JP2000507481A - 洗浄用具 - Google Patents

洗浄用具

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Abstract

(57)【要約】 柄(図1a)と、取り外し可能な洗浄用パッド(200)とからなる洗浄用具。この洗浄用具は、洗浄用液体、汚れ等の吸収を初めの内は遅らせるが、この初期の遅れの後にこれらの物質を吸収する能力を示す。

Description

【発明の詳細な説明】 洗浄用具 技術分野 本出願は、硬質表面から汚れを除去するのに有用な洗浄用具に関するものであ る。本出願は特に、柄と、取り外し可能な吸収性洗浄用パッドとからなる洗浄用 具に関するものである。本出願はまた、この洗浄用具と共に用いるのに有用な吸 収性のある洗浄用パッドに関するものである。この洗浄用パッドは、液体の吸取 が初めは遅いが、その後で、かなりのレベルの液体を吸収して保持する能力を示 すものである。 発明の背景 文献には、セラミックタイルの床、硬木の床、カウンターの表面等のような硬 質表面を洗浄することのできる製品が、数多く記載されている。床の洗浄という 文脈に於いては、柄と、液体洗浄用組成物を吸収する為の何等かの手段とからな る数多くの道具が記載されている。このような道具には、綿の紐を含有するモッ プ、セルロース製の、及び/又は合成の細長い切れ、スポンジ等を含む再使用可 能なものが含まれる。これらのモップは、硬質表面から多くの汚れを除去するの には効果的であるが、それらには、典型的には、モップ材が泥、汚れ等の滓で一 杯になるのを防ぐ為に、使用中に一回、もしくはそれ以上、濯ぎ工程を行わなけ ればならないという不便さがある。その為、これらのモップには、濯ぎ工程を行 う為に別個の容器の使用が必要とされ、また典型的には、これらの濯ぎ工程は、 泥滓を十分に除去するのには役立たない。これにより、モップを続けて動かして いる間に、かなりの量の汚れが再付着することがある。更に、再使用可能なモッ プを何回も使用するにつれて、それらは益々汚れて臭くなる。これは、その後の 洗浄作業にマイナスに影響する。 再使用可能なモップに付随する否定的な特質の内の幾つかを解消する為に、使 い捨ての洗浄用パッドを有するモップを提供する為の試みがなされた。例えば、 1992年3月10日にリベラ(Rivera)等に対して発行された米国特許第5,0 94,559号明細書には、汚れの付着している表面から汚れを除去する為のス クラバー層、洗浄工程の後で液体を吸い取る為の吸取紙層、及びスクラバー層と 吸取紙層との間に配置されている液体不浸透層からなる使い捨て洗浄用パッドを 含むモップが記載されている。このパッドは更に、スクラバー層と液体不浸透層 との間に配置された、破ることのできるパケット手段を含んでいる。この破るこ とのできるパケットは、破った時に、液体が洗浄しようとする表面に向かってい くように設置されている。不浸透シートは、スクラバー層での洗浄行為中に、液 体が吸収性の吸取紙層に移動するのを防止するものである。洗浄行為を終えた後 、パッドをモップの柄から取り外し、吸取紙層が床に接触するように再び取り付 ける。この道具により、濯ぎ工程を複数回用いる必要性が解消されるかもしれな いが、洗浄プロセスを完了させる為には、ユーザーが物理的にパッドを取り扱っ て、汚れの付着した湿ったパッドを再び取り付けなければならない。 同様に、1995年5月30日にガルシア(Garcia)に対して発行された米国特 許第5,419,015号明細書には、取り外し可能で洗濯のできる作業パッド を有するモップが記載されている。このパッドは、モップのヘッドにあるフック に取り付けることのできる上層、合成プラスチック製の微孔性の気泡体である中 央層、及び洗浄作業中に表面に接触する下層からなるものとして記載されている 。下層の組成は、この道具の最終用途、すなわち洗浄、艶出し、もしくはスクラ ビングにより異なると述べられている。この参考資料には、使用中に濯ぎを必要 とするモップに付随する問題が述べられているものの、この特許は、典型的な家 庭内の硬質表面、特に床に付着している汚れを、表面が本質的に汚れていないと 認 められるように十分に除去する洗浄用具を提供するには到っていない。特に、ガ ルシア(Garcia)により記載されている洗浄溶液吸収用の合成気泡体は、水や、水 をベースとする溶液に対しては吸収力が比較的低い。その為、ユーザーは、パッ ドの吸収力の範囲内に留まるように、洗浄溶液を少量使用しなければならない。 さもなければ、ユーザーは、洗浄中の表面上にかなりの量の洗浄溶液を残さなけ ればならなくなる。いずれの場合も、洗浄用パッドの全体としての性能は最適で はない。 硬質表面洗浄用の多くの公知の道具は、洗浄プロセスに於いて典型的な消費者 が出会う汚れの殆どを除去するのに効果的であるが、それらが一回、もしくはそ れ以上の洗浄工程を必要とするという点で不便である。便利さの問題を処理した 先行技術の道具は、典型的には洗浄性能を犠牲にしてこの問題を処理している。 その為、便利さと汚れ除去効果の両方をもたらす道具が、引き続き求められてい る。従って、本発明の目的は、使用中にパッドを濯ぐ必要性を解消する、取り外 し可能な洗浄用パッドを含んでなる洗浄用具を提供することである。特に、本発 明の目的は、洗浄用パッド1グラムに対する被吸収液体のグラムに基づいた吸収 力が十分にある取り外し可能な洗浄用パッドであって、パッドを交換する必要な しに、広い面積(例えば80〜100ft2)の典型的な硬質表面床のような、 広い面積を洗浄することのできるパッドを含んでなる用具を提供することである 。更なる目的は、パッドが効果的な汚れ除去性をもたらす洗浄用具を提供するこ とである。本発明の洗浄用具を洗浄溶液と共に用いる場合は、実質的に乾燥した 最終結果をもたらすことが、更なる目的である。 発明の要旨 本発明は、 a.柄、及び b.i.スクラビング層と、 ii.吸収層 とからなる取り外し可能な洗浄用パッド からなる洗浄用具であって、 洗浄用パッドが、パッドのt1200吸収力の約10%以下のt30パーセント吸収 度と、洗浄用パッド1gに対して脱イオン水が少なくとも約5gであるt1200吸 収力をもつ用具に関するものである。 洗浄用具の柄に洗浄用パッドを取り付けるのに用いる手段によっては、洗浄用 パッドが更に別個の取付層を含んでいるのが好ましいことがある。この態様に於 いては、吸収層を、スクラビング層と取付層の間に配置する。 本発明は湿式の洗浄用途に限定されるものではないが、洗浄溶液と共に用いる のが好ましい。すなわち、用具は初めは乾燥状態で存在しているが、典型的な硬 質表面洗浄を行う為の最適な洗浄作業には、本用具での洗浄前に汚れの付着して いる表面に塗布する洗浄液の使用が含まれる。本洗浄用具を開発する為に努力し ている間に、出願人等は驚くべきことに、洗浄性能の重要な点は、初期の急速な 液体の吸取を回避することである、ということを発見した。すなわち、典型的な ユーザーが表面を洗浄する時間内に本質的に全ての液体洗浄溶液を吸収すること が重要ではあるが、洗浄用パッドによる即座の吸収を避けることも重要である。 このことは、即座の急速な吸収性が望ましいと見なされている吸収性製品に関係 する先行技術の教示するところとは、一般的に反対である。 理論に拘泥するつもりはないが、初めの内は洗浄用パッドにより吸収されない ようにすると、表面上に溶液が十分に広がり、それにより液体と汚れの接触が高 められるものと考えられる。更に、本発明のパッドが示す、吸収性についてのこ のコントロールされた遅れにより、洗浄溶液が汚れと相互に作用して汚れを除去 するのに十分な接触時間が与えられる。この初期の遅れの後に、液体と汚れが急 速に吸収されて、きれいで乾いた表面が残る。この点に関しては、最小限の全吸 収性が洗浄用パッドの必須要件である。この全吸収性は、重要でもある。全吸収 性によって、十分な量の洗浄溶液を(溶液と汚れの相互作用を最大にする為に) 用いることができ、また本質的に全ての溶液や可溶化された汚れが表面から確実 に除去されるからである。 本発明の用具は、木材、ビニール、リノリューム、ワックスの要らない床、セ ラミック、フォルミカ(登録商標)、磁器、ガラス、壁板等のようなあらゆる硬 質表面基質に適合するように設計されている。 図面の簡単な説明 図1は、内蔵された液体分配装置を有する本発明の洗浄用具の斜視図である。 図1aは、内蔵された液体分配装置を有していない本発明の洗浄用具の斜視図 である。 図1bは、図1aに示す用具の取っ手の側面図である。 図2は、本発明の取り外し可能な洗浄用パッドの斜視図である。 図3は、本発明の取り外し可能な洗浄用パッドの吸収層の引き延ばし斜視図で ある。 図4は、本発明の取り外し可能な洗浄用パッドの一つの態様の断面図である。 図5は、取り外し可能な洗浄用パッドの加圧下での性能(Performance Under Pressure‐PUP)を測定する為の装置の概略図を示すものである。 図6は、図5に示すピストン/シリンダー集成部品の拡大断面図を示すもので ある。 図7は、本発明の別の取り外し可能な洗浄用パッドの引き延ばし斜視図を示す ものである。 図8は、本発明の別の取り外し可能な洗浄用パッドの斜視図を示すものである 。詳細な説明 I.定義 本明細書で用いる「からなる(comprising)」という語は、本発明を実施するの にあたり、様々な構成要素、成分、もしくは工程を共同的に用いることができる ということを意味する。従って、「からなる(comprising)」という語には、「か ら本質的になる(consisting essentially of)」や「からなる(consisting of)」 といった、より限定的な語が包含される。 本明細書で用いる「直接的な液体の連通」という語は、液体が洗浄用パッドの 二つの構成要素もしくは層(例えば、スクラビング層と吸収層)の間を、間に挟 まれている層によって実質的に蓄積、運搬、もしくは制限されることなしに容易 に移動することができる、ということを意味する。