JP2000502044A - 緑色ポルフィリンを用いた光力学療法による子宮内膜の切除 - Google Patents

緑色ポルフィリンを用いた光力学療法による子宮内膜の切除

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、子宮内膜除去のために緑色ポルフィリンを用いる光力学的療法を記載する。本方法は、子宮内膜疾患、例えば機能不全子宮出血、月経過多、子宮内膜症および子宮内膜新生物の治療に有用である。その他の応用として、本方法は不妊手術および早期妊娠終結に用いられる。

Description

【発明の詳細な説明】 緑色ポルフィリンを用いた光力学療法による子宮内膜の切除 本発明は、幾つかのアメリカ合衆国政府機関の基金によって部分的に支援され て達成された。合衆国政府は本発明に関して一定の権利を有する。技術分野 本発明は光力学的療法の分野に属し、特に子宮内膜の病態に関する。より具体 的には、本発明は子宮内膜除去を目的とする光力学的治療方法における緑色ポル フィリンの使用に関する。従来技術 閉経前の女性の約0.1%が機能不全子宮出血、月経過多および子宮内膜症に 罹患している。機能不全の子宮の出血のために毎年30,000から108,000件の子宮 摘出が米国で実施されている。身体的、社会的および精神的影響の他に合併症と して0.1%の死亡率と30%の病的状態が認められる。 子宮内膜切除は、機能不全子宮出血、月経過多、子宮内膜症および子宮内膜新 形成の治療のための子宮摘出に対する可能な選択肢として、長い間実施されてき た。さらに、子宮内膜切除は不妊手術の手段としても用いることができると考え られる。子宮内膜は残存上皮から再生するので、部分的切除は外科的流産手段の 選択肢を提供するであろう。 ヒトの子宮内膜破壊のために日常的に行なわれる侵襲性の最も少ない外科的処 置は、子宮鏡によるNd:YAGレーザー切除および電気メスである。これらの 方法はいくつかのリスク(例えば穿孔、出血、子宮頸部狭窄、過剰液体保持およ び空気塞栓)を有する。さらにまた、全身麻酔および少なくとも24時間の入院 を必要とする。 子宮内膜切除のために熟慮された1つの方法は光力学的療法(PDT)を使用 することである。光力学的療法とは、吸収光と光感作物質の相互作用を介して組 織を破壊する技術である。この方法は、標的組織で保持される光感受性付与薬剤 の全身的または局所的投与が必要である。適切な波長と十分なエネルギーをもつ 光がこの光感作物質と相互作用するとき、強い反応性をもつ酸素中間体が生成さ れる。これらの中間体、主に単分子酸素は不可逆的な組織の損傷と壊死を引き起 こす。全身的に薬剤を分布させることに伴う主要な副作用は、皮膚の光感作であ る。重篤な紅斑を避けるために、数週間、患者は直射日光と長時間の明るい人工 光の接触を避ける必要がある。 子宮内膜のレーザー切除とは対照的に、光力学的療法は光化学作用を活性化さ せるのに必要な光のエネルギーが比較的弱く、光感作物質が標的組織に蓄積され る場合には選択的治療が可能であり、麻酔または入院は必要でない。ヒトの子宮 内膜は効果的なPDTに必要な条件を満足させるいくつかの特色を示す:(1) 容易に接近できる;(2)厚さはわずかに2〜9ミリメートルである;(3)内 部の腹腔器官のために光に対して防護障壁として作用する厚い子宮筋層によって 取り囲まれている。さらにまた、子宮内膜の厚さはホルモンの状態を操作するこ とによって調節することができる。したがって、PDTは、子宮内膜疾患の治療 、不妊手術および妊娠中絶のために行われるより負担の大きい外科的方法に比ベ て、簡単でコストの割に効果的な安全な選択肢を提供する。 ヘマトポルフィリン誘導体(HPD)であるホトフリン(Photofrin)IIおよび 5−アミノレブリン酸(ALA)を用いた光力学的子宮内膜破壊の動物モデルに より、有望な結果が示されている。マニアックら(Manyakら、Fertility and St erility 52:140-145(1989))は、ウサギの子宮内膜モデルにおける光力学的療法 の有効性を示した。シュナイダーら(Schneiderら、Colposcopy Gynecol Laser S urg.4:73-85(1988)およびColposcopy and Gynecol Laser Surg.4:67-69(1988) )は、ラットの子宮内膜による静脈内HPDの選択的取り込みおよび光力学的子 宮内膜破壊の両方を観察した。バータら(Bhattaら、Am.J.Obstet Gynecol 16 7:1856-1863(1992))は、ホトフリン9Rの全身投与後のウサギ子宮内膜に主に間 質性蛍光(interstitial fluorescence)が存在することを見出し、子宮内部へ の光照射による子宮内膜破壊に成功した。ヤンら(Yangら、Am J.Obstet Gyneco l 168:995-1001(1993))は、種々の用量のALAで雌ラットの子宮角を処置し、 その後赤色光に曝した。この処置によって、処置後10日または60日後に受精 させたラットのALA処置子宮角における着床率は甚だしく低下した。組織学的 検査によって、処置された子宮角では子宮内膜が完全に欠如していることが示さ れた。 子宮内膜切除の動物モデルで現在用いられているヘマトポルフィリン関連光感 作物質の大半には付随的欠点が存在する。