想心理設定手段は、情報に応じて変化する第1心理パ
ラメータと、第1心理パラメータを用いて演算される第
2心理パラメータとを設定するので、更に複雑な動作体
の仮想心理を設定することができる。
【0131】また、本例の動作体の制御装置によると、
仮想心理設定手段は、予め定義された所定の写像関数に
従って第1心理パラメータから第2心理パラメータを演
算するので、任意の写像関数を定義することにより、第
1心理パラメータと第2心理パラメータとの関係を適宜
設定することができる。
【0132】また、本例の動作体の制御装置によると、
仮想心理設定手段は、第1心理パラメータを少なくとも
二つ設定するので、より複雑な動作体の仮想心理を設定
することができる。
【0133】また、本例の動作体の制御装置によると、
仮想心理設定手段は、第2心理パラメータを少なくとも
二つ設定するので、より複雑な動作体の仮想心理を設定
することができる。
【0134】また、本例の動作体の制御装置によると、
基本動作設定手段は、第1心理パラメータを用いて基本
動作を設定するとともに、補整手段は、第2心理パラメ
ータを用いて基本動作を補整するので、動作体の仮想心
理を複雑に設定できるとともに、このような複雑な仮想
心理に対し、基本動作の設定及び基本動作の補整を効率
よく行うことができる。
【0135】
【発明の効果】本願第1請求項に記載した発明は、動作
体の動作を制御する制御装置であって、前記動作体の仮
想心理を前記動作体の動作に反映する動作体の制御装置
において、前記動作体の基本動作を設定する基本動作設
定手段と、情報を検出する情報検出手段と、前記動作体
の仮想心理を設定する仮想心理設定手段と、前記基本動
作を補整する補整手段とを備え、前記動作体の仮想心理
は、前記情報に応じて変化する心理パラメータであり、
前記基本動作の補整は、前記心理パラメータを用いて行
う構成の動作体の制御装置である。
【0136】このように、本請求項の動作体の制御装置
によると、動作体の基本動作を設定する基本動作設定手
段と、情報を検出する情報検出手段と、動作体の仮想心
理を設定する仮想心理設定手段と、基本動作を補整する
補整手段とを備え、動作体の仮想心理は、情報に応じて
変化する心理パラメータであり、基本動作の補整は、心
理パラメータを用いて行うので、動作体の仮想心理を効
率よく表現することができる。
【0137】一般に、人間や動物の動作における動きの
質は、その心理状態により微妙に変化することが知られ
ているところ、本発明の構成によれば、動作体は、あた
かもそのような人間や動物のように、仮想心理を動作に
反映ことができる。
【0138】特に、動作体の仮想心理は、情報に応じて
変化する心理パラメータであることから、効率よく設定
できるとともに、基本動作の補整にも容易に用いること
ができる。
【0139】また仮に、動作体の仮想心理に応じて全て
の動作のパターンを予め設定しようとすると、膨大なプ
ログラムが必要になるという不都合があるが、本発明に
よれば、心理パラメータを用いて基本動作を補整する構
成であるので、そのような不都合をも回避することがで
きる。
【0140】本願第2請求項の動作体の制御装置による
と、補整手段は、心理パラメータから基本動作の補整量
たる補整パラメータを演算する補整パラメータ演算手段
を有するので、心理パラメータに対し、基本動作の補整
量を適宜設定することができる。
【0141】本願第3請求項の動作体の制御装置による
と、補整パラメータ演算手段は、予め定義された所定の
写像関数に従って心理パラメータから補整パラメータを
演算するので、任意の写像関数を定義することにより、
心理パラメータと補整パラメータとの関係を適宜設定す
ることができる。
【0142】本願第4請求項の動作体の制御装置による
と、補整パラメータは、基本動作の力学的特徴に関する
補整量であるので、心理パラメータに対し、相応しい基
本動作の補整量を効率よく設定することができる。
【0143】本願第5請求項の動作体の制御装置による
と、基本動作の力学的特徴は、動作体の投影面積である
ので、動作体の基本動作は、動作体の投影面積に基いて