例えば、薄葉紙、不織布、構 造接着剤等を、それらが、液体が一つの構成要素もしくは層からもう一方に通過 する時に液体を実質的に妨げるか、もしくは制限するのでない限り、「直接的な 液体の連通」を維持しながら、別々の二つの構成要素の間に存在させることがで きる。 本明細書で用いる「Z−寸法」という語は、本発明の洗浄用パッド、もしくは その構成要素の長さ、及び幅と直交する寸法をいう。Z−寸法は、通常、洗浄用 パッド、もしくはスクリム材を含むパッドの構成要素の厚みに相当するものであ る。 本明細書で用いる「X−Y寸法」という語は、洗浄用パッド、もしくはその構 成要素の厚みと直交する面をいう。X寸法とY寸法は、通常、洗浄用パッド、も しくはパッドの構成要素の長さと幅にそれぞれ相当するものである。 本明細書で用いる「層」という語は、主寸法がX−Yである、すなわち洗浄用 パッドの長さと幅に沿った洗浄用パッドの部材、もしくは構成要素をいう。層と いう語は材料の単一の層もしくはシートに限定されるとは限らない、ということ は言うまでもないことである。従って、層には、必須のタイプの材料の数枚のシ ートもしくはウェブの積層体、もしくは組み合わせを含めることができる。その 為、「層」という語には、「(複数の)層」という語や、「層状化された」とい う語が含まれる。 本明細書で用いる「親水性」という語は、表面上に付着した水性の液体により 濡らすことのできる表面を指すのに用いられる。親水性度、及び湿潤性は、典型 的には、接触角、並びに関係する液体、及び固体表面の表面張力により定義され る。これは、Robert F.Gould編の「Contact Angle,Wettability and Adhesion 」(著作権1964年)と題されたアメリカン・ケミカル・ソサエティーの刊行 物(これは参考として本明細書に引用するものである)中で詳しく検討されてい る。液体と表面の接触角が90°未満である場合か、液体が表面全体に自然に広 がっていく場合に、表面が液体で濡れると言い、通常、これら両方の状態が共存 している。逆に、接触角が90°よりも大きく、液体が表面全体に自然に広がっ ていかない場合に、表面は「疎水性」であると考えられる。 本明細書で用いる「スクリム」という語は、洗浄用パッドのスクラビング層の 表面接触面にきめを付け、且つ洗浄用パッドの吸収層への液体の不可欠な移動を 許すのに十分な開口度も有している、いずれかの丈夫な材料を意味する。適切な 材料には、合成の網篩のような連続的な開口構造をもつ材料が含まれる。これら の材料の開口面積は、網を構成している相互連結ストランドの数を変えたり、相 互連結ストランドの太さを変える等して、容易にコントロールすることができる 。その他の適切な材料には、基材上に非連続的な模様を付けることできめの付け られているものが含まれる。この態様に於いては、丈夫な物質(例えば合成物) を、個々の斑点及び/又は線のような連続的、もしくは非連続的な模様として基 材上にプリントして、必要とされるきめを付けることもできる。同じ様に、剥離 材に、連続的もしくは非連続的な模様を付けてもよく、これはこの後、スクリム として 作用する。これらの模様は繰り返しであっても、ランダムであってもよい。所望 のきめを付ける為に記載した手法を、一つ、もしくはそれ以上組み合わせて最適 なスクリム材を作ってもよい、ということは言うまでもないことである。スクリ ム及び/又はスクラビング基質層のZ方向の高さ、及び開口面積は、吸収性コア 材中に液体が流れ込むのをコントロール及び/又は遅らせるのに役立つ。スクリ ム及び/又はスクラビング基質のZ方向の高さは、洗浄する表面と接触する液体 の体積をコントロールする手段をもたらすのに役立ち、同時に、液体の吸収性コ ア材への伝達である液体の吸収速度をコントロールする。 本発明の目的に対しては、洗浄用パッドの「上」層は、洗浄しようとする表面 から比較的離れている(すなわち、この用具の文脈に於いては、使用中、用具の 柄に比較的近い)層である。「下」層という語は逆に、洗浄しようとする表面に 比較的近い(すなわち、この用具の文脈に於いては、使用中、用具の柄から比較 的離れている)洗浄用パッドの層を意味する。その為、スクラビング層は最も下 の層であり、また吸収層は、スクラバー層よりも上の層である。「上」という語 や「下」という語は、複数層の層に言及する時(例えば、スクラビング層が二層 材である場合)に同じように用いられる。 本明細書で用いるパーセンテージ、比率、及び割合は、特に断りのない限り、 全て重量に基づくものである。 II.洗浄用具 本発明の洗浄用具は、 a.一方の端に旋回可能なように取り付けられた支持ヘッドを含んでいるのが 好ましい柄と、 b.i.スクラビング層、 ii.スクラビング層と直接的に液体が連通する状態にあるのが好ましい 吸収層、及び iii.洗浄用パッドを柄に、好ましくはオプションの支持ヘッドに取り 外し可能なように取り付ける為のオプションの取付層 からなる取り外し可能な洗浄用パッド とからなり、 洗浄用パッドが、パッドのt1200吸収力の約10%以下のt30パーセント吸収 度と、洗浄用パッド1gに対して脱イオン水が少なくとも約5gであるt1200吸 収力をもつものである。 上で示したように、出願人等の発見は、吸収性パッドによる液体の吸取の初期 の遅れにより、全体としての洗浄性能が改良されるという発見に基づくものであ る。特に、吸収性パッドは、パッドのt1200吸収力に基づく、0.09psiの 閉込圧下での30秒の時点でのパーセント吸収度(以下、「t30パーセント吸収 度」という)が約10%以下である。好ましくは、t30パーセント吸収度は約5 %以下、より好ましくは約2%以下、更により好ましくは約1%以下である。 パッドによる急速な初期の液体の吸取を回避するのが望ましい一方で、洗浄用 パッドに対してはやはり、洗浄プロセスで用いた液体の大部分を吸収することが 必要とされる。その為、洗浄用パッドの、0.09psiの閉込圧下で測定した 場合の1200秒時点での吸収力(以下、「t1200吸収力」という)は、洗浄用 パッド1gに対して脱イオン水が少なくとも約5gである。洗浄用パッドは、少 なくとも約10g/g、より好ましくは少なくとも約20g/g、更により好ま しくは少なくとも約30g/gのt1200吸収力をもっているのが好ましい。洗浄 用パッドは、少なくとも約10g/gのt900吸収力、より好ましくは少なくと も約20g/gのt900吸収力をもっているのが好ましい。 t30パーセント吸収度、並びにt1200及びt900吸収力についての値は、加圧 下性能(以下、「PUP」という)法により測定する。この方法は、以下の試験 法の項で詳しく説明する。簡単に言えば、PUP法は、0.09psiの初期閉 込圧(これは、洗浄作業中の典型的な使用時圧を反映するものである)下での様 々な時点に於ける洗浄用パッドの吸収性を測定するものである。 洗浄用パッドは、少なくとも約100g、より好ましくは少なくとも約200 g、更により好ましくは少なくとも約300g、最も好ましくは少なくとも約4 00gの(脱イオン水の)全液体吸収力をもっているのが好ましいが、必ずしも そうである必要はない。全液体吸収力が100g未満のパッドは本発明の範囲に 入るが、それらは、典型的な家庭内に見られるような広い洗浄面積に対しては、 それより吸収力の高いパッド程には適していない。 当業者には、請求項に記載した発明を実施する為には様々な材料を用いてもよ いことが分かるであろう。従って、様々な用具や洗浄用パッドの構成要素に対し て好ましい材料を以下に記載するが、本発明の範囲はこのような開示内容に限定 されるものではないことが分かる。 A. 洗浄用具の柄は、洗浄用具を持ち易くする任意の材料である。洗浄用具の柄は 、実際の洗浄に役立つ任意の細長い丈夫な材料からなっているのが好ましい。柄 の長さは、用具の最終用途により左右される。 柄は、洗浄用パッドを取り外し可能なように取り付けることのできる支持ヘッ ドを、一方の端に含んでいるのが好ましい。支持ヘッドは、使い易くする為に、 公知のジョイント集成部品を用いて、旋回可能なように柄に取り付けることがで きる。洗浄用パッドを支持ヘッドに取り付ける為には、洗浄用パッドが洗浄プロ セス中に固定されたままとなる限り、どのような適切な手段を用いてもよい。適 切な繋合手段の例には、クランプ、フック・アンド・ループ(例えばベルクロ( 登録商標))等が含まれる。好ましい態様に於いては、支持ヘッドは、吸収性洗 浄パッドの上層(好ましくは別個の取付層)に機械的に取り付けられるよう下面 にフックを含んでいるのが好ましい。 液体分配手段を含んでいる好ましい柄は図1に描かれており、またピング (V.S.Ping)等により1996年11月26日に出願された同時係属中の米国 特許出願第 号(ケース6383)(これは参考として本明細書に引 用するものである)に詳しく記載されている。液体分配手段を含んでいない別の 好ましい柄は図1aと図1bに描かれており、またA.J.Irwinにより1996年 9月23日に出願された同時係属中の米国特許出願第 号(ピー・アン ド・ジー、ケース6262)(これは参考として本明細書に引用するものである )に詳しく記載されている。 B.取り外し可能な洗浄用パッド 本発明の用具の洗浄性能にはコントロールされた吸収性が重要な役割を果たす という出願人等の発見を考慮すれば、洗浄用パッドによる洗浄溶液の液体吸収速 度、及び特に急速な液体吸取の初期の遅れが、パッドの材質により左右されると いうことが、当業者には分かるであろう。この点に関しては、体積流量(すなわ ち液体吸取速度)は、層流についてのハーゲン−ポアズイユ則を用いて計算する ことができる。このハーゲン−ポアズイユ則により、体積流量qが以下の式に従 って計算される。 