これらの光感作物質の活性化に必要な 光の波長は630nmの範囲にあり、これは血液および他の組織で見出されるヘ モグロビンならびに他の天然の発色団によって容易に吸収されるエネルギーの波 長である。したがって、比較的大量の光感作物質と光照射が必要となり、非標的 組織を損傷させる虞れがある。より低い照射線量で照射効果を達成し、したがっ て対象生物体全体に非特異的に出現する過敏反応の問題を回避することができる 光感作物質を投与するのが望ましい。 より長い波長の光を吸収するようにデザインしたハイドロモノベンゾポルフィ リン(または緑色ポルフィリン(Gp))はこの要件を満たす。緑色ポルフィリンは 、米国特許第4,883,790号、4,920,143号、5,095,030号および5,171,749号に詳細 に記載されている(これらの文献は参照により本明細書に含まれる)。吸収ピー クが670〜780nmであるために、緑色ポルフィリンは血管が多く分布する 組織(例えば子宮内膜)のための薬剤として適している。ヘモグロビンはこの波 長の光を顕著な量では吸収しないからである。より長い波長で励起ピークをもつ 光感作物質を使用すると、光力学的療法をヒトに用いる場合、大きな利点をもた らす。ヒトの子宮内膜はラットやウサギよりもはるかに厚く(2〜9mm)、か つヒトの子宮の幾何学的構造により光の分布に関して問題を生じる可能性がある 。数例の研究によって、子宮内膜表面は幹細胞が存在する腺の切断端に残存する 上皮から再生することが示唆されている(A.Ferenczy,Am J Obstet Gynecol 1 24:64-74(1976))。ヒトでは基底の子宮内膜層の腺陰窩(ここから新しい子宮内 膜細胞が再生する)は子宮筋層の最深部に存在する。したがつて、不可逆的に光 化学的破壊を行うためには、十分な光が最深部子宮筋層を含む子宮内膜全体に与 えられねばならない。それゆえに、子宮内膜全体に十分な線量を与えるのに光の 浸透深度が重要な役割を果たすと考えられる。光の浸透深度は波長が長くなるに つれ増加する。例えば、630nmの代わりに690nmの光を用いた場 合、ヒトの子宮壁の内部4mmの深さではフルエンス率(fluence rate)は閉経前 子宮で59%、閉経後子宮では71%増加する。したがって670〜780nm の範囲で最大吸収を有する緑色ポルフィリンは、より短い波長で最大吸収を有す る他のヘマトポルフィリン誘導体よりも組織のより深い位置でより効果的な処置 を達成できる。 ベンゾポルフィリン誘導体(BPD)は緑色ポルフィリン類に属する。具体的 にBPDの1つ、ベンゾポルフィリン誘導体一酸環A(monoacid ring A)(B DP−MA)は、種々の細胞株に対してヘマトポルフィリン誘導体よりも10倍 から70倍強い毒性を有する。本発明の好ましい緑色ポルフィリンであるBDP −MAの安全性が、マウス、ウサギ、イヌおよびラットモデルおよびヒトで明ら かにされた。BDPの安全性を、マウスにおいて1.25〜10mg/kgの静 脈注射により検査した。静脈注射量の大半が初めの24時間で身体から排除され (A.M.Richterら、Photochem.Photobiol.52:495-500(1990)およびJ.Photoch em.Phptobiol.5:231-244(1990))、注入量の60%以上が糞便で排出された。 活性なBPD−MA量は、注入後3時間の100%から注入後24時間で約40 %に減少する。したがってBDP−MA使用による皮膚の光過敏性は一時的に生 じるものであり、インビボモデルでは24時間後にごく小さい反応性を示す程度 のものである。リポゾームBDP−MAの毒性はラットおよびイヌで重点的に研 究されている。2週間毎日それぞれ10mg/kgおよび5mg/kgまでの用 量のBDPの静脈注射を行った試験では、死亡率または毒性について明らかな臨 床的徴候は認められなかった(S.R.Wolford,Pearl River Studies No.92020 1 993;1-425,No.92052 1993;1-318およびNo.93004,1994)。 ヒトへの全身的適用に関する予備的研究が進行中である。それらにより、静脈 投与BDP−MAを用いた光力学的療法は転移性皮膚癌および基底細胞癌の両問 題を解決するのに有効であることが示された。BDP−MA(0.15〜0.5 mg/kg静注)の全身的毒性は認められなかった。主要な副作用は、悪性/乾 癖性皮膚組織および周辺の正常組織の、光力学的処置後の局部の皮膚反応に付随 する。光過敏性を示す期間は比較的短く、投与量が0.25mg/kg以下のB DP−MAでは3日以内、研究で用いた最高投与量のBDP−MA(0.5mg /kg)では6日までであることが示された。同じ研究で測定したBDP−MA の血漿からの排除半減値は約5〜6時間の範囲であった。緑色ポルフィリンの子 宮内投与によって、皮膚の光過敏性の危険性は無視しうるものになると期待され る。 緑色ポルフィリンは、例えば子宮内膜のような新生脈管構造に対する、その選 択性において利点を有する。さらに本出願者らは、緑色ポルフィリンを粘稠な液 体、例えばデキストラン70(Hyskon)中で投与する方法が、該薬剤を子宮に送 達する方法として良いことを見出した。緑色ポルフィリンを局所施用する本発明 の方法にしたがって実施した光力学的療法は、長期間の追跡研究においても上皮 の再形成が認められないため、子宮内膜切除に極めて有効である。さらに、ベン ゾポルフィリン誘導体は690nmで吸収ピークを有するので、ヒトの子宮内膜 においてより大きな浸透深度を提供しうる。