【発明の名称】混入溶液徐放機能付き給水器
【特許請求の範囲】
【請求項１】導入口及び吐出口を有し、これら導入口と吐出口との間に給水通路が設けられた給水器本体と、
上記給水通路内に設けられ、内部に水溶性混入剤又は混入剤溶液が収容された混入剤カートリッジと、
給水を止めて使用しない姿勢で上記混入剤カートリッジの上部位置に形成され、給水中に上記給水通路内の水を導入するとともに上記混入剤カートリッジ内の混入剤溶液を上記給水通路に流出させる開口面積が小さな徐放口と、
上記給水通路内を流れる水の流水エネルギーを用いて少なくとも上記混入剤カートリッジ内の混合剤溶液を回転させる手段と、
を具備したことを特徴とする混入溶液徐放機能付き給水器。
【請求項２】上記混入剤カートリッジ内の混入剤溶液に回転を与える手段は、上記混入剤カートリッジ自身を回転させるものであることを特徴とする請求項１に記載の混入溶液徐放機能付き給水器。
【請求項３】上記混入剤カートリッジに回転羽根を一体に形成し、この回転羽根が水の流れを受けて混入剤カートリッジを回転させることを特徴とする請求項２に記載の混入溶液徐放機能付き給水器。
【請求項４】混入剤カートリッジが給水器本体に対し脱着可能に取り付けられていることを特徴とする請求項１ないし請求項３のいずれか一に記載の混入溶液徐放機能付き給水器。
【請求項５】上記徐放口は、開口面積が０．８ｍｍ ２ 以下とされていることを特徴とする請求項１ないし請求項４のいずれか一に記載の混入溶液徐放機能付き給水器。
【請求項６】混入剤カートリッジは外から透視可能であり、この混入剤カートリッジを収容した給水器本体部分も外から透視可能であり、混入剤カートリッジに収容した水溶性混入剤又は混入剤溶液が外から見えるようになっていることを特徴とする請求項１ないし請求項５のいずれか一に記載の混入溶液徐放機能付き給水器。
【請求項７】上記給水器本体は、導入口がシャワーホースに連結されるとともに、吐出口に散水板を備えてなるシャワーヘッドであることを特徴とする請求項１ないし請求項６のいずれか一に記載の混入溶液徐放機能付き給水器。
【請求項８】上記シャワーヘッドは握り部を有し、この握り部に上記混入剤カートリッジが脱着可能に取り付けられていることを特徴とする請求項７に記載の混入溶液徐放機能付き給水器。
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、浴槽や洗面所に設置されるシャワーヘッドや、浴槽・洗面所・台所などの蛇口に設置される給水具などに適用される給水器に係り、特に供給する水道水（お湯の場合も含む）に、塩素中和剤や芳香剤・弱酸化剤・弱アルカリ剤・皮膚化粧水・入浴剤・保湿剤・洗髪剤などの混入剤溶液を混合して給水する給水器に関する。
【０００２】
【従来の技術】
水道水には雑菌を滅菌消毒するため塩素の混合が義務付けされており、日本の水道法では蛇口から出る水道水に０．１ｐｐｍ以上の残留塩素が混入されていなければならないという定めになっている。特に最近は、河川等の水源における水質が劣化する傾向にあり、またＯ−１５７大腸菌等が発生するなどの状況から、原水に大量の塩素が投入され、水道蛇口から出る水道水にはかなり多くの残留塩素が混在されている。
しかしながら、水道水に含まれる残留塩素（特に次亜塩素酸ＨＯＣｌなどの遊離残留塩素）は人の肌や毛髪に悪影響を及ぼし、肌の老化現象や、頭髪の脱色やぱさつき、抜け毛の原因になるといわれている。特に、肌の弱い体質の人や、乳幼児などには残留塩素の影響が大きく、且つアトピー性皮膚炎などのように皮膚に障害を持つ人にも悪影響を及ぼすといわれている。
【０００３】
このようなことから、最近、水道水に含まれる残留塩素を中和する機能を持った脱塩素機能付きシャワーヘッドが開発され、特許出願されている（特開平５−２９３０５３号、特開平９−１８７６８１号など）。すなわち、これら脱塩素機能付きシャワーヘッドは、シャワーヘッドを構成する握り部またはヘッド部に、亜硫酸カルシウムやアスコルビン酸（ビタミンＣ）などの塩素中和剤（本発明の水溶性混入剤に相当する）を収容したカートリッジを取り付け、このカートリッジに形成した徐放口よりシャワーヘッド内を流れる水道水に上記塩素中和剤の水溶液を放出させるものである。このようなシャワーヘッドによれば、塩素中和剤と水道水に含まれる残留塩素とが化学反応して残留塩素を無害な塩素化合物に変えることになり、よってこのように中和処理された水（又は湯）がヘッド部先端の散水孔から放出されることになる。
上記公報の場合は、カートリッジ内にアスコルビン酸の粉末を収容しておき、シャワーヘッド内を流れる水道水の一部を徐放口よりカートリッジ内に導入し、この導入した水によってカートリッジ内のアスコルビン酸粉末を溶解し、この水溶液を上記徐放口を経てシャワーヘッド内の水道水に混合させるようになっている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の場合、カートリッジに形成した徐放口が、シャワーヘッドを使用しない場合、すなわちシャワーヘッドを壁掛けフックに係止した姿勢で、下向きに開口されている。
このような構造によると、新規にシャワーヘッドを使い始めようとするとき、カートリッジ内には下向きに開口された徐放口から水が流入し、カートリッジ内の軽い空気は閉塞された上方に押しやられ、この空気はカートリッジから排除されずに残ってしまう。このため、カートリッジ内の粉末が円滑に溶解されないという不具合がある。
これを解消するため前記各公報に記載されたシャワーヘッドでは、アスコルビン酸粉末を充填したカートリッジに予め水を注入しておいてこのカートリッジをシャワーヘッドに取り付けるといった方法を用いているが、水を注入したカートリッジをシャワーヘッドに取り付けるときに徐放口が下向きに開口しているので水溶液が漏れ、この場合もカートリッジ内に空気が残留し、このような水溶液のこぼれを防止するため取り付けに多大な注意を要するなどの不具合がある。
【０００５】
一方、上記従来の場合、シャワーヘッドを使用しないで壁掛けフックに係止している状態では、徐放口が下向きに開口している。しかし、アスコルビン酸の水溶液は比重が飽和水溶液の状態でほぼ１．１程度であるため、この水溶液が重力により下向きに開いた徐放口から流出し、カートリッジ周辺に滞留している水道水に溶け出してしまう。よって、シャワーを使用しないにも拘わらずアスコルビン酸が無駄に放出されてしまい、カートリッジの有効寿命が短くなるといった欠点がある。
前記特開平９−１８７６８１号の場合、薬剤漏出防止装置を設けるなどの技術が開示されているが、このような漏出防止装置は構造が複雑になるという不具合がある。
【０００６】
このようなことから本発明者は、不使用時に徐放口がカートリッジの上端に位置するように工夫した。すなわち、徐放口をカートリッジの上端、つまりシャワーヘッド内を流れる水の下流側に開口するようにした。このようにすれば、新規にシャワーヘッドを使い始めるとき、カートリッジ内の軽い空気が上端部に開口した徐放口より放出されるので空気抜きが円滑になされるとともに、壁掛けフックに係止した不使用時には、カートリッジ内の水溶液がカートリッジの上端に形成した徐放口より不所望に漏れなくなる。
しかしこの場合、カートリッジ内の水溶液は比重が水より大であるためカートリッジの 下部に溜まろうとし、これに対し徐放口から侵入した水はカートリッジの上端部に滞留し、よってカートリッジ内で上下方向に液の濃度差が生じる。このため、使用中は徐放口近辺に滞留している濃度の薄い水溶液が放出されるようになり、所定濃度の水溶液が徐放されないといった不具合が生じることが判った。
【０００７】
本発明はこのような事情にもとづきなされたもので、その目的とするところは、カートリッジ内の空気を速やかに排除することができるとともに、カートリッジ内の水溶液の濃度差をなくして水道水の塩素濃度に見合った適切な濃度の水溶液を放出することができ、さらに不使用時には水溶液の漏れを防止することができる混入溶液徐放機能付き給水器を提供しようとするものである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するため、導入口及び吐出口を有し、これら導入口と吐出口との間に給水通路が設けられた給水器本体と、上記給水通路内に設けられ、内部に水溶性混入剤又は混入剤溶液が収容された混入剤カートリッジと、給水を止めて使用しない姿勢で上記混入剤カートリッジの上部位置に形成され、給水中に上記給水通路内の水を導入するとともに上記混入剤カートリッジ内の混入剤溶液を上記給水通路に流出させる開口面積が小さな徐放口と、 上記給水通路内を流れる水の流水エネルギーを用いて少なくとも上記混入剤カートリッジ内の混合剤溶液を回転させる手段と、を具備した混入溶液徐放機能付き給水器が提供される。
【０００９】
ここで、水溶性混入剤とは、粉末や顆粒もしくはペレット形状をなしていて、水（又はお湯）に対して溶解する混入剤をいう。また、混入剤溶液とは、既に液状になっている混入剤である。そしてまた、給水を止めて使用しないときの姿勢とは、例えばシャワーヘッドの場合は壁掛けフックに係止されているような場合であり、また蛇口取付け形給水具などの場合は蛇口に取り付けられている状態をいう。
【００１０】
