JP2000316598A - 基質ペプチドの両端に蛍光発光化合物で修飾したカスパーゼ活性を検出する新規な蛍光プローブ - Google Patents

基質ペプチドの両端に蛍光発光化合物で修飾したカスパーゼ活性を検出する新規な蛍光プローブ

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JP2000316598A JP13447699A JP13447699A JP2000316598A JP 2000316598 A JP2000316598 A JP 2000316598A JP 13447699 A JP13447699 A JP 13447699A JP 13447699 A JP13447699 A JP 13447699A JP 2000316598 A JP2000316598 A JP 2000316598A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】カスパ-ゼが特異的に切断する基質ペプチド鎖
の両端に結合した蛍光基の比蛍光強度比の経時的変化を
観察できる新規な蛍光プローブの提供 【構成】カスパ-ゼが特異的に切断するアミノ酸配列を
有する基質ペプチドの両端を、可視光で励起する一方の
蛍光基の蛍光スペクトルと他方の蛍光基の励起スペクト
ルが重なる蛍光発光化合物残基の組み合わせで、修飾し
た下記の一般式(1)で表される新規な蛍光プローブ 蛍光基D−アミノ酸配列−蛍光基A・・・一般式(1) (ただし、蛍光基Dと蛍光基Aは、可視光で励起する一
方の蛍光基の蛍光スペクトルと他方の蛍光基の励起スペ
クトルが重なり蛍光発光化合物残基の組み合わせであ
り、アミノ酸配列は、100Å以下のアミノ酸配列であ
る。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酵素、特にアポト
ーシスに関与するカスパーゼが特異的に切断するアミノ
酸配列を有する基質ペプチドの両端を、可視光で励起す
る一方の蛍光基の蛍光スペクトルと他方の蛍光基の励起
スペクトルが重なる蛍光発光化合物残基の組み合わせで
修飾した新規な蛍光プローブ、特に前記基質ペプチドを
蛍光共鳴エネルギー移動が起こる長さとした新規な蛍光
プローブに関する。更に、蛍光顕微鏡を使用して、生き
た細胞内のカスパーゼの活性を、定量的に観察できる蛍
光強度比(蛍光基Dの発光と蛍光基Aの発光強度の
比))の経時的変化を観察できる前記新規な蛍光プロー
ブに関する。
【0002】
【従来技術】従来は、プロテアーゼ、特にカスパーゼ
(Caspase)が活性化したことを検出する方法として、
活性化カスパーゼに対する抗体を用いる免疫学的方法
と、色素でラベルした基質ペプチドの切断活性を測定す
る酵素化学的方法がよく用いられている。カスパーゼの
細胞死における真の働きを調べることを目的とした場
合、細胞が生きた状態でカスパーゼ活性を見ることが要
求される。従って、抗体を用いる免疫化学的方法は細胞
が固定(観察材料を作るのに組織中の細胞をアルコール
などで殺する操作)された状態でしか観察できないとい
うところに欠陥がある。また、基質ペプチドを用いた検
出法には吸収法と蛍光法の二種類があるが、細胞が生き
たままの状態で細胞内の活性を測定するのには吸光法は
感度面で大いに問題がある。一方、蛍光法はCa2+を始
めとして、近年様々なイメージングに用いられており、
その感度の良さからイメージングに最もふさわしい方法
と考えられている。
【0003】現在、カスパーゼの活性の検出に使用され
ている蛍光化合物としては、カスパーゼの基質選択性に
基づいてデザインされた蛍光基ラベルペプチド化合物、
例えばYVAD−MCA、DEVD−MCAなどを挙げ
ることができる(なお、Y=Tyr、V=Val、A=
Ala、D=Asp、E=Gluであり、MCA=4−
メトキシクマリン−7−アミンを表す。)。しかし、こ
れらの化合物は総じて励起波長が短波長(紫外線乃至短
波長可視光励起)であり、インビボ(in vivo:
ここではメディウムにおいて生きている細胞の意味を含
む))で使用する場合、励起光が細胞を痛める及び細胞
自身が発する自家蛍光のために(イメージング観察にお
けるバックグラウンドを構成する。)、わずかな蛍光上
昇などを捕らえるのが困難であるなどの問題があった。
また、現在アポトーシスの研究に用いられている方法で
は、cell lysate(細胞をすり潰したもの)
を調製して、そこに含まれる酵素の活性を測定してい
