JP2000356225A - スプライン装置 - Google Patents

スプライン装置

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JP2000356225A
JP2000356225A JP11169475A JP16947599A JP2000356225A JP 2000356225 A JP2000356225 A JP 2000356225A JP 11169475 A JP11169475 A JP 11169475A JP 16947599 A JP16947599 A JP 16947599A JP 2000356225 A JP2000356225 A JP 2000356225A
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shaft
hole
axial direction
cylindrical member
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JP11169475A
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Takeshi Tojo
健 東條
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Koyo Seiko Co Ltd
Original Assignee
Koyo Seiko Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スプライン嵌合領域における軸方向の接触面
圧を均一化でき、長寿命化を図れるスプライン装置を提
供する。 【解決手段】 このスプライン装置は、テーパ面6でも
って筒部材1を先細にして、図5に示すように、筒部材
1の断面係数を根元側から先端側に向かって減少させる
と共に、テーパ穴8でもって軸部材2の肉厚を先細に
し、軸部材2の断面係数を根元側から先端側に向かって
減少させた。これにより、軸部材2と筒部材1のねじり
剛性の和を軸方向に均等化して、トルク伝達時に、軸ス
プライン7の歯側面7D,穴スプライン5の歯側面5D
がボール3から受ける接触面圧を、軸方向に均一化し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、角スプライン,
インボリュートスプライン,ボールスプライン,セレーシ
ョン等のスプライン装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のスプライン装置として
は、図6に示すように、軸部材101の軸スプライン1
02間の溝103に配置したボール105を、筒部材1
06の穴スプライン107間の溝108に嵌合させて、
軸部材101から筒部材106に回転力を伝達するもの
がある。
【0003】上記軸スプライン102は、軸部材101
の外周部に周方向に所定間隔を隔てて配列されており、
上記穴スプライン107は、筒部材106の内周部に周
方向に所定間隔を隔てて配列されている。
【0004】また、軸部材101および筒部材106
は、スプライン嵌合領域において、中心軸Mに直角な断
面で切断した軸直角断面が軸方向に略一定になってい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
スプライン装置では、使用後の摩耗量を測定した結果、
図4(A),(B)に示すように、軸部材101の軸スプラ
イン102の歯側面102Aのボール105による摩耗
量が、軸部材101の根元に近い箇所ほど多くなってい
た。つまり、上記従来のスプライン装置では、スプライ
ン歯面102Aとボール105との接触面圧が軸部材1
01の根元に近くなるほど大きくなり、不均一な接触状
況が発生して、摺動抵抗の増大,歯側面カジリ,早期摩耗
を招くということが判明した。
【0006】そこで、この発明の目的は、スプライン嵌
合領域における軸方向の接触面圧を均一化でき、長寿命
