JP2000350117A - 字幕文テキストの提示形式変換方法、及び字幕へのタイミング情報付与方法 - Google Patents
字幕文テキストの提示形式変換方法、及び字幕へのタイミング情報付与方法Info
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- JP2000350117A JP2000350117A JP11161135A JP16113599A JP2000350117A JP 2000350117 A JP2000350117 A JP 2000350117A JP 11161135 A JP11161135 A JP 11161135A JP 16113599 A JP16113599 A JP 16113599A JP 2000350117 A JP2000350117 A JP 2000350117A
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Abstract
その分割文に対応したタイミング情報付与をリアルタイ
ムに自動化可能な字幕文テキストの提示形式変換方法、
及び字幕へのタイミング情報付与方法を提供することを
課題とする。 【解決手段】 映像・音声に伴って、提示すべき字幕の
基となる字幕文テキストを含む放送電波が放送局から送
られてくることを前提とし、受信した放送電波から分離
して取り出した字幕文テキストと、視聴者が選択した字
幕提示形式とから、字幕文テキストの適切箇所での分
割、それに対応するタイミング情報付与を自動化し、視
聴者が選択した所望の字幕提示形式に従う字幕番組を視
聴可能とした。
Description
あっても、受信側の好みに応じて字幕提示形式を選択的
に変更可能な字幕番組受信システムに係り、特に、映像
・音声に伴って、提示すべき字幕の基となる字幕文テキ
ストを含む放送電波が送信されてくることを前提とし、
受信した放送電波から分離して取り出した字幕文テキス
トと、視聴者が選択した字幕提示形式とから、字幕文テ
キストの分割を含む提示形式変換、及びその分割文に対
応したタイミング情報付与をリアルタイムに自動化し得
る字幕文テキストの提示形式変換方法、及び字幕へのタ
イミング情報付与方法に関する。
いるが、聴覚障害者は健常者と比較して情報の入手が困
難な状況下におかれている。
く普及しているTV放送番組を例示して、日本国内の全
TV放送番組に対する字幕番組の割合に言及すると、欧
米では33〜70%に達しているのに対し、わずか10
%程度ときわめて低くおかれているのが現状である。
て映像及び/又は音声に対して字幕を合成した字幕番組
を広く一般に普及させることを企図して、本発明者ら
は、あらゆる観点から字幕番組関連技術について鋭意研
究を進めているところである。
させるにあたり、字幕が読みやすく、かつ理解しやすい
ものであることがきわめて重要である。
字幕番組の理想像を探るべく、種々の字幕提示形式に従
う字幕番組について、字幕の読みやすさ、理解しやすさ
などを評価項目として評価実験を行った。
ズ、文字修飾、字幕転換法など基本的な字幕提示形式に
もその好みの個人差が大きくあらわれ、評価者によって
は、特定の字幕提示形式を強く推挙する傾向もみられ
た。
式を選択的に変更可能な字幕番組受信システムについて
の潜在ニーズがきわめて大きいことを暗示しており、換
言すれば、視聴者が選択した字幕提示形式に従う字幕番
組を視聴可能とした字幕番組受信システムを開発して提
供すれば、広範な視聴者の多様なニーズに応えることが
可能となる結果として、字幕番組を広く一般に普及させ
るといった所期の目的達成を期待することができること
を意味している。
提示形式を選択的に変更可能な字幕番組受信システムを
具現化するにあたっては、字幕提示形式の選択的な変更
に伴って、選択された字幕提示形式に従う字幕文テキス
トの適切箇所での分割を含む提示形式変換、及びその分
割文に対応したタイミング情報付与を、リアルタイムに
自動化する必要があるといった解決すべき課題を生じ
る。
を具現化するにあたって生じる課題を解決するためにな
されたものであり、字幕の基となる字幕文テキストの分
割、及びその分割文に対応したタイミング情報付与をリ
アルタイムに自動化可能な字幕文テキストの提示形式変
換方法、及び字幕へのタイミング情報付与方法を提供す
ることを課題とする。
に、請求項1の発明は、映像及び音声、並びにこれらと
所定のタイミングで送られてきた、提示すべき字幕の基
となる字幕文テキストを含む放送電波を受信するととも
に、当該受信した放送電波から分離して取り出した字幕
文テキストを、所望の字幕提示形式に従う提示単位字幕
に変換する際に用いられる字幕文テキストの提示形式変
換方法であって、前記字幕文テキストを、前記所望の字
幕提示形式に従う提示単位字幕に変換するにあたり、改
行・改頁ルールで定義される改行・改頁推奨箇所を参照
することを要旨とする。
を、所望の字幕提示形式に従う提示単位字幕に変換する
にあたり、改行・改頁ルールで定義される改行・改頁推
奨箇所を参照するので、したがって、読みやすく、かつ
理解しやすいように適切箇所で分割された提示単位字幕
を、リアルタイムかつ自動的に得ることができる。
の字幕文テキストの提示形式変換方法であって、前記改
行・改頁データで定義される改行・改頁推奨箇所は、第
1に、直前の改行・改頁点からN(提示する字幕一行の
最大文字数)−7とN文字の範囲にある句点の直後、第
2に、直前の改行・改頁点からN−4とN文字の範囲に
ある読点の直後、第3に、「・」を挟む漢字・カナ文字
・英字がM個(N以下、N/4以上)連続する箇所の先
頭が、直前の改行・改頁点からN−M以上で、「・」位
置がN以下の時は「・」の直後、第4に、「−」を挟む
漢字・カナ文字・英字がM個(N以下、N/4以上)連
続する箇所の先頭が、直前の改行・改頁点からN−M以
上で、「−」位置がN以下の時は「−」の直後、第5
に、漢字・カナ文字・アラビア数字・英字がM個(N以
下、N/4以上)連続する箇所の先頭が、直前の改行・
改頁点からN−M以上の時は先頭の直前、第6に、()