補整することができる。
【0144】本願第6請求項の動作体の制御装置による
と、基本動作の力学的特徴は、動作体が包絡する領域の
体積であるので、動作体の基本動作は、動作体が包絡す
る領域の体積に基いて補整することができる。
【0145】本願第7請求項の動作体の制御装置による
と、基本動作の力学的特徴は、動作体の掃過空間の長さ
であるので、動作体の基本動作は、動作体の掃過空間の
長さに基いて補整することができる。
【0146】本願第8請求項の動作体の制御装置による
と、基本動作の力学的特徴は、動作体の姿勢における対
称性であるので、動作体の基本動作は、動作体の姿勢に
おける対称性に基いて補整することができる。
【0147】本願第9請求項の動作体の制御装置による
と、基本動作の力学的特徴は、動作体の運動エネルギー
であるので、動作体の基本動作は、動作体の運動エネル
ギーに基いて補整することができる。
【0148】本願第10請求項の動作体の制御装置によ
ると、基本動作の力学的特徴は、動作体の動作速度であ
るので、動作体の基本動作は、動作体の動作速度に基い
て補整することができる。
【0149】本願第11請求項の動作体の制御装置によ
ると、基本動作の力学的特徴は、動作体の収斂状態であ
るので、動作体の基本動作は、動作体の収斂状態に基い
て補整することができる。
【0150】本願第12請求項の動作体の制御装置によ
ると、基本動作の力学的特徴は、動作体の動作の円滑さ
であるので、動作体の基本動作は、動作体の動作の円滑
さに基いて補整することができる。
【0151】本願第13請求項の動作体の制御装置によ
ると、補整パラメータ演算手段は、補整パラメータを複
数演算するので、基本動作の補整を多様化することがで
き、動作体の仮想心理を一層効率よく表現することがで
きる。
【0152】本願第14請求項の動作体の制御装置によ
ると、補整パラメータ演算手段は、複数の補整パラメー
タを、心理パラメータに対して一意的に演算するので、
複数の補整パラメータをバランスよく且つ効率よく演算
することができる。
【0153】本願第15請求項の動作体の制御装置によ
ると、補整手段は、動作体の状態又は環境に関する情報
を入力する動作体情報入力手段を有し、動作体情報入力
手段で入力された情報を基本動作の補整にフィードバッ
クするので、基本動作の補整は、動作体の状態又は環境
を踏まえて行うことができる。
【0154】本願第16請求項の動作体の制御装置によ
ると、補整手段は、動作体情報入力手段で入力された情
報に基いて動作体が可能とする動作を判別する可能動作
判別手段を有し、基本動作を、可能動作判別手段で可能
と判別される動作に補整するので、実行が不可能となる
補整を回避することができる。
【0155】本願第17請求項の動作体の制御装置によ
ると、仮想心理設定手段は、心理パラメータを少なくと
も二つ設定するので、より複雑な動作体の仮想心理を設
定することができる。
【0156】本願第18請求項の動作体の制御装置によ
ると、仮想心理設定手段は、情報に応じて変化する第1
心理パラメータと、第1心理パラメータを用いて演算さ
れる第2心理パラメータとを設定するので、更に複雑な
動作体の仮想心理を設定することができる。
【0157】本願第19請求項の動作体の制御装置によ
ると、仮想心理設定手段は、予め定義された所定の写像
関数に従って第1心理パラメータから第2心理パラメー
タを演算するので、任意の写像関数を定義することによ
り、第1心理パラメータと第2心理パラメータとの関係
を適宜設定することができる。
【0158】本願第20請求項の動作体の制御装置によ
ると、仮想心理設定手段は、第1心理パラメータを少な
くとも二つ設定するので、より複雑な動作体の仮想心理
を設定することができる。
【0159】本願第21請求項の動作体の制御装置によ
ると、仮想心理設定手段は、第2心理パラメータを少な
くとも二つ設定するので、より複雑な動作体の仮想心理
を設定することができる。
【0160】本願第22請求項の動作体の制御装置によ
ると、基本動作設定手段は、第1心理パラメータを用い
て基本動作を設定するとともに、補整手段は、第2心理
