JP2000324391A - ランプ関数信号ジェネレータ - Google Patents

ランプ関数信号ジェネレータ

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JP2000324391A JP2000106929A JP2000106929A JP2000324391A JP 2000324391 A JP2000324391 A JP 2000324391A JP 2000106929 A JP2000106929 A JP 2000106929A JP 2000106929 A JP2000106929 A JP 2000106929A JP 2000324391 A JP2000324391 A JP 2000324391A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 融通性に優れたランプ関数信号ジェネレータ
を提供する。 【解決手段】 所定の複数本の走査線v(v=0〜m)
から成る走査線集合の、その各々の走査線上に存在する
所定の複数個のピクセルh(h=0〜n)から成るピク
セル集合の、その各々のピクセルごとに、ビデオ信号で
あるランプ関数信号の信号値Rを、R=Ah+Bv+
C、という式に従って発生させるようにしたランプ関数
信号ジェネレータであり、この式において、A、B、及
びCは、その絶対値を0とすることもでき、また、0よ
り大きな値とすることもできる係数である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はランプ関数信号ジェ
ネレータに関する。このランプ関数信号ジェネレータ
は、ビジョン・ミキサのビデオ・ワイプ・ジェネレータ
に用いられる「ソリッド関数信号」を発生させるのに適
したものである。
【0002】ソリッド関数信号とは、所望の形状の3次
元表面を表す電気的な信号である。ソリッド関数信号
は、少なくとも1つのランプ関数信号で構成され、通常
は2つ以上のランプ関数信号の組合せにより構成され
る。ソリッド関数信号を構成する個々のランプ関数信号
には、予め修飾処理を施しておくこともある。また、ソ
リッド関数信号は、極座標系で規定された信号の形を取
ることもあり、その場合には、そのソリッド関数信号は
曲面を表す信号となる。
【0003】
【従来の技術】これより、添付図面のうち、本発明の背
景技術を示した図1〜図3を参照して説明をして行く。
【0004】図1は、画面上において、ビデオ・ソース
Xの画像とビデオ・ソースYの画像とを切換えるために
実行する、周知の単純なワイプによる画面切換処理を示
した図である。
【0005】ワイプによる画面切換処理が矢印Wで示し
たように進行して行くにつれて、ビデオ・ソースXの画
像部分がビデオ・ソースYの画像部分に置き換えられて
行く(逆に、ビデオ・ソースYの画像部分がビデオ・ソ
ースXの画像部分に置き換えられて行くようにすること
もできる)。このワイプによる画面切換処理は、ビデオ
・ソースXのビデオ信号とビデオ・ソースYのビデオ信
号とを、次の式に従ってミキシングすることによって達
成されている。KX+(1−K)Yこの式において、K
はキーイング信号である。このキーイング信号Kは「ソ
リッド関数信号」から導出されるものである。それにつ
いて、以下に図2及び図3を参照して説明する。ソリッ
ド関数信号は、画面のhv座標に対応した値を持つ関数
信号であり、ここで、vは走査線番号であり、hは走査
線上のピクセル位置である。
【0006】図2は、「ソリッド関数信号」の周知の具
体例を示したものであり、この図のソリッド関数信号
は、1つのランプ関数信号だけで構成されている。図2
に示したように、クリップ・レベルCPが設定されてい
る。このクリップ・レベルCPによって、フィールドな
いしフレームの全域に亘って延在する平面が規定されて
おり、この平面を、ここではクリップ平面と呼ぶことに
する。このクリップ平面については、後に図4を参照し
て更に詳細に説明する。ソリッド関数信号からキーイン
グ信号Kを導出する方法は、周知のものであり、即ち、
ソリッド関数信号を高ゲインで増幅して得られた信号に
対して、図2のBに示すようにリミット処理を施せばよ
い。これによってキーイング信号は、「0」と「1」の
いずれかのレベルを取る2レベル信号になる。このキー
イング信号は、ソリッド関数信号がクリップ平面CPを
横切る位置において、一方のレベルから他方のレベルへ
遷移する。ソリッド関数信号にオフセットを与えること
によって、その横切る位置を変化させることができ、そ
れによってワイプを発生させることができる。
【0007】図3に示したのは、ビジョン・ミキサのワ
イプ・ジェネレータのブロック回路図であり、このワイ
プ・ジェネレータは、ソリッド関数信号ジェネレータ、
クリップ要素、ゲイン要素、リミッタ、それにミキサを
含んでおり、ミキサは、ビデオ・ソースXとビデオ・ソ
ースYを、キーイング信号Kに応じてミキシングするも
のである。
【0008】ソリッド関数信号ジェネレータは、ソリッ
ド関数信号を発生させるものであって、発生させるソリ
ッド関数信号は、例えば、図2のAに示したようなラン
プ関数信号であることもある。クリップ要素は、そのラ
ンプ関数信号にオフセットを付与することによって、そ
のランプ関数信号がクリップ平面CPと交わる交線の位
置を、図2のA〜Cに示したように変化させる。オフセ
ットが付与されたランプ関数信号に対して、ゲイン要素
においてゲインが付与され、それによって得られた信号
に対して、リミッタにおいてリミット処理が施されるこ
とで、キーイング信号Kが得られる。付与するゲインの
大きさを変化させると、図2のBに示したように、キー
イング信号Kの、上限値と下限値との間で遷移する部分
の勾配を変化させることができる。
【0009】ミキサは、ビデオ・ソースXとビデオ・ソ
ースYを、次の式に従ってミキシングする。 KX+(1−K)Y このミキシング方式によれば、K=1のときには、出力
信号はビデオ・ソースXそのものになり、また、K=0
のときには、出力信号はビデオ・ソースYそのものにな
る。また、ソリッド関数信号に付与するゲインを「1」
とし、クリップ平面のオフセット量を「0」とした場合
には、ソリッド関数信号とキーイング信号とは同一信号
となる。本発明は更に、ソリッド関数信号ジェネレータ
にも関係したものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】図1及び図2に示した
具体例では、説明を簡明にするために、発生させるソリ
ッド関数信号は、ただ1つのランプ関数信号で構成され
るものとし、しかも、このソリッド関数即ちランプ関数
を、走査線上のピクセル位置hのみの関数としてある。
しかしながら、画面上のh座標(ピクセル位置)とv座
標(走査線番号)の、両方の関数として変化するソリッ
ド関数信号を発生させることも望まれる。従来、そのた
めには、2つの線形ランプ関数信号ジェネレータを並列
に接続し、一方のランプ関数信号ジェネレータではhの
みの関数として変化するランプ関数信号を発生させ、他
方のランプ関数ジェネレータではvのみの関数として変
化するランプ関数信号を発生させる構成を採用してい
た。しかしながら、このような構成は、融通性に乏しい
ということが判明している。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、次のよ
うなランプ関数信号ジェネレータが提供され、このラン
プ関数信号ジェネレータは、所定の複数本の走査線v
(v=0〜m)から成る走査線集合の、その各々の走査
線上に存在する所定の複数個のピクセルh(h=0〜
n)から成るピクセル集合の、その各々のピクセルごと
に、ビデオ信号であるランプ関数信号の信号値Rを、 R=Ah+Bv+C、 という式に従って発生させるようにしてあり、この式に
おいて、A、B、及びCは、各々が正負値を取り得る係
数である、ことを特徴とするランプ関数信号ジェネレー
タである。
【0012】このランプ関数信号ジェネレータの1つの
好適な実施の形態は、前記係数A、B、及びCの夫々の
値と、第1積算値と、第2積算値とを格納するための格
納手段と、前記第1積算値を前記係数Aの値でインクリ
メントし、前記第2積算値を前記係数Bの値でインクリ
メントする加算手段と、制御手段であって、前記複数本
の走査線vのうちの各走査線に対応させて、前記加算手
段に前記第2積算値を前記係数Bの値でインクリメント
させてC+Bvで表される値を発生させ、この値C+B
vを前記第1積算値及び前記第2積算値の両方の値とし
て格納させ、また、前記複数本の走査線のうちの各走査
線上の、前記複数個のピクセルのうちの各ピクセルに対
応させて、前記加算手段に前記第1積算値を前記係数A
の値でインクリメントさせてC+Bv+Ahで表される
値を発生させ、この値C+Bv+Ahを前記第1積算値
として格納させると共に前記信号値Rとして出力させる
ようにする前記制御手段とを備えたものである。
【0013】かかる構成のランプ関数信号ジェネレータ
は、融通性において非常に優れたものである。前記格納
手段は、例えば複数のレジスタから成るものとすること
ができ、そうすることによって、ランプ関数の係数A、
B、及びCの夫々の値を容易に変更することが可能とな
る。それら係数の値の変更は、具体例として提示する実
施の形態においては、各フレームごとに行うようにして
いる。
【0014】それら係数の値を変更することによって、
ランプ関数を変化させることができる。例えば、係数A
の値と係数Bの値を変更することによって、ランプ関数
を回転させることができる。また、係数Cの値を変更す
ることで、ランプ関数をオフセットさせることができ
る。このランプ関数信号ジェネレータは、乗算器を使用
せずに構成し得るものである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に添付図面を参照しつつ、本
発明について、その好適な実施の形態に即して更に詳細
に説明して行く。図5に示したランプ関数信号ジェネレ
ータは、次の式に従ってランプ関数信号を発生させる。 R=Ah+Bv+C この式において、A、B、及びCは、その値を任意に設
定可能な係数であり、vは走査線番号であり、hは走査
線上におけるピクセル位置である。この式によって規定
されるランプ関数Rは、例えば図4に示したような、3
次元空間に存在する3次元ランプ関数Rである。各走査
線v上の各ピクセル位置hごとに、そのピクセル位置に
対応したランプ関数Rの信号値を、係数A、B、及びC
の値に基づいて算出する。この算出値は、正負値(正数
とも負数ともなり得る数値)で表すようにしており、ま
た特に、2の補数の形で表すことが好ましい。以下に更
に詳細に説明するように、hの値域は0〜nであり、v
の値域は0〜mである。
【0016】1つのフィールドないしフレームのうち
の、どの複数本の走査線v上においてランプ関数信号を
発生させるか、また、それら複数本の走査線v上の、ど
の複数個のピクセルhにおいてランプ関数信号を発生さ
せるかについて、特定の複数本の走査線vや、特定の複
数個のピクセルhを選択することができるが、ただし、
その場合に、それら複数本の走査線vは、連続して並ん
だ、即ち、間を置かずに密接して並んだ複数本の走査線
から成る走査線集合に含まれるものとし、また、それら
複数個のピクセルも、連続して並んだ、即ち、間を置か
ずに密接して並んだ複数個のピクセルから成るピクセル
集合に含まれるものとする。フィールドにおいてランプ
関数信号を発生させることも、また、フレームにおいて
ランプ関数信号を発生させることも、いずれも可能であ
る。ただし以下の説明では、説明を簡明にするために、
順次走査方式のフレームにおいてランプ関数信号を発生
させる場合について説明して行く。
【0017】ランプ関数信号の信号値Rの値域は、負の
限度値−Mから0を通過して正の限度値+Mまでであ
る。ランプ関数信号のダイナミック・レンジDRは、そ
のランプ関数信号の信号値Rを発生させる領域が、ビデ
オ信号のアクティブ・フレーム領域より十分に広い領域
になるように設定する。
【0018】図4には、順次走査方式のTVフレームを
示してあり、このフレームの全体を構成している走査線
vに、第0番から、第1番、第2番、…、第m番まで、
順次番号を付してある。また、各走査線の全長を構成し
ているピクセル位置hに、第0番から、第n番まで、順
次番号を付してある。この図4に示した具体例のランプ
関数Rは、−Mの高さに位置している基準平面RPから
のオフセット量がCとなっている。
【0019】ここで簡単に説明しておくと、図4に平面
CPで示したクリップ平面は、図示の如く、交線Lにお
いてランプ関数Rと交わっている。ランプ関数Rがクリ
ップ平面CPと交わる位置は、オフセット量Cに応じて
変化する。走査線v=0に沿ったランプ関数Rの傾きは
係数Aの値に等しい。全ての走査線v上のピクセル位置
h=0に沿ったランプ関数Rの傾きは係数Bの値に等し
い。キーイング信号Kの遷移領域は、直線Lに沿って延
在している。キーイング信号Kのレベルがクリップ平面
CPのレベルを超えている領域では、その領域に対応し
た画面部分に一方のビデオ・ソースYの画像が表示さ
れ、キーイング信号Kのレベルがクリップ平面CPのレ
ベルと同じ高さかまたはそれより低い領域では、その領
域に対応した画面部分に他方のビデオ・ソースXの画像
が表示される。これについては、先に図1及び図3を参
照して説明したとおりである。
【0020】図5に示したランプ関数信号ジェネレータ
は、レジスタR1(INC A)、レジスタR2(IN
C B)、及びレジスタR3(Start C)を含ん
でおり、これらレジスタは、係数A、B、及びCの値と
して選定された夫々の値を格納しておくための係数レジ
スタである。係数レジスタR1、R2、及びR3は、イ
ンクリメント・セレクタSEL1に接続されており、こ
のインクリメント・セレクタSEL1は、係数レジスタ
R1〜R3のうちの1つを選択的に、レジスタREG1
を介して加算器1に結合する。レジスタREG1は、ピ
クセル・レートを定めているクロック信号HFCK_S
YSによってクロックされている。2つのフィードバッ
ク・レジスタFB1及びFB2が、もう1つのセレクタ
であるフィードバック・セレクタSEL2に接続されて
いる。フィードバック・セレクタSEL2は、フィード
バック・レジスタFB1と、フィードバック・レジスタ
FB2と、0入力とのうちのいずれか1つを選択的に加
算器1に結合する。加算器1の出力は、出力レジスタR
EG2に接続されており、この出力レジスタREG2も
レジスタREG1と同様に、クロック信号HFCK_S
YSによってクロックされている。以上に列挙したレジ
スタR1、R2、R3、FB1、FB2、及びセレクタ
SEL1、SEL2は、リアルタイム・コントローラ2
によって制御されている。リアルタイム・コントローラ
2は、各走査線の始点を表示する信号パルスIP_H
と、フレームの始点を表示する信号パルスIP_Vと、
クロック信号HFCK_SYSとを受取っており、セレ
クタSEL1を制御するための制御信号IncSel
と、セレクタSEL2を制御するための制御信号Acc
Selとを送出している。コントローラ2は更に、係数
A、B、及びCの夫々の値をレジスタR1〜R3にロー
ドするロード動作も制御している。
【0021】コンピュータ6が、各フレームの開始に先
立って、そのフレームに対応した係数A、B、及びCの
夫々の値と制御データとを生成し、生成したそれら係数
の値及び制御データをリアルタイム・コントローラ2へ
供給する。リアルタイム・コントローラ2は、それら係
数の値をレジスタR1、R2、R3へ供給する。コンピ
ュータ6は、オペレータが行う制御操作とリアルタイム
・コントローラ2との間をつなぐインターフェースとし
ての機能を果たしている。コンピュータ6は、オペレー
タが行う制御操作の設定値に従って、係数A、B、及び
Cの夫々の値を生成する。
【0022】これより、以上に説明したランプ関数信号
ジェネレータの動作について、図4を参照して説明して
行く。その基本動作原理は、加算器1が、フィードバッ
ク・レジスタFB1に格納されている積算値とフィード
バック・レジスタFB2に格納されている積算値のいず
れか一方に、レジスタR1〜R3に格納されている夫々
の値のうちの1つをインクリメント値として加算し、そ
れによって得られた合計値を、2つのフィードバック・
レジスタFB1とFB2の一方または両方にフィードバ
ックすることによって、反復してインクリメントを行う
ようにするというものである。
【0023】説明を簡明にするために、ここでは、ラン
プ関数信号の信号値Rを発生させるための手順を、図4
に示した走査線v=0上のピクセル位置h=0から開始
するものとする。また、係数A、B、及びCの夫々の値
を、同じ文字A、B、及びCで表すものとする。従っ
て、オフセット量はCである。また、係数A、B、及び
Cの夫々の値は、各フレームごとに、レジスタR1〜R
3にロードされるものとする。コントローラ2は、フレ
ームのアクティブ走査線の始点を表すフレーム始点信号
パルスIP_Vを受取ったならば、セレクタSEL1
に、レジスタR3の格納値Cを選択させ、その値Cを、
レジスタREG1を介して加算器1へ供給させる。こ
の、レジスタREG1から加算器1への値Cの供給は、
レジスタREG1にクロック信号HFCK_SYSの最
初のパルスが入力するタイミングで行われる。また、そ
れと同時に、コントローラ2は、セレクタSEL2に0
値を選択させて、それを加算器1へ供給させる。これら
の結果として、加算器1から出力される合計値C+0
