JP2000513924A - 新規c−mpl受容体アゴニスト - Google Patents

新規c−mpl受容体アゴニスト

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JP2000513924A JP09514462A JP51446297A JP2000513924A JP 2000513924 A JP2000513924 A JP 2000513924A JP 09514462 A JP09514462 A JP 09514462A JP 51446297 A JP51446297 A JP 51446297A JP 2000513924 A JP2000513924 A JP 2000513924A
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スタテン,ニコラス,アール.
ペッグ,ライル,イー.
マックファーター,チャールズ,エイ.
フェン,イイクイン
マッキャーン,ジョン,ピー.
サマーズ,ニーナ,エル.
ジリ,ジュディス,ジー.
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ジー.ディー.サール アンド カンパニー
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Abstract

(57)【要約】 c−mplリガンド受容体アゴニストタンパク質、c−mplリガンド受容体アゴニストタンパク質をコードするDNA、c−mpl受容体アゴニストタンパク質の製造方法、およびc−mpl受容体アゴニストタンパク質の使用方法が開示される。

Description

【発明の詳細な説明】 新規c−mpl受容体アゴニスト 本出願は、35 USC §119(e)に従って、1995年10月5日出 願の米国仮出願第60/004,384号の優先権を主張する。発明の分野 本発明は、造血系の分化と拡張に対する活性を有するヒトc−mpl受容体ア ゴニスト(トロンボポエチン)に関する。発明の背景 巨核球(MK)成熟と血小板産生は、赤血球(エリスロポエチン)と顆粒球( G−CSF)拡張と成熟を誘導するサイトカインと同様の方法で、系統特異的液 性増殖因子により制御されると、長い間考えられている。血小板は、血管傷害に 応答して出血を防止するのに関与する。従って血小板産生は、造血系制御の重要 な成分である。化学療法または骨髄移植を受けている患者は、通常血小板レベル が重度に低下(血小板減少症)しており、これが生死に関わる出血を引き起こす ことがある。いくつかの既知の増殖因子やサイトカインは、巨核球や血小板産生 を刺激することがわかっているが、ほとんどはインビトロおよびインビボで多面 発現性である(IL−3、IL−6、IL−11、SCF)。血小板減少症のイ ヌやヒトからの血漿、血清および尿は、すべての既知のサイトカインとは異なる 特異的な巨核球減少性および血小板減少活性を有する増殖因子を含有することが わかっている。これらの因子は、Meg−CSF、MK−CSF、巨核球増殖成 長因子(MGDF)、メガカリオポエチン(magakaryopoietin)、およびトロン ボポエチンと呼ばれているが、その分子構造は最近まで同定されていなかった。 トロンビン生成性(thrombopoietic)サイトカインであるc−mplリガンド の同定は、骨髄増殖性白血病ウイルス(MPLV、ウェンディング(Wending) ら、Virology 149:242-246,1986)の同定で始まった。このウイルスで感染した マウスは、多系統骨髄増殖を引き起こした。それ以後の研究(ソウイリ(Souyri )ら、Cell 63:1137-1147,1990)は、レトロウイルスは、ウイルスのエンベロ ープ遺伝子に融合した時、造血増殖因子受容体ファミリーの細胞質ドメインに似 た膜固定タンパク質を生成する癌遺伝子(v−mpl)をコードすることを証明 し た。v−mplは、同族遺伝子についてヒトおよびマウスのRNAライブラリー とプローブ結合させるのに使用された。両方の種でクローンが同定され、c−m plと命名された(ビゴン(Vigon)ら、PNAS USA 89:5640-5644,1992;ビゴン (Vigon)ら、Oncogene 8:2607-2615,1993)。c−mplは、mIL−5rc 、IL3rc,IL4rc,mEPOrcおよびmGCSFrcと相同の領域を有 するサイトカイン受容体スーパーファミリーのメンバーである。c−mplの細 胞内ドメインとhIL4rcの細胞外ドメインのキメラが、増殖因子依存性細胞 株(BaF3)にトランスフェクションされた。いったんトランスフェクション されると、細胞はhIL4に応答して増殖し、c−mpl細胞質ドメインが、増 殖性シグナルを導入するのに充分であることを示している(スコダ(Skoda)ら 、EMBO J.12(7):2645-2653,1993)。 c−mplについてのメッセージは、多分化能性細胞株であるTF−1、Mo −7E、UT−7およびKU812、および赤血球/巨核球細胞株であるHEL 、DAMIおよびK153を含む、逆転写酵素ポリメラーゼチェイン反応(RT PCR)を使用して、多くの造血細胞株中で発見された。また転写体は、骨髄 、胎児肝、巨核球、血小板およびCD34+濃縮細胞中で同定された(メチア( Methia)ら、Blood 82(5):1395-1401,1993)。 推定受容体が同定されたため、いくつかのチームは、c−mplの天然に存在 するリガンドの探索を始めた。1994年6月に同時にいくつかの論文で、c− mplに結合し巨核球形成性を有するリガンドについて報告された(ド・サウバ ージ(de Sauvage)ら、Nature 369:533-539,1994;ロック(Lok)ら、Nature 369:565-568,1994;ウェンドリング(Wendling)ら、Nature 369:571-574,199 4、およびバートレイ(Bartley)ら、Cell 77:1117-1124,1994)。c−mpl リガンドまたはトロンボポエチンと呼ぶリガンドは、予測分子量が35,000 kDaのペプチドである。このタンパク質は、エリスロポエチンと相同性を有する アミノ末端ドメイン(153アミノ酸)と、セリン、スレオニン、およびプロリ ンが豊富ないくつかのグリコシル化部位も有するカルボキシ末端の2つのドメイ ン構造を有する。いずれも生物活性を有する25kDaと31kDa型の2つの短いペ プチドを生成する、2つの可能なアルギニン切断部位がある。ヒト、マウス、ブ タ、イヌ、ラットおよびウサギのc−mplリガンドの間には種間の高い相同性 があり、試験したすべての種についてほとんどの型は活性がある。 c−mplリガンドは、CD34+細胞から巨核球性を有する細胞への分化を 刺激することが証明されている。c−mplリガンドの存在下でCD34+細胞 は、核内有糸分裂を受け(カウシャンスキー(Kaushansky)ら、Nature 369:568 -571,1994)、巨核球系統特異的細胞の表面抗原CD41aを発現し、巨核球に 特徴的な形態を有した。c−mplリガンドをインビボで投与すると、正常なマ ウスにおいて循環血小板が増加した(ロック(Lok)ら、Nature 369:565-568,1 994)。遺伝子ターゲティングにより作成されたc−mpl欠損マウスは、循環 血小板と巨核球の85%の低下を示したが、他の造血系統の量は正常であった( ガーネイ(Gurney)ら、Science 265:1445-1447,1994)。これらの動物では絶 対血小板減少症は観察されず、MK系統の拡張に他のサイトカインが何らかの活 性を有することを示している。 今日までの研究は、c−mplリガンドは、巨核球の成熟と血小板産生につい て特異的活性を有するサイトカインであることを示している。IL−3、IL− 6、IL−11およびc−kitリガンドを含む他のサイトカインは、巨核球拡 張と分化に対する活性を有することが証明されている。最近の研究は、これらの サイトカイン(IL−3を除いて)は、c−mplリガンドの産生を刺激するこ とにより作用し、それ自身は巨核球刺激活性はないことを証明した(カウシャン スキー(Kaushansky)ら、PNAS USA 92:3234-3236、1995) 巨核球の増殖と成熟および血小板の産生を刺激するc−mplリガンドの能力 は、疾患または放射線照射および/または化学療法のような治療により血小板の 数が減少しているケースで、循環血小板を正常な量に戻すのに治療的有用性を有 するかも知れないことを示す。 EP675,201Al号は、c−mplリガンド(巨核球増殖および成長因 子またはMGDF)、c−mplリガンドのアレレ変種、およびポリエチレング リコールのような水溶性ポリマーに結合したc−mplリガンドに関する。 WO95/21920号は、マウスおよびヒトc−mplリガンド、およびそ のポリペプチド断片を提供する。このタンパク質は、血小板産生を刺激するため のインビボおよびエクスビボ(生体外)治療法に有用である。 WO95/27732号は、環状に置換されているGM−CSF、G−CSF 、IL−2、IL−4、およびシュードモナス(Pseudomonas)外毒素との融合 体を開示している。 すでに公表されている要旨(イートン(Eaton)ら、Blood 84(19)Suppl.abst ract 948,1994)では、ヒト、イヌおよびマウスで同定されたc−mplリガン ドの別のスプライス型のcDNAが報告されている。コードされているタンパク 質は、アミノ酸112〜115の位置に4つのアミノ欠失を有する。この分子は 、バイオアッセイで活性を示さなかったが、この変異体のmRNAは、これら3 つの種に豊富に存在することが見いだされ、これがc−mplリガンドの天然に 存在する別の型である可能性を示している。タンパク質配列の並べ替え 進化において、DNA配列の並べ替えはタンパク質構造と機能の多様性を生み 出す重要な役割を果たしている。特に基礎的な突然変異速度は遅いため(ドリト ル(Doolittle)、Protein Science 1:191-200,1992)、遺伝子の複製とエキソ ンの組み替えは、急速に多様性を与え、従って競合的優位性を有する生物を提供 する。 組換えDNA法の開発により、タンパク質の折り畳み、構造および機能に及ぼ す配列位置の移動の影響を研究することが可能になった。新しい配列を作成する のに使用されるアプローチは、そのアミノ酸配列の線状の再構成により、関連す るタンパク質の天然に存在する対の再構成に類似している(カニンガム(Cunnin gham)ら、Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.76:3218-3222,1979;ティーサーと アーフル(Teather & Erfle)、J.Bacteriol.172:3837-3841,1990;シミング (Schimming)ら、Eur.J.Biochem.204:13-19,1992;ヤミウチとミナミカワ (Yamiuchi and Minamikawa)、FEBS Lett.260:127-130,1991、マグレゴー(M acGregor)ら、FEBS Lett.378:263-266,1996)。このタイプの並べ替えのタン パク質へのインビトロの最初の応用は、ゴールデンバーグとクレイトン(Golden berg and Creighton)により記載された(J.Mol.Biol.165:407-413,1983) 。元々の配列の内部の部位(切断点)で新しいN−末端が選択され、この新し い配列は、切断点から元々のC−末端またはその近くのアミノ酸に達するまで、 元々のアミノ酸と同じ順序を有する。この点で、直接または配列の追加部分(リ ンカー)を介して、新しい配列は、元々のN−末端またはその近くのアミノ酸に 結合され、この新しい配列は、元々の配列の切断点部位のN−末端であったアミ ノ酸またはその近くの点に達するまで元々の配列と同じ配列で続き、この残基は 鎖の新しいC−末端を生成する。 このアプローチは、58〜462アミノ酸の範囲のサイズのタンパク質に応用 されている(ゴールデンバーグとクレイトン(Goldenberg and Creighton)、J .Mol.Biol.165:407-413,1983;リーとコフィノ(Li & Coffino)、Mol.Cel l.Biol.13:2377-2383,1993)。調べたタンパク質は、広範囲の構造クラスで あり、α−らせん(インターロイキン−4;クレイトマン(Kreitman)ら、Cyto kine 7:311-318,1995)、β−シート(インターロイキン−1;ホーリック(Ho rlick)ら、Protein Eng.5:427-431,1992)、またはこの2つの混合物(酵母 ホスホリボシルアントラニル酸イソメラーゼ;ルガー(Luger)ら、Science 243 :206-210,1989)を主に含有するものがある。これらの配列の再構成研究で、広 範囲のタンパク質の機能が見いだされている。酵素 T4リゾチーム ザング(Zhang)ら、Biochemistry 32:12311-12318(1993) ザング(Zhang)ら、Nature Struct.Biol.1:434-438(1995) ジヒドロ葉酸レダクターゼ ブフワルダー(Buchwa1der)ら、Biochemistry 31:1621-1630(1994) プロタソバ(Protasova)ら、Prot.Eng.7:1373-1377(1995) リボヌクレアーゼT1 ムリンズ(Mullins)ら、J.Am.Chem.Soc.116:5529-5533(1994) ガレット(Garrett)ら、Protein Science 5:204-211(1996) バシルスβ−グルカンセ ハーン(Hahn)ら、Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.91:10417-10421(1994) アスパラギン酸トランスカルバモイラーゼ ヤングとシャクマン(Yang & Schachman)、Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A. 90:11980-11984(1993) ホスホリボシルアントラニル酸イソメラーゼ ルガー(Luger)ら、Science 243:206-210,(1989) ルガー(Luger)ら、Prot.Eng.3:249-258(1990) ペプシン/ペプシノーゲン リン(Lin)ら、Protein Science 4:159-166(1995) グリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼ ビグネス(Vignais)ら、Protein Science 4:994-1000(1995) オルニチンデカルボキシラーゼ リーとコフィノ(Li & Coffino)、Mol.Cell.Biol.13:2377-2383(1993) 酵母ホスホグリセリン酸デヒドロゲナーゼ リトコ−ボンソビシ(Ritco-Vonsovici)ら、Biochemistry 34:16543-16551( 1995)酵素インヒビター 塩基性膵トリプシンインヒビター ゴールデンバーグとクレイトン(Goldenberg and Creighton)、J.Mol.Biol .165:407-413(1983)サイトカイン インターロイキン−1β ホーリック(Horlick)ら、Protein Eng.5:427-431(1992) インターロイキン−4 クレイトマン(Kreitman)ら、Cytokine 7:311-318(1995)チロシンキナーゼ認識ドメイン α−スペクトリンSH3ドメイン ヴィグエラ(Viguera)ら、J.Mol.Biol.247:670-681(1995)トランスメンブランタンパク質 omp A ケーブニックとクレーマー(Koebnik & Kramer)、J.Mol.Biol.250:617-6 26(1995)キメラタンパク質 インターロイキン−4−シュードモナス(Pseudomonas)外毒素融合分子 クレイトマン(Kreitman)ら、Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.91:6889-6893 (1994) これらの研究の結果は、大きく異なっている。