JP2000514080A - 骨粗鬆症の治療用インドール誘導体 - Google Patents

骨粗鬆症の治療用インドール誘導体

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JP2000514080A JP10504814A JP50481498A JP2000514080A JP 2000514080 A JP2000514080 A JP 2000514080A JP 10504814 A JP10504814 A JP 10504814A JP 50481498 A JP50481498 A JP 50481498A JP 2000514080 A JP2000514080 A JP 2000514080A
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Abstract

(57)【要約】 式(I)の化合物またはその塩あるいはその溶媒和物、ここで、R2、R3およびR4は、各々、独立して水素、アルキル、アリールまたは置換アリールであり;R5は水素、アルキル、アリールまたは置換アリールであり;R6およびR7は、各々独立して、水素、ヒドロキシ、アミノ、アルコキシ、置換されていてもよいアリールオキシ、置換されていてもよいベンジルオキシ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ハロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、ニトロ、アルキル、カルボキシ、カルボアルコキシ、カルバモイル、アルキルカルバモイルであるか、またはR6およびR7は一緒になってメチレンジオキシ、カルボニルジオキシまたはカルボニルジアミノを形成し;R8は水素、ヒドロキシ、アルカノイル、アルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、カルボキシアルキル、カルボアルコキシアルキル、カルバモイルまたはアミノスルホニルであり;およびZ1およびZ2はその結合している炭素原子と一緒になって複素環基を意味する;かかる化合物を有してなる医薬組成物、かかる化合物の製法およびかかる化合物の医薬における使用。

Description

【発明の詳細な説明】 骨粗鬆症の治療用インドール誘導体 本発明は、ある種の新規化合物に、かかる化合物の製法に、かかる化合物配合 の医薬組成物に、および医薬におけるかかる化合物および組成物の使用に関する 。 継続中の国際出願(出願番号PCT/EP96/00157)は、破骨細胞の H+−ATPaseを阻害することで骨吸収の減少に関与するある種のインドー ル誘導体を開示する。 骨質量の喪失に伴う疾患は破骨細胞の過剰活性により誘起されることが知られ ている。さらに、一般にバフィロマイシンと関連する特定の化合物がかかる疾患 に有用であることも知られている;例えば、国際特許出願(公開番号WO91/ 06296)は骨関連疾患を治療するためのバフィロマイシンマクロライデスを 開示する。 しかし、バフィロマイシン誘導体はヒトの破骨細胞に対して選択的ではない。 したがって、これらの化合物を使用すると、他の必須v−ATPaseの広汎的 遮断により予期せぬ毒性を伴う。実際、今日までヒト破骨細胞に対して選択的な 治療はわかっていない。 ヒトにおける骨質量の喪失に付随する疾患をうまく治療するための研究は、破 骨細胞を選択的に阻害するという治療標的の性質が議論のある点でさらに複雑と されている。かくして、Baronら(国際特許出願公開番号WO93/01280 )は特定の小腔ATPase(V−ATPase)が可能性のある治療標的とし て破骨細胞にて同定された指摘する。しかし、Baronの研究はニワトリにおいて なされており、Hallら(Bone and Mineral 27、1994,159−166) は、哺乳動物に関連する実験にてトリの破骨細胞V−ATPaseとは反対に、 哺乳動物の破骨細胞V−ATPaseは他の細胞におけるV−ATPaseに生 理学上類似していると結論付け、したがってそのV−ATPaseは良好な治療 標的ではないようである。 この度、本発明者らは哺乳動物の破骨細胞に選択的であり、その骨吸収活性を 選択的に阻害するように作用する一群の化合物を見出した。したがって、これら の化合物は骨質量の喪失に伴う疾患、例えば骨粗鬆症および関連する骨減少性疾 患、パジェット病、上皮小体機能亢進症および関連疾患の治療および/または予 防にて特に有用であると考えられる。これらの化合物はまた抗腫瘍活性、抗ウイ ルス活性(例えば、Semliki Forest,Vesicular Stomatitis、Newcastle Disease 、Influenza AおよびB、HIVウイルスに対する活性)、抗潰瘍活性(例えば、該 化合物は、Helicobacter pyloriにより誘発される慢性胃炎および消化性潰瘍の 治療に有用であるかもしれない)、免疫抑制活性、抗脂血症活性、抗アテローム 性動脈硬化症活性を有し、AIDSおよびアルツハイマー病の治療に有用である と考えられる。さらなる態様において、これらの化合物はまた、脈管形成、すな わち、慢性関節リウマチ、糖尿病性網膜症、乾癬および充実性腫瘍などの種々の 病理学的症状(脈管形成疾患)に見られる新しい血管の形成を阻害するのに有用 であると考えられる。 したがって、本発明は、式(I): [式中: R2、R3およびR4は、各々、独立して水素、アルキル、アリールまたは置換 アリールであり; R5は水素、アルキル、アリールまたは置換アリールであり; R6およびR7は、各々独立して、水素、ヒドロキシ、アミノ、アルコキシ、所 望により置換されていてもよいアリールオキシ、所望により置換されていてもよ いベンジルオキシ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ハロ、トリフルオロメ チル、トリフルオロメトキシ、ニトロ、アルキル、カルボキシ、カルボアルコキ シ、カルバモイル、アルキルカルバモイルであるか、またはR6およびR7は一緒 になってメチレンジオキシ、カルボニルジオキシまたはカルボニルジアミノを形 成し; R8は水素、ヒドロキシ、アルカノイル、アルキル、アミノアルキル、ヒドロ キシアルキル、カルボキシアルキル、カルボアルコキシアルキル、カルバモイル またはアミノスルホニルであり;および Z1およびZ2はその結合している炭素原子と一緒になって複素環基を意味する ] で示される化合物またはその塩あるいはその溶媒和物を提供する。 適当には、Z1およびZ2はその結合する炭素原子と一緒になって、式(a): [式中、星印(*)を付した炭素は二重結合に結合し、R1は水素またはチオキ ソ基であり;XはOまたはNR9(ここで、R9はC1-6アルキルまたは所望によ り置換されていてもよい複素環基または基−T−NRst(ここで、TはC1-6 アルキレン基であり、RsおよびRtは、各々独立して、水素、アルキル、置換ア ルキル、所望により置換されていてもよいアルケニル、所望により置換されてい てもよいアリール、所望により置換されていてもよいアリールアルキル、所望に より置換されていてもよい複素環基または所望により置換されていてもよいヘテ ロサイクリルアルキル基であるか、またはRsおよびRtは一緒になって複素環基 を形成する)であり;YはCH2−、NR10CH2−(ここで、R10は水素または C1-6アルキル基である)であるか、またはYはOCH2−もしくはSである)を 意味する] で示される基を意味する。 適当には、R2、R3およびR4は、各々独立して、水素、アルキルまたはフェ ニルである。 例えば、R2は水素である。 例えば、R3は水素である。 例えば、R4は水素である。 適当には、R5は水素、アルキルまたはフェニルである。 例えば、R5は水素である。 R6またはR7がアルコキシである場合、アルコキシ基は、適当には、C1-6ア ルコキシ、例えばメトキシである。 R6またはR7がハロゲンである場合、ハロゲン基は、適当には、フルオロまた はクロロ基である。 R6またはR7がアルキルである場合、アルキル基は、適当には、C1-6アルキ ル、例えばブチル基である。 R6またはR7の適当な置換位置は、4、5、6または7位であり、好ましくは 5または6位である。 R6について好ましい基はハロゲンである。 R7について好ましい基はハロゲンである。 好ましい態様において、R6はハロゲン、特に5−ハロゲンであり、R7はハロ ゲン、特に6−ハロゲンである。 例えば、R8は水素である。 一の態様において、XはOである。 一の態様において、XはNR9である。 適当には、XがNR9である場合、R9はC1-6アルキル、例えばメチルである 。 R9が複素環基である場合、その複素環基の炭素原子で結合していることが好 ましい。 R9で表される適当な複素環基は、所望により置換されていてもよいピペリジ ン基(ここで、任意の置換基はC1-6アルキル基、特にメチル基である)、例え ば2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル基を包含する。 XがTNRstである場合、RsおよびRtは、各々独立して、水素、アルキル 、置換アルキル、所望により置換されていてもよいアルケニル、所望により置換 されていてもよいアリール、所望により置換されていてもよいアリールアルキル 、所望により置換されていてもよい複素環基または所望により置換されていても よ いヘテロサイクルアルキル基である。 RsまたはRtが置換アルキルである場合、好ましい基は2−(ジアルキルアミ ノ)エチル、3−(ジアルキルアミノ)プロピルまたは4−(ジアルキルアミノ )ブチルあるいはヘテロサイクリルメチル、ヘテロサイクリルエチルまたはヘテ ロサイクリルプロピル基である。 RsまたはRtがアルケニルまたは置換アルケニルである場合、適当なアルケニ ル基はC2-6アルケニル基、例えばC5アルケニル基である。 RsまたはRtがアリールまたは置換アリールである場合、適当なアリール基は フェニル基である。 式(a)の基の例として、1,4−ジオキサン−2−オン、1−メチル−2− ピロリドンおよび3−メチル−2−チオキソチアゾリジン−4−オンが挙げられ る。 本明細書で用いる場合の「アルキル」なる語は、メチル、エチル、n−および イソ−プロピルおよびn−、イソ−、tert−ブチルおよびペンチル基のごと き1個ないし12個、適当には1個ないし6個、好ましくは1個ないし4個の炭 素原子を有する直鎖状または分枝状アルキル基を包含し、さらにアルコキシまた はアルカノイル基のごとき他の基の一部を形成する場合のかかるアルキル基も包 含する。 アルキル基に対する適当な任意の置換基は、ヒドロキシ;アルコキシ; 式NRuvで示される基(RuおよびRvは、各々、独立して水素、置換されてい てもよいアルキル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよ いアリール、置換されていてもよいアリールアルキル、置換されていてもよいヘ テロサイクリル、置換されていてもよいヘテロサイクリルアルキル、カルボキシ 、カルボキシアルキルまたはアルコキシカルボニル、ニトロであるか、あるいは RuおよびRvはそれらが結合する窒素と一緒になって置換されていてもよい複素 環を形成する);カルボキシ;アルコキシカルボニル;アルコキシカルボニルア ルキル;アルキルカルボニルオキシ;アルキルカルボニル;モノ−およびジ−ア ルキルホスホネート;置換されていてもよいアリール;ならびに置換されていて もよいヘテロサイクリルを包含する。 