JP2000316091A - ノイズ除去装置、方法及び記録媒体 - Google Patents

ノイズ除去装置、方法及び記録媒体

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JP2000316091A
JP2000316091A JP11122154A JP12215499A JP2000316091A JP 2000316091 A JP2000316091 A JP 2000316091A JP 11122154 A JP11122154 A JP 11122154A JP 12215499 A JP12215499 A JP 12215499A JP 2000316091 A JP2000316091 A JP 2000316091A
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noise
pattern
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image
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JP11122154A
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English (en)
Inventor
Hitoshi Ito
等 伊藤
Noriaki Otake
紀明 大竹
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NTT Data Group Corp
Original Assignee
NTT Data Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各種の縦線ノイズを検出することができ、ま
た、精度の高いノイズ除去を実現する。 【解決手段】 ヒストグラム演算部11は、2値化され
た文書画像を走査して、該画像の各列の黒画素数を計数
し、計数結果を示すヒストグラム情報を生成する。縦線
ノイズ検出部13は、ヒストグラム情報について、各種
の縦線ノイズを検出するための閾値判定を行い、縦線ノ
イズの画像上の位置を検出する。フィルタパターン記憶
部17は、縦線ノイズを除去するためのフィルタパター
ンを、縦線ノイズの種別毎に記憶する。縦線ノイズ除去
部15は、検出された縦線ノイズの種別に基づき、フィ
ルタパターン記憶部17に記憶されているフィルタパタ
ーンを用いて、縦線ノイズの除去を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ファクシミリ、イ
メージリーダ等で読み取った帳票などの文書画像に含ま
れる直線状のノイズを除去するノイズ除去装置及び方法
等に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ファクシミリ等から送信されてい
る帳票等のデータについて文字認識を行う場面等におい
て、ファクシミリ等から受け取った文書画像にはノイズ
が重畳していることが多く、これらのノイズにより不読
文字や誤読文字が増加し、結果的に文字認識率を低下さ
せる原因となっている。
【0003】これに対応するため、文書画像におけるノ
イズ除去の方法は種々提案されている。特に、ラインノ
イズ(縦線ノイズ)の除去方法としては、例えば文書画
像の縦線の黒画素の分布を調べ、閾値を越えた位置
(列)に縦線ノイズがあると判定してその一列を除去
し、除去された部分において文字の線分があると推定で
きる画素を黒画素に修正する特開平9−238208号
に開示のノイズ除去方法がある。また、他の方法とし
て、文書画像を横方向に走査し、「白黒白」の所定の画
素の配置における中央の黒画素を検出し、検出された黒
画素の画像の縦方向における分布を調べ、閾値を越えた
位置(列)に縦線ノイズがあると判定し、所定のフィル
タリング方式にてノイズ除去を行う特開平8−2729
56号に開示の縦線ノイズ除去方法がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記特開平9
−238208号に開示のノイズ除去方法では、一度縦
線ノイズを除去した後に文字の線分を推定して補うた
め、一度除去してしまった文字の線分を十分に補うこと
ができないという問題がある。この問題は、縦線ノイズ
が1ドット幅から2ドット幅へ拡張した場合には、より
顕著となる。例えば、図12に示すように、文字「OC
R」が描かれている画像(a)に対して2ドット幅の縦
線ノイズが重畳した画像(b)について、この方法によ
るノイズ除去を行う場合、縦線ノイズが除去された画像
(c)に対する、(d)に示すような線分の欠落した箇
所の補間は実質上困難となる。
【0005】また、特開平8−272956号に開示の
ノイズ除去方法では、「白黒白」の配置しか検出しない
ので、1ドット幅の黒画素による縦線ノイズしか検出す
ることができない。仮に、2ドット幅の黒画素による縦
線ノイズを除去するために「白黒黒白」の配置を検出す
ることとしても次に示す問題が生じる。例えば、図13
に示すように、文字「川崎西口」が描かれている画像
(a)について所定の配置「白黒黒白」を検出した結果
(b)と、画像に2ドット幅の黒画素による縦線ノイズ
が重畳した画像(c)について所定の配置「白黒黒白」
を検出した結果(d)とを比較すると、ある列について
は、縦線ノイズが入っていない画像(b)の計数値の方
が高くなってしまう事象が生じる。この例において、例
えば閾値が「40」と設定されていれば、縦線ノイズが
入っている画像では縦線ノイズと認識されず、また、縦
線ノイズの入っていない画像ではノイズと誤認識されて
しまう。これは、文字を構成する画素の幅が2ドットで
あることが多く、これら文字の画素をノイズを構成する
画素の配置として認識したり、文字とノイズが接触して
いる部分については「白黒黒白」という配置にならない
ために検出できないことがあるからである。
【0006】本発明は、上述した事情に鑑みてなされた
もので、複数種類の縦線ノイズを検出することができ、
また、精度の高いノイズ除去を実現することができるノ