又は「」の部分(ふりがな)(注釈)などで、M個(N
以下、N/4以上)連続する箇所の先頭が、直前の改行
・改頁点からN−M以上の時は先頭の直前、第7に、直
前の改行・改頁点からN−n(n=0〜2N/5)文字
後であって、漢字・カナ文字・英字が連続していない箇
所、第8に、直前の改行・改頁点からN−N/5(ただ
し、同時最小提示文字数はN/3以上)文字の直後、を
含んでおり、当該改行・改頁データを適用するにあたっ
ては、前記記述順の先頭から優先的に適用することを要
旨とする。
タで定義される改行・改頁推奨箇所として、改行・改頁
点として相応しいと考えられる箇所を定義したので、し
たがって、さらに実情に即して高精度に最適化された字
幕文テキストの分割を含む提示形式変換を実現すること
ができる。
するにあたり、少なくとも字幕の基となる字幕文テキス
トを、所望の字幕提示形式に従う適切箇所で分割後の提
示単位字幕の各々に対し、その分割箇所に対応したタイ
ミング情報を付与する際に用いられる字幕へのタイミン
グ情報付与方法であって、前記所望の字幕提示形式に従
う適切箇所で分割前の字幕文テキストの各所に対し、基
準となるタイミング情報を付与しておき、前記字幕文テ
キストを前記適切箇所で分割していくことで提示単位字
幕化を行い、前記基準となるタイミング情報と、各提示
単位字幕が呈する文字種及び文字数又は発音記号列を含
む文字情報と、に基づいて、前記適切箇所で分割後の各
提示単位字幕の始点/終点のうち少なくともいずれか一
方に付与するタイミング情報を類推演算し、前記字幕文
テキストを前記適切箇所で分割後の各提示単位字幕の各
々に対し、前記類推演算したタイミング情報を自動的に
付与することを要旨とする。
形式に従う適切箇所で分割前の字幕文テキストの各所に
対し、基準となるタイミング情報を付与しておき、字幕
文テキストを前記適切箇所で分割していくことで提示単
位字幕化を行い、前記基準となるタイミング情報と、各
提示単位字幕が呈する文字種及び文字数又は発音記号列
を含む文字情報と、に基づいて、前記適切箇所で分割後
の各提示単位字幕の始点/終点のうち少なくともいずれ
か一方に付与するタイミング情報を類推演算し、字幕文
テキストを前記適切箇所で分割後の各提示単位字幕の各
々に対し、前記類推演算したタイミング情報を自動的に
付与するので、したがって、字幕文テキストを所望の字
幕提示形式に従う適切箇所で分割後の提示単位字幕の各
々に対し、その分割箇所に対応した高精度のタイミング
情報を自動的に付与可能な字幕へのタイミング情報付与
方法を得ることができる。
の字幕へのタイミング情報付与方法であって、前記適切
箇所で分割後の各提示単位字幕の始点/終点のうち少な
くともいずれか一方に付与するタイミング情報を類推演
算するにあたり、前記基準となるタイミング情報と、前
記各提示単位字幕が呈する文字種及び文字数を含む文字
情報と、に基づいて、漢字・アラビア数字・英字を含む
その他の文字の読み時間を、ひらがな又はカタカナを含
む文字の読み時間に対し、統計的な調査から得られる所
定倍率に時間換算することで、前記適切箇所で分割後の
各提示単位字幕の始点/終点のうち少なくともいずれか
一方に付与するタイミング情報を類推演算することを要
旨とする。
後の各提示単位字幕の始点/終点のうち少なくともいず
れか一方に付与するタイミング情報を類推演算するにあ
たり、前記基準となるタイミング情報と、前記各提示単
位字幕が呈する文字種及び文字数を含む文字情報と、に
基づいて、漢字・アラビア数字・英字を含むその他の文
字の読み時間を、ひらがな又はカタカナを含む文字の読
み時間に対し、統計的な調査から得られる所定倍率に時
間換算することで、前記適切箇所で分割後の各提示単位
字幕の始点/終点のうち少なくともいずれか一方に付与
するタイミング情報を類推演算するので、したがって、
実用上必要十分な精度をもったタイミング情報を、簡易
な手法を用いて短時間で得られる結果として、字幕の提
示に関する即時性の良好な維持を期待することができ
る。
載の字幕へのタイミング情報付与方法であって、前記統
計的な調査から得られる所定倍率は、約1.86倍であ
ることを要旨とする。
査から得られる所定倍率は、例えば約1.86倍に設定
することができる。
の字幕へのタイミング情報付与方法であって、前記適切
箇所で分割後の各提示単位字幕の始点/終点のうち少な
くともいずれか一方に付与するタイミング情報を類推演
算するにあたり、前記基準となるタイミング情報と、各
提示単位字幕が呈する発音記号列を含む文字情報と、に
基づいて、各発音記号の音素にそれぞれ対応する読み時
間を統計的手法を用いてテーブル化した音素時間表を参
照しながら、各提示単位字幕に含まれる発音記号列びの
各音素時間を積算することで、前記適切箇所で分割後の
各提示単位字幕の始点/終点のうち少なくともいずれか
一方に付与するタイミング情報を類推演算することを要
旨とする。
後の各提示単位字幕の始点/終点のうち少なくともいず
れか一方に付与するタイミング情報を類推演算するにあ
たり、前記基準となるタイミング情報と、各提示単位字
幕が呈する発音記号列を含む文字情報と、に基づいて、
各発音記号の音素にそれぞれ対応する読み時間を統計的
手法を用いてテーブル化した音素時間表を参照しなが
ら、各提示単位字幕に含まれる発音記号列びの各音素時
間を積算することで、前記適切箇所で分割後の各提示単
位字幕の始点/終点のうち少なくともいずれか一方に付
与するタイミング情報を類推演算するので、したがっ
て、請求項4の発明と同様に、実用上必要十分な精度を
もったタイミング情報を、簡易な手法を用いて短時間で
得られる結果として、字幕の提示に関する即時性の良好
な維持を期待することができる。
6のうちいずれか一項に記載の字幕へのタイミング情報
付与方法であって、前記タイミング情報は、時間比率の
手法を用いて類推演算されることを要旨とする。
情報は、時間比率の手法を用いて類推演算されるので、
したがって、簡便な手法をもって比較的高精度のタイミ
ング情報の類推演算を実現することができる。
ストの提示形式変換方法、及び字幕へのタイミング情報
付与方法の一実施形態について、図に基づいて詳細に説
