JP2000351027A - 筒状部材への座面を有する穴加工方法およびそれに用いる穴加工用パンチ - Google Patents

筒状部材への座面を有する穴加工方法およびそれに用いる穴加工用パンチ

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JP2000351027A JP11167204A JP16720499A JP2000351027A JP 2000351027 A JP2000351027 A JP 2000351027A JP 11167204 A JP11167204 A JP 11167204A JP 16720499 A JP16720499 A JP 16720499A JP 2000351027 A JP2000351027 A JP 2000351027A
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Kimio Ito
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 穴の周辺部にダレがなく、穴径の精度の高い
座面を有する穴を、筒状部材の内部の内液圧と穴加工用
パンチを利用して穴加工する方法およびそれに用いる穴
加工用パンチを提供する。 【解決手段】 筒状部材19の内部に内液圧Pを負荷し
つつ、穴加工用パンチ11により筒状部材19に穴抜き
加工を行う加工方法において、一旦、穴抜き加工する方
向とは逆方向に、座面23と略同一外形で凸形状となる
突起20を形成し、その後、先端にシャーエッジ14を
有する穴加工用パンチ11を前進させて、突起20の先
端側から加圧して穴をあけ、さらに引き続き前進させ
て、前記穴を広大しつつその穴の周辺部の余肉22を外
周方向に押し付け、その穴の周辺部の余肉22を内液圧
Pと穴加工用パンチ11の押圧面15との間で加圧し
て、座面23を有する穴を成形することにより、上記課
題を解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、筒状部材の内部の
内液圧と穴加工用パンチを利用した筒状部材への座面を
有する穴加工方法およびそれに用いる穴加工用パンチに
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、CO2 削減のための車体軽量化や
強度向上のための車体補強を目的とした車体やシャーシ
部品が求められている。こうした車体やシャーシ部品と
して、中空の筒状部材を内液圧成形した部品を適用する
動きが高まってきている。これらの部品は、所定形状に
内液圧成形された後、他の部品を取り付けるための穴や
位置決めするための穴が加工される。しかし、最近、経
済性や加工精度の向上に対する要請に基づいて、内液圧
成形の一連の工程内で穴加工を行う加工方法が検討され
ている。
【0003】例えば、筒状部材の内部に内液圧を負荷し
つつ、穴抜きパンチを筒状部材の外側から内部側に向か
って打ち付けることにより、穴抜き加工する方法が開示
されている(特開平6−292929号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
方法では、抜きカスとなる部分の剛性が低いため、穴抜
き加工の過程で、抜きカスとなる部分の周辺部に塑性変
形が起こり、穴抜き加工後に、穴の周辺部にダレが生じ
たり、穴径の精度が低下するといった問題があった。こ
うした問題は、その穴をロケートピン用の穴として使用
する場合に、ロケートピンを立てる座面の精度が低下す
るという点で特に顕著であった。
【0005】こうした問題を解決するため、本発明は、
穴の周辺部にダレがなく、穴径の精度の高い座面を有す
る穴を、筒状部材の内部の内液圧と穴加工用パンチを利
用して穴加工する方法およびそれに用いる穴加工用パン
チを提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、筒状部材の内部に内液圧を負荷しつつ、穴加工用パ
ンチにより前記筒状部材に穴抜き加工を行う加工方法に
おいて、一旦、穴抜き加工する方向とは逆方向に、座面
と略同一外形で凸形状となる突起を形成し、その後、先
端にシャーエッジを有する穴加工用パンチを前進させ
て、前記突起の先端側から加圧して穴をあけ、さらに引
き続き前進させて、前記穴を広大しつつ当該穴の周辺部
の余肉を外周方向に押し付け、前記穴の周辺部の余肉を
