JP2001014685A - 情報記録媒体、情報記録媒体製造装置及び情報記録装置 - Google Patents

情報記録媒体、情報記録媒体製造装置及び情報記録装置

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JP2001014685A JP11187848A JP18784899A JP2001014685A JP 2001014685 A JP2001014685 A JP 2001014685A JP 11187848 A JP11187848 A JP 11187848A JP 18784899 A JP18784899 A JP 18784899A JP 2001014685 A JP2001014685 A JP 2001014685A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録可能な情報記録媒体に対し、他の情報記
録媒体のデータ内容を不正にコピーすることを困難にす
る。 【解決手段】 DVD−RWには内周から外周にかけて
グルーブトラック(G)とランドトラック(L)が交互
に形成され、トラックNには所定の制御情報を含むプリ
記録データが記録されるプリ記録領域が設けられてい
る。トラックNのプリ記録領域の近傍において、位置P
1から位置P2にかけてランドトラックがグルーブトラ
ックの高さに形成されると共に、位置P2から位置P3
にかけてグルーブトラックがランドトラックの高さに形
成されている。そのため、記録動作時にトラックNを進
行する光ビームは、プッシュプル法によるトラッキング
制御の作用に基づいて、ディスク内周側に経路を変更さ
れ、プリ記録領域上をトレースされることがないため、
不正なコピーに際してプリ記録データが破壊されること
が有効に防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、DVD等の情報記
録媒体に記録されている記録情報の不正コピーを有効に
防止することを可能とする情報記録媒体、情報記録媒体
製造装置、情報記録装置の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】近年、DVDに代表される大容量の光デ
ィスクが、映像や音声などの各種コンテンツを記録する
ための情報記録媒体として急速に普及しつつある。DV
D等の情報記録媒体にディジタルデータとして記録され
るこれらのコンテンツは、一般に著作権により保護され
るので、他の情報記録媒体に不正にコピーされることを
防止する必要がある。例えば、情報記録媒体に記録され
るコンテンツのコピーが禁止されることを示すために、
コピー禁止情報をコンテンツに付随して光ディスクに書
き込んでおけばよい。
【0003】最近、1回のみ記録可能なDVDレコーダ
ブル(DVD−R)や繰り返し記録可能なDVDリライ
タブル(DVD−RW)が実現している。一方、これら
の情報記録媒体には、ディスク種別を示す識別情報等の
各種制御情報が所定の領域にプリ記録される。よって、
情報再生装置では、再生動作の際にプリ記録された所定
の制御情報に含まれる識別情報を読み出して、これに基
づいてディスク種別を判別することができる。そして、
情報再生装置によって記録可能なDVD−RやDVD−
RWであると判別されたにもかかわらず、コンテンツに
上述のコピー禁止情報が書き込まれているときは、これ
らの光ディスクに不正なコピーが行われたと認識するこ
とが可能である。このような場合、情報再生装置の側で
再生動作を中止することにより、不正にコピーされたコ
ンテンツの再生が防止される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、DVD−Rや
DVD−RWに対し、別のDVD−ROM等に記録され
るコンテンツを不正にコピーすると共に、上述の識別情
報が書き込まれている領域に対し上書きを行って、各種
制御情報を破壊することが懸念される。このような場合
は、再生装置の側では、不正なコピーであることを認識
することができなくなり、コピーが禁止されるコンテン
ツの保護が困難となる。
【0005】そこで、本発明は上述した問題に鑑みなさ
れたものであり、情報記録媒体に対し不正にデータをコ
ピーしようとする場合であっても、記録可能な情報記録
媒体のプリ記録データへの上書きを防止し、不正コピー
を有効に防止することができる書き込み可能な情報記録
媒体、該情報記録媒体を製造する情報記録媒体製造装
置、該情報記録媒体への記録を行う情報記録装置を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に記載の情報記録媒体は、情報記録面にお
いて第1の高さを有する記録トラックと、前記第1の高
さと異なる第2の高さを有するガイドトラックとが互い
に隣接して形成され、記録情報を前記記録トラックに繰
り返し記録可能な情報記録媒体であって、所定の制御情
報を含むプリ記録データが記録されると共に他の記録情
報の上書きが禁止される領域として、前記情報記録面の
所定位置に設けられるプリ記録領域と、前記プリ記録領
域の近傍にて、前記記録トラック及び隣接する前記ガイ
ドトラックの所定部分を連続して前記第1の高さに形成
した領域であって、プッシュプル法による光ビームのト
ラッキング軌跡を前記プリ記録領域と異なる経路に遷移
させるように配置される遷移領域とを備えることを特徴
とする。
【0007】この発明によれば、繰り返し記録可能な情
報記録媒体に対しコンテンツデータをコピーするに際
し、プッシュプル法によるトラッキング制御を行いつつ
記録トラックに光ビームを照射して進行させる。光ビー
ムが遷移領域に達すると、記録トラックに隣接するガイ
ドトラックが記録トラックと同様に第1の高さとなって
いるので、実質的に記録トラックが広がった状態とな
る。そのため、この遷移領域の配置に応じてプッシュプ
ル法の作用による光ビームの進行方向が遷移する。よっ
て、光ビームの遷移する軌跡とプリ記録領域とが異なる
経路をたどるように設定されていれば、プリ記録領域が
トレースされず、不正なコピー時にプリ記録データに対
する上書きが防止される。その一方、再生動作の際は、
例えば位相差法によるトラッキング制御を行えば、プリ
記録領域がトレースされて適正にプリ記録データを読み
出すことができる。
【0008】請求項2に記載の情報記録媒体は、請求項
1に記載の情報記録媒体において、前記情報記録媒体
は、前記記録トラック及び前記ガイドトラックが内周か
ら外周に向かって螺旋状に形成されたディスク状記録媒
体であって、前記プリ記録領域が同一の前記記録トラッ
ク上に直線状に設けられることを特徴とする。
【0009】この発明によれば、ディスクの内周から外
周にかけて螺旋状となる記録トラック上に光ビームを進
行させてコンテンツデータをコピーするに際し、遷移領
域によって記録トラックの直進方向から光ビームが遷移
して進行する。これに対し、再生動作の際は、プリ記録
データを読み出しつつ光ビームが直進方向に同一の記録
トラックを進行する。よって、ディスクの記録トラック
を無駄にすることなく、不正なコピーに伴うプリ記録領
域に対する上書きを有効に防止できる。
【0010】請求項3に記載の情報記録媒体は、請求項
2に記載の情報記録媒体において、前記遷移領域は、プ
ッシュプル法による光ビームのトラッキング軌跡がディ
スク内周側の前記記録トラックに向かって経路を変更す
るように、ディスク内周側の前記隣接するガイドトラッ
クが部分的に前記第1の高さに形成され、かつ後続の記
録トラックが部分的に前記第2の高さに形成されること
を特徴とする。
【0011】この発明によれば、コンテンツデータを情
報記録媒体にコピーするに際し、光ビームの進行方向は
遷移領域に達した後、内周側の記録トラックに経路が変
わるので、それ以降は同じ経路を進行し続ける。よっ
て、不正なコピーに伴うプリ記録領域に対する上書きを
有効に防止できると共に、ディスク上の記録可能な領域
を限定させることができる。
【0012】請求項4に記載の情報記録媒体は、請求項
2に記載の情報記録媒体において、前記遷移領域は、プ
ッシュプル法による光ビームのトラッキング軌跡がディ
スク半径方向に湾曲するように、前記隣接するガイドト
ラックの一方が部分的に前記第1の高さに形成されるこ
とを特徴とする。
【0013】この発明によれば、コンテンツデータを情
報記録媒体にコピーするに際し、光ビームの進行方向は
遷移領域に達した後、記録トラックから外れて斜め方向
に湾曲して進行し、その後は元の記録トラックに戻る。
よって、不正なコピーに伴うプリ記録領域に対する上書
きを、簡易なディスク構造により、有効に防止できる。
【0014】請求項5に記載の情報記録媒体は、請求項
1に記載の情報記録媒体において、前記情報記録媒体
は、前記記録トラック及び前記ガイドトラックが内周か
ら外周に向かって螺旋状に形成されたディスク状記録媒
体であって、前記プリ記録領域がディスク外周側の前記
記録トラックに接続されるよう曲線状に設けられること
を特徴とする。
【0015】この発明によれば、ディスクの内周から外
周にかけて螺旋状となる記録トラック上に光ビームを進
行させてコンテンツデータをコピーするに際し、遷移領
域によって曲線状となるプリ記録領域とは異なる方向に
光ビームが遷移して進行する。これに対し、再生動作の
際は、プリ記録データを読み出しつつ光ビームが曲線状
にディスク外周側の記録トラックに移って進行する。よ
って、プリ記録領域の配置の自由度を高めた上で、不正
なコピーに伴うプリ記録領域に対する上書きを有効に防
止できる。
【0016】請求項6に記載の情報記録媒体は、請求項
5に記載の情報記録媒体において、前記遷移領域は、プ
ッシュプル法による光ビームのトラッキング軌跡が前記
記録トラックに沿って直進するように、両側の前記隣接
するガイドトラックがディスク半径方向に対称的に前記
第2の高さに形成されることを特徴とする。
【0017】この発明によれば、コンテンツデータを情
報記録媒体にコピーするに際し、光ビームの進行方向は
遷移領域に達した後、そのまま記録トラックを直進して
いくのに対し、再生動作の際は、光ビームが外周側の記
録トラックに移って進行する。よって、不正なコピーの
際、再生時の経路と確実に分離でき、プリ記録領域に対
する上書きを有効に防止できる。
【0018】請求項7に記載の情報記録媒体は、請求項