発明の開示 本発明は、光力学的療法を用い、且つ光反応性物質として緑色ポルフィリンを 利用して、子宮内膜の特定の病態を治療することを目的とする。緑色ポルフィリ ンは、子宮内膜の破壊を目的とするプロトコルで用いる場合、選択性および低用 量で効果を有するという利点がある。 従って、本発明は、ひとつの特徴として、子宮内膜疾患の治療方法に関し、こ の方法は、そのような治療を必要としている対象者に、ある量の緑色ポルフィリ ン(これは当該子宮内膜に局在するであろう)を、好ましくは局所的に投与し、 この緑色ポルフィリンによって吸収される光を子宮内膜に照射することを含む。 他の特徴として、本発明は不妊手術の方法に関し、この方法は、子宮内膜に局 在する緑色ポルフィリンのある用量を対象者に投与し、この緑色ポルフィリンに よって吸収される光を子宮内膜に照射することを含む。局所投与が好ましい。 また他の特徴として、本発明は早期妊娠終結の方法に関し、この方法は、子宮 内膜に局在する緑色ポルフィリンのある用量を対象者に、好ましくは局所的に、 投与し、この緑色ポルフィリンによって吸収される光を子宮内膜に照射すること を含む。部分的子宮内膜切除は、緑色ポルフィリン量または光の照射線量を調節 することによって実施される。 さらに他の特徴として、本発明は、許容可能な賦形剤および適切な粘度をもた らす薬剤を含有する医薬組成物に、有効量の緑色ポルフィリンを、子宮内膜に局 所施用するために、配合することに関する。図面の簡単な説明 図1は、本発明の方法に有用な緑色ポルフィリンの、好ましい形態を示す。 図2は、子宮内膜腺、子宮内膜基質、および子宮内膜筋層の凍結組織切片の蛍 光顕微鏡像から求めたベンゾポルフィリン誘導体の、時間に対する蛍光の対数を 示す(各時間につき3被検体使用)。 図3は、未処置ウサギの子宮角(A、C)および光力学的療法処置4週間後の ウサギの子宮角(B、D)の光学顕微鏡像を示す。低倍率(×16)像および高 倍率(×100)像をそれぞれパネルA、B、およびC、Dに示す。 図4は、コントロール(A)および光力学的療法後1週間(B)および4週間 (C)の処置ウサギの子宮内膜の走査電子顕微鏡写真(×5000)を示す。発明の実施態様 一般に、緑色ポルフィリンは図1に示す式の構造を有するものか、またはその 混合物である。図1に関して、好ましい実施態様ではR1およびR2の各々は、そ れぞれ独立に、カルバルコキシル(2〜6C)、アルキル(1〜6C)、アリー ルスルホニル(6〜10C)、シアノおよびCONR5CO(R5はアリール(6 〜10C)またはアルキル(1〜6C))から成る群から選ばれ;各R3はそれぞ れ独立にカルボキシル、カルボキシアルキル(2〜6C)、またはそれらの塩、 アミド、エステルもしくはアシルヒドラゾンであるか、またはアルキル(1〜6 C)であり;R4はCH=CH2または−CH(OR4')CH3(R4'はHである か、または任意に親水性置換基で置換されていてもよいアルキル(1〜6C)で ある)である。特に好ましいものは図1−3もしくは図1−4に示した式のもの 、またはそれらの混合物である。 より好ましい実施態様は、緑色ポルフィリンが図1−3もしくは1−4に示し た式のものまたはそれらの混合物であり、R1およびR2の各々がそれぞれ独立し てカルバルコキシル(2〜6C)であり:1つのR3がカルボキシアルキル(2 〜6C)であって、他のR3がカルボキシアルキル(2〜6C)置換基のエス テルであり;かつR4がCH=CH2または−CH(OH)CH3であるようなも のである。 さらにより好ましい実施態様は、緑色ポルフィリンが図1−3または図1−4 に示した式のものであって、R1およびR2がメトキシカルボニルであり;1つの R3が−CH2CH2COOCH3であって他のR3がCH2CH2COOHであり; かつR4がCH=CH2であるようなもの、すなわちBPD−MAまたはBPD− MB、より好ましくはBPD−MAである。 この緑色ポルフィリンは、当該技術分野で既知の技術を用いて、子宮内膜への 局所投与に適した医薬組成物に配合される。そのような医薬組成物の要約は、例 えばRemington's Pharmaceutical Sciences(Mack Publishing Co.,イーストン、 ペンシルバニアの最新版に記載されている。緑色ポルフィリン(特にBPD−M A)はリポタンパク質と強力に相互作用し、容易にリポゾーム内に包み込まれる 。脂質複合体(リポゾームを含む)を含む緑色ポルフィリン組成物は、米国特許 第5,214,036号および米国特許出願No.07/832,542号(2/5/1992出願)に記載され ている(これらの開示はともに参照により本明細書に含まれる)。リポゾームB PDはまたQLTフォトテラピユーティクス(QLT Photo Therapeutics,Inc., バンクーバー、British Columbia)から購入できる。配合としては、子宮内膜、 新生物または胎児組織の特定の表面成分と結合することができる特定の結合リガ ンドと共役させることが挙げられる。これらの配合物はまた、浸透物質、例えば DMSO、アゾン(Azone)および/または浸透の深さに影響を与える付加的な成 分を含むことができる。局所製剤は液体またはゲルの形状であろう。適切な賦形 剤は、例えば水、食塩水、デキストロース、デキストラン70、グリセロールな どである。低粘度溶液はファローピウス管を通って容易に腹腔に移送されること が知られている。