JP2001009360A - 構築物の防汚保護膜と防汚方法およびその防汚保護膜形成剤 - Google Patents

構築物の防汚保護膜と防汚方法およびその防汚保護膜形成剤

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JP2001009360A
JP2001009360A JP11222887A JP22288799A JP2001009360A JP 2001009360 A JP2001009360 A JP 2001009360A JP 11222887 A JP11222887 A JP 11222887A JP 22288799 A JP22288799 A JP 22288799A JP 2001009360 A JP2001009360 A JP 2001009360A
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water
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JP11222887A
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Mitsuo Kimoto
三夫 木本
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 洗浄または消去が困難な構築物表面の汚染を
防止するにあたり、構築物表面に防汚保護膜を設けてお
くことにより、構築物を汚染から保護して清浄に保持す
る。 【構成】 構築物表面に、融点が50℃以上100℃以
下のアルキル基をもつ有機物質の主成分とこれを乳化す
る乳化剤とからなる防汚保護膜としての固体被覆を形成
しておき、構築物の使用と共にこの固体被覆の上に形成
される汚染を、清浄作業の際に50℃以上の温水を散布
して、固体被覆と共に熔融除去して、構築物表面を清浄
化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トンネル内壁面、橋
梁、ビルの壁面等の構築物の表面を、自動車の排気ガス
を含む大気中の汚染物質による汚染や悪戯からの落書き
による汚染等の全ての汚染から保護するための防汚保護
膜および防汚方法を提供しようとするものである。な
お、ここでいう構築物には、上述したような大型の屋外
構築物だけではなく、例えばトイレの便器といったよう
な、およそ汚れの対象となる屋内外の全ての装置品を含
むものとする。
【0002】
【従来の技術】構築物の表面、特に交通量の多い自動車
道に面したところは、排気ガスに含まれるカーボンミス
ト等により、新築してもたちまちのうちに表面が黒ずん
でくる黒ずみ汚染が発生する。この黒ずみ汚染は普通の
洗浄方法では容易に洗浄することができない。特にこれ
の対策に苦慮しているのが、自動車道や鉄道のトンネル
内壁面、有料道路の料金所の施設等である。またこの頃
では、公園等の公共建築物の壁面等への悪戯からの落書
きによる汚染にも目に余るものがあるが、この落書きは
スプレー缶入りの耐久性塗料によってなされるのが普通
であるので、これまた消去することは殆ど不可能であ
る。強いてこれを行うには、更に塗料によって塗りつぶ
すか、またはサンドブラストにより削り取る等の作業を
することになるが、前者の場合は回を重ねる毎に塗料層
が段々厚くなり、色が濃くなってしまう。後者の場合は
地肌の表面が少しずつ削り取られてしまう。等により、
何れにしても壁面の美観が損なわれて、構築物の本来の
景観を回復することは極めて困難であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述のような
洗浄または消去が困難な構築物表面の汚染を防止するに
あたり、構築物表面に防汚保護膜を設けておくことによ
り、構築物を汚染から保護して清浄に保持しようとする
ものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち、構築物表面が
未だ汚染されていない状態のときに、予めここへ熔融除
去が可能な保護膜を形成しておき、この構築物の使用と
共にこの保護膜の上に形成される汚染を、清浄作業の際
に保護膜と共に熔融除去して、構築物表面を清浄に保持
するものである。
【0005】かくして、本発明は固体被覆の形成物質と
水との混合乳化物を、構築物の表面に塗布して乾燥し、
固体被覆を形成して構築物の防汚保護膜とするものであ
り、ここでの固体被覆の形成物質は融点が50℃以上1
00℃以下のアルキル基(R基C8〜C18)をもつ有