た。従って、得られるデータは試料の調整時の採取され
た細胞の平均値にすぎないし、それが必ずしも生理条件
における状態を反映していない。また、組織、細胞内の
空間分解能が悪いという問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者等
は、カスパーゼの生きた細胞における酵素活性を指標と
してイメージングを得て(画像(種々の画像処理をした
ものを含む)などとして捉えて)観察できれば、前記従
来の方法では得られない、空間的・時間的分解能の観察
結果を得ることができ、その分解能および時間的観察は
個々の細胞レベルで酵素の活性の検討できるものが得ら
れると考えた。そのためには、個々の細胞毎に測定する
ことができる蛍光プローブを設計する必要がある。
【0005】ここで、カスパ−ゼ(Caspase)の構造お
よびその役割の概要を説明する。 Caspaseの構造 ヒトの場合、今までに10種類の遺伝子が報告されてい
る。Caspaseはいずれも活性中心にCys残基を持つシステ
インプロテアーゼで、末端からプロドメイン、約20k
Daと10kDaのサブュニット(p20とplO)を持って
いる。プロドメインに関しては、Caspase−1,−2,−
5,−9などのようにCARD(Caspase-recruitment
domain)と呼ばれるドメインを持つもの、Caspase-8,-
10などのようにDED(death effector domain)と呼
ばれるドメインを持つもの、Caspase−3,−6,−7のよ
うに比較的短いプロドメインしか持たないものの3種類
に大別される。Caspaseはこれらの3つがつながった前
駆体として細胞内に存在するが、刺激によってp20とplO
が切り出され、各々が二分子ずつ会合して四量体となっ
て活性化するとされている。 アポトーシスにおけるCaspaseの役割 最初にCed−3との相同性があると分かったのがCaspase
−1(ICE)であり、Capase−1を細胞内に過剰発現させ
ると細胞死を引き起こしたこと。Caspase−1の活性化は
マウスの細胞にFasを刺激してアポトーシスを誘導し
た時のCaspase−3様の活性上昇に先立って起こることが
数多く報告されたことなどから、当初はCaspase−1がア
ポトーシスのシグナル伝達経路に深く関与すると見られ
ていた。しかし、ヒトの細胞のアポトーシスにおいては
Caspase−1活性の指標であるYVAD−MCA切断活性の上昇
が再現されないことなどから、現在ではCaspase−1はCa
spase−4,−5と共にIL−1βなどのサイトカインの
成熟・分泌に関わるCaspaseに分類され、細胞死に関わ
るCaspase(Caspase−3,−6,−7,一8,−9など)と
は異なるという考え方が主流となっている。しかしなが
ら、まだ完全にCaspase−1の細胞死への関与が否定され
たというわけではない。一方、細胞死に関わるとされて
いるCaspaseも、そのプロドメインの構造から、アポト
ーシスのシグナル伝達の上流に位置するもの(Caspase
−8,−9など)と、下流に位置するもの(Caspase−
3,−6,−7など)とに分類されている。Caspase−8は
その前駆体のN末端にDED(death effectore domain)を
持ち、、同じくDEDを持つ分子であるFADD(Fas as
sociating protein with death domein)と結合するこ
とが分かっている。FADDはその名前の通りFasレセ
プターとDD(death domain)を介して結合し、Fas
リガンドなどの細胞外からの死のシグナルを細胞内に伝
える仲介の役目を果たしていると思われる。シグナルを
受けて活性化したCaspase−8はCaspase−3など下流のCa
spaseを活性化すると考えられている。また、Caspase−
9はCaspase−1サブファミリー(グループI)と同様に
前駆体のN末端にCARD(Caspase-recruitment doma
in)を持っており、同じくCARDを持つced-4の哺乳
類ホモローグApaf-1と結合することが知られている。A
paf-1はcytochrome Cと結合することが知られており、
ミトコンドリアから放出されたcytochrome Cからのシグ
ナルをCaspase−9に伝える役目を果たしている。これ
によって活性化したCapase−9はCaspase−3などを活性
化することによってアポトーシスのシグナルを下流に伝