明する。
システムの機能ブロック構成図、図2は、実際のTVニ
ュース文を対象とした平均読み数の調査結果を表す図、
図3は、文字種に着目したタイミング情報付与方法にお
ける時間誤差の試算結果を表す図、図4は、本発明の説
明に供する分割字幕文を表す図、図5は、発音記号列に
着目したタイミング情報付与方法において利用する音素
時間表の一例を表す図、図6は、字幕番組受信システム
における字幕番組構成手順の一例を表すフローチャート
図である。
の説明で使用する用語の定義付けを行うと、本実施形態
の説明において、提示対象となる字幕文の全体集合を
「字幕文テキスト」と言い、字幕文テキストのうち、適
宜の句点で区切られたひとかたまりの字幕文の部分集合
を「単位字幕文」と言い、ディスプレイの表示画面上に
おいて提示単位となる字幕を「提示単位字幕」と言い、
提示単位字幕に含まれる各行の個々の字幕を表現すると
き、これを「提示単位字幕行」と言い、提示単位字幕行
のうちの任意の文字を表現するとき、これを「字幕文
字」と言うことにする。
して字幕を付与した字幕番組を広く一般に普及させるこ
とを目的として、本発明者らは、あらゆる観点から字幕
番組関連技術について鋭意研究を進めているところであ
る。
にあたり、字幕が読みやすく、かつ理解しやすいもので
あることがきわめて重要である。
幕の観点から字幕文テキストの分割を含む提示形式変換
問題を考える場合、当然ながら読みやすく、理解しやす
い字幕とはどのようなものかが問題となる。この問題に
対する定量的に明確な回答は未だ見出せていないが、し
かし、実験字幕番組の制作や字幕評価実験などの貴重な
経験を通して、定性的ながら考慮すべき要素が明らかに
なりつつある。
は、一般にある程度以上の文字数の字幕が同時に提示さ
れ、この提示が所要時間継続しているのが良いといわれ
るが、文字数や提示継続時間は、提示する字幕がどのよ
うに読まれるかと大きく関わる。
る場合を想定すると、視覚を介して、映像情報と音声情
報とを交互に見ることになるので、本来字幕は間欠的に
しか見ることが出来ない。そのため、情報をより読みや
すく、理解しやすい字幕として提示することで、字幕を
見ている割合を出来るだけ少なくして、その分だけ映像
を多く見られるようにするのが望ましい。
にも依存するが、例えば二行の提示単位字幕を一括入れ
換えする提示形式を例示し、提示される全字幕の捕捉を
試みた場合、一般的には、基準となる字幕文字(例え
ば、音声アナウンスの進行に対応する文字)を中心とし
て、先読み、後読みもしくはその両方を行うことにな
る。
とになる要因としては、映像の注視又はまばたきや脇見
などを含む字幕から目を離している見逃し動作時間が存
在するからであり、1回当たりの見逃し動作時間の長さ
は、経験的には0.5〜2秒間程度であると思われる。
想定すると、その最大時間である2秒間は約7文字に相
当し、このことから、1回の見逃し動作で7文字分の字
幕文字を見逃すおそれがあることがわかる。
に連続した14文字が最低限の提示単位として必要であ
り、再び字幕に注視点が戻って字幕を読み取り、認識す
る分を前後各5〜7文字とすると、内容の連続した24
〜29文字程度の字幕を同時に一括提示するのが望まし
いことがわかる。ちなみに現行の字幕放送では、一行当
たり15文字を上限とした二行提示が多く、最大30文
字程度まで一括提示されている。
されてから実際に読まれるまで最悪2秒間程度の時間が
必要なものと仮定すると、文字数が7文字以下の字幕を
文字数相当の時間のみ提示した場合には、この提示字幕
が全く読まれないおそれがある。例えば日本語の特質
上、否定文では否定語が文末におかれるので、この否定
語部分が上記の状態に該当するような分割はきわめて悪
い影響をもたらす可能性があり、このような分割は可及
的に回避する必要がある。
しない、又は少ない文字数では提示時間をその文字数相
当の時間よりも長くする、などの手法を適用するのが望
ましい。
り分割せず、同一行にまとめて提示するのが望ましい。
この例としては、通常の単語のみならず、連続する漢
字、カタカナ、アラビア数字、英字などがあり、(xx
x)や「xxx」などで表わさるルビ、略称に対する正式呼
称、注釈などもこの範疇として取り扱う。しかも、例え
ば、漢字2文字からなる品詞を想定し、その直前又は直
後で分割した場合における字幕の読みやすさ、理解しや
すさを比較すると、一般的にはその直前での分割の方が
優位であると考えられる。
い字幕を得ることを企図して字幕文テキストの分割を含
む提示形式変換を行うにあたっては、上述した要素を充
分考慮する必要があり、本発明では、上述した諸要素を
取り込み、日本語に固有の特徴を統計的に解析すること
で設定した、字幕文中の各所に存在する改行・改頁推奨
箇所を定義した後述する改行・改頁ルールを適用するこ
とで対応している。
り15文字を限度として、横二行の字幕を提示単位とし
た標準提示形式を受信側が採択することを前提としてお
り、放送局からは、横二行分の提示単位字幕がその開始
タイミングで送られてくる。ここで、標準提示形式での
提示を想定して送信されてきた字幕文テキストを、受信
側において標準提示形式で提示する場合には、各提示単
位字幕における先頭の文字には音声と同期したタイミン
グ情報が付与されているので、このタイミング情報をそ
のまま流用すれば、番組映像や音声と同期した字幕提示
を実現可能である。ところが、受信側において標準提示
形式とは異なる、例えば、横三行の字幕を提示単位とし
た提示形式での字幕提示を選択した場合には、標準提示
形式とはその分割箇所が異なることになる結果として、
標準提示形式に適合したタイミング情報をそのまま流用
したのでは、番組映像や音声と同期した字幕提示を実現
することは困難であり、なんらかの手法を用いて番組映
像や音声との間で同期をとりながら、選択された字幕提
示形式に従う字幕を提示する必要がある。そこで、本発
明では、後述するタイミング演算処理で求められたタイ
ミング情報を、分割後の各提示単位字幕に付与すること
でこの問題を解決している。
位字幕を一括総入れ換えする三行一括総入れ換え字幕提
示形式を例示して以下の説明を行うことにする。