このような構成によれば、混入剤カートリッジに水溶性混入剤を収容したタイプの場合、新規に使い始めるときに給水通路に水を流すと、この給水通路内の水の圧力は大気圧以上になるから、それまで大気圧であった混入剤カートリッジ内に徐放口から水が侵入し、このカートリッジ内の圧力が高くなる。カートリッジ内の空気は圧縮され、しかも軽いのでカートリッジ内の上部に集まる。このとき、カートリッジの上部に徐放口を形成してあるので軽い空気はこの徐放口を通じて速やかに排除されることになる。したがって、給水通路に水を流せば、カートリッジ内の空気が自動的に排除されるとともに、カートリッジ内に水が入り、粉末の水溶性混入剤を溶解させてその水溶液を作ることになる。
【００１１】
給水器を使用中は、給水通路内を水が流れ、動水圧が生じる。この動水圧は徐放口を通じて混入剤カートリッジ内に伝わる。これにより給水通路内を流れる水の一部が徐放口を通じて混入剤カートリッジ内に侵入し、これに伴い、カートリッジ内の水溶液が同じ徐放口を通じて給水通路に放出される。すなわち、カートリッジに侵入した水の量と同じ量の水溶液が徐放口より放出される。このとき、徐放口の開口面積を小さくしてあるので、カートリッジに侵入する水の量およびカートリッジより流出する水溶液の流出量が規制される。この徐放口の開口面積を適正に選択することにより、給水通路を流れる水の流量に適した量の混入剤溶液を混合させることができる。
カートリッジ内に侵入した水は水溶液より比重が小さいため、徐放口の近傍に滞留しようとし、このため、徐放口の近傍では次第に水溶液の濃度が低下し、徐放口より放出される水溶液は次第に水の濃度に近づく。しかし、このとき給水通路を流れる水のエネルギーを利用してカートリッジ内の水溶液を回転させると、この水溶液が撹拌される。このため、カートリッジ内における溶液の濃度差が軽減され、徐放口の近辺に常に濃度の高い水溶液が存在するようになるので、徐放される水溶液の濃度にばらつきを生じるのが防止され る。
また、水溶液が攪拌されることで、カートリッジ内に残る未溶解の混入剤を薄い水で溶解し、常に飽和溶解状態の水溶液を作ることができる。
更に、給水を停止すると、給水通路内で動水圧が生じないので混入剤カートリッジ内にも動水圧が加わらなくなり、徐放口から水溶液が放出されるのが停止される。しかも、徐放口はカートリッジの上部に開口されているから比重の大きな水溶液はカートリッジ内に留まり、徐放口より漏れ出ることがない。よって、不使用時に水溶液が無駄に漏出されるのが抑止されることになる。
【００１２】
本発明の好ましい態様は、混入剤カートリッジ内の混入剤溶液に回転を与える手段は、上記混入剤カートリッジ自身を回転させるようにした混入溶液徐放機能付き給水器が提供される。
カートリッジが回転すると、カートリッジ内の溶剤および水溶液がカートリッジの回転に伴って連れ回りし、よってカートリッジ内で攪拌される。
この場合、好ましくは、混入剤カートリッジに回転羽根を一体に形成し、この回転羽根が水の流れを受けて混入剤カートリッジ自身を回転させるようにすれば、簡単な構造でカートリッジを回転させることができ、結果として簡単な構造で攪拌することができる。
【００１３】
更に、本発明の他の態様は、混入剤カートリッジが給水器本体に対し脱着可能に取り付けられていることである。
このような構成であれば、カートリッジ内の混入溶剤または混入溶液が無くなれば、カートリッジを給水器本体から取り出して、交換もしくはカートリッジに混入溶剤または混入溶液を補充することができる。
【００１４】
更に、本発明の他の態様は、徐放口の開口面積を０．８ｍｍ２以下に設定することである。カートリッジ内の水溶液が給水通路に放出される場合、その放出量は給水通路内の流量および徐放口の大きさに依存する。徐放口の開口面積を小さくすれば水溶液の徐放量を少なくすることができ、本発明者の実験によれば、開口面積を０．８ｍｍ ２ 以下に設定すると流量に見合った徐放量を得ることができた。なお、開口面積は、残留塩素の濃度や給水通路内の流量にもよるが、一層好ましくは０．５ｍｍ ２ 以０．０２ｍｍ ２ 以上がよい。このような構成により、給水通路の流量に適した混入剤を無駄なく混合させることができる。
【００１５】
更に他の好ましい態様は、混入剤カートリッジが外から透視可能であり、この混入剤カートリッジを収容した給水器の本体部分も外から透視可能であり、混入剤カートリッジに収容した水溶性混入剤又は混入剤溶液が外から見えるようになっていることである。この場合は外から見て水溶性混入剤又は溶剤の残量を確認できるから、混入剤や溶液の補充時期や交換時期を知ることができる。更に、外から給水器本体内のカートリッジや内容物が回転しているのを見ることができるから、見た目で楽しむこともできる。なお、この場合、透視可能な状態とは、透明、着色透明、または半透明などであってよく、要するに外から内部が見える状態であればよい。
【００１６】
そして、本発明をシャワーヘッドに用いれば、頭髪や身体に対し混入剤溶剤で処理した処理液を浴びることができ、頭髪や皮膚に対する残留塩素の弊害を解消することができる。この場合、好ましくは、握り部を有するシャワーヘッドであれば、この握り部に混入剤カートリッジを脱着可能に収容してあることが望ましい。ここでシャワーヘッドは、一般家庭を始め、旅館、ホテル、スイミングプール、病院などのシャワー設備や洗面所、または美容院、理容院等の洗髪用シャワーなど、あらゆる分野のシャワーヘッドに使用可能である。
【００１７】
【発明の実施の形態】
以下本発明について、シャワーヘッドに適用した第１の実施例を図１にもとづき説明する。図１はシャワーヘッドの一部断面して示す側面図である。
図において、１は脱塩素機能付きシャワーヘッドの本体であり、握り部２およびヘッド部３を備えている。これら握り部２およびヘッド部３はＡＢＳ樹脂、ポリプロピレンなどの合成樹脂からなり、本例の場合、握り部２とヘッド部３がそれぞれ透明であってかつ別体に形成されており、互いに図示しないネジまたはバヨネット結合などの手段で脱着可能に連結されている。
握り部２は、中空円筒形をなして内部に給水通路４が形成されており、この給水通路４は基端部の導入口５を通じて図示しないシャワーホースに連結されるようになっている。
ヘッド部３の内部空間は上記握り部２の給水通路４に連なっており、先端には散水板６が取り付けられている。散水板６は全面に亘り多数個の散水孔７（本発明の吐出口に相当）が形成されており、これら散水孔７よりシャワー水が放出される。なお、散水板６は、ヘッド部３に対して押えリング８により脱着可能に取り付けられている。
【００１８】
上記握り部２の給水通路４には、混入剤カートリッジ１０が収容されている。混入剤カートリッジ１０は両端が閉塞された円筒形をなしており、合成樹脂、例えばＡＢＳ樹脂やポリプロピレンなどにより、内部が透けて見える透明に形成されている。そして、この混入剤カートリッジ１０の内部には、水溶性混入剤または混入剤溶液が収容されている。本実施例の場合、混入剤として塩素中和作用を奏するアスコルビン酸（ビタミンＣ）が粉末１１の形態で収容されており、カートリッジ１０の上端まで満たされている。なお、塩素中和剤としては、ビタミンＣのほかに、アスコルビン酸ナトリウム、亜硫酸カルシウム、亜硫酸ナトリウムなどであってもよい。
【００１９】
このカートリッジ１０の図示上端部（水道水の流れ方向に沿って下流側に位置する端部）には、周側面に単一の徐放口１２が形成されている。この徐放口１２は、開口面積は非常に小さく形成されており、面積で０．８ｍｍ２以下、例えば直径０．８ｍｍ（０．５ｍｍ２）となっている。
このようなカートリッジ１０の両端には中心軸上に位置して軸１３，１４が一体に突出形成されている。
そして、握り部２の下部には、上記カートリッジ１０の下方（流れ方向の上流側）に位置して、給水通路４内に回転羽根１５が設けられている。回転羽根１５は給水通路４を上流側から下流側に向けて流れる水道水の流れを受けて回転するもので、水道水の流量が変化すると回転数も変化する。なお、回転羽根１５は、羽根の形状に制約を受けるものではなく、要するに水の流れにより回転されるものであれば形状、構造を問うものではない。
このような回転羽根１５の回転軸１６は、枠構造をなす軸受けホルダー１７に取り付けられており、この軸受けホルダー１７には両端に軸受１８，１９を備え、これら軸受１８，１９により上記回転軸１６が回転自在に軸支されている。軸受けホルダー１７は、握り部２の内面に圧入または接着などの手段で固定されており、このとき回転軸１６が握り部２の中心軸上にほぼ一致するように組み付けられている。
上記回転軸１６の上端は、前記混入剤カートリッジ１０の下端側の軸１３と連結されている。この場合、これら回転軸１６とカートリッジ１０側の軸１３は、軸継手２０によって脱着可能に、しかしながら連結された場合には回転羽根１５の回転をカートリッジ１０に伝達するようにして連結されている。
【００２０】
カートリッジ１０の上端側の軸１４は、握り部２の上端部またはヘッド部３の連結開放端部に取り付けた軸受け２１に回転自在に支持されている。この軸受け２１が握り部２の上端部に取り付けられる場合は、握り部２に対して取り外し可能に固定されることが望ましく、またヘッド部３側に取り付けられる場合は圧入または接着などの手段でヘッド部３に固定されていてもよい。いずれの場合であっても、カートリッジ１０の上端側の軸１４は、この軸受け２１に対して挿脱可能に挿通されており、握り部２の中心軸上に位置するようになっている。
