JP2001003072A - 二酸化炭素冷媒用冷凍機油組成物 - Google Patents

二酸化炭素冷媒用冷凍機油組成物

Info

Publication number
JP2001003072A
JP2001003072A JP11174629A JP17462999A JP2001003072A JP 2001003072 A JP2001003072 A JP 2001003072A JP 11174629 A JP11174629 A JP 11174629A JP 17462999 A JP17462999 A JP 17462999A JP 2001003072 A JP2001003072 A JP 2001003072A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
carbon atoms
group
oil composition
carbon dioxide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11174629A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4184544B2 (ja
Inventor
Toshinori Tazaki
稔典 田崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Idemitsu Kosan Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Kosan Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Idemitsu Kosan Co Ltd filed Critical Idemitsu Kosan Co Ltd
Priority to JP17462999A priority Critical patent/JP4184544B2/ja
Priority to TW088118984A priority patent/TW552302B/zh
Priority to TW92118391A priority patent/TW574368B/zh
Priority to US09/432,217 priority patent/US6306803B1/en
Priority to EP20040016688 priority patent/EP1491616A1/en
Priority to EP99123107.7A priority patent/EP1063279B1/en
Priority to KR1019990054379A priority patent/KR100622196B1/ko
Publication of JP2001003072A publication Critical patent/JP2001003072A/ja
Priority to KR1020040021179A priority patent/KR100563189B1/ko
Application granted granted Critical
Publication of JP4184544B2 publication Critical patent/JP4184544B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 超臨界状態にある高温、高圧の二酸化炭素
(CO2 )を主成分とする冷媒を用いた冷凍サイクルに
おいて、潤滑性能が優れ長期の安定使用が可能な冷凍機
油組成物を提供する。 【解決手段】(A)含酸素有機化合物を主成分とし、1
00℃における動粘度が5〜50cSt、粘度指数が6
0以上のである基油に、(B)カルボン酸の金属塩を配
合した二酸化炭素冷媒用冷凍機油組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、二酸化炭素(CO
2 )冷媒を使用する冷凍機油組成物に関する。この冷凍
機油組成物は、二酸化炭素冷媒を使用する圧縮式冷凍
機、具体的にはカ−エアコン、冷蔵庫、冷凍庫、空調
器、ヒ−トポンプ等の冷凍、冷暖房設備に使用すること
ができる。
【0002】
【従来の技術】一般に、冷凍機、例えば圧縮機,凝縮
器,膨張弁,蒸発器からなる圧縮型冷凍機の圧縮式冷凍
サイクルは、冷媒と潤滑油との混合液体がこの密閉され
た系内を循環する構造となっている。このような圧縮型
冷凍機には、冷媒として、従来ジクロロジフルオロメタ
ン(R−12)やクロロジフルオロメタン(R−22)
等のクロロフルオロカーボンが用いられており、また、
それと併用する多数の潤滑油が製造され使用されてき
た。しかるに、従来冷媒として使用されてきたこれらの
フロン化合物は、大気中に放出されたときに、成層圏に
存在するオゾン層を破壊するなどの環境汚染をもたらす
おそれがあることから、最近、世界的にその使用に対す
る規制が厳しくなりつつある。そのため、新しい冷媒と
して1,1,1,2−テトラフルオロエタン(R−13
4a)で代表されるハイドロフルオロカーボンやフルオ
ロカーボンなどが注目されるようになってきた。このハ
イドロフルオロカーボン等は、オゾン層を破壊するおそ
れがないが、大気中での寿命が長いため地球温暖化への
影響が懸念され、近年このような問題のない自然系冷媒
の使用が考えられてきた。
【0003】一方で、二酸化炭素は環境に対して無害で
あり、人に対する安全性という観点では優れたものであ
り、更に、いたる場所で簡単に入手可能、回収不要で非
常に安価であるなどの利点を有しており、従来から冷凍
機などの冷媒として通常使用されてきたものである。し
かしながら、このような二酸化炭素を冷媒として使用す
ると、R−134aなどを用いた系に比べ吐出圧が高
く、かつ高温になり、冷凍機油が超臨界状態の二酸化炭
素に晒される。そのため、従来一般的に使用されている
潤滑油で潤滑すると耐摩耗性が不充分になる等潤滑性が
劣ってきたり、また安定性が悪くなり長期の安定使用が
できなくなる等予想外の問題が生じていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記観点か
らなされたもので、超臨界状態にある高温、高圧の二酸
化炭素を主成分とする冷媒を用いた冷凍サイクルにおい
て、潤滑性能が優れ長期の安定使用が可能な冷凍機油組
成物を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、鋭意研究を
重ねた結果、特定の基油と添加剤からなる冷凍機油組成
物を使用することにより、上記本発明の目的を効果的に
達成しうることを見出し本発明を完成したものである。
すなわち、本発明の要旨は以下の通りである。 〔1〕 (A)含酸素有機化合物を主成分とし、100
℃における動粘度が5〜50cSt、粘度指数が60以
上である基油に、(B)カルボン酸の金属塩を配合した
ことを特徴とする二酸化炭素冷媒用冷凍機油組成物。
【0006】〔2〕 カルボン酸の金属塩が炭素数3〜
60のカルボン酸のアルカリ金属塩である上記〔1〕に
記載の二酸化炭素冷媒用冷凍機油組成物。 〔3〕 酸素含有化合物がポリオキシアルキレングリコ
−ル、ポリビニルエ−テル、ポリエステル、炭酸エステ
ルから選ばれた1種又は2種以上の化合物である上記
〔1〕又は〔2〕に記載の二酸化炭素冷媒用冷凍機油組
成物。
【0007】〔4〕 含酸素有機化合物が一般式(I)
又は一般式(V)で表される化合物である上記〔1〕又
は〔2〕に記載の二酸化炭素冷媒用冷凍機油組成物。 R1 −〔(OR2 m −OR3 n ・・・(I) (式中、R1 は水素原子,炭素数1〜10のアルキル
基,炭素数2〜10のアシル基又は結合部2〜6個を有
する炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基、R2 は炭素数
2〜4のアルキレン基、R3 は水素原子,炭素数1〜1
0のアルキル基又は炭素数2〜10のアシル基、nは1
〜6の整数、mはm×nの平均値が6〜80となる数を
示す。)
【0008】
【化2】
【0009】(式中、R16,R17及びR18はそれぞれ水
素原子又は炭素数1〜8の炭化水素基を示し、それらは
たがいに同一でも異なっていてもよく、R19は炭素数1
〜10の二価の炭化水素基、R20は炭素数1〜20の炭
化水素基、kはその平均値が0〜10の数を示し、R16
〜R20は構成単位毎に同一であってもそれぞれ異なって
いてもよく、またR19Oが複数ある場合には、複数のR
19Oは同一でも異なっていてもよい。) 〔5〕 含酸素有機化合物が、多価アルコ−ルエステ
ル又は多価カルボン酸エステルである上記〔1〕又は
〔2〕に記載の二酸化炭素冷媒用冷凍機油組成物。
【0010】〔6〕 リン系極圧剤を含有する上記
〔1〕〜〔5〕のいずれかにに記載の二酸化炭素冷媒用
冷凍機油組成物。 〔7〕 酸捕捉剤を含有する上記〔1〕〜〔6〕のいず
れかに記載の二酸化炭素冷媒用冷凍機油組成物。 〔8〕 フェノ−ル系酸化防止剤を含有する上記〔1〕
〜〔7〕のいずれかに記載の二酸化炭素冷媒用冷凍機油
組成物。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の(A)成分に用いる基油
は、含酸素有機化合物であって、100℃における動粘
度が5〜50cSt、好ましくは、7〜30cSt、粘
度指数が60以上,好ましくは、80以上の化合物であ
る。動粘度が5cSt未満の基油は高温、高圧の二酸化
炭素条件下では潤滑性を満たさず、一方、50cStを
超えると動力損失が大きくて適当でない。また、粘度指
数が60未満の基油では、高温で実質的に動粘度が低下
して、潤滑性が低下するとともに耐シ−ル性が不充分と
なるため好ましくない。
【0012】本発明に用いる含酸素有機化合物は、好ま
しくは分子中に酸素原子を2個以上有する化合物であ
り、具体的にはポリオキシアルキレングリコ−ル、ポリ
ビニルエ−テル、ポリエステル、炭酸エステル及びこれ
らの2種以上の混合物が挙げられる。これらは、二酸化
炭素冷媒と適度に溶解し良好な潤滑状態を保つ性質を有
する。以下これらを順次説明する。
【0013】(A−1)ポリオキシアルキレングリコ−
ル ポリオキシアルキレングリコールとしては、例えば一般
式(I) R1 −〔(OR2 m −OR3 n ・・・(I) (式中、R1 は水素原子,炭素数1〜10のアルキル
基,炭素数2〜10のアシル基又は結合部2〜6個を有
する炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基、R2 は炭素数
2〜4のアルキレン基、R3 は水素原子,炭素数1〜1
0のアルキル基又は炭素数2〜10のアシル基、nは1
〜6の整数、mはm×nの平均値が6〜80となる数を
示す。)で表される化合物が挙げられる。
【0014】上記一般式(I)において、R1 ,R3
おけるアルキル基は直鎖状,分岐鎖状,環状のいずれで
あってもよい。該アルキル基の具体例としては、メチル
基,エチル基,n−プロピル基,イソプロピル基,各種
ブチル基,各種ペンチル基,各種ヘキシル基,各種ヘプ
チル基,各種オクチル基,各種ノニル基,各種デシル
基,シクロペンチル基,シクロヘキシル基などを挙げる
ことができる。このアルキル基の炭素数が10を超える
と冷媒との相溶性が低下し、相分離を生じる場合があ
る。好ましいアルキル基の炭素数は1〜6である。
【0015】また、R1 ,R3 における該アシル基のア
ルキル基部分は直鎖状,分岐鎖状,環状のいずれであっ
てもよい。該アシル基のアルキル基部分の具体例として
は、上記アルキル基の具体例として挙げた炭素数1〜9
の種々の基を同様に挙げることができる。該アシル基の
炭素数が10を超えると冷媒との相溶性が低下し、相分
離を生じる場合がある。好ましいアシル基の炭素数は2
〜6である。
【0016】R1 及びR3 が、いずれもアルキル基又は
アシル基である場合には、R1 とR 3 は同一であっても
よいし、たがいに異なっていてもよい。さらにnが2以
上の場合は、1分子中の複数のR3 は同一であってもよ
いし、異なっていてもよい。
【0017】R1 が結合部位2〜6個を有する炭素数1
〜10の脂肪族炭化水素基である場合、この脂肪族炭化
水素基は鎖状のものであってもよいし、環状のものであ
ってもよい。結合部位2個を有する脂肪族炭化水素基と
しては、例えばエチレン基,プロピレン基,ブチレン
基,ペンチレン基,ヘキシレン基,ヘプチレン基,オク
チレン基,ノニレン基,デシレン基,シクロペンチレン
基,シクロヘキシレン基などが挙げられる。また、結合
部位3〜6個を有する脂肪族炭化水素基としては、例え
ばトリメチロールプロパン,グリセリン,ペンタエリス
リトール,ソルビトール;1,2,3−トリヒドロキシ
シクロヘキサン;1,3,5−トリヒドロキシシクロヘ
キサンなどの多価アルコールから水酸基を除いた残基を
挙げることができる。
【0018】この脂肪族炭化水素基の炭素数が10を超
えると冷媒との相溶性が低下し、相分離が生じる場合が
ある。好ましい炭素数は2〜6である。本発明において
は、上記R1 及びR3 は少なくとも一つがアルキル基、
特に炭素数1〜3のアルキル基であることが好ましく、
とりわけメチル基であることが粘度特性の点から好まし
い。更には、上記と同様の理由からR1 及びR3 の両方
がアルキル基、特にメチル基であることが好ましい。
【0019】前記一般式(I)中のR2 は炭素数2〜4
のアルキレン基であり、繰り返し単位のオキシアルキレ
ン基としては、オキシエチレン基,オキシプロピレン
基,オキシブチレン基が挙げられる。1分子中のオキシ
アルキレン基は同一であってもよいし、2種以上のオキ
シアルキレン基が含まれていてもよい。とりわけ、オキ
シエチレン基(EO)とオキシプロピレン基(PO)を