イズ除去装置及び方法等に関する。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の第1の観点に係るノイズ除去装置は、2値
化された文書画像を走査して、該画像の各列の黒画素数
を計数し、計数結果を示すヒストグラム情報を生成する
ヒストグラム生成手段と、前記生成されたヒストグラム
情報について、複数種類の直線状のノイズを検出するた
めの閾値判定を行い、直線状のノイズの画像上の位置を
検出するノイズ検出手段と、直線状のノイズを除去する
ためのフィルタパターンを、直線状のノイズの種別毎に
記憶するフィルタ記憶手段と、前記ノイズ検出手段によ
り検出された直線状のノイズの種別に応じたフィルタパ
ターンを用いて、該検出された直線状のノイズの除去を
行うノイズ除去手段と、を備える。
【0008】このような構成によれば、例えば、1ドッ
ト幅の黒画素縦線ノイズ、2ドット幅の黒画素縦線ノイ
ズ、1ドット幅の白画素縦線ノイズ、2ドット幅の白画
素縦線ノイズ等の複数種類の縦線ノイズを検出すること
ができる。また、検出したノイズの種別に応じたフィル
タパターンを用いてフィルタリングするため、精度の高
いノイズ除去を実現することができる。
【0009】前記ノイズ検出手段は、前記ヒストグラム
情報から、任意の列の黒画素数が所定の第1の値以上で
あって、その両隣の列の黒画素数が所定の第2の値未満
である第1パターンと、任意の隣接する2列の黒画素数
が前記第1の値以上であって、その左隣の列と右隣の列
の各黒画素数が前記第2の値未満である第2パターン
と、任意の列の黒画素数が所定の第3の値未満であっ
て、その両隣の列の黒画素数が所定の第4の値以上であ
る第3パターンと、任意の隣接する2列の黒画素数が前
記第3の値未満であって、その左隣の列と右隣の列の各
黒画素数が前記第4の値以上である第4パターンと、の
少なくとも1つに該当する列を検出する手段を備えても
よい。このような構成によれば、第1のパターンによ
り、例えば1ドット幅の黒画素縦線ノイズを検出するこ
とができ、第2のパターンにより、例えば2ドット幅の
黒画素縦線ノイズを検出することができ、第3のパター
ンにより、例えば1ドット幅の白画素縦線ノイズを検出
することができ、第4のパターンにより、例えば2ドッ
ト幅の白画素縦線ノイズを検出することができる。
【0010】前記ノイズ除去手段は、3×3ドットのフ
ィルタパターンと、4×4ドットのフィルタパターン
と、の少なくとも一方を用いたフィルタリングによるノ
イズ除去を行うようにしてもよい。
【0011】前記ヒストグラム生成手段は、画像上で文
字が描かれている領域に関する文字情報を予め取得する
手段と、画像の各列における黒画素の計数において、黒
画素を検出した位置と前記文字情報とに基づいて、加算
値に重み付けをする手段と、を備えてもよい。これによ
り、例えば、文書画像上の文字の領域で黒画素を検出し
たときには加算値を小さくし、また、文字以外の(空白
の)領域で黒画素を検出したときには加算値を大きくす
る等して各列の黒画素の計数を行うため、縦線ノイズの
検出をより正確に行うことができる。
【0012】前記フィルタ記憶手段に記憶されている前
記フィルタパターンは、直線状のノイズの位置と、直線
状のノイズの幅と、画像上の文字の幅と、の少なくとも
1つに基づき、画像上の文字と直線状のノイズの重畳部
分のスムージングを行うためのパターンを含んでもよ
い。
【0013】また、本発明の第2の観点に係るノイズ除
去方法は、文書画像上の直線状のノイズを除去するノイ
ズ除去方法であって、前記画像を走査して、該画像の各
列の黒画素数を計数し、計数結果を示すヒストグラム情
報を生成するヒストグラム生成ステップと、前記生成さ
れたヒストグラム情報について所定の閾値判定を行い、
直線状のノイズの画像上の位置を検出するノイズ検出ス
テップと、直線状のノイズを除去するためのフィルタパ
ターンとして、直線状のノイズの種別毎に予め登録され
ているフィルタパターンのうち、前記ノイズ検出ステッ
プにより検出された直線状のノイズの種別に応じたフィ
ルタパターンを用いて、該検出された直線状のノイズの
除去を行うノイズ除去ステップと、を備える。
【0014】このような構成によれば、例えば、1ドッ
ト幅の黒画素縦線ノイズ、2ドット幅の黒画素縦線ノイ
ズ、1ドット幅の白画素縦線ノイズ、2ドット幅の白画
素縦線ノイズ等の複数種類の縦線ノイズを検出すること
ができる。また、検出したノイズの種別に応じたフィル
タパターンを用いてフィルタリングするため、精度の高
いノイズ除去を実現することができる。
【0015】前記ノイズ検出ステップは、前記ヒストグ
ラム情報から、任意の列の黒画素数が所定の第1の値以
上であって、その両隣の列の黒画素数が所定の第2の値
未満である第1パターンと、任意の隣接する2列の黒画
素数が前記第1の値以上であって、その左隣の列と右隣
の列の各黒画素数が前記第2の値未満である第2パター
ンと、任意の列の黒画素数が所定の第3の値未満であっ
て、その両隣の列の黒画素数が所定の第4の値以上であ
る第3パターンと、任意の隣接する2列の黒画素数が前
記第3の値未満であって、その左隣の列と右隣の列の各
黒画素数が前記第4の値以上である第4パターンと、の
少なくとも1つに該当する列を検出するステップを備え
てもよい。このような構成によれば、第1のパターンに
より、例えば1ドット幅の黒画素縦線ノイズを検出する
ことができ、第2のパターンにより、例えば2ドット幅
の黒画素縦線ノイズを検出することができ、第3のパタ
ーンにより、1ドット幅の白画素縦線ノイズを検出する
ことができ、第4のパターンにより、例えば2ドット幅
の白画素縦線ノイズを検出することができる。
【0016】前記ノイズ除去ステップは、3×3ドット
のフィルタパターンと、4×4ドットのフィルタパター
ンと、の少なくとも一方を用いたフィルタリングによる
ノイズ除去を行ってもよい。
【0017】前記ヒストグラム生成ステップは、画像上
で文字が描かれている領域に関する文字情報を予め取得
するステップと、画像の各列における黒画素の計数にお
いて、黒画素を検出した位置と前記文字情報とに基づい
て、加算値に重み付けをするステップと、を備えてもよ
い。これにより、例えば、文書画像上の文字の領域で黒