5に記載の情報記録媒体において、前記遷移領域は、プ
ッシュプル法による光ビームのトラッキング軌跡がディ
スク内周側の前記記録トラックに向かって経路を変更す
るように、両側の前記隣接するガイドトラックがディス
ク半径方向に非対称的に前記第2の高さに形成されるこ
とを特徴とする。
【0019】この発明によれば、コンテンツデータを情
報記録媒体にコピーするに際し、光ビームの進行方向は
遷移領域に達した後、内周側の記録トラックに経路が変
わるのに対し、再生動作の際は、光ビームが外周側の記
録トラックに移って進行する。よって、不正なコピーの
際、再生時の経路と距離を隔てて、より確実に分離で
き、プリ記録領域に対する上書きを有効に防止できる。
【0020】請求項8に記載の情報記録媒体は、請求項
6又は請求項7に記載の情報記録媒体において、前記遷
移領域において後続の前記記録トラック上には、所定の
ダミーデータがエンボスピット列として形成されている
ことを特徴とする。
【0021】この発明によれば、コンテンツデータを情
報記録媒体にコピーするに際し、光ビームの進行方向は
遷移領域を抜けた後、後続の記録トラック上のエンボス
ピット列をトレースし、ダミーデータに対し上書きす
る。よって、このエンボスピット列に上書きされたデー
タは読み出し不能となって、プリ記録領域に対する上書
きを有効に防止できることに加え、不正にコピーされた
ディスクの利用価値を低下させる。
【0022】請求項9に記載の情報記録媒体製造装置
は、情報記録面において第1の高さを有する記録トラッ
クと、前記第1の高さと異なる第2の高さを有するガイ
ドトラックとが互いに隣接して形成され、記録情報を前
記記録トラックに繰り返し記録可能な情報記録媒体を、
スタンパを用いて製造する情報記録媒体製造装置であっ
て、前記記録トラック及び前記ガイドトラックを形成す
るトラック形成手段と、所定の制御情報を含むプリ記録
データが記録されると共に他の記録情報の上書きが禁止
される領域として、前記情報記録面の所定位置に設ける
べきプリ記録領域の近傍にて、前記記録トラック及び隣
接する前記ガイドトラックの所定部分を連続して前記第
1の高さに形成した領域であって、プッシュプル法によ
る光ビームのトラッキング軌跡を前記プリ記録領域と異
なる経路に遷移させるように配置される遷移領域を形成
する遷移領域形成手段とを備えることを特徴とする情報
記録媒体製造装置。
【0023】この発明によれば、繰り返し記録可能な情
報記録媒体を製造するために用いるスタンパをカッテン
グするに際し、通常時は、トラック形成手段が第1の高
さの記録トラックと第2の高さのガイドトラックを形成
する。そして、遷移領域を形成する際は、遷移領域形成
手段が記録トラックと隣接するガイドトラックの所定部
分を第1の高さにして形成する。よって、かかるスタン
パを用いて、正規な記録に支障がないと共に不正なコピ
ーの防止に有効な情報記録媒体を大量に製造することが
できる。
【0024】請求項10に記載の情報記録媒体製造装置
は、請求項9に記載の情報記録媒体製造装置において、
前記遷移領域形成手段は、前記遷移領域に対応して予め
設定されたガイドトラック区間で前記ガイドトラックを
前記第1の高さに形成すると共に、前記遷移領域に対応
して予め設定された記録トラック区間で前記記録トラッ
クを前記第2の高さに形成することを特徴とする。
【0025】この発明によれば、遷移領域に対応して予
めガイドトラック区間と記録トラック区間が定められて
おり、スタンパのカッティングの際、これらの区間に入
ると、通常時とは異なり、ガイドトラックを第1の高さ
とし、記録トラックを第2の高として、それぞれ形成す
る。よって、簡易な制御でスタンパにカッティング処理
を行なうことができ、不正なコピーの防止に有効な情報
記録媒体を大量に製造することができる。
【0026】請求項11に記載の情報記録媒体製造装置
は、請求項9又は請求項10に記載の情報記録媒体製造
装置において、前記プリ記録領域に前記プリ記録データ
をエンボスピット列として形成するプリ記録領域形成手
段を、更に備えることを特徴とする。
【0027】この発明によれば、スタンパをカッテング
するに際し、トラックと遷移領域を形成するだけではな
く、プリ記録領域形成手段が、プリ記録領域に対してプ
リ記録データに対応するエンボスピット列を形成する。
よって、かかるスタンパを用いて、不正なコピーの防止
に有効で、記録装置における処理を簡素化することが可
能な情報記録媒体を大量に製造することができる。
【0028】請求項12に記載の情報記録媒体製造装置
は、請求項9から請求項11の何れかに記載の情報記録
媒体製造装置において、前記遷移領域において前記プリ
記録領域が接続されない後続の前記記録トラック上に、
所定のダミーデータをエンボスピット列として形成する
エンボスピット列形成手段を、更に備えることを特徴と
する。
【0029】この発明によれば、スタンパをカッテング
するに際し、遷移領域を形成した後、エンボスピット列
形成手段が、プリ記録領域とは接続されない後続の記録
トラックに対し、ダミーデータに対応するエンボスピッ
ト列を形成する。よって、かかるスタンパを用いて、上
述のように不正にコピーされたディスクの利用価値を低
下させ、不正なコピーの防止に一層有効な情報記録媒体
を大量に製造することができる。
【0030】請求項13に記載の情報記録装置は、請求
項1から請求項8の何れかに記載の情報記録媒体に対し
て記録情報の記録を行う情報記録装置であって、前記記
録トラックに沿って光ビームを照射して記録情報の書き
込みを行うに際し、前記プリ記録領域の先頭部に達した
とき、該記録情報の書き込みを停止し、該プリ記録領域
の終端部に向かって光ビームを移動させた後、該記録情
報の書き込みを再開させることを特徴とする。
【0031】この発明によれば、上述のように製造され
た情報記録媒体に対し正規の記録動作を行う場合、記録
トラック上でトレースされる光ビームがプリ記録領域の
先頭部に達すると、例えばレーザパワーを低下させて記
録情報が書き込まれないようにする。その後、光ビーム
のトレースを続けて、例えばトラックジャンプ等によっ
てプリ記録領域の終端部に移り、それ以降はレーザパワ
ーを戻して記録情報の書き込みを再開する。よって、プ
リ記録領域を上書きすることなく、それ以外の記録トラ
ックには正常に記録情報を記録することができる。
【0032】請求項14に記載の情報記録装置は、請求
項13に記載の情報記録装置において、請求項9又は請
求項10に記載の情報記録媒体製造装置により製造され
た情報記録媒体に対し、前記プリ記録領域に前記プリ記
録データをレーザ記録により書き込むプリ記録データ書
き込み手段と、前記プリ記録データの書き込み中にトラ
ッキングエラーを補正して、前記プリ記録領域に沿って
光ビームを進行させるトラッキング補正手段とを更に備
えることを特徴とする。
【0033】この発明によれば、プリ記録データがまだ
記録されていない情報記録媒体に対し、プリ記録データ
書き込み手段がレーザ記録によりプリ記録領域にプリ記
録データを書き込むと共に、その際、トラッキング補正
手段がトラッキングエラーを補正して、プリ記録領域に
沿って光ビームがトレースされるようにする。よって、
記録装置に標準的なプッシュプル法によるトラッキング
制御を行っている場合であっても、プリ記録領域に沿っ
てトレースを行い確実にプリ記録データを書き込むこと
ができる。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を図面に基づいて説明する。以下の実施の形態では、D
VD−RWを製造するためのスタンパディスクをカッテ
ィングする情報記録媒体製造装置、及び、DVD−RW
に対して記録情報の記録及び再生を行う情報記録再生装
置に対して、本発明を適用した場合を説明する。
【0035】図1は、本実施形態に係る情報記録媒体と
してのDVD−RWの情報記録面の構成を示す図であ
る。図1に示すように、DVD−RW10の情報記録面
は、DVD−RW10が回転する際に固定するためのク
ランプ孔12が中心に設けられると共に、その周辺部に
は中心から順に、リードイン領域13、データ領域1
4、リードアウト領域15の各領域が設けられている。
【0036】リードイン領域13は、DVD−RW10
の記録時、再生時において最初にアクセスされる領域で
あり、DVD−RW10に関する情報、コンテンツに対
応する記録データに関する各種の情報などが記録され
る。データ領域14は、記録すべきコンテンツに対応す
るデータを記録する領域である。例えば、記録すべきコ
ンテンツとしては、画像データや音声データ、あるいは
コンピュータ読み取り可能なデータ又はプログラムなど
がある。リードアウト領域15は、データ領域14に後
続する領域であり、リードアウト領域15であることを
示す情報が記録されている。
【0037】図1に示すDVD−RW10には、基板上
に保護層を挟んで相変化記録層が積層された断面構造を
有している。そして、記録トラックとしてのグルーブト
ラックと、ガイドトラックとしてのランドトラックと
が、ディスク内周から外周にかけて螺旋状に形成されて
いる。通常、情報記録面において、グルーブトラックは
第1の高さに、ランドトラックは第1の高さとは異なる
第2の高さにそれぞれ形成される。
【0038】図1に示すように、本実施形態の場合は、
DVD−RW10におけるリードイン領域13内の所定
のグルーブトラックに不正コピー防止のためのプリ記録
領域16を設けている。このプリ記録領域16には、所
定の制御情報に対応するビット列であるプリ記録データ
が記録されている。このプリ記録領域16はリードイン
領域13に1個のみ又は複数個設けることができる。プ
リ記録領域16に記録するプリ記録データは、エンボス
ピット列として形成したり、あるいはレーザ記録により
記録することができるが、その具体的な方法については
後述する。なお、プリ記録データの内容は特に限定され
ないが、例えば、記録可能なディスクであるか否かを示
す識別情報を含めるようにすればよい。
【0039】次に、本発明に係るDVD−RW10に関
し、プリ記録データが記録されるプリ記録領域16近傍
の具体的なディスク構造について、図2〜図9を参照し
て説明する。ここでは、本実施形態に係るディスク構造
として、4つの具体例について説明する。図2及び図3
