JP2000316168A - カラー撮像素子及びカラー撮像装置 - Google Patents

カラー撮像素子及びカラー撮像装置

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JP2000316168A
JP2000316168A JP11125494A JP12549499A JP2000316168A JP 2000316168 A JP2000316168 A JP 2000316168A JP 11125494 A JP11125494 A JP 11125494A JP 12549499 A JP12549499 A JP 12549499A JP 2000316168 A JP2000316168 A JP 2000316168A
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Hideaki Yoshida
英明 吉田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 周期的色コーディング配列に伴う色モアレの
発生等の問題を本質的に解決し、小型低コストで高画質
のカラー撮像の可能なカラー撮像素子及びカラー撮像装
置を提供する。 【解決手段】 色コーディング配列が所定の色配分条
件、例えば画素数比率R/G,G/B,B/Rがいずれ
もほぼ1とするという条件を満たすランダム配列とした
CCD撮像素子4と、ランダム色コーディング配列に基
づく色分離処理を行うディジタルプロセス回路7と、ラ
ンダム色コーディング配列に関する配列データを記憶す
るマスクROM又はEEPROM17からなる記憶手段と
を備えてカラー撮像装置を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、色モアレの発生
を防止できるようにしたカラー撮像素子及びそのカラー
撮像素子を用いたカラー撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、撮像管及び固体撮像素子に代表
される撮像素子は、撮像装置に広く用いられている。特
に、単管又は単板(Single Sensor)カラー撮像装置に使
用されるカラー撮像素子は、1つの撮像素子でカラー撮
像装置を構成できるため、色分離プリズムが不要でレン
ズの小型化が可能であり、またレジストレーションに代
表される多板式の各種調整の必要がなく、更に消費電力
が小さいなど多くの特徴を有し、カラー撮像装置の小型
化・消電力化に多くの貢献を果しており、特に固体撮像
素子であるカラーCCD撮像素子を用いた単板カラーカ
メラは、撮像装置の主流となっている。
【0003】上記カラー撮像素子は、いずれも一つの受
光面で色情報を得るため、ストライプフィルタ又はモザ
イクフィルタなどと称される色フィルタを用いて、受光
平面内で色変調(色コーディング)を行っている。すな
わち、例えばRGB3色のフィルタを所定の規則的配列
で各光電変換素子(画素)上に張り付けることで、各画
素毎に異なる分光感度を持たせている。従って、被写体
撮像によって得られた映像信号には、このフィルタ配列
にしたがった点順次の色情報が含まれているから、上記
所定の配列にしたがって各色フィルタに対応した信号毎
に分離して、その分離した信号を取り出すことにより色
情報が取り出せる。輝度信号(Y信号)を得るためには
RGB情報が全て必要であるから、1画素の輝度情報を
得るためには最低3画素(RGB各1画素ずつ)を必要
とし、輝度解像度は犠牲になるものの一つの撮像素子で
カラー撮像を行うことができるようになっている。
【0004】上記フィルタ配列には、RGBストライ
プ、ベイヤ型RGBモザイク(各種あり)などの3原色
フィルタ、YeMgCyストライプ、YeMgCyW4
色モザイク、YeMgCyG4色モザイクなどの補色フ
ィルタ等、多種多様の色コーディングパターンが提案さ
れて実用化されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記カラー
撮像素子の電気的構成(撮像管か固体撮像素子か、ある
いはCCDか他のタイプかなど)や色コーディングの種
類(原色か補色か、あるいは3色か4色かなど)につい
ては、関わりなく有する本質的問題点を指摘し、その解
