JP2000514699A - 歯の損傷を防止する歯ブラシ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 歯の損傷防止歯ブラシを開示する。本発明の歯ブラシは、長い柄（１）と、前記長い柄（１）の一端に形成されたブラシヘッド（２）を有する。複数のブラシ毛（２２）が、対向する軟質ブラシ毛部分を形成するようにブラシヘッド（２）に植毛されいる。軟質ブラシ毛部分間には縦方向に歯の厚さとほぼ同じ幅のギャップを有する。その２つの軟質ブラシ毛部分の外側の位置には硬質の複数のブラシ毛（２１）が軟質ブラシ（２２）をホールドするようにブラシヘッドに植毛されている。硬質のブラシ毛（２１）は軟質ブラシ毛（２２）の材質よりも硬いプラスチック素材から作られている。この発明による歯ブラシは、歯磨きをする際の歯及び歯ぐきの損傷を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】 歯の損傷を防止する歯ブラシ技術分野 本発明の概要を述べると、人の歯を清潔にし、歯の衛生を保つために使用する 歯ブラシに関するものであり、これをさらに詳しく述べると、歯を磨いている間 に人の歯や歯ぐきを傷めず、しかも使用者にとって便利な歯の損傷を防止する歯 ブラシを提供するための歯ブラシの構造および素材の改良に関するものである。背景技術 当業者に周知のように、人の歯を清潔にし、歯の衛生を保つために使用する数 種類の歯ブラシが提案され、広く用いられている。最も代表的な歯ブラシは、そ れぞれ長い柄を有している。この柄の一端に、多数のナイロン製ブラシ毛が密集 した状態で植毛されており、歯ブラシのブラシヘッドを形成している。さらに、 ブラシヘッドが柄に着脱可能に取り付けられ、既存のブラシ毛が摩滅あるいは摩 擦によって変形した時点で、新しいヘッドと交換できる交換可能な歯ブラシが提 案されている。 最も代表的な歯ブラシでは、このブラシ毛は、合成繊維で作られている。また 、大抵の歯科医は、歯科衛生上、朝食後、昼食後、夕食後３分間以内に１日３回 歯を磨くことが好ましいとしている。このように繰り返し歯みがきを行なってい ると、合成繊維の毛によって歯や歯ぐきを傷つけ、冷たい飲食物や酸味のある飲 食物を食べたり飲んだりしているときに歯がしみるようになることがある。 一方、動物の毛を用いた歯ブラシは、通常、石油化学産業が未発展の時代に使 用されていたものであるが、ブラシの毛が柄から抜けやすいという問題点はある ものの、歯や歯ぐきを傷めることはない。 しかしながら、動物の毛は高価であるうえに強度が低いことから、このような 毛を使用すると、歯ブラシの生産コストが増大し、歯ブラシの期待する寿命が短 くなる。この点から、歯を磨いている問に、合成繊維の毛によって歯や歯ぐきが 傷つくことはあるものの、合成繊維を用いた歯ブラシの毛を生産した方が有利で ある。 このような合成繊維の毛を用いた歯ブラシで使用者が歯を磨いている間、練り 歯みがきがついた毛の鋭い末端によって、歯に詰まった食べ物の残りかすや、歯 と歯の間に挟まった食べ物の残りかすが、歯磨きによって物質的に砕いて取り除 かれる。また、歯みがきの効果を高めるため、練り歯みがきに、歯みがき剤とし て粉末アルミニウムの顆粒が含まれていることもある。 練り歯みがきをつけた合成繊維毛による歯ブラシで歯を磨くと、歯が磨かれる ことによって歯の衛生を効果的に維持できるが、このような練り歯みがきをつけ た合成繊維毛による歯ブラシは、歯や歯ぐきを傷めるという点で問題がある。 