が第1のディスク構造例、図4及び図5が第2のディス
ク構造例、図6及び図7が第3のディスク構造例、図8
及び図9が第4のディスク構造例をそれぞれ説明する図
である。
【0040】図2〜図9においては、ディスク内周側か
ら外周側にかけて螺旋状に順次トラックが形成されたD
VD−RW10において、トラックN、及びその前後の
トラックN−1、トラックN+1に対応するグルーブト
ラック(Gと表記)及び隣接するランドトラック(Lと
表記)を図示している。図2〜図9では、斜線部分がグ
ルーブトラックと同じ第1の高さであり、それ以外の部
分がランドトラックと同じ第2の高さであることを意味
する。すなわち、DVD−RW10の通常の領域では、
グルーブトラックとランドトラックは、互いに異なる高
さを保ちながら規則的に形成されるのに対し、図2〜図
9の場合は、ランドトラックがグルーブトラックの高さ
に形成される部分や、逆にグルーブトラックがランドト
ラックの高さに形成される部分がある。このように、図
1〜図9は本発明に係る遷移領域に対応し、プリ記録領
域16の近傍においてグルーブトラックとランドトラッ
クの高さを所定のパターンに従って変化させた構造を有
する。なお、ランドトラックには、図示しないプリピッ
トが形成されており、予めアドレス情報等の各種制御情
報がプリフォーマットされている。
【0041】図2は、プリ記録領域16近傍の第1のデ
ィスク構造を示す図である。図2に示すように、第1の
ディスク構造では、トラックNにプリ記録領域16が設
けられ、所定のプリ記録データが記録されている。トラ
ックNの内周側のランドトラックは、位置P1から位置
P2にかけて、グルーブトラックの高さになっている。
また、トラックNのグルーブトラックは、位置P2から
位置P3にかけて、ランドトラックの高さになってい
る。このような構造は、カッティング装置によりスタン
パディスクをカッティング処理する際に形成することが
できるが、詳しくは後述する。
【0042】図3は、第1のディスク構造を有するDV
D−RW10に対する記録再生動作を説明する図であ
る。本実施形態においては、DVD−RW10のプリ記
録領域16に対する書き込みが禁止される。従って、正
規の記録動作の場合は、プリ記録領域16の範囲である
ことを判別すると、例えば、レーザの記録パワーを再生
パワーに変更するなどして、データの書き込みを行わな
いようにする。しかし、不正な記録動作の場合は、プリ
記録領域16に対して不正データの上書きを試みるはず
であり、その対策として第1のディスク構造が有効にな
る。
【0043】図3(a)は、図2に対応するDVD−R
W10に、正規の記録動作を行う場合を説明する図であ
る。トラックNに照射される記録用の光ビームは、図3
(a)の左から右にグルーブトラック上をトレースしつ
つ、相変化記録によるピット列を順次書き込んでいく。
そして、光ビームがプリ記録領域16の先頭部PSに達
すると、ピット列の書き込みを停止すべくレーザパワー
を制御し、その状態でトレースをし続ける。
【0044】このとき、光ビームは、図3(a)に点線
で示すような経路上をトレースし、トラックNから内周
寄りのトラックN−1に向かって斜めに移動して位置P
2に達する。このような経路をとるのは、記録動作時に
プッシュプル法によるトラッキング制御が行われるため
である。すなわち、記録装置の標準的なトラッキング方
式として採用されるプッシュプル法では、トラック中心
に対称的に分割されたディテクタを用い、それぞれの領
域から得られる出力の差信号に基づいてトラッキングエ
ラー信号が生成される。そのため、光ビームがグルーブ
トラックをトレースするとき、両側のランドトラックが
対称的に配置されてないと各分割領域での光強度が一致
しないので、差信号がゼロとなる方向に向かってトラッ
キング制御が行われるのである。
【0045】図3(a)では、位置P1から先のトラッ
クNにおいて、内周側の方向に実質的にグルーブトラッ
クが広がった形状となっているため、トラッキング中心
が内周側にずれた状態で光ビームのトレースが行われ、
結果的に斜めの軌道を描く。そして、光ビームは、位置
P2まで達するとトラックN―1に遷移し、その先はラ
ンドトラックが元の形状に戻るので、再び通常のグルー
ブトラックと同じようにトラッキング制御が行われる。
【0046】図3(a)において、トラックN−1を右
方向に進むとトラックNの左側に出て、このままでは同
様の処理を繰り返し続け、トラックN−1から先に進ま
なくなる。そこで、位置P3の近辺において、トラック
N−1からトラックNへとトラックジャンプを行うよう
制御する。すると、プリ記録領域16の終端部PEの近
辺に再び遷移するので、これ以降、トラックNの右側か
らトラックN+1の左側に進み、その後は正常なトラッ
ク移行が可能となる。
【0047】そして、プリ記録領域16の終端部PEか
ら先においては、停止していたピット列の書き込みを再
開する。これ以降、光ビームがトラックNの右方向にグ
ルーブトラック上をトレースして、再びピット列が書き
込まれる。
【0048】図3(a)に示すように、第1のディスク
構造を有するDVD−RW10に正規の記録動作を行っ
た後、これに対する再生動作を行う場合は、プリ記録領
域16に記録されたプリ記録データを正常に読み出すこ
とができる。これは、再生動作時に位相差法によるトラ
ッキング制御が行われるためである。すなわち、DVD
の再生装置の標準的なトラッキング方式として採用され
る位相差法では、4分割ディテクタを用い、対角領域の
出力の和をとって、その位相差に基づいてトラッキング
エラー信号が生成される。そのため、光ビームがグルー
ブトラック上のピット列からずれてトレースされると、
位相差が生じてオフトラックとなり、常にピット列に沿
ってトーレスが行われる。つまり、プッシュプル方式の
ようにグルーブトラックやランドトラックの配置に影響
されることなく、グルーブトラック上のピット列をトレ
ースすることができる。
【0049】従って、図3(a)において、再生動作時
に光ビームがトラックNをトレースしつつ、プリ記録領
域16の先頭部PSに達するまでに記録されているピッ
ト列が読み出されると共に、それ以降、内周寄りに遷移
することなく、プリ記録領域16上をトレースし続け
る。そして、プリ記録領域16に記録されるプリ記録デ
ータは終端部PEに至るまで読み出される。その後は、
再び記録されているピット列が読み出され、トラックN
からトラックN+1に移行して同様に読み出しを行い、
次々とトラック移行を繰り返しつつピット列の読み出し
を続ける。
【0050】一方、図3(b)は、図2に対応するDV
D−RW10に、不正な記録動作を行う場合を説明する
図である。図3(b)において、図3(a)と同様、ト
ラックNを光ビームがトレースし、ピット列を順次書き
込んでいく。図3(b)においては、光ビームがプリ記
録領域16の先頭部PSに達しても、ピット列の書き込
みを停止せず、不正なデータの書き込みを行う場合を考
える。
【0051】すると、上述のように記録動作時にプッシ
ュプル法によるトラッキング制御が行われるため、光ビ
ームは、図3(a)の点線の経路に沿ってデータの書き
込みを行いながらトラックN−1に遷移することにな
る。よって、図3(b)に示すように、位置P2に達す
るまで、斜めの軌道に沿ってピット列が形成される。次
いで、トラックN−1に遷移してピット列を形成し続
け、トラックN−1を右方向へとトレースしていく。こ
の段階では、既にトラックN−1に書き込み済みのデー
タは上書きによって破壊されることになる。そして再
び、トラックNの左側に達し、それ以降、トラックN+
1に移ることなく、同様の経路をたどって記録動作を繰
り返し続けることになる。
【0052】また、図3(b)のように不正なデータが
記録されたDVD−RW10に対する再生動作を行う場
合は、トラックNにおけるデータの読み出しが正常に行
われない。すなわち、光ビームがプリ記録領域16の先
頭部PSの付近に位置するとき、プリ記録領域16のピ
ットと不正データに対応するピットが近接しているため
相互の影響でデータの判別が困難となると共に、位相差
法のトラッキング制御に際し、両方のピット列の何れを
トレースするのかが不確定となる。よって、この場合は
適正な再生動作が保証されない。
【0053】次に図4は、プリ記録領域16近傍の第2
のディスク構造を示す図である。図4に示すように第2
のディスク構造では、プリ記録領域16の配置は第1の
ディスク構造と同じとなる。そして、トラックNの内周
寄りのランドトラックは、位置P4から位置P5にかけ
て、グルーブトラックの高さになっている。この位置P
4から位置P5までの範囲は、プリ記録領域16より僅
かに短く設定されている。
【0054】図5は、第2のディスク構造を有するDV
D−RW10に対する記録再生動作を説明する図であ
る。上述のように、DVD−RW10のプリ記録領域1
6に対する書き込みは禁止される。第2のディスク構造
の場合は、正規の記録動作と不正な記録動作に対し、以
下に説明するような違いを生じる。
【0055】図5(a)は、図4に対応するDVD−R
W10に、正規の記録動作を行う場合を説明する図であ
る。トラックNにおいて、光ビームがプリ記録領域16
の先頭部PSに達するまでは、光ビームがグルーブトラ
ックをトレースしてピット列が書き込まれる。そして、
プリ記録領域16の先頭部PSにてピット列の書き込み
を停止すべくレーザパワーを制御し、その状態でトレー
スをし続ける。
【0056】すると、位置P4から先では、トラックN
において実質的にグルーブトラックが内周側のランドト
ラックにまで広がった形状になっているので、図5
(a)に示すように、上述のプッシュプル法によるトラ
ッキング制御の作用に基づいてトラックNからディスク
内周側に向かって斜めの軌道を描いてトレースが行われ
る。そして、光ビームは緩やかに曲線状に進んだ後、位
置P5にてグルーブトラックの形状が元に戻るので、そ
の近傍では再びトラックNに戻るようにトレースが行わ
れる。その後、光ビームがプリ記録領域16の終端部P
Eに達すると、停止していたピット列の書き込みを再開
する。図5(a)の場合は、トラックNから内周側のト
ラックに遷移するわけではないので、図3(a)のよう
にトラックジャンプを行う必要はない。
【0057】図5(a)に示すように、第2のディスク
構造を有するDVD−RW10に正規の記録動作を行っ