が、2つのフィードバック・レジスタFB1及びFB2
の両方へフィードバックされる。これによって、値C+
0が両方のフィードバック・レジスタFB1及びFB2
に格納されることになる。この合計値C+0は更に、出
力レジスタREG2へも供給され、クロック信号HFC
K_SYSの次のパルスが発生するタイミングで出力レ
ジスタREG2から出力される。これ以後は、クロック
信号HFCK_SYSのパルスが送出される度に、セレ
クタSEL1はレジスタR1の格納値(係数A)を選択
し、セレクタSEL2はフィードバック・レジスタFB
1の格納値を選択する。それによって、フィードバック
・レジスタFB1の格納値が、連続的にインクリメント
されて、走査線v=0上の複数のピクセル位置h=0〜
nの各々に対応した積算値C+hAを次々と表して行く
ことになる。走査線v=0の終端に至ったときに、この
フィードバック・レジスタFB1に格納されている積算
値は、C+nAとなっている。この時点で、信号パルス
IP_Hが送出されて、次の走査線の開始が表示され
る。このとき、セレクタSEL1は、レジスタR2に格
納されているインクリメント値Bを選択し、セレクタS
EL2は、フィードバック・レジスタFB2の格納値
(この時点では、値Cに等しい)を選択する。レジスタ
R2の格納値Bとフィードバック・レジスタFB2の格
納値Cとは、加算器1において加算されて、新たな合計
値B+Cが生成され、この合計値が2つのフィードバッ
ク・レジスタFB1及びFB2の両方へフィードバック
される。これによって、新たな走査線v=1上の、始端
のピクセル位置h=0に対応したランプ関数信号の信号
値として、B+Cという値がフィードバック・レジスタ
FB1とFB2の両方に格納されることになる。これ以
後は、走査線v=1の終端に至るまで、セレクタSEL
2がフィードバック・レジスタFB1を選択し続けるた
め、フィードバック・レジスタFB1の格納値が、連続
的に次々と積算されて、走査線v=1上の複数のピクセ
ル位置h=0〜nの各々に対応した積算値C+B+hA
を次々と表して行くことになる。走査線v=1の終端に
至ったときには、フィードバック・レジスタFB1に
は、積算値C+B+nAが格納されている。次の走査線
v=2の始端において、再び、セレクタSEL1はレジ
スタR2に格納されている係数Bを選択し、セレクタS
EL2はフィードバック・レジスタFB2の格納値(こ
の時点では、C+Bになっている)を選択し、その格納
値をインクリメントして、2つのフィードバック・レジ
スタFB1及びFB2の両方へフィードバックすること
により、それらフィードバック・レジスタFB1及びF
B2の格納値をC+2Bに更新する。これ以後は、フィ
ードバック・レジスタFB1の格納値は、走査線v=2
に沿って、インクリメント値Aずつ次々と積算されて行
き、信号パルスIP_Hが次に送出されたときには、再
びフィードバック・レジスタFB2の格納値が係数Bで
インクリメントされ、そのインクリメントによって得ら
れた新たな値が、2つのフィードバック・レジスタFB
1とFB2の両方に格納される。以上のプロセスが、連
続して並んでいる複数本の走査線の各々に対して次々と
反復して実行され、そのフレームが終了して次のフレー
ムが開始することを表す次の信号パルスIP_Vが発生
するまで続けられる。更に、そのようなプロセスの全体
が、各フレームごとに反復して実行される。
【0024】以上の説明から明らかなように、ここで
は、クロック信号HFCK_SYSのパルスに同期し
て、各ピクセルごとに、そのピクセルに対応したランプ
関数信号の信号値を算出することによって、ビルドアッ
プ方式でランプ関数信号を発生させている。
【0025】以上の説明は、1つのフレームの全域が1
つのランプ関数によって占められる場合のものである。
しかしながら、常に1つのフレームの全域が1つのラン
プ関数によって占められるとは限らず、1つのランプ関
数がフレームの一部領域だけを占める場合もあり、これ
については後に、例えば図33〜図34を参照して説明
する。
【0026】反転ランプ関数 以上に説明したランプ関数信号を発生させる方法は、そ
の信号値Rを連続してインクリメントして行くことによ
って、即ち、係数Aないし係数Bの値を次々と加算して
行くことによって、信号を発生させるようにしたもので
あった。この方法とは逆の方法として、図5のランプ関
数信号ジェネレータでは、ランプ関数信号の信号値Rを
連続してデクリメントして行くことによって、反転ラン
プ関数を発生させるということも方法を採ることもでき
る。これは、正負逆転処理回路3を用いて行う。正負逆
転処理回路3は、EXOR回路とレジスタREG1とで
構成されており、セレクタSEL1が、レジスタR1〜
R3に格納されているインクリメント値のうちの1つを
選択したならば、その選択されたインクリメント値の正
負を逆転させるように働く。格納されているインクリメ
ント値は、2の補数の形で表されている。2の補数の正
負を逆転させるには、その数値を表している全てのビッ
トを反転させて1を加えればよい。EXOR回路は、正
負逆転処理制御ビットnegCtrlに応答して、選択
されたインクリメント値の全てのビットを反転させる。
正負逆転処理制御ビットnegCtrlは更に、レジス
タREG1にキャリー・ビットとして供給されており、
それによって、レジスタREG1の値に1が加算され
る。この方法を用いる場合には、図6のAにランプ関数
信号60の1つの次元について示したように、先ず、上
に説明した方法で正ランプ関数信号60の信号値を発生
させ、その信号値が所望の最大値に至ったならば、続い
て図6のBに示すように、そこから連続的にデクリメン
トして行き、このデクリメントは、正負を逆転させたイ
ンクリメント値を用いて行う。これ以外の点では、この
ランプ関数信号ジェネレータの動作は、上に説明した方
法を採る場合と何ら変わるところはない。正負逆転処理
制御ビットnegCtrlは、コントローラ2から供給
される。係数Aの値と係数Bの値のいずれか一方もしく
は両方の正負を逆転させることによって、フレームの全
域を占める反転ランプ関数を発生させることができる。
【0027】ランプ関数に対するリミット処理 オーバー・フロー及びアンダー・フローを防止するため
に、加算器1からフィードバック・レジスタFB1及び
FB2までの経路中にリミッタ4を挿入してある。更
に、このランプ関数信号ジェネレータの出力に、もう1
つの別のリミッタ5を出力リミッタとして挿入してあ
る。図7は、出力リミッタ5が出力をどのように制限す
るかを示した図であり、ランプ関数信号の信号値が正の
限度値を超えたときには、図7のaに示したように、そ
の値を正の限度値にすることもでき、或いは、図7のb
に示したように、その値を負の限度値にすることもでき
る。また、ランプ関数信号の信号値が負の最大値を超え
たときには、図7のcに示したように、その値を負の限
度値にすることもでき、或いは、図7のdに示したよう
に、その値を正の限度値にすることもできる。リミッタ
5は、コントローラ2によって制御されており、その制
御によって、所望のリミット処理特性が選択される。
【0028】係数A、B、及びCの値を変化させること
による効果 インクリメント値Aは、走査線方向におけるランプ関数
の傾きを規定するものである。インクリメント値Bは、
走査線方向に対して垂直なフレーム方向におけるランプ
関数の傾きを規定するものである。AとBの両方を個別
の倍率で適当に変化させることによって、空間内でラン
プ関数を回転させるという効果を得ることができる。係
数Cの値は、ライン方向及びフレーム方向に対して垂直
な方向にランプ関数をオフセットさせる値である。この
オフセット値Cを変化させることで、ランプ関数とクリ
ップ平面との交線をシフトさせるという効果を得ること
ができる。即ち、オフセット値Cを変化させることによ
って、ランプ関数の位置をフレーム内で移動させること
ができる。
【0029】ソリッド関数信号ジェネレータ・システム
の具体例 ランプ関数の結合 図8〜図9に示したのは、ソリッド関数信号ジェネレー
タ・システムの簡単なブロック図である。このソリッド
関数信号ジェネレータ・システムは、複数のランプ関数
信号ジェネレータ80を含んでおり、それらランプ関数
信号ジェネレータ80の各々は、例えば図5〜図7を参
照して先に説明したランプ関数信号ジェネレータと同様
の構成のものである。図8〜図9のソリッド関数信号ジ
ェネレータ・システムは、ランプ関数信号ジェネレータ
を2つしか含んでいない(更に、図8にはそれらのうち
の1つしか図示していない)が、一般的に、ソリッド関
数信号ジェネレータ・システムは更に多くのランプ関数
信号ジェネレータを含む構成とすることができ、例えば
8つのランプ関数信号ジェネレータを備えたものとして
もよい。コンバイナ86は、ランプ関数どうしを結合す
るものである。コンバイナ86において、どのような結
合方式でランプ関数の結合がなされるかは、このコンバ
イナ86へ供給されている制御信号によって決定され
る。
【0030】個々のランプ関数信号ジェネレータから送
出されるランプ関数信号に対して、ブロック81におい
てエッジ修飾処理を施すことができ、このエッジ修飾処
理については、後に図13〜図17を参照して詳述す
る。ランプ関数信号に対しては更に、絶対値処理、正負
逆転処理、オフセット処理、それにリミット処理を施す
ことができ、それら処理を施す処理部をブロック82〜
85で示した。2つの絶対値ランプ関数を結合すること
によって「ボックス形ソリッド関数」を形成することが
でき、それについては、図10、図11、及び図12を
参照して説明する。ランプ関数の結合はコンバイナ86
において行われ、それについては後に図11を参照して
説明する。アジャスタ89は、クリップ平面に対する相
対的なソリッド関数のレベル及びスケールを調整するた
めのものである。ソリッド関数セレクタ87は、コンバ
イナ86から出力されるソリッド関数信号と、外部で生
成されたソリッド関数信号との一方を選択するためのも
のである。
【0031】図8〜図9に示したソリッド関数信号ジェ
ネレータ・システムは、説明のための具体例として提示
したものである。図8〜図9のソリッド関数信号ジェネ
レータ・システムに利用されているランプ関数信号発生
方法、エッジ修飾処理方法、及びソリッド関数修飾処理
方法は、その他のソリッド関数ジェネレータ・システム
においても利用可能なものであり、それについても後に
説明する。
【0032】図8〜図9のソリッド関数信号ジェネレー
タ・システムは、コントローラ802によって制御され
ている。コントローラ802には、様々なワイプ・パタ
ーンを規定している夫々のアルゴリズムが格納されてお
り、制御パネル803によってそれらアルゴリズムの選
択がなされ、コントローラ802は、その選択されたア
ルゴリズムを実行する。
【0033】図10のAに示した単純ランプ関数は、そ
のダイナミック・レンジが、−Mから0を通って+Mま
での範囲に規定されたランプ関数である。このランプ関
数の信号値は、2の補数の形の数値(正負値)で表され
ている。絶対値関数による処理(82)は、公知の方式
に従って、このランプ関数の信号値のうち負数であるも
のを全て正数に変換し、それによって、図10のBに示
したようなランプ関数を発生させるものである。図10
のBのランプ関数は、その正負を逆転することもでき
(83)、それによって図10のCに示したような、負
数で表されるランプ関数が得られる。絶対値ランプ関数
の値に一定値を加算することによって、オフセット処理
(上下移動処理)を施す(84)ことができる。図10
のDは、絶対値ランプ関数(図10のB)の正負を逆転
させたランプ関数(図10のC)に更にオフセット処理
を施したランプ関数を示したものである。同様にして、
図10Bのランプ関数にオフセット処理を施したランプ
関数を生成することもできる。
【0034】一般的に、ランプ関数に対しては、絶対値
処理、正負逆転処理、オフセット処理のうちの1つまた
は幾つかの処理が施される。図10のEに示したのは、
ソリッド関数の1つの具体例であり、これは「スクウェ
ア形」ソリッド関数である。このスクウェア形ソリッド
関数は、四角錐の形状であり、図10のDに示したラン
プ関数を2つ、互いに直交する方向にして組合せること
によって形成したものである。
【0035】図11は、コンバイナの好適な具体例を示
した図である。2つのランプ関数信号A及びBの信号値
(これら信号値には、処理回路81〜85によって処理
が施されていることもある)が、第0入力〜第3入力の
4つの入力を備えたセレクタ96へ供給されている。第
0入力へはランプ関数信号値Aが入力しており、第1入
力へはランプ関数信号値Bが入力している。第2入力へ
は、第1ランプ関数結合回路(97、98)から出力さ
れる2つのランプ関数信号値A及びBの第1結合が入力
している。第3入力へは、第2ランプ関数結合回路99
から出力されるランプ関数信号値A及びBの第2結合が
入力している。第0入力〜第3入力のうちの1つが、2
ビットの選択信号SELによって選択されて、セレクタ
96の出力として送出される。セレクタ96の出力は更
に別のセレクタ100を介して、このコンバイナ93の
出力部に接続されている。セレクタ100は、0選択信
号に応答して、セレクタ96の出力と「0」との一方を
選択するものである。2ビットの選択信号SELが
「0」または「1」を表しているときには、夫々、ラン
プ関数信号値AまたはBが、入力してきたそのままの形
で、セレクタ96を通過して出力される。従って、その
ような場合には、このコンバイナ93は、スイッチ要素
ないし信号ルータとして機能することになる。
【0036】第1ランプ関数結合回路(97、98)
は、加算器97と、1/2回路98とで構成されてい
る。1/2回路98は制御入力を有し、この制御入力へ
1/2制御信号が入力している。1/2制御信号は、1
/2回路98を選択的に動作させる。従ってセレクタ9
6の第2入力へは、1/2制御信号に応じて、(A+
B)が入力する場合と、(A+B)/2が入力する場合
とがある。
【0037】一方、第2ランプ関数結合回路99は、非
加算式ミキサ(Non−Additive Mixe
r:NAM)で構成されており、図12にこのNAMの
具体例を示した。図12のNAMは、第1セレクタSE
L1、第2セレクタSEL2、第3セレクタSEL3、
及び比較器104で構成されている。比較器104は、
一方のランプ関数の現在信号値Aと他方のランプ関数の
現在信号値Bとを比較する。そして、A>Bであれば、
比較器104は論理値「0」を出力し、そうでなければ
論理値「1」を出力する。第1セレクタSEL1及び第
2セレクタSEL2は、比較器104の出力に応じて、
第0入力への入力値と第1入力への入力値とのいずれか
一方を出力として送出する。第3セレクタSEL3は、
信号POS/NEGの値に応じて、第1セレクタSEL
1の出力と第2セレクタSEL2の出力とのいずれか一
方を選択する。このNAMの全体としての真理表は次の
ようになる。
【0038】 ランプ関数信号値の比較結果 POS/NEG NAMの出力 A>B POS A B>A POS B A>B NEG B B>A NEG A
【0039】信号POS/NEGの値がPOSを表示し
ているときには、このNAMは、常に、即ち、どの走査
線上のどのピクセル位置にある場合でも、信号値AとB
のうち大きい方の値を出力する。一方、信号POS/N
EGの値がNEGを表示しているときには、このNAM
は、信号値AとBのうち小さい方の値を出力する。
【0040】以上を総合すると、コンバイナ93は、5
通りの出力のうちの1つを選択的に出力するものであ
り、それら5通りの出力とは、ランプ関数Aの信号値、
ランプ関数Bの信号値、それらランプ関数信号値の加算
的結合、それらランプ関数信号値の非加算的混合、それ
に「0」である。
【0041】ボックス形ソリッド関数 「ボックス形ソリッド関数」は、よく知られたソリッド
関数である。ボックス形ソリッド関数を生成するために
は、図10、図11、及び図12において、互いに方向
が直交している2つのランプ関数に夫々に絶対値処理を
施した上で、それらを負NAM関数を用いて結合すれば
よい。また、正NAM関数を用いれば、これとは別の形
態のボックス形ソリッド関数を生成することができる。
加算関数を用いれば、更に別の形態のソリッド関数を生
成することができる。
【0042】エッジ修飾処理 図16のBに、エッジ修飾信号の1つの具体例を示し
た。このエッジ修飾信号は、走査線方向(走査線の延在
方向)に正弦波状に変化しており、フレームの全ての走
査線においてその変化の仕方が揃っている。図16のC
に示したエッジ修飾信号は、フレーム方向(走査線の延
在方向に直交する方向)に正弦波状に変化しており、走
査線方向にはその変化の仕方が揃っている。図17のD
に示したエッジ修飾信号は、走査線方向に正弦波状に変
化していると共に、隣り合った走査線どうしで相対的に
位相がシフトしている。そのため、正弦波の集合によっ
て波面WFが形成されており、この波面の方向は、走査
線方向に対して角度θで傾いている。図17のEは、ソ
リッド関数の1つの具体例を示したものである。この具
体例のソリッド関数は、ただ1つの単純ランプ関数から
成り、フレームの全域に亘って存在する図16のCに示
した形態の正弦波状のエッジ修飾信号と結合すること
で、その単純ランプ関数の全体が修飾されており、その
結果、クリップ平面CPとの交線に、エッジ修飾効果が
発生している。
【0043】このエッジ修飾機能は、図13に示したラ