含む共重合体が好ましく、このような場合、焼付荷重,
粘度特性の点からEO/(PO+EO)の値が0.1〜0.
8の範囲にあることが好ましく、また、吸湿性の点から
はEO/(PO+EO)の値が0.3〜0.6の範囲にある
ことが好ましい。
【0020】前記一般式(I)中のnは1〜6の整数
で、R1 の結合部位の数に応じて定められる。例えばR
1 がアルキル基やアシル基の場合、nは1であり、R1
が結合部位2,3,4,5及び6個を有する脂肪族炭化
水素基である場合、nはそれぞれ2,3,4,5及び6
となる。また、mはm×nの平均値が6〜80となる数
であり、m×nの平均値が前記範囲を逸脱すると本発明
の目的は十分に達せられない。
【0021】前記一般式(I)で表されるポリアルキレ
ングリコールは、末端に水酸基を有するポリアルキレン
グリコールを包含するものであり、該水酸基の含有量が
全末端基に対して、50モル%以下になるような割合で
あれば、含有していても好適に使用することができる。
この水酸基の含有量が50モル%を超えると吸湿性が増
大し、粘度指数が低下するので好ましくない。
【0022】このようなポリアルキレングリコールとし
ては、一般式
【0023】
【化3】
【0024】(式中、xは6〜80の数を示す。)で表
されるポリオキシプロピレングリコールジメチルエーテ
ル、一般式
【0025】
【化4】
【0026】(式中、a及びbは、それぞれ1以上で、
かつそれらの合計が6〜80となる数を示す。)で表さ
れるポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコー
ルジメチルエーテルが経済性及び効果の点で好適であ
り、また一般式
【0027】
【化5】
【0028】(式中、xは6〜80の数を示す。)で表
されるポリオキシプロピレングリコールモノブチルエー
テル、さらにはポリオキシプロピレングリコールジアセ
テートなどが、経済性等の点で好適である。なお、上記
一般式(I)で表されるポリアルキレングリコールにつ
いては、特開平2−305893号公報に詳細に記載さ
れたものをいずれも使用することができる。
【0029】本発明においては、上記ポリオキシアルキ
レングリコールとして、一般式(II)
【0030】
【化6】
【0031】〔R4 〜R7 はそれぞれ水素,炭素数1〜
10の一価の炭化水素基または一般式(III)
【0032】
【化7】
【0033】(R8 及びR9 はそれぞれ水素,炭素数1
〜10の一価炭化水素基又は炭素数2〜20のアルコキ
シアルキル基を示し、R10は炭素数2〜5のアルキレン
基,アルキル基を置換基として有する総炭素数2〜5の
置換アルキレン基又はアルコキシアルキル基を置換基と
して有する総炭素数4〜10の置換アルキレン基を示
し、nは0〜20の整数、R11は炭素数1〜10の一価
炭化水素を示す。)で表される基であり、R4 〜R7
少なくとも1つが一般式(III)で表される基であ
る〕で表される構成単位を少なくとも1個有するポリオ
キシアルキレングリコール誘導体を使用することができ
る。ここで、式中R4 〜R7 はそれぞれ水素,炭素数1
〜10の一価の炭化水素基または上記一般式(III)
で表わされるものであるが、炭素数1〜10の一価炭化
水素基としては、炭素数6以下の一価の炭化水素基を好
ましく使用でき、特に炭素数3以下のアルキル基が最適
である。
【0034】また一般式(III)において、R8 およ
びR9 はそれぞれ水素,炭素数1〜10の一価の炭化水
素基または炭素数2〜20のアルコキシアルキル基を示
すが、これらの中で炭素数3以下のアルキル基または炭
素数6以下のアルコキシアルキル基が好ましい。R10
炭素数2〜5のアルキレン基,アルキル基を置換基とし
て有する総炭素数2〜5の置換アルキレン基又はアルコ
キシアルキル基を置換基として有する総炭素数4〜10
の置換アルキレン基を示すが、好ましくは炭素数6以下
のエチレン基及び置換エチレン基である。
【0035】R11は炭素数1〜10の一価炭化水素基を
示すが、これらの中で炭素数6以下の炭化水素基が好ま
しく、炭素数3以下の炭化水素基が特に好ましい。な
お、前述の一般式(II)におけるR4 〜R7 のうち少
なくとも1つは、一般式(III)で表される基であ
る。特に、R4 ,R6 のいずれか一つが一般式(II
I)の基であって、R4 ,R6 の残りの一つ及びR5,R
7 がそれぞれ水素または炭素1〜10の一価炭化水素基
であるのが好ましい。
【0036】上記ポリオキシアルキレングリコール誘導
体は、前記一般式(II)で表される構成単位を少なく
とも1つ含有するものであるが、より詳しくはこの一般
式(II)の構成単位からなる単独重合体,一般式(I
I)に含まれる2つ以上の異なる構成単位からなる共重
合体,及び一般式(II)の構成単位と他の構成単位、
例えば一般式(IV)
【0037】
【化8】
【0038】〔R12〜R15はそれぞれ水素又は炭素数1
〜3のアルキル基を示す。〕で表される構成単位からな
る共重合体の三種類に大別することができる。上記単独
重合体の好適例は、一般式(II)で表される構成単位
Aを1〜200個有するとともに、末端基がそれぞれ水
酸基,炭素数1〜10のアシルオキシ基,炭素数1〜1
0のアルコキシ基あるいはアリーロキシ基からなるもの
をあげることができる。
【0039】一方、共重合体の好適例は、一般式(I
I)で表される二種類の構成単位A,Bをそれぞれ1〜
200個有するか、あるいは一般式(II)で表される
構成単位Aを1〜200個と一般式(III)で表され
る構成単位Cを1〜200個有するとともに、末端基が
それぞれ水酸基,炭素数1〜10のアシルオキシ基,炭
素数1〜10のアルコキシ基あるいはアリーロキシ基か
らなるものをあげることができる。 これらの共重合体
は、構成単位Aと構成単位B(あるいは構成単位C)との
交互重合,ランダム共重合,ブロック共重合体あるいは
構成単位Aの主鎖に構成単位Bがグラフト結合したグラ
フト共重合体など様々なものがある。
【0040】(A−2)ポリビニルエ−テル (A)成分である基油として用いられるポリビニルエー
テルとしては、例えば一般式(V)
【0041】
【化9】
【0042】(式中、R16,R17及びR18はそれぞれ水
素原子又は炭素数1〜8の炭化水素基を示し、それらは
たがいに同一でも異なっていてもよく、R19は炭素数1
〜10の二価の炭化水素基、R20は炭素数1〜20の炭
化水素基、kはその平均値が0〜10の数を示し、R16
〜R20は構成単位毎に同一であってもそれぞれ異なって
いてもよく、またR19Oが複数ある場合には、複数のR
19Oは同一でも異なっていてもよい。)で表される構成
単位を有するポリビニルエーテル系化合物が挙げられ
る。
【0043】また、上記一般式(V)で表される構成単
位と、一般式(VI)
【0044】
【化10】
【0045】(式中、R21〜R24は、それぞれ水素原子
又は炭素数1〜20の炭化水素基を示し、それらはたが
いに同一でも異なっていてもよく、またR21〜R24は構
成単位毎に同一であってもそれぞれ異なっていてもよ
い。)で表される構成単位とを有するブロック又はラン
ダム共重合体からなるポリビニルエーテル系化合物も使
用することができる。
【0046】上記一般式(V)におけるR16,R17及び
18はそれぞれ水素原子又は炭素数1〜8、好ましくは
1〜4の炭化水素基を示し、それらはたがいに同一でも
異なっていてもよい。ここで炭化水素基とは、具体的に
はメチル基,エチル基,n−プロピル基,イソプロピル
基,n−ブチル基,イソブチル基,sec−ブチル基,
tert−ブチル基,各種ペンチル基,各種ヘキシル
基,各種ヘプチル基,各種オクチル基のアルキル基、シ
クロペンチル基,シクロヘキシル基,各種メチルシクロ
ヘキシル基,各種エチルシクロヘキシル基,各種ジメチ
ルシクロヘキシル基などのシクロアルキル基、フェニル
基,各種メチルフェニル基,各種エチルフェニル基,各
種ジメチルフェニル基のアリール基、ベンジル基,各種
フェニルエチル基,各種メチルベンジル基のアリールア
ルキル基を示す。なお、これらのR 16,R17,R18とし
ては、特に水素原子が好ましい。
【0047】一方、一般式(V)中のR19は、炭素数1
〜10、好ましくは2〜10の二価の炭化水素基を示す
が、ここで炭素数1〜10の二価の炭化水素基とは、具
体的にはメチレン基;エチレン基;フェニルエチレン
基;1,2−プロピレン基;2−フェニル−1,2−プ
ロピレン基;1,3−プロピレン基;各種ブチレン基;
各種ペンチレン基;各種ヘキシレン基;各種ヘプチレン
基;各種オクチレン基;各種ノニレン基;各種デシレン
基の二価の脂肪族基、シクロヘキサン;メチルシクロヘ
キサン;エチルシクロヘキサン;ジメチルシクロヘキサ
ン;プロピルシクロヘキサンなどの脂環式炭化水素に2
個の結合部位を有する脂環式基、各種フェニレン基;各
種メチルフェニレン基;各種エチルフェニレン基;各種
ジメチルフェニレン基;各種ナフチレン基などの二価の
芳香族炭化水素基、トルエン;キシレン;エチルベンゼ
ンなどのアルキル芳香族炭化水素のアルキル基部分と芳
香族部分にそれぞれ一価の結合部位を有するアルキル芳
香族基、キシレン;ジエチルベンゼンなどのポリアルキ
ル芳香族炭化水素のアルキル基部分に結合部位を有する
アルキル芳香族基などがある。これらの中で炭素数2か
ら4の脂肪族基が特に好ましい。
【0048】なお、一般式(V)におけるkはR19Oの
繰り返し数を示し、その平均値が0〜10、好ましくは
0〜5の範囲の数である。R19Oが複数ある場合には、
複数のR19Oは同一でも異なっていてもよい。
【0049】さらに、一般式(V)におけるR20は炭素
数1〜20、好ましくは1〜10の炭化水素基を示す
が、この炭化水素基とは、具体的にはメチル基,エチル
基,n−プロピル基,イソプロピル基,n−ブチル基,
イソブチル基,sec−ブチル基,tert−ブチル
基,各種ペンチル基,各種ヘキシル基,各種ヘプチル
基,各種オクチル基,各種ノニル基,各種デシル基のア
ルキル基、シクロペンチル基,シクロヘキシル基,各種
メチルシクロヘキシル基,各種エチルシクロヘキシル
基,各種プロピルシクロヘキシル基,各種ジメチルシク
ロヘキシル基などのシクロアルキル基、フェニル基,各
種メチルフェニル基,各種エチルフェニル基,各種ジメ
チルフェニル基,各種プロピルフェニル基,各種トリメ
チルフェニル基,各種ブチルフェニル基,各種ナフチル
基などのアリール基、ベンジル基,各種フェニルエチル
基,各種メチルベンジル基,各種フェニルプロピル基,
各種フェニルブチル基のアリールアルキル基などを示
す。
【0050】なお、該R16〜R20は構成単位毎に同一で
あっても異なっていてもよい。上記一般式(V)で表さ
れるポリビニルエーテル系化合物(1)は、その炭素/
酸素モル比が4.2〜7.0の範囲にあるものが好ましい。
このモル比が4.2未満では、吸湿性が高く、また7.0を
超えると、冷媒との相溶性が低下する場合がある。
【0051】上記一般式(VI)において、R21〜R24
は、それぞれ水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基
を示し、それらはたがいに同一でも異なっていてもよ
い。ここで、炭素数1〜20の炭化水素基としては、上
記一般式(V)におけるR20の説明において例示したも
のと同じものを挙げることができる。なお、R21〜R24
は構成単位毎に同一であってもそれぞれ異なっていても
よい。
【0052】該一般式(V)で表される構成単位と一般
式(VI)で表される構成単位とを有するブロック又は
ランダム共重合体からなるポリビニルエーテル系化合物
(2)は、その炭素/酸素モル比が4.2〜7.0の範囲に
あるものが好ましく用いられる。このモル比が4.2未満
では、吸湿性が高く、7.0を超えると、冷媒との相溶性
が低下する場合がある。
【0053】さらに本発明においては、上記ポリビニル
エーテル系化合物(1)と上記ポリビニルエーテル系化
合物(2)との混合物も使用することができる。本発明
に用いられるポリビニルエーテル系化合物(1)及び
(2)は、それぞれ対応するビニルエーテル系モノマー
の重合、及び対応するオレフィン性二重結合を有する炭
化水素モノマーと対応するビニルエーテル系モノマーと
の共重合により製造することができる。
【0054】本発明に用いられるポリビニルエーテル系
化合物としては、次の末端構造を有するもの、すなわち
その一つの末端が、一般式(VII)又は(VIII)
【0055】
【化11】
【0056】(式中、R25,R26及びR27は、それぞれ
水素原子又は炭素数1〜8の炭化水素基を示し、R25
26及びR27はたがいに同一でも異なっていてもよく、
30,R31,R32及びR33は、それぞれ水素原子又は炭
素数1〜20の炭化水素基を示し、R30,R31,R32
びR33はたがいに同一でも異なっていてもよい。R28
炭素数1〜10の二価の炭化水素基、R29は炭素数1〜
20の炭化水素基、pはその平均値が0〜10の数を示
し、R28Oが複数ある場合には、複数のR28Oは同一で
も異なっていてもよい。)で表され、かつ残りの末端が
一般式(IX)又は(X)
【0057】
【化12】
【0058】(式中、R34,R35及びR36は、それぞれ
水素原子又は炭素数1〜8の炭化水素基を示し、R34
35及びR36はたがいに同一でも異なっていてもよく、
39,R40,R41及びR42は、それぞれ水素原子又は炭
素数1〜20の炭化水素基を示し、R39,R40,R41
びR42はたがいに同一でも異なっていてもよい。R37
炭素数1〜10の二価の炭化水素基、R38は炭素数1〜
20の炭化水素基、qはその平均値が0〜10の数を示
し、R37Oが複数ある場合には、複数のR37Oは同一で
も異なっていてもよい。)で表される構造を有するも
の、及びその一つの末端が、上記一般式(VII)又は