多くの場合は、実質的に低い活 性、溶解度または熱力学的安定性が観察された(大腸菌(E.coli)ジヒドロ葉 酸レダクターゼ、アスパラギン酸トランスカルバモイラーゼ、ホスホリボシルア ントラニル酸イソメラーゼ、グリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼ 、オルニチンデカルボキシラーゼ、omp A、酵母ホスホグリセリン酸デヒド ロゲナーゼ)。他の場合には、配列が並べ替えられたタンパク質は、天然のもの とほとんど同じ多くの性質を有するようであった(塩基性膵トリプシンインヒビ ター、T4リゾチーム、リボヌクレアーゼT1、バシルスβ−グルカナーゼ、イ ンターロイキン−1β、α−スペクトリンSH3ドメイン、ペプシノーゲン、イ ンターロイキン−4)。例外的な場合には、天然の配列のある性質が予想外に改 良されているものが観察された。例えば、並べ替えられたα−スペクトリンSH 3ドメイン配列の溶解度および再折り畳み速度、および並べ替えたインターロイ キン−4−シュードモナス(Pseudomonas)外毒素融合分子の受容体親和性と抗 癌活性(クレイトマン(Kreitman)ら、Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.91:688 9-6893(1994);クレイトマン(Kreitman)ら、Cancer Res.55:3357-3363,1995 )。 これらのタイプの研究の主要な動機は、タンパク質の折り畳みおよび安定性の 狭い範囲や広い範囲の相互作用の役割を研究することであった。このタイプの並 べ替えは、元々の配列中の広い範囲の相互作用のサブセットを新しい配列の狭い 範囲の相互作用に変換、およびその逆の変換をする。これらの配列の並べ替えの 多くが、少なくともある活性を有するコンフォメーションを達成することができ るという事実は、タンパク質の折り畳みが複数の折り畳み経路で起きることの説 得力のある証拠である(ビグエラ(Viguera)ら、J.Mol.Biol.247:670-681, 1995)。α−スペクトリンのSH3ドメインの場合は、β−ヘアピンの曲がり角 に対応する位置で新しい末端を選択することにより、安定性が少し低いがそれで も折り畳みができるタンパク質が得られた。 ここで引用した研究で使用される内部切断点の位置は、タンパク質の表面のみ に見いだされ、末端または中間部に向かって明らかに偏ることなく線状の配列内 に分布している(元々のN−末端から切断点への相対的距離の変動は、配列の全 長の約10〜80%である)。これらの研究で元々のN−末端とC−末端をつな ぐリンカーは、0〜9残基の範囲である。ある場合には(ヤングとシャクマン( Yang & Schachman)、Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.90:11980-11984,1993) 、配列の一部が元々のC−末端セグメントから欠失し、端を切り取つたC−末端 から元々のN−末端に接続されている。GlyやSerのような柔軟性のある親 水性残基が、しばしばリンカーに使用される。ビグエラ(Viguera)ら(J.Mol .Biol.247:670-681,1995)は、元々のN−末端とC−末端の3−残基リンカ ーまたは4−残基リンカーへの結合を比較した。3−残基リンカーは熱力学的に 少し不安定であった。プロタソバ(Protasova)ら(Protein Eng.7:1373-1377 ,1994)は、大腸菌(E.coli)ジヒドロ葉酸レダクターゼの元々のN−末端を つなぐのに3−または5−リンカーを使用した。3−リンカーのみが高収率でタ ンパク質を産生した。リンカーの長さと組成のより体系的な研究は報告されてい ない。発明の要約 本発明は、以下の式の新規c−mpl受容体アゴニストに関する: 1.以下の式のc−mpl受容体アゴニスト: (式中、112位のXaaは、欠失しているか、またはLeu、Ala、Val 、Ile、Pro、Phe、Trp、またはMetであり、 113位のXaaは、欠失しているか、またはPro、Phe、Ala、Va l、Leu、Ile、Trp、またはMetであり、 114位のXaaは、欠失しているか、またはPro、Phe、Ala、Va l、Leu、Ile、Trp、またはMetであり、 115位のXaaは、欠失しているか、またはGln、Gly、Ser、Th r、Tyr、またはAsnであり、 1〜179アミノ酸はC−末端から欠失させることができ、 N−末端は、直接、またはN−末端をC−末端に結合させることができ、アミ ノ酸: で新しいC−末端およびN−末端を有することができるリンカーを介して、C− 末端に結合され、そして c−mpl受容体アゴニストはさらに、すぐ前に(メチオニン-1)、(アラニ ン-1)、または(メチオニン-2、アラニン-1)があってもよい)。 2.以下の式のc−mpl受容体アゴニスト: (式中、112位のXaaは、欠失しているか、またはLeu、Ala、Val 、Ile、Pro、Phe、Trp、またはMetであり、 113位のXaaは、欠失しているか、またはPro、Phe、Ala、Va l、Leu、Ile、Trp、またはMetであり、 114位のXaaは、欠失しているか、またはPro、Phe、Ala、Va l、Leu、Ile、Trp、またはMetであり、 115位のXaaは、欠失しているか、またはGln、Gly、Ser、Th r、Tyr、またはAsnであり、 N−末端は、直接、またはN−末端をC−末端に結合させることができ、アミ ノ酸: で新しいC−末端およびN−末端を有することができるリンカーを介して、C− 末端に結合され、そして c−mpl受容体アゴニストはさらに、すぐ前に(メチオニン-1)、(アラニ ン-1)、または(メチオニン-2、アラニン-1)があってもよい)。 上記配列番号2のアミノ酸配列中で新しいC−末端およびN−末端を作成する ことができるより好適な切断点は、80−81、81−82、82−83、83 −84、84−85、85−86、86−87、108−109、109−11 0、110−111、111−112、112−113、113−114、11 4−115、115−116、116−117、117−118、118−11 9、119−120、120−121、121−122、122−123、12 3−124、124−125、125−126、および126−127である。 上記配列番号2のアミノ酸配列中で新しいC−末端およびN−末端を作成する ことができる最も好適な切断点は、81−82、108−109、115−11 6、119−120、122−123、および125−126である。 これらのヒトc−mpl受容体アゴニストは、アミノ酸置換、欠失および/ま たは挿入を含有してもよく、N−末端およびC−末端の片方または両方にアミノ 酸欠失を有してもよい。 本発明の修飾されたヒトc−mpl受容体アゴニストは、以下の式で表される : X1−(L)a−X2 (式中、 aは0または1であり、 X1は、残基n+1からJまでの配列に対応するアミノ酸配列を含むペプチド であり、 X2は、残基1からnまでの配列に対応するアミノ酸配列を含むペプチドであ り、 nは、1からJ−1までの範囲の整数であり、そして Lはリンカーである)。 上記式において、ヒトc−mplリガンドの構成アミノ酸残基は、アミノ末端 からC−末端に1からJまで順に番号が付けられている。このタンパク質の中の 一対の隣接アミノ酸は、それぞれnとn+1で番号が付けられ、nは1からJ− 1までの整数である。残基n+1は、新しいc−mpl受容体アゴニストの新し いN−末端になり、残基nは、新しいc−mpl受容体アゴニストの新しいC− 末端になる。 本発明の好適な実施態様において、N−末端をC−末端に結合させるリンカー (L)は、以下よりなる群から選択されるポリペプチドである: GlyGlyGlySer(配列番号73)、 GlyGlyGlySerGlyGlyGlySer(配列番号74)、 GlyGlyGlySerGlyGlyGlySerGlyGlyGlySe r(配列番号75)、 SerGlyGlySerGlyGlySer(配列番号76)、 GluPheGlyAsnMetAla(配列番号77)、 GluPheGlyGLyAsnMetAla(配列番号78)、 GluPheGLyGlyAsnGlyGlyAsnMetAla(配列番号 79)、および GlyGlySerAspMetAlaGly(配列番号80)。 本発明はまた、サイトカイン、リンホカイン、インターロイキン、造血増殖因 子(本明細書ではまとめて、「コロニー刺激因子」と呼ぶ)(これらの各々は、 異なるかつ特異的な細胞を介して作用して、相補的生物活性を開始する)を含む 、1つまたはそれ以上のコロニー刺激因子(CSF)と同時に投与される、組換 えヒトc−mpl受容体アゴニストを包含する。 これらの同時に投与される分子は、ペプチドの両方の通常の活性を有すること を特徴するか、またはヒトc−mpl受容体アゴニストまたは第2のコロニー刺 激因子単独の存在の機能の単なる合計より大きな生物学的または生理学的活性を 有することをさらなる特徴とする。同時投与はまた、予想外にヒトc−mpl受 容体アゴニストまたは第2のコロニー刺激因子またはヒトc−mplリガンド変 種の存在により予測される活性またはこれとは異なる活性に対する増強作用も提 供する。同時投与はまた、未変性のヒトc−mplリガンドまたは未変性のサイ トカインに伴う好ましくない生物活性の低下を含む、改良された活性プロフィー ルも有する。 インビボでの本発明の同時投与の使用以外に、インビトロの使用には患者に注 入する前に、骨髄、血球活性化と増殖を刺激することが企図される。図面の簡単な説明 図1は、タンパク質の並べ替えを略図で示す。未変性のタンパク質のN−末端 (N)とC−末端(C)は、リンカーを介して結合しているかまたは直接結合し ている。タンパク質は切断点で開いており、新しいN−末端(新しいN)と新し いC−末端(新しいC)ができており、新しい線状のアミノ酸配列を有するタン パク質が生成している。並べ替えられた分子は、新たに(de novo)合成されて も、または元々のN−末端とC−末端の結合し切断点でタンパク質が開くという 工程を受けなくてもよい。 図2は、未変性のタンパク質の元々のN−末端とC−末端がリンカーで結合し て、このタンパク質の異なるN−末端とC−末端が作成された、新しいタンパク 質の作成を示す方法Iの略図を示す。この例では、配列の並べ替えにより、元々 のタンパク質のアミノ酸97で作成された新しいN−末端、リンカー領域を介し てアミノ酸11(アミノ酸1〜10は削除される)に結合した元々のC−末端( アミノ酸174)、および元々の配列のアミノ酸96で作成された新しいC−末 端とを、有するタンパク質をコードする新しい遺伝子が得られる。 図3は、未変性のタンパク質の元々のN−末端とC−末端がリンカー無しで結 合して、このタンパク質の異なるN−末端とC−末端が作成された、新しいタン パク質の作成を示す方法IIの略図を示す。この例では、配列の並べ替えにより、 元々のタンパク質のアミノ酸97で作成された新しいN−末端、元々のN−末端 に結合した元々のC−末端(アミノ酸174)、および元々の配列のアミノ酸9 6で作成された新しいC−末端とを、有するタンパク質をコードする新しい遺伝 子が得られる。 図4は、未変性のタンパク質の元々のN−末端とC−末端がリンカーで結合し て、このタンパク質の異なるN−末端とC−末端が作成された、新しいタンパク 質の作成を示す方法IIIの略図を示す。この例では、配列の並べ替えにより、元 々のタンパク質のアミノ酸97で作成された新しいN−末端、リンカー領域を介 してアミノ酸1に結合した元々のC−末端(アミノ酸174)、および元々の配 列のアミノ酸96で作成された新しいC−末端とを、有するタンパク質をコード する新しい遺伝子が得られる。発明の詳細な説明 本発明の受容体アゴニストは、造血系の巨核球のレベルの低下を特徴とする疾 患の治療に有用となり得る。 c−mpl受容体アゴニストは、血小板減少症の治療または予防に有用となり 得る。現在、血小板減少症の唯一の治療法は血小板輸血であるが、これは高価で あり、感染(HIV、HBV)および自己免疫化の大きなリスクを有する。c− mpl受容体アゴニストは、血小板輸血の必要性を軽減または低下し得る。重症 の血小板減少症は、ファンコーニ貧血、ウイスコット‐アルドリッチ症候群、ま たはメイ‐ヘグリン症候群のような遺伝的障害を原因として起きる。後天性血小 板減少症は、免疫性血小板減少性紫斑病、全身性エリテマトーデス、溶血性貧血 、または胎児母胎不適合性のような、自己または非自己の抗体を原因として起き る。さらに、脾腫、播種性血管内凝固、血栓性血小板減少性紫斑病、感染または 人工心臓弁により、血小板減少症が起きることもある。重症の血小板減少症はま た、化学療法および/または放射線照射治療法、または癌により起きることもあ る。血小板減少症はまた、癌、リンパ腫、白血病または線維症による骨髄浸潤に より起きることもある。本発明のc−mpl受容体アゴニストは、末梢血に造血 始原細胞および幹細胞を動員するのに有用であり得る。末梢血由来始原細胞は、 患者を自己骨髄移植の環境に再構成することが有用であることが証明されている 。G−CSFやGM−CSFを含む造血増殖因子は、末梢血中の循環始原細胞や 幹細胞の数を増やすことが証明されている。このため、幹細胞の採取が容易にな り、血漿交換が必要な回数が減少することによりコストが急激に低下した。c− mpl受容体アゴニストは、幹細胞の動員に有用であり、末梢幹細胞移植の効果 をさらに増強するかも知れない。 多くの薬物が、骨髄抑制または造血系欠乏を引き起こす。このような薬物の例 としては、AZT、DDI、アルキル化剤および化学療法に使用される抗代謝物 剤、抗生物質(例えば、クロラムフェニコール、ペニシリン、ガンシクロビル、 ダウノマイシン、およびサルファ剤)、フェノチアゾン類、精神安定剤(例えば 、メプロバメート)、麻酔剤(例えば、アミノピリンやジピロン)、抗けいれん 剤(例えば、フェニトイン、カルバマゼピン)、抗甲状腺剤(例えば、プロピル チオウラシルやメチマゾール)、および利尿剤がある。