ンプ関数信号ジェネレータによって実現されており、即
ち、図13のランプ関数信号ジェネレータからランプ関
数信号出力を送出させ、その出力に対して、図14の回
路によって変換を施すことにより、所望のエッジ修飾波
形を得るようにしている。説明を容易にするために、こ
こでは先ず、図13及び図14を参照して、図16のA
に示した形態の正弦波状のエッジ修飾信号を生成する方
法について説明する。
【0044】図13に示したランプ関数信号ジェネレー
タは、出力レジスタREGを含んでおり、この出力レジ
スタREGは、クロック信号HFCK_SYSによって
ピクセル・レートでクロックされている。レジスタRE
Gの出力は、加算器121の一方の入力へ供給されてい
る。加算器121の他方の入力には、セレクタSEL1
を介して、係数Lの値を格納している係数レジスタ12
2と、係数Mの値を格納している係数レジスタ123と
が結合されている。加算器121の出力は、セレクタS
EL3を介してレジスタREGに結合されている。ここ
で、2つのセレクタSEL1及びSEL3の機能を無視
して考えれば、レジスタREGと加算器121とで、選
択された係数をレジスタREGの内容に連続的に加算し
て行く積算器が形成されているといえる。レジスタRE
Gは、その積算動作がリセットされることなく循環する
ようにしてあり、即ち、このレジスタREGの格納値が
増大して、このレジスタの最大値である全てのビットが
「1」の状態へ至ったならば、このレジスタREGの最
小値である全てのビットが「0」の状態を通過してそこ
から更に積算が続行されるようにしてある。そのためレ
ジスタREGは、数値を次々と出力する動作を反復して
実行する。
【0045】セレクタSEL3は、出力レジスタREG
に、セレクタSEL2が選択した値をプリロードするた
めに備えられており、セレクタSEL2は、レジスタ1
24に格納されている値Nと、フィードバック・レジス
タ125に格納されている値との、いずれか一方を選択
する。出力レジスタREGの格納値は、計数Lと係数M
のうち、セレクタSEL1が選択した方の係数の値をも
って、インクリメントされる。
【0046】以上に説明したランプ関数信号ジェネレー
タの動作は以下に説明するとおりであり、その動作を行
うことにより、次の式に従ってランプ関数信号の信号値
を発生させる。 R=Lh+Mv+N この式において、hは走査線上のピクセル位置であり、
vは走査線番号である。これらh及びvは順番を表す数
であり、h=0〜n、v=0〜mである。
【0047】走査線v=0上のピクセル位置h=0で
は、セレクタSEL2及びSEL3によって、係数レジ
スタ124に格納されている係数Nの値が選択されて、
それが出力レジスタREGにプリロードされる。そのた
め、出力レジスタREGは係数Nの値を出力し、この出
力された値は加算器121へフィードバックされると共
に、このときイネーブルされているフィードバック・レ
ジスタ125へもフィードバックされて、このフィード
バック・レジスタ125に格納される。ピクセル位置h
=1では、セレクタSEL1が、係数レジスタ122に
格納されている係数Lの値を選択し、出力レジスタRE
Gに格納されていた値Nが、この値Lでインクリメント
され、それによって出力レジスタREGの格納値はN+
Lになる。この値N+Lは、加算器121へはフィード
バックされるが、フィードバック・レジスタ125には
フィードバックされず、それは、このときフィードバッ
ク・レジスタ125はディスエーブルされているからで
ある。これ以後は、同様にして、出力レジスタREGと
加算器121とによって積算が反復され、従ってその積
算値はN+hLで表される。この積算値N+hLが出力
レジスタREGの最大値に達したならば、出力レジスタ
REGがロール・オーバーするため、その格納値は
「0」を通過して、そこから再び最大値へ向かってhL
が積算されて行く。この積算は、走査線v=0の終端に
至るまで続けられる。また、このhLを積算する動作の
反復周期は係数Lの値によって決まる。積算の開始時の
位相は係数Nの値によって決まる。
【0048】走査線v=0の終端に至ったならば、再び
セレクタSEL2及びSEL3が係数Nを選択し、その
係数Nの値が出力レジスタREGにプリロードされ、更
にそれが加算器121へフィードバックされる。また、
必要に応じて、セレクタSEL1が係数Mを選択し、そ
の係数Mの値が加算器121において係数Nの値に加算
されたものが出力レジスタREGに格納され、それが出
力されて加算器121へフィードバックされると共に、
このときイネーブルされているフィードバック・レジス
タ125へもフィードバックされ、それによってフィー
ドバック・レジスタ125に値N+Mが格納される。こ
れ以後、セレクタSEL1は、再び係数Lを選択するよ
うになり、積算が反復され、その積算値はN+M+hL
で表される。走査線v=1上で積算を行っているうち
に、この積算値N+M+hLが出力レジスタREGの最
大値に達したならば、出力レジスタREGがロール・オ
ーバーし、その格納値が「0」を通過して、再び最大値
へ向かってhLの積算が続行され、これは先に説明した
走査線v=0上における積算と同様にして行われる。走
査線v=1の終端に至ったならば、セレクタSEL2
が、このときイネーブルされているフィードバック・レ
ジスタ125から値N+Mを選択し、この値N+Mがセ
レクタSEL3によって出力レジスタREGにプリロー
ドされる。この値N+Mは、レジスタREGから出力さ
れて、加算器121へフィードバックされる。続いて、
セレクタSEL1が、レジスタ123に格納されている
計数Mの値を選択するため、加算器121から値N+2
Mが出力される。この値N+2Mが出力レジスタREG
に格納され、そしてそこから出力されて、加算器121
へフィードバックされると共に、このときイネーブルさ
れているフィードバック・レジスタ125へもフィード
バックされ、このフィードバック・レジスタ125に格
納される。これ以後、先に説明した走査線v=0や、走
査線v=1の場合と同様に、積算が反復され、その積算
値はN+2M+hLで表される。以上のプロセスが、連
続して並んでいる走査線の各々において反復され、その
際に、次の走査線へ移行するたびに、出力レジスタRE
Gにプリロードされる値が係数Mの値ずつインクリメン
トされる。この係数Mによるインクリメントが行われる
ことによって、各走査線ごとに、その積算の位相が係数
Mの値に応じた大きさずつシフトするという効果が発生
する。
【0049】こうして出力レジスタREGから出力され
るランプ関数信号の信号値Rに基づいて、図14のRO
M130に格納してあるルックアップ・テーブルにアド
レスし、それによって、正弦波状の修飾信号を発生させ
ている。ROM130には、正弦波の1周期分の値を全
て格納しておくようにしてもよいが、図示例では、正弦
波のうちの1つの四半象限に相当する部分の値だけを格
納することによって、格納データ量を低減させている。
また図示例では、ランプ関数信号の信号値Rを11ビッ
トの2の補数の形で表しており、その11ビットのうち
の下位9ビットを、ROM130にアドレスするための
ビットに割り当てている。11ビットのうちの上位2ビ
ットは、どの四半象限の値を発生させるかを指定するた
めに使用している。図16のAに、正弦関数の4つの四
半象限を、象限a〜象限dで表した。上位2ビットが
「00」であれば、象限aにおける値が選択されるよう
にしている。上位2ビットが「01」であれば、象限b
における値が発生されるようにしてあり、この場合に
は、下位9ビットをアドレス反転処理部133で反転さ
せたものをアドレスとして使用する。また、上位2ビッ
トが「10」であれば、象限cにおける値が発生される
ようにしてあり、この場合には、正負逆転処理部134
において、正弦関数データの値に正負逆転処理を施すよ
うにしている。また、上位2ビットが「11」であれ
ば、象限dにおける値が発生されるようにしてあり、こ
の場合には、アドレスの反転と正弦関数データの正負逆
転との両方を行うようにしている。
【0050】再び説明を図14に戻して、ランプ関数信
号の11ビットの信号値Rのうちの上位2ビットは、ど
の四半象限の部分の値を発生させるかを指定するため
に、ロジック132へ供給されている。この2ビットを
受取ったロジック132は、正負逆転イネーブル信号S
と、1ビットのアドレス反転イネーブル信号Iと、2ビ
ットの切換制御信号とを送出する。2ビットの切換制御
信号は、どの四半象限が指定されたかに応じてセレクタ
136を制御するための信号である。ランプ関数信号の
信号値Rのうちの下位9ビットは、アドレス反転処理部
133を介してROM130へ供給されている。アドレ
ス反転処理部133は、ロジック132から受取る反転
イネーブル信号Iに従って、そのアドレスを反転した上
で、或いは反転しないままで、ROM130へ供給す
る。アドレス反転処理部133から供給されるアドレス
によって、ROM130がアドレスされ、その四半象限
の所望の位置に相当する値を表すデータが出力される。
ROM130から出力されたデータは正負逆転処理部1
34へ供給され、この正負逆転処理部134は、ロジッ
ク132から受取る正負逆転イネーブル信号Sに従っ
て、そのデータの正負を逆転させるか、或いは逆転しな
いままで通過させる。正負逆転処理部134の後段には
ゲイン調整部135が接続されており、このゲイン調整
部135は修飾信号の振幅を制御する。続いてその修飾
信号が、ソリッド関数信号の信号値に加算され、これは
例えば、図8のランプ関数ジェネレータ80で生成され
たソリッド関数信号に、加算器81において修飾信号を
加算することによって行われる。
【0051】図16のBは、正弦波状の修飾信号の1つ
の具体例を示したものである。この具体例は、N=0、
M=0の場合に発生される修飾信号である。この修飾信
号の周波数は係数Lの値によって決まる。正弦波状の変
化が走査線方向に反復して発生しており、各走査線の始
点に対するその走査線上の正弦波状変化の位相シフト量
は係数Nの値によって決まり、先行走査線上の正弦波状
変化に対する後続走査線上の正弦波変化の位相シフト量
は係数Mの値によって決まる。図16のCに示したの
は、N=0、L=0の場合の具体例であり、修飾信号が
正弦波状に変化している方向はフレーム方向である。図
17のDに示したのは、N=0であって、L及びMの値
は0でない場合の具体例であり、修飾信号が正弦波状に
変化している方向は、L及びMの値によって決まる斜め
の方向となっている。この具体例では、Mの値が0でな
いため、先行走査線と後続走査線との間の位相シフト量
が累積しているのである。
【0052】図16のCの修飾信号を、ソリッド関数信
号に加算することによって、例えば図17のEに示した
ような信号が得られ、この図に示した具体例では、ソリ
ッド関数はただ1つの単純ランプ関数で構成されてい
る。こうして修飾処理が施された単純ランプ関数とクリ
ップ平面とが交線CLにおいて交わっており、この交線
CLは、修飾信号のクリップ平面上への投影となってい
る。修飾処理は、1つのエッジにだけ施されるものであ
る。1つのソリッド関数の複数のエッジに対して修飾処
理を施したい場合には、そのソリッド関数を構成してい
る複数のランプ関数の各々に個別にエッジ修飾処理を施
した後に、それらランプ関数を結合してソリッド関数を
構成する必要がある。
【0053】図14及び図15に示したように、正弦関
数以外の様々な形状のエッジ修飾パターンを発生させる
ことも可能である。図15のe〜hは、三角波状の修飾
信号を発生させる場合を示したものであり、この修飾信
号は、ランプ関数信号の信号値Rに、反転処理、及び/
または、正負逆転処理を施すだけで発生させることがで
き、その他の処理は一切不要である。また、図15のi
〜lは、矩形波状の修飾信号を発生させる場合を示した
ものであり、この修飾信号は、ランプ関数信号の信号値
Rの上位2ビットに対して、選択的に正負逆転処理、及
び/または、反転処理を施すことによって発生させるこ
とができる。
【0054】ここで再び図14を参照して、正弦波状で
はないそれら修飾パターンが、ロジック132の制御に
よって、どのように発生するかについて説明する。ロジ
ック132は、象限選択信号をデコードして、10進数
の「0」〜「15」に相当する数値を表す4ビットの2
進数を生成し、この2進数によって、図15に示したよ
うな、正負逆転処理と反転処理の組合せ方と、パターン
種別とを選択する。この4ビットの2進数のうちのパタ
ーン選択信号の部分が、セレクタ136へ供給される。
セレクタ136へは、ROM130から正弦波データが
入力している他に、ランプ関数信号の信号値がそのまま
の形でこのセレクタ136の入力137へ入力してお
り、更に、ランプ関数信号の信号値の上位2ビットに基
づいてロジック138が生成する矩形波パターンも入力
している。これに加えて、図14に示したエッジ修飾部
の具体例では、セレクタ136の入力139へ疑似乱数
も入力している。セレクタ136は、パターン選択信号
に従って、それら入力のうちの1つを選択する。セレク
タ136を制御して、その入力139を選択させた場合
には、エッジがランダムな「ノイズ」によって修飾され
るという効果が得られる。ロジック132は、4×4ビ
ットのルックアップ・テーブルとして機能する16ビッ
トのレジスタで構成することができる。そのレジスタに
格納する16ビットの入力値を書換えることによって、
様々なエッジ修飾パターンを設定することができる。
【0055】ソリッド関数修飾処理 図18に、ソリッド関数修飾処理の具体例を、簡単な図
で示した。図示の具体例は、ボックス形ソリッド関数1
61(これは、既述の如く、絶対値処理を施した2つの
ランプ関数を結合して構成したものである)に、互いに
直交する2つの正弦波形162、163を加算的結合し
て形成した複合波形を結合したものである。このように
ソリッド関数修飾処理を施したソリッド関数では、クリ
ップ平面との交線が、図中に164で示したような概略
形状を呈するものとなる。
【0056】ソリッド関数修飾処理がエッジ修飾処理と
異なる点は、ソリッド関数修飾処理は、複数のランプ関
数を結合してソリッド関数を構成した後に実行する処理
であること、及び/または、2つの修飾波形を結合して
形成した複合修飾波形を用いて実行する処理であること
にある。
【0057】従ってソリッド関数修飾処理は、(1つの
エッジだけではなく)ソリッド関数の全体に対して、修
飾波形を用いて修飾を施すものであり、ここで使用する
修飾波形は、2種類の波形を結合して形成したものとす
ることが特に好ましい。
【0058】図19の具体例では、ソリッド関数修飾信
号を生成するために、図14及び図15を参照して説明
した波形ジェネレータを2つ(参照符号170及び17
1で示した)使用し、それら波形ジェネレータにおいて
夫々に生成した2つの波形を結合している。それら2つ
の波形の結合は、図11及び図12を参照して説明した
コンバイナ(参照符号172で示した)において行われ
る。尚、結合する2つの波形は、図13の波形ジェネレ
ータで生成可能な様々な種類の波形のうちの任意のもの
とすることができる。例えば、正弦波と矩形波とを結合
することも可能である。また、同じ種類の波形であって
も、係数L、M、及びNの値を異ならせることによっ
て、その形状を異なったものにすることができる。更
に、コンバイナ172は、加算的結合を行う機能と、非
加算的結合を行う機能との両方を備えている。そのた
め、非常に多くの、異なった形状の修飾信号を生成する
ことが可能となっている。
【0059】尚、図19の具体例では、2つの波形を結
合するようにしているが、3つ以上の波形を結合するよ
うにしてもよい。また、ソリッド関数修飾処理部を、エ
ッジ修飾処理部と共に装備するようにしてもよく、或い
は、エッジ修飾処理部の代わりにソリッド関数修飾処理
部を装備するようにしてもよい。また、ソリッド関数修
飾処理は、エッジ修飾処理を施していないソリッド関数
に施してもよく、エッジ修飾処理を施したソリッド関数
に施してもよい。
【0060】ペアリング 図20のA〜Cに具体例として示した2つのソリッド関
数は、その各々が、図20のAに示したように、ただ1
つの単純ランプ関数から成るものであり、その単純ラン
プ関数に「縞模様」が形成されている。図中において、
ハッチングを施して示した縞部分は、一方のビデオ・ソ
ースYの画像が表示される部分を表しており、ハッチン
グを施していない縞と縞の間の空白部分は、他方のビデ
オ・ソースXの画像が表示される部分を表している。そ
して、これら2つのソリッド関数によって、ビデオ・ソ
ースXの画像がビデオ・ソースYの画像に置き換えられ
て行く。図20のBに示したように、一方のソリッド関
数の縞部分と他方のソリッド関数の縞部分とは相補的な
位置関係にある。このような2つの縞模様形ソリッド関
数を「ペア・ソリッド関数」という。これら2つのソリ
ッド関数は、図20のCに示したように融合させて行く
ことができ、即ち、クリップ平面の高さを下げるにつれ
て、相補的な位置関係にある双方の縞部分どうしが互い
に融合して行く。尚、図20に示した、各々がただ1つ
の単純ランプ関数から成るソリッド関数は、あくまでも
具体例として提示したものであり、複数の縞模様形ラン
プ関数を結合して、より複雑なソリッド関数を構成する
ことも可能である。
【0061】図20Aに示したように、先ず一対のラン
プ関数を生成する。この図20のAに示した具体例で
は、各々のランプ関数が、他方のランプ関数を反転させ
たものに相当しているが、ただし一般的には、2つのラ
ンプ関数の間に特定の関係が存在する必要はない。続い
