JP2000353237A - マルチプロセッサ構成画像処理システム - Google Patents

マルチプロセッサ構成画像処理システム

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JP2000353237A
JP2000353237A JP11162915A JP16291599A JP2000353237A JP 2000353237 A JP2000353237 A JP 2000353237A JP 11162915 A JP11162915 A JP 11162915A JP 16291599 A JP16291599 A JP 16291599A JP 2000353237 A JP2000353237 A JP 2000353237A
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Tei Hamaguchi
禎 濱口
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 処理分割に要するオーバーヘッドを軽減し、
処理全体のスループットを向上させるマルチプロセッサ
構成画像処理システムを得る。 【解決手段】 マルチプロセッサ構成の画像処理システ
ムにおいて、画像処理対象の画像データを保持する画像
データ保持機能と、処理対象となる画素をカウントする
画素カウント機能と、その出力結果より処理画素数が均
等となるように対象画像データを複数の部分画像に分割
する画像分割機能とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、画像処理システ
ムに関し、特にマルチプロセッシングが可能な画像処理
システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図12は例えば特開平8−44678号
公報に示された一般的なマルチプロセッサ構成の画像処
理システムを示したものであり、図において、1は画像
データを入力する、スキャナ、TVカメラ等の画像入力
部、2は画像データを表示するCRT等の画像表示部、
3はオペレータが手操作入力を行うキーボード等の手操
作入力部、4は画像を出力するプリンタ等の画像出力
部、5は画像入力部1から入力された画像に対して、後
述する種々の画像処理を行って、画像表示部2や画像出
力部4に出力する画像処理部である。なお画像入力部
1、画像出力部4は他装置との通信による画像データの
入出力を行ってもよい。
【0003】次に、上述した画像処理部5の詳細構成を
図13に示す。提示する画像処理システムはCPUを複
数備えたマルチプロセッサ型となっている。図13にお
いて、116、117、118は実際に画像処理システ
ムを実行するCPUである。111はRAMまたはRO
M等により構成され、実行する画像処理プログラムを格
納しているプログラム管理部、112は画像処理要求に
従って各CPU116〜118に処理を分散して割り振
る、いわゆるスケジューリングを行うスケジューラ、1
13は処理対象の画像画像データを管理する画像データ
管理部、114は例えばCPU116〜118等、提示
した構成において使用可能なCPUのアドレスおよび性
能、また、現在の負荷状況を管理しているCPU管理テ
ーブルである。115は各種画像処理に関する基本的な
アルゴリズム情報が関数として格納されているアルゴリ
ズムテーブルである。122はRAMであり、各CPU
116〜118において作業領域として共有して使用さ
れる。図13に示す各構成は内部バスにより接続されて
いる。
【0004】次に動作を説明する。スケジューラ112
は、CPU116〜118のいずれかにより制御されて
いる。また、プログラム管理部111に格納されている
画像処理プログラムはオペレータにより作成され、アル
ゴリズムテーブル115に登録されている関数を利用し
て動作する。またアルゴリズムテーブル115内の関数
のアルゴリズムを変更して利用する場合には、変更した
アルゴリズムの関数を作成し、アルゴリズムテーブル1
15に登録する。なお、アルゴリズムテーブル115に
新たに関数を登録する場合、該関数が画像データをどの
ように分割して処理できるかの情報も登録しておく必要
がある。以降、複数のCPUへの処理の割り振り結果、
すなわち、どのCPUにどれだけの画像処理を分担させ
るかをスケジュールと称する。スケジューラ112にお
いては、スケジュールを決定するための情報として、画
像処理アルゴリズムテーブル115から画像処理で使用
する各関数における画像データの分割方法、また、CP
U管理テーブル114から各CPU116〜118の性
能を調べて利用する。
【0005】次にスケジューラ112の動作を図14の
フローチャートを参照して説明する。ステップS601
において、スケジューラ112は画像処理プログラム管
理部111からの処理要求を待ち、処理要求が発生すれ
ばステップS602に進み、アルゴリズムテーブル11
5を調べることによって、画像をどう分割できるかの情
報を得る。次にステップS603に進み、CPU管理テ
ーブル114に基づいて現在利用可能なCPUの数、お
よびそれぞれのCPUの性能を調べ、ステップS604
でスケジューラ112は各CPUに現在の負荷の状態を
問い合わせる。ここで、CPU116〜118が利用可
能であるとすると、スケジューラ112はステップS6
02〜S604で得られた情報を基にステップS605
で、どのCPUにどれだけの画像データを渡して処理さ
せるか、すなわちスケジュールを決定する。
【0006】提示した例では、全画像データを後述する