本明細書で用いる場合の「アルケニル」なる語は、2個ないし12個、適当に は2個ないし6個の炭素を有する直鎖状または分枝状のアルケニル基を包含し、 他の基の一部を形成する場合のかかる基も包含し、例えば2−ブテニル基のごと きブテニル基である。 アルケニル基に対する適当な任意の置換基は前記したアルキル置換基を包含す る。 本明細書で用いる場合の「アリール」なる語は、フェニルおよびナフチルを包 含し、特にフェニルである。 アリール基に対する適当な任意の置換基は、アルキル、置換アルキル、アルコ キシ、ヒドロキシ、ハロゲン、トリフルオロメチル、アセチル、シアノ、ニトロ 、アミノ、モノ−およびジーアルキルアミノ、およびアルキルカルボニルアミノ から選択される5個までの置換基、適当には3個までの置換基を包含する。 アリール基に対する好ましい任意の置換基は、イソブチル、ヒドロキシ、メト キシ、フェノキシ、ジエチルアミノエトキシ、ピロリジノエトキシ、カルボキシ メトキシ、ピリジルオキシ、フルオロ、クロロ、アミノ、ジメチルアミノ、アミ ノメチル、モルホリノ、ビス(カルベトキシ)ヒドロキシメチルから選択される 。 適当なアリールアルキル基は、フェニルエチルおよびベンジル基のごときアリ ールC1-3−アルキル基を包含し、特にベンジルである。 好ましくは、置換アラルキル基はアリール部分において置換されている。 本明細書で用いる場合の「ヘテロサイクリル」または「複素環」なる語は、飽 和または不飽和の単環または縮合環(スピロ環を含む)複素環基を包含し、各環 は4個ないし11個の環原子、特に5個ないし8個の、好ましくは5、6または 7個の環原子を有し、環原子はO、SまたはNから選択される1、2または3個 のヘテロ原子を含む。 適当な複素環基は単環式飽和複素環基、単環式不飽和複素環基、縮合環式複素 環基を包含する。 縮合環式複素環基はスピロ複素環基を包含する。 適当な単環式不飽和複素環基は5−、6−または7−員環を有する。 適当な5−員単環式不飽和複素環基はフラニル、チエニル、ピロリル、ピラゾ リル、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、イソオキサ ゾリル、フラザニル、チアゾリルおよびイソチアゾリル基、または4,5−ジヒ ドロ−1,3−チアゾール−2−イル、1H−イミダゾリニル、ピロリニル、ピ ラゾリニル、オキサゾリニル、イソオキサゾリニル、チアゾリニル基などのその 部分飽和した誘導体である。 適当な6−員単環式不飽和複素環基はピリジル、ピリミジニル、ピリダジニル 、ピラジニル、トリアジニル、テトラジニル、1,2−1,3−もしくは1,4− オキサジニル、1,2−、1,3−もしくは1,4−チアジニルおよびピラニル基 、または1,2−、1,3−もしくは1,4−ジヒドロオキサジニル、1,4−ジヒ ドロピリジル、ジヒドロピリダジニル、ジヒドロピラジニルまたはジヒドロピリ ミジニルなどのその部分飽和した誘導体である。 適当な7−員単環式不飽和複素環基はアゼピニル、オキセピニル、ジアゼピニ ル、チアゼピニル、オキサゼピニルまたはその部分飽和した誘導体である。 適当な単環式飽和複素環基は5−、6−または7−員環を包含する。 適当な5−員単環式飽和複素環基はピロリジニル、イミダゾリジニル、ピラゾ リジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニルおよびテトラヒドロフラニ ル基である。 適当な6−員単環式飽和複素環基はピペリジニル、ピペラジニル、テトラヒド ロピラニル、1,3−ジオキサシクロヘキシル、テトラヒドロ−1,4−チアジニ ル、モルホリニルおよびホルホリノ基である。 適当な7−員単環式飽和複素環基はヘキサメチレンイミニル、オキセパニルお よびチエパニルである。 適当な縮合環式複素環基は縮合飽和環、縮合不飽和環および不飽和環に縮合し た飽和環を包含する。 縮合飽和環を有する適当な基はキヌクリジル、8−アザビシクロ[3.2.1] オクチル、9−アザビシクロ[3.3.1]ノニル、1−アザビシクロ[3.3.3 ]ウンデシル、1,9−ジアザビシクロ[3.3.1]ノニルおよび1,5−ジア ザビシクロ[3.3.1]ノニル基である。 縮合不飽和環を有する適当な基はピラゾ[3.4−d]ピリミジニル、1,2, 5−チアジアゾロ[3,4−b]ピリジル、イソオキサゾロ[4,5−b]ピリジ ル、チアゾロ[4,5−b]ピリジル、オキサゾロ[4,5−d]ピリミジニル、 7H−プリン−2−イル、キノリル、イソキノリル、ベンゾ[b]チエニル、ベ ンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、 インドリジニル、インドリル、イソインドリル、インダゾリル、フタラジニル、 ナフチリジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シノリニル、プテリジニルお よびβ−カルボリニル基である。 不飽和環に縮合した飽和環を有する適当な基は、テトラヒドロキノリル、4H −キノリジニル、テトラヒドロイソキノリル、ジヒドロベンゾフリル、クロメニ ル、クロマニル、イソクロマニル、インドリニルおよびイソインドリニル基のご ときベンゼン環に縮合している基を包含する。 適当なスピロ複素環基は、オキサスピロ[4.5]デシル、アザスピロ[4.5 ]デシル、1,2,4−トリアザスピロ[5.5]ウンデシル、1,4−ジオキサ− 9−アザスピロ[4.7]ドデシルおよび1−アザスピロ[5.5]ウンデシルを 包含する。 ヘテロサイクリルまたは複素環基に対する適当な任意の置換基は、アルキル、 置換アルキル、アルコキシ、ヒドロキシ、ハロ、アミノ、モノ−もしくはジ−ア ルキルアミノ、アルコキシカルボニル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキ ル、ヒドロキシアルコキシアルキル、アルコキシアルキルオキシアルキル、アリ ール、アリールオキシおよびヘテロサイクリルから選択される5個までの置換基 、適当には3個までの置換基を包含する。 ヘテロサイクリルまたは複素環基に対する好ましい任意の置換基は、イソブチ ル、ヒドロキシ、メトキシ、フェノキシ、ジエチルアミノエトキシ、ピロリジノ エトキシ、カルボキシメトキシ、ピリジルオキシ、フルオロ、クロロ、アミノ、 ジメチルアミノ、アミノメチル、モルホリノ、ビス(カルベトキシ)ヒドロキシ メチルから選択される。 誤解を避けるために、本明細書において「複素環」は「ヘテロサイクリル」を 包含する。 本明細書で用いる場合の「ハロ」なる語は、フルオロ、クロロおよびブロモを 包含し、適当にはフルオロおよびクロロであり、好ましくはクロロである。 例えばR1〜R7がキラルアルキル鎖を含む化合物のように、式(I)の化合物 の特定の炭素原子はキラル炭素原子であり、それゆえ、式(I)の化合物の立体 異性体が得られる。本発明は、エナンチオマー、およびラセミ体を包含するそれ らの混合物を包含する、式(I)の化合物のすべての立体異性形にまで及ぶ。慣 用的方法により異なる立体異性形を互いに分離または分割してもよく、また、慣 用的な立体特異的合成または不斉合成により所定の異性体を得てもよい。 また式(I)の化合物は2個の二重結合を有するので、1個またはそれ以上の 幾何異性体として存在しうる。本発明は、混合物を含め、式(I)の化合物のす べてのかかる異性体にまで及ぶ。慣用的方法により異なる立体異性形を互いに分 離してもよく、また、慣用的合成方法により所定の異性体を得てもよい。式(I )の化合物の適当な塩は医薬上許容される塩である。 適当な医薬上許容される塩は酸付加塩およびカルボキシ基の塩を包含する。 適当な医薬上許容される酸付加塩は、例えば塩酸、臭化水素酸、オルトリン酸 または硫酸のごとき無機酸との塩、あるいは例えばメタンスルホン酸、トルエン スルホン酸、酢酸、プロピオン酸、乳酸、クエン酸、フマル酸、リンゴ酸、コハ ク酸、サリチル酸、マレイン酸またはアセチルサリチル酸のごとき有機酸との塩 を包含する。 医薬上許容される適当なカルボキシ基の塩は、例えばアルミニウム、ナトリウ ムもしくはカリウムおよびリチウムのごときアルカリ金属、カルシウムもしくは マグネシウムのごときアルカリ土類金属のごとき金属との塩、およびアンモニウ ム塩または置換アンモニウム塩、例えばトリエチルアミンのごときC1-6アルキ ルアミン、2−ヒドロキシエチルアミン、ビス−(2−ヒドロキシエチル)アミ ンもしくはトリ−(2−ヒドロキシエチル)アミンのごときヒドロキシC1-6ア ルキルアミン、ジシクロヘキシルアミンのごときシクロアルキルアミン、または プロカイン、1,4−ジベンジルピペリジン、N−ベンジル−β−フェネチルア ミン、デヒドロアビエチルアミン、N,N'−ビスデヒドロアビエチルアミン、グ ルカミン、N−メチルグルカミン、またはピリジン、コリジンもしくはキノリン のごときピリジン型塩基との塩を包含する。 式(I)の化合物の適当な溶媒和物は水和物のごとき医薬上許容される溶媒和 物である。 医薬上許容されない式(I)の化合物の塩および/または溶媒和物は、式(I )の化合物の医薬上許容される塩および/または溶媒和物あるいは式(I)の化 合物自体の製造の中間体として有用であるかもしれず、それ自体も本発明のもう 1つの態様を形成する。 式(I)の化合物またはその塩あるいはその溶媒和物は、式(II): [式中、R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8は式(I)に関して定義した とおりである] で示される化合物を、式:−COR2で示される基を、式(b): [式中、Z1およびZ2は式(I)に関して定義したとおりである] で示される基に変換可能な試薬と反応させ;その後、要すれば、1またはそれ以 上の以下の反応: (i)式(I)のある化合物を式(I)のもう一つ別の化合物に変換する; (ii)いずれかの保護基を除去する; (iii)形成された化合物の塩または溶媒和物を調製する を行うことで調製される。 適当な基(b)は上記の式(a)の基である。 基(b)が上記の式(a)の基である場合、−COR2の基(a)への変換能 を有する適当な試薬は、式(IIIA): [式中、XおよびYは式(I)に関して定義したとおりであり、WはO、Sまた はNRx(ここで、RxはH、C1-6アルキルまたはC1-6アルキルカルボニルであ る)を意味する] で示される化合物である。 基(b)が基(a)であり、基−X−C(R1)−Y−が−O(CH22−O −、−O(CH22−NR10またはR9N−(CH22−NR10である式(I) の化合物の場合、適当な試薬は、式(IIIB): [式中、X1はOまたはNR9であるか、あるいはその保護形であり、Y1は−C H2−O−または−CH2N(R10)−であり、R11およびR12は、各々独立して 、C1-6アルキル、適当にはエチルを意味する] で示される化合物である。 式(b)の基が2−(ピロリドン)−5−エン基である式(I)の化合物の場 合、適当な試薬は、式(IIIC):[式中、R13はC1-6アルキルであり、一方、R14はR9またはR9に変換可能な 基を意味する] で示される試薬である。 