JP2000503649A - 抗血栓剤および使用法 - Google Patents

抗血栓剤および使用法

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ディー. パーシュバーカー,マイケル
ジー. ミューレン,ダニエル
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ラ ホヤ キャンサー リサーチ ファウンデーション
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、心血管系疾患の管理に有用な抗血栓剤を提供する。本発明の薬剤は、式(I):Y-X1-X2-G-D-X3-X4-X5-Z(配列番号1)によって包含される新規な環状ペプチドである。この式において、X2およびX3は、独立して疎水性アミノ酸であり、そしてX4は正に荷電したアミノ酸である。X1およびX5置換基は、独立して0〜5アミノ酸である。所与のペプチドのアミノ末端およびカルボキシ末端のアミノ酸は、それぞれ、置換基YおよびZによって修飾され得る。ペプチドは、架橋の形成において、G、DおよびX3を除くペプチドの2つのアミノ酸の間の架橋を介して環化される。上記の式によって包含されるペプチドは、血栓症および血栓の発症から生じる症状を治療的に処置するために、適切な生理的に受容可能なキャリア中で投与され得る。

Description

【発明の詳細な説明】 抗血栓剤および使用法 発明の背景 発明の分野 本発明は、概して、血栓症の分野、およびより詳細には、新規な抗血栓剤およ びそれを使用する方法に関する。 背景の情報 心血管系疾患は、来国および世界的に圧倒的な問題である。統計値は、これを 支持している。米国心臓学会は、米国においては1991年に150万人の心筋梗塞、 および欧州では別の170万人が存在したことを報告している。1990年には、米国 だけでも、不安定性アンギナに対する779,000人の患者が存在し、1983年から3 倍に上昇した。血管形成手術は、米国において1994年に、約400,000人の患者に 対して行われ、欧州においては、さらに177,000人の患者が同様の処置を経験し た。さらに、約500,000人の来国の患者が、毎年発作を患っている。 心血管系疾患は、四つの主なカテゴリーを包含する:(1)心筋梗塞または心 臓発作を導く冠状動脈性疾患、(2)発作を生じる心血管系疾患、(3)虚血を 導く末梢動脈性疾患、および(4)静脈血栓症、深静脈における血餅。これらの 血管性疾患の一般的な特徴は、血栓(血管内のクロッティング)であり、これは 生命維持に必要な組織および器官への血流の欠損を生じる。血管内の血餅の形成 、血栓、およびその結果として循環血液の欠損は、組織損傷を生じ得、そして処 置されない場合、多くの場合において死を生じ得る。 血栓形成は、血小板凝集に依存する。血液血小板と、損傷された血管の内皮下 表面および他の血小板との相互作用は、血栓の発症の原因における主要な因子で ある。血小板凝集は、血小板原形質膜上の糖タンパク質GP-IIb/IIIa複合体に対 するフィブリノーゲンおよび他の血清タンパク質の結合(従って、ある血小板か ら他の血小板への架橋)に依存する。GP-IIb/IIIaは、インテグリンとして知ら れている細胞接着レセプターの大きなファミリーのメンバーである。GP-IIb/III aインテグリンは、血小板表面上にのみ見出され、そしてそれをブロックすると 血小板が凝集および血餅形成することを妨げる。GP-IIb/IIIaレセプター結合、 それゆえ血小板凝集の阻害は、血栓の予防に十分である。 ン)または溶解(組織プラスミノーゲンアクチベーター(t-PA)およびストレプ トキナーゼ)に利用可能である種々の製品が存在する。これらの製品は、血餅を 排除するための試みにおいて、血小板または標的フィブリンを破壊するかまたは 除去するかのいずれかである。しかし、それぞれ、長期の出血を生じる潜在的に 重篤な副作用を有する。さらに、これらの製品の効果は、遅延して可逆的である のみである。 公知のGP-IIb/IIIaアンタゴニストは、レセプター、RGDまたはKGDアミノ酸配 列(両方の配列ともに、GP-IIb/IIIaレセプターによって認識される)のいずれ かを組み込む合成ペプチド、およびそのペプチドに類似の様式においてGP-IIb/I IIaを拮抗するペプチド模倣物に対して不可逆的に結合する抗体を含む。しかし 、全てではないが、ほとんどのこれらの化合物はまた、増強された出血を生じる 。 出血合併症を最小化するために、全身性血液供給において見出される正常な、 より高い生理的カルシウム濃度に比べて、低カルシウム濃度(これは、血餅形成 の部位での症状である)で、GP-IIb/IIIaにより高い親和性を有する分子を作製 することが重要である。全血流の隅から隅までではなく、カルシウム濃度が低い 血餅部位でGP-IIb/IIIaを阻害することによって、受容できない出血は、至適な 用量の薬物が用いられる場合に制御され得る。他の方法では、出血合併症を低減 するかまたは排除するために、低カルシウム濃度下で血餅部位のみで(カルシウ ム濃度がより高く、そしてGP-IIb/IIIaが血小板接着および分配(spreading)に 必要である残りの血流においてではない)、血小板凝集を媒介するGP-IIb/IIIa を阻害することが重要である。従って、生理学的なカルシウム濃度よりも低いカ ルシウム濃度でGP-IIb/IIIaの高い親和性を有する、GP-IIb/IIIaレセプターアン タゴニストについての必要性が存在する。本発明はこの要求を満たし、そして関 連する利点もまた提供する。発明の要旨 本発明は、一般構造Y-X1-X2-G-D-X3-X4-X5-Z(配列番号1)を有する新規な環 状ペプチドである、抗血栓剤を提供する。この属において、X2、X3、およびX4は 、それぞれ特定の物理化学的特徴を満たす単一のアミノ酸である。より詳細には 、X2およびX3は独立して疎水性アミノ酸であり、そしてX4は正に荷電したアミノ 酸である。上記の属の置換基X1およびX5は、非存在であり得るかまたは存在し得 る。X1およびX5のいずれかまたは両方が存在する場合、それらは1〜5アミノ酸 によって独立して置換される。置換基YおよびZは、それぞれ、アミノ末端および カルボキシ末端アミノ酸に対する種々の可能な修飾を表す。最終的には、ペプチ ドは、架橋の形成において、G、D、およびX3のアミノ酸を除く2つのアミノ酸の 間の架橋を介して環状化される。 