パラメータを用いて基本動作を補整するので、動作体の
仮想心理を複雑に設定できるとともに、このような複雑
な仮想心理に対し、基本動作の設定及び基本動作の補整
を効率よく行うことができる。
【0161】本願第23請求項の動作体の制御装置によ
ると、動作体は、アクチュエータによって動作するロボ
ット装置であるので、ロボット装置の仮想心理を効率よ
く表現することができる。
【0162】本願第24請求項の動作体の制御装置によ
ると、動作体は、映像装置によって顕在化される映像体
であるので、映像装置によって顕在化される映像体の仮
想心理を効率よく表現することができる。
【0163】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の具体例に係り、動作体およびその制
御装置を示す説明図である。
【図2】 本発明の具体例に係り、動作体およびその制
御装置を示す説明図である。
【図3】 本発明の具体例に係り、仮想心理設定手段を
示す説明図である。
【図4】 本発明の具体例に係り、補整手段を示す説明
図である。
【符号の説明】
1 動作体 2 制御装置 11 アクチュエータ 12 スピーカ 21 基本動作設定手段 22 情報検出手段 23 仮想心理設定手段 24 補整手段 231 第2心理パラメータ演算手段 241 補整パラメータ演算手段 242 動作体情報入力手段 243 可能動作判別手段 244 基本動作シュミレーション手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高城 邦彦 長野県諏訪市大和3丁目3番5号セイコー エプソン株式会社内 (72)発明者 佐藤 知正 千葉県我孫子市つくし野2丁目16番7号 Fターム(参考) 3F059 AA00 BA00 BB06 FC00 5H004 GA26 GB16 GB20 HA07 HB07 HB15 HB20 JA05 JA12 JA30 JB06 JB07 KC39 LA18 MA02 9A001 BB02 GG01 GG14 HH19 HH30 HH34 KZ32

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 動作体の動作を制御する制御装置であっ
    て、前記動作体の仮想心理を前記動作体の動作に反映す
    る動作体の制御装置において、 前記動作体の基本動作を設定する基本動作設定手段と、
    情報を検出する情報検出手段と、前記動作体の仮想心理
    を設定する仮想心理設定手段と、前記基本動作を補整す
    る補整手段とを備え、前記動作体の仮想心理は、前記情
    報に応じて変化する心理パラメータであり、前記基本動
    作の補整は、前記心理パラメータを用いて行うことを特
    徴とする動作体の制御装置。
  2. 【請求項2】 前記補整手段は、前記心理パラメータか
    ら前記基本動作の補整量たる補整パラメータを演算する
    補整パラメータ演算手段を有することを特徴とする請求
    項1記載の動作体の制御装置。
  3. 【請求項3】 前記補整パラメータ演算手段は、予め定
    義された所定の写像関数に従って前記心理パラメータか
    ら前記補整パラメータを演算することを特徴とする請求
    項2記載の動作体の制御装置。
  4. 【請求項4】 前記補整パラメータは、前記基本動作の
    力学的特徴に関する補整量であることを特徴とする請求
    項2又は3記載の動作体の制御装置。
  5. 【請求項5】 前記基本動作の力学的特徴は、前記動作
    体の投影面積であることを特徴とする請求項4記載の動
    作体の制御装置。
  6. 【請求項6】 前記基本動作の力学的特徴は、前記動作
    体が包絡する領域の体積であることを特徴とする請求項
    4記載の動作体の制御装置。
  7. 【請求項7】 前記基本動作の力学的特徴は、前記動作
    体の掃過空間の長さであることを特徴とする請求項4記
    載の動作体の制御装置。
  8. 【請求項8】 前記基本動作の力学的特徴は、前記動作