試薬が式(IIIA)の化合物である場合、通常のKnoevenagel条件下、例えば氷 酢酸などの溶媒を用い、所望の生成物が適当な形成速度で得られる温度で、通常 は高温で、慣用的には溶媒の還流温度で反応を行う。適当には、酢酸アルカリ金 属塩、例えば酢酸ナトリウムの存在下で反応を行う。好ましくは、アルゴンなど の不活性雰囲気下で反応を行う。 式(II)の化合物と式-CO.R2の基の式(b)の基への変換能を有する試薬 の間の反応は、選択される個々の試薬に応じて、適当な一般的条件下で行うこと ができる。例えば、必要な基(b)が前記した式(a)の基であり、試薬が式( IIIB)の化合物である場合、任意の適当な非プロトン性溶媒、例えば芳香族炭 化水素、例えばベンゼン、好ましくはトルエンまたはキシレン、DMF、DMS O、クロロホルム、ジオキサン、ジクロロメタン、THF、アセトニトリル、N −メチルピロリドンなどあるいはその混合物、好ましくは無水溶媒を用い、必要 な生成物が適当な形成速度で得られる温度で、都合よくは外界温度または高温、 例えば30℃ないし120℃の範囲にある温度で、一般的なHorner−Emmons条件 下で反応を行う。反応は塩基の存在下で行うことが好ましい。 直前に記載の反応に用いるのに適当な塩基は、有機塩基、例えばテトラメチル グアニジン(TMG)、ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド(LD A)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0] −5−ノネン(DBN)、1,5−ジアザビシクロ[5.4.0]−5−ウンデセン (DBU)、1,5−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)ならび に無機塩基、例えば水素化ナトリウムを包含し、例えば反応を窒素などの不活性 雰 囲気下で行う。別法として、試薬が式(IIIB)の化合物である場合、その時に は反応を通常のWittig条件下で行う。一般に、反応は、塩基の存在下、適当な非 プロトン性溶媒中で行われる。適当な塩基は、トリエチルアミン、トリメチルア ミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)、ピリジン、N,N− ジメチルアニリン、N−メチルモルホリン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0] −5−ノネン(DBN)、1,5−ジアザビシクロ[5.4.0]−5−ウンデセン (DBU)、1,5−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)などの 有機塩基ならびに水素化ナトリウム、炭酸セシウム、炭酸カリウムなどの無機塩 基、好ましくは水素化ナトリウムである。適当な溶媒は、この種の反応に用いる のに慣用的な溶媒、例えばベンゼン、トルエンまたはキシレンなどの芳香族炭化 水素;DMF、DMSO)クロロホルム、ジオキサン、ジクロロメタン、THF 、酢酸エチル、アセトニトリル、N−メチルピロリドンまたはその混合物、好ま しくはジクロロメタンである。この反応を必要な生成物が適当な形成速度で得ら れる温度で、都合よくは外界温度または高温、例えば20℃ないし140℃の範 囲にある、好ましくは室温から溶媒の還流温度の範囲にある温度で行う。 式(II)の化合物と、式(IIB)の試薬との間の反応は、環化して必要な6− 員環を形成する中間体を介して進行する。X1が保護基である場合、その保護基 を除去して式(I)の化合物に環化させなければならない。適当な保護基は本明 細書に記載の一般的な基である。 試薬が式(IIIC)の化合物である場合、その時には、反応をエタノールなど の溶媒中、通常高温、例えば40℃ないし90℃の範囲にある温度、例えば60 ℃で行う。一般に、塩基、通常、前記したような有機塩基、例えばトリエチルア ミンの存在下で反応を行う。 式(II)の化合物は、以下のスキーム(I):[式中、以下に記載の制限を条件として、R2、R3、R4、R5、R6、R7および R8は式(I)の化合物に関して定義したとおりである] に示される反応式に従って調製することができる。 スキーム(I)の反応は、適当な慣用的操作、例えば、R2およびR4がHであ る場合、アルデヒド(V)は式(IV)の脂肪族アルデヒドをメタノールおよびエ タノールなどの極性プロトン性溶媒中、水酸化ナトリウムまたはカリウムなどの 塩基の存在下で反応させて化合物(II)を得ることができる。 別法として、式(II)の化合物は、式(VI)のケト誘導体と適当なホスホニウ ム塩とのWittig反応により、またはケト誘導体(VI)と適当なホスホネートとの Horner Emmons反応により調製してもよい。個々の反応条件は、例えば、Wittig 反応では、「The Wittig Reaction」、R.Adams Ed.、14巻、270頁(19 65)に、Angew.Chem.Int.Ed.Engl.4、645(1965)に記載されて いる条件であり、Horner Emmons反応では、Tetrahedron Lett.、1981、46 1;Can.Org.Chem.、44、719(1979);Syntheses、1982、39 1;およびTetrahedron Lett.1982、2183に記載されている条件である 。 適当なホスホニウム塩は、式(VIIA): Ph3+C(R3)CO.RuHal- (VIIA) [式中、R3は式(I)に関して定義されているとおりであり、Ruは式(I)に 関して定義されているR2(水素以外の基)であるか、または基ORvであり(こ こで、RvはC1-6アルキル、例えばエチルである)、Hal−はハロゲンアニオン 、例えばクロリドまたはブロミドを意味する] で示される化合物である。 適当なホスホネートは、式(VIIB): (RwO)2P(O)CH(R3)CORu (VIIB) [式中、R3およびRuは式(VIIA)に関して定義されているとおりであり、 RwはC1-6アルキル、例えばエチルである] で示される化合物である。 式(VI)の化合物と前記した式(VIIA)のホスホニウム塩(式中、RuはR2 (水素以外の基))および式(VIIB)のホスホネート(式中、RuはR2(水素 以外の基))との反応は、慣用的なウィッチヒまたはホーナー・エモンス(Witt igまたはHorner Emmons)条件(溶媒として、芳香族炭化水素、例えばベンゼン 、トルエンまたはキシレンなど;DMF、DMSO、クロロホルム、ジオキサン 、ジクロロメタン、THF、酢酸エチル、アセトニトリル、N−メチルピロリド ンなど、またはその混合物が挙げられる)を用い、適当な溶媒中で塩基の存在下 (適当な塩基として、有機塩基、例えばトリエチルアミン、トリメチルアミン、 N,N−ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)、ビリジン、N,N−ジメチ ルアニリン、N−メチルモルホリン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5− ノネン(DBN)、1,5−ジアザビシクロ[5.4.0]−5−ウンデセン(DB U)、1,5−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、および無機 塩基、例えば水素化ナトリウム、炭酸セシウム、炭酸カリウムが挙げられる)で 行う。好ましくは、該反応を、約−20℃から140℃の、好ましくは約室温か ら溶媒の還流温度の範囲の反応温度で行う。 別法として、式(VI)の化合物と、ホスホニウム塩(VIIA)またはホスホネ ート(VIIB)(ここで、RuはORvである)の化合物の反応は、化合物(II) に直接進むことはないが、カルボン酸エステルを介して進行し、ついでそれを、 適当な非プロトン性溶媒、例えばジクロロメチレン、クロロホルム、ジオキサン 、ジ エチルエーテルまたはTHF中、所望の生成物の適当な形成速度を付与する温度 、例えば−30℃ないし60℃の範囲の温度、適当には室温で、還元剤、適当に は水素化アルミニウムリチウム(LiAlH4)、水素化アルミニウムジイソブチル( DIBAH)またはホウ化水素リチウム(LiBH4)などの複合金属還元剤を用い て対応するアルコールに変える。ついで、その中間体アルコールを二酸化マンガ ン、過ヨウ化物(Dess−Martin試薬)、クロロクロム酸ピリジニウム(PCC) またはジクロム酸ピリジニウム(PDC)または塩化オキサリルとDMSOの組 合わせ(Swern反応)、好ましくはジクロロメチレン中の二酸化マンガンなどの 酸化剤でアルデヒド(II)に酸化する。 式(IIIA)の化合物は公知の市販化合物であるか、または市販化合物から製 造することができる。特に、XがR9Nである化合物(IIIA)は、XがNHであ る化合物(IIIA)を、式R9Hal(ここで、Halはハロゲン原子、適当にはブロモ またはヨードである)のハロゲン化物および水素化ナトリウム、カリウムt−ブ トキシド、ナトリウムメトキシドなどの塩基の存在下でアルキル化することによ り調製できる。 式(IIIB)の化合物は、以下のスキーム(II)に示される反応式により製造 される(Tetrahedron、48、3991-4004、1992)。 スキーム(II) [式中、以下の限定を条件として、R11、R12、X1およびY1は式(IIIB)に 関する記載と同じ] 2−ナフタレンスルホニルアジドと、式(X)の化合物の間の反応a)は、ト ルエンなどの芳香族炭化水素溶媒中、通常0℃から室温の範囲の温度で、カリウ ムt−ブトキシドなどの塩基の存在下で行う;好ましくは、該反応を不活性雰囲 気下で行う。 アジド(IX)と化合物(VIII)とからの化合物(VIIB)の形成は、適当には 、テトラヒドロフラン、ジ塩化メチレンまたはトルエンなどの溶媒中、通常、溶 媒の還流温度などの高温で行う;好ましくは、該反応を触媒量の四酢酸ロジウム の存在下で行う。 式(IIIC)の化合物は公知化合物であるか、または公知化合物の製造に用い られる方法、例えば、J.Med.Chem.30(1987)1995に開示の方法に類似する方法 にしたがって製造される。 式(VI)の化合物(ここで、R4は水素以外の基である)は、式(XI): [式中、R6、R6、R7およびR8は式(I)に関して定義されているとおりであ る] で示される化合物を、式(XII): X3−CH2−CO−R4a (XII) [式中、X3はハロゲン、特にブロモであり、R4aは式(VI)に記載されている R4またはR4に変換できる基である] で示されるハロケトンと縮合させることで製造される。 式(XI)と(XII)の化合物の間の反応は、通常、DMFなどの非プロトン性 溶媒中、好ましくは80℃から90℃の範囲にある高温で、慣用的縮合条件を用 い て行う。そのような条件は、J.Org.Chem.、37(1972)、3622に記載されている 。 式(XI)と(XI)の化合物は公知化合物であるか、またはJ.Org.Chem.、37(1 972)、3622に記載される方法などの、公知化合物の調製に用いられる方法に類 似する方法を用いて調製される。 式(V)の化合物、すなわち、式(VI)の化合物(ここで、R4は水素である )は、スキーム(III)に示される反応式に従って製造される: [式中、以下の限定を条件として、R6、R7およびR8は式(I)に関して定義 されるとおりである]。 