えていると考えられる。上の2つのCaspaseが主にアポ
トーシスのシグナル伝達や制御に関わっていると考えら
れているのに対して、残りのCaspase(Caspase−3,−
6,−7)は構造蛋白質などの基質蛋白質の分解という過
程を通してアポトーシスの実行に関わっているとされて
いる。このうち、特にCaspase−3はDNAのフラグメンテ
ーションを起こすDNase(CAD)の活性化および様々な細
胞内タンパク質の切断に関わっていることが明らかとな
っている。ここ数年の研究により、Caspaseの活性化は
ほとんどのアポトーシスで起こる共通の現象であり、Ca
spaseの活性化がアポトーシス特有の形態変化に関わっ
ていることが明らかとなってきた。また、最近ではCasp
ase−9がリン酸化によって制御されているという報告も
なされ、複雑な制御をしていることが分かってきた。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、カスパ
ーゼが特異的に切断し、かつ蛍光共鳴エネルギー移動が
起こる長さのアミノ酸配列を有する基質ペプチドの両端
に前記蛍光共鳴エネルギー移動が起こる蛍光発光化合物
の組み合わせで修飾した下記の一般式(1)で表される
新規な蛍光プローブ 蛍光基D−アミノ酸配列−蛍光基A・・・一般式(1) (ただし、蛍光基Dと蛍光基Aは、蛍光共鳴エネルギー
移動が起こる蛍光発光化合物残基の組み合わであり、ア
ミノ酸配列は、カスパーゼが特異的に切断し、かつ前記
蛍光共鳴エネルギー移動が起こる長さのアミノ酸配列で
ある。)であり、好ましくは、前記基質ペプチドのアミ
ノ酸配列が−Gly−Asp−Glu−Val−Asp
−Gly−Val−Lys−または−Ala−Tyr−
Val−His−Asp−Ala−Pro−Val−L
ys−であることを特徴とする前記蛍光プローブ、更に
好ましくは、蛍光基Dがルシファーイエローまたは6−
カルボキシジクロロフルオレセインからのものであり、
蛍光基Aが5−カルボキシテトラメチルローダミンまた
は5−カルボキシ−X−ローダミンである前記蛍光プロ
ーブである。本発明者は、蛍光共鳴エネルギー移動を起
こす蛍光発光化合物の組み合わせで修飾した基質ペプチ
ド、特に長波長励起の前記蛍光発光化合物の組み合わせ
を用い、また、酵素特異性を向上した基質ペプチドを用
いることにより前記課題を解決したものである。
【0007】
【本発明の実施の態様】本発明を、図面を参照して詳細
に説明する。本発明の、活性化Caspase検出の原理は、
好ましくは蛍光共鳴エネルギー移動(Fluorescence Res
onance Energy Transfer:以下、FRETと言う場合も
ある。)を用いるものである。本明細書において、FR
ETとは、ある2つの蛍光化合物が距離的に近い位置
(大体100Å以内)に存在するとき、その2つの蛍光
化合物のうちの片方(ドナーという、例えば前記蛍光基
D)の蛍光スペクトルともう片方(アクセプターとい
う、例えば前記蛍光基A)の励起スペクトルが重なりを
持つ場合、ドナーの励起波長のエネルギ−を当てると、
本来観察されるはずのドナーの蛍光が減衰し、代わりに
アクセプターの蛍光が観察される現象をいう。例えば図
1に概略図として示されるように、プロテアーゼによる
切断前には、アクセプターの蛍光のみが観察されるが、
プロテアーゼが活性化し基質ペプチドを切断すると、ド
ナーの蛍光が観察されるようになる。この原理を応用し
た図2の蛍光プローブの構成は、あるプロテアーゼが特
異的に認識・切断する基質ペプチド配列の両側に、ドナ
ー、すなわちアクセプター蛍光体の励起光を発生する蛍
光基とアクセプター、すなわち前記ドナーの励起により
放出されるエネルギ−により発光する蛍光基とを修飾す
ると、プロテアーゼにより前記基質ペプチドが切断され
る前は両者の距離が十分近いためFRETが起こるが、
プロテアーゼによって前記基質ペプチドが切断されると
両者の距離が離れることによりFRETが起こらなくな
ると、というものである。そして、それによって生じる
であろうスペクトル変化、すなわちアクセプターからの
蛍光スペクトルからドナーからの蛍光スペクトルへのス
ペクトル変化をプロテアーゼの活性測定の指標にするこ
とを原理とするものである。前記基質ベプチド配列とし
ては、Caspase−1によって特異的に切断されるhuman pr
o-interleukin-1β(pro-IL-1β)の切断部位の配列で