このような軸支持構造により、混入剤カートリッジ１０はその中心軸が握り部２の中心軸上にほぼ一致して握り部２内に取り付けられており、回転羽根１５が回転すると、カートリッジ１０はその中心軸を回転中心として回転羽根１５と一体的に回転するようになっている。
そして、カートリッジ１０の外周面と、握り部２の内周面との間には全周に亘り隙間が確保されており、この隙間は給水通路となっている。
なお、軸受けホルダー１７および軸受け２１は、これらを水道水が流れるのに充分な通路が確保される構造となっている。
【００２１】
このような構造の脱塩素機能付きシャワーヘッドについて、作用を説明する。
使用する前の新規なシャワーヘッドは、混入剤カートリッジ１０内に空気が残っているとともに、収容されたビタミンＣ１１が粉末状である。このようなシャワーヘッド本体１をシャワーホースに連結し、給水栓を開けると水道水（又はお湯）がシャワーホースを通じてシャワーヘッドに供給される。水道水は、握り部２の下端の導入口５から給水通路４を通り、ヘッド部３に至り、散水板６の散水孔７よりシャワー水となって噴射される。
【００２２】
使用前のカートリッジ１０の内部は大気圧と等しい圧力であるが、給水通路４に水道水が流れるとこの水道水の圧力は大気圧よりも高く、しかも動水圧が生じるので、給水通路４を流れる水の一部は圧力差により徐放口１２を通ってカートリッジ１０内部に流れ込む。カートリッジ１０内に収容されているビタミンＣの粉末１１は吸水性、潮解性があり、このため侵入してきた水を吸って直ちに溶ける。なお、ビタミンＣの粉末は、飽和溶解濃度が約２５％程度であり、カートリッジ１０内に水が満たされたとしても、一部のビタミンＣ粉末が溶け、残りは粉末の状態で残る。
上記徐放口１２を通ってカートリッジ１０内に水が侵入すると、カートリッジ１０内の圧力が上昇し、このため残留していた空気が圧縮されるとともにこの空気は軽いので徐放口１２を通って給水通路４に放出される。このとき、徐放口１２を通じてカートリッジ１０内に水が侵入する状態と、徐放口１２から空気が放出される状態が交互にまたは同時に進行し、カートリッジ１０内の圧力が給水通路４の圧力と等しくなるまで空気の排除が自動的に行われる。排除された空気は水に混入されて散水孔７からシャワーヘッドの外に放出される。
なお、このとき給水を止めると、給水通路４内の水圧は大気圧に戻るがカートリッジ１０内の圧力は未だ上記通水時の高い圧力となっているので、これら圧力差によりカートリッジ１０内に残っている空気が更に給水通路４に向けて排除される。
このように、カートリッジ１０から空気が排除されるとき、空気は軽いからカートリッジ１０の上部に集まる性質があり、したがって徐放口１２をカートリッジ１０の上部に開口しておけば、徐放口１２を通って空気が自動的に排除されることになる。
また、上記のように給水通路４に水が流れると、回転羽根１５が回転する。この回転は軸１６，１３を介してカートリッジ１０に伝えられ、カートリッジ１０を回転させることになる。カートリッジ１０が回転すると、内蔵物としてのビタミンＣ粉末およびその水溶液も回転する。この回転に伴い、カートリッジ１０に侵入した水も撹拌され、ビタミンＣの粉末と接触し、よってビタミンＣを速やかに溶解する。
【００２３】
次に、入浴などの時にシャワーを使用する場合、給水栓を開いて通水を始めると給水通路４を流れる水に動水圧が発生し、この動水圧が徐放口１２を通じてカートリッジ１０に作用する。すなわち、給水通路４を流れる水の一部は動水圧により徐放口１２を通じてカートリッジ１０内に侵入し、同時にこの侵入した分量に見合うカートリッジ１０内の水溶液が徐放口１２より給水通路４へ放出される。
したがって、給水通路４を流れる水道水に、カートリッジ１０より放出されたビタミン Ｃ水溶液が混ざり込み、このビタミンＣが残留塩素と反応して残留塩素を中和し、この水が散水板７を通じて噴射されることになる。
【００２４】
一方、カートリッジ１０内では、徐放口１２を経て水が侵入すると、この水はカートリッジ１０内で未だ溶解していないビタミンＣの粉末を溶かし、カートリッジ１０内の水溶液を常に飽和溶解濃度に保とうとする。このような溶解は、外から侵入する水によってカートリッジ１０内のビタミンＣの粉末が無くなるまで続く。
【００２５】
ところで、給水通路４に水が流れると、回転羽根１５が回転し、この回転は軸１６，１３を介してカートリッジ１０を回転させる。カートリッジ１０が回転すると内蔵物としてのビタミンＣ粉末および水溶液も回転する。このため、カートリッジ１０内では徐放口１２から侵入した水と飽和水溶液とが撹拌されて濃度差が解消されるとともに、侵入した水が未だ溶解していない粉末を溶解して飽和水溶液を保とうとする。よって、徐放口１２から徐放される水溶液は、常に濃度の高い水溶液となる。
【００２６】
上記のような徐放作用においては、徐放口１２よりビタミンＣ水溶液が放出される量は、主として給水通路４を流れる水道水の流量、圧力、徐放口の開口面積に依存し、その他、水溶液の拡散作用や水温などの影響も受ける。最も影響が大きい要素は、徐放口１２の大きさである。すなわち、水溶液の放出量は徐放口１２の開口面積が大きいほど多くなる。本発明者の実験によれば、徐放口１２の開口面積を小さくすることにより徐放量を規制できることが確かめられ、実質的に開口面積を０．８ｍｍ２以下にすれば、水の流量に見合った徐放量を得ることができることが判った。
【００２７】
これについてさらに説明する。ビタミンＣ、つまりアスコルビン酸（化学式Ｃ６Ｈ８Ｏ６、分子量１７６）は遊離残留塩素の主体である次亜塩素酸（化学式ＨＯＣｌ、分子量５２．４５）と、以下の化学反応を生じる。
【００２８】
【化１】
Ｃ６Ｈ８Ｏ６＋ＨＯＣｌ → Ｃ６Ｈ６Ｏ６＋ＨＣｌ＋Ｈ２Ｏ
【００２９】
すなわち、ビタミンＣ１モルと次亜塩素酸１モルが反応して、デヒドロアスコルビン酸（Ｃ６Ｈ６Ｏ６）１モルと、塩素酸（ＨＣｌ）１モルおよび水（Ｈ２Ｏ）１モルを生成する。つまり、ビタミンＣ１７６ｇは次亜塩素酸５２．４５ｇと化学反応を生じ、言い換えると次亜塩素酸１ｇを無害な塩素酸に変換するにはビタミンＣが３．３５ｇ必要である。
したがって、例えばカートリッジ１０にビタミンＣを２０ｇ詰めた場合、前記化学反応が理想的に行われると仮定すると、次亜塩素酸を約６ｇ中和できることになる。仮に次亜塩素酸濃度が１．０ｐｐｍの水道水であれば約６０００リットル（６トン）を処理できることになる。そして、給水通路４に次亜塩素酸の濃度が１．０ｐｐｍの水道を毎分１０リットル流すとすれば、約６００分間に亘り連続して塩素中和処理を行うことができることになる。
【００３０】
本発明者は、徐放口１２の開口面積を変えて塩素が中和される有効処理時間を測定した。すなわち、給水通路４に次亜塩素酸濃度が１．０ｐｐｍの水道水を毎分１０リットル流し、散水孔７から放出されるシャワー水に対し残留塩素検出試薬を用いて塩素中和作用がなされているか否かを調べた。塩素が中和されている場合は、徐放口１２からカートリッジ１０内のビタミンＣ水溶液が放出されていると判断することができ、このような中和が行われている時間、すなわち有効処理時間を測定した。ビタミンＣの放出量が適正でかつ化学反応が理想的に行われているとすれば、有効通水時間は６００分となる筈であり、これよりも有効処理時間が短い場合はビタミンＣの放出が過剰であると判断することができる。
本発明者の実験では、徐放口１２の開口面積を０．８ｍｍ２に設定した場合、有効処理時間をほぼ５６０分にすることができた。開口面積がこれより大きい場合は有効処理時間が短くなり、ビタミンＣが必要量より過剰に放出されていると判断することができる。
【００３１】
しかし、上記実験の次亜塩素酸濃度が１．０ｐｐｍの水道水を毎分１０リットル流すという条件は厳しい状況を想定した場合である。すなわち、日本の水道水の場合、統計によれば水道水に含まれる遊離残留塩素濃度は、０．８ｐｐｍから０．３ｐｐｍの範囲が８０％を占める。このような残留塩素濃度の低い水道水に対してはビタミンＣの混合量はもっと少なくてよく、徐放口１２の開口面積を小さくしてもよい。また、通常、シャワーヘッドを使用するときの通水量は８リットル／分ないし１０リットル／分の範囲が多い。このため、小水量の場合はビタミンＣの混合量をもっと少なくてしてよく、よって徐放口１２の開口面積を小さくしてもよい。
このようなことから、本発明者の実験によれば、徐放口１２の開口面積を０．５ｍｍ２以下０．０２ｍｍ２以上にすれば、一般的な使用に適することが判った。
なお、徐放口１２の開口面積が０．０２ｍｍ２未満であると、新規に使用するとき、空気の排除に時間が掛かるので、開口面積は０．０２ｍｍ２以上がよい。
このように、徐放口１２の開口面積を小さく形成すれば、通水量に適した水溶液の徐放量を制御することができ、ビタミンＣを無駄なく使用してカートリッジ１０の交換寿命を長くすることができる。
【００３２】
また、このような使用中も、カートリンジ１０が回転しているのでカートリッジ１０内の水溶液も回転し、撹拌される。よってカートリッジ１０内に侵入した水と、飽和水溶液とが撹拌されて濃度差が解消され、徐放口１２から徐放される水溶液は、常に適正な濃度の水溶液となる。
【００３３】
次に、シャワーの使用を止めるべく給水を停止すると、給水通路４の水圧は大気圧に戻り、これにより直ちにカートリッジ１０内の圧力も大気圧と等しくなる。よって徐放口１２から水溶液が給水通路４に放出されるのが停止される。