た後、これに対する再生動作を行う場合は、上述の位相
差法によるトラッキング制御の作用に基づいて、プリ記
録領域16に記録されたプリ記録データを正常に読み出
すことができる。
【0058】一方、図5(b)は、図4に対応するDV
D−RW10に、不正な記録動作を行う場合を説明する
図である。図5(b)においては、光ビームがプリ記録
領域16の先頭部PSに達するまでは、図5(a)と同
様であるが、その先でも不正なデータの書き込みを継続
する。すると、光ビームは図5(a)の点線の経路に沿
ってピット列を形成しつつ進行していく。プリ記録領域
16の終端部PEから先では、図5(a)と同様のトレ
ースが行われる。
【0059】また、図5(b)のように不正なデータが
記録されたDVD−RW10に対する再生動作を行う場
合は、上述したように、部分的にデータの判別が困難
で、かつトレース方向が不確定となって、適正な再生動
作が保証されない。
【0060】次に図6は、プリ記録領域16近傍の第3
のディスク構造を示す図である。図6に示すように第3
のディスク構造では、プリ記録領域16の形状が第1及
び第2のディスク構造と異なり、トラックNからトラッ
クN+1へと曲線状に遷移している。そして、トラック
Nの内周寄りのランドトラックとトラックN+1の内周
よりのランドトラックは、それぞれ位置P6から位置P
7にかけて、グルーブトラックの高さになっている。ま
た、トラックNのグルーブトラックは位置P6から位置
P7にかけて、ランドトラックの高さになっていると共
に、トラックNにおける位置P7の先のグルーブトラッ
ク上には、所定のダミーデータに対応するエンボスピッ
ト列Dが凹凸状に形成されている。
【0061】図6に示す第3のディスク構造では、プリ
記録領域16が特殊な形状を有するため、カッティング
装置によるカッティング処理の際にプリ記録データに対
応するエンボスピット列を形成せずに、後にレーザ記録
によりプリ記録データを書き込む。一方、上述の所定の
ダミーデータは、カッティング装置によりエンボスピッ
ト列Dとして形成される。なお、これらの処理につい
て、より詳しくは後述する。
【0062】図7は、第3のディスク構造を有するDV
D−RW10に対する記録再生動作を説明する図であ
る。上述のように、DVD−RW10のプリ記録領域1
6に対する書き込みは禁止される。第3のディスク構造
の場合は、正規の記録動作と不正な記録動作に対し、以
下に説明するような違いを生じる。
【0063】図7(a)は、図6に対応するDVD−R
W10に、正規の記録動作を行う場合を説明する図であ
る。トラックNにおいて、光ビームがプリ記録領域16
の先頭部PSに達するまでは、光ビームがグルーブトラ
ックをトレースしてピット列が書き込まれる。そして、
プリ記録領域16の先頭部PSにてピット列の書き込み
を停止すべくレーザパワーを制御し、その状態でトレー
スをし続ける。
【0064】このとき、トラックNの位置P6から位置
P7にかけて、光ビームはグルーブトラック上を直進す
る。これは、この範囲においてグルーブトラックは、実
質的にトラックN+1とトラックN−1の両方向に対称
に広がっているので、プッシュプル法によるトラッキン
グ制御に伴う軌道のずれが生じないためである。そし
て、光ビームが位置P7の付近に達すると、トラックN
からトラックN+1へとトラックジャンプを行うよう制
御する。すると、プリ記録領域16の終端部PEの付近
でトラックN+1に遷移して、ダミーデータの凹凸状の
エンボスピット列Dを回避することができる。そして、
プリ記録領域16の終端部PEから先では、停止してい
たピット列の書き込みを再開する。なお、図7(a)の
場合は、ダミーデータのエンボスピット列Dがある位置
から先の1トラック分の範囲に対する記録は行わないこ
とになる。
【0065】図7(a)に示すように、第3のディスク
構造を有するDVD−RW10に正規の記録動作を行っ
た後、これに対する再生動作を行う場合は、上述の位相
差法によるトラッキング制御の作用に基づいて、プリ記
録領域16に記録されたプリ記録データを正常に読み出
すことができる。すなわち、上述の位相差法の原理によ
れば、プリ記録領域16が曲線状であっても、これを正
確にトレースすることができる。
【0066】一方、図7(b)は、図6に対応するDV
D−RW10に、不正な記録動作を行う場合を説明する
図である。図7(b)においては、光ビームがプリ記録
領域16の先頭部PSに達するまでは、図7(a)と同
様であるが、その先でも不正なデータの書き込みを継続
する。すると、図7(a)の点線の経路に沿ってピット
列を形成しつつ直進していく。そして、位置P7から先
でダミーデータのエンボスピット列Dに達し、データの
上書きをしつつトレースするため、適正の記録を行うこ
とができず、データが破壊されることになる。
【0067】また、図7(b)のように不正なデータが
記録されたDVD−RW10に対する再生動作を行う場
合は、上述のように、部分的にデータの判別が困難で、
かつトレース方向が不確定となって、適正な再生動作が
保証されない。
【0068】次に図8は、プリ記録領域16近傍の第4
のディスク構造を示す図である。図8に示す第4のディ
スク構造は、第3のディスク構造の変形である。第4の
ディスク構造が第3のディスク構造と比べて異なるの
は、トラックNの内周寄りのランドトラックが位置P8
から、グルーブトラックの高さになる一方、トラックN
+1の内周寄りのランドトラックが位置P8の少し先に
ある位置P9から、グルーブトラックの高さになってい
る点である。なお、両トラックとも位置P10にて元の
高さに戻る。また、第4のディスク構造では、位置P1
0から先にはダミーデータの凹凸状のエンボスピット列
Dが形成されていない点も異なっているが、第3のディ
スク構造と同様にダミーデータの凹凸状のエンボスピッ
ト列Dを形成してもよい。
【0069】図9は、第4のディスク構造を有するDV
D−RW10に対する記録再生動作を説明する図であ
る。上述のように、DVD−RW10のプリ記録領域1
6に対する書き込みは禁止される。第4のディスク構造
の場合は、正規の記録動作と不正な記録動作に対し、以
下に説明するような違いを生じる。
【0070】図9(a)は、図8に対応するDVD−R
W10に、正規の記録動作を行う場合を説明する図であ
る。トラックNにおいて、光ビームがプリ記録領域16
の先頭部PSに達するまでは、光ビームがグルーブトラ
ックをトレースしてピット列が書き込まれる。そして、
プリ記録領域16の先頭部PSにてピット列の書き込み
を停止すべくレーザパワーを制御し、その状態でトレー
スをし続ける。
【0071】このとき、トラックNの位置P8から位置
P9の範囲では、光ビームはグルーブトラック上をトラ
ックN−1に斜めに進んでいく。これは、この範囲にお
いてグルーブトラックは、実質的に内周側に広がった形
状になっているので、上述のプッシュプル法によるトラ
ッキング制御の作用に基づいて軌道がずれていくためで
ある。そして、光ビームが位置P10の付近に達する
と、トラックN−1からトラックN+1へと2トラック
分のトラックジャンプを行うよう制御する。すると、プ
リ記録領域16の終端部PEで、トラックN+1に遷移
する。そして、トラックN+1に遷移した後、プリ記録
領域16の終端部PEから先では、停止していたピット
列の書き込みを再開する。
【0072】図9(a)に示すように、第4のディスク
構造を有するDVD−RW10に正規の記録動作を行っ
た後、これに対する再生動作を行う場合は、第3のディ
スク構造の場合と同様に、プリ記録領域16に記録され
たプリ記録データを正常に読み出すことができる。
【0073】一方、図9(b)は、図8に対応するDV
D−RW10に、不正な記録動作を行う場合を説明する
図である。図9(b)においては、光ビームがプリ記録
領域16の先頭部PSに達するまでは、図9(a)と同
様であるが、その先でも不正なデータの書き込みを継続
する。すると、図9(a)の点線の経路に沿ってピット
列を形成しつつトラックN−1に向けて斜めに進んでい
く。そして、トラックN−1を右方向にトレースし、再
びトラックNの左側に達し、それ以降、トラックN+1
に移ることなく、同様の経路をたどって記録動作を繰り
返しつづけることになる。
【0074】また、図9(b)のように不正なデータが
記録されたDVD−RW10に対する再生動作を行う場
合は、上述のように、部分的にデータの判別が困難で、
かつトレース方向が不確定となって、適正な再生動作が
保証されない。
【0075】次に、本実施形態に係るDVD−RWを製
造する情報記録媒体製造装置としてのカッティング装置
について、図10〜図14を参照して説明する。このカ
ッティグ装置は、上述のディスク構造を有するDVD−
RW10を大量生産するためのスタンパディスクを作製
するための装置である。
【0076】図10は、本実施形態に係るカッティング
装置の概略構成を示すブロック図である。図10に示す
カッティング装置は、ランドデータ発生器20と、パラ
レル/シリアル変換器21と、プリフォーマット用エン
コーダ22と、クロック信号発生部23と、レーザ発生
装置24と、光変調器25と、対物レンズ26と、スピ
ンドルモータ29と、回転検出器30と、回転サーボ回
路31と、送りユニット32と、位置検出器33と、送
りサーボ回路34と、CPU40と、第1スイッチ41
と、グルーブデータ発生器50と、エンボスデータ発生
器51と、第2スイッチ52とにより構成されている。
【0077】また、スタンパディスクは、ガラス基板2
7と、このガラス基板27上にコーティングされたレジ
スト28とにより構成されている。レジスト28は、後
述の光ビームBが照射されることにより感光され、光ビ
ームBの強度の変化に対応したパターンが形成されるも
のである。
【0078】図10において、ランドデータ発生器20
は、CPU40の制御の下、ランドトラック、及び、予
め各種制御信号を記録するために形成されるランドプリ
ピットに対応するパラレルデータを出力する。出力され
たパラレルデータは、パラレル/シリアル変換器21に
出力される。
【0079】このとき、第1スイッチ41がCPU40
によって制御され、パラレル/シリアル変換器21に送
出する経路を、上記ランドデータ発生器20の側と所定
のDC電圧の側との何れかに経路を切り換えることがで