前記内液圧と前記穴加工用パンチの押圧面との間で加圧
して、座面を有する穴を成形することに特徴を有する。
【0007】この発明によれば、形成された凸形状の突
起は、形状効果と加工歪みの蓄積によって剛性を有する
ので、その突起の先端に、穴加工用パンチで精度よく穴
を形成することができる。そして、この穴をさらに拡大
し、穴の周辺部の余肉を穴の外周方向に押し付け、筒状
部材の内部の内液圧と穴加工用パンチとの間で加圧し
て、穴の周辺部に座面が成形される。この座面は、内液
圧と穴加工用パンチとで成形されるので、穴加工用パン
チの外形形状と、内液圧を調節することによって、座面
の形状を規制して成形することができる。その結果、筒
状部材を内液圧成形するのと同一工程で、座面を有する
穴の加工を行うことができる。なお、穴加工用パンチの
先端のシャーエッジは、凸形状の突起の先端に食い込み
痕を形成するので、加圧されたせん断力を一層集中させ
ることができ、精度よく穴あけできる。
【0008】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の筒状部材への座面を有する穴加工方法において、前記
穴加工用パンチが、穴開け部材と押圧部材とが一体に形
成されてなり、当該穴開け部材が、穿孔部と口径決定部
とこれらを滑らかに連続させた口径拡大部とを有し、当
該押圧部材が、前記座面の形状と同じ外形形状からなる
前記押圧面を有することに特徴を有する。
【0009】この発明によれば、穴加工用パンチの穴開
け部材が、穿孔部と口径決定部とこれらを滑らかに連続
させた口径拡大部とを有するので、穴あけ、穴の拡大、
および、穴の外周方向への穴の周辺部の余肉の押し付け
を、連続して行うことができる。また、穴加工用パンチ
の押圧部材が、座面の形状と同じ外形形状からなる押圧
面を有するので、押圧面の形状や位置によって、座面の
形状や高さを調節することができる。さらに、穴開け部
材と押圧部材が一体となっているので、座面を有する穴
の形状は、穴加工用パンチと内液圧によって形状を規制
して成形することができると共に、穴加工用パンチの摺
動を単純化できる。
【0010】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
の筒状部材への座面を有する穴加工方法において、前記
穴加工用パンチが、穴開け部材と、当該穴開け部材に独
立して軸方向に摺動自在に支持される押圧部材とで構成
され、当該穴開け部材が、穿孔部と口径決定部とこれら
を滑らかに連続させた口径拡大部とを有し、当該押圧部
材が、前記座面の形状と同じ外形形状からなる前記押圧
面を有することに特徴を有する。
【0011】この発明によれば、穴加工用パンチを構成
する穴開け部材が、穿孔部と口径決定部とこれらを滑ら
かに連続させた口径拡大部とを有するので、穴あけ、穴
の拡大、および、穴の外周方向への穴の周辺部の余肉の
押し付けを、連続して行うことができる。また、穴加工
用パンチを構成する押圧部材が、座面の形状と同じ外形
形状からなる押圧面を有するので、押圧面の形状や位置
によって、座面の形状や高さを調節することができる。
さらに、押圧部材は、穴開け部材とは独立して、軸方向
に摺動自在に支持されるので、座面の形状や高さを容易
に変更できると共に、穴開け部材のみの変更も可能にな
る。こうした穴加工用パンチを用いた穴加工方法は、余
肉を移動させる座面形成プロセスをより正確に制御する
事ができるため、板厚の異なる筒状部材に穴加工する場
合や、座面の肉厚やキャビティ面からの高さを適宜調節
する場合等に便利である。
【0012】請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請
求項3の何れかに記載の筒状部材への座面を有する穴加
工方法において、前記穴加工用パンチの押圧面が、前記
筒状部材の外側表面に配置された液圧バルジ成形型のキ
ャビティ面よりも後退した位置に配置されて、前記座面
を有する穴が成形されることに特徴を有する。
【0013】この発明によれば、座面の形状と同じ外形
形状からなる押圧面が、液圧バルジ成形型のキャビティ
面よりも後退した位置に配置されているので、穴の周辺
部が厚肉で、筒状部材の外側方向に均等厚さに成形され
た座面を有する穴を加工することができる。得られた座
面は、肉厚が厚いので、ねじ切り長さを十分に確保する
ことが可能になると共に、内液圧で押圧面に押し付けら