しかも、このときシャワーヘッドを図示しない壁掛けフックに係止しておけば、シャワーヘッドは図のように導入口５が下向きでヘッド部３が上向きの姿勢に保たれるから、カートリッジ１０に形成した徐放口１２はカートリッジ１０の上部に位置されことになる。これに対し、カートリッジ１０内の水溶液は比重が重いのでカートリッジ１０の下部に沈もうとし、上部に位置する徐放口１２より水溶液が漏出することはない。
よって、シャワーを使用しないときには、カートリッジ１０から給水通路４内に溶液が漏れ出るのが防止され、無駄なビタミンＣの消費が規制される。
【００３４】
このような構成のシャワーヘッドは、混入剤カートリッジ１０が外から透視可能であり、かつこの混入剤カートリッジ１０を収容した握り部２も外から透視可能であるから、外から混入剤カートリッジ１０に収容したビタミンＣ粉末１１が見える。よって、外部からビタミンＣの残量を視認できるので、残量が少なくなる又は無くなればカートリッジ１０を交換することができる。
しかも、使用中は、外からカートリッジ１０が回転しているのが見えるので、面白い。
【００３５】
この場合、握り部２とヘッド部３を分離し、握り部２の上端開放部を通じてカートリッジ１０の交換を行うことができる。すなわち、カートリッジ１０は、軸継手２０を介して回転羽根１５と分離可能であるから、握り部２の上端からカートリッジ１０を引き出せば、カートリッジ１０のみを取り出すことができ、よってカートリッジ１０の交換が可能である。この場合、回転羽根１５を交換する必要がなく、よってカートリッジ１０の交換構造が安価にできる。
【００３６】
上記第１の実施例の場合、回転羽根１５とカートリッジ１０を別体に形成し、相互に脱着可能に連結した構造にしたが、本発明は図２に示す第２の実施例のように構成してもよい。
第２の実施例は、カートリッジ１０と回転羽根３０を一体に形成したものである。すなわち、カートリッジ１０の下端（上端でも可）にはスクリュー形の回転羽根３０が一体に形成されている。この回転羽根一体形のカートリッジ１０の両端には軸３１，３２が設けられており、これら軸３１，３２はそれぞれ軸受け３３，３４に回転自在に、かつ脱着可能に取り付けられている。その他の構成は、第１の実施例と同様であってよく、同一部材には同一番号を付して説明を省略する。
このような構成においても、給水通路４への通水中は、回転羽根３０およびカートリッジ１０が回転されるから、カートリッジ１０内の水溶液が撹拌され、かつ第１の実施例と同様の作用を奏する。
【００３７】
また本発明は、第３図に示す第３の実施例のように構成してもよい。
第３の実施例の場合、カートリッジ１０はホルダー４１，４２を介して握り部２に対し脱着可能に、しかし回転不能に取り付けられている。カートリッジ１０の下端には軸４３が気液密にかつ回転自在に貫通されている。この軸４３の給水通路４に延在する端部には回転羽根４４が取り付けられているとともに、カートリッジ１０内に延びる端部には従動羽根４５が取り付けられている。その他の構成は、第１の実施例と同様であってよく、同一部材には同一番号を付して説明を省略する。
このような構成の場合、給水通路４への通水により回転羽根４４が回転し、同時に従動羽根４５も回転する。したがって、カートリッジ１０内の水溶液が撹拌され、水溶液の濃度差を解消することができる。
【００３８】
上記第１ないし第３の実施例では本発明をシャワーヘッドに適用した場合を説明したが、本発明は図４および図５に示する第４実施例としての給水具などであっても実施可能である。
図４および図５に示す給水具は、透明樹脂製の給水具本体５１が、導水管５２を通じて蛇口５３に接続されている。導水管５２は給水具本体５１の上部側面に形成した導入口５４に連通している。給水具本体５１は、下端が開口した円筒形をなしており、内部には上記導入口５４と下端吐出口に連なる給水通路５５が形成されている。本体５１の下端吐出口には散水板５６がねじ込みなどの手段で脱着可能に取り付けられている。
上記給水通路５５には、混入剤カートリッジ５７が収容されている。混入剤カートリッジ５７は密封構造の円筒形をなしており、内部が透けて見える透明に形成されている。この混入剤カートリッジ５７の内部には、ビタミンＣが粉末５８の形態で収容されている。このカートリッジ５７の上端部には、周側面に単一の徐放口５９が形成されており、この徐放口５９は、開口面積が０．８ｍｍ２以下、好ましく０．５ｍｍ２以下０．０２ｍｍ２以上とされている。
そして、カートリッジ５７の上端には、回転羽根６０が一体に形成されている。このような回転羽根一体のカートリッジ５７の上下端には、図５に示すようにそれぞれ軸６１，６２が形成されており、これら軸６１，６２は本体５１の天井面および散水板５６の中央に設けられた軸受け６３，６４にそれぞれ脱着可能に取り付けられている。上記回転羽根６０は導入口５４から流れ込む水によって回転され、これによりカートリッジ５７も一体に回転されるようになっている。
なお、カートリッジ５７の外周面と本体５１の内周面との間には給水通路が確保されており、また、散水板５６を取り外すとカートリッジ５７を交換できるようになっている。
【００３９】
このような構成の給水具であっても、前記シャワーヘッドの例と同様に、新規に使用開始時にはカートリッジ５７内の空気を速やかに排除して水を導入することができ、また通常の給水中は、流量に応じたビタミンＣの水溶液を徐放口５９より徐放して効果的に塩素を中和することができ、かつ給水を停止した場合も本体５１内に残留している水に対しビタミンＣ水溶液が漏れ出るのを最小限に止めることができる。したがって、カートリッジ５７に収容されているビタミンＣの無駄な消費を抑え、有効な使用が可能になる。
【００４０】
なお、図４および図５に示す回転羽根一体形のカートリッジを、図１に示すシャワーヘッドのヘッド部３に収容することもでき、このような場合はシャワーヘッドのヘッド部を有効に利用することができる。
【００４１】
【発明の効果】
以上説明した通り本発明によれば、新規に使用開始する場合にカートリッジ内に水を送り込んで速やかに空気を追い出し、よって空気と置換することができる。また、給水中はカートリッジ内の水溶液を撹拌して濃度差をなくすることができるとともに、給水量に応じた最適量の混入剤溶液を徐放することができる。そして、給水を停止した場合も給水通路内に混入剤溶液が漏れ出るのを最小限に止めることができる。したがって、カートリッジに収容されている混入剤の無駄な消費を抑え、有効な使用が可能になる。このことから、カートリッジの交換期間を長くすることができるなどの利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の第１の実施例を示し、シャワーヘッドの一部断面した側面図
【図２】本発明の第２の実施例を示し、シャワーヘッドの一部断面した側面図
【図３】本発明の第３の実施例を示し、シャワーヘッドの一部断面した側面図
【図４】本発明の第４の実施例を示し、給水具の斜視図
【図５】同実施の断面図
【符号の説明】
１…シャワーヘッド本体
２…握り部
３…ヘッド部
４…給水通路
５…導入口
６…散水板
７…散水孔
１０…混入剤カートリッジ
１１…アスコルビン酸（ビタミンＣ）粉末
１２…徐放口
１５，３０，４４…回転羽根
４５…従動羽根[Title of the Invention] Contaminated solutionSlow releaseWater supply with function
[Claim of claim]
1. An inlet and an outlet are provided, and a water supply passage is provided between the inlet and the outlet.Water supply bodyWhen,
A mixing agent cartridge provided in the water supply passage and containing therein a water-soluble mixing agent or mixing agent solution;
The opening area is formed at the upper position of the mixing agent cartridge in a posture where water supply is stopped and not used, and water in the water supply passage is introduced into the water supply and the mixing agent solution in the mixing agent cartridge flows out to the water supply passage. There is a small controlled release mouth,
Means for rotating at least the mixing agent solution in the mixing agent cartridge using flowing water energy of the water flowing in the water supply passage;
A water dispenser with a mixed solution release control function, characterized in that it comprises.