(VIII)で表され、かつ残りの末端が一般式(X
I)
【0059】
【化13】
【0060】(式中、R43,R44及びR45は、それぞれ
水素原子又は炭素数1〜8の炭化水素基を示し、それら
はたがいに同一でも異なっていてもよい。)で表される
構造を有するものが好ましい。
【0061】このようなポリビニルエーテル系化合物の
中で、特に次に挙げるものが本発明においては好適であ
る。 (1)その一つの末端が一般式(VII)又は(VII
I)で表され、かつ残りの末端が一般式(IX)又は
(X) で表される構造を有し、一般式(V)におけるR
16,R17及びR18が共に水素原子、kが0〜4の数、R
19が炭素数2〜4の二価の炭化水素基及びR20が炭素数
1〜20の炭化水素基であるもの。 (2)一般式(V)で表される構成単位のみを有するも
のであって、その一つの末端が一般式(VII)で表さ
れ、かつ残りの末端が一般式(IX)で表される構造を
有し、一般式(V)におけるR16,R17及びR18が共に
水素原子、kが0〜4の数、R19が炭素数2〜4の二価
の炭化水素基及びR20が炭素数1〜20の炭化水素基で
あるもの。
【0062】(3)その一つの末端が一般式(VII)
又は(VIII)で表され、かつ残りの末端が一般式
(XI)で表される構造を有し、一般式(V)における
16,R 17及びR18が共に水素原子、kが0〜4の数、
19が炭素数2〜4の二価の炭化水素基及びR20が炭素
数1〜20の炭化水素基であるもの。 (4)一般式(V)で表される構成単位のみを有するも
のであって、その一つの末端が一般式(VII)で表さ
れ、かつ残りの末端が一般式(X)で表される構造を有
し、一般式(V)におけるR16,R17及びR18が共に水
素原子、kが0〜4の数、R19が炭素数2〜4の二価の
炭化水素基及びR20が炭素数1〜20の二価の炭化水素
基及びR20が炭素数1〜20の炭化水素基であるもの。
【0063】また本発明においては、前記一般式(V)
で表される構成単位を有し、その一つの末端が一般式
(VII)で表され、かつ残りの末端が一般式(XI
I)
【0064】
【化14】
【0065】(式中、R46,R47及びR48は、それぞれ
水素原子又は炭素数1〜8の炭化水素基を示し、それら
はたがいに同一であっても異なっていてもよく、R49
びR51はそれぞれ炭素数2〜10の二価の炭化水素基を
示し、それらは互いに同一であっても異なっていてもよ
く、R50及びR52はそれぞれ炭素数1〜10の炭化水素
基を示し、それらは互いに同一であっても異なっていて
もよく、c及びdはそれぞれその平均値が0〜10の数
を示し、それらは互いに同一であっても異なっていても
よく、また複数のR49Oがある場合には複数のR49Oは
同一であっても異なっていてもよいし、複数のR51Oが
ある場合には複数のR51Oは同一であっても異なってい
てもよい。)で表される構造を有するポリビニルエーテ
ル系化合物も使用することができる。さらに、本発明に
おいては、一般式(XII)又は(XIV)
【0066】
【化15】
【0067】(式中、R53は炭素数1〜8の炭化水素基
を示す。)で表される構成単位からなり、かつ重量平均
分子量が300〜5,000であって、片末端が一般式
(XV)又は(XVI)
【0068】
【化16】
【0069】(式中、R54は炭素数1〜3のアルキル
基、R55は炭素数1 〜8 の炭化水素基を示す。)で表さ
れる構造を有するアルキルビニルエーテルの単独重合物
又は共重合物からなるポリビニルエーテル系化合物も使
用することができる。なお、上記のポリビニルエーテル
については、特開平6−128578号公報又は特願平
5−125649号,特願平5−125650号,特願
平5−303736号各明細書のそれぞれに詳細に記載
されているものをいずれも使用することができる。
【0070】(A−3)ポリエステル 本発明の(A)成分に用いるポリエステルとしては、
多価アルコールエステル及び,多価カルボン酸エステ
ルを挙げることができる。 多価アルコールエステル 多価アルコールエステルとして、脂肪族多価アルコール
と直鎖状又は分岐鎖状の脂肪酸とのエステルを挙げるこ
とができる。
【0071】そのエステルを形成する脂肪族多価アルコ
ールとしては、エチレングリコール,プロピレングリコ
ール,ブチレングリコール,ネオペンチルグリコール,
トリメチロールエタン,ジトリメチロールエタン,トリ
メチロールプロパン,ジトリメチロールプロパン,グリ
セリン,ペンタエリスリトール,ジペンタエリスリトー
ル,トリペンタエリスリトール,ソルビトールなどを挙
げることができる。
【0072】脂肪酸としては、炭素数3〜12のものを
使用することができ、好ましい脂肪酸としてプロピオン
酸、酪酸、ピバリン酸、吉草酸、カプロン酸、ヘプタン
酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ドデカン酸、イ
ソ吉草酸、ネオペンタン酸、2−メチル酪酸、2−エチ
ル酪酸、2−メチルヘキサン酸、2−エチルヘキサン
酸、イソオクタン酸、イソノナン酸、イソデカン酸、
2,2−ジメチルオクタン酸、2−ブチルオクタン酸、
3,5,5−トリメチルヘキサン酸を挙げることができ
る。なお、脂肪族多価アルコールと直鎖状又は分岐鎖状
の脂肪酸との部分エステルも使用できる。
【0073】これらの脂肪族多価アルコールと直鎖状又
は分岐鎖状の脂肪酸とのエステルとして、特に好ましく
はペンタエリスリトール,ジペンタエリスリトール,ト
リペンタエリスリトールと炭素数5〜12、更に好まし
くは炭素数5〜9の脂肪酸、例えば吉草酸、ヘキサン
酸、ヘプタン酸、2−メチルヘキサン酸、2−エチルヘ
キサン酸、イソオクタン酸、イソノナン酸、イソデカン
酸、2,2−ジメチルオクタン酸、2−ブチルオクタン
酸、3,5,5−トリメチルヘキサン酸などとのエステ
ルを挙げることができる。
【0074】また、脂肪族多価アルコールと炭素数3〜
9の直鎖状又は分岐鎖状の脂肪酸との部分エステルと、
脂肪族二塩基酸又は芳香族二塩基酸とのコンプレックス
エステルをも使用することができる。このコンプレック
スエステルにおいては、好ましくは炭素数5〜7のも
の、更に好ましくは炭素数5と6の脂肪酸を使用すると
よい。このような脂肪酸としては、吉草酸,ヘキサン
酸,イソ吉草酸,2−メチル酪酸,2−エチル酪酸又は
その混合物が使用され、炭素数5のものと炭素数6のも
のを重量比で10:90〜90:10の割合で混合した
脂肪酸を好適に使用することができる。この脂肪酸とと
もに多価アルコールとのエステル化に使用される脂肪族
二塩基酸としては、コハク酸,アジピン酸,ピメリン
酸,スベリン酸,アゼライン酸,セバシン酸,ウンデカ
ン二酸,ドデカン二酸,トリデカン二酸,ドコサンナ二
酸を挙げることができ、芳香族二塩基酸としてフタル
酸,イソフタル酸を挙げることができる。コンプレック
スエステルを調製するためのエステル化反応は、まず多
価アルコールと二塩基酸とを所定の割合で反応させて部
分エステル化し、次いでその部分エステルと脂肪酸とを
反応させてもよいし、また二塩基酸と脂肪酸の反応順序
を逆にしてもよく、また二塩基酸と脂肪酸を混合してエ
ステル化に供してもよい。
【0075】さらに、下記一般式(XVII)
【0076】
【化17】
【0077】(式中、R56〜R58は炭素数1〜13のア
ルキル基で、炭素数4以上のものは全て1個以上の枝分
かれを有し、R56〜R58の合計炭素数は3〜23であ
る。)で表される酸フルオライドと多価アルコールを反
応させて得られる多価アルコールエステルも飽和吸湿が
低く好適に使用できる(特開平9−157219)。
【0078】多価カルボン酸エステル ジカルボン酸のエステルとして、脂肪族又は芳香族のジ
カルボン酸のジアルキルエステル(炭素数16〜22)
を挙げることができる。
【0079】脂肪族ジカルボン酸として、コハク酸,グ
ルタル酸,アジピン酸,ピメリン酸,スベリン酸,アゼ
ライン酸,セバシン酸,ウンデカン二酸,ドデカン二
酸,トリデカン二酸,ドコサン二酸を挙げることがで
き、芳香族ジカルボン酸として、フタル酸,イソフタル
酸を挙げることができる。一方、アルコール成分として
は、炭素数5〜8のアルコールであり、例えばアミルア
ルコール,ヘキシルアルコール,ヘプチルアルコール,
オクチルアルコールを挙げることができる。好ましいエ
ステルとしては、ジオクチルアジペート,ジイソヘプチ
ルアジペート,ジヘキシルセバケート,コハク酸ジヘプ
チル,ジオクチルフタレート,ジイソヘプチルフタレー
ト,ジイソアミルフタレートを挙げることができる。
【0080】3価以上の多価カルボン酸エステルを構成
する多価カルボン酸として、1,2,3,4−ブタンテ
トラカルボン酸等の脂肪族多価カルボン酸、トリメリッ
ト酸、ピロメリット酸等の芳香族多価カルボン酸を挙げ
ることができる。アルコールとして炭素数3〜12の直
鎖状又は分岐鎖状のアルキル基を有する1価アルコー
ル、又はH−(R’O)n −R(式中、R’は炭素数2
〜8のアルキレン基、Rは炭素数1〜10のアルキル
基、nは1〜10の整数)で表されるポリアルキレング
リコールのモノアルコール体をあげることができる。上
記の多価カルボン酸とアルコールをエステル化反応させ
て得られる多価カルボン酸エステル、又は上記多価カル
ボン酸及びアルコールに更にエチレングリコール、プロ
ピレングリコール等の多価アルコールを加えエステル化
反応させて得られるコンプレックスエステルを使用する
ことができる。
【0081】脂環式多価カルボン酸エステルとして下記
一般式(XVIII)
【0082】
【化18】
【0083】(式中、Aはシクロヘキサン環又はシクロ
ヘキセン環を示す。R59は水素原子又はメチル基を示
す。Xは水素原子又はCOOR62を示す。Yは水素原子
又はCOOR63を示す。R60〜R61はそれぞれ炭素数3
〜18のアルキル基又は炭素数3〜10のシクロアルキ
ル基を示し、それらは互いに同一でも異なっていてもよ
い。)で表される多価カルボン酸エステルを挙げること
ができる。このエステルは、所定の酸成分とアルコール
成分を常法に従って、好ましくは窒素等の不活性ガス雰
囲気下、エステル化触媒の存在下又は無触媒下で加熱攪
拌しながらエステル化することにより調製される。
【0084】該酸成分としては、シクロアルカンポリカ
ルボン酸又はシクロアルケンポリカルボン酸及びそれら
の酸無水物を挙げることができ、一種もしくは二種以上
の化合物を混合して使用することができる。具体的に
は、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、4−シクロ
ヘキセン−1,2−ジカルボン酸、1−シクロヘキセン
−1,2−ジカルホン酸、1,3−シクロヘキサンジカ
ルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、3−
メチル−1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、4−メ
チル−1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、3−メチ
ル−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、4−
メチル−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、
1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、1,3,
5−シクロヘキサントリカルボン酸、1,2,4,5−
シクロヘキサンテトラカルボン酸及びそれらの酸無水物
が例示され、中でも1,2−シクロヘキサンジカルボン
酸、3−メチル−1,2−シクロヘキサンジカルボン
酸、4−メチル−1,2−シクロヘキサンジカルボン
酸、4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、3−
メチル−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、
4−メチル−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン
酸及びそれらの酸無水物が好ましい。
【0085】上記アルコール成分としては、炭素数3〜
18の直鎖状もしくは分岐鎖状の脂肪族アルコール又は
炭素数3〜10の脂環式アルコールを挙げることができ
る。具体的な直鎖状脂肪族アルコールとしては、n−プ
ロピルアルコール、n−ブタノール、n−ペンタノー
ル、n−ヘキサノール、n−ヘプタノール、n−オクタ
ノール、n−ノナノール、n−デカノール、n−ウンデ
カノール、n−ドデカノール、n−テトラデカノール、
n−ヘキサデカノール、n−オクタデカノール等を例示
できる。
【0086】また、具体的な分岐鎖状脂肪族アルコール
としては、イソプロパノール、イソブタノール、sec
−ブタノール、イソペンタノール、イソヘキサノール、
2−メチルヘキサノール、2−メチルヘプタノール、イ
ソヘプタノール、2−エチルヘキサノール、2−オクタ
ノール、イソオクタノール、3,5,5−トリメチルヘ
キサノール、イソデカノール、イソウンデカノール、イ
ソトリデカノール、イソテトラデカノール、イソヘキサ
デカノール、イソオクタデカノール、2,6−ジメチル
−4−ヘプタノール等を例示できる。
【0087】更に、脂環式アルコールとしては、シクロ
ヘキサノール、メチルシクロヘキサノール、ジメチルシ
クロヘキサノール等を例示できる。上記の多価カルボン
酸とアルコールから得られる脂環式多価カルボン酸エス
テルの中でも、特に、1,2−シクロヘキサンジカルボ
ン酸ジイソブチル、1,2−シクロヘキサンジカルボン
酸ジシクロヘキシル、1,2−シクロヘキサンジカルボ
ン酸ジイソヘプチル、1,2−シクロヘキサンジカルボ
