JP2000503229A - 使い捨ておむつ用のスリットキャリアを有する機械的な閉止体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 使い捨ておむつ用の延伸可能なタブファスナーは、延伸可能な表面材料の積層体と、通常、延伸不能である機械的なファスナーとを備えている。所望の延伸方向に向けて、隔たった位置にて１つ以上の延伸不能な部分の厚さを貫通して伸長する複数の分離接続面、又は仕切り面を少なくとも１つの延伸不能な部分内に提供することにより、この延伸不能な機械的なファスナーは延伸可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】 使い捨ておむつ用のスリットキャリアを有する機械的な閉止体 本出願は、1996年1月16日付けで出願された、当該出願人による仮出願第60／0 10,075号の一部継続出願であり、上記仮出願に基づく優先権を主張するものであ る。 発明の背景及び関連技術 本発明は、材料の隣接する部分、又は端縁同士を締結する閉止体（closure） に関する。これらの閉止体は、使い捨ておむつ用の締結装置の閉止体として有用 である。 この一般的な型式のおむつは、広く使用されている。典型的なおむつ の構造体は、ポリエチレンフィルムのような水不透過性層と積層された不織布地 である、外側のプラスチック殻体又は不織の後側シート内に包み込まれた吸収パ ッド又はバット等を備えている。また、流体をユーザから分離させ易くするため 、水透過性の内側殻体、すなわちライナーも設けられる。 ファスナーテープ装置は、全体として、おむつの製造メーカが接着剤又はその 他の技術を使用しておむつの各側部にて恒久的な「工場接合(factory joint)」 によりおむつの組立体の一端にて締結した接着性のタブを含んでいる。従来、こ れらのタブの表面には、典型的に、感圧型接着材が被覆されている。これらのタ ブは、「ユーザ接合(user joint)」により各側部にておむつの他端に解放可能に 取り付けることができる。この取り付けは、解放可能であり、おむつを恒久的に 取り外すことを可能にし、また、必要であるならば、緩めておむつを検査し、そ の後、再度締結することの双方を可能にする。 機械的な閉止体を有するユーザ継手を備えるおむつタブ、より具体的には、か かる機械的な閉止体を有する伸長可能、又は延伸可能なタブが必要とされている 。かかる閉止体は、機械的な係合要素を有するベルクロ（Velcro）商標名の閉止 体を含むことができる。このタブは、使い捨ておむつの装着部材、即ち、不織の 後側シートにて特殊な構造とした機械的な受け入れ位置又は係合位置に係合する ことができる。かかる機械的な開閉部材は、一体の基板及び係合要素が比較的堅 く且つ延伸不能な材料、又はプラスチックで出来ているから、典型的に延伸不能 である。係合要素が十分な強度を提供し、係合切り離し荷重によって簡単に曲が っ たり、又は撓んだりしないことを確実にするため、これらの延伸不能な材料が使 用される。 接着材と機械式のファスナーとを組み合わせた装置を使用することは、米国特 許第5,019,065号、同第5,053,028号及び同第4,869,724号に記載されている。 関連する技術には、米国特許第4,824,820号が含まれる。 発明の概要 本発明は、機械的に取り付けることを可能にするユーザ継手を有する延伸可能 なタブファスナー装置を提供するものである。本発明に従って、延伸可能な表面 材料が、通常は延伸不能である機械的なファスナーと協働して、延伸可能なタブ ファスナーを形成する。延伸不能な機械的なファスナーは、所望の延伸方向に向 けて隔たった位置で１つ以上の延伸不能な部分の厚さを貫通して伸長する複数の 分離接続面又は仕切り面をその少なくとも延伸不能な部分に設けることによって 、延伸可能とされる。このタブファスナー装置は、高速度の製造工程にて製造す ることができる。 図面の簡単な説明 図１は、本発明に従っておむつに変換される材料を製造する装置を示す概略図 である。 図２は、タブが閉じる準備ができた展開位置にあるとき、おむつに取り付けら れるタブファスナーを示す斜視図である。 発明の詳細な説明 図１を参照すると、おむつのタブ１０用の材料を製造する状態が説明の便宜上 、単一の幅寸法にて概略図で図示されている。