決手段を示すものであるから、以下の説明においては特
にことわらないない限り、その一例についてのみ取り上
げ、説明を行うこととする。
【0006】上記従来の色コーディング配列の中、RG
Bベイヤ配列の一例を図4の(A),(B)に基づいて
説明する。RGBベイヤ配列は、図4の(A)に示す2
×2の4画素を基本配列とし、この基本配列を図4の
(B)に示すように順次並べて平面を埋めつくすように
配列するものであって、RGBの各色への画素数の配分
比率を1:2:1として、輝度信号に対する寄与の大き
いGの密度を高めることで輝度解像度を高くした点に特
徴があるものである。また、垂直及び水平の2方向に等
方的に配置しているので、ストライプフィルタと異なり
等方的な解像度が得られるようになっている。なお、図
4の(B)は任意の8×8=64画素に関して例示してい
る。
【0007】しかしながら、ベイヤ配列においては上記
のように規則的な配列を用いているため、その配列によ
る空間サンプリングに基づいた偽解像、いわゆる色モア
レの発生を伴うという大きな問題を有していた。すなわ
ち、本来色のない白黒被写体において上記配列周期と同
じ周期の輝度変化(白黒パターン)を有する周期的被写
体が存在した場合、例えば1水平ラインとしてRG行に
着目しRで白、Gで黒であったとすると、輝度変化のな
い赤い被写体から得られる信号と同等の信号が出力され
るため、本来は存在しない色出力を生じてしまう。この
ような縞模様状の繰り返しパターンによって生じた偽色
信号すなわち色モアレは、いわゆる周波数折り返し(エ
リアジング)によって低周波域に生ずるため、後段の色
帯域抑圧を含めた電気的フィルタ処理等によっても取り
除くことができない。
【0008】このため、従来の単板カラー撮像装置は、
画質確保のためには光学系に水晶などの光学ローパスフ
ィルタを必須としており、これが小型化や低コスト化の
大きな制約となるばかりか、それでもなお残存する色モ
アレによる画質劣化は避けられなかった。
【0009】本発明は、従来のカラー撮像装置における
上記周期的色コーディング配列に伴う問題を本質的に解
決するためになされたもので、小型低コストで高画質な
カラー撮像の可能な撮像装置を提供すること、及びそれ
を可能とするカラー撮像素子を提供することを目的とす
る。請求項毎の目的を述べると、請求項1に係る発明
は、規則性を有しないランダムな色コーディング配列に
よる被写体撮像を行うことを可能とし、且つ所定の画質
性能を確保することができるカラー撮像素子を提供する
ことを目的とする。請求項2に係る発明は、請求項1に
係るカラー撮像素子を用いて、該撮像素子のランダム色
コーディング配列情報に基づく色分離を行えるようにし
たカラー撮像装置を提供することを目的とする。請求項
3に係る発明は、ランダム色コーディング配列情報に基
づく色分離を容易に且つ確実に行うことができるカラー
撮像装置を提供することを目的とする。請求項4に係る
発明は、低コストで大量製造することができるランダム
色コーディング配列データを記憶する手段を備えたカラ
ー撮像装置を提供することを目的とする。請求項5に係
る発明は、色コーディング配列の異なるカラー撮像素子
の色分離処理にも容易に対応することが可能なカラー撮
像装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め、請求項1に係る発明は、所定配列の光電変換素子群
を有するカラー撮像素子であって、該カラー撮像素子の
色コーディング配列を所定の色配分条件を満たすランダ
ム配列としてカラー撮像素子を構成するものである。こ
のように構成したカラー撮像素子においては、規則性を
有しないランダムな色コーディング配列による被写体撮
像を行うことができ、且つ所定の色配分条件を満たすラ
ンダム配列としているので、色モアレの発生しない所定
の画質性能(例えば解像度)を確保したカラー撮像が可
能となる。
【0011】請求項2に係る発明は、前記請求項1に係
るカラー撮像素子を備え、該カラー撮像素子の出力信号
に対して該カラー撮像素子のランダム色コーディング配
列に基づく色分離処理を行う色分離手段を設けてカラー
撮像装置を構成するものである。このように構成するこ
とにより、色モアレを発生させず所定の画質性能を備え
たカラー撮像素子の色コーディング配列情報に基づく色