化を図れるスプライン装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明のスプライン装置は、軸部材の外周
に形成された軸スプラインと筒部材の内周に形成された
穴スプラインを嵌合させて、回転力を伝えるスプライン
装置において、軸方向における応力分布が均一になるよ
うにしたことを特徴としている。
【0008】この請求項1の発明では、軸方向における
応力分布が均一になるようにしたから、スプライン嵌合
領域における軸方向の接触面圧を均一化でき、長寿命化
を図れる。
【0009】また、請求項2の発明は、請求項1に記載
のスプライン装置において、上記軸スプラインと穴スプ
ラインに沿って、複数のボールが軸方向に配列されてい
て、上記筒部材の外周をテーパ形状あるいは曲面形状と
して、軸方向の根元から先端に向かって断面係数を減少
させたことを特徴としている。
【0010】この請求項2の発明では、上記筒部材の外
周をテーパ形状あるいは曲面形状として、軸方向の根元
から先端に向かって断面係数を減少させた。したがっ
て、筒部材の先端のねじり剛性を弱めて、トルク伝達時
に軸部材の根元付近において軸スプラインと穴スプライ
ンの接触面圧が過大になることを防止できる。
【0011】すなわち、この請求項2の発明では、トル
ク伝達時に、軸スプラインと穴スプラインに加わる接触
面圧を、軸方向に均一に分布させることができるから、
摺動抵抗の増大,歯面カジリ,早期摩耗を防止でき、長寿
命化を図れる。
【0012】また、請求項3の発明は、請求項1に記載
のスプライン装置において、上記軸スプラインと穴スプ
ラインに沿って、複数のボールが軸方向に配列されてい
て、上記ボール寸法を装着位置によって変化させて、各
ボールが負担する負荷を均一にしたことを特徴としてい
る。
【0013】この請求項3の発明では、軸方向位置にお
いて、軸部材のねじり剛性と筒部材のねじり剛性の和が
比較的大きくなる領域に装着されるボールの寸法を比較
的小さくし、上記ねじり剛性の和が比較的小さくなる領
域に装着されるボールの寸法を比較的大きくする。これ
により、トルク伝達時に、ねじり剛性の和が比較的大き
くなる領域での軸スプラインと穴スプラインの荷重分担
と、ねじり剛性の和が比較的小さくなる領域での軸スプ
ラインと穴スプラインの荷重分担とを均一化できる。し
たがって、トルク伝達時に、軸スプラインと穴スプライ
ンに加わる接触面圧を軸方向に均一に分布させることが
できるから、摺動抵抗の増大,歯面カジリ,早期摩耗を防
止でき、長寿命化を図れる。
【0014】また、請求項4の発明は、請求項1に記載
のスプライン装置において、上記軸部材の断面係数が軸
方向の根元から先端に向かって減少するように、上記軸
部材の中心にテーパ形状あるいは曲面形状の穴を形成し
たことを特徴としている。
【0015】この請求項4の発明では、上記軸部材の中
心にテーパ形状あるいは曲面形状の穴を形成して、軸方
向の根元から先端に向かって断面係数を減少させた。し
たがって、軸部材の先端のねじり剛性を弱めて、トルク
伝達時に筒部材の根元付近において軸スプラインと穴ス
プラインの接触面圧が過大になることを防止できる。
【0016】すなわち、この請求項4の発明では、トル
ク伝達時に、軸スプラインと穴スプラインに加わる接触
面圧を、軸方向に均一に分布させ、軸方向に均等な荷重
分担を実現して、摺動抵抗の増大,歯側面カジリ,早期摩
耗を防止でき、長寿命化を図れる。
【0017】また、請求項5の発明は、請求項1に記載
のスプライン装置において、上記軸スプラインと穴スプ
ラインを直接接触させて、回転力を伝えるスプライン装
置であって、上記筒部材の外周をテーパ形状あるいは曲
面形状として、軸方向の根元から先端に向かって断面係
数を減少させたことを特徴としている。
【0018】この請求項5の発明では、請求項2の発明
と同じく、筒部材の外周をテーパ形状あるいは曲面形状
として、軸方向の根元から先端に向かって断面係数を減
少させたから、筒部材の先端のねじり剛性を弱めて、ト
ルク伝達時に軸部材の根元付近において軸スプラインと
穴スプラインの接触面圧が過大になることを防止でき