上記の式によって包含されるペプチドは、血栓症および血栓の発症から生じる 症状を治療学的に処置するために、適切な生理学的に受容可能なキャリア中で投 与され得る。 図面の簡単な説明 図1は、コントロールペプチド、Ac-CNPRGD(Y-OMe)RC-NH2(配列番号8)の存在 における、クエン酸加血漿(低Ca2+濃度)およびヘパリン処理した血漿(生理学 的Ca2+濃度)における血小板凝集のパーセントを示す。 図2は、コントロールペプチドGRGDSP(配列番号7;図2a)および本発明の 2つの代表的なペプチド:Ac-CNPAGD(Y-OMe)RC-NH2(配列番号2;図2b)および Ac-CNP(Nle)GD(Y-OMe)RC-NH2(配列番号3;図2c)の存在下、クエン酸加血漿お よびヘパリン処理した血漿における血小板凝集のパーセントを提供する。 図3はまた、本発明の別のペプチド、(Nle)GD(Y-OMe)RE-NH2(配列番号4)を 有する、クエン酸加およびヘパリン処理した血漿における血小板凝集のパーセン トを提供する。発明の詳細な説明 血栓形成の予防は心血管系疾患の管理に重要である。本発明は、このような管 理に有用な抗血栓剤を提供する。本発明の薬剤は、以下の式に包含される新規な 環状ペプチドである: Y−X1−X2−G−D−X3−X4−X5−Z (配列番号1)。上式において、GDジペプチドに隣接する置換基X2およびX3は 、それぞれ1つの疎水性アミノ酸である。変数X4は正に荷電したアミノ酸であ る。置換基X1およびX5は、個別に、存在しないかまたは存在することができる 。X1およびX5のいずれかまたは両方が存在する場合、これらは、独立して1〜 5個のアミノ酸で置換される。所定のペプチドのアミノ末端およびカルボキシ末 端のアミノ酸は、それぞれ置換基YおよびZに従って修飾され得る。ペプチドは 、G、D、およびX2のアミノ酸を除く配列内の2つのアミノ酸間の架橋を介して環 状化される。 予期しなかったことに、本発明の薬剤は、GP-IIb/IIIaに対する親和性を有し 、さらに、これらは、血流中の他の場所で認められるようなより高い生理学的カ ルシウム濃度でのGP-IIb/IIIaと比較して、血餅部位に典型的な低カルシウム濃 度でより高い明らかなGP-IIb/IIIaに対する親和性を有する。従って、本発明のG P-IIb/IIIaアンタゴニストについて例外的なことは、これらは、血小板凝集を阻 害するが、他の正常な血小板機能を有意に損なわず、このことにより他の抗血栓 剤に共通の出血合併症を回避することである。 本明細書中で使用するアミノ酸およびその誘導体の1文字略号および3文字略 号は、以下のとおりである: A Ala アラニン α-ABA α-アミノイソブチル酸 R Arg アルギニン N Asn アスパラギン D Asp アスパラギン酸 Cha シクロヘキシルアラニン Chg シクロヘキシルグリシン Cit シトルリン C Cys システイン Q Gln グルタミン E Glu グルタミン酸 G Gly グリシン t-butylG tert-ブチル-グリシン H His ヒスチジン homoPhe ホモフェニルアラニン homoArg ホモアルギニン I Ile イソロイシン L Leu ロイシン K Lys リジン M Met メチオニン Mpa β-メルカプトプロピオン酸 Msa β-[(メチルスルホニル)アミノ]アラニン 1-Nal β-(1-ナフチル)Ala 2-Nal β-(2-ナフチル)Ala Nap ナフチル-アラニンアナログ Nle ノルロイシン Npg ネオペンチル-グリシン Nve ノルバリン O-n-butyl-Tyr O-n-ブチル-チロシン O-n-hexyl-Tyr O-n-ヘキシル-チロシン Orn オルニチン P-amino-Phe パラ-アミノ-フェニルアラニン Pas 6,6-シクロペンタメチレン-2-アミノスベリ ン酸アナログ Psa β-[(フェニルスルホニル)アミノ]アラニン Pen ペニシラミン F Phe フェニルアラニン p-chloro-Phe パラ-クロロ-フェニルアラニン Phg フェニルグリシン p-iodo-Phe パラ-ヨード-フェニルアラニン Pmc アミノ-β1,β-ペンタメチレン-β-メルカ プトプロピオン酸 Pmp β1,β-ペンタメチレン-β-メルカプトプロ ピオン酸アナログ P-nitro-Phe パラ-ニトロ-フェニルアラニン P pro プロリン S ser セリン SuccAla スクシニル-アラニン T Thr スレオニン Tfsa β-[(トリフルオロメチルスルホニル)アミ ノ]アラニン W Trp トリプトファン Y Tyr チロシン Tyr-OMe O-メチル-チロシン(Y-OMe) Tyr-OEt O-エチル-チロシン(Y-OEt) 3,5-diiodo-Tyr 3,5-ジヨード-チロシン V Val バリン 本明細書中で使用する場合、用語「疎水性アミノ酸」は、非極性である、天然に 存在する疎水性アミノ酸(Ala、Val、Ile、Leu、Phe、Tyr、およびTrpを含む)、 ならびに天然に存在しない疎水性アミノ酸(疎水性アミノ酸のD型を含む)、アミ ノ酸誘導体、およびアミノ酸模倣体を含むと意図される。本発明において有用な 疎水性アミノ酸の誘導体および模擬体は、所定の範囲の構造タイプおよび疎水性 を有し得る。このようなものの例としては、Nle、Nve、Cha、Nap、2-Nal、Cit、 Tyr誘導体、Phe誘導体、およびTrp誘導体が挙げられるが、これらに限定されな い。さらなる疎水性アミ酸の例として、Chg、t-butylG、Msa、Npg、Psa、Tfsa、 および1-Nalが挙げられる。Tyrの誘導体の例として、Tyr-OMe、Tyr-OEt、O-n-he xyl-Tyr、O-n-butyl-Tyr、3,5-diiodo-Tyrなどが挙げられる。Phe誘導体の例と して、p-chloro-Phe、homoPhe、p-nitro-Phe、Phg、p-iodo-Phe、p-amino-Pheな どが挙げられる。トリプトファン誘導体は、例えば、置換されたインドール環を 有するTrpアミノ酸アナログであって、例えば1以上のハロゲン原子(ヨード、塩 素、フッ素、および臭素原子を含む)、および/または1以上のアルキル基(例え ば、メチル、エチルなど)で置換されている。 本発明の1つの実施態様において、X2およびX3は、それぞれ独立して疎水性 アミノ酸である。本発明の別の実施態様において、X2およびX3のいずれかまた は両方の疎水性アミノ酸は、X2位のアミノ酸は正に荷電し得ないという例外を 除いて、Ala、Val、Ile、Leu、Phe、Tyr、Trp、Tyr誘導体、Phe誘導体、Trp誘導 体、Nle、Nve、Cha、Nap、2-Nal、およびCitからなる群より選択される。