q=R2[(2γcosθ/R)−ρgL]/8Lμ 式中、Rは管の半径であり、γは吸収される液体の表面張力であり、θは液体− 固体界面での接触角であり、ρは液体の密度であり、gは重力定数であり、Lは 管の濡れている長さであり、またμは液体の粘度である。この等式から、洗浄用 パッドによる吸収速度が、例えば、洗浄用パッドを構成している材料の孔の大き さを調節することにより、吸収した液体に対してのその材料の表面湿潤性 (cosθ)を調節すること等により、コントロール可能なことは明らかである 。本開示の教示する事柄と共に、良く知られている吸収性物質のいずれかを用い たり、それらを組み合わせて吸収性の所望の初期の遅れを達成し、また全体とし て の吸収力を達成することができる。その為、洗浄用パッドとして有用な代表的な 材料、及び態様を以下に記載するが、本発明はこのような材料や態様に限定され るものではない。 i.スクラビング層 スクラビング層は、汚れの付着している表面に洗浄中に接触する洗浄用パッド の一部分である。その為、スクラビング層として有用な材料は、この層が洗浄プ ロセス中にその一体性を保つよう十分に丈夫でなければならない。それに加えて 、洗浄用パッドを溶液と共に用いる場合には、スクラビング層は液体と汚れを吸 収することができ、且つそれらの液体と汚れを吸収層に放つことができなければ ならい。これにより、スクラビング層が、洗浄中の表面から追加の物質を連続的 に除去することが確実に可能となる。この用具を洗浄溶液と共に(すなわち濡れ た状態で)用いようと、洗浄溶液なしに(すなわち乾いた状態で)用いようと、 スクラビング層によって、粒状物質の除去に加えて、洗浄中の表面の艶出し、除 塵、及びバフ磨きのような他の機能が促進される。 スクラビング層は単一層であってもよいし、汚れの付着している表面のスクラ ビングや粒状物質の吸取を促進する為に、一つ、もしくはそれ以上の層に切れ目 が入っていてよい多層構造体であってもよい。このスクラビング層は、それを汚 れの付着している表面上で動かした時に、汚れ(及び用いたのであれば洗浄溶液 )と相互に作用して頑固な汚れをばらばらにして乳化し、それらをパッドの吸収 層に自由に流す。スクラビング層は、大きな粒状の汚れを自由に移動させて、パ ッドの吸収層内に取り込む為の容易な手段となる開口(例えばスリット)を含ん でいるのが好ましい。粒状物質のパッドの吸収層への移動を促進させる為にスク ラビング層として用いるのには、低密度構造体が好ましい。 所望の一体性を得る為にスクラビング層に特に適した材料には、ポリオレフィ ン(例えばポリエチレンやポリプロピレン)、ポリエステル、ポリアミド、合成 セルロース系材料(例えばレーヨン(登録商標))、及びそれらの混合物のよう な合成物が含まれる。このような合成材料は、カード、スパンボンド、メルトブ ロー、エアレイ、ニードルパンチ等のような公知の方法を用いて製造することが できる。 ii.吸収層 吸収層は、使用中に洗浄用パッドにより吸収されたいかなる液体や汚れも保持 する働きをする。スクラビング層は、液体の吸収性の初期の遅れをもたらすパッ ドの能力に幾らか影響を及ぼすが、吸収層は、本発明の初期の所望の遅れと、所 望の全体的な吸収性を達成するのに大きな役割を果たす。 吸収層は、スクラビング層が表面から汚れを連続的に除去する能力をもつよう 、スクラビング層から液体や汚れを取り除くことができるものである。吸収層は また、吸収した汚れや洗浄溶液等の「絞り出し」を防ぐ為に、吸収した物質を典 型的な使用圧下で保持することができなければならない。 吸収層は、最低限の液体を吸収する初期の時間の後で、使用中に液体を吸収し て保持することのできるいずれかの物質からなるものである。所望の全液体吸収 力を達成する為には、吸収層には、(吸収性物質1グラムに対する液体のグラム から見て)比較的高い吸収力をもつ物質を含めるのが好ましい。本明細書で用い る「超吸収性物質」という語は、0.3psiの閉込圧下で測定した場合に、水 に対するg/g吸収力が少なくとも約15g/gである任意の吸収性物質を意味 する。本発明と共に用いるのに有用な洗浄液の多くは水をベースとしているので 、超吸収性物質は、水、もしくは水をベースとする液体に対して比較的高いg/ g吸収力を有しているのが好ましい。 代表的な超吸収性物質には、文献で良く知られている、水に不溶であって水膨 潤性のある超吸収性ゲル化ポリマー(以下、「超吸収性ゲル化ポリマー」という )が含まれる。これらの物質は、水に対して非常に高い吸収力を示す。本発明に 有 用な超吸収性ゲル化ポリマーは、広範囲にわたる大きさ、形状、及び/又は形態 をもっていてよい。これらのポリマーは、最大寸法と最小寸法の比が大きくない 粒子の形(例えば、顆粒、フレーク、微粉砕粉、粒子間凝集体、粒子間架橋凝集 体等)であってもよいし、繊維、シート、フィルム、気泡体、積層体等であって もよい。繊維状の超吸収性ゲル化ポリマーを用いることにより、洗浄プロセスに 於いて、粒子に比べて高い超吸収性物質の保持性が得られるという効果がもたら される。それらの吸収力は、−般的に、水をベースとする混合物に対しては低い が、それでもこれらの物質は、このような混合物に対して、かなりの吸収力を示 す。特許文献には、水膨湿性のある物質が数多く開示されている。例えば197 2年6月13日発行の米国特許第3,699,103号(Harper等)、1972 年6月20日発行の米国特許第3,770,731号(Harmon)、1989年4 月19日に再発行された米国再発行特許第32,649号(Brandt等)、198 9年5月30日発行の米国特許第4,834,735号(Alemany等)の各明細 書を参照のこと。 本発明に於いて有用な超吸収性ゲル化ポリマーには、多量の液体を吸収するこ とのできる、水に不溶であるが水膨湿性のある様々なポリマーが含まれる。この ようなポリマー物質は、一般に「ヒドロコロイド」とも呼ばれるものであり、そ れらには、カルボキシメチルスターチ、カルボキシメチルセルロース、及びヒド ロキシプロピルセルロースのような多糖類;ポリビニルアルコールやポリビニル エーテルのようなノニオン系のもの;ポリビニルピリジン、ポリビニルモルフォ リニオン、N,N−ジメチルアミノエチルもしくはN,N−ジエチルアミノプロ ピルアクリレート及びメタクリレート、並びにそれらのそれぞれの四級塩のよう なカチオン系のものが含まれる。典型的には、本発明に於いて有用な超吸収性ゲ ル化ポリマーは、スルホン酸基や、より典型的にはカルボキシ基のようなアニオ ン官能基を多数有するものである。本発明に用いるのに適したポリマーの例には 、 重合可能な不飽和の含酸モノマーから作られるものが含まれる。従って、このよ うなモノマーには、炭素−炭素オレフィン性二重結合を少なくとも一つ含むオレ フィン性不飽和酸及び無水物が含まれる。より具体的には、これらのモノマーは 、オレフィン性不飽和カルボン酸及び酸無水物、オレフィン性不飽和スルホン酸 、並びにそれらの混合物から選ぶことができる。 幾つかの非酸モノマーも、通常、少量ではあるが、本発明に於いて有用な超吸 収性ゲル化ポリマーを作るのに含めることができる。このような非酸モノマーに は、例えば、含酸モノマーの水溶性もしくは水分散性のエステルの他に、カルボ ン酸基やスルホン酸基を全く含んでいないモノマーを含めることができる。従っ て、オプションの非酸モノマーには、以下のタイプの官能基を含有するモノマー を含めることができる。カルボン酸もしくはスルホン酸エステル、ヒドロキシル 基、アミド基、アミノ基、ニトリル基、第四アンモニウム塩基、アリール基(例 えば、スチレンモノマーから得られるもののようなフェニル基)。これらの非酸 モノマーは良く知られている物質であって、例えば1978年2月28日発行の 米国特許第4,076,663号(Masuda等)、及び1977年12月13日発 行の米国特許第4,062,817号(Westerman)の各明細書に、より詳しく記 載されている。これらは両方共、参考として本明細書に記載するものである。 オレフィン性不飽和カルボン酸及び無水カルボン酸モノマーには、アクリル酸 そのもの、メタクリル酸、エタクリル酸、α−クロロアクリル酸、a−シアノア クリル酸、β−メチルアクリル酸(クロトン酸)、α−フェニルアクリル酸、β −アクリルオキシプロピオン酸、ソルビン酸、α−クロロソルビン酸、アンゲリ カ酸、桂皮酸、p−クロロ桂皮酸、β−ステリルアクリル酸、イタコン酸、シト ロコン酸、メサコン酸、グルタコン酸、アコニット酸、マレイン酸、フマル酸、 トリカルボキシエチレン、及び無水マレイン酸に代表されるアクリル酸類が含ま れる。 オレフィン性不飽和スルホン酸モノマーには、ビニルスルホン酸、アリルスル ホン酸、ビニルトルエンスルホン酸、及びスチレンスルホン酸のような脂肪族も しくは芳香族ビニルスルホン酸;スルホエチルアクリレート、スルホエチルメタ クリレート、スルホプロピルアクリレート、スルホプロピルメタクリレート、2 −ヒドロキシ−3−メタクリルオキシプロピルスルホン酸、及び2−アクリルア ミド−2−メチルプロパンスルホン酸のようなアクリル及びメタクリルスルホン 酸が含まれる。 本発明に用いるのに好ましい超吸収性ゲル化ポリマーは、カルボキシ基を含ん でいるものである。これらのポリマーには、加水分解澱粉−アクリロニトリルグ ラフトコポリマー、部分的に中和した加水分解澱粉−アクリロニトリルグラフト コポリマー、澱粉−アクリル酸グラフトコポリマー、部分的に中和した澱粉−ア クリル酸グラフトコポリマー、鹸化した酢酸ビニル−アクリル酸エステルコポリ マー、加水分解したアクリロニトリルもしくはアクリルアミドコポリマー、上記 のコポリマーのいずれかのやや網状架橋したポリマー、部分的に中和したポリア クリル酸、及び部分的に中和したポリアクリル酸のやや網状架橋したポリマーが 含まれる。これらのポリマーは、単独で用いることもできるし、二つ、もしくは それ以上の異なるポリマーの混合物の形で用いることもできる。