ある−AYVHDAPVK−、及びCaspase−3,−7な
どによって切断されるhuman poly-ADP-ribose polym
erase(PARP)の切断部位の配列である−GDEV
DGVK−を用いることとした。
【0008】また、FRETが起こるドナーとアクセプ
ターの組み合わせを、図3に示した蛍光化合物類を用い
て検討した。具体的には、ドナーとしてはルシフアーイ
エロー(LY)、カルボキシジクロロフルオレセイン
(CDCF)を用い、また、アクセプターとしてはカル
ボキシメチルローダミン(CTMR)およびカルボキシ
X−ローダミン(CXR)を用いて、蛍光プローブ化合
物を合成した。 蛍光プローブの合成 ペプチドの両端に化合物を修飾する方法は、Geogh
eganらによって報告された方法を用いた。すなわ
ち、基質配列のN末端にSer、C末端にLysがある
ようなペプチドを出発原料とし、まず中性条件下で過ヨ
ウ素酸処理することによりN末端Serをグリオキシリ
ル基に変換し、別途合成あるいは購入したヒドラジノ化
したドナーを修飾する。次に、C末端のLysのε−ア
ミノ基をスクシニミジルエステル化したアクセプターで
修飾した。ドナーとアクセプターの組み合わせを下記表
1に示す。
【0009】
【表1】
【0010】また、用いたドナーおよびアクセプターに
おいて、ルシフアーイエローのヒドラジン誘導体は市販
のものを使用した。それ以外はすべて合成した。下記1
にドナーおよびアクセプターの合成工程をに示す。
【0011】
【化1】
【0012】以上により合成された、Caspase-1の活性
を検出する蛍光プロープは、以下の群Aの(1)〜
(3)であり、 群A: (1)LY−AYVHDAPVK−CTMR、 (2)CDCF−AYVHDAPVK−CXR、 (3)CDCF−AYVHDAPVK−CXR、 また、Caspase−3の活性を検出する蛍光プロー
ブは、以下の群Bの(4)〜(6)である。 群B: (4)LY−GDEVDGVK−CTMR、 (5)CDCF−GDEVDGVK−CTMR、 (6)CDCF−GDEVDGVK−CXR 反応の進行は逆相HPLCで確認し、生成物の精製には
分取用逆相HPLCを用いた。構造の確認はMALDI
−TOFMS(Shimadzu社製、COMPAKT,MALDI-IV)によ
って分子量のピークを確認することによって行った。そ
の結果を表2に示す。
【0013】
【表2】
【0014】合成した6種類の蛍光プローブに関して、
そのスペクトル特性及び酵素との反応性など物性の検討
を行った。 蛍光スペクトル測定 まず、合成した蛍光プロープがpH7.4の緩衝液中で
FRETを起こしているかどうか調べたところ、LY−
CTMR(1,4)の組み合わせではFRETを確認で
きた。その結果図4に示す。 FRETの溶媒による効果:その結果を図5に示す。ま
た、CDCF−CTMR(2,5)、CDCF−CXR
(3,6)の両組み合わせともMeOH中ではきれいな
FRETが観察され、LY−CTMR(1,4)ではF
RETの効率が水中よりもさらに大きくなった。すなわ
ち、MeOH中では合成された(1)〜(6)の全ての
化合物がFRET特性を呈することが確認された。溶媒
によるFRETの効率の違いは、LYとCTMRが水中
ではある程度会合しているものと推察される。
【0015】紫外・可視光吸収(uv−Vis.)スペ
クトル測定 次に、合成した蛍光プローブの紫外・可視光吸収(uv
−Vis.)スペクトルを測定した。その結果を図6に
示す。CDCF−CTMR(図6の(b))、CDCF
−CXR(図6の(c))の組み合わせではローダミン
(CTMR,CXR)の極大吸収波長における吸光度が
CDCFの極大吸収波長における吸光度と比較して顕著
な減少を示していた。これは、ローダミン系の蛍光団を
タンパク質などに多数修飾した際に起こることが報告さ
れている(Ravdin,P.&Axelrod,D.:Anal.Biochem.,80,58
5-592(1977)参照)。この報告の場合は恐らくローダミ
ン同士で会合していると考えられるが、今回の吸収スペ
クトルの結果はローダミン(CTMR,CXR)とフル
オレセイン(CDCF)が会合していることを示唆する
結果である。一方、LYとCTMRの組合わせの場合
(図6の(a))、CTMRに由来するスペクトルはふ
つうのローダミンのスペクトルの形をしている。このこ
とから会合の程度は弱いと考えられ、弱いFRETが起
こっている結果を支持するものであった。
【0016】プロテオリシス(タンパク質加水分解)を