の構成及び動作について、図面に従って詳細に説明して
いく。
11の概略構成について、図1を参照して説明する。
11は、受信アンテナ13が接続された字幕番組受信チ
ューナ15と、字幕抽出・蓄積・読出部17と、必要に
応じて適宜追加設定される要約部19と、提示形式指示
入力部21と、提示形式変換部23と、NTSC変換器
25と、映像遅延部26と、映像処理部27と、字幕合
成処理部29と、を含んで構成されている。
送られてきた映像及び音声、並びに提示すべき字幕の基
となる字幕文テキストを含む放送電波を、受信アンテナ
13を介して受信するとともに、受信した放送電波のな
かから、映像、音声、及び字幕文テキストを各々分離し
て取り出す機能を有している。
受信チューナ15で分離して取り出される字幕文テキス
トのうち、所要範囲内の字幕文、つまり、横二行分の字
幕を提示単位として、少なくとも2単位分の字幕文を抽
出する抽出機能と、抽出した字幕文を一旦蓄積する蓄積
機能と、この蓄積の際に、字幕文の各単位の文頭タイミ
ングを図示しないタイマを利用して付加する文頭タイミ
ング情報付加機能と、抽出・蓄積機能を発揮することで
抽出・蓄積した字幕文を、その文頭タイミング情報に伴
って読み出す読出機能と、後に詳述するタイミング演算
機能と、等を有している。
る付加的な機能ブロックであり、字幕抽出・蓄積・読出
部17で読み出された字幕文からその要約文を作成する
要約機能を有し、さらに必要ならば、要約機能を発揮す
ることで作成された要約文、すなわち字幕文に対し、字
幕文を区切る際に適切と考えられる区切り可能箇所に関
する区切り可能箇所情報を付加する情報付加機能をも有
している。上記要約機能は、字幕文字数を減らして字幕
を読みやすくしたい場合等に適用し、字幕文の文末を対
象とした簡略化や、字幕文中に含まれる特定の単語を出
現したとき、これを簡略化するものである。特定の単語
の簡略化例としては、例えば、「小渕内閣総理大臣は、
…」との字幕文が出現したとき、これを、「小渕総理
は、…」に簡略化する等を挙げることができる。ここ
で、本要約部19の要約機能は、本字幕番組受信システ
ムにとって必ずしも必須の機能ではなく、例えば、放送
局から送られてきた字幕文テキストをそのまま字幕とし
て使用するのが適当な番組においては、これを省略可能
であることを付言しておく。なお、区切り可能箇所情報
として、受信した横二行分の提示単位字幕の一行目と二
行目との間にある改行記号を利用するほか、例えば、後
述する改行・改頁ルールを利用するが、要約部19を使
用する場合には、さらにその処理過程で得られる文節デ
ータも活用することによって、適切な改行・改頁を行う
ことが可能である。
スプレイのGUI(グラフィカル・ユーザー・インター
フェース)画面をみながら、複数の字幕提示パラメータ
の組み合わせに係る種々の字幕提示形式のなかから、視
聴者が所望の字幕提示形式を選択的に指示入力操作する
際に用いられる。ここで選択された字幕提示形式は、字
幕抽出・蓄積・読出部17、要約部19、提示形式変換
部23、映像遅延部26、映像処理部27、及び字幕合
成処理部29の各々で参照される。なお、ここで選択可
能な字幕提示形式としては、一行・二行・三行等の字幕
行数、標準・横2/3・縦2/3等の字幕文字サイズ、
表示画面上における字幕の表示位置、字幕文字のフォン
ト・色・厚み等の字幕文字修飾、一括入れ換え・縦スク
ロール・横スクロール等の字幕転換形式、字幕専用領域
の有無、等の字幕提示パラメータのうち、所望のパラメ
ータの組み合せに係る字幕提示形式を挙げることができ
る。また、提示形式指示入力部21で選択可能な字幕提
示形式としては、前述した複数の字幕提示パラメータに
加えて、映像時間遅延や映像圧縮等の映像処理、又は字
幕合成処理における処理パラメータや、要約を使用する
場合には要約手法やその程度の指定を含むものとする。
読出部17で読み出された字幕文若しくは必要に応じて
要約部19で要約された要約文を、この字幕文若しくは
要約文、これらに付加されている区切り可能箇所情報、
及び提示形式指示入力部21を介して指示入力された字
幕提示形式に基づいて、字幕提示形式に従う提示単位字
幕に変換する提示形式変換機能と、提示形式変換機能を
発揮することで変換された各提示単位字幕に対し、後述
のタイミング内挿手法を用いてタイミング情報を付与す
るタイミング情報付与機能と、を有している。
3で提示形式変換後の提示単位字幕に該当する字幕信号
に対してNTSC変換処理を施すことで字幕TV信号を
出力する機能を有している。
15で分離して取り出された番組映像に対し、提示形式
指示入力部21からの提示形式指示に従って、時間遅延
処理を行う映像遅延機能を有しており、最終的に生成さ
れた提示単位字幕と映像間のタイミングを合わせるよう
にする。
遅延処理が施された番組映像に対し、提示形式指示入力
部21からの提示形式指示に従って、映像圧縮、又は字
幕が表示される映像領域のレベル制御等の映像処理を行
う機能を有している。
部21からの提示形式指示に従って、NTSC変換器2
5でNTSC変換処理後の字幕TV信号と、映像処理部
27で映像処理後の映像信号とを対象として、字幕キー
合成処理や混合処理を行うことで、番組映像に対して字
幕が合成された字幕番組を出力する機能を有している。
なお、字幕キー合成処理は、字幕TV信号をキーとし
て、字幕部分では字幕TV信号を、その他の部分では映
像信号を出力する合成法である。
適用した字幕番組受信システムにおける字幕番組構成手
順について、図6に示すフローチャート図を参照して説
明する。
部31は、種々の字幕提示形式のなかから、視聴者の操
作指示入力に従う所望の字幕提示形式を選択的に入力す
る。本実施形態の例では、三行一括総入れ換え字幕提示
形式を選択的に入力する。
・蓄積・読出部17は、字幕番組受信チューナ15で分
離して取り出された字幕文テキストのなかから、少なく
とも2つの提示単位分に相当する所定時間後までの範囲
内の字幕文を抽出し、抽出した字幕文を一旦蓄積すると
ともに、この蓄積の際に、各単位の字幕文の文頭タイミ
ング情報をタイマを利用して付加しておき、抽出・蓄積