c−mpl受容体アゴニ ストは、これらの薬物で治療されている患者で発生する骨髄抑制または造血系欠 乏の防止または治療に有用であるかも知れない。 造血系欠乏はまた、ウイルス、微生物または寄生体感染の結果として、および 腎疾患または腎不全の治療(例えば、透析)の結果として起きる可能性がある。 c−mplリガンドはこのような造血系欠乏の治療に有用である可能性がある。 本発明の別の面として、ヒトc−mpl受容体アゴニストの新規ファミリーを 産生する新規方法が提供される。本発明の方法では、新規c−mpl受容体アゴ ニストポリペプチドの発現をコードするDNA配列を含有するベクターで形質転 換した、適切な細胞または細胞株を培養する。適切な細胞または細胞株には、大 腸菌(E.coli)の種々の株、酵母、哺乳動物細胞、または昆虫細胞があり、本 発明の方法において宿主細胞として利用できる。 本発明の別の面は、これらの新規c−mpl受容体アゴニストの発現法で使用 されるプラスミドDNAベクターを提供する。これらのベクターは、本発明の新 規ポリペプチドをコードする上記の新規DNA配列を含有する。c−mpl受容 体アゴニストを発現することができる微生物を形質転換することができる適切な ベクターには、使用される宿主細胞に応じて選択される、転写および翻訳制御配 列に結合したc−mpl受容体アゴニストをコードするヌクレオチド配列からな る発現ベクターを含む。 上記の修飾配列を取り込んだベクターは本発明に含まれ、c−mpl受容体ア ゴニストポリペプチドの産生に有用である。この方法で使用されるベクターはま た、本発明の配列をコードするDNAと協調して作用し、選択された宿主細胞中 でその複製および発現を指令することができる、選択された制御配列を含有する 。 本発明の他の面は、上記症状を治療するための方法および治療用組成物である 。このような組成物は、薬剤学的に許容される担体と混合された、治療上有効量 の1つまたはそれ以上の本発明のc−mpl受容体アゴニストを含む。この組成 物は、非経口的に、静脈内にまたは皮下に投与することができる。投与される時 、本発明で使用される治療用組成物は、好ましくは発熱物質のない、非経口的に 受容される水溶液の形である。このような、pH、等張性、安定性などが関係す る非経口的に受容されるタンパク質溶液の調製は、当該分野の範囲である。 本発明のc−mpl受容体アゴニストは、末梢血中の多分化能始原細胞の動員 に有用であり得る。末梢血由来の始原細胞は、自己骨髄移植の環境に患者を再構 成するのに有用であることが証明されている。G−CSFおよびGM−CSFを 含む造血増殖因子は、末梢血中の循環始原細胞および幹細胞の数を増やすことが 証明されている。このため、末梢血幹細胞の採取が容易になり、血漿交換が必要 な回数が減少することによりコストが大幅に低下した。c−mpl受容体アゴニ ストは、幹細胞の動員に有用であり、末梢幹細胞移植の効果をさらに増強し得る 。 本発明のc−mpl受容体アゴニストはまた、多分化能造血細胞のエクスビボ 拡張に有用であるかも知れない。hIL−3のようなコロニー刺激因子(CSF )は、単独で投与されるか、他のコロニー刺激因子と同時投与されるか、しばし ばこのような高用量化学療法の結果である好中球減少症や血小板減少症を治療す るための高用量化学療法後の骨髄移植と組合せて、投与される。しかし、重症の 好中球減少症や血小板減少症は、完全には排除できないこともある。単球(マク ロファージ)、顆粒球(好中球を含む)および巨核球からなる骨髄系統は、生死 に関わる感染症や出血を防止するのに決定的に重要である。好中球減少症や血小 板減少症はまた、疾患、遺伝的障害、薬物、毒物、放射線照射、および多くの治 療処置(例えば、通常の癌治療)の結果でもある。 骨髄移植は、この患者集団の治療に使用されている。しかし、骨髄を使用して 易感染性宿主の造血系を再構成することにはいくつかの問題がある:1)骨髄ま たは他のものの幹細胞の数は限られている、2)移植片対宿主反応病、3)移植 片拒絶、および4)腫瘍細胞の混入の可能性。幹細胞は、骨髄、脾臓および末梢 血中の有核細胞のほんの一部を構成する。より多くの数の幹細胞が造血系の回復 を増強するような用量応答が存在することは明らかである。従って、幹細胞のイ ンビトロでの拡張は、造血系の回復と患者の生存を増強するはずである。移植用 の骨髄を提供するのに、同種のドナーからの骨髄が使用されている。しかし、移 植片対宿主反応病および移植片拒絶が、HLAの一致した兄弟姉妹のドナーの受 容者でさえ骨髄移植を制限している。同種骨髄移植の代替法は、自己骨髄移植で ある。自己骨髄移植では、骨髄切除治療法(例えば、高用量化学療法)の前に患 者自身の骨髄の一部を採取し、後に患者自身に戻す。自己移植は、移植片対宿主 反応病や移植片拒絶のリスクが無い。しかし、自己骨髄移植には、骨髄中の幹細 胞の数が限定されていること、および腫瘍細胞が混入している可能性があること などの問題がある。幹細胞の数が限定されている問題は、幹細胞をエクスビボで 拡張させることにより克服できる。さらに、幹細胞はCD34+のような特異的 表面抗原の存在により選択して特異的に単離して、骨髄移植体の腫瘍細胞の混入 量を減少させることができる。 以下の特許は、幹細胞、CD34+細胞の分離、造血因子を用いるこれらの細 胞の培養、造血系疾患を有する患者の治療のためのこれらの細胞の使用、および 細胞拡張と遺伝子治療のための造血因子の使用について、さらに詳細に説明する 。 5,061,620号は、特定の細胞から幹細胞を分離することにより提供さ れるヒト造血幹細胞からなる組成物に関する。 5,199,942号は、(1)患者から造血始原細胞を得て、(2)IL− 3、flk3リガンド、c−kitリガンド、GM−CSF、IL−1、GM− CSF/IL−3融合タンパク質、およびこれらの組合せよりなる群から選択さ れる増殖因子で、細胞をエクスビボ拡張し、(3)患者に細胞調製物を投与する ことからなる、自己造血細胞移植のための方法を記載する。 5,240,856号は、細胞分離工程を自動的に制御する装置を含む、細胞 分離器に関する。 WO91/16116号は、細胞の混合物から標的細胞を選択的に単離および 分離するための装置と方法を記載する。 WO91/18972号は、中空糸バイオリアクターを使用して骨髄細胞の懸 濁物をインキュベートすることによる、骨髄のインビトロ培養法を記載する。 WO92/18615号は、移植で使用するためのサイトカインの特異的混合 物を含有する培地中で、骨髄細胞を維持し拡張する方法に関する。 WO93/08268号は、(a)CD34+幹細胞を他の細胞から分離し、 (b)分離した細胞を選択的培地中でインキュベートして、幹細胞を選択的に拡 張する工程からなる、幹細胞を選択的に拡張させる方法に関する。 WO93/18136号は、末梢血由来の哺乳動物細胞のインビトロでの支持 のための方法を記載する。 WO93/18648号は、遺伝性または後天性の好中球減少症を治療するた めの、骨髄芽球および前骨髄球の高含量のヒト好中球始原細胞からなる組成物に 関する。 WO94/08039号は、c−kitタンパク質を発現する細胞の選択によ るヒト造血幹細胞の濃縮法を記載する。 WO94/11493号は、向流水簸法を用いて単離される、cd34+であ りサイズの小さい幹細胞集団を記載する。 WO94/27698号は、異種細胞混合物から有核異種細胞集団を選択的に 分離するための、免疫親和性分離と連続流遠心分離を組合せた方法に関する。 WO94/25848号は、標的細胞の採取と操作のための細胞分離装置を記 載する。 IL−1a、IL−3、IL−6またはGM−CSFを含有する培養物中のヒ ト骨髄からの造血始原細胞の高度濃縮CD34+始原細胞の長期培養が、ブラン ト(Brandt)ら、J.Clin.Invest.86:932-941,1990、で考察されている。 本発明の1つの面は幹細胞の選択的エクスビボ拡張法を提供する。「幹細胞」 という用語は、多分化能造血細胞、ならびに骨髄、脾臓または末梢血から単離で きる初期始原細胞および前駆細胞を意味する。「拡張」という用語は細胞の分化 と増殖を意味する。本発明は、(a)幹細胞を他の細胞から分離し、(b)分離 した幹細胞を、c−mpl受容体アゴニストと随時コロニー刺激因子を含有する 選択的培地で培養し、および(c)幹細胞を採取する工程からなる、幹細胞の選 択的エクスビボ拡張法を提供する。好中球、赤血球、血小板などになるように運 命付けられている幹細胞ならびに始原細胞は、これらの細胞表面上のCD34の ような特定の始原細胞マーカー抗原の有無および/または形態的特徴により、他 の細胞から区別される。高度に濃縮されたヒト幹細胞画分の表現型はCD34+ 、Thy−1+およびlin−として報告されているが、本発明はこの幹細胞集 団の拡張に限定されないことに注意されたい。CD34+が濃縮されたヒト幹細 胞画分は、CD34+のような表面抗原に対する抗体を使用して、親和性カラム またはビーズ、磁性ビーズ、またはフローサイトメトリーなどの多くの報告され た方法により分離できる。さらに向流水簸法のような物理的分離法が造血始原細 胞の濃縮に使用できる。CD34+始原細胞は不均一であり、異なる系統関連細 胞表面結合分子の同時発現の有無により特徴付けられるいくつかの亜集団に分類 される。最も未成熟な始原細胞は、既知の系統関連マーカー(例えば、HLA− DR、またはCD38)を発現しないが、CD90(thy−1)を発現するこ とがある。CD33、CD38、CD41、CD71、HLA−DR、またはc −kitのような他の表面抗原も、造血始原細胞を選択的に単離するのに使用で きる。分離された細胞は、培養フラスコ、無菌バッグまたは中空糸中の選択培地 中でインキュベートされる。細胞を選択的に拡張するために種々のコロニー刺激 因子が利用できる。骨髄のエクスビボ拡張のために利用されている代表的な因子 には、c−kitリガンド、IL−3、G−CSF、GM−CSF、IL−1、 IL−6、IL−11、flt−3リガンドまたはこれらの組合せがある。幹細 胞の増殖は、インキュベート後に標準的方法(例えば、血球計算計、CFU、L TCIC)またはフローサイトメトリーにより、幹細胞および他の細胞の数を計 測することにより、追跡することができる。 c−kitリガンド(ブラント(Brandt)ら、Blood 83:1507-1514,1994;マ ケンナ(McKenna)ら、Blood 86:3413-3420,1995);IL−3(ブラント(Bra ndt)ら、Blood 83:1507-1514,1994;サト(Sato)ら、Blood 82:3600-3609,1 993)、G−CSF(サト(Sato)ら、Blood 82:3600-3609,1993)、GM−C SF(サト(Sato)ら、Blood 82:3600-3609,1993)、IL−1(ムエンチ(Mu ench)ら、Blood 81:3463-3473,1993)、IL−6(サト(Sato)ら、Blood 82 :3600-3609,1993)、IL−11(レモリ(Lemoli)ら、Exp.Hem.21:1668-16 72,1993;サト(Sato)ら、Blood 82:3600-3609,1993)、flt−3リガンド (マケンナ(McKenna)ら、Blood 86:3413-3420,1995)、および/またはこれ らの組合せ(ブラント(Brandt)ら、Blood 83:1507-1514,1994;ヘイロック( Haylock)ら、Blood 80:1405-1412,1992;コラー(Koller)ら、Biotechnology 11:358-363,1993;(レモリ(Lemoli)ら、Exp.Hem.21:1668-1672,1993) 、マケンナ(McKenna)ら、Blood 86:3413-3420,1995;ムエンチ(Muench)ら 、Blood 81:3463-3473,1993;パッチェン(Patchen)ら、Biotherapy 7:13-26 ,1994;サト(Sato)ら、Blood 82:3600-3609,1993;スミス(Smith)ら、Exp .Hem.21:870-877,1993;スティーン(Steen)ら、Stem Cells 12:214-224, 1994;ツジノ(Tsujino)ら、Exp.Hem.21:1379-1386,1993)を含む、種々の コロニー刺激因子を使用して、多くの選択法と拡張法を利用する、幹細胞のエク スビボ拡張のいくつかの方法が報告されている。各コロニー刺激因子の中で、h IL−3は、末梢血CD3+細胞を拡張するのに最も強力なものの1つであるこ とが証明されている(サト(Sato)ら、Blood 82:3600-3609,1993;コバヤシ( Kobayashi)ら、Blood 73:1836-1841,1989)。しかし、単一の因子で、複数の 因子の組合せのように有効なものは証明されていない。本発明は、より有効なc −mpl受容体アゴニストを利用するエクスビボ拡張法を提供する。 本発明の他の面は、本発明のc−mpl受容体アゴニストを補足したHS−5 (WO96/02662号、レクレインとトロック−ストロブ(Roecklein and Torok-Strob)、Blood 85:997-1105,1995)のような間質性細胞株への暴露によ り調整される培地を有する、培養容器中に細胞を接種することを含む、造血前駆 細胞を維持および/または拡張する方法を提供する。 増殖因子の他の目的とする臨床応用は、遺伝子治療法のための造血始原細胞と 幹細胞のインビトロでの活性化である。造血始原細胞の寿命の長さと体全体への その娘細胞の分布のため、造血始原細胞は、エクスビボ遺伝子トランスフェクシ ョンの良好な候補である。目的の遺伝子を造血始原細胞または幹細胞のゲノム内 に取り込むために、細胞分裂およびDNA複製を刺激することが必要である。造 血幹細胞のサイクルの頻度は非常に低く、これは、遺伝子導入を促進し、従って 遺伝子治療法の臨床的期待を増大させるのに、増殖因子が有用であり得ることを 意味する。遺伝子治療の応用の可能性(総説クリスタル(Crystal)、Science 2 70:404-410,1995)には、1)多くの先天性代謝障害および免疫不全症(ケイと ウー(Kay and Woo)、Trends Genet.10:253-257,1994)、2)神経障害(フ リードマン(Friedmann)、Trends Genet.10:210-214,1994)、3)癌(カル バーとブラエセ(Culver and Blaese)、Trends Genet.10:174-178,1994)、 および4)感染症(ギルボアとスミス(Gilboa and Smith)、Trends Genet.10 :139-144,1994)がある。 遺伝物質を宿主細胞に導入するための、当業者に公知の種々の方法がある。初 代細胞に治療用遺伝子を移すために、ウイルス性および非ウイルス性の多くのベ クターが開発されている。