子宮頸管を通る逆流漏出およびファローピウス管から腹腔への 移送のリスクを最少にするため粘稠な液体が好ましい。もちろん、これらの組成 物はまた、極めて僅かな量の無毒な補助剤、例えば湿潤もしくは乳化剤、pH緩 衝剤などを含有することができる。好ましい製剤の1つは、リポゾームで製 ピスカタウエー、ニユージャージ)中のベンゾポルフィリン誘導体一酸環Aであ 日常的に用いられる。他の粘稠な溶液およびゲル形態もまた,用いることができ る。 緑色ポルフィリン用量は、処置すべき状態、緑色ポルフィリンが運ばれる物理 的送達系(例えばリポゾームとして)、浸透強化剤の有無、標的特異的リガンド (例えば抗体または免疫学的に活性なフラグメント)に共役されているか否か、 子宮内膜の厚さ、個々の患者および医師の判断等の条件にしたがって大きく変動 しえる。早期妊娠の終結を目的とした部分的子宮内膜の切除に際し必要な量は、 完全な子宮内膜除去に必要な量より少ないであろう。典型的には、使用される緑 色ポルフィリン用量は、約0.04から約20mg/kg、好ましくは約0.0 4から2.0mg/kgの範囲内であるが、個々の処置方法に関する変数の総数 が大きく、これらの推奨値からかなり逸脱することが予想されるので、上記の範 囲は単なる提示である。 本発明の効果的で選択的な光力学的療法のために用いられる種々のパラメータ ーは相互に関連を有することは留意すべきである。従って、この用量はまた、他 のパラメーター例えば光力学的療法で用いられる光のフルエンス、照度、照射時 間および、必要用量の投与と治療照射との時間間隔に関連して、調節することが できる。これらのパラメーターは全て、周辺組織に顕著な損傷を与えることなく 子宮内膜または新生物組織に顕著な損傷を起こさせるのに調節可能である。 本発明の好ましい方法として、有効量の緑色ポルフィリンは、子宮内投与によ つて対象者に局所的に施用される。子宮内薬剤適用および光送達は、経頸管的に または開腹術によって実施できる。経頸管的送達が好ましい。 光感受性を付与する緑色ポルフィリンを投与した後、組織に光を照射する前に 一定時間経過させる。この時間経過によって標的組織に緑色ポルフィリンが蓄積 される。緑色ポルフィリン投与後から光処理までの最適時間は、用いた緑色ポル フィリン、浸透強化剤の有無、子宮内膜の厚さなどの変数にしたがって大きく変 動しえる。緑色ポルフィリン投与後の光照射の時間は、この処置の選択性を最大 にし、よって標的組織以外の構造物に対する損傷を最少にする1つの方法として 重要であろう。ウサギモデルでは、リポゾームで製剤化したベンゾポルフィリン 誘導体一酸環A(BDP−MA)は、1.5時間後に子宮内膜の腺および基質の 最も強い蛍光を誘発した。この時間間隔での光投与により、持続的な子宮内膜破 壊がもたらされたことが、4週間後の組織学的検査で確認された。 子宮内膜は、緑色ポルフィリンの最大吸収波長、通常は約670〜780nm の間の光を照射される。この範囲の波長は浸透強化のために特に好ましい。便宜 上所望の場合は、より短い波長も用いることができる。多くの場合、吸収スペク トルはより短い波長とともに低部600nmの範囲までかなりの吸収を示す。 照射処置中のフルエンスは、組織のタイプ(子宮内膜、新生物または胎児)や 標的組織の深度にしたがって広範囲に変動させることができるが、好ましくは約 10〜200ジュール/cm2の間である。照度は、典型的には約100−90 0mW/cm2、好ましくは、100〜600mW/cm2の範囲で変動する。 しかしながら、効果的で処置時間短縮の利点を有する手段として、より強い照度 の使用も選択できる。 本発明者は、円筒状光学アプリケーターを子宮腔に配置した場合の光学的フル ーエンス率の分布を予測するための分析用モデルを開発した。種々の光感受性付 与物質を局所施用した後の種々なる時点における薬剤レベルを予測するために同 様の手法が用いられる。薬剤適用後から照射までの最適な時間間隔を決定し、さ らに有効な光力学的線量を算出するために、このモデルの計算結果を利用する。 凍結組織の蛍光実験および外科的に除去された新鮮なヒトの子宮で得られた絶対 フルーエンス率測定値と理諭的計算値とを比較する。これらの結果により、ヒト の子宮に挿入された円筒状光学アプリケーターは、子宮内膜全体の光力学的破壊 を生じるために十分な光線量を提供することができることが示された。破壊の実 際の深さおよび子宮内膜の再生の程度は、子宮内膜−子宮筋層接触面(約4〜6 mmの深さ)に送達される光学的フルエンスと組織の光力学的閾値との間の複雑 な関数である。薬剤および光の最適投与量は臨床試験で決定することができる。 本発明者はまた、BPD−MAによる光力学的療法を用いたウサギおよびラッ トの子宮内膜切除の結果を発表した(Wyssら、Obstet.Gynecol.84:409-414(19 94):Wyssら、Human Reproduction 10:221-226(1995)およびSteinerら、Geburtsh .U.Frauenhellk.55:Artikel 243(1995)、これらの文献は参照により本明 細書に含まれる)。例えば出血および非標的組織における光過敏性のような合併 症は、ウサギおよびラットモデルで本発明を用いた場合認められない。したがっ て、緑色ポルフィリンを用いた光力学的療法は、子宮内膜疾患の治療、不妊手術 および早期妊娠終結のための外科手術以外の簡単で安全な選択肢のようである。 以下の実施例は本発明を詳述するためであり、制限するものではない。 