画素を検出したときには加算値を小さくし、また、文字
以外の(空白の)領域で黒画素を検出したときには加算
値を大きくする等して各列の黒画素の計数を行うため、
縦線ノイズの検出をより正確に行うことができる。
【0018】前記直線状のノイズを除去するためのフィ
ルタパターンは、直線状のノイズの位置と、直線状のノ
イズの幅と、画像上の文字の幅と、の少なくとも1つに
基づき、画像上の文字と直線状のノイズの重畳部分のス
ムージングを行うためのパターンを含んでもよい。
【0019】また、本発明の第3の観点に係る記録媒体
は、コンピュータを、2値化された文書画像を走査し
て、該画像の各列の黒画素数を計数し、計数結果を示す
ヒストグラム情報を生成するヒストグラム生成手段、前
記生成されたヒストグラム情報について所定の閾値判定
を行い、直線状のノイズの画像上の位置を検出するノイ
ズ検出手段、直線状のノイズを除去するためのフィルタ
パターンを、直線状のノイズの種別毎に記憶するフィル
タ記憶手段、前記ノイズ検出手段により検出された直線
状のノイズの種別に応じたフィルタパターンを用いて、
該検出された直線状のノイズの除去を行うノイズ除去手
段、として機能させるためのプログラムを記録する。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態に係る
ノイズ除去装置を用いた文字認識装置について図面を参
照して説明する。この文字認識装置は、図1に示すよう
に、ファクシミリ、イメージリーダ等から文書のビット
マップデータを受け取り、データ上の縦線ノイズの除去
を行うノイズ除去装置1と、ノイズ除去装置1からノイ
ズ除去されたビットマップパターンを受け取って、文字
認識を行う文字認識部3と、を備える。
【0021】ノイズ除去装置1は、データ記憶部10
と、ヒストグラム演算部11と、縦線ノイズ検出部13
と、縦線ノイズ除去部15と、フィルタパターン記憶部
17と、を含む。このうち、縦線ノイズ除去部15は、
図2に示すように、1ドット幅黒画素縦線ノイズ除去部
151と、2ドット幅黒画素縦線ノイズ除去部152
と、1ドット幅白画素縦線ノイズ除去部153と、2ド
ット幅白画素縦線ノイズ除去部154と、を備える。
【0022】データ記憶部10は、ファクシミリが受信
データについて所定の変換処理を行って取得したビット
マップデータ、またはイメージリーダが文書を読み取っ
て取得したビットマップデータ等を各装置から受け取っ
て記憶する。ヒストグラム演算部11は、例えば図3に
示すような、文書画像を、縦方向(副走査方向、Y方
向)に走査して、画像を構成する各列の黒画素数を計数
してヒストグラムを生成し、ヒストグラム情報として縦
線ノイズ検出部13に供給する。
【0023】このヒストグラムを生成するための計数処
理では、ヒストグラム演算部11は、単純に黒画素を計
数するのではなく、所定の情報に基づく重み付けをしな
がら各列の黒画素を計数する。例えば任意の列xの黒画
素のカウンタ値をcount[x]とすると、列xの黒画素の検
出に応じてcount[x]に値tを加算するとき、文書画像上
の文字の描かれている領域で黒画素を検出したときには
値tを小さくして加算し、また、文字以外の(空白の)
領域で黒画素を検出したときには値tを大きくして加算
するようにしてもよい。この値tの設定方法は任意であ
る。
【0024】例えば、点(xa、ya)と点(xb、y
b)により特定される空白領域ではt=1と設定し、点
(xc、yc)と点(xd、yd)により特定される文
字が描かれている領域では所定値(例えば、t=0.7
等)と設定するようにしてもよい。また、例えば処理対
象の文書画像について予め横方向(主走査方向、X方
向)での黒画素の計数を行い、その計数結果と反比例す
るようなtの値を、数1、数2に示すような逆数や指数
関数等を用いる所定式により求めるようにしてもよい。
これにより正確にノイズを除去することができる。
【0025】
【数1】t=(全ドット数)/(カウント値+1)×α
(αは所定数)
【0026】
【数2】 t=β×e
(全ドット数)/(カウント値+1) (βは所定
数)
【0027】縦線ノイズ検出部13は、ヒストグラム演
算部11が生成したヒストグラム情報に対して所定の閾
値判定を行って1ドット又は2ドット幅の縦線ノイズが
存在する列を検出し、縦線ノイズ除去部15に通知す
る。この閾値判定では、縦線ノイズ検出部13は、ヒス
トグラム情報における各列のカウンタ値が次のいずれか
の検出パターンにあてはまるか否かを順次判別する。
【0028】(1)第1検出パターン ある列xのカウンタ値count[x]が所定の閾値a以上であ
り、列xの両隣の列(x−1)と列(x+1)のカウン
タ値count[x-1]とcount[x+1]が所定の閾値b未満であ
る。
【0029】(2)第2検出パターン ある列xのカウンタ値count[x]と列xの右隣の列(x+
1)のカウンタ値count[x+1]が閾値a以上であり、列x
の左隣の列(x−1)のカウンタ値count[x-1]と列xの
2つ右隣の列(x+2)のカウンタ値count[x+2]が所定
の閾値b未満である。
【0030】(3)第3検出パターン ある列xのカウンタ値count[x]が所定の閾値d未満であ
り、列xの両隣の列(x−1)と列(x+1)のカウン
タ値count[x-1]とcount[x+1]が所定の閾値c以上であ
る。
【0031】(4)第4検出パターン ある列xのカウンタ値count[x]と列xの右隣の列(x+
1)のカウンタ値count[x+1]が所定の閾値d未満であ
り、列xの左隣の列(x−1)のカウンタ値count[x-1]
と列xの2つ右隣の列(x+2)のカウンタ値count[x+
2]が所定の閾値c以上である。
【0032】縦線ノイズ検出部13は、上記第1〜第4
検出パターンのうち、第1検出パターンに該当する列を
検出した場合には縦線ノイズ除去部15の1ドット幅黒
画素縦線ノイズ除去部151に、第2検出パターンに該
当する列を検出した場合には2ドット幅黒画素縦線ノイ
ズ除去部152に、第3検出パターンに該当する列を検
出した場合には1ドット幅白画素縦線ノイズ除去部15
3に、第4検出パターンに該当する列を検出した場合に
は、2ドット幅白画素縦線ノイズ除去部154に、検出