[Claim 2]2. A water supply with a mixed solution release control function according to claim 1, wherein the means for giving rotation to the mixed agent solution in the mixed agent cartridge is to rotate the mixed agent cartridge itself.
[Claim 3]The water supplier with mixed solution control function according to claim 2, wherein the mixing agent cartridge is integrally formed with a rotary blade, and the rotary blade receives the flow of water to rotate the mixing agent cartridge.
[Claim 4]The mixed solution release control function water supply device according to any one of claims 1 to 3, wherein the mixed agent cartridge is detachably attached to the water supply body.
[Claim 5]The controlled release port has an opening area of 0.8 mm 2 The mixed solution controlled release water supply device according to any one of claims 1 to 4, which is as follows.
[6]The additive cartridge can be seen from the outside, and the water dispenser main body portion containing the additive cartridge can also be seen from the outside so that the water-soluble additive or additive solution contained in the additive cartridge can be seen from the outside. The mixed solution controlled release water supply device according to any one of claims 1 to 5, characterized in that:
[7]7. The contamination according to any one of claims 1 to 6, wherein the water dispenser body is a shower head having an inlet port connected to the shower hose and a discharge port provided with a water spray plate. Water dispenser with solution control function.
[Claim 8]8. A water supply device with a mixed solution release control function according to claim 7, wherein said shower head has a grip portion and said mixing agent cartridge is detachably attached to said grip portion.
Detailed Description of the Invention
[0001]
Field of the Invention
The present invention relates to a water supply device applied to a shower head installed in a bathtub or a washroom, a water supply device installed in a faucet of a bathtub, a washroom, a kitchen, etc. And water) mixed with a mixed solution of a chlorine neutralizer, an aromatic agent, a weak oxidizing agent, a weak alkaline agent, a skin lotion, a bath agent, a moisturizer, a hair wash and the like.
[0002]
[Prior Art]
Tap water is required to be mixed with chlorine in order to sterilize various germs, and the Japanese Water Service Law stipulates that 0.1 ppm or more of residual chlorine must be mixed in the tap water from the faucet. . In particular, the water quality of water sources such as rivers tends to deteriorate, and O-157 E. coli etc. are generated recently.A large amount of chlorine is introduced into the raw water, and a large amount of residual chlorine is mixed in the tap water from the tap.
However, residual chlorine contained in tap water (especially free residual chlorine such as hypochlorous acid HOCl) adversely affects human skin and hair, causing skin aging, decolorization and hairiness, and hair loss. It is said. In particular, it is said that residual chlorine has a large effect on people with weak skin and infants and the like, and also has a bad influence on people with skin disorders such as atopic dermatitis.
[0003]
Under such circumstances, recently, a shower head with a dechlorination function having a function of neutralizing residual chlorine contained in tap water has been developed and patent applications have been filed (Japanese Patent Application Laid-Open Nos. 5-293053 and 9-93). 187681, etc.). That is, these dechlorinated shower heads have a chlorine neutralizer such as calcium sulfite or ascorbic acid (vitamin C) in the grip portion or head portion constituting the shower head (corresponding to the water-soluble admixture of the present invention) The cartridge containing the above is attached, and the aqueous solution of the above-mentioned chlorine neutralizing agent is released into the tap water flowing in the shower head from the controlled release port formed in this cartridge. According to such a shower head, the chlorine neutralizer chemically reacts with the residual chlorine contained in the tap water to convert the residual chlorine into a harmless chlorine compound, thus the water thus neutralized (Or hot water) will be discharged from the water spray hole at the tip of the head.
In the case of the above publication, the powder of ascorbic acid is stored in the cartridge, and a portion of the tap water flowing in the shower head isIt is introduced into the cartridge from the slow release port,The ascorbic acid powder in the cartridge is dissolved by the introduced water, and this aqueous solution is mixed with the tap water in the shower head through the above-mentioned controlled release port.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the conventional case, the controlled release port formed in the cartridge is opened downward when the shower head is not used, that is, the posture in which the shower head is locked to the wall hook.
According to such a structure, when it is attempted to newly use the shower head, water flows into the cartridge from the downward-released controlled release port, and the light air in the cartridge is pushed upward and blocked. This air will remain unremoved from the cartridge. For this reason, there is a problem that the powder in the cartridge can not be dissolved smoothly.
In order to solve this, the shower head described in each of the above publications uses a method in which water is previously injected into a cartridge filled with ascorbic acid powder and this cartridge is attached to the shower head. When the cartridge is attached to the shower head, the slow release port opens downward, so the aqueous solution leaks, and in this case air remains in the cartridge and much attention is given to the installation to prevent such aqueous solution spillage Have problems such as requiring
[0005]
On the other hand, in the case of the above-mentioned conventional case, when the showerhead is not used and locked to the wall hook, the controlled release port is opened downward. However, since the aqueous solution of ascorbic acid has a specific gravity of about 1.1 in the state of a saturated aqueous solution, this aqueous solution flows out from the sustained release port opened downward by gravity and dissolves in the tap water staying around the cartridge It will come out. Thus, there is a disadvantage that ascorbic acid is released wastefully even though the shower is not used, and the useful life of the cartridge is shortened.
In the case of the above-mentioned JP-A-9-187681, a technique for providing a drug leakage prevention device is disclosed, but such a leakage prevention device has a drawback that the structure becomes complicated.
[0006]
For this reason, the inventor has devised that the controlled release port is located at the upper end of the cartridge when not in use. That is, the controlled release port was opened to the upper end of the cartridge, that is, the downstream side of the water flowing in the shower head. In this way, when the shower head is newly used, the light air in the cartridge is released from the sustained release port opened at the upper end, so that air removal is smoothly performed and nonuse used locked to the wall hook Sometimes the aqueous solution in the cartridge does not leak undesirably from the slow release formed at the top of the cartridge.
However, in this case, the aqueous solution in the cartridge has a specific gravity greater than that of water. The water that has entered from the controlled release port is retained at the upper end of the cartridge, thereby causing a difference in liquid concentration in the vertical direction within the cartridge. For this reason, it was found that, during use, a thin aqueous solution staying in the vicinity of the sustained release port was released, and a problem such that the aqueous solution having a predetermined concentration was not sustained was caused.
[0007]
The present invention has been made based on the above circumstances, and the purpose of the present invention is to eliminate the air in the cartridge quickly and eliminate the difference in concentration of the aqueous solution in the cartridge, thereby eliminating the chlorine concentration of the tap water. It is an object of the present invention to provide a mixed solution controlled release water supply capable of releasing an aqueous solution of an appropriate concentration corresponding to the above, and further capable of preventing the leakage of the aqueous solution when not in use.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
The present invention achieves the above object byIt has an inlet and an outlet, and these inlet and outletA water supply passage was provided betweenWater supply bodyAnd a mixing agent cartridge provided in the water supply passage and containing therein a water-soluble mixing agent or mixing solution.The opening area is formed at the upper position of the mixing agent cartridge in a posture where water supply is stopped and not used, and water in the water supply passage is introduced into the water supply and the mixing agent solution in the mixing agent cartridge flows out to the water supply passage. There is provided a water supply with a mixed solution controlled release function, comprising: a small controlled release port; and means for rotating at least the mixed solution in the mixed agent cartridge using flowing water energy of water flowing in the water supply passage. Ru.