ウイルス性のベクターには、1)複製欠損組換えレト ロウイルス(ボリス−ローリーとテミン(Boris-Lawrie and Temin)、Curr.Op in.Genet.Dev.3:102-109,1993;ボリス−ローリーとテミン(Boris-Lawrie and Temin)、Annal.New York Acad.Sci.716:59-71,1994;ミラー(Miller )、Current Top.Microbiol.Immunol.158: 1-24,1992)、および複製欠損組 換えアデノウイルス(バークナー(Berkner)、BioTechniques 6:616-629,1988 ;バークナー(Berkner)、Current Top.Microbiol.Immunol.158:39-66,199 2;ブローディとクリスタル(Brody and Crystal)、Annal.New York Acad.Sc i.716:90-103,1994)がある。非ウイルス性のベクターには、タンパク質/D NA複合体(クリスチアーノ(Cristiano)ら、PNAS USA.90:2122-2126,19 93;クリエル(Curiel)ら、PNAS USA 88:8850-8854,1991;クリエル(Curiel )ら、Annal.New York Acad.Sci.716:36-58,1994)、電気穿孔法および陽イ オン性リポソームのようなリポソーム介在送達(ファーフッド(Farhood)ら、A nnal.New York Acad.Sci.716:23-35,1994)がある。 本発明は、いかなる単一のコロニー刺激因子および/または物理的性質によっ ても見られない活性を含む、改良された生物活性を有するc−mpl受容体アゴ ニストを利用する方法を提供するという点で、新しい遺伝物質が導入されている 造血細胞を拡張するための既存の方法の改良を提供する。 上記症状を治療するための方法に関与する投与計画は、薬物の作用に影響する 種々の要因(例えば、患者の症状、体重、性および食事、感染があればその重症 度、投与時期、および他の臨床的因子)を考慮して、担当医師が決定するであろ う。一般に1日の投与量は、体重1kg当たり非グリコシル化c−mpl受容体ア ゴニスト0.2〜150μg/kgの範囲である。投与量は特定の受容体アゴニス トの活性に対して調整され、1日に体重1kg当たり0.1μgの少量から1mgの 多量までの範囲を含むことが非現実的であるということはない。さらに、c−m pl受容体アゴニストの投与量が、体重1kg当たり0.2〜150μgの範囲よ り多いかまたは少ないように調整される特定の状況もある。これらには、他のC SFまたは増殖因子との同時投与、化学療法剤および/または放射線照射との同 時投与、グリコシル化c−mpl受容体アゴニストの使用、およびこのセクショ ンですでに記載した種々の患者に関する条件がある。前述のように、治療法およ び組成物はまた、他のヒト因子との同時投与を含んでもよい。本発明のポリペプ チドとの同時投与または連続的同時投与のための他の適切なヘマトポエチン、C SFおよびインターロイキンの非限定的リストには、GM−CSF、G−CSF 、M−CSF、エリスロポエチン(EPO)、IL−1、IL−4、IL−2、 IL−3、IL−5、IL6、IL−7、IL−8、IL−9、IL−10、I L−11、IL−12、IL−13、IL−15、LIF、flt3/flk2 リガンド、ヒト成長ホルモン、B細胞増殖因子、B細胞分化因子、好酸球分化因 子および、スティール因子(steel factor)またはc−kitとしても知られて いる幹細胞因子(SCF)、(これらは、本明細書ではまとめて「コロニー刺激 因子」 と呼ぶ)、またはこれらの組合せがある。上記リスト以外に、WO94/126 39号およびWO94/12638号に記載のIL−3変種は、本発明のポリペ プチドと同時投与できる。本発明のc−mpl受容体アゴニストは、WO95/ 20976号およびWO95/2O977号に記載のような方法中の他の「コロ ニー刺激因子」とともに同時投与することができる。前述の投与量は、治療用組 成物中のこのような追加の成分を補償するように調整されるであろう。治療した 患者の進行は、血液学的プロフィール(例えば、血球百分率など)を定期的に評 価することにより追跡することができる。リンカーの決定 リンカーのアミノ酸配列の長さは、経験的にまたは構造情報を参考にして、ま たは2つのアプローチの組合せにより選択することができる。 構造情報が手に入らない場合は、0〜50Åの範囲にわたるように長さを変化 させ、配列が表面露出(親水性、ホップとウッズ(Hopp & Woods)、Mol.Immun ol.20:483-489,1983;カイトとドリトル(Kyte & Doolittle)、J.Mol.Biol .157:105-132,1992;溶媒に露出される表面積、リーとリチャーズ(Lee & Ric hards)、J.Mol.Biol.55:379-400,1971)と、c−mpl受容体アゴニスト のコンフォメーションを変化させることなく必要なコンフォメーションを取る能 力(コンフォメーション的に柔軟性がある;カープラスとシュルツ(Karplus & Schulz)、Naturwissenschaften 72:212-213,1985)に一致するように選択され る、デザインを使用して試験するために調製される。残基当たり2.0〜3.8 Åの翻訳の平均を仮定すると、これは、試験すべき長さは0〜30残基であり、 0〜15残基が好ましい範囲であることを意味する。このような経験的シリーズ の例は、n回(nは、1、2、3、または4である)繰り返されるGly−Gl y−Gly−Ser(配列番号3)のようなカセット配列を使用してリンカーを 作製することであろう。当業者は、リンカーとして作用する長さまたは組成が変 化する多くのこのような配列があり、最初に考慮すべきことは、これらが過剰に 長くなくまた短くもないこと(サンズウ(Sandhu)、Critical Rev.Biotech.1 2:437-462,1992)であり、もし長すぎるなら、エントロピー作用が3次元の折 り畳みを不安定にする可能性があり折り畳みを速度論的に不可能にし、そして 短すぎるなら、ねじれ力または立体的ひずみのため分子を不安定にする可能性が あることは、理解されるであろう。 タンパク質の構造解析の当業者は、鎖の末端の間の距離(c−アルファ炭素間 の距離として定義される)を使用することは、使用される配列の長さを定義する か、または少なくとも、リンカーの経験的選択で試験しなければならないいくつ かのの可能性の数を限定するために使用できることは認識できるであろう。また 、ポリペプチド鎖の末端の位置は、X線回折または核磁気共鳴分光分析データか ら得られるモデルでは、時に正しく定義されていないことがあり、また正しい場 合はこれを考慮して、必要なリンカーの長さを正しく推定する必要があることも 理解できるであろう。その位置が正しく定義されている残基から、鎖の末端に配 列が近い2つの残基が選択され、そのc−アルファ炭素間の距離を使用して、そ の間のリンカーのおよその長さが計算される。次に計算された長さを指標として 使用して、ある範囲の数の残基(残基当たり2〜3.8Åを使用して計算される )を有するリンカーが選択される。これらのリンカーは、元々の配列(必要に応 じて短くなっていても長くなっていてもよい)から構成され、長くなっている場 合は、前述のように柔軟で親水性を有するように追加の残基が選択されるか、ま たは、配列は、一連のリンカーを使用して随時置換してもよく、その一例は前述 のGly−Gly−Gly−Ser(配列番号3)カセットアプローチであり、 または、元々の配列と、適切な全体の長さを有する新しい配列の組合せが随時使 用される。c−mplリガンドのアミノ末端およびカルボキシ末端の決定 生物活性のある状態に折り畳まれるc−mplリガンドの配列は、元々のポリ ペプチド鎖内から初め(アミノ末端)と終わり(カルボキシ末端)の位置を適切 に選択して、一方リンカー配列を前述のように使用することにより、調製できる 。アミノ末端およびカルボキシ末端は後述のガイドラインに従って、切断点領域 と呼ばれる配列の共通の部分内から選択される。従って、新規のアミノ酸配列は 、同じ切断点領域からアミノ末端およびカルボキシ末端を選択することにより作 成される。多くの場合、新しい末端の選択は、カルボキシ末端の元々の位置がア ミノ末端の直前にあるようなものであろう。しかし、この領域内の任意の場所で 末端を選択したものは機能し、これらは有効に、新しい配列のアミノ末端または カルボキシ末端への欠失または付加となることは、当業者は容易に理解できるで あろう。 タンパク質の一次アミノ酸配列がその生物的機能の発現に必要な3次元構造へ の折り畳みを支配するということは、分子生物学の中心的教義である。単一のタ ンパク質結晶のX線回折またはタンパク質溶液の核磁気共鳴分光学的分析を使用 して、3次構造情報を得て解釈する方法は当業者に公知である。切断点の同定に 関係する構造情報の例としてはタンパク質の2次構造の位置とタイプ(アルファ および3〜10らせん、平行および非平行のベータシート、鎖の逆転および回転 、およびループ;カブシュとサンダー(Kabsch & Sander)、Biopolymers 22:25 77-2637,1983)、アミノ酸残基の溶媒への露出の程度、残基同士の相互作用の 程度とタイプ(チョチア(Chothia)、Ann.Rev.Biochem.53:537-572,1984) 、およびポリペプチド鎖に沿ったコンフォメーションの静的および動的分布(ア ルバーとマシューズ(Alber & Mathews)、Methods Enzymol.154:511-533,198 7)がある。残基の溶媒露出について追加の情報がある場合もある。1つの例は タンパク質の表面で必要な炭水化物の翻訳後の付着部位である。実験的構造情報 が入手できない時または得ることが現実的でない時、一次アミノ酸配列を解析し てタンパク質の3次構造および2次構造、溶媒の近づき易さ、および回転やルー プの存在を推定する方法がある。直接的構造法が現実的でない場合、表面露出を 経験的に決定する生化学的方法もある。例えば表面露出を推定するために限定的 タンパク質分解を行った後、鎖の切断の部位を同定する(ゲンチルとサルバトー レ(Gentile & Salvatore)、Eur.J.Biochem.218:603-621,1993)。すなわ ち、実験的に得られる構造情報または予測方法(例えば、スリニビサンとローズ (Srinivisan & Rose)、Proteins:Struct.,Funct.& Genetics,22:81-99,19 95)を使用して親のアミノ酸配列を調べて、これらが2次および3次構造の維持 に必要であるかどうかにより領域を分類する。周期的2次構造(アルファおよび 3〜10らせん、平行および非平行のベータシート)に関与することがわかって いる領域内の配列の存在は避けるべき領域である。同様に、保存されているかま たは溶媒露出の程度が低いことが観察されるか予測されるアミノ酸配列の領域 は、いわゆるタンパク質の疎水性の核の一部である可能性があり、アミノ末端お よびカルボキシ末端の選択のためには避けるべきである。これに対して表面回転 またはループ内にあることが既知であるか予測される領域、特に生物活性に必要 でないことが明らかな領域は、ポリペプチド鎖の端の位置には好適な部位である 。上記基準に基づいて好適なアミノ酸配列の連続的部分は切断点と見なされる。 本明細書に引用されるすべての文献、特許または出願は、参考のため本明細書 に組み込まれる。材料と方法 特に明記しない場合、すべての特殊化学薬品は、シグマ社(Sigma Co.)(セ ントルイス、ミズーリ州)から得た。制限エンドヌクレアーゼとT4 DNAリ ガーゼは、ニューイングランドバイオラボズ(New England Biolabs)(ビバリ ー、マサチューセッツ州)から得た。新しいN−末端/C−末端を有する遺伝子の作成方法 方法I.リンカー領域を含有する新しいN−末端/C−末端を有する遺伝子の作 元々のC−末端とN−末端を分離するリンカー領域を含有する新しいN−末端 /C−末端を有する遺伝子は、基本的にエル・エス・ムリンズ(L.S.Mullins) らの記載した方法(J.Am.Chem.Soc.116:5529-5533,1994)により作成でき る。タンパク質の一次アミノ酸配列をコードするDNA配列を並べ替えるのに、 ポリメラーゼチェイン反応(PCR)増幅の複数の工程が使用できる。その工程 を図2に例示する。 第1の工程で、第1のプライマーセット(「新しい開始点」と「リンカー開始 点」)を使用して、遺伝子配列から新しいタンパク質の新しいN−末端部分と、 その後に続く元々のタンパク質のC−末端とN−末端をつなぐリンカーを、コー ドする配列を含有するDNA断片(「断片開始点」)を、作成し増幅する。第2 の工程で、第2のプライマーセット(「新しい停止点」と「リンカー停止点」) を使用して、遺伝子配列から、前記のものと同じリンカーとその後に続く新しい タンパク質のC−末端をコードする配列を含有するDNA断片(「断片停止点」 )を、作成し増幅する。「新しい開始点」と「新しい停止点」プライマーは、発 現プラスミド中への新しい遺伝子のクローニングを可能にする適切な制限部位を 含むように設計する。典型的なPCR条件は、95℃溶解を2分が1サイクル、 94℃変性を1分、50℃アニーリングを1分、および72℃伸長を1分が、2 5サイクル、および72℃伸長を7分が1サイクルである。パーキン・エルマー ・ジーンアンプPCRコア試薬(Perkin-Elmer GeneAmp PCR Core Reagents)キ ットが使用される。100μlの反応物は、100pmolの各プライマーと1μg の鋳型DNA、および1×PCR緩衝液、200μM dGTP、200μM dATP、200μM dTTP、200μM dCTP、2.5単位のアンプ リタク(AmpliTaq)DNAポリメラーゼと2mM MgCl2を含有する。PCR 反応はモデル480 DNAサーマルサイクラー(パーキン・エルマー社(Perk in-Elmer Corporation)、ノーウォーク(Norwalk)、コネチカット州)で行う 。 リンカー領域中に相補的配列とリンカーの両側に2つのアミノ酸のコード配列 を有する「断片開始点」と「断片停止点」を、第3のPCR工程で結合させて新 しいタンパク質をコードする完全長遺伝子を作成する。DNA断片「断片開始点 」と「断片停止点」を1%TAEゲルで分離し臭化エチジウムで染色し、キアエ ックス(Qiaex)ゲル抽出キット(キアゲン(Quiagen))で単離する。これらの 断片を等モル量で組合せ、70℃で10分加熱しゆっくり冷却して「リンカー開 始点」と「リンカー停止点」中の共通の配列を介してアニーリングさせる。第3 のPCR工程で、アニーリングした断片にプライマー「新しい開始点」と「新し い停止点」を加えて完全長の新しいN−末端/C−末端遺伝子を作成し増幅する 。典型的なPCR条件は、95℃溶解を2分が1サイクル、94℃変性を1分、 60℃アニーリングを1分、および72℃伸長を1分、が25サイクル、および 72℃伸長を7分が1サイクルである。パーキン・エルマー・ジーンアンプPC Rコア試薬(Perkin-Elmer GeneAmp PCR Core Reagents)キットを使用する。