スキーム(III): 工程aは、適当には、エタノールなどの溶媒またはその溶媒混合物、例えば、 ジエチレンエーテル/エタノール中、カリウムエトキシド(一般に、金属カリウ ムをエタノール溶媒に添加することで得られる)などの塩基の存在下、通常、高 温で行なわれる;。 工程bの還元および環化は、通常、エタノール/酢酸溶媒混合物中、溶媒の還 流温度などの高温で鉄粉を用いて行われる; 工程cは、通常のアルキル化条件を用いて、例えば、水素化ナトリウムなどの 塩基を用いてTHFまたはDMFなどの非プロトン性溶媒中、または水酸化カリ ウム固体を用いてアセトン中、好ましくは水素化ナトリウムを用いてDMF中、 通常、外界温度で行われる。 工程dの還元工程は、いずれかの還元剤、適当には、水素化アルミニウムリチ ウム(LiAlH4)、水素化アルミニウムジイソブチル(DIBAH)またはホウ化 水素リチウム(LiBH4)などの複合金属還元剤を用いて、いずれか適当な非プロ トン性溶媒、例えば、ヘキサン、ジオキサン、ジエチルエーテルまたはTHF中 、好ましくは無水条件下、好ましくはアルゴンなどの不活性雰囲気下、所望の生 成物の適当な形成速度を付与する温度、例えば、−30℃ないし60℃の範囲に ある、例えば−20℃ないし0℃の範囲にある温度で行われる。 工程eは、二酸化マンガン、過ヨウ化物(Dess−Martin試薬)、クロロクロム 酸ピリジニウム(PCC)またはジクロム酸ピリジニウム(PDC)または塩化 オキサリルとDMSOの組合わせ(Swern反応)、好ましくはジ塩化メチレン中 の二酸化マンガンなどの酸化剤を用いて、外界温度で行われる。 式(VIIA)および’(VIIB)の化合物は公知化合物であるか、またはOrgani c Reactions,Vol 14,270−490,Wiley Interscienceに記載の方法などの、公 知化合物の製造に用いられる方法に類似する方法を用いて製造される。 式(IV)、(X)および’(XVII)の化合物は公知化合物であるか、またはJ. March,Advanced Organic Chemistry,3rd Edition(1985),Wiley Interscien ce、Organic Synthesis,Coll.5,567−571に記載の方法などの、公知化合物の 製造に用いられる方法に類似する方法を用いて製造される。 式(VIII)の化合物は、文献、例えば、Tetrahedron,48、3991−4004、1992 に記載の方法により製造できる。必要ならば、X1が保護されたヒドロキシ基で ある式(VIII)の化合物は、通常の方法により遊離ヒドロキシ基に脱保護するこ とができ、所望により当業者に公知の方法(例えば、中間体のメシル誘導体を介 し、 その後、R9NH2と反応させるか、または酸化により得られるアルデヒドを介し 、シアノホウ化水素ナトリウムの存在下、R9NH2での還元アミノ化に付す)に より化合物(VII)(ここで、X1はR9NHである)に変換してもよい。 一般式HNRstは、アミンを製造するための当該分野にて知られている方法 、例えば、Houben−Well、Methoden der Organishen Chemie、Vol.XI/1(1957 )およびvol.E16d/2(1992)、Georg Thieme Verlag、Stuttgartを用いて製造 することができる。 特に、一般式:HNRstのアミン(式中、RsおよびRtの一方は水素であり 、他方は前記した基(a)、(b)、(c)、(d)、(e)であるか、または その特定例である)は、次のスキーム(V)に要約した方法に従って製造される 。 スキーム(V) [式中、Rはアルキルまたはアリール基であり、RuおよびRvは前記と同じで あり、Aは結合手またはアルキル鎖であり、R15は水素((ii)において)また はハロゲン((iii)において)であって、R16はアルキル基であり、R17はア ルキルまたはアリールであり、LおよびL1は脱離基、例えば、ハロゲンまたは メシレートであり、Yはハロゲンであり、Y1は脱離基、例えば、ハロゲンであ り、Y1およびY2はハロゲンなどの脱離基、例えばY1はクロリドであり、Y2は ブロミドを意味する] スキーム(V)に関して: (i)のアミド官能基の還元は、適当には、公知方法、例えば、水素化アルミ ニウムリチウムなどの水素化混合物還元剤およびOrg Synth Coll Vo1 4 564に記 載の方法を用いて実施される。 (ii)のニトロピリジンの還元は、適当には、J.Org.Chem.58、4742(1993) に記載の方法を用いて実施される。 (ii)のヒドロキシ−ニトロピリジンのアルキル化は、J.Org.Chem.55、2964 (1990)に記載の方法を用いて行ってもよい。 (iii)の置換反応は、適当には、Helvetica Acta 47(2)、45(1964)に記 載の方法を用いて行われる。 (iv)の還元アミノ化は、ベンジルアミンを用いて行ってイミン中間体を得、 ついで公知方法およびホウ化水素ナトリウムまたは水素化アルミニウムリチウム などの還元剤を用いて還元することができる。ついで、慣用的方法、例えば、パ ラジウム/チャコールなどの触媒の存在下で水素を用いる方法により、脱ベンジ ル化を再び行うこともできる。 (v)のニトリルの還元は、適当には、酸化白金での接触水素添加により行わ れる。 (v)におけるジアルキルホスホネートを得るための酸ハロゲン化物NC−A −COYの反応は、J Org Chem 36、3843(1971)に記載の方法に従って行われ る。 (vi)におけるアジドとトリフェニルホスフィンの反応は、Bull Soc Chim Fr 1985、815に記載されるように湿式テトラヒドロフラン中で行われる。 (vi)のアジドは、図示されるように、Synthesis 1995、376に記載される操 作に従って、アジドトリメチルシランを用いて調製される。 (vi)における化合物Y1−A−Y2とアミン誘導体の反応は、慣用的置換反応 条件を用いて進める。 上記反応(i)、(ii)、(iii)、(iv)、(v)および(vi)における基 質は公知の市販化合物である。 式(I)の化合物またはその溶媒和物は、標準的化学操作に従って前記した方 法より単離してもよい。 式(I)の化合物の塩および/または溶媒和物の調製は、適当な慣用的操作を 用いて行ってもよい。 要すれば、本発明の化合物の異性体の混合物を、常套手段により、例えば、分 割剤として、光学活性な酸を用いることで、個々の立体異性体およびジアステレ オマーに分離してもよい。分割剤として用いることのできる適当な光学活性な酸 は、「Topics in Stereochemistry」、Vol 6、Wiley Interscience、1971、Alli nger、N.L.およびEliel,W.L.編に記載されている。 また、本発明の化合物のいずれのエナンチオマーも、既知配置の光学的に純粋 な出発物質を用いる立体特異的合成により得ることができる。 化合物の絶対配置をX−線結晶学方法などの慣用的方法により決定してもよい 。 反応基または原子の保護は、前記した方法のいずれの適当な段階で行うことも できる。適当な保護基は、個々の基について当該分野にて慣用的に使用される基 または保護される原子を包含する。保護基は適当な一般的操作を用いて調製およ び除去することができ、例えば、ジオールを含むOH基は、ジ−tert−ブチルシ リルビス(トリフルオロメタンスルホネート)などの適当なシリル化剤と反応さ せることでシリル化誘導体として保護することができ:このシリル基は、所望に よりアルミナの存在下にて、好ましくはピリジン複合体の形態のフッ化水素と反 応させるような慣用的操作を用いるか、あるいはメタノール中、塩化アセチルと 反応させることで除去することができる。別法として、ベンジルオキシ基を用い て、フェノール基を保護することもでき、このベンジルオキシ基は、パラジウム (II)クロリドまたは10%パラジウム/炭素などの触媒を用いる接触水素化分解 により除去することもできる。 アミノ基はいずれか慣用的な保護基を用いて保護することができ、例えば、ア ミノ基をジ−tert-ブチルジカルボネートと反応させてカルバミン酸のtert-ブチ ルエステルを形成させ、酸性条件下、該エステルを、例えば、酢酸エチル中の塩 化水素またはジ塩化メチレン中のトリフルオロ酢酸を用いて加水分解することで アミノ基を再生させてもよい。アミノ基は、塩基性条件下、適当なアミンおよび ハロゲン化ベンジルとから調製したベンジル誘導体として保護してもよく、その ベンジル基を、例えばパラジウム/炭素触媒を用いる水素化分解により除去する 。 インドールNH基などは、いずれか慣用的な基、例えば、ベンゼンスルホニル 、メチルスルホニル、トシル、ホルミル、アセチル(このすべてはアルカリ性試 薬との反応により除去可能)、ベンジル(液体アンモニア中のナトリウムまたは トルエン中のAlCl3のいずれかで除去可能)、アリル(酸性条件下、塩化ロジウ ム(III)との反応により除去可能)、ベンジルオキシカルボニル(接触水素化 またはアルカリ処理により除去可能)、トリフルオロアセチル(アルカリまたは 酸性処理のいずれかにより除去可能)、t−ブチルジメチルシリル(テトラブチ ルアンモニウムフルオリドでの処理により除去可能)、2−(トリメチルシリル )エトキシメチル(SEM)(エチレンジアミンの存在下、フッ化テトラブチル アンモニウムとの処理により除去可能)、メトキシメチル(MOM)またはメト キシエチル(MEM)基(温和な酸性処理で除去可能)を用いて保護することが できる。 カルボキシル基は、アルキルエステル、例えば、慣用的操作を用いて調製およ び除去できる、メチルエステルとして保護してもよく、カルボメトキシをカルボ キシに変換する都合のよい一の方法は、水性水酸化リチウムを用いることである 。 脱離基または原子は、反応条件下で出発物質より離れる、すなわち、特異的部 位で反応を促進するであろう、基または原子である。そのような基の適当な例と して、特に限定しない限り、ハロゲン原子、メシルオキシ、p−ニトロベンゼン スルホニルオキシおよびトシルオキシ基が挙げられる。 本明細書に記載の化合物の塩、エステル、アミドおよび溶媒和物は、要すれば 、当該分野における慣用的方法により生成することができる:例えば、酸付加塩 は、 式(I)の化合物を適当な酸で処理することにより調製することができる。 カルボン酸のエステルは、一般的エステル化操作により調製することができる :例えば、アルキルエステルは、必要なカルボン酸を、一般的には酸性条件下で 適当なアルコールと反応させることにより調製することができる。 アミドは通常のアミド化操作を用いて調製できる。例えば式:CONRstの アミドは、関連するカルボン酸を式:HNRst(ここで、RsおよびRtは前記 と同じ)のアミンと反応させることにより調製することができる。また、酸のC1-6 アルキルエステル、例えばメチルエステルを前記の式:HNRstのアミン と反応させて必要とするアミドを得てもよい。 前記したように、本発明の化合物は有用な治療特性を有することが確認されて いる。 したがって、本発明は、哺乳動物における破骨細胞の過剰活性に伴う疾患の治 療および/または予防方法であって、有効な非毒性量の哺乳動物破骨細胞の選択 的阻害剤を投与することからなる方法を提供する。 