JP2001006614A - 高輝度放電ランプ - Google Patents

高輝度放電ランプ

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JP2001006614A
JP2001006614A JP11175470A JP17547099A JP2001006614A JP 2001006614 A JP2001006614 A JP 2001006614A JP 11175470 A JP11175470 A JP 11175470A JP 17547099 A JP17547099 A JP 17547099A JP 2001006614 A JP2001006614 A JP 2001006614A
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arc
tubes
pressure
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Hideyuki Matsumoto
英之 松本
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Osram Melco Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発光管を複数有する高輝度ランプにおいて色
温度のばらつきを低減し、さらに再始動時間の短い長寿
命ランプを得る。 【解決手段】 複数の発光管100をそれぞれ内管20
0に収納する。各発光管100の封入ガス等を変更し、
始動特性に差を持たせる。こうして同じ発光管を常に点
灯させ色温度のばらつきの発生を防止する。さらに、必
要に応じて内管200内部及び外管300内部に窒素ガ
ス等の不活性ガスを封入することで、発光管からのリー
クが生じた場合でも放電を防止し長寿命を計る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、高輝度放電ラン
プに関するものである。特に長寿命で、かつ、色温度の
ばらつきのない高輝度放電ランプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5は、従来の高輝度放電ランプの一つ
である高圧ナトリウムランプを示す図である。図5に示
す様に、外管300内に2本の発光管100を備えたも
のが、長寿命高圧ナトリウムランプとして一般的であ
る。2本の発光管は図示していない専用安定器によって
交互に点灯し、2本の発光管の点灯時間を同じように保
つことにより、2本の発光管の寿命を長期化している。
【0003】図8は、4200K(ケルビン)タイプの
メタルハライドランプの色温度変化を示す図である。色
温度は、点灯時間とともに、滑らかに減少する。図8に
示すように、4200Kタイプのメタルハライドランプ
として出荷されるランプの色温度の許容範囲は、360
0K〜4800Kの間である。従って、4200Kタイ
プのメタルハライドランプという場合においても、色温
度が最大で1200K(4800K−3600K)のば
らつきが生じることになる。
【0004】図9は、従来のツインタイプメタルハライ
ドランプの色温度変化を示す図である。図9は、100
0時間毎に、発光管の点灯を交代させた場合を示してい
る。2つの発光管の初期色温度は、4600Kと360
0Kである場合を示している。発光管の点灯が交代する
たびに、約1000Kの色温度の変化が生じてしまうこ
とになる。
【0005】さらに従来のツインタイプメタルハライド
ランプを図6に基づいて説明する。図6において1は片
側に口金2を有するなす型形状をした光透過性のガラス
で作られた外管、3はこの外管内に板バネ4、4により
保持された平行な支持線5、5を有する支持枠で、口金
2に接続され、ステム6より突出されたステムリード7
に電気的に接続されている。8は上記支持枠3の一方の
支持線5に一対の保持板9、9を介して保持された40
0Wメタルハライドの発光管である高圧放電を行う高圧
放電管で、両端部に一対の電極10、11が封着され、
一方の電極10は上記支持枠3に電気的に接続され、他
方の電極11は口金2に接続されステム6より突出され
たステムリード12に電気的に接続されている。13は
上記支持枠3の他方の支持枠5に一対の保持板14、1
4を介して保持された低圧放電を行う低圧放電管で、両
端部に一対の電極15、16を有し、内部に99%のネ
オンと1%のアルゴンの混合ガスが10〔torr〕の
圧力で封入されており、内径6〔mm〕、電極15、1
6間距離20〔mm〕のものである。また、この低圧放
電管13の一方の電極15は上記支持枠3に電極的に接
続され、他方の電極16は180〔Ω〕の抵抗であるイ
ンピーダンス素子17を介してステムリード12に電気
的に接続されているものである。つまり、低圧放電管1