る。
【0019】すなわち、この請求項5の発明では、トル
ク伝達時に、軸スプラインと穴スプラインに加わる接触
面圧を、軸方向に均一に分布させることができるから、
摺動抵抗の増大,歯面カジリ,早期摩耗を防止でき、長寿
命化を図れる。
【0020】また、請求項6の発明は、請求項1に記載
のスプライン装置において、上記筒部材の径方向肉厚を
薄肉にして、ねじり剛性を所定値以下にして上記軸方向
の応力分布を均一にしたことを特徴としている。
【0021】この請求項6の発明では、筒部材の径方向
肉厚を薄肉にすることによって、軸方向の略全域にわた
って、筒部材のねじり剛性を低下させるから、特に、軸
部材の根元付近における穴スプラインと軸スプラインと
の接触面圧を低減できる。したがって、軸部材の根元付
近における穴スプラインと軸スプラインとの摺動抵抗の
増大,歯側面カジリ,早期摩耗を防止でき、長寿命化を図
れる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、この発明を図示の実施の形
態により詳細に説明する。
【0023】〔第1の実施の形態〕図1に、この発明の
スプライン装置の第1の実施の形態としてのボールスプ
ライン装置の要部断面を示す。このボールスプライン装
置は、筒部材1と、この筒部材1の内側に挿入した軸部
材2と、軸部材2と筒部材1の間に配置した複数のボー
ル3,3,3…を備える。
【0024】上記筒部材1の内周面には、周方向に所定
間隔を隔てて複数の穴スプライン5が形成されており、
筒部材1の外周面6はテーパ面になっていて、筒部材1
は根元側から先端側に向かって先細形状になっている。
また、軸部材2の外周面には、周方向に所定間隔を隔て
て複数の軸スプライン7が形成されており、軸部材2の
中心軸Wを中心軸とするテーパ孔8が軸部材2に形成さ
れている。このテーパ孔8は、軸部材2の根元側から先
端側に向かって直径が増大している。
【0025】そして、上記軸部材2の隣接する2つの軸
スプライン7の間の溝10に、複数のボール3,3,3…
が軸方向に配列されている。このボール3,3,3…は、
筒部材1の隣接する穴スプライン5の間の溝11に嵌合
している。
【0026】上記構成のボールスプライン装置は、テー
パ面6でもって筒部材1を先細にして、図5に示すよう
に、筒部材1の断面係数を根元側から先端側に向かって
減少させると共に、テーパ穴8でもって軸部材2の肉厚
を先細にし、軸部材2の断面係数を根元側から先端側に
向かって減少させた。
【0027】これにより、剛性小の筒部材先端部1Aに
形成された穴スプライン5の先部5Aを、剛性大の軸部
材根元部2Bに形成された軸スプライン7の根元部7B
に対向させている。また、剛性大の筒部材根元部1Bに
形成された穴スプライン5の根元部5Bを、剛性小の軸
部材先端部2Aに形成された軸スプライン7の先端部7
Aに対向させている。さらに、剛性中の筒部材中間部1
Cに形成された穴スプライン5の中間部5Cを、剛性中
の軸部材中間部2Cに形成された軸スプライン7の中間
部7Cに対向させている。
【0028】このように、このボールスプライン装置で
は、トルク伝達部12において、軸部材2と筒部材1の
ねじり剛性の和を軸方向に均等化することによって、ト
ルク伝達時に、軸スプライン7の歯側面7D,穴スプラ
イン5の歯側面5Dがボール3から受ける接触面圧を、
軸方向に均一化した。これにより、摺動抵抗の増大,歯
側面カジリ,早期摩耗を防止でき、長寿命化を図ること
ができる。
【0029】〔第2の実施の形態〕次に、図2に、この
発明のスプライン装置の第2実施形態の要部断面を示
す。この第2実施形態は、第1実施形態と異なり、ボー
ルを備えず、軸部材21と筒部材22とが直接に接触す
るスプライン装置である。
【0030】このスプライン装置は、軸部材21と筒部
材22とからなる。軸部材21の外周面に周方向に所定
の間隔を隔てて複数の軸スプライン23が形成されてお
り、筒部材22の内周面に周方向に所定の間隔を隔てて
複数の穴スプライン25が形成されている。この穴スプ
ライン25と軸スプライン23とは周方向に係合するよ