[0009]
Here, the water-soluble contaminating agent refers to a contaminating agent which is in the form of powder, granules or pellets and dissolves in water (or hot water). Moreover, the mixing agent solution is a mixing agent which is already in a liquid state. Also, the posture when not using the water supply is, for example, the case where it is locked to the wall hook in the case of the shower head, and it is attached to the faucet in the case of a faucet mounted water supply etc. State.
[0010]
According to such a configuration, in the case of the type in which the mixing agent cartridge contains the water-soluble mixing agent, the pressure of the water in the water supply passage is higher than the atmospheric pressure when the water is flowed into the water supply passage when newly using it. As a result, water intrudes from the controlled release port into the contaminating agent cartridge, which had been at atmospheric pressure until then, and the pressure in the cartridge increases. The air in the cartridge is compressed and light so it collects at the top in the cartridge. At this time, since the slow release port is formed at the top of the cartridge, the light air is quickly eliminated through the slow release port. Therefore, when water flows in the water supply passage, air in the cartridge is automatically expelled, and water enters the cartridge,Dissolve the powdery water-soluble contaminating agent to make its aqueous solution.
[0011]
While using the water supply,Water flows in the water supply passage, generating hydrodynamic pressure. This hydrodynamic pressure is transmitted through the controlled release port into the contaminant cartridge. As a result, part of the water flowing in the water supply passage intrudes into the contaminating agent cartridge through the slow release port, and the aqueous solution in the cartridge is released into the water supply passage through the same slow release port. That is, an aqueous solution of the same amount as the amount of water entering the cartridge is released from the controlled release port. At this time, since the opening area of the controlled release port is reduced, the amount of water entering the cartridge and the amount of outflow of the aqueous solution flowing out of the cartridge are regulated. By appropriately selecting the opening area of the sustained release port, it is possible to mix the mixing agent solution in an amount suitable for the flow rate of water flowing through the water supply passage.
Water entering into the cartridge has a specific gravity smaller than that of the aqueous solution, and tends to stay in the vicinity of the controlled release port, so the concentration of the aqueous solution gradually decreases in the vicinity of the controlled release port and the aqueous solution released from the controlled release port It gradually approaches the concentration of water. However, when the aqueous solution in the cartridge is rotated using the energy of the water flowing through the water supply passage at this time, the aqueous solution is agitated. For this reason, the concentration difference of the solution in the cartridge is reduced, and since the high concentration aqueous solution is always present near the controlled release port, it is prevented that the concentration of the sustained release aqueous solution varies. Ru.
Also, by stirring the aqueous solution, the undissolved contaminating agent remaining in the cartridge can be dissolved with dilute water, and a saturated aqueous solution can always be produced.
Furthermore,When the water supply is stopped, no hydrodynamic pressure is generated in the water supply passage, so no hydrodynamic pressure is applied to the inside of the mixing agent cartridge, and the release of the aqueous solution from the sustained release port is stopped. Moreover, since the controlled release port is opened at the top of the cartridge, the aqueous solution having a large specific gravity remains in the cartridge and does not leak from the controlled release port. Therefore, it is suppressed that the aqueous solution is unnecessarily leaked when not in use.
[0012]
The preferred embodiment of the present invention isThe means for giving rotation to the mixing agent solution in the mixing agent cartridge is provided with a mixing solution release control function water supply device in which the mixing agent cartridge itself is made to rotate.
As the cartridge rotates, the solvent and the aqueous solution in the cartridge rotate along with the rotation of the cartridge, thereby stirring in the cartridge.
In this case, preferably, the mixing blade cartridge is integrally formed with a rotary blade, and if the rotary blade receives the flow of water to rotate the mixing agent cartridge itself, the cartridge can be rotated with a simple structure. As a result, stirring can be performed with a simple structure.
[0013]
Furthermore, another aspect of the present invention isThe contaminating agent cartridge is detachably attached to the water dispenser body.
With such a configuration,Once the solvent or solution in the cartridge is exhausted, the cartridge can be removed from the water dispenser body to replace or refill the cartridge with the solvent or solution.
[0014]
Furthermore, another aspect of the present invention is that the open area of the controlled release port is 0.8 mm.2It is to set as follows.When the aqueous solution in the cartridge is released into the water supply passage, the amount of release depends on the flow rate in the water supply passage and the size of the controlled release port. By reducing the opening area of the controlled release port, the controlled release amount of the aqueous solution can be reduced, and according to the experiment of the inventor, the opening area is 0.8 mm. 2 With the following settings, it was possible to obtain a controlled release amount corresponding to the flow rate. The opening area is more preferably 0.5 mm, although it depends on the concentration of residual chlorine and the flow rate in the water supply passage. 2 Less than 0.02 mm 2 The above is good. With such a configuration, it is possible to mix the mixing agent suitable for the flow rate of the water supply passage without waste.
[0015]
In still another preferred embodiment, the additive cartridge is externally visible, and the body portion of the water supply containing the additive cartridge is also externally visible, and the water-soluble additive or additive contained in the additive cartridge. The agent solution is visible from the outside. In this case, since the remaining amount of the water-soluble contaminant or solvent can be confirmed from the outside, it is possible to know the timing of replenishment or replacement of the contaminant or solution. Furthermore, since it can be seen from outside that the cartridge and contents in the water dispenser body are rotating, it can also be enjoyed visually. In this case, the transparent state may be transparent, colored transparent, semitransparent, or the like, as long as the inside can be seen from the outside.
[0016]
And if this invention is used for a shower head, the treatment liquid processed with the mixing agent solvent can be applied to hair and the body, and the harmful effect of residual chlorine to hair and skin can be resolved. In this case, preferably, in the case of a shower head having a grip, it is preferable that the clasp is detachably accommodated in the grip. Here, the shower head can be used for showerheads in all fields, including general homes, shower facilities and washrooms such as inn, hotel, swimming pool and hospital, and hair-washing showers such as hairdressers and barbers. .
[0017]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
A first embodiment applied to a shower head according to the present invention will be described below with reference to FIG. FIG. 1 is a side view showing a partial cross section of a shower head.
In the figure, reference numeral 1 denotes a main body of a shower head with a dechlorination function, which comprises a grip 2 and a head 3. The grip portion 2 and the head portion 3 are made of synthetic resin such as ABS resin, polypropylene, etc. In the case of this example, the grip portion 2 and the head portion 3 are respectively transparent and separately formed, and are not shown mutually It is releasably connected by means such as screw or bayonet connection.
The grip portion 2 has a hollow cylindrical shape and a water supply passage 4 is formed inside, and the water supply passage 4 is connected to a shower hose (not shown) through an inlet 5 at a proximal end.
The internal space of the head portion 3 is continued to the water supply passage 4 of the grip portion 2, and a water spray plate 6 is attached to the tip. A plurality of water spray holes 7 (corresponding to the discharge port of the present invention) are formed over the entire surface of the water spray plate 6, and shower water is discharged from the water spray holes 7. The water spray plate 6 is detachably attached to the head portion 3 by a pressing ring 8.
[0018]
In the water supply passage 4 of the grip portion 2, a mixture agent cartridge 10 is accommodated. The additive agent cartridge 10 has a cylindrical shape with both ends closed, and is made of a synthetic resin such as ABS resin, polypropylene or the like so that the inside can be seen transparent. A water-soluble mixing agent or mixing agent solution is accommodated inside the mixing agent cartridge 10. In the case of the present embodiment, ascorbic acid (vitamin C) which exerts a chlorine neutralizing action as a mixing agent is accommodated in the form of the powder 11 and is filled up to the upper end of the cartridge 10. In addition to vitamin C, chlorine ascorbic acid may be sodium ascorbate, calcium sulfite, sodium sulfite or the like.
[0019]
A single controlled release port 12 is formed on the circumferential side surface of the illustrated upper end portion of the cartridge 10 (the end portion located on the downstream side along the flow direction of the tap water). The controlled release port 12 has a very small opening area, 0.8 mm in area.2For example, diameter 0.8 mm (0.5 mm)2).
At both ends of such a cartridge 10, shafts 13, 14 are integrally formed so as to be located on the central axis.
At the lower part of the grip portion 2, a rotary vane 15 is provided in the water supply passage 4 so as to be located below the cartridge 10 (upstream side in the flow direction). The rotary vanes 15 rotate in response to the flow of tap water flowing from the upstream side toward the downstream side of the water supply passage 4 and the rotation speed also changes when the flow rate of the tap water changes. The rotary vanes 15 are not restricted by the shape of the vanes, and the shape and structure thereof are not limited as long as they can be rotated by the flow of water.
The rotary shaft 16 of such a rotary vane 15 is attached to a bearing holder 17 having a frame structure, and the bearing holder 17 is provided with bearings 18 and 19 at both ends. Is rotatably supported. The bearing holder 17 is fixed to the inner surface of the grip 2 by means such as press fitting or bonding, and at this time, the rotary shaft 16 is assembled so as to substantially coincide with the central axis of the grip 2.