3とインピーダンス素子17の直列回路は高圧放電管8
に並列に接続され、これらのものは外管1内に配設され
ているものである。ここにおいて、上記高圧放電管8の
両端部には黒色塗膜18、18が、また低圧放電管13
の両端部には白色塗膜19、19が被着せしめてある。
この様に構成された放電灯を図7に示すごとく、安定器
20を介して電源21に接続し、電源電圧を印加する
と、まず、高圧放電管8の放電が開始し、安定器18に
よって制御された電流が流れる。そして放電開始後約5
分で高圧放電管8は安定点灯状態になる。なお、高圧放
電管8の放電が開始する際に、低圧放電管13の放電も
一瞬同時に行われることもあるが、低圧放電管13には
直列に180Ωの比較的高いインピーダンス素子17
(この場合抵抗)が接続されているので、低圧放電管1
3を流れる電流が1Aに制御されており、始動時、高圧
放電管8に5〜6〔A〕のアーク放電電流が流れ始める
と、高圧放電管8の電極10、11間の電圧が20〜3
0〔V〕に低下し、低圧放電管13の電極15、16間
の電圧も低くなるため、低圧放電管13の放電は停止し
て高圧放電管8のみの放電が継続されるものである。そ
して、高圧放電管8の安定灯状態においては、口金2−
ステムリード12−電極11−電極10−支持枠3−ス
テムリード7−口金2から安定器に至る回路を3〜4
〔A〕の電流が流れ、低圧放電管13とインピーダンス
素子17の回路には電流が流れず、高圧放電管8は安定
点灯を持続し、低圧放電管13は点灯しない状態が保た
れるものである。この様にして高圧放電管8が安定点灯
状態にあって、例えば電源電圧の一時的な効果などによ
り、この高圧放電管8が一旦消灯してしまうと、電源電
圧が正常に復帰しても、高圧放電管8の内部に電力は数
気圧にも達しているために、直ちにこの高圧放電8は放
電を開始することはできないものである。しかし、高圧
放電管8が点灯不可能の状態で、電源電圧が印加されて
いると、今度は低圧放電管13が始動可能となるため、
低圧放電管13が高圧放電管8が消灯すると始動し、こ
の低圧放電管13が光の放射を行うために、放電灯とし
ては完全に消えたままの状態にはならず低圧放電管13
の発光特性に応じた光を放射し続けるものである。この
時、口金2−ステムリード12−インピーダンス素子1
7−電極16−電極15−支持枠3−ステムリード7−
口金2から安定器18に至る回路に、インピーダンス素
子17によって制御された1Aの電流が流れ、高圧放電
管8には電流が流れないものである。そして、低圧放電
管13が点灯している状態で時間が経過し、高圧放電管
8の温度が低下して管内部の封入物、特に水銀の蒸気圧
が下がり、放電開始が可能な状態になると、高圧放電管
8の放電が再び開始され、約5分後に安定点灯状態とな
って所望の電気的、光学的特性を持って点灯は保持され
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】複数の発光管が収納さ
れている不飽和蒸気圧型高圧ナトリウムランプにおい
て、一本の発光管が故障し、発光管内部の希ガス等が外
管内部にリークしてしまうと、他の発光管が正常に点灯
する場合でも、ランプとしては不良となってしまう。
【0007】また、従来のツインタイプメタルハライド
ランプは、再始動時間をカバーする目的で2本の発光管
を外管内に設けている。この場合にも、発光管内部の希
ガス等が外管内部にリークしてしまうとランプは不良と
なってしまう。
【0008】従来の複数の発光管を有する高輝度放電ラ
ンプにおいては、ランプの寿命を長期化させることがで
きなかった。
【0009】また、複数の発光管を有しているため、一
方の発光管と他方の発光管による発光時の色温度にばら
つきが生じてしまうという課題があった。
【0010】この発明は、以上のような課題を解決する
ためになされたものである。複数の発光管を有する高輝
度放電ランプにおいて、色温度のばらつきを低減し、さ
らに再始動時間の短い長寿命の高輝度放電ランプを提供
することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明は、外管内に複
数の発光管を収納した高輝度放電ランプにおいて、上記
外管内に上記複数の発光管をそれぞれ一つずつ個別に収
納する内管を備えるとともに、上記複数の発光管は始動
特性が異なりある発光管が他の発光管より優先して点灯
することを特徴とする。
【0012】上記外管又は内管は、不活性ガスを封入し
ていること、もしくは真空であることを特徴とする。
【0013】上記発光管は、発光管の安定点灯状態時に
水銀の状態を不飽和状態としたことを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1は、この発明
の高輝度放電ランプの1実施の形態である高圧ナトリウ
ムランプを示す図である。従来と異なる点は、内管20