うになっている。
【0031】一方、上記軸部材21は、その中心軸Zを
中心軸とする軸方向テーパ孔26を有し、このテーパ孔
26は根元から開口端に向かって、略直線的に直径が増
加している。また、上記筒部材22は、外周面27がテ
ーパ状になっており、根元部22Bから先端部22Aに
向かって肉厚が薄くなっている。
【0032】上記構成のボールスプライン装置は、テー
パ面27でもって筒部材22を先細にして、図5に示す
ように、筒部材22の断面係数を根元側から先端側に向
かって減少させると共に、テーパ孔26でもって軸部材
21の肉厚を先細にし、軸部材21の断面係数を根元側
から先端側に向かって減少させた。
【0033】これにより、剛性小の筒部材先端部22A
に形成された穴スプライン25の先端部25Aを、剛性
大の軸部材根元部21Bに形成された軸スプライン23
の根元部23Bに噛合させている。また、剛性大の筒部
材根元部22Bに形成された穴スプライン25の根元部
25Bを、剛性小の軸部材先端部21Aに形成された軸
スプライン23の先端部23Aに噛合させている。さら
に、剛性中の筒部材中間部22Cに形成された穴スプラ
イン25の中間部25Cを、剛性中の軸部材中間部21
Cに形成された軸スプライン23の中間部23Cに噛合
させている。
【0034】このように、このスプライン装置では、ト
ルク伝達部の軸方向の各部において、軸部材21と筒部
材22のねじり剛性の和を、軸方向に均等に分布させる
ことによって、トルク伝達時に、軸スプライン23の歯
側面23Dと穴スプライン25の歯側面25Dとの接触
面圧を軸方向に均一化した。これにより、トルク伝達部
の軸方向の各部における荷重負担を均等化でき、摺動抵
抗の増大,歯側面カジリ,早期摩耗を防止できて、長寿命
化を図ることができる。
【0035】〔第3の実施の形態〕次に、図3に、この
発明のスプライン装置の第3の実施の形態としてのボー
ルスプライン装置の要部断面を示す。
【0036】このボールスプライン装置は、筒部材31
と、この筒部材31の内側に挿入した軸部材32と、軸
部材32と筒部材31の間に配置した6個のボール3
3,34,35,36,37,38を備える。
【0037】上記筒部材31の内周面には、周方向に所
定間隔を隔てて複数の穴スプライン40が形成されてお
り、筒部材31の外周面41は軸方向に同径の円筒面に
なっていて、筒部材31は根元側から先端側に向かって
肉厚が略等しくなっている。
【0038】また、軸部材32の外周面には、周方向に
所定間隔を隔てて複数の軸スプライン42が形成されて
おり、この軸部材32は、スプライン嵌合領域において
略同径で中実の円筒形状である。そして、上記軸部材3
2の隣接する2つの軸スプライン42の間の溝45に、
6個のボール33,34,35,36,37,38が軸方向
に配列されている。この6個のボール33〜38は、筒
部材31の隣接する穴スプライン40の間の溝46に嵌
合している。
【0039】そして、軸部材32の根元側に配置された
ボール33の直径D1を最も小さくし、このボール33
に隣接するボール34の直径D2を2番目に小さくし、
以下、軸部材32の先端側に向かって、ボール35,3
6,37,38の直径D3,D4,D5,D6を順に所定寸
法だけ大きく設定した。
【0040】この実施形態では、軸部材32の最も根元
側に配置されたボール33の直径D1を最も小さくし
た。また、このボール33から軸部材32の先端側に向
かって、ボール34,35,36,37,38の順に、直径
D3,D4,D5,D6を増加させた。
【0041】これにより、トルク伝達時に、軸スプライ
ン42の根元側部分42Bでのボール接触面圧を小さく
して、軸方向の各部における加重負担を均等化でき、軸
スプライン42と穴スプライン40に加わる接触面圧を
軸方向に均一に分布させることができるから、摺動抵抗
の増大,歯面カジリ,早期摩耗を防止でき、長寿命化を図
れる。
【0042】尚、上記第1,第2の実施形態では、軸部
材2,21と筒部材1,22の両方を先端に向かって肉厚
を薄くしたが、いずれか一方を先端に向かって薄肉にし
