【発明の詳細な説明】
ファンコーニ遺伝子I
本発明は、ファンコーニ貧血(FA)に関連する、病態生理学的な関連遺伝子、
それによってコードされているポリペプチド、このポリペプチドに対する抗体、
ならびにその核酸、ポリペプチド、および抗体の薬学的使用に関する。
FAは、進行性汎血球減少、先天性奇形、および腫瘍病の危険が高いという特徴
をもつ、稀な遺伝病である(グランツとフレーザー(Glanz and Fraser)、J.M
ed.Genet.19(1982)412-416;オーエルバッハとアレン(Auerbach and Allen
)、Cancer Genet.Cytogenet.51(1991)1-12)。この病気は、約300,000人に
1人が発症する。
この病気の分子的基盤は不明であるが、DNA架橋試薬の染色体異常誘発効果に
対する過敏性が、FA遺伝子型の優れたマーカーとなる(オーエルバッハとウオル
マン(Auerbach and Wolmann)、Nature 261(1976)494-496)。FAの患者から
の細胞は、正常な細胞に対しては低い染色体異常誘発効果を示す濃度のマイトマ
イシンC(MMC)またはジエポキシブタン(DEB)と接触させると、多数の染色分
体切断および染色分体の置換を示す(ササキとトノムラ(Sasaki and Tonomura
)、Cancer Res.33(1973),1829-1836、およびオーエルバッハ(Auerbach)、E
xp.Hematol.21(1993),731)。FAのリンパ球および線維芽細胞をMMCと共にイ
ンキュベートすると、G2期移行の遅れと完全な停止が表れ、細胞周期のG2期にお
ける欠陥が明らかになる(クビーズ(Kubbies)ら、Am.J.Hum.Genet.37(198
5),1022;ホーエン(Hoehn)ら、ファンコーニ貧血、臨床的、細胞発生学的、お
よび実験的な側面(Fanconi Anaemia,Clinical,Cytogenic and Experimental
Aspects)(1989),スプリンガー・フェアラーク、ベルリン-ハイデルベルク(Sp
ringer Verlag Berlin-Heidelberg);サイシャブ(Seyschab)ら、Blood 85(19
95),2233-2237)。
現在、FA集団には、少なくとも5つの異なった相補グループがあることが知ら
れている(ダックワース-ライシーキ(Duckworth-Rysiecki)ら、Somatic Cell
Mol.Genet.11(1985),35;ストラスディー(Strathdee)ら、Nature 356(1992
),763;ヨエニー(Joenje)ら、Blood 86(1995),2156-2160)。相補グループ
Cに対する遺伝子が、近年報告された(ストラスディー(Strathdee)ら、Nature
356(1992),763、およびWO93/22435)が、FA-Cタンパク質の作用の分子機構の
タイプは、まだ不明である(ギャヴィシュ(Gavish)ら、Am.J.Hum.Genet.5
3(1993),685;ヤマシタ(Yamashita)ら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 91(199
4),6712;ユスフィアン(Youssoufian)ら、J.Biol.Chem.270(1995),9876-
9882)。さらに、FAAとFADの2つの相補グループについては、染色体上の位置が
特定されている(プロンク(Pronk)ら、Nature Genet.11(1995),338-340;ウ
ィットニー(Whitney)ら、Nature Genet.11(1995),341-343)。
本発明の目的は、DNA制御のカスケード(例えば細胞周期異常、DNA修復、腫瘍
形成/腫瘍の進行)に関与する新規の遺伝子で、ファンコーニ貧血の病態生理学
的表現型に関連する遺伝子を同定することであった。
本発明は、ファンコーニ遺伝子Iと名付けられた、新規のポリペプチドをコー
ドする遺伝子の同定、クローニング、および特徴決定について説明する。この遺
伝子の配列は、正常な線維芽細胞とFA線維芽細胞とを比較したディファレンシャ
ルディスプレイ法(リアング(Liang)とパーディ(Pardee)、Science 257(199
2),967-971)を用いて発見されたものである。ファンコーニ遺伝子Iは、正常線
維芽細胞よりもFA線維芽細胞において有意に強く発現している。ファンコーニ遺
伝子I、それによってコードされているポリペプチドおよびこのポリペプチドに
対する抗体は、細胞周期、細胞活性化、細胞周期の進行、DNA修復、血球減少、
腫瘍形成、および腫瘍の進行の異常に、直接的または間接的に関連する病気を診
断、治療、または予防する薬剤として適している。
本発明の主題は、
(a)配列番号:1に示された塩基配列、またはそのタンパク質コード部分、
(b)遺伝子コード縮退の範囲内にある、(a)の配列に相当する塩基配列、また
は
(c)ストリンジェントな条件下で、(a)および/または(b)の配列とハイブリ
ダイズする塩基配列
を含む核酸である。
配列番号:1に示された塩基配列は、長さ72アミノ酸のポリペプチドに対応す
る
オープンリーディングフレームを有する。このポリペプチドのアミノ酸配列を、
配列番号:2に示す。
配列番号:1に示された塩基配列の部分領域を含む、ヒトのcDNAクローン29079
9(寄託番号N71961)、270393(寄託番号N33066)、および66812(寄託番号T649
46)が、EMBL EST配列データバンクで公開されている。しかし、表示された配列
の完全なオープンリーディングフレーム、または考えられる生物学的機能に関す
る情報は、全く示されていない。
配列番号:1に示された塩基配列と、遺伝子コード縮退の範囲内でこの配列に
相当する塩基配列に加えて、本発明は、前記の配列の一つとハイブリダイズする
塩基配列にも関する。本発明において、「ハイブリダイゼーション」という用語
は、サムブルック(Sambrook)ら、(分子クローニング:実験マニュアル(Mole
cular Cloning.A Laboratory Manual)、コールドスプリングハーバー研究所出
版(Cold Spring Harbor Laboratory Press)(1989),1.101-1.104)と同じよう
に用いられている。ストリンジェントなハイブリダイゼーションとは、50℃、好
ましくは55℃、特に好ましくは62℃、また、最も好ましくは68℃で、1×SSCおよ
び0.1%SDSにより1時間洗浄、特に、50℃、好ましくは55℃、特に好ましくは62
℃、最も好ましくは68℃で、0.2×SSCおよび0.1%SDSで1時間洗浄した後でも陽
性のハイブリダイゼーションシグナルが見られることを、好ましくは意味する。
このような洗浄条件の下で、配列番号:1に示された塩基配列、または遺伝子コ
ード縮退の範囲内でこの配列に相当する塩基配列とハイブリダイズする塩基配列
は、本発明に係る塩基配列である。
本発明に係る塩基配列は、好ましくはDNAである。しかし、RNA、またはペプチ
ド性核酸のような核酸類似化合物も含まれうる。本発明に係る核酸は、特に好ま
しくは、配列番号:1に示された塩基配列のタンパク質コード部分、または、配
列番号:1に示された塩基配列、もしくはこの配列の、好ましくは、少なくとも2
0塩基、および特に好ましくは少なくとも50塩基の長さの部分と、80%よりも高
い、好ましくは90%よりも高い、最も好ましくは95%よりも高い相同性をもつ配
列を含む。
本発明のさらに別の主題は、上記の核酸によってコードされているポリペプチ
ドである。このポリペプチドは、好ましくは、(a)配列番号:2に示されたアミ
ノ酸配列をもつか、または(b)配列番号:2に示されたアミノ酸配列に、70%よ
りも高い、好ましくは80%よりも高い、特に好ましくは90%よりも高い相同性を
もつ。
本発明に係る核酸は、好ましくは哺乳動物、特にヒトから得ることができる。
これらは、既知の方法によるハイブリダイゼーション用のプローブおよび/また
はプライマーとして、配列番号:1に示された塩基配列の短い断片を用い既知の
技術によって単離することができる。さらに本発明に係る核酸は、例えば2'-0-
アルキル化塩基構成単位などの修飾された塩基構成単位を、通常のヌクレオチド
構成単位の代わりに選択的に用いることのできる化学合成によっても調製するこ
とができる。部分的または完全に修飾塩基構成単位により構成される核酸は、例
えばアンチセンス核酸またはリボザイムのような治療薬として用いることができ
る。
本発明はまた、本発明に係る核酸に対応する塩基配列のペプチド性核酸などの
核酸類似化合物も含む。
本発明のさらなる主題は、本発明に係る核酸を少なくとも1コピー含むベクタ
ーである。このベクターは、望ましい原核生物または真核生物のいずれのベクタ
ーでもよく、好ましくは本発明に係るDNA配列が発現シグナル(プロモーター、
オペレーター、エンハンサーなど)の制御下に存在するものである。原核生物ベ
クターの例として、バクテリオファージなどの染色体ベクターおよびプラスミド
などの染色体外ベクターがあるが、環状プラスミドが特に好ましい。適当な原核
生物ベクターについて、例えばサムブルック(Sambrook)ら、前記、第1〜4章で
説明されている。
本発明に係るベクターは、特に好ましくは、例えば酵母用ベクター、または高
等生物の細胞に適したベクター(例えばプラスミドベクター、ウイルスベクター
、植物ベクター)などの真核生物ベクターである。このようなベクターは、分子
生物学の分野における当業者に公知であるので、本明細書ではこれ以上詳細に明
示しない。これに関しては、特にサムブルック(Sambrook)ら、前記、第16章が
参考文献となる。
配列番号:2に示されたポリペプチドに加えて、本発明はまた、その変異タン
パ
ク質、変異体、および断片に関する。これらは、配列番号:2に示されているア
ミノ酸配列とは、それぞれのアミノ酸、またはアミノ酸の短い断片の置換、欠失
、および/または挿入によって異なる配列として理解される。
「変異体」という用語には、ファンコーニポリペプチドIの天然の対立遺伝子
変異体、またはスプライス変異体と、組換えDNA技術によって(特に、化学的に
合成されたオリゴヌクレオチドを用いるインビトロ突然変異誘発によって)作出
されたタンパク質で、生物学的および/または免疫学的活性に関して配列番号:2
に示されたタンパク質と本質的に一致するタンパク質が含まれる。またこの用語
には、化学的に修飾されたポリペプチドも含まれる。これらには、それらの末端
および/または反応性アミノ酸側基が、アセチル化もしくはアミド化などのアシ
ル化によって修飾されたポリペプチドが含まれる。
本発明はまた、配列番号:1に示された配列の少なくとも20ヌクレオチド長の
部分を含むベクターに関する。この部分は、好ましくは配列番号:1に示された
配列のタンパク質コード領域から得られた塩基配列、またはタンパク質の発現に
必須の領域から得られた塩基配列をもつ。これらの核酸は、治療用に用いること
のできる、好ましくは、最長50ヌクレオチドのアンチセンス核酸を製造するのに
特に適している。
本発明のさらなる主題は、本発明に係る核酸、または本発明に係るベクターに
よって形質転換された細胞である。この細胞は、真核細胞でも、原核細胞でもよ
い。核酸により細胞を形質転換する方法は、当技術分野で一般的な技術であるた
め、これ以上詳細に明示しない。好ましい細胞の例は真核細胞であり、特に動物
細胞、特に好ましくは哺乳動物細胞である。
本発明のさらなる主題は、本発明に係るポリペプチド、またはこのポリペプチ
ドの断片を、抗体を産生するための免疫原として使用することである。この場合
、完全長のポリペプチドまたはその断片で実験動物を免疫した後、それによって
できたポリクローナル抗血清を単離することにより、通常の方式で抗体を製造す
ることができる。モノクローナル抗体は、ケーラーとミルシュタイン(Koehler
and Milstein)の方法またはそれをさらに改善した方法に従った細胞融合によっ
て、実験動物の抗体産生細胞から既知の方式で得ることができる。また、ヒトの
モノクローナル抗体も、既知の方法によって製造することができる。