The upper end of the rotating shaft 16 is connected to the shaft 13 on the lower end side of the mixing agent cartridge 10. In this case, the rotary shaft 16 and the shaft 13 on the cartridge 10 side are connected so as to transmit the rotation of the rotary vane 15 to the cartridge 10 so as to be removable by the shaft joint 20 but connected thereto.
[0020]
The shaft 14 on the upper end side of the cartridge 10 is rotatably supported by a bearing 21 attached to the upper end of the grip 2 or the connection open end of the head 3. When the bearing 21 is attached to the upper end of the grip 2, it is desirable that the bearing 21 be removably fixed to the grip 2, and if it is attached to the head 3 side, the head is fixed by means such as press fitting or bonding. It may be fixed to the part 3. In any case, the shaft 14 on the upper end side of the cartridge 10 is inserted in the bearing 21 so as to be insertable and removable, and is positioned on the central axis of the grip portion 2.
With such a shaft support structure, the additive cartridge 10 is mounted in the grip 2 with its central axis substantially coincident with the central axis of the grip 2, and when the rotary vane 15 rotates, the cartridge 10 It rotates integrally with the rotary blade 15 about the central axis as a rotation center.
A gap is secured over the entire circumference between the outer peripheral surface of the cartridge 10 and the inner peripheral surface of the grip portion 2, and this gap is a water supply passage.
The bearing holder 17 and the bearing 21 have a structure in which a passage sufficient for tap water to flow therethrough is secured.
[0021]
The operation of the shower head with such a structure having a dechlorination function will be described.
The new showerhead prior to use has air remaining in the admixture cartridge 10 and the contained vitamin C11 is in powder form. When such a shower head main body 1 is connected to a shower hose and the water tap is opened, tap water (or hot water) is supplied to the shower head through the shower hose. The tap water flows from the inlet 5 at the lower end of the grip 2 through the water supply passage 4 to the head 3 and is sprayed as shower water from the spray holes 7 of the spray plate 6.
[0022]
Although the inside of the cartridge 10 before use is at a pressure equal to the atmospheric pressure,When the tap water flows into the water supply passage 4, the pressure of the tap water is higher than the atmospheric pressure, and a hydrodynamic pressure is generated. Therefore, part of the water flowing through the water supply passage 4 passes through the controlled release port 12 due to pressure difference. It flows inside.The vitamin C powder 11 contained in the cartridge 10 is water-absorbent and deliquescent, so it absorbs the intruding water and dissolves immediately. The vitamin C powder has a saturated dissolution concentration of about 25%, and even if water is filled in the cartridge 10, a part of the vitamin C powder is dissolved, and the rest remains in the form of powder.
When water intrudes into the cartridge 10 through the slow release port 12, the pressure in the cartridge 10 is increased, whereby the remaining air is compressed.At the same time, since this air is light, it is released into the water supply passage 4 through the slow release port 12.At this time, the state in which water enters the cartridge 10 through the slow release port 12 and the state in which air is released from the slow release port 12 progress alternately or simultaneously, and the pressure in the cartridge 10 is the pressure in the water supply passage 4 and The evacuation of air takes place automatically until it is equal. The evacuated air is mixed with water and discharged from the water spray holes 7 to the outside of the shower head.
At this time, when the water supply is stopped, the water pressure in the water supply passage 4 returns to the atmospheric pressure, but the pressure in the cartridge 10 is still high pressure at the time of the above water flow. Air is further discharged toward the water supply passage 4.
Thus, when the air is expelled from the cartridge 10, the air is light because it collects on the top of the cartridge 10, so if the release opening 12 is opened on the top of the cartridge 10, the release opening 12 is released. Air will be automatically purged through.
In addition, when water flows in the water supply passage 4 as described above, the rotary vanes 15 rotate. This rotation is transmitted to the cartridge 10 via the shafts 16 and 13 and causes the cartridge 10 to rotate. When the cartridge 10 rotates, the vitamin C powder as an internal substance and its aqueous solution also rotate. With this rotation, the water that has entered the cartridge 10 is also stirred and comes in contact with the vitamin C powder, thereby rapidly dissolving the vitamin C.
[0023]
Next, when using a shower at the time of bathing, etc., when the water faucet is opened to start water flow, it flows through the water supply passage 4Hydraulic pressure is generated in the water, and the hydraulic pressure acts on the cartridge 10 through the slow release port 12. That is, a part of the water flowing through the water supply passage 4 enters the cartridge 10 through the controlled release port 12 by hydrodynamic pressure, and at the same time, the aqueous solution in the cartridge 10 corresponding to the intruded amount is released to the water supply passage 4 from the controlled release port 12 Be done.
Therefore, the vitamin released from the cartridge 10 into the tap water flowing through the water supply passage 4 The aqueous C solution mixes, and this vitamin C reacts with the residual chlorine to neutralize the residual chlorine, and this water is jetted through the water spray plate 7.
[0024]
On the other hand, in the cartridge 10, when water enters through the controlled release port 12, this water dissolves the powder of vitamin C which has not been dissolved in the cartridge 10, and keeps the aqueous solution in the cartridge 10 always at the saturated dissolution concentration. Do. Such dissolution continues until the invading water eliminates the vitamin C powder in the cartridge 10.
[0025]
By the way, when water flows in the water supply passage 4, the rotary vanes 15 are rotated, and this rotation causes the cartridge 10 to be rotated via the shafts 16 and 13. When the cartridge 10 rotates, the vitamin C powder and the aqueous solution as internals also rotate. For this reason, in the cartridge 10, the water entering from the controlled release port 12 and the saturated aqueous solution are stirred to eliminate the concentration difference, and the powder which the entering water has not dissolved yet is dissolved to keep the saturated aqueous solution. Do. Therefore, the aqueous solution released from the controlled release port 12 is always an aqueous solution having a high concentration.
[0026]
In the above-mentioned sustained release action, the amount of the vitamin C aqueous solution released from the sustained release port 12 mainly depends on the flow rate of tap water flowing through the water supply passage 4, the pressure, the open area of the sustained release port, It is also affected by the diffusion of aqueous solution and water temperature. The most influential factor is the size of the controlled release orifice 12. That is, the release amount of the aqueous solution increases as the opening area of the controlled release port 12 increases.. According to the experiments of the present inventor, it is confirmed that the controlled release amount can be regulated by reducing the opening area of the controlled release port 12, and the opening area is substantially 0.8 mm.2It has been found that the controlled release amount corresponding to the flow rate of water can be obtained by the following.
[0027]
This will be further described. Vitamin C, that is, ascorbic acid (chemical formula C6H8O6Molecular weight 176) produces the following chemical reaction with hypochlorous acid (chemical formula HOCl, molecular weight 52.45) which is the main component of free residual chlorine.
[0028]
[Chemical formula 1]
C6H8O6+ HOCl → C6H6O6+ HCl + H2O
[0029]
That is, one mole of vitamin C and one mole of hypochlorous acid react with each other to form dehydroascorbic acid (C6H6O6) 1 mole, 1 mole of chloric acid (HCl) and water (H2O) Generate 1 mole. That is, 176 g of vitamin C chemically reacts with 52.45 g of hypochlorous acid. In other words, 3.35 g of vitamin C is required to convert 1 g of hypochlorous acid to harmless chloric acid.
Thus, for example, when 20 g of vitamin C is packed in the cartridge 10, about 6 g of hypochlorous acid can be neutralized, assuming that the chemical reaction is ideally performed. If the hypochlorous acid concentration is 1.0 ppm tap water, about 6000 liters (6 tons) can be treated. Then, if 10 liters per minute of a water having a concentration of hypochlorous acid of 1.0 ppm is caused to flow through the water supply passage 4, it is possible to carry out the chlorine neutralization treatment continuously for about 600 minutes.
[0030]
The inventor changed the opening area of the controlled release port 12 to measure the effective treatment time in which chlorine was neutralized. That is, 10 liters per minute of tap water with a hypochlorous acid concentration of 1.0 ppm is caused to flow through the water supply passage 4 and the shower water released from the water spray holes 7 is neutralized with chlorine using a residual chlorine detection reagent. I checked to see if it was When chlorine is neutralized, it can be judged that the vitamin C aqueous solution in the cartridge 10 is released from the sustained release port 12, and the time during which such neutralization is performed, ie, the effective treatment time Was measured. If the amount of vitamin C released properly and the chemical reaction is ideally performed, the effective water flow time should be 600 minutes, and if the effective treatment time is shorter than this, the release of vitamin C Can be determined to be excessive.
In the experiment of the inventor, the opening area of the controlled release port 12 is 0.8 mm2When set to, the effective processing time could be made approximately 560 minutes. If the open area is larger than this, the effective treatment time is shortened, and it can be determined that vitamin C is released in excess of the necessary amount.