なお別 の実施態様において、X2およびX3のいずれかまたは両方は、Ala,Val、Ile、L eu、Phe、Tyr、Trp、Nle、Nve、Tyr誘導体、またはPhe誘導体である。 X2に関してより詳細には、そして本発明のなお別の実施態様においては、X2 は、Ala、Val、Ile、Leu、Phe、Tyr、Trp、Nve、Nle、Cha、またはNapである。 好ましい実施態様において、X2は、Ala、Val、Ile、Leu、Phe、Tyr、Trp、Nve 、またはNleである。より好ましい実施態様において、X2は、Ala、Leu、または Nleであり、より好ましくはLeuまたはNleである。 X3に関してより詳細には、そして本発明のなお別の実施態様においては、X3 は、PheまたはPhe誘導体(homoPhe、p-chloro-Phe、p-nitro-Phe、Phg、p-iodo-P he、p-amino-Pheを含む)、およびTyrまたはTyr誘導体(Tyr-OMe、Tyr-OEt、O-n-b utyl-Tyr、O-n-hexyl-Tyr、3,5-diiodo-Tyr)、ならびにTrp、2-Nal、Cha、およ びCitである。好ましい実施態様において、X3は、Phe、Phe誘導体、Tyr、Tyr誘 導体、またはTrpである。より好ましい実施態様において、X3は、Tyr誘導体で あり、そしてより好ましくはTyr-OMeである。 アミノ酸アルギニンおよびリジンは、疎水性アミノ酸として特徴付けられてお らず、そしてそのように特徴付けられ得ない。これらは、正に荷電したアミノ酸 である。従って、RおよびKは、「疎水性アミノ酸」の定義に包含されない。Rお よびK、またはそれらの誘導体は、この定義に該当しないし、X2またはX3のい ずれとも置換され得ないと意図される。式および提供される定義により、X2は 、R、K、またはそれらの他の正に荷電したアミノ酸誘導体のいずれでもあり得 ないことが強調されるべきである。本発明のペプチドは、周知のRGDまたはKGDト リペプチド配列を含まないと意図される。実際、本発明のペプチドは、より高い カルシウム濃度より低カルシウム濃度で、GP-IIb/IIIaレセプターに対する親和 性がより大きく分離する点で、RGD含有ペプチドと比較して予想外に優れた特性 を提供する。以下の実施例で提供する比較データは、この卓越性を明らかにする 。 本明細書中で使用する場合、用語「正に荷電したアミノ酸」は、正に荷電して いる、天然に存在するアミノ酸(Arg、Lys、およびHisを含む)、およびこれら天 然に存在するアミノ酸のD型、ならびにアミノ酸誘導体およびアミノ酸模倣体を いう。さらなる正に荷電したアミノ酸の例として、OrnおよびhomoArgが挙げられ るが、これらに限定されない。 本発明の好ましい実施態様において、X4の正に荷電したアミノ酸は、Arg、Ly s、His、Orn、またはhomoArgである。より好ましい実施態様において、X4は、A rgまたはLysであり、そしてより好ましくはArgである。 変数X1およびX5は、独立して、0〜5個のアミノ酸である。存在し1〜5個 のアミノ酸である場合、X1およびX5は、ペプチドの所望の機能および活性が維 持される限り、任意の天然に存在するアミノ酸または天然に存在しないアミノ酸 (D型アミノ酸、アミノ酸誘導体、およびアミノ酸模倣体を含む)を含み得る。 本発明のペプチド中に(L)-アミノ酸を含有させるかまたは(D)-アミノ酸を含 有させるかの選択は、ペプチドの所望する特性にある程度依存する。例えば、1 以上の(D)アミノ酸の組み込みは、ペプチドに増大した安定性を付与し得、そし てペプチドを体内で長期間活性であるままにすることを可能にし得る。1以上の (D)アミノ酸の組み込みはまた、例えば、以下の実施例IIに記載のアッセイまた は下記のもしくは当業者に公知の他のアッセイを用いて決定されるような、ペプ チドの薬理学的活性を増大または減少させ得る。 ペプチドの長さは、X1およびX5の置換に依存する。ペプチドは、少なくとも X2GDX34(配列番号9)を含まなければならず、従って、長さが少なくとも 5アミノ酸またはこれと同等である。上限では、そして上式に基づけば、環状ペ プチドは、15アミノ酸残基程度の長さであり得る。しかし、1〜数個のアミノ酸 を付加して、15残基を超えてペプチド長を増大させても、おそらく同様の活性を 生じ、従って本発明の精神および概念から逸脱しないことが当業者に理解される はずである。これは、線形構造と比較して環状コンホメーションを保持する能力 に依存する。以下の実施例に示すように、環状化は、その線状の対応物より優れ た特性を有する本発明のペプチドを提供する。ペプチドの長さはまた、X1およ びX5のいずれかまたは両方が存在するか否かに依存する。例えば、本発明に包 含されるペプチドは、式Y−X1−X2−GD−X3−X4(配列番号10)およびX2 −GD−X3−V4−X5−Z(配列番号11)のペプチドを含む。ペプチドの長さ は、好ましくは約10アミノ酸長未満であり、そしてより好ましくは、約7アミノ 酸長未満である。 本明細書中で使用する場合、用語「アミノ酸模倣体」および「模擬体」は、所定の アミノ酸と同じかまたは類似する機能的特徴を有する、アミノ酸アナログまたは 非アミノ酸部分を意味する。例えば、疎水性アミノ酸のアミノ酸模倣体は、一般 に脂肪族化学基を含むことによって、非極性であり疎水性を保持するものである 。さらなる例として、アルギニン模倣体は、アルギニンのグアニジン側鎖反応基 に特徴的であるように、生理学的pHで正の電荷を有する側鎖を含むアルギニンア ナログであり得る。 さらに、ペプチド骨格およびそのペプチド結合に対する修飾もまた、アミノ酸 模倣体もしくは模擬体の範囲に包含される。このような修飾は、アミノ酸、その 誘導体、または非アミノ酸部分がペプチドに組み込まれる前または後のいずれか に、アミノ酸、その誘導体、非アミノ酸部分またはペプチドに対してなされ得る 。重要なことは、このような修飾が、伝統的なペプチド結合および骨格に典型的 なものと同一物を作るペプチド骨格または結合であって、そしてこれと実質的に 同様な空間的配置および距離を有するペプチド骨格または結合を模倣することで ある。1つのこのような修飾の例は、アミドペプチド骨格のカルボニルのアミン ヘ の還元である。アミドをアミンに還元するための多数の試薬が入手可能であり、 そして周知である。これらは、例えば、Wannら、JOC,46:257(1981)およびRauch erら、Tetrahedron.Lett.,21:14061(1980)に開示される。