組換えファンコーニIタンパク質またはペプチド断片、特にそのN末端またはC
末端ペプチドが、免疫原として好ましい。
このように、本発明のさらなる主題は、ファンコーニIタンパク質またはその
変異体に対する抗体で、好ましくはFACタンパク質などの別のファンコーニ関連
タンパク質と交差反応を示さない抗体である。この抗体は、特に好ましくは全長
ポリペプチド、または、配列番号:2に示されているアミノ酸配列の1〜20番目も
しくは53〜72番目のアミノ酸に相当するペプチド配列に対して作製されたもので
ある。
ファンコーニIタンパク質、それをコードする核酸およびそれに対する抗体を
調製することにより、このタンパク質のエフェクターを特異的に検索するために
必須な条件が提供される。本発明に係るポリペプチドに対して、阻害的効果また
は活性化効果をもつ物質は、このポリペプチドによって調節される細胞機能に選
択的に影響を及ぼすことができる。その結果、それらを用いて、例えば血球減少
症や腫瘍などの関連する臨床像を治療することができる。このため本発明の内容
には、ファンコーニIタンパク質のエフェクターを同定するための方法で、この
タンパク質を発現している細胞を、例えば低分子物質などエフェクターの可能性
のあるさまざまな物質に接触させ、この細胞が例えば細胞活性化、細胞阻害、細
胞増殖、および/または細胞における遺伝的変化などの変化を起していないかを
解析する方法も含まれる。このようにして、ファンコーニIタンパク質の結合標
的を同定することもできる。
ファンコーニIタンパク質の欠損によって起こる臨床像の場合には、例えばウ
イルスベクターなどのベクターによって、適当な標的組織の中にファンコーニI
タンパク質をコードする核酸を移行させることを含む遺伝子治療を行なうことが
可能である。他方、ファンコーニIタンパク質の発現を制御できないために起こ
る病状は、この発現をブロックする遺伝子治療によって治療することができる。
さらに提示された結果により、ファンコーニIタンパク質の活性の変化に、原
因として、または間接的に関連する病気の標的診断の基礎も提供される。これら
の検査は、遺伝子レベルもしくは転写レベルなどの核酸レベルでの検出を行なう
た
めの特異的核酸プローブ、またはポリペプチドレベルでの検出を行なうためのフ
ァンコーニIタンパク質に対する抗体を用いて行なうことができる。
このように本発明は、有効成分として上記の核酸、ベクター、細胞、ポリペプ
チド、および抗体を含む薬学的組成物に関する。
本発明に係る薬学的組成物は、一般的な薬学的担体物質、補助物質、および/
または添加剤と、選択的には、有効成分をさらに含むこともできる。この薬学的
組成物は、特に細胞周期の異常、細胞活性化の異常、細胞周期の進行の異常、DN
A修復異常、血球減少、腫瘍形成、および/または腫瘍の進行に関連した病気を診
断、治療、または予防するために用いることができる。さらに、本発明に係る組
成物を用いて、このような病気に関する各個人の素因を診断すること、特に、血
球減少症、および/または腫瘍病の危険性を診断することもできる。
さらに、本発明のさらなる内容は、患者または患者から得られた体液もしくは
組織のサンプルなどのサンプルを本発明に係る薬学的組成物に接触させ、本発明
に係る核酸の塩基配列および/または発現を定性的または定量的に測定する、上
記の病気を診断するための方法である。例えば、核酸のハイブリダイゼーション
用プローブを用いて、もしくは逆転写/PCR法によって核酸レベルで、または、細
胞化学もしくは組織化学的な方法を用い、抗体によってタンパク質レベルで、こ
れらの測定方法を行なうことができる。この薬学的組成物は、特に好ましくは、
血球減少症、腫瘍、もしくはその他の増殖関連病の発症、または当該病態生理学
的変化に関する素因の有無を確認するためのマーカーとして用いられる。
最後に、本発明はまた、前記の病気の一つを治療または予防するための方法で
、病気に対して有効な用量の有効成分を含む、本発明に係る薬学的組成物を患者
に投与する方法に関する。治療目的に適した薬学的組成物の具体例は、例えば双
特異的抗体、および抗体毒素または抗体-酵素結合体である。治療目的のための
さらに好ましい薬学的組成物は、アンチセンス核酸、遺伝子治療用ベクター、ま
たはその他の低分子量のアクチベーターもしくはインヒビターである。
本発明は、以下の実施例と配列表によって、さらに明らかになる。
配列番号:1は、ファンコーニ遺伝子Iをコードする遺伝子情報を含む塩基配列
を示しており、
配列番号:2は、配列番号:1に示されている塩基配列のオープンリーディングフ
レームのアミノ酸配列を示しており、
配列番号:3は、核酸プライマーSP1を示しており、
配列番号:4は、核酸プライマーSP2を示しており、
配列番号:5は、核酸プライマーSP3を示しており、
配列番号:6は、核酸プライマーSP4を示しており、且つ
配列番号:7は、核酸プライマーSP5を示している。
実施例 実施例1: 細胞培養
二倍体の初期ヒト線維芽細胞H94-38およびH94-17は、胎児の肺組織から分離さ
れ、D.シンドラー(ビュルツブルグ大学(University of Wuerzburg))によっ
て提供された。H94-38細胞は、細胞周期の解析によって、ファンコーニ貧血の表
現型であると診断され、G2期が延長されるとともに、MMCを加えるとG2期停止の
増加が見られる。相補性試験によって、H94-38細胞は、ファンコーニ相補グルー
プのA、B、C、およびDには属さないが、おそらく相補グループEに属することが
分かる。H94-17対照細胞は、MMC感受性の上昇を示さない。
10%ウシ胎児血清(ハイクローン社、米国、ユタ州、ローガン(Hyclone,Log
an,UT,USA))を添加した、イールの塩類(ビー・アール・エル社、米国メリ
ーランド州ゲティスバーグ(BRL,Gaithersburg,MD,US))を含むMEM培地中、
37℃、7%CO↓2および95%の湿度で細胞を培養した。RNAを調製するため、血清
を減少(0.1%)させることにより、細胞を同調させ、48時間後に10%ウシ胎児
血清により刺激した。さらに30時間後、細胞は半集密状態になり、RNA単離のた
めに回収した。
BrdUを含む培地で30時間の培養期間の後、増殖アッセイ法で、細胞周期状態を
解析するために、これらの培養細胞の一部を採取した。キュビエ(Kubbies)に
より述べられているように(Radbruch,A.(編)フローサイトメトリーと細胞
選別(Flow Cytometry and Cell Sorting)説明されている、スプリンガー・フ
ェアラーク、ベルリン-ハイデルベルク(Springer Verlag Berlin-Heidelberg)
1992、
pp75〜85)、高分解フローサイトメトリーBrdUヘキストクエンチ法により、細胞
周期G0/G1、SおよびG2/M期における細胞数を測定した。実施例2: mRNA ディファレンシャルディスプレイ
mRNAディファレンシャルディスプレイには、ジェン・ハンター社(Gen Hunter
)(米国マサチューセッツ州ブルックリン)のRNAキットを用いた。使用説明書
にしたがい、トリピュア(Tripure)試薬(ベーリンガー・マンハイム社(Boehr
inger,Mannheim,GmbH,GER))を用いて、同調させた細胞培養液から全RNAを
単離した。RNAは、使用時まで70%エタノールで覆われたイソプロパノール沈殿RN
Aとして-80℃で保存した。1×DNAse I反応緩衝液中で1〜5μgの全RNAにDNAse I
(ベーリンガー・マンハイム社(Boehringer Mannheim,GmbH))を加え、37℃
で30分間インキュベートした。
このRNAサンプルの260nmでの吸光度を測定して定量を行い、アガロースゲル上
で解析した。逆転写には、0.2μgの全RNAを用いた。1×10↑6個の線維芽細胞か
ら、全部で8μgの全RNAを単離した。
RNAの逆転写は、1×逆転写緩衝液、20μMの各dNTP、および2μMの各一塩基
アンカープライマー、T↓11A、T↓11G、またはT↓11Cの中で、各場合につき、20
μlの反応混合液を二本分行なった。この溶液を65℃で5分間加熱し、37℃で10
分間冷却してから、100Uのモロニーマウス白血病ウイルス(MMLV)逆転写酵素を
加えた。37℃で1時間インキュベートした後、この混合液を75℃で5分間加熱して
から、-20℃に保存した。
PCRは、逆転写混合液の10分の1量、2μMのdNTP、0.2μMの各T↓11Nプライマ
ー、0.2μMの任意配列のプライマー、10μCiのα[35S]dATP、および1UのTaq-
DNAポリメラーゼ(ベーリンガー・マンハイム社(Boehringer,Mannheim,GmbH
))を含む反応溶液の中で行った。PCRは、パーキンエルマー2400ジーン・アン
プ(Perkin-Elmer 2400 Gene Amp)を用い、94℃で30秒、40℃で2分、72℃で30
秒を40サイクル、最後に72℃で5分行った。ジェン・ハンター社(Gen Hunter)
(HindIII制限酵素部位をもつ13量体)、オペロン社(Operon)(米国、カリフ
ォルニア州アラメダ(Allameda,CA,USA))、およびジェノシス社(Genosys)
(米国テキサス
州ザ・ウッドランズ(The Woodlands,TX,USA))の、さまざまなランダムプラ
イマー(いずれの場合も、GC含量60〜70%の10量体プライマー)を用いた。
5〜6%変性ポリアクリルアミド配列決定用ゲル上で分離する前に、配列決定用
ゲル泳動バッファー中で、80℃で2分間、サンプルを変性させた。各サンプルに
つき、PCR実験を二回ずつ行ない、同一のポリアクリルアミドゲル上でそれらを
順番に分離した。示差的に発現された遺伝子を解析するため、オートラジオグラ
フィーにより、乾燥させたゲルを解析した。
示差的に発現された遺伝子に対応する再現性のあるバンドを、ゲルから切り出
した。100μlの滅菌水中で15分間煮沸してゲル切片からcDNAを溶出させた。グ
リコーゲン存在下でのエタノール沈殿により、上清中のDNAを集めた。その後、2
0μMのdNTP濃度を用い、反応混合液が放射性同位元素を含まないという点を除
いて、上記と同様に、対応するプライマーとPCR条件とを用いて、DNAを再増幅さ
せた。
このようにして得たPCR増幅断片をアガロースゲル上で分離し、対応するゲル
切片を0.45μmのミリポア社のデュラポア(Durapore)膜チューブにて遠心分離
して溶出した。このサンプルは、ノザン解析のため、-20℃にて保存した。
このようにして、異なったプライマーの106の組み合わせから、そのうちの43
本が再増幅されたバンドである全部で60本のバンドが得られたが、これらは、FA
細胞と対照細胞において示差的に発現された遺伝子に対応する。この示差的な発
現は、再現性があった。実施例3: ノザン解析
サムブルック(Sambrook)ら((1989)前記)による標準的な方法によって、
ノザンブロット解析を行なった。核酸を、10×SSCを用いて、下方向に向けられ
た毛細管移行によって、正に荷電したナイロン膜(ベーリンガー・マンハイム社
(Boehringer Mannheim GmbH))上に移動させ、架橋した。
任意の配列をもつ6量体プライマーを用い、ハイ-プライマー(Hi-Primer)標
識キット(ベーリンガー・マンハイム社(Boehringer,Mannheim,GmbH))によ
って標識して、PCRの再増幅混合液から直接的に特異的プローブを標識した。G50
セファデックス(G50 Sephadex)スピンカラムにより、遊離のヌクレオチドを分
離し
た。
このようにして作出されたプローブを、全RNAとハイブリダイズさせた。42℃
で16〜20時間ハイブリダイゼーションさせた後、フィルターを室温で15分間、1
×SSC、0.1%SDSで2回洗浄し、その後50℃で1時間、1×SSC、0.1%SDSで洗浄し
た。そして、この膜をオートラジオグラフィーで調べた。
ノザン解析により、約480bpの長さのPCR断片に示差的な発現があることが示さ
れた。
培養細胞および組織サンプルにおけるノザン解析により、<1Kbの長さをもつ
主要なバンドと、さらにしばしば現れる、おそらくスプライス変異体によるもの