実施例1 ベンゾポルフィリン誘導体および光力学的療法によるウサギ子宮内膜の治療 18匹の雌の成熟ウサギ(ニュージランドホワイト系、体重3.6〜4.3k g)をケタミンおよびキシラジン(2:1、0.75ml/kg)の筋肉注射に より麻酔し、さらに外科手術時にイソフルレンを加えた。 リポゾームで製剤化したベンゾポルフィリン誘導体MA(BPD-MA,QLT PhotoTh erapeutics,Inc.,バンクーバー、ブリティッシュコロンビア、カナダ)は4℃ の暗所で保存し、常に光から防護した。ほぼ投与直前にBPD−MAを室温に戻 し、デキストラン70(Hyscon,Pharmacia,Inc.,ピスカタウェー、ニュージャ ージ)で2mg/mlに再調製した。子宮分岐部から3〜5mm末端の左子宮角 に下腹部正中線切開によって1ミリリットルを注射した。20ゲージの注射針付 き2ml注射筒を用いた。腹部は三層縫合(吸収性縫合糸)によって閉じた。動 物が動きまわり、飲食が可能になるまで、麻酔時および麻酔後の体温、脈拍およ び呼吸をモニターした。 光力学的療法は、6匹のウサギを使用し、薬剤投与後1.5時間後の第二の開 腹手術に続いて実施した。690nmで作動するアルゴンポンプ色素レーザー(S pectra Physics,マウンテンビュー、カリフォルニア)からの光を、直径400 mmの石英光ファイバー(長さが3.0cmの円筒状拡散用チップ(モデル4420 -A02:PDT Systems,Buellton,CA)を先端に有する)により子宮腔に送達した。 ファイバーは子宮角の中央部に穴を開けて配置した。ファイバーと管腔壁との間 の距離は子宮腔の形状にしたがって0〜1.5mmであった。波長の確認には臨 床用ハートリツジ反転分光器(Hartridge reversion spectroscope)(Ea1ing E lectro-Optics,South Natick,マサチューセッツ)を用いた。ウサギの子宮角 の 長さは10〜15cmであるために、分断的照射が複数回(4から5回)必要で あった。総計195mWを20分間ファイバー(65mW/cmファイバー先端 )に送り出した。結果として、構造により40〜80J/cm2の範囲で種々の 組織線量を生じた。 4週間の観察中に、例えば出血または光過敏性のような副作用は非標的組織に は認められなかった。 実施例2 光力学的療法後のウサギ子宮におけるBPD−MAの薬理学的動態の解析 標本の回収のために先ずウサギをイソフルレンで麻酔し、続いて1.5mlの Euth-6(Western Medical Supply,アルカディア、カリフォルニア)の心臓内注 射によって安楽死させた。安楽死の直後に開腹術により子宮を回収した。子宮腔 を洗浄せずに標本を各々3〜4mmのブロックに分割し、凍結切片用包埋液(OC T Media;Miles,Elkhart,インジアナ)を含む鋳型に静置した。ブロックをドラ イアイスで急速に凍結し、暗所で−70℃で保存した。組織学的検査のために回 収した標本は10%のホルムアミドで固定した。 ベンゾポルフィリン誘導体の薬理学的動態は、2mg/mlのBPD-MA-Hyskon を投与した後1.5、3、6および12時間で殺処分したウサギから得た凍結切 片の分析(蛍光顕微鏡)により調べた。各時点で3匹の動物を調べた。厚さが6 μの凍結切片を弱い拡散光(Cryostat Microtome;AO Reichert,バツファロー、 ニューヨーク)で作製した。弱光レベルの組織の蛍光は、熱電気的に冷却された 低速走査式CCDカメラシステム(モデルST-180:Princeton Instruments,トレ ントン、ニュージャージ)を倒立蛍光顕微鏡(Zeiss Axiovert 10;Car1 Zeiss In c.,Oberkochen,ドイツ)と合体させたものを用いて実施した。開口数0.3の 10×の対物レンズ(Zeiss Plan neofluar)を用いて、凍結切片の明視野像およ び蛍光像を可視化させた。可動シャッターと合体させ、さらに405nmの広帯 域通過フィルターを通した100Wの水銀アーク燈(UniBlitzモデルT132:Vince nt Associates,ロチェスター、ニューヨーク)で励起光が得られた。二色鏡(FT 420)はサンプルにこの励起光を反射させ、635nmの広帯域通過フィルターを 通過する蛍光放出を検出器に伝えた。 装置の制御、画像捕捉および処理は、マッキントッシュIIfxコンピュータ(Ap ple Computers,Cupertino,カリフォルニア)とIPlabソフト(Signal Analytic s Corp.,ビエナ、バージニア)を用いて行なった。水銀ランプとCCDカメラ のシャッターとを同期化させることによって、サンプルの光退色の最小化を達成 した。組織薄片における光の送達の程度を調べるために、バックグラウンドの画 像を同一の特性を有するブランクスライドから得た。すべての蛍光画像は以下の アルゴリズムによって規格化し、不均一発光を修正した: 規格化蛍光画像={平均(バックグラウンドー暗ノイズ)/画像(バックグラウ ンド−暗ノイズ)}×画像(蛍光−暗ノイズ) 式中、平均(バックグラウンド−暗ノイズ)は、暗ノイズ修正バックグラウンド 画像に対する平均グレースケール値(mean gray-scale value)である。比較分析 のためにウサギの子宮を解剖学的に異なる層(子宮内膜腺、子宮内膜基質および 輪状筋(子宮筋層))に分割した。 蛍光測定値はログ変換を用いて変換し変動性を減少させた。