1 00μlの反応物は、100pmolの各プライマーと約0.5μgのDNA、およ び1×PCR緩衝液、200μM dGTP、200μM dATP、200μM dTTP、200μM dCTP、2.5単位のアンプリタク(Amp1iTaq)DN Aポリメラーゼと2mM MgCl2を含有する。PCR反応物はウィザードPC Rプレプス(Wizard PCR Preps)キット(プロメガ(Promega))を使用して精 製する。方法II.リンカー領域の無い新しいN−末端/C−末端を有する遺伝子の作成 PCR増幅と平滑末端結合の2つの工程を使用して、元々のN−末端とC−末 端を結合させるリンカー領域の無い新しいN−末端/C−末端遺伝子が作成でき る。工程を図3に例示する。第1の工程で、第1のプライマーセット(「新しい 開始点」と「P−bl開始点」)を使用して、元々の遺伝子配列から新しいタン パク質の新しいN−末端部分をコードする配列を含有するDNA断片(「断片開 始点」)を作成し増幅する。第2の工程で、第2のプライマーセット(「新しい 停止点」と「P−bl停止点」)を使用して、遺伝子配列から新しいタンパク質 の新しいC−末端部分をコードする配列を含有するDNA断片(「断片停止点」 )を、作成し増幅する。「新しい開始点」と「新しい停止点」プライマーは、発 現ベクターへの新しい遺伝子のクローニングを可能にする適切な制限部位を含む ように設計される。典型的なPCR条件は、95℃溶解を2分が1サイクル、9 4℃変性を1分、50℃アニーリングを45秒、および72℃伸長を45秒が、 25サイクルである。ディープベント(Deep Vent)ポリメラーゼ(ニューイン グランドバイオラボズ(New England Biolabs))を使用して、製造業者の勧め る条件でオーバーハングの発生を低下させる。「P−bl開始点」と「P−bl 停止点」プライマーは5’末端でリン酸化して、以後の「断片開始点」と「断片 停止点」の互いの平滑末端結合を補助する。100μlの反応物は、150pmol の各プライマーと1μgの鋳型DNA、および1×ベント(Vent)緩衝液(ニュ ーイングランドバイオラボズ(New England Biolabs))、300μM dGT P,300μM dATP、300μM dTTP、300μM dCTP、お よび1単位のディープベント(DeepVent)ポリメラーゼを含有する。PCR反応は モデル480DNAサーマルサイクラー(パーキン・エルマー社(Perkin-Elmer Corporation)、ノーウォーク(Norwalk)、コネチカット州)で行った。PC R反応物はウィザードPCRプレプス(Wizard PCR Preps)キット(プロメガ( Promega))を使用して精製する。 プライマーは、発現ベクターへの新しい遺伝子のクローニングを可能にする適 切な制限部位を含むように設計される。典型的には、「断片開始点」は、Nco I制限部位を作成するように設計され、「断片停止点」はHindIII制限部位 を 作成するように設計される。制限消化反応物は、マジックDNAクリーンアップ システムキット(Magic DNA Clean-up System kit)(プロメガ(Promega))を 使用して精製される。断片開始点と断片停止点は、1%TAEゲルで分離し、臭 化エチジウムで染色し、キアエックス(Qiaex)ゲル抽出キット(キアゲン(Qui agen))を使用して単離する。これらの断片を、pMON3934の約3800 塩基対NcoI/HindIIIベクター断片の末端に組合せて、50℃で10分 加熱してアニーリングし、ゆっくり冷却する。3つの断片を、T4 DNAリガ ーゼ(ベーリンガーマンハイム(Boehringer-Mannheim))を使用して結合させ る。結果は、完全長の新しいN−末端/C−末端遺伝子を含有するプラスミドで ある。結合反応物の一部を使用して、大腸菌(E.coli)株DH5α細胞(ライ フテクノロジーズ(Life Technologies)、ゲーサーズバーグ(Gaithersburg) 、メリーランド州)を形質転換する。プラスミドDNAを精製し、配列を下記の ように確認する。方法III.縦列(tandem)複製法による新しいN−末端/C−末端遺伝子の作成 新しいN−末端/C−末端遺伝子は、アール・エー・ホーリック(R.A.Horli ck)らの記載した方法(Protein Eng.5:427-431,1992)により作成できる。新 しいN−末端/C−末端遺伝子のポリメラーゼチェイン反応(PCR)増幅は、 縦列に複製した鋳型DNAを使用して行われる。その工程を図4に例示する。 縦列に複製した鋳型DNAは、クローニングにより作成され、遺伝子の2つの コピーの元々のC−末端とN−末端をつなぐリンカーをコードするDNA配列に より分離される遺伝子の、2つの類似の(しかし、必ずしも同一ではない)コピ ーを含有する。特異的なプライマーセットは、縦列に複製した鋳型DNAから、 完全長の新しいN−末端/C−末端を作成し増幅するのに使用される。これらの プライマーは、発現ベクターへの新しい遺伝子のクローニングを可能にする適切 な制限部位を含むように設計される。典型的なPCR条件は、95℃溶解を2分 が1サイクル、94℃変性を1分、50℃アニーリングを1分、および72℃伸 長を1分が、25サイクル、および72℃伸長を7分が1サイクルである。パー キン・エルマー・ジーンアンプPCRコア試薬(Perkin-Elmer GeneAmp PCR Cor e Reagents)キット(パーキン・エルマー(Perkin-Elmer)、ノーウォーク(No rwalk)、コネチカット州)が使用される。100μlの反応物は、100pmol の各プライマーと1μgの鋳型DNA、および1×PCR緩衝液、200μM dGTP、200μM dATP、200μM dTTP、200μM dCT P、2.5単位のアンプリタク(AmpliTaq)DNAポリメラーゼと2mM MgC l2を含有する。PCR反応はモデル480DNAサーマルサイクラー(パーキ ン・エルマー社(Perkin-Elmer Corporation)、ノーウォーク(Norwalk)、コ ネチカット州)で行った。PCR反応物はウィザードPCRプレプス(Wizard P CR Preps)キット(プロメガ(Promega))を使用して精製する。 PCR鋳型の作成は以下に概説する工程を含む 1.逆転写酵素/ポリメラーゼチェイン反応(RT/PCR)によるアミノ酸 コドン112〜115を含むかまたは含まないc−mplリガンド遺伝子の作成 。ヒトの肝臓は、アミノ酸112〜115の欠失を含むかまたは含まないc−m plリガンドmRNAを含有する。 2.哺乳動物発現ベクターへのPCR産物のサブクローニング。 3.i)遺伝子I位置のためのc−mplリガンドアミノ酸1〜153をコー ドする遺伝子;ii)2つの遺伝子の分離のためのユニークな合成リンカー;およ びiii)遺伝子II位置のためのアミノ酸112〜115を含むかまたは含まない c−mplリガンドアミノ酸1〜153をコードする遺伝子。 工程1:逆転写酵素/ポリメラーゼチェイン反応 2つの型のc−mplリガンド(1つはアミノ酸112〜115の欠失を有し 、1つは欠失が無い)は、RT/PCR技術により単離することができる。合成 プライマーは、最初の鎖の相補的DNA(cDNA)合成をプライムするための c−mplリガンドDNAまたはmRNA(ジーンバンク(GenBank)受け入れ 番号L33410またはデサウバジ(de Sauvage)ら、Nature 369,1994,pp.5 33538)に基づくc−mplリガンド配列)のいずれかにアニーリングするよう に設計される。追加のPCRで使用されるかまたは大腸菌(E.coll)または哺 乳動物発現プラスミドへの移動のための適切な制限酵素で消化できる2本鎖DN A(dsDNAまたはDNA)を作成するために、得られるcDNAはpCR( サイキ(Saiki)、1985)の鋳型として使用される。 逆転写(RT)反応のために、ヒト胎児肝(ロット#38130)および成人 肝(ロット#46018)のA+RNAが、クロンテク(Clontech)(パロアル ト、カリホルニア州)から得られる。RT反応は、インビトロゲン(InVitrogen )(サンジエゴ、カリホルニア州)から得られるcDNAサイクル(Cycle)( 登録商標)キットを使用して行われる。1マイクログラム(μg)の各RNA試 料を一緒にし、ランダムプライマー、オリゴdTプライマーまたは特異的3’ア ンチセンスプライマーの存在下で、65℃で10分変性させる。変性後、試料を 氷上で2分冷却し、10,000×gで10秒間遠心分離する。RNAseイン ヒビター、逆転写酵素緩衝液、デオキシヌクレオチド、ピロリン酸ナトリウムお よび逆転写酵素を、製造業者が記載したように加え、20μlの反応物を42℃ で1時間インキュベートする。 PCRのために、特異的5’センスプライマーと3’アンチセンスプライマー をRT反応物に加えて、Taqポリメラーゼを使用して、ベーリンガーマンハイ ム(Boehringer-Mannheim)(インディアナポリス、インディアナ州)またはパ ーキン・エルマー(Perkin-Elmer)(ノーウォーク(Norwalk)、コネチカット 州)の試薬を製造業者の説明書に従ってPCRを行う。PCR反応物を以下の3 0サイクルにかける:94℃で1分、58℃で1分、72℃で90秒。等量の充 填色素(0.01%ずつのブロモフェノールブルーとキシレンシアノールブルー )を、最終生成物10μlに加えて、1×TBE/EtBr(トリス−ホウ酸− EDTA+臭化エチジウム;サムブルーク(Sambrook)ら、モレキュラークロー ニング、実験室マニュアル、第2版、コールドスプリングハーバーラボラトリー プレス、コールドスプリングハーバー、ニューヨーク州、1989)の存在下で 1%シーケムLEアガロース(SeaKemR LE agarose)(FMC、ロックランド、 メイン州)ゲルで電気泳動する。分子量標準物質のための、HaeIII制限酵素 (ニューイングランドバイオラボズ(New England Biolabs)、ビバリー、マサ チューセッツ州)で消化した1μgのphiX174ファージDNAを、ゲルに のせる。生成物(約1090塩基対)を短波長紫外線源を使用して視覚化する。 反応物を、プロメガ(Promega)(マジソン、ウィスコンシン州)のウィザード PCRプレプス(Wizard PCR Preps)キット(プロメガ(Promega))を使用し て精製する。簡単 に説明すると、PCR反応物を100μlの直接精製緩衝液に加えて、この混合 物に1ミリリットル(ml)のPCRプレプスDNA精製樹脂を加える。24℃で 1分間インキュベート後、ろ過カラムを通して真空ろ過して上清を除く。2mlの 80%イソプロパノールを使用して、真空ろ過により樹脂を洗浄する。次に、樹 脂を含有するカラムを10,000×gで30秒間遠心分離して残存イソプロパ ノールを除去する。PCR産物を50μlの10mMトリス−Cl、1mM EDT A(pH7.4)で10,000×gで30秒間遠心分離して、次に上清を新し い試験管に移す。 工程2:哺乳動物発現ベクターへのPCR産物のサブクローニング c−mplリガンドPCR産物を、哺乳動物発現ベクターへ結合させるために 、適切な制限酵素で消化する。哺乳動物発現ベクターは、哺乳動物発現カセット を含有するpUC18ベースのベクターであるpMON3359の誘導体である 。カセットは、単純ヘルペスウイルスプロモーターIE110(−800〜+1 20)、IL−3分泌シグナル配列、およびpUC18ポリリンカーにサブクロ ーニングされたSV40後期ポリアデニル化(poly−A)シグナル(ヒッペ ンマイアー(Hippenmeyer)ら、Bio/Technology,1037-1041,1993)を含む。制 限酵素消化は製造業者が記載したように37℃で1時間行い、次に1%アガロー ス/1×TBE/EtBrゲルで電気泳動する。断片をまず長波長紫外線で可視 化し、キアエックス(Qiaex)ゲル抽出キット(キアゲン(Quiagen))を使用し てゲル精製する。DNA断片を、アガロース可溶化、DNA結合樹脂の添加、お よび樹脂を充分洗浄した後、水で溶出して精製する。精製したDNA生成物をモ ル過剰のPCR産物でベクター断片に組合せて、T4 DNAリガーゼについて 製造業者の勧める条件に従って結合反応を行う。次にこの結合物で大腸菌(E.c oli)株を形質転換し、アンピシリン(100μg/ml)を含むLB−寒天に広げ る。c−mplリガンド遺伝子の存在についてコロニーをスクリーニングし、D NAを単離してDNA配列を定し、両方の型のc−mplリガンド(1つはアミ ノ酸112〜115が欠失し、他の1つはこれらが存在する)を同定する。 3.ダイマーPCR鋳型の集合 5μlの結合緩衝液(ベーリンガーマンハイム(Boehringer-Mannheim)#1 2 43 292)中の相補的合成オリゴヌクレオチドの各対200pmolをアニーリ ングして、c−mpl(1〜153)リガンド遺伝子を結合するリンカーを作成 する。両側にEcoRIとAflIII部位を有する各リンカーを、アミノ酸1〜 153(工程2)を有する1つの型のc−mplリガンドからの3.7キロ塩基 対のEcoRI/BstXI断片と、そして上記工程2の2つのタイプのコロニー のいずれか(1つはアミノ酸112〜115の欠失があり、1つは欠失が無い) からの1キロ塩基対NcoI/BstXI断片と一晩結合させる。得られるDNA を使用して、大腸菌(E.coli)DH5α(登録商標)細胞を形質転換する。形 質転換した細胞を、アンピシリン(100μg/ml)を含有するLB寒天平板上 で選択する。いくつかのコロニーの単一のコロニーからプラスミドDNAを得て 、配列決定してリンカーを介してダイマーの正しい集合を証明する。得られるプ ラスミドDNA鋳型は、ホーリック(Horlick)法(Protein Eng.5:427-431,1 992)により、新規c−mplリガンド分子を作成するのに使用することができ る。 B.ホーリック(Horlick)法 5’センスプライマーと3’アンチセンスプライマーをダイマー鋳型と一緒に してTaqポリメラーゼを使用して、ベーリンガーマンハイム(Boehringer-Man nheim)(インディアナポリス、インディアナ州)またはパーキン・エルマー(P erkin-Elmer)(ノーウォーク(Norwalk)、コネチカット州)の試薬を製造業者 の記載に従ってPCRを行う。PCR反応物を以下の30サイクルにかける:9 4℃で1分、58℃で1分、72℃で90秒。生成物(約480塩基対)を短波 長紫外線源を使用して視覚化する。反応物を、プロメガ(Promega)(マジソン 、ウィスコンシン州)のウィザードPCRプレプス(Wizard PCR Preps)キット を使用して精製する。簡単に説明すると、PCR反応物を100μlの直接精製 緩衝液に加えて、この混合物に1ミリリットル(ml)のPCRプレプスDNA精 製樹脂を加える。24℃で1分インキュベート後、ろ過カラムを通して真空ろ過 して上清を除く。2mlの80%イソプロパノールを使用して、真空ろ過により樹 脂を洗浄する。次に、樹脂を含有するカラムを10,000×gで30秒間遠心 分離して残存イソプロパノールを除去する。