各CPUのそれぞれに割り当てる。従って利用可能なC
PUのそれぞれに割り当てられる画像データ量は異なっ
ている。スケジュールが決まれば、その後ステップS6
06において、各CPU116〜118へ画像データの
分割方法とその割当てを通知する。次にステップS60
7において各CPU116〜118へ画像処理コマンド
を通知する。各CPU116〜118では、スケジュー
ラ112から通知された画像処理コマンドに基づいて画
像データ管理部13で管理されているRAM122上の
画像データを処理し、処理が終了するとその旨のメッセ
ージをスケジューラ112へ通知する。なお、この時、
画像データ管理部113では、RAM122上において
画像の同一領域を複数のCPUが同時にアクセスするこ
とが無いように排他制御を行う。スケジューラ112は
各CPUが画像処理を実行している間は各CPUからの
通知を待っているか、または待ちながら別の処理を実行
していてもよい。
【0007】ステップS608において、スケジューラ
112はCPU116〜118のうちの1つからの終了
メッセージを受け取ると、ステップS609で処理を割
り当てられたCPU116〜118の全てから終了メッ
セージを受け取ったか否か、すなわち、全CPUが処理
終了したか否かを確認し、終了していなければステップ
S608へ戻り、他のCPUからのメッセージを待つ。
全てのCPUの処理が終了したのであればステップS6
10へ進み、スケジューラ112はプログラム管理部1
11へ画像処理の終了を通知し、画像データ管理部11
3で各部分画像の処理結果をRAM122上で統合して
1つの画像とするように依頼する。以上説明したように
してスケジューラ112では各CPUに画像処理のスケ
ジュールを制御する。
【0008】次に図13に示す画像データ管理部113
について詳細に説明する。画像データ管理部113は入
力画像、および処理後の画像を管理しており、スケジュ
ーラ112の指示に従って画像データの流れを制御す
る。ただし、画像データ管理部113は画像データの管
理を行えばよく、画像データはプロセス内、RAM12
2内、その他ファイル等、何処に存在していてもよい。
本例では図示していないファイル内に画像データが格納
されているとする。RAM122も画像データ管理部1
13によって管理されており、画像データの流れは次の
ようになる。画像データ管理部113はプログラム管理
部111からスケジューラ112へ要求した処理対象画
像データをファイルI/Oの機能を用いて読み出し、R
AM122上に展開する。この画像データをスケジュー
ラ112の指示に従って分割し、各CPU116〜11
8へ転送する。各CPUで処理が終了すると、画像デー
タ管理部113はそれぞれのCPUから処理結果の画像
データを回収して統合し、処理結果としてファイルへ書
き出し、プログラム管理部111へ通知する。
【0009】本例においては、スケジューラ112によ
り、使用可能な複数のCPUに対して処理をそれぞれ分
割して割り振るが、この時、各CPUの処理効率を予め
予測することが必要となる。この予測されるCPUの処
理効率を以下、予測効率と称し、本例における各CPU
の予測効率の求め方、および画像の分割方法について説
明する。CPUの性能をS、CPUの負荷をload
(100%の負荷で“1”となる)とすると、CPUの
予測効率peは以下の式で表される。pe=(1−lo
ad)× Sここで、CPUの性能Sは実測値を基にし
て決定するのが最もよいが、例えばSPECint92
(整数演算性能)やSPECft92(浮動小数点演算
性能)といったベンチマークプログラムによるCPUの
性能の指標を基にして決めてもよい。また、CPUの負
荷loadは、CPUが現在どれだけ利用されているか
を表すものであるため、CPUに実際に問い合わせるこ
とにより求められる。
【0010】また、画像の分割は各CPUに対する処理
の割当てが予測効率peに比例するように決定する。た
だし、画像によってはその処理の種類によって、分割で
きる場所が限定される場合がある。そのような場合に
は、なるべく予測効率と比例するように分割可能な場所
で分割するように調整する。以下、本例における画像分
割の例を示す。
【0011】例えば、6つのCPUが利用可能であり、
それぞれの予測効率が1.0、0.6、0.5、0.
2、0.2、0.0であり、画像の大きさが512×5
12であり、処理はライン単位であって、ラインの途中
で切断できないとする。この場合に、512ラインの画
像を10:6:5:2:2に比例配分すると、それぞれ
20、12、10、4、4、0ラインの割当てとなる。
しかし、これでは2ラインが余ってしまうため、実際に
は予測効率の最も高いCPUに余りを割り当て、それぞ
れ22、12、10、4、4、0ラインに分割して処理
を行う。一方、処理が画素単位の場合には、512×5
12を10:6:5:2:2に比例配分し、余りを予測
効率に応じて分配して割り当てると、それぞれ1048
60、62914、52428、20971、2097
1が割り当てられる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従来のマルチプロセッ
サ構成の画像処理システムは以上のように構成されてい
るので、システム仕様(カメラの設置アングル等)やH
/W仕様および処理アルゴリズムから予測効率が予見で
きる場合でも予測効率を算出しなければならず、かつ、
処理の都度、無条件に算出しなければならないので、そ
のオーバーヘッドが大きいという問題点があった。また
同一処理(演算)に対する処理分割しか考慮しておら
ず、各プロセッサに対して異なる処理(演算)を割当