きる。すなわち、ディスク構造に対応してランドトラッ
クの部分をグルーブトラックの高さにする場合は、第1
スイッチ41が所定のDC電圧の側に切り換え制御され
る。
【0080】パラレル/シリアル変換器21は、入力さ
れたパラレルデータをシリアルデータに変換する。この
シリアルデータは、プリフォーマット用エンコーダ22
に入力され、クロック信号発生部23から供給されるプ
リフォーマッティング用のクロック信号に基づいて、ラ
ンドトラックやプリピットに対応するパターン信号とし
てのランドデータ信号SLが生成される。ランドデータ
信号SLは光変調器25に出力される。
【0081】グルーブデータ発生器50は、グルーブト
ラックに対応するパターン信号を生成し、第2スイッチ
52に出力する。また、エンボスデータ発生器51は、
CPU40の制御の下、プリ記録データ又はダミーデー
タに対応するエンボスデータ列を形成するためのパター
ン信号を生成し、第2スイッチ52に出力する。グルー
ブデータ発生器50とエンボスデータ発生器51とは、
何れもCPU40によって制御される。
【0082】第2スイッチ52は、グルーブデータ発生
器50及びエンボスデータ発生器51からの経路を、C
PU40の制御の下、何れか一方に切り換え、光変調器
25に対しグルーブデータ信号SGとして出力する。す
なわち、グルーブトラックに対し、プリ記録データ又は
ダミーデータをエンボスピット列として形成する場合
は、第2スイッチ52がエンボスデータ発生器51の側
に切り換え制御され、それ以外では、グルーブデータ発
生器50の側に保たれる。
【0083】レーザ発生装置24は、スタンパディスク
に対してランドトラックとグルーブトラックを形成する
ための光ビームBを出射する。実際には、レーザ発生装
置24はランドトラック用レーザ24Lとグルーブトラ
ック用レーザ24Gとを備え、グルーブトラックと1つ
内周側に隣接するランドトラックに対し、同時に光ビー
ムBを照射する。ランドトラック用レーザ24Lは、光
変調器25によってランドデータ信号SLにより変調を
施され、グルーブトラック用レーザ24Gは、グルーブ
データ信号SGにより変調を施され、それぞれ対物レン
ズ26を介してスタンパディスク上に集光される。
【0084】このとき、スピンドルモータ29がスタン
パディスクを回転させると共に、回転検出器30がスタ
ンパディスクの回転を検出する。これにより、回転サー
ボ回路31がスタンパディスクの回転を制御すると共
に、回転に同期した回転パルスを出力する。
【0085】位置検出器33は、送りユニット32の位
置を検出し、その検出信号を送りサーボ回路34に出力
する。送りサーボ回路34は、位置検出器33からの検
出信号に基づいて、送りユニット32の位置情報を取得
し、これにより送りユニット32の移動をサーボ制御す
る。
【0086】以上のような動作が行われることにより、
上述のディスク構造を有する螺旋状のランドトラック及
びグルーブトラックがスタンパディスク上に形成され、
光ディスク製造のための抜き型としてのスタンパディス
クが完成することになる。その後は、スタンパディスク
を用いたレプリケーションプロセスが実行され、本発明
に係るレプリカディスクとしてのDVD−RW10が大
量生産されることになる。
【0087】次に、本実施形態に係るカッティング装置
において行われるスタンパディスクのカッティング処理
について、図11〜図14に示すフローチャートを参照
して説明する。ここでは、第2のディスク構造及び第3
のディスク構造に対応するスタンパディスクのカッティ
ング処理を説明する。なお、この処理は図示しないメモ
リ手段に格納される制御プログラムに従って、主にCP
U40により行われる。
【0088】図11に示すように、カッティング装置に
おける処理が開始されると、ランドデータ発生器20や
グルーブデータ発生器50など、各設定データに対して
の初期化が行われる(ステップS1)。次いで、位置検
出器33から出力される検出信号に基づいて、光ビーム
のディスク半径方向での照射位置を検出する(ステップ
S2)。
【0089】このとき、ステップS2において検出され
た照射位置に基づいて、スタンパディスク上の記録終了
位置に達したか否かを判定する(ステップS3)。すな
わち、照射される光ビームがスタンパディスクのリード
アウト領域15の最外周部に位置するかどうかが判定さ
れる。
【0090】その結果、記録終了位置に達したと判定さ
れると(ステップS3;YES)、回転サーボ回路31
から出力される回転パルスの検出を行う(ステップS
4)。すなわち、判定された記録終了位置において、情
報の記録終了位置に対応する1周分のプリピットが形成
されたかどうかを判定するものである。
【0091】ステップS4における処理は、回転パルス
が検出されるまで継続され(ステップS4;NO)、回
転パルスが検出されたときは(ステップS4;YE
S)、CPU40からランドデータ発生器20とグルー
ブデータ発生器50に対し、書き込みの終了を指示する
制御信号を送出する(ステップS5)。これにより、ス
タンパディスクに対するカッティング処理が終了する。
【0092】一方、ステップS3の判定の結果、記録終
了位置に達していない場合は(ステップS3;NO)、
スタンパディスク上の記録開始位置に達したか否かを判
定する(ステップS6)。すなわち、照射される光ビー
ムがスタンパディスクのリードイン領域13の最内周部
に位置するかどうかが判定される。
【0093】その結果、記録開始位置に達したと判定さ
れると(ステップS6;YES)、回転サーボ回路31
から出力される回転パルスの検出を行う(ステップS
7)。すなわち、判定された記録開始位置において、ス
タンパディスクの1周につき1箇所設定されている周方
向の記録基準位置に達したかどうかを判定する。
【0094】ステップS7における処理は、回転パルス
が検出されるまで継続され(ステップS7;NO)、回
転パルスが検出されたときは(ステップS7;YE
S)、CPU40からランドデータ発生器20とグルー
ブデータ発生器50に対し、書き込みの開始を指示する
制御信号を送出する(ステップS8)。これにより、ス
タンパディスクに対するカッティング処理の準備が整
い、ステップS2に戻って、それ以降の処理を繰り返
す。
【0095】一方、ステップS6の判定の結果、記録開
始位置に達していない場合は(ステップS6;NO)、
スタンパディスクに対し、上述のディスク構造に応じた
カッティング処理を行う。ここでは、図12を用いて第
2のディスク構造に対応するスタンパディスクのカッテ
ィング処理を説明すると共に、図13及び図14を用い
て第3のディスク構造に対応するスタンパディスクのカ
ッティング処理を説明する。
【0096】まず、第2のディスク構造に対応するスタ
ンパディスクをカッティングする場合は、ステップS6
の判定結果が「NO」であるとき、ステップS11(図
12)に移行する。図12に示すように、ステップS1
1では、ステップS2において検出された照射位置に基
づいて、スタンパディスク上のトラックNに位置するか
否かを判定する。すなわち、このトラックNにおいて、
図4に示す第2のディスク構造を形成するためである。
【0097】その結果、トラックNに位置しない場合は
(ステップS11;NO)、ステップS2に戻って同様
の処理を繰り返す。一方、トラックNに位置する場合は
(ステップS11;YES)、回転パルスの検出を行う
(ステップS12)。これにより、トラックNにおいて
上記第2のディスク構造を形成する位置を定めるための
タイミングの基準とするものである。ステップS12の
処理は、回転パルスが検出されるまで継続される(ステ
ップS12;NO)。
【0098】ステップS12において回転パルスが検出
されると(ステップS12;YES)、CPU40が制
御する計時手段を用いて計時を開始する(ステップS1
3)。すなわち、回転パルスの検出位置を基準として、
本実施形態に係る第2のディスク構造におけるプリ記録
領域16、位置P4、P5などに達するタイミングを判
別するための計時が開始される。なお、ここでは、計時
の開始タイミングがプリ記録領域16の先頭部PSに一
致する場合を説明する。
【0099】次いで、この段階までグルーブデータ発生
器50の側にセットされていた第2スイッチ52を、エ
ンボスデータ発生器51の側に切り換え設定する(ステ
ップS14)。なお、エンボスデータ発生器51には、
第2のディスク構造に対応してプリ記録データがセット
されているものとする。これにより、トラックNのグル
ーブトラックにおいて、プリ記録領域16に記録すべき
プリ記録データに対応するエンボスピット列が形成され
始める。
【0100】また、この段階までランドデータ発生器2
0の側にセットされていた第1スイッチ41を、所定の
DC電圧の側に切り換え設定する(ステップS15)。
これにより、トラックNの内周寄りのランドトラックに
おける位置P4から先の高さが、グルーブトラックと同
じになるように制御される。なお、ステップS14とス
テップS15の間は、適宜のタイミングだけ遅延させて
もよい。
【0101】そして計時の結果、予め設定された所定時
間が経過したか否かを判断する(ステップS16)。こ
の所定時間は、位置P4から位置P5に至る距離から予
め把握できる。ステップS16の判断の結果、所定時間
がまだ経過していない場合(ステップS16;NO)、
経過するまで待ち続ける。
【0102】一方、ステップS16の判断の結果、所定
時間が経過した場合(ステップS16;YES)、第1
スイッチ41をランドデータ発生器20の側に戻すよう
設定する(ステップS17)。すなわち、ランドトラッ
クの位置P6に達したので、その先では本来のランドト
ラックの高さに戻すのである。
【0103】次いで、エンボスデータ発生器51から出
力されるプリ記録データが終了したか否かを判定する
(ステップS18)。判定の結果、プリ記録データがま
だ終了していない場合は(ステップS18;NO)、引
き続きプリ記録データの出力を続ける。一方、プリ記録
データが終了した場合は(ステップS18;YES)、
第2スイッチ52をグルーブデータ発生器50の側に戻
すよう設定し(ステップS19)、処理を終える。な
お、ステップS19を実行する前に適宜のタイミングだ
け遅延させてもよい。
【0104】以上の処理の結果、図4に示す第2のディ
スク構造に対応して、スタンパディスクにカッティング