ン酸(2−エチルヘキシル)、1,2−シクロヘキサン
ジカルボン酸ジ(3,5,5−トリメチルヘキシル)、
1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,6−ジメ
チル−4−ヘプチル)、1,2−シクロヘキサンジカル
ボン酸ジイソデシル、1,2−シクロヘキサンジカルボ
ン酸ジイソウンデシル、4−シクロヘキセン−1,2−
ジカルボン酸ジシクロヘキシル、4−シクロヘキセン−
1,2−ジカルボン酸ジイソヘプチル、4−シクロヘキ
セン−1,2−ジカルボン酸ジ(2−エチルヘキシ
ル)、4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジ
(3,5,5−トリメチルヘキシル)、3−メチル−
1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,5,5−
トリメチルヘキシル)、4−メチル−1,2−シクロヘ
キサンジカルボン酸ジ(3,5,5−トリメチルヘキシ
ル)、3−メチル−4−シクロヘキセン−1,2−ジカ
ルボン酸ジ(3,5,5−トリメチルヘキシル)、4−
メチル−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジ
(3,5,5−トリメチルヘキシル)、1,2,4,5
−シクロヘキサンテトラカルボン酸テトラ(3,5,5
−トリメチルヘキシル)を好適に挙げることができる。
【0088】上記の脂環式多価カルボン酸エステルに
は、体積固有抵抗、粘度等の物性バランスを改良するた
めに、それ以外のエステル(以下、併用エステルとい
う)を混合することができる。併用エステルとしては、
アジピン酸エステル、アゼラインエステル、セバシン酸
エステル、フタル酸エステル、トリメリット酸エステ
ル、多価アルコールエステルを挙げることができる。該
多価アルコールエステルの多価アルコール成分として、
ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、ペ
ンタエリスリトール、ジペンタエリスリトールなどを挙
げることができ、酸成分として、イソ酪酸、2−エチル
酪酸、イソバレリン酸、ピバリン酸、シクロヘキサンカ
ルボン酸、2−メチルペンタン酸、2−エチルペンタン
酸、2−メチルヘキサン酸、2−エチルヘキサン酸、
3,5,5−トリメチルヘキサン酸等を挙げることがで
きる。
【0089】なお上記及びに記載したもの以外に、
1価アルコールのアルキレンオキサイド付加物をアジピ
ン酸,ピメリン酸,スベリン酸,アゼライン酸,セバシ
ン酸,ウンデカン二酸,ドデカン二酸,ドコサン二酸等
の脂肪族ジカルボン酸、又はフタル酸等の芳香族ジカル
ボン酸によりエステル化して得られるジエステルを挙げ
ることができる。また、グリセリン,トリメチロールプ
ロパン等の多価アルコールのアルキレンオキサイドの1
〜10モル付加物を炭素数3〜12の脂肪酸、例えばプ
ロピオン酸、酪酸、吉草酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、
オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ドデカン酸、2−メ
チルヘキサン酸、2−エチルヘキサン酸、イソオクタン
酸,イソノナン酸、イソデカン酸、2,2−ジメチルオ
クタン酸、2−ブチルオクタン酸等によりエステル化し
て得られるエステルを挙げることができる。
【0090】その他のポリエステル その他のポリエステルとしては、フマル酸エステルオリ
ゴマーやヒドロキシピバリン酸エステルが挙げられる。
フマル酸エステルオリゴマーは、フマル酸エステルの単
独重合体またはフマル酸エステルと不飽和脂肪族炭化水
素との共重合体であり、下記式(XIX)
【0091】
【化19】
【0092】(式中、R64はアルキレン基、置換アルキ
レン基又はアルキレンオキサイド基、R65、R66は炭素
数1〜9のアルキル基、アリル基又は末端置換もしくは
未置換ポリアルキレンオキサイド基を示し、それらはた
がいに同一でもよく異なっていてもよい。eは0以上、
fは1以上の整数を示し、R70は全体の50モル%以下
である。)で表される。具体的には、ジエチルフマレー
トのエステルオリゴマー、ジブチルフマレートのエステ
ルオリゴマー等を挙げることができる。
【0093】なお、上記式(XIX)における両末端は
重合反応に際して使用される重合開始残基であり、記載
を省略した。また、下記構造式(XX)
【0094】
【化20】
【0095】で表される構造単位を1〜50モル%及び
下記一般式(XXI)
【0096】
【化21】
【0097】(式中、R67及びR68はそれぞれ炭素数3
〜8のアルキル基を示し、それらは同一でも異なってい
てもよい。)で表される構造単位を50〜99モル%含
むフマル酸アルキルエステル共重合体を挙げることがで
きる。ヒドロキシピバリン酸エステルとしては、一般式
(XXII)
【0098】
【化22】
【0099】(式中、R69及びR70は炭素数2〜10の
アルキル基、gは1〜5の整数を示す。)で表されるも
のを挙げることができる。 (A−4)炭酸エステル 炭酸エステルとしては、下記一般式(XXIII)
【0100】
【化23】
【0101】(式中、R71は炭素数2〜10のアルキル
基、R72は炭素数2〜10のアルキレン基又はシクロア
ルキレン基、hは1〜4の整数を示す。)で表される化
合物、又は下記一般式(XXIV)
【0102】
【化24】
【0103】(式中、R73は炭素数2〜6の水酸基を有
する多価アルコール残基、R74は炭素数2〜10のアル
キル基、iは2〜6の整数を示す。)で表される化合物
を挙げることができる。上記の炭酸エステルは、ジメチ
ルカーボネートとアルコール類を塩基性触媒の存在下で
のエステル交換反応により調製される。
【0104】また、下記一般式(XXV)
【0105】
【化25】
【0106】(式中、R75は炭素数1〜10のアルキル
基、R76は炭素数2〜10のアルキル基を示し、jは2
〜10の整数、lは2〜100の整数を示し、−BO−
は−CH2 −CH(CH3 )−O−、又は−CH2 −C
2 −O−を示す。)で表される化合物も使用できる。
この炭酸エステルは、例えば炭酸とアルキレンオキシド
とを反応させて得られるものであるが、そのアルキレン
オキシドの付加形態は、エチレンオキサイド単独又はプ
ロピレンオキサイド単独でもよく、混合体でもよい。
【0107】(A−1)〜(A−4)の含酸素有化合物
の中で、安定性の点で(A−1)及び(A−2)が特に
好ましい。本発明の(A)成分の基油として、(A−
1)〜(A−4)に記載した含酸素有化合物は、(A−
1)等同種の化合物を一種又は2種以上混合して使用し
てもよいし、(A−1)と(A−2)等異種の含酸素有
機化合物を混合して使用してもよい。
【0108】また、(A)成分の基油は、(A−1)〜
(A−4)の化合物を主成分とすればよく、少量の上記
以外の化合物、例えば、鉱油、ポリ−α−オレフィン等
の炭化水素やモノエステル等を含んでいても良い。次
に、本発明の(B)成分に用いるカルボン酸の金属塩
は、好ましくは炭素数3〜60のカルボン酸、さらには
炭素数3〜30、特に12〜30の脂肪酸の金属塩であ
る。また、前記脂肪酸のダイマ−酸やトリマ−酸並びに
炭素数3〜30のジカルボン酸の金属塩を挙げることが
できる。これらのうち炭素数12〜30の脂肪酸及び炭
素数3〜30のジカルボン酸の金属塩が特に好ましい。
【0109】一方、金属塩の金属はアルカリ金属又はア
ルカリ土類金属が好ましく、特にアルカリ金属が最適で
ある。上記カルボン酸の金属塩を構成するカルボン酸と
しては、各種のものがあり、例えば、脂肪族飽和モノカ
ルボン酸、脂肪族不飽和カルボン酸、脂肪族ジカルボン
酸、芳香族カルボン酸などが挙げられる。さらに具体例
を挙げると、脂肪族飽和モノカルボン酸としては、カプ
ロン酸:カプリル酸:カプリン酸:ラウリル酸;ミリス
チン酸:パルミチン酸:ステアリン酸:アラキン酸、セ
ロチン酸、ラクセル酸等の直鎖飽和酸、あるいはイソペ
ンタン酸、2−メチルペンタン酸、2−メチルブタン
酸、2,2−ジメチルブタン酸、2−メチルヘキサン
酸、5−メチルヘキサン酸、2,2−ジメチルヘプタン
酸、2−エチル−2−メチルブタン酸、2−エチルヘキ
サン酸、ジメチルヘキサン酸、2−n−プロピル−ペン
タン酸、3,5,5−トリメチルヘキサン酸、ジメチル
オクタン酸、イソトリデカン酸、イソミリスチン酸、イ
ソステアリン酸イソアラキン酸、イソヘキサン酸等の分
岐脂肪酸が挙げられる。また、不飽和カルボン酸として
は、パルミトレイン酸、オレイン酸、エライジン酸、リ
ノ−ル酸、リノレン酸など、更にはリシノ−ル酸などの
不飽和ヒドロキシ酸が挙げられる。また、脂肪族ジカル
ボン酸としてはアジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸
が挙げられ、芳香族カルボン酸としては安息香酸、フタ
ル酸、トリメリット酸、ピロメット酸などが挙げられ
る。また、ナフテン酸などの脂環式脂肪酸を用いること
もできる。上記のカルボン酸は2種以上組み合わせて用
いてもよい。
【0110】カルボン酸の金属塩を構成する金属も特に
制限なく各種のものが挙げられる。例えば、リチウム、
カリウム、ナトリウムなどのアルカリ金属、マグネシウ
ム、カルシウム、ストロンチウムなどのアルカリ土類金
属、その他の金属として亜鉛、ニッケル、アルミニウム
などを挙げることができる。好ましい金属は、アルカリ
金属及びアルカリ土類金属であり、特にアルカリ金属が
最適である。
【0111】上記カルボン酸1種あたりに化合される金
属は1種に限らず2種以上であってもよい。本発明の冷
凍機油組成物において、上記カルボン酸の金属塩の配合
量は0.001〜5重量%,特に0.005〜3重量%
が好ましい。0.001重量%未満の場合、耐摩耗が充
分でなく,5重量%を超えると安定性を低下させること
があるので好ましくない。
【0112】本発明の組成物を製造する方法は,上記
(A)成分の基油に上記(B)成分のカルボン酸の金属
塩を配合すればよく、様々な方法によることができる。
しかし、基油に対するカルボン酸の金属塩の溶解性を向
上させるために、以下の方法で組成物を製造することが
有効である。まず、カルボン酸の金属塩を予め溶解させ
ておくため、溶媒にカルボン酸と水酸化アルカリとを投
入して、室温あるいは加温下で反応させて、カルボン酸
の金属塩を溶媒に溶解あるいは分散した状態を形成す
る。次に、上記溶媒に溶解、分散しているカルボン酸の
金属塩をそのまま基油に配合し、混合、分散する。この
よに、カルボン酸の金属塩を予め溶媒に溶解あるいは分
散させ、しかる後に、基油に上記金属塩溶液あるいは分
散液を配合することにより、効率よく目的の組成物を製
造することができる。
【0113】ここに用いる溶媒には、種々のものがあ
り、、例えば、一価アルコ−ル類としてはn−ブチルア
ルコ−ル;iso−ブチルアルコ−ル;sec−ブチル
アルコ−ル;t−ブチルアルコ−ル;n−アミルアルコ
−ル;iso−アミルアルコ−ル;sec−アミルアル
コ−ル;n−ヘキシルアルコ−ル;メチルアミルアルコ
−ル;エチルブチルアルコ−ル;ヘプチルアルコ−ル;
n−オクチルアルコ−ル;sec−オクチルアルコ−
ル;2−エチルヘキシルアルコ−ル;iso−オクチル
アルコ−ル;n−ノニルアルコ−ル;2,6−ジメチル
−4−ヘプタノ−ル;n−デシルアルコ−ル;シクロヘ
キサノ−ルなど、グリコ−ル類及び多価アルコ−ル類と
してはエチレングリコ−ル;ジエチレングリコ−ル;ト
リエチレングリコ−ル;テトラエチレングリコ−ル;プ
ロピレングリコ−ル;ジプロピレングリコ−ル;1,4
−ブチレングリコ−ル;2,3−ブチレングリコ−ル;
ヘキシレングリコ−ル;オクチレングリコ−ル;グリセ
リンなど、セロソルブ類としてはエチレングリコ−ルモ
ノメチルエ−テル;エチレングリコ−ルエチルエ−テ
ル;エチレングリコ−ルジエチルエ−テル;エチレング
リコ−ルブチルエ−テル;エチレングリコ−ルジブチル
エ−テル;エチレングリコ−ルフェニルエ−テル;エチ
レングリコ−ルベンジルエ−テル;エチレングリコ−ル
エチルヘキシルエ−テル;ジエチレングリコ−ルエチル
エ−テル;ジエチレングリコ−ルジエチルエ−テル;ジ
エチレングリコ−ルブチルエ−テル;ジエチレングリコ
−ルジブチルエ−テル;プロピレングリコ−ルメチルエ
−テル;プロピレングリコ−ルエチルエ−テル;プロピ
レングリコ−ルブチルエ−テル;ジプロピレングリコ−
ルメチルエ−テル;ジプロピレングリコ−ルエチルエ−
テル;トリプロピレングリコ−ルメチルエ−テル;テト
ラエチレングリコ−ルジメチルエ−テル;テトラエチレ
ングリコ−ルジブチルエ−テルなどが挙げられる。さら
に、クラウンエ−テル類としてはベンゾ−15−クラウ
ン−5、ベンゾ−12−クラウン−4、ベンゾ−18−
クラウン−6、ジベンゾ−18−クラウン−6など、ケ
トン類としてはエチルブチルケトン、ジプロピルケト
ン、メチルアミノケトン、メチルヘキシルケトン、ジイ
ソブチルケトンなど、脂肪酸類としは前記炭素数3〜3
0の脂肪酸などが挙げられる。
【0114】以上の溶媒に溶解、分散させる上記金属塩
の濃度は、特に限定されるものではなく、各状況に応じ
て適宜選定すればよい。本発明の二酸化炭素冷媒用冷凍
機油組成物には、必要に応じて上記(B)成分以外の公
知の極圧剤、酸捕捉剤、酸化防止剤、腐食防止剤等の添
加剤を添加する。
【0115】極圧剤としては、リン酸エステル,酸性リ
ン酸エステル,亜リン酸エステル,酸性亜リン酸エステ
ル及びこれらのアミン塩などのリン系極圧剤を挙げるこ
とができる。リン酸エステルとしては、トリアリールホ
スフェート,トリアルキルホスフェート,トリアルキル
アリールホスフェート,トリアリールアルキルホスフェ