れるので、座面の形状と位置が精度よく形成され、ロケ
ートピン用の穴として使用した場合であっても精度の低
下が起こらない。
【0014】請求項5に記載の発明は、請求項1に記載
の筒状部材への座面を有する穴加工方法に用いる穴加工
用パンチであって、前記穴加工用パンチが、穴開け部材
と押圧部材とが一体に成形されてなり、当該穴開け部材
が、穿孔部と口径決定部とこれらを滑らかに連続させた
口径拡大部とを有し、当該押圧部材が、前記座面の形状
と同じ外形形状からなる前記押圧面を有することに特徴
を有する。
【0015】請求項6に記載の発明は、請求項1に記載
の筒状部材への座面を有する穴加工方法に用いる穴加工
用パンチであって、前記穴加工用パンチが、穴開け部材
と、当該穴開け部材に独立して軸方向に摺動自在に支持
される押圧部材とで構成され、当該穴開け部材が、穿孔
部と口径決定部とこれらを滑らかに連続させた口径拡大
部とを有し、当該押圧部材が、前記座面の形状と同じ外
形形状からなる押圧面を有することに特徴を有する。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
を具体的に説明する。
【0017】図1は、本発明の筒状部材への座面を有す
る穴加工方法の一例を示す正面断面図である。図1にお
いては、図1(a)から図1(d)の順に加工される。
【0018】先ず、図1(a)に示すように、穴加工用
パンチ11を、筒状部材19の外側表面に配置される液
圧バルジ成形型16のキャビティ面18から所定の長さ
だけ後退した位置に配置する。穴加工用パンチ11をそ
うした位置に配置するのは、筒状部材19の内液圧Pを
負荷する前であっても負荷した後であってもよい。その
方法としては、予めキャビティ面18から所定の長さだ
け隔てた位置に配置しても、キャビティ面18と同じ位
置から後退させて配置してもよい。このうち、穴加工用
パンチ11を成形型16のキャビティ面18と同じ位置
から後退させる方法としては、空気圧制御、液圧(油
圧)制御または機械制御による方法を挙げることができ
る。
【0019】次に、図1(b)に示すように、筒状部材
19を内液圧Pによって塑性変形させ、筒状部材19の
外側方向に凸形状となる突起20を形成する。上述のよ
うに、穴加工用パンチ11は、筒状部材19の外側表面
の位置から所定の間隔を隔てて配置されることになるの
で、そのスペースに凸形状の突起20を形成できる。こ
の突起20は、穴加工用パンチ11を予め所定の位置に
配置する場合には、その後に加えられた筒状部材19の
内液圧Pによって形成される。また、穴加工用パンチ1
1を所定の位置まで後退させて配置する場合には、後退
後に加えられた筒状部材19の内液圧Pによって突起2
0を形成したり、筒状部材19の内液圧Pによって穴加
工用パンチ11を後退させつつ突起20を形成したりす
ることができる。
【0020】このうち、内液圧Pによって穴加工用パン
チ11を後退させつつ凸形状の突起20を形成する方法
としては、内液圧Pと穴加工用パンチ11の駆動手段の
圧力Pcとの相対差によって後退させる方法を挙げるこ
とができる。具体的には、内液圧Pを増圧させることに
よって、圧力Pcとの相対差を拡大して穴加工用パンチ
11を強制後退させたり、圧力Pcを減圧させることに
よって、内液圧Pとの相対差を拡大して穴加工用パンチ
11を強制後退させる。また、内液圧Pと圧力Pcの両
方を同時に変化させることにより、相対差を拡大して穴
加工用パンチ11を強制後退させてもよい。各圧力の相
対差によって穴加工用パンチ11を強制後退させる方法
は、製造上その制御が簡便となるので、通常好ましく用
いられる。穴加工用パンチの駆動は、空気圧制御や液圧
(油圧)制御で行うことができる。また、バネ等の弾性
体による制御を組み合わせたり、機械制御によっても行
うことができる。
【0021】こうして形成された突起20は、塑性変形
に基づく加工歪みの蓄積やドーム形に変形した突起周辺
の形状効果によって、突起20の先端側からの加圧に対
する剛性が、塑性変形していない部分に比べて高くな
る。なお、塑性変形した突起20の外形寸法は、後退し
た穴加工用パンチ11の外形寸法とほぼ同じである。
【0022】次に、図1(c)に示すように、穴加工用
パンチ11を筒状部材19の内部側に前進させることに
よって、凸形状の突起20の先端に穴あけを行う。
【0023】すなわち、穴加工用パンチ11を、凸形状