機物質の主成分と、これを乳化する乳化剤(界面活性
剤、水性糊剤および乳化助剤のうちの1種または2種以
上の混合物)とからなるものであり、混合乳化物は固体
被覆の形成物質を水と熔融混合し、該形成物質の融点以
上の温度を維持してホモミキサーやホモジナイザーを使
用して乳化し、この乳化物をそのままかまたは20倍迄
の水で希釈して得られるものである。
【0006】また構築物を清浄化するには、汚染物質に
より汚染された防汚保護膜を有する構築物の表面に、温
度が50℃以上の温水を散布して、防汚保護膜である固
体被覆を汚染と共に熔融脱落させることにより行う。
【0007】ここで、防護保護膜を形成する固体被覆に
ついて詳述する。固体被覆を生成させる処理薬品は、ア
ルキル基(C8〜C18)を持つ有機物質10部〜50
部を温度をかけて熔融し、その中へ乳化剤としてアニオ
ン界面活性剤(脂肪酸石鹸等)または非イオン界面活性
剤(アルコール或いはアルキルフェノールのエチレンオ
キサイド10〜30モル付加物)の1〜20部を熔融混
合する。更に必要ならば、水溶性樹脂として合成または
天然の水溶性糊料1〜5部を添加する。ここへお湯を5
0部〜80部混合し、その固形物(アルキル基を持つ有
機物質)の融点以上の水温を維持して、ホモジナイザー
やホモミキサー等を用いる通常の乳化方法により処理し
て製造する。必要ならば乳化助剤として脂肪酸、脂肪族
アルコール等を加えても良い。また、皮膜性を高める
(皮膜強度を上げる)可能性のある物質であるマイクロ
クリスタリンワックスや低分子ポリエチレン等の少量を
添加混合するのも好ましい。
【0008】実際に本発明を構築物表面に適用するに
は、この処理薬品に必要に応じて着色や艶消しとして作
用する顔料の類を混入した上、そのままかまたは20倍
迄の水で希釈して構築物表面に塗布して乾燥し、防汚保
護膜を形成してその用に供する。なお塗布量は、50〜
200g/mが適量である。
【0009】このようにして防汚保護膜が形成された構
築物は、その使用と共にこの保護膜の上に汚染が形成さ
れてくるので、その汚染度合に応じて清浄作業が必要に
なってくる。この清浄作業は、防汚保護膜を有する構築
物表面に、温度が50℃以上(防汚保護膜を形成する固
形物の融点以上の温度)の温水を散布する。すると保護
膜上の汚染は、保護膜がそれを形成する固形物の融点以
上に加熱されて熔融除去されるので、これと共に除去さ
れて、構築物表面を清浄化することができる。
【0010】なお、この清浄作業では散布した温水中に
防汚保護膜を形成していた固形物が熔融後固化して分散
混合したものが廃液となって出現するが、この固形物は
非反応性の中性物質であるため、少量ならばそのまま土
壌中に吸収されても、環境生物に悪影響を及ぼす可能性
が殆どなく、また大量で廃液処理を必要とするような場
合であっても、固形物は通常技術で簡単に分離除去でき
るものであるから、本発明は環境にも優しい技術による
発明であるといえる。
【0011】
【発明の効果】以上述べた如く、本発明は、従来極めて
困難であった構築物の清浄作業を、構築物の表面に熔融
除去が可能な防汚保護膜を形成しておき、この構築物の
使用と共にこの保護膜の上に形成される汚染を、清浄作
業の際に保護膜と共に熔融除去して、構築物表面を清浄
化するようにしたので、作業が極めて容易になり、産業
上有用な効果を有するものである。
【0012】
【実施例1】パラフィンワックスを30部、マイクロク
リスタリンワックスを10部、ノニールフェノールのエ
チレンオキシド20モル付加物を5部、水55部を温度
をかけ、70℃でホモミキサーとホモジナイザーによる
乳化処理を施して、処理薬品を調製した。次にこれを水
で10倍に希釈し、テスト場所として選んだ工場敷地内
のコンクリート壁面にスプレー塗布した後放置乾燥し
て、テスト用の防汚保護膜を形成した。
【0013】次に、この防汚保護膜を有するコンクリー
ト壁面に、重油ボイラの排煙を浴びせるように設備して
毎日(休業日を除く)運転したところ、約1ヶ月の経過
でこの壁面上には明らかな黒ずみ汚染が発生した。そこ
でこの壁面に80℃の温水を散布したところ、黒ずみ汚
染は防汚保護膜と共に脱落し、壁面は元通りの(テスト
前の)コンクリート壁面となって清浄化された。
【0014】
【実施例2】パラフィンワックスを30部、ステアリン
酸アマイドを3部、低分子ポリエチレンを5部、マイク
ロクリスタリンワックスを10部、アラビヤガムを3
部、温水50部を混合攪拌し、乳化処理を施して処理薬
品を調製した。これを水で5倍に薄め、工場敷地内のコ