ート,トリアルケニルホスフェートなどがあり、具体的
には、例えばトリフェニルホスフェート,トリクレジル
ホスフェート,ベンジルジフェニルホスフェート,エチ
ルジフェニルホスフェート,トリブチルホスフェート,
エチルジブチルホスフェート,クレジルジフェニルホス
フェート,ジクレジルフェニルホスフェート,エチルフ
ェニルジフェニルホスフェート,ジエチルフェニルフェ
ニルホスフェート,プロピルフェニルジフェニルホスフ
ェート,ジプロピルフェニルフェニルホスフェート,ト
リエチルフェニルホスフェート,トリプロピルフェニル
ホスフェート,ブチルフェニルジフェニルホスフェー
ト,ジブチルフェニルフェニルホスフェート,トリブチ
ルフェニルホスフェート,トリヘキシルホスフェート,
トリ(2−エチルヘキシル)ホスフェート,トリデシル
ホスフェート,トリラウリルホスフェート,トリミリス
チルホスフェート,トリパルミチルホスフェート,トリ
ステアリルホスフェート,トリオレイルホスフェートな
どを挙げることができる。
【0116】酸性リン酸エステルとしては、具体的に
は、例えば2−エチルヘキシルアシッドホスフェート,
エチルアシッドホスフェート,ブチルアシッドホスフェ
ート,オレイルアシッドホスフェート,テトラコシルア
シッドホスフェート,イソデシルアシッドホスフェー
ト,ラウリルアシッドホスフェート,トリデシルアシッ
ドホスフェート,ステアリルアシッドホスフェート,イ
ソステアリルアシッドホスフェートなどを挙げることが
できる。
【0117】亜リン酸エステルとしては、具体的には、
例えばトリエチルホスファイト,トリブチルホスファイ
ト,トリフェニルホスファイト,トリクレジルホスファ
イト,トリ(ノニルフェニル)ホスファイト,トリ(2
−エチルヘキシル)ホスファイト,トリデシルホスファ
イト,トリラウリルホスファイト,トリイソオクチルホ
スファイト,ジフェニルイソデシルホスファイト,トリ
ステアリルホスファイト,トリオレイルホスファイト,
2−エチルヘキシルジフェニルホスファイトなどを挙げ
ることができる。
【0118】酸性亜リン酸エステルとしては、具体的に
は、例えばジブチルハイドロゲンホスファイト,ジラウ
リルハイドロゲンホスファイト,ジオレイルハイドロゲ
ンホスファイト,ジステアリルハイドロゲンホスファイ
ト,ジフェニルハイドロゲンホスファイトなどを挙げる
ことができる。さらに、これらとアミン塩を形成するア
ミン類としては、例えば一般式(XXVI)、 R77 S NH3-S ・・・(XXVI) (式中、R77は炭素数3〜30のアルキル基もしくはア
ルケニル基,炭素数6〜30のアリール基もしくはアラ
ルキル基又は炭素数2〜30のヒドロキシアルキル基を
示し、sは1,2又は3を示す。また、R77が複数ある
場合、複数のR77は同一でも異なっていてもよい。)で
表されるモノ置換アミン,ジ置換アミン又はトリ置換ア
ミンが挙げられる。上記一般式(XXVI)におけるR
77のうちの炭素数3〜30のアルキル基もしくはアルケ
ニル基は、直鎖状,分岐状,環状のいずれであってもよ
い。
【0119】ここで、モノ置換アミンの例としては、ブ
チルアミン,ペンチルアミン,ヘキシルアミン,シクロ
ヘキシルアミン,オクチルアミン,ラウリルアミン,ス
テアリルアミン,オレイルアミン,ベンジルアミンなど
を挙げることができ、ジ置換アミンの例としては、ジブ
チルアミン,ジペンチルアミン,ジヘキシルアミン,ジ
シクロヘキシルアミン,ジオクチルアミン,ジラウリル
アミン,ジステアリルアミン,ジオレイルアミン,ジベ
ンジルアミン,ステアリル・モノエタノールアミン,デ
シル・モノエタノールアミン,ヘキシル・モノプロパノ
ールアミン,ベンジル・モノエタノールアミン,フェニ
ル・モノエタノールアミン,トリル・モノプロパノール
などを挙げることができる。また、トリ置換アミンの例
としては、トリブチルアミン,トリペンチルアミン,ト
リヘキシルアミン,トリシクロヘキシルアミン,トリオ
クチルアミン,トリラウリルアミン,トリステアリルア
ミン,トリオレイルアミン,トリベンジルアミン,ジオ
レイル・モノエタノールアミン,ジラウリル・モノプロ
パノールアミン,ジオクチル・モノエタノールアミン,
ジヘキシル・モノプロパノールアミン,ジブチル・モノ
プロパノールアミン,オレイル・ジエタノールアミン,
ステアリル・ジプロパノールアミン,ラウリル・ジエタ
ノールアミン,オクチル・ジプロパノールアミン,ブチ
ル・ジエタノールアミン,ベンジル・ジエタノールアミ
ン,フェニル・ジエタノールアミン,トリル・ジプロパ
ノールアミン,キシリル・ジエタノールアミン,トリエ
タノールアミン,トリプロパノールアミンなどを挙げる
ことができる。
【0120】これらのリン系極圧剤の中で、極圧性,摩
擦特性などの点からトリクレジルホスフェート,トリ
(ノニルフェニル)ホスファイト,ジオレイルハイドロ
ゲンホスファイト,2−エチルヘキシルジフェニルホス
ファイトなどが好ましい。本発明においては、上記極圧
剤は一種用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いて
もよい。また、その配合量は、基油に対して、0.00
5〜5重量%の範囲が好ましい。この量が0.005重
量%未満では極圧性や摩擦特性が不足するおそれがあ
り、また5重量%を超えるとスラッジ発生を促進するお
それがある。
【0121】(B)成分とともに上記リン系極圧剤を配
合すると、超臨界状態にある二酸化炭素雰囲気下にあっ
て冷凍機油の潤滑性をさらに向上させる効果がある。次
に、前記酸捕捉剤は、例えば、フェニルグリシジルエー
テル,アルキルグリシジルエーテル,アルキレングリコ
ールグリシジルエーテル,シクロヘキセンオキサイド,
α−オレフインオキサイド,エポキシ化大豆油などのエ
ポキシ化合物を挙げることができる。中でも相溶性の点
でフェニルグリシジルエーテル,アルキルグリシジルエ
ーテル,アルキレングリコールグリシジルエーテル,シ
クロヘキセンオキサイド,α−オレフインオキサイドが
好ましい。
【0122】本発明においては、上記酸捕捉剤は一種用
いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。ま
た、その配合量は、基油に対して、0.005〜5重量
%の範囲が好ましい。この量が0.005重量%未満で
はこれを配合した効果が発揮でないおそがあり、また5
重量%を超えるとスラッジ発生要因となるおそれがあ
る。(B)成分及び上記リン系極圧剤とともに、さらに
上記酸捕捉剤を配合すると、超臨界状態にある二酸化炭
素に晒される冷凍機油の安定性を向上させると同時に、
潤滑性も維持する効果がある。なお、上記の極圧剤と酸
捕捉剤を両方使用する場合は、その合計量は、基油に対
して、0.005〜5重量%の範囲で好ましい。
【0123】次に、酸化防止剤は2、6−ジ−tert
−ブチル−4−メチルフェノ−ル、2、6−ジ−ter
t−ブチル−4−エチルフェノ−ル、2、2’−メチレ
ンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノ−
ル)等のフェノール系、フェニル−α−ナフチルアミ
ン、フェニル−β−ナフチルアミン、N,N’−ジフェ
ニル−p−フェニレンジアミン等のアミン系の酸化防止
剤を配合する。特に、フェノール系酸化防止剤が好まし
い。(B)成分、上記リン系極圧剤、酸捕捉剤とともに
上記酸化防止剤を配合すると、超臨界状態にある二酸化
炭素に晒される冷凍機油の安定性をさらに向上させる効
果がある。
【0124】本発明の冷凍機油組成物を構成する潤滑油
組成物には、本発明の目的を阻害しない範囲で、更に、
公知の各種の添加剤、例えば、ベンゾトリアゾールやそ
の誘導体例えば、N−[N,N’−ジアルキル(炭素数
3〜12のアルキル基)アミノメチル]トルトリアゾー
ルなどの銅不活性化剤、シリコーン油やフッ化シリコー
ン油などの消泡剤などを適宜配合することができる。こ
れらの添加剤は、潤滑油組成物中に、0.5〜10重量
%の量で含有される 本発明においては、二酸化炭素冷媒とは二酸化炭素を主
成分とするものであればよく、これにプロパン、イソブ
タン等の炭化水素冷媒、アンモニア冷媒、1、1、1、
2−テトラフルオロエタン(R−134a)で代表され
るハイドロフルオロカ−ボンやフルオロカ−ボン等のフ
ロン冷媒等を含む冷媒であってもよい。これらの場合で
も、二酸化炭素を主成分とする限り本発明の効果を発揮
する。
【0125】本発明の冷凍機油組成物を使用する冷凍機
の潤滑方法ににおいて、前記二酸化炭素冷媒と冷凍機油
組成物の使用量については、冷媒/冷凍機油組成物の重
量比で99/1〜10/90の範囲にあることが好まし
い。冷媒の量が上記範囲より少ない場合は冷凍能力の低
下が見られ、また上記範囲よりも多い場合は潤滑性能が
低下し好ましくない。このような観点から、冷媒/冷凍
機油組成物の重量比は、95/5〜30/70の範囲に
あることが更に好ましい。
【0126】本発明の冷凍機油組成物は、種々の冷凍機
に使用可能であるが、特に、圧縮型冷凍機の圧縮式冷凍
サイクルに好ましく適用できる。例えば、本発明の冷凍
機油組成物は、例えば添付図1〜3の各々で示されるよ
うな油分離器及び/又はホットガスラインを有する圧縮
式冷凍サイクルに適用する場合にもその効果を有効に奏
する。通常、圧縮式冷凍サイクルは、圧縮機−凝縮機−
膨張弁−蒸発器からなる。また、冷凍機用の潤滑油は、
一般に、冷凍機に使用される冷媒と相溶性が良好なもの
が使用される。しかし、上記の冷凍サイクルで二酸化炭
素を主成分とする冷媒を用いたときに、冷凍機を一般に
使用されている冷凍機油で潤滑すると、耐摩耗性が不十
分であったり、安定性が不足して長期安定使用ができな
かった。特に、電気冷蔵庫や小型エアコンディショナー
などの冷凍サイクルのように、膨張弁としてキャピラリ
ーチューブを使用する場合にこの傾向が著しい。本発明
の冷凍機油は、油分離器及び/又はホットガスラインを
有する圧縮式冷凍サイクルを二酸化炭素を主成分とする
冷媒を使用して運転する場合にも、冷凍機油組成物とし
て有効である。
【0127】
【実施例】本発明について、更に、実施例を用いて詳細
に説明する。なお、実施例で用いた試験方法は、以下の
とおりである。 〔安定性実験〕内容積120mlのオ−トクレ−ブに潤
滑油サンプル40gと二酸化炭素冷媒ガス40g及び
銅、アルミニウム、鉄の金属触媒を加え、系内の水分が
2000ppmになるように水を添加した。オ−トクレ
−ブを密閉し175℃,10日間保持後、潤滑油サンプ
ルを分析した。実験中の系内の圧力は16MPaであ
る。
【0128】〔摩耗実験〕密閉式にしたファレックス摩
擦試験で、ピンを鋼(SUJ−2)、ブロックをアルミ
ニウム(A4032)として、二酸化炭素冷媒ガス雰囲
気中でのブロックの摩耗量(mg)を測定した。実験条
件は、潤滑油サンプル300ml,油温50℃二酸化炭
素ガス圧2MPa,回転数2000rpm,荷重350
lbs,実験時間60分である。 〔基油」実施例、比較例の実験には、表1に示す基油を
用いた。これらの基油には、α−オレフィンオキサイド
を1.5重量%、2,6−ジ−tert−ブチル−4−
メチルフェノ−ルを0.5重量%配合してある。
【0129】
【表1】
【0130】〔カルボン酸の金属塩の調整〕溶媒として
ジプロピレングリコ−ル、カルボン酸としてオレイン
酸、パルミチン酸又はセバシン酸、水酸化アルカリとし
て水酸化カリウム又は水酸化ナトリウムを用いて、この
各カルボン酸と各水酸化アルカリと反応させて、それぞ
れオレイン酸カリウム、オレイン酸ナトリウム、パルミ
チン酸ナトリウム及びセバシン酸カリウムの30重量%
溶液を調整した。 〔実施例1〜10、比較例1〜4〕表2に示す組成物に
ついて、安定性実験および摩擦実験を行った。その結果
を表3に示した。
【0131】なお、表2のリン系極圧剤は以下の化合物
を表す。 TCP : トリクレジルフォスフェイト TNP : トリスノニルフェニルフォスファイト DOHP: ジオレイルハイドロゲンフォスファイト
【0132】
【表2】
【0133】
【表3】
【0134】
【発明の効果】(A)含酸素有機化合物を主成分とし、
100℃における動粘度が5〜50cSt、粘度指数が
60以上のである基油に、(B)カルボン酸の金属塩を
配合した二酸化炭素冷媒用冷凍機油組成物は、超臨界条
件下の二酸化炭素雰囲気で安定であり、かつ潤滑性(耐
摩耗性)が優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】油分離器及びホットガスラインを有する「圧縮
機−凝縮器−膨張弁−蒸発器」の圧縮式冷凍サイクルの
一例を示す流れ図である。
【図2】油分離器を有する「圧縮機−凝縮器−膨張弁−
蒸発器」の圧縮式冷凍サイクルの一例を示す流れ図であ
る。
【図3】ホットガスラインを有する「圧縮機−凝縮器−
膨張弁−蒸発器」の圧縮式冷凍サイクルの一例を示す流
れ図である。
【図4】「圧縮機−凝縮器−膨張弁−蒸発器」の圧縮式
冷凍サイクルの一例を示す流れ図である。
【符号の説明】
1:圧縮機 2:凝縮器 3:膨張弁 4:蒸発器 5:油分離器 6:ホットガスライン 7:ホットガスライン用弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C10M 107/32 C10M 107/32 129/10 129/10 129/16 129/16 129/32 129/32 129/34 129/34 129/40 129/40 129/42 129/42 129/44 129/44 129/50 129/50 129/52 129/52 129/66 129/66 137/02 137/02 137/04 137/04 137/08 137/08 171/02 171/02 // C10N 10:02 20:02 30:02 30:06 30:08 30:10 40:30