て、並列実行させるための機能(処理分割方法)がない
という問題点もあった。
【0013】この発明は上記のような問題を解決するた
めになされたものであり、従来例のように算出された予
測効率から割当て領域を決めるのではなく、各プロセッ
サの負荷(稼働率)が均等となるよう処理分割ライン
(処理画像データ量)を調節することにより処理分割に
要するオーバーヘッドを軽減し、処理全体のスループッ
トを向上させるマルチプロセッサ構成画像処理システム
を得ることを目的とする。
【0014】さらに、処理分割ラインの変更を任意のタ
イミングで実行可能とし、無駄な処理分割ライン算出処
理をさせないことにより処理分割に要するオーバーヘッ
ドのさらなる軽減を図り、処理全体のスループットのさ
らなる向上を図るマルチプロセッサ構成画像処理システ
ムを得ることを目的とする。
【0015】また、処理分割により並列実行を行う際の
分割数を動的に変更可能とすることで、装置を構成する
プロセッサのいくつかが故障等で動作しなくなった場合
には、残りのプロセッサでリカバー可能とする信頼性の
高いマルチプロセッサ構成画像処理システムを得ること
を目的とする。
【0016】そして、同一処理(演算)に対する分割処
理はもちろん、異なる処理(演算)を割当てるといった
分割処理ができるマルチプロセッサ構成画像処理システ
ムを得ることを目的とする。
【0017】さらにまた、分割処理時に個々の分割領域
毎に処理解像度を設定可能とすることで、プロセッサの
負荷の均等化を図り、処理全体のスループットを向上さ
せるマルチプロセッサ構成画像処理システムを得ること
を目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】この発明に係るマルチプ
ロセッサ構成画像処理システムは、画像処理対象の画像
データを保持する画像データ保持機能と、処理対象とな
る画素をカウントする画素カウント機能と、その出力結
果より処理画素数が均等となるように対象画像データを
複数の部分画像に分割する画像分割機能とを備えたもの
である。
【0019】また、画像分割機能が分割する際の分割数
を動的に変更可能とする分割数変更機能を備えたもので
ある。
【0020】また、画素カウント機能や画像分割機能の
動作タイミングを制御することにより分割処理のオーバ
ーヘツドを軽減する分割変更タイミング制御機能を備え
たものであらう。
【0021】また、分割数変更機能と連携し、割当てる
処理(演算)内容を動的に変更可能とする割当て処理変
更機能を備え、画像分割による同一処理(演算)の並列
実行だけでなく、異なる処理(演算)の割当てによる並
列実行を行えるようにしたものである。
【0022】また、分割領域毎に処理解像度を変更可能
とする解像度変更機能を備え、解像度によりプロセッサ
の負荷を調整可能としたものである。
【0023】
【発明の実施の形態】実施の形態1.以下、この発明の
実施の形態1に係るマルチプロセッサ構成画像処理シス
テムの構成は図12と同じである。図12において1は
画像データを入力するスキャナ、TVカメラ等の画像入
力部、2は画像データを表示するCRT等の画像表示
部、3はオペレータが手操作入力を行うキーボード等の
手操作入力部、4は画像を出力するプリンタ等の画像出
力部、5は画像入力部1から入力された画像に対して、
後述する種々の画像処理を行って、画像表示部2や画像
出力部4に出力する画像処理部である。なお画像入力部
1、画像出力部4は他装置との通信による画像データの
入出力を行ってもよい。
【0024】次に上述した画像入力部1、画像処理部5
の詳細構成を図1のブロック図に示す。本実施の形態の
画像処理システムはCPUを複数備えたマルチプロセッ
サ構成となっている。図1において、6はアナログ入力
されてくる画像データをデジタルデータに変更するA/
D(Analog/Digital)変換器、7、8、
9、10はデジタル化された映像データをバッファリン
グし、データの入力順(時間軸上での整合性)を保つF
IFO(First In First Out Me
mory)、15、16、17、18は実際に画像処理
を実行するプロセッサ(本実施の形態ではDSPだが、
CPUでも可)である。11、12、13、14は各プ
ロセッサのワークエリアとして機能するメモリ領域(本
実施の形態ではSDRAMで実装)、19は各プロセッ
サの共有メモリとして配置し、プロセッサ間でのデータ
授受を実現するメモリ領域である(本実施の形態ではS
RAMで実装)。20はCPU21とDSP15〜18
が異なるプロセッサの場合、バス幅の差を吸収する機能
を提供するバスコンバータ(BC)であり、同一プロセ
ッサを使用している場合は不要である。21は各プロセ
ッサのマスター制御および表示部2、手操作入力部3、
画像出力部5とのデータ授受の機能を提供するメインプ
ロセッサである(本実施の形態ではCPUだがDSPで
も可)。22はCPU21のワークエリアとして機能す
るメモリ領域であるDRAM、23はプロセッサで実行
されるプログラム(アルゴリズム)が格納されているメ
モリ領域であるROMである。図1に示す各構成は内部
バスにより接続されている。
【0025】次に図1を用いて本実施の形態の画像処理
システムの動作について説明する。本実施の形態の画像
処理システムが起動されると、ROM23よりCPU2
1にメインプログラムがロードされ、メインプログラム
の初期化処理においてROM23よりBC20を経由し
てプロセッサ15〜18の内部メモリおよびSDRAM
11〜14にプロセッサ上で動作する画像処理プログラ
ムおよび初期データがロードされる。ロードが完了する
とカメラからの入力を受け付け、画像処理を開始する。
