JP2001030541A

JP2001030541A - 自走式プリンタ

Info

Publication number: JP2001030541A
Application number: JP21047899A
Authority: JP
Inventors: Chizuo Ozawa; 千壽夫小沢
Original assignee: MASTER MIND KK
Current assignee: MASTER MIND KK
Priority date: 1999-07-26
Filing date: 1999-07-26
Publication date: 2001-02-06

Abstract

(57)【要約】【課題】床、壁、ガラス等、厚い部材の表面等に簡単
に印刷を行うことのできる自走式プリンタを提案するこ
と。【解決手段】自走式プリンタ１のインクジェットヘッ
ド２は、キャリッジ機構３によって左右に往復移動する
と共に、キャリッジ機構３を支持しているヘッド走行機
構４によって前後方向にも往復移動する。装置フレーム
５を載せた床面、あるいは、装置フレーム５の左右の側
板５１、５２の間に入れた厚い媒体の表面に対して、イ
ンクジェットヘッド２を左右および前後に移動させなが
ら所望の印刷を施すことができる。ヘッドギャップ調整
はその調整機構７、あるいはこれと装置フレームの支持
脚６を伸縮させることにより行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ガラス窓、壁、床
等の表面に印刷を行うことの可能な自走式プリンタに関
するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、プリンタは、印刷媒体を印字ヘッ
ドによる印刷位置を経由して搬送することにより、当該
印刷媒体表面に所望の印刷を施すように構成されてい
る。従って、印刷対象となる媒体は、一般に薄い紙等の
シート類に限定されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな一般的なプリンタでは、建物の壁、ガラス窓のよう
な固定された媒体表面、自動車のボディー、机、家具、
事務機、ＯＡ機器、重量物、分厚い物、エレベータのド
ア、室内装飾品等に、文字絵柄等を簡単に印刷すること
ができない。

【０００４】本発明の課題は、この点に鑑みて、このよ
うな物の表面に簡単に印刷を行うことの可能な自走式プ
リンタを提案することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明の自走式プリンタは、インクジェットヘッ
ドと、このインクジェットヘッドを左右に往復移動させ
るキャリッジ機構と、このキャリッジ機構を前後方向に
往復移動させるヘッド走行機構と、このヘッド走行機構
を支持している装置フレームと、この装置フレームを支
持している支持脚と、前記インクジェットヘッドの高さ
調整機構とを有することを特徴としている。

【０００６】この構成の自走式プリンタにおいては、装
置フレームを印刷対象物の表面に載せて、例えば、床の
上に載せて、キャリッジ機構およびヘッド走行機構によ
り、インクジェットヘッドを左右および前後方向に移動
させながら、当該表面に印刷が行われる。インクジェッ
トヘッドと印刷対象物の表面とのギャップは、インクジ
ェトヘッドの高さ調整機構により調整することができ
る。

【０００７】ここで、インクジェットヘッドの高さ調整
機構による調整では適切なギャップが形成できない場
合、また、印刷対象物の表面が傾斜している場合等にお
いては、装置フレームの高さ調整を行うための高さ調整
機構を前記の支持脚に付設しておくことが望ましい。

【０００８】また、ガラス窓、壁、天井等の表面に印刷
する場合には、支持脚に吸着板を取り付けておき、装置
フレームを印刷対象部の表面に吸着固定して、当該表面
に印刷を行うようにすればよい。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して、本発明
を適用した自走式プリンタの実施例を説明する。

【００１０】図１は、本例の自走式プリンタの概略構成
図である。自走式プリンタ１は、インクジェットヘッド
２と、これを左右に往復移動させるキャリッジ機構３
と、このキャリッジ機構３を前後に往復移動させるヘッ
ド走行機構４と、このヘッド走行機構４を支持している
装置フレーム５と、この装置フレーム５を支持している
４本の支持脚６と、インクジェットヘッドの高さ調整機
構７を備えている。