機能を発揮することで抽出・蓄積した字幕文を、その文
頭タイミング情報に伴って読み出す。
読出部17は、読み出した字幕文とその文頭タイミング
情報とを入力として、タイミング演算機能を発揮するこ
とで、次の単位の字幕文との間のポーズの有無を検出す
る。実際には、対応するアナウンス音声中における例え
ば2秒以上等の所定時間を超える無音区間すなわちポー
ズの有無を検出する。ポーズの有無を検出するにあたっ
ては、当該字幕文の文字種、文字数、又は平均的な文字
読み速度などから、当該単位の字幕文相互間の文末タイ
ミングを求め、次単位の字幕文の文頭タイミングと比較
することでポーズの有無を検出する。ここで、ポーズの
有無を検出する趣旨は、このポーズの前後では、時間的
にも内容的にも相異なる字幕文となるのが通常であるた
め、したがって、ポーズの前と後の各字幕文を個別の提
示単位字幕として字幕文テキストの分割処理等を行うの
に使用する趣旨である。
イミング演算機能を発揮することで、さらに、現行字幕
放送下での二行目に相当する提示単位字幕の文頭タイミ
ングを演算で求めている。その理由は、現行字幕放送の
字幕文の1頁と、2頁の一行目とから、新たな1頁目の
三行提示字幕を生成したとすると、新たな2頁目の字幕
は、現行2頁目の二行目と、3頁目の一及び二行目とで
構成することとなり、この新たな2頁目の開始タイミン
グは、内容的には現行2頁の二行目の開始タイミングで
なければならないためである。
情報内挿付与形態は、さらに、文字種に着目したタイミ
ング情報付与方法と、発音記号列に着目したタイミング
情報付与方法と、に大別することができる。なお、以下
の説明において、文字種に着目したタイミング情報付与
方法を第1のタイミング情報付与方法と呼ぶ一方、発音
記号列に着目したタイミング情報付与方法を第2のタイ
ミング情報付与方法と呼ぶ場合があることを付言してお
く。
単位字幕が呈する文字情報として文字種及び文字数を利
用し、タイミング情報を類推演算するにあたっては、漢
字・アラビア数字・英字などを含むその他の文字の読み
時間を、ひらがな又はカタカナを含む文字の読み時間に
対し、例えば図2に示すように、実際のTVニュース文
に含まれるこれら文字種の読み数を対象とした統計的な
調査から得られる、約1.86倍などの所定倍率に時間
換算し、ひらがな又はカタカナが呈する読み時間と、そ
の他の文字が呈する読み時間換算値と、の積算値、及び
基準となるタイミング情報に基づいて、字幕を提示する
タイミング情報を類推演算する。そして、この類推演算
結果をタイミング情報として、分割後の提示単位字幕に
内挿付与するのである。
図4に示すニュース文を例示してさらに詳しく述べる
と、分割字幕文1の文頭「大」と、分割字幕文2の文末
「た」と、に予め基準となるタイミング情報が付与され
ており、それぞれのタイミング情報をTB,TEとした
場合において、分割字幕文2の文頭「意」のタイミング
情報TMは、下記の手順によって類推演算する。
はカタカナの文字数は12、その他の漢字等の文字数は
7であり、また、分割字幕文2に含まれるひらがな又は
カタカナの文字数は11、その他の漢字等の文字数は3
である。ひらがな又はカタカナの読み時間を「1」とし
たとき、分割字幕文1,2の総読み時間TR1,TR2
は次式1,2により求められる。
R1,TR2を活用して、分割字幕文1,2間の分割点
である分割字幕文2の文頭「意」のタイミング情報TM
を、時間比率の手法を用いて次式3によって類推演算す
る。
グ情報TMを類推演算することができる。なお、分割字
幕文2の文頭のタイミング情報TMは、分割字幕文1の
文末「て」のタイミング情報として取り扱うこともでき
る。
字種の平均読み数を利用した第1のタイミング情報付与
方法では、漢字・アラビア数字・英字を含むその他の文
字の多少にかかわらず、どの字幕文に対しても例えば約
1.86倍等の同一の倍率を適用する結果として、必然
的に時間誤差を生ずるおそれがある。そこで、第1のタ
イミング情報付与方法における時間誤差が与える影響に
ついて考察してみる。
タイミング情報付与方法が適用される字幕番組受信シス
テムは、映像及び音声、並びにこれらと所定のタイミン
グで送られてきた、提示すべき字幕の基となる字幕文テ
キストを含む放送電波を受信するものとし、受信した字
幕文テキストには、30文字毎の間隔をおいて正確なタ
イミング情報が付与され、また、一行15文字の二行提
示単位字幕とし、前頁二行目開始点と、着目している現
頁一行目終了点と、の各々には正確なタイミング情報が
付与されているものとし、さらに、平均読み数の標準値
を1.862と想定する。そして、上述した前提下にお
いて、平均読み数が上記標準値とは異なる場合の着目し
ている現頁一行目における開始点に該当するタイミング
情報が呈する時間誤差を試算した。この時間誤差の試算
結果を図3に示している。図3において、前頁二行目は
全て漢字、現頁一行目は全てひらがなとし、字幕速度が
5,6,7文字/秒の場合をそれぞれ示した。
誤差は0.162秒(遅れ)であるが、本発明者らが別
途研究している字幕提示タイミングにおける時間誤差の
許容範囲に関する評価実験結果から、概ね±1.0秒程
度の時間誤差は許容範囲にあるとみなすことができるの
で、したがって、上述した統計的手法によって求めた文
字種の平均読み数を利用した第1のタイミング情報付与
方法は、実用上必要十分な精度をもったタイミング情報
を、簡易な手法を用いて短時間で類推演算することがで
き、簡便ながらかなり実用的な手法であると言うことが
できる。
ング情報付与方法では、提示単位字幕が呈する文字情報
として、図4に示す各提示単位字幕を読み付けた発音記
号列を利用し、各発音記号の音素にそれぞれ対応する読
み時間を統計的手法を用いてテーブル化した例えば図5
に示すような音素時間表を参照しながら、字幕に付与す
るタイミング情報を類推演算し、この類推演算結果をタ
イミング情報として、分割後の提示単位字幕に付与する
のである。
しく述べると、分割字幕文1の文頭「t」と、分割字幕
文2の文末「a」と、に予め基準となるタイミング情報
が付与されており、それぞれのタイミング情報をTB,