と考えられるおよそ1.5〜2.5kbの長さを持つバンドが明らかとなった。例えば、
ヒーラ(HeLa)、ラジ(Raji)、およびK562などの腫瘍細胞では、バンドは見ら
れなかった。胚組織においては、眼の色素外皮軟骨から、唯一、比較的大きいバ
ンドが見つかった。実施例4: 示差的に発現されたmRNA種に対応するDD-PCR断片の特徴決定
ノザンブロットで差があることが分かったPCR断片を、使用説明書に従い、TA
クローニングキット(インビトロジェン社(INVITROGEN))を用いてpCR[商標登
録]2.1に連結してから、この構築物によって、大腸菌株INVαF'を形質転換した
。示差的な断片とベクターとを含むプラスミドを有するクローンを、サムブルッ
ク(Sambrook)ら、(1989,コールドスプリングハーバー研究所出版(Cold Spri
ng Harbor Laboratory Press)、コールドスプリングハーバー(Cold Spring Ha
rbor)ニューヨーク州)による標準的な方法によって培養し、このプラスミドを
単離した。配列決定用プライマーM13/pUC(ベーリンガー・マンハイム社(Boehr
inger Mannheim)カタログ番号:1010 077)と逆向配列決定用プライマーM13/pU
C(ベーリンガー・マンハイム社(Boehringer Mannheim)カタログ番号:1010 0
93)を用い、アプライド・バイオシステムズ社(Applied Biosystems Company)
から購入した自動式DNA配列決定装置370AとDNA配列決定キット(部品番号:4020
79)によって、挿入配列の塩基配列を決定した。
明らかとなった塩基配列の5'領域を、配列特異的なプライマーSP1:5’ACT CT
C CAG GAA ATC 3’(配列番号:3)、SP2:5’GAC AGT GCA GAT CAT CTG TAC CA
A 3’(配列番号:4)、およびSP3:5’GGC AAT TGT AAG CAA ACA GTA TCA 3’
(配列番号:5)を用い、5'/3'RACEキット(ベーリンガー・マンハイム社(Boeh
ringer Mannheim)カタログ番号:1734 792)によって同定し、上記と同様、pCR
[商標登録]2.1に連結して、配列決定した。両方の断片が同一のmRNAに属すると
いう事実は、同一の塩基配列をもつ120塩基の重複領域があることと、RACE断片
の5'末端の外側に位置するプライマー(SP4:5’AAG CCA CAG GCT GGG TGG CTG
3’(配列番号:6))とディファレンシャルディスプレイ断片の3'末端に位置す
るプライマー(SP5:5’TTT TCT GAC ACA TGG ATA AAC 3’(配列番号:7))を
用いたPCRにより、ファンコーニ遺伝子Iの配列が生じることによって証明された
。このようにして得られたファンコーニ遺伝子IのcDNAを、上記と同様に、pCR[
商標登録]2.1に連結して配列決定した。ファンコーニ遺伝子IのmRNA全体の示差
的発現を、実施例3で説明したノザンブロット解析によって明らかにした。実施例5 発現構築物の調製と発現
実施例4で説明したFA-1遺伝子を、標準的な方法(サムブルック(Sambrook)
、フリッツ(Fritsch)、マニアティス(Maniatis)、(分子クローニング:実
験マニュアル(Molecular Cloning.A Laboratory Manual)、第2版、コールド
スプリングハーバー(Cold Spring Harbor),1989)によって真核細胞発現ベク
ターpCDNA3(インビトロジェン社(Invitrogen))に再クローニングした。この
発現は、CMVのプロモーター/エンハンサーおよびBGHポリAシグナルによって調節
されていた。選抜用遺伝子として、Neo遺伝子が(SV40発現カセットの調節下で
)用いられている。
CHO細胞を用い、安定したFA-1発現細胞系を調製した。このために、20μgの
リポフェクタミン(ギブコ社(Gibco);750μlのMEM-アルファ培地中)を、10
μgのDNA(750μlのMEM-アルファ培地中)と混合して、室温で45分間インキュ
ベートし、その後、6mlのMEM-アルファ培地で希釈した。この混合液を、T75細
胞培養瓶(ヌンク社(Nunc))のMEM-アルファ培地(ギブコ社(Gibco))の5×
10↑6個のCHO細胞に6時間加えた。インキュベーションは、37℃で行なった。そ
の後、細胞
をMEM-アルファ/10% FCS(ウシ胎児血清)で洗浄して、新鮮な培地中で37℃で48
時間培養した。続いて、1mg/mlのネオマイシン(G418)(ベーリンガー・マン
ハイム社(Boehringer,Mannheim)を加えて選択圧をかけた。生き残った細胞を
、FACS(ベクトン・ディキンソン社(Becton Dickinson))によって、新鮮な培
地を含む96穴の培養プレート(ヌンク社(Nunc))中で単一細胞としてクローニ
ングし、安定的にトランスフェクトされたCHOクローンが確立されるまで、G418
選択圧をかけてさらに培養した。
選抜用遺伝子としてDHFRを用いることにより、安定的にトランスフェクトされ
たCHO細胞系を得ることに加えてFA-1遺伝子の遺伝子増幅を行なうことが可能と
なる。実施例6: 抗体産生
組換えFA-1タンパク質(CHO細胞の中で調製された)で、BALB/cマウスを腹腔
内免疫した。フロイントの完全アジュバントの中で一次免疫を行ない、追加免疫
はすべて、フロイントの不完全アジュバントの中で行なった。用量は、50〜100
μgであった。追加免疫は、血清価が1:50,000になるまで、約4週間の間隔で行
なった。
次に、ミエローマ細胞系P3X63.Ag8.653により、免疫した動物の脾臓細胞を不
死化した。標準的な方法(J.Immunol.Methods 39(1980),285〜308)により融
合を行なった。ミエローマ細胞に対する脾臓細胞の融合割合は1:1であった。融
合産物を24穴の細胞培養皿(ヌンク社(Nunc))の、RPM1/10% FCSに基づいたHA
培地(ベーリンガー・マンハイム社(Boehringer Mannheim))に播いた。融合
してから2週間後、陽性の一次培養液を、96穴の細胞培養プレート(ヌンク社(N
unc))にてRPM1/10% FCS(ベーリンガー・マンハイム社(Boehringer,Mannhei
m))中で、FACS法(ベクトン・ディキンソン社(Becton Dickinson))により
個々の細胞をクローン化した。
モノクローナル抗体を得るために、このようにして得られたハイブリドーマ細
胞のクローンをインビボで展開した。このために、5×10↑6個のハイブリドーマ
細胞を、プリスタン(シグマケミカル社(Sigma Chemical Company))で予め処
理したマウスの腹腔内に接種した。10〜21日後、各マウスから、2〜3mlの腹水を
取り出し、それから定法によってモノクローナル抗体を単離した。 DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION Fanconi Gene I The present invention relates to pathophysiologically relevant genes associated with Fanconi anemia (FA), polypeptides encoded thereby, antibodies to the polypeptides, and nucleic acids thereof. , Polypeptides, and antibodies for pharmaceutical use. FA is a rare genetic disease characterized by progressive pancytopenia, congenital malformations, and an increased risk of tumor disease (Glanz and Fraser, J. Med. Genet. 19). 1982) 412-416; Auerbach and Allen, Cancer Genet. Cytogenet. 51 (1991) 1-12). The disease affects about 1 in 300,000 people. The molecular basis of the disease is unknown, but hypersensitivity to the clastogenic effect of DNA crosslinking reagents is an excellent marker of FA genotype (Auerbach and Wolmann, Nature 261 (1976)) 494-496). Cells from FA patients are exposed to numerous chromatid breaks and stains when exposed to mitomycin C (MMC) or diepoxybutane (DEB) at concentrations that show low clastogenic effects on normal cells. 1 shows body substitutions (Sasaki and Tonomura, Cancer Res. 33 (1973), 1829-1836, and Auerbach, Exp. Hematol. 21 (1993), 731). Incubation of FA lymphocytes and fibroblasts with MMC reveals a delay and complete arrest of the G2 phase, revealing defects in the G2 phase of the cell cycle (Kubbies et al., Am. J. Hum. Genet.37 (1985), 1022; Hoehn et al., Fanconi Anaemia, Clinical, Cytogenic and Experimental Aspects (1989), Springer Springer Verlag Berlin-Heidelberg; Seyschab et al., Blood 85 (1995), 2233-2237). It is presently known that there are at least five different complementation groups in the FA population (Duckworth-Rysiecki et al., Somatic Cell Mol. Genet. 11 (1985), 35; Strathdee). ) Et al., Nature 356 (1992), 763; Joenje et al., Blood 86 (1995), 2156-2160). Genes for complementation group C have recently been reported (Strathdee et al., Nature 356 (1992), 763, and WO 93/22435), but the type of molecular mechanism of action of the FA-C protein is still unknown. (Gavish et al., Am. J. Hum. Genet. 53 (1993), 685; Yamashita et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 91 (1994), 6712; Yusufian) ) Et al., J. Biol. Chem. 270 (1995), 9876-9882). Furthermore, two complementary groups, FAA and FAD, have been localized on the chromosome (Pronk et al., Nature Genet. 