従って、アミノ酸模 倣体は、対応するアミノ酸に存在するものと同様なアミノ酸ファーマコホア(pha rmacophore)基を保持する有機分子であって、そして実質的に同一の官能基間の 空間的配置を示す有機分子である。 上記のような、天然に存在しないアミノ酸およびアミノ酸模倣体によるアミノ 酸の置換は、骨格または側鎖の官能性に対する修飾に基づいて、個々のペプチド の全体の活性または特性を増強し得る。例えば、具体的に記載されたアミノ酸置 換基および例示されたペプチドに対するこれらのタイプの変更は、酵素的分解に 対するペプチドの安定性を増強し、そして生物学的活性を増大し得る。ペプチド 骨格に対する修飾も同様に、安定性を付加し、そして活性を増強し得る。 上記の一般式の置換基YおよびZにより示されるように、本発明のぺプチドは 、アミノ末端またはカルボキシ末端のいずれかまたは両方で改変され得る。末端 を改変するための方法は、当該分野で周知である。アミノ末端(「Y」)の改変 は、例えば、COCH3(「Ac」)、CO-アルキル、アルキル基、CH2PH、COPh、COOCH2 Ph、またはCOO-アルキルを含む。カルボキシ末端(「Z」)の改変は、例えば、 NH2、NH-NH2、O-アルキル、SH、S-アルキル、NH-アルキル、またはNHCH2Phを含 む。略語「Ph」は、「フェニル」基(C6H5)を示す。用語「アルキル」または「ア ルキル基」は、C1〜C6アルキルを意味し、メチル、エチル、n-プロピル、イソプ ロピル、n−ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、アミル、ヘキシルなどのような ラジカルを含む。好ましいアルキルはメチルである。 上記および例示されたペプチドにおいて、「Ac」は、アミノ末端のアセチル基 を示し、そして「NH2」はカルボキシ末端のアミド基を示す。ペプチドは、例え ば、アセチル化ペプチドのようなN末端改変剤を得るために樹脂になお接着され る間に操作され得るか、またはフッ化水素または等価な切断剤を用いて樹脂から 取り除かれ、次いで改変され得る。C末端カルボキシ基(Wang樹脂)を含む合成 された化合物は、樹脂からの切断の後か、またはいくつかの場合では液相合成の 前に改変され得る。アミノ末端のアセチル化およびカルボキシ末端のアミド化、 ならびに他の上記の改変のいずれかに対する改変のための方法が当該分野で周知 である。 X1、X2、X3、X4、X5、Y、およびZの上記の実施態様のいずれもが、任 意の組合せで組み合わされ得、上記で同定されたおよび請求項におけるそれらの 特定の組合せ以外の本発明のなおさらなる実施態様を達成する。 本発明のペプチドは、所定のペプチド配列の2つのアミノ酸(これらの2つの アミノ酸内にG、D、またはX3を含まない)の間の架橋を介して環状化された 環状ペプチドである。本明細書中で使用する、用語「環状ペプチド」は、所定の ペプチド内に架橋を形成する2つのアミノ酸の間の分子内結合を有するペプチド をいう。分子内結合は、骨格対骨格、側鎖対骨格、および側鎖対側鎖の環状化を 含むが、これらに限定されない。骨格対骨格の環状化の例は、アミノ末端のアミ ノ基とカルボキシ末端のカルボン酸との間に形成される架橋である。側鎖対側鎖 の環状化の例は、例えば、システイン残基またはこのような架橋を形成し得る他 の含硫アミノ酸により形成されるジスルフィド架橋、あるいは塩基性アミノ酸( 例えば、Lys)の側鎖と酸性アミノ酸(例えば、Glu)の側鎖との間に形成された架 橋を含む。種々の他のアミノ酸およびその誘導体など(例えば、Cys、Pen、Mpa 、Pmp、Pmpアナログ、Pas、Pmc、およびPmcアナログを含む)が、このような結 合に参加し得る。 本明細書中で使用される、用語「架橋」は、(Nle)GD(Y-OMe)RE-NH2(配列番号 4)の場合のように、アミド結合など(これにより、アミド結合がペプチドを環 状化してラクタムを形成しない限り、ペプチドの骨格が形成される)以外のペプ チドにおける2つのアミノ酸、アミノ酸誘導体、または模倣物の間の化学結合を いう。詳細に記載されるペプチド内の架橋は、下線を引くこと( )によ り同定される。 既に述べられたように、本発明のペプチドは、これらのアミノ酸がG、D、ま たはX3アミノ酸でない限り、所定のペプチド配列内の2つのアミノ酸の間の架 橋を介して環状化される。言い換えると、G、D、およびX3アミノ酸は、「架 橋形成」には関与せず、これはこれらのアミノ酸が架橋の化学結合に寄与しない ことを意味する。しかし、ペプチドは、所定のペプチドに存在する他のアミノ酸 のうちのいずれか2つの間の架橋を介して環状化され得る。従って、ペプチドは 、2つのアミノ酸(ひとまとめにして、X1およびX5、X1およびX4、X2およ びX5、ならびにX2およびX4)の間の架橋を介して環状化され得る。 環状化は、所定のペプチドの2つの末端アミノ酸の間であり得るが、2つの末 端アミノ酸の間である必要はない。「2つの末端アミノ酸」は、所定のペプチド 配列のアミノ末端のアミノ酸およびカルボキシ末端のアミノ酸を意味する。どの アミノ酸がアミノ末端およびカルボキシ末端にあるかは、X1、X2、X4、およ びX5の選択に依存する。例えば、X1およびX5が両方存在しない場合、X2およ びX4は、それぞれアミノ末端およびカルボキシ末端であり、それ故、ペプチド は、X2とX4との間の架橋を介して環状化される。しかし、X2およびX4の側鎖 は本発明のペプチドに依然として存在し、それゆえ、X2アミノ酸とX4アミノ酸 との間の任意の架橋は、アミノ末端およびカルボキシ末端による骨格対骨格架橋 であることが重要である。 環状化が、2つの末端アミノ酸以外のアミノ酸の間の架橋を介して形成される 場合、架橋は、1つの末端アミノ酸(アミノまたはカルボキシ)と1つの非末端 アミノ酸との間であり得るか、あるいは架橋は、2つの非末端アミノ酸の間であ り得る。「非末端アミノ酸」は、ペプチド鎖のそのアミノ側またはカルボキシ側 のいずれにも1つ以上のさらなるアミノ酸を有するアミノ酸である。1つの末端 アミノ酸と1つの非末端アミノ酸との間に架橋を有するペプチドの例は、X1が 存在せず、X2が環状化に関与する末端アミノ酸であり、そしてX5が長さで3つ のアミノ酸であり、その真ん中のアミノ酸がX2への架橋を介して結合するGluで ある場合である。2つの非末端アミノ酸の間の架橋の例は、X1およびX5がそれ ぞれ、長さで2〜5のアミノ酸であり、X1およびX5内にあるが末端アミノ酸で はないこのようなアミノ酸のうちの1つは、ペプチドを環状化するための架橋を 形成し得るアミノ酸(例えば、Cys、Pen、Mpa、Pmp、Pmc、およびPas)である場 合である。 