個々のウサギから 得た複数の蛍光測定値の平均を求めた。各時点(1.5、3、6および12時間 で、3匹の動物の平均を計算した(動物の総数12匹)。腺、基質および輪状筋 組織間の蛍光における全体的な相違は反復測定値の分散分析を用いて比較した。 また、腺の蛍光と、基質および輪状筋組織の蛍光の比較試験、並びに時間による 蛍光の相互作用効果についても調べた。図2で用いた標準誤差は、12の蛍光平 均から得られた標準偏差の集計概算値をコンピュータで計算し、さらに、各々の 平均は3つの蛍光値から構成されるので3の平方根で割って得た。 図2は、4つの時点(1.5、3、6および12時間)における腺、基質およ び輪状筋(子宮筋層)の組織の平均的蛍光(BPD−MA濃度に一致する)を示 す。腺の蛍光は基質および子宮筋層よりも顕著に高かった(P<0.0001、 分散分析)。種々の組織における薬剤濃度の違いは、6時間および12時間よリ 1.5時間および3時間の時点で顕著に大きく、12時間の時点では評価可能な 濃度差は観察されなかった。腺の蛍光と、基質および子宮筋層の蛍光との間の相 違は時間とともに減少した(それぞれP=0.01およびP=0.02)。腺お よび基質の薬剤濃度は1.5時間(調べた時間では最も早い時点)で最も高かっ た。 蛍光顕微鏡のデータにより、BPD−MAは基質と比較して子宮内膜の上皮構 造に極めて多く蓄積されることが明らかに示された。上皮にBPD−MAの濃度 が高いのはおそらく細胞間分布の相違と細胞膜からの拡散の相違によるためで、 さらにこの性質により、幸運にも光力学的治療において選択性が付与される。薬 剤濃度は、他の層と比較して、周囲の子宮筋層で最も低かった。光力学的治療の 間、この低い薬剤濃度と子宮筋層の厚さによって腹腔内器官を光化学的作用から 保護することができる。 べンゾポルフィリン誘導体−ヒスコンは、局所施用後約1.5時間で早期濃度 ピークに達し、続いて急速に減少することを示した。子宮構造体における1.5 時間の時点におけるベンゾポルフィリン誘導体濃度の大きな違いは時間とともに 減少し、12時間後には明らかではなかった。したがって、光適用のタイミング は光力学的治療の効果を最適にするのに重要である。これらの薬理学的動態デー タにより、BPD−MAの局所適用後1.5時間が最適間隔であることが示され ている。 ベンゾポルフィリン誘導体−ヒスコンの薬理学的データは、水に溶かしたべン ゾポルフィリン誘導体に関するものと同様であった。ヒスコンが薬剤の分布に影 響を与えるという決定的な証拠はないが、それが子宮内膜における取り込みと蛍 光に悪影響を及ぼすという証拠もない。 実施例3 BPD−MAによる光力学的療法後のウサギ子宮における構造的変化の分析 ウサギの子宮内光力学的療法の後で、組織学的検査(光学顕微鏡および走査電 子顕微鏡)のためのサンプルをリン酸緩衝液中の10%ホルマリンで室温で24 時間固定した。光学顕微鏡サンプルを濃度勾配エタノールで脱水し、ヒストクリ ア(Histoclear)(National Diagnostics,Manville,ニュージャージ)で清澄に し、組織処理装置(モデル155MP; Fisher Scientific,ピッツバーグ、ぺンシル バニア)を用いてパラフィンを浸透させ、さらにパラフィンに包埋した。6mで 切片を切断し、脱パラフィンを行い、ヘマトキシリン・エオシンまたはシリウス 赤3BAのいずれかで染色した。走査電子顕微鏡標本は上記のように固定し、さ らに10%の四酸化オスミウム中で処理し、濃度勾配アセトンで脱水し、臨界点 乾燥を実施し(Ladd Critical Point Dryer; Ladd Research Industries,Inc., バーリントン、バーモント)、金で蒸着被覆した(Pelco Pac-1蒸発システム; Te d Pella,Inc.,Redding,カリフォルニア)。続いて走査電子顕微鏡(SEM5l5; P hilips Electronic Instrument Co.,Mahwah,ニュージャージ)を用いて写真を 撮影した。 光学顕微鏡および走査電子顕微鏡の両方を用いて、光力学的治療の後の子宮内 膜の構造的変化を同じウサギの右(コントロール)と左(処置)の子宮角で調ベ た。図3は、倍率が10×および50×の光学顕微鏡の結果を示している。走査 電子顕微鏡像(5000×)を図4に示す。 未処置(図3A)および処置(図3B)子宮角の光学顕微鏡の低倍率像では、 光力学的療法後4週間で子宮内膜構造の上皮および基質の破壊が観察された。管 腔は除去され、基質に類似する瘢痕組織によって置き換えられていた。再疎通の 過程は明らかではなかった。子宮筋層の境界輪状層(図の右側)は弛緩し、結合 組織が浸食していた。薬剤の子宮内注入中またはその後に穿孔子宮壁から薬剤が 漏出したために、縦方向の子宮筋層および漿膜における損傷が認められる。この 記述は誤った結論を導くかもしれない。わずかの上皮再生が少数の切片に認めら れたが(データは示さず)、おそらく光の分布の不均一によるものであろう。高 倍率像(図3Cおよび3D)では、子宮内膜上皮は完全に消失し劇的な子宮内膜 の構造変化が明らかである。さらに、照射後の基質の成分が細胞外マトリックス に豊富で、脈管形成は明らかに減少している。照射後1週間で、処置領域は急性 の変化(例えば出血、中等度の血管損傷および白血球浸潤)が明らかであった( 結果は示さず)。ウサギでは子宮内膜の機械的破壊後の再生は3日で完了するの で、光力学的療法後の調査のための長期追跡の期間として1週間および4週間を 選択した。