11 (1995), 338-340; Whitney et al., Nature Genet. 11 (1995), 341-343). It is an object of the present invention to identify novel genes involved in the cascade of DNA regulation (eg, cell cycle abnormalities, DNA repair, tumorigenesis / tumor progression), and which are associated with the pathophysiological phenotype of Fanconi anemia Was that. The present invention describes the identification, cloning, and characterization of a gene encoding a novel polypeptide, designated Fanconi Gene I. The sequence of this gene was discovered using the differential display method (Liang and Pardee, Science 257 (1992), 967-971) comparing normal and FA fibroblasts. It is a thing. Fanconi gene I is significantly more strongly expressed in FA fibroblasts than in normal fibroblasts. Fanconi gene I, the polypeptide encoded by it, and antibodies to this polypeptide have been shown to cause abnormalities in the cell cycle, cell activation, cell cycle progression, DNA repair, cytopenia, tumorigenesis, and tumor progression. It is suitable as an agent for diagnosing, treating or preventing a directly or indirectly related disease. The subject of the present invention is (a) the nucleotide sequence shown in SEQ ID NO: 1 or a protein coding portion thereof, (b) a nucleotide sequence corresponding to the sequence of (a), which is within the scope of the genetic code degeneracy, or (C) a nucleic acid comprising a base sequence that hybridizes under stringent conditions to the sequence of (a) and / or (b). The nucleotide sequence shown in SEQ ID NO: 1 has an open reading frame corresponding to a polypeptide having a length of 72 amino acids. The amino acid sequence of this polypeptide is shown in SEQ ID NO: 2. Human cDNA clones 290799 (Accession No. N71961), 270393 (Accession No. N33066), and 66812 (Accession No. T64946) containing a partial region of the nucleotide sequence shown in SEQ ID NO: 1 are obtained from EMBL EST sequence data bank. Published in. However, no information is given on the complete open reading frame of the displayed sequence, or on the possible biological function. In addition to the base sequence shown in SEQ ID NO: 1 and the base sequence corresponding to this sequence within the scope of the genetic code degeneracy, the present invention also relates to a base sequence that hybridizes with one of the above sequences. In the context of the present invention, the term "hybridization" is defined in Sambrook et al., (Molecular Cloning: A Laboratory Manual), Cold Spring Harbor Laboratory Press (1989). ), 1.101-1.104). Stringent hybridization refers to washing at 50 ° C., preferably 55 ° C., particularly preferably 62 ° C., and most preferably 68 ° C. for 1 hour with 1 × SSC and 0.1% SDS, especially at 50 ° C., preferably at 50 ° C. It preferably means that a positive hybridization signal is still visible after washing for 1 hour with 0.2 × SSC and 0.1% SDS at 55 ° C., particularly preferably 62 ° C., most preferably 68 ° C. Under such washing conditions, the nucleotide sequence shown in SEQ ID NO: 1 or the nucleotide sequence that hybridizes with the nucleotide sequence corresponding to this sequence within the range of degeneracy of the gene code is the nucleotide sequence according to the present invention. is there. The base sequence according to the present invention is preferably DNA. However, nucleic acid analogs such as RNA or peptide nucleic acids can also be included. The nucleic acid according to the present invention is particularly preferably a protein coding portion of the nucleotide sequence shown in SEQ ID NO: 1, or the nucleotide sequence shown in SEQ ID NO: 1, or preferably at least 20% of this sequence. It comprises bases, and particularly preferably at least 50 bases in length, and sequences having a homology higher than 80%, preferably higher than 90%, most preferably higher than 95%. Yet another subject of the present invention is a polypeptide encoded by a nucleic acid as described above. The polypeptide preferably has (a) the amino acid sequence set forth in SEQ ID NO: 2, or (b) the amino acid sequence set forth in SEQ ID NO: 2 with greater than 70%, preferably 80%, %, Particularly preferably greater than 90%. The nucleic acids according to the invention can preferably be obtained from mammals, in particular from humans. These can be isolated by a known technique using a short fragment of the nucleotide sequence shown in SEQ ID NO: 1 as a probe and / or primer for hybridization by a known method. Further, the nucleic acid according to the present invention is also prepared by chemical synthesis in which a modified base structural unit such as a 2′-0-alkylated base structural unit can be selectively used instead of a normal nucleotide structural unit. be able to. Nucleic acids composed partially or completely of modified base building blocks can be used as therapeutic agents such as, for example, antisense nucleic acids or ribozymes. The present invention also includes nucleic acid analogous compounds such as peptidic nucleic acids having a base sequence corresponding to the nucleic acid according to the present invention. A further subject of the invention is a vector comprising at least one copy of the nucleic acid according to the invention. This vector may be any desired prokaryotic or eukaryotic vector, preferably one in which the DNA sequence according to the invention is under