0を備えている点である。内管は発光管100を収納し
ている真空容器である。図2は図1に示した発光管と内
管の断面斜視図である。2本の発光管は内管に収納され
ている。内管は真空密閉された容器である。発光管の両
端の電極は、内管の両端から取り出され、ランプの点灯
回路に接続されている。このように、内管の内部に発光
管を収納することで一本の発光管にリークが発生して
も、リークしたガスは内管内部にとどまることになり、
外管300は真空が保たれたままになる。従って、他の
正常な発光管は故障した発光管の影響を何ら受けること
なく生き残るため、ランプの長寿命化を図ることができ
る。
【0015】さらに従来と異なる点は、必要に応じて内
管200の内部に窒素ガス等の不活性ガスを封入する点
である。例えば、窒素ガスの封入圧力を10torr以
上とすることにより、内管内部に発光管からのガスがリ
ークした場合でも放電を抑えることができる。さらに、
内管200に不活性ガス(窒素ガス)を封入している場
合、外管300の内部にも窒素ガス等の不活性ガスを封
入することにより、外管300内部での放電を防止する
ことができる。以上のように、不活性ガスを外管300
又は、内管200の内部に封入することによりさらに、
ランプの長寿命化を計ることができる。なお、不活性ガ
スの種類として、窒素ガスに制約されるものではなく、
アルゴン、キセノン、クリプトン、ネオン等の不活性ガ
スであっても構わない。また、内管200は、真空にし
てもよい。また、外管300は、真空にしてもよい。
【0016】さらにこの実施の形態の特徴は、各発光管
100の封入ガスの仕様を変更し始動特性に差を持たせ
ている点である。始動特性とは、例えば放電を開始する
ための電圧、或いは放電を開始するまでの時間である。
このように、始動特性を変えることにより複数ある発光
管100の内ある所定の発光管だけを常に点灯させるこ
とができる。
【0017】図10は、低色温度変化型高圧放電灯の色
温度変化を示す図である。図10の実線は、2つの発光
管の初期色温度が4200Kの場合を示している。ま
た、図10の破線は、第1の発光管の初期色温度が46
00Kであり、第2の発光管の初期色温度が3600K
の場合を示している。このように、所定の発光管を常に
点灯させ他の発光管は点灯させないようにすることによ
り、このランプから発生する色温度はその所定の発光管
による発光が続く限り滑らかな変化となる。即ち、発光
管を切り替えるとき(図3においては、9000時間
目)を除き、ランプの色温度のばらつきが発生しない。
そして、その所定の発光管に故障が生じた場合には、他
の発光管を点灯させるようにする。この際の発光管の切
り替えにより、色温度が変更されてしまうが、他の発光
管に切り替わった後の色温度は他の発光管の発光による
色温度となり変化することはない。即ち、複数の発光管
を交代させて使うよりも、一方の発光管が故障するまで
使い続け故障した後、他の発光管に切り替えて他の発光
管が故障するまで使い続けることにより短時間の間に生
ずる色温度のばらつきをなくすことができる。
【0018】複数の発光管を用いる場合には、図6に示
したような再始動時間をカバーする目的で2つの発光管
を用いるようにしても構わない。即ち、図1において一
方の発光管と他方の発光管との始動特性に差を持たせる
ことにより、図6と同様な動作を行わせることが可能で
ある。
【0019】実施の形態2.図3は、外管の内部に始動
器内蔵型高輝度放電灯用始動器(以下、始動器)201
を設け、図示していない水銀ランプ用安定器により点灯
される高圧ナトリウムランプを示している。発光管は始
動器により点灯されるものである。すなわち、水銀灯用
安定器を用いている場合でも、発光管を内管に収納する
ことにより前述した実施の形態と同様の効果を奏するこ
とができる。
【0020】図11は、この発明の高圧ナトリウムラン
プの発光管を示す図である。発光管100は、多結晶ア
ルミナ管101の両側に電極102と電極103を有し
ている。多結晶アルミナ管101の中には、放電空間1
04が形成されている。電極102及び電極103の
内、少なくとも1個の電極には、エミッタ材料105が
含まれている。また、放電空間104には、Na−Hg
アマルガム106が封入されている。Na−Hgアマル
ガム106は、ナトリウムと水銀が含有されている合金
である。更に、放電空間104には、キセノンガス等の
希ガスが含まれている。多結晶アルミナ管101は、高
透光性アルミナセラミックを材料としている。また、図
11において、Wは、発光管100の中央部であり、点
灯時に最も高温度になる点を示している。また、Eは、
発光管100の点灯時に最も温度が低くなる最冷点を示
している。この実施の形態の大きな特徴は、Na−Hg
アマルガム106の量を少なくして点灯時の水銀を不飽
和状態にすることである。例えば、この実施の形態で
は、360ワットの高圧ナトリウムランプに用いる3.