本発明のペプチドは、化学的合成の方法を含む当該分野で周知の適切な方法の いずれかにより合成され得る。例えば、直線状配列は、市販の自動ペプチド合成 機(例えば、Applied Biosystems,Inc.,Foster City,CAにより製造された合成 機)を用いて合成される。ペプチドは、アミノ酸またはアミノ酸アナログを用い て合成され得る。使用する必要があれば、これらのアミノ酸の活性基は、例えば 、t-ブチルジカーボネート(t-BOC)基またはフルオレニルメトキシカルボニル(Fm oc)基を用いて保護される。アミノ酸およびアミノ酸アナログは商業的に購入さ れ得るか(Sigma hemical o.,:Advanced hemtec)、または当該分野で公知の方法 を用いて合成され得る。固相法を用いて合成されたペプチドは、樹脂(4-メチ ルベンズヒドリルアミン(MBHA)、4-(オキシメチル)-フェニルアセトアミドメチ ル、および4-(ヒドロキシメチル)フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1%ジビ ニルベンゼン)(Wang樹脂)を含む)(これらの全ては市販されている)に接着され得 るか、または当該分野で周知の他の樹脂を用いて接着され得る。このように合成 された物質は、切断され得、沈澱され得、そして例えば、高速液体クロマトグラ フィー(HPLC)によりさらに精製され得る。合成されたペプチドに対して95%を超 える純度が一般的に所望されるが、より低い純度も受け入れられ得る。 合成されたペプチドは、当該分野で周知の方法を用いて環状化される。環状化 は、ペプチドが2つの含硫アミノ酸、または他の部分を含む場合に、ジスルフィ ド結合により達成され得る。有用な硫黄含有部分の例は、CysおよびPenおよびPm pである。あるいは、環状化は、例えば、ペプチド結合または例えば、Pasを用い たアルキル架橋構造の形成により達成され得る。残基がスルフヒドリルを含む場 合、ジスルフィド架橋は、ペプチドの希釈水溶液をK3[Fe(CN)6]で酸化すること により形成され得る。他の残基(例えば、化学部分PmpおよびPas)は、PmpとPmp またはCys(または類似の構造体)との間のジスルフィド結合、ならびにPasとア ミノ部分(または類似の構造体)との間のアミド結合により架橋構造を生じ得る 。当該分野で公知である環状化の他の方法もまた使用され得る。 本発明の環状化ペプチドはまた、非隣接アミノ酸残基間のペプチド結合を形成 することにより調製され得る。本明細書中に使用する、用語「ペプチド結合」ま たは「ペプチド連結」は、1つのアミノ酸と別のアミノ酸のα-アミノ基との間 のアミド連結をいう。 側鎖対側鎖の環状化は、Felixら,Int .J.Peptide Protein Res.,31:231(19 88)により記載されるように、AspおよびLys残基に対するOFm/Fmoc側鎖保護と供 にNα-BOC-アミノ酸を用いることにより行われ得る。あるいは、側鎖対骨格の環 状化は、この手順を用いて行われ得る。 骨格対骨格の環状化は、側鎖保護ペプチド上で溶液中で行われ得る。簡単には 、直線状側鎖保護ペプチドは、Nα-Fmocアミノ酸を用いて、O-クロロトリチル樹 脂(Barlosら、Tetrahedron Lett.,30:3947(1989))上で合成される。樹脂上での 配列のアセンブリの後、Nα-Fmocは取り除かれ、そして側鎖保護ペプチドは、酢 酸を用いてO-クロロトリチル樹脂から切断される。ロータリーエバポレーション による酢酸の除去の後、ペプチドは、BOP試薬を用いて溶液中で環状化される。 溶媒は、ロータリーエバポレーションにより取り除かれ、次いで、側鎖保護は、 トリフルオロ酢酸での処理により取り除かれて、骨格対骨格環状ペプチドを提供 する。 環状化ペプチドを作製する代替法は、例えば、1991年2月7日に公開された「 小環状ペプチド凝集インヒビター」と題名を付けられたWO 91/01331において開 示される。本明細書中に記載されるように、例えば、ブロモアセチル-Gly-Arg(g -2,2,5,7,8-ペンタメチルクロマン-β-スルホニル)-Gly-Asp(β-t-ブチル)-Cys( S-トリフェニルメチル)-O-(ポリマー樹脂)は、p-アルコキシベンジルアルコール 樹脂上でFmoc保護基化学を使用する標準的な固相ペプチド合成を用いて調製され 得る。ジクロロメタン中のトリフルオロ酢酸の1%溶液を用いた樹脂結合ペプチ ドの反復処理は、明黄色の溶液により示されるように、S-トリフェニルメチル基 の切断をもたらす。処理は、黄色の消失まで続ける(1gの樹脂結合ペプチドあた り約1.5Lの切断溶液が必要とされる)。S-トリフェニルメチル基の完全な切断の 後、樹脂結合ペプチドは、N,N-ジメチルアセトアミド中のN-メチルモルホリンの 5%溶液で数回洗浄され、次いで、純粋なN,N-ジメチルアセトアミド中で12時間 撹拌され、環化を完全にする。1%フェノール、1%アニソール、および1%エ タンジチオール(v/v)を含むトリフルオロ酢酸での環状化樹脂結合ペプチドの 処理は、残存する保護基の同時の切断および樹脂からの所望の産物の切断をもた らし、次いで、これは例えば、10ミクロン、300オングストローム孔サイズC-18 パッキングを含む4.6mm×250mmカラムを用いるHPLCにより精製され得る。カラム の溶出は、80分間にわたって直線的に0%〜40%アセトニトリルになるア セトニトリル0.1%水性トリフルオロ酢酸勾配を用いた。 本発明はまた、上記の式により含まれる環状ペプチドを含む物質の組成物を提 供する。ペプチドは、血栓症およびそれから生じる症状の予防および処置に有用 な組成物を形成するために、生理学的に受容可能なキャリアと組み合わされ得る 。生理学的に受容可能なキャリアは当該分野で周知であり、そして生理学的緩衝 化生理食塩水もしくは他の緩衝液のような水溶液、または溶媒、あるいはグリコ ール、グリセロール、油(例えば、オリーブ油)、または注射可能な有機エステ ルのようなビヒクルを含む。生理学的に受容可能なキャリアは、例えば、抗血栓 剤を安定化するためか、ペプチドの吸収を増大させるためか、または循環中の半 減期を延長するために作用する、受容可能な化合物を含み得る。このような生理 学的に受容可能な化合物は、例えば、炭水化物(例えば、グルコース、スクロー ス、またはデキストラン)、抗酸化剤(例えば、アスコルビン酸またはグルタチ オン)、キレート剤、低分子量タンパク質、あるいは他の安定化剤または賦形剤 を含む。