した列の情報等をそれぞれ通知する。
【0033】なお、各閾値a、b、c、dについて、例
えば、閾値aは文書画像の縦方向の画素数の約3分の2
の値、閾値bは閾値aと同じ値か又は少し低い値、閾値
cは文書画像の縦方向における約1文字分の黒画素数、
閾値dは0に近い値、として設定してもよい。文書画像
中に表や罫線が含まれる場合、あるいは文書画像上で文
字が描かれている列の情報が事前に得られている場合に
は、それに応じて各閾値を調整するとより効果的であ
る。
【0034】縦線ノイズ除去部15は、縦線ノイズ検出
部13から通知された列に対して、フィルタパターン記
憶部17に記憶されているフィルタを用いたフィルタリ
ングを行って、ノイズに該当する画素を検出して反転す
ることにより、ノイズを除去する。
【0035】縦線ノイズ除去部15における1ドット幅
黒画素縦線ノイズ除去部151は、縦線ノイズ検出部1
3から通知された列x上の画素について順次走査し、例
えばフィルタパターン記憶部17に記憶されている3×
3ドットのフィルタを用いたフィルタリング処理を行
う。このフィルタリング処理では、列x上の1画素を、
例えば図4(A)に示すような3×3ドットのパターン
の中央の画素(注目画素)として、列x上の注目画素と
それに隣接する8個の画素とで構成されるパターンが、
フィルタパターン記憶部17に記憶されている1ドット
幅の黒画素の縦線ノイズを除去するための複数のフィル
タパターンのいずれかと一致するか否かを判別する。比
較したパターンが一致すると判別された場合、1ドット
幅黒画素縦線ノイズ除去部151は、一致したパターン
に応じて、その注目画素の一部又は全部を反転する。1
ドット幅黒画素縦線ノイズ除去部151は、このフィル
タリング処理を縦線ノイズ検出部13から通知された列
x上の画素について順次行うことにより、最終的に1ド
ット幅の黒画素による縦線ノイズを除去する。なお、フ
ィルタのサイズは上記に限定されず例えば2×3ドット
としてもよい。
【0036】また、2ドット幅黒画素縦線ノイズ除去部
152は、縦線ノイズ検出部13から通知された列x及
び列(x+1)上の画素について順次走査し、例えばフ
ィルタパターン記憶部17に記憶されている4×4のフ
ィルタを用いたフィルタリング処理を行う。このフィル
タリング処理では、列x及び列(x+1)上の4画素
を、例えば図4(B)に示すような4×4ドットのパタ
ーンの中央の画素(注目画素)として、列x及び列(x
+1)上の注目画素とそれに隣接する12個の画素とで
構成されるパターンが、フィルタパターン記憶部17に
記憶されている2ドット幅の黒画素の縦線ノイズを除去
するための複数のフィルタパターンのいずれかと一致す
るか否かを判別する。比較したパターンが一致すると判
別された場合、2ドット幅黒画素縦線ノイズ除去部15
2は、一致したパターンに応じて、その注目画素の一部
又は全部を反転する。
【0037】この2ドット幅黒画素縦線ノイズ除去部1
52により使用されるフィルタパターンの一例を図5に
示す。2ドット幅黒画素縦線ノイズ除去部152は、走
査対象のパターンが、例えば図5におけるフィルタパタ
ーンP1、P2、P3、・・と一致するか否かを判別
し、一致するフィルタパターンを検出した場合は、走査
対象のパターンを該当するフィルタパターン(P1、P
2、P3、・・・)に対応するパターン(P1’、P
2’、P3’、・・・)に変換するために、注目画素の
一部又は全部を反転する処理を行う。
【0038】また、1ドット幅白画素縦線ノイズ除去部
153は、縦線ノイズ検出部13から通知された列x上
の画素について順次走査し、例えばフィルタパターン記
憶部17に記憶されている3×3ドットのフィルタを用
いたフィルタリング処理を行う。このフィルタリング処
理では、上記1ドット幅黒画素縦線ノイズ除去部151
と同様に、列x上の1画素を3×3ドットのパターンの
注目画素として、列x上の注目画素とそれに隣接する8
つの画素とで構成されるパターンが、フィルタパターン
記憶部17に記憶されている1ドット幅の白画素の縦線
ノイズを除去するための複数のフィルタパターンのいず
れかと一致するか否かを判別する。比較したパターンが
一致すると判別された場合、1ドット幅白画素縦線ノイ
ズ除去部153は、一致したパターンに応じて、その注
目画素の一部又は全部を反転する。1ドット幅白画素縦
線ノイズ除去部153は、このフィルタリング処理を縦
線ノイズ検出部13から通知された列x上の画素につい
て順次行うことにより、最終的に1ドット幅の白画素に
よる縦線ノイズを除去する。なお、フィルタのサイズは
上記に限定されず例えば2×3ドットとしてもよい。
【0039】また、2ドット幅白画素縦線ノイズ除去部
154は、縦線ノイズ検出部13から通知された列x及
び列(x+1)上の画素について順次走査し、例えばフ
ィルタパターン記憶部17に記憶されてい4×4のフィ
ルタを用いたフィルタリング処理を行う。このフィルタ
リング処理では、上記2ドット幅黒画素縦線ノイズ除去
部152と同様に、列x及び列(x+1)上の4画素を
4×4ドットのパターンの注目画素として、列x及び列
(x+1)上の注目画素とそれに隣接する12の画素と
で構成されるパターンが、フィルタパターン記憶部17
に記憶されている2ドット幅の白画素の縦線ノイズを除
去するための複数のフィルタパターンのいずれかと一致
するか否かを判別する。比較したパターンが一致すると
判別された場合、2ドット幅白画素縦線ノイズ除去部1
54は、一致したパターンに応じて、その注目画素の一
部又は全部を反転する。
【0040】フィルタパターン記憶部17は、各種ノイ
ズ(1ドット幅黒画素縦線ノイズ、2ドット幅黒画素縦
線ノイズ、1ドット幅白画素縦線ノイズ、2ドット幅白
画素縦線ノイズ)を除去するためのフィルタパターンを
記憶する。
【0041】上述したように、ヒストグラム演算部11
により生成されたヒストグラム情報に基づいて、縦線ノ
イズ検出部13が所定の閾値判定を行い、文書画像上の
縦線ノイズとして検出した列の情報を、その検出した縦
線ノイズの種別(1ドット幅黒画素縦線ノイズ、2ドッ
ト幅黒画素縦線ノイズ、1ドット幅白画素縦線ノイズ、
2ドット幅白画素縦線ノイズ)に応じて該当する各除去