ンクリート壁面にローラー塗布した後放置乾燥して、テ
スト用の防汚保護膜とした。
【0015】次に、この防汚保護膜を有するコンクリー
ト壁面に、市販のスプレー缶入りアクリル塗料で模様を
描き落書きとした。1週間放置後この落書きのある壁面
に90℃の温水を散布したところ、落書きは防汚保護膜
と共に脱落し、壁面は元通りの(テスト前の)コンクリ
ート壁面となって清浄化された。
【0016】
【実施例3】パラフィンワックスを35部、マイクロク
リスタリンワックスを7部、ステアリン酸ソーダを3
部、水55部を温度をかけ、70℃に加熱してホモミキ
サーで攪拌した後ホモジナイザーを通して乳化処理を施
し、処理薬品を調製した。
【0017】この処理薬品に灰色顔料を加えて良く混合
し、テスト場所として選んだ高速道路のトンネル壁面
(通常の手段による清浄化処理済)の一部にスプレー塗
布して防汚保護膜を形成した。この状態で約半年間使用
したところトンネル壁面はテスト場所を含めて全体に黒
ずみ汚染が発生していた。ここで防汚保護膜を形成した
部分(テスト場所)に80℃の温水を散布したところ、
黒ずみ汚染は防汚保護膜と共に簡単に脱落し、壁面はテ
スト前の清浄な状態を回復した。これに対して防汚保護
膜を形成しなかった部分(テスト場所以外の部分)の黒
ずみ汚染は簡単に落とすことは困難で、清浄化するには
手間と費用のかかる従来からの通常手段による処理を必
要とした。
【0018】
【実施例4】実施例3で調製した処理薬品を10倍に薄
め、道路のガードレール(新設)の一部(テスト場所)
にスプレー塗布して防汚保護膜を形成した。約半年の経
過によりガードレールは全体が黒ずみ、汚染があること
は明らかとなった。ここでテスト場所とした部分に80
℃の温水を散布したところ汚染は防汚保護膜と共に脱落
し簡単に除去されガードレール表面は新設時と略同様な
清浄状態となった。これに対してテスト場所以外の部分
の清浄化は容易ではなかった。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) E21D 11/00 E21D 11/00 Z

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固体被覆の形成物質と水との混合乳化物
    を、構築物の表面に塗布して乾燥し固体被覆を形成する
    ことよりなる構築物の防汚保護膜。
  2. 【請求項2】 固体被覆の形成物質は、融点が50℃以
    上100℃以下のアルキル基(R基C8〜C18)をも
    つ有機物質の主成分と、これを乳化する乳化剤(界面活
    性剤、水性糊剤および乳化助剤のうちの1種または2種
    以上の混合物)とからなる請求項1に記載の構築物の防
    汚保護膜。
  3. 【請求項3】 混合乳化物は、固体被覆の形成物質を水
    と熔融混合し、該形成物質の融点以上の温度を維持して
    ホモミキサーおよび/またはホモジナイザーを使用して
    乳化し、この乳化物をそのままかまたは20倍迄の水で
    希釈して得られるものである請求項1に記載の構築物の
    防汚保護膜。
  4. 【請求項4】 汚染物質により汚染された防汚保護膜を
    有する構築物の表面に、温度が50℃以上の温水を散布
    して、防汚保護膜である固体被覆を汚染と共に熔融脱落
    させて構築物を清浄化することを特徴とする構築物の防
    汚方法。
  5. 【請求項5】 融点が50℃以上100℃以下のアルキ
    ル基(R基C8〜C18)をもつ有機物質の主成分と、
    これを乳化する乳化剤(界面活性剤、水性糊剤および乳
    化助剤のうちの1種または2種以上の混合物)とからな
    る固体被覆の形成物質を水と熔融混合し、該形成物質の
    融点以上の温度を維持して混合乳化物とした構築物の防
    汚保護膜形成剤。
JP11222887A 1999-06-30 1999-06-30 構築物の防汚保護膜と防汚方法およびその防汚保護膜形成剤 Pending JP2001009360A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007278036A (ja) * 2006-04-12 2007-10-25 Kajima Corp 路面上の仮設標示施工方法及び仮設標示体

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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