TEと想定した場合において、分割字幕文2の文頭
「i」のタイミング情報TMは、下記の手順によって類
推演算する。なお、図4における日本語読付け結果は、
「,」で区切られた発音記号列であり、各発音記号で表
示される「t」,「a」,「i」…などがそれぞれ音素
である。この音素については、音声データベースの解析
から得た図5に示す音素時間表を予め用意されているの
で、日本語読付け結果である音素の列びと、その音素に
対応する時間である音素時間と、に基づいて、分割字幕
文2の文頭「i」のタイミング情報TMを次述の内挿法
を用いて類推演算することができる。
する読付け1,2の音素列びから得られる総時間TR
3,TR4は次式4,5により求められる。
における音素「t」に対応する時間5.627316で
あり、また、「Ta」とは、音素時間表における音素
「a」に対応する時間7.130941であり、以下同
様に、各音素に対応する時間を音素時間表から取り出す
ことができる。
々に対応する読付け1,2の音素列びから得られる総時
間TR3,TR4を活用して、分割字幕文1,2間の分
割点である分割字幕文2の文頭「i」のタイミング情報
TMを、時間比率の手法を用いて次式6によって類推演
算する。
グ情報TMを類推演算することができる。なお、分割字
幕文2の文頭「i」のタイミング情報TMは、分割字幕
文1の文末「e」のタイミング情報として取り扱うこと
もできる。
よって付与したタイミング情報の時間誤差を簡単な実験
により試算したところ、0.4秒程度に収束することが
確認されており、本第2のタイミング情報付与方法は、
概ね±1.0秒程度の時間誤差は許容範囲にあるとの評
価実験結果を鑑みて、前述の文字種に着目した第1のタ
イミング情報付与方法と同様に、かなり実用的で有効な
手法であると言うことができる。
ング情報付与方法によれば、本発明で提案する日本語の
読み及びその発音に関する統計的特徴解析手法等を適用
することにより、所望の提示形式に従って適切箇所で分
割後の提示単位字幕の各々に対し、その分割箇所に対応
した高精度のタイミング情報の自動付与を実現すること
ができる。
ップS6において、要約部19は、字幕抽出・蓄積・読
出部17で読み出された字幕文を対象とした要約を行
う。これは、字幕文字数を減らして字幕を読みやすくし
たい場合等に適用し、例えば字幕文の文末を対象とした
簡略化や、字幕文中に含まれる特定の単語を出現したと
き、これを簡略化するなどの手法による。したがって、
例えば、そのまま提示したのでは文字数が多過ぎて読取
りが困難又は冗長な字幕文テキストが送られてきた場合
であっても、これを適宜要約した字幕文を提示可能とな
る結果として、好ましい字幕文の提示環境を構築するこ
とができる。しかし、本ステップS6は、本字幕番組受
信システムにとって必ずしも必須の処理要素ではなく、
例えば、放送局から送られてきた字幕文テキストをその
まま字幕として使用するのが適当な番組等においては、
提示形式指示による視聴者の提示でこれを省略可能であ
る。本例では、要約が省略された形態を例示して以下の
説明を行う。
式変換部35は、字幕抽出・蓄積・読出部17で読み出
された字幕文を、この字幕文、これに付加されている区
切り可能箇所情報、及び提示形式指示入力部31を介し
て指示入力された字幕提示形式に基づいて、字幕提示形
式に従う提示単位字幕に変換する。
字幕抽出・蓄積・読出部17で読み出された、区切り可
能箇所情報が付加されている字幕文を、ステップS1で
指示入力された第1の字幕提示形式に従う提示単位字幕
に変換するにあたり、字幕文を適宜分割することで提示
単位字幕配列案を作成し(ステップS7)、ステップS
8で示す改行・改頁ルールで定義される区切り可能箇所
情報を参照して、ステップS7で作成された提示単位字
幕配列案の改行・改頁点を最適化することで提示単位字
幕配列を確定(ステップS9乃至S10)することによ
り、字幕文を三行の各提示単位字幕に最適箇所で分割す
るようにして、字幕文を、字幕提示形式に従う提示単位
字幕に変換する。
に従う提示単位字幕に変換するにあたり、改行・改頁ル
ールで定義される区切り可能箇所情報を参照するように
したので、したがって、読みやすく、かつ理解しやすい
ように適切箇所で分割された提示単位字幕を、リアルタ
イムかつ自動的に得ることができる。
改行記号を利用するとともに、文節データがあればこれ
も利用する。そのほか、区切り可能箇所情報を参照し
て、ステップS7で作成された提示単位字幕配列案を最
適化するにあたり、ステップS8で示す改行・改頁ルー
ルで定義される改行・改頁推奨箇所としては、例えば、
第1に、直前の改行・改頁点からN(提示する字幕一行
の最大文字数)−7とN文字の範囲にある句点の直後、
第2に、直前の改行・改頁点からN−4とN文字の範囲
にある読点の直後、第3に、「・」を挟む漢字・カナ文
字・英字がM個(N以下、N/4以上)連続する箇所の
先頭が、直前の改行・改頁点からN−M以上で、「・」
位置がN以下の時は「・」の直後、第4に、「−」を挟
む漢字・カナ文字・英字がM個(N以下、N/4以上)
連続する箇所の先頭が、直前の改行・改頁点からN−M
以上で、「−」位置がN以下の時は「−」の直後、第5
に、漢字・カナ文字・アラビア数字・英字がM個(N以
下、N/4以上)連続する箇所の先頭が、直前の改行・
改頁点からN−M以上の時は先頭の直前、第6に、()
又は「」の部分(ふりがな)(注釈)などで、M個(N
以下、N/4以上)連続する箇所の先頭が、直前の改行
・改頁点からN−M以上の時は先頭の直前、第7に、直
前の改行・改頁点からN−n(n=0〜2N/5)文字
後であって、漢字・カナ文字・英字が連続していない箇
所、第8に、直前の改行・改頁点からN−N/5(ただ
し、同時最小提示文字数はN/3以上)文字の直後、な
どを挙げることができる。上述した改行・改頁ルールを
適用するにあたっては、前記した記述順の先頭から優先
的に適用するようにする。
る改行・改頁推奨箇所として、改行・改頁点として相応
しいと考えられる箇所を定義したので、したがって、さ
らに実情に即して高精度に最適化された字幕文テキスト