分離を、確実に行うことができるカラー撮像装置を実現
することができる。
【0012】請求項3に係る発明は、請求項2に係るカ
ラー撮像装置において、前記色分離手段で色分離処理を
行うための、前記カラー撮像素子のランダム色コーディ
ング配列に関する配列データを記憶する記憶手段を備え
ていることを特徴とするものである。このようにカラー
撮像素子の色コーディング配列データを記憶する記憶手
段を備えることにより、ランダム色コーディング配列情
報に基づく色分離を容易に且つ確実に行うことができ
る。
【0013】請求項4に係る発明は、請求項3に係るカ
ラー撮像装置において、前記記憶手段をマスクROMで
構成することを特徴とするものである。このように色コ
ーディング配列データの記憶手段としてマスクROMを
用いることにより、記憶手段をひいてはカラー撮像装置
を低コストで大量製造することが可能となる。
【0014】請求項5に係る発明は、請求項3に係るカ
ラー撮像装置において、前記記憶手段をEEPROMで
構成することを特徴とするものである。このように色コ
ーディング配列データの記憶手段としてEEPROMを
用いることにより、色コーディング配列の異なるカラー
撮像素子の色分離処理にも容易に対応することが可能と
なる。
【0015】
【発明の実施の形態】次に実施の形態について説明す
る。図1は、本発明に係るカラー撮像素子を用いたカラ
ー撮像装置(ディジタルカメラ)の実施の形態を示すブ
ロック構成図である。図1において、1はレンズ系、2
はレンズ駆動機構、3は露出制御機構、4はCCD撮像
素子、5はCCDドライバ、6はA/D変換器を含むプ
リプロセス回路、7はディジタルプロセス回路で、ハー
ドとしてメモリを含み、全てのディジタルプロセス処理
を行うものである。8はメモリカードインターフェー
ス、9はメモリカード、10はLCD画像表示系、11は主
たる構成としてマイコンを含むシステムコントローラ、
12は操作スイッチ系、13は操作表示系、14はストロボ、
15はレンズドライバ、16は露出制御ドライバ、17はEE
PROMである。
【0016】図1に示した実施の形態においてカラー撮
像素子として用いているCCD撮像素子4のランダム配
列の色フィルタ配列例を図2に示す。このCCD撮像素
子の画素数は、任意ではあるが仮に 100万画素程度を想
定しており、図2においては、中央部分の8×8=64画
素に対応するフィルタ配列だけを表示している。以下の
説明では、このようなランダム配列を得るための手順を
具体的に説明するものであり、図示はあくまでもこの理
解を助けるためのものであり、この程度の領域の図示で
充分理解されるであろう。(また、ランダム配列が本発
明の本質であるから、全領域のパターンを例示すること
は無意味且つ不可能でもある。)本実施の形態における
フィルタの種類は、いわゆるRGB3原色を使用したも
ので、そのコーディングはRGBランダムフィルタコー
ディングとなっている。
【0017】次に、このようなコーディングを得るため
の手順例について説明する。このコーディングはランダ
ムコーディングであるから、各画素の色フィルタを決定
するためにRGBにそれぞれ2面を割り当てたサイコロ
を使用してもよいのは勿論であるが、その煩雑さを減じ
るため表計算ソフトウェア等を用いて、全画素配列に相
当する表配列を準備する。そして、配列の各セルに数式
MOD(RND/3)(但し、RNDは適当な桁数の乱
数関数、MOD(n/d)はnをdで除した剰余関数)
を割り当てて得られた数値に対して、例えば0→R,1
→G,2→Bを適用すればよい。
【0018】このようにして得られた配列は、統計学的
には通常は特に大きな偏りは持たないから、RGBの画
素数の比率は1:1:1にほぼ近いものとなる。各色に
対する画素数の配分比率をほぼ等分とする場合は、この
ような方法を用いればよい。しかしながら、ただ1回の
試行によって得たものは確率的に低いとはいえ、極端に
色による画素数の多寡があったり、大面積にわたる特定
色の集中があったりする可能性を有している。あるい
は、従来例のような周期性を有したパターンになる可能
性も極めて低いが0ではない。従って、上記手法によっ
て数回の試行を行い複数の配列サンプルを得た上で、実
写による撮像試験(現実にはシミュレーションを用いる
のが好適)を行って、評価結果のよいものを採用するこ
とが望ましい。