26cm3 の放電空間を有する発光管において、4mg
のNa−Hgアマルガム106を発光管100の内部に
封入している。
【0021】従来の高圧ナトリウムランプにおいて、寿
命働程中にランプ電圧が上昇する主な原因は、水銀蒸気
圧の増加である。図12は、Na−Hgアマルガム10
6の封入量とランプ電圧との関係を示す図である。横軸
は、Na−Hgアマルガム106の封入量を示してい
る。縦軸は、ランプを12000時間点灯した後に、立
消えが発生する電源電圧の平均値を示している。また、
ランプに封入するキセノンガスの圧力が100,20
0,300Torrの3種類の場合を示している。いず
れの場合も、Na−Hgアマルガム106の封入量を小
さくすればするほど、立消えが発生する電源電圧が小さ
くなることを示している。即ち、Na−Hgアマルガム
106の封入量が少ないほど、立消えが発生しにくいこ
とを示している。Na−Hgアマルガム106の封入量
を小さくすることにより立消えが発生しなくなる原因
は、水銀の蒸気圧が上昇しないことによるものである。
従来の技術で説明したように、ナトリウムが消失するこ
とにより、ナトリウムと水銀との比が変化し、水銀の蒸
気圧が上昇することによりランプ電圧が上昇してしま
い、立消えの原因となる。
【0022】発光管100に封入された水銀が不飽和の
状態で点灯されることにより、ランプ電圧が上昇せず、
立消えの発生を防止することができ、発光管が不飽和状
態であるということを発明者らは実験により確認した。
【0023】実験においては、ナトリウムが3%、か
つ、水銀が97%含まれるNa−Hgアマルガム106
を用いた。図12に示すように、180Vの電圧を正常
の範囲と考えると、キセノンの圧力が200Torrの
場合、Na−Hgアマルガム106の封入量が4mg以
下であれば正常であることが分かった。発光管100内
部の放電空間104の体積を3.26cm3 とすると、
1cm3 当たりの水銀とナトリウムの封入量は、以下の
計算式で求めることができる。 水銀の最大封入量=(4.00mg×97%)/3.26cm3 =3.88mg/3.26cm3 ≒1.19mg/cm3 ナトリウムの最大封入量=(4.00mg×3%)/3.26cm3 =0.12mg/3.26cm3 ≒0.037mg/cm3
【0024】また、Na−Hgアマルガム106の封入
量を更に減少させていくと、水銀蒸気圧及びナトリウム
蒸気圧が低下してしまい、発光管としての問題が生じて
しまう。その限界は、Na−Hgアマルガム106の封
入量が1mgの場合であることが分かった。従って、N
a−Hgアマルガム106の封入量が1mgの場合の単
位体積当たりの封入量を、以下のように計算できる。 水銀の最小封入量=(1.00mg×97%)/3.26cm3 =0.97mg/3.26cm3 ≒0.3mg/cm3 ナトリウムの最小封入量=(1.00mg×3%)/3.26cm3 =0.03mg/3.26cm3 ≒0.009mg/cm3
【0025】前述した水銀及びナトリウムの最大及び最
小封入量は、キセノンの圧力が200Torrの場合で
あるが、キセノンの圧力が300Torrの場合でも、
前述した封入量の範囲であれば正常な範囲である。キセ
ノンの圧力が300Torrの場合には、Na−Hgア
マルガム106の封入量を4mgよりも多くしても構わ
ない。即ち、Na−Hgアマルガム106の封入量を9
mgまでとしてもよい。その場合には、前述した水銀及
びナトリウムの最大封入量の値は増加する。
【0026】次に、ナトリウムの消失を最小限にするた
めに、下記のようなランプ設計を行った。ナトリウムが
消失する大きな原因は、多結晶アルミナ管101の材料
となっているアルミナとナトリウムとの反応による消失
である。この多結晶アルミナ管101との反応によるナ
トリウム消失を減少させるためには、以下の2つの温度
条件でランプを点灯することが望ましいことが分かっ
た。図13は、発光管100の中央部Wの最高温度TW
とナトリウムとアルミナの反応量の関係を示す図であ
る。また、中央部Wの最高温度TW と発光効率の関係を
示す図である。最高温度TW が1200℃以下の場合、
ナトリウムとアルミナの反応量は比較的少ない。しか
し、1200℃を超えるとナトリウムとアルミナの反応
量は飛躍的に増大する。従って、最高温度TW を120