当業者には、生理学的に受容可能なキャリアの選択は、例えば、投与経 路および特定の抗血栓ペプチドの特定の生理化学特性に依存することは公知であ る。 血小板凝集の予防は、心筋梗塞、アンギナ、発作、血管形成術、およびバイパ ス手術と関連した凝固のブロックに必須である。特に効果的な血小板凝集の予防 は、創傷部位症状に特有である低カルシウム濃度でGP-IIb/IIIaレセプターを拮 抗することである。本発明のペプチドは、血栓症および血栓症的症状を、血栓症 または血栓症的症状を示す哺乳動物に、適切な生理学的に受容可能なキャリア中 の治療的有効量のペプチドを投与することにより、予防するかまたは効果的に排 除し、そしてそれにより処置するための薬物として使用され得る。「血栓症的症 状」は、血栓症に属するか、またはそれに影響される任意の症状を意味し、そし て発作、心筋梗塞、不安定なアンギナ、血管移植閉塞、および血管形成後の再閉 合のような症状を含む。有効量は、0.1〜50mg/kg体重であり、好ましくは、約0. 1〜5mg/kg体重である。適切な有効量は、当業者により容易に決定され得る。ペ プチドは、種々の方法で(例えば、吸入または注入により)投与され得る。処置 の長さは、血小板の機能性をモニターすることにより決定され得る。 本発明の所望の特性を有する特定のペプチドは、以下を含む: Ac-CNPAGD(Y-OMe)RC-NH2(配列番号2) Ac-CNP(Nle)GD(Y-OMe)RC-NH2(配列番号3)、および(Nle)GD(Y-OMe)RE -NH2(配列番号4)。 本発明はこれらの特定のペプチドを参照して記載されるが、当業者に公知の機 能的等価物が、本発明の精神を逸脱することなく所定の配列の代わりに置換され 得ることが理解される。本明細書中で詳細に同定されたペプチド以外の配列を有 するペプチドもまた、それらが必要な機能的基準;高い抗血栓活性を有し、そし て生理学的なカルシウム濃度と比較して低いカルシウム濃度でのGP-IIb/IIIaレ セプターに対してより高い明らかな親和性を有するペプチド、を示すのであれば 、本発明に含まれる。 一旦合成されたこのようなペプチドは、例えば、実施例2に記載される血小板 凝集アッセイを使用して抗血栓活性について試験され得る。さらに、本発明のペ プチドは、種々の血栓症的症状に対する抗血栓剤を評価するために一般に使用さ れる任意のプロトコルおよび手順において試験され得る。例えば、循環流量の減 少率を測定するFoltsモデル(Steinmetzら、Cardiovascular Res. ,Genentech,I nc. ,(1993))が、冠状動脈損傷および血管狭窄後に形成された血小板豊富血栓を 排除することにおける薬剤の有効性を研究するために使用され得る。 血管移植片の閉塞を評価するための公知の手順には、天然の移植片状況を模倣 するCollenイヌ外転症移植片モデル(Collenら、Thrombosis and Haemostasis,7 1(1):95-102(1994))、および合成基質上で凝集する血小板の形成を模倣するCon nollyヒヒモデル(Mazurら、J.Lab.Clin.Med.,124(4):589-598(1994))が挙げら れる。他のモデルには、Collenハムスターモデル(Collenら、前出)、Lucchesi イヌモデル(Tschoppら、Coronary Artery Disease,4:809-817(1993))、および Goldイヌモデル(Yasudaら、Cardiovascular Res.,Genentech,Inc.,(1993))、 ならびにその分野で周知の他のモデルが挙げられる。従って、当業者は、本発明 の教示を使用して、本明細書中に記載される一般的構造を有する種々のペプチド を作製し、そして試験し得る。当業者は、このような機能的等価物を使用して、 本明細書中に記載される本発明を実施し得る。従って、以下の実施例は、本発明 を例示することのみが意図され、本発明を限定しない。 実施例1 ペプチド合成 本実施例は、本発明のペプチドを化学的に合成するための方法を提供する。A. ジスルフィド結合を有する環状ペプチドの合成 Ac-CNPAGD(Y-OMe)RC-NH2 (配列番号2)およびAc-CNP(Nle)GD(Y-OMe)RC-NH2( 配列番号3)を含むジスルフィド架橋を介して環化されたペプチドを、以下のよ うに合成する。ペプチドを、自動化合成機(Applied Biosystems,Inc.Model 431 A)を利用して固相法により合成した(StewartおよびYoung、Solid Phase Pepti de Synthesis ,第2版を参照のこと(Pierce Chemical Co.,Rockford,IL,1984) )。C末端アミドを有するペプチドを、p-メチルベンズヒドリルアミン(p-methly benzhydrylamlne)(pMBHA)樹脂を使用して合成した。C末端酸を有するペプチドを 、例えば、クロロメチル化樹脂を使用して合成し得た。N末端アセチル基を有す るペプチドを、N-メチルピロリドン中の無水酢酸(20当量)およびジイソプロピ ルエチルアミン(20当量)の混合物を使用してアセチル化した。 N末端tert-ブチルオキシカルボニル(Boc)保護基を、全てのアミノ酸について 使用した。ジシクロヘキシルカルボジイミドおよびヒドロキシベンジルトリアゾ ールを、カップリング反応に使用した。反応の程度を、標準的なニンヒドリン試 験を使用してモニターした。 合成の次に、ペプチドを樹脂から取り除き、そして0℃で60分間、アニソー ル(1ml/g)を含む無水フッ化水素(HF;10ml/gの樹脂結合ペプチド)を加えること により脱保護した。HFをエバポレーションにより除去し、そして残査を無水エー テルで洗浄した。粗製ペプチドを、水または15%酢酸水溶液で抽出し、そして水 の分画を合わせ、そして以下のように環化した。 粗製の非環状ペプチドを、0.1M重炭酸アンモニウム(0.5mg/ml)中に溶解し、そ して蓋をせずに撹拌した。反応の経過をHPLCによりモニターした。環化が完了し た後(数時間から数日)、溶液を濾過し、そしてペプチドを精製し、そして以下 に記載のように特徴付けを行った。B. ラクタム架橋を有する環状ペプチドの合成 ラクタム架橋を有する環状ペプチド(例えば、(Nle)GD(Y-OMe)RE-NH2(配列番 号4))を、ここで概説されるように合成し得た。保護されたペプチド樹脂を、 pMBHA樹脂を使用して合成し得た。