て、図20のBの左側に示した縞部分選択波形に基づい
て、一方のランプ関数において複数本の縞部分を選択す
ると共に、他方のランプ関数においてそれら縞部分の中
間に相当する部分に複数本の縞部分を選択する。図18
の具体例では、縞模様の延在方向を、画面の水平方向に
取っている。ただし縞模様の延在方向は、図21に示し
たように、画面の垂直方向と水平方向のどちらに取るこ
とも可能である。
【0062】図22は、ペア・ランプ関数を発生させる
回路のブロック図を示したものである。この回路は、第
1ランプ関数発生ユニットと第2ランプ関数発生ユニッ
トとを含んでいる。第1ランプ関数発生ユニットは、第
1ランプ関数信号ジェネレータ201と第2ランプ関数
信号ジェネレータ202とを含んでいる。同様に、第2
ランプ関数発生ユニットも、第1ランプ関数信号ジェネ
レータ203と第2ランプ関数信号ジェネレータ204
とを含んでいる。ランプ関数信号ジェネレータ201〜
204の各々は、例えば、図5を参照して説明したラン
プ関数信号ジェネレータと同様のものである。また、第
1ランプ関数発生ユニットと第2ランプ関数発生ユニッ
トとは同一構成であるため、ここでは、第1ランプ関数
発生ユニットについてだけ詳細に説明する。第1ランプ
関数発生ユニットは、セレクタ205を含んでおり、こ
のセレクタ205は、縞部分選択波形によって制御さ
れ、第1ランプ関数信号ジェネレータ201の出力と第
2ランプ関数信号ジェネレータ202の出力とを交互に
選択する。これらランプ関数信号ジェネレータ201及
び202が夫々に発生させる2つのランプ関数は、例え
ば、図20のAに示したように、一方のランプ関数が他
方のランプ関数の反転に相当するものであることもある
が、一般的には、これらランプ関数信号ジェネレータが
夫々に発生させる2つのランプ関数は、互いに独立した
ものであって構わない。しかしながら、それら2つのラ
ンプ関数の間には何らかの関係が存在するのが普通であ
り、上の例のように、一方のランプ関数が他方のランプ
関数の反転即ち鏡映像であるようにすることが多い。た
だし一般的には、それらランプ関数どうしの間に特定の
関係が存在する必要はない。ランプ関数信号ジェネレー
タ201及び202において発生されるそれらランプ関
数は、係数A、B、及びCの値によって規定される関数
であり、それら係数の値は、コントローラ207によっ
て制御されている状態機械/デコーダ206から、ラン
プ関数ジェネレータ201及び202へ供給されるよう
にしてある。尚、発生したランプ関数信号に、リミッタ
208によってリミット処理を施すようにしてもよい。
【0063】縞部分選択信号は、コントローラ207の
一部である図23に示した信号発生部210から送出さ
れる。信号発生部210は矩形波を発生させるものであ
り、この矩形波によって縞部分の幅が決定され、また、
フレーム内における個々の縞部分の位置が決定される。
この矩形波を利用して、画面の水平方向の縞模様(横
縞)の縞部分を選択することもでき、また、垂直方向の
縞模様(縦縞)の縞部分を選択することもできるが、こ
こでは説明の理解を容易にするために、先ず、垂直方向
の縞模様の縞部分を選択する場合について説明する。こ
の場合には、矩形波を発生させるために、カウンタ21
1に、ピクセル・レートで送出されているクロック信号
HFCK_SYSのパルスをカウントさせる。このカウ
ンタ211の出力カウント値は、比較器212におい
て、コントローラ207によって設定された基準幅を表
すカウント値と比較されている。それらカウント値が等
しくなったならば、カウンタ211がリセットされて、
そのカウント値が「0」に戻される。このカウンタ21
1のリセットが行われるたびに、双安定フリップフロッ
プ(トグル・レジスタ)213の状態が「0」と「1」
の間で入れ換わるようにしてあり、これによって上述の
矩形波が発生される。更に、カウンタ211にロード・
イネーブル・パルスloadEnを供給することによっ
て、このカウンタ211にカウント値PAIR_PHA
SEがプリロードされるようにしてあり、このプリロー
ドによって、カウンタ211のカウント値の、初期位相
を設定することができる。従って、そのプリロードによ
って、最初の縞部分の前縁の、各走査線の始点に対する
相対的な位置を設定することができる。また、ロード・
イネーブル・パルスloadEnが送出されたならば双
安定フリップフロップ213の状態がリセットされるよ
うにしてあり、それによって、各走査線の始点において
矩形波の正負方向が正しく設定されるようにしてある。
また、EXORゲート214において、矩形波とPAI
R_SENSE信号とを結合することにより、矩形波の
正負方向を逆転できるようにしてある。
【0064】一方、画面の水平方向に延在する縞模様を
作り出す場合には、カウンタ211に、走査線の始点を
表示する信号パルスIP_Hをカウントさせるようにす
る。その他の点では、上で説明した画面の垂直方向に延
在する縞模様を作り出す場合と同様の動作が行われる。
尚、縞部分の始点の位相の設定は、カウント値PAIR
_PHASEのプリロードによって行う。このプリロー
ドを利用することで、例えば625/50と、525/
60のように、異なった映像信号方式の間で、縞部分の
中心を揃えることができる。
【0065】ここでは、複数のランプ関数発生ユニット
を装備して、それらの全てに同一の縞部選択信号を供給
しており、そして、それらランプ関数発生ユニットの夫
々が発生させる第1ランプ関数どうしを結合することで
第1複合ソリッド関数を構成し、また、それらランプ関
数発生ユニットの夫々が発生させる第2ランプ関数どう
しを結合することで第2複合ソリッド関数を構成するよ
うにしている。ランプ関数どうしを結合するには、例え
ば、図10、図11、及び図12に示したランプ関数コ
ンバイナ209と同様の構成のランプ関数コンバイナを
使用すればよい。こうすることによって、1つのランプ
関数コンバイナが第1ランプ関数どうしを結合して構成
したソリッド関数と、別のランプ関数コンバイナが第2
ランプ関数どうしを結合して構成したソリッド関数と
が、ペア・ソリッド関数になるようにしているのであ
る。
【0066】マスク・ジェネレータ 図24は、本発明の実施の形態にかかるマスキング処理
を説明するための図である。フレーム内の任意の領域X
にマスキング処理を施すことが望まれることがあり、図
24に示した実施の形態においては、マスク領域Xはそ
の周囲を領域Yによって囲まれている。非加算的ミキシ
ング処理(NAM)によって複数のランプ関数を結合す
ることによって、このような任意の形状のマスク領域X
を画成することができる。尚、マスク領域Xの境界を成
している直線の交点の内角は、いずれも180°以下で
ある。
【0067】マスク領域Xとして画成するのは、例え
ば、最終的に画面に表示される画像からは消去しておき
たいものが映っている領域などである。具体例として
は、例えば、マイクロホン等の制作機器の一部が映って
しまった領域を、マスク領域Xとして画成したりする。
ビデオ信号のうちのその領域Xの部分を、別のビデオ・
ソースからのビデオ信号に置き換えることで、映し出し
たくないものを消去することができる。更に、このよう
な任意形状の領域に対するマスキング処理を利用して、
他の方法では発生させることのできないワイプ・パター
ンを発生させることも可能である。
【0068】図25は、マスク・ジェネレータを示した
図であり、このマスク・ジェネレータは、複数のランプ
関数信号ジェネレータ341〜34nを含んでおり、そ
れらは1つのランプ関数コンバイナ342に接続されて
いる。この具体例ではランプ関数信号ジェネレータの個
数は8個であるが、これより少なくすることもでき、多
くすることもできる。それらランプ関数信号ジェネレー
タは、図5を参照して説明したランプ関数信号ジェネレ
ータや、後に図45に示して説明するランプ関数信号ジ
ェネレータ同様の構成のものである。複数のランプ関数
信号ジェネレータ341〜34nは、コントローラ34
3によって制御されており、夫々にランプ関数を発生さ
せ、それら複数のランプ関数を利用してマスク領域Xが
画成される。図26に、ランプ関数コンバイナ342を
更に詳細に示した。このランプ関数コンバイナ342
も、コントローラ343によって制御されている。ラン
プ関数コンバイナ342は、複数の結合段CSB1〜C
SB7を含んでいる。各々の結合段は、図11及び図1
2を参照して説明した結合段と同様の構成のものであ
る。図11において、セレクタ96へは、2つのランプ
関数の信号値A及びBを非加算的ミキサ(NAM)99
によって結合した信号、それら信号値A及びBを加算器
97で加算的結合した信号、単に一方のランプ関数の信
号値Aから成る信号、それに、単に他方のランプ関数の
信号値Bから成る信号が入力している。セレクタ96
は、それら4つの入力信号のうちの1つの選択し、選択
された信号は入力してきたままの形でセレクタ96から
出力される。このセレクタ96の制御によって、複数の
結合段CSBの各々へ供給される2つずつのランプ関数
信号を選択することができ、それらランプ関数信号を所
望の結合方式で結合することができる。このようにし
て、ランプ関数コンバイナ342において選択された複
数のランプ関数に対して非加算的ミキシング処理が施さ
れて、所望のマスク領域Xが画成される。
【0069】先に説明したように、ランプ関数は次の式
で表される。 R=Ah+Bv+C そして、この式の係数A、B、及びCの値によって、ラ
ンプ関数の傾きの大きさと、傾斜方向と、位置とが規定
される。
【0070】コントローラ343は、ディスプレイ・デ
バイス3431と、コンピュータ等から成るプロセッサ
3432と、入力デバイス3433とを含んでいる。こ
の具体例では、入力デバイス3433は、マウス、トラ
ック・ボール、ないしはタブレット等のポインティング
・デバイスで構成されているが、ポインティング・デバ
イスに加えて更にキーボードを装備してもよく、或い
は、ポインティング・デバイスの代わりにキーボードを
装備して入力デバイスとしてもよい。
【0071】コントローラ343には、幾種類かの正多
角形の領域を画成するための設定が予め用意されてお
り、ランプ関数信号ジェネレータを8個装備している場
合であれば、正三角形から正八角形までの正多角形の領
域を画成するための設定が用意されている。より一般的
に、装備するランプ関数信号ジェネレータの個数をn個
とする場合には、コントローラ343には、正三角形か
ら正n角形までの正多角形の領域を規定するための設定
を用意しておくようにすればよい。オペレータは入力デ
バイス3422を操作して多角形の角数を選択すること
で、予め用意されている正多角形のうちから所望の1つ
を選択する。
【0072】更に、その正多角形の角の位置を個別に設
定できるようにしてある。この具体例では、オペレータ
はポインティング・デバイスを操作して、その多角形の
角を選択して所望の位置へドラッグする。オペレータ
は、移動させたい全ての角をこの操作によって夫々の所
望の位置へ移動させることによって、マスク領域Xの形
状を所望の形状にすることができる。このような操作
は、グラフィックス・プログラムの分野では周知のもの
である。
【0073】これを実現するためには、例えば次のよう
にすればよい。先ず、複数のランプ関数信号ジェネレー
タ341〜34nに、傾きの大きさが互いに同一のラン
プ関数を発生させるようにし、また、クリップ平面のレ
ベル(高さ)を所定の高さに固定する。そして、プロセ
ッサ3432に、所望のマスク領域Xを画成している多
角形の角の座標に基づいて、各々のランプ関数の係数
A、B、及びCの値を算出させることによって、対応す
る座標位置においてクリップ平面と交わるようなランプ
関数を発生させるようにする。
【0074】所望のマスク領域Xを画成するために、7
個以下のランプ関数しか使用しない場合には、プロセッ
サ3432が、制御信号SEL2によってランプ関数コ
ンバイナ342を制御して、そのマスク領域Xを画成す
るために使用するランプ関数を選択する。このときどの
ランプ関数を選択するかは、予め用意する正多角形の各
々について予め定めておけばよい。
【0075】更に、発生される各々のランプ関数に対し
て、夫々のエッジ修飾処理部344においてエッジ修飾
処理を施すようにしてもよく、それらエッジ修飾処理部
344は、図13〜図17を参照して説明したエッジ修
飾処理部と同様の構成のものである。
【0076】また、以上のようにしてランプ関数コンバ
イナ342から送出されるソリッド関数に対して、ソリ
ッド関数修飾処理部345においてソリッド関数修飾処
理を施すようにしてもよく、このソリッド関数修飾処理
部は、図18及び図19を参照して説明したソリッド関
数修飾処理部と同様の構成のものである。
【0077】クロック・ワイプ 図27に示したような、回転するワイプ・パターンを発
生させることが望まれることがあり、このようなワイプ
・パターンは、時計のように回転することから「クロッ
ク・ワイプ」と呼ばれている。クロック・ワイプのため
の様々なパターンを発生させることができ、それらパタ
ーンのうちの幾つかについて、以下に説明する。説明す
るパターンはいずれも、傾きの大きさが互いに等しい2
個または3個以上のランプ関数を使用するものである。
また、それらランプ関数が交わるクリップ平面のレベル
は、一定の高さに固定しておくようにしている。
【0078】説明の理解を容易にするために、先ず最初
に、1個の固定ランプ関数Aと1個の回転ランプ関数B
とを使用した、単純クロック・ワイプについて説明す
る。図27において、傾きの大きさは互いに同一である
が、傾斜方向が互いに逆向きの2個のランプ関数A及び
Bを発生させる。そして、一方のランプ関数Aは固定し
ておき、他方のランプ関数Bを回転させる。これによっ
て、図27に黒色で示したビデオ・ソースXの画像を表
示しているフレームが、白色の扇形部分で示したビデオ
・ソースYの画像部分によって次第に置き換えられて行
くという効果が発生し、このとき、扇形部分の前縁Lが
回転するにつれて、この扇形部分の中心角が連続的に増
大して行く。この効果を発生させるには、ランプ関数A
及びBの信号値(それら信号値もA及びBで表す)に対
して、非加算的ミキシング処理を施すようにすればよ
く、これについて、図27及び図28のA〜Dを参照し
て更に詳細に説明する。既述の如く、NAMは次の真理
表に従うものである。
【0079】 ランプ関数信号値の比較結果 POS/NEG NAMの出力 A>B POS A B>A POS B A>B NEG B B>A NEG A
【0080】信号POS/NEGの値がPOSを表示し
ているときには、NAMは、常に、即ち、どの走査線上
のどのピクセル位置にある場合でも、信号値AとBのう
ち大きい方の値を出力する。一方、信号POS/NEG
の値がNEGを表示しているときには、NAMは、信号
値AとBのうち小さい方の値を出力する。
【0081】図28のAに示した2つのランプ関数A及
びBは、傾斜方向が互いに逆向きのランプ関数である。
図示のランプ関数A及びBは、一定の高さCLに固定し
たクリップ平面において互いに交叉している。それらラ
ンプ関数A及びBを、非加算的ミキシング処理により結
合することで、1つのソリッド関数を発生させることが
できる。このソリッド関数が、クリップ平面の高さCL
より上方にある領域では、ビデオYを選択するように
し、一方、クリップ平面の高さCLより下方にある領域
では、ビデオXを選択するようにする。図28のBは、
1つのフレームを示した図であり、この図28のBに示
した状態は、上述の2つのランプ関数A及びBの傾斜方
向がフレームの上下辺に平行な方向となっているとき
に、それらランプ関数A及びBを、NAMによって負結
合(NEG結合)した場合のものである。この場合、負
結合によって発生させたソリッド関数は、ランプ関数A
及びBの、夫々の、クリップ平面の高さCLより下方に
ある部分が結合されて構成されたものとなっており、そ
の結果として、フレームの全域がビデオXの画像で占め
られている。図28のDは、2つのランプ関数A及びB
を正結合(POS結合)した場合を示しており、この場
合には、それらランプ関数A及びBの、夫々の、クリッ
プ平面の高さCLより上方にある部分が選択されるた
め、フレームの全域がビデオ・ソースYの画像で占めら
れるという結果となっている。ここで、最初の状態が、
図28のBに示した状態であるものとし、そこからラン
プ関数Bを時計回りに回転させて行き、その際に、発生
する画像境界線の前縁Lがフレームの右半分にある間は
NAMによる結合を負結合にしておくならば、扇形の部
分が、ビデオYの画像を表示すべき部分として選択され
ることになる。そして、ランプ関数Bを回転させている
うちに、このランプ関数Bの平面が、ランプ関数Aの平
面に対して平行になったならば、その時点で、NAMに
よる結合を負結合から正結合に切換える。そうすれば、
ビデオYの画像を表示している扇形が、フレームの左半
分でも拡大し続けて、引き続き、ビデオXの画像がビデ
オYの画像に置き換えられて行く。
【0082】図29に示したのは、以上に説明したワイ
プ・パターンを発生させるためのワイプ・ジェネレータ
のブロック回路図である。この図29のワイプ・ジェネ
レータは、図23に示したマスク・ジェネレータを使用
して構成することができ、また、そうすることが好まし
い。図29のワイプ・ジェネレータは、複数の(n個
の)ランプ関数信号ジェネレータRG1〜RGnを含ん
でおり、好ましい個数は8個である。それらランプ関数
信号ジェネレータの各々は、図5を参照して上で説明し