0℃以下に押さえることにより、ナトリウムとアルミナ
の反応量を少なくすることができる。また、発光効率
は、1000℃〜1200℃の間にピークを有している
ことが分かった。以上のことから発光効率を落とさず
に、ナトリウムとアルミナの反応量を少なくするには、
中央部Wの最高温度TW を1000℃〜1200℃の間
に設定しておくのが望ましいと分かった。
【0027】図14は、最冷点Eの最冷点温度TE とナ
トリウムとアルミナの反応量の関係を示す図である。最
冷点温度TE が677℃〜777℃までの間の場合は、
ナトリウムとアルミナの反応量が少ないことが分かっ
た。従って、最冷点温度TE が677℃〜777℃の間
で発光管が点灯されるように設定しておくことが望まし
い。
【0028】また、ナトリウムの消失の原因として、電
極に含まれているエミッタ材料とナトリウムの反応が挙
げられる。電極との反応のためのナトリウム消失を減少
させるために、イットリウムを含むエミッタ材料を用い
ることが効果的であることが分かった。従来タイプに使
われているバリウム、カルシウム、タングステンよりも
イットリウムを含んだ方がナトリウムの消失に対して効
果的であり、それにより光束維持率の改良をも実現でき
ることが分かった。
【0029】図15は、前述したように、Na−Hgア
マルガム106の封入量を減少させ、かつ、最高温度T
W と最冷点温度TE に対して温度条件を設定し、かつ、
イットリウムを含むエミッタ材料を用い、かつ、キセノ
ンガスの圧力を200〜300Torrにした高圧ナト
リウムランプについて12000時間にわたって点灯を
行った場合のランプ電圧の変化を示す図である。ランプ
電圧は、12000時間の点灯をした場合でも全く上昇
せず、かえって約1000時間までの初期の頃、減少
し、約1000時間以後は、ほぼ一定値となるという結
果が得られた。このように、ランプ電圧が全く上昇しな
いことにより、ランプを長時間点灯した場合でも、ラン
プ電圧上昇による立消えが全く生じないことが分かる。
【0030】上記実施の形態においては、高圧ナトリウ
ムランプの場合を示したが、高輝度ランプであっても構
わない。また、上記実施の形態においては、Na−Hg
アマルガム106の封入量を減少させることと、キセノ
ンガスの圧力を上げることと、温度条件を設定すること
と、ナトリウムを含むエミッタ材料を用いることを説明
したが、これらの全ての改良が適用されれば、ランプ電
圧の上昇による立消えという不具合を防止する効果があ
る。また、これらの改良はそれぞれ独自に適用しても構
わず、少なくとも1つの改良点が適用される場合でもよ
い。
【0031】図16は、高圧ナトリウムランプ点灯装置
900の点灯回路図である。図16において、高圧ナト
リウムランプ600は、水銀灯用安定器800を介して
電源700と接続されている。水銀灯用安定器800
は、単一チョークコイル式のものを用いるのが望まし
い。水銀灯用安定器800とは、例えば、日本工業規格
(JIS)のC8110−1987に定められた「高圧
水銀灯用安定器」のことである。
【0032】発光管100は、前述した実施の形態の発
光管を用いる。図17は、実施の形態の発光管100を
用いたランプを長時間点灯した場合のランプ電流の変化
を示す図である。約1000時間までの初期の頃、ラン
プ電流はわずかに上昇するが、約1000時間後は、ほ
ぼ一定値となる。従来の不飽和蒸気圧型の発光管を用い
たランプを水銀灯用安定器を用いて点灯した場合、長時
間の点灯によりランプの電圧の低下を招く。それによ
り、電流が上昇し、安定器焼損という問題が発生してい
た。これらの対応策として、専用安定器を用いて点灯し
ているのが現状である。しかし、図15のランプ電圧の
変化及び図17のランプ電流の変化により解るように、
実施の形態の発光管を用いれば、始動器201及び水銀
灯用安定器800を用いてランプを点灯することが可能
になる。始動器と水銀灯用安定器を用いて飽和蒸気圧型
高圧ナトリウムランプを点灯することは従来から知られ
ていることである。しかし、始動器と水銀灯用安定器を
用いて不飽和蒸気圧型高圧ナトリウムランプを点灯させ
る例は、存在しない。不飽和蒸気圧型高圧ナトリウムラ
ンプが始動器と水銀灯用安定器を用いて点灯できるよう
になるのは、前述した発光管を用いるからである。この