【0019】しかしながら、このような試行的なやり方
は、最終的な配列選択に際しては避けられないものであ
るとしても、設計当初から全て試行のみによることは、
一般的には設計効率を著しく低下させるものであって好
ましくない。あるいは試行によって得られた配列を評価
するに当たっても、良い撮像画質を得るためには、必須
となるような配列自体に要求される客観的な要件といっ
たものがあるはずで(極端な例として、全てが一つの色
の画素のみになってはならないことは自明である)、こ
のような条件を具体的に見出し、これを制限条件(判定
基準)として採用することが極めて有効である。
【0020】具体的には、本実施の形態のカラー撮像素
子では、「全有効画素領域に関しての画素数比率R/
G,G/B,B/Rが、いずれもほぼ1(許容範囲0.89
〜1.12)」ということを制約条件として採用している。
理論上のねらい値としては1であるが、ランダム配列の
本質的(統計的)性質からして完全に1にはなり得ず、
実質的にほぼ同等の性能が期待できる値を許容範囲とし
て検定を行なう。これは各色に関して相対的な存在割合
を規定しているものであって、信号に関して高い平均解
像度の確保を保証するものである。(従来のストライプ
配列のRGB比率と同じ比率を設定したとも言える。)
ここで許容範囲の設定は±1.0dB を基準にしている。
(以下許容範囲基準は、特記ない限りは全て同じものと
する。)この制約条件は全有効画素に関するものであ
るから、一部分を示した図2の配列例は直接これに拘束
されるものではない(必要条件ではない)が、実際には
図2に例示の8×8画素に関しても、各色の画素数はR
=22,G=22,B=20であり、この制約条件を満たし
ている。したがって、図2に示した配列例は全有効画素
数64の仮想的少画素撮像素子に対する一実施の形態にな
っていると共に、本来この実施の形態で使用しているよ
うな多画素の撮像素子において、全有効画素の任意の8
×8領域が、例えば図2のように条件を満たせば、全体
としても上記制約条件を満たすという意味では、一つ
の十分条件を例示したものになっている。
【0021】なお、このような制約条件を満たす配列
は、上記完全にランダムな配列を試行により多数用意
し、それを上記条件で検定することによっても、あるい
は例えば表計算等のソフトウェア処理による配列生成に
当たって、予め制約条件を課した上で生成することによ
っても、いずれでも得ることができる。
【0022】後者のような例に直接対応するものとし
て、ここでRGBの画素数比率の目標値を1:2:1に
したものを変形例として挙げておく。すなわち、従来の
ベイヤ配列のRGB比率と同じ比率を設定し、輝度信号
への寄与の大きなGに大きな画素数を配分することで、
輝度信号に関して、より高い平均解像度を得ることがで
きる。このとき、上記と同様に表計算ソフトを利用でき
るが、配列の各セルには数式MOD(RND/4)を割
り当てて、得られた数値に対して、例えば0→R,1→
G,2→G,3→Bを適用すればよい。乱数が特別偏り
をもたなければ、狙いの比率のランダム配列を得ること
ができる。しかし、この場合も上記と同様に統計的偏り
が存在し得るので、最終的には更に制約条件「全有効
画素領域に関しての画素数比率R/G,B/Gがいずれ
もほぼ0.5 (許容範囲0.45〜0.56)」によって検定を行
い、これを満たすものを採用することになる。この変形
例に対応する配列例を、上記実施の形態における図2と
同様の意味をもつ図である図3に示す。各色の画素数は
R=15,G=33,B=16であり、制約条件相当の条件
を満たしている。
【0023】ここで特筆すべきことは、従来のベイヤ配
列等の周期的配列の場合は、この画素数比率の設定は、
単位配列の画素数を各色に分配した数の比しか取り得な
かったが、本発明のランダム配列によれば、この目標数
値を任意の値に設定できることである。このような比率
目標数値(R/G,B/G)の具体例として、(0.7
,0.7 )、(0.43,0.43)、(0.15,0.15)、
(0.51,0.19)を挙げておく。は上記制約条件と
の間の数値を設定したものであって、従来のストライプ
とベイヤの中間的比率設定の一例である。は標準NT
SCテレビシステム(I=1.5MHz,Q=0.5MHz)の色帯
域幅、は狭帯域NTSCテレビシステム(B−Y=0.