[0031]
However, the condition of flowing 10 liters per minute of tap water having a hypochlorous acid concentration of 1.0 ppm in the above experiment is a case where a severe situation is assumed. That is, in the case of tap water in Japan, according to statistics, the concentration of free residual chlorine contained in tap water is 80% in the range of 0.8 ppm to 0.3 ppm. For such tap water having a low residual chlorine concentration, the mixing amount of vitamin C may be smaller, and the opening area of the controlled release port 12 may be reduced. Also, the flow rate when using a showerhead is usually in the range of 8 liters / minute to 10 liters / minute. For this reason, in the case of a small amount of water, the mixing amount of vitamin C may be smaller, and thus the opening area of the sustained release port 12 may be smaller.
From the above, according to the experiment of the inventor, the opening area of the controlled release port 12 is 0.5 mm2Less than 0.02mm2It turned out that it is suitable for general use if it carries out above.
In addition, the opening area of the controlled release port 12 is 0.02 mm2If it is less than 90%, it takes a long time to remove air when used anew, so the opening area is 0.02mm2The above is good.
Thus, if the opening area of the controlled release port 12 is formed small, the controlled release amount of the aqueous solution suitable for the amount of water flow can be controlled, and vitamin C can be used without waste to prolong the exchange life of the cartridge 10 Can.
[0032]
Also during such use, the aqueous solution in the cartridge 10 is also rotated and stirred since the cartridge 10 is rotating. Therefore, the water that has entered the cartridge 10 and the saturated aqueous solution are stirred to eliminate the difference in concentration, and the aqueous solution released from the sustained release port 12 always becomes an aqueous solution of an appropriate concentration.
[0033]
Next, when the water supply is stopped to stop the use of the shower, the water pressure in the water supply passage 4 returns to the atmospheric pressure, which immediately makes the pressure in the cartridge 10 equal to the atmospheric pressure.Accordingly, the release of the aqueous solution from the sustained release port 12 to the water supply passage 4 is stopped.
Moreover, at this time, if the shower head is locked to a wall hook (not shown), the shower head is formed in the cartridge 10 since the introduction port 5 is downward and the head portion 3 is upward as shown. The controlled release orifice 12 will be located at the top of the cartridge 10. On the other hand, the aqueous solution in the cartridge 10 tries to sink in the lower part of the cartridge 10 because the specific gravity is heavy.The aqueous solution does not leak from the controlled release port 12 located at the top.
Therefore, when the shower is not used, it is possible to prevent the solution from leaking out from the cartridge 10 into the water supply passage 4, and the wasteful consumption of vitamin C is regulated.
[0034]
The shower head having such a configuration is accommodated in the additive agent cartridge 10 from the outside, since the additive agent cartridge 10 can be seen through from the outside, and the grip portion 2 containing the additive agent cartridge 10 can also be seen from the outside. Vitamin C powder 11 is visible. Therefore, since the remaining amount of vitamin C can be visually recognized from the outside, the cartridge 10 can be replaced if the remaining amount decreases or disappears.
Moreover, it is interesting to see that the cartridge 10 is rotating from the outside during use.
[0035]
In this case, the grip portion 2 and the head portion 3 can be separated, and the cartridge 10 can be replaced through the upper end opening portion of the grip portion 2. That is, since the cartridge 10 is separable from the rotary vanes 15 through the shaft coupling 20, if the cartridge 10 is pulled out from the upper end of the grip portion 2, only the cartridge 10 can be taken out, so that the cartridge 10 can be replaced. It is. In this case, it is not necessary to replace the rotary vanes 15, and hence the replacement structure of the cartridge 10 can be made inexpensive.
[0036]
In the case of the first embodiment, the rotary vanes 15 and the cartridge 10 are separately formed and mutually detachably connected. However, the present invention is configured as in the second embodiment shown in FIG. You may
In the second embodiment, the cartridge 10 and the rotary vanes 30 are integrally formed. That is, at the lower end (or the upper end) of the cartridge 10, a screw type rotary blade 30 is integrally formed. Shafts 31 and 32 are provided at both ends of the rotary vane-integrated cartridge 10, and the shafts 31 and 32 are rotatably and detachably attached to bearings 33 and 34, respectively. The other configuration may be the same as that of the first embodiment, and the same members will be assigned the same reference numerals and descriptions thereof will be omitted.
Even in such a configuration, since the rotary vanes 30 and the cartridge 10 are rotated in passing water through the water supply passage 4, the aqueous solution in the cartridge 10 is agitated, and the same function as in the first embodiment is exerted.
[0037]
The present invention may be configured as in the third embodiment shown in FIG.
In the case of the third embodiment, the cartridge 10 is detachably but non-rotatably attached to the grip 2 via the holders 41 and 42. At the lower end of the cartridge 10, a shaft 43 is inserted in a gas-liquid-tight and rotatable manner. A rotary vane 44 is attached to an end of the shaft 43 extending to the water supply passage 4, and a driven vane 45 is attached to an end extending into the cartridge 10. The other configuration may be the same as that of the first embodiment, and the same members will be assigned the same reference numerals and descriptions thereof will be omitted.
In such a configuration, water flow to the water supply passage 4 causes the rotating vanes 44 to rotate, and at the same time, the driven vanes 45 also rotate. Therefore, the aqueous solution in the cartridge 10 is agitated, and the concentration difference of the aqueous solution can be eliminated.
[0038]
Although the first to third embodiments have described the case where the present invention is applied to a shower head, the present invention can be practiced even with a water dispenser or the like as the fourth embodiment shown in FIGS. 4 and 5. It is.
In the water supplier shown in FIGS. 4 and 5, a water supplier main body 51 made of transparent resin is connected to a faucet 53 through a water conduit 52. The water conduit 52 communicates with the inlet 54 formed on the upper side surface of the water dispenser body 51. The water dispenser body 51 has a cylindrical shape whose lower end is open, and a water supply passage 55 which is continuous with the inlet 54 and the lower outlet is formed inside. A water spray plate 56 is detachably attached to the lower end discharge port of the main body 51 by means such as screwing.
The mixing agent cartridge 57 is accommodated in the water supply passage 55. The additive cartridge 57 has a cylindrical shape with a sealed structure, and is formed transparent so that the inside can be seen through. Vitamin C is contained in the form of powder 58 inside the additive cartridge 57. At the upper end of the cartridge 57, a single controlled release port 59 is formed on the circumferential side, and the controlled release port 59 has an opening area of 0.8 mm.2Or less, preferably 0.5 mm2Less than 0.02mm2It is considered above.
The rotary blade 60 is integrally formed on the upper end of the cartridge 57. As shown in FIG. 5, shafts 61 and 62 are respectively formed at the upper and lower ends of the cartridge 57 integrated with such a rotary vane, and these shafts 61 and 62 are at the ceiling surface of the main body 51 and at the center of the water spray plate 56. It is detachably attached to the provided bearings 63 and 64, respectively. The rotary vanes 60 are rotated by the water flowing from the inlet 54, whereby the cartridge 57 is also rotated integrally.
A water supply passage is secured between the outer peripheral surface of the cartridge 57 and the inner peripheral surface of the main body 51. When the water spray plate 56 is removed, the cartridge 57 can be replaced.
[0039]
Even in the case of the water supply device having such a configuration, similarly to the example of the shower head, the air in the cartridge 57 can be rapidly removed and water can be introduced at the start of use newly, and during normal water supply The release of an aqueous solution of vitamin C according to the flow rate can be released slowly from the release port 59 to effectively neutralize chlorine, and vitamins against the water remaining in the main body 51 even when water supply is stopped It is possible to minimize the leakage of the C aqueous solution. Therefore, wasteful consumption of vitamin C contained in the cartridge 57 can be suppressed and effective use becomes possible.
[0040]
4 and 5 can be accommodated in the head portion 3 of the shower head shown in FIG. 1, and in such a case, the head portion of the shower head can be effectively used. Can.
[0041]
【Effect of the invention】
As described above, according to the present invention, when new use is started, water can be sent into the cartridge and air can be expelled quickly and thus replaced with air. Further, during the water supply, the aqueous solution in the cartridge can be stirred to eliminate the concentration difference, and the mixing agent solution of the optimum amount according to the water supply amount can be released slowly. And even when the water supply is stopped, it is possible to minimize the leakage of the mixture solution into the water supply passage. Therefore, the wasteful consumption of the mixing agent contained in the cartridge can be suppressed and the effective use becomes possible. This has the advantage that the cartridge replacement period can be extended.
Brief Description of the Drawings
FIG. 1 shows a first embodiment of the present invention and is a side view with a partial cross section of a shower head
FIG. 2 shows a second embodiment of the present invention, and is a side view with a partial cross section of the shower head.
FIG. 3 shows a third embodiment of the present invention and is a side view with a partial cross section of the shower head.
FIG. 4 is a perspective view of a water supply device according to a fourth embodiment of the present invention.
[FIG. 5] A sectional view of the same implementation
[Description of the code]
1 ... shower head body
2 ... grip
3 ... head part
4 ... water supply passage
5 ... Introduction port
6 ... watering board
7 ... water spray hole
10 ... mixed agent cartridge
11 ... Ascorbic acid (Vitamin C) powder
12 ... slow release port
15, 30, 44 ... rotating blades
45 ... driven blade