PCR産物を50μlの10mMトリ ス−Cl、1mM EDTA(pH7.4)、で10,000×gで30秒間遠心 分離し、 次に上清を新しい試験管に移す。 発現ベクターへの新規c−mpl受容体アゴニストのサブクローニング この新規c−mpl受容体アゴニストPCR産物は、適切な制限酵素で消化し て、哺乳動物または大腸菌(E.coli)発現ベクターに結合させる。 哺乳動物発現ベクター 哺乳動物発現ベクターは、哺乳動物発現カセットを含有するpUC18ベース のベクターであるpMON3359の誘導体である。カセットは、単純ヘルペス ウイルスプロモーターIE110(−800〜+120)、IL−3シグナルペ プチド配列、およびpUC18ポリリンカーにサブクローニングされたSV40 後期ポリアデニル化(poly−A)シグナル(ヒッペンマイアー(Hippenmeye r)ら、Bio/Technology,1037-1041,1993)を含む。制限酵素消化は、製造業者 が記載したように37℃で1時間行い、次に1%アガロース/1×TBE/Et Brゲルで電気泳動する。断片をまず長波長紫外線で可視化し、キアエックス( Qiaex)ゲル抽出キット(キアゲン(Quiagen)、チャッツワース(Chatsworth) 、カリホルニア州を使用してゲル精製する。DNA断片を、アガロース可溶化、 DNA結合樹脂の添加、および樹脂を充分洗浄した後水で溶出して、樹脂から精 製する。精製したDNA生成物をモル過剰のPCR産物でベクター断片に組合せ て、T4DNAリガーゼについて製造業者の勧める条件に従って結合反応を行う 。 大腸菌(E.coli)発現ベクター 細胞質中で異種タンパク質の高レベルの産生を指令する大腸菌(E.coli)発 現ベクターは、別に記載されているもの(オリンズ(Olins)ら、Methods Enzym .,185:115-119,1988およびラングワラ(Rangwala)ら、Gene,122:263-269,1 992)の誘導体である。この発現カセットは、recAプロモーターとT7遺伝 子10リボゾーム結合部位(RBS)、ならびにM13複製開始点、または転写 ターミネーターとして作用するファージP22遺伝子の縦列逆方向反復配列から 構成される。これらのカセットは、pBR327複製開始点を有するプラスミド の上にあり、スペクチノマイシン(spectinomycin)またはアンピシリン耐性の いずれかの遺伝子をコードする。 大腸菌(E.coli)株の形質転換 大腸菌(E.coli)株DH5α(登録商標)(ライフテクノロジーズ(Life Te chnologies)、ゲーサーズバーグ(Gaithersburg)、メリーランド州)とTG1 (アマシャム社(Amersham Corp.)、アーリントンハイツ(Arlington Heights )、イリノイ州)は結合反応のすべての形質転換に使用され、哺乳動物細胞をト ランスフェクションするためのプラスミドDNAの供給源である。大腸菌(E.c oli)MON105は、アメリカンタイプカルチャーコレクション(ATCC、 ロックビル(Rockville)、メリーランド州)から得られ、大腸菌のそれぞれ細 胞質または細胞周辺空腔中のc−mplリガンドの交互の型を発現する宿主であ る。 MON105 ATCC#55204:F−、ラムダー、IN(rrnD、r rE)1、rpoD+、rpoH358 DH5α(登録商標):F−、phi80dlacZdeltaM15、de lta(lacZYA−argF)U169、deoR、recA1、endA 1、hsdR17(rk−、mk+)、phoA、supE44lamda−、 thi−1、gyrA96、relA1 TG1:delta(lac−pro)、supE、thi−1、hsdD5 /F’(traD36、proA+B+、laclq、lacZdeltaM1 5) DH5α(登録商標)サブクローニング効率細胞はコンピタントな細胞として 購入し、製造業者のプロトコールを使用して形質転換が可能であるが、大腸菌( E.coli)株TG1とMON105はCaCl2法を使用してDNAを摂取できる ようにコンピタントにする。典型的には、20〜50mlの細胞をLB培地(1% バクト−トリプトン、0.5%バクト−酵母エキス、150ミリモルNaCl) で、バウシュとローム(Baush & Lomb)スペクトロニック(Spectronic)分光光 度計(ローチェスター、ニューヨーク州で測定する時600nm(OD600)で 約1.0光学密度単位まで増殖させる。細胞を遠心分離して集め、培養物の5分 の1量のCaCl2溶液(50ミリモルCaCl2、10ミリモルトリス−Cl, pH7.4)に再懸濁し、4℃で30分維持する。細胞を遠心分離して再度集め 、培養物の10分の1量のCaCl2溶液に再懸濁する。結合したDNAを、 0.2mlのこれらの細胞に加えて、試料を4℃に1時間維持する。試料を2分間 42℃に移し、1.0mlのLBを加えてから、37℃で1時間振盪する。これら の試料からの細胞を、アンピシリン耐性形質転換体について選択する時はアンピ シリン(100マイクログラム/ml、μg/ml)を含有するプレート(LB培地 +1.5%バクト寒天)に広げ、スペクチノマイシン耐性形質転換体について選 択する時はスペクチノマイシン(75μg/ml)を含有するプレートに広げる。 プレートを37℃で一晩インキュベートする。単一のコロニーを拾い上げ、適切 な抗生物質を補足したLBで37℃で6〜16時間振盪して増殖させる。 コロニーを取り上げ、適切な抗生物質(100μg/mlアンピシリンまたは7 5μg/mlスペクチノマイシン)を含有するLBに接種し、37℃で振盪して増 殖させる。培養物を採取する前に、1μlの細胞をc−mplリガンド遺伝子の 存在についてPCRで解析する。c−mplリガンド遺伝子および/またはベク ターにアニーリングするプライマーの組合せを使用してPCRを行う。PCR完 了後、充填色素を試料に加え、次に前述のように電気泳動を行う。予測されるサ イズのPCR産物が観察される時は、ベクターに遺伝子が結合している。DNA単離と性状解析 プロメガ(Promega)ウィザードミニプレプ(WizardTMMiniprep Miniprep)キ ット(マジソン、ウィスコンシン州)、またはキアゲンキアウェルプラスミド(Q uiagen QIAwell Plasmid)単離キット(チャッツワース(Chatsworth)、カリホ ルニア州)を使用して、プラスミドDNAを単離する。いずれのキットもプラス ミドDNA単離について同じ一般的方法を用いる。簡単に説明すると、細胞を遠 心分離(5000×g)してペレットにし、順にNaOHと酸で処理してプラス ミドDNAが放出し、細胞破片を遠心分離(10000×g)して除去する。上 清(プラスミドDNAを含有)をDNA結合樹脂を含有するカラムにのせ、カラ ムを洗浄し、プラスミドDNAをTEで溶出する。目的のプラスミドを有するコ ロニーについてスクリーニングした後、大腸菌(E.coli)細胞を適切な抗生物 質を含有する100mlのLB中に接種し、振盪しながら空気インキュベーター中 で37℃で一晩増殖させる。プラスミドDNAをキアゲンプラスミドミジキット (Quiagen Plasmid Midi kit)(チャッツワース(Chatsworth)、カリホルニア 州 )(これは、前述のキアゲンキアウェルプラスミド単離キット(Quiagen QIAwel l Plasmid isolation kit)をスケールアップしたものである)を使用して単離 する。DNA配列決定のためにこのDNAを使用し、さらに制限酵素消化し、D NA断片をさらにサブクローニングし、哺乳動物細胞または大腸菌(E.coli) 細胞中にトランスフェクションする。 精製した組換え2本鎖DNAを、アプライドバイオシステムズ社(Applied Bi osystems Inc.)(ABI、フォスターシティ(Foster City)、カリホルニア州 )のプリズム(登録商標)レディリアクションダイデオキシ(登録商標)ターミ ネーター配列決定システム(PRISMTMReady Reaction DyeDeoxyTMTerminator Seq uencing system)を使用して配列決定する。ABIシステムは、複数のラウンド の増幅の間の4つの蛍光標識ジデオキシヌクレオチドの取り込みに依存する。プ ラスミドDNAと配列決定プライマーを反応混合物(Taq DNAポリメラー ゼ、緩衝液およびヌクレオチドを含む)に加え、これを25サイクルの増幅(9 6℃で30秒、50℃で15秒、60℃で4分)を行う。増幅後、取り込まれな かったヌクレオチドを、プリンストンセパレーションズ社(Princeton Separati ons Inc.)(アデルフィア(Adelphia)、ニュージャージー州が記載したように セントリセップ(Centri-Sep)スピンカラム(水で平衡化)を使用して除去する 。簡単に説明すると、2分遠心分離(700×g)して過剰の水を除去したカラ ムに試料をのせ、精製した配列決定産物を4分遠心分離(700×g)して溶出 する。次に試料をスピードバック(Speed Vac)(サバント(Savant)、ヒック スビル(Hicksville)、ニューヨーク州)で乾燥し、次に充填溶液を添加する。 試料を、1×TBE中に7M尿素を含有する4.75%ポリアクリルアミド配列 決定ゲルで70ワットの一定電力で電気泳動する。ABI装置は、電気泳動をし ている間それぞれ別々に標識されたPCR産物を認識する検出器を使用する。新規c−mpl受容体アゴニストの産生 哺乳動物細胞のトランスフェクション/調整培地の産生 BHK−21細胞株は、ATCC(ロックビル(Rockville)、メリーランド 州)から得られる。細胞を、2ミリモル(mM)のL−グルタミンと10%胎児牛 血清(FBS)を補足したダルベッコー改変イーグル培地(DMEM/高グルコ ー ス)中で培養する。この調製物をBHK増殖培地と呼ぶ。選択培地は、453単 位/mlヒグロマイシンB(カルビオケム(Calbiochem)、サンジエゴ、カリホル ニア州)を補足したBHK増殖培地である。BHK−21細胞株は、すでにHS Vトランス活性化タンパク質VP16で安定にトランスフェクションされており 、これはプラスミドpMON3359(ヒッペンマイアー(Hippenmeyer)ら、B io/Technology,1037-1041,1993)上に存在するIE110プロモーターをトラ ンス活性化する。VP16タンパク質は、IE110プロモーターの後ろに挿入 された遺伝子の発現を指令する。トランス活性化タンパク質VP16を発現する BHK−21細胞は、BHK−VP16と呼ぶ。プラスミドpMON1118( ハイキン(Highkin)ら、Poultry Sci.,70:970-981,1991)は、SV40プロ モーターからヒグロマイシン耐性遺伝子を発現する。ATCCから同様のプラス ミド(pSV2−hph)が入手できる。 BHK−VP16細胞を、60ミリメートル(mm)の組織培養プレートに3× 105細胞/プレートでトランスフェクションの24時間前に接種する。細胞を 、目的の遺伝子を含有するプレート当たり10μgのプラスミドDNA、3μg のヒグロマイシン耐性プラスミドであるpMON1118、および80μgのギ ブコビーアールエル(Gibco-BRL)「リポフェクタミン(LIPOFECTANIME)」(登 録商標)を含有する3mlの「オプチメム(OPTIMEM)」(登録商標)(ギブコビ ーアールエル(Gibco-BRL)(ゲーサーズバーグ(Gaithersburg)、メリーラン ド州)で16時間トランスフェクションする。次に培地を吸引し、3mlの増殖培 地と交換する。トランスフェクションの48時間後、各プレートの培地を集め活 性を測定する(一過性の調整培地)。プレートからトリプシン−EDTAにより 細胞を取り出し、1:10に希釈し、10mlの選択培地を含有する100mmの組 織培養プレートに移す。選択培地中で約7日後、耐性の細胞は増殖して直径数ミ リメートルのコロニーになる。ろ紙(コロニーとほぼ同じサイズに切断し、トリ プシン/EDTAに浸漬した)でプレートからコロニーを取り、1mlの選択培地 を含有する24ウェルプレートの各ウェルに移す。コロニーをコンフルエンスに なるまで増殖させ、調整培地を再測定し、陽性クローンを増殖培地に拡張する。大腸菌(E.coli)からの組換えタンパク質の発現と精製 目的のプラスミドを有する大腸菌(E.coli)株MON105を、カザミノ酸 含有M9培地中で、ニューブランズウィックサイエンティフィック(New Brunsw ick Scientific)(エジソン、ニュージャージー州)の空気インキュベーターモ デルG25中で37℃で振盪して増殖させる。OD600が1.0になるまでO D600で増殖を追跡し、ここで0.1N NaOH中のナリジキシン酸(10 mg/ml)を、最終濃度50μg/mlになるように加える。次に、培養物を37℃で 3〜4時間振盪する。目的の遺伝子産物の産生を最大にするため、培養期間中、 高度の通気を維持する。光学顕微鏡下で封入体(IB)の有無について細胞を調 べる。培養物のアリコート1mlを取って、ペレットにした細胞を沸騰させ、これ を還元緩衝液で処理し、SDS−PAGE電気泳動(マニアティス(Maniatis) ら、モレキュラークローニング、実験室マニュアル(Molecular Cloning:A Labo ratory Manual)、1982)でタンパク質含量について解析する。遠心分離( 5000×g)して細胞をペレットにした後、タンパク質精製の最初の段階は細 胞の音波処理かまたは破砕である。音波処理のために、細胞を10分の1量(培 養物の量の)の音波処理緩衝液(10mMトリス−Cl(pH7.5)、1mM E DTA)に再懸濁する。これらの再懸濁した細胞を、ヒートシステムズ−ウルト ラソニックス社(Heat Systems-Ultrasonics Inc.)(ファーミングデール(Far mingdale)、ニューヨーク州)から得られるソニケーター(Sonicator)細胞破 砕機モデルW−375のマイクロチップを使用して、音波による破裂(burst) を数回繰り返す。音波処理の程度は光学顕微鏡でホモジネートを調べて追跡する 。すべての細胞が破砕された後、ホモジネートをJA−20ロータとJ2−21 遠心分離機(ベックマン(Beckman)、フラートン(Fullerton)、カリホルニア 州)で4℃で10000×gで20分遠心分離して分画する。あるいは、マント ン−ガウリンホモジナイザー(Manton-Gaulin homogenizer)(オランダ)で音 波処理緩衝液で細胞を溶解して、次に前述のように遠心分離して細胞からIBを 放出させる。組換えタンパク質が高度に濃縮されたIBペレットを、さらに1ラ ウンド音波処理し、前述のように遠心分離する。組換えタンパク質を種々の標準 的方法で精製する。最も一般的な方法は、4〜6モル尿素またはグアニジン−H Cl緩衝液(pH9〜12)によるIBの可溶化、および触媒量のシステイン、 ベーターメル カプトエタノールまたはジチオスレイトールの存在下での24〜72時間の空気 酸化/折り畳みである。Q−セファロース(陰イオン)およびS−セファロース (陽イオン)のようなイオン交換クロマトグラフィー、ゲル濾過、疎水性クロマ トグラフィーまたは逆相高速液体クロマトグラフィーを使用して、大腸菌(E.c oli)混入物からタンパク質を精製する。