the control of an expression signal (promoter, operator, enhancer, etc.). Examples of prokaryotic vectors include chromosomal vectors such as bacteriophages and extrachromosomal vectors such as plasmids, with circular plasmids being particularly preferred. Suitable prokaryotic vectors are described, for example, in Sambrook et al., Supra, Chapters 1-4. The vector according to the present invention is particularly preferably a eukaryotic vector such as a vector for yeast, or a vector (for example, a plasmid vector, a virus vector, or a plant vector) suitable for cells of higher organisms. Such vectors are known to those of skill in the field of molecular biology and will not be described in further detail herein. In this regard, reference is made in particular to Sambrook et al., Supra, Chapter 16, above. In addition to the polypeptide set forth in SEQ ID NO: 2, the invention also relates to muteins, variants, and fragments thereof. These are understood as sequences that differ from the amino acid sequence set forth in SEQ ID NO: 2 by substitution, deletion and / or insertion of each amino acid or short fragment of amino acids. The term "variant" includes natural allelic or splice variants of Fanconi polypeptide I with in vitro mutagenesis using recombinant DNA techniques, especially using chemically synthesized oligonucleotides. ) Produced proteins that substantially match the protein set forth in SEQ ID NO: 2 with respect to biological and / or immunological activity. The term also includes chemically modified polypeptides. These include polypeptides whose terminal and / or reactive amino acid side groups have been modified by acylation, such as acetylation or amidation. The present invention also relates to a vector comprising at least a 20 nucleotide long part of the sequence shown in SEQ ID NO: 1. This portion preferably has a nucleotide sequence obtained from the protein coding region of the sequence shown in SEQ ID NO: 1 or a nucleotide sequence obtained from a region essential for protein expression. These nucleic acids are particularly suitable for producing antisense nucleic acids, preferably up to 50 nucleotides, which can be used for therapy. A further subject of the invention is a cell transformed by a nucleic acid according to the invention or a vector according to the invention. The cells may be eukaryotic or prokaryotic. Methods for transforming cells with nucleic acids are common in the art and will not be described in further detail. Examples of preferred cells are eukaryotic cells, especially animal cells, particularly preferably mammalian cells. A further subject of the invention is the use of a polypeptide according to the invention, or a fragment of this polypeptide, as an immunogen for producing antibodies. In this case, an antibody can be produced in a conventional manner by immunizing a laboratory animal with the full-length polypeptide or a fragment thereof and isolating the resulting polyclonal antiserum. Monoclonal antibodies can be obtained in a known manner from antibody-producing cells of laboratory animals by cell fusion according to the method of Koehler and Milstein or a further improvement thereof. Also, human monoclonal antibodies can be produced by known methods. Recombinant Fanconi I protein or peptide fragments, especially the N-terminal or C-terminal peptides thereof, are preferred as immunogens. Thus, a further subject of the present invention is an antibody against the Fanconi I protein or a variant thereof, preferably an antibody that does not show cross-reactivity with another Fanconi-related protein such as the FAC protein. This antibody is preferably produced against a full-length polypeptide or a peptide sequence corresponding to amino acids 1 to 20 or 53 to 72 of the amino acid sequence shown in SEQ ID NO: 2. . The preparation of the Fanconi I protein, the nucleic acid encoding it, and the antibodies thereto provide the necessary conditions for specifically searching for effectors of this protein. Substances having an inhibitory or activating effect on the polypeptide according to the invention can selectively influence the cellular functions regulated by this polypeptide. As a result, they can be used to treat relevant clinical features such as, for example, cytopenia and tumors. Therefore, the present invention includes a method for identifying an effector of the Fanconi I protein, which comprises contacting a cell expressing this protein with various substances that may be effectors, such as low-molecular substances. Also included are methods for analyzing whether the cell has undergone a change, such as, for example, cell activation, cell inhibition, cell proliferation, and / or a genetic change in the cell. In this way, the binding target of the Fanconi I protein can also be identified. In the case of a clinical picture caused by a deletion of the Fanconi I protein, gene therapy including transferring the nucleic acid encoding the Fanconi I protein into an appropriate target tissue, for example, by a vector such as a viral vector, may be performed. It is possible. On the other hand, pathologies resulting from an inability to control the expression of Fanconi I protein can be treated by gene therapy that blocks this expression. Furthermore, the presented results also provide the basis for target diagnosis of diseases that are causally or indirectly