受けたときの蛍光プローブのスペクトル変化をリコンビ
ナントヒトCaspaseを用いて測定した。いずれの蛍光プ
ローブもターゲットにしたCaspase-3(前記群Bの蛍光
プローブ(4)−(6))によってプロテオリシスを受
け、それに従ってドナーの蛍光が大きく増大した。その
状態を図7に示す。また、アクセプターの蛍光を測定し
たところ、前記群Bの蛍光プローブ(4),(5)およ
び(6)ではプロテオリシスによってドナー以上の蛍光
強度の増大が観察された。その状態を図8に示す。さら
に、前記Bの蛍光プローブ(4)を用いて切断前と切断
後の吸光スペクトルを測定したところ、CTMRの極大
吸収波長が560nmから551nmにシフトした(図
9(I)参照)。また、他の蛍光プローブではプロテオ
リシスによってアクセプターのモル吸光係数の上昇およ
び極大吸収波長のブルーシフト、ドナーの極大吸収波長
のレッドシフトが観察された(図9(II)参照)。この
ことから、全ての蛍光プロープに関して、水中ではドナ
ーとアクセプターが何らかの相互作用をしていると思わ
れるが、(1),(4)ではそれが弱いと考えられる。
このことにより、(1),(4)は水中においてFRE
Tを示した。以上のデータより、合成した蛍光プローブ
(1)〜(6)は各々の設計どおりのCaspaseの活性を
検出するプローブとして使用できることが確認された。
更に、LY−CTMRの組合せの蛍光プロープ(1)お
よび(4)ではドナーの励起波長(430nm)で励起
した場合、ドナーの蛍光波長(530nm)とアクセプ
ターの蛍光波長(570nm)で蛍光強度の比が変化す
るため、それらの比を取ることによって、二波長レシオ
イメージングの蛍光プローブとして使用できる。二波長
レシオイメージングができる蛍光プロープの実現は、蛍
光プロープの濃度のみによらずターゲット分子の濃度や
活性をより正確に定量できるために、蛍光プローブの染
めむらがある場合に特に有用となる。また、CDCFを
ドナーとして持っ蛍光プローブ(2),(3),(5)
および(6)(群AまたはB:)は最大励起波長が50
5nmであるので、488nmのアルゴンレーザー光に
よって励起する共焦点顛微鏡を用いたイメージングへの
応用も可能であろう。
【0017】合成した蛍光プローブの各Caspaseに対す
る選択性の検討 各種リコンビナントCaspase(−1,−3,−6,−
7)を用いて、合成した蛍光プロープの酵素に対する選
択性を検討した。蛍光ブロープ(1)〜(3)(群A)
はCaspase−1に対して選択的であった。また、蛍光プロ
ーブ(4)〜(6)(群B)は設計ではCaspase−3,
−7のみに切断されることを期待したが、Caspase−
3,−7と比べて切断されやすさは劣るもののCaspase
−1,−6によっても若干切断された(図10参照)。
DEVD−MCAのCaspase(−1,−3,−6,−
7)に対する選択性は図10に示したとおりである。し
かし、各々のペプチド基質をCaspase−3とインキュベ
ートしたときの蛍光強度を1.0として、他のCaspase
と反応させたときの相対的蛍光強度を算出したところ、
(4)〜(6)のいずれのプローブも、DEVD−MC
Aと比較するとグループIIのCaspase(特にCaspase−
7)に対する選択性は高まっていることが、以下に示す
表3から理解される。
【0018】
【表3】
【0019】Caspase−3の蛍光プローブ(4)〜
(6)に対するVmax/Km(Kの測定時間に対する蛍
光強度のグラフの曲線を式(実験の部参頗)にフィット
することで、Caspase−3の蛍光プロープ(4)〜
(6)に対する近似のVmax/Kmを求めた。その結果
を表4に示す。 近似のVmax/Kmの算出:DECD-MCAおよび蛍光プロー
ブ(4)〜(6)(2μM)を250U/mlのCaspase-3と、
37℃でインキュベーションしながら、蛍光強度を一定
時間ごとに測定した。反応溶液は合計200μlで、20mM
HEPESバッファー(pH7.5)10mMMDTT、10%グリセロー
ル、0.1%CHAPS、100mMNaClを含む。測定波長はDECD-MCA
が、ex.380nm、em.460nm、(4)がex.430nm、em.530n
m、(5) および(6)がex.505nm、em.525nmで行っ
た。測定した蛍光強度を時間に対してプロットして、そ
のグラフをy=A×(1-exp((Vmax/Km)×t)+