通常の歯ブラシで経験する別の問題として、このような歯ブラシで歯を磨く場 合、歯や義歯を縦方向に繰り返しブラッシングする必要があることに加え、歯の 前面と裏面を逐一ブラッシングしなくてはならないことから、時間がかかるとい う点があげられる。発明の開示 したがって、本発明は、従来技術にみられる上記の問題点を鑑みなされたもの であり、人の歯や歯ぐきを傷つけることなく、歯みがきの時間を短縮し、使用者 が歯を磨く際に便利な歯の損傷防止歯ブラシを提供することを目的とする。 上記目的を達成するために、本発明は、長い柄と、前記長い柄の一端に設けら れ、人間の歯をブラッシングするように作られたブラシヘッドにおいて、前記ブ ラシヘッドが軟質素材でできた複数のブラシ毛を備えることにより、歯を磨いて いる間に歯や歯ぐきを傷めることなく、前記ヘッドに植毛されたブラシ毛が、縦 方向にギャップのある２つのブラシ毛部分を形成し、前記ギャップが前記２つの ブラシ毛部分の間に形成され、かつ歯の厚さとほぼ同じ幅を有するブラシヘッド とから成る歯の損傷を防止する歯ブラシを提供する。図面の簡単な説明 本発明の上記および他の目的と、特徴と、他の利益とは、添付図面を参照した 以後の詳細な説明によってより明確に理解されることと思う。 図１は、本発明の好適な実施例による歯の損傷を防止する歯ブラシのブラシヘ ッドの構造を示す斜視図である。 図２は、本発明による歯の損傷を防止する歯ブラシのブラシヘッドを示す平面 図である。 図３は、本発明による歯の損傷を防止する歯ブラシのブラシヘッドを示す側面 図である。 図４は、本発明による歯の損傷を防止する歯ブラシのブラシヘッドを示す正面 図である。発明を実施するための最良の形態 図１は、本発明の好適な実施例による歯の損傷防止歯ブラシのブラシヘッドの 構造を示す斜視図である。図２、図３、図４は、それぞれ、上記ブラシヘッドの 平面図、側面図、および正面図である。 図１〜図４に示す通り、本発明の歯ブラシは、長い柄１とブラシヘッド２とか ら成る。ブラシヘッド２は、長い柄１の一端に設けられ、人の歯をブラッシング する。上記ブラシヘッド２は、複数のブラシ毛を有しており、このブラシ毛が軟 質素材から作られていることから、歯を磨いている間に人の歯や歯ぐきを傷つけ ることがない。 ブラシヘッド２のブラシ毛は、２つの部分、すなわち、軟質ブラシ毛２２と硬 質ブラシ毛２１とから構成されている。軟質ブラシ毛２２は、ヘッド２に植毛さ れ、２つの対向する軟質ブラシ毛部分を形成している。この軟質ブラシ毛２２の ２つの対向する部分の間は互いに離間しており、両者の間には縦方向に歯の厚さ とほぼ同じ幅のギャップがあけられている。一方、硬質ブラシ毛２１は、軟質ブ ラシ毛２２の２つ部分の外側に位置し、軟質ブラシ毛２２をホールドするように ヘッド２に植毛されている。この硬質ブラシ毛２２は、プラスチック素材ででき ている。 軟質ブラシ毛２２の２つの対向部分間のギャップは、歯の表面形状に似た形状 を有することにより、歯みがき効果を高めている。軟質ブラシ毛２２の２つの部 分間のギャップの幅は、歯の厚さの違い、すなわち、臼歯、犬歯、前歯に対応す るため変化がつけられており、ヘッド２の外側端部でギャップが拡がり、内側端 部で狭くなるようにしている。 軟質ブラシ毛２２は、様々な素材により形成されてもよいが、軟質ブラシ毛２ ２の素材は、人体に無害でなくてはならず、耐消耗性が高く、かつ練り歯みがき などの薬品に対しても耐性が高くなくてはならない。 このような条件を満たす素材の例として、シリコーンゴムがあり、このシリコ ーンゴムは、コイル分子構造であることから、分子間引力が低く、弾性に優れ、 圧縮性が高く、耐寒性において優れている。