5MHz,R−Y=0.5MHz)の色帯域幅に相当する色配分で
ある。(輝度信号帯域幅4.3MHzから各色差信号帯域幅の
合計を差し引いたものをGに分配し、色差信号帯域幅の
合計をRとBに等分した。)は、輝度信号Y生成にお
けるRGBの寄与比率に相当する色配分であり、このよ
うにRとBの比も任意に設定できる。
【0024】さて、このようなランダムカラーフィルタ
配列を備えたCCD撮像素子4を用いたカラー撮像装置
(ディジタルカメラ)においては、従来のカメラと同様
に信号を読み出して処理し、撮像画像をメモリカード9
に記録、あるいはLCD画像表示系10に表示する。従来
と異なる動作は色分離処理であるが、その処理は、ディ
ジタルプロセス回路7がシステムコントローラ11の制御
下において行うようになっている。無論、色分離処理と
は、基本的には対応色信号の存在しない画素(例えばB
信号生成処理におけるRフィルタ画素など)に対する近
隣画素情報等を用いた信号補完処理であって、この点に
関しては従来と何等変わるところはない。しかしながら
従来の色分離が、CCD撮像素子の規則的色コーディン
グに対応して、順列に基づいた規則的サンプリングを行
いホールド回路等を用いた単純な補完や、更に必要に応
じて画素間の加算減算等を行っていた(具体的な処理に
ついてはアナグロ処理、ディジタル処理、混成処理等多
種にわたる)のに対して、本発明において適用するラン
ダムコーディングは規則性がないので、このような処理
はできない。そこで、使用するCCD撮像素子の各画素
に関してのフィルタコーディングデータ(上記図2に相
当する全画素のフィルタテーブル)を参照して、色分離
処理を行う。このコーディングデータはEEPROM17
に記憶されており、使用するCCD撮像素子の色コーデ
ィングが異なる場合にも対応できるようになっている。
【0025】具体的な本実施の形態の色分離(各色信号
生成)処理は、次のようにして行われる。すなわち、
「着目する処理対象画素に関して、まずコーディングデ
ータを参照し、その画素自身のフィルタの色に関する色
信号については、その画素の信号レベルをそのまま信号
として出力し、他の色信号についてはコーディングデー
タに基づき近傍の画素の中で最近接の対応する色フィル
タの画素を探して、該当する画素の信号レベルをその色
信号として出力する。」という処理を行う。
【0026】着目する処理対象画素のフィルタがRであ
る場合に関して、その色分離処理を例示すると、次のと
おりである。 R信号:コーディングデータの参照結果がRであるの
で、その画素の信号レベルをそのままR信号として出力
する。 G信号:参照結果がGでないので、コーディングデータ
に基づき近傍の画素の中で最近接のG画素を探して該当
する画素の信号レベルをG信号として出力する。 B信号:参照結果がBでないので、コーディングデータ
に基づき近傍の画素の中で最近接のB画素を探して該当
する画素の信号レベルをB信号として出力する。
【0027】上記色分離処理例において、例えば着目す
るRフィルタ画素の(上、下、左、右)に(G、G、
R、B)フィルタ画素が並んでいたとすると、「最近接
のG」画素は左右に2つ存在することになるが、このよ
うな場合はどちらか一方のみを採用するようにしても、
双方の平均値を採用するようにしてもよい。
【0028】上記のような色分離処理の結果得られた色
信号は、全画素に関する同時化されたRGB3原色信号
として、従来のRGB3原色信号と同様に後段の回路で
処理され、最終的にメモリカード9に記録、あるいはL
CD画像表示系10に表示される。なお、この後段の回路
における処理は、その必要に応じて適宜使用されるそれ
自体は公知の、例えば色バランス処理、マトリクス演算
による輝度−色差信号への変換あるいはその逆変換処
理、帯域制限等による偽色除去あるいは低減処理、γ変
換に代表される各種非線型処理、各種情報圧縮処理、等
々である。
【0029】その際生じる偽色に関して考察すると、白
黒のナイフエッジや孤立的な白点(線)等の被写体に関
しては、当然ながら平面的なカラーコーディングの影響
で従来のコーディングと同様に偽色を生じる。しかしな
がら、これらはいずれも孤立的に発生する(偽の)色点
や色線であって、その主要エネルギーは高周波域に分布