これらのポリマ −物質の例は、米国特許第3,661,875号、米国特許第4,076,66 3号、米国特許第4,093,776号、米国特許第4,666,983号、及 び米国特許第4,734,478号の各明細書に開示されている。 超吸収性ゲル化ポリマーの製造に用いるのに最も好ましいポリマー物質は、部 分的に中和したポリアクリル酸のやや網状架橋したポリマー、及びそれらの澱粉 誘導体である。ヒドロゲル形成性の吸収性ポリマーは、中和したやや網状架橋し たポリアクリル酸(すなわち、ポリ(アクリル酸ナトリウム/アクリル酸))を 約50〜約95%、好ましくは約75%含んでいるのが最も好ましい。網状架橋 によってポリマーが実質的に水に不溶となり、また超吸収性ゲル化ポリマーの吸 収力や抽出性ポリマー含有率といった特性が幾分か決まる。これらのポリマーを 網状架橋する方法、及び典型的な網状架橋剤は、米国特許第4,076,663 号明細書に、より詳しく記載されている。 超吸収性ゲル化ポリマーは一種類(すなわち均質)であるのが好ましいが、本 用具にはポリマーの混合物も用いることができる。本発明には、例えば、澱粉− アクリル酸グラフトコポリマーと、部分的に中和したポリアクリル酸のやや網状 架橋したポリマーとの混合物を用いることができる。 先行技術文献に記載されている超吸収性ゲル化ポリマーは、いずれも本発明に 於いて有用であるが、かなりのレベルの(例えば吸収性構造体の約50重量%を 越える)超吸収性ゲル化ポリマーを吸収性構造体中に含める場合、また特に、吸 収層の一つ、もしくはそれ以上の領域が、その領域の約50重量%より多く超吸 収性ゲル化ポリマーを含む場合、膨潤した粒子によるゲルブロッキングの問題に よって液体の流れが妨げられ、それによりゲル化ポリマーの、所望の時間内にそ れらの最大容量迄吸収する能力に悪影響が及ぼされる、ということが最近分かっ た。1992年9月15日発行の米国特許第5,147,343号(Kellenberg er等)、及び1992年9月22日発行の米国特許第5,149,335号(Ke llenberger等)の各明細書には、超吸収性ゲル化ポリマーが、荷重下での吸収性 (Absorbency Under Load(AUL))の見地から記載されている。ここでは、ゲル化ポ リマーは、0.3psiの閉込圧下で液体(0.9%食塩水)を吸収している。 (これらの特許のそれぞれの開示内容は、参考として本明細書に引用するもので ある。)AULの測定法は、これらの特許明細書に記載されている。それらに記 載されているポリマーは、超吸収性ゲル化ポリマーのレベルが比較的高い領域を 含む本発明の態様に於いて、特に有用である。特に、高濃度の超吸収性ゲル化ポ リマーを洗浄用パッドに添合する場合、これらのポリマーは、米国特許第 5,147,343号明細書に記載されている方法に従って測定したAULが、 1時間後に少なくとも約24ml/g、より好ましくは少なくとも約27ml/ gであるか、もしくは米国特許第5,149,335号明細書に記載されている 方法に従って測定したAULが、15分後に少なくとも約15ml/g、より好 ましくは少なくとも約18ml/gであるのが好ましい。通常通りに譲渡された 同時係属中の1994年3月29日出願の米国特許出願第08/219,547 号(Goldman等)、及び1995年4月6日出願の第08/416,396号(G oldman等)(両方共、参考として本明細書に引用するものである)の各明細書に もゲルブロッキングの問題が出されており、この現象を克服するのに有用な超吸 収性ゲル化ポリマーが記載されている。これらの出願明細書には、より高い閉込 圧、具体的には0.7psiででもゲルブロッキングを起こすことのない超吸収 性ゲル化ポリマーが具体的に記載されている。吸収層が高レベルの(例えば領域 の約50重量%を越える)超吸収性ゲル化ポリマーからなる領域を含む本発明の 態様に於いては、超吸収性ゲル化ポリマーは、ゴールドマン(Goldman)等によ る上記の出願明細書に記載されているものであるのが好ましい。 その他の有用な超吸収性物質には、通常通りに譲渡された1995年11月2 9日出願の同時係属中の米国特許出願第08/563,866号(DesMarais等 )、及び1995年2月7日発行の米国特許第5,387,207号(Dyer等) の各明細書に記載されているもののような、親水性の高分子気泡体が含まれる。 これらの参考資料には、高内部相油中水型エマルジョン(一般的にHIPEと呼 ばれているもの)を重合することにより得られる、親水性で吸収性のある高分子 気泡体が記載されている。これらの気泡体は、液体取扱適性に影響を与える様々 な物性(気孔の大きさ、毛細管吸引力、密度等)を得る為に容易に調整される。 その為、これらの物質は単独ででも、又は他のこのような気泡体、もしくは繊維 状構造体との組み合わせででも、本発明により要求される全体としての吸収力を 得るのに特に有用である。 超吸収性物質を吸収層に含める場合、吸収層は、超吸収性物質を吸収層の少な くとも約15重量%、より好ましくは少なくとも約20重量%、更により好まし くは少なくとも約25重量%含むのが好ましい。 吸収層は繊維状物質からなっていてもよいし、もしくはそれを含んでいてもよ い。本発明に於いて有用な繊維には、天然の繊維(変性したもの、もしくは未変 性のもの)の他に、合成により作られた繊維が含まれる。適切な天然の未変性/ 変性繊維の例には、木綿、アフリカはねがや、サトウキビの絞り殻、粗毛、亜麻 、絹、羊毛、木材パルプ、化学変性した木材パルプ、ジュート、エチルセルロー ス、及び酢酸セルロースが含まれる。適切な合成繊維は、ポリ塩化ビニル、ポリ フッ化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ塩化ビニリデン、オーロン( 登録商標)のようなポリアクリル酸樹脂、ポリ酢酸ビニル、レーヨン(登録商標 )、ポリ酢酸エチルビニル、不溶性もしくは溶解性のポリビニルアルコール、ポ リエチレン(例えばプルペックス(登録商標))やポリプロピレンのようなポリ オレフィン、ナイロンのようなポリアミド、ダクロン(登録商標)やコーデル( 登録商標)のようなポリエステル、ポリウレタン、ポリスチレン等から作ること ができる。吸収層は、天然繊維単独、合成繊維単独、もしくは天然繊維と合成繊 維のいずれかの適合する組み合わせからなっていてよい。 本発明に於いて有用な繊維は、親水性であっても、疎水性であっても、もしく は親水性繊維と疎水性繊維の両方の組み合わせであってもよい。上で示したよう に、親水性繊維もしくは疎水性繊維の個々の選択は、吸収層(及び或る程度はス クラビング層)に含まれている他の物質によって異なる。すなわち、繊維の性質 は、洗浄用パッドが必要とされる液体吸収遅延や、全体としての液体吸収性を示 すようなものである。本発明に用いるのに適した親水性繊維には、セルロース繊 維、変性セルロース繊維、レーヨン、親水性ナイロン(ハイドロフィル(登録商 標))のようなポリエステル繊維が含まれる。適切な親水性繊維は、例えばポリ エチレンやポリプロピレンのようなポリオレフィン、ポリアクリル酸樹脂、ポリ アミド、ポリスチレン、ポリウレタン等から得られる界面活性剤処理済もしくは シリカ処理済の熱可塑性繊維のように、疎水性繊維を親水性化することにより得 ることができる。 適切な木材パルプ繊維は、クラフト法や亜硫酸法のような良く知られている化 学的な方法により得ることができる。これらの木材パルプ繊維は、南国の針葉樹 から得るのが、それらの価値のある吸収特性の故に特に好ましい。これらの木材 パルプ繊維は、木材粉砕法、精砕機による機械パルプ法、熱的機械パルプ法、化 学的機械パルプ法、及び化学的熱的機械パルプ法のような機械的な方法によって も得ることができる。リサイクル木材パルプ繊維や二次的な木材パルプ繊維だけ でなく、漂白及び未漂白木材パルプ繊維を用いることができる。 本発明に用いる他のタイプの親水性繊維は、化学的に剛化したセルロース繊維 である。本明細書で用いる「化学的に剛化したセルロース繊維」とは、化学的な 手段により剛化して、乾燥条件と水性条件の両方の条件下での繊維の剛性を高め たセルロース繊維を意味する。このような手段には、例えば繊維を被覆する、及 び/又は繊維にしみ込む化学的な剛化剤の添加を含めることができる。このよう な手段には、例えばポリマー鎖を架橋することにより化学的な構造を変えて繊維 を剛化することも含めることができる。 繊維を吸収層(もしくはその構成要素)として用いる場合には、その繊維は、 オプションとして熱可塑性物質と組み合わせてもよい。この熱可塑性物質の少な くとも一部は、溶融時に、典型的には繊維間の毛細管勾配によって繊維の交点に 移動する。これらの交点は、熱可塑性物質の付着部位となる。これらの交点にあ る熱可塑性物質は、冷却時に固化して、各層のそれぞれの中で繊維のマトリック スもしくはウェブを保持する付着部位を形成する。これは、洗浄用パッドに付加 的な全体的な一体性をもたらすのに効果的なことがある。 その様々な効果の中でも、繊維の交点での付着により、得られる熱付着部材の 全圧縮弾性率、及び強度が増す。化学的に剛化したセルロース繊維の場合、熱可 塑性物質の溶融や移動には、初めに形成したウェブの密度と基本重量を維持しつ つ、結果として得られるウェブの平均孔サイズを大きくする効果もある。これに より、熱付着したウェブを初めに液体に暴露した時の液体捕捉性を、改善された 液体浸透性により高めることができ、またその後での暴露時の液体捕捉性を、剛 化繊維が湿潤時にそれらの剛性を保持する能力と、熱可塑性物質が湿潤時、及び 湿潤圧縮時に繊維の交点で付着したままでいる能力との組合わせにより高めるこ とができる。最終的には、剛化繊維の熱付着ウェブは、それらの初期の全体積を 保持するが、熱可塑性物質によって予め占められていた容積領域が開いて、平均 繊維間毛細管孔サイズが大きくなる。 本発明に於いて有用な熱可塑性物質は、微粒子、繊維、もしくは微粒子と繊維 の組み合わせを含む様々な形態のいずれであってもよい。