シリコーンゴムのコイル分子構造の 外側にあるメチルは、シリコーンゴムが撥水および水分離などの特有の表面作用 を備えることによって、水と好適に使用できるよう自由に回転している。 次に、上記歯ブラシの使用上の効果について説明する。 通常の歯ブラシを使用して歯を磨くためには、各歯の３面、すなわち、前面、 背面、および上面を別々に磨かなくてはならない。つまり、通常の歯ブラシは、 １回のブラッシング運動ごとに各歯の１面が磨かれるだけであることから、各歯 の３面を別々に磨くためには、歯ブラシのブラッシング運動を繰り返し行なわな ければならず、多くの時間を必要とする。したがって、歯ブラシのブラッシング 運動ごとに、各歯の３面を同時にブラッシングできれば、歯みがきの時間を短縮 することが可能である。本発明の歯ブラシによって、上記目的は好適に達成され る。つまり、本発明の歯ブラシは、各ブラッシング運動ごとに、各歯の３面、す なわち、前面と、背面と、上面とを効果的に磨くことから、歯みがきの効果が増 大し、使用者にとって便利である。 さらに、本発明の歯ブラシの毛は、軟質のシリコーンゴムで作られているため 、このような毛の歯ブラシは、歯を磨いている間に人の歯や歯ぐきを傷めること が なく、また、歯ぐきを静かにマッサージする働きをする。産業上の利用可能性 以上述べた通り、本発明は、歯を磨いている間、人の歯や歯ぐきを傷めずに、 歯ぐきをマッサージし、かつ歯みがきの時間を短縮する使用者にとって便利な歯 の損傷を防止する歯ブラシを提供している。 本発明の好適な実施例の説明が例示のためなされてきたが、添付したクレーム に示されている本発明の範囲および精神を逸脱しない限り、様々な修正、追加、 および変換が可能であることを、当業者は理解されることと思う。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 長い柄と、 前記長い柄の一端に設けられ、人間の歯をブラッシングするように作られたブ ラシヘッドにおいて、前記ブラシヘッドが、軟質素材でできた複数のブラシ毛を 備えることにより歯を磨いている間に歯や歯ぐきを傷めることがなく、前記ブラ シヘッドに植毛されたブラシ毛が、縦方向にギャップのある２つのブラシ毛部分 を形成し、前記ギャップが前記２つのブラシ毛部分の間に形成され、かつ歯の厚 さとほぼ同じ幅を有するブラシヘッドと、 から成る歯の損傷を防止する歯ブラシ。 ２． 前記ブラシヘッドの前記ブラシ毛が、 前記ブラシヘッドにおいて軟質の複数のブラシ毛が植毛されることにより、前 記２つの軟質ブラシ毛部分の間に前記縦方向のギャップを有する２つの対向する 軟質ブラシ毛部分を形成する複数の軟質ブラシ毛と、 前記ブラシヘッドにおいて２つの軟質ブラシ毛部分の外側の位置に植毛される ことにより、前記軟質ブラシ毛をホールドし、前記軟質ブラシ毛の材質よりも硬 いプラスチック素材から作られた複数の硬質ブラシ毛とから成ることを特徴とす る請求項１に記載の歯の損傷を防止する歯ブラシ。 ３． 前記２つの軟質ブラシ毛部分の間の前記ギャップが、歯の表面形状によく 似た形状を有し、ブラシヘッドの外側端部が広く、内側端部が狭くなることによ り、歯の厚さの差に対応していることを特徴とする請求項２に記載の歯の損傷を 防止する歯ブラシ。 ４． 前記軟質ブラシ毛が、人体に無害の耐消耗性および耐薬品性シリコーンゴ ムにより作られていることを特徴とする請求項２に記載の歯の損傷を防止する歯 ブラシ。