が施される。
【0105】次に、第3のディスク構造に対応するスタ
ンパディスクをカッティングする場合は、ステップS6
の判定結果が「NO」であるとき、ステップS21(図
13)に移行する。図13に示すように、ステップS2
1では、ステップS2において検出された照射位置に基
づいて、スタンパディスク上のトラックNに位置するか
否かを判断する。すなわち、このトラックNにおいて、
図6に示す第3のディスク構造を形成するためである。
【0106】ステップS21の判断の結果、トラックN
に位置しない場合は(ステップS21;NO)、続いて
ステップS31に進む。一方、トラックNに位置する場
合は(ステップS21;YES)、上述のようにタイミ
ングの基準とするため、回転パルスの検出を行う(ステ
ップS22)。ステップS22の処理は、回転パルスが
検出されるまで継続される(ステップS22;NO)。
【0107】ステップS22において回転パルスが検出
されると(ステップS22;YES)、上述の計時手段
を用いて計時を開始する(ステップS23)。すなわ
ち、回転パルスの検出位置を基準として、本実施形態に
係る第3のディスク構造におけるプリ記録領域16、位
置P6、位置P7などに達するタイミングを判別するた
めの計時が開始される。
【0108】なお、図13及び図14に示す処理におい
ては、回転パルスの検出位置からは、位置P6に達する
までは時間T1を要し、位置P7に達するまでは時間T
2を要するものとする。
【0109】よって、位置P6に対応する時間T1が経
過したか否かを判断する(ステップS24)。判断の結
果、時間T1がまだ経過していない場合は(ステップS
24;NO)、経過するまで待ち続ける。
【0110】一方、ステップS24の判断の結果、時間
T1が経過した場合(ステップS24;YES)、この
段階までランドデータ発生器20の側にセットされてい
た第1スイッチ41を、所定のDC電圧の側に切り換え
設定する(ステップS25)。これにより、トラックN
の内周寄りのランドトラックにおける位置P6から先の
高さが、グルーブトラックと同じになるように制御され
る。
【0111】そして、位置P7に対応する時間T2が経
過したか否かを判断する(ステップS26)。判断の結
果、時間T2がまだ経過していない場合は(ステップS
26;NO)、経過するまで待ち続ける。
【0112】一方、ステップS26の判断の結果、時間
T2が経過した場合(ステップS26;YES)、第1
スイッチ41をランドデータ発生器20の側に戻すよう
設定し(ステップS27)、ランドトラックの位置P7
から先が本来の高さとなるように制御する。
【0113】また、この段階までグルーブデータ発生器
50の側にセットされていた第2スイッチ52を、エン
ボスデータ発生器51の側に切り換え設定する(ステッ
プS28)。なお、エンボスデータ発生器51には、第
3のディスク構造に対応して、位置P7から先に形成す
るべき凹凸形状に対応するダミーデータがセットされて
いるものとする。よって、トラックNのグルーブトラッ
クにおいて、ダミーデータに対応するエンボスピット列
Dが形成され始める。これ以降は、ダミーデータのデー
タ長を適宜に設定して、所定の時間だけステップS28
の処理を継続すればよい。
【0114】次に、図14に示すように、上述のステッ
プS21からステップS31に進んだ場合は、スタンパ
ディスク上のトラックN+1に位置するか否かを判断す
る。すなわち、図6に示す第3のディスク構造を形成す
るためには、2トラック分にわたる処理が必要となる。
【0115】ステップS31の判断の結果、トラックN
+1に位置しない場合は(ステップS31;NO)、ス
テップS2に戻る。一方、トラックNに位置する場合は
(ステップS31;YES)、タイミングの基準とする
ため、回転パルスの検出を行い(ステップS32)、回
転パルスが検出されるまで、かかる処理を継続する(ス
テップS32;NO)。
【0116】これ以降、ステップS33〜ステップS3
7に示す処理は、ステップS23〜ステップS27に示
す処理と同様に行われるので、説明を省略する。
【0117】一方、図14に示す処理においては、図1
3とは異なり、ステップS28に相当する処理が行われ
ず、ステップS37にて処理を終える。すなわち、図6
に示すように、第3のディスク構造において、トラック
N+1のグルーブトラックは通常通りに形成する。
【0118】以上の処理の結果、図6に示す第3のディ
スク構造に対応して、スタンパディスクにカッティング
が施される。よって、このスタンパディスクを用いて製
造されたDVD−RW10は、同様の構造を有すること
となる。このとき、スタンパディスク上のプリ記録領域
16には、プリ記録データがまだ形成されていないた
め、後に記録装置にてDVD−RW10に対し、レーザ
記録によりプリ記録データを書き込む必要がある。
【0119】次に、本実施形態に係るDVD−RW10
に対する記録と再生を行う情報記録再生装置について図
15〜図19を参照して説明する。
【0120】図15は、本実施形態に係る情報記録再生
装置の概略構成を示すブロック図である。図15に示す
情報記録再生装置は、ピックアップ60と、再生増幅器
61と、デコーダ62と、プリピット信号デコーダ63
と、スピンドルモータ64と、サーボ回路65と、CP
U66と、エンコーダ67と、パワー制御回路68と、
レーザ駆動回路69と、インターフェース70と、プリ
記録データ発生器73と、スイッチ74とを備えてい
る。また、インターフェース70を介して外部のホスト
コンピュータ71が接続され、この情報記録再生装置に
対して記録すべきディジタルデータが入力される構成と
なっている。
【0121】図15において、ピックアップ60は、図
示しないレーザダイオード、偏光ビームスプリッタ、対
物レンズ、ディテクタ等を含み、光ビームBをDVD−
RW10の情報記録面に照射して記録すべきデータを記
録すると共に、光ビームBの反射光に基づく検出信号を
出力する。
【0122】再生増幅器61は、ピックアップ60から
出力された検出信号を増幅し、トラキングエラー信号の
生成に用いる差動信号を出力し、更に、プリピットに対
応するプリピット信号を出力する。
【0123】デコーダ62は、増幅された検出信号に対
して8−16復調及びデインターリーブを施し、復調信
号を出力する。また、プリピット信号デコーダ13は、
プリピット信号をデコードしてプリピットのパターンに
対応するディジタルデータを出力する。
【0124】サーボ回路65は、デコーダ62からの復
調信号に基づいて、ピックアップ60におけるフォーカ
シング制御とトラッキング制御を行う。本実施形態で
は、サーボ回路65が後述の動作に従って、プッシュプ
ル法によるトラッキングエラー信号を出力してトラッキ
ング制御を行うと共に、スピンドルモータ64に対する
制御信号を出力して回転制御を行う。
【0125】CPU66は、情報記録再生装置全体を総
括的に制御すると共に、デコーダ62とプリピット信号
デコーダ63からそれぞれ出力信号を取得し、DVD−
RW10に対する書き込み及び再生の動作を制御する。
【0126】エンコーダ67は、図示しないECCジェ
ネレータ、8−16変調部、スクランブラ等を含み、再
生時のエラー訂正単位であるECCブロックを構成し、
ECCブロックに対してインターリーブ、8−16変調
及びスクランブル処理を施して変調信号を生成する。
【0127】パワー制御回路68は、エンコーダ67か
ら出力された変調信号に基づいて、ピックアップ60内
のレーザダイオードのパワー制御を行う。
【0128】レーザ駆動回路69は、光ビームBを出射
させるため、パワー制御回路68の制御の下、ピックア
ップ60のレーザダイオードを駆動する。
【0129】インターフェース70は、ホストコンピュ
ータ71から送信されるディジタルデータを情報記録再
生装置に取り込むためのインターフェース動作を行う。
【0130】プリ記録データ発生器73は、本実施形態
に係るDVD−RW10のプリ記録領域16に書き込む
べきプリ記録データに対応するディジタルデータを発生
し、スイッチ74を介してエンコーダ67に出力する。
【0131】スイッチ74は、CPU66の制御によっ
て、エンコーダ67に出力される信号を、通常の記録時
はホストコンピュータ71側に、プリ記録時はプリ記録
データ発生器73側になるように経路を切り換える。
【0132】次に、第1又は第2のディスク構造に対応
して、DVD−RW10にプリ記録データをレーザ記録
により書き込む際、情報記録再生装置によって行われる
記録動作について、図16及び図17を参照して説明す
る。
【0133】図16は、第1又は第2のディスク構造に
対応して、プリ記録領域16におけるトラッキング制御
に必要な回路部分の構成を示すブロック図である。
【0134】図16においては、ピックアップ60中の
2分割ディテクタ80と、再生増幅器69に含まれるト
ラッキング用アンプ81と、サーボ回路65を含む回路
部分によってCPU66の制御の下、トラッキング制御
が行われる。また、サーボ回路65は、トラッキング用
イコライザ82とサンプルホールド回路83を含んでい
る。
【0135】既に述べたように、記録動作時にはプッシ
ュプル法によるトラッキング制御が行われるので、図1
6に示すように、トラック中心に対称的に分割された2
分割ディテクタ80の各領域の出力に対する差信号をト
ラッキング用アンプ81により生成する。この差信号は
サーボ回路65に入力され、トラッキング用イコライザ
82により、帯域成分に対して重み付けされて位相調整
が施される。
【0136】そして、トラッキング用イコライザ82の
出力はサンプルホールド回路83に入力され、所定のタ
イミングでサンプルホールドされ、トラッキングエラー
信号として出力される。このとき、CPU66からサン
プルホールド回路83にホールド信号が印加される。
【0137】すなわち、図2に示す第1のディスク構造
におけるトラックNの位置P1から位置P3の範囲、あ
るいは図4に示す第2のディスク構造におけるトラック
Nの位置P4から位置P5の範囲では、上述したように
プッシュプル法の作用により、光ビームをグルーブトラ
ックに沿って直進方向にトレースさせることができな
い。そのため、このような範囲に達したときに、サンプ
ルホールド回路83にホールド信号を印加して、プッシ