カメラおよびスキャナから入力された画像はA/D変換
器6によりデジタル化され、FIFO7〜10に送られ
る。FIFO7〜10に送られた画像データはプロセッ
サ(DSP)15〜18がSDRAM11〜14に読み
込み、プロセッサ15〜18は画像処理を並列に実行
し、各々の処理結果をSRAM19またはBC20経由
でDRAM22に書き込む。SRAM19またはDRA
M22に書き込まれた処理結果はCPU21により計測
等のさらなる処理が施されたり、要求に応じて表示部2
や画像出力部4へ出力される。
【0026】図2を用いて本実施の形態で例示する画像
処理アルゴリズムの動作について説明する。例示するア
ルゴリズムは侵入監視や交通流計測等に用いられるフレ
ーム間または背景差分法を用いた動画像処理アルゴリズ
ムである。ステップS001の画像入力と背景更新フェ
ーズでは、A/D変換器により256階調の濃淡画像と
なっている入力画像を取り込むと同時に背景画像を更新
する。背景更新の手法として、フレーム間差分であれば
直前のフレームを背景画像として更新する。また背景差
分の場合は指数平滑等で過去の画像に対して、画素単位
に何らかの重み付けを持たせた画像データを足し込み更
新していく等の手法がある。
【0027】次に、ステップS002の差分フェーズで
は、背景画像と入力画像の差分を取り、ステップS00
3の二値化処理において二値画像に変換する。二値画像
化された画像データに対し、ステップS004のノイズ
除去のフェーズでは、膨張、収縮処理によりノイズと解
釈される画素を排除すると同時に抽出領域の整形処理を
行う。そしてステップS005のラベリングのフェーズ
では、抽出領域をラベリングして連結領域を一塊として
認識させる。
【0028】このようにして抽出した変化領域に対し、
ステップS006の特徴量抽出のフェーズでは、各種モ
ーメント計算を行ったり、ヒストグラムを求めたりし
て、個々の領域の特徴量たるものを算出する。そしてス
テップS007の追跡フェーズでは、算出した特徴量が
連続するフレーム間でどのような対応付けとなるかを判
定し、ステップS008の判定・計測処理のフェーズで
は、追跡による個々の特徴量の軌跡、変化量等から侵入
の有無や車速算出、車種、渋滞、避走判定等の判定・計
測処理を行う。
【0029】図3により本実施の形態の動作フローを説
明する。本実施の形態では図2で例示した画像処理アル
ゴリズムのステップS001〜S004をDSP15〜
18に割当て、画像分割による並列処理を行い、ステッ
プS105〜108をCPU21に割当てることとす
る。また図1に示したCPU21をマスタープロセッサ
とし、DSP15〜18を分割処理を実行するプロセッ
サとする。
【0030】図に示した画像処理システムは、起動され
るとCPU21がROM23からメイン制御プログラム
や画像処理プログラムをDRAM22やSDRAM11
〜14、またはDSP15〜18の内部メモリにロード
し、各プロセッサ上でプログラムによる処理を開始す
る。本実施の形態を実現する画素カウント機能および画
像分割機能はROM23にプログラムとして格納されて
いる。メインプロセッサは起動されるとステップS10
1の初期化処理にて各DSPの共有メモリとして配置さ
れているSRAM19に分割ラインに応じた入力画像の
アドレス等の初期値を格納し、各プロセッサに画像処理
を実行するよう通知する(ステップ102)。
【0031】一方、画像処理要求を受けたDSP15〜
18(ステップS112)は共有メモリであるSRAM
19に格納されている入力画像のアドレスからデータを
読込み(ステップS113)、割り当てられている画像
処理を行う(ステップS114)。割り当てられている
画像処理を終了すると、各DSPはCPU21に対して
終了通知を発行し(ステップS115)、次の処理要求
を待つ。終了通知を受けたCPU21は(ステップS1
03)、全てのDSPからの終了通知を待ち(ステップ
S104)、全てのDSPからの終了通知を受けると分
割処理された画像データを1枚の画像データとして扱え
るよう合成(統合)処理を行う(ステップS105)。
そして割当てられている画像処理を行い(ステップS1
06、107)、次の処理での分割ラインを算出すべく
分割内容に応じたヒストグラムを求める(ステップS1
08)。
【0032】例えば図4(a)のように、X軸に平行に
分割する場合はX軸に対するヒストグラムを求め、図4
(b)のように、Y軸に平行に分割する場合はY軸に対
するヒストグラムを求める。さらに図4(c)のよう
に、平行分割しない場合はX軸、Y軸双方に対するヒス
トグラムを求める。本実施の形態では図4(c)のよう
に分割することとしてステップS109で実行される分
割ライン算出の動作について説明する。
【0033】図4(c)のように分割する場合、X軸、
Y軸双方に対するヒストグラムを求める。そしてX軸の
ヒストグラムの全体画素を求め、分割数で割り(本実施
の形態では軸方向あたり2分割の計4分割)、個々のD
SPに割当てる画素数を求める。割当て画素数が決まっ
たら、X座標の若い方からX座標毎の画素数を足し込ん
でいき、割当て画素数となるX座標を求めていく。次に
Y軸のヒストグラムに対しても同様の処理を行い、割当
て画素数となるY座標を求めていく。このようにして求
めたX座標とY座標をもとに、X=求めた座標値、Y=
求めた座標値となる直線で画像を分割し、その分割画像
のアドレス情報を共有メモリとして配置しているSRA
M19の所定のエリアに設定することで、分割ラインの
通知を行う(ステップS109)。
【0034】なお本実施の形態では、マスターCPU2