低イオン強度緩衝液に対して透析して から、精製したタンパク質を凍結または凍結乾燥する。 さらに説明することなく前述の説明から、当業者は本発明を最大限に利用する ことができると考えられる。従って、以下の好適な具体例は、単に例示するため のものであり、決して本発明の開示の残りの部分を限定するものではない。 変種を作成し、細菌、哺乳動物細胞または昆虫細胞で発現し、目的のタンパク 質を精製し再度折り畳み、タンパク質の生物活性を測定するための方法に使用で きる組換えDNA方法についてのさらなる詳細は、同時出願の米国特許出願WO 94/12639号、WO94/12638号、WO95/20976号、WO 95/21197号、WO95/20977号、WO95/21254号、およ び来国特許第08/383,035号に見いだされる(これらは、参考のため本 明細書に組み込まれる)。 当業者に公知のさらなる詳細は、ティー・マニアティス(T.Maniatis)ら、 モレキュラークローニング、実験室マニュアル(Molecular Cloning,A Laborat ory Manual)、コールドスプリングハーバーラボラトリー(Cold Spring Harbor Laboratory)(1982)およびそこに記載の文献(参考のため本明細書に組 み込まれる)、およびジェイ・サムブルーク(J.Sambrook)ら、モレキュラー クローニング、実験室マニュアル(Molecular Cloning,A LaboratoryManual) 、第2版、コールドスプリングハーバーラボラトリー(Cold Spring Harbor Lab oratory)(1989)およびそこに記載の文献(参考のため本明細書に組み込 まれる)に見いだされる。 本明細書で引用したすべての文献、特許または出願は、参考のためその全体が 本明細書に組み込まれる。表1 オリゴヌクレオチド 表2 遺伝子配列 表3 タンパク質配列 以下の例は本発明をより詳細に例示するが、本発明は決してこれらの具体例に 限定されるものではない。 例1 ダイマー鋳型の第1の遺伝子を含有する親プラスミドの作製 c−mplリガンドのコード配列の後にユニークなEcoRI制限部位を有す るプラスミドDNAを作成するために、逆転写酵素/ポリメラーゼチェイン反応 (RT/PCR)により遺伝子を単離する。c−mplリガンドメッセンジャー RNA(mRNA)の供給源としてのヒト胎児(ロット#38130)と成人肝 (ロット#46018)A+RNAは、クロンテク(Clontech)(パロアルトカ リホルニア州)から得られる。第1の鎖のcDNA反応は、インビトロゲン(In Vitrogen)(サンジエゴ、カリホルニア州)から得られるcDNAサイクル(登 録商標)キットを使用して行われる。RT反応では、ランダムプライマーとオリ ゴdTプライマーを使用してヒトおよび胎児肝mRNAの組合せからcDNAを 作成する。アミノ酸1〜153をコードするc−mplリガンド遺伝子断片の増 幅のために、RT産物はプライマーの組合せ(前進プライマー:c−mplNc oI(配列番号4)および逆プライマー:Ecompl(配列番号5))を用い るPCRの鋳型として作用する。c−mplNcoI(配列番号4)プライマー は、c−mplリガンド遺伝子(ジーンバンク(GenBank)受け入れ番号L33 410またはデサウバジ(de Sauvage)ら、Nature 369:533-538,1994)からの c−mplリガンド配列に基づく塩基#279〜311)にアニーリングし、最 初の成熟コドン(Ser1)のすぐ5’にあるNcoI制限酵素部位をコードす る。NcoI制限酵素部位は、ser−1の前のメチオニンとアラニンコドンを コードし、Alaコドンと最初の4つのc−mplリガンドコドン(Ser1、 Pro2、Ala3、およびPro4)のコドン縮重を含む。Ecompl(配列 番号5)プライマーは、c−mplリガンドの塩基#720〜737にアニーリ ングし、Arg153のすぐ後のc−mplリガンド遺伝子と同じフレームにある EcoRI認識部位をコードする。EcoRI部位は、Arg153の後にGlu1 54 とPhe155コドンを作成する。約480塩基対のPCR産物を精製し、Nc oIとEcoRIで消化し、pMON3993のNcoI−EcoRIベクター 断片(約4 550塩基対)に結合する。pMON3993はpMON3359の誘導体であ る。pMON3359中の発現カセットは、単純ヘルペスウイルスプロモーター IE110(−800〜+120)、IL−3シグナルペプチド配列、およびp UC18ポリリンカーにサブクローニングされたSV40後期ポリアデニル化( poly−A)シグナルを含む(ヒッペンマイアー(Hippenmeyer)ら、Bio/Tec hnology,1037-1041,1993)。IE110プロモーターとpoly−Aシグナル の間のユニークなBamHI部位中に、BamHI断片としてサブクローニング されたヒトIL−3ペプチド配列は、その3’末端にNcoI部位を含有し、後 にユニークなEcoRI部位が続く。シグナルペプチドのDNA配列を以下に示 す(制限酵素部位は上に示す)。NcoI部位内のATG(メチオニン)コドン は、シグナルペプチドの開始ATG(下線)と同じフレーム内にある; BamHI NcoI CATGG(配列番号81) c−mplリガンドアミノ酸1〜153をコードするpMON26458は、こ のクローニングの結果である。 例2 ダイマー鋳型の第2の遺伝子を含有する親プラスミドの作製 アミノ酸1(Ser)で開始し、アミノ酸153の後に停止コドンを有するc −mplリガンド遺伝子断片の増幅のために、例1のRT反応物は、プライマー の組合せ(c−mplNcoI(配列番号4)(前進プライマー)およびc−m plHindIII(配列番号6)(逆プライマー))を用いるPCRの鋳型とし て作用する。c−mplNcoI(配列番号4)プライマーは、例1に記載され ている。c−mplリガンドの塩基#716〜737にアニーリングするc−m plHindIII(配列番号6)プライマーは、停止コドンと、最終コドンAr g153のすぐ後のHindIII制限酵素部位を付加する。 2つのタイプのPCR産物がRTc DNA試料から作成され、1つはアミノ 酸 112〜115のコドンの欠失があり、1つはこれらのコドンの欠失が無い。c −mplリガンドPCR産物(約480塩基対)は、pMON3359(例1を 参照)の誘導体である哺乳動物発現ベクターpMON3934に移すために、N coIとHindIII制限酵素で消化される。pMON3934はNcoIとH indIIIで消化され(約3800塩基対)、PCR産物を受け入れる。c−m plリガンドのアミノ酸1〜153(配列番号44)をコードする配列番号82 のDNA配列を含有するプラスミドpMON32132は、このクローニングの 結果であった。コドン112〜115の欠失(Δ112〜115)を有するc− mplリガンドのアミノ酸1〜153をコードする配列番号83のDNA配列を 含有するプラスミドpMON32133もこのクローニングの結果であった。 例3 第2の遺伝子中にΔ112〜115を含有するPCR5Lダイマー鋳型の作成 pMON26458の3.7キロ塩基対のBstXI/EcoRI断片を、Ec oRI/AflIII 5L合成オリゴヌクレオチドリンカー5L−5’(配列番 号9)と5L−3’(配列番号10)とともに、pMON32133の1キロ塩 基対のNcol/BstXI断片(アミノ酸112〜115の欠失を含有する)に 結合させることにより、c−mplリガンドの新規な型を作成するためのPCR 鋳型を作製する。リンカーのEcoRI末端は、pMON26458のEcoR I末端に結合するであろう。リンカーのAflIII末端は、pMON32133 のNcoI部位に結合し、結合するといずれの部位も保持されないであろう。p MON26458とpMON32133のBstXI部位も同様に結合するであろ う。プラスミドpMON28548は、クローニングの結果であり、アミノ酸1 12〜115の欠失を含有するアミノ酸1〜153 c−mplリガンドにGl uPheGlyGLyAsnMetAla(配列番号78)リンカーを介して融 合したアミノ酸1〜153 c−mplリガンド(配列番号43)をコードする 配列番号38のDNA配列を含有する。 例4 PCR 4Lダイマー鋳型pMON28500の作成 pMON26458の3.7キロ塩基対のBstXI/EcoRI断片を、Ec oRI/AflIII 4L合成オリゴヌクレオチドリンカー4L−5’(配列番 号7)と4L−3’(配列番号8)とともに、pMON32132の1キロ塩基 対のNcoI/BstXI断片に結合させることにより、c−mplリガンドの新 規な型を作成するためのPCR鋳型を作製する。リンカーのEcoRI末端は、 pMON26458のEcoRI末端に結合するであろう。リンカーのAflII I末端は、pMON32132のNcol部位に結合し、結合するといずれの部 位も保持されないであろう。pMON26458とpMON32132のBst XI部位も同様に結合するであろう。プラスミドpMON28500は、クローニ ングの結果であり、アミノ酸1〜153 c−mplリガンドにGluPheG lyAsnMetAla(配列番号77)リンカー(4L)を介して融合したア ミノ酸1〜153 c−mplリガンド(配列番号46)をコードする配列番号 39のDNA配列を含有する。 例5 PCR 5Lダイマー鋳型pMON28501の作成 pMON26458の3.7キロ塩基対のBstXI/EcoRI断片を、Ec oRI/AflIII 5L合成オリゴヌクレオチドリンカ−5L−5’(配列番 号9)と5L−3’(配列番号10)とともに、pMON32132の1キロ塩 基対のNcoI/BstXI断片に結合させることにより、c−mplリガンドの 新規な型を作成するためのPCR鋳型を作製する。リンカーのEcoRI末端は 、pMON26458のEcoRI末端に結合するであろう。リンカーのAfl III末端は、pMON32132のNcol部位に結合し、結合するといずれの 部位も保持されないであろう。pMON26458とpMON32132のBs tXI部位も同様に結合するであろう。プラスミドpMON28501は、クロー ニングの結果であり、アミノ酸1〜153 c−mplリガンドにGluPhe GlyGlyAsnMetAla(配列番号78)リンカー(5L)を介して融 合したアミノ酸1〜153 c−mplリガンド(配列番号47)をコードする 配列番号40のDNA配列を含有する。 例6 PCR 8Lダイマー鋳型pMON32136の作成 pMON26458の3.7キロ塩基対のBstXI/EcoRI断片を、Ec oRI/AflIII 8L合成オリゴヌクレオチドリンカ−8L−5’(配列番 号11)と8L−3’(配列番号12)とともに、pMON32132の1キロ 塩基対のNcoI/BstXI断片に結合させることにより、c−mplリガンド の新規な型を作成するためのPCR鋳型を作製する。リンカーのEcoRI末端 は、pMON26458のEcoRI末端に結合するであろう。リンカーのAf lIII末端は、pMON32132のNcoI部位に結合し、結合するといずれ の部位も保持されないであろう。pMON26458とpMON32132のB stXI部位も同様に結合するであろう。プラスミドpMON32136は、クロ ーニングの結果であり、アミノ酸1〜153 c−mplリガンドにGluPh eGlyGlyAsnGlyBlyAsnMetAla(配列番号79)リンカ ー(8L)を介して融合したアミノ酸1〜153 c−mplリガンド(配列番 号48)をコードする配列番号41のDNA配列を含有する。 例7〜18 新規c−mpl受容体アゴニストの作成 A.新規c−mpl受容体アゴニストのPCR作成 ホーリック(Horlick)法を使用して、新規c−mplリガンド遺伝子を作成 する。PCR反応は、ダイマー鋳型pMON28501と下記合成プライマーセ ット(番号は新しい分子の最初のアミノ酸を意味する)の1つを使用して行う。 31−5’(配列番号13)と31−3’(配列番号14)、35−5’(配列 番号15)と35−3’(配列番号16)、39−5’(配列番号17)と39 −3’(配列番号18)、43−5’(配列番号19)と43−3’(配列番号 20)、45−5’(配列番号21)と45−3’(配列番号22)、49−5 ’(配列番号23)と49−3’(配列番号24)、82−5’(配列番号25 )と82−3’(配列番号26)、109−5’(配列番号27)と109−3 ’(配列番号28)、116−5’(配列番号29)と116−3’(配列番号 30)、120−5’(配列番号31)と120−3’(配列番号32)、12 3−5’(配列番号33)と123−3’(配列番号34)、126−5’(配 列番号35)と126−3’(配列番号36) 作成される生成物は約480塩基対であり、マジックDNAクリーンアップシ ステムキット(Magic DNA Clean-up System kit)(プロメガ(Promega))を使 用して精製される。表4は、鋳型、PCR反応に使用されるプライマー、および 各例の切断点を示す。 B.哺乳動物発現ベクターへの新規c−mpl受容体アゴニストのサブクローニ ング 哺乳動物発現ベクターへの移動のために、c−mpl受容体アゴニストPCR 産物をNcoIとHindIIIまたはAflIIIとHindIII制限酵素で消化す る(約470塩基対)。発現ベクターpMON3934は、NcoIとHind IIIで消化され(約3800塩基対)、PCR産物をNcoI−HindIIIまた はAflIII−HindIII断片として受け取る。表4は、PCR産物の制限消化 と、得られる発現プラスミドpMONの名前を示す。 表4 同様の方法で、ダイマー鋳型pMON28500、pMON32136および pMON28548は、例7〜18に記載のPCR反応に使用するすることがで きた。 c−mpl受容体アゴニストの生物活性測定 トランスフェクションされた細胞株:Baf/3細胞株のような細胞株は、通 常細胞株が有していないコロニー刺激因子受容体(例えば、ヒトIL−3受容体 またはヒトc−mpl受容体)によりトランスフェクションすることができる。 これらのトランスフェクションされた細胞株は、細胞株に受容体がトランスフェ クションされたリガンドの活性を測定するのに使用することができる。 このようなトランスフェクションされた1つのBaf/3細胞株は、c−mp l応答性細胞株から作成したライブラリーからのc−mplをコードするcDN Aをクローニングし、プラスミドpcDNA3(インビトロゲン(InVitrogen) 、サンジエゴ、カリホルニア州)の複クローニング部位にクローン化することに より作成される。Baf/3細胞は、電気穿孔法によりプラスミドでトランスフ ェクションされた。細胞を、ウェヒ(Wehi)調整培地中のマウスIL−3の存在 下でG418選択下で増殖させた。限界希釈によりクローンを作成した。 本発明のc−mpl受容体アゴニストの一部のBHK発現レベルと生物活性を 、表5に示す。