の突起20の先端側から筒状部材19の内部側に加圧し
て前進させる。このとき、凸形状の突起20は、その先
端側からの加圧に対する剛性が高く、塑性変形しにくい
ので、穴加工用パンチ11の先端を突起20の先端部に
押し込むと、穴加工用パンチ11の先端部にせん断力が
集中して、穴加工用パンチ11の先端部とほぼ同じ形状
で穴抜きされる。こうして穴抜きされた破断面は、せん
断力が集中して破断されているので、穴径の精度が優
れ、また、穴の周辺部のダレが少ない。なお、穴加工用
パンチ11の前進およびその速度等は、上述したような
内液圧Pと圧力Pcとの相対差を調節して制御したり、
機械的に制御して行うことができる。
【0024】ここで、本発明で用いられる穴加工用パン
チ11について説明する。穴加工用パンチ11は、図1
に示すように、穴開け部材12と押圧部材13が一体に
形成されたものを好ましく用いることができる。穴加工
用パンチ11の穴開け部材12は、穿孔部12aと口径
決定部12cとこれらを滑らかに連続させた口径拡大部
12bとを有している。また、押圧部材13は、成形す
べき座面23(図1(d)を参照。)の形状と同じ外形
形状からなる押圧面15を有している。
【0025】穿孔部12aは、口径決定部12cの外径
よりも小さい外径で形成されている。この穿孔部12a
を、剛性が高められた突起20の先端に押し込むと、突
起20の先端は、押し込まれた部分にせん断力が集中し
て、穿孔部12aの外径と同じ大きさの穴があけられ
る。通常は、穿孔部12aの外周部にシャーエッジ14
を有する穴加工用パンチ11が使用される。穿孔部12
aの外周部にシャーエッジ14を形成することによっ
て、突起20の先端にはそのシャーエッジ14による食
い込み痕が形成される。この食い込み痕は、穴加工用パ
ンチ11の加圧によるせん断力をより一層集中させるの
で、穴抜きを容易に行うことができる。
【0026】口径拡大部12bは、穿孔部12aと口径
決定部12cとを滑らかに連続させるように、次第に外
径が拡大するように設けられている。穿孔部12aによ
って穴あけした後、さらに穴加工用パンチ11を前進さ
せて押し込んでいくと、口径拡大部12bは、穴をさら
に拡大していく。このとき、穴の周辺部と成形型16の
内周面17との間の余肉22は、口径拡大部12bが押
し込まれるにしたがって、穴の外周方向、すなわち成形
型16の内周面17の方向に押し付けられる。
【0027】口径決定部12cは、成形すべき穴径と同
じ径で形成されているので、穴加工用パンチ11を、口
径決定部12cまで押し込むことによって、得るべき穴
径を成形することができる。
【0028】押圧部材13は、成形すべき座面23の形
状と同じ外形形状からなる押圧面15を有しているの
で、押圧面15の形状と同じ形状の座面23を得ること
ができる。
【0029】最後に、図1(d)に示すように、穴の周
辺部24を内液圧Pと穴加工用パンチ11とによって、
座面23を成形する。穴加工用パンチ11を所定の位置
まで押し込むと、上述のように、得るべき穴が成形され
ると共に、穴の外周方向に押し付けられた余肉が、口径
決定部12cの外周と押圧部材13の押圧面15とで形
づくられた形状に、穴加工用パンチと内液圧Pとで加圧
されて成形される。押圧面15は、成形すべき座面23
の形状と同じ外形形状で形成されているので、得られる
座面23は押圧面15の外形形状と同じ形状で成形され
る。
【0030】穴加工用パンチ11の押圧面15を、液圧
バルジ成形型16のキャビティ面18から後退した位置
に配置することによって、穴の周辺部24が厚肉で、筒
状部材19の外側方向に均等厚さで成形された座面23
を有する穴を加工できる。
【0031】図2は、本発明の穴加工方法によって得ら
れた座面を有する穴の一例を示す正面断面図である。得
られた座面23は、肉厚が厚いので、ねじ切り長さを十
分に確保することが可能になると共に、内液圧Pで押圧
面15に押し付けられるので、一定形状で精度のよい座
面23を成形することができる。そのため、ロケートピ
ン用の穴として使用した場合であっても精度の低下が起
こらない。座面23の肉厚は、穿孔部12aと口径決定
部12cの外径差が大きいほど余肉22が多くなるので
厚くなる。また、座面23の位置は、押圧面15とキャ
ビティ面18の位置関係によって適宜調節することがで
きる。
【0032】以上説明したように、本発明の筒状部材1