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)含酸素有機化合物を主成分とし、
    100℃における動粘度が5〜50cSt、粘度指数が
    60以上である基油に、(B)カルボン酸の金属塩を配
    合したことを特徴とする二酸化炭素冷媒用冷凍機油組成
    物。
  2. 【請求項2】 カルボン酸の金属塩が炭素数3〜60の
    カルボン酸のアルカリ金属塩である請求項1に記載の二
    酸化炭素冷媒用冷凍機油組成物。
  3. 【請求項3】 酸素含有潤滑油基油がポリオキシアルキ
    レングリコ−ル、ポリビニルエ−テル、ポリエステル、
    炭酸エステルから選ばれた1種又は2種以上の化合物で
    ある請求項1又は2に記載の二酸化炭素冷媒用冷凍機油
    組成物。
  4. 【請求項4】 含酸素有機化合物が一般式(I)又は一
    般式(V)で表される化合物である請求項1又は2に記
    載の二酸化炭素冷媒用冷凍機油組成物。 R1 −〔(OR2 m −OR3 n ・・・(I) (式中、R1 は水素原子,炭素数1〜10のアルキル
    基,炭素数2〜10のアシル基又は結合部2〜6個を有
    する炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基、R2 は炭素数
    2〜4のアルキレン基、R3 は水素原子,炭素数1〜1
    0のアルキル基又は炭素数2〜10のアシル基、nは1
    〜6の整数、mはm×nの平均値が6〜80となる数を
    示す。) 【化1】 (式中、R16,R17及びR18はそれぞれ水素原子又は炭
    素数1〜8の炭化水素基を示し、それらはたがいに同一
    でも異なっていてもよく、R19は炭素数1〜10の二価
    の炭化水素基、R20は炭素数1〜20の炭化水素基、k
    はその平均値が0〜10の数を示し、R16〜R20は構成
    単位毎に同一であってもそれぞれ異なっていてもよく、
    またR19Oが複数ある場合には、複数のR19Oは同一で
    も異なっていてもよい。)
  5. 【請求項5】 含酸素有機化合物が、多価アルコ−ル
    エステル又は多価カルボン酸エステルである請求項1
    又は2に記載の二酸化炭素冷媒用冷凍機油組成物。
  6. 【請求項6】 リン系極圧剤を含有する請求項1〜5の
    いずれかに記載の二酸化炭素冷媒用冷凍機油組成物。
  7. 【請求項7】 酸捕捉剤を含有する請求項1〜6のいず
    れかに記載の二酸化炭素冷媒用冷凍機油組成物。
  8. 【請求項8】 フェノ−ル系酸化防止剤を含有する請求
    項1〜7のいずれかに記載の二酸化炭素冷媒用冷凍機油
    組成物。
JP17462999A 1999-06-21 1999-06-21 二酸化炭素冷媒用冷凍機油組成物 Expired - Fee Related JP4184544B2 (ja)