点線で示すように、おむつのタブ １０は、該材料をその幅を横断するように横断方向に切断することで形成される 。 図２を参照すると、おむつのタブ１０は、おむつ１２を覆い得るように展開し た状態で示してある。該おむつのタブ１０は、表面材料のフィルム１４と、基板 １８を有する機械的な係合部材又は覆い部材１６と、該部材から伸長する、突起 又は突出要素２０とを備えている。 該表面材料のフィルム１４は、伸長可能又は延伸可能である。該フィルムは、 任意の適当な方法で別個に製造し、その後に、タブ１０のその他の層部分と接続 するか、又は該フィルムは部材１６の基板１８の上に直接押出し成形することが できる。表面材料のフィルム１４は、シェル・ケミカル・カンパニー（Shell Ch emical Company）によりクラトン（Kraton）という商品名で販売されている熱可 塑性エラストマーのようなエラストマーで製造することができる。これらのエラ ストマーは、ＳＢＳ、ＳＩＳ、ＳＩ、Ｓ（ＩＳ）x、ＳＥＢＳブロック共重合体 及びその混合体とすることができる。また、該表面材料は、適当な弾性的な性質 を有するポリウレタン重合体で製造することもできる。また、該表面材料は延伸 可能な不織布地とすることもできる。 表面材料のフィルム１４は、超音波溶接、熱溶融型接着剤又は恒久的な結合部 を提供する任意のその他の従来の方法により部材１６に接続される。図１におい て、表面材料のフィルム１４を部材１６に接続する超音波溶接機２２が製造ライ ンに示してある。これと代替的に、当該技術分野にて周知であるアクリル系又は ゴム感圧型接着剤のような感圧型接着剤を使用してもよい。典型的な感圧型接着 剤は、アクリル系樹脂及び天然又は合成系ゴム接着剤を含む。好適な接着剤は、 米国特許第3,932,328号に開示されたようにＡ−Ｂ−Ａブロック共重合体形式の 熱溶融感圧型接着剤を含む。一例としてのゴム系接着剤は、選択随意的にジブロ ック成分を含むことのできるスチレン−イソプレン−スチレン及びスチレン−ブ タジエン−スチレンを含む。該接着剤は、熱溶融、溶剤又はエマルジョン技術を 使用して施すことができる。 機械的な係合部材１６は、特に、ベルクロ（Velcro）ＵＳＡにより販売されて いるベルクロ布地材料のような周知のフック・ループ型係合材料の任意のものか ら成っている。該部材１６は、基板１８と、突出要素又はフック２０とを含んで いる。該部材１６は、典型的に延伸可能ではなく、より具体的には、要素２０が 基板から伸長する別個の突出部であるから、基板１８は、延伸可能ではない。要 素２０は、部材１６と共に、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエステル又はその 他の比較的硬質の重合体で形成することができる。 機械的な要素２０は、図示した実施の形態において、基板１８と一体に形成さ れる。該要素２０は、基板１８から略垂直に伸長する。要素２０は、機械的な要 素の係止又は係合列と、又は図２に図示するような不織の装着テープ又は部材２ ４のような繊維状材料と、或いはおむつの不織の後側シートと機械的に係合する のに十分な長さでなければならない。更に、部材１６を形成する重合体は、要素 ２０に対し必要なせん断強度を持った係合特性を提供するのに十分なこわさ又は 堅さを有しなければならない。 本発明によれば、部材１６、より具体的には、その基板１８は、複数の分離接 続面又はスリット２６を提供することにより延伸可能とされ、該スリットは、タ ブ１０の長さに沿った隔たった位置にて基板の厚さを貫通して伸長する仕切り面 を形成する。該スリット２６は、当該技術分野で公知であるように、ラベルを製 造する場合のように、回転ダイで切断することにより正確な寸法にて形成し、基 板１８の厚さを通じて完全に切断することを確実にするすることができる。回転 ダイカッタ２８は、要素２０を介して基板１８と係合し得るように図１に図示さ れている。かかる回転ダイで切断することは、経済的な製造を可能にする高速度 の工程である。 スリット２６は、要素２０の寸法の縮小に伴い距離が短くなる状態で隔てられ ている。典型的なおむつタブの適用例において、スリット２６は、延伸方向に向 けてタブ１０の全長に沿って測定したとき、約2.54乃至12.7ｍｍ（0.1乃至0.5イ ンチ）の距離だけ隔てることができる。この間隔は、寸法が著しく小さい要素２ ０の場合、更に短くすることができる。 