てもよい。また、上記第1,第2の実施形態では、テー
パ形状により筒部材1,22および軸部材2,21を先端
に向かって先細り形状にしたが、湾曲形状によって先細
り形状にしてもよい。また、筒部材を軸方向の全域にわ
たって薄肉にして、筒部材の軸方向の断面係数分布を、
軸部材の軸方向の断面係数分布に近づけるようにしても
よい。この場合にも、トルク伝達時の荷重分担を軸方向
に略均一にすることができ、摺動抵抗の増大,歯面かじ
り,早期摩耗を防止でき、長寿命化を図れる。
【0043】
【発明の効果】以上より明らかなように、請求項1の発
明のスプライン装置は、軸部材の外周に形成された軸ス
プラインと筒部材の内周に形成された穴スプラインを嵌
合させて、回転力を伝えるスプライン装置において、軸
方向における応力分布が均一になるようにした。したが
って、スプライン嵌合領域における軸方向の接触面圧を
均一化でき、長寿命化を図れる。
【0044】また、請求項2の発明は、上記筒部材の外
周をテーパ形状あるいは曲面形状として、軸方向の根元
から先端に向かって断面係数を減少させた。したがっ
て、筒部材の先端のねじり剛性を弱めて、トルク伝達時
に軸部材の根元付近において軸スプラインと穴スプライ
ンの接触面圧が過大になることを防止できる。したがっ
て、トルク伝達時に、軸スプラインと穴スプラインに加
わる接触面圧を、軸方向に均一に分布させることがで
き、摺動抵抗の増大,歯面カジリ,早期摩耗を防止でき、
長寿命化を図れる。
【0045】また、請求項3の発明は、軸方向位置にお
いて、軸部材のねじり剛性と筒部材のねじり剛性の和が
比較的大きくなる領域に装着されるボールの寸法を比較
的小さくし、上記ねじり剛性の和が比較的小さくなる領
域に装着されるボールの寸法を比較的大きくする。これ
により、トルク伝達時に、ねじり剛性の和が比較的大き
くなる領域での軸スプラインと穴スプラインの荷重分担
と、ねじり剛性の和が比較的小さくなる領域での軸スプ
ラインと穴スプラインの荷重分担とを均一化できる。し
たがって、トルク伝達時に、軸スプラインと穴スプライ
ンに加わる接触面圧を軸方向に均一に分布させることが
できるから、摺動抵抗の増大,歯面カジリ,早期摩耗を防
止でき、長寿命化を図れる。
【0046】また、請求項4の発明は、請求項1に記載
のスプライン装置において、上記軸部材の断面係数が軸
方向の根元から先端に向かって減少するように、上記軸
部材の中心にテーパ形状あるいは曲面形状の穴を形成し
たことを特徴としている。
【0047】この請求項4の発明では、上記軸部材の中
心にテーパ形状あるいは曲面形状の穴を形成して、軸方
向の根元から先端に向かって断面係数を減少させた。し
たがって、軸部材の先端のねじり剛性を弱めて、トルク
伝達時に筒部材の根元付近において軸スプラインと穴ス
プラインの接触面圧が過大になることを防止できる。し
たがって、トルク伝達時に、軸スプラインと穴スプライ
ンに加わる接触面圧を、軸方向に均一に分布させ、軸方
向に均等な荷重分担を実現して、摺動抵抗の増大,歯側
面カジリ,早期摩耗を防止でき、長寿命化を図れる。
【0048】また、請求項5の発明は、軸スプラインと
穴スプラインを直接接触させて、ねじり力を伝えるスプ
ライン装置であって、請求項2の発明と同じく、筒部材
の外周をテーパ形状あるいは曲面形状として、軸方向の
根元から先端に向かって断面係数を減少させたから、筒
部材の先端のねじり剛性を弱めて、トルク伝達時に軸部
材の根元付近において軸スプラインと穴スプラインの接
触面圧が過大になることを防止できる。したがって、ト
ルク伝達時に、軸スプラインと穴スプラインに加わる接
触面圧を軸方向に均一に分布させることができ、摺動抵
抗の増大,歯面カジリ,早期摩耗を防止でき、長寿命化を
図れる。
【0049】また、請求項6の発明は、筒部材の径方向
肉厚を薄肉にして、ねじり剛性を所定値以下にして、上
記軸方向の応力分布を均一にしたことによって、軸方向
の略全域にわたって、筒部材のねじり剛性を、軸部材の
ねじり剛性に近づける。これにより、特に、軸部材の根
元付近における穴スプラインと軸スプラインとの接触面