一般に、子宮内膜の実質的、持続的破壊の効果が認められた(図4B およびC)。しかしながら、上皮再生度合いの領域による変動が見られることか ら、不可逆的な損傷を与えるためには、光の線量を光力学的閾値またはそれより 高く維持することが重要であることがわかる。子宮腔内における薬剤の均等な分 布、光による分解を避けるための短時間照射、薬剤の排泄および均一な光の分布 もまた、良好で完全な子宮内膜破壊をもたらすために必要な条件であろう。 未処置子宮角(図4A)の走査電子顕微鏡写真では、線毛を持たない微小絨毛 細胞によって取り囲まれた線毛を有する細胞が示されている。対照的に、光力学 的療法後1週間(図4B)および4週間(4C)の処置子宮では、管腔の上皮柱 および腺の開口部の完全な消失が明らかであった。表面はコラーゲンネットワー クに類似する瘢痕組織によって置き換えられていた。 実施例4 BDP−MAを用いたラットの子宮内膜の光力学的療法 実施例1から3で述べた方法を採用し、BDP−MAを用いた子宮内膜除去実 験をスプラーグ・ドーリー(Sprague Dawley)系ラットで実施した。BPD−M A(2mgおよび4mg)を1mlのヒスコンTM(デキストラン70)で希釈し た。これら2通りの濃度の薬剤をラットに局所的に0.15mlずつ注射した。 これら2通りの濃度の薬剤の適用例において、取り込みと分布には顕著な相違は ないことが蛍光顕微鏡実験によって明らかとなった。弱光レベルの組織蛍光の画 像化によって、最初の12時間以内に他と異なるプラスの子宮内膜対子宮筋層比 が明らかとなった。相対的な蛍光は子宮内膜腺で最も高く、子宮筋層において最 も低かった。12時間後、蛍光の強さは全ての区画で一様になり、腺における蛍 光強度の値は他の層の値に近づいた。 PDT(2mg/mlのBPD−MAおよび子宮内への光照射量80J/cm2 )は1週間で子宮内膜の破壊をもたらした。子宮内膜組織の再生は4週間経過 後には認められなかった。いずれの動物においても、光で処置された皮膚領域に は、常にいかなる変化も観察されなかった。 生殖能力アッセイでは、1ラットにつきわずか0.44の着床がPDT後に左 の処置子宮角領域で生じた。対照的に、1ラットにつき8.99の着床が未処置 の右の子宮角の対応領域で認められた。 実施例5 ヒト子宮内膜へのBPD−MAの局所適用 ヒトの子宮で局所的に用いたBPD−MAの分布を精査するために、子宮切除 を予定している忠者をこの実験に参加させる。リポゾームで製剤化した3mgの ベンゾポルフィリン誘導体一酸環Aをデキストロース(10%W/V;ヒスコンR Pharmacia Inc.,ピスカタウェー、ニュージャージ)中の1.5mlのデキス トラン70(32%W/V)に無菌状態下で使用直前に溶解する。この量は0. 05mg/kg(体重60kgの場合)に匹敵し、以前のヒトまたは動物実験の いずれかで投与された系統的な局所投与量よりかなり少ないため、副作用が生じ ることは全く予期されない。 BPD−MA溶液は、子宮切除手術直前(すなわち器官の実際の摘出の30− 40分前)、子宮切除の2時間前、または6時間前のうちいずれかの時点におい て、切石術位において局所適用される。標準的な双鉤の検鏡を使用する。子宮頚 管をプロビドンーヨードで洗浄する。ショーコフのバルーン卵管造影法(Sholko ff balloon hysterosalpingography)用カテーテル(外径2mm)を子宮頚管に 挿入し、2mg/mlのBDP−MA−ヒスコンR溶液1.5mlを子宮腔に注 入する。注入のための時間は30秒かけ、ゆっくりと手で押しながら均一な流速 で実施する。子宮頸管拡張術は実施しない。カテーテルが子宮頸管を容易に通過 しない場合は、薬剤は注入しない。 全身的な薬剤の取り込みは、薬剤の投与前、子宮切除時および術後1時間で採 取した3つの血液サンプルによってモニターした。より長い経過時間(6時間) 後のモニターのためには、別に血液サンプル1つを薬剤の注入と切除手術の間で 採取し、モニター対象に付け加えた。 実施例6 BPD−MAの局所適用後のヒト子宮におけるBPD−MAの分布の分析 子宮切除後直ちに子宮壁の2−3ヶ所を採取する。サンプルは子宮体および子 宮底に相当し、各々厚さ4−6mmおよび幅10mmで、子宮壁の全ての層(子 宮内膜、子宮筋層、漿膜)を有する。凍結切片用包埋液(Tissues Tek,O.C.T.m edia,Miles,エルクハート、インジアナ)を含む鋳型に標本を直ちに静置し、 ドライアイスで急速凍結し、光を通さない容器に−70℃で保存する。全ての標 本は暗所で取り扱う。弱い拡散光(Cryostar microtome,AO Reichert,バッファ ロー、ニューヨーク)で組織を分割し、約3mm離れたいくつかの場所から5ミ クロンの厚さの蛍光分析用切片を得る。 主要な標本(子宮の>99%)は、表示のように更なる分析のために手術室で 処理する。標本の処理によっては、この標本の異常な蛍光放出の属性は損なわれ ない。弱光レベルの組織蛍光画像化によってサンプルを分析する。蛍光画像化シ ステムは組織の凍結切片の蛍光像を可視化するための倒立顕微鏡(Zeiss Anxiov ert 10)から成る。種々のスペクトル領域の励起光を用いるため、100Wの水 銀ランプをフィルター輪に合体させる。放出光を、放出路のフィルター輪によっ て同様に分離する。このような造作によって、サンプルを可視化させるために最 適な励起および放出スペクトル領域の選択が可能になる。