しているから、従来公知の電気的フィルタ処理等の手法
で除去あるいは低減することが可能である。そして、従
来最大の問題であった縞模様状の繰り返しパターンの撮
像に関しては、コーディングがランダムであるため、少
なくとも低周波に折返った低域の偽色(色モアレ)は発
生せず、本実施の形態においては上記除去あるいは低減
可能な孤立的な偽色の発生にとどまるものである。従っ
て本実施の形態においては、従来この種のディジタルカ
メラにおいて必須であった光学ローパスフィルタを使用
していないにも関わらず、視覚的に問題となる偽色がほ
とんど発生せず高画質が得られる。
【0030】しかも、上記の色配分条件を満たしている
から、すなわち上記実施の形態における制約条件を満
たしている場合は、RGBほぼ均等な平均解像度で色再
現の良い画像が得られ、また上記実施の形態の変形例に
おける制約条件を満たしている場合は、平均的な輝度
解像度がベイヤ配列並みに高い画像が得られる。しかも
従来のものとは異なり光学ローパスフィルタを使用して
いないから、これによるレスポンスの低下がなく実際に
は更に高い解像度が得られる。
【0031】また、この他にも様々な変形例が考えられ
る。まず、上記実施の形態の色配分制約条件は、全て
「全有効画素領域に関しての画素数比率」のみを制約す
るものであって、撮像領域全体の平均解像度を保証する
ものである。この場合、分布が偏ると局所的な色解像度
の劣化が生じる可能性が残っている。そこで、上記全有
効画素領域に関する制約に加えて、例えばブロック制約
条件C(N,M)として、『「有効画素領域内の任意の
N×M画素領域(N,Mは整数定数)に関しての画素数
比率」を、上記実施の形態と同じ比率条件に制約する』
という制約条件を課せば、局所的にも解像度を保証でき
て更に大きな効果が得られる。ただN,Mの値が小さい
場合は、そのブロックに含まれる画素数が小さくなるた
め、上記したような許容範囲の画素数設定をそのまま満
たすことが不可能になる場合があるため、定数N,Mの
設定に応じて上記許容範囲の設定を変える必要がある。
具体例を示すと、C(4,4)を考える場合は、ブロッ
クの画素数が16画素あるから、上記制約条件相当の目
標数値を満たすには、計算上RGBそれぞれ5.3 (許容
範囲 5.1〜5.8 )画素ずつの場合しか許容されなくなる
が、言うまでもなくこれを満たすことはできないから、
このような局所的な画素数の許容条件は、全体に関する
ものより緩めて、例えば「5画素又は6画素」として適
用する。
【0032】また、上記実施の形態では、コーディング
データはEEPROM17に記憶されており、使用するC
CD撮像素子のコーディングが異なる場合にも対応でき
るようになっていたものを示した。CCD撮像素子は量
産ばらつきに起因して1個毎に異なる画素欠陥データ等
を必要とする場合も多いから、このためのメモリを兼用
する上からも、EEPROMを用いることは利点となり
得るが、一方通常一つの撮像装置本体に対して適用され
る撮像素子は一種(量産ばらつきを除けば同一)であ
り、特にカラーコーディングを変える必要もないから、
コーディングデータ自身は全て同じデータを用いること
ができる。この点に着目すれば、上記EEPROMはマ
スクROMに置き換えることが可能である。マスクRO
Mに置き換えた場合、より低コストに構成することがで
きる。そしてまた、いずれの態様の場合も、システムコ
ントローラ11の有するマイクロコンピュータのプログラ
ム格納メモリと兼用することが可能であることは言うま
でもない。
【0033】また冒頭でも述べたように、本発明は撮像
素子の電気的構成(撮像管か固体撮像素子か、あるいは
CCDか他のタイプかなど)や、色コーディングの種類
(原色か補色か、あるいは3色か4色かなど)について
は、関わりなく有する本質的な問題点を取り上げ解決し
ようとするものであるから、上記実施の形態に限られ
ず、これらを含む全てのカラー撮像素子及びそれを用い
たカラー撮像装置に応用できる。例えば、多板カメラに
応用してもよい。例えばG,R/B式2板カラーカメラ
のR/Bセンサにはそのまま応用することができる。
【0034】更に、上記実施の形態において示した「ラ