Felixら、Int.J.Pept.Prot.Res.31:231(1988) およびFelixら、Int.J.Pept.Prot.Res.32:441(1988)により記載された方法を使 用して、ラクタム架橋を形成するが、ペプチドは樹脂上に依然として存在する。 本質的に、Felixらの方法は、Nα-Boc-アミノ酸を9-フルオレニルメチルエス テル(OFm)側鎖保護と共に使用する。AspおよびGluをBoc-Asp(OFm)-OHおよびBoc -Glu(OFm)-OHを使用して導入する。最後のアミノ酸をカップリングした後に、OF m保護基を、ペプチド樹脂を1時間、ジメチルホルムアミド中の50%ピペリジン で処理することにより選択的に除去する。次いで、ぺプチド樹脂を、3×40mlジ クロロメタンで洗浄し、8倍過剰のジイソプロピルエチルアミンの存在下にて6 倍過剰のBOP試薬(ベンゾトリアゾール-1-イル-オキシ-トリス-(ジメチルアミノ )ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート)と5時間混合する。カップリング 反応を、樹脂が陰性のニンヒドリン試験を示すまで反復する。 環化反応が完了した後、ペプチドを樹脂から取り除き、そして0℃で60分間、 アニソール(1ml/g)を含む無水HF(10ml/gの樹脂結合ペプチド)を使用して脱保 護した。HFをエバポレーションにより除去し、そして残査を無水エーテルで洗浄 した。次いで、粗製ペプチドを、水または15%酢酸水溶液を用いて抽出し、そし て水の画分を合わせ、凍結乾燥し、精製し、そして以下に記載のように特徴付け を行った。C. ペプチドの精製および特徴付け 粗製のペプチドを、C18シリカゲルカラム(Waters Delta-Pak,15μm,300A,47 ×300mm)での分離用RP-HPLCを介して、一定濃度のトリフルオロ酢酸(TFA;0.1% ,v/v)を用いた40ml/分の流速での30分にわたる直線アセトニトリル勾配(0〜30 %)を用いて溶出して精製した。精製ペプチドを、C-18カラム(Vydac,5μm,3 00A,4.5×250mm)を使用する分析用RP-HPLCにより分析した。精製ペプチドを、H PLC分画の凍結乾燥により回収し、そしてこれは少なくとも95%の純度であった 。分析用HPLCのために、2成分溶媒系(0.1%TFAを含む水および0.1%TFAを含む 有機修飾剤(organlc modlfier)としてのアセトニトリル)を使用した。溶媒の プログラムは、以下のような直線勾配を含んでいた:(1)1.5ml/分の流速で35分 間にわたる10〜45%アセトニトリル、および(2)1.5ml/分の流速で30分間にわた る0〜70%アセトニトリル。 いくつかの場合において、ペプチドを、中性のpHに調製し得、そしてフェリシ アン化カリウムをTFAペプチドに添加して、還元剤の存在に起因して生じ得る重 合を最小限にする。フェリシアン化カリウムを、イオン交換クロマトグラフィー により除去し、そしてペプチドを凍結乾燥した。フェリシアン化カリウムの添加 の必要性を示すチオール還元剤の存在を、Ellman's試験(Arch.Biochem.Biophys . 82:70(1959))を使用して検出し得る。 正確なアミノ酸配列が合成されたことを確認するために、ペプチドを、高速原 子衝撃質量分析法およびアミノ酸分析により特徴付けた。アミノ酸分析を、spec tra-physics UV検出器を備えたPickering Labs-Trioneアミノ酸分析機で実施し た。アミノ酸分析のためのペプチドサンプルの加水分解を、1mgのサンプルにつ いて常に沸騰した1mlの6N CHlを用いて実施した。サンプルを脱気し、真空下で 封をして、そして24時間110℃で加熱した。 実施例2 血小板凝集 本実施例は、本発明の種々のペプチドに対する血小板凝集の研究を提供する。 研究は、クエン酸加血漿およびヘパリン処理血漿の両方における凝集についての ペプチドの効果を比較する。クエン酸塩はカルシウムイオンのキレート剤である ので、クエン酸加血漿は、血餅部位の特徴であるような低いカルシウム濃度を有 する。対照的に、ヘパリン処理血漿は、血流中の他の場所での生理学的状態のカ ルシウム濃度と類似のカルシウム濃度を有する。 全血を、免許を受けた瀉血士により、正常ヒトボランティアから21ゲージのバ タフライ注射セットおよびシリンジを使用して肘前の静脈から採血した。血小板 豊富血漿(PRP)を、ヘパリン処理(全血1mlあたり20単位のリチウムブタ粘膜ヘ パリン)全血、またはクエン酸加(0.38%クエン酸ナトリウム)全血を200の相 対遠心力(RCF)で12分間遠心分離することにより調製した。血小板欠乏血漿(PPP) を、PRPを750RCFで12分間遠心分離し、そして上清を回収することにより調製す る。血球数を、Serano Baker自動化細胞計測器を使用して実施した。PRPの血小 板数をPPPでの希釈により200,000/μlに調整した。最終の血漿遊離Ca2+濃度は、 クエン酸加血漿についてはおよそ0.18mM、およびヘパリン処理血漿については2. 3mMであった。血小板凝集を、4チャネル血小板凝集計(Chrono-Log 570)を利用 して、37℃で維持されたPRPの撹拌懸濁液を通過する光の透過度の増加を計測す ることにより分光光度的に決定した。ペプチドの希釈液を懸濁液に添加し、そし て凝集を10μMアデノシンジホスフェート(ADP)で誘導した。値を、ペプチドの非 存在下での凝集のパーセントとして示した。これは、0%と100%の光の透過度 をそれぞれ得るPRPおよびPPPサンプルに対して標準化された光の透過度のパーセ ントを表す。 ペプチドの抗凝集効力を、高用量のADP(10μm)により刺激される最大凝集応答 の阻害に対する用量応答曲線から決定した。各ペプチドの50%阻害濃度(IC50) をこれらの曲線の回帰分析により決定した。 上記の手順を使用して試験された本発明のペプチドは、Ac-CNPAGD(Y-OMe)RC-N H2(配列番号2)、Ac-CNP(Nle)GD(Y-OMe)RC-NH2(配列番号3)、および(Nle)GD(Y -OMe)RE -NH2(配列番号4)を含む。さらに、試験されたコントロールペプチド は、以下のようであった:直線ペプチドGRGDSP(配列番号7)、配列番号2のペ プチドの直線対応物、Ac-CNPAGD(Y-OMe)RC-NH2(配列番号5)、配列番号3のペ プチドの直線対応物、Ac-CNP(Nle)GD(Y-OMe)RC-NH2(配列番号6)、およびAc-C NPRGD(Y-OMe)RC -NH2(配列番号8)。 