たランプ関数信号ジェネレータ、ないしは、後に図45
を参照して説明するランプ関数信号ジェネレータと同様
の構成のものである。図29のワイプ・ジェネレータは
更に、コンバイナ381を備えており、このコンバイナ
381は、図26、図11、及び図12を参照して説明
したコンバイナと同様の構成のものである。様々なクロ
ック・ワイプのワイプ・パターンが予め用意されてお
り、それら所定のワイプ・パターンは、コントローラ3
82によって規定されている。
【0083】更に詳しくは、それら所定のワイプ・パタ
ーンは、そのワイプ・パターンを発生させるために使用
する各々のランプ関数の係数A、B、及びCの夫々の
値、コンバイナ381へ供給する選択信号SE2に従っ
て行われるランプ関数の選択、それに、コンバイナ38
1に組込まれているNAMへ供給するPOS/NEG信
号に従って行われるNAMの制御によって、規定される
ものである。ワイプ・パターンの回転角度は、回転コン
トローラ383を操作することで制御され、この回転コ
ントローラ383は、例えば直線形ポテンショメータ等
である。
【0084】図27及び図28に示したワイプ・パター
ンを発生させるには、2つのランプ関数信号ジェネレー
タを選択して、ランプ関数A及びBを発生させる。この
ときコントローラ382は、ランプ関数Aに関してはそ
の係数A、B、及びCの夫々の値を変化させずに固定し
ておき、また、コンバイナ381を制御して、ランプ関
数A及びBをコンバイナ381を通過させ、このコンバ
イナ381においてそれらをNAM結合させる。
【0085】コントローラ382は、コンバイナ381
内の複数の結合段へ、夫々にPOS/NEG制御信号を
供給することによって、それら結合段を制御して、それ
ら結合段を個別に正NAM段または負NAM段に設定す
る。また、コントローラ382は更に、結合段選択信号
を送出することによって、選択した夫々の結合段に、N
AM段として機能するか、或いは、入力信号をそのまま
通過させるように機能するかの、一方を行わせる。コン
トローラ382が、少なくとも結合段選択信号を、フレ
ーム内におけるワイプの位置に応じた信号として送出す
るという方法もあるが、ただしここで説明している場合
に関しては、これは好ましい方法ではない。
【0086】ランプ関数Bを規定する係数A、B、及び
Cのうち、係数A及びBは、変化させる係数である。係
数Cは、変化させることもあり、変化させないこともあ
る。回転コントローラ383は、ワイプの回転角度を制
御するものである。この回転コントローラ383の操作
子の位置が、ワイプの回転角度を直接的に表すようにし
てある。回転コントローラ383の操作子の位置とワイ
プの回転角度との間の具体的な関係は、ワイプ・パター
ンによって異なっており、この関係はコントローラ38
2によって予め設定される。コントローラ382は、ラ
ンプ関数Bの回転角度位置を所望の角度位置にするため
に必要な、ランプ関数Bの係数A、B、及びCの夫々の
値を算出する。また、ワイプの回転角度位置が180°
になったならば、それは、NAMの結合機能を、負結合
から正結合へ切換えるべき角度位置に達したことを意味
している。
【0087】様々な種類の回転ワイプ・パターンを予め
設定して用意しておくことができ、図30〜図32のA
〜Eに、そのようなワイプ・パターンの幾つかの具体例
を示した。また、これらの図には、それらワイプ・パタ
ーンを発生させるために必要となる、図39のコンバイ
ナの設定状態(コンフィギュレーション)と、それらワ
イプ・パターンの発生開始時点におけるランプ関数の状
態とを併せて示した。これらの図において、参照符号F
は、固定ランプ関数(回転させずに固定しておくランプ
関数)を表しており、参照符号Rは、回転ランプ関数
(回転させるランプ関数)を表しており、参照符号CL
は、一定の高さに固定しておくクリップ平面の高さを表
している。
【0088】図30のAに示したワイプ・パターンは、
回転方向が互いに逆方向の2つの回転ランプ関数R1及
びR2を使用して、フレームの左右半分ずつを上から下
へワイプするようにしたものである。
【0089】このワイプ・パターンを発生させるために
は、コントローラ382は、結合段CSB1、CSB
2、及びCSB5を選択して、それら結合段を、各々が
NAM段として機能するように設定する。コントローラ
382は更に、結合段CSB7(不図示)を選択して、
この結合段を、結合段CSB5の出力を単に通過させる
ように設定する。
【0090】更に、結合段CSB1及びCSB2につい
ては、それらを、各々が負NAM段として機能するよう
に設定し、結合段CSB5については、それを、正NA
M段として機能するように設定する。
【0091】結合段CSB1の2つの入力へは、固定ラ
ンプ関数F1と回転ランプ関数R1とが供給されるよう
にし、それら2つのランプ関数の開始位置は図示したと
おりである。結合段CSB2の2つの入力へは、固定ラ
ンプ関数F2と回転ランプ関数R2とが供給されるよう
にし、それら2つのランプ関数の開始位置も図示したと
おりである。
【0092】図30のAに示したワイプ・パターンを発
生させるための別の方法として、図31のBに示したよ
うに、2つの回転ランプ関数R1及びR2を使用し、そ
れら回転ランプ関数を互いに逆方向に回転させ、そし
て、それら回転ランプ関数を負NAM結合するという方
法もある。
【0093】図30のCに示したワイプ・パターンは、
フレームの中心から正反対の方向に延出した2本の直線
が、同一回転方向(図中において時計回り)に回転する
ようにしたものである。コントローラ382は、結合段
CSB1、CSB2、CSB5、及びCSB7が用いら
れるように、コンバイナ381を設定する。また、結合
段CSB1については、それが負NAM段として機能す
るように設定し、結合段CSB2については、それが正
NAM段として機能するように設定する。結合段CSB
5については、フレームの左半分ではCSB2の出力を
選択し、フレームの右半分ではCSB1の出力を選択す
るように設定する。
【0094】また、結合段CSB7(不図示)について
は、結合段CSB5の出力をそのまま通過させるように
設定する。
【0095】結合段CSB1は、フレームの右半分のワ
イプ・パターンを発生させるものであり、この結合段C
SB1へは、固定ランプ関数F1Aと回転ランプ関数R
1とが供給されるようにし、それらランプ関数の開始位
置は図示のとおりである。また、それらランプ関数は、
例えばランプ関数信号ジェネレータRG1及びRG2か
ら夫々に供給されるものである。結合段CSB2は、フ
レームの左半分のワイプ・パターンを発生させるもので
あり、この結合段CSB2へは、固定ランプ関数F1B
と回転ランプ関数R2とが供給されるようにし、それら
ランプ関数は、例えばランプ関数信号ジェネレータRG
3及びRG4から夫々に供給されるものである。また、
それらランプ関数R2及びF1Bの開始位置は図示のと
おりである。
【0096】コントローラ382は、セレクタとして機
能させる結合段CSB5へ選択信号SELを供給してい
る。セレクタCSB5は、各走査線のうちの、フレーム
の左半分に位置している部分では結合段CSB2の出力
を選択し、フレームの右半分に位置している部分では結
合段CSB1の出力を選択する。従ってこの場合、選択
信号SELは、画面の水平方向の位置に応じた選択を行
う水平選択信号であるといえる。一方、垂直選択信号を
使用すれば、フレームの上半分と下半分との一方を選択
することによって、また別のワイプ・パターンを発生さ
せることができる。更に、水平選択信号と垂直選択信号
との両方を使用することによって、フレームの4つの四
半象限のうちからの選択を行うことも可能である。ただ
し、フレームの半分ないし四半象限の選択を行うことが
特に好ましい訳ではない。図31のDは、図30のCに
示したワイプ・パターンを発生させるための好適な別の
方法を示したものであり、これは、四半象限の選択を行
わずともよいようにした方法である。この方法では、四
半象限の選択を行う代わりに、各々のランプ関数が異な
った開始位置から回転を開始して特定の回転範囲だけ回
転するような、複数の回転ランプ関数を発生させるよう
にしており、また、それらランプ関数の係数A、B、及
びCの値を制御することによって、それを可能にしてい
る。
【0097】より詳しくは、図31のDに示した方法で
は、フレームの中心から正反対の方向に延出した2本の
直線が同一回転方向に回転するようなワイプ・パターン
を発生させるために、2つの負NAM段を使用して、一
方の負NAM段へは、固定ランプ関数F1と回転ランプ
関数R1とが供給されるようにし、他方の負NAM段へ
は、固定ランプ関数F2と回転ランプ関数R2が供給さ
れるようにしている。そして、回転ランプ関数R1とR
2との間には、R2(θ)=R1(θ+π)の関係が存
在するようにし、固定ランプ関数F1とF2との間に
は、F2(φ)=F1(φ+π)の関係が存在するよう
にしており、これらの式において、θはランプ関数R1
の回転角度であり、φはランプF1が固定されている角
度位置である。また、各々のランプ関数の開始位置は図
28のDに模式的に示したとおりである。そして、それ
ら2つの負NAM段の出力を、1つの正NAM段におい
て非加算的ミキシング処理(NAM)によって結合する
ことによって、上述のワイプ・パターンを発生させてい
る。
【0098】図32のEに示したワイプ・パターンは、
4つの回転ランプ関数R1〜R4を使用し、それらラン
プ関数の各々によって、1つのフレームの4つの四半象
限の1つずつをワイプするようにしたものである。コン
トローラ382は、コンバイナ381を、その全ての結
合段CSB1〜CSB7を使用するように設定する。即
ち、結合段CSB1及びCSB3については、その各々
が負NAM結合段として機能するように設定し、結合段
CSB2及びCSB4については、その各々が正NAM
結合段として機能するように設定する。また、結合段C
SB5及びCSB6については、その各々が水平方向セ
レクタとして機能するように設定し、結合段CSB7
は、垂直方向セレクタとして機能するように設定する。
以上の結合段の夫々の機能について、以下に更に詳細に
説明する。
【0099】結合段CSB1へは、回転ランプ関数R1
と固定ランプ関数F1Aとが供給されるようにしてあ
り、これら2つのランプ関数は、図30のA及び図31
のBに示したランプ関数R1及びF1と同じものであ
る。結合段CSB3へは、回転ランプ関数R2と固定ラ
ンプ関数F1Bとが供給されるようにしてあり、これら
のうち、回転ランプ関数R2は、回転ランプ関数R1と
同じ形状であるが、ただし回転ランプ関数R1に対して
90°の位相差を有するランプ関数であり、固定ランプ
関数F1Bは、固定ランプ関数F1Aと全く同じもので
ある。
【0100】結合段CSB4へは、回転ランプ関数R3
と固定ランプ関数F2Bとが供給されるようにしてあ
り、これら2つのランプは、図31のBに示したランプ
R2及びF1Bと同じものである。結合段CSB2へ
は、回転ランプ関数R4と固定ランプ関数F2Aとが供
給されるようにしてあり、これらのうち、回転ランプ関
数R4は、回転ランプ関数R3と同じ形状であるが、た
だし回転ランプ関数R3に対して90°の位相差を有す
るランプ関数であり、固定ランプ関数F2Aは、固定ラ
ンプ関数F2Bと全く同じものである。
【0101】以上に言及したランプ関数R1〜R4、F
1A、F1B、F2A、及びF2Bは、個別のランプ関
数信号ジェネレータにおいて、夫々に発生させるように
している。
【0102】それらランプ関数の各々に対して、エッジ
修飾処理を施すようにしてもよく、また、それらランプ
関数を組合せたものに対してソリッド関数修飾処理を施
すようにしてもよい。
【0103】マルチ・ジェネレータ 図33〜図37、図40、図41、図42、図43及び
図45は、1つのフレーム内に、複数の同一のソリッド
関数を、アレイ状に並べた具体例を説明するための図で
ある。複数のソリッド関数の各々は、夫々に小さな正方
形を占有しており、その正方形を以下、タイルと呼ぶこ
とにする。フレーム内の全てのタイルにおいて、一斉に
ワイプが行われることによって、フレームの全域におけ
るワイプが行われるようにしている。説明を理解し易く
するために、先ず最初に、アレイ内の各タイルを構成し
ているソリッド関数が、ただ1つの単純ランプ関数から
成る場合について説明することとし、その単純ランプ関
数が次の式で表されるものとする。 R=Ah+Bv+C この式において、vは走査線番号(v=0〜m)であ
り、hはピクセル番号(h=0〜n)であり、これらに
ついては図4及び図5を参照して先に説明したとおりで
ある。また、係数Bの値は、全てのタイルにおいて同一
の値が使用され、この値は予め決められているものとす
る。係数Cの値は、後に詳述するように、アレイ内の個
々のタイルの位置に応じて、また従ってフレーム内の個
々のタイルの位置に応じて異なった値が使用される。係
数A及びBの値は、例えば、1つでフレーム全域を占有
する単純ランプ関数に使用する係数A及びBの値と等し
い値とすることができる。また、各々のランプ関数のダ
イナミック・レンジのレンジ幅は、1つでフレーム全域
を占有する対応する形状の単純ランプ関数信号のダイナ
ミック・レンジのレンジ幅を、フレーム内のタイルの個
数で除したレンジ幅になる。
【0104】主要な2通りの動作モードがあり、それら
を夫々「ノン・マスキング」モードと、「マスキング」
モードと呼ぶことにする。「ノン・マスキング」モード
においては、矩形タイルの規則的アレイによってフレー
ムの全域が覆われる。また、そのアレイは、フレームの
縁部に対して相対的に移動可能である。「マスキング・
モード」では、タイルのアレイによってフレームの全域
が覆われることは同じであるが、そのアレイをフレーム
に対して相対的に移動させると、フレームの縁部に沿っ
て存在するタイルが伸縮する点が異なる。
【0105】ノン・マスキング・モード 図33に、タイルのアレイの1つの具体例を示した。こ
の具体例は、フレームにぴったりと収まる4×4アレイ
であり、どのタイルにも同一のランプ関数が存在してお
り、そのランプ関数を、ここでは、R=Ah+Bv+C
で表すものとする。左上隅のタイルのランプ関数は、信
号パルスIP_Vと、信号パルスIP_Hとが共に送出
されることによって表示される第1番目のアクティブ走
査線v=0の始点をもって、このランプ関数の始点とし
ており、そこから画面の水平方向にAhを積算して行
き、この水平方向の積算を、水平方向エンド・オブ・タ
イル表示パルスHTEが送出されるまで反復する。この
信号パルスHTEが送出されたならば、ランプ関数はリ
セットされ、続いて水平方法スタート・オブ・タイル表
示パルスHTSが送出されると同時に、次のタイルのラ
ンプ関数のための積算を開始する。第2番目の走査線v
=1においては、その走査線の始点におけるランプ関数
の開始値をBv(この時点では、v=1である)だけイ
ンクリメントした上で、以上のプロセスを反復して実行
する。こうして、最上段のタイル横列の残りの走査線に
ついても同じプロセスを反復し、最上段のタイル横列の
最後の走査線の終端に達したときに、垂直方向エンド・
オブ・タイル表示パルスVTEが送出され、この信号パ
ルスVTEが送出されたならば、その時点で格納されて
いる開始値C+Bvをリセットして、開始値C=0に戻
す。信号パルスVTEは、エンド・オブ・タイル値を走
査線の全長に亘って維持している。続いて垂直方向スタ
ート・オブ・タイル表示パルスVTSが送出されたなら
ば、最上段のタイル横列に関して実行した以上のプロセ
スの全体を、次のタイル横列に関して再び反復して実行
する。
【0106】図34に示したタイルのアレイは、1つの
相違点を除いて、図33に示したタイルのアレイと同一
であり、その相違点とは、水平方向に並んでいるタイル
のランプ関数が、タイルの1つごとに反転していること
にある。この場合、第1番目の走査線v=0に関して
は、左上隅のタイルのランプ関数を積算することによっ
て、そのランプ関数の信号値は、C=0から始まって値
FB1に達する。これに続いて、次の(その右側の)タ
イルのランプ関数を積算する際には、そのランプ関数の
信号値を、値FB1から始めてデクリメントするように
し、これによってその信号値は、値FB1から減少して
C=0に至る。この積算方向の反転は、タイル縦列選択
波形HSQによって制御されている。この波形HSQ
は、矩形波であり、その半サイクルの値が「0」であっ
て、それによって偶数番号のタイル縦列(第0縦列、第
2縦列、…)が選択され、また残りの半サイクルの値が
「1」であって、それによって奇数番号のタイル縦列
(第1縦列、第3縦列、…)が選択される。図34に示
した具体例では、水平方向にだけ反転を行っているが、
垂直方向に反転を行うことも可能であり、その場合に
は、タイル縦列選択波形HSQと同様の、タイル横列選
択波形VSQによって反転を制御するようにすればよ
い。
【0107】図35に示したタイルのアレイは、図33
に示したタイルのアレイと同様のものであるが、ただ
し、奇数番号のタイル横列が、偶数番号のタイル横列に
対して相対的に水平方向にシフトしている点が異なって
いる。この水平方向のシフトを発生させるためには、タ
イル横列選択波形VSQを利用して、奇数番号のタイル
横列を選択する。そして、奇数番号のタイル横列に含ま
れる走査線の始点では、奇数番号タイル横列用の開始値
Cshiftを使用して、その走査線の始点におけるラ
ンプ関数の開始値を、R=Ah+Bv+Cshiftに