ュプル法に起因する光ビームの遷移を停止し、強制的に
光ビームをグルーブトラックに沿って直進させるもので
ある。
【0138】図17は、第1又は第2のディスク構造に
対応して、プリ記録領域16へのプリ記録データのレー
ザ記録による記録処理を示すフローチャートである。こ
こでは、情報記録再生装置において、第1又は第2のデ
ィスク構造に対応するグルーブトラックとランドトラッ
クが形成されたDVD−RW10がセットされた状態
で、プリ記録領域16へのプリ記録データの書き込みを
行う場合の説明を行う。従って、プリ記録データに先立
って記録すべきデータの書き込みが開始された後の状況
を考える。
【0139】図17に示すように、処理が開始される
と、光ビームの照射位置に基づいて、DVD−RW10
上において基準とすべき所定のアドレスに達したか否か
を判定する(ステップS41)。この所定のアドレスは
DVD−RW10において、例えばプリピットに予め記
録されている。よって、記録されているアドレスを読み
出すことで、後述のプリ記録データを書き込むべき位置
を判断することができる。
【0140】その結果、まだ所定のアドレスに達してい
ない場合は(ステップS41;NO)、ステップS41
に戻って同様の処理を繰り返す。一方、所定のアドレス
に達した場合は(ステップS41;YES)、CPU6
6が制御する計時手段を用いて計時を開始する(ステッ
プS42)。すなわち、上記所定のアドレスを基準位置
として、例えば、予め定めた設定位置におけるアドレス
への到達タイミングを判別するための計時処理である。
【0141】そして、計時の結果、予め設定された所定
時間が経過したか否かを判断する(ステップS43)。
この所定時間は、上記基準となるアドレスと上記設定位
置との相対関係から予め把握できる。ステップS43の
判断の結果、所定時間がまだ経過していない場合は(ス
テップS43;NO)、経過するまで待ち続ける。
【0142】一方、ステップS43の判断の結果、所定
時間が経過した場合は(ステップS43;YES)、サ
ンプルホールド回路83に対しホールド信号を印加する
(ステップS44)。従って、この時点からトラッキン
グエラー信号が固定され、これ以降プリ記録領域16へ
の書き込みに際し、第2のディスク構造のトラック形状
にかかわらず、光ビームの軌跡が変動することがない。
【0143】更に、スイッチ74を制御して、プリ記録
データが出力されるように切り換える(ステップS4
5)。すなわち、ホストコンピュータ71から出力され
るディジタルデータから、プリ記録データ発生器73か
ら出力されるプリ記録データへと接続を切り換える。こ
の切り換えのタイミングは、プリ記録領域16における
先頭部PSと一致させればよい。
【0144】次いで、プリ記録データの記録が終了した
か否かを判断する(ステップS46)。この終了のタイ
ミングは、プリ記録領域16における終端部PEに一致
することになる。その結果、プリ記録データの記録が未
終了であれば(ステップS46;NO)、終了するのを
待ち続ける。
【0145】一方、プリ記録データが終了したときは
(ステップS46;YES)、サンプルホールド回路8
3に印加しているホールド信号を解除する(ステップS
47)。この時点ではトラック形状が通常に戻っている
ので、これ以降は光ビームが正常にトラッキング制御さ
れてトレースされる。なお、その後は一般的な記録動作
を継続すればよいが、説明を省略する。
【0146】次に、第3又は第4のディスク構造に対応
して、DVD−RW10にプリ記録データをレーザ記録
により書き込む際に情報記録再生装置によって行われる
記録動作について、図18及び図19を参照して説明す
る。
【0147】図18は、第3又は第4のディスク構造に
対応して、プリ記録領域16におけるトラッキング制御
に必要な回路部分の構成を示すブロック図である。
【0148】図18においては、2分割ディテクタ80
と、トラッキング用アンプ81と、サーボ回路65を含
んで構成されるのは、図16の場合と同様である。ただ
し、サーボ回路65が、トラッキング用イコライザ82
と、オフセットデータ発生部84と、加算器85を含む
点が、図16の場合と異なっている。
【0149】以上の構成において、2分割ディテクタ8
0と、トラッキング用アンプ81と、トラッキング用イ
コライザ82の動作については、図16と同様であるた
め、その説明を省略する。
【0150】図18においては、トラッキング用イコラ
イザ82の出力が加算器85に入力され、オフセットデ
ータ発生部84から出力されるオフセットデータと加算
され、その加算出力がトラッキングエラー信号として出
力される。このとき、CPU66がオフセットデータ発
生部84に制御信号を供給し、オフセットデータの発生
タイミングを制御する。なお、オフセットデータ発生部
84は、オフセットデータをメモリ手段に保持するか、
あるいは計算によりオフセットデータを算出すればよ
い。
【0151】そして、第3及び第4のディスク構造に対
応して、プリ記録領域16におけるディスク半径位置の
オフセット量に基づくオフセットデータを設定しておけ
ばよい。図6及び図8に示すように、このオフセット量
は、トラックNからトラックN+1に遷移するプリ記録
領域16の形状に対応して曲線状に変化する量となる。
これにより、上述のようにオフセットデータがトラッキ
ングエラー信号に加え合わされることになるので、光ビ
ームがプリ記録領域16の曲線軌道に沿ってトレースさ
れることになる。なお、第4のディスク構造では、図8
の位置P8から位置P9の範囲でトラック形状が非対称
であるため、オフセットデータに適宜の補償量を加えて
おく必要がある。
【0152】図19は、第3又は第4のディスク構造に
対応して、プリ記録領域16へのプリ記録データのレー
ザ記録による記録処理を示すフローチャートである。こ
こでは、情報記録再生装置において、第3又は第4のデ
ィスク構造に対応するグルーブトラック、ランドトラッ
ク、ダミーデータのエンボスピット列D等が形成された
DVD−RW10がセットされた状態で、プリ記録領域
16へのプリ記録データの書き込みを行う場合の説明を
行う。従って、プリ記録データに先立って記録すべきデ
ータの書き込みが開始された後の状況を考える。
【0153】ここで、図19に示す処理において、ステ
ップS51〜S53、S55、S56に示す処理は、図
17に示す処理のステップS41〜S43、S45、S
46に示す処理と同様であるので、説明を省略する。図
19においては、ステップS54及びステップS57に
示す処理が、図17の場合と異なっている。
【0154】ステップS54では、計時手段によってプ
リ記録領域16の先頭部PSに達するタイミングにて、
オフセットデータ発生部84に対しオフセットデータの
発生を開始するよう制御する。従って、これ以降は光ビ
ームがディスク半径方向に曲線状に遷移しつつ、ステッ
プS55、S56によってプリ記録データが書き込まれ
ることになる。
【0155】また、ステップS57では、上述のように
プリ記録領域16へのプリ記録データの書き込みを終了
したので、オフセットデータ発生部84に対しオフセッ
トデータの発生を解除するよう制御する。この時点では
トラック形状が通常に戻っているので、これ以降は光ビ
ームが正常にトラッキング制御されてトレースされ、そ
の後の一般的な記録動作を継続すればよい。
【0156】以上説明したように、本実施形態に係る情
報記録媒体によれば、グルーブトラックとランドトラッ
クのそれぞれの高さを所定のパターンに従って適切に変
更したディスク構造を用いて、プリ記録領域16に対す
る上書きを防止し、プリ記録データを保護することがで
きる。一方、この情報記録媒体を再生する場合、位相差
法によるトラッキング制御を行うことで、プリ記録領域
16をトレースしてプリ記録データを容易に読み出すこ
とができる。
【0157】また、本実施形態に係る情報記録媒体製造
装置によれば、上述の情報記録媒体を製造するためのス
タンパディスクに対しカッティング処理を施して、上述
のディスク構造を簡易な処理にて実現することができ
る。また、カッティング処理の際、プリ記録領域16に
記録するプリ記録データをエンボスピット列として形成
することもできる。
【0158】また、本実施形態に係る情報記録再生装置
によれば、既にプリ記録領域16にプリ記録データが既
に記録されているDVD−RW10に対し、このプリ記
録領域16への上書きを回避すると共に、プッシュプル
法によるトラッキング制御の作用にかかわらず適正な経
路に変更しつつ、記録データの記録動作を行うことがで
きる。
【0159】また、本実施形態に係る情報記録再生装置
によれば、当初プリ記録領域16にプリ記録データが記
録されていないDVD−RW10に、後からプリ記録デ
ータをレーザ記録により書き込むことができる。このと
き、プッシュプル法によるトラッキング制御を行いつ
つ、トラッキングエラーを適切に補正してプリ記録領域
16の軌跡を正確にトレースすることができる。
【0160】なお、上述の実施形態においては、記録情
報を繰り返し記録可能なDVD−RWに対して本発明を
適用した場合について説明したが、これ以外にも、記録
情報を1回のみ記録可能なDVD−Rに対して本発明を
適用することが可能である。
【0161】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、記
録可能な情報記録媒体のディスク構造を工夫することに
より、これらの情報記録媒体に対し、コピーが禁止され
るコンテンツを記録しようとする場合、識別情報等を含
むプリ記録データに対する上書きを行うことが確実に防
止される。従って、再生装置の側では、不正なコピーで
あることを把握でき、不正コピーを有効に防止して著作
権侵害の可能性を低くするという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係るDVD−RWの情報記録面の
構成を示す図である。
【図2】本実施形態に係る第1のディスク構造を示すで
ある。
【図3】本実施形態に係る第1のディスク構造を有する
DVD−RWに対する記録再生動作を説明する図ある。
【図4】本実施形態に係る第2のディスク構造を示すで
ある。
【図5】本実施形態に係る第2のディスク構造を有する
DVD−RWに対する記録再生動作を説明する図ある。
【図6】本実施形態に係る第3のディスク構造を示すで