Priority Applications (8)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17462999A JP4184544B2 (ja) 1999-06-21 1999-06-21 二酸化炭素冷媒用冷凍機油組成物
TW088118984A TW552302B (en) 1999-06-21 1999-11-01 Refrigerator oil for carbon dioxide refrigerant
TW92118391A TW574368B (en) 1999-06-21 1999-11-01 Refrigerator oil for carbon dioxide refrigerant
US09/432,217 US6306803B1 (en) 1999-06-21 1999-11-03 Refrigerator oil for carbon dioxide refrigerant, and method of using it for lubrication
EP20040016688 EP1491616A1 (en) 1999-06-21 1999-11-18 Refrigerator oil for carbon dioxide refrigerant, and method of using it for lubrication
EP99123107.7A EP1063279B1 (en) 1999-06-21 1999-11-18 Refrigerator oil for carbon dioxide refrigerant, and method of using it for lubrication
KR1019990054379A KR100622196B1 (ko) 1999-06-21 1999-12-02 이산화탄소 냉매용 냉동기 오일 및 이를 사용한 윤활방법
KR1020040021179A KR100563189B1 (ko) 1999-06-21 2004-03-29 이산화탄소 냉매용 냉동기 오일 및 이를 사용한 윤활방법

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17462999A JP4184544B2 (ja) 1999-06-21 1999-06-21 二酸化炭素冷媒用冷凍機油組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001003072A true JP2001003072A (ja) 2001-01-09
JP4184544B2 JP4184544B2 (ja) 2008-11-19