【００１１】装置フレーム５は、前後方向に長い矩形枠
形状をしており、その四隅にはそれぞれ支持脚６が下方
に垂直に延びている。支持脚６は、表面が吸着面となっ
ている吸着板６１と、この吸着板６１が下端に取り付け
られている調整ねじ６２とを備えており、調整ねじ６２
を回すことにより、当該支持脚６の長さを調整できる。
よって、支持脚６は装置フレーム５の高さ調整機構とし
て機能する。

【００１２】この装置フレーム５に支持されているヘッ
ド走行機構４は、装置フレーム５の左右の側枠５１、５
２に沿って、それらの内側に配置されたボールねじ４
１、４２を有し、これらのボールねじ４１、４２には、
これらに沿って前後方向に移動可能な走行部４３、４４
が取り付けられている。これらの走行部４３、４４の間
には左右方向に保持部４５が架け渡されている。

【００１３】ボールねじ４１、４２は、装置フレーム５
の前枠５３の内側に取り付けた駆動モータ４６によって
同期回転する。これらのボールねじ４１、４２が回転す
ると、これらに取り付けられている走行部４３、４４が
その回転方向に応じて前後方向に移動する。よって、こ
れらの間に架け渡されている保持部４５も一緒に前後方
向に移動する。保持部４５は、各走行部４３、４４の内
面に固定された側板４５１、４５２と、これらの上端を
連結している上板４５３を備えた門形をしている。

【００１４】この保持部４５によってキャリッジ機構３
が支持されている。キャリッジ機構３は、インクジェッ
トヘッド２が搭載されたキャリッジ本体３１を備え、こ
のキャリッジ本体３１は、左右に往復移動させるための
タイミングベルト３２、駆動側プーリ３３およびアイド
ルプーリ３４と、駆動側プーリ３３を回転駆動するステ
ッピングモータ３５からなる駆動機構によって、左右に
往復移動する。また、キャリッジ本体３１は、そこを摺
動自在の状態で貫通しているガイド軸３６によって移動
がガイドされる。

【００１５】ここで、キャリッジ機構３の各部品は、左
右の支持板３７、３８によって支持されており、これら
の支持板３７、３８は、保持部４５の側板４５１、４５
２の内側面に対して上下方向に移動可能に取り付けられ
ている。側板４５２の内側に配置されている支持板３８
には上下方向に延びるラック７１が一体的に取り付けら
れており、このラック７１にはピニオン７２が噛み合っ
ている。このピニオン７２の回転軸７３は側板４５２に
よって回転自在に支持されており、当該回転軸７３の他
端は側板４５２を貫通して側方に突出しており、その突
出部分にはヘッドギャップ調整ダイヤル７４が取り付け
られている。このダイヤル７４を回すと、ラック７１が
取り付けられている支持板３８が上下に移動する。よっ
て、この支持板３８と他方側の支持板３７によって支持
されているキャリッジ機構３が上下に移動し、そこに搭
載されているインクジェットヘッド２が上下に移動する
ので、ヘッドキャップの調整が行われることになる。

【００１６】このように構成した本例の自走式プリンタ
１による印刷動作を説明する。印刷対象物、例えば、建
物の床面上に、自走プリンタ１を置く。次に、４本の支
持脚６の高さを調整して装置フレーム５が水平となるよ
うに設定する。また、ヘッドギャップ調整ダイヤル７４
を回して、インクジェットヘッド２と床面のギャップを
適切な寸法に設定する。

【００１７】この後は、自走式プリンタ１を駆動して、
床面への印刷動作を開始させる。この場合には、初期状
態においてはヘッド走行機構４を前端あるいは後端に位
置させておき、ここから後方あるいは前方にヘッド２を
移動させながら、キャリッジ機構３によって当該ヘッド
２を左右に往復移動させて印字を行わせる。

【００１８】一方、ガラス窓や建物の壁面、あるいは天
井に印刷を行う場合には、支持脚6の吸着板61を対象面
に吸着固定して、インクジェットヘッド2により印刷を
行えばよい。