Bの式に一致(フィット)することによって、近似のV
max/Kmを求める。DEVD−MCAと比較すると値
は若干小さかったものの、同じくらいの値であった。蛍
光基のサイズが大きくなるとVmax/Kmが小さくなる
傾向があった。恐らく、酵素に認識される際に蛍光団の
サイズが大きいと、立体障害のために認識されにくくな
る可能性が考えられる。
【0020】
【表4】
【0021】エトポシド処理した細胞からのCaspase−
3様活性の検出 下記の化学式(2)(a)のトポイソメラーゼII阻害剤
であるエトポシド(VP−16)は多くの細胞において
アポトーシスを引き起こすことが知られている。
【0022】
【化2】
【0023】そこで、アポトーシスにおいて切断される
ことが知られているpoly-ADP-polymerase(PAR
P)の切断部位のペプチド配列を持つ合成蛍光プローブ
Donor-GDEVDGVK-Acceptor(蛍光
プローブ(4)〜(6))を用いて、アポトーシスを起
こした細胞のlysateからCaspase活性(Caspase−
3様活性)の検出を試みた。その結果、一般的に使用さ
れているDEVD−MCAと同程度の感度で酵素活性を
検出することができたことが分かった。(図11参
照)。この活性はCaspase選択的阻害剤である前記化学
式(2)(b)のZ−Asp−CH2−DCBによって
大きく抑制された。エトポシド処理していないHeLa
細胞のlysate中にはZ−Asp−CH2−DCB
によって抑制されるプロテアーゼ活性はほとんど存在し
ないことから、これらの蛍光プローブを用いてアポトー
シス刺激によって活性化したcaspase−3様プロテアー
ゼを検出することができる。しかし、エトポシド処理し
ていないHeLa細胞中にもこれらの蛍光プローブを切
断する活性が存在することが明らかとなった。これは、
通常細胞内で活性化しているプロテアーゼ群によるもの
と考えられ、Z−Asp−CH2−DCBによっては全
く抑制されないことからCaspaseではないことがわかっ
た。また、いずれの蛍光プローブもこれら他のプロテア
ーゼによるバックグラウンドはDEVD−MCAと比較
すると低い。すなわち、DEVD−MCAよりもCaspas
eに対する選択性は優れていると言える。この原因とし
ては、DEVD−MCAがアミノ酸残基が4つしかない
のに対し、合成した蛍光プローブはアミノ酸残基が7〜
8個あるためであると考えられる。換言すれば、本発明
の蛍光プローブの基質ペプチドにより選択性が向上され
たことが理解される。また、THP−1細胞をエトポシ
ド処理した場合のlysateの場合にも、同様に蛍光
プローブ(4)によりCaspase−3様活性の検出の選択性
が向上することが分かった。このことを図12に示す。
【0024】蛍光プローブの細胞内への導入 蛍光プロープをバイオイメージングに適用するには、ま
ずそれらの化合物を細胞内に取り込ませなくてはならな
い。そこで、最初に蛍光プローブ1〜6をメディウム中
に添加しただけで細胞に取り込まれるかどうか検討し
た。しかし、いずれのプロープもHeLa細胞・THP
−1細胞のどちらにも取り込まれなかった。このため、
何らかの方法を用いて細胞内にこれらの蛍光プロープを
取り込ませることを考えた。細胞膜非透過性の化合物を
細胞内に入れる方法としては、 膜透過性化合物への誘導体化(アセトキシメチル
化、アセチル化など) 薬物を用いて膜に穴を開けて取り込ませる方法(α
−tozin、β−eschinなど) 細胞外液を高浸透圧にすることによって取り込ませ
る方法(Influx(商標名)など) リボソーム法 マイクロインジェクション などが存在するが、今回はマイクロインジェクションに
よる方法を用いた。 マイクロインジェクションによる方法 Eppendorf社のマイクロインジェクション法を用いて蛍
光プローブの細胞内への注入を試みた。用いる細胞と
し、蛍光イメージング観察が容易な接着性のHeLa細
胞で行うことにした。マイクロインジェクション後、血
清を含むメディウム(培養液)でインキュベーションす
ることにより、懸念された膜の傷害による細胞死は防ぐ
ことができた。蛍光ブローブが導入されたかどうかはC
DCFおよびCTMRの蛍光を確認することにより行っ
た。以下のイメージング実験は全て、マイクロインジェ
クションによって蛍光プローブを細胞内に導入したもの
を用いて行った。
【0025】Caspase−3様プロテアーゼのイメージン
グ 蛍光プロープとしては、Caspase−3やCaspase−7とい