1に後処理と言われるステップS005〜S008を分
担させたが、ステップS001〜S008の画像処理を
DSP15〜18にやらせ、マスターCPU21は分割
ラインの算出だけ実行させてもよい。このように、本実
施の形態の構成は、各プロセッサの負荷を均等化する機
能にヒストグラムによる画素カウントを用いるため、従
来例に比べ、分割に要する処理コストが非常に小さい装
置を得ることができる。
【0035】実施の形態2.上記実施の形態1では、ヒ
ストグラムを用いた画素カウント機能(ステップS10
8)と画像分割機能(ステップS109)により、処理
分割のための処理コストを低減する場合について述べて
きたが、本実施の形態2は、図5に示すように、分割数
変更機能(ステップS117)を設け分割数を動的に変
更可能としたので、DSP15〜18のいずれかのプロ
セッサが万が一にも故障等で処理不能となっても、残り
のプロセッサで処理を続行することができる。
【0036】図5により本実施の形態の動作フローを説
明する。本実施の形態では図2で例示した画像処理アル
ゴリズムのステップS001〜S004をDSP15〜
18に割当て、画像分割による並列処理を行い、ステッ
プS105〜108をCPU21に割当てることとす
る。また図1に示したCPU21をマスタープロセッサ
とし、DSP15〜18を分割処理を実行するプロセッ
サとする。
【0037】図に示した画像処理システムは、起動され
るとCPU21がROM23からメイン制御プログラム
や画像処理プログラムをDRAM22やSDRAM11
〜14、またはDSP15〜18の内部メモリにロード
し、各プロセッサ上でプログラムによる処理を開始す
る。本実施の形態を実現する分割数変更機能はROM2
3にプログラムとして格納されている。メインプロセッ
サは起動されるとステップS101の初期化処理にて各
DSPの共有メモリとして配置されているSRAM19
に分割ラインに応じた入力画像のアドレス、画像の分割
数等の初期値を格納し、各プロセッサに画像処理を実行
するよう通知する(ステップ102)。
【0038】一方、画像処理要求を受けたDSP15〜
18は(ステップS112)、共有メモリであるSRA
M19に格納されている入力画像のアドレスからデータ
を読込み(ステップS113)、割り当てられている画
像処理を行う(ステップS114)。割り当てられてい
る画像処理を終了すると各DSPはCPU21に対し終
了通知を発行し(ステップS115)、次の処理要求を
待つ。終了通知を受けたCPU21は(ステップS10
3)、全てのDSPからの終了通知を待ち(ステップS
104)、全てのDSPからの終了通知を受けると、分
割処理された画像データを1枚の画像データとして扱え
るよう合成(統合)処理を行う(ステップS105)。
【0039】そして割当てられている画像処理を行い
(ステップS106、107)、各プロセッサの動作状
態を示すステータスレジスタにアクセスし、利用可能な
(正常動作している)プロセッサの個数をチェックする
(ステップS117)。そして利用可能なプロセッサの
個数に応じて、次の処理での分割ラインを算出すべく分
割内容に応じたヒストグラムを求め(ステップS10
8)、算出した分割ラインに応じた分割画像のアドレス
情報を共有メモリとして配置しているSRAM19の所
定のエリアに設定することで、分割ラインの通知を行う
(ステップS109)。
【0040】このように本実施の形態の構成は分割処理
を行っているプロセッサのいずれかが故障等で動作不能
となっても、全てのプロセッサが動作不能とならない限
り、残りのプロセッサで継続動作を行える信頼性の高い
装置を得ることができる。
【0041】実施の形態3.上記実施の形態1ではヒス
トグラムを用いた画素カウント機能(ステップS10
8)と画像分割機能(ステップS109)による処理分
割のための処理コストを低減する場合について述べ、実
施の形態2では分割数変更機能(ステップS117)に
よる高信頼化の場合について述べたが、本実施の形態3
は、図6に示すように、分割変更タイミング制御機能
(ステップS118)を設け、毎回分割ラインを算出す
るのではなく、必要時だけ分割ライン算出処理を実行で
きるようにしたので、さらなるスループットの向上が見
込める装置を得ることができる。
【0042】図6により本実施の形態の動作フローを説
明する。本実施の形態では図2で例示した画像処理アル
ゴリズムのステップS001〜S004をDSP15〜
18に割当て、画像分割による並列処理を行い、ステッ
プS105〜108をCPU21に割当てることとす
る。また図1に示したCPU21をマスタープロセッサ
とし、DSP15〜18を分割処理を実行するプロセッ
サとする。
【0043】図に示した画像処理システムは、起動され
るとCPU21がROM23からメイン制御プログラム
や画像処理プログラムをDRAM22やSDRAM11
〜14、またはDSP15〜18の内部メモリにロード
し、各プロセッサ上でプログラムによる処理を開始す
る。本実施の形態を実現する分割変更タイミング制御機
能はROM23にプログラムとして格納されている。メ
インプロセッサは起動されるとステップS101の初期
化処理にて各DSPの共有メモリとして配置されている
SRAM19に分割ラインに応じた入力画像のアドレ
ス、画像の分割数等の初期値を格納し、各プロセッサに
画像処理を実行するよう通知する(ステップ102)。
【0044】一方、画像処理要求を受けたDSP15〜
18(ステップS112)は共有メモリであるSRAM
19に格納されている入力画像のアドレスからデータを
読込み(ステップS113)、割り当てられている画像