理由として、次のようなことが考えられる。電極に備え
られたエミッタ材料が発光管の最冷部に余剰の封入金属
をトラップするための膜を形成する。寿命働程中に発生
する発光管内部の反応により封入金属量が減少し、ラン
プ電圧の低下を招く従来の不飽和蒸気圧型高圧ナトリウ
ムランプに対して、この実施の形態の不飽和蒸気圧型高
圧ナトリウムランプは、発光管内部の反応により減少し
た封入金属を補うために、不足分の封入金属がエミッタ
材料によってトラップされている所より供給される。そ
のために、ランプ電圧の低下を防止できる。このような
発光管が存在しない従来の不飽和蒸気圧型高圧ナトリウ
ムランプにおいては、専用安定器でしか点灯することが
できない。
【0033】実施の形態3.図4は、本発明を適用した
メタルハライドランプを示す図である。また、図示して
いないが、本発明は高圧水銀灯においても実施可能であ
る。即ち本発明は高輝度ランプにおいて用いることが可
能である。
【0034】実施の形態4.上記実施の形態において
は、発光管が2つある場合を示したが発光管が3つ以上
ある場合であっても構わない。
【0035】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、発光
管が複数あるランプにおいても色温度のばらつきを低減
することができる。
【0036】また、この発明によれば、再始動時間を短
くしたランプを提供することができる。
【0037】また、この発明によれば、発光管を内管に
封入したので、長寿命のランプを提供することができ
る。
【0038】また、この発明によれば、必要に応じて外
管内部又は内管内部に不活性ガスを封入するので、放電
を防止でき、さらに長寿命のランプを提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明のナトリウムランプを示す図であ
る。
【図2】 この発明の発光管と内管の断面斜視図であ
る。
【図3】 この発明のナトリウムランプを示す図であ
る。
【図4】 この発明のメタルハライドランプを示す図で
ある。
【図5】 従来のナトリウムランプを示す図である。
【図6】 従来のツインタイプメタルハライドランプを
示す図である。
【図7】 従来のツインタイプメタルハライドランプの
動作回路を示す図である。
【図8】 4200K(ケルビン)タイプのメタルハラ
イドランプの色温度変化を示す図である。
【図9】 従来のツインタイプメタルハライドランプの
色温度変化を示す図である。
【図10】 低色温度変化型高圧放電灯の色温度変化を
示す図である。
【図11】 この発明の発光管100を示す図である。
【図12】 この発明のNa−Hgアマルガム106の
封入量と立消えが発生する電源電圧の関係を示す図であ
る。
【図13】 この発明の発光管100の中央部Wの最高
温度TW の設定範囲を示す図である。
【図14】 この発明の発光管100の最冷点Eの最冷
点温度TE の設定範囲を示す図である。
【図15】 この発明の高圧ナトリウムランプのランプ
電圧の変化を示す図である。
【図16】 この発明の高圧ナトリウムランプ点灯装置
900の回路図である。
【図17】 この発明の高圧ナトリウムランプのランプ
電流の変化を示す図である。
【符号の説明】
100 発光管、200 内管、201 始動器、30
0 外管。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外管内に複数の発光管を収納した高輝度
    放電ランプにおいて、上記外管内に、上記複数の発光管
    をそれぞれ一つずつ個別に収納する内管を備えるととも
    に、上記複数の発光管は始動特性が異なり、ある発光管
    が他の発光管より優先して点灯することを特徴とする高
    輝度放電ランプ。
  2. 【請求項2】 上記外管又は内管は、不活性ガスを封入
    していること、もしくは真空であることを特徴とする請
    求項1記載の高輝度放電ランプ。
  3. 【請求項3】 上記発光管は、発光管の安定点灯状態時
    に水銀の状態を不飽和状態としたことを特徴とする請求
    項1又は2記載の高輝度放電ランプ。
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