associated with altered activity of Fanconi I protein. These tests can be performed using a specific nucleic acid probe for detection at the nucleic acid level such as the gene or transcription level, or an antibody against the Fanconi I protein for detection at the polypeptide level. . As described above, the present invention relates to a pharmaceutical composition containing the above-described nucleic acid, vector, cell, polypeptide, and antibody as an active ingredient. The pharmaceutical composition according to the present invention may further comprise general pharmaceutical carrier substances, auxiliary substances and / or additives and, optionally, an active ingredient. The pharmaceutical composition is particularly useful for diagnosing cell cycle abnormalities, abnormal cell activation, abnormal cell cycle progression, abnormal DNA repair, cytopenia, tumorigenesis, and / or diseases associated with tumor progression. It can be used for treatment or prevention. Furthermore, the compositions according to the invention can also be used to diagnose an individual's predisposition to such a disease, in particular the risk of cytopenia and / or tumor disease. Further, a further aspect of the present invention provides that a sample, such as a patient or a sample of body fluid or tissue obtained from the patient, is contacted with a pharmaceutical composition according to the present invention, and the nucleotide sequence and / or expression of a nucleic acid according to the present invention is determined. This is a method for diagnosing the above diseases, which is measured qualitatively or quantitatively. For example, these measurement methods can be performed at the nucleic acid level by using a probe for nucleic acid hybridization or by the reverse transcription / PCR method, or at the protein level by an antibody using a cytochemical or histochemical method. it can. The pharmaceutical composition is particularly preferably used as a marker for confirming the onset of cytopenia, tumor, or other growth-related diseases, or the presence or absence of a predisposition for the pathophysiological change. Finally, the present invention also relates to a method for treating or preventing one of the above-mentioned diseases, wherein a pharmaceutical composition according to the present invention is administered to a patient, comprising a dose effective for the disease. About the method. Specific examples of pharmaceutical compositions suitable for therapeutic purposes are, for example, bispecific antibodies, and antibody toxins or antibody-enzyme conjugates. Further preferred pharmaceutical compositions for therapeutic purposes are antisense nucleic acids, gene therapy vectors, or other low molecular weight activators or inhibitors. The present invention will be further clarified by the following Examples and Sequence Listing. SEQ ID NO: 1 shows a nucleotide sequence containing gene information encoding Fanconi gene I, and SEQ ID NO: 2 shows an amino acid sequence of an open reading frame of the nucleotide sequence shown in SEQ ID NO: 1. SEQ ID NO: 3 shows the nucleic acid primer SP1, SEQ ID NO: 4 shows the nucleic acid primer SP2, SEQ ID NO: 5 shows the nucleic acid primer SP3, SEQ ID NO: 6 , Shows the nucleic acid primer SP4, and SEQ ID NO: 7 shows the nucleic acid primer SP5. Examples Example 1: Cell culture diploid early human fibroblasts H94-38 and H94-17 were isolated from fetal lung tissue and provided by D. Schindler (University of Wuerzburg) . H94-38 cells are diagnosed as having a Fanconi anemia phenotype by cell cycle analysis, prolonging the G2 phase and adding MMCs show increased G2 arrest. Complementation studies indicate that the H94-38 cells do not belong to the Fanconi complementation groups A, B, C, and D, but probably belong to complementation group E. H94-17 control cells do not show increased MMC sensitivity. Eel salts (BRL Inc., Gettysburg, MD, USA) supplemented with 10% fetal bovine serum (Hyclone, Logan, UT, USA). The cells were cultured in MEM medium containing Gaithersburg, MD, US) at 37 ° C., 7% CO ↓ 2 and 95% humidity. To prepare RNA, cells were synchronized by reducing serum (0.1%) and stimulated 48 hours later with 10% fetal calf serum. After an additional 30 hours, cells were semi-confluent and harvested for RNA isolation. After a 30-hour culture period in medium containing BrdU, a portion of these cultured cells were harvested for analysis of cell cycle status in a proliferation assay. Springer Verlag, Berlin-Heidelberg, described by Kubbies (Radbruch, A. (eds.) Flow Cytometry and Cell Sorting). Heidelberg) 1992, pp 75-85), cell number in the cell cycle G0 / G1, S and G2 / M phases was determined by the high resolution flow cytometry BrdU Hoechst quench method. Example 2 mRNA Differential Display An RNA kit from Gen Hunter (Brooklyn, Mass., USA) was used for mRNA differential display. Total RNA was isolated from synchronized cell cultures using Tripure reagent (Boehringer, Mannheim, GmbH, GER) according to the manufacturer's instructions. RNA was stored at -80 ° C as isopropanol precipitated RNA covered with 70% ethanol until use. DNAse I (Boehringer Mannheim, GmbH) was added to 1-5 μg of total RNA in 1 × DNAse I reaction buffer and incubated at 37 ° C. for 30 minutes. The RNA sample was quantified by measuring the absorbance at 260 nm and analyzed on an agarose