ンダムコーディングを得るための手順」は、あくまでも
一例に過ぎず、ランダムコーディング自体は任意の方法
によって得ることができる。すなわち、当該カラーコー
ディング配列が、従来公知であった規則的配列とは異な
り、光電変換素子配列の少なくとも数画素〜数十画素以
上の所定の領域に着目したときに顕著な規則的(周期
的)構造を有しておらず、その結果として従来の規則的
配列によって生じる縞模様状の繰り返しパターン入力に
対する低域偽色の発生が低減したならば、その配列は本
発明に言うランダム色コーディング配列となる。
【0035】
【発明の効果】以上実施の形態に基づいて説明したよう
に、本発明によれば周期的色コーディング配列に伴う問
題を本質的に解決し、周期的な輝度変化をもった被写体
でも色モアレを発生しない小型低コストで高画質なカラ
ー撮像の可能なカラー撮像素子及びカラー撮像装置を得
ることができ、特に請求項1に係る発明によれば、規則
性を有しないランダムな色コーディング配列による被写
体撮像を行うことを可能とし、しかも所定の色配分条件
を満たすランダム配列としているので、色モアレを発生
させず且つ所定の画質性能を確保できるカラー撮像素子
を実現することができる。また請求項2に係る発明によ
れば、色モアレを発生させず所定の画質性能を備えたカ
ラー撮像素子の色コーディング配列情報に基づく色分離
を確実に行うことができるカラー撮像装置を実現するこ
とができる。また請求項3に係る発明によれば、ランダ
ム色コーディング配列情報に基づいた色分離を容易に且
つ確実に行うことができる。また請求項4に係る発明に
よれば、色コーディング配列データの記憶手段としてマ
スクROMを用いているので、記憶手段をひいてはカラ
ー撮像装置を低コストで大量製造することが可能とな
る。また請求項5に係る発明によれば、色コーディング
配列データの記憶手段としてEEPROMを用いている
ので、色コーディング配列の異なるカラー撮像素子の色
分離処理にも容易に対応することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るカラー撮像素子及びカラー撮像装
置の実施の形態を示すブロック構成図である。
【図2】図1に示した実施の形態におけるCCD撮像素
子のランダム色フィルタ配列の一例を示す図である。
【図3】図2に示したランダム色フィルタ配列の変形例
を示す図である。
【図4】RGBベイヤ配列の基本配列と全体配列の一例
を示す図である。
【符号の説明】
1 レンズ系 2 レンズ駆動機構 3 露出制御機構 4 CCD撮像素子 5 CCDドライバ 6 プリプロセス回路 7 ディジタルプロセス回路 8 メモリカードインターフェース 9 メモリカード 10 LCD画像表示系 11 システムコントローラ 12 操作スイッチ系 13 操作表示系 14 ストロボ 15 レンズドライバ 16 露出制御ドライバ 17 EEPROM

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定配列の光電変換素子群を有するカラ
    ー撮像素子であって、該カラー撮像素子の色コーディン
    グ配列が所定の色配分条件を満たすランダム配列である
    ことを特徴とするカラー撮像素子。
  2. 【請求項2】 前記請求項1に係るカラー撮像素子を備
    え、該カラー撮像素子の出力信号に対して該カラー撮像
    素子のランダム色コーディング配列に基づく色分離処理
    を行う色分離手段を有していることを特徴とするカラー
    撮像装置。
  3. 【請求項3】 前記色分離手段で色分離処理を行うため
    の、前記カラー撮像素子のランダム色コーディング配列
    に関する配列データを記憶する記憶手段を備えているこ
    とを特徴とする請求項2に係るカラー撮像装置。
  4. 【請求項4】 前記記憶手段は、マスクROMで構成さ
    れていることを特徴とする請求項3に係るカラー撮像装
    置。
  5. 【請求項5】 前記記憶手段は、EEPROMで構成さ
    れているこを特徴とする請求項3に係るカラー撮像装
    置。
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