【００１９】さらに、装置フレーム５の左右の枠内に入
る幅の媒体に対して印刷を行う場合には、媒体を装置フ
レーム５の左右の枠内に配置し、その表面とインクジェ
ットヘッド２のヘッドギャップを調整し、しかる後に、
当該媒体の表面に印刷を行えばよい。

【００２０】他方、図において想像線で示すように、媒
体ベット８を別途用意しておき、例えば、大きい紙のよ
うな皺が出来易い媒体に印刷する場合には、媒体ベット
８の上に媒体を固定して、印刷を行うようにすればよ
い。

【００２１】なお、上記の実施例において、ヘッド走行
機構４によって支持されているインクジェットヘッド
２、キャリッジ機構３は、一般的に使用されているイン
クジェットプリンタにおける紙送り機構を除いた機構を
そのまま利用することができる。また、上記の説明では
省略しているが、インクジェットヘッド２にインクを供
給するインク供給機構は、インクカートリッジ、インク
タンク、あるいはインクボトルは、キャリッジに搭載さ
れたインクカートリッジ形式のものでよいし、固定した
位置に配置されたインクタンクあるいインクボトルから
インクチューブを経由してインクジェットヘッドにイン
クを供給する形式のものでもよい。

【００２２】次に、本例のインクジェットヘッドのギャ
ップ調整機構７は手動によりダイヤル７４を回すことに
より調整を行う形式であるが、電動式のものであっても
よい。また、一般にギャップ調整量は最大１００ｍｍ程
度にすればよい。このようにギャップ調整を行う理由
は、媒体によっては必ずしも平坦なものばかりではない
という点と、装置フレーム５の枠内に入る媒体であれ
ば、薄いものから１００ｍｍ程度の厚い媒体の表面に対
して、適切なヘッドギャップで印刷を行なわせるためで
ある。勿論、調整可能な範囲は、１００ｍｍ以上となる
ようにしてもよいし、１００ｍｍ未満の調整範囲とする
こともできる。

【００２３】さらには、インクジェットヘッド２の左右
方向の移動幅は一般に３００〜５００ｍｍ程度にすれば
よく、前後方向の走行距離は、１１００ｍｍから５００
０ｍｍの範囲にすればよい。勿論、これらの値を変更し
てもよい。

【００２４】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の自走式プ
リンタは、装置フレームに対して、左右および前後に移
動可能なインクジェットヘッドを備えているので、当該
インクジェットヘッドにより、固定された媒体上を移動
しながら印刷を行うことができる。よって、既に設置さ
れたガラス窓、壁、床、自動車のボデー、パーテショ
ン、机、天井、家具、事務機、ＯＡ機器、その他の立体
的な形状物、また分厚いくて非常に思い物、エレベータ
のドア、室内装飾品等に、文字絵柄等を簡単に、しかも
迅速に印刷することが可能になる。

【００２５】なお、インクジェットヘッドによる水性イ
ンクを用いた印刷に適していない媒体に対して、事前
に、その表面に、水性インクに適した受像層を形成して
おけば、剥離等の起きない印刷画像を形成できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明を適用した自走式プリンタの実施例を示
す概略構成図である。

【符号の説明】

１自走式プリンタ２インクジェットヘッド３キャリッジ機構４ヘッド走行機構５装置フレーム６支持脚７ヘッドギャップ調整機構

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】インクジェットヘッドと、このインクジ
ェットヘッドを左右に往復移動させるキャリッジ機構
と、このキャリッジ機構を前後方向に往復移動させるヘ
ッド走行機構と、このヘッド走行機構を支持している装
置フレームと、この装置フレームを支持している支持脚
と、前記インクジェットヘッドの高さ調整機構とを有す
ることを特徴とする自走式プリンタ。
【請求項２】請求項１において、更に、前記支持脚は装置フレームの高さ調整機構を有し
ていることを特徴とする自走式プリンタ。
【請求項３】請求項１または２において、前記支持脚には吸着板が取り付けられていることを特徴
とする自走式プリンタ。