gel. For reverse transcription, 0.2 μg of total RNA was used. A total of 8 μg of total RNA was isolated from 1 × 10 6 fibroblasts. Reverse transcription of RNA was carried out in 1 × reverse transcription buffer, 20 μM of each dNTP, and 2 μM of each single base anchor primer, T ↓ 11A, T ↓ 11G, or T ↓ 11C, in each case 20 μl of Two reaction mixtures were performed. The solution was heated at 65 ° C. for 5 minutes, cooled at 37 ° C. for 10 minutes, and then 100 U of Moloney murine leukemia virus (MMLV) reverse transcriptase was added. After incubation at 37 ° C. for 1 hour, the mixture was heated at 75 ° C. for 5 minutes and then stored at −20 ° C. PCR was performed using 1/10 volume of the reverse transcription mixture, 2 μM dNTP, 0.2 μM of each T ↓ 11N primer, 0.2 μM of an arbitrary sequence primer, 10 μCi of α [35S] dATP, and 1 U of Taq-DNA polymerase. (Boehringer, Mannheim, GmbH). PCR was performed using a Perkin-Elmer 2400 Gene Amp for 40 cycles of 94 ° C for 30 seconds, 40 ° C for 2 minutes, 72 ° C for 30 seconds, and finally for 5 minutes at 72 ° C. . Gen Hunter (13-mer with HindIII restriction enzyme site), Operon (Allameda, CA, USA, USA), and Genosys (Texas, USA) Various random primers from The Woodlands (TX, USA) (in each case a 10-mer primer with a GC content of 60-70%) were used. Samples were denatured in a sequencing gel running buffer at 80 ° C. for 2 minutes before separation on a 5-6% denaturing polyacrylamide sequencing gel. For each sample, PCR experiments were performed twice, and they were sequentially separated on the same polyacrylamide gel. Dried gels were analyzed by autoradiography to analyze differentially expressed genes. Reproducible bands corresponding to differentially expressed genes were excised from the gel. The cDNA was eluted from the gel slice by boiling in 100 μl of sterile water for 15 minutes. The DNA in the supernatant was collected by ethanol precipitation in the presence of glycogen. The DNA was then reamplified using the corresponding primers and PCR conditions as above, except that the reaction mixture was free of radioisotope, using a dNTP concentration of 20 μM. The PCR amplified fragment thus obtained was separated on an agarose gel, and the corresponding gel slice was eluted by centrifugation using a 0.45 μm Millipore Durapore membrane tube. This sample was stored at −20 ° C. for Northern analysis. In this way, a total of 60 bands were obtained from the 106 combinations of different primers, 43 of which were reamplified bands, which were differentially expressed in FA and control cells. Corresponds to the expressed gene. This differential expression was reproducible. Example 3: Northern Analysis Sambrook (Sambrook) et al. ((1989) supra) by standard methods and subjected to Northern blot analysis. Nucleic acids were transferred and cross-linked onto positively charged nylon membranes (Boehringer Mannheim GmbH) using 10xSSC by downward directed capillary transfer. Using a hexamer primer having an arbitrary sequence, labeling with a Hi-Primer labeling kit (Boehringer, Mannheim, GmbH), directly from the reamplification mixture of PCR Specific probes were labeled. Free nucleotides were separated on a G50 Sephadex spin column. The probe thus produced was hybridized with total RNA. After hybridization at 42 ° C. for 16-20 hours, the filters were washed twice with 1 × SSC, 0.1% SDS at room temperature for 15 minutes, and then washed with 1 × SSC, 0.1% SDS at 50 ° C. for 1 hour. . The film was examined by autoradiography. Northern analysis indicated that the approximately 480 bp long PCR fragment had differential expression. Northern analysis in cultured cell and tissue samples reveals a major band with a length of <1 Kb and more frequently a band with a length of approximately 1.5-2.5 kb, probably due to splice variants. Was. For example, no bands were seen in tumor cells such as HeLa, Raji, and K562. In embryonic tissue, only a relatively large band was found in pigmented cartilage of the eye. Example 4 Characterization of DD-PCR Fragments Corresponding to Differentially Expressed mRNA Species PCR fragments which were found to be different by Northern blot were subjected to TA cloning kit (INVITROGEN) according to the manufacturer's instructions. This construct was used to transform E. coli strain INVαF ′ after ligation to pCR ™ 2.1 using. Clones containing plasmids containing differential fragments and vectors were cloned from Sambrook et al. (1989, Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, NY). The plasmid was isolated by culturing according to standard methods according to (State). The sequencing primer M13 / pUC (Boehringer Mannheim cat. No .: 1010 077) and the reverse sequencing primer M13 / pUC (Boehringer Mannheim cat. No .: 1010 093) The nucleotide sequence of the inserted sequence was determined using an automated DNA sequencer 370A and a DNA sequencing kit (part number: 402079) purchased from Applied Biosystems Company. The identified 5 'region of the nucleotide sequence was used as a sequence-specific primer SP1: 5' ACT CT C CAG GAA ATC 3 '(SEQ ID NO: 3), SP2: 5' GAC AGT GCA GAT CAT CTG TAC CA A3 5 ′ / 3′RACE kit (Boehringer Mannheim) catalog using '′ (SEQ ID NO: 4) and SP3: 5 ′ GGC AAT TGT AAG CAA ACA GTA TCA 3 ′ (SEQ ID NO: 5) No .: 1734 792), and ligated to pCR 2.1 as above, and sequenced. The fact that both fragments belong to the