熱可塑性繊維は、繊維 間付着部位を数多く形成する能力をもっているので、特に好ましい形態である。 適切な熱可塑性物質は、各層の一次ウェブ、もしくはマトリックスを構成する繊 維に過剰に損傷を与えることのない温度で溶融可能な任意の熱可塑性ポリマーか ら作ることができる。好ましくは、この熱可塑性物質の融点は約190℃未満で あり、好ましくは約75〜約175℃である。いずれにせよ、この熱可塑性物質 の融点は、熱付着させた吸収性構造体を洗浄用パッドに用いる場合、吸収性構造 体を貯蔵する可能性のある温度よりも低くてはならない。熱可塑性物質の融点は 典型的には約50℃以上である。 熱可塑性物質、及び特に熱可塑性繊維は、ポリエチレン(例えばプルペックス (登録商標))やポリプロピレンのようなポリオレフィン、ポリエステル、コポ リエステル、ポリ酢酸ビニル、ポリ酢酸エチルビニル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩 化ビニリデン、ポリアクリル酸樹脂、ポリアミド、コポリアミド、ポリスチレン 、ポリウレタン、及び塩化ビニル/酢酸ビニルのような前述のものの任意のコポ リマー等を含む、様々な熱可塑性ポリマーから作ることができる。得られる熱付 着吸収性部材に対する所望の性能にもよるが、適切な熱可塑性物質には、例えば 、ポリエチレンやポリプロピレンのようなポリオレフィン、ポリアクリル酸樹脂 、ポリアミド、ポリスチレン、ポリウレタン等から得られる界面活性剤処理済も しくはシリカ処理済の熱可塑性繊維のような、親水性化した疎水性繊維が含まれ る。疎水性熱可塑性繊維の表面は、ノニオン界面活性剤やアニオン界面活性剤の ような界面活性剤を用いて、例えば繊維に界面活性剤を噴霧することにより、繊 維を界面活性剤中に浸すことにより、もしくは熱可塑性繊維を製造する際にポリ マーメルトの一部として界面活性剤を含ませることにより処理して親水性にする ことができる。界面活性剤は、溶融・再固化時に熱可塑性繊維の表面に残る傾向 がある。適切な界面活性剤には、デラウエア州、ウィルミントンにあるアイ・シ ー・アイ・アメリカズ社により製造されているBrij(登録商標)76のよう なノニオン界面活性剤、及びコネチカット州、グリニッジにあるグリコ・ケミカ ル社によりペゴスパーゼ(登録商標)という商品名で販売されている様々な界面 活性剤が含まれる。ノニオン界面活性剤の他に、アニオン界面活性剤も用いるこ とができる。これらの界面活性剤は、例えば熱可塑性繊維1平方センチメートル 当たり約0.2〜約1gのレベルで、熱可塑性繊維に塗布することができる。 適切な熱可塑性繊維は、単一のポリマーから作る(単一成分繊維)こともでき るし、二種以上のポリマーから作る(例えば二成分繊維)こともできる。本明細 書で用いる「二成分繊維」という語は、一種類のポリマーから作られたコア繊維 と、それを包み込んでいる別のポリマーから作られた熱可塑性の外装とからなる 熱可塑性繊維をいう。外装を構成しているポリマーは、コアを構成しているポリ マーとは異なる温度で、典型的にはより低い温度で溶融することが多い。その結 果、これらの二成分繊維は、コアポリマーの望ましい強度特性を保持しつつ、外 装ポリマーの溶融により熱付着をもたらす。 本発明に用いるのに適した二成分繊維には、以下のポリマーの組み合わせをも つ外装/コア繊維を含めることができる。ポリエチレン/ポリプロピレン・ポリ 酢酸エチルビニル/ポリプロピレン、ポリエチレン/ポリエステル、ポリプロピ レン/ポリエステル、コポリエステル/ポリエステル等。本発明に用いるのに特 に適した二成分熱可塑性繊維は、ポリプロピレン、もしくはポリエステルのコア と、それより融点の低いコポリエステル、ポリ酢酸エチルビニル、もしくはポリ エチレンの外装を有するもの(例えば、ドナクロン社やチッソ社から入手可能な もの、及びハーキュレスから入手可能なセルボンド(登録商標))である。これ らの二成分繊維は、同心性であっても偏心性であっもよい。本明細書で用いる「 同心性」、及び「偏心性」という語は、二成分繊維の横断面全体にわたって外装 の厚みが均一であるか、不均一であるかをいう。偏心性の二成分繊維は、より細 い繊維で、より高い圧縮強度を得るのに望ましいことがある。 熱付着させた繊維状物質を作る為の方法は、1995年7月3日に出願された 同時係属中の米国特許出願第08/479,096号(Richards等)明細書(特 に16〜20頁を参照のこと)や、1996年8月27日発行の米国特許第5, 549,589号(Horney等)明細書(特に第9〜10欄を参照のこと)に記載 されている。これら二つの参考資料は、参考として本明細書に引用するものであ る。 吸収層は、「超吸収性物質」として上で述べたものがもつ高い吸収性は有して いない、HIPEから得られる親水性の高分子気泡体も含むことができる。この ような気泡体、及びそれらの製造方法は、1996年8月27日発行の米国特許 第5,550,167号(DesMarais)、及び通常通りに譲渡された1995年1 月10日出願の同時係属中の米国特許出願第08/370,695号(Stone等 ) (これら二つは、参考として本明細書に引用するものである)の各明細書に記載 されている。 洗浄用パッドの吸収層は、セルロース繊維(オプションとして熱付着させたも の)と膨潤性のある超吸収性ゲル化ポリマーとの混合物のような、均質な物質か らなっていてよい。或いは、吸収層は、熱付着させたエアレイ材の層と、超吸収 性物質の別の層のような、物質の別個の層からなっていてもよい。例えば、熱付 着させたセルロース繊維の層は、超吸収性物質よりも低い位置(すなわち下)に (すなわち超吸収性物質とスクラビング層の間に)置くことができる。高吸収力 と加圧下での液体の保持性を達成し、同時に、液体の吸取の初期遅延をもたらす 為には、吸収層を形成する時に、このような別個の層を用いるのが好ましいこと がある。この点に関しては、超吸収性物質は、吸収層の一番下側として余り吸収 性のない層を含めることにより、スクラビング層から離して置くことができる。 例えば、セルロース繊維の層を、超吸収性物質よりも低い位置(すなわち下)に (すなわち超吸収性物質とスクラビング層の間に)置くことができる。 好ましい態様に於いては、吸収層は、セルロース繊維(ワシントン州のウェイ エルハウザーから入手可能なフリント・リバー)とALサーマルC(デンマーク のベルデにあるダナクロン社から入手可能な熱可塑性樹脂)とが熱付着させたエ アレイウェブ、及びヒドロゲルを形成する膨潤性超吸収性ポリマーからなるもの である。この超吸収性ポリマーは、スクラビング層から遠い、吸収層の表面の近 くに別の層が配置されるように添合するのが好ましい。セルロース繊維の薄層( オプションとして熱付着させたもの)を、超吸収性ゲル化ポリマーの上に配置し て封じ込め性を高めるのが好ましい。 iii.オプションの取付層 本発明の洗浄用パッドは、パッドを用具の柄、もしくは好ましい用具に於ける 支持ヘッドに接続させる取付層をオプションとして有する。この取付層は、吸収 層がパッドを柄の支持ヘッドに取り付けるのに適していない態様に於いて必要と なる。取付層は、洗浄用パッドの上面(すなわち、柄と接触している表面)に液 体が流れるのを防ぐ手段としても機能することがあり、またパッドの一体性を更 に高めることがある。取付層は、それが上記の要件を満たすのであれば、スクラ ビング層や吸収層のように単一層からなっていてもよいし、積層構造体であって もよい。 本発明の好ましい態様に於いては、取付層は、公知のフック−ループ手法を用 いることで柄の支持ヘッドに機械的に取り付けることのできる面を含む。このよ うな態様に於いては、取付層は、柄の支持ヘッドの下面に永久的に取り付けられ たフックに機械的に取り付け可能な面を少なくとも一つ含む。 所望の液体不浸透性と取付け性を達成する為には、例えば、メルトブローフィ ルムと繊維状の不織構造体とからなる積層構造体を用いるのが好ましい。好まし い態様に於いては、取付層は、スパンボンドしたポリプロピレンの二つの層の間 に配置したメルトブローポリプロピレンフィルムの層を有する三層材である。 III.洗浄用パッド 本開発の洗浄用パッドは、当初は、前述の洗浄用具に用いる為に組み立てられ たものであるが、かなりの液体の初期の吸収を遅らせ、その後でかなりの量の液 体を吸い取って保持する能力により、モップのような用具を形成する為に柄と組 み合わせることとは別の有用性が、洗浄用パッドに与えられる。その為、洗浄用 パッドそのものを、柄に取り付けることなしに用いることができる。従って、そ れらは、柄に取付可能とせずに構成してよい。しかしながら、洗浄用パッドを、 柄と共に用いることも、独立型の製品として用いることもできるように構成する のが便利なこともある。その為、オプションの取付層をもつパッドを作るのが好 ましいこともある。取付層が必要とされない場合を除いて、パッド自体は、用具 に関して記載した通りである。 IV.その他の点、及び発明の具体的な態様 頑固な汚れ滓を除去するパッドの能力を高め、また洗浄する表面と接触する洗 浄液の量を増す為に、洗浄用パッドにはスクリム材を組み込むのが望ましいこと がある。スクリムは、パッドのスクラビング層にきめを付ける、特に使用時の圧 がパッドにかかった時に丈夫で強い材料からなるものである。スクリムは、洗浄 中の表面に非常に近接するように配置するのが好ましい。従って、スクリムは、 スクラビング層もしくは吸収層の一部として組み込んでもよいし、好ましくはス クラビング層と吸収層の間に別の層として配置させて含めてもよい。スクリム材 が洗浄用パッド全体と同じX−Y寸法を有している一つの好ましい態様に於いて は、スクリム材は、それがかなりの程度で、洗浄中の表面に直接接触しないよう に組み込むのが好ましい。これによって、パッドが硬質表面上を容易に動く能力 が維持され、また用いた洗浄溶液が不均一に除去されるのが防止される。