設定すればよい。現時点で好適と考えられる実施の形態
では、この方法によって、奇数番目のタイル横列だけを
シフトさせるようにしている。
【0108】図36に示したタイルのアレイは、図33
に示したタイルのアレイと同様のものであるが、ただ
し、アレイの全体が、フレームに対して相対的にオフセ
ットしている(シフトしている)点が異なっており、フ
レームに対するオフセットとしては、水平方向位相オフ
セット(Hphase)と垂直方向位相オフセット(V
phase)との両方が可能である。無論、水平方向位
相オフセットと垂直方向位相オフセットとの一方のみを
行うことも可能である。水平方向位相オフセットは、全
てのタイル横列の全ての走査線の始点において、ランプ
関数の信号値の積算を、初期位相オフセット値CHph
aseから開始させることによって発生させている。従
って、垂直方向位相オフセットを発生させずに水平方向
位相オフセットだけを発生させる場合には、フレームの
左縁に沿って存在しているタイルのランプ関数の信号値
は、積算によって、Ah+Bv+CHphaseで表さ
れる値を取ることになる。この場合、ランプ関数の信号
値の積算を、初期位相オフセット値CHphaseから
開始させるのは、各タイル横列の先頭(左端)のタイル
のランプ関数を積算するときだけである。垂直方向位相
オフセットは、最上段のタイル横列の先頭の走査線にお
いてランプ関数の信号値の積算を行う際に、ランプ関数
の信号値の積算を、初期位相オフセット値CVphas
eから開始させることによって発生させており、そのた
め、水平方向位相オフセットを発生させずに垂直方向位
相オフセットだけを発生させる場合には、そのランプ関
数の信号値は、積算によって、Ah+Bv+CVpha
seで表される値を取ることになる。尚、ランプ関数の
信号値を算出するための水平方向の積算動作は、水平方
向エンド・オブ・タイル表示パルスHTEが送出された
時点で停止され、また、垂直方向の積算動作は、垂直方
向エンド・オブ・タイル表示パルスVTEが送出された
時点で停止される。
【0109】水平方向位相オフセットが先に説明した水
平方向シフトと異なる点は、水平方向シフトでは、選択
したタイル横列(例えば、奇数番号のタイル横列)だけ
がフレームの縁部に対して相対的にシフトするのに対し
て、水平方向位相オフセットでは、それらの中間に存在
するタイル横列(例えば、偶数番号のタイル横列)もフ
レームの縁部に対してシフトすることにある。この好適
な実施の形態では、タイル横列のシフト量(移動量)
を、フレームの縁部に対して全てのタイル横列が全体と
してシフトする位相オフセットと、偶数番目のタイル横
列に対して奇数番号のタイル横列が移動するシフトと
の、和(または差)によって表すようにしている。
【0110】原理的には、以上に説明した、シフトと位
相オフセットとの組合せを、垂直方向のタイル列(タイ
ル縦列)に対しても適用することが可能であるが、ただ
し、ここに説明している本発明の実施の形態では、この
組合せを、水平方向のタイル列(タイル横列)に対して
だけ適用するようにしている。尚、全てのタイル縦列に
対して適用する均一な垂直方向位相オフセットは、この
実施の形態においても適用可能となっている。
【0111】図37に示した様々なタイルのアレイは、
シフト、位相オフセット、及び反転を様々に組合せて施
したアレイであり、シフトないし位相オフセットを施し
たアレイには、そのシフト及び位相オフセットの大きさ
を表す値を付記してある。どのアレイも、4×4のタイ
ルで構成されている。また、図37中に付記したシフト
及び位相オフセットの値は、以下のルールに従ったもの
である。 a)シフトないし位相オフセットは、左方へ移動させる
場合を正の値で表す。 b)位相オフセットは、全てのタイル横列に対して同じ
大きさで施す。 c)位相オフセットに加えて更にシフトを施す場合に
は、奇数番号のタイル横列に対して施す。 図37のAに示したアレイは、シフト無し、位相オフセ
ット無し、反転無しのアレイである。図37のB〜Dに
示したアレイはいずれも、シフト無し、位相オフセット
無しのアレイである。それらのうち、図37のBのアレ
イでは、奇数番号のタイル縦列の各タイルのランプ関数
を、偶数番号のタイル縦列の各タイルのランプ関数対し
て反転させている。図37のCのアレイでは、奇数番号
のタイル横列の各タイルのランプ関数を、偶数番号のタ
イル横列の各タイルのランプ関数に対して反転させてい
る。図37のDのアレイでは、奇数番号のタイル縦列の
各タイルのランプ関数を反転させた上で、更に、奇数番
号のタイル横列の各タイルのランプ関数を反転させてい
る。図37のEに示したアレイは、反転無しであり、偶
数番号のタイル横列をタイル幅の1/2だけ位相オフセ
ットさせた上で、そこから更に、奇数番号のタイル横列
をタイル幅の1/2だけシフトさせたものである。図3
7のFに示したアレイは、反転無しであり、偶数番号の
タイル横列の位相オフセットを0とし、更に、奇数番号
のタイル横列をタイル幅の−1/3だけシフトさせたも
のである。図37のGに示したアレイは、反転無しであ
り、偶数番号のタイル横列の位相オフセットを0とし、
更に、奇数番号のタイル横列をタイル幅の1/3だけシ
フトさせたものである。図37のHに示したアレイは、
反転無しであり、偶数番号のタイル横列をタイル幅の1
/3だけ位相オフセットさせた上で、そこから更に、奇
数番号のタイル横列をタイル幅の−1/3だけシフトさ
せたアレイである。
【0112】図38及び図39は、図33〜図36に記
入されている信号HTS、HTE、HSQ、VTS、V
TE、及びVSQを発生させるための、水平方向制御信
号発生回路及び垂直方向制御信号発生回路のブロック回
路図である。先ず最初に、図33及び図34を併せて参
照して、ノン・マスキング・モードの場合について説明
する。図38に示したように、水平方向制御信号発生回
路は、セレクタ271を含んでいる。セレクタ271は
縦列選択信号VSQによって制御されており、信号VS
Q=1のときには、奇数番号のタイル横列のために、位
相オフセット値+シフト値を選択し、一方、信号VSQ
=0のときには、偶数番号のタイル横列のために、位相
オフセット値だけを選択する(これらの値は、例えば、
図46及び図47においてコンピュータ・インターフェ
ース6からコントローラ2へダウンロードされる値であ
る)。こうして選択された値は、アップ/ダウン・カウ
ンタ272にプリロード値としてロードされる。このプ
リロードは、各走査線の始点において信号パルスIP_
Hが送出されるタイミングで行われる。アップ/ダウン
・カウンタ272が、カウント・アップとカウントダウ
ンのいずれを行うかは、アップ/ダウン制御信号neg
Phaseによって制御されている。アップ/ダウン・
カウンタ272は、クロック信号HFCK_SYSのパ
ルスをカウントするものであり、従って、走査線上のピ
クセルをカウントしている。アップ/ダウン・カウンタ
272のカウント値は、比較器273において、予め設
定されているカウント値HtileWidthと比較さ
れている。カウント値HtileWidthは、タイル
幅(タイルの水平方向寸法)の目標値を表している。カ
ウンタ272のカウント値がこの目標カウント値Hti
leWidthに等しくなったならば、比較器273
は、信号パルスHTEを送出してエンド・オブ・タイル
(タイル終端)を表示する。送出された信号パルスHT
Eは、トグル・レジスタ278へ、信号cntRese
tとして入力し、このトグル・レジスタ278の状態を
切換えて、信号HSQを送出させる。トグル・レジスタ
278へは更に、信号パルスIP_Hも入力するように
してあり、各走査線の始点において、信号パルスIP_
Hがトグル・レジスタ278をリセットすることによっ
て、信号HSQがリセットされるようにしてある。信号
パルスHTEは更に、アップ/ダウン・カウンタ272
へも、信号cntResetとして入力し、このカウン
タ272をリセットしてそのカウント値を0に戻す。図
33及び図34に示したこの信号パルスHTSは、レジ
スタ286から送出される。図33及び図34に示した
ように、フレームの左縁におけるスタート・オブ・タイ
ル(タイル始端)は、信号パルスIP_Hの送出によっ
て表示される。これに対して、信号パルスHTSは、走
査線の中間に存在するスタート・オブ・タイルを表示す
るものである。上述のレジスタ286は、直列に接続さ
れたセレクタ287及びセレクタ288によって制御さ
れている。これらのうち、セレクタ287は、信号パル
スIP_Hに応答して、走査線の始点ではレジスタ28
6が信号パルスHTSを送出しないようにその送出を阻
止するためのセレクタである。一方、セレクタ288
は、信号パルスHTEに応答して、走査線の中間点にお
いて、レジスタ286に信号パルスHTSを送出させる
ためのセレクタである。
【0113】図39は、垂直方向制御信号発生回路を示
した図である。この垂直方向制御信号発生回路は、垂直
方向アップ/ダウン・カウンタ281を含んでおり、こ
のカウンタ281には、垂直方向位相オフセット値がプ
リロードされる。この垂直方向位相オフセット値は、例
えば、図46及び図47においてコンピュータ・インタ
ーフェース6からコントローラ2へダウンロードされる
値である(尚、図示の具体例は、垂直方向シフト機能を
備えていないため、垂直方向シフト値のプリロードは行
わない)。アップ/ダウン・カウンタ281が、カウン
ト・アップとカウントダウンのいずれを行うかは、アッ
プ/ダウン制御信号negPhaseによって制御され
ている。アップ/ダウン・カウンタ281は、信号パル
スIP_Hをカウントするものであり、従って、信号パ
ルスIP_Hによって表される走査線をカウントしてい
る。アップ/ダウン・カウンタ281のカウント値は、
比較器282において、レジスタ294に格納されてい
る垂直方向タイル幅の値と比較されており、この垂直方
向タイル幅の値は、例えばコンピュータ・インターフェ
ース6からコントローラ2へダウンロードされる値であ
る。カウンタ281のカウント値が、この垂直方向タイ
ル幅の値に等しくなったならば、比較器282は、エン
ド・オブ・タイルを表示するための信号パルスVTEを
送出する。送出された信号パルスVTEは、垂直方向ア
ップ/ダウン・カウンタ281へ、信号cntRese
tとして入力し、このカウンタ281をリセットしてそ
のカウント値を0に戻す。信号パルスVTEは更に、ト
グル・レジスタ293へも入力し、このトグル・レジス
タ293に信号VSQを送出させる。この信号VSQ
は、タイル横列が奇数番号のものかそれとも偶数番号の
ものかを表示する信号である。尚、トグル・レジスタ2
93は、各フレームの始点において、信号パルスIP_
Vによってリセットされる。信号パルスVTEは更に、
他の信号と組合わされて、トグル・レジスタ293のE
n入力へも供給されており、このEn入力へ供給されて
いる信号を論理式で示すと[cntReset And
not・IP_H AND not・phaseRe
set]となる。
【0114】信号パルスVTSは、レジスタ285から
送出される。レジスタ285は、直列に接続したセレク
タ286及びセレクタ287によって制御されるタイミ
ングで、クロック信号HFCK_SYSのパルスを通過
させて出力する。フレームの上縁における垂直方向スタ
ート・オブ・タイルは、信号パルスIP_Vが送出され
ることによって表示される。これに対して、信号パルス
VTSは、フレームの中間位置に存在する垂直方向スタ
ート・オブ・タイルを表示するものである。セレクタ2
86は、フレームの始点ではパルスVTSが送出されな
いようにその送出を阻止するためのセレクタである。フ
レームの中間位置においては、セレクタ287へ信号パ
ルスVTEが入力するたびに、それに応答して、その直
後に信号パルスVTSが送出される。
【0115】図38及び図39において、水平方向アッ
プ/ダウン・カウンタ272にプリロードする位相オフ
セット値及びシフト値の合計値が正の値であるならば、
タイルは左方へシフトする。プリロードする位相オフセ
ット値ないしシフト値の最大値は、水平方向タイル幅の
値までに制限しており、さもないと比較器を正しく機能
させることができない。位相オフセット値及びシフト値
の合計値を0から最大値まで変化させることによって、
タイルを左方へ連続的に移動させることができる。そし
て、位相オフセット値及びシフト値の合計値を0から最
大値まで変化させるということを反復して行うならば、
複数のタイルが、あたかも、左方へ連続的に流れている
かのように見せることができる。また逆に、位相オフセ
ット値及びシフト値の合計値を最大値から0まで変化さ
せるということを反復して行うならば、複数のタイル
が、あたかも、右方へ連続的に流れているかのように見
せることができる。同様に、図38の垂直方向アップ/
ダウン・カウンタ281にプリロードする垂直方向位相
オフセット値を操作することで、タイルを上下に移動さ
せることができる。図40のコンピュータ・インターフ
ェース6及びコントローラ2は、各フレームごとに、位
相オフセット値及びシフト値のプリロードを実行する。
【0116】尚、以上のようにしてタイルを移動させる
場合には、ランプ関数の係数Cに適当なオフセット値を
加えることによって、タイルと共にランプ関数も移動さ
せるようにする必要がある。
【0117】マスキング・モード 図40に示したタイルのアレイは、その全体が、フレー
ムの縁部に対して相対的に右方下方へシフトされてい
る。同図において、タイルのアレイは、その境界を点線
で示したように、元々は、例えば図33に示したアレイ
と同じものである。図41では、これも点線で境界を示
した同じタイルのアレイが、左方下方へシフトされてい
る。これらの図に示した動作モードを、本明細書では
「マスキング」モードと呼んでいる。マスキング・モー
ドにおいては、複数のタイルの全てにおいて夫々にワイ
プが行われ、縁部タイル(フレームの縁部に沿って位置
しているタイル)では、フレームの縁部へ向かってワイ
プが進行する。図40に示したようにアレイを右方へシ
フトさせた場合でも、縁部タイルの水平方向の始端位置
は、走査線の始端において送出される信号パルスIP_
Hによって位置決めされ、フレームの中間に位置するタ
イルの水平方向の始端位置は、信号パルスHTSによっ
て位置決めされる。この場合、タイルの水平方向の始端
位置は、信号パルスIP_Hの送出時に水平方向アップ
/ダウン・カウンタ272にプリロードされる値によっ
て決まる。その値をプリロードされたカウンタ272
は、アップ/ダウン制御信号negPhaseに制御さ
れてカウント・ダウンを行い、そのカウント値は、プリ
ロード値から0を目指して減少して行く。アップ/ダウ
ン・カウンタ272は、カウント・ダウン・モードにあ
るときに(即ち、信号negPhaseの論理状態が真
であるときに)、そのカウント値Hcountが0にな
った(即ち、Hcount=0)ならば、信号phas
eResetによってリセットされるようにしてある
(従って、この信号phaseResetを表す論理式
は[negPhase AND (Hcount=
0)]である)。そして、この信号phaseRese
tが送出されたならば、セレクタ288及び287とレ
ジスタ286とによって、水平方向スタート・オブ・タ
イル表示パルスHTSの送出が阻止される。また、こう
してアップ/ダウン・カウンタ272のカウント値Hc
ountが0になったならば、アップ/ダウン制御信号
negPhaseの論理状態が切換わるため、アップ/
ダウン・カウンタ272はカウント・アップを開始す
る。そして、既述の如く、そのカウント値Hcount
が比較器273においてタイル幅の目標値と比較され、
その比較結果に基づいて、水平方向エンド・オブ・タイ
ル表示パルスHTEが送出される。これ以後、そのタイ
ル横列中の後続のタイルに関しては、タイルの終端及び
始端を表す水平方向エンド・オブ・タイル表示パルスH
TE及び水平方向スタート・オブ・タイル表示パルスH
TSが、ノン・マスキング・モードのときと同様にして
発生される。
【0118】図41のBに示したように、タイルのアレ
イを左方へシフトさせることも可能であり(この場合に
は、あたかも、フレームの左縁より更に左側にアレイの
始端が位置しているような印象を与える)、それには、
水平方向アップ/ダウン・カウンタ272に最初に正の
カウント値をプリロードして、そこからカウント・アッ
プして行くようにすればよい。ただし、その他に、水平
方向に何個のタイルを生成するかを予め把握しておき、
各走査線に沿ってそれらタイルを生成して行く際に、そ
れらタイルの幅を合計したカウント値を保持することも
必要である。水平方向に並んだタイルには、第0番から
第NUM番までの番号を付すようにしており、それらタ
イルの個数が4個であればNUM=3である。各走査線
に沿ってタイルを生成しているうちに、この数NUM
に、タイル幅に相当するカウント値を乗じた積から、1
を減じたカウント値に達したならば、それ以後、その走
査線に関しては、水平方向アップ/ダウン・カウンタ2
72のリセットを禁止する。これによって、信号cnt
Resetの送出が禁止される(これは、maskEr
ror=0となるからである)ため、水平方向に並んで
いるうちの右端のタイルの右端(終端)を表示するはず
であった最後のパルス信号HTEがマスクされて、送出
されなくなる。
【0119】これについて、図38及び図41を参照し
て更に詳しく説明する。信号パルスIP_Hが送出され
たときに、セレクタ271から水平方向アップ/ダウン
・カウンタ272へ、プリロード値がロードされる。ア