哺乳動物破骨細胞の適当な選択的阻害剤は、哺乳動物破骨細胞の波うち稜にあ る液胞ATPaseの選択的阻害剤である。 哺乳動物の液胞ATPaseのある特定の選択的阻害剤は、式(I)の化合物 またはその医薬上許容される塩、あるいはその医薬上許容される溶媒和物である 。 かくして、さらに本発明は、ヒトまたはヒト以外の哺乳動物の骨粗鬆症および 関連オステオペニー疾患の治療方法であって、有効かつ非毒性量の式(I)の化 合物またはその医薬上許容される溶媒和物を、治療を要するヒトまたはヒト以外 の哺乳動物に投与することからなる方法を提供する。 さらなる態様において、本発明は、活性治療物質として用いるための、哺乳動 物破骨細胞の阻害剤、例えば、式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩 あるいはその医薬上許容される溶媒和物を提供する。 特に、本発明は、骨粗鬆症および関連オステオペニー疾患の治療および/また は予防に用いるための、式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩および /またはその医薬上許容される溶媒和物を提供する。 特に目的とする症状は、閉経期付近およびその後の状態に関連した骨粗鬆症で ある。パジェット病、骨新生に伴う高カルシウム血症ならびに病因学に従って次 のように分類されるすべてのタイプの骨粗鬆症的疾患の治療および予防も包含さ れる: 一次骨粗鬆症 退縮性 I型または閉経後 II型または老人性 若年性 青年における特発性 二次骨粗鬆症 内分泌異常 甲状腺機能亢進 性機能低下 卵巣非形成またはTurner症候群 副腎皮質機能亢進またはCushing症候群 上皮小体機能亢進 骨髄異常 多発性ミエローマおよび関連疾患 全身性肥満細胞症 散在性癌腫 Gaucher病 結合組織異常 骨形成不全 ホモシスチン尿症 Ehlers-Danlos症候群 Marfan症候群 Menke症候群 雑多な症例 不動化または無重量感 Sudeck萎縮 慢性閉塞性肺疾患 慢性アルコール依存症 慢性ヘパリン投与 抗痙攣剤の慢性的摂取 加えて、本発明は、腫瘍、特に腎臓癌、メラノーマ、結腸癌、肺癌および白血 病に関連した腫瘍、ウイルス性症状(例えば、セムリキ森脳炎ウイルス、水胞性 口内炎ウイルス、ニューカッスル病ウイルス、インフルエンザAおよびBウイル ス、HIVウイルスを含む症状)、潰瘍(慢性胃炎およびヘリコバクター・ピロ リにより誘発される消化性潰瘍)の治療、自己免疫疾患および移植における免疫 抑制剤としての使用、高コレステロール血症およびアテローム性動脈硬化症の治 療および/または予防のための抗高脂血症剤しての使用を包含し、エイズおよび アルツハイマー病の治療にも有用である。これらの化合物は血管形成性疾患、す なわち慢性関節リウマチ、糖尿病性レチノパシー、乾癬および充実性腫瘍のごと き、血管形成に依存する病理学的症状において有用であると考えられる。 式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩および/またはその医薬上許 容される溶媒和物を、それ自体、あるいは好ましくは医薬上許容される担体を含 む医薬組成物として投与してもよい。 したがって、本発明は、ヒト破骨細胞の薬理学的活性、詳細には骨量の異常な 喪失に伴うヒト破骨細胞の骨吸収活性の選択的阻害剤、および医薬上許容される 担体を含む医薬組成物も提供する。 ヒト破骨細胞の個々の阻害剤は、式(I)の化合物、またはその医薬上許容さ れる塩、あるいはその医薬上許容される溶媒和物のごときヒト破骨細胞の液胞A TPaseの選択的阻害剤である。 活性化合物またはその医薬上許容される塩および/またはその医薬上許容され る溶媒和物を、通常には、単位投与形として投与する。 上記疾患を治療するための有効量は、活性化合物の有効性、選択された医薬上 許容される塩または医薬上許容される溶媒和物の個々の性質、治療すべき障害の 性質および重篤性ならびに哺乳動物の体重のごとき因子に依存する。しかしなが ら、単位用量は、通常、0.01ないし50mg、例えば1ないし25mgの本 発明の化合物を含有するであろう。単位用量は、通常、1日に1回またはそれ以 上の回数、例えば1日に1、2、3、4、5または6回、より一般的には1日に 1ないし3回または2ないし4回投与して、一般的には1日の全用量が体重70 kgの成人について0.01ないし250mg、より一般的には1ないし100 mg、例えば5ないし70mg、すなわち約0.0001ないし3.5mg/kg /日、より一般的には0.01ないし1.5mg/kg/日、例えば0.05ない し0.7mg/kg/日となるようにする。 上記用量範囲において、本発明の化合物について毒物学的効果は確認されない 。 また本発明は、腫瘍、特に腎臓癌、メラノーマ、結腸癌、肺癌および白血病に 関連した腫瘍、ウイルス性症状(例えば、セムリキ森脳炎ウイルス、水胞性口内 炎ウイルス、ニューカッスル病ウイルス、インフルエンザAおよびBウイルス、 HIVウイルスの関連する症状)、潰瘍(例えば、慢性胃炎およびヘリコバクタ ー・ピロリにより誘発される消化性潰瘍)、自己免疫疾患および移植の治療のた めの、高コレステロール血症およびアテローム性動脈硬化性疾患、エイズおよび アルツハイマー病、血管形成性疾病、例えば慢性関節リウマチ、糖尿病性レチノ パシー、乾癬および充実性腫瘍の治療および/または予防のための方法であって 、有効かつ非毒性量の式(I)の化合物またはその医薬上許容される溶媒和物を 治療および/または予防を必要とするヒトまたはヒト以外の哺乳動物に投与する ことからなる方法を提供する。 かかる治療において、活性化合物を適当な経路により、例えば経口、非経口ま たは局所経路により投与してもよい。かかる使用の場合、化合物は、一般に、ヒ トまたは獣用医薬担体、希釈剤および/または賦形剤を一緒にした医薬組成物の 形態で使用されるであろうが、もちろん、組成物の適当な形態は投与方法による であろう。 組成物は混合により製造され、適当には経口、非経口または局所投与に適合さ せる。それ自体が錠剤、カプセル、経口液体調製物、散剤、顆粒、ロゼンジ、香 錠、復元可能散剤、注射可能および注入可能溶液もしくは懸濁液、坐薬ならびに 経皮デバイスの形態であってもよい。経口的に投与可能な組成物が好ましく、特 に有形の経口組成物が好ましい。というのも、それらは一般的使用につき、より 便利だからである。 経口投与用錠剤およびカプセルは、通常、単位用量にて投与され、結合剤、充 填剤、希釈剤、錠剤形成剤、滑沢剤、崩壊剤、着色料、フレーバーおよび湿潤剤 などの慣用的賦形剤を含有する。当該分野でよく知られた方法に従って錠剤をコ ーティングしてもよい。 使用に適する充填剤はセルロース、マンニトール、ラクトースおよび他の類似 の物質を包含する。適当な崩壊剤は澱粉、ポリビニルピロリドンおよび澱粉グリ コール酸ナトリウムのごとき澱粉誘導体を包含する。適当な滑沢剤は、例えば、 ステアリン酸マグネシウムを包含する。適当な医薬上許容される湿潤剤はラウリ ル硫酸ナトリウムを包含する。 これらの固体経口組成物を、混合、充填、錠剤成形等の慣用的方法により製造 してもよい。繰り返し混合操作を用い、大量の充填剤を用いて活性物質を組成物 全体に分配させてもよい。もちろん、かかる操作は当該分野において慣用的であ る。 経口液体調合物は、例えば水性または油性懸濁液、溶液、エマルジョン、シロ ップ、またはエリキシルの形態であってもよく、あるいは使用前に水または他の 適当な担体で復元される乾燥品として提供してもよい。かかる液体調製物は、懸 濁化剤(例えば、ソルビトール、シロップ、メチルセルロース、ゼラチン、ヒド ロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ステアリン酸アルミニ ウムゲルまたは硬化食用油)、乳化剤(例えば、レシチン、ソルビタンモノオレ エートまたはアラビアガム);非水性担体(食用油を含んでいてもよい)、例え ば、アーモンド油、分別ココヤシ油、グリセリンのエステルのごとき油性エステ ル、プロピレングリコールまたはエチルアルコール;保存料、例えば、p−ヒド ロキシ安息香酸メチルもしくはプロピルまたはソルビン酸、所望により慣用的な フレーバーまたは着色剤を含有していてもよい。 非経口投与の場合、本発明の化合物および滅菌ビヒクルを含有する流体単位投 与形を調製する。ビヒクルおよび濃度に応じて、化合物を懸濁または溶解するこ とができる。通常、化合物をビヒクルに溶解し、フィルター滅菌し、ついで、適 当なバイアルまたはアンプルに充填して密封することにより非経口溶液を調製す る。有利には、局所麻酔剤、保存料および緩衝化剤のごときアジュバントもビヒ クルに溶解する。安定性を向上させるために、組成物をバイアルに充填した後、 凍結し、減圧下で水分を除去することができる。 化合物をビヒクルに溶解させずに懸濁させ、滅菌ビヒクルに懸濁させる前にエ チレンオキサイドに曝すことにより滅菌すること以外は、実質的に同様にして非 経口懸濁液を調製する。有利には、界面活性剤または湿潤剤を組成物に含有させ て活性化合物の均一な分配を容易にする。 局所投与の場合、組成物は、活性化合物の全身的デリバリーのための経皮軟膏 またはパッチの形態であってもよく、慣用的方法で、例えば”Dermatological F ormulations”-B.W.Barry(Drugs and the Pharmaceutical Sciences-Dekker) またはHarrys Cosmeticology(Leonard Hill Books)のごとき標準テキストに記載 されたような方法で調製してもよい。 また本発明は、哺乳動物における破骨細胞の過剰活性に伴う疾患の治療および /または予防、例えば骨粗鬆症および関連オステオペニー疾患の治療および/ま たは予防用の医薬品の製造のための、骨量の異常な喪失に伴うヒト破骨細胞の生 物学的活性、特にヒト破骨細胞の骨吸収活性の選択的阻害剤、式(I)の化合物 またはその医薬上許容される塩あるいはその医薬上許容される溶媒和物の使用を 提供する。 また本発明は、腫瘍、特に腎臓癌、メラノーマ、結腸癌、肺癌および白血病に 関連した腫瘍、ウイルス性症状(例えば、セムリキ森脳炎ウイルス、水胞性口内 炎ウイルス、ニューカッスル病ウイルス、インフルエンザAおよびBウイルス、 HIVウイルスを含む症状)、潰瘍(例えば、慢性胃炎およびヘリコバクター・ ピロリにより誘発される消化性潰瘍)、自己免疫疾患および移植の治療、高コレ ステロール血症およびアテローム性動脈硬化性疾患、エイズおよびアルツハイマ ー病、血管形成性疾患、例えば慢性関節炎リウマチ、糖尿病性レチノパシー、乾 癬および充実性腫瘍の治療および/または予防用の医薬の製造のための、骨量の 異常な喪失に伴うヒト破骨細胞の生物学的活性、特にヒト破骨細胞の骨吸収活性 の選択的阻害剤の使用を提供する。 本発明に従って投与した場合、許容されない毒物学的効果は本発明の化合物に ついては考えられない。通常の慣習に従って、関連する医学的処置における手書 きまたは印刷された使用説明書を組成物に添付する。 以下の説明、実施例および薬理学的方法は本発明を説明するが、何ら限定する ものではない。 調製例1 2−ナフタレンスルホニルアジド: ナトリウムアジド(3.1g、44ミリモル)の水(10ml)中溶液を室温 で2−ナフタレンスルホニルクロリド(10g、44ミリモル)のアセトン(6 0ml)中攪拌溶液に滴下し、攪拌を2時間続けた。