same mRNA is due to the fact that there is an overlapping region of 120 bases having the same nucleotide sequence, and that the primer (SP4: 5'AAG CCA CAG GCT GGG TGG CTG 3 ′ (SEQ ID NO: 6)) and a primer (SP5: 5 ′ TTT TCT GAC ACA TGG ATA AAC 3 ′ (SEQ ID NO: 7)) located at the 3 ′ end of the differential display fragment. The sequence of the Fanconi gene I. The thus obtained cDNA of Fanconi gene I was ligated to pCR 2.1 and sequenced in the same manner as described above. Differential expression of the entire mRNA of Fanconi gene I was revealed by Northern blot analysis as described in Example 3. Example 5 Preparation of Expression Construct and Expression The FA-1 gene described in Example 4 was prepared by standard methods (Sambrook, Fritsch, Maniatis, Molecular cloning: Experimental Manual ( Molecular Cloning. A Laboratory Manual), 2nd edition, Cold Spring Harbor, 1989) and recloned into the eukaryotic cell expression vector pCDNA3 (Invitrogen), which expresses the CMV promoter / The Neo gene was used (under control of the SV40 expression cassette) as a selection gene, and a stable FA-1 expressing cell line was prepared using CHO cells. For this purpose, 20 μg of lipofectamine (Gibco; in 750 μl of MEM-alpha medium) were replaced with 10 μg of DNA (750 μl of MEM-alpha). Medium) and incubated at room temperature for 45 minutes, then diluted with 6 ml of MEM-alpha medium, and mixed with MEM-alpha medium (Gibco) from a T75 cell culture bottle (Nunc). (Gibco) 5 × 10 6 CHO cells for 6 h. Incubation was performed at 37 ° C. The cells were then washed with MEM-alpha / 10% FCS (fetal bovine serum). The cells were cultured in fresh medium for 48 hours at 37 ° C. Subsequently, 1 mg / ml neomycin (G418) (Boehringer, Mannheim) was added and selective pressure was applied. (Becton Dickinson) cloned as a single cell in a 96-well culture plate (Nunc) containing fresh medium to establish a stably transfected CHO clone. G418 selection pressure until The use of DHFR as. Selection for gene further cultured over, a stably can be, in addition to obtaining a transfected CHO cell line carrying out gene amplification of the FA-1 gene. Example 6 : BALB / c mice were immunized intraperitoneally with antibody-producing recombinant FA-1 protein (prepared in CHO cells), priming was performed in Freund's complete adjuvant, and all boosters were immunized with Freund's Performed in incomplete adjuvant. The dose was 50-100 μg. Booster immunizations were performed at approximately 4 week intervals until the serum titer reached 1: 50,000. The spleen cells of the immunized animals were then immortalized with the myeloma cell line P3X63.Ag8.653. Fusion was performed by standard methods (J. Immunol. Methods 39 (1980), 285-308). The fusion ratio of spleen cells to myeloma cells was 1: 1. The fusion products were plated in 24-well cell culture dishes (Nunc) in RPMI / 10% FCS based HA medium (Boehringer Mannheim). Two weeks after fusion, the positive primary culture was plated in a 96-well cell culture plate (Nunc) in RPM1 / 10% FCS (Boehringer, Mannheim). Individual cells were cloned by the FACS method (Becton Dickinson). The hybridoma cell clones thus obtained were expanded in vivo to obtain monoclonal antibodies. For this, 5 × 10 6 hybridoma cells were inoculated intraperitoneally into mice previously treated with pristane (Sigma Chemical Company). After 10-21 days, 2-3 ml of ascites was removed from each mouse and monoclonal antibodies were isolated therefrom by routine methods.
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
A61P 7/00 A61P 7/00
35/00 35/00
43/00 111 43/00 111
C07K 14/47 C07K 14/47
16/18 16/18
C12N 5/10 C12Q 1/68 A
C12Q 1/68 G01N 33/53 D
G01N 33/53 C12N 5/00 B
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L
U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF
,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,
SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S
D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG
,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT
,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,
CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F
I,GB,GE,GH,HU,ID,IL,IS,JP
,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,
LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,M
W,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD
,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,
TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZW
(72)発明者 プラニツェル サイモン
ドイツ国 ベルリン パシンゲル ストラ
ッセ 54──────────────────────────────────────────────────続 き Continued on the front page (51) Int.Cl. 7 Identification symbol FI Theme coat ゛ (Reference) A61P 7/00 A61P 7/00 35/00 35/00 43/00 111 43/00 111 C07K 14/47 C07K 14/47 16/18 16/18 C12N 5/10 C12Q 1/68 A C12Q 1/68 G01N 33/53 D G01N 33/53 C12N 5/00 B (81) Designated countries EP (AT, BE, CH, DE , DK, ES, FI, FR, GB, GR, IE, IT, LU, MC, NL, PT, SE), OA (BF, BJ, CF, CG, CI, CM, GA, GN, ML, MR) , NE, SN, TD, TG), AP (GH, KE, LS, MW, SD, SZ, UG, ZW), EA (AM, AZ, BY, KG, KZ, MD, RU, TJ, TM) , AL AM, AT, AU, AZ, BA, BB, BG, BR, BY, CA, CH, CN, CU, CZ, DE, DK, EE, ES, FI, GB, GE, GH, HU, ID, IL , IS, JP, KE, KG, KP, KR, KZ, LC, LK, LR, LS, LT, LU, LV, MD, MG, MK, MN, MW, MX, NO, NZ, PL, PT, RO, RU, SD, SE, SG, SI, SK, SL, TJ, TM, TR, TT, UA, UG, US, UZ, VN, YU, ZW (72) Inventor Planitzel Simon Germany Berlin Pasingel Strat C 54