スリット２６は、基板１８を平行なセグメント１８ａ、１８ｂ、１８ｃ等に有 効に仕切り、これらの平行なセグメントは、表面材料のフィルム１４により支持 される。該セグメント１８ａ、１８ｂ、１８ｃ等及び関連する要素２０は、図２ に図示するように、タブ１０の長さに沿って分離可能である。このことは、表面 材料１４及びタブ１０を延伸させたとき、要素２０の群を要素２０の他の群から 分離することを可能にする。これにより、タブ１０には、表面材料のフィルム１ ４の延伸性に略対応する延伸性が付与される。 工場接続にてタブ１０をおむつ１２に取り付ける目的のため、部材１６は、表 面材料のフィルム１４の幅よりも僅かに狭い幅を有する。次に、タブ１０の露出 した基端（即ち、図１及び図２の左端）は、おむつの製造メーカが、例えば、接 着剤又は超音波溶接又はその他の手段を使用するといった任意の従来の方法にて おむつ１２に固着することができる。 本発明によるタブ１０は、それ自体のおむつの開閉係合及びファスナーの構造 の双方に関して接着剤を含まないようにすることが可能であることを理解すべき である。 この開示内容は、単に一例にしか過ぎず、本明細書に含めた教示の妥当な範囲 から逸脱せずに、細部の追加、改変又は省略を行うことにより、種々の変更を加 えることが可能であることが明らかである。このため、本発明は、次の請求の範 囲が当然に制限する場合を除いて、この開示内容の具体的な詳細にのみ限定され るものではない。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ， ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，Ｓ Ｚ，ＵＧ)，ＵＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＺ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＨＵ，Ｉ Ｌ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ， ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，Ｒ Ｕ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．第一の端部及び第二の端部と、おむつの端部をユーザの周りで共に取り外 し可能に固着する締結装置とを有する使い捨ておむつにおいて、 該締結装置が、該おむつの前記第一の端部に固着されたタブ部材と、該おむつ の前記第二の端部に固着された装着部材とを備え、 前記タブ部材及び該装着部材が、おむつを閉塞し且つ開放すべく機械的に係合 し且つ非係合状態となり得るようにされ、 前記タブ部材の各々は、該タブ部材がそれぞれ前記装着部材に係合するときに 沿う長さを有し、 前記タブ部材が、機械的なファスナーに重ね合わされ且つ該ファスナーに固着 された延伸可能な表面材料を有し、 該機械的なファスナーが、前記タブ部材の少なくとも一部分と同程度に伸長し 、 該機械的なファスナーが、基板の両面を有する通常、延伸不能な基板を含み、 前記基板の面の一方が、前記表面材料に固着され、前記基板の面の他方が、該 面から突き出す別個の係合部材を有し、 前記基板が、その少なくとも一部分に、前記タブの長さ方向に隔たった位置に て前記基板の厚さを貫通して伸長する複数の分離境界面を有し、 該境界面が、前記タブの長さ方向に向けて引張り荷重を加えたときに分離し、 これにより、前記基板を延伸可能にするようにした、使い捨て型おむつ。 ２．請求項１に記載のおむつにおいて、 前記機械的なファスナーがフック及びループファスナーから成る、おむつ。 ３．請求項２に記載のおむつにおいて、 前記表面材料がエラストマー、又は延伸可能な不織布地から成る、おむつ。 ４．請求項３に記載のおむつにおいて、 前記分離接続面がスリットにより提供される、おむつ。 ５．請求項３に記載のおむつにおいて、 前記分離接続面が、前記タブの長さに沿って測定したとき、約2.54ｍｍ乃至12 .7ｍｍ（0.1インチ乃至0.5インチ）の距離だけ、隔てられている、おむつ。 ６．請求項５に記載のおむつにおいて、 前記タブ部材が、前記おむつに固着された基端を有し、 前記機械的なファスナーが前記タブ部材の該基端から遠方にて前記タブ部材の 一部分の上方に位置する、おむつ。