水(50ml)を添加し、 得られた混合物をデカンテーションした。上澄みを捨て、褐色油状残渣を軽油よ り再結晶し、乾燥後に白色針状晶として純粋な標記化合物(7.67g、32.9 ミリモル、収率74%)を得た;融点45℃。 調製例2 ジアゾ(ジエトキシホスホリル)酢酸エチル: カリウムt−ブトキシド(4.42g、39.4ミリモル)のトルエン(200 ml)中懸濁液を、アルゴン下、0℃で10分間攪拌した。ジエトキシホスホリ ル酢酸エチル(6.53ml、32.9ミリモル)のトルエン(20ml)中溶液 を温度を5℃以下に維持しながら20分間で添加した。もう一つ別の2−ナフタ レンスルホニルアジド(7.67g、32.9ミリモル)の溶液を5℃以下で滴下 し、反応混合物を室温に加温し、一夜攪拌した。得られた溶液を濾過し、濾液を トルエンで洗浄した。プールした有機相を濃縮し、褐色油状残渣を蒸留し、黄色 油として標記化合物(6.12g、24.5ミリモル、収率74.3%)を得た; 沸点=70−73℃/0.02mmHg。 調製例3 [(2−エテンカルボニルオキシ)エトキシ]ジエトキシホスホリル酢酸エチル : ジアゾ(ジエトキシホスホリル)酢酸エチル(1.01g、4.0ミリモル)、 エタンジオール・モノアクリレート(0.465ml、4ミリモル)および酢酸 ロジウム(II)ダイマー(34mg、0.08ミリモル)のトルエン(20ml )中溶液を3時間還流した。室温に冷却し、混合物をセライト床を介して濾過し た後、溶媒を濃縮すると、残渣は緑色油としての純粋な標記化合物(960mg 、2.84ミリモル、収率70.9%)であった。 実施例1 (2Z,4E)3−[3−(5,6−ジクロロ−1H−インドール−2−イル)− 2−プロペニリデン]−1,4−ジオキサン−2−オン: [(2−エテンカルボニルオキシ)エトキシ]ジエトキシホスホリル酢酸エチ ル(1.00g、2.96ミリモル)およびテトラメチルグアニジン(0.371 ml、2.96ミリモル)のトルエン(20ml)中溶液を室温で10分間攪拌 した。ついで、(2E)3−(5,6−ジクロロ−1H−インドール−2−イル )−プロプ−2−エナール(710mg、2.65ミリモル)を加え、混合物を 100℃(浴槽温度)で一夜加熱した。室温に冷却した後、溶媒を濃縮し、残渣 を酢酸エチルに溶かし、1NH Clおよびブラインで洗浄し、ついで乾燥(硫 酸マグネシウム)し、濃縮して油状残渣を得た。これをシリカゲル上のクロマト グラフィー(n−ヘプタン/酢酸エチル2/1)に付した。収集したフラクショ ンをプールし、濃縮して、純粋な標記化合物(1H NMRで判断した場合に85 %の純度、7 0mg、0.184ミリモル、収率6.9%)を黄色結晶として得た;融点=20 8−210℃。1 H NMR(DMSO−d6):11.80(s,1H);7.76(s,1H); 7.56(s,1H);7.16(dd,1H);6.95(d,1H);6.68( d,1H);6.60(s,1H);4.57(m,2H);4.31(m,2H) 調製例4 α−オキソ−3−(2−ニトロ−4,5−ジクロロフェニル)プロパン酸エチル : カリウム(24.5g、0.626g.a.)の無水エチルエーテル(245ml )中懸濁液に、無水エタノール(158ml)および無水エチルエーテル(12 6ml)の溶液を窒素下で4時間にわたって滴下した。得られた溶液をエチルエ ーテル(600ml)で希釈し、ついでシュウ酸ジエチル(85.5ml、63 0ミリモル)を約30分間にて滴下した。得られた黄色混合物に、3−ニトロ− 4,5−ジクロロトルエン(130g、630ミリモル)の無水エチルエーテル (225ml)中溶液を室温で1時間にわたって滴下した。攪拌をさらに3時間 続け、その暗褐色混合物を室温で2日間静置した。カリウム塩を濾過により収集 し、エチルエーテル(200ml)で洗浄し、乾燥して暗褐色粉末(210g) を得た。該固体を水(200ml)および酢酸エチル(400ml)の混合液に 懸濁させ、ついで10%HClで酸性化した。有機層をブラインで洗浄し、硫酸 ナトリウムで乾燥し、真空下で蒸発させ、明褐色固体としてて純粋な標記化合物 (115.1g、375.8ミリモル、収率59.7%)を得た;融点=92−9 4℃。 調製例5 5,6−ジクロロ−1H−インドール−2−カルボン酸エチル: α−オキソ−3−(2−ニトロ−4,5−ジクロロフェニル)プロパン酸エチ ル(100g、327ミリモル)および鉄粉(160g)のエタノール(625 ml)および酢酸(625ml)中混合物を2時間還流した。冷却後、得られた 混 合物を真空下で蒸発させて、固体残渣をTHF(100ml)に溶かし、Floris il(500g)上のクロマトグラフィーに付し、THF(5000ml)で溶出 した。収集したフラクションを蒸発させ、明褐色粉末として純粋な標記化合物( 77.5g、301ミリモル、収率92.0%)を得た;融点215−218℃。 調製例6 5,6−ジクロロ−1H−インドール−2−カルボキシアルデヒド: 乾燥THF(70ml)に溶かした5,6−ジクロロ−1H−インドール−2 −カルボン酸エチル(77.5g、301ミリモル)を、窒素下、水素化アルミ ニウムリチウム(19.17g、505ミリモル)の無水THF(1000ml )中氷冷溶液に滴下した。混合物を0℃で45分間攪拌し、ついで水(20ml )、15%水性水酸化ナトリウム(20ml)および水(60ml)を連続的に 添加してクエンチした。混合物をセライト床を介して濾過し、THF(2x50 0ml)で洗浄した。濾液を硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧で蒸発させて橙色 未処理固体を得た。これをジクロロメタン(1500ml)に溶かし、活性化二 酸化マンガン(150g、1.73モル)を添加した。混合物を室温で12時間 攪拌し、ついでセライト床を介して濾過し、それを加温アセトン(4x750m l)で洗浄し、合した濾液を蒸発乾固させて、純粋な標記化合物(42.1g、 197ミリモル、収率65.4%)を得た;融点=207−208℃。 調製例7 (E)3−(5,6−ジクロロ−1H−インドール−2−イル)−2−プロペン 酸エチル: 5,6−ジクロロ−1H−インドール−2−カルボキシアルデヒド(35g、 164ミリモル)および(エトキシカルボニルメチレン)トリフェニルホスホラ ン(60g、176ミリモル)をトルエンに溶かし、3時間還流した。溶媒を減 圧下で蒸発させ、反応混合物をシリカゲル上のクロマトグラフィー(n−ヘキサ ン /酢酸エチル、8/2)に付し、純粋な標記化合物(28g、98.5ミリモル 、収率60.1%)を得た。 調製例8 (E)3−(5,6−ジクロロ−1H−インドール−2−イル)−2−プロペン −1−オール: (E)3−(5,6−ジクロロ−1H−インドール−2−イル)−2−プロペ ン酸エチル(16.23g、57.1ミリモル)を、窒素下、−20℃に冷却した 乾燥THF(300ml)に溶かし、ヘキサン中1M DIBAL(115ml 、115ml)を−20℃で滴下した。反応混合物をこの温度で1時間維持し、 ついで水でクエンチした。混合物を室温に加温し、エチルエーテル(200ml )で希釈し、セライト床で濾過し、エチルエーテル(300ml)で洗浄した。 暗赤色溶液を硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空下で蒸発させて純粋な標記化合 物(13.8g、57.0ミリモル、収率99.8%)を得た。 調製例9 (E)3−(5,6−ジクロロ−1H−インドール−2−イル)−2−プロペン アルデヒド: (E)3−(5,6−ジクロロ−1H−インドリル)−2−プロペン−1−オ ール(13.8g、57.0ミリモル)のエチルエーテル(450ml)中溶液に 、活性化二酸化マンガン(35g)および塩化ナトリウム(35g)を添加した 。反応混合物を室温で2日間攪拌し、セライト床で濾過し、エチルエーテルで洗 浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、純粋な標記化合物(11.5g、47.9ミリ モル、収率84.1%)を得た。 調製例10 (±)3−ブロモ−1−メチル−2−ピロリドン: (±)2,4−ジブロモブタノイルクロリド(10.6g、40ミリモル) (J.Med.Chem.、1987、30、1197)のクロロホルム(10ml)中溶液を、0℃ で撹拌しながらMeNH2(8ml、80ミリモル)の40%水溶液に滴下した 。さらに30分間攪拌した後、水酸化ナトリウム(2.25g、56ミリモル) の水(5.6ml)中溶液を温度を10℃以下に維持しながら滴下した。室温に 加温した後、1時間攪拌し、水相をデカンテーションし、有機相を5%水性HC lおよびブラインで洗浄した。乾燥(硫酸マグネシウム)し、溶媒を蒸発させた 後、黄色油状残渣を得た。これをトルエン(100ml)に溶かし、攪拌しなが ら0℃に冷却し、60%水素化ナトリウム(1.8g)を少しずつ添加した。攪 拌を90分間続け、ついで溶液を氷冷水(100ml)に注いだ。水相を塩化ナ トリウムで飽和させ、ついでエチルエーテルで抽出し、エーテル性相を、乾燥( 硫酸マグネシウム)し、濃縮した後、純粋な標記化合物を得た(1.40g、7. 86ミリモル、収率19.7%)。 調製例11 (±)(1−メチル−2−ピロリドン−3−イル)トリフェニルホスホニウムブ ロミド: (±)3−ブロモ−1−メチル−2−ピロリドン(1.40g、7.86ミリモ ル)およびトリフェニルホスフィン(2g、7.62ミリモル)のTHF(50 ml)中溶液を2日間還流した。室温に冷却した後、形成した白色固体を濾過し 、THFで徹底的に洗浄し、乾燥して純粋な標記化合物を得た(900mg、2 .04ミリモル、収率26.8%)。 実施例2 (2Z,4E)−5−(3−(5,6−ジクロロ−1H−インドール−2−イル) −2−プロペニリデン)−1−メチル−2−ピロリドン: (E)3−(5,6−ジクロロ−1H−インドール−2−イル)−2−プロペ ンアルデヒド(240mg、1ミリモル)、(±)(1−メチルー2−ピロリド ン−3−イル)トリフェニルホスホニウムブロミド(500mg、1.11ミリ モ ル)およびトリエチルアミン(0.35ml、2.50ミリモル)のエタノール( 10ml)中懸濁液を、2時間攪拌しながら60℃で加熱した。室温に冷却後、 形成した黄色固体を濾過し、エタノールで繰り返し洗浄した。乾燥後、純粋な標 記化合物を黄色結晶として得た(250mg、0.778ミリモル、収率77.8 %)。1 H NMR(DMSO−d6):11.72(bs,1H);7.76(s,1H) ;7.54(s,1H);6.80−7.13(m,3H);6.61(s,1H); 3.46(t,2H);2.86(bs,5H)。 実施例3 (2Z,4E)−5−(3−(5,6−ジクロロ−1H−インドール−2−イル) −2−プロペニリデン)−3−メチル−2−チオキソチアゾリジン−4−オン: (E)3−(5,6−ジクロロ−1H−インドール−2−イル)−2−プロペ ンアルデヒド(870mg、3.62ミリモル)、N−メチルロダニン(555 mg、3.77ミリモル)および酢酸ナトリウム(1.03g)の氷酢酸(18m l)中溶液を、アルゴン下で17時間還流した。室温に冷却し、溶媒を蒸発させ た後、残渣を水(20ml)に溶かし、ジクロロメタン(2x20ml)で抽出 した。