9への座面23を有する穴加工方法においては、一旦、
穴加工する方向とは逆方向に凸形状の突起20を形成
し、その突起20の先端側から穴加工用パンチ11を前
進させて、穴あけ、穴の拡大、および、穴の外周方向へ
の穴の周辺部の余肉22の押し付けを、連続して行うこ
とができる。また、穴加工用パンチ11の押圧部材15
が、座面23の形状と同じ外形形状からなる押圧面15
を有するので、押圧面15の形状や位置によって座面2
3の形状や高さを調節することができる。なお、この方
法によって加工する穴および座面は、丸形状が望ましい
が、角形状や異形形状等の何れの形状でもよく、求める
形状に適合した穴開け部材12および押圧部材13を有
した穴加工用パンチ11を用いることができる。従っ
て、例えば、穴および座面が丸形状の場合には、穴開け
部材と押圧部材の何れも丸形状のものが用いられる。
【0033】図3は、本発明の穴加工用パンチの他の一
例を示す正面断面図である。この穴加工用パンチ31
は、穴開け部材32と、穴開け部材32に独立して軸方
向に摺動自在に支持される押圧部材33とで構成されて
いる。穴開け部材32は、穿孔部32aと口径決定部3
2cとこれらを滑らかに連続させた口径拡大部32bと
を有し、押圧部材33は、座面の形状と同じ外形形状か
らなる押圧面35を有している。穴開け部材32の穿孔
部32aと口径拡大部32bと口径決定部32cは、上
述の穴加工用パンチ11と同様に、穴あけ、穴の拡大、
および、穴の外周方向への穴の周辺部の余肉の押し付け
を、連続して行うことができる。また、上述と同様に、
穴開け部材32の先端に、シャーエッジ34を設けるこ
ともできる。図3に示す穴加工用パンチ31は、押圧部
材33が、穴開け部材32とは独立して、軸方向に摺動
自在に支持されるので、座面の形状や高さを容易に変更
できると共に、穴開け部材32のみの変更も可能にな
る。こうした穴加工用パンチ31を用いた穴加工方法
は、余肉を移動させる座面形成プロセスをより正確に制
御する事ができるため、板厚の異なる筒状部材に穴加工
する場合や、座面の肉厚やキャビティ面からの高さを適
宜調節する場合等に便利である。
【0034】押圧部材33は、図3に示すように、バネ
等の弾性体39で支持した構造にして、穴開け部材32
と独立して制御することができる。また、押圧部材33
と穴開け部材32を、油圧シリンダでそれぞれ制御する
ダブル油圧シリンダ構造にすることもできる。
【0035】また、本発明で用いられる筒状部材は、通
常アルミニウム合金が用いられるが、合金の種類は特に
限定されるものではない。さらに、本発明の穴加工方法
は、一般的に用いられている内液圧加工方法に適用する
ことができる。従って、その条件、すなわち流体の種類
や内液圧は内液圧成形加工装置の一般的な条件の範囲内
で行われる。例えば、内液圧としては、約500〜15
00気圧の圧力範囲で行われる。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の筒状部材
への座面を有する穴加工方法およびそれに用いる穴加工
用パンチによれば、一旦形成された凸形状の突起が、形
状効果と加工歪みの蓄積によって剛性を有するので、そ
の突起の先端に、穴加工用パンチで精度よく穴を形成す
ることができる。そして、この穴を拡大し、穴の周辺部
の余肉を外周方向に押し付け、内液圧と穴加工用パンチ
とによって、形状が規制された座面を成形することがで
きる。穴加工用パンチの有する押圧面の位置を、液圧バ
ルジ成形型のキャビティ面よりも後退した位置に配置す
ることによって、穴の周辺部が厚肉で、筒状部材の外側
方向に均等厚さに成形された座面を有する穴を加工する
ことができる。得られた座面は、肉厚が厚いので、ねじ
切り長さを十分に確保することが可能になると共に、内
液圧で押圧面に押し付けられるので、座面の形状と位置
が精度よく形成され、ロケートピン用の穴として使用し
た場合であっても精度の低下が起こらない。
【0037】本発明の座面を有する穴加工方法およびそ
れに用いる穴加工用パンチを採用することによって、パ
イプ状の中空筒状部材を内液圧成形法によって成形加工
する際に、成形加工と穴加工を、内液圧成形加工の一連
の工程内で同時に行うことができる。その結果、経済性
にも優れた車体やシャーシ部品を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の筒状部材への座面を有する穴加工方法