その為 、スクリムがスクラビング層の一部である場合には、それはこの構成要素の上層 である。勿論、スクリムは同時に、パッドのスクラビング機能を得る為に・パッ ド中で十分に低い位置になければならない。その為、もしスクリムを吸収層の一 部として組み込むのであれば、スクリムは吸収層の下層になる。別の態様に於い ては、スクリムを、それが洗浄しようとする表面に直接接触するように配置する のが望ましいことがある。図8に具体的に描かれているこの態様に於いては、ス クリムは、洗浄用パッドの前端、及び後端には達していないのが好ましく、その 為、洗浄溶液や可溶化された汚れを不均一に除去する作用が防止される。 スクリムを適切に配置することの重要性に加えて、スクリムが、パッドに液体 が流れるのを著しく妨げることのないことが重要である。その為、スクリムは、 図面の図7に描かれているもののような、比較的目の荒いウェブである。(図7 に描かれているスクリムの模様は複数の「ダイアモンド」模様であるが、どのよ うな形の構造でも用いてよいことが分かっている。)出願人等は、スクリムが高 いスクラビング効果をもたらす他に、パッドに望まれる初期遅延にも寄与するこ とを発見した。 スクリム材は、丈夫で目の荒いきめをもつウェブに加工可能な、どのような材 料であってもよい。このような材料には、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレ ン、ポリプロピレン)、ポリエステル、ポリアミド等が含まれる。当業者には、 これらの様々な材料が異なった硬度を示すことが分かるであろう。従って、スク リム材の硬度は、パッド/用具の最終用途によってコントロールすることができ る。スクリムを別個の層として組み込む場合には、このような材料の多くのコマ ーシャルソース(例えば、ミネソタ州のミネアポリスにあるコンウェッド・プラ スチックスから入手可能なデザイン番号VO1230)を利用できる。或いは、 1988年5月17日にピング三世(Ping,III)等に対して発行された米国特 許第4,745,021号、及び1988年3月29日にピング三世(Ping,II I)等に対して発行された米国特許第4,733,774号(両方共、参考とし て本明細書に引用するものである)の各明細書に開示されているように、樹脂、 もしくはその他の合成物質(例えばラテックス)を基材上にプリントすることに より、スクリムを組み込んでもよい。 洗浄用パッドを構成する様々な層は、洗浄プロセス中にパッドに十分な一体性 をもたらすいずれかの手段を用いて、互いに接着させることができる。スクラビ ング層と取付層は、接着剤の均一な連続層、接着剤の模様層、又は接着剤の一連 の分離している線、螺旋、もしくは斑点の使用を含む様々な接着手段のいずれか によって、吸収層に、もしくは互いに接着させることができる。或いは、接着手 段には、熱接着、圧接着、超音波接着、動的機械的接着、又は当該技術分野で公 知の他の適切ないずれかの接着手段、もしくはこれらの接着手段の組み合わせを 含めることができる。接着は、洗浄用パッドの周囲(例えば、スクラビング層と オプションの取付層及び/又はスクリム材をヒートシールする)で行っても、及 び/又は洗浄用パッドの表面に模様を形成する為に洗浄用パッドの領域全体(す なわちX−Y面)にわたって行ってもよい。超音波接着によりパッドの領域全体 にわたって洗浄用パッドの各層を接着させることで一体性がもたらされ、使用中 に個々のパッド層が変形するのが防止される。 本発明の洗浄用パッドは、洗浄プロセス中に圧がかかっている間でさえも、吸 収した液体を保持することができる。これは、本発明に於いては、吸収した液体 の「絞り出し」を防ぐ洗浄用パッドの能力、もしくは逆に、吸収した液体を加圧 下で保持する能力と見なされる。絞り出しの測定方法は、試験法の項に記載して ある。簡単に言えば、この試験は、飽和した洗浄用パッドを0.25psiの圧 に付した時の、そのパッドの液体保持能力を測定するものである。本発明の洗浄 用パッドは、約40%以下、より好ましくは約25%以下、更により好ましくは 約15%以下、最も好ましくは約10%以下の絞り出し値をもっているのが好ま しい。 本発明の洗浄用具は、洗浄溶液と共に用いるのが好ましい。洗浄溶液は、公知 のいずれかの硬質表面洗浄用組成物からなっていてよい。硬質表面洗浄用組成物 とは、典型的には、一種もしくはそれ以上の界面活性剤、溶剤、ビルダー、キレ ート化剤、ポリマー、抑泡剤、酵素等からなる、水をベースとする溶液である。 適切な界面活性剤には、アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、双性イオン 界面活性剤、両性界面活性剤、及びカチオン界面活性剤が含まれる。アニオン界 面活性剤の例には、線状アルキルベンゼンスルホネート、アルキルスルフェート 、アルキルスルホネート等が含まれるが、それらに限定されるものではない。ノ ニオン界面活性剤の例には、アルキルエトキシレート、アルキルフェノールエト キシレート、アルキルポリグルコシド、アルキルグルカミン、ソルビタンエステ ル等が含まれる。双性イオン界面活性剤の例には、ベタインやスルホベタインが 含まれる。両性界面活性剤の例には、アルキルアンフォグリシネートやアルキル イ ミノプロピオネートのような、イミダゾールの化学的性質を用いて得られる物質 が含まれる。カチオン界面活性剤の例には、アルリウモノ−、ジ−及びトリ−ア ンモニウム界面活性剤が含まれる。上記の物質は全て市販されており、また文献 (McCutcheon's Vol.I:Emulsifiers and Detergents,North American Ed.,Mc Cutheon Division,MC Publishing Co.,1995)に記載されている。 適切な溶剤には、モノ−及びジ−エチレングリコールn−ヘキシルエーテル、 モノ−、ジ−及びトリ−プロピレングリコールn−ブチルエーテル等のような、 オキシエチレングリコールやオキシプロピレングリコールの短鎖(例えばC1〜 C6)誘導体が含まれる。適切なビルダーには、オルト燐酸塩やピロ燐酸塩のよ うな燐源、及びニトリロ三酢酸、S,S−エチレンジアミン二コハク酸等のよう な非燐源から得られるものが含まれる。適切なキレート化剤には、エチレンジア ミン四酢酸、クエン酸等が含まれる。適切なポリマーには、アニオン系、カチオ ン系、双性イオン系、及びノニオン系のものが含まれる。適切な抑泡剤には、シ リコーンポリマー、及び線状の、もしくは枝分かれしたC10〜C18脂肪酸もしく はアルコールが含まれる。適切な酵素には、リパーゼ、プロテアーゼ、アミラー ゼ、及び汚れの分解に触媒作用を及ぼすのに有用であることが知られているその 他の酵素が含まれる。 本用具と共に用いるのに適した洗浄溶液は、線状アルコールエトキシレート界 面活性剤(例えば、シェル・ケミカル社から入手可能なネオドール1−5(登録 商標))を約0.1〜約2.0%、アルキルスルホネート(例えば、ステパン社 から入手可能な線状C8スルホネートであるバイオタージPAS−8s)を約0 〜約2.0%、過酸化カリウムを約0〜約0.1%、炭酸カリウムもしくは重炭 酸カリウムを約0〜約0.1%、染料及び/又は香料のようなオプションの補助 剤、並びに脱イオン水もしくは軟水を約99.9〜約90%含んでなるものであ る。 本発明の洗浄用パッドが描かれている図を参照すると、図2は、スクラビング 層201、取付層203、及びスクラビング層と取付層の間に配置された吸収層 205からなる取り外し可能な洗浄用パッド200の斜視図である。上で示した ように、図2には、層201、層203、及び層205の各々が物質の単一層と して描かれているが、これらの層の内の一つ、もしくはそれ以上が、二つもしく はそれ以上の層の積層体からなっていてもよい。例えば好ましい態様に於いては 、スクラビング層201は、カードしたポリプロピレンの二層積層体であって、 その下層にはスリットが入っている。また、図2には描かれていないが、液体の 流れを妨げない材料を、スクラビング層201と吸収層203の間、及び/又は 吸収層203と取付層205の間に配置してもよい。しかしながら、洗浄用パッ ドに不可欠な吸収性をもたらす為に、スクラビング層と吸収層とは、液体が実質 的に連通する状態にあることが重要である。図2には、パッド200が、パッド の各層が全て同じ大きさのX寸法とY寸法をもつものとして描かれているが、ス クラビング層201と取付層205は、層201と層205をパッドの周囲で互 いに接着させて一体性を得ることができるよう、吸収層よりも大きいのが好まし い。スクラビング層と取付層は、接着剤の均一な連続層、接着剤の模様層、又は 接着剤の一連の分離している線、螺旋、斑点の使用を含む様々な接着手段のいず れかにより、吸収層に接着させてもよいし、互いに接着させてもよい。或いは、 接着手段には、熱接着、圧接着、超音波接着、動的機械的接着、又は当該技術分 野で公知の他の適切ないずれかの接着手段、もしくはこれらの接着手段の組み合 わせを含めることができる。接着は、洗浄用パッドの周囲で行っても、及び/又 はスクラビング層201の表面に模様を形成する為に洗浄用パッドの表面全体に わたって行ってもよい。 図3は、本発明の洗浄用パッドの一つの態様の吸収層305の引き延ばし斜視 図である。図3には、洗浄用パッドのスクラビング層、及びオプションの取付層 は示されていない。この態様では、吸収層305は、三層積層体構造からなるも のとして描かれている。具体的には、吸収層305は、繊維状物質の二つの別個 の層306と308の間に配置された、307として示した粒状の超吸収性ゲル 化物質の別の層からなるものとして示されている。この態様に於いては、超吸収 性ゲル化物質の濃度の高い領域307の為に、超吸収性物質が上で検討したゲル ブロッキングを示さないのが好ましい。