圧を低減できる。したがって、トルク伝達時に、軸スプ
ラインと穴スプラインに加わる接触面圧を軸方向に均一
に分布させることができ、摺動抵抗の増大,歯側面カジ
リ,早期摩耗を防止でき、長寿命化を図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明のスプライン装置の第1の実施の形
態の要部半断面図である。
【図2】 この発明のスプライン装置の第2の実施の形
態の要部半断面図である。
【図3】 この発明のスプライン装置の第3の実施の形
態の要部半断面図である。
【図4】 図4(A)は従来例の軸部材のスプライン歯側
面の摩耗量測定領域を示す模式図であり、図4(B)は軸
スプライン歯側面の摩耗量を示す特性図である。
【図5】 本発明の第1,第2実施形態における軸部材
と筒部材の断面係数の軸方向分布を示す特性図である。
【図6】 従来のスプライン装置の要部半断面図であ
る。
【符号の説明】
1,22,31…筒部材、1A,22A…筒部材先端部、
1B,22B…根元部、1C,22C…中間部、2,21,
32…軸部材、2A,21A…先端部、2B,21B…根
元部、2C,21C…中間部、3,33,34,35,36,
37,38…ボール、5,25,40…穴スプライン、5
A,25A…先端部、5B,25B…根元部、5C,25
C…中間部、5D,25D…歯側面、6…外周面、7,2
3…軸スプライン、7A,23A…先端部、7B,23B
…根元部、7C,23C…中間部、7D,23D…歯側
面、8,26…テーパ孔、10,11,45,46…溝。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸部材の外周に形成された軸スプライン
    と筒部材の内周に形成された穴スプラインを嵌合させ
    て、回転力を伝えるスプライン装置において、軸方向に
    おける応力分布が均一になるようにしたことを特徴とす
    るスプライン装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のスプライン装置におい
    て、 上記軸スプラインと穴スプラインに沿って、複数のボー
    ルが軸方向に配列されていて、 上記筒部材の外周をテーパ形状あるいは曲面形状とし
    て、軸方向の根元から先端に向かって断面係数を減少さ
    せたことを特徴とするスプライン装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のスプライン装置におい
    て、 上記軸スプラインと穴スプラインに沿って、複数のボー
    ルが軸方向に配列されていて、 上記ボール寸法を装着位置によって変化させて、各ボー
    ルが負担する負荷を均一にしたことを特徴とするスプラ
    イン装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のスプライン装置におい
    て、 上記軸部材の断面係数が軸方向の根元から先端に向かっ
    て減少するように、上記軸部材の中心にテーパ形状ある
    いは曲面形状の穴を形成したことを特徴とするスプライ
    ン装置。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載のスプライン装置におい
    て、 上記軸スプラインと穴スプラインを直接接触させて、ね
    じり力を伝えるスプライン装置であって、 上記筒部材の外周をテーパ形状あるいは曲面形状とし
    て、軸方向の根元から先端に向かって断面係数を減少さ
    せたことを特徴とするスプライン装置。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載のスプライン装置におい
    て、 上記筒部材の径方向肉厚を薄肉にして、ねじり剛性を所
    定値以下にして上記軸方向の応力分布を均一にしたこと
    を特徴とするスプライン装置。
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