ップ/ダウン・カウンタ272は、そこからカウント・
アップを開始する。このカウント値は、比較器273に
おいて、水平方向タイル幅を表す値HtileWidt
hと比較されている。そして、その比較結果に基づい
て、エンド・オブ・タイルを表示するパルス信号HTE
が送出される。ここで、水平方向に並んだタイルの個数
が、NUM個であるとするならば、第0番から第(NU
M−1)番までのタイルに関しては、パルス信号HTS
とパルス信号HTEは、いずれも、ノン・マスキング・
モードの場合と同様にして送出される。
【0120】マスク・カウンタ279は、論理式[cn
tReset OR phaseReset]の論理状
態が真になったときに送出される信号パルスをカウント
している。マスク・カウンタ279のカウント値は、比
較器280において、レジスタ290に格納されている
値(NUM−1)と比較されている。カウンタ279の
カウント値が、この値(NUM−1)より小さい間は、
比較器280の出力信号maskErrorの論理状態
は「1」になっている。カウンタ279のカウント値
が、上述の値(NUM−1)に等しくなったならば、比
較器280の出力信号maskErrorの論理状態が
「0」になり、それによって、水平方向アップ/ダウン
・カウンタ272のリセットが禁止される。従って、第
(NUM−1)番のタイルに対応したパルス信号HTE
は送出されるが、このタイルの右端より右側では、もは
やパルス信号HTEは送出されない。更に、maskE
rror=0であるため、回路要素286、287、2
88からパルス信号HTSが送出されることもない。
【0121】以上の説明は、タイルのシフトの仕方が、
図40及び図41に示した単純な状況にあるときの説明
である。
【0122】図42及び図43に示したように、マスキ
ング・モードでも、タイルのアレイの全体をフレームに
対してシフトさせる位相オフセットと、タイル列どうし
を相対的にシフトさせるシフトとの両方が可能である。
フレームに対するアレイ全体のシフトとタイル列どうし
の相対的なシフトとの組合せ方によっては、タイル列の
1列あたりのタイル個数が変化することがある。ここで
は、タイル列どうしの相対的なシフトが行えるのは、水
平方向のタイル列(タイル横列)に関してだけであるも
のとする。また、アレイ全体を垂直方向にシフトするこ
とも可能であるが、説明を容易にするために、図42及
び図43に示した様々な具体例はいずれも、アレイ全体
のシフトとタイル列どうしの相対的シフトのいずれも、
水平方向に関するものだけを行う場合を示してる。
【0123】図42のAに示したアレイは、マスキング
・モードにおいて、そのアレイ内の偶数番号のタイル横
列と奇数番号のタイル横列とを、同一の位相シフト量を
もって右方へシフトさせたものであり、そのシフト量
は、−PhaseAである。図38において、セレクタ
283は、タイル横列選択信号VSQに制御されて、制
御信号MaskCtrlを送出し、この制御信号Mas
kCtrlは、セレクタ289へ入力している。セレク
タ289は、各アクティブ走査線の始点において信号パ
ルスIP_Hが送出されたときに、マスク・カウンタ2
79に、16進数値の「3FFF」(これは、10進数
値の「−1」に相当する)をプリロードする。一方、水
平方向アップ/ダウン・カウンタ272がカウント・ダ
ウンを開始したならば、図42のAの左側の縦の点線で
示された位置において、このアップ/ダウンカウンタ2
72のカウント値が始めて「0」になり、そのとき、信
号パルスphaseResetが送出される。マスク・
カウンタ279は、この信号パルスphaseRese
tをカウントすることによって、そのカウント値である
マスク・カウント値が「0」になる。これ以後、マスク
・カウンタ279は、後続の信号パルスcntRese
tをカウントし続け、そのカウント値が、NUM−1=
2になるまでカウントを行う。カウント値が「2」にな
ったならば、信号maskErrorが「0」になるこ
とによって、信号パルスHTSの送出が禁止される。
【0124】図42のBでは、アレイ内の全てのタイル
横列を、同一のシフト量をもって左方へシフトさせてお
り、そのシフト量は、+PhaseA である。
【0125】この場合にも、信号パルスIP_Hが送出
されたときに、セレクタ283及びセレクタ289によ
って、マスク・カウンタ279にマスク・カウント値が
プリロードされるが、ただしこの場合には、プリロード
されるマスク・カウント値は0である(これは、16進
数値の「0000」に、最下位ビット「0」を加算した
値である)。マスク・カウンタ279は、これ以後、信
号パルスcntResetをカウントし続け、そのカウ
ント値が、NUM−1=2になったならば、信号mas
kErrorが「0」になることによって、信号パルス
HTSの送出が禁止される。
【0126】図42のCには、偶数番号(第0番、第2
番、…)のタイル横列は図42のAに示したタイル横列
と同様にシフトさせ、奇数番号(第1番、第3番、…)
のタイル横列は図37のBに示したタイル横列と同様に
シフトさせた場合を示した。
【0127】図43のDには、これとは逆に、奇数番号
のタイル横列は図42のAに示したタイル横列と同様に
シフトさせ、偶数番号のタイル横列は図42のBに示し
たタイル横列と同様にシフトさせた場合を示した。
【0128】図42のA〜C及び図43のDに示したも
のでは、マスク・カウンタ279がカウントする、論理
式[cntReset OR phaseReset]
が真になったときに送出される信号パルスの、その上限
カウント値は、奇数番号のタイル横列と偶数番号のタイ
ル横列とで同数となっている。
【0129】図43のEには、偶数番号のタイル横列を
+PhaseAだけ左方へシフトさせた上に、更に、そ
のシフトさせた偶数番号のタイル横列に対して相対的に
奇数番号のタイル横列を+Shift0だけ左方へシフ
トさせた場合を示した。その結果、偶数番号のタイル横
列が、4個ずつのタイル(第0番タイル〜第3番タイ
ル)を含んでいるのに対して、奇数番号のタイル横列
は、第0番タイルがフレームの左縁の更に左側に外れて
しまっているため、3個ずつのタイル(第1番タイル〜
第3番タイル)しか含んでいない。偶数番号のタイル横
列に関しては、例えば図42のBを参照して上で説明し
た方法に従って制御を行えばよく、従って、マスク・カ
ウンタ279にプリロードする値は、16進数値の「0
000」に、最下位ビット「0」を加算した値(即ち、
10進数値の「0」)とすればよい。一方、奇数番号の
タイル横列に関しては、セレクタ283及び289がマ
スク・カウンタ279にプリロードするマスク・カウン
ト値を、16進数値の「0000」に、最下位ビット
「1」を加算した数値(即ち、10進数値の「+1」)
とする。そして、そのプリロードしたマスク・カウント
値がカウント・アップされて、NUM−1=2になった
ならば、上で説明したように、信号maskError
が「0」になることによって、それ以後の信号パルスH
TSの送出が禁止される。一般的に、マスク・カウンタ
279にプリロードするマスク・カウント値に、最下位
ビット「1」を加算するのは、全てのタイルの移動方向
が左方であって、偶数番号の(全ての)タイル横列の移
動量が、奇数番号のタイル横列の移動量と比べてタイル
境界1つ分小さく、偶数番号の(全ての)タイル横列の
位相シフト量がタイル幅より小さく、そして、偶数番号
のタイル横列に対する奇数番号のタイル横列の更なる相
対的シフト量がタイル境界1つ分大きい場合である。
【0130】図43のFには、偶数番号のタイル横列を
+PhaseAだけ左方へシフトさせた上に、更に、そ
のシフトさせた偶数番号のタイル横列に対して相対的に
奇数番号のタイル横列を−Shift0だけ右方へシフ
トさせた場合を示した。これらシフト量は、図示した大
きさとなっているため、偶数番号のタイル横列は3個ず
つのタイルしか含まず、それに対して、奇数番号のタイ
ル横列は4個ずつのタイルを含むものとなっている。従
って、偶数番号のタイル横列に関しては、信号パルスc
ntResetを2回送出させ、奇数番号のタイル横列
に関しては、信号パルスcntResetを3回送出さ
せればよい。この具体例では、マスク・カウンタ279
にプリロードするマスク・カウント値は、どのタイル横
列についても「0」としている。そして、その代わり
に、奇数番号のタイル横列については、加算器299を
使用して、比較器280へ供給する基準カウント値に
「1」を加算するようにしている。一般的に、加算器2
99を使用して、基準カウント値に「1」を加算するの
は、全てのタイルの移動方向が左方であって、偶数番号
の(全ての)タイル横列の移動量が、奇数番号のタイル
横列の移動量と比べてタイル境界1つ分大きく、偶数番
号の(全ての)タイル横列の位相シフト量がタイル幅よ
り大きく、そして、偶数番号のタイル横列に対する奇数
番号のタイル横列の更なる相対的シフト量がタイル幅よ
り小さい場合である。
【0131】図42〜図43に示した具体例では、アレ
イに含まれるタイル横列の数は僅か3列でしかないが、
4列以上のタイル横列を含むアレイにも同様にして対応
することができる。更に、図42〜図43に示した具体
例では、タイル列の移動方向は全て水平方向であった
が、タイル列の移動方向を垂直方向とすることも可能で
ある。これに関して、図39の垂直方向制御信号生成回
路は、垂直方向マスク・カウンタ295、比較器29
6、それにプリロード・セレクタ297を含んでおり、
それらは夫々に、図38の、水平方向マスク・カウンタ
279、比較器280、それにセレクタ289に対応し
ている。また、垂直方向制御信号発生回路の動作は、水
平方向制御信号発生回路の動作に対応しているため、そ
れについての詳細な説明は省略する。
【0132】図39の垂直方向制御信号発生回路がタイ
ルのアレイの垂直方向位置を制御する際の制御方法は、
図38の水平方向制御信号発生回路が水平方向位置を制
御する際の制御方法と同じである。図38と図39とを
比較すれば、それら制御信号発生回路が原理的に同一で
あることは明らかであり、それゆえ、図39の垂直方向
制御信号発生回路の動作原理についての詳細な説明は省
略する。
【0133】図46及び図47は、図33〜図37、図
40、図41、図42、図43及び図45に示したタイ
ルのアレイを発生させるのに好都合なように、図5のラ
ンプ関数信号ジェネレータに多少の変更を加えた、別の
実施の形態にかかるランプ関数信号ジェネレータを示し
た図である。この図46及び図47に示したランプ関数
信号ジェネレータが、図5のランプ関数信号ジェネレー
タと相違する点は、開始値C2を格納しておくためのレ
ジスタR4と、開始値C4を格納しておくためのレジス
タR5と、フィードバック・レジスタFB3とが追加さ
れていることにある。図45は、タイルのアレイの全体
をシフトさせる位相オフセットを行った上に、更に、偶
数番号のタイル横列に対して相対的に奇数番号のタイル
横列をシフトさせた具体例を示した図である。この具体
例のアレイにおいては、フレームの左縁と上縁のいずれ
からも離れている全てのタイル(図45において、ハッ
チングを施したタイル)は、互いに同一のランプ関数で
構成されているものとし、それらタイルのランプ関数
は、次の式で表されるものとする。R=Ah+Bv+C
1また、それらタイルのランプ関数は、図5を参照して
説明したランプ関数の発生方法と、同じ方法で発生させ
ているものとする。従って、水平方向の積算はフィード
バック・レジスタFB1において行われる。また、係数
A、B、及びC1の夫々の値は、図5に示したレジスタ
R1、R2、及びR3に格納されている。
【0134】ハッチングを施していない、フレームの左
縁または上縁に沿って位置しているタイルは、フレーム
の縁部に対してオフセットしているため、それらタイル
に対応したランプ関数信号を発生させるための積算の開
始値としては、ハッチングを施したタイルとは異なった
開始値を使用する必要がある。左上隅のタイルT00の
開始値は、レジスタR4の格納値C2に垂直方向オフセ
ット値Voffを加えた値(C2+Voff)であり、
この値はまた、係数C1の値に、水平方向位相オフセッ
ト値と、垂直方向オフセット値とを加えた値に等しい。
この値(C2+Voff)は、タイルのアレイの始点に
おいて、ただ一度必要とされるだけであり、しかもこの
値は、フィードバック・レジスタFB2において行う垂
直方向の積算の開始値であるため、この値(C2+Vo
ff)は、最初にフィードバック・レジスタFB2に格
納しておくようにする。フィードバック・レジスタFB
2の出力は、開始値セレクタSEL1にも接続されてい
る。上から2段目のタイル横列の左端のタイルT10の
開始値C4は、係数C1の値に、水平方向位相オフセッ
ト値と、水平方向シフト値とを加えた値に等しく、この
値C4は、レジスタR5に格納しておくようにする。更
にその1段下のタイル横列の左端のタイルT20の開始
値は、レジスタR4の格納値C2であり、これは、偶数
番号の全てのタイル横列において必要とされる開始値で
ある。最上段のタイル横列のタイルT01〜T04の開
始値はC3であり、この値C3は、係数C1の値に、垂
直方向オフセット値Voffを加えた値(C1+Vof
f)に等しい。この開始値C3は、最上段のタイル横列
のタイルT01〜T04の最初の走査線上において積算
を行う際に必要とされるだけであり、しかもこの値C3
は、フィードバック・レジスタFB3において行う垂直
方向の積算の開始値であるため、最初にフィードバック
・レジスタFB3に格納しておくようにする。フィード
バック・レジスタFB3の出力は、セレクタSEL2に
接続されている。ハッチングを施していないタイルT0
0、T01、T02、T03、T04、T10、T2
0、T30、T40の夫々のランプ関数信号の信号値を
算出するための水平方向の積算は、フィードバック・レ
ジスタFB1において行われる。フレームの左縁に沿っ
て位置しているタイルT00、T10、T20、T3
0、T40の夫々のランプ関数信号の信号値を算出する
ための垂直方向の積算は、フィードバック・レジスタF
B2において行われる。その他全てのタイルのランプ関
数の信号値を算出するための垂直方向の積算は、フィー
ドバック・レジスタFB3において行われる。
【0135】図示のタイルに対して、例えば図25に示
したような、水平方向におけるランプ関数の反転を利用
する場合には、タイルT01、T02、T03、T04
の開始値として、上で説明した開始値C3の代わりに、
それらタイルに先行するタイルの終端に達したときにフ
ィードバック・レジスタFB1内に格納されている格納
値を用いる。従って、最上段のタイル横列では、タイル
T00の終端に達したときのフィードバック・レジスタ
FB1の格納値を、後続のタイルT01、T02、T0
3、T04において、交互にデクリメント及びインクリ
メントする。上から2段目、及びそれ以降のタイル横列
においても、同様にすればよい。垂直方向におけるラン
プ関数の反転を利用する場合も、同様にして行えばよ
く、先行するタイルの終端に達したときにフィードバッ
ク・レジスタFB2またはFB3に格納されている格納
値を、各タイルのランプ関数信号の信号値を算出するた
めの開始値として使用し、それをインクリメントないし
デクリメントするようにすればよい。
【0136】以上の説明は、各々のタイルがただ1つの
単純ランプ関数から成る場合の説明であった。実際に、
各々のタイルがただ1つの単純ランプ関数から成る場合
もないではないが、多くの場合、タイルは、複数のラン
プ関数を結合して構成したソリッド関数から成るもので
あったり、リミット処理、修飾処理、及び/または、絶
対値処理を施して変形したランプ関数から成るものであ
ったりする。そのような場合に、例えば図44に示した
ような本発明の好適な実施の形態では、複数個の(n+
1個の)ランプ関数信号ジェネレータ330〜33n
を、マルチ・コントローラ333で、同一方式で制御す
るようにしている。マルチ・コントローラ333は、図
34に示した水平方向制御信号発生回路と図39に示し
た垂直方向制御信号発生回路とを含んでおり、また、ラ
ンプ関数信号ジェネレータ330〜33nの他に、コン
ピュータ・インターフェース6(図46参照)も制御し
ている。所望の様々なソリッド関数を規定する係数A、
B、及びCの様々な値をコンピュータ・インターフェー
ス6が算出し、算出されたそれら係数の値に従って、ラ
ンプ関数信号ジェネレータ330〜33nが様々なラン
プ関数信号を発生させる。そして、それによって同時に
発生する複数のランプ関数信号に対して、結合/修飾処
理部332において、結合処理、及び/または、修飾処
理を施し、これらの処理は、例えば図10〜図12を参
照して説明した方法によって行う。
【0137】コンピュータ・インターフェース6は、発
生させたい所望のソリッド関数の形状に応じて、また、
そのソリッド関数に加えたい制御(例えば回転等)の種
類に応じて、係数A、B、及びCの夫々の適切な値を算
出する。そして、それら係数A、B、及びCの夫々の値
を、また、水平方向オフセットや垂直方向オフセットを
施す場合には、それらのためのオフセット値も含めて、
各フレームごとに、そのフレームの開始に先立って算出
し、そして算出したそれら値に基づいて夫々のランプ関
数を発生させる。
【0138】図46に示したランプ関数信号ジェネレー
タは、各タイル内に存在するランプ関数を発生させるよ
うに制御されている。図46のランプ関数信号ジェネレ
ータを制御しているコントローラ333は、非常に多く