有機相を乾燥(硫酸マグネシウム)し、濃縮した後、褐色残渣(600m g)を得、それをシリカゲル上のクロマトグラフィー(n−ヘプタン/酢酸エチ ル4/1)に付した。プールしたフラクションから良好な残渣を得、それを再び シリカゲル上のクロマトグラフィー(ジクロロメタン)に付した。そのプールし たフラクションをエチルエーテルでトリチュレーションし、濾過した後に残渣( 36mg)を得た。これをアセトニトリルでトリチュレーションし、最後に乾燥 した後、褐色結晶として純粋な標記化合物(28mg、0.076ミリモル、収 率2.1%)を得た;融点=283℃。1 H NMR(DMSO−d6):11.89(bs,1H);7.84(s,1H) ;7.60(s,1H);7.57(d,1H);7.39(d,1H);7.02( dd,1H);6.84(s,1H);3.37(s,32H)。 上記の調製例および実施例に用いた略号の一覧 セライト dicaliteについての登録商標 DMF ジメチルホルムアミド EI 電子衝撃 AcOEt 酢酸エチル FAB POS 高速原子衝撃/陽イオン検出 MS 質量スペクトル THF テトラヒドロフラン TSP サーモスプレー 生物学的アッセイ 背景 骨に結合すると、起電性H+−アデノシントリホスファターゼ(ATPase )は破骨細胞−骨界面に分極することが知られている。ポンプは大量のプロトン を骨吸収微環境中に輸送して、骨鉱物を動態化させ、コラゲナーゼが骨マトリッ クスを分解するのに必要な酸性pHを形成する。 破骨細胞のプロトンポンプの液胞での性質は、はじめはBlair[H.C.Blairら、 Science,245,855(1989)]により認識され、ついで、Bekker[P.J.Bekkerら、J .Bone Min.Res.,5,569(1990)]およびVaananen[K.K.Vaananenら、J.Cell.Bio l.,111,1305(1990)]により確認された。証拠は(カルシウム欠乏の産卵鶏の 延髄から得た)鳥類の破骨細胞由来の波打ち膜フラグメントの調製に基づくもの であった。得られた膜小胞はATPに応答して酸性化し、それは酸性コンパート メント中に蓄積する弱塩基であるアクリジンオレンジの蛍光消失を測定すること により容易に評価される。 生化学的パターンは、プロトン輸送がスルフヒドリル試薬であるN−エチルマ レイミド(NEM)および液胞H+−ATPaseの選択的阻害剤であるバフィ ロマイシンA1によって阻害される[J.E.Bowmanら、Proc.Natl.Acad.Sci.US A,85,7972(1988)]が、Na+/K+−ATPaseの阻害剤であるオウアバイ ン;p−ATPaseの阻害剤であるオルトバナジン酸ナトリウム、あるいは共 に胃のH+/K+−ATPaseの阻害剤であるオメプラゾールもしくはSCH2 8080によっては阻害されない[J.P.Mattsonら、Acta Physiol.Scand.,146 ,253(1992)]ため、破骨細胞のプロトンポンプが液胞様ATPaseに属する ことを示した。 バフィロマイシンA1のごとき液胞ATPaseの特異的阻害剤は破骨細胞培 養において骨吸収を阻害しうることが知られている[K.Sundquistら、Biochem. Biopys.Res.Commun.168,309-313(1990)]。 膜小胞におけるプロトン輸送およびv−ATPase活性の阻害 カルシウム欠乏の産卵鶏より由来の粗骨ミクロソームの調製 少なくとも15日間カルシウム欠乏にある産卵鶏の脛骨および大腿骨から得た 延髄から小胞を調製した。簡単に言えば、骨フラグメントを24スカルペルブレ ードで削ぎ、40mlの単離媒体(0.2Mシュークロース、50mM KCl、 10mM Hepes、1mM EGTA、2mMジチオスレイトール,pH7.4)に 懸濁させ、100ミクロンの孔径のナイロンメッシュで濾過した。全操作を4℃ で行った。ポッター(20ストローク)中、40mlの単離媒体中でホモジナイ ゼーションした後、最初の遠心分離(6500xgmax、20分)を行ってミト コンドリアおよびリソソームを除去した。上澄みを100000xgmaxで1時 間遠心分離に付し、ペレットを1mlの単離媒体に集め、200μlのアリコー トに分け、直ちに液体窒素中で凍結し、−80℃で貯蔵した。Bradford法[M.Br adford、Anal.Biochem,72,248(1976)]に従って、Biorad比色キットを用いて タンパク質含量を測定した。プロトン輸送のアッセイの場合、5〜10μlの膜 を用いた。 破骨細胞膜の精製 上記調製した1mlの粗ミクロソーム小胞を、単離媒体中15重量%、30重 量%および45重量%のシュークロース(3.5ml)からなるシュークロース 段階的勾配の上部に加え(約0.2ml/遠心管)、280000gmaxで2時間 遠心分離に付した(SW 41 Tiローター)。遠心分離後、30−45%シュ ークロース界面を集め、単離媒体中に約20倍に希釈し、100000gmaxで 1時間遠心分離に付してペレット化させた(SW 28ローター)。ついで、ペ レットを1mlの単離媒体に再懸濁させ、アリコートに分け、液体窒素中で凍結 させて、使用するまで−80℃で貯蔵した。 プロトン輸送 0.2Mシュークロース、50mM KCl、10mM Hepes(pH7.4)、 1mM ATP・Na2、1mM CDTA、5μMバリノマイシンおよび4μM アクリジンオレンジを含有する1mlのバッファーに5〜20μlの膜小胞を添 加した後のアクリジンオレンジの蛍光消失の初速度を測定すること(励起490 nm;発光530nm)により、膜におけるプロトン輸送を半定量的に評価した 。5mM MgSO4を添加することにより反応を開始させた。結果を2つの対照 の平均に対するパーセントとして表した。 バフィロマイシン感受性ATPase活性の阻害 バフィロマイシン感受性ATPase活性の阻害を、96ウェルプレート中、 バフィロマイシンA1の存在下または不在下において、37℃で30分間インキ ュベーションする間の無機リン酸(Pi)の放出を測定することにより、精製さ れた膜小胞において評価した。反応媒体は1mM ATP、10mM HEPES −Tris pH8、50mM KCl、5μMバリノマイシン、5μMニゲリシン、 1mM CDTA−Tris、100μMモリブデン酸アンモニウム、0.2Mシュー クロースおよび膜(20μgタンパク質/ml)を含有していた。反応をMgS O4(8本腕ピペット)により開始させ、30分後に4倍容量のマラカイトグリ ーン試薬(96本腕ピペット)(ChanのAnal.Biochem.157,375(1986)に準じ て調製)を添加することにより停止させた。2分後に、マイクロプレート読取り 機を用いて650nmにおける吸光度を測定した。結果をμモル(Pi)xmg タンパク質-1x時間-1として表し、各実験について3重試験の平均値±標準偏差 で表示する。 薬理学的データ: ニワトリ破骨細胞におけるバフィロマイシン感受性ATPaseの阻害 骨吸収の阻害インビトロアッセイ 1)剥離したラット破骨細胞による骨吸収は、文献[T.J.Chambersら、Endocrin ology,1985,116,234]に既に記載されているようにして評価することができ る。簡単に言えば、破骨細胞を機械的に新生ラットの長骨からHepes緩衝化培地 199(Flow,UK)中に剥離させた。懸濁液をピペットでかき混ぜ、ついで、大 きなフラグメントを30秒間沈殿させた。ついで、骨スライス(それぞれ12m m2)を入れたマルチウェルディッシュの2つのウェルに細胞を入れた。37℃ で15分間経過した後、骨スライスを取り出し、培地199中で洗浄し、96ウ ェルプレートの個々のウェルに入れた。これらを、Hanks緩衝化MEM中10% ウシ胎児血清を含む全容量2mlの培地(薬剤存在下または不在下)中で24時 間インキュベーションした。共焦点レーザースキャンニング顕微鏡(CLSM) により破骨細胞数および骨吸収を定量化した。骨スライスを0.2Mカコジル酸 バッファー中2%グルタルアルデヒドで固定し、各骨スライス上の破骨細胞を酒 石酸耐性酸性ホスファターゼ染色した。大型で多核の赤く染まった細胞の数を計 数した後、骨スライスを10%次亜塩素酸ナトリウム中に5分間浸して細胞を除 去し、蒸留水で洗浄し、金をスパッター被覆した。ついで、各骨スライスの全表 面をCLSMで調べた。破骨細胞による穴の数および大きさ、平らな部分の面積 および吸収された骨の容量を記録した。結果を、骨スライス1個あたりの平均穴 数、破骨細胞1個あたりの平均穴数、破骨細胞1個あたりの平均面積または破骨 細胞1個あたりの平均容量として表した。 2)ヒト破骨細胞による骨吸収は上記方法の変法を用いて評価することができる 。簡単に言えば、Dyna1磁気ビーズに結合したPan Human HLA II抗体を用いるネ ガティブセレクションにより、ヒト破骨細胞をヒト巨大細胞腫瘍から精製する。 破骨細胞を、Hepes緩衝化培地199(Flow,UK)中のウシ骨スライス上に撒く 。30分後、骨スライスを、D−MEM中10%ウシ胎児血清含有培地2mlを 入れた24ウェルマルチプレート中に移す(ウェル1個あたり4スライス)。1 時間後、ビヒクル(DMSO)またはDMSO中の種々の濃度の試験化合物を添 加し、 インキュベーションを47時間継続する。ついで、ラット破骨細胞アッセイにつ いて説明したように骨スライスを処理し、分析する。 3)プレ標識されたラット胎児長骨からのPTH刺激による45Ca2+放出の阻害 このアッセイはRaisz(J.Clin.Invest.44:103-116,1965)により記載された アッセイに基づく。懐胎18日目のタイムーメイト(Time-mated)Sprague-Dawl eyラットに200mCiの45CaCl2を皮下注射した。翌日、胎児を無菌的に 取り出し、撓骨および尺骨を隣接軟組織および軟骨末端から切り離し、ついで、 1mg/mlのBSAを含有するBGJ培地中37℃で24時間培養した。つい で、該骨をPTH(12nM)含有または不含で試験化合物(0.1〜50μM )を含有する新鮮培地に移し、さらに48時間インキュベーションした。培地を 集め、骨を抽出し、シンチレーションカウンティングにより平均放出カルシウム %を測定した。結果を、PTHだけでインキュベーションした培養物から放出さ れたカルシウム量と比較して、阻害%として表した。インビボアッセイ レチノイド誘導の高カルシウム血症の防止 使用方法は、Trechselら(J.Clin.Invest.80:1679-1686,1987)により記載 されたものであった。簡単に言えば、体重160〜200gのオスSprague-Dawl eyラット(1群10匹)を甲状腺上皮小体切除し、レチノイドRo13−629 8(30μg/日)を3日間皮下処理し、これにより血中カルシウムが4〜5m g/100mlだけ有意に増加することがわかった。この効果を阻害するために 、同時にラットに試験化合物(0.1〜100mg/kg)またはビヒクルを静 脈投与または経口投与し、処置前および最後の投与から1日後の血中カルシウム を上記のごとく測定した。結果を、ビヒクル処置の動物に対する阻害%として表 した。 