ったPARP(poly-ADP-ribose polymerase)を切断す
るCaspase(Caspase−3様プロテアーゼ)を検出するよ
うに設計した試薬であるLY−GDEVDGVK−CT
MR(4)およびCDCF−GDEVDGVK−CTM
R(5)を使用した。 ポストインキュベーション時間 マイクロインジェクションは細胞膜に穴を開けるため
に、細胞膜が完全に修復するまでは蛍光基質が細胞外へ
漏れ出すことが考えられる。そのため、ポストインキュ
べ−ションの時間が短いと、イメージングを開始しても
蛍光強度が初めから下がり続けてしまい、酵素活性を検
出できないと考えられた。そこで、とりあえず以下のイ
メージング実験はポストインキュベーション時間を6−
7時間程度として行った。この条件のポストインキュべ
−ション時間でもある程度の局在は観察された。 イメージング中のメディウムの選択 イメージング時に使用するメディウムとしては、培養に
使用しているDMEM(Dulecco's modified Eagle's m
edium)が好ましいが、DMEMのpHを中性に保つた
めには5%CO2を常に通気しなければならないので、
顕微鏡などの観察装置の面で制約があるので、大気中で
pHが中性であるHanhk's balanced salt solutio(H
BSS)を用いた。このバッファーはCa+イメージン
グにも使われるように大気中で中性のpHの値を取り、
本実験の湯合にも適していると思われる。また、イメー
ジングにおいて重要な問題であるメディウムの自家蛍光
を抑制するために、自家蛍光の影響をなるべく少なく
し、かつエトポシド未処理では細胞死を起こさないよう
なFBSの濃度を検討し、1%FBSおよび3%FBS
において実験を行った。ちなみに、血清除去はエトポシ
ドの効果を増強することがわかった。
【0026】イメージング結果 エトポシド刺激(脾臓細胞は20μg/mlのエトポシ
ドで処理され、蛍光顕微鏡を用いて20×.温度:37
℃,溶媒:Hank's balanced salt solution(ハンクス
の平衡塩溶液) with l% fatal bovine serum(ウシ血
清アルブミン).)によってアポトーシスを誘導した細
胞において、化学式3で示される蛍光プローブ(5)を
用いることによって、CDCF由来の蛍光強度が上昇し
た画像を取ることに成功した。
【0027】
【化3】
【0028】イメージング結果の、蛍光画像を図13
に、そして比蛍光画像を図14に示す。この蛍光は、エ
トポシド処理直後から徐々に上昇し、特に細胞内のある
一部分でかなり強い活性上昇が見られた。また細胞全体
の蛍光は、細胞の死と共に極端に低下した。この蛍光低
下の原因としては、細胞がアポトーシスを起こす過程に
おいて膜のブレッビング(blebbing)が観察さ
れるが、そのときに細胞膜が破れて蛍光プローブが細胞
外に滞れ出したためと考えられる。図15は、エトポシ
未処理の細胞の蛍光画像を示す。そこでは蛍光色素が集
まる傾向は見られたもののこのような大きな蛍光量増加
はほとんど見られず、全体的に蛍光量は徐々に低下して
いく傾向にあった。
【0029】
【発明の効果】以上述べたように、特に蛍光プローブ
(4)〜(6)(Donor−GDEVDGVK−CT
MR)を用いることによって、アポトーシスを誘導した
HeLa細胞中からCaspase−3様プロテアーゼの活性を改善
された選択性をもって検出することができた。更に、C
DCF−GDEVDGVK−CTMR(5)をマイクロ
インジェクションによってHeLa細胞内に導入し、エトポ
シド処理したHeLa細胞内において活性化したCaspas
e−3様プロテアーゼのイメージングに成功した。この手
法は他のプロテアーゼの活性の観察にも応用が可能であ
ることが推測され、酵素の生体細胞における観察の実現
を提供した点において優れた効果をもたすものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)現象の
概略図
【図2】 本発明の蛍光プローブの酵素活性検出原理図
【図3】 FRETが起こるドナーとアクセブターの組
み合わせを構成する、蛍光化合物類
【図4】 pH7.4の緩衝液中で合成蛍光プローブの
FRET
【図5】 種々の溶媒中における蛍光スペクトル(FR
ET)
【図6】 合成した蛍光プローブの紫外・可視光吸収
(UV−vis.)スペクトル、
【図7】 プロテオリシスを受けたときの(4)〜
(6)の蛍光プローブのドナーのスペクトルの変化