の信号に応答して動作しているが、それら信号のうちで
も、特に重要な信号は、信号パルスIP_H、IP_
V、HTS、それにVTSである。これら4種類の信号
パルスは、夫々、走査線の始点、フレームのアクティブ
領域の始点、水平方向タイル始端、それに垂直方向タイ
ル始端を表示する信号パルスである。信号パルスIP_
Hが送出されたならば、ないしは、信号パルスIP_V
が送出されたならば、そのことによって、縁部タイル
(フレームの縁部に沿って位置しているタイル)の始端
であることが識別できるため、それら信号パルスに応答
して、縁部タイルに使用すべき係数Cの値を選択するよ
うにしている。また、信号パルスHTSが送出されたな
らば、ないしは、信号パルスVTSが送出されたなら
ば、そのことによって、例えば図45においてハッチン
グを施していない、非縁部タイルの始端であることが識
別できるため、それら信号パルスに応答して、非縁部タ
イルに使用すべき係数Cの値を選択するようにしてい
る。係数A及びBの値は、ランプ関数の形状が同一であ
る限り、どのタイルにおいても同じ値が用いられる。こ
れは、逆に言えば、ランプ関数の形状が異なれば、係数
A及びBの値として、異なった値が用いられるというこ
とでもある。水平方向の積算は、信号パルスIP_Hの
送出によって開始され、例えば、フィードバック・レジ
スタFB1において行われる。その後、信号パルスHT
Sが送出されるたびに、フィードバック・レジスタFB
1の格納値が、後続のタイルに適した開始値に設定され
る。各々のタイルの垂直方向の積算は、そのタイルが縁
部タイルであれば信号パルスIP_Vの送出に応答して
開始され、また、そのタイルが非縁部タイルであれば信
号パルスVTSの送出に応答して開始される。
【0139】マスキング・モードでタイルを左方や上方
へ移動させる場合には、フレームの右縁や下縁まで積算
を続行するようにすれば、ワイプがフレームの縁部に至
るまで行われるようにすることができる。
【0140】尚、以上の説明は、本発明を順次走査方式
のフレームに適用した場合の説明であったが、本発明は
インターレース方式におけるフィールドに対しても適用
可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】ワイプによる画面切換処理を説明するための図
である。
【図2】ソリッド関数をキーイング信号と共に示した図
である。
【図3】公知のワイプ・ジェネレータのブロック回路図
である。
【図4】ソリッド関数をクリップ平面と共に示した模式
図である。
【図5】具体例のランプ関数信号ジェネレータのブロッ
ク回路図である。
【図6】ランプ係数の正負逆転処理を説明するための図
である。
【図7】ランプ関数信号に対するリミット処理の具体例
を説明するための図である。
【図8】ソリッド関数信号ジェネレータ・システムの具
体例のブロック回路図(その1)である。
【図9】ソリッド関数信号ジェネレータ・システムの具
体例のブロック回路図(その2)である。
【図10】A〜Eは、絶対値処理、正負逆転処理、上下
移動処理、及び結合処理を説明するための図である。
【図11】ランプ関数コンバイナのブロック回路図であ
る。
【図12】図11のランプ関数コンバイナの非加算的ミ
キサのブロック回路図である。
【図13】エッジ修飾処理部に用いる別のランプ関数信
号ジェネレータのブロック回路図である。
【図14】エッジ修飾処理部のブロック回路図である。
【図15】エッジ修飾パターンを示した模式図である。
【図16】A〜Cは、エッジ修飾処理部の動作を説明す
るための図である。
【図17】D及びEはエッジ修飾処理部の動作を説明す
るための図である。
【図18】ソリッド関数修飾処理の具体例を示した簡単
な図である。
【図19】ソリッド関数修飾処理波形を生成するための
回路のブロック回路図である。
【図20】A〜Cは、ペアリングを説明するための模式
図である。
【図21】画面の垂直方向に延在する縞模様と水平方向
に延在する縞模様とを示した図である。
【図22】ペアリング・ジェネレータのブロック回路図
である。
【図23】図22のペアリング・ジェネレータの制御信
号発生部のブロック回路図である。
【図24】図25のマスクジェネレータを使用したとき
の効果を説明するための図である。
【図25】本発明の実施の形態にかかるマスク・ジェネ
レータのブロック回路図である。
【図26】図25のマスク・ジェネレータのコンバイナ
のブロック回路図である。
【図27】図29のワイプ・ジェネレータを使用したと
きの効果を説明するための図である。
【図28】回転するワイプ・パターンを説明するための
図である。
【図29】回転するワイプ・パターンを発生させるワイ
プ・ジェネレータのブロック図である。
【図30】A及びCは、回転するワイプ・パターンの具
体例を説明するための図である。
【図31】B及びDは、回転するワイプ・パターンの具
体例を説明するための図である。
【図32】Eは、回転するワイプ・パターンの具体例を
説明するための図である。
【図33】1つのフレームに互いに同一の複数のワイプ
・パターンを発生させるようにした、ワイプ・パターン
の具体例を示した図である。
【図34】1つのフレームに複数のワイプ・パターンを
発生させるようにした、ワイプ・パターンの別の具体例
を示した図である。
【図35】1つのフレームに複数のワイプ・パターンを
発生させ、奇数番号のタイル横列を偶数番号のタイル横
列に対してシフトさせるようにした、ワイプ・パターン
の具体例を示した図である。
【図36】1つのフレームに複数のワイプ・パターンを
発生させ、それらを水平方向及び垂直方向に位相シフト
させるようにした、ワイプ・パターンの具体例を示した
図である。
【図37】ワイプ・パターンのシフト、位相シフト、及
び反対の、その他の組合せを示した図である。
【図38】図33〜図37のワイプ・パターンを発生さ
せる処理動作を制御するための水平方向制御信号発生回
路のブロック回路図である。
【図39】図33〜図37のワイプ・パターンを発生さ
せる処理動作を制御するための垂直方向制御信号発生回
路のブロック回路図である。
【図40】1つのフレームに複数のワイプ・パターン発
生させ、それらをフレームに対してシフトさせるように
した、更に別のワイプ・パターンの具体例を示した図
(その1)である。
【図41】1つのフレームに複数のワイプ・パターン発
生させ、それらをフレームに対してシフトさせるように
した、更に別のワイプ・パターンの具体例を示した図
(その2)である。
【図42】A〜Cは、様々なマスキング・モードを説明
するための図である。
【図43】D〜Fは、様々なマスキング・モードを説明
するための図である。
【図44】図33〜図37、及び図42のワイプ・パタ
ーンを発生させるためのランプ関数信号ジェネレータ・
システムのブロック回路図である。
【図45】図44のシステムのランプ関数信号ジェネレ
ータのレジスタの使用の仕方を、複数のワイプ・パター
ンの集合と関連付けて示した図である。
【図46】図44のシステムのランプ関数信号ジェネレ
ータのブロック回路図(その1)である。
【図47】図44のシステムのランプ関数信号ジェネレ
ータのブロック回路図(その2)である。
【符号の説明】
1‥‥加算器、2‥‥コントローラ、3‥‥正負逆転処
理回路、4‥‥リミッタ、5‥‥リミッタ、6‥‥コン
ピュータ、FB1、FB2‥‥フィードバック・レジス
タ、R1、R2、R3‥‥係数レジスタ、REG1、R
EG2‥‥レジスタ、SEL1、SEL2‥‥セレクタ

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ランプ関数信号ジェネレータにおいて、 所定の複数本の走査線v(v=0〜m)から成る走査線
    集合の、その各々の走査線上に存在する所定の複数個の
    ピクセルh(h=0〜n)から成るピクセル集合の、そ
    の各々のピクセルごとに、ビデオ信号であるランプ関数
    信号の信号値Rを、 R=Ah+Bv+C、 という式に従って発生させるようにしてあり、この式に
    おいて、A、B、及びCは、各々が正負値を取り得る係
    数である、 ことを特徴とするランプ関数信号ジェネレータ。
  2. 【請求項2】 前記係数A、B、及びCの夫々の値と、
    第1積算値と、第2積算値とを格納するための格納手段
    と、 前記第1積算値を前記係数Aの値でインクリメントし、
    前記第2積算値を前記係数Bの値でインクリメントする
    加算手段と、 制御手段であって、前記複数本の走査線vのうちの各走
    査線に対応させて、前記加算手段に前記第2積算値を前
    記係数Bの値でインクリメントさせてC+Bvで表され
    る値を発生させ、この値C+Bvを前記第1積算値及び
    前記第2積算値の両方の値として格納させ、また、前記
    複数本の走査線のうちの各走査線上の、前記複数個のピ
    クセルのうちの各ピクセルに対応させて、前記加算手段
    に前記第1積算値を前記係数Aの値でインクリメントさ
    せてC+Bv+Ahで表される値を発生させ、この値C
    +Bv+Ahを前記第1積算値として格納させると共に
    前記信号値Rとして出力させるようにする前記制御手段
    と、 を備えたことを特徴とする請求項1記載のランプ関数信
    号ジェネレータ。
  3. 【請求項3】 前記格納手段が、前記係数A、B、及び
    Cの夫々の値を夫々に格納するための複数の係数レジス
    タと、前記第1積算値及び前記第2積算値を夫々に格納
    するための複数のフィードバック・レジスタと、それら
    レジスタを前記加算手段に選択的に結合すると共に前記
    加算手段の出力を前記複数のフィードバック・レジスタ
    のうちの少なくとも1つに格納させる選択手段とを含ん
    でいることを特徴とする請求項2記載のランプ関数信号
    ジェネレータ。
  4. 【請求項4】 前記加算手段の出力が前記複数のフィー
    ドバック・レジスタに結合されており、前記制御手段が
    前記複数のフィードバック・レジスタを選択的にイネー
    ブルして前記積算値を格納させることを特徴とする請求
    項3記載のランプ関数信号ジェネレータ。
  5. 【請求項5】 前記選択手段に結合された、更に別の積
    算値を格納するための更に別のフィードバック・レジス
    タを備えていることを特徴とする請求項3または4記載
    のランプ関数信号ジェネレータ。
  6. 【請求項6】 前記選択手段に結合された、更に別の係
    数の値を格納するための更に別の少なくとも1つの係数
    レジスタを備えていることを特徴とする請求項3、4、
    または5記載のランプ関数信号ジェネレータ。
  7. 【請求項7】 前記選択手段が、前記複数の係数レジス
    タを選択的に前記加算手段に結合する第1セレクタと、
    前記複数のフィードバック・レジスタを選択的に前記加
    算手段に結合する第2セレクタとを含んでいることを特
    徴とする請求項3、4、5、または6記載のランプ関数
    信号ジェネレータ。
  8. 【請求項8】 前記複数のフィードバック・レジスタの
    うちの1つまたは幾つかが、所定値をプリロード可能に
    構成されていることを特徴とする請求項3、4、5、
    6、または7記載のランプ関数信号ジェネレータ。
  9. 【請求項9】 前記係数の値が正負値であり、前記係数
    の値が前記加算手段へ供給される前に、前記係数の値に
    対して選択的に正負逆転処理を施す手段を備えているこ
    とを特徴とする請求項2乃至8の何れか1項記載のラン
    プ関数信号ジェネレータ。
  10. 【請求項10】 前記ランプ関数信号の信号値Rに対し
    て選択的にリミット処理を施す手段を備えていることを
    特徴とする請求項1乃至9の何れか1項記載のランプ関
    数信号ジェネレータ。
  11. 【請求項11】 1つのフィールドないしフレームの中
    から前記複数本の走査線v及び前記複数個のピクセルh
    を選択する手段を備えていることを特徴とする請求項1
    乃至10の何れか1項記載のランプ関数信号ジェネレー
    タ。
  12. 【請求項12】 前記係数A、B、及びCの夫々の値を
    選択する手段を備えていることを特徴とする請求項1乃
    至11の何れか1項記載のランプ関数信号ジェネレー
    タ。
  13. 【請求項13】 請求項1乃至12の何れか1項記載の
    ランプ関数信号ジェネレータを複数備え、更に、複数の
    ランプ関数信号を結合する手段を備えた、ビジョン・ミ
    キサに用いるソリッド関数信号ジェネレータ。
  14. 【請求項14】 複数のランプ関数信号のうちから1つ
    のランプ関数信号を選択する手段を備えていることを特
    徴とする請求項13記載のソリッド関数信号ジェネレー
    タ。
  15. 【請求項15】 信号ジェネレータにおいて、 複数本の走査線v(v=0〜m)から成る走査線集合
    の、その各々の走査線上に存在する複数個のピクセルh
    (h=0〜n)から成るピクセル集合の、その各々のピ
    クセルごとに、ランプ関数信号の信号値を発生させるよ
    うにしてあり、更に、 各々の走査線上における前記ランプ関数信号を、走査線
    方向において反復する複数のランプ関数信号R=Lh'
    (ここでh'は、前記複数個のピクセルhから成るピク
    セル集合の部分集合である)から成るランプ関数信号集
    合として発生させると共に、該ランプ関数信号集合に含
    まれるそれら複数のランプ関数信号の位相を、各々の走
    査線ごとにN+Mvずつオフセットさせるようにしてあ
    り、ここで、L、M、及びNは、正負値を取り得る係数
    である、 ことを特徴とする信号ジェネレータ。
  16. 【請求項16】 信号ジェネレータにおいて、 複数本の走査線v(v=0〜m)から成る走査線集合
    の、その各々の走査線上に存在する複数個のピクセルh
    (h=0〜n)から成るピクセル集合の、その各々のピ
    クセルごとに、ランプ関数信号の信号値を発生させるよ
    うにしてあり、更に、 前記ランプ関数信号を、走査線方向と直交する方向にお
    いて反復する複数のランプ関数信号R=Mv'(ここで
    v'は、前記複数本の走査線vから成る走査線集合の部
    分集合である)から成るランプ関数信号集合として発生
    させると共に、該ランプ関数信号集合に含まれるそれら
    複数のランプ関数信号の位相を、最初の走査線上におい
    て各々のピクセルごとにN+Lhずつオフセットさせる
    ようにしてあり、ここで、L、M、及びNは、正負値を
    取り得る係数である、 ことを特徴とする信号ジェネレータ。
  17. 【請求項17】 ランプ関数信号ジェネレータにおい
    て、 複数本の走査線v(v=0〜m)から成る走査線集合
    の、その各々の走査線上に存在する複数個のピクセルh
    (h=0〜n)から成るピクセル集合の、その各々のピ
    クセルごとに、ランプ関数信号の信号値を発生させるよ
    うにしてあり、 正負値を取り得る係数L、M、及びNの夫々の値と、フ
    ィードバック値とを格納するための格納手段と、 加算器とレジスタとを含む積算手段であって、前記加算
    器が第1入力、第2入力、及び出力を有し、前記レジス
    タが入力及び出力を有し、前記レジスタの前記入力が前
    記加算器の前記出力に結合されており、前記レジスタの
    前記出力が前記加算器の前記第2入力に結合されると共
    に前記格納手段にも結合されていて前記格納手段に前記
    フィードバック値を供給できるようにしてある前記積算
    手段と、 前記係数Nの値と前記フィードバック値とのいずれか一
    方を選択して前記レジスタにロードし、前記係数Lの値
    と前記係数Mの値とのいずれか一方を選択して前記加算
    器の前記第1入力に結合する選択手段と、 制御手段であって、N+Lhの値と、N+Mvの値との
    いずれか一方を、前記レジスタに初期値としてロードさ
    せると共に前記格納手段にフィードバック値として格納
    させ、また、前記係数Mの値と、前記係数Lの値とのい
    ずれか一方を、前記加算器の前記第1入力に結合するこ
    とにより、前記レジスタにロードされている値を各々の
    ピクセルごとに次々とインクリメントさせる前記制御手
    段と、 を備えたことを特徴とするランプ関数信号ジェネレー
    タ。
  18. 【請求項18】 前記レジスタの格納値を次々とインク
    リメントすることによって、該レジスタの格納値が該レ
    ジスタの格納値範囲内を連続して循環し、それによっ
    て、反復する複数のランプ関数信号から成るランプ関数
    信号集合が発生するようにしてあることを特徴とする請
    求項17記載のランプ関数信号ジェネレータ。
  19. 【請求項19】 前記係数L、M、及びNの夫々の値を
    選択する手段を備えていることを特徴とする請求項17
    または18記載のランプ関数信号ジェネレータ。
  20. 【請求項20】 前記ランプ関数信号の信号値に変換処
    理を施して別の形態の関数信号に変換する変換処理手段
    を備えていることを特徴とする請求項17または18記
    載のランプ関数信号ジェネレータ。
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