特に好ましい態様に於いては、繊維質層 306と308はそれぞれ、セルロース繊維の熱付着させた繊維状基材であって 、下の繊維質層308はスクラビング層(図示せず)と間接的に液体が連通する 状態にある。 図4は、スクラビング層401、取付層403、及びスクラビング層と取付層 の間に配置された吸収層405を有する洗浄用パッド400の横断面図である。 洗浄用パッド400はここでは、X寸法とY寸法がスクラビング層401、及び 取付層403よりも小さい吸収層405を有するものとして示されている。その 為、層401と層403は、洗浄用パッドの周囲に沿って互いに接着されている 状態で描かれている。また、この態様に於いては、吸収層405は、二つの別個 の層405aと405bを有するものとして描かれている。好ましい態様に於い ては、上層405aは、通常通りに譲渡された1995年11月29日出願の同 時係属中の米国特許出願第08/563,866号(DesMarais等)明細書に記 載されているもののような親水性の高分子気泡材であり、また下層405bは、 1996年8月27日発行の米国特許第5,550,167号(DesMarais)、も しくは通常通りに譲渡された1995年1月10日出願の同時係属中の米国特許 出願第08/370,695号(Stone等)明細書に記載されているもののよう な高分子気泡材である。上で検討したように、層405aと層405bのそれぞ れは、それぞれの材料の二つ、もしくはそれ以上の個々の層を用いて形成しても よい。 図7は、オプションのスクリム材602を有する洗浄用パッド600の引き延 ばし斜視図である。このスクリム材602は、スクラビング層601と吸収層6 05の間に配置された別個の材料として描かれている。別の態様に於いては、ス クリム602は、スクラビング層601(好ましくは上の表面)上、もしくは吸 収層605(好ましく下の表面)上に樹脂、もしくは他の合成物質をプリントし た形態であっもよい。図7には、吸収層605の上に配置されたオプションの取 付層603も描かれている。上で検討したように、スクリムは、用いた洗浄溶液 では容易に可溶化しない汚れがもしあれば、そのような汚れのより良い洗浄をも たらすことがある。スクリム602の比較的目の荒い構造により、スクラビング 層601と吸収層605との間に必要とされる液体の連通がもたらされ、必須の 吸収速度、及び吸収力がもたらされる。図7でも、層601、層603、及び層 605は物質の単一層として描かれているが、これらの層の内の一つ、もしくは それ以上が、二つ、もしくはそれ以上の層からなっていてもよい。 図7には、パッド600が、パッドの層の全てが同じ大きさのX寸法とY寸法 をもつものとして描かれているが、スクラビング層601と取付層603は、6 01層と603層をパッド600の周囲で互いに接着して一体性を得ることがで きるよう、吸収層よりも大きいのが好ましい。スクラビング層601や取付層6 03とのパッドの周囲での接着を促進する為に、スクリム材602は、X寸法と Y寸法の内の少なくとも一方が同じ大きさであるのも好ましい。これは、スクリ ム材が別個の層である(すなわち基材上にプリントされていない)場合に特に好 ましい。基材上に例えば樹脂をプリントしてスクリムを作る態様に於いては、ス クリムが周囲接着の一部であるようにスクリムを配置させるということは、重要 ではないかもしれない。スクラビング層601、スクリム602、及び取付層6 03は、接着剤の均一な連続層、接着剤の模様層、又は接着剤の一連の分離して いる線、螺旋、もしくは斑点の使用を含む様々な接着手段のいずれかにより、 吸収層に接着させてもよいし、互いに接着させてもよい。或いは、接着手段には 、熱接着、圧接着、超音波接着、動的機械的接着、又は当該技術分野で公知の他 の適切ないずれかの接着手段、もしくはこれらの接着手段の組み合わせを含める ことができる。接着は、洗浄用パッドの周囲で行っても、及び/又はスクラビン グ層601の表面に模様を形成する為に洗浄用パッドの表面全体にわたって行っ てもよい。 図8は、スクリム702を含んでいるパッド700の好ましい態様の斜視図で ある。図8は、吸収層705、取付層703、及びスクリム702の説明を容易 にする為に一部を切り欠いたスクラビング層701を示している。(スクリム7 02は物質の別の層であってもよいし、スクラビング層もしくは吸収層の一構成 要素であってもよい。)パッド700は、硬質表面に接触する下面700aと、 用具に接触する上面700bとを有するものとして描かれている。パッド700 は、パッドの「X」寸法に相当する二つの対向する側端700cと、パッドの「 Y」寸法に相当する二つの対向する終端700dとを有している。(パッド70 0がX−Y寸法に関して方形である場合、使用時の典型的な洗浄運動は、通常、 矢印710で示した「前後方向」となる。)説明したように、この態様に於いて は、取付層703とスクラビング層701に接着させることができるよう、スク リム702が終端700dに達している(そのようには描かれてはいないが、ス クリムと、取付層及びスクラビング層との接着を容易にする為に、吸収層705 は、X寸法とY寸法が短いのが好ましい。)しかしながら、スクリム702は側 端700cには達していない。側端700cの手前でスクリム702が終わるこ とにより、スクリム702のきめがなく、その為に比較的滑らかな、スクラビン グ層701の領域711をもつパッド700がもたらされる。これらの滑らかな 領域711により、拭き取りプロセス中に、汚れ/溶液が均一に除去される。 V.試験法 A.加圧下での性能 この試験は、初期閉込圧0.09psi(約0.6kPa)でピストン/シリ ンダー集成部品中に横方向に閉じ込めた洗浄用パッドについて、脱イオン水に対 するグラム/グラム吸収度を測定するものである。(試験時間内にサンプルが水 を吸収して膨潤するので、洗浄用パッドのサンプルの組成によっては、閉込圧を 少し減らしてもよい。)この試験の目的は、洗浄用パッドを使用条件(水平ウィ ッキング、及び圧力)に曝した時に、洗浄用パッドが実際的な時間内に液体を吸 収する能力を評価することである。 PUP吸収力試験用の試験液は、脱イオン水である。この液体は、ゼロに近い 静水圧時の要求吸収条件下で、洗浄用パッドに吸収される。 この試験に適した装置510を図5に示す。この装置の一方の端には、蓋51 4のある(ペトリ皿のような)液体貯蔵器512がある。貯蔵器512は、51 6として一般的に示す化学天秤の上に置かれている。装置510のもう一方の端 には、518として一般的に示すガラス濾過器、520として一般的に示す、濾 過器518の内側にぴったり嵌まるピストン/シリンダー集成部品、及び522 として一般的に示す、濾過器518の上でぴったり合い、下部が開放されていて 上部が閉じている、上面にピンホールのある円筒状のプラスチック製のガラス濾 過器カバーがある。装置510は、524、及び531aとして示すガラス製の 毛細管、531bとして示す軟質プラスチック製の管(例えば、内径1/4イン チ、及び外径3/8インチのタイゴン管)、活栓集成部品526及び538、並 びにガラス製の管524及び531aと、活栓集成部品526及び538とを接 続する為のテフロン製のコネクタ548、550及び552の部分からなる、液 体をいずれかの方向に移送する為の系を有している。活栓集成部品526は、三 方弁528、メインの流動系中のガラス製の毛細管530及び 534、並びに貯蔵器512を満たし、またガラス濾過器518中のガラス濾板 を前方向にフラッシングする為のガラス製の毛細管532の部分からなっている 。活栓集成部品538は、同様に、三方弁540、メインの流動ライン中のガラ ス製の毛細管542及び546、並びに系の排水管としての役目を果たすガラス 製の毛細管544の部分からなっている。 図6を参照すると、集成部品520は、シリンダー54、556で示すカっプ 状のピストン、及びピストン556の内側にぴったり合う重り558からなるも のである。シリンダー554の底端に取り付けられているのは、取り付ける前に 二軸延伸してぴんと張った、No.400のメッシュのステンレス・スチール製 の布の篩559である。560として一般的に示す洗浄用パッドのサンプルは、 篩559の上に、表面に接触する(もしくはスクラビング)層が篩559に接触 するように置かれている。洗浄用パッドのサンプルは、直径が5.4cmの円形 のサンプルである。(サンプル560は単一層として描かれているが、このサン プルは実際には、サンプルを切り取ったパッドに含まれている層を全て有する円 形のサンプルからなっている。)シリンダー554は、透明なレキサン(登録商 標)棒(もしくは同等品)を中ぐりしたものであって、内径6.00cm(面積 =28.25cm2)、肉厚約5mm、及び高さ約5cmのものである。ピスト ン556はテフロン製のカップの形で、シリンダー554の中にきっちりと合う ように機械加工されたものである。円筒状のステンレス・スチール製の重り55 8は、ピストン556内にきちんと合うように機械加工されていて、簡単に取り 出せるように、上部に柄(図示せず)が取り付けられている。ピストン556と 重り558を合わせた重さは145.3gであり、これは22.9cm2の面積 に対する圧0.09psiに相当する。 装置510の部品は、静水頭が10cmの時に、装置を通る脱イオン水の流量 が少なくとも0.01g/cm2/秒となるような大きさに作られている。ここ で流量は、ガラス濾過器518の面積によって標準化する。流量に特に影響を及 ぼすファクターは、ガラス濾過器518中のガラス濾板の浸透性と、ガラス製の 管524、530、534、542、546、及び531a、並びに活栓弁52 8及び540の内径である。 貯蔵器512は、0.1g/時間未満のずれで少なくとも0.01g迄正確な 化学天秤516の上に置かれている。この天秤は、(i)PUP試験の開始時か ら、予め設定した時間間隔で天秤の重量変化をモニターすることができ、また( ii)天秤の感度にもよるが、0.01〜0.05gの重量変化で自動的に開始 するように設定することのできるソフトウェアをもつコンピュータと連動してい るのが好ましい。