さらに、組織の自家蛍 光を、熱電気的に冷却した低速走査式コンピュータ支援CCD(charge-coupled device)カメラ(Princeton Instruments,Trenton,ニュージャージ)によって薬 剤の蛍光から分離する。カメラの解像度を、16ビット画素のダイナミックレン ジを有する2.2×105画素で決定する。サンプルの光退色を最少にするため に、UniBlitzシャッターおよびドライバー(モデルT132)を用い、CCD−カメ ラを励起源と同調させる。このシステムの感度は例外的に高いために、ほとんど の凍結切片の蛍光画像の典型的な露光時間は約1秒で済む。光の分布を概算する ために、同一のパラメーター(すなわちフィルター、露光時間)を有するブラン クスライドからバックグラウンド画像を得る。蛍光画像およびバックグラウンド 画像は全て、露光中に与えられる暗ノイズのため修正を受ける。全ての画像は、 1−Gb容量の再書き込み可能光学ドライブシステムで捕捉され、同システムに 自動的に保存される。プロセッシングとカメラの制御を、マッキントッシュIIfx コンピュータで適切なソフト(Signal Analytics Corp.,ビエナ、バージニア) により行う。標本を比較分析のために解剖学的な層(すなわち子宮内膜腺、子宮 内膜基質および子宮筋層)に分割する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,H U,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ ,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG, MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TM ,TR,TT,UA,UG,UZ,VN (72)発明者 バーンズ、マイケル ダブリュ. アメリカ合衆国 92679 カリフォルニア 州 トラブコ キャニオン ビア コリナ ス 31132

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 子宮内膜に有効量を局在させるのに十分な緑色ポルフィリン量を対象者 に投与し、 緑色ポルフィリンの有効量を子宮内膜に局在させるのに十分な時間を経 過させ、さらに、 緑色ポルフィリンによって吸収される光を子宮内膜に照射することを含 む子宮内膜疾患の治療または不妊手術のための方法。 2. 緑色ポルフィリンが子宮内膜に局所的に用いられる請求項1の方法。 3 子宮内膜疾患が機能不全子宮出血である請求項1の方法。 4. 子宮内膜疾患が子宮内膜症である請求項1の方法。 5. 子宮内膜疾患が月経過多である請求項1の方法。 6. 子宮内膜疾患が新生物である請求項1の方法。 7. 緑色ポルフィリンが図1に示した式1〜6のいずれかの構造を有し、式 中R1、R2、R3およびR4が非干渉置換基である、請求項1の方法。 8. R1およびR2がカルボメトキシ基およびカルボエトキシ基である請求項 7の方法。 9. 各R3が−CH2CH2COOH、またはその塩、アミド、エステルもし くはアシルヒドラゾンである請求項7の方法。 10. 緑色ポルフィリンが図1−3または図1−4に示す式の構造を有するも のであるか、またはその混合物であり、かつ各々のR4が非干渉置換基である請 求項7の方法。 11. 緑色ポルフィリンがBPD−DA、BPD−DB、BPD−MAおよび BPD−MBから成る群から選ばれる請求項10の方法。 12. 緑色ポルフィリンがBPD−MAである請求項11の方法。 13. 子宮内膜に有効量を局在させるのに十分な緑色ポルフィリン量を妊娠対 象者に投与し、 緑色ポルフィリンの有効量を子宮内膜に局在させるのに十分な時間を経 過させ、さらに、 緑色ポルフィリンによって吸収される光を子宮内膜に照射し、子宮内膜 の部分的除去および上皮再形成を得る工程を有する早期妊娠を終結させる方 法 。 14. 緑色ポルフィリンが子宮内膜に局所的に用いられる請求項13の方法。 15. 緑色ポルフィリンが図1に示す式1〜6のいずれかの構造を有し、式中 R1、R2、R3およびR4が非干渉置換基である請求項13の方法。 16. R1およびR2がカルボメトキシ基およびカルボエトキシ基である請求項 15の方法。 17. 各R3が-CH2CH2COOH、またはその塩、アミド、エステルもしく はアシルヒドラゾンである請求項15の方法。 18. 緑色ポルフィリンが図1−3または図1−4に示す式の構造を有するも のであるか、またはその混合物であり、かつ各R4が非干渉置換基である請求項 15の方法。 19. 緑色ポルフィリンがBPD−DA、BPD−DB、BPD−MAおよび BPD−MBから成る群から選ばれる請求項18の方法。 20. 緑色ポルフィリンがBPD−MAである請求項19の方法。 21. 局所用担体および治療上有効量の緑色ポルフィリンを含有する緑色ポル フィリンの子宮内膜への局所施用組成物であって、局所用担体が粘稠な溶液また はゲル、および任意に浸透強化剤を有するものから本質的になる前記局所施用組 成物。 22. 粘稠な溶液がデキストラン70である請求項21の組成物。 23. 浸透強化剤がアゾンまたはDMSOである請求項21の組成物。
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