部151、152、153、154に通知する。
【0042】例えば、図6に示すように、カタカナの
「ア」が描かれた文書画像上に縦線ノイズが入っている
場合、そのノイズが1ドット幅の黒画素縦線ノイズのと
きには(図6(A))、ヒストグラム演算部11により
生成されたヒストグラム情報について、縦線ノイズ検出
部13が第1検出パターンに該当する列xを検出して、
1ドット幅黒画素縦線ノイズ除去部151に通知する。
これに応じて、1ドット幅黒画素縦線ノイズ除去部15
1は、カタカナの「ア」が描かれた文書画像上の1ドッ
ト幅の黒画素縦線ノイズをフィルタリングして除去す
る。
【0043】また、ノイズが2ドット幅の黒画素縦線ノ
イズのときには(図6(B))、ヒストグラム演算部1
1により生成されたヒストグラム情報について、縦線ノ
イズ検出部13が第2検出パターンに該当する列x及び
列(x+1)を検出して、2ドット幅黒画素縦線ノイズ
除去部152に通知する。これに応じて、2ドット幅黒
画素縦線ノイズ除去部152は、カタカナの「ア」が描
かれた文書画像上の2ドット幅の黒画素縦線ノイズをフ
ィルタリングして除去する。
【0044】また、ノイズが1ドット幅の白画素縦線ノ
イズのときには(図6(C))、ヒストグラム演算部1
1により生成されたヒストグラム情報について、縦線ノ
イズ検出部13が第3検出パターンに該当する列xを検
出して、1ドット幅白画素縦線ノイズ除去部153に通
知する。これに応じて、1ドット幅黒画素縦線ノイズ除
去部153は、カタカナの「ア」が描かれた文書画像上
の1ドット幅の白画素縦線ノイズをフィルタリングして
除去する。
【0045】また、ノイズが2ドット幅の白画素縦線ノ
イズのときには(図6(D))、ヒストグラム演算部1
1により生成されたヒストグラム情報について、縦線ノ
イズ検出部13が第4検出パターンに該当する列x及び
列(x+1)を検出して、2ドット幅白画素縦線ノイズ
除去部154に通知する。これに応じて、2ドット幅黒
画素縦線ノイズ除去部154は、カタカナの「ア」が描
かれた文書画像上の2ドット幅の白画素縦線ノイズをフ
ィルタリングして除去する。
【0046】文字認識部3は、ノイズ除去装置1の縦線
ノイズ除去部15から、ノイズが除去された文書画像を
受け取り、文書画像における特徴を抽出し、抽出した特
徴を文字パターンと照合する等して文字の認識を行い、
認識結果を出力等する。なお、この文字認識部3におけ
る文字認識技術は公知技術である。
【0047】次に、本発明に係るノイズ除去装置1の動
作について説明する。まず、ヒストグラム演算部11が
画像における各列の黒画素を計数する計数処理を図7の
フローチャートを参照して説明する。なお、以下の説明
において、計数対象の画像のサイズを(x_size、y_siz
e)とする。
【0048】初めに、ヒストグラム演算部11は、所定
の初期化処理を行う(ステップS1)。このとき、画像
上での走査点のX座標値xに初期値0を設定する。次
に、ヒストグラム演算部11は、画像上での走査点のY
座標値yと、列xにおける黒画素のカウント値count[x]
に、それぞれ初期値0を設定する(ステップS2)。
【0049】次に、ヒストグラム演算部11は、走査点
(x、y)が黒画素であるかを判別する(ステップS
3)。黒画素である場合、その列xにおける黒画素のカ
ウント値count[x]に、上述の重み付けされた値tを加算
する(ステップS4)。ステップS3において走査点
(x、y)が黒画素でないと判別された後、又は、ステ
ップS4においてカウント値count[x]に値tが加算され
た後に、ヒストグラム演算部11は、走査点のY座標値
yがy≧y_sizeを満たすか否か、すなわち、その列xに
ついて全行の走査が完了したか否かを判別する(ステッ
プS5)。
【0050】ステップS5において、列xについて全行
の走査が完了していないと判別された場合には、yの値
に1を加算して、走査点をY方向に1行分移動させて
(ステップS6)、ステップS3に戻り、走査点が黒画
素であるかを判別し、黒画素である場合にはカウント値
に値tを加算する処理を、列xについて全行の走査が完
了するまで繰り返す(ステップS3〜S6)。
【0051】また、ステップS5において、列xについ
て全行の走査が完了したと判別された場合、ヒストグラ
ム演算部11は、走査点のX座標値xがx≧x_sizeを満
たすか否か、すなわち、その画像について全列の走査が
完了したか否かを判別する(ステップS7)。ステップ
S7において、列xについて全列の走査が完了していな
いと判別された場合には、xの値に1を加算して、走査
点をX方向に1列分移動して(ステップS8)、ステッ
プS2に戻り、走査点のY座標値yと黒画素のカウント
値count[x]を初期値0に設定し、全行を走査して黒画素
をカウントする処理を、全列についての走査が完了する
まで繰り返す(ステップS2〜S8)。このようにし
て、画像における全列についての黒画素数が計数され
る。
【0052】ヒストグラム演算部11は、上記計数結果
に基づいて生成したヒストグラム情報を縦線ノイズ検出
部13に渡す。縦線ノイズ検出部13は、ヒストグラム
演算部11から受け取ったヒストグラム情報について、
上記第1〜第4検出パターンに該当する列を検出した場
合、縦線ノイズ除去部15の各除去部に通知する。
【0053】次に、縦線ノイズ検出部13からの通知を
受けた縦線ノイズ除去部15によるノイズ除去処理を、
例えば2ドット幅黒画素縦線ノイズ除去部152が、文
字「ア」の画像上の2ドット幅の黒画素縦線ノイズを除
去する場合を例に図8、図9を参照して説明する。
【0054】2ドット幅黒画素縦線ノイズ除去部152
は、縦線ノイズ検出部13から通知された2列につい
て、列上の画素を4×4ドットのパターンの注目画素と
し、オーバラップ幅を3ドットとして順次走査する。そ
して、走査対象の4×4ドットパターンが、フィルタパ
ターン記憶部17に記憶されている2ドット幅黒画素縦
線ノイズを除去するための4×4ドットのフィルタパタ
ーンのいずれかと一致するか否かを順次判別していく。
【0055】初めに、図8(A)に示すように、2ドッ
ト幅黒画素縦線ノイズ除去部152は、縦線ノイズ検出
部13から通知された2列を注目画素として、走査対象