ある。
【図7】本実施形態に係る第3のディスク構造を有する
DVD−RWに対する記録再生動作を説明する図ある。
【図8】本実施形態に係る第4のディスク構造を示すで
ある。
【図9】本実施形態に係る第4のディスク構造を有する
DVD−RWに対する記録再生動作を説明する図ある。
【図10】本実施形態に係るカッティング装置の概略構
成を示すブロック図である。
【図11】本実施形態において、スタンパディスクのカ
ッティング処理を説明するフローチャートである。
【図12】本実施形態において、スタンパディスクのカ
ッティング処理のうち、第2のディスク構造に対応する
処理を説明するフローチャートである。
【図13】本実施形態において、スタンパディスクのカ
ッティング処理のうち、第3のディスク構造のトラック
Nに対応する処理を説明するフローチャートである。
【図14】本実施形態において、スタンパディスクのカ
ッティング処理のうち、第3のディスク構造のトラック
N+1に対応する処理を説明するフローチャートであ
る。
【図15】本実施形態に係る情報記録再生装置の概略構
成を示すブロック図
【図16】本実施形態に係る情報記録再生装置におい
て、第1又は第2のディスク構造に対応して、プリ記録
領域におけるトラッキング制御に必要な回路部分の構成
を示すブロック図である。
【図17】本実施形態に係る情報記録再生装置におい
て、第1又は第2のディスク構造に対応して、プリ記録
データのレーザ記録による処理を示すフローチャートで
ある。
【図18】本実施形態に係る情報記録再生装置におい
て、第3又は第4のディスク構造に対応して、プリ記録
領域におけるトラッキング制御に必要な回路部分の構成
を示すブロック図である。
【図19】本実施形態に係る情報記録再生装置におい
て、第3又は第4のディスク構造に対応して、プリ記録
データのレーザ記録による処理を示すフローチャートで
ある。
【符号の説明】
10…DVD−RW 12…クランプ孔 13…リードイン領域 14…データ領域 15…リードアウト領域 16…プリ記録領域 20…ランドデータ発生器 21…パラレル/シリアル発生器 22…プリフォーマット用エンコーダ 23…クロック信号発生部 24…レーザ発生装置 25…光変調器 26…対物レンズ 27…ガラス基板 28…レジスト 29…スピンドルモータ 30…回転検出器 31…回転サーボ回路 32…送りユニット 33…位置検出器 34…送りサーボ回路 40…CPU 41…第1スイッチ 50…グルーブデータ発生器 51…エンボスデータ発生器 52…第2スイッチ 61…再生増幅器 62…デコーダ 63…プリピット信号デコーダ 64…スピンドルモータ 65…サーボ回路 66…CPU 67…エンコーダ 68…パワー制御回路 69…レーザ駆動回路 70…インターフェース 71…ホストコンピュータ 73…プリ記録データ発生器 74…スイッチ 80…2分割ディテクタ 81…トラッキング用アンプ 82…トラッキング用イコライザ 83…サンプルホールド回路 84…オフセットデータ発生部 85…加算器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5D090 AA01 BB04 CC01 CC14 CC16 DD03 DD05 EE02 FF02 FF09 GG02 GG22 GG27 GG34 HH01 LL08 5D118 AA14 AA26 BA01 BB05 BC13 BF03 CD03 5J104 AA13 NA32 NA43 PA14

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 情報記録面において第1の高さを有する
    記録トラックと、前記第1の高さと異なる第2の高さを
    有するガイドトラックとが互いに隣接して形成され、記
    録情報を前記記録トラックに繰り返し記録可能な情報記
    録媒体であって、 所定の制御情報を含むプリ記録データが記録されると共
    に他の記録情報の上書きが禁止される領域として、前記
    情報記録面の所定位置に設けられるプリ記録領域と、 前記プリ記録領域の近傍にて、前記記録トラック及び隣
    接する前記ガイドトラックの所定部分を連続して前記第
    1の高さに形成した領域であって、プッシュプル法によ
    る光ビームのトラッキング軌跡を前記プリ記録領域と異
    なる経路に遷移させるように配置される遷移領域と、 を備えることを特徴とする情報記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記情報記録媒体は、前記記録トラック
    及び前記ガイドトラックが内周から外周に向かって螺旋
    状に形成されたディスク状記録媒体であって、前記プリ
    記録領域が同一の前記記録トラック上に直線状に設けら
    れることを特徴とする請求項1に記載の情報記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記遷移領域は、プッシュプル法による
    光ビームのトラッキング軌跡がディスク内周側の前記記
    録トラックに向かって経路を変更するように、ディスク
    内周側の前記隣接するガイドトラックが部分的に前記第
    1の高さに形成され、かつ後続の記録トラックが部分的
    に前記第2の高さに形成されることを特徴とする請求項
    2に記載の情報記録媒体。
  4. 【請求項4】 前記遷移領域は、プッシュプル法による
    光ビームのトラッキング軌跡がディスク半径方向に湾曲
    するように、前記隣接するガイドトラックの一方が部分
    的に前記第1の高さに形成されることを特徴とする請求
    項2に記載の情報記録媒体。
  5. 【請求項5】 前記情報記録媒体は、前記記録トラック
    及び前記ガイドトラックが内周から外周に向かって螺旋
    状に形成されたディスク状記録媒体であって、前記プリ
    記録領域がディスク外周側の前記記録トラックに接続さ
    れるよう曲線状に設けられることを特徴とする請求項1
    に記載の情報記録媒体。
  6. 【請求項6】 前記遷移領域は、プッシュプル法による
    光ビームのトラッキング軌跡が前記記録トラックに沿っ
    て直進するように、両側の前記隣接するガイドトラック
    がディスク半径方向に対称的に前記第2の高さに形成さ
    れることを特徴とする請求項5に記載の情報記録媒体。
  7. 【請求項7】 前記遷移領域は、プッシュプル法による
    光ビームのトラッキング軌跡がディスク内周側の前記記
    録トラックに向かって経路を変更するように、両側の前
    記隣接するガイドトラックがディスク半径方向に非対称
    的に前記第2の高さに形成されることを特徴とする請求
    項5に記載の情報記録媒体。
  8. 【請求項8】 前記遷移領域において後続の前記記録ト
    ラック上には、所定のダミーデータがエンボスピット列
    として形成されていることを特徴とする請求項6又は請
    求項7に記載の情報記録媒体。
  9. 【請求項9】 情報記録面において第1の高さを有する
    記録トラックと、前記第1の高さと異なる第2の高さを
    有するガイドトラックとが互いに隣接して形成され、記
    録情報を前記記録トラックに繰り返し記録可能な情報記
    録媒体を、スタンパを用いて製造する情報記録媒体製造
    装置であって、 前記記録トラック及び前記ガイドトラックを形成するト
    ラック形成手段と、 所定の制御情報を含むプリ記録データが記録されると共
    に他の記録情報の上書きが禁止される領域として、前記
    情報記録面の所定位置に設けるべきプリ記録領域の近傍
    にて、前記記録トラック及び隣接する前記ガイドトラッ
    クの所定部分を連続して前記第1の高さに形成した領域
    であって、プッシュプル法による光ビームのトラッキン
    グ軌跡を前記プリ記録領域と異なる経路に遷移させるよ
    うに配置される遷移領域を形成する遷移領域形成手段
    と、 を備えることを特徴とする情報記録媒体製造装置。
  10. 【請求項10】 前記遷移領域形成手段は、前記遷移領
    域に対応して予め設定されたガイドトラック区間で前記
    ガイドトラックを前記第1の高さに形成すると共に、前
    記遷移領域に対応して予め設定された記録トラック区間
    で前記記録トラックを前記第2の高さに形成することを
    特徴とする請求項9に記載の情報記録媒体製造装置。
  11. 【請求項11】 前記プリ記録領域に前記プリ記録デー
    タをエンボスピット列として形成するプリ記録領域形成
    手段を、更に備えることを特徴とする請求項9又は請求
    項10に記載の情報記録媒体製造装置。
  12. 【請求項12】 前記遷移領域において前記プリ記録領
    域が接続されない後続の前記記録トラック上に、所定の
    ダミーデータをエンボスピット列として形成するエンボ
    スピット列形成手段を、更に備えることを特徴とする請
    求項9から請求項11の何れかに記載の情報記録媒体製
    造装置。
  13. 【請求項13】 請求項1から請求項8の何れかに記載
    の情報記録媒体に対して記録情報の記録を行う情報記録
    装置であって、 前記記録トラックに沿って光ビームを照射して記録情報
    の書き込みを行うに際し、前記プリ記録領域の先頭部に
    達したとき、該記録情報の書き込みを停止し、該プリ記
    録領域の終端部に向かって光ビームを移動させた後、該
    記録情報の書き込みを再開させることを特徴とする情報
    記録装置。
  14. 【請求項14】 請求項9又は請求項10に記載の情報
    記録媒体製造装置により製造された情報記録媒体に対
    し、前記プリ記録領域に前記プリ記録データをレーザ記
    録により書き込むプリ記録データ書き込み手段と、 前記プリ記録データの書き込み中にトラッキングエラー
    を補正して、前記プリ記録領域に沿って光ビームを進行
    させるトラッキング補正手段と、 を更に備えることを特徴とする請求項13に記載の情報
    記録装置。
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