の分割を含む提示形式変換を実現することができる。
幕配列確定処理において、提示単位字幕配列案に対応す
る音声アナウンス中におけるポーズの有無を、ステップ
S5におけるタイミング演算処理からの情報をもとに調
査し、この調査の結果、ポーズが有る場合にはポーズ以
前の字幕文から新たに提示単位字幕配列を再変換するよ
うにする。
字幕配列、すなわち提示単位字幕に対応する音声アナウ
ンス中におけるポーズの有無を調査する趣旨は、提示単
位字幕に対応する音声アナウンス中に所定時間を超える
ポーズが存在するということは、この提示単位字幕は、
相互に時間的に離れており、かつ内容的にも複数の相異
なる場面に対応する字幕文を含んで構成されているおそ
れがあり、これらの字幕文を一つの提示単位字幕とみな
したのでは好ましくないおそれがあるからである。これ
により、ステップS10で一旦確定された提示単位字幕
の妥当性を、対応するアナウンス音声の観点から再検証
可能となる結果として、好ましい提示単位字幕の変換確
定に多大な貢献を果たすことができる。
ップS10における提示単位字幕配列が確定すると、確
定した配列の先頭・最後の字幕文字が判るので、前記の
文頭に付加したタイミング情報や、ステップS5及びS
12におけるタイミング演算結果を利用することによっ
て、番組映像若しくは音声との間の相対時間同期を考慮
した提示開始・提示終了を行うことが可能となる。絶対
時間同期は、後述の時間遅延部26の設定で行う。な
お、ステップS12の終点タイム算出処理は、ステップ
S5のタイミング演算処理に含めることも可能である。
ら分離して取り出された映像信号は、映像遅延部26に
おける映像の遅延処理や、映像処理部27における映像
の圧縮処理又は字幕が表示される映像領域のレベル制御
などの処理を施した後、字幕合成処理部29において、
NTSC変換器25から送出されるNTSC信号化字幕
信号との字幕キー合成や混合処理を施すことにより字幕
番組となる。2頁目以降の提示単位字幕についても、上
述と同様に行われる。このとき、映像処理や字幕合成処
理の処理内容も、当然提示形式指示に従って実行され
る。
間遅延処理を設けた趣旨を説明すると、例えば二行字幕
提示を前提にこの二行の開始点が映像・音声とタイミン
グが合った状態で送信されてきた字幕信号を、上述した
字幕提示形式に従う本実施形態のように三行字幕提示に
変換する場合には、二行目の字幕文を受信してから、三
行目の字幕文を受信するまでの間に時間差を生じるの
で、少なくともこの時間差分だけ三行字幕の提示は待た
されることになる。したがって、この三行字幕の一行目
と二行目の字幕文は、映像・音声に対して少なくともこ
の待ち時間分だけ遅れることになる。そこで、字幕処理
に伴う映像・音声信号との間のタイミングのずれは、映
像遅延部26における映像信号の遅延時間処理で解消す
るようにしている。このときの遅延時間は、例えば3〜
5秒程度である。
は二行字幕提示を選択した場合には、総入換え形式、又
は縦・横スクロール形式のいずれの場合であっても、構
成や処理は三行の場合と比較してはるかに簡単になる。
それは、提示すべき字幕文の開始タイミングが映像・音
声のタイミングと同一又はそれ以前であるので、本質的
に映像の遅延処理は不要であり、また、この場合、ステ
ップS5におけるタイミング演算での所定時間を越える
ポーズの検出、及び分割最適化は不要となるので、その
構成を簡易化することができる。しかし、一行字幕提示
では、受信した字幕文テキストの二行目タイミング演算
は必須である。
受信システムによれば、映像・音声に伴って、提示すべ
き字幕の基となる字幕文テキストを含む放送電波が放送
局から送られてくることを前提とし、受信した放送電波
から分離して取り出した字幕文テキストと、視聴者が選
択した字幕提示形式とから、字幕文テキストの適切箇所
での分割、それに対応するタイミング情報付与を自動化
し、視聴者が選択した字幕提示形式に従う字幕番組を視
聴可能となる結果として、視聴者の要望をより満たすと
ともに、字幕番組を広く一般に普及させるといった所期
の目的達成を期待することができる。
限定されることなく、請求の範囲内において適宜の変更
を加えることにより、その他の態様で実施可能であるこ
とは言うまでもない。
発明によれば、読みやすく、かつ理解しやすいように適
切箇所で分割された提示単位字幕を、リアルタイムかつ
自動的に得ることができる。
情に即して高精度に最適化された字幕文テキストの分割
を含む提示形式変換を実現することができる。
キストを所望の字幕提示形式に従う適切箇所で分割後の
提示単位字幕の各々に対し、その分割箇所に対応した高
精度のタイミング情報を自動的に付与可能な字幕へのタ
イミング情報付与方法を得ることができる。
示に関する即時性の良好な維持を期待することができ
る。
の発明と同様に、字幕の提示に関する即時性の良好な維
持を期待することができる。
必要十分な精度をもったタイミング情報を、簡易な手法
を用いて短時間で類推演算することができるというきわ
めて優れた効果を奏する。
テムの機能ブロック構成図である。
均読み数の調査結果を表す図である。
方法における時間誤差の試算結果を表す図である。
す図である。
付与方法において利用する音素時間表の一例を表す図で
ある。
組構成手順の一例を表すフローチャート図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 映像及び音声、並びにこれらと所定のタ
イミングで送られてきた、提示すべき字幕の基となる字
幕文テキストを含む放送電波を受信するとともに、当該
受信した放送電波から分離して取り出した字幕文テキス
トを、所望の字幕提示形式に従う提示単位字幕に変換す
る際に用いられる字幕文テキストの提示形式変換方法で
あって、 前記字幕文テキストを、前記所望の字幕提示形式に従う
提示単位字幕に変換するにあたり、改行・改頁ルールで
定義される改行・改頁推奨箇所を参照することを特徴と
する字幕文テキストの提示形式変換方法。 - 【請求項2】 請求項1に記載の字幕文テキストの提示
形式変換方法であって、 前記改行・改頁データで定義される改行・改頁推奨箇所