処理を行う(ステップS114)。割り当てられている
画像処理を終了すると各DSPはCPU21に対し、終
了通知を発行し(ステップS115)、次の処理要求を
待つ。終了通知を受けたCPU21は(ステップS10
3)、全てのDSPからの終了通知を待ち(ステップS
104)、全てのDSPからの終了通知を受けると、分
割処理された画像データを1枚の画像データとして扱え
るよう合成(統合)処理を行う(ステップS105)。
【0045】そして割当てられている画像処理を行い
(ステップS106、107)、各プロセッサの動作状
態を示すステータスレジスタにアクセスし、利用可能な
(正常動作している)プロセッサの個数をチェックする
(ステップS117)。そして利用可能なプロセッサ数
に増減があるとか、分割ラインの変更が必要な時だけ、
次の処理での分割ラインを算出すべく分割内容に応じた
ヒストグラムを求め(ステップS108)、算出した分
割ラインに応じた分割画像のアドレス情報を共有メモリ
として配置しているSRAM19の所定のエリアに設定
することで、分割ラインの通知を行う(ステップS10
9)。
【0046】一般に、連続フレームをリアルタイム処理
する(30フレーム/秒で画像が入力される)動画像処
理では、直前のフレームと現在のフレームとの差分は微
量であり、毎フレーム、分割ラインを算出しなくとも、
数フレームおきに算出すれば、厳密には均等化されてい
ないが、概ね、均等化されているものと見なせる。この
特性に着目し、リアルタイム処理を行う動画像処理にお
いては必要な時だけ分割ラインの算出を行うことを可能
とすることで、不要な分割処理コストを削減する装置を
得ることができる。
【0047】実施の形態4.なお、上記実施の形態3で
は分割変更タイミング制御機能(ステップS118)に
よるスループット向上の場合について述べたが、本実施
の形態4は、図7に示すように割当て処理内容変更機能
(ステップS119)を設け、分割数変更機能(ステッ
プS117)と連携動作させることにより、画像分割に
よる処理分割のみならず、異なる処理の割当ても含めて
の処理分割、並列実行が可能な装置を得ることができ
る。
【0048】図7により本実施の形態の動作フローを説
明する。本実施の形態では、図2で例示した画像処理ア
ルゴリズムのステップS001〜S004をDSP15
〜18に割当て、画像分割による並列処理を行い、ステ
ップS105〜108をCPU21に割当てる。さらに
数フレーム毎に画像処理以外の処理(例えば入力画像の
デジタル蓄積、デジタル配信)を行うこととする。また
図1に示したCPU21をマスタープロセッサとし、D
SP15〜18を分割処理を実行するプロセッサとす
る。
【0049】図に示した画像処理システムは、起動され
るとCPU21がROM23からメイン制御プログラム
や画像処理プログラムをDRAM22やSDRAM11
〜14、またはDSP15〜18の内部メモリにロード
し、各プロセッサ上でプログラムによる処理を開始す
る。本実施の形態を実現する分割変更タイミング制御機
能はROM23にプログラムとして格納されている。メ
インプロセッサは起動されるとステップS101の初期
化処理にて各DSPの共有メモリとして配置されている
SRAM19に分割ラインに応じた入力画像のアドレ
ス、画像の分割数、各プロセッサに割当てた処理の内容
等の初期値を格納し、各プロセッサに割当てられた処理
を実行するよう通知する(ステップ102)。
【0050】一方、処理要求を受けたDSP15〜18
は(ステップS112)、共有メモリであるSRAM1
9に格納されている入力画像のアドレスからデータを読
込み(ステップS113)、さらに割当て処理内容を格
納しているエリアからデータを読込み、割り当てられて
いる処理を認識し(ステップS121)、割当てられて
いる処理を行う(ステップS114またはS122)。
割り当てられている処理を終了すると各DSPはCPU
21に対し、終了通知を発行し、処理に要した時間を共
有メモリであるSRAM19の所定のエリアに格納し
(スフップS115)、次の処理要求を待つ。終了通知
を受けたCPU21は(ステップS103)、全てのD
SPからの終了通知を待ち(ステップS104)、全て
のDSPからの終了通知を受けると、分割処理された画
像データを1枚の画像データとして扱えるよう合成(統
合)処理を行う(ステップS105)。
【0051】そして割当てられている画像処理を行い
(ステップS106、107)、各プロセッサの動作状
態を示すステータスレジスタにアクセスし、利用可能な
(正常動作している)プロセッサの個数をチェックす
る。そして共有メモリであるSRAM19に格納されて
いる各プロセッサの処理時間と、自身(CPU21)が
処理に要した時間から各プロセッサの負荷を総合的に判
断し、処理分割の内容を変更する(ステップS11
9)。例えば、CPU21の処理時間が長く、DSP1
5〜18との連携動作のボトルネックとなっていると判
断した場合、他のプロセッサにCPU21が行っていた
処理の一部を分担させ、負荷バランスを調整する。また
は画像処理と同時に数フレーム毎に画像のデジタル蓄積
やデジタル配信を実行する場合を例にすると、デジタル
蓄積やデジタル配信をしないでいいフレームの時はDS
P15〜18に画像分割による並列動作で画像処理だけ
を行わせ、デジタル蓄積や配信を行うフレームの場合は
3つのプロセッサに画像分割による画像処理を実行さ
せ、1つのプロセッサをエンコード処理と配信処理を担
当させる等、異なる処理での並列動作を可能とする。
【0052】もちろん、負荷によってはエンコードと配
信のそれぞれの処理に1つずつプロセッサを割当てるこ