貯蔵器512に差し込まれている毛細管524は、貯蔵器の底 や蓋514と接触してはならない。貯蔵器512中の液体(図示せず)の体積は 、測定中に毛細管524中に空気が入り込まないよう十分でなければならない。 測定開始時の貯蔵器512中の液体のレベルは、ガラス濾過器518中のガラス 濾板の上面から約2mm下でなければならない。これは、ガラス濾板上に液体の 小滴を置き、それが貯蔵器512にゆっくりと流れて戻っていくのを重量測定に よりモニターすることで確認できる。このレベルは、ピストン/シリンダー集成 部品520を濾過器518内に置いた時に、著しく変化してはならない。貯蔵器 の直径は、約40ml取り出した時の液体の高さの変化が3mm未満となるよう 、十分に大きく(例えば約14cm)なければならない。 測定前に、集成部品を脱イオン水で満たす。ガラス濾過器518中のガラス濾 板を、それが新鮮な脱イオン水で満たされるように前方向にフラッシングする。 可能な限り、ガラス濾板の下面、及び濾過器と貯蔵器とを接続している系から気 泡を取り除く。三方活栓を連続的に操作して、以下の手順を行う。 1.ガラス濾板の上面にある過剰な液体を、ガラス濾過器518から除去する (例えば、流れ出させる)。 2.貯蔵器512の溶液の高さ/重量を、適切なレベル/体積に調節する。 3.ガラス濾過器518を、貯蔵器512に対して正しい高さに置く。 4.その後、ガラス濾過器518を、ガラス濾過器カバー522で覆う。 5.貯蔵器512とガラス濾過器518とを、開放接続位置にある活栓集成部 品526及び538の弁528及び540により釣り合わせる。 6.その後で、弁528及び540を閉じる。 7.その後、濾過器と排水管544が通じるように弁540をひねる。 8.この位置で系を5分間平衡に保つ。 9.その後、弁540を、それが閉じる位置にひねる。 第7〜9の工程では、ガラス濾過器518の表面を、それを約5cmの少しの 水圧吸引に付すことによって、一時的に「乾かす」。この吸引は、管544の開 放端が、ガラス濾過器518中のガラス濾板のレベルより約5cm下に達してい て、脱イオン水で満たされている時に行う。典型的には、この手順を行う間に、 約0.04gの液体が系から排水される。この手順により、ピストン/シリンダ ー集成部品520をガラス濾過器518内に置いた時に、脱イオン水が早くも吸 収されてしまうのが防がれる。この手順を行う間に、ガラス濾過器から排水され る液体の量(ガラス濾過器の補正重量、もしくは「Wffc」と呼ばれる)を、 ピストン/シリンダー集成部品520を用いずに、20分間、PUP試験(以下 を参照のこと)を行って測定する。この手順によりガラス濾過器から排水される 液体の実質的には全てが、試験開始時に、ガラス濾過器により非常に急速に再吸 収される。従って、この補正重量を、PUP試験(以下を参照のこと)中に貯蔵 器から除去された液体の重量から差し引く必要がある。 丸い打ち抜きサンプル560を、シリンダー554の中に置く。ピストン55 6をリンダー554の中に滑り込ませ、洗浄用パッドのサンプル560の上に置 く。ピストン/シリンダー集成部品520を濾過器518のフリット部分の 上に置き、重り558をピストン556の中に滑り込ませ、その後、濾過器51 8の上部をガラス濾過器カバ−522で覆う。安定したところで天秤の目盛りを チェックした後、濾過器518と貯蔵器512とが通じるように弁528及び5 40を開けて試験を開始する。濾過器518が液体を再吸収し始めると、自動開 始によりデータの収集が始まる。 データは、間隔をおいて、合計1200秒(20分)の間、記録する。PUP 吸収力を、以下のようにして求める。 t1200吸収力(g/g) =〔Wr(t=0)−Wr(t=1200)−Wffc〕/Wds 式中、t1200吸収力は1200秒後のパッドのg/g吸収力であり、Wr(t=0) は開始前の貯蔵器512のグラム単位の重量であり、Wr(t=1200)は開始してか ら1200秒後の貯蔵器512のグラム単位の重量であり、Wffcはガラス濾 過器の補正重量であり、またWdsは洗浄用パッドのサンプルの乾燥重量である 。次いで、サンプルのt30吸収力とt900吸収力を同じ様にして測定する。但し 、上式に於いて、Wr(t-30)、及びWr(t-900)、(すなわち、開始してからそ れぞれ30秒後と900秒後の貯蔵器の重量)を用いる。サンプルのt30パーセ ント吸収度を、〔t30吸収力〕/〔t1200吸収力〕×100%として計算する。 B.絞り出し 使用時の圧に付した時に液体を保持する、従って、液体の「絞り出し」を防ぐ 洗浄用パッドの能力は、本発明にとってはもう一つの重要なパラメータである。 「絞り出し」は、0.25psi(1.5kPa)の圧力下でワットマン濾紙を 用いてサンプルから拭い取ることのできる液体の量を求めることにより、洗浄用 パッド全体について測定するものである。絞り出しは、水平ウィッキングによっ て(具体的には、スクラビング層、もしくは表面に接触する層からなるパッドの 表面からのウィッングによって)脱イオン水で容量一杯迄飽和させたサンプルに ついて行う。(飽和サンプルを得る為の一つの手段は、1995年10月13日 出願の米国特許出願第08/542,497号(Dyer等)明細書に水平重量測定 ウィッキング法として記載されているものである。この特許は、参考として本明 細書に引用するものである。)液体を含んでいるサンプルを、それぞれの圧をか けることのできる装置中に、好ましくは、サンプルの表面全体に均一に分散させ て圧をかける空気を満たした袋を用いて水平に置く。絞り出し値を、湿ったサン プルの重量に対する、失われた試験液体の重量として報告する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),AU,BR,CA,C N,CZ,HU,JP,MX,RU (72)発明者 バーノン、サンフォード、ピン、ザ、サー ド アメリカ合衆国オハイオ州、シンシナチ、 デリー、ロード、10044 (72)発明者 ラリー、ネイル、マッケイ アメリカ合衆国オハイオ州、フェアフィー ルド、クレストビュー、アベニュ、5856 【要約の続き】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. a.柄、及び b.i.スクラビング層と、 ii.吸収層 とからなる取り外し可能な洗浄用パッド からなる洗浄用具であって、 洗浄用パッドが、洗浄用パッドのt1200吸収力の10%以下のt30パーセント 吸収度と、洗浄用パッド1gにつき脱イオン水が少なくとも5gであるt1200吸 収力をもっていることを特徴とする洗浄用具。 2. 洗浄用パッドが、洗浄用パッドのt1200吸収力の5%以下、好ましくは 2%以下、より好ましくは1%以下のt30パーセント吸収度をもっていることを 特徴とする、請求項1の洗浄用具。 3. 洗浄用パッドが、洗浄用パッド1gにつき脱イオン水が少なくとも10 g、好ましくは少なくとも20g、より好ましくは少なくとも30gであるt12 00 吸収力をもっていることを特徴とする、請求項1の洗浄用具。 4. 洗浄用パッドが取付層を更に含んでいることを特徴とし、また吸収層が スクラビング層と取付層の間に配置されていて、取付層が好ましくは液体を通さ ない材料からなっていることを更に特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項の 洗浄用具。 5. スクラビング層が吸収層と直接的に液体が連通する状態にあることを特 徴とする、請求項1〜4のいずれか一項の洗浄用具。 6. 洗浄用パッドが0.25psiで40%以下、好ましくは0.25ps iで25%以下の絞り出し値をもっていることを特徴とする、請求項1〜5のい ずれか一項の洗浄用具。 7. 柄が一方の端に支持ヘッドを含んでいることを特徴とし、支持ヘッドが 洗浄用パッドを柄に取り外し可能なように取り付ける為の手段を含んでいること を特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項の洗浄用具。 8. 洗浄用パッドがスクリムを更に含んでいることを特徴とする、請求項1 〜7のいずれか一項の洗浄用具。 9. a.一方の端に支持ヘッドを含む柄と、 b.i.スクラビング層、 ii.スクラビング層と直接的に液体が連通する状態にある吸収層、 及び iii.本質的に液体を通さない取付層 からなる取り外し可能な洗浄用パッド とからなる洗浄用具であって、 洗浄用パッドが、洗浄用パッドのt1200吸収力の5%以下のt30パーセント吸 収度と、洗浄用パッド1gにつき脱イオン水が少なくとも20gであるt1200吸 収力をもっていることを特徴とする洗浄用具。 10. 吸収層が、超吸収性ゲル化ポリマー、及び親水性の高分子吸収性気泡 体からなる群から選ばれる超吸収性物質からなるものであることを特徴とする、 請求項1〜9のいずれか一項の洗浄用具。 11. 吸収層が超吸収性物質を吸収層の少なくとも20重量%含んでいるこ とを特徴とする、請求項10の洗浄用具。 12. a.スクラビング層と、 b.吸収層 とからなる洗浄用パッドであって、 洗浄用パッドが、洗浄用パッドのt1200吸収力の5%以下のt30パーセント吸 収度と、洗浄用パッド1gにつき脱イオン水が少なくとも5gであるt1200吸収 力をもっていることを特徴とするもの。 13. 洗浄用パッドが、洗浄用パッド1gにつき脱イオン水が少なくとも2 0gであるt1200吸収力をもっていることを特徴とする、請求項11の洗浄用パ ッド。 14. 該パッドがスクリムを更に含んでいることを特徴とする、請求項12 または13の洗浄用パッド。
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