は、 第1に、直前の改行・改頁点からN(提示する字幕一行
の最大文字数)−7とN文字の範囲にある句点の直後、
第2に、直前の改行・改頁点からN−4とN文字の範囲
にある読点の直後、第3に、「・」を挟む漢字・カナ文
字・英字がM個(N以下、N/4以上)連続する箇所の
先頭が、直前の改行・改頁点からN−M以上で、「・」
位置がN以下の時は「・」の直後、第4に、「−」を挟
む漢字・カナ文字・英字がM個(N以下、N/4以上)
連続する箇所の先頭が、直前の改行・改頁点からN−M
以上で、「−」位置がN以下の時は「−」の直後、第5
に、漢字・カナ文字・アラビア数字・英字がM個(N以
下、N/4以上)連続する箇所の先頭が、直前の改行・
改頁点からN−M以上の時は先頭の直前、第6に、()
又は「」の部分(ふりがな)(注釈)などで、M個(N
以下、N/4以上)連続する箇所の先頭が、直前の改行
・改頁点からN−M以上の時は先頭の直前、第7に、直
前の改行・改頁点からN−n(n=0〜2N/5)文字
後であって、漢字・カナ文字・英字が連続していない箇
所、第8に、直前の改行・改頁点からN−N/5(ただ
し、同時最小提示文字数はN/3以上)文字の直後、を
含んでおり、 当該改行・改頁データを適用するにあたっては、前記記
述順の先頭から優先的に適用することを特徴とする字幕
文テキストの提示形式変換方法。 - 【請求項3】 字幕番組を制作するにあたり、少なくと
も字幕の基となる字幕文テキストを、所望の字幕提示形
式に従う適切箇所で分割後の提示単位字幕の各々に対
し、その分割箇所に対応したタイミング情報を付与する
際に用いられる字幕へのタイミング情報付与方法であっ
て、 前記所望の字幕提示形式に従う適切箇所で分割前の字幕
文テキストの各所に対し、基準となるタイミング情報を
付与しておき、 前記字幕文テキストを前記適切箇所で分割していくこと
で提示単位字幕化を行い、 前記基準となるタイミング情報と、各提示単位字幕が呈
する文字種及び文字数又は発音記号列を含む文字情報
と、に基づいて、前記適切箇所で分割後の各提示単位字
幕の始点/終点のうち少なくともいずれか一方に付与す
るタイミング情報を類推演算し、 前記字幕文テキストを前記適切箇所で分割後の各提示単
位字幕の各々に対し、前記類推演算したタイミング情報
を自動的に付与することを特徴とする字幕へのタイミン
グ情報付与方法。 - 【請求項4】 請求項3に記載の字幕へのタイミング情
報付与方法であって、 前記適切箇所で分割後の各提示単位字幕の始点/終点の
うち少なくともいずれか一方に付与するタイミング情報
を類推演算するにあたり、 前記基準となるタイミング情報と、前記各提示単位字幕
が呈する文字種及び文字数を含む文字情報と、に基づい
て、漢字・アラビア数字・英字を含むその他の文字の読
み時間を、ひらがな又はカタカナを含む文字の読み時間
に対し、統計的な調査から得られる所定倍率に時間換算
することで、前記適切箇所で分割後の各提示単位字幕の
始点/終点のうち少なくともいずれか一方に付与するタ
イミング情報を類推演算することを特徴とする字幕への
タイミング情報付与方法。 - 【請求項5】 請求項4に記載の字幕へのタイミング情
報付与方法であって、 前記統計的な調査から得られる所定倍率は、約1.86
倍であることを特徴とする字幕へのタイミング情報付与
方法。 - 【請求項6】 請求項3に記載の字幕へのタイミング情
報付与方法であって、 前記適切箇所で分割後の各提示単位字幕の始点/終点の
うち少なくともいずれか一方に付与するタイミング情報
を類推演算するにあたり、 前記基準となるタイミング情報と、各提示単位字幕が呈
する発音記号列を含む文字情報と、に基づいて、各発音
記号の音素にそれぞれ対応する読み時間を統計的手法を
用いてテーブル化した音素時間表を参照しながら、各提
示単位字幕に含まれる発音記号列びの各音素時間を積算
することで、前記適切箇所で分割後の各提示単位字幕の
始点/終点のうち少なくともいずれか一方に付与するタ
イミング情報を類推演算することを特徴とする字幕への
タイミング情報付与方法。 - 【請求項7】 請求項4乃至6のうちいずれか一項に記
載の字幕へのタイミング情報付与方法であって、 前記タイミング情報は、時間比率の手法を用いて類推演
算されることを特徴とする字幕へのタイミング情報付与
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11161135A JP2000350117A (ja) | 1999-06-08 | 1999-06-08 | 字幕文テキストの提示形式変換方法、及び字幕へのタイミング情報付与方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11161135A JP2000350117A (ja) | 1999-06-08 | 1999-06-08 | 字幕文テキストの提示形式変換方法、及び字幕へのタイミング情報付与方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000350117A true JP2000350117A (ja) | 2000-12-15 |
Family
ID=15729269
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11161135A Pending JP2000350117A (ja) | 1999-06-08 | 1999-06-08 | 字幕文テキストの提示形式変換方法、及び字幕へのタイミング情報付与方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000350117A (ja) |
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-
1999
- 1999-06-08 JP JP11161135A patent/JP2000350117A/ja active Pending
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