ともあり得る。そして、画像処理に割当てられるプロセ
ッサの数と他の処理に割当てられるプロセッサの数を判
断 し(ステップS117)、共有メモリであるSRA
M19の所定のエリアに次の要求で実行する処理内容を
格納した後(ステップS120)、画像処理を担当する
プロセッサの個数に応じた分割ラインの変更処理を行う
(ステップS108、S109)。
【0053】このように本実施の形態の構成は、同一処
理の分割処理(画像分割による並行動作)のみならず、
異なる処理内容(演算)での並列動作および負荷の均一
化が可能となる装置を得ることができる。
【0054】実施の形態5.上記実施の形態4では割当
て処理内容変更機能(ステップS119)を設け、分割
数変更機能(ステップS117)と連携動作させること
により、画像分割による処理分割のみならず、異なる処
理の割当ても含めての処理分割、並列実行を実現する場
合について述べたが、本実施の形態5では、図8に示す
ように分割領域毎に処理解像度を動的に変更可能とする
解像度変更機能(ステップS123)を設け、低解像度
化によるプロセッサの負荷調整および処理スループット
向上が可能な装置を得ることができる。
【0055】図8により本実施の形態の動作フローを説
明する。本実施の形態では、図2で例示した画像処理ア
ルゴリズムのステップS001〜S004をDSP15
〜18に割当て、画像分割による並列処理を行い、ステ
ップS105〜108をCPU21に割当てる。また図
1に示したCPU21をマスタープロセッサとし、DS
P15〜18を分割処理を実行するプロセッサとする。
【0056】図に示した画像処理システムは、起動され
るとCPU21がROM23からメイン制御プログラム
や画像処理プログラムをDRAM22やSDRAM11
〜14、またはDSP15〜18の内部メモリにロード
し、各プロセッサ上でプログラムによる処理を開始す
る。本実施の形態を実現する分割変更タイミング制御機
能はROM23にプログラムとして格納されている。メ
インプロセッサは、起動されるとステップS101の初
期化処理にて各DSPの共有メモリとして配置されてい
るSRAM19に分割ラインに応じた入力画像のアドレ
ス、画像の分割数、各プロセッサに割当てた処理の内
容、処理解像度および処理解像度が変わるY座標等の初
期値を格納し、各プロセッサに割当てられた処理を実行
するよう通知する(ステップ102)。
【0057】一方、処理要求を受けたDSP15〜18
は(ステップS112)、共有メモリであるSRAM1
9に格納されている入力画像のアドレスからデータを読
込み(ステップS113)、さらに割当て処理内容を格
納しているエリアからデータを読込み、割り当てられて
いる処理を認識する(ステップS121)。そしてSR
AM19上の解像度変更ライン(解像度が変更されるY
座標)を格納しているエリアからデータを読込み、解像
度変更ラインを認識し(ステップS123)、割当てら
れている処理を行う(ステップS114またはS12
2)。
【0058】割当てられた処理が画像処理でかつ、低解
像度処理領域が含まれている場合は、低解像度領域のみ
データの間引き処理を行い、画像データを低解像度化
し、割当てられた領域の画像処理を行う。割り当てられ
ている処理を終了すると各DSPはCPU21に対し、
終了通知を発行し、処理に要した時間を共有メモリであ
るSRAM19の所定のエリアに格納し(ステップS1
15)、次の処理要求を待つ。終了通知を受けたCPU
21は(ステップS103)、全てのDSPからの終了
通知を待ち(ステップS104)、全てのDSPからの
終了通知を受けると、分割処理された画像データを1枚
の画像データとして扱えるよう合成(統合)処理を行い
(ステップS105)、割当てられている画像処理を行
う(ステップS106、107)。
【0059】そして、各プロセッサの動作状態を示すス
テータスレジスタにアクセスし、利用可能な(正常動作
している)プロセッサの個数をチェックする。さらに共
有メモリであるSRAM19に格納されている各プロセ
ッサの処理時間と、自身(CPU21)が処理に要した
時間から各プロセッサの負荷を総合的に判断し、処理分
割の内容を変更する(ステップS119)。
【0060】次に処理分割ラインの変更手順について説
明する。例えば交通流計測の場合、図9に示すように処
理対象に対し、左後方または真後ろから撮影するアング
ルとなる場合が多い。一般にこのような撮影アングルの
場合、画面奥になればなるほど物体は小さくなるため、
奥の領域での処理解像度が装置の処理解像度となってい
る。しかしながら、手前の領域では処理対象は充分大き
なサイズであるため、奥の領域の解像度で処理する必要
はない。実施の形態1〜4では全領域が同一の解像度で
処理していたため、図10に示すように処理分割ライン
が決められていた。しかしながら本実施の形態では、入
力画像をY=任意の定数のラインで分割し、ラインより
上側を標準の解像度で処理する領域とし、下側を低解像
度で処理する領域と定義することにより、図10に示し
た事例に対し、図11で示すように領域毎に処理解像度
を変え、この解像度の変更をも考慮した上で処理分割ラ
インを決定する。
【0061】再度、図8を用いて動作フローを説明す
る。ステップS106、107を実行した後、ヒストグ
ラムを求める(ステップS108)。ただし標準解像度
領域にある画素は1画素を2としてカウントし、ヒスト
グラムに反映させる。そして割当て処理内容の変更の有
無をチェックし(ステップS119)、処理内容の変更
がある場合は、画像処理に割当てられるプロセッサの数
と他の処理に割当てられるプロセッサの数を判断し(ス