トランスフェクションされたBHK細胞からの上清を、c−mp lリガンドに対する抗体を使用してウェスタン解析によりc−mpl受容体アゴ ニストの発現について評価する。「++++」レベルで表した作製体を、Baf −3/c−mpl細胞増殖測定法で測定した。 表5 c−mpl受容体アゴニストの発現と生物活性2.骨髄増殖測定法 a.CD3+細胞精製 インフォームドコンセント後、正常な同種骨髄ドナーから15〜20mlの骨髄 吸引物を得る。細胞を、リン酸緩衝化生理食塩水(PBS、ギブコビーアールエ ル(Gibco-BRL)で1:3に希釈し、30mlを15mlのヒストペーク(Histopaqu e)−1077(シグマ(Sigma))に重層し、300RCFで30分遠心分離す る。単核細胞の界面層を集め、PBSで洗浄する。親和性カラムを製造業者(セ ルプロ社(CellPro,Inc.)、ボセル(Bothell)、ワシントン州)の説明書に従 って使用して、単核細胞調製物からCD34+細胞を濃縮する。濃縮後CD34 +細胞の純度は、フルオレセインに結合した抗CD34モノクローナル抗体とフ ィコエリスリン(phycoerythrin)に結合した抗CD38(ベクトンディッキン ソン(Becton Dickinson)、サンホセ(San Jose)、カリホルニア州)を使用し てフローサイトメトリー解析により測定すると、平均70%である。 細胞をX−Vivo10培地(バイオーウィッタカー(Bio-Whittaker)、ウ ォーカーズビル(Walkersville)、メリーランド州)で40,000細胞/mlに 再懸濁し、1mlを12ウェル組織培養プレート(コスター(Coster))に広げる 。ヒトIL−3変種であるpMON13288を、10ng/mlまたは100ng/ml で使用する。c−mplリガンドをコードするプラスミドでトランスフェクショ ンしたBHK細胞からの調整培地を、1mlの培養物に加えた100μlの上清( 約10%希釈)を添加して試験した。細胞を、37℃加湿インキュベーター中で 5%CO2で37℃で8〜14日間インキュベートする。 b.細胞採取と解析 培養期間の最後に、各条件について総細胞数が得られる。蛍光解析と倍数性測 定のために、細胞を巨核球緩衝液(MK緩衝液、PBS(pH7.4)中13. 6mMクエン酸ナトリウム、1mMテオフィリン、2.2μM PGE1、11mMグ ルコース、3% w/v BSA)(トマー(Tomer)ら、Blood 70(6):1735-42(198 7))で洗浄し、抗CD41aFITC抗体(1:200、AMAC、ウェストブ ルーク(Westbrook)、メイン州を含有するMK緩衝液500μlに再懸濁し、 MK緩衝液で洗浄する。DNA解析のために細胞を、0.5%ツイーン−20( フィッシャー(Fisher)、フェアローン(Fair Lawn)、ニュージャージー州) を含有するMK緩衝液中で氷上で20分、次に0.5%ツイーン−20と1%パ ラホルムアルデヒド(フィッシャーケミカル(Fisher Chemical))中で30分 固定し、次にヨウ化プロピジウム(カルビオケム(Calbiochem)、ラホヤ(La J olla)、カリホルニア州)(50μg/ml)中で55% v/v MK緩衝液(20 0mOsm)中のRNAase(400単位/ml)とともに氷上で1〜2時間インキ ュベートして、細胞を透過性にする。細胞を、ファクスキャン(FACScan)また はバンタージ(Vantage)フローサイトメーター(ベクトンディッキンソン(Bec ton Dickinson)、サンホセ(San Jose)、カリホルニア州で解析する。赤い蛍 光(PI)について線状とlogシグナルに沿って緑色の蛍光(CD41a)を 集めて、DNA倍数性を測定する。すべての細胞を集めて、CD41+である細 胞のパーセントを求める。リシス(LYSIS)ソフトウェア(ベクトンディッキン ソン(Becton Dickinson)、サンホセ(San Jose)、カリホルニア州を使用して データ解 析を行う。CD41抗原を発現する細胞のパーセントを、フローサイトメトリー 解析から得る(パーセント)。CD41+細胞/mlの絶対数(Abs)を、(Abs) =(細胞数)×(パーセント)/100から計算する。 3.巨核球フィブリン凝固測定法 CD34+を濃縮した集団を前述のように単離する。細胞を、0.3%BSA 、0.4mg/mlアポートランスフェリン、6.67μM FeCl2、25μg/m l CaCl2、25μg/ml Lアスパラギン、500μg/ml E−アミン− n−カプロン酸およびペニシリン/ストレプトマイシンを補足したベースイスコ ベス(base Iscoves)IMDM培地から構成される培地中で、サイトカイン有り /無しで25,000細胞/mlで懸濁する。35mmのプレートに広げる前に、ト ロンビン(0.25単位/ml)を加えて凝固形成を開始させる。細胞を37℃加 湿インキュベーター中で5%CO2で37℃で13日間インキュベートする。培 養期間の最後に、プレートをメタノール:アセトン(1:3)で固定し、空気乾 燥し、染色するまで−200Cで保存する。CD41a、CD42、およびCD 61から構成される一次モノクローナル抗体のカクテルを使用して、ペルオキシ ダーゼ免疫細胞化学染色法を使用する(ザイメド(Zymed)、ヒストスタチン− SP’Histostatin-SP)、サンフランシスコ、カリホルニア州。染色後コロニー を数え、陰性、CFU−MK(小さいコロニー、1〜2個の細胞増殖巣、および 約25未満の細胞)、BFU MK(大きい、多細胞増殖巣、25を超える細胞 )、または混合コロニー(陽性と陰性の混合物)に分類する。 本明細書の開示を読んだ後、当業者は本発明の精神と範囲を逸脱することなく 、種々の他の例が明らかであろう。しかし、そのような他の例は、添付の請求の 範囲の範囲内に含有されると考えられる。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成9年10月16日(1997.10.16) 【補正内容】 15.(補正後)患者の造血細胞の産生を刺激するための薬剤を調製するための 、請求の範囲第1、2、3または4項のいずれか1項に記載のポリペプチドの使 用。 16.(補正後)患者の造血細胞の産生を刺激するための薬剤を調製するための 、請求の範囲第13項に記載の組成物の使用。 17.(補正後)患者の造血細胞の産生を刺激するための薬剤を調製するための 、請求の範囲第14項に記載の組成物の使用。 18.(補正後)幹細胞の選択的エクスビボ拡張方法であって、(a)他の細胞 から幹細胞を分離し、(b)分離した幹細胞を、請求の範囲第1、2、3または 4項に記載のポリペプチドを含む選択された培地で培養し、そして(c)培養細 胞を採取する、工程からなる上記方法。 19.(補正後)造血障害を有する患者の治療のための薬剤を調製するための請 求の範囲第1、2、3または4項に記載のポリヌクレオチドの使用であって、 (a)幹細胞を取り出し、(b)他の細胞から幹細胞を分離し、(c)分離した 幹細胞を、請求の範囲第1、2、3または4項に記載のポリペプチドを含む選択 された培地で培養し (d)培養した細胞を採取し、そして (e)培養した細胞を患者に移植する、 工程からなる上記使用。 20.(補正後)ヒトの遺伝子の治療のための薬剤を調製するための請求の範囲 第1、2、3または4項に記載の造血タンパク質の使用であって、 (a)患者から幹細胞を取り出し、 (b)他の細胞から幹細胞を分離し、 (c)分離した幹細胞を、請求の範囲第1、2、3または4項に記載の造血タン パク質を含む選択された培地で培養し (d)培養した細胞にDNAを導入し、 (e)形質導入した細胞を採取し、そして (f)形質導入した細胞を患者に移植する、 工程からなる上記使用。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 48/00 C07K 14/47 A61P 7/00 C12P 21/02 C 43/00 A61K 37/02 C07K 14/47 37/24 C12P 21/02 37/36 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,H U,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ ,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG, MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TM ,TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN (72)発明者 ペッグ,ライル,イー. アメリカ合衆国63017 ミズーリ州チェス ターフィールド,オーク バラ ドライブ 1164 (72)発明者 マックファーター,チャールズ,エイ. アメリカ合衆国63011 ミズーリ州エリス ビル,サンダーヘッド キャニヨン コー ト 16564 (72)発明者 フェン,イイクイン アメリカ合衆国63130 ミズーリ州セント ルイス,ミッション コート 423 (72)発明者 マッキャーン,ジョン,ピー. アメリカ合衆国63038 ミズーリ州セント ルイス,バブラー メドウズ ドライブ 18612 (72)発明者 サマーズ,ニーナ,エル. アメリカ合衆国63304−2423 ミズーリ州 セントチャールズ,サドルメイカー 1203 (72)発明者 ジリ,ジュディス,ジー. アメリカ合衆国63017 ミズーリ州チェス ターフィールド,グラントリー ドライブ 15446

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.式: [式中、112位のXaaは、欠失しているか、またはLeu、Ala,Val 、Ile、Pro、Phe、Trp、またはMetであり、 113位のXaaは、欠失しているか、またはPro、Phe、Ala、Va l、Leu、Ile、Trp、またはMetであり、 114位のXaaは、欠失しているか、またはPro、Phe、Ala、Va l、Leu、Ile、Trp、またはMetであり、 115位のXaaは、欠失しているか、またはGln、Gly、Ser、Th r、Tyr、またはAsnであり、 N−末端は、直接、またはN−末端をC−末端に結合させることができ、アミ ノ酸:で新しいC−末端およびN−末端を有することができるリンカーを介して、C− 末端に結合され、そして、さらにすぐ前に(メチオニン-1)、(アラニン-1)、 または(メチオニン-2、アラニン-1)があってもよい]の修飾c−mplリガン ドアミノ酸配列、からなるc−mpl受容体アゴニストポリペプチド。 2.請求の範囲第1項に記載のc−mpl受容体アゴニストポリペプチドであっ て、リンカーは、 GlyGlyGlySer(配列番号73)、 GlyGlyGlySerGlyGlyGlySer(配列番号74)、 GlyGlyGlySerGlyGlyGlySerGlyGlyGlySe r(配列番号75)、 SerGlyGlySerGlyGlySer(配列番号76)、 GluPheGlyAsnMetAla(配列番号77)、 GluPheGlyGlyAsnMetAla(配列番号78)、 GluPheGlyGlyAsnGlyGlyAsnMetAla(配列番号 79)、および GlyGlySerAspMetAlaGly(配列番号80) よりなる群から選択される、上記ポリペプチド。 3.請求の範囲第1項に記載のc−mpl受容体アゴニストポリペプチドであっ て、ポリペプチドは、 よりなる群から選択される、上記ポリペプチド。 4.請求の範囲第3項に記載のc−mpl受容体アゴニストポリペプチドであっ て、ポリペプチドは、 よりなる群から選択される、上記ポリペプチド。 5.請求の範囲第1項記載のc−mpl受容体アゴニストポリペプチドをコード する核酸分子。 6.請求の範囲第2項記載のc−mpl受容体アゴニストポリペプチドをコード する核酸分子。 7.請求の範囲第3項記載のc−mpl受容体アゴニストポリペプチドをコード する核酸分子。 8.請求の範囲第4項記載のc−mpl受容体アゴニストポリペプチドをコード する核酸分子。 9.請求の範囲第7項記載の核酸分子であって、 よりなる群から選択される、上記分子。 10.請求の範囲第8項記載の核酸分子であって、 よりなる群から選択される、上記分子。 11.ヒトc−mpl受容体アゴニストポリペプチドの製造方法であって、請求 の範囲第5、6、7または8項に記載の核酸分子からなる複製可能なベクターで 形質転換またはトランスフェクションした宿主細胞を、ヒトc−mpl受容体ア ゴニストポリペプチドの発現を可能にする方法で、適切な栄養条件下で増殖させ 、そしてこのヒトc−mpl受容体アゴニストポリペプチドを回収することから なる、上記方法。 12.請求の範囲第1、2、3または4項に記載のポリペプチドと、薬剤学的に 許容される担体と、からなる組成物。 13.請求の範囲第1、2、3または4項に記載のポリペプチド;コロニー刺激 因子;および薬剤学的に許容される担体と、からなる組成物。 14.請求の範囲第1、2、3または4項に記載のポリペプチド;GM−CSF 、G−CSF、G−CSF Ser17、M−CSF、エリスロポエチン(EPO )、IL−1、IL−4、IL−2、IL−3、IL−5、IL6、IL−7、 IL−8、IL−9、IL−10、IL−11、IL−12、IL−13、IL −15、LIF、flt3/flk2リガンド、ヒト成長ホルモン、B細胞増殖 因子、B細胞分化因子、好酸球分化因子、および幹細胞因子よりなる群から選択 されるコロニー刺激因子;および、薬剤学的に許容される担体と、からなる組成 物。 15.請求の範囲第1、2、3または4項に記載のポリペプチドを患者に投与す る工程からなる、患者の造血細胞の産生を刺激する方法。 16.請求の範囲第13項に記載の組成物を患者に投与する工程からなる、患者 の造血細胞の産生を刺激する方法。 17.請求の範囲第14項に記載の組成物を患者に投与する工程からなる、患者 の造血細胞の産生を刺激する方法。 18.幹細胞の選択的エクスビボ拡張方法であって、(a)他の細胞から幹細胞 を分離し、(b)分離した幹細胞を、請求の範囲第1、2、3または4項に記載 のポリペプチドを含む選択された培地で培養し、そして(c)培養細胞を採取す る、工程からなる上記方法。 19.造血障害を有する患者の治療方法であって、 (a)幹細胞を取り出し、(b)他の細胞から幹細胞を分離し、(c)分離した 幹細胞を、請求の範囲第1、2、3または4項に記載のポリペプチドを含む選択 された培地で培養し (d)培養した細胞を採取し、そして (e)培養した細胞を患者に移植する、 工程からなる上記方法。 20.ヒトの遺伝子治療法であって、 (a)患者から幹細胞を取り出し、 (b)他の細胞から幹細胞を分離し、 (c)分離した幹細胞を、請求の範囲第1、2、3または4項に記載のポリペプ チドを含む選択された培地で培養し (d)培養した細胞にDNAを導入し、 (e)形質導入した細胞を採取し、そして (f)形質導入した細胞を患者に移植する、 工程からなる上記方法。
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