    体の姿勢における対称性であることを特徴とする請求項
    4記載の動作体の制御装置。
  9. 【請求項9】 前記基本動作の力学的特徴は、前記動作
    体の運動エネルギーであることを特徴とする請求項4記
    載の動作体の制御装置。
  10. 【請求項10】 前記基本動作の力学的特徴は、前記動
    作体の動作速度であることを特徴とする請求項4記載の
    動作体の制御装置。
  11. 【請求項11】 前記基本動作の力学的特徴は、前記動
    作体の収斂状態であることを特徴とする請求項4記載の
    動作体の制御装置。
  12. 【請求項12】 前記基本動作の力学的特徴は、前記動
    作体の動作の円滑さであることを特徴とする請求項4記
    載の動作体の制御装置。
  13. 【請求項13】 前記補整パラメータ演算手段は、前記
    補整パラメータを複数演算することを特徴とする請求項
    2乃至12のいずれか記載の動作体の制御装置。
  14. 【請求項14】 前記補整パラメータ演算手段は、前記
    複数の補整パラメータを、前記心理パラメータに対して
    一意的に演算することを特徴とする請求項13記載の動
    作体の制御装置。
  15. 【請求項15】 前記補整手段は、前記動作体の状態又
    は環境に関する情報を入力する動作体情報入力手段を有
    し、前記動作体情報入力手段で入力された情報を前記基
    本動作の補整にフィードバックすることを特徴とする請
    求項1乃至14のいずれか記載の動作体の制御装置。
  16. 【請求項16】 前記補整手段は、前記動作体情報入力
    手段で入力された情報に基いて前記動作体が可能とする
    動作を判別する可能動作判別手段を有し、前記基本動作
    は、前記可能動作判別手段で可能と判別される動作に補
    整することを特徴とする請求項15記載の動作体の制御
    装置。
  17. 【請求項17】 前記仮想心理設定手段は、前記心理パ
    ラメータを少なくとも二つ設定することを特徴とする請
    求項1乃至15のいずれか記載の動作体の制御装置。
  18. 【請求項18】 前記仮想心理設定手段は、前記情報に
    応じて変化する第1心理パラメータと、前記第1心理パ
    ラメータを用いて演算される第2心理パラメータとを設
    定することを特徴とする請求項17記載の動作体の制御
    装置。
  19. 【請求項19】 前記仮想心理設定手段は、予め定義さ
    れた所定の写像関数に従って前記第1心理パラメータか
    ら前記第2心理パラメータを演算することを特徴とする
    請求項18記載の動作体の制御装置。
  20. 【請求項20】 前記仮想心理設定手段は、前記第1心
    理パラメータを少なくとも二つ設定することを特徴とす
    る請求項18又は19記載の動作体の制御装置。
  21. 【請求項21】 前記仮想心理設定手段は、前記第2心
    理パラメータを少なくとも二つ設定することを特徴とす
    る請求項18乃至20のいずれか記載の動作体の制御装
    置。
  22. 【請求項22】 前記基本動作設定手段は、前記第1心
    理パラメータを用いて前記基本動作を設定するととも
    に、前記補整手段は、前記第2心理パラメータを用いて
    前記基本動作を補整することを特徴とする請求項18乃
    至21のいずれか記載の動作体の制御装置。
  23. 【請求項23】 前記動作体は、アクチュエータによっ
    て動作するロボット装置であることを特徴とする請求項
    1乃至22のいずれか記載の動作体の制御装置。
  24. 【請求項24】 前記動作体は、映像装置によって顕在
    化される映像体であることを特徴とする請求項1乃至2
    2のいずれか記載の動作体の制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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