テップS117)、共有メモリであるSRAM19の所
定のエリアに次の要求で実行する処理内容を格納した後
(ステップS120)、画像処理を担当するプロセッサ
の個数に応じた分割ラインの変更処理を行う(ステップ
S109)。割当て処理内容の変更がない場合は、ステ
ップS108で求めたヒストグラムに応じた分割ライン
の変更処理を行う(ステップS109)。このように本
実施の形態の構成は指定領域の低解像度化による処理ス
ルーブット向上が可能となる装置を得ることができる。
【0062】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、各プ
ロセッサの負荷を均等化する機能としてヒストグラムに
よる画素カウントを用いるため、従来例に比べ、分割に
要する処理コストが非常に小さい装置を得ることができ
る。
【0063】また、分割数変更機能を設け、分割数を動
的に変更可能としたので、いずれかのプロセッサが万が
一にも故障等で処理不能となっても、全てのプロセッサ
が動作不能とならない限り、残りのプロセッサで処理を
続行することができる信頼性の高い装置を得ることがで
きる。
【0064】また、分割変更タイミング制御機能を設
け、毎回必ず分割ラインを算出するのではなく、必要時
だけ分割ライン算出処理を実行するようにしたので、分
割処理のための処理コストが一層軽減し、さらなるスル
ープットの向上が見込める装置を得ることができる。
【0065】また、割当て処理内容変更機能を設け、分
割数変更機能と連携動作させることにより、画像分割に
よる処理分割のみならず、異なる処理の割当ても含めて
の処理分割、並列実行が可能な装置を得ることができ
る。
【0066】また、分割領域毎に処理解像度を動的に変
更可能とする解像度変更機能を設け、指定領域の低解像
度化による処理スループット向上が可能な装置を得るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に係る画像処理シス
テムの画像入力部および画像処理部の構成を示すブロッ
ク図である。
【図2】 実施の形態1に係る画像処理のアルゴリズム
例を示す図である。
【図3】 実施の形態1の動作を示すフローチャートで
ある。
【図4】 実施の形態1の処理におけるヒストグラムを
用いての画像の画素均等化分割例を示す図である。
【図5】 この発明の実施の形態2に係る画像処理シス
テムの動作を示すフローチャートである。
【図6】 この発明の実施の形態3に係る画像処理シス
テムの動作を示すフローチャートである。
【図7】 この発明の実施の形態4に係る画像処理シス
テムの動作を示すフローチャートである。
【図8】 この発明の実施の形態5に係る画像処理シス
テムの動作を示すフローチャートである。
【図9】 被写体を左後方から撮影した画像を示す図で
ある。
【図10】 実施の形態5と比較するための画像分割例
を示す図である。
【図11】 実施の形態5に係る画像分割例を示す図で
ある。
【図12】 一般的なマルチプロセッサ構成の画像処理
システムを示すブロック図である。
【図13】 従来のマルチプロセッサ構成の画像処理シ
ステムの画像処理部を示すブロック図である。
【図14】 従来装置の動作を説明するフローチャート
である。
【符号の説明】
1 画像入力部、 2 表示部、3 手
操作入力部、 4 画像出力部、5 画像
処理部、 6 A/D変換部、7〜10
FIFOメモリ、 11〜14 メモリ領域(SD
RAM)、15〜18 プロセッサ(DSP)、19
共有メモリ領域(SRAM)、20 バスコンバータ
(BC)、 21 メインプロセッサ(CPU)、22
メモリ領域(DRAM)、 23 プログラムメモリ
領域(ROM)。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マルチプロセッサ構成の画像処理システ
    ムにおいて、画像処理対象の画像データを保持する画像
    データ保持機能と、処理対象となる画素をカウントする
    画素カウント機能と、その出力結果より処理画素数が均
    等となるように対象画像データを複数の部分画像に分割
    する画像分割機能とを備えたことを特徴とするマルチプ
    ロセッサ構成画像処理システム。
  2. 【請求項2】 画像分割機能が分割する際の分割数を動
    的に変更可能とする分割数変更機能を備えたことを特徴
    とする請求項1記載のマルチプロセッサ構成画像処理シ
    ステム。
  3. 【請求項3】 画素カウント機能や画像分割機能の動作
    タイミングを制御することにより分割処理のオーバーヘ
    ツドを軽減する分割変更タイミング制御機能を備えたこ
    とを特徴とする請求項1または請求項2記載のマルチプ
    ロセッサ構成画像処理システム。
  4. 【請求項4】 分割数変更機能と連携し、割当てる処理
    (演算)内容を動的に変更可能とする割当て処理変更機
    能を備え、画像分割による同一処理(演算)の並列実行
    だけでなく、異なる処理(演算)の割当てによる並列実
    行を行えるようにしたことを特徴とする請求項1乃至請
    求項3のいずれか一項記載のマルチプロセッサ構成画像
    処理システム。
  5. 【請求項5】 分割領域毎に処理解像度を変更可能とす
    る解像度変更機能を備え、解像度によりプロセッサの負
    荷を調整可能としたことを特徴とする請求項1乃至請求
    項4のいずれか一項記載のマルチプロセッサ構成画像処
    理システム。
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