のパターンPAを取得し、それがフィルタパターン記憶
部17に記憶されているフィルタパターンのいずれかと
一致するか否かを判別する。この場合、走査パターンP
Aは、例えばフィルタパターンP1(上1行と下1行の
画素は任意であり、4ドットの注目画素が全て黒画素で
あり、注目画素の両隣が白画素であるパターン)と一致
すると判別される。2ドット幅黒画素縦線ノイズ除去部
152は、パターンP1に対応するパターンP1’に変
換するための所定の反転処理(この場合、4ドットの注
目画素のうちの上部2画素を反転する処理)を実行す
る。
【0056】次に、2ドット幅黒画素縦線ノイズ除去部
152は、走査位置を1ドット移動して、次の走査対象
のパターンPAを取得し、それがフィルタパターン記憶
部17に記憶されているフィルタパターンのいずれかと
一致するか否かを判別する。この場合、図8(A)の場
合と同様に、フィルタパターンP1との一致が検出さ
れ、パターンP1’への変換処理が実行される。次に走
査対象を1ドット移動した場合図8(C)についても、
走査対象のパターンPAに対して、図8(A)、(B)
に示す場合と同様の処理が実行される。このように、画
像上で文字がない領域を走査している間は、上記フィル
タリング処理が繰り返される。
【0057】次に、2ドット幅黒画素縦線ノイズ除去部
152は、例えば図8(D)に示すように、文字と縦線
ノイズが接触している部分について、走査対象のパター
ンPAを取得し、いずれかのフィルタパターンと一致す
るかを判別する。この場合、走査対象のパターンPA
は、例えば所定のフィルタパターンP2(例えば、上1
行が白画素であり、下1行が黒画素であり、4ドットの
注目画素が全て黒画素であり、注目画素の両隣が白画素
と黒画素からなるパターン)と一致すると判別される。
2ドット幅黒画素縦線ノイズ除去部152は、パターン
PAを、パターンP2に対応するパターンP2’に変換
するための所定の反転処理(例えば、4ドットの注目画
素のうち、白画素と隣接する画素を反転する処理)を行
う。
【0058】次に、例えば図8(E)に示すような、縦
線ノイズが文字を構成している部分が走査対象となる。
この場合、例えば、走査対象のパターンPAに一致する
フィルタパターンは登録されていないため、2ドット幅
黒画素縦線ノイズ除去部152は、反転処理を行うこと
なく走査を続行する。
【0059】次に、2ドット幅黒画素縦線ノイズ除去部
152は、例えば図8(F)に示すように、文字とノイ
ズが接触している部分について走査対象のパターンPA
を取得し、いずれかのフィルタパターンと一致するかを
判別する。この場合、走査パターンPAは、例えば所定
のフィルタパターンP3と一致すると判別される。2ド
ット幅黒画素縦線ノイズ除去部152は、パターンPA
を、パターンP3に対応するパターンP3’に変換する
ための所定の反転処理を実行し、走査を続行する。
【0060】次に、2ドット幅黒画素縦線ノイズ除去部
152は、例えば図9(G)に示すように、文字とノイ
ズが重畳(又は接触)して横方向に3画素以上連結して
いる部分について、走査対象のパターンPAを取得し、
いずれかのフィルタパターンと一致するかを判別する。
この場合、パターンPAは、例えば所定のフィルタパタ
ーンP4と一致すると判別され、パターンP4に対応す
るパターンP4’への反転処理(例えば、注目画素のう
ち、白画素と隣接している画素を反転する処理)が実行
され、走査が続行される。
【0061】このように文字とノイズが重畳(又は接
触)して横方向に3画素以上連結している黒画素が縦方
向に連続する部分に対しては、従来のフィルタリング方
法では、過剰な除去処理を防ぐために反転処理を行わな
いことが多い。このため、従来では、実際に縦線ノイズ
と文字が重畳(又は接触)して、横方向に3画素以上連
結している場合においてもノイズが除去されない可能性
が高い。しかし、本ノイズ除去装置1では、縦線ノイズ
の位置、幅等が分かっているため、注目画素のうち、白
画素と隣接する側の黒画素を反転する。これは、文字と
縦線ノイズが1ドット分重なっている場合には、文字と
重なっていないノイズの1ドットが不要であり、また、
文字とノイズが2ドット重なっている場合には、そのう
ちの1ドットを消去しても殆ど影響がないためである。
これにより、精度の高いスムージングを実現することが
できる。
【0062】図9(H)、(I)に示す走査時において
も、(G)の場合と同様に、走査対象のパターンPAと
一致するフィルタパターンP4が検出される。いずれの
場合においても、このパターンP4に対応するパターン
P4’に変換するための反転処理が実行され、走査が続
行される。
【0063】次に、例えば図9(J)に示すような、縦
線ノイズが文字を構成している部分が走査対象となる。
この場合、この部分に一致するフィルタパターンは登録
されていないため、2ドット幅黒画素縦線ノイズ除去部
152は、反転処理を行うことなく走査を続行する。
【0064】次に、2ドット幅黒画素縦線ノイズ除去部
152は、例えば図9(K)に示すように、文字とノイ
ズが重畳している部分について、走査対象のパターンP
Aを取得し、いずれかのフィルタパターンと一致するか
を判別する。この場合、パターンPAは、例えば所定の
フィルタパターンP5と一致すると判別され、パターン
P5に対応するパターンP5’に変換するための反転処
理が実行され、走査が続行される。
【0065】次に、例えば、図9(L)、(M)に示す
走査時において、図8(A)の場合と同様に、走査対象
のパターンPAと一致するフィルタパターンP1が検出
される。いずれの場合においても、このパターンP1に
対応するパターンP1’に変換するための反転処理が実
行される。図9(M)に示す反転処理の後、2ドット幅
黒画素縦線ノイズ除去部152は、指定された2列を注
目画素とする走査の完了を検知して、処理を終了する。
このようにして、最終的に縦線ノイズを除去した文字
「ア」の画像を得ることができる。
【0066】なお、上記説明では、2ドット幅黒画素縦
線ノイズ除去部152は、1ドットのオーバラップ幅で
走査し(すなわち、走査対象のパターンを1ドットずつ
シフトし)、例えば走査対象のパターンPAがフィルタ
パターンP1と一致した場合、注目画素のうちの上部2
画素のみを反転するようにしているが、これに限定され
ない。例えば、2ドットのオーバラップ幅で走査しても
よい。また、例えば図10に示すように、オーバラップ
幅を2ドットとして走査し、走査対象のパターンPAが
例えばフィルタパターンP1と一致した場合、上記の例
では注目画素のうちの2画素のみを反転していたが、注
目画素の全4画素を白画素に反転することにより、処理
速度を上げるようにしてもよい。また、条件文等を組み
合わせて3×4ドットのフィルタを用いてもよい。
【0067】また、図11に示すように、文字「OC
R」が描かれている画像(a)に2ドット幅の黒画素縦
線ラインが入った画像(b)に対するノイズ除去につい
ては、ラインを除去した後に補間を行う等の従来のノイ
ズ除去方式では適正なノイズ除去が困難とされていた
が、このノイズ除去装置1によれば、ノイズの種別に対
応するフィルタリングにより、文字とノイズの重畳部分
においては精度の高いスムージングを行い(図11の文
字「O」の部分等)、また、ノイズのみの部分について
は適正な除去を行うことにより(図11の文字「C」の
部分等)、入力画像に近い画像(c)を得ることができ
る。
【0068】なお、上記説明におけるフィルタパターン
は一例であり、フィルタパターンの種類を増やしたり、
画像の濃淡によりフィルタパターンを切り替えたりする
ことで、より複雑なノイズ除去、スムージングを行うこ
とが可能である。
【0069】また、ヒストグラム演算部11による計数
処理では、加算する値tに重み付けをせずに、単純に黒
画素の数をカウントするようにしてもよい。また、読取
対象となる文書(文字)の色は、イメージリーダ等で読
み取って2値化したときに黒色となる任意の色(例えば
黒、赤、青等)を含む。
【0070】なお、この発明のノイズ除去装置は、専用
のシステムによらず、通常のコンピュータシステムを用
いて実現可能である。例えば、コンピュータに上述の動
作を実行するためのプログラムを格納した媒体(フロッ
ピーディスク、CD−ROM等)から該プログラムをイ
ンストールすることにより、上述の処理を実行するノイ
ズ除去装置1等を構成することができる。なお、上述の
機能を、OSが分担又はOSとアプリケーションの共同
により実現する場合等には、OS以外の部分のみを媒体
に格納してもよい。
【0071】また、コンピュータにプログラムを供給す
るための媒体は、通信媒体(通信回線、通信ネットワー
ク、通信システムのように、一時的にプログラムを保持
する媒体)でも良い。例えば、通信ネットワークの掲示
板(BBS)に該プログラムを掲示し、これをネットワ
ークを介して配信してもよい。そして、このプログラム
を起動し、OSの制御下で、他のアプリケーションプロ
グラムと同様に実行することにより、上述の処理を実行
することができる。
【0072】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
1ドット幅の黒画素縦線ノイズ、2ドット幅の黒画素縦
線ノイズ、1ドット幅の白画素縦線ノイズ、2ドット幅
の白画素縦線ノイズ等の複数種類の縦線ノイズを検出
し、検出したノイズの種別に応じたフィルタパターンを
用いてフィルタリングするため、精度の高いノイズ除去
を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るノイズ除去装置を用
いた文字認識装置の構成を模式的に示す図である。
【図2】縦線ノイズ除去部の構成を説明するための図で
ある。
【図3】ヒストグラム演算部により生成されるヒストグ
ラム情報について説明するための図である。
【図4】縦線ノイズ除去部によるフィルタリング処理で
使用されるフィルタパターンを説明するための図であ
る。
【図5】フィルタパターンの一例を示す図である。
【図6】縦線ノイズ検出部による閾値判定と判定結果に
応じた縦線ノイズ除去部への通知とを説明するための図
である。
【図7】ヒストグラム演算部による計数処理を説明する
ためのフローチャートである。
【図8】ノイズ除去部によるノイズ除去処理を具体的に
説明するための図である。
【図9】ノイズ除去部によるノイズ除去処理を具体的に
説明するための図である。
【図10】ノイズ除去処理において、走査時にオーバラ
ップ幅を2ドットとする場合について説明するための図
である。
【図11】この発明に係るノイズ除去装置によりノイズ
除去及びスムージングを行った場合について説明するた
めの図である。
【図12】縦線ノイズを一度除去した後に文字の線分を
推定して補う従来のノイズ除去方法について説明するた
めの図である。
【図13】画像の横方向における所定の画素の配置を検
出し、その配置における中央の黒画素について、画像の
縦方向における分布を調べ、閾値を越えた位置に縦線ノ
イズがあると判定する従来のノイズ除去方法について説
明するための図である。
【符号の説明】
1 ノイズ除去装置 10 データ記憶部 11 ヒストグラム演算部 13 ノイズ検出部 15 ノイズ除去部 151 1ドット幅黒画素縦線ノイズ除去部 152 2ドット幅黒画素縦線ノイズ除去部 153 1ドット幅白画素縦線ノイズ除去部 154 2ドット幅白画素縦線ノイズ除去部 17 ファイルパターン記憶部 3 文字認識部
フロントページの続き Fターム(参考) 5C077 LL02 LL20 MP04 MP05 PP01 PP02 PP27 PP28 PP55 PP58 PP60 PP61 PP68 PQ08 PQ12 PQ18 PQ19 PQ20 PQ22

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2値化された文書画像を走査して、該画像
    の各列の黒画素数を計数し、計数結果を示すヒストグラ
    ム情報を生成するヒストグラム生成手段と、 前記生成されたヒストグラム情報について、複数種類の
    直線状のノイズを検出するための閾値判定を行い、直線
    状のノイズの画像上の位置を検出するノイズ検出手段
    と、 直線状のノイズを除去するためのフィルタパターンを、
    直線状のノイズの種別毎に記憶するフィルタ記憶手段
    と、 前記ノイズ検出手段により検出された直線状のノイズの
    種別に応じたフィルタパターンを用いて、該検出された
    直線状のノイズの除去を行うノイズ除去手段と、 を備えることを特徴とするノイズ除去装置。
  2. 【請求項2】前記ノイズ検出手段は、前記ヒストグラム
    情報から、 任意の列の黒画素数が所定の第1の値以上であって、そ
    の両隣の列の黒画素数が所定の第2の値未満である第1
    パターンと、 任意の隣接する2列の黒画素数が前記第1の値以上であ
    って、その左隣の列と右隣の列の各黒画素数が前記第2
    の値未満である第2パターンと、 任意の列の黒画素数が所定の第3の値未満であって、そ
    の両隣の列の黒画素数が所定の第4の値以上である第3
    パターンと、 任意の隣接する2列の黒画素数が前記第3の値未満であ
    って、その左隣の列と右隣の列の各黒画素数が前記第4
    の値以上である第4パターンと、 の少なくとも1つに該当する列を検出する手段を備える
    ことを特徴とする請求項1に記載のノイズ除去装置。
  3. 【請求項3】前記ノイズ除去手段は、3×3ドットのフ
    ィルタパターンと、4×4ドットのフィルタパターン
    と、の少なくとも一方を用いたフィルタリングによるノ
    イズ除去を行う、 ことを特徴とする請求項1又は2に記載のノイズ除去装
    置。
  4. 【請求項4】前記ヒストグラム生成手段は、 画像上で文字が描かれている領域に関する文字情報を予
    め取得する手段と、 画像の各列における黒画素の計数において、黒画素を検
    出した位置と前記文字情報とに基づいて、加算値に重み
    付けをする手段と、 を備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1
    項に記載のノイズ除去装置。
  5. 【請求項5】前記フィルタ記憶手段に記憶されている前
    記フィルタパターンは、直線状のノイズの位置と、直線
    状のノイズの幅と、画像上の文字の幅と、の少なくとも
    1つに基づき、画像上の文字と直線状のノイズの重畳部
    分のスムージングを行うためのパターンを含む、 ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載
    のノイズ除去装置。
  6. 【請求項6】文書画像上の直線状のノイズを除去するノ
    イズ除去方法であって、 前記画像を走査して、該画像の各列の黒画素数を計数
    し、計数結果を示すヒストグラム情報を生成するヒスト
    グラム生成ステップと、 前記生成されたヒストグラム情報について所定の閾値判
    定を行い、直線状のノイズの画像上の位置を検出するノ
    イズ検出ステップと、 直線状のノイズを除去するためのフィルタパターンとし
    て、直線状のノイズの種別毎に予め登録されているフィ
    ルタパターンのうち、前記ノイズ検出ステップにより検
    出された直線状のノイズの種別に応じたフィルタパター
    ンを用いて、該検出された直線状のノイズの除去を行う
    ノイズ除去ステップと、 を備えることを特徴とするノイズ除去方法。
  7. 【請求項7】前記ノイズ検出ステップは、前記ヒストグ
    ラム情報から、 任意の列の黒画素数が所定の第1の値以上であって、そ
    の両隣の列の黒画素数が所定の第2の値未満である第1
    パターンと、 任意の隣接する2列の黒画素数が前記第1の値以上であ
    って、その左隣の列と右隣の列の各黒画素数が前記第2
    の値未満である第2パターンと、 任意の列の黒画素数が所定の第3の値未満であって、そ
    の両隣の列の黒画素数が所定の第4の値以上である第3
    パターンと、 任意の隣接する2列の黒画素数が前記第3の値未満であ
    って、その左隣の列と右隣の列の各黒画素数が前記第4
    の値以上である第4パターンと、 の少なくとも1つに該当する列を検出するステップを備
    えることを特徴とする請求項6に記載のノイズ除去方
    法。
  8. 【請求項8】前記ノイズ除去ステップは、3×3ドット
    のフィルタパターンと、4×4ドットのフィルタパター
    ンと、の少なくとも一方を用いたフィルタリングによる
    ノイズ除去を行う、 ことを特徴とする請求項6又は7に記載のノイズ除去方
    法。
  9. 【請求項9】前記ヒストグラム生成ステップは、 画像上で文字が描かれている領域に関する文字情報を予
    め取得するステップと、 画像の各列における黒画素の計数において、黒画素を検
    出した位置と前記文字情報とに基づいて、加算値に重み
    付けをするステップと、 を備えることを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1
    項に記載のノイズ除去方法。
  10. 【請求項10】前記直線状のノイズを除去するためのフ
    ィルタパターンは、直線状のノイズの位置と、直線状の
    ノイズの幅と、画像上の文字の幅と、の少なくとも1つ
    に基づき、画像上の文字と直線状のノイズの重畳部分の
    スムージングを行うためのパターンを含む、 ことを特徴とする請求項6乃至9のいずれか1項に記載
    のノイズ除去方法。
  11. 【請求項11】コンピュータを、 2値化された文書画像を走査して、該画像の各列の黒画
    素数を計数し、計数結果を示すヒストグラム情報を生成
    するヒストグラム生成手段、 前記生成されたヒストグラム情報について所定の閾値判
    定を行い、直線状のノイズの画像上の位置を検出するノ
    イズ検出手段、 直線状のノイズを除去するためのフィルタパターンを、
    直線状のノイズの種別毎に記憶するフィルタ記憶手段、 前記ノイズ検出手段により検出された直線状のノイズの
    種別に応じたフィルタパターンを用いて、該検出された
    直線状のノイズの除去を行うノイズ除去手段、 として機能させるためのプログラムを記録したコンピュ
    ータ読み取り可能な記録媒体。
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