の一例を示す正面断面図である。
【図2】本発明の穴加工方法で加工された座面を有する
穴形状の一例を示す正面断面図である。
【図3】本発明の穴加工用パンチの他の一例を示す正面
断面図である。
【符号の説明】
11、31 穴加工用パンチ 12、32 穴開け部材 12a、32a 穿孔部 12b、32b 口径拡大部 12c、32c 口径決定部 13、33 押圧部材 14、34 シャーエッジ 15、35 押圧面 16、36 成形型 17、37 内周面 18、38 キャビティ面 19 筒状部材 20 突起 22 余肉 23 座面 24 穴の周辺部 39 弾性体 P 内液圧 Pc 穴加工用パンチの駆動手段の圧力
フロントページの続き (72)発明者 金森 謙二 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 谷川 久男 東京都港区芝二丁目3番3号 三菱アルミ ニウム株式会社内 (72)発明者 伊藤 公雄 静岡県裾野市千福194番地 三菱アルミニ ウム株式会社千福工場内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状部材の内部に内液圧を負荷しつつ、
    穴加工用パンチにより前記筒状部材に穴抜き加工を行う
    加工方法において、 一旦、穴抜き加工する方向とは逆方向に、座面と略同一
    外形で凸形状となる突起を形成し、 その後、先端にシャーエッジを有する穴加工用パンチを
    前進させて、前記突起の先端側から加圧して穴をあけ、 さらに引き続き前進させて、前記穴を広大しつつ当該穴
    の周辺部の余肉を外周方向に押し付け、前記穴の周辺部
    の余肉を前記内液圧と前記穴加工用パンチの押圧面との
    間で加圧して、座面を有する穴を成形することを特徴と
    する筒状部材への座面を有する穴加工方法。
  2. 【請求項2】 前記穴加工用パンチは、穴開け部材と押
    圧部材とが一体に形成されてなり、当該穴開け部材が、
    穿孔部と口径決定部とこれらを滑らかに連続させた口径
    拡大部とを有し、当該押圧部材が、前記座面の形状と同
    じ外形形状からなる前記押圧面を有することを特徴とす
    る請求項1に記載の筒状部材への座面を有する穴加工方
    法。
  3. 【請求項3】 前記穴加工用パンチは、穴開け部材と、
    当該穴開け部材に独立して軸方向に摺動自在に支持され
    る押圧部材とで構成され、当該穴開け部材が、穿孔部と
    口径決定部とこれらを滑らかに連続させた口径拡大部と
    を有し、当該押圧部材が、前記座面の形状と同じ外形形
    状からなる前記押圧面を有することを特徴とする請求項
    1に記載の筒状部材への座面を有する穴加工方法。
  4. 【請求項4】 前記穴加工用パンチの押圧面が、前記筒
    状部材の外側表面に配置された液圧バルジ成形型のキャ
    ビティ面よりも後退した位置に配置されて、前記座面を
    有する穴が成形されることを特徴とする請求項1乃至請
    求項3の何れかに記載の筒状部材への座面を有する穴加
    工方法。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の筒状部材への座面を有
    する穴加工方法に用いる穴加工用パンチであって、 前記穴加工用パンチは、穴開け部材と押圧部材とが一体
    に成形されてなり、当該穴開け部材が、穿孔部と口径決
    定部とこれらを滑らかに連続させた口径拡大部とを有
    し、当該押圧部材が、前記座面の形状と同じ外形形状か
    らなる前記押圧面を有することを特徴とする穴加工用パ
    ンチ。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の筒状部材への座面を有
    する穴加工方法に用いる穴加工用パンチであって、 前記穴加工用パンチは、穴開け部材と、当該穴開け部材
    に独立して軸方向に摺動自在に支持される押圧部材とで
    構成され、当該穴開け部材が、穿孔部と口径決定部とこ
    れらを滑らかに連続させた口径拡大部とを有し、当該押
    圧部材が、前記座面の形状と同じ外形形状からなる押圧
    面を有することを特徴とする穴加工用パンチ。
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