【図8】 プロテオリシスを受けたときの(4)〜
(6)の蛍光プローブのアクセプターのスペクトルの変
【図9】 プロテオリシスを受けたときの蛍光プローブ
(4)(I)および(6)(II)の極大吸収波長のシフ
【図10】 蛍光プローブのCaspaseに対する選
択性
【図11】 エトポシド処理したHeLa細胞の新規蛍
光プローブによるCaspase−3様活性検出
【図12】 THP−1細胞をエトポシド処理した場合
の蛍光プローブ(4)によるCaspase−3様活性検出
【図13】 エトポシド処理したHeLa細胞の蛍光イ
メージング
【図14】 エトポシド処理したHeLa細胞の比蛍光
イメージング
【図15】 未処理のHeLa細胞の蛍光イメージング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G054 AB10 EA03 FA28 GA02 GA03 4B063 QA01 QQ08 QQ36 QR41 QR48 QR56 QR58 QR66 QR77 QS03 QX02 4H045 AA10 AA30 BA14 BA15 EA55

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カスパーゼが特異的に切断するアミノ酸
    配列を有する基質ペプチドの両端を、可視光で励起する
    一方の蛍光基の蛍光スペクトルと他方の蛍光基の励起ス
    ペクトルが重なる蛍光発光化合物残基の組み合わせで、
    修飾した下記の一般式(1)で表される新規な蛍光プロ
    ーブ 蛍光基D−アミノ酸配列−蛍光基A・・・一般式(1) (ただし、蛍光基Dと蛍光基Aは、可視光で励起する一
    方の蛍光基の蛍光スペクトルと他方の蛍光基の励起スペ
    クトルが重なり蛍光発光化合物残基の組み合わせであ
    り、アミノ酸配列は、100Å以下のアミノ酸配列であ
    る。)。
  2. 【請求項2】 アミノ酸配列を有する基質ペプチドが蛍
    光共鳴エネルギー移動が起こる長さであり、前記基質ペ
    プチドの両端の蛍光基が蛍光共鳴エネルギー移動を起こ
    す蛍光発光化合物残基の組み合わせであることを特徴と
    する請求項1に記載の新規な蛍光プローブ
  3. 【請求項3】 基質ペプチドのアミノ酸配列が−Gly
    −Asp−Glu−Val−Asp−Gly−Val−
    Lys−または−Ala−Tyr−Val−His−A
    sp−Ala−Pro−Val−Lys−であることを
    特徴とする請求項1または2記載の蛍光プローブ。
  4. 【請求項4】 蛍光基Dがルシファーイエローまたは6
    −カルボキシジクロロフルオレセインからのものであ
    り、蛍光基Aが5−カルボキシテトラメチルローダミン
    または5−カルボキシ−X−ローダミンからのものであ
    る請求項1、2または3に記載の蛍光プローブ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2002102795A1 (fr) * 2001-06-14 2002-12-27 Daiichi Pure Chemicals Co., Ltd. Sondes fluorescentes pour le zinc
WO2006075429A1 (ja) * 2005-01-13 2006-07-20 Kyushu Institute Of Technology 酵素活性検出用粒子及びそれを用いた酵素活性の検出方法並びに酵素活性検出具
US7465814B2 (en) 2003-07-11 2008-12-16 Osaka Industrial Promotion Organization Sulfonate compound and fluorescent probe using the same
US7491832B2 (en) 2003-07-11 2009-02-17 Osaka Industrial Promotion Organization Sulfonate compound and fluorescent probe using the same
US8465985B2 (en) 2007-03-01 2013-06-18 The University Of Tokyo Fluorescent probe

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