卵巣除去および非可動化により誘発される骨粗鬆症における骨喪失の防止 一群10匹の7群のSprague-Dawleyラット(体重200g)に卵巣摘出術およ び右後脚の挫骨神経切除術を施し、一方で1群にはHayashiら(Bone 10:25-28, 1989)により記載された方法に従って疑似手術を行った。術後6〜12週間で小 柱骨の喪失量が定常状態に達したことが示された。6週間の期間中、手術した動 物に試験化合物(0.1〜100mg/kg p.o.u.i.d.)またはビヒクルを与 えた。この処置期間の終わりに、動物を殺し、後脚の脛骨および大腿骨を摘出し た。脛骨の湿および乾重量を測定し、密度(水の排除)および灰分含量(全重量 、カルシウムおよびリン含量)も測定した。大腿骨を10%ホルマリンに固定し 、5%ギ酸で鉱物除去し、冠状中央骨幹および遠位骨幹端の長軸切片を切り取り 、ヘマトキシリンおよびエオシンで染色した。半自動イメージアナライザー(Im magini & Computer,Milan,Italy)を用いて組織形態学的評価を行った。遠位 の骨幹端において、二次多孔質上の小柱骨面積%(骨端成長板から1mmより中 央骨幹に向かって約4mmのところまでの小柱骨であり、全面積は5mm2であ る)および小柱骨数(Parfittら、J.Bone Min.Res.2:595,(1987)に従って)を すべての動物において調べた。中央骨幹において、延髄、皮質(CA)および全 (TA)断面積を測定し、CI=CA/TAなる式から皮質インデックス(CI )を決定した。 卵巣除去成体ラットにおける骨損失の防止 使用方法は、Wronskyら[J.Bone Min.Res.,6,387(1991)]により記載された 方法に基づくものである。術後に広く生じる骨喪失を、長骨の骨鉱物密度(BM D)の2方向発光X線吸収測定法(DEXA)の測定値および骨コラーゲン分解 産物(例えば、クロスリンク残留物ピリジノリン(PYD)、デオキシピリジノ リン(DPD)ならびにリジングリコシド、すなわちガラクトシルーヒドロキシ リジン(GHYL)およびグルコシル−ガラクトシル−ヒドロキシリジン(GG HYL))の産物の尿レベルをHPLC測定することによりモニターする。 約90日齢の、体重200〜250gの一群7〜10匹のメスSprague-Dawley ラットを数群用いた。ペントバルビタールナトリウム(35mg/kg静脈注 射)によりラットを麻酔し、開腹を行い、卵巣を両方とも除去する。損傷部を適 宜消毒し、縫合する。1群には疑似手術を行う。4週間の実験期間中、手術した 動物に適当なビヒクル中の試験化合物(0.1〜100mg/kg p.o.u.i.d. )またはビヒクルのみを与える。 24時間後の尿試料をPYD、DPD、GHYLおよびGGHYL測定のため に集め、術前ならびに術後2、4、8、11、15、18、22および25日目 の尿試料を集める。尿のアリコートを凍結し、HPLC分析を行うまで−20℃ で貯蔵する。 実験期間の前後において、軽く麻酔した動物を用いて左の遠位大腿骨および近 位脛骨の骨幹端鉱物密度をインビボにて評価した。結果を防止%対ビヒクル処理 動物として表す。 他の治療有用性 本明細書に記載の他の有用性に関する本発明の化合物の活性を、本発明の一部 とされる、次の方法に従って決定してもよい: 1.抗腫瘍活性を、公開された国際特許出願、公開番号93/18652に開示 の方法に準じて決定してもよい。詳細には、M.R.Boydら、Status of the NCI pr eclinical antitumor drug discovery screen;principles and practices of On cology,3,issue10,Oct.1989,Lippincottの使用スクリーニング法、実験の 詳細および文献に従って決定する。 2.抗ウイルス活性を、H.Ochiaiら、Antiviral Research,27,425-430(1995)ま たはC.Serraら、Pharmaco1.Res.,29,359(1994)により報告されたインビトロ アッセイを用いて評価してもよい。抗HIV活性を、文献、例えば、S.Velasque zら、J.Med.Chem.,38,1641-1649(1995)に報告されているようにして評価する ことができる。 3.抗潰瘍活性を、文献、例えばC.J.Pfeiffer、Peptic Ulcer、C.J.Pfeiffer Ed .,Munksgaard Publ.,Copenhaghen,1971に報告された方法を用いてインビボで 評価してもよい。ヘリコバクター・ピロリにより誘発される液胞形成の阻害につ いてのインビトロアッセイは、例えば、E.Papiniら、FEMSMicrobiol.Lett.,113 ,155-160(1993)に記載されている。 4.アルツハイマー病の治療における有用性を、J.Knopsら、J.Biol.Chem.,270 ,2419-2422(1995)による文献に記載されたアミロイド−β生成の阻害のごとき インビトロモデルまたはD.Gamesら、Nature,373,523-527(1995)により報告さ れたヒトAPP過剰発現トランスジェニックマウスモデルを用いて決定してもよ い。 5.免疫抑制活性を、文献、例えばM.-K.Huら、J.Med.Chem.,38,4164-4170(199 5)に報告されたようにして評価することができる。 6.抗脂血症活性を、文献、例えばE.A.L.Biessenら、J.Med.Chem.,38,1846-18 52(1995)により報告されたようにして評価することができる。抗アテローム性動 脈硬化活性を、文献、例えばR.J.Leeら、J.Pharm.Exp.Ther.,184,105-112(197 3)により報告されたアテローム性動脈硬化ウサギモデルのごときアテローム性動 脈硬化動物モデルを用いることにより評価してもよい。 7.血管静止(angiostatic)活性を、文献、例えばT.Ishiiら、J.Antibiot.,48 ,12(1995)に報告された方法を用いて評価してもよい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 35/00 A61P 35/00 C07D 405/06 C07D 405/06 417/06 417/06 (72)発明者 ファリーナ,カルロ イタリア、イ―20021バランツァーテ・デ ィ・ボッラーテ、ヴィア・ザンベレッテ ィ、スミスクライン・ビーチャム・ソシエ タ・ペル・アチオニ (72)発明者 ナドレ,ギィ・マルグリット・マリー・ジ ェラール フランス、エフ―35762サン―グレゴワー ル・セデックス、ブワート・ポスタル58、 リュ・デュ・シェスナイ―ボールガール4 番、ユニテ・ドゥ・ルシェルシュ、スミス クライン・ビーチャム・ラボラトワール・ ファルマソーティク (72)発明者 セネチ,ピエルファウスト フランス、エフ―35762サン―グレゴワー ル・セデックス、ブワート・ポスタル58、 リュ・デュ・シェスナイ―ボールガール4 番、ユニテ・ドゥ・ルシェルシュ、スミス クライン・ビーチャム・ラボラトワール・ ファルマソーティク

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.式(I): [式中: R2、R3およびR4は、各々、独立して水素、アルキル、アリールまたは置換 アリールであり; R5は水素、アルキル、アリールまたは置換アリールであり; R6およびR7は、各々独立して、水素、ヒドロキシ、アミノ、アルコキシ、置 換されていてもよいアリールオキシ、置換されていてもよいベンジルオキシ、ア ルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ハロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメ トキシ、ニトロ、アルキル、カルボキシ、カルボアルコキシ、カルバモイル、ア ルキルカルバモイルであるか、またはR6およびR7は一緒になってメチレンジオ キシ、カルボニルジオキシまたはカルボニルジアミノを形成し; R8は水素、ヒドロキシ、アルカノイル、アルキル、アミノアルキル、ヒドロ キシアルキル、カルボキシアルキル、カルボアルコキシアルキル、カルバモイル またはアミノスルホニルであり;および Z1およびZ2はその結合している炭素原子と一緒になって複素環基を意味する ] で示される化合物またはその塩あるいはその溶媒和物。 2.Z1およびZ2がその結合する炭素原子と一緒になって、式(a): [式中、星印(*)を付した炭素は二重結合に結合し、R1は水素またはチオキ ソ基であり;XはOまたはNR9(ここで、R9はC1-6アルキルまたは置換され ていてもよい複素環基または基−T−NRst(ここで、TはC1-6アルキレン 基であり、RsおよびRtは、各々独立して、水素、アルキル、置換アルキル、置 換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアリール、置換されてい てもよいアリールアルキル、置換されていてもよい複素環基または置換されてい てもよいヘテロサイクリルアルキル基であるか、またはRsおよびRtは一緒にな って複素環基を形成する)であり;YはCH2−、NR10CH2−(ここで、R10 は水素またはC1-6アルキル基である)であるか、またはYはOCH2−もしくは Sである)を意味する] で示される基である、請求項1記載の化合物。 3.式(a)の基が1,4−ジオキサン−2−オン、1−メチル−2−ピロリ ドンまたは3−メチル−2−チオキソチアゾリジン−4−オンである請求項2記 載の化合物。 4.R2、R3およびR4が、各々独立して、水素、アルキルまたはフェニルで ある請求項1ないし3のいずれか1つに記載の化合物。 5.R6およびR7が、各々独立して、ハロ基である請求項1ないし4のいずれ か1つに記載の化合物。 6.式(II): [式中、R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8は式(I)に関して定義した とおりである] で示される化合物を、式:−COR2で示される基を、式(b): [式中、Z1およびZ2は式(I)の化合物に関して定義したとおりである] で示される基に変換可能な試薬と反応させ;その後、要すれば、1またはそれ以 上の以下の反応: (i)式(I)のある化合物を式(I)のもう一つ別の化合物に変換する; (ii)いずれかの保護基を除去する; (iii)形成された化合物の塩または溶媒和物を調製する を実施することからなる、式(I)の化合物またはその塩あるいはその溶媒和物 の製法。 7.請求項1に記載の式(I)の化合物またはその塩あるいはその溶媒和物お よび医薬上許容される担体を有してなる医薬組成物。 8.活性治療物質として用いるための、式(I)の化合物またはその医薬上許 容される塩あるいはその医薬上許容される溶媒和物。 9.哺乳動物における破骨細胞の過剰活性に付随する疾患の治療および/また は予防用の医薬を製造するための、式(I)の化合物またはその医薬上許容され る塩あるいはその医薬上許容される溶媒和物の使用。 10.哺乳動物における破骨細胞の過剰活性に付随する疾患の治療および/ま たは予防方法であって、有効な非毒性量の哺乳動物の破骨細胞の選択的阻害剤を 投与することからなる方法。
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