これらの実験の結果を、図1〜3および表1に提供した。これらの図および表 に示されるように、試験されたペプチドの各々は、ADPで剌激された血小板凝集 に対する阻害効果を有する。しかし、図1〜3に示されるように、全てのペプチ ドが、低カルシウム濃度対生理学的カルシウム濃度におけるGP-IIb/IIIaに対す るそれらの見かけの結合親和性に関して等しいわけではない。実際に、図2aに示 されるように、直線コントロールペプチドGRGDSP(配列番号7)は、カルシウム 濃度とは関係なく同じ見かけの結合親和性を本質的に示す。対照的に、図2bは、 低いカルシウム濃度(クエン酸塩)と高いカルシウム濃度(ヘパリン)との間で 、GP-IIb/IIIaに対するAc-CNPAGD(Y-OMe)RC-NH2(配列番号2)の見かけの親和 性の隔たりを明らかに示す。ペプチドAc-CNP(Nle)GD(Y-OMe)RC-NH2(配列番号3 )は、生理学的カルシウム濃度と比較して低カルシウム濃度において、GP-IIb/I IIaに対する見かけの親和性の20倍の増加を示す。この20倍の増加は、コントロ ールペプチドAc-CNPRGD(Y-OMe)RC-NH2(配列番号8)(図1に示す)で示された 12倍の増加と比較して予想外に優れている。同様に、本発明の別のペプチドであ る(Nle)GD(Y-OMe)RE-NH2(配列番号4)は、生理学的カルシウム濃度に対して、 低カルシウム濃度においてGP-IIb/IIIaに対するその見かけの親和性の21倍の隔 たりを提供する。 各ペプチドの50%阻害濃度(IC50)を、表1に提供する。表から理解され得るよ うに、配列番号2および3にそれぞれ対応するペプチドの直線状対応物であるAc -CNPAGDC(Y-OMe)RC-NH2(配列番号5)およびAc-CNP(Nle)GD(Y-OMe)RC-NH2(配 列番号6)は、ほとんど活性を有さない。さらに重要なことには、本発明のペプ チドに比較して、これらの直線状ペプチドは、低カルシウム濃度対高カルシウム 濃度でのGP-IIb/IIIaに対するそれらの見かけの親和性において差異を示さない 。 本明細書中に提供されたデータは、目的のペプチドが有用な抗血栓剤であるこ とを証明した。重要なことには、本発明のペプチドは、高カルシウム濃度でのGP -IIb/IIIaと比較して低カルシウム濃度でのGP-IIb/IIIaに対するより高い見かけ の親和性を有する。本発明のペプチドは、血流全体のいたる所でなく血餅部位だ けで血小板凝集を阻害する。従って、本発明のペプチドは、血餅部位での凝集を 減少させるが、正常な血小板機能には影響を与えず、それによって他の血栓剤に 典型的な出血合併症を減少させる。 本発明は、上記実施例を引用して記載されているが、本発明の精神から逸脱す ることなく、種々の改変がなされ得ることは理解されるべきである。従って、本 発明は、請求の範囲によってのみ限定される。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.以下の構造を有する環状ペプチドであって: Y-X1-X2-G-D-X3-X4-X5-Z(配列番号1)、 ここで: X1およびX5は、独立して、それぞれ、0〜5個のアミノ酸であり; X2およびX3は、独立して、それぞれ、疎水性アミノ酸であり; X4は、正に荷電したアミノ酸であり; Yは、水素原子、COCH3、CO-アルキル、アルキル基、CH2PH、COPh、COOCH2Ph、お よびCOO-アルキルからなる群より選択され;および Zは、OH、NH2、NH-NH2、O-アルキル、SH、S-アルキル、NH-アルキル、およびNHC H2Phからなる群より選択され、 但し、ペプチドが、架橋の形成において、G,DおよびX3のアミノ酸を除く二つ のアミノ酸の間の架橋を介して環状化される、環状ペプチド。 2.X2およびX3のいずれか、または両方についての前記疎水性アミノ酸が、Ala 、Val、Ile、Leu、Phe、Tyr、Trp、Tyr誘導体、Phe誘導体、Nle、Nve、Cha、Nap 、2-Nal、およびCitからなる群より選択される、請求項1に記載のペプチド。 3.X2が、Ala、Val、Ile、Leu、Phe、Tyr、Trp、Nve、Nle、Cha、およびNapか らなる群より選択される、請求項1に記載のペプチド。 4.X2が、Ala、Leu、およびNleからなる群より選択される、請求項3に記載の ペプチド。 5.X3が、Phe、Phe誘導体、Tyr、Tyr誘導体、およびTrpからなる群より選択さ れる、請求項1に記載のペプチド。 6.x3がTyr-OMeである、請求項5に記載のペプチド。 7.X4の正に荷電したアミノ酸が、Arg、Lys、His、Orn、およびhomArgからなる 群より選択される、請求項1に記載のペプチド。 8.X4がArgである、請求項7に記載のペプチド。 9.X1およびX5の両方が独立して、それぞれ、1〜5個のアミノ酸であり、但し 、X1およびX5のそれぞれについてのアミノ酸の一つは、前記ペプチドの環状化を 形成し得るアミノ酸である、請求項1に記載のペプチド。 10.X1およびX5のそれぞれについての架橋を形成し得るアミノ酸の一つが、Cy s、Pen、Mpa、Pmp、Pmc、およびPasからなる群より独立して選択される、請求項 9に記載のペプチド。 11.前記ペプチドが2つのアミノ酸の間の架橋を介して環状化され、該2つの アミノ酸の間の架橋が、集合的に、X1およびX5、X1およびX4、X2およびX5、なら びにX2およびX4からなる群より選択される、請求項1に記載のペプチド。 12.以下の配列の1つを有するペプチド: Ac-CNPAGD(Y-OMe)RC-NH2(配列番号2); Ac-CNP(Nle)GD(Y-OMe)RC-NH2(配列番号3);および (Nle)GD(Y-OMe)RE-NH2(配列番号4)。 13.請求項1に記載のペプチドおよび生理学的に受容可能なキャリアを含有す る、組成物。 14.血栓症を処置または予防するための製剤を調製するための、生理学的に受 容可能なキャリアにおける、治療的有効量の請求項1に記載のペプチドの使用。 15.血栓症的症状を処置または予防するための製剤を調製するための、生理学 的に受容可能なキャリアにおける、治療的有効量の請求項1に記載のペプチドの 使用。 16.前記血栓症的症状が、発作、心筋梗塞、血管移植片閉塞、不安定性アンギ ナ、および血管形成後の不意の再閉合からなる群より選択される、請求項15に 記載の使用。
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