Family

ID=15981945

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17462999A Expired - Fee Related JP4184544B2 (ja) 1999-06-21 1999-06-21 二酸化炭素冷媒用冷凍機油組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4184544B2 (ja)

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002180074A (ja) * 2000-12-12 2002-06-26 Nippon Mitsubishi Oil Corp 二酸化炭素冷媒用冷凍機油および冷凍機用流体組成物
JP2002180075A (ja) * 2000-12-12 2002-06-26 Nippon Mitsubishi Oil Corp 二酸化炭素冷媒用冷凍機油及び冷凍機用流体組成物
JP2002194368A (ja) * 2000-10-17 2002-07-10 Nippon Mitsubishi Oil Corp 冷凍機油
WO2006022023A1 (ja) * 2004-08-24 2006-03-02 Idemitsu Kosan Co., Ltd. 二酸化炭素冷媒用冷凍機油組成物
WO2008041549A1 (fr) * 2006-09-29 2008-04-10 Idemitsu Kosan Co., Ltd. Lubrifiant pour machine réfrigérant à compression
JP2011162799A (ja) * 2011-06-01 2011-08-25 Jx Nippon Oil & Energy Corp 二酸化炭素冷媒用冷凍機油及び冷凍機用流体組成物
JP5379484B2 (ja) * 2006-09-29 2013-12-25 出光興産株式会社 圧縮型冷凍機用潤滑油、及びそれを用いた冷凍装置
JP5379488B2 (ja) * 2006-09-29 2013-12-25 出光興産株式会社 圧縮型冷凍機用潤滑油、及びそれを用いた冷凍装置
JP5379486B2 (ja) * 2006-09-29 2013-12-25 出光興産株式会社 圧縮型冷凍機用潤滑油、及びそれを用いた冷凍装置
JP5379483B2 (ja) * 2006-09-29 2013-12-25 出光興産株式会社 圧縮型冷凍機用潤滑油、及びそれを用いた冷凍装置
JP5379485B2 (ja) * 2006-09-29 2013-12-25 出光興産株式会社 圧縮型冷凍機用潤滑油、及びそれを用いた冷凍装置
JP2014065923A (ja) * 2014-01-07 2014-04-17 Jx Nippon Oil & Energy Corp 二酸化炭素冷媒用冷凍機油及び冷凍機用流体組成物
JP2017125162A (ja) * 2016-01-15 2017-07-20 出光興産株式会社 冷凍機油、及び冷凍機用組成物

Cited By (26)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002194368A (ja) * 2000-10-17 2002-07-10 Nippon Mitsubishi Oil Corp 冷凍機油
US6936576B2 (en) 2000-10-17 2005-08-30 Nippon Mitsubishi Oil Corporation Refrigerating machine oil, and fluid composition for refrigerating machine
JP2002180075A (ja) * 2000-12-12 2002-06-26 Nippon Mitsubishi Oil Corp 二酸化炭素冷媒用冷凍機油及び冷凍機用流体組成物
JP2002180074A (ja) * 2000-12-12 2002-06-26 Nippon Mitsubishi Oil Corp 二酸化炭素冷媒用冷凍機油および冷凍機用流体組成物
JP5097402B2 (ja) * 2004-08-24 2012-12-12 出光興産株式会社 熱交換器の熱交換効率を高くする方法
WO2006022023A1 (ja) * 2004-08-24 2006-03-02 Idemitsu Kosan Co., Ltd. 二酸化炭素冷媒用冷凍機油組成物
US9243205B2 (en) 2004-08-24 2016-01-26 Idemitsu Kosan Co., Ltd. Refrigerator oil composition for carbon dioxide coolant
JPWO2006022023A1 (ja) * 2004-08-24 2008-05-08 出光興産株式会社 二酸化炭素冷媒用冷凍機油組成物
JP5379487B2 (ja) * 2006-09-29 2013-12-25 出光興産株式会社 圧縮型冷凍機用潤滑油、及びそれを用いた冷凍装置
US8926857B2 (en) 2006-09-29 2015-01-06 Idemitsu Kosan Co., Ltd. Lubricant for compression refrigerating machine and refrigerating apparatus using the same
US8409464B2 (en) 2006-09-29 2013-04-02 Idemitsu Kosan Co., Ltd. Lubricant for compression refrigerating machine and refrigerating apparatus using the same
JP5379484B2 (ja) * 2006-09-29 2013-12-25 出光興産株式会社 圧縮型冷凍機用潤滑油、及びそれを用いた冷凍装置
EP2071012A4 (en) * 2006-09-29 2011-05-04 Idemitsu Kosan Co LUBRICANTS FOR COMPRESSION COOLING MACHINE
JP5379488B2 (ja) * 2006-09-29 2013-12-25 出光興産株式会社 圧縮型冷凍機用潤滑油、及びそれを用いた冷凍装置
JP5379486B2 (ja) * 2006-09-29 2013-12-25 出光興産株式会社 圧縮型冷凍機用潤滑油、及びそれを用いた冷凍装置
JP5379483B2 (ja) * 2006-09-29 2013-12-25 出光興産株式会社 圧縮型冷凍機用潤滑油、及びそれを用いた冷凍装置
JP5379485B2 (ja) * 2006-09-29 2013-12-25 出光興産株式会社 圧縮型冷凍機用潤滑油、及びそれを用いた冷凍装置
WO2008041549A1 (fr) * 2006-09-29 2008-04-10 Idemitsu Kosan Co., Ltd. Lubrifiant pour machine réfrigérant à compression
KR101425238B1 (ko) * 2006-09-29 2014-08-01 이데미쓰 고산 가부시키가이샤 압축형 냉동기용 윤활유 및 이것을 사용한 냉동 장치
US8894875B2 (en) 2006-09-29 2014-11-25 Idemitsu Kosan Co., Ltd. Lubricant for compression refrigerating machine and refrigerating apparatus using the same
US8916060B2 (en) 2006-09-29 2014-12-23 Idemitsu Kosan Co., Ltd. Lubricant for compression refrigerating machine and refrigerating apparatus using the same
JP2011162799A (ja) * 2011-06-01 2011-08-25 Jx Nippon Oil & Energy Corp 二酸化炭素冷媒用冷凍機油及び冷凍機用流体組成物
JP2014065923A (ja) * 2014-01-07 2014-04-17 Jx Nippon Oil & Energy Corp 二酸化炭素冷媒用冷凍機油及び冷凍機用流体組成物
JP2017125162A (ja) * 2016-01-15 2017-07-20 出光興産株式会社 冷凍機油、及び冷凍機用組成物
WO2017122788A1 (ja) * 2016-01-15 2017-07-20 出光興産株式会社 冷凍機油、及び冷凍機用組成物
KR20180101384A (ko) 2016-01-15 2018-09-12 이데미쓰 고산 가부시키가이샤 냉동기유, 및 냉동기용 조성물

Also Published As

Publication number Publication date
JP4184544B2 (ja) 2008-11-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100751170B1 (ko) 이산화탄소 냉매용 냉동기유 조성물
AU2018390660B2 (en) Refrigeration Cycle Apparatus
KR100622196B1 (ko) 이산화탄소 냉매용 냉동기 오일 및 이를 사용한 윤활방법
JP4460085B2 (ja) 二酸化炭素冷媒用冷凍機油組成物
JP4242518B2 (ja) 二酸化炭素冷媒用冷凍機油組成物
JP5231060B2 (ja) 冷媒用冷凍機油
JP4456708B2 (ja) 環状有機リン化合物を含有する潤滑油組成物
JP4184544B2 (ja) 二酸化炭素冷媒用冷凍機油組成物
JP4105826B2 (ja) 二酸化炭素冷媒用冷凍機油組成物
WO2022009931A1 (ja) 冷凍機油及び冷凍機用作動流体組成物
JP5006487B2 (ja) 冷凍機用潤滑油組成物及びそれを用いた冷凍機用作動流体組成物
WO2017065134A1 (ja) 冷凍機油、冷凍機用組成物、及び冷凍機
JPH03285992A (ja) 水素含有フロン冷媒用冷凍機油組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051216

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20051216

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071218

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080215

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080826

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080904

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110912

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140912

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees