JP2000308499A - 高いデキストロース含有量を有するデンプン加水分解物の生産法 - Google Patents

高いデキストロース含有量を有するデンプン加水分解物の生産法

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JP2000308499A JP2000098958A JP2000098958A JP2000308499A JP 2000308499 A JP2000308499 A JP 2000308499A JP 2000098958 A JP2000098958 A JP 2000098958A JP 2000098958 A JP2000098958 A JP 2000098958A JP 2000308499 A JP2000308499 A JP 2000308499A
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    • C12P19/20Preparation of compounds containing saccharide radicals produced by the action of an exo-1,4 alpha-glucosidase, e.g. dextrose
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C12PFERMENTATION OR ENZYME-USING PROCESSES TO SYNTHESISE A DESIRED CHEMICAL COMPOUND OR COMPOSITION OR TO SEPARATE OPTICAL ISOMERS FROM A RACEMIC MIXTURE
    • C12P7/00Preparation of oxygen-containing organic compounds
    • C12P7/02Preparation of oxygen-containing organic compounds containing a hydroxy group
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来技術の方法の制限及び/または欠点を解
消する、高いデキストロース含有量を有するデンプン加
水分解物の生産法の提供 【解決手段】 (a)液化デンプン乳液を得るために、
α−アミラーゼの補助の下でデンプン乳液を液化するこ
と;(b)粗糖化加水分解物を得るために、糖生成酵素
の補助の下で液化デンプン乳液を糖化すること;(c)
高いデキストロース含有量を有するデンプン加水分解物
を構成するナノ濾過透過物、及びナノ濾過残留物を回収
するために、膜を通してのナノ濾過によって粗糖化加水
分解物を分離すること;の工程の採用により解決され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高いデキストロー
ス含有量を有するデンプン加水分解物の生産法に関す
る。
【0002】また本発明に従った方法によって生産され
る、高い含有量を有するデンプン加水分解物からのソル
ビトールの生産法に関する。
【0003】
【従来の技術】デキストロース当量値(乾燥材料に対す
るグルコースで表される還元力、以下DE)が2から9
8の範囲であり、この値に依存して、実際のデキストロ
ースの96%までを含み得るデンプン加水分解物の生産
法が知られている。これらの異なるデンプン加水分解物
の量は、該デンプンの条件を選択することによって得ら
れる。つまり酸であるかまたは酵素的であるかといった
加水分解の性質も、部分的に影響する。
【0004】デキストロースが豊富なデンプン加水分解
物は、数多くの応用の分野を有しているが、結晶化デキ
ストロースの生産における原材料として、または異性化
によるフルクトースの生産のための基質として主に使用
される。これらの二つの応用のために、最も高い可能性
のある転化、つまり最低の不純物を有する最も高い可能
性のあるデキストロース含有量が求められる。
【0005】酸を使用したデンプン転化法は、デキスト
ロースの含有量が85%から90%以下であるデンプン
加水分解物を生ずる。実際これらの方法は、可逆的反応
の逆方向の反応及びデキストロースの分子内脱水に有利
に働く。
【0006】酸及び酵素(通常グルコアミラーゼ)を共
に使用するデンプン転化法は、デキストロースの含有量
が93%以下であるデンプン加水分解物を生ずる。実
際、上記方法において、デンプンの酸加水分解は、グル
コアミラーゼの作用に抵抗性の高度に分枝したサッカリ
ドを生ずる。
【0007】α−アミラーゼ及びアミログルコシダーゼ
(またはグルコアミラーゼ)での二重の酵素的転化によ
って得られたデンプン加水分解物は、通常実際のデキス
トロースの93%から95%までを滴定し、残留オリゴ
サッカリド及びポリサッカリドの5%から7%の範囲を
含み、その大部分はジサッカリドより成る(マルトース
及びイソマルトース)。
【0008】これらの加水分解物は、12から20まで
の範囲のDEへのデンプンの液化、引き続きアミログル
コシダーゼでの糖化によって一般的な方法で得られる
が、これらの条件においては実際のデキストロース含有
量は94%から95%以下である。
【0009】より高い実際のデキストロース含有量を得
るために、共生成物の形成を制限することによってデン
プンの転化を改良するための、またはデキストロース/
共生成物(オリゴサッカリド及びポリサッカリド)の分
離の効率を改良するためのいくつかの方法が提案されて
いる。
【0010】かくして第一の方法は、非常に低い乾燥材
料含有量(5%から10%のオーダー)で液化及び糖化
の工程を実施することを含む。しかし上記低い乾燥材料
濃度でさえ、実際のデキストロースは、95%から97
%以下である。さらに、上記方法は、水の蒸発に必要と
されるエネルギーのため、経済的に全く実用的ではな
い。
【0011】別の方法は、デンプンの1−6結合を加水
分解する酵素の存在下で糖化を実施することを含むが、
この場合でさえ、デキストロースの含有量は最大で96
%から97%のみである。
【0012】また別の方法は、本質的に周知の方法によ
って、カチオン性樹脂のような分子ふるいのカラムに対
して該加水分解物を通過させることによって、デキスト
ロース及びオリゴサッカリド及びポリサッカリドを分離
することを含む。上記方法において、濃縮、濾過及び/
または漂白のような予備処理を事前に受けている水性デ
ンプン加水分解物がカラムに吸着され、共生成物(ポリ
サッカリド及びオリゴサッカリドのいくつか)はふるい
から排除された残留物となる。次いでデキストロース
は、水での溶出によって溶解され、その後濃縮デキスト
ロース溶液または結晶化デキストロースを形成するため
に該水は部分的または完全に除去される。
【0013】上述のものと同じ原理に基づく別の方法
は、タンジェンシャル濾過膜に対してデンプン加水分解
物を通過させることによるデキストロース及びオリゴサ
ッカリド及びポリサッカリドの分離より成る。上記方法
は、文献FR-A-2,762,616および米国特許第5,869,297号
に記載される。
【0014】この最後の方法は、98%−99%以上の
高い実際のデキストロース含有量を有するデンプン加水
分解物の取得を効果的に可能にするが、得られる収率は
残念ながら非常に低い(20%から25%のオーダー)
のため、産業上及び経済上の観点から上記方法は適切で
はない。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】それ故本発明の第一の
目的は、従来技術の方法の制限及び/または欠点を解消
する、高いデキストロース含有量を有するデンプン加水
分解物の生産法を提供することである。
【0016】本発明の別の目的は、97%以上、より好
ましくは99%以上の高いデキストロース含有量を有す
るデンプン加水分解物の生産法を提供することである。
【0017】本発明の別の目的は、非常に満足な収率で
上記高濃度の実際のデキストロース含有量を有する加水
分解物の取得を許容する、単純で、経済的に受け入れら
れる、現実的な上記方法を提供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】この目的のために、本発
明は、以下の工程を含む高いデキストロース含有量を有
するデンプン加水分解物の生産法を提供する: (a)液化デンプン乳液を得るために、α−アミラーゼ
の補助の下でデンプン乳液を液化すること; (b)粗糖化加水分解物を得るために、糖生成酵素の補
助の下で該液化デンプン乳液を糖化すること; (c)高いデキストロース含有量を有する上記デンプン
加水分解物を構成するナノ濾過透過物、及びナノ濾過残
留物を回収するために、膜を通しての濾過によって粗糖
化加水分解物を分離すること。
【0019】詳細な研究の結果、本出願人は、膜分離の
工程を実施する高いデキストロース含有量を有するデン
プン加水分解物の生産法において、もし分離された糖化
デンプン加水分解物が未精製形態で維持されたならば、
透過物のデキストロース含有量がより高くなることを確
認した。
【0020】本発明の内容において、粗糖化デンプン加
水分解物は、不溶性の物質を取り除き、可溶性の物質
(酵素、タンパク質、アミノ酸、着色剤、塩等)を除去
するように設定されたいずれかの精製処理を受けていな
いデンプン加水分解物を意味する。
【0021】かくして、糖化の最後で糖化酵素の阻害工
程(逆反応生成物の形成を避けるため)を通常含む従来
技術の教示とは反対に、本発明において我々は対照的
に、糖化デンプン加水分解物内で糖化酵素活性を維持さ
せることを探求している。
【0022】本発明において我々はまた、糖化デンプン
加水分解物内の電荷の存在を維持させることも探求して
いる。伝統的な従来技術の方法において、これらの電荷
は通常、カーボンブラック及び脱塩樹脂を通して糖化デ
ンプン加水分解物を通過させることによって除去され
る。本発明において、該加水分解物は脱塩されない。
【0023】
【発明の実施の形態】それ故、本発明に従った方法の第
一の工程は、α−アミラーゼの補助の下でデンプン乳液
を液化することを含む。
【0024】本発明に従った方法において有利には、低
い変換率を有する液化デンプン乳液を生産するために、
デンプン乳液の段階的加水分解を実施することが好まし
い。
【0025】かくして、本発明に従った方法において、
液化工程(a)は、好ましくは2から10までの範囲の
DE、とりわけ4から8までの範囲のDEで実施され
る。
【0026】液化の最後で液化酵素を阻害することと組
み合わせた、2から10まで(好ましくは4から8ま
で)の範囲の非常に低いDEでデンプン乳液を液化する
ことは、求められた特徴を示す、即ち基本的にポリサッ
カリドの存在の結果であり、ジまたはオリゴサッカリド
の存在のためではない、高いデキストロース含有量及び
特異的な非デキストロース含有量を有する最終加水分解
物の取得に有利に働く。
【0027】好ましくは、液化工程は、二つのサブ工程
で実施され、第一のサブ工程は、酵素(NOVO社製のTHER
MAMYL 120Lの型)及びカルシウムベースのアクチベータ
ーと共に、数分間105℃から108℃の範囲の温度で
デンプン乳液を加熱することを含み、第二のサブ工程
は、かくして処理されたデンプン乳液を1から2時間9
5℃から100℃の範囲の温度で加熱することを含む。
【0028】液化工程が達成された場合、当業者に周知
の乾燥材料含有量、pH、酵素濃度及びカルシウム濃度
の条件下で、液化酵素を有利に阻害した後(例えば液化
の終了のための130℃以上の温度での数秒間の熱ショ
ック)、液化デンプン乳液の糖化工程(b)が実施され
る。
【0029】この工程の間、液化デンプン乳液は、アミ
ログルコシダーゼ、グルコアミラーゼまたはいずれかの
他の糖生成酵素より成る群から特に選択された糖生成酵
素の働きを受ける。
【0030】逆反応、及びデキストロースの再重合によ
る特にジサッカリド(マルトース、イソマルトース)の
形成を避けるため、糖化工程は周知の条件下で周知の方
法で、ほぼ24時間実施される。
【0031】実際、糖生成酵素の好ましい基質は高分子
量を有し、デンプンのα−1,4結合が、α−1,6結
合よりずっと迅速に加水分解される。結果として、糖化
の初めに、大きな分子及びα−1,4結合が顕著である
ため、デキストロースの生産は非常に迅速であり、一方
で反応媒体の低いデキストロース濃度のため、逆反応の
生成物の生産は非常に遅い。
【0032】糖化が継続し、小分子及びα−1,6結合
が顕著になると、デキストロース生産のレベルは次第に
低下し、一方で逆反応の生成物(高度に分枝したオリゴ
サッカリド)の生産が加速する。
【0033】この現象を修正するため、デンプンのα−
1,6結合を特異的に加水分解する酵素を、糖生成酵素
と組み合わせることが有用であろう。一方で、この枝切
り酵素の添加は、逆反応を同時に加速することなく加水
分解反応を加速し、他方で糖生成酵素の作用に通常は抵
抗性である高度に分枝したオリゴヌクレオチドの量を減
少する。枝切り酵素は好ましくは、イソアミラーゼまた
はプルラナーゼである。
【0034】本発明に従った方法で使用される異なる酵
素の量及び作用する条件は、以下のものから選択され
る: − α−アミラーゼ:乾燥材料のキログラム当たり20
から2,000KNU(Kilo Novo Units)、80℃から
150℃の範囲の温度、2から15分の範囲の反応時
間。 − アミログルコシダーゼ:乾燥材料のキログラム当た
り4,000から400,000国際単位、50℃から
60℃の範囲の温度、最大24時間の反応時間、4.0
から6.0の範囲のpH。 − プルラナーゼ:150から15,000ABM単位
【0035】使用される酵素は、細菌または真菌起源の
ものとしてよい。
【0036】次いでかくして糖化された加水分解物は、
粗糖化加水分解物を含むミクロ濾過透過物、及びミクロ
濾過残留物を回収するために、上記方法において好まし
くは膜を通してのミクロ濾過によって、有利には濾過さ
れる。特に温度に関するこの処理のための条件は、糖化
デンプン加水分解物内の糖化酵素活性を維持するように
選択される。これは、本発明の好ましい実施態様におい
て、粗糖化加水分解物が糖生成酵素(糖化酵素)の阻害
温度以下の温度で、有利には糖化温度に実質的に等しい
温度でミクロ濾過されるためである。何れの場合も、ミ
クロ濾過は、好ましくは60℃以下の温度、好ましくは
30℃から60℃までの温度、より好ましくは40℃か
ら50℃までの温度で実施される。例えば、もし糖化温
度が50℃から60℃の範囲であれば、ミクロ濾過は好
ましくは50℃から60℃の範囲の温度で実施されるべ
きである。
【0037】本発明に従った方法で使用されるミクロ濾
過膜は、有利には50nmから200nmの範囲の孔の
サイズを有し、この孔のサイズは好ましくは50nmの
オーダーである。操作温度は50℃から60℃の範囲で
あり、圧力(膜透過)は1から2バールの範囲である。
本発明に従った方法において有利に使用されるミクロ濾
過膜は、SCT社製のものである(4mmの直径の管(4 mm
diameter channels))。
【0038】次いで、ミクロ濾過されるが脱塩されない
粗糖化加水分解物は、高いデキストロース含有量を有す
るデンプン加水分解物を構成するナノ濾過透過物、及び
ナノ濾過残留物を回収するために、膜を通してのナノ濾
過によって分離される。
【0039】全ての予測に反して、ナノ濾過された糖化
加水分解物が脱塩されなかった場合、本出願人は、同じ
操作条件下で、透過物の改良されたデキストロースの富
化を実際に観察した。一つの理論に制限されることを望
まないが、本出願人は、この改良された富化は、膜の表
面でのより大きな分極層の形成のためであり、この補充
的濾過層の形成が、透過物におけるより高いデキストロ
ース含有量の取得を許容すると思量する。
【0040】好ましい実施態様に従って、膜を通しての
分離は、60℃以下の、好ましくは30℃から60℃の
範囲の、より好ましくは40℃から50℃の範囲の温度
条件下、及び15から35バールの範囲の、好ましくは
20から30バールの範囲の圧力条件下で実施される。
本発明に従った方法で有利に使用されるナノ濾過膜は、
FILMTEC社製のNF40の型、またはDESALINATION SYSTEMS
社製のDESAL 5 DL 3840の型である。
【0041】本発明に従った方法の第一の変形例におい
て、ナノ濾過残留物の少なくとも一部の糖化が、糖化ナ
ノ濾過残留物を得るために実施される。本発明に従った
全体の方法を通じて、特に加水分解の最後で糖生成酵素
を提供しないことによって糖化工程で、及び糖化工程の
それと同じ温度条件下での操作によってミクロ濾過工程
で、必要とされる全てが、加水分解物内で糖化酵素活性
を維持するように実施されるために、この第二の糖化が
可能であり、糖化混合物が、80%、好ましくは75%
の最大のデキストロース含有量の到達が生ずる限りで実
施される。
【0042】上述の第一の変形例と組み合わされるであ
ろう、本発明に従った方法の別の変形例において、ナノ
濾過残留物の「第三の」糖化が、糖化ナノ濾過残留物を
得るための上記方法において実施される。この第三の糖
化の継続時間は、約48時間である。
【0043】本発明に従った全体の方法を通じて、加水
分解の最後で糖生成酵素を阻害しないことによって特に
「第一の」糖化工程で、及び「第一の」糖化工程のそれ
と同じ温度で操作されるミクロ濾過工程で、必要とされ
る全てが、加水分解物内で糖化酵素活性を維持するよう
に実施されるため、これらの第二及び第三の糖化が可能
である。
【0044】次いで、90%までのデキストロース含有
量を有する糖化ナノ濾過残留物が、より高いデキストロ
ース含有量を有する分画、及びより低いデキストロース
含有量を有する分画を回収するために、分子篩別を受け
る。
【0045】この分子篩別工程は、例えばクロマトグラ
フィー分離工程または膜を通しての分離工程を含んでも
よい。
【0046】クロマトグラフィー分画工程は、好ましく
はカルシウムまたはマグネシウムイオン、より好ましく
はナトリウムイオンのようなアルカリまたはアルカリ土
類イオンによって電荷された、カチオン樹脂型の吸着剤
または強い酸性ゼオライトを通じて、不連続的または連
続的(流動床を模した)のいずれかで、本質的に周知の
方法によって実施される。
【0047】好ましい実施態様に従って、クロマトグラ
フィー分画は、出願人の所有である米国特許第US-A-4 4
22 881号に記載された方法及び装置を使用して実施され
る。クロマトグラフィー方法として何れが採用されよう
とも、好ましい吸着剤は、ナトリウムまたはカリウム形
態で使用され、約4から10%のジビニルベンゼンで架
橋された強カチオン性樹脂である。樹脂は有利には均質
であり、100から800マイクロメーターの範囲を有
する。
【0048】特に溶出速度、開始時の加水分解物供給速
度、高いデキストロース含有量を有するデンプン加水分
解物を含む分画の抽出速度、高分子量不純物を含む分画
の抽出速度、及び脱着、吸着及び富化の場面の組成とい
った、クロマトグラフィー分画パラメーターは、99%
以上のデキストロース含有量を有する第一のデキストロ
ース富化分画が、最も高い可能性のある収率で回収され
るようになされる範囲で、選択される。
【0049】この結果に到達するために、クロマトグラ
フィー分画が、米国特許第4 422 881号に記載された方
法及び装置を使用して実施され、使用される吸着剤が、
8%ジビニルベンゼンに架橋され、ナトリウム形態で使
用される小さい粒径のカチオン性樹脂である場合、これ
らのパラメーターは以下のように選択される: − 70から700l/h/吸着剤のm3の範囲の溶出
速度、 − 10から100l/h/吸着剤のm3の範囲の開始
時の加水分解物供給速度、 − 80から800l/h/m3の範囲のデキストロー
ス富化分画の抽出速度、 − 20から200l/h/吸着剤のm3の範囲のオリ
ゴ及びポリサッカリド富化分画の速度。
【0050】クロマトグラフィー分離工程の代わりに、
本発明に従った方法において、上述の型の膜を通しての
ナノ濾過工程を実施することが可能である。
【0051】次いで、クロマトグラフィーまたはナノ濾
過工程の最後で得られたデキストロース富化分画は、以
前に得られた高いデキストロース含有量を有するデンプ
ン加水分解物と混合され得る。
【0052】本発明の好ましい実施態様に従って、ここ
で記載された方法は連続的である。
【0053】本発明の方法に従って得られた加水分解物
(同様に低いデキストロース含有量を有する分画)は、
次いで容易に触媒的に水素化され得る。
【0054】この加水分解物の水素化は、例えばグルコ
ースからソルビトールを生産するために使用される本分
野の規範に従って実施される。
【0055】この工程のためには、ルテニウムベース触
媒及びラネーニッケル触媒が、同じく適切に使用され
る。しかしながら、ラネーニッケル触媒は、より安価で
あるため好ましい。
【0056】実際、水素化を受けた加水分解物の乾燥材
料に対して1重量%から10重量%の割合の範囲の触媒
が使用される。水素化は好ましくは、20から200バ
ールの範囲の水素圧下で、乾燥材料が15%から50
%、実際には約30%から45%の範囲である加水分解
物で実施される。それは、連続的または不連続的に実施
され得る。
【0057】不連続的に実施された場合、使用される水
素圧は、通常30から60バールの範囲であり、水素化
が生じる温度は、100℃から150℃の範囲である。
水素化媒体のpHは、例えば9.0のpHを越えること
がないように、水酸化ナトリウムまたは炭酸ナトリウム
の添加によって維持されるように実施する必要がある。
これは、加熱分解生成物または異性化生成物の出現を避
ける。
【0058】該反応は、反応媒体の糖含有量が、1%以
下、好ましくは0.5%以下、とりわけ0.1%以下に
低下した場合に停止する。
【0059】反応媒体の冷却の後、触媒は濾過によって
除去され、かくして得られたソルビトールが、カチオン
性及びアニオン性樹脂で脱塩される。この段階で、該シ
ロップは少なくとも98%のソルビトールを含み、該溶
液の濃縮及び冷却の後、結晶化によってこれを容易に精
製できる。
【0060】本発明の他の特徴及び効果は、以下の実施
例を参照して明らかとなろう。それらは本発明を説明す
るために与えられ、非制限的なものである。
【0061】
【実施例】(実施例1)デンプン乳液は、6.5のDE
に2/1000のTHERMAMYL 120L(NOVO社製のα−アミ
ラーゼ)を使用して、通常の方法で液化される。
【0062】次いで反応媒体が、α−アミラーゼを阻害
するために、140℃で数秒加熱される。
【0063】次いで35%の乾燥材料加水分解物は、AB
M社製の0.8/1000のアミログルコシダーゼG990
で、本質的に周知な方法によって糖化される(温度:6
0℃、pH=4.5)。
【0064】糖化の12時間後、以下の糖質スペクトル
を有する加水分解物が得られる: グルコース: 93% DP2: 2.5% DP3: 0.5% より高度のDP: 4% 「DP」の略称は、重合の度合を意味する。
【0065】測定された酵素活性は、3U/lである。
【0066】かくして糖化された加水分解物は、次いで
膜を通してのミクロ濾過によって濾過される。
【0067】操作条件は以下のものである: ・SCT膜: 50nm ・温度: 60℃ ・圧力: 2バール
【0068】測定された酵素活性は、2.5U/lであ
る。
【0069】かくしてミクロ濾過された加水分解物は、
加水分解物A及び加水分解物Bを得るために二つに分離
される。
【0070】本発明に従って、加水分解物Aは脱塩され
ない。しかしながら、加水分解物Bは、カーボンブラッ
ク及び樹脂を通しての通過によって脱塩される。
【0071】加水分解物A及びBのそれぞれは、以下の
操作条件下でナノ濾過を受ける: ・DESAL 5 DL膜 ・温度: 45℃ ・圧力: 25バール
【0072】加水分解物A及びBのナノ濾過A及びBの
透過物及び残留物の特性は、以下のものである: デキストロース/純度 酵素活性 透過物A 99.4% 0U/l 残留物A 50% 7U/l 透過物B 97.9% 0U/l 残留物B 50% 0U/l
【0073】(実施例2)実施例1で得られた本発明に
従った残留物Aは、30%の乾燥材料に調節され、60
℃でpH4.5に調節される。アミログルコシダーゼの
濃縮酵素活性の作用の下で、この残留物のデキストロー
ス含有量は、糖化の24時間で80%から90%まで変
化した。
【0074】(実施例3)精製され、次いで45%の乾
燥材料に濃縮された実施例1の透過物Aは、乾燥材料に
対する割合で5重量%の存在下で、触媒的に水素化を受
ける。
【0075】操作条件は、以下のものである: 温度: 140℃ 圧力: 60バール 継続時間: 2時間
【0076】水素化は、反応媒体の還元糖濃度が、60
0ppm以下である場合に停止される。
【0077】反応媒体の冷却の後、触媒は濾過によって
除去され、次いで得られたシロップは脱塩され、最後に
それは乾燥材料の70%に濃縮される。
【0078】かくして得られたシロップの乾燥時の組成
は、以下のものである: ソルビトール: 98.4% マンニトール: 0.4% イジトール及び加熱分解生成物: 0.2%

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高いデキストロース含有量を有するデン
    プン加水分解物の生産法であり、該方法は以下の工程: (a)液化デンプン乳液を得るために、α−アミラーゼ
    の補助の下でデンプン乳液を液化すること; (b)粗糖化加水分解物を得るために、糖生成酵素の補
    助の下で該液化デンプン乳液を糖化すること; (c)高いデキストロース含有量を有する上記デンプン
    加水分解物を構成するナノ濾過透過物、及びナノ濾過残
    留物を回収するために、膜を通してのナノ濾過によって
    粗糖化加水分解物を分離すること;を含むことを特徴と
    する方法。
  2. 【請求項2】 該ナノ濾過が、該糖生成酵素の阻害温度
    以下の温度で実施されることを特徴とする請求項1記載
    の方法。
  3. 【請求項3】 該糖化が最大24時間で実施されること
    を特徴とする請求項1または2記載の方法。
  4. 【請求項4】 該粗糖化加水分解物がミクロ濾過される
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項記載の
    方法。
  5. 【請求項5】 ミクロ濾過が、該糖生成酵素の阻害温度
    以下の温度で実施されることを特徴とする請求項4記載
    の方法。
  6. 【請求項6】 ミクロ濾過が、糖化温度と実質的に等し
    い温度で実施されることを特徴とする請求項5記載の方
    法。
  7. 【請求項7】 ナノ濾過残留物の少なくとも一部が、糖
    化ナノ濾過残留物を得るために糖化されることを特徴と
    する請求項1から6のいずれか一項記載の方法。
  8. 【請求項8】 上記糖化ナノ濾過残留物が、より高いデ
    キストロース含有量を有する分画、及びより低いデキス
    トロース含有量を有する分画を回収するために、分子篩
    別されることを特徴とする請求項7記載の方法。
  9. 【請求項9】 より高いデキストロース含有量を有する
    上記分画が、高いデキストロース含有量を有する上記デ
    ンプン加水分解物と混合されることを特徴とする請求項
    7または8記載の方法。
  10. 【請求項10】 デンプン加水分解物が、請求項1から
    9のいずれか一項記載の方法によって得られることを特
    徴とする、高いデキストロース含有量を有するデンプン
    加水分解物の水素化によるソルビトールの生産法。
JP2000098958A 1999